JP2003264908A - 電気自動車のパーキング抜き振動防止装置 - Google Patents

電気自動車のパーキング抜き振動防止装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パーキングロックが解除される際に電動モー
タのロータがはずみ車として作用し電動モータ及び駆動
系に過大な振動や音が発生することを防止する。 【解決手段】 電動モータ12及び電動モータを駆動輪
68、74と常時駆動接続する駆動系14を備えた電動
駆動装置10と、シフトレバー84により設定されたシ
フトレンジに応じて電動駆動装置のシフトレンジを制御
する制御装置88とを有する電気自動車に於いて、シフ
トレバー84が運転者によって操作されることによりパ
ーキングロック装置78が解除されたときには(S3
0)、電動駆動装置が他のシフトレンジに設定されるま
での間に電動モータの回転が検出されると(S40、5
0)、電動モータが回転しなくなるまで電動モータを制
御して逆回転方向の駆動トルクを発生させ(S60〜8
0、90、100)、これによりパーキング抜き時に発
生する振動を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータを走行
用駆動源とする電気自動車に係り、更に詳細にはパーキ
ング抜き時に発生する振動を防止する電気自動車のパー
キング抜き振動防止装置に係る。
【0002】
【従来の技術】電気自動車は、一般に、走行用駆動源と
しての電動モータ及び電動モータを駆動輪と常時駆動接
続する駆動系を備え、電動モータは運転者により操作さ
れるシフトレバーにより設定されるシフトレンジ及び運
転者により操作されるアクセルペダルの設定に応じて制
御され、シフトレバーがパーキングレンジに設定される
と、駆動系に設けられたパーキングロックギヤに対し駆
動装置によってパーキングポールが係合せしめられ、こ
れにより駆動系及び駆動輪がパーキングロック状態にさ
れる。そして電気自動車の走行開始時にはシフトレバー
がパーキングレンジより解除(パーキング抜き)され、
例えばドライブレンジの如き他のシフトレンジへ切り換
え設定される。
【0003】電気自動車が坂道等の傾斜路面に於いて停
車した状態にてパーキングロックが行われると、自動車
に作用する重力の傾斜路面に沿う成分によりパーキング
ロックギヤにモーメントが作用し、パーキングロックギ
ヤによりパーキングポールが駆動装置に押し付けられる
ため、パーキング抜き時のシフトレバー操作に強い力が
必要とされるという問題がある。
【0004】この問題を解消する装置の一つとして、例
えば本願出願人の出願にかかる特開平9−286312
号公報に記載されている如く、運転者によりパーキング
抜きのシフトレバー操作が行われたときには、パーキン
グロックギヤとパーキングポールとの間の噛み合い荷重
が減少するよう電動モータのトルクを制御するよう構成
されたメカニカルパーキングロック装置が従来より知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の先の提案にかか
るメカニカルパーキングロック装置によれば、駆動装置
によってパーキングポールを容易に駆動しパーキングロ
ックギヤとの係合を容易に解除することができるので、
強い力を要することなくシフトレバーを操作しパーキン
グロックの解除を容易に行うことができるが、例えば電
気自動車が坂道にて停車した状況に於いてパーキングロ
ックが解除される際に電動モータ及び駆動系に過大な振
動や音が発生することを防止することはできない。
【0006】本願発明者は、パーキングロックが解除さ
れる際に電動モータ及び駆動系に生じる振動や音に着目
しそれらの発生要因について調査研究を行った結果、後
に詳細に説明する如く、電気自動車が坂道にて停車した
状況に於いてパーキングロックが解除される際には電動
モータのロータがはずみ車として作用し、そのため電動
モータが回転振動することに起因して電動モータ及び駆
動系に過大な振動や音が発生することを究明した。
【0007】本発明は、電気自動車に於いてパーキング
ロックが解除される際に電動モータ及び駆動系に振動や
音が発生するという問題に鑑みてなされたものであり、
本発明の主要な課題は、本願発明者が行った調査研究の
結果得られた知見に基づき、パーキングロックが解除さ
れる際に電動モータのロータがはずみ車として作用し電
動モータが回転振動することを防止することにより、電
動モータ及び駆動系に過大な振動や音が発生することを
防止することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、電動モータ及び前記電動モータを駆動輪
と常時駆動接続する駆動系を備えた電動駆動装置と、運
転者により操作されるシフトレンジ設定手段により設定
されたシフトレンジに応じて前記電動駆動装置のシフト
レンジを制御する制御装置とを有する電気自動車に於い
て、パーキング抜き時に発生する振動を防止する電気自
動車のパーキング抜き振動防止装置にして、前記電動モ
ータの回転を検出する回転検出手段と、前記シフトレン
ジ設定手段のシフトレンジを検出するシフトレンジ検出
手段と、前記シフトレンジ設定手段のシフトレンジがパ
ーキングレンジより離脱せしめられた後前記電動駆動装
置が他のシフトレンジに設定されるまでの間に前記電動
モータの回転が検出されると、前記電動モータを制御し
て逆回転方向の駆動トルクを発生させるパーキング抜き
時制御手段とを有することを特徴とする電気自動車のパ
ーキング抜き振動防止装置(請求項1の構成)、又は電
動モータ及び前記電動モータを駆動輪と駆動接続する駆
動系を備えた電動駆動装置と、運転者により操作される
シフトレンジ設定手段により設定されたシフトレンジに
応じて前記電動駆動装置のシフトレンジを制御する制御
装置とを有する電気自動車に於いて、パーキング抜き時
に発生する振動を防止する電気自動車のパーキング抜き
振動防止装置にして、前記シフトレンジ設定手段がパー
キングレンジに設定されているときには前記電動モータ
と前記駆動輪との間の駆動力伝達経路を遮断する遮断手
段を有することを特徴とする電気自動車のパーキング抜
き振動防止装置(請求項3の構成)によって達成され
る。
【0009】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記パーキング抜き時制御手段は前記電動モータの実質的
な回転が検出されなくなるまで前記電動駆動装置が前記
制御装置により他のシフトレンジに制御されることを禁
止するよう構成される(請求項2の構成)。
【0010】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前
記遮断手段は前記シフトレンジ設定手段と連動し、前記
シフトレンジ設定手段がパーキングレンジに設定される
と前記駆動力伝達経路を遮断するよう構成される(請求
項4の構成)。
【0011】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項3又は4の構成に於い
て、前記駆動系は前記電動モータのロータと共に回転す
る第一の回転部材と、前記駆動輪と共に回転する第二の
回転部材とを有し、前記遮断手段は前記シフトレンジ設
定手段がパーキングレンジに設定されると前記第一の回
転部材と前記第二の回転部材との間の連結を解除すると
共に前記第二の回転部材を非回転部材に連結し、前記シ
フトレンジ設定手段が他のシフトレンジに設定されると
前記第一の回転部材と前記第二の回転部材とを連結する
と共に前記第二の回転部材と前記非回転部材との連結を
解除するよう構成される(請求項5の構成)。
【0012】
【発明の作用及び効果】図5はパーキングロックが解除
される際に電動モータ及び駆動系に振動や音が発生する
要因を説明するための図である。図5に示されている如
く、電気自動車200が傾斜角φの坂道202を登る状
態にて坂道に停車しパーキングロックが行われると、電
気自動車200に作用する重力Fの一部Fsinφは坂道
に沿って電気自動車を後退させる方向に作用する。従動
輪と路面との間の摩擦力を無視すると、力Fsinφは左
右の駆動輪と路面との間の摩擦力Fwにより担持され、
そのため摩擦力Fwに起因して電気自動車が後退する場
合と同一の回転方向のトルクTwが駆動輪204に作用
する。
【0013】図5に示されている如く、走行用駆動源と
しての電動モータ206及び電動モータを駆動輪と駆動
接続する駆動系208が電動駆動装置210として共通
のハウジング212に収容され、ハウジング212がゴ
ムブッシュの如き振動遮断用の弾性インシュレータを内
蔵するマウント214を介して車体216に連結固定さ
れている場合には、ハウジング212に取り付けられた
パーキングロック装置218により駆動系208の回転
部材の回転が拘束されることによりパーキングロックが
達成される。
【0014】従って図5(A)に示されている如く、駆
動輪204に作用する電気自動車を後退させる回転方向
のトルクTwは電動モータ206へ伝達されることなく
駆動系208及びパーキングロック装置218を介して
ハウジング212へ伝達され、そのため電動駆動装置2
10はマウント214の弾性インシュレータの弾性変形
により発生するトルクがトルクTwと釣り合うまで駆動
系208に対するトルクTwの入力軸線220の周りに
傾動し、弾性インシュレータにはその弾性変形による位
置のエネルギが保存される。
【0015】かかる状況にてパーキングロックが解除さ
れると、ハウジング212によりパーキングロック装置
218を介して行われていた駆動系208の回転部材の
回転拘束が解除され、これによりハウジング212に対
するトルクTwの伝達が解除されるので、図5(B)に
示されている如く電動駆動装置210はマウント214
の弾性インシュレータに保存されていた位置のエネルギ
により軸線220に平行な軸線の周りにその傾斜がなく
なる方向(復帰回転方向)へ車体216に対し相対的に
回転駆動される。
【0016】一般に、パーキングロックが解除される状
況は電気自動車が走行を再開する場合であり、電気自動
車が坂道にて走行を再開する場合にはブレーキによって
車輪に制動力が与えられ車輪は車体と実質的に一体の状
態をなすので、パーキングロックが解除されても駆動輪
204は坂道202の路面を転動しない。従って電動駆
動装置210は車体216に対し相対的に復帰回転方向
へ回転することにより、駆動輪204に対しても相対的
に回転するので、電動モータ206のロータ206Aが
ステータ206Bに対し相対的に電動駆動装置210の
復帰回転方向とは逆方向へ回転する。
【0017】電動駆動装置210の復帰回転方向への回
転角度をαとすると、上記現象は電動駆動装置210よ
り見ると駆動輪204が角度α電気自動車の後退方向へ
回転することと等価であり、駆動系208の減速比をR
とすると、電動モータ206のロータ206Aはステー
タ206Bに対し相対的にRαの角度回転し、ロータ2
06Aは回転振動の加振を受け、はずみ車として作用す
ることにより電動駆動装置210を加振し、これにより
電動駆動装置210の振動及びこれに伴う音が発生す
る。
【0018】よってパーキングロックが解除された直後
に電動モータが回転しているか否か、即ちロータがステ
ータに対し相対回転しているか否かを判定し、電動モー
タが回転している場合にはステータに対するロータの相
対回転を抑制するトルクが発生するよう電動モータを制
御することにより、或いはパーキングロックが行われる
際に駆動系の駆動力伝達経路を遮断し、電動駆動装置が
復帰回転方向へ回転する際に電動モータのロータが駆動
輪により拘束されることなくステータと共に回転し得る
ようにすることにより、パーキングロックが解除された
際に電動モータのロータがはずみ車として作用し電動モ
ータが回転振動することを防止することができ、これに
より電動モータ及び駆動系に過大な振動や音が発生する
ことを防止することができる。
【0019】上記請求項1の構成によれば、シフトレン
ジ設定手段のシフトレンジがパーキングレンジより離脱
せしめられた後電動駆動装置が他のシフトレンジに設定
されるまでの間に電動モータの回転が検出されると、パ
ーキング抜き時制御手段により逆回転方向の駆動トルク
が発生するよう電動モータが制御されるので、パーキン
グロックが解除された際に電動モータのロータがはずみ
車として作用することを抑制し、これにより電動モータ
が回転振動することを防止して電動モータ及び駆動系に
過大な振動や音が発生することを効果的に防止すること
ができる。
【0020】また上記請求項3の構成によれば、シフト
レンジ設定手段がパーキングレンジに設定されていると
きには電動モータと駆動輪との間の駆動力伝達経路が遮
断手段によって遮断されるので、シフトレンジ設定手段
がパーキングレンジより他のレンジへ切り換えられる際
に駆動輪より駆動系を経て電動モータのロータへ伝達さ
れるトルクを低減することができ、従ってパーキングロ
ックが解除された際にずみ車として作用する電動モータ
のロータの回転量を低減し、これにより電動モータの回
転振動を低減して電動モータ及び駆動系に過大な振動や
音が発生することを効果的に防止することができる。
【0021】また上記請求項2の構成によれば、パーキ
ング抜き時制御手段は電動モータの実質的な回転が検出
されなくなるまで電動駆動装置が制御装置により他のシ
フトレンジに制御されることを禁止するので、電動モー
タ及び駆動系に過大な振動や音が発生することを防止す
ることができると共に、電動モータ及び駆動系に振動や
音が発生していない状況に於いて電動駆動装置を他のシ
フトレンジへ切り換えることができる。
【0022】また上記請求項4の構成によれば、遮断手
段はシフトレンジ設定手段と連動し、シフトレンジ設定
手段がパーキングレンジに設定されると駆動力伝達経路
を遮断するので、運転者はシフトレンジ設定手段をパー
キングレンジに設定することにより、それと確実に同期
して遮断手段を作動させ駆動力伝達経路を遮断すること
ができる。
【0023】また上記請求項5の構成によれば、駆動系
は電動モータのロータと共に回転する第一の回転部材
と、駆動輪と共に回転する第二の回転部材とを有し、遮
断手段はシフトレンジ設定手段がパーキングレンジに設
定されると第一の回転部材と第二の回転部材との間の連
結を解除すると共に第二の回転部材を非回転部材に連結
し、シフトレンジ設定手段が他のシフトレンジに設定さ
れると第一の回転部材と第二の回転部材とを連結すると
共に第二の回転部材と非回転部材との連結を解除するの
で、シフトレンジ設定手段がパーキングレンジに設定さ
れると電動モータのロータと駆動輪との間の駆動力伝達
経路を遮断すると共に駆動輪の回転を拘束することがで
き、またシフトレンジ設定手段が他のシフトレンジに設
定されると電動モータのロータと駆動輪とを駆動接続す
ると共に駆動輪の回転拘束を解除することができる。
【0024】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1乃至5の何れかの構成に
於いて、電動駆動装置は弾性変形可能な部材を介して車
体より支持されるよう構成される(好ましい態様1)。
【0025】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様1の構成に於いて、駆動系は減速
歯車装置を含むよう構成される(好ましい態様2)。
【0026】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1乃至4の何れかの構成に於いて、電気
自動車はシフトレンジ設定手段がパーキングレンジに設
定されると、電動モータのロータ若しくは駆動系の回転
部材の回転を阻止するパーキングロック装置を有するよ
う構成される(好ましい態様3)。
【0027】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、回転検出手段は電動
モータのステータに対するロータの相対回転を検出する
よう構成される(好ましい態様4)。
【0028】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様4の構成に於いて、パーキング抜
き時制御手段は電動モータのステータに対するロータの
相対回転加速度に基づき電動モータの駆動トルクを制御
するよう構成される(好ましい態様5)。
【0029】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項3又は5の構成に於いて、遮断手段はド
グクラッチであるよう構成される(好ましい態様6)。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明す
る。
【0031】第一の実施形態 図1は前輪駆動の電気自動車に適用された本発明による
パーキング抜き振動防止装置の第一の実施形態を示す概
略構成図である。
【0032】図1に於いて、10は電動駆動装置を示し
ており、電動駆動装置10は電動モータ12と駆動系1
4とを有している。電動モータ12は回転軸16と一体
をなし回転軸16と共に回転するロータ18と、回転軸
16及びロータ18を回転可能に支持するモータハウジ
ング20と、モータハウジング20に固定されロータ1
8と共働して回転軸16を回転させるステータ22とを
有し、モータハウジング20はモータマウント24にて
電動駆動装置10のハウジング26に固定され収容され
ている。
【0033】図示の実施形態に於いては、ハウジング2
6は互いに他に対し回転軸16の両側に隔置されたマウ
ント28及び30により車体Bに固定されている。マウ
ント28及び30はそれぞれ回転軸16に平行な軸線3
2及び34を有する実質的に円筒状のゴムブッシュより
なるインシュレータ36及び38を有し、インシュレー
タ36及び38により電動駆動装置10の振動が車体B
へ伝達されることが抑制される。
【0034】また図示の実施形態に於いては、駆動系1
4は減速歯車装置40及び差動歯車装置42を含み、減
速歯車装置40はカウンタギヤ対44とファイナルギヤ
対46とを有している。カウンタギヤ対44は電動モー
タ12の回転軸16に固定された出力ギヤ48と中間軸
50に固定された入力ギヤ52とよりなり、ファイナル
ギヤ対46は中間軸50に固定された出力ギヤ54と差
動歯車装置42に設けられた入力ギヤ56とよりなって
いる。
【0035】差動歯車装置42は入力ギヤ56の回転平
面に平行な軸線の周りに回転可能に支持された一対の入
力ピニオンギヤ58と、入力ピニオンギヤ58の軸線に
垂直な軸線の周りに回転可能に支持され入力ピニオンギ
ヤ58と噛み合う一対の出力ピニオンギヤ60及び62
とを有している。図示の実施形態に於いては、出力ピニ
オンギヤ60は電動モータ12の回転軸16と平行な軸
線の周りに回転可能に支持された出力軸64の内端に固
定され、出力軸64の外端は一対の等速ジョイント66
を介して左駆動輪68に接続されている。同様に、出力
ピニオンギヤ62は出力軸64の軸線に整合する軸線の
周りに回転可能に支持された出力軸70の内端に固定さ
れ、出力軸70の外端は一対の等速ジョイント72を介
して右駆動輪74に接続されている。
【0036】図示の実施形態に於いては、中間軸50に
はパーキングロックギヤ76が固定されており、電動駆
動装置10のハウジング26にはパーキングロックギヤ
76に近接してパーキングロック装置78が設けられて
いる。パーキングロック装置78はパーキングポール8
0とパーキングポール80を駆動する駆動装置82とを
有している。
【0037】駆動装置82はケーブル82Aによって運
転者により操作されるシフトレバー84に接続されてお
り、シフトレバー84に連動して駆動されるようになっ
ている。シフトレバー84がパーキングレンジに設定さ
れると、パーキングポール80が駆動装置82によって
パーキングロックギヤ76に係合せしめられ、これによ
り電動駆動装置10がパーキングロック状態にされる。
また電気自動車の走行開始時にシフトレバー84がパー
キングレンジより解除(パーキング抜き)されると、パ
ーキングポール80が駆動装置82によってパーキング
ロックギヤ76より離脱せしめられ、これにより電動駆
動装置10のパーキングロック状態が解除される。
【0038】電動モータ12はシフトレバー84により
設定されるシフトレンジ及び運転者により操作されるア
クセルペダル86により設定されるアクセル設定量に応
じて図2に示された制御ルーチンに従って電子制御装置
88により制御され、これにより電気自動車の走行時に
於ける電動モータ12の駆動トルクが制御される。また
電動モータ12は運転者によりパーキング抜き操作が行
われた際に於ける電動モータ12の回転状況に応じて図
2に示された制御ルーチンに従って電子制御装置88に
より制御され、これによりパーキングロック解除時に於
ける電動駆動装置10の振動が抑制される。
【0039】電子制御装置88にはシフトレバー84に
より設定されるシフトレンジを検出するシフトポジショ
ンセンサ90よりシフトレンジSRを示す信号が入力さ
れ、またアクセルペダル86により設定されるアクセル
設定量を検出するアクセルセンサ92よりアクセル設定
量ASを示す信号が入力される。また電子制御装置88
には電動モータ12の回転軸16に設けられた回転位置
センサ94より電動モータ12の回転位置(ステータ2
2に対するロータ18の相対回転位置)θを示す信号が
入力される。
【0040】尚電子制御装置88は、CPUとROMと
RAMと入出力ポート装置とを有しこれらが双方向性の
コモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイ
クロコンピュータと、電動モータ12へ駆動電流を出力
する駆動回路とよりなっていてよい。また回転位置セン
サ94は電動モータ12の駆動トルクを制御するための
レゾルバであってよい。
【0041】次に図2に示されたフローチャートを参照
して図示の実施形態に於ける電動モータの制御ルーチン
について説明する。尚図2に示されたフローチャートに
よる制御は図には示されていないイグニッションスイッ
チの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行さ
れる。
【0042】まずステップ10に於いてはシフトレンジ
SRを示す信号の読み込みが行われ、ステップ20に於
いてはシフトレンジSRがパーキングレンジであるか否
かの判別が行われる。ステップ20に於いて肯定判別が
行われると、ステップ30に於いて運転者によりパーキ
ング抜きの操作が行われたか否かが判別され、否定判別
が行われたときにはステップ30が繰り返し実行され
る。
【0043】ステップ30に於いてパーキング抜きの操
作が行われたと判別されると、ステップ40に於いて回
転位置センサ94より回転位置θを示す信号の読み込み
が行われ、ステップ50に於いて例えば現サイクルの回
転位置θnと前サイクルの回転位置θn-1との偏差Δθの
絶対値が基準値Δθc(正の定数)以上であるか否かの
判別により、電動モータ12が回転しているか否か、即
ちステータ22に対し相対的にロータ18が回転してい
かる否かが判別される。
【0044】ステップ50に於いて電動モータ12が回
転していると判別されると、ステップ60に於いて電動
モータ12が正回転、即ち自動車の前進方向に対応する
回転方向に回転しているか否かが判別され、肯定判別が
行われたときにはステップ70に於いて電動モータ12
に逆回転のトルクが発生するよう電動モータ12が制御
され、否定判別、即ち電動モータ12が逆回転している
旨の判別が行われたときには、ステップ80に於いて電
動モータ12に正回転のトルクが発生するよう電動モー
タ12が制御され、ステップ70又は80が完了すると
ステップ40へ戻る。
【0045】この場合電動モータ12に逆回転又は正回
転のトルクを発生させるための制御電圧は、上記回転位
置の偏差Δθに基づいて制御されてもよいが、例えば回
転位置θの二階微分値としてロータ18の回転角加速度
が演算され、その回転角加速度に基づいて電動モータ1
2に対する制御電圧が制御されてもよい。
【0046】ステップ50に於いて電動モータ12が回
転していないと判別されると、ステップ90に於いてカ
ウンタのカウント値Nが1インクリメントされ、ステッ
プ100に於いてカウント値NがNc(例えば3程度の
正の一定の整数)であるか否かが判別され、否定判別が
行われたときにはステップ40へ戻る。ステップ100
に於いてカウント値NがNcであると判別されると、電
動モータ12は静止していると考えられるので、ステッ
プ110へ進む。
【0047】ステップ110に於いてはアクセルセンサ
92よりアクセル設定量ASを示す信号の読み込みが行
われ、ステップ120に於いてアクセル設定量ASに応
じた電圧の駆動電流がシフトレンジSRに応じた通電方
向にて電動モータ12へ供給され、これにより電動モー
タ12の駆動トルクがシフトレンジSRに応じた方向及
びアクセル設定量ASに応じた大きさに制御される。尚
ステップ20に於いてシフトレンジSRがパーキングレ
ンジ以外のレンジ、例えばドライブレンジであると判別
されると、既にパーキング抜き時の処理(ステップ30
〜100)は完了しているので、そのままステップ11
0へ進む。またステップ120に於ける電動モータ12
の通常の駆動トルクの制御は本発明の要旨をなすもので
はないので、当技術分野に於いて公知の任意の態様にて
実行されてよい。
【0048】かくして図示の第一の実施形態によれば、
例えば電気自動車が坂道にて停車することにより、マウ
ント28及び30のインシュレータ36及び38に弾性
変形による位置のエネルギが保存され、パーキング抜き
時に電動駆動装置10が車体Bに対し相対的に回転し、
電動モータ12のロータ18がステータ22に対し相対
的に回転しても、その回転を抑制するトルクが発生する
よう電動モータ12が制御され、ロータ18がはずみ車
として作用することが防止されるので、電動モータ12
の回転振動に起因して電動駆動装置10が振動し音が発
生することを効果的に防止することができる。
【0049】特に図示の実施形態によれば、パーキング
抜き後に上記電動モータ12のトルク制御によってロー
タ18の回転振動が減衰され電動モータ12が回転して
いないか否かの判別が連続してNc回行われるので、ロ
ータ18がその回転振動のピークにある状況に於いて誤
って電動モータ12が回転していないと判定されること
を防止し、これにより電動モータ12の回転振動が十分
に減衰し実質的に静止状になったことを確実に判定する
ことができる。
【0050】また図示の実施形態によれば、ステップ5
0、90、100に於いて電動モータ12が回転してい
ない旨の判別が連続してNc回行われない限りステップ
110及び120による通常の電動モータ12のトルク
制御は開始されないので、電動モータ12の回転振動が
十分に減衰していない段階で電動モータ12の通常のト
ルク制御が開始されることを確実に防止することができ
る。
【0051】更に図示の実施形態によれば、電気自動車
の走行時に於ける通常のトルク制御のルーチンに上記ス
テップ20〜100を追加するだけでよく、また電動モ
ータ12の回転の検出は電気自動車に通常組み込まれて
いる回転位置センサを使用して行われるので、電動駆動
装置10に特別の装置を組み込んだり電動駆動装置10
の構造を改変したりすることは不要であり、従って実質
的なコストアップを招来することなくパーキング抜き時
の電動駆動装置10の振動や音の発生を防止することが
できる。
【0052】第二の実施形態 図3は前輪駆動の電気自動車に適用された本発明による
パーキング抜き振動防止装置の第二の実施形態を示す図
1と同様の概略構成図である。尚図3に於いて図1に示
された部材と同一の部材には図1に於いて付された符号
と同一の符号が付されている。
【0053】この第二の実施形態に於いては、電動モー
タ12の出力軸16に整合し且つこれより隔置された位
置に於いてハウジング26により回転可能に支持された
分離軸100が設けられており、出力軸16及び分離軸
100の互いに対向する端部にはそれぞれドグクラッチ
用の第一のギヤ102及び第二のギヤ104が固定され
ており、カウンタ対44の出力ギヤ48は分離軸100
の他端に固定されている。ギヤ102及び104に近接
した位置にはドグクラッチ106が設けられている。
【0054】ドグクラッチ106はギヤ102及び10
4と噛み合い可能な内周歯を有するリングギヤ108
と、リングギヤ108の径方向外側に配置された往復動
ロッド110とを有し、往復動ロッド110はギヤ10
2及び104の軸線に沿って往復動可能にハウジング2
6により支持されている。往復動ロッド110のヘッド
部110Aはリングギヤ108がギヤ102及び104
と共に回転することを許容すると共にリングギヤ108
がヘッド部110Aに対し相対的に軸線方向へ移動する
ことがないようリングギヤ108の外周面に設けられた
周溝に係合している。
【0055】往復動ロッド110はケーブル112によ
りシフトレバー84に接続されており、シフトレバー8
4に連動して駆動されるようになっている。特にシフト
レバー84がパーキングレンジに設定されると、往復動
ロッド110はハウジング26のスプリングシート11
4とヘッド部110Aとの間に弾装された圧縮コイルス
プリング116のばね力に抗して図3で見て左方(パー
キング位置)へ駆動され、これによりリングギヤ108
はギヤ102とのみ噛み合うが、シフトレバー84がパ
ーキングレンジ以外のシフトレンジに設定されると、往
復動ロッド110は圧縮コイルスプリング116のばね
力により図3で見て右方(通常位置)へ駆動され、これ
によりリングギヤ108はギヤ102及び104の両者
と噛み合う。
【0056】尚この第二の実施形態に於いては、パーキ
ングロック装置78は上述の第一の実施形態の場合と同
様にシフトレバー84と連動して駆動され、従ってパー
キングロック装置78はドグクラッチ106と連動して
駆動される。即ちシフトレバー84がパーキングレンジ
に設定されると、パーキングロック装置78がパーキン
グロック状態にもたらされると共にドグクラッチ106
がパーキング位置へ移動され、シフトレバー84がパー
キングレンジ以外のレンジに設定されると、パーキング
ロック装置78がパーキングロック解除状態にもたらさ
れると共にドグクラッチ106が通常位置へ移動され
る。
【0057】かくして図示の第二の実施形態によれば、
シフトレバー84がパーキングレンジに設定されると、
パーキングロック装置78がパーキングロック状態にも
たらされると共にドククラッチ106がパーキング位置
へ移動され、第一のギヤ102及び第二のギヤ104の
リングギヤ108との噛み合いが解除されることによっ
て駆動系の14の減速歯車装置40の駆動力伝達経路が
遮断されるので、マウント28及び30のインシュレー
タ36及び38に弾性変形によって保存されていた位置
のエネルギーにより電動駆動装置10が車体Bに対し復
帰方向へ回転されても、電動モータ12のロータ18は
ステータ22に対し相対的に回転駆動されず、従ってロ
ータ18が弾み車として作用することが防止され、これ
により電動モータ12の回転振動に起因して電動駆動装
置10が振動し音が発生することを効果的に防止するこ
とができる。
【0058】特に図示の実施形態によれば、ドグクラッ
チ106はパーキングロック装置78と共に機械的連結
手段によってシフトレバー84に接続されシフトレバー
84と連動して駆動されるようになっているので、ドグ
クラッチ106をシフトレバー84及びパーキングロッ
ク装置78と連動して駆動するための特別の同期駆動装
置は不要であり、またドグクラッチ106を確実にパー
キングロック装置78と同期して駆動することができ
る。
【0059】第三の実施形態 図4は前輪駆動の電気自動車に適用された本発明による
パーキング抜き振動防止装置の第三の実施形態を示す図
1及び図3と同様の概略構成図である。尚図4に於いて
図1又は図3に示された部材と同一の部材には図1又は
図3に於いて付された符号と同一の符号が付されてい
る。
【0060】この第三の実施形態に於いては、上述の第
二の実施形態の場合と同様、出力軸16より隔置された
分離軸100の互いに対向する端部にはそれぞれドグク
ラッチ用の第一のギヤ102及び第二のギヤ104が固
定されており、第二のギヤ104に近接した位置にはセ
クタギヤ120が配置されている。セクタギヤ120は
リングギヤ108と噛み合い得るようハウジング26に
より固定的に支持されている。往復動ロッド110は油
圧シリンダ装置122により往復動され、油圧シリンダ
装置122は油圧回路124により制御される。
【0061】油圧回路124はシフトレバー84により
設定されるシフトレンジに応じて電子制御装置88によ
り制御される。図示の実施形態に於いては、シフトレバ
ー84がパーキングレンジに設定されると、ドグクラッ
チ106のリングギヤ108が第二のギヤ104及びセ
クタギヤ120と噛み合うパーキング位置へ移動され、
シフトレバー84がパーキングレンジ以外のレンジに設
定されると、リングギヤ108が第一のギヤ102及び
第二のギヤ104と噛み合う通常位置へ移動される。
【0062】尚図3と図4との比較より解る如く、上述
の第一及び第二の実施形態に於けるパーキングロックギ
ヤ76及びパーキングロック装置78は設けられていな
い。また図には示されていないが、第二のギヤ104と
セクタギヤ120との間にはシンクロメッシュの如き同
期装置が設けられており、電子制御装置88はシフトレ
バー84がパーキングレンジに設定されると、電動モー
タ12の回転速度が予め設定された基準値以下になった
時点に於いて油圧回路124を介して油圧シリンダ装置
122を制御し、リングギヤ108を通常位置よりパー
キング位置へ移動させる。
【0063】かくして図示の第三の実施形態によれば、
シフトレバー84がパーキングレンジに設定されると、
上述の第二の実施形態の場合と同様、第一のギヤ102
及び第二のギヤ104とリングギヤ108との噛み合い
を解除して駆動系14の駆動力伝達経路を遮断し、これ
によりパーキングロックが解除される際に電動モータ1
2のロータ18がステータ22に対し相対的に弾み車と
して回転することを防止し、これにより電動モータ12
の回転振動に起因して電動駆動装置10が振動し音が発
生することを効果的に防止することができる。
【0064】特に図示の実施形態によれば、ドグクラッ
チ106はシャフトレバー84がパーキングレンジに設
定されるとリングギヤ108を第二のギヤ104及びセ
クタギヤ120と噛み合うパーキング位置へ移動し、シ
フトレバーがパーキングレンジ以外のレンジに設定され
ると、リングギヤ108を第一のギヤ102及び第二の
ギヤ104と噛み合う通常位置へ移動するので、上述の
第一及び第二の実施形態に於けるパーキングロック装置
78は不要であり、またパーキングロック装置78と同
期してドグクラッチ106を駆動する装置も不要であ
る。
【0065】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0066】例えば上述の第一の実施形態に於いては、
電動モータ12の回転の検出は電動モータに取り付けら
れた回転位置センサ94により行われるようになってい
るが、電動モータの回転の検出は任意の手段により行わ
れてよく、また駆動系14に於いて行われてもよい。
【0067】また上述の第一及び第二の実施形態に於い
ては、リングギヤ108に対する第一のギヤ102及び
第二のギヤ104の噛み合いが制御されることにより、
駆動系14の一部を構成する減速歯車装置40に於ける
駆動力伝達経路が選択的に遮断されるようになっている
が、電動モータ12と駆動輪68及び74との間の駆動
力伝達経路の遮断は当技術分野に於いて任意の手段によ
り達成されてよい。
【0068】また上述の第二の実施形態に於いては、ド
グクラッチ106の往復動ロッド110はケーブル11
2によりシフトレバー84に機械的に接続されることに
よりシフトレバー84と連動して駆動されるようになっ
ているが、往復動ロッド110はパーキングロック装置
78と同期して駆動される限り、例えば上述の第三の実
施形態の場合と同様油圧シリンダ装置等により駆動され
るよう修正されてもよい。
【0069】更に上述の各実施形態に於いては、電気自
動車は前輪駆動の電気自動車であり、差動歯車装置42
はハウジング26内に収容されているが、本発明が適用
される電気自動車は後輪駆動の電気自動車であってもよ
く、また差動歯車装置はハウジング26外に配置されて
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】前輪駆動の電気自動車に適用された本発明によ
るパーキング抜き振動防止装置の第一の実施形態を示す
概略構成図である。
【図2】第一の実施形態に於ける電動モータの制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【図3】前輪駆動の電気自動車に適用された本発明によ
るパーキング抜き振動防止装置の第二の実施形態を示す
概略構成図である。
【図4】前輪駆動の電気自動車に適用された本発明によ
るパーキング抜き振動防止装置の第三の実施形態を示す
概略構成図である。
【図5】パーキングロックが解除される際に電動モータ
及び駆動系に振動や音が発生する要因を説明するための
図である。
【符号の説明】
10…電動駆動装置 12…電動モータ 14…駆動系 18…ロータ 22…ステータ 26…ハウジング 28、30…マウント 40…減速歯車装置 42…差動歯車装置 68…左駆動輪 74…右駆動輪 76…パーキングロックギヤ 78…パーキングロック装置 84…シフトレバー 86…アクセルペダル 88…電子制御装置 90…シフトポジションセンサ 92…アクセルセンサ 94…回転位置センサ 102…第一のギヤ 104…第二のギヤ 106…ドグクラッチ 108…リングギヤ 120…セクタギヤ 122…油圧シリンダ装置 124…油圧回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉井 欣也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5H115 PA01 PA05 PC06 PG04 QE12 QH06 QI07 QN03 SE07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動モータ及び前記電動モータを駆動輪と
    常時駆動接続する駆動系を備えた電動駆動装置と、運転
    者により操作されるシフトレンジ設定手段により設定さ
    れたシフトレンジに応じて前記電動駆動装置のシフトレ
    ンジを制御する制御装置とを有する電気自動車に於い
    て、パーキング抜き時に発生する振動を防止する電気自
    動車のパーキング抜き振動防止装置にして、前記電動モ
    ータの回転を検出する回転検出手段と、前記シフトレン
    ジ設定手段のシフトレンジを検出するシフトレンジ検出
    手段と、前記シフトレンジ設定手段のシフトレンジがパ
    ーキングレンジより離脱せしめられた後前記電動駆動装
    置が他のシフトレンジに設定されるまでの間に前記電動
    モータの回転が検出されると、前記電動モータを制御し
    て逆回転方向の駆動トルクを発生させるパーキング抜き
    時制御手段とを有することを特徴とする電気自動車のパ
    ーキング抜き振動防止装置。
  2. 【請求項2】前記パーキング抜き時制御手段は前記電動
    モータの実質的な回転が検出されなくなるまで前記電動
    駆動装置が前記制御装置により他のシフトレンジに制御
    されることを禁止することを特徴とする請求項1に記載
    の電気自動車のパーキング抜き振動防止装置。
  3. 【請求項3】電動モータ及び前記電動モータを駆動輪と
    駆動接続する駆動系を備えた電動駆動装置と、運転者に
    より操作されるシフトレンジ設定手段により設定された
    シフトレンジに応じて前記電動駆動装置のシフトレンジ
    を制御する制御装置とを有する電気自動車に於いて、パ
    ーキング抜き時に発生する振動を防止する電気自動車の
    パーキング抜き振動防止装置にして、前記シフトレンジ
    設定手段がパーキングレンジに設定されているときには
    前記電動モータと前記駆動輪との間の駆動力伝達経路を
    遮断する遮断手段を有することを特徴とする電気自動車
    のパーキング抜き振動防止装置。
  4. 【請求項4】前記遮断手段は前記シフトレンジ設定手段
    と連動し、前記シフトレンジ設定手段がパーキングレン
    ジに設定されると前記駆動力伝達経路を遮断することを
    特徴とする請求項3に記載の電気自動車のパーキング抜
    き振動防止装置。
  5. 【請求項5】前記駆動系は前記電動モータのロータと共
    に回転する第一の回転部材と、前記駆動輪と共に回転す
    る第二の回転部材とを有し、前記遮断手段は前記シフト
    レンジ設定手段がパーキングレンジに設定されると前記
    第一の回転部材と前記第二の回転部材との間の連結を解
    除すると共に前記第二の回転部材を非回転部材に連結
    し、前記シフトレンジ設定手段が他のシフトレンジに設
    定されると前記第一の回転部材と前記第二の回転部材と
    を連結すると共に前記第二の回転部材と前記非回転部材
    との連結を解除することを特徴とする請求項3又は4に
    記載の電気自動車のパーキング抜き振動防止装置。
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