JP2003264261A - 電力装置及び熱結合用シート - Google Patents
電力装置及び熱結合用シートInfo
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Abstract
容易な電力装置及び熱結合用シートを提供すること。 【解決手段】 パワー半導体モジュール1の冷却面とな
る放熱板11と放熱フィン2の間に、フィラーの混入に
より熱伝達性を高めた樹脂からなる熱結合用シート3を
介在させたものにおいて、この熱結合用シート3の組成
である樹脂として、パワー半導体モジュール1の通電に
より発熱したときの温度で溶融するようにした熱溶融型
樹脂を用いたもの。
Description
た電力装置及び熱伝達面に介在させるためのシートに係
り、特に、電力変換装置用のパワー半導体装置に好適な
電力装置及び熱結合用シートに関する。
モジュールなど、動作に発熱を伴う電力装置において
は、通常、何等かの冷却手段を適用し、温度上昇が抑え
られるようにするのが一般的である。
フィンの適用があるが、この場合、電力装置の冷却面か
ら放熱フィンに至る熱の伝達経路の熱抵抗が大きいと、
充分な冷却が得られない。
ワー半導体モジュール1の冷却面となる放熱板11と放
熱フィン2の間に、所定のフィラーの混入により熱伝導
性が高められているグリース32を塗布したマイカ板や
高分子フィルムなどのシート31を挿入したり、図5に
示すように、高熱伝導性ゴムやゲルのシート33を挿入
し、これにより熱伝導性を高め、この部分での熱抵抗が
極力抑えられるようにしていた。
ール1と放熱フィン2はネジ4により相互に締め付けて
固定されているが、ここで、まず図4の場合、グリース
だけではなく、マイカ板や高分子フィルムのシートが用
いられているのは、パワー半導体モジュール1の放熱板
11と放熱フィン2を電気的に絶縁し、所定の耐電圧性
能を持たせるためである。
常、半導体素子をハンダなどにより接合した金属基板が
放熱板11となっているからで、従って、その冷却面、
つまり放熱板11の面は、通電中、浮遊電位状態(フロ
ーティング)にはならない。
せるので、共通電位(アース電位)に保つ必要があり、従
って、パワー半導体モジュール1の放熱板11は、機器
の筐体も含めて、放熱フィン2から電気的に絶縁しなけ
ればならないためである。
れる熱伝導性のゴムやゲルのシート33には、上記した
電気的な絶縁性保持のため、絶縁耐圧に見合って或る程
度の厚さが必要で、あまり薄くすることはできない。
ー半導体モジュールとして、半導体素子が絶縁された状
態で、放熱用の金属基板に搭載されている、いわゆる絶
縁型パワー半導体モジュールが使用されるようになって
おり、その例を特開平11−204700号公報にみる
ことができる。
合、冷却面が浮遊電位状態になっているので、放熱フィ
ンと電気的に接触してしまっても特に問題が無く、この
ため、特に熱抵抗の低下が要求される点を考慮し、グリ
ースを用いるようにした場合でも、冷却面と放熱フィン
の間にグリースを塗布しただけの状態で直接接触させ、
マイカ板や高分子フィルムのシートを用いることなく組
立てることができ、良好な熱伝導性を得ることができ
る。
700号公報では、熱伝導促進用のグリースを用いず、
高熱伝導性の絶縁樹脂シートによりパワー半導体モジュ
ールを放熱フィンに熱圧着して一体化した、いわゆる放
熱フィン一体型パワーモジュールについても開示してい
る。
ースの使用と熱伝導性能の向上に配慮がされているとは
いえず、以下の問題があった。
ーをシリコーンオイルにより練り合わせたものなので、
時間の経過に伴ってフィラーからオイルが分離し、冷却
面と放熱フィンの間からシリコーンオイルが沁み出して
筐体を汚染したり、他の電子部品を損ねたりしてしまう
という問題があった。
し、フィラーに隙間が生じてしまうので、熱伝導性が低
下してしまうという問題があり、更に製造現場では、グ
リースが他の部品に附着して当該部品を汚してしまう虞
れがないように充分に注意を払う必要がある上、粘度変
化や塗布装置の制御状態などの影響によりグリースの塗
布量や面積にムラが生じ、均一な性能の保持が困難であ
るるという問題があった。
さや材質が必要な電気絶縁性の確保のために選択されて
おり、パワー半導体モジュールのような広い面積の場
合、相当な力で押さえつけても、締め付けのストレスと
材料の弾性でパワー半導体モジュールと熱伝導シートと
の間に空隙が生じ、熱伝導性が充分に得られないという
問題があった。
ン一体型パワーモジュールの場合、かなり薄くすること
ができるので、高い熱伝導性能が期待できる反面、その
薄さのため、熱ストレスの繰り返しによる剥離、ひび割
れの懸念があり、信頼性の保持に問題があった。
い熱伝導性の保持が容易な電力装置及び熱結合用シート
を提供することにある。
熱フィンを備えた電力装置において、オレフィン系樹
脂、エステル系樹脂、パラフィン類の少なくとも一種又
はそれらの混合物或いは複合物により、前記発熱部が発
熱したときの温度を融点とする熱溶融型樹脂を生成し、
この熱溶融型樹脂に熱伝導性フィラーを混合して、フィ
ルム状部材又は薄板状部材とし、この部材を熱結合用シ
ートとして、前記発熱部と前記放熱フィンの間に設ける
ことにより達成される。
ュールであり、このパワー半導体モジュールと放熱フィ
ンが締め付け用のネジにより相互に固定されているよう
にしてもよく、パワー半導体モジュールと放熱フィンが
熱結合用シートにより相互に接着されているようにして
もよい。
半導体モジュールと放熱フィンの接合面より小さい面積
になるようにしてもよい。
ステル系樹脂、パラフィン類の少なくとも一種又はこれ
らの混合物或いは複合物により、50℃以上の温度で溶
融状態となる熱溶融型樹脂に熱伝導性フィラーを混合
し、フィルム状又は板状に成型して熱結合用シートとす
ることにより達成される。
酢酸ビニル共重合体であるようにしてもよく、フィルム
状又は板状に成型したときの厚さが0.02mm〜0.5
mmの範囲になるようにしてもよい。
が数μm〜0.5mmの範囲になるようにしてもよく、
熱伝導性フィラーが金属酸化物、窒化物、炭化物、金
属、ダイヤモンドの何れかであるようにしてもよい。
熱結合用シートについて、図示の実施の形態により詳細
に説明する。但し、本発明は、これらの実施の形態に限
定されるものではない。
ルの場合の一実施形態で、図において、3は熱結合用シ
ートであり、その他、パワー半導体モジュール1、放熱
フィン2、放熱板11、それに固定用のネジ4などは、
図4と図5で説明した従来技術と同じである。
れ、オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、パラフィン類
の少なくとも一種の樹脂、又はそれらの混合物或いは複
合物に、熱伝導性を高めるためのフィラーを混合してフ
ィルム状、又は薄板状に成型しもので、図1に示すよう
に、パワー半導体モジュール1の放熱板11と放熱フィ
ン2の間に挿入されている。
又はそれらの混合物或いは複合物からなる樹脂は、一
応、熱可塑性樹脂の範疇に属するものであるが、熱溶融
型樹脂と呼ばれるものである。
る熱溶融型樹脂は、その融点(溶融点)が、パワー半導体
モジュール1に通電され、半導体装置として動作発熱し
たとき、放熱板11に現れる温度、つまりパワー半導体
モジュールの発熱部が発熱したときの温度の近傍になる
ように、組成が選ばれている。
ようにして組み立てられる。
フィンが下で伝熱面が上になった状態にし、その上に所
定の大さにした熱結合用シート3を載置し、更に、その
上から、放熱板11が下側になった状態でパワー半導体
モジュール1を重ねて載置する。
ール1をネジ4で締付けて固定した後、熱結合用シート
3の組成である熱溶融型樹脂の溶融点の近傍で、僅かに
溶融点を越える温度に全体を加熱する。
いオーブンや、熱板などの加熱手段が用いられるが、こ
のとき、パワー半導体モジュール1と放熱フィン2の間
に熱結合用シート3を挟んで、ネジ4で締めて仮止めし
た状態でパワー半導体モジュール1に通電し、パワー半
導体モジュール1自体の発熱により熱結合用シート3が
加熱されるようにしてもよい。
熱溶融型樹脂が溶融し、この結果、溶融した樹脂は、毛
細管現象により放熱板11と放熱フィン2の間に存在す
る隙間を埋めながら広がる。
坦度合いの違いなどにより、これらの間に存在している
隙間に、たとえ熱結合用シート3自体の厚みより大きい
部分があっても、その部分も含めて溶融した樹脂より埋
められるので、隙間の全てが確実に埋められる。
1と放熱フィン2の間に空隙の無い熱伝達経路が確実に
得られることになり、この結果、高い冷却性能を容易に
もたせることができる。
れているフィラーも含めて周囲に広がってゆくので、熱
結合用シート3の大きさが、パワー半導体モジュール1
の放熱板11による冷却面より小さくても、冷却面の全
面にわたって容易に充填させることが出来る。
11と放熱フィン2の間に挿入される熱結合用シート3
の材料の分量は、熱結合用シート3の厚さと面積だけで
決められるので、必要とする正確な分量への区分けが極
めて容易になる。
いて塗布量がばらつき、塗布量が足りなくて所望の熱伝
達特性が得られなくなったり、余分なグリースがはみ出
して放熱フィン2を汚染したりする虞れがない。
溶融型樹脂は、常温では固体状態を保つが、電力装置が
或る出力以上で運転され、パワー半導モジュール1の発
熱による温度上昇が或る限度を越えたときだけ溶融状態
になる。
離が進行してしまう放熱グリースに比較して、組成分離
の進行が遅く、従って、分離した成分が筐体や他の電子
部品(図示してない)に付着し、汚れが生じてしまう虞れ
がない。
い。このため熱結合用シート3の組成である熱溶融型樹
脂は、放熱グリースのシリコーンオイルよりも格段に揮
発が緩やかで、パワー半導体モジュール1の放熱板11
と放熱フィン2の間にオイル抜けによる空隙が発生しな
いので、経年変化による熱抵抗変動の虞れがなく、従っ
て、この実施形態によれば、高い信頼性が確実に得られ
る。
融型樹脂は、それが溶融されることにより、パワー半導
体モジュール1と放熱フィン2の間に存在したストレス
を緩和する。そして、これと共に、このときも毛細管現
象により残った隙間を埋めてゆき、熱ストレスの繰り返
しによる剥離、ひび割れなどにより隙間を生じた場合で
も、それを埋める働きをする。
ン2と熱結合用シート3の間や、熱結合用シート3とパ
ワー半導体モジュール1の間に最初から空隙が残ってし
まう虞れがないのは勿論、この後、電力装置の運転と停
止が繰り返されても、以後、空隙が発生する虞れもな
い。
3について、更に詳細に説明する。まず初めに樹脂など
有機物の温度と粘性の関係について説明すると、周知の
ように、一般に樹脂などの有機物は温度の上昇により軟
化し、粘性が低下するが、このとき、例えば純粋なパラ
フィンでは、図2の破線の特性で示すように、あまり
明瞭な軟化点を持たない反面、融点と呼ばれる温度で急
激に粘性が低下し、溶融状態になってしまう。
線の特性で示すように、軟化点と呼ばれる温度から粘
性の低下が著しくなり、さらに温度が高くなると、融点
と呼ばれる温度で溶融状態になるものもある。
て、純粋なパラフィンの融点よりも低い温度で軟化が始
まり、高い温度で溶融する性質を持つ樹脂をパラフィン
に混合した場合に得られる特性であり、これが、熱結合
用シート3に適した材料の特性の一例である。
について説明すると、まず、これには可撓性があったほ
うが好ましい。これは作業行程において放熱フィン2に
熱結合用シート3を乗せるために持ち上げた際、熱結合
用シート3が自重で折れることや、材料をロール状にし
て省スペースで輸送・保管した後、平らな放熱フィン2
に載せた際、割れたり折れたりするのを防ぐのに有効だ
からである。
及び保管に際しての環境最高温度以上であることが好ま
しい。輸送や保管の間に熱結合用シート3が溶解して変
形したり、相互に固着したりするのを防ぐのに有効だか
らである。
溶融する工程で、既に組付けられている他の部品が熱で
損傷される虞れがない温度以下であることが必要で、こ
のとき、熱結合用シート3を溶融する工程が、全ての部
品を組付けた後になるなら、電力装置が最大出力で運転
時の放熱フィンの放熱面の温度以下であることが好まし
い。
方の面に接着性があれば、更に好ましい。何故なら、作
業行程において放熱フィン2に熱結合用シート3を固定
する際、貼付けるだけで仮止めできるからである。
の一部の面又は全面に、熱伝導性を損ねない程度に接着
剤を塗布してもよいし、樹脂自体に接着性がある材料を
使用してもよい。
用シート3の組成である熱溶融型樹脂は、その溶融点
が、パワー半導体モジュール1に通電され、半導体装置
として動作発熱したとき、放熱板11に現れる温度の近
傍になるように組成が選ばれている。
脂については、軟化点が、例えば50℃以下の常温の作
業環境温度以下にあり、融点は、常温以上で加熱工程の
温度以下になるように、組成を選択する。
に、熱伝導性を高めるためのフィラーを混入し、コーテ
ィング、押出し成型、カレンダー成型、プレス成型な
ど、各種公知の技術によりフィルム状又は薄板状に成型
され、熱結合用シート3に加工される。
溶融型樹脂について、更に具体的に説明すると、これに
は、上述のように、電力装置が通電され動作状態にある
ときの発熱体の温度で溶融することが要求される。
ど電力装置の定格許容温度上昇値にもよるが、一般的に
は50℃〜120℃の範囲であり、従って、これが上記
熱溶融型樹脂の融点となり、これを満足する熱溶融型樹
脂により熱結合用シート3を作成すれば良い。
としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体などの
オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、天然樹脂であるパ
ラフィンがある。
軟化点と融点が得られ、更に柔軟性や溶着性など、上述
した他にも必要とする特性が得られるように選定し、単
体又は混合体若しくは複合体として使用し、これにフィ
ラーを混入して熱結合用シート3とする。
て説明すると、これは特に限定されるものではないが、
一応、0.02mm〜0.5mmの範囲にすれば良い。
溶融型樹脂が溶融したとき、放熱板11と放熱フィン2
の重ね合わせ面に存在する虞れがある微小凹凸による間
隙を充分に埋めることができず、他方、0.5mmを越
えたのでは、放熱板11と放熱フィン2の間から溶融し
た樹脂がはみ出す虞れが生じてしまうからである。
mが最適範囲と言うことができ、この場合は確実に上記
微小凹凸が埋められるので高い放熱性が得られ、適切な
溶融樹脂量となるので、余分な樹脂がはみ出す虞れもな
い。
いて説明すると、これは粉末状又は微粒子状の熱伝導性
材料で作られ、このときの粒径は数μm〜0.5mm程
度が好ましい。
状又は微粒子状の加工が技術的に困難でコスト高になる
上、取扱中、飛散し易くなって作業環境の悪化を伴うの
で、望ましくなく、他方、粒径が0.5mmを越えたの
では、熱結合用シートの厚みが過大になってしまう上、
熱伝導性の均一化が損なわれてしまうので、これも望ま
しくない。
は、金属酸化物、窒化物、炭化物、金属などを用いるこ
とができ、コストの問題さえ解決されれば、人工ダイヤ
モンドも有望である。
定されるものではないが、酸化アルミニウム(アルミ
ナ)、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、
それに酸化チタンなどがあり、窒化物には、これも特に
限定されないが、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化
珪素などがあり、金属には銅、アルミニウムがある。
比は、熱溶解型樹脂100重量部に対して、フィラー3
00重量部〜1500重量部の範囲が好ましく、フィラ
ーが300重量部未満では、熱伝導性の低下が著しく低
下するので、所望の放熱性能が得られなくなる虞れがあ
り、反対に1500重量部を越えると、強度が不足した
り、成型性が低下したりする虞れがあり、何れにしても
好ましくなくなってしまうからである。
100重量部に対して、フィラー200重量部〜100
0重量部の範囲が一応、適当な範囲で、この中でも更に
フィラー200重量部〜600重量部が最適範囲である
と言うことができる。
示すと下記の通りとなる。
エチレン−酢酸ビニール共重合樹脂(三井デュポンポリ
ケミカル社 製品名“V5773W”溶融点56℃)と、
40重量部のパラフィン(日本石油社 製品名“130°
パラフィン”融点56℃)を用意し、これにフィラーと
して、300重量部のアルミナ粉(アドマテックス社製
品名“アドマファインAO−500”)を加え、これら
を均一性が得られるまでミキサーにより混練した。
のフィルムなどからなるセパレーター上に、上述した成
型方法を用いてコーティングし、厚さ0.10mmの熱
結合用シートを得た。
形状に切断し、図1の放熱フィン2に載置し、セパレー
タを剥離して熱結合用シート3とした結果、放熱フィン
2を備えたパワー半導体モジュール1に、充分に満足す
べき冷却性能を発揮させることができた。
3により説明する。
ワー半導体モジュール1は、熱結合用シート3により放
熱フィン2に接合されているだけであり、放熱フィン2
とパワー半導体モジュール1の間がネジで止められてい
ない点が、図1で説明した実施形態と異なっているだけ
で、その他の構成は、同じである。
要に応じて接着性を持たせることができる。そこで、こ
の実施形態では、ネジを用いず、熱結合用シート3だけ
でパワー半導体モジュール1と放熱フィン2を接合した
ものである。
モジュール1が運転中、熱結合用シート3の組成である
熱溶融型樹脂が溶融する場合があり、これがこの実施形
態の特徴でもあるが、このときでも、溶融した熱溶融型
樹脂には或る程度の粘性が残っている。
融型樹脂の粘性特性を選択することにより、熱結合用シ
ート3だけで充分にパワー半導体モジュール1と放熱フ
ィン2を接合させておくことができる。
め付けネジのための作業工程を省くことができ、材料費
の低減が得られることになる。
温度は、その時点で組み付けられている部品を損傷しな
い温度であることが必要である。
シートが単層の場合について説明したが、熱結合用シー
トを複数枚、重ね合わせた積層構造のものとして実施し
ても良い。このとき、必要に応じて層間に接着剤や粘着
剤を介在さても良いが、この場合は、熱結合用シート全
体として必要な熱伝達性能が保てる範囲に止めるのが望
ましい。
トに、その熱伝導性や溶融特性に影響を与えない範囲で
難燃剤、着色剤、シランなどのカップリング剤、架橋
剤、架橋促進剤などを適宜配合してもよい。
ある。
程後の少なくとも一工程の温度で溶融する材料にフィラ
ーを混入した熱結合用シートであるため、パワー半導体
モジュールなどの電力装置と放熱フィンとの間に挿入す
るだけで、従来のようにシリコングリースを刷毛等で塗
布する必要がないので、作業性が良好で、シリコングリ
ースにより製品が汚染されることもなく、効率的な熱伝
導が得られる。
置と放熱フィンが、熱結合用シートだけで接合できるの
で、簡単な作業で固着可能な電力装置を提供することが
できる。
は固体の熱結合用シートで接着することができるので、
電力装置の組立にネジ止めが不要になり、作業工程を簡
素化できる。
図である。
性図である。
側面図である。
ある。
図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 発熱部に放熱フィンを備えた電力装置に
おいて、 オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、パラフィン類の少
なくとも一種又はそれらの混合物或いは複合物により、
前記発熱部が発熱したときの温度を融点とする熱溶融型
樹脂を生成し、この熱溶融型樹脂に熱伝導性フィラーを
混合して、フィルム状部材又は薄板状部材とし、 この部材を熱結合用シートとして、前記発熱部と前記放
熱フィンの間に設けたことを特徴とする電力装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記発熱部がパワー半導体モジュールであり、 このパワー半導体モジュールと前記放熱フィンが締め付
け用のネジにより相互に固定されていることを特徴とす
る電力装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の発明において、 前記発熱部がパワー半導体モジュールであり、 このパワー半導体モジュールと前記放熱フィンが前記熱
結合用シートにより相互に接着されていることを特徴と
する電力装置。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の発明にお
いて、 前記熱結合用シートが、前記パワー半導体モジュールと
前記放熱フィンの接合面より小さい面積であることを特
徴とする電力装置。 - 【請求項5】 オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、パ
ラフィン類の少なくとも一種又はこれらの混合物或いは
複合物により、50℃以上の温度で溶融状態となる熱溶
融型樹脂に熱伝導性フィラーを混合し、フィルム状又は
板状に成型したことを特徴とする熱結合用シート。 - 【請求項6】 請求項5に記載の発明において、 前記オレフィン系樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体
であることを特徴とする熱結合用シート。 - 【請求項7】 請求項5に記載の発明において、 フィルム状又は板状に成型したときの厚さが0.02m
m〜0.5mmの範囲であることを特徴とする熱結合用
シート。 - 【請求項8】 請求項5に記載の発明において、 前記熱伝導性フィラーの粒径が数μm〜0.5mmの範
囲であることを特徴とする熱結合用シート。 - 【請求項9】 請求項5に記載の発明において、 前記熱伝導性フィラーが金属酸化物、窒化物、炭化物、
金属、ダイヤモンドの何れかであることを特徴とする熱
結合用シート。
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