JP2003264419A - アダプティブアンテナとその制御方法 - Google Patents

アダプティブアンテナとその制御方法

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JP2003264419A
JP2003264419A JP2002064223A JP2002064223A JP2003264419A JP 2003264419 A JP2003264419 A JP 2003264419A JP 2002064223 A JP2002064223 A JP 2002064223A JP 2002064223 A JP2002064223 A JP 2002064223A JP 2003264419 A JP2003264419 A JP 2003264419A
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adaptive antenna
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parasitic
adaptive
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JP2002064223A
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English (en)
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Yoshihiko Kuwabara
義彦 桑原
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Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のESPARアンテナは、構成は簡単で
あるが、アナログパラメータの最適解を求めるために膨
大な繰り返し演算が必要であり、演算に時間がかかる。 【解決手段】 パラサイト素子の出力を整合、開放、短
絡のいずれかの状態のみにスイッチ設定することで、演
算量を大幅に減らし、高速化を図った。地導体1の中心
に放射素子2を配置し、その周囲の円周3,4上に複数
のパラサイト素子5を配置する。各パラサイト素子の出
力には整合抵抗6と電子スイッチ7,8からなるスイッ
チ手段が設けられ、アンテナ制御部10によりスイッチ
状態の最適制御が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速データ通信に
おいて高い信号対干渉除去比(SIR)が得られるアダ
プティブアンテナに関するものであり、特に、従来のE
SPARアンテナの改良を図るものである。
【0002】
【従来の技術】無線による高速データ通信において、低
電力で高い伝送品質を維持するには、希望波の利得を最
大にし、あるいは希望波に対する干渉波の影響を最小に
するようなアンテナ制御技術が有用である。近年、この
ようなアンテナ制御技術として、アダプティブアンテナ
が注目されてきている。アダプティブアンテナは、複数
のアンテナで受信した信号を用い、空間フィルタによっ
て信号対干渉除去比(SIR)を最大化しようとするも
のである。以下、図8により、アダプティブアンテナの
概略を説明する。
【0003】図8において、複数(n)のアンテナ35
−1〜35−nが、適当な間隔で一次元もしくは二次元
的に配置されており、これらのアンテナにより並行して
電波が受信される。各アンテナで受信されたn系統の信
号は、それぞれ受信装置36−1〜36−nへ入力され
て復調される。各受信装置から出力されるn系統の信号
は、それぞれ乗算器37−1〜37−nを経て加算器3
8へ入力されるのと同時にウエイト演算部40へも入力
される。乗算器37−1〜37−nは、それぞれの入力
信号に対して、ウエイト演算部40から指示されたウエ
イト(係数)を乗算して加算器38へ出力する。加算器
38は、各乗算器37−1〜37−nでウエイトをかけ
られた信号を加算合成して、1系統の受信信号r(t) と
して出力する。またこの受信信号r(t) は、比較器39
で目標として与えられる規範信号c(t) と比較され、差
の誤差信号εが求められる。ウエイト演算部40は、誤
差信号εと、各受信装置36−1〜36−nからの入力
信号のレベルとに基づいて、各系統ごとのウエイトを算
出し、乗算器37−1〜37−nへ与える。このように
して、受信信号r(t) が規範信号c(t) に近づくように
フィードバック制御が行われ、n系統の受信信号に対す
る最適なウエイトの組み合わせを求めて、望ましい一つ
の受信信号が合成される。このアダプティブアンテナの
方式により、伝送品質を飛躍的に向上させることができ
るが、多数の受信系統と複雑な信号処理が必要とされる
ので、小型化、低コスト化が難しく、普及を阻んでい
る。ESPARアンテナは、この問題を解決するために
提案された。図9および図10により、ESPARアン
テナの概略を説明する。
【0004】図9の(a)はESPARアンテナの配置
構成を示す平面図であり、図9の(b)は可変リアクタ
ンス素子制御部分のブロック図である。図9の(a)に
示すように、地導体41の中央に放射素子42(RE)
が配置され、放射素子42を中心とした円周43上に複
数(図示の例では6本)のパラサイト素子44(PE 1
〜PE6 )が等間隔で配置されている。信号の送受信は
放射素子42からのみ行われ、各パラサイト素子44か
らの信号取り出しは行われない。各パラサイト素子44
(PE1 〜PE6 )は、全体の指向性パターンを制御す
るために設けられている。図9の(b)に示すように、
各パラサイト素子44(PEi )には可変リアクタンス
素子45が接続されている。可変リアクタンス素子45
のリアクタンス値は、アンテナ制御部46からの8〜1
0ビットのデジタル制御信号をD/A変換器47でアナ
ログ制御信号に変換したものによって調整される。
【0005】図10は、ESPARアンテナ全体の制御
機構を示す。放射素子42からの受信信号は受信装置4
8へ入力される。受信装置48は、受信信号と規範信号
(所望信号の既知の符号系列)を相関器49へ出力す
る。相関器49は両信号の相関をとり、アンテナ制御部
46へ入力する。アンテナ制御部46は、入力された相
関が最大になるように、各パラサイト素子44(P
i )に接続された可変リアクタンス素子45の制御信
号を個々に生成する。このESPARアンテナは、従来
のアダプティブアンテナとは異なり、パラサイト素子か
らは受信信号を取り出せないので、アンテナ制御部46
では、従来の最急降下法などの最適化手法を適用するこ
とができず、ランダム探索法や特別に工夫された最急降
下法によって最適化リアクタンスを求めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のESPARアン
テナは、従来のアダプティブアンテナとは異なり、受信
信号の系統は1系統でよいので、構成は簡単であるが、
次のような問題があり実用には至っていない。 複数のパラサイト素子のアナログパラメータ(リア
クタンス)について、ランダム探索法や特別に工夫され
た最急降下法により最適解を求めるため、膨大な繰り返
し演算が必要であり、演算に時間がかかること。ESP
ARアンテナでは、90%の確率でSIR=9dBの改
善を得るためには、48000回の演算が必要と報告さ
れている。 周囲の温度変化によりリアクタンス設定がずれるの
で、温度補償手段が必要となること。 可変リアクタンス素子の制御のためにD/A変換が
必要であること。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のESP
ARアンテナにおけるパラサイト素子のリアクタンスの
連続制御に膨大な演算を要していた問題を解決するた
め、パラサイト素子の出力を整合、開放、短絡のいずれ
かの状態のみにスイッチ設定することで、高速化を図る
アダプティブアンテナを提案するものである。具体的に
は、PINダイオードなどによる電子スイッチのON/
OFFの制御のみとなり、演算パラメータが簡単になる
ので、演算量が大幅に減少し、またD/Aコンバータ等
のハードウエアも不要となり、そして温度変化にも強く
することができる。
【0008】さらに本発明のアダプティブアンテナは、
放射素子を中心とするパラサイト素子の配列を複数円周
上に多重配列して、パラサイト素子の配置数および配置
密度を増加させることで、SIR性能を向上させること
ができる。
【0009】さらに本発明のアダプティブアンテナは、
アンテナ素子にパッチ状の平面アンテナ素子を用い、全
体を柔軟なシート状に構成することにより、利用性を向
上させることができる。
【0010】さらに本発明アダプティブアンテナは、演
算回数を減らすため、最適化パラメータ探索に遺伝的ア
ルゴリズムを使用するものである。
【0011】以上により、本発明のアダプティブアンテ
ナとその制御方法は、以下のように構成される。 (1) 平面上あるいは曲面上に配列された複数のアン
テナ素子を備え、上記配列された複数のアンテナ素子の
うちの一つを放射素子とし、また他のすべてのアンテナ
素子をパラサイト素子として構成し、各パラサイト素子
のアンテナ素子の出力に、整合負荷と、整合負荷をON
/OFFするスイッチング手段とをそれぞれ設けたこと
を特徴とするアダプティブアンテナの構成。 (2) 地導体の中央に放射素子を配置し、その放射素
子を中心とする円周上に複数のパラサイト素子を配置し
て構成したアダプティブアンテナであって、各パラサイ
ト素子の出力に、整合負荷と、整合負荷をON/OFF
するスイッチング手段とをそれぞれ設けたことを特徴と
するアダプティブアンテナの構成。 (3) 上記複数のパラサイト素子は、放射素子を中心
とする半径の異なる複数の円周上に配置されていること
を特徴とする前項2に記載のアダプティブアンテナの構
成。 (4) 上記半径の異なる複数の円周は2重の円周であ
って、その外側の円周の半径は1波長の長さであり、ま
た内側の円周の半径は1/2波長の長さであることを特
徴とする前項3に記載のアダプティブアンテナの構成。 (5) 上記複数のパラサイト素子は、外側の円周上に
6本、内側の円周上に3本、それぞれ等間隔に配置され
ていることを特徴とする前項4に記載のアダプティブア
ンテナの構成。 (6) 上記複数のアンテナ素子はパッチ状の平面アン
テナ素子であることを特徴とする前項1に記載のアダプ
ティブアンテナの構成。 (7) 上記複数のアンテナ素子は柔軟なシート上に配
置されていることを特徴とする前項6に記載のアダプテ
ィブアンテナの構成。 (8) 上記複数のアンテナ素子はマトリックス状に配
置されていることを特徴とする前項6または7に記載の
アダプティブアンテナの構成。 (9) 上記整合負荷をON/OFFするスイッチング
手段は、対応するパラサイト素子の出力を、整合、短
絡、開放のいずれかの状態に設定するように構成されて
いることを特徴とする前項1ないし6のいずれかに記載
のアダプティブアンテナの構成。 (10) 上記各パラサイト素子のスイッチング手段を
制御するパラサイト素子制御手段を備えていることを特
徴とする前項9に記載のアダプティブアンテナの構成。 (11) 上記パラサイト素子制御手段は、放射素子で
受信した信号と所定の規範信号との差を最小化するよう
に各パラサイト素子のスイッチング手段を制御するもの
であることを特徴とする前項10に記載のアダプティブ
アンテナの構成。 (12) 上記パラサイト素子制御手段は、放射素子で
受信した信号のうちの所望信号Sと干渉信号Iの比S/
Iを最大化するように各パラサイト素子のスイッチング
手段を制御するものであることを特徴とする前項10に
記載のアダプティブアンテナの構成。 (13) 上記パラサイト素子制御手段は、放射素子で
受信した信号と所定の規範信号との相関を最大化するよ
うに各パラサイト素子のスイッチング手段を制御するも
のであることを特徴とする前項10に記載のアダプティ
ブアンテナの構成。 (14) 上記パラサイト素子制御手段は、遺伝的アル
ゴリズムにより最適解を求めるものであることを特徴と
する前項10ないし13のいずれかに記載のアダプティ
ブアンテナの構成。 (15) 平面上あるいは曲面上に配列された複数のア
ンテナ素子を備え、上記配列された複数のアンテナ素子
のうちの一つを放射素子とし、また他のすべてのアンテ
ナ素子をパラサイト素子として構成したアダプティブア
ンテナにおいて、各パラサイト素子のアンテナ素子の出
力を、整合、短絡、開放のいずれかの状態にスイッチン
グ制御することを特徴とするアダプティブアンテナの制
御方法の構成。 (16) 地導体の中央に放射素子を配置し、その放射
素子を中心とする円周上に複数のパラサイト素子を配置
して構成し、各パラサイト素子の出力を、整合、短絡、
開放のいずれかの状態にスイッチング制御することを特
徴とするアダプティブアンテナの制御方法の構成。 (17) 上記複数のアンテナ素子はパッチ状の平面ア
ンテナ素子であることを特徴とする前項15に記載のア
ダプティブアンテナの制御方法の構成。 (18) 上記スイッチング制御は、放射素子で受信し
た信号と所定の規範信号との差を最小化するように制御
することを特徴とする前項15ないし前項17のいずれ
かに記載のアダプティブアンテナの制御方法。 (19) 上記スイッチング制御は、放射素子で受信し
た信号のうちの所望信号Sと干渉信号Iの比S/Iを最
大化するように制御することを特徴とする前項15ない
し前項17のいずれかに記載のアダプティブアンテナの
制御方法の構成。 (20) 上記スイッチング制御は、放射素子で受信し
た信号と所定の規範信号との相関を最大化するように制
御することを特徴とする前項15ないし前項17のいず
れかに記載のアダプティブアンテナの制御方法の構成。 (21) 上記スイッチング制御は、遺伝的アルゴリズ
ムにより最適解を求めるものであることを特徴とする前
項15ないし前項20のいずれかに記載のアダプティブ
アンテナの制御方法の構成。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるアダプティ
ブアンテナの1実施例の概要図である。図1において、
(a)はアンテナ部の平面図、(b)はアンテナ部の斜
視図、(c)はパラサイト素子のリアクタンスをスイッ
チ制御する機構のプロック図である。図1の(a)、
(b)に示されるように、円板状の地導体(カウンタポ
イズ)1の中央に放射素子2を配置し、また放射素子2
を中心とする半径1波長(λ0 )の円周3上に60度お
きに6つのパラサイト素子PE1 〜PE6 を配置し、さ
らに放射素子2を中心とする半径0.5波長(0.5λ
0 )の円周4上に120度おきに3つのパラサイト素子
PE7 〜PE9 を配置してある。またこの実施例では、
図1の(b)に示されるように、放射素子とパラサイト
素子は、ロッド状をなしている。そして、図1の(c)
に示されるように、各パラサイト素子PEiの出力に
は、整合抵抗R0 と2つの電子スイッチS1 、S2 で構
成される回路により、整合、開放、短絡のいずれかの状
態が形成され、接続されたパラサイト素子に誘導される
電流を調整するようにしている。アンテナ制御部10か
らの2ビットのデジタル制御信号によって駆動されるス
イッチドライバ9は、デジタル制御信号レベルにより電
子スイッチS1 、S2 の順電流に対する逆バイアスを作
って電子スイッチをON/OFF駆動する。2ビットの
デジタル制御信号の各ビットの1,0の値は、それぞれ
のビットが対応する電子スイッチS1 、S2 のON/O
FFを指示する。
【0013】図2は、本発明の1実施例によるアダプテ
ィブアンテナの全体構成を示すブロック図である。放射
素子11には、サーキュレータ12を介して送信装置1
3と受信装置14が接続され、放射素子11による送信
と受信が可能にされる。受信装置14では、放射素子1
1からの受信信号を復調すると共に、アダプティブアン
テナの学習に用いる規範信号を発生する。受信信号と規
範信号は、比較演算部15へ入力され、たとえば2乗誤
差が算出される。スイッチ制御信号発生部16は、受信
信号と規範信号の2乗誤差が最小となるようなパラサイ
ト素子17のスイッチ18の状態を遺伝的アルゴリズム
で探索する。遺伝的アルゴリズムは、最適解を探索する
過程で、解に交叉や突然変異のような遺伝的操作を確率
的に加えて行く手法である。遺伝的アルゴリズムで最適
化するパラメータとしては、2乗誤差のほか、受信信号
と規範信号の相関、SIRなどが可能である。図3の
(a)は、図2の比較演算部15の代わりに、受信信号
r(t)と規範信号 c(t)の相関をとる相関演算部2
0を用いる変形例を示し、図3の(b)は、受信信号r
(t) によりSIRを測定して出力するSIR測定部2
1を用いる変形例を示す。遺伝的アルゴリズムは、受信
信号と規範信号の相関あるいはSIRを最大化するスイ
ッチ状態を探索する。
【0014】図4および図5に、本発明のアダプティブ
アンテナで実現した適応指向性のシミュレーション例を
示す。遺伝的アルゴリズムの評価関数として受信信号と
規範信号の相関を用いた。図4の(a)は、所望波の到
来方向を0度とし、干渉波の到来方向を60度と設定し
た時の収束指向性であり、(b)はそのときの学習曲線
である。概ね50回の世代を経て最適解が見つかってい
ることがわかる。また図5の(a)、(b)は、所望波
の到来方向を0度とし、干渉波の到来方向を120度、
180度と設定した時の収束指向性である。いずれの場
合も所望波方向の利得が維持され、干渉波方向にヌルが
形成されていることがわかる。またSIRは15dB以
上得られている。
【0015】なお、ESPARアンテナで収束させるに
は、改変された最急降下法を用いた場合、48000サ
ンプルデータを用いた繰り返し演算が必要である。しか
し、本発明のアダプティブアンテナの場合は500回の
データサンプルですみ、計算時間が飛躍的に短縮される
ので、刻々変化する移動通信環境でも容易に追従するこ
とができ、安定な通信が可能となる。
【0016】図6および図7に、本発明のアダプティブ
アンテナをシート状あるいはフイルム状に構成した実施
例を示す。
【0017】図6の実施例において、アダプティブアン
テナ22は、円板状の合成樹脂フィルム23の表面に複
数の円形パッチ状の平面アンテナ素子24を、図1
(a)と同じような配置で貼付したものである。また合
成樹脂フイルム23の裏面には、図示されていないが地
導体を形成する金属層が貼付され、表面の各平面アンテ
ナ素子24は、マイクロストリップパッチアンテナとし
て機能する。複数の平面アンテナ素子24のうちの中心
の素子を放射素子として用い、その周囲の各素子をパラ
サイト素子として用いている。このようにアダプティブ
アンテナ22をシート状あるいはフイルム状としたこと
により、情報端末25に対して多様な利用形態を提供す
ることができる。たとえば、携帯情報端末26の場合に
は、筐体側部に、アダプティブアンテナ22を収納した
薄い引き出し27を設けておき、必要時に引き出して使
用したり、自動車28のような移動体の屋根などに貼り
付けて移動無線に使用したりすることができる。
【0018】図7の実施例は、パッチ状の平面アンテナ
素子の形状を方形として、全体の配置をマトリックス状
配列にしたものである。図7の (a)は、3×3の配列
の例であり、たとえば中心素子29を放射素子とし、残
りの周辺素子30をパラサイト素子としている。図7の
(b)は、図7の (a)の平面アンテナ素子配列の基材
に柔軟な合成樹脂フイルム31を用いて任意の曲面形状
に構成可能とし、コンフォーマルアンテナを実現したも
のである。
【0019】なお、ESPARアンテナでは、指向性制
御は平面内で行なわれるが、図6および図7の本発明実
施例のような平面アンテナ素子の配列を用いた場合に
は、指向性制御は半球空間での制御となるので、自動車
等の移動体通信や無線LANなどでの使用により適した
ものとなる。
【0020】
【発明の効果】本発明のアダプティブアンテナによれ
ば、最適アンテナ制御において、パラサイト素子の出力
負荷はON/OFFスイッチングされるだけなので、演
算パラメータが簡単になり、演算量が大幅に減少して、
従来のESPARアンテナにおいてアナログパラメータ
(リアクタンス)の最適解を求めるために膨大な繰り返
し演算を必要とされていたのに比べて、演算回数と演算
時間を著しく短縮することができた。またD/Aコンバ
ータ等のハードウエアも不要となり、そして温度変化に
も強くすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアダプティブアンテナの1実施例
の概要図である。
【図2】本発明の1実施例によるアダプティブアンテナ
の全体構成を示すブロック図である。
【図3】変形例のブロック図である。
【図4】本発明のアダプティブアンテナにおいて、干渉
波の到来方向を60度と設定した時の収束指向性学習曲
線のシミュレーション例を示す説明図である。
【図5】干渉波の到来方向を120度、180度と設定
した時の収束指向性のシミュレーション例を示す説明図
である。
【図6】本発明のアダプティブアンテナをシート状ある
いはフィルム状に構成した1実施例の説明図である。
【図7】本発明のアダプティブアンテナをシート状ある
いはフィルム状に構成した他の1実施例の説明図であ
る。
【図8】従来例のアダプティブアンテナの概略項製図で
ある。
【図9】従来例のESPARアンテナの配置構成と可変
リアクタンス素子制御部分のブロック図である。
【図10】ESPARアンテナ全体の制御機構のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1:円板状の地導体 2:放射素子 3:外側の円周 4:内側の円周 5:パラサイト素子 6:整合抵抗 7:電子スイッチ 8:電子スイッチ 9:スイッチドライバ 10:アンテナ制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J020 BA02 BC02 BC08 BC13 CA04 DA03 DA04 5J021 AA01 AA09 AB02 AB06 DB04 EA04 FA04 FA13 FA31 FA35 GA06 GA08 HA10 JA07 5J045 AA26 AB05 DA10 FA02 GA07 JA03 JA18 NA04

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面上あるいは曲面上に配列された複数
    のアンテナ素子を備え、上記配列された複数のアンテナ
    素子のうちの一つを放射素子とし、また他のすべてのア
    ンテナ素子をパラサイト素子として構成し、各パラサイ
    ト素子のアンテナ素子の出力に、整合負荷と、整合負荷
    をON/OFFするスイッチング手段とをそれぞれ設け
    たことを特徴とするアダプティブアンテナ。
  2. 【請求項2】 地導体の中央に放射素子を配置し、その
    放射素子を中心とする円周上に複数のパラサイト素子を
    配置して構成したアダプティブアンテナであって、各パ
    ラサイト素子の出力に、整合負荷と、整合負荷をON/
    OFFするスイッチング手段とをそれぞれ設けたことを
    特徴とするアダプティブアンテナ。
  3. 【請求項3】 上記複数のパラサイト素子は、放射素子
    を中心とする半径の異なる複数の円周上に配置されてい
    ることを特徴とする請求項2に記載のアダプティブアン
    テナ。
  4. 【請求項4】 上記半径の異なる複数の円周は2重の円
    周であって、その外側の円周の半径は1波長の長さであ
    り、また内側の円周の半径は1/2波長の長さであるこ
    とを特徴とする請求項3に記載のアダプティブアンテ
    ナ。
  5. 【請求項5】 上記複数のパラサイト素子は、外側の円
    周上に6本、内側の円周上に3本、それぞれ等間隔に配
    置されていることを特徴とする請求項4に記載のアダプ
    ティブアンテナ。
  6. 【請求項6】 上記複数のアンテナ素子はパッチ状の平
    面アンテナ素子であることを特徴とする請求項1に記載
    のアダプティブアンテナ。
  7. 【請求項7】 上記複数のアンテナ素子は柔軟なシート
    上に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の
    アダプティブアンテナ。
  8. 【請求項8】 上記複数のアンテナ素子はマトリックス
    状に配置されていることを特徴とする請求項6または請
    求項7に記載のアダプティブアンテナ。
  9. 【請求項9】 上記整合負荷をON/OFFするスイッ
    チング手段は、対応するパラサイト素子の出力を、整
    合、短絡、開放のいずれかの状態に設定するように構成
    されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6の
    いずれかに記載のアダプティブアンテナ。
  10. 【請求項10】 上記各パラサイト素子のスイッチング
    手段を制御するパラサイト素子制御手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項9に記載のアダプティブアンテ
    ナ。
  11. 【請求項11】 上記パラサイト素子制御手段は、放射
    素子で受信した信号と所定の規範信号との差を最小化す
    るように各パラサイト素子のスイッチング手段を制御す
    るものであることを特徴とする請求項10に記載のアダ
    プティブアンテナ。
  12. 【請求項12】 上記パラサイト素子制御手段は、放射
    素子で受信した信号のうちの所望信号Sと干渉信号Iの
    比S/Iを最大化するように各パラサイト素子のスイッ
    チング手段を制御するものであることを特徴とする請求
    項10に記載のアダプティブアンテナ。
  13. 【請求項13】 上記パラサイト素子制御手段は、放射
    素子で受信した信号と所定の規範信号との相関を最大化
    するように各パラサイト素子のスイッチング手段を制御
    するものであることを特徴とする請求項10に記載のア
    ダプティブアンテナ。
  14. 【請求項14】 上記パラサイト素子制御手段は、遺伝
    的アルゴリズムにより最適解を求めるものであることを
    特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれかに記
    載のアダプティブアンテナ。
  15. 【請求項15】 平面上あるいは曲面上に配列された複
    数のアンテナ素子を備え、上記配列された複数のアンテ
    ナ素子のうちの一つを放射素子とし、また他のすべての
    アンテナ素子をパラサイト素子として構成したアダプテ
    ィブアンテナにおいて、各パラサイト素子のアンテナ素
    子の出力を、整合、短絡、開放のいずれかの状態にスイ
    ッチング制御することを特徴とするアダプティブアンテ
    ナの制御方法。
  16. 【請求項16】 地導体の中央に放射素子を配置し、そ
    の放射素子を中心とする円周上に複数のパラサイト素子
    を配置して構成し、各パラサイト素子の出力を、整合、
    短絡、開放のいずれかの状態にスイッチング制御するこ
    とを特徴とするアダプティブアンテナの制御方法。
  17. 【請求項17】 上記複数のアンテナ素子はパッチ状の
    平面アンテナ素子であることを特徴とする請求項15に
    記載のアダプティブアンテナの制御方法。
  18. 【請求項18】 上記スイッチング制御は、放射素子で
    受信した信号と所定の規範信号との差を最小化するよう
    に制御することを特徴とする請求項15ないし請求項1
    7のいずれかに記載のアダプティブアンテナの制御方
    法。
  19. 【請求項19】 上記スイッチング制御は、放射素子で
    受信した信号のうちの所望信号Sと干渉信号Iの比S/
    Iを最大化するように制御することを特徴とする請求項
    15ないし請求項17のいずれかに記載のアダプティブ
    アンテナの制御方法。
  20. 【請求項20】 上記スイッチング制御は、放射素子で
    受信した信号と所定の規範信号との相関を最大化するよ
    うに制御することを特徴とする請求項15ないし請求項
    17のいずれかに記載のアダプティブアンテナの制御方
    法。
  21. 【請求項21】 上記スイッチング制御は、遺伝的アル
    ゴリズムにより最適解を求めるものであることを特徴と
    する請求項15ないし請求項20のいずれかに記載のア
    ダプティブアンテナの制御方法。
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