JP2003252605A - 水素生成装置および燃料電池発電システム - Google Patents

水素生成装置および燃料電池発電システム

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清 田口
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邦弘 鵜飼
Hidenobu Wakita
英延 脇田
Seiji Fujiwara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の水素生成装置は、高い蒸発潜熱を有す
る水の蒸発を改質部のみでおこなっていたため、充分に
高い効率を得ることは困難であった。 【解決手段】 有機化合物を含む原料と水とを反応さ
せ、少なくとも水素および一酸化炭素を含有する改質ガ
スを生成する改質部1と、前記改質部1が生成した改質
ガス内の前記一酸化炭素を低減する、少なくともシフト
反応により前記低減を行うCO変成部5を含む一酸化炭
素除去手段と、前記原料を、前記改質ガス中の熱および
/または水分を直接的または間接的に用いて加湿する原
料加湿部9とを備えた水素生成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素系等の燃
料を改質して改質ガスを生成する水素生成装置およびそ
れを用いた燃料電池システム等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池を用いた燃料電池発電システム
は発電効率が高いことに加えて、発電時に発生した熱が
有効に利用できるため、家庭用のコージェネレーション
への応用が期待されている。
【0003】家庭用途においては、装置の頻繁な起動停
止への対応、装置の耐久性およびコスト低減の観点か
ら、燃料電池発電システムは比較的低温で作動させるこ
とが望ましい。そこで、発電部として高分子電解質膜を
用いた固体高分子型燃料電池の開発が進められている。
【0004】燃料電池の多くは水素を燃料として発電す
る。現状ではその燃料となる改質ガスインフラが整って
いないため、発電システムにおいては、燃料電池ととも
に、天然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタノール等
のアルコール、あるいはナフサ成分等の原料と、水とを
反応させて水素を含む改質ガスを生成するための改質部
を備えた水素生成装置が併用される。
【0005】改質部により生成した改質ガス中には、水
素の他、燃料に由来する二酸化炭素および一酸化炭素が
副成分として含まれる。現在開発が進められている固体
高分子型燃料電池は100℃以下の低温で作動するた
め、電池電極触媒の活性を維持するため、改質ガスに含
有する一酸化炭素をできるだけ低減させる必要がある。
そこで、水素生成装置は、改質ガスを生成する改質部に
加えて、前改質ガス中の一酸化炭素と水をシフト反応さ
せる変成部、および一酸化炭素を酸化反応させる浄化部
で構成される一酸化炭素除去部を併用した構成を有して
いる。
【0006】ところで、水素生成装置の効率は、改質部
を改質反応に必要な温度まで加熱するための熱量が大き
くなるほど低下する。
【0007】水素生成装置では、改質部において、炭化
水素等の原料と、水蒸気化した水とを反応させるが、水
の蒸発潜熱は著しく大きいため、改質部は水を水蒸気化
するのに多量の熱量を要する。そのため、水素生成装置
の効率を一定以上に高くすることは困難であった。
【0008】一方、改質部の下流に位置するシフト反応
を行うための変成部では、シフト反応は発熱平衡反応で
あることから低温で改質ガスに対する水蒸気の比率が大
きいほど一酸化炭素を低減しやすく、変成部の下流に位
置する浄化部において反応に必要な空気供給量が少なく
できるため、余分な水素消費の抑制と安定動作が可能と
なる。なお、水蒸気を多くして温度を高くすると、シフ
トの反応速度が大きくなるため、触媒容積を小さくし
て、変成部をさらに小型化することが可能となる。
【0009】しかしながら、変成部内の水蒸気は改質部
によって得られるものであり、前述の様に、水蒸気を多
くするためには大きな蒸発潜熱が必要となることから、
改質部の加熱に要する熱量が増加し、変成部の効率化、
小型化のために改質部内の水蒸気量を増加させることは
改質部の効率低下を招く。
【0010】これを防ぐ技術として、原料ガスに別途用
意した水蒸気を加えて加湿する技術が提案されている
(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。これによ
り、水を水蒸気にするための蒸発潜熱が低減されるの
で、改質器に必要な熱量を低減すると共に、変成部にお
けるシフト反応の効率を高めることができる。なお、一
酸化炭素除去部や燃料電池の冷却水の熱を用いることに
より、効率を低下させることなく加湿することができ
る。
【0011】
【特許文献1】特開平10−330101号公報
【特許文献2】特開平11−106204号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水素生成装置における原料ガスの加湿には、原料ガスを
装置内の熱源を用いて加湿するだけであり、これでは効
率向上に限界があるとともに、熱回収や加湿のための配
管が複雑になる等の問題があった。
【0013】本発明は、上記従来の水素生成装置に関し
ての上記課題を解決するものであり、簡素な構成かつ低
熱量で原料ガスの加湿を行い、高効率で動作する水素生
成装置およびそれを用いた燃料電池発電システムを提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の本発明は、有機化合物を含む原料と水とを
反応させ、少なくとも水素および一酸化炭素を含有する
改質ガスを生成する改質部(1、3,4)と、前記改質
部が生成した改質ガス内の前記一酸化炭素をシフト反応
により低減を行う変成部(5)を少なくとも含む一酸化
炭素除去手段(5,6,7)と、前記原料を、前記改質
ガス中の水分を直接的または間接的に用いて加湿する原
料加湿手段(30、40,50)とを備えた水素生成装
置である。
【0015】また、第2の本発明は、前記原料加湿手段
は、前記一酸化炭素除去手段から出力された改質ガスに
より動作する燃料電池から排出されるオフガスに含まれ
る水分を少なくとも用いて前記原料を加湿する第1の本
発明の水素生成装置である。
【0016】また、第3の本発明は、前記原料加湿手段
は、前記一酸化炭素除去手段から出力された改質ガスに
含まれる水分を用いて前記原料を加湿する第1の本発明
の水素生成装置である。
【0017】また、第4の本発明は、前記原料加湿手段
は、少なくとも水分を透過する透過膜(81,91)を
有し、前記透過膜は、前記オフガスまたは前記改質ガス
の経路と前記原料との経路との境界を形成するように設
けられている第2または第3の本発明の水素生成装置で
ある。
【0018】また、第5の本発明は、前記透過膜は、水
素も透過する第4の本発明の水素生成装置である。
【0019】また、第6の本発明は、前記原料加湿手段
は、前記オフガスの経路と前記原料との経路との境界を
形成するように設けられた親水性プロトン導電体(9
1)と、前記親水性プロトン導電体に電圧を印加する電
圧印加手段(92a、92b、93)とを有する第2の
本発明の水素生成装置である。
【0020】また、第7の本発明は、前記原料加湿手段
は、前記オフガスまたは前記改質ガスと前記原料とを熱
交換させる第4の本発明の水素生成装置である。
【0021】また、第8の本発明は、前記オフガスは、
前記改質部の加熱に用いられるものであって、前記電圧
印加手段は、前記親水性プロトン導電体に印加する電圧
を調整することにより、前記改質部の温度を制御する第
6の本発明の水素生成装置である。
【0022】また、第9の本発明は、第1から第8のい
ずれかの本発明の水素生成装置と、前記水素生成装置か
ら供給される改質ガスにより発電する燃料電池とを備え
た燃料電池発電システムである。
【0023】また、第10の本発明は、有機化合物を含
む原料と水とを反応させ、少なくとも水素および一酸化
炭素を含有する改質ガスを生成する改質部(1,3,
4)と、前記改質部が生成した改質ガス内の前記一酸化
炭素をシフト反応により低減を行う変成部(5)を少な
くとも含む一酸化炭素除去手段(5,6,7)と、前記
一酸化炭素除去手段から出力される前記改質ガスにより
発電する燃料電池と、前記原料を加湿する原料加湿手段
(9)とを備え、前記原料加湿手段は、前記原料に対し
水分を供給するための水熱担持体と、前記水熱担持体を
循環させる循環手段(10)とを有し、前記水熱担持体
は、前記燃料電池と熱交換する燃料電池発電システムで
ある。
【0024】また、第11の本発明は、前記原料に供給
される水の量は、前記水熱担持体の温度に基づき制御さ
れる第10の本発明の燃料電池発電システムである。
【0025】また、第12の本発明は、有機化合物を含
む原料と水とを反応させ、少なくとも水素および一酸化
炭素を含有する改質ガスを生成する改質工程と、前記改
質工程により生成した改質ガス内の前記一酸化炭素をシ
フト反応により低減を行う変成工程を少なくとも含む一
酸化炭素除去工程と、前記原料を、前記改質ガス中の水
分を直接的または間接的に用いて加湿する原料加湿工程
とを備えた水素生成方法である。
【0026】また、第13の本発明は、前記原料加湿工
程は、前記一酸化炭素除去工程を経て出力された改質ガ
スにより動作する燃料電池から排出されるオフガスに含
まれる水分を少なくとも用いて前記原料を加湿するもの
であり、前記オフガスの経路と前記原料との経路との境
界を形成するように設けられた親水性プロトン導電体を
用い、前記親水性プロトン導電体に電圧を印加する電圧
印加工程を有する第12の本発明の水素生成方法であ
る。
【0027】また、第14の本発明は、前記オフガス
を、前記改質工程における加熱に用い、前記電圧印加工
程により、前記親水性プロトン導電体に印加する電圧を
調整することにより、前記改質工程の温度を制御する第
13の本発明の水素生成方法である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下では、本発明にかかる実施の
形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
【0029】(実施の形態1)はじめに、図1を参照し
ながら、本実施の形態における燃料電池発電システムの
構成について説明する。なお、図1は、本実施の形態に
おける水素生成装置の構成を示す概略縦断面図である。
【0030】図1において、1は改質部、2は改質部を
加熱するための加熱部、3は改質部1に原料を供給する
ための原料供給部、4は改質部1に水を供給する改質水
供給部である。改質部1,原料供給部3および改質水供
給部4は本発明の改質部を構成する。改質部1の下流側
には、本発明の変成部に相当するCO変成部5、CO変
成部5の下流側には、空気供給部6と、本発明の一酸化
炭素除去手段の一部に相当するCO浄化部7が設置され
ている。CO変成部5およびCO浄化部7は本発明の一
酸化炭素除去手段を構成する。CO浄化部7の下流側に
は、本発明の燃料電池に相当する燃料電池発電部8が設
置されている。9は本発明の原料加湿手段に相当する原
料加湿部、10は本発明の循環手段に相当する、燃料電
池発電部8に冷却水を流通させるための冷却水循環部で
ある。本発明の水熱担持体の一例である冷却水の温度
は、冷却水温度検知器11で検知する。12は加熱部に
燃焼用ガスを供給するための燃焼ガス供給部である。な
お、改質部1内部にはRuをアルミナに担持した改質触
媒体、CO変成部5内部には銅−亜鉛からなる変成触媒
体、CO浄化部7内部にはPtをアルミナに担持したC
O浄化触媒体をそれぞれ充填されている。これらの触媒
は、水素生成装置において一般的に用いられる触媒であ
り、同様な機能を有する他の触媒を用いても本発明によ
る効果は変わらない。例えば、改質触媒としてはNi触
媒、CO変成触媒としてはPt触媒やFe−Cr触媒、
CO浄化触媒としてはRu触媒等も用いられる。
【0031】次に、本実施の形態における燃料電池発電
システムの動作について説明する。
【0032】改質部1に供給する原料としては、天然ガ
ス、メタノール、ガソリンなどがあり、改質方法も、水
蒸気を加える水蒸気改質、空気を加えておこなう部分改
質などがあるが、ここでは、天然ガスを水蒸気改質して
改質ガスを得る場合について述べる。
【0033】原料である天然ガスは原料供給部3から改
質部1に供給する。水は改質水供給部4から改質部1に
供給し、改質部1内で蒸発して水蒸気化する。水蒸気は
原料と混合し、改質部1内に充填された改質触媒体に接
触させる。
【0034】改質触媒体は700℃前後の温度になるよ
うに加熱し、原料と水蒸気を反応させて水素を主成分と
する改質ガスに転換する。生成した改質ガスの組成は、
改質触媒体の温度によって多少変化するが、水蒸気を除
いた平均的な値として、水素が約80%、二酸化炭素、
一酸化炭素がそれぞれ約10%含まれる。この改質ガス
のCO濃度を、改質部1の下流側に設置されたCO変成
部5において、シフト反応により0.5%程度まで低減
し、次に浄化用空気供給部6から供給された空気中の酸
素とCOを反応させることで、さらに10ppm以下ま
で低下させる。
【0035】こうしてCOを除去された改質ガスは燃料
電池発電部8に供給される。発電時には電気と同時に熱
も発生するため、冷却水循環部8によって供給される冷
却水によって燃料電池発電部8を冷却し、一定温度に制
御する。燃料電池発電部8の温度は冷却水温度検知器1
1によって検知される温度が一定になるように、冷却水
を増減させることによって制御される。
【0036】加熱された冷却水は原料加湿部9に送ら
れ、原料供給部3から供給された原料の加湿に使用され
る。原料加湿部9では原料と水が充分に接触するように
しており、冷却水温度における露点まで加湿される。こ
の加湿された原料は改質部1に送られるが、通常、冷却
水温度は燃料電池発電部8が高い特性を示す65℃〜9
0℃に設定するため、原料加湿部9通過後のS/C(水
蒸気/原料中の炭素)は0.5〜2程度である。従っ
て、改質部1でS/Cが2.5〜3.5となるように改
質水供給部4によって水を追加供給する。冷却水温度が
充分に高温であれば、必要量の水蒸気が原料に混合でき
るため、改質水供給部4から改質部1に水を供給する必
要はなくなる。なお、冷却水温度検知器11によって検
知された冷却水温度によって原料の加湿量を算出し、改
質水供給部4から追加供給する水量を制御することによ
って、装置起動時や燃料電池発電部の温度を変えて運転
するような場合にも対応できるようになる。
【0037】次に本実施の形態の動作原理について説明
する。燃料電池発電システムを使ったコージェネレーシ
ョンシステムは、発電時に発生した熱も有効に利用する
ものであるが、一般家庭における電力と熱の需要バラン
スの点から、電力比率を高く、すなわち発電効率を高く
する必要がある。発電効率を高めるためには、水素生成
装置の効率を上げる工夫が必要であり、改質部を加熱す
る燃焼部排ガスの熱の有効利用や水素生成装置からの放
熱ロス低減等の工夫が一般的になされている。
【0038】しかしながら、低温排熱の回収には広い熱
交換面積が必要であり、装置の大型化につながるため、
現実的にはある一定以上の効率上昇は困難であった。特
に改質反応で原料と反応させるための水の蒸発潜熱は大
きく、効率上昇の妨げとなっていた。また、燃料電池発
電部では発電時に発生する熱を冷却水によって冷却し、
65〜90℃程度の一定温度になるように運転すること
が一般的になされている。この熱は一般的に、給湯に用
いられる。
【0039】これに対し、本実施の形態では、燃料電池
発電部8で発生した熱の一部を原料の加湿に用い、加湿
された原料から、改質部1にて必要な水蒸気の一部を取
り出すことができるため、水素生成装置に供給する水の
蒸発に用いる加熱量を抑制することができる。水を大気
圧下で効率よく蒸発させる場合、100℃以上の温度が
必要であるが、原料と100℃未満の水とを接触させる
ことによって、燃料電池発電部8のような低温熱源から
も効率よく熱を回収することができ、水を蒸発させる場
合より小さい加熱量で効率的に水蒸気を得ることがで
き、水素生成装置の効率を上昇させることができる。
【0040】なお、本実施の形態では、原料加湿部9と
して、冷却水を蓄えるタンク中に原料ガスを流通させる
構成のものを用いたが、本発明の原料加湿手段は、冷却
水と原料ガスが効率よく接触する構成であればよい。ま
た、冷却水と熱交換して加熱された水と原料を接触させ
る構成でもよい。また、本発明の水熱担持体は、熱およ
び水分を直接原料に供給する冷却水であるとして説明を
行ったが、この代わりにエチレングリコール等の熱媒体
を用い、この熱媒体によって水を加熱し、この加熱され
た水によって原料を加湿することもできる。このとき熱
媒体は原料に対し間接的に熱及び水分を供給することに
なる。
【0041】また、一般的に燃料電池発電部8は、貴金
属を担持したカーボンをコーティングした平板電極で高
分子型電解質を挟み込み、これらをカーボンや金属製の
セパレーターで仕切り、積層することによって構成され
ている。本実施の形態では、前記セパレーターに冷却水
の流路をつくって水を流通させるようなものとしたが、
冷却部の構成は、燃料電池発電部8の電極で発生する熱
を効率的に取り除くようになっていればよい。
【0042】(実施の形態2)次に本発明の実施2の形
態について述べる。本実施の形態は、図2(a)に示す
ように、燃料電池発電部8の下流側に、本発明の原料加
湿手段に相当する全熱交換器30を設けたこと以外は実
施の形態1と類似である。したがって図2(a)には図
1と同一部または相当部には同一符号を付し、詳細な説
明は省略し、異なる点を中心に本実施の形態を説明する
とともに、これにより、本発明の水素生成装置、水素生
成方法の一実施例の説明を行う。
【0043】図2(a)は本実施の形態に係る燃料電池
発電システムの構成を示す概略断面図である。水素生成
装置で生成した改質ガスが燃料電池発電部8に供給さ
れ、大部分の水素が発電によって消費されオフガスとし
て排出される。このオフガスは、まだ水素を含有するた
め、改質部1を加熱するための加熱部2で燃焼ガス供給
部12で供給された加熱用の燃料と一緒に燃焼させる。
【0044】オフガス中には水蒸気が多量に含まれてお
り、そのまま加熱部2で燃焼させると火炎温度が低下
し、改質部1の効率は低下する。
【0045】これに対し、本実施の形態では全熱交換部
30において、前記オフガスと原料供給部3から供給さ
れた原料を全熱交換する。さらに、図2(b)に示すよ
うに、全熱交換部30にはオフガスと原料とを仕切り、
両経路の境界を形成する水透過膜30aが設けられてお
り、この水透過膜30aを通じてオフガス中の水蒸気が
原料に移動して原料を加湿する。
【0046】こうして、原料を加湿して、そこから改質
用の水蒸気の一部を得るようにすることによって、実施
の形態1と同様に、改質水供給部4から改質器1へ供給
する水を少なくすることができ、改質部1における加熱
量を抑制することができる。また、オフガス中の水蒸気
も同時に除去するため、加熱部2における火炎温度の低
下が押さえられるため、水素生成装置の効率がさらに上
昇する。
【0047】なお、本実施の形態においては、本発明の
透過膜の一例として水透過膜を用い、高分子型燃料電池
で用いている電解質膜を用いたが、本発明の透過膜は、
水が透過する膜(水透過性の高分子膜等)であれば特に
限定はなく、ゼオライトのように水を通過させることの
できる材料で形成された膜であっても、同様の効果が得
られる。
【0048】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3について述べる。本実施の形態は、図3に示すよう
に、本発明の原料加湿手段に相当する全熱交換器40
が、CO浄化部37と燃料電池発電部38との間に設け
られたこと以外は実施の形態2と類似である。したがっ
て、図3には、図2(a)と同一部または相当部には同
一符号を付し、詳細な説明は省略して、異なる点を中心
に本実施の形態を説明する。また、全熱交換器40は、
全熱交換器30と同様、CO浄化部7から排出された改
質ガスと原料とを仕切り、両者の経路の境界を形成する
水透過膜を有している。
【0049】図3は本実施の形態に係る燃料電池発電シ
ステムの構成を示す概略断面図である。本実施の形態で
は全熱交換部40において、CO浄化部7を通過した後
の改質ガスと原料を全熱交換し、水透過膜によって、改
質ガス内の水蒸気を原料に移動させることにより原料を
加湿する。原料を加湿することによって、実施の形態1
と同様に、改質水供給部4から供給する水が少なくで
き、改質部1における加熱量を抑制することができる。
【0050】また、通常CO浄化部7通過後の改質ガス
は100℃以上で、燃料電池発電部38の作動温度より
も高温であるため、本実施の形態のように、CO浄化部
7と燃料電池発電部8の中間で改質ガスに含まれる水蒸
気および熱を回収することによって、改質部1の効率を
上げるだけでなく、改質ガス温度を燃料電池発電部8の
温度まで効率よく下げ、同時にCO浄化部7と燃料電池
発電部8の間の配管内での水凝縮を抑制することができ
る。
【0051】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4について述べる。本実施の形態は、図4に示すよう
に、本発明の原料加湿手段に相当する全熱交換器50を
CO変成部5とCO浄化部7の間に設けるとともに、C
O変成部5の上流側にCO変成部5に水を供給する変成
水供給部51を設けたこと以外は実施の形態2と類似で
ある。したがって、図4には、図2(a)と同一部また
は相当部には同一符号を付し、詳細な説明は省略し、異
なる点を中心に本実施の形態を説明する。また、全熱交
換器50は、全熱交換器30、40と同様、CO変成部
5から排出された改質ガスと原料とを仕切り、両者の経
路の境界を形成する水透過膜を有している。
【0052】図4は本実施の形態に係る燃料電池発電シ
ステムの構成を示す概略断面図である。
【0053】実施の形態3では、CO浄化部7の下流
で、改質ガスに含まれる水蒸気および熱を回収するよう
にしていたが、変成部で水蒸気量を多くした場合に、変
成部の下流に位置する浄化部での反応性が過剰の水蒸気
によって低下したり、浄化部の下流に位置する燃料電池
発電部において水蒸気量が過剰となるため電極面に水が
凝縮しやすくなり、発電効率が低下する恐れがあるとい
う不具合があった。
【0054】これに対し、本実施の形態では全熱交換部
50において、原料とCO変成部5通過後の改質ガスを
全熱交換するとともに、水透過膜によって改質ガス内の
水蒸気を原料に移動させることにより原料を加湿する
が、CO変成部45通過後の改質ガスから水蒸気および
熱を回収するため、CO浄化部7の反応性が過剰の水蒸
気によって低下したり、燃料電池発電部8の電極面に水
が凝縮するような事態を防ぐ。したがって、水素生成装
置の効率を低下させることなく、CO変成部の容積を小
さくできるとともに、安定にCO濃度を低減することが
できる。
【0055】なお、本実施の形態では、本発明の原料加
湿手段として全熱交換部50を用いたが、CO変成部5
から出力された改質ガスから水分が回収できる構成であ
れば特に限定はなく、例えば、改質水供給部4や変成水
供給部51が改質部1やCO変成部5に供給する水で冷
却して、改質ガス内の水分を凝縮させることによって気
液分離するような方法でもかまわない。また、変成水供
給部51は省いた構成としてもよい。
【0056】(実施の形態5)次に、本発明の実施の形
態5について述べる。本実施の形態は、図5に示すよう
に、原料供給部3と改質部1との間に、太陽光によって
加熱される水をその内部に蓄えた原料加湿部69を設け
たこと以外は実施の形態1と類似である。したがって、
同一部または相当部には同一符号を付し、詳細な説明は
省略して、異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
【0057】図5は本実施の形態に係る燃料電池発電シ
ステムの構成を示す概略断面図である。実施の形態1で
は、原料加湿部9内の水を、燃料電池発電部8の熱を用
いて加熱するようにしていたが、燃料電池発熱部8の廃
熱を利用した給湯の効率が低下するという不具合があっ
た。
【0058】これに対し、本実施の形態では原料加湿部
69内の水を太陽光で加熱するため、給湯効率を低下さ
せることなく、改質部1の効率を向上させることができ
る。
【0059】なお、太陽光の代わりに温泉地等では地熱
を利用することによって、同様の効果を得ることができ
る。
【0060】(実施の形態6)次に本発明の実施の形態
6について述べる。本実施の形態は、水透過膜30aを
有する全熱交換器30の代わりとして、水素も透過する
水−水素透過膜を用いた原料加湿部80を用いること以
外は実施の形態2と類似である。したがって詳細な説明
は省略し、異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
【0061】図6は本実施の形態に係る燃料電池発電シ
ステムの原料加湿部80の概略断面図であり、水透過膜
30aが配置されていた位置には、水分と共に水素を透
過する水−水素透過膜81を設けている。
【0062】実施の形態2では、全熱交換部30内の水
透過膜30aにより、オフガス中の水分を移動させて原
料の加湿を行っていたが、オフガス中の水素はすべて加
熱部2に供給されていた。これに対し、本実施の形態で
は、オフガス中の水素の一部を水−水素透過膜81から
透過させて原料に戻すため、燃料電池発電部8にて反応
しなかった水素を再び燃料電池発電に用いることがで
き、発電効率が向上する。
【0063】水−水素透過膜81としては、高分子型燃
料電池で用いている高分子電解質膜を用いている。高分
子電解質膜を水素が透過することは公知である。しかし
ながら、燃料電池部では発電に寄与せずに透過した水素
はカソード側で酸素と反応して発電効率が低下したり、
膜を損傷したりするため、抑制するための様々検討がな
されている。一般的に水素は流通するガスの露点が低く
膜が乾燥気味になった場合に透過しやすい。本実施の形
態では原料ガス入口84寸近の原料ガスとオフガス出口
83付近のオフガスの露点が低くなっているため水素が
透過しやすくなっている。
【0064】水−水素透過膜としては、高分子電解質膜
以外に、シリコンゴム、またはオフガス中の二酸化炭素
と水素のうち水素のみを透過することのできる細孔径を
もったゼオライトを膜状に成形したもの、ポリイミドの
様な耐熱性の高分子膜にリン酸塩の様な親水性の化合物
を混ぜ込んだもの等を用いることができる。
【0065】水素透過の駆動力はオフガスと原料の水素
分圧の差であり、膜に充分な面積を確保すれば、駆動
力、すなわち膜の両面の水素濃度差がなくなるまでは水
素回収は可能であるが、これいについてはコストと設置
空間の点から装置の設計者が自由に選択することができ
る。、また、水−水素透過膜81の面積を稼ぐために、
膜を積層して、それぞれの膜の両面にオフガスと原料ガ
スを交互に流通すると小さい体積で水素と水分の原料へ
の回収が実現できる。
【0066】(実施の形態7)次に本発明の実施の形態7
について述べる。本実施の形態は、図7に示すように、
燃料電池発電部8の下流側に、本発明の原料加湿手段に
相当する原料加湿部90を設けてあり、原料加湿部90
は、固体高分子型燃料電池と同じく、プロトン導電膜9
1の両面に白金を担持したカーボンの電極92を具備し
た構成であること以外は実施の形態2と類似である。し
たがって詳細な説明は省略し、異なる点を中心に本実施
の形態を説明する。
【0067】図7は本実施の形態に係る燃料電池発電シ
ステムの原料加湿部90の概略断面図である。水透過膜
30aが配置されていた位置には、オフガスの流れに面
する電極92aと、原料の流れに面する電極92bが配
置されたプロトン導電膜91が設けられている。電極9
2a、92bは、外部の電圧制御器93に接続されてお
り、電圧制御器93から印加される電圧により原料加湿
部90内に電位差を発生させる。なお、上記の構成にお
いて、プロトン電動膜91は本発明の親水性プロトン導
電体の一例であり、電極92a、92bおよび電圧制御
器93は、本発明の電圧印加手段の一例である。
【0068】実施の形態6では、原料加湿部80内の水
−水素透過膜81により、オフガス中の水分と水素を成
り行きで透過させ、原料の加湿を行っていた。
【0069】これに対し、本実施の形態では、オフガス
中の水素をプロトン導電膜91の両側に設置した電極9
2a、92bに電圧を印加することによって透過させる
ため、水素の透過量を制御することができるとともに、
水素イオンが水分子も引き連れて移動するため、より効
率的に水と水素を透過させることができる。このとき電
極92aと電極92bとの電位差は、電極92b側のほ
うが電極92a側よりも高くなるようにする。
【0070】原料加湿部90と類似の構成を有する固体
高分子型燃料電池では、水素電極(改質ガス電極)と酸
素電極(空気電極)で構成されるが、本実施の形態では
酸素電極側で酸素の代わりに原料ガスを流通させてい
る。原料ガスは酸化剤として機能しないため、窒素等の
不活性ガスと同様の役目をする。すなわち水素極で解離
した水素がイオンとなって膜を透過し、原料ガス側の電
極で再び結合して水素分子になる。原料加湿部90は、
両電極の水素の濃度差によって濃淡電池として機能する
ため、両極をショートすると水素は移動する。また、さ
らに電圧を加えると水素の移動量を増加させることがで
きる。
【0071】また、オフガス出口83の下流側に改質部
1を加熱する加熱部2がある場合、水素の透過量を制御
することによって、改質部1の温度を制御することがで
きる。水素の透過量の制御は、上記の原理によりプロト
ン導電膜91の両面に具備した電極92a、電極92b
に加える電圧を制御する事によって行うことができる。
【0072】
【実施例】(実施例1)図1の燃料電池発電システムに
おいて、改質部1には0.2LのRu触媒、CO変成部
5に2Lの銅亜鉛触媒、CO浄化部7には0.2LのP
t触媒をそれぞれ充填した。原料供給部3より、1分当
たり7Lのメタンを原料加湿部9で加湿し、さらにS/
Cが3となるように改質水供給部4で水を追加し、改質
部1に供給した。改質部1内のRu触媒が700℃とな
るように加熱部2の燃焼量を調節し、改質ガスを生成さ
せ、燃料電池発電部8に供給した。燃料電池発電部8に
おいて直流電力が2kWとなるように発電させた。冷却
水温度検知部11で検知される温度が80℃となるよう
に冷却水の流量を調節し、原料供給部3と加熱部2に供
給されたメタンの総発熱量と直流電力2kWから算出さ
れる発電効率を求めたところ、37%であった。
【0073】(実施例2)図2の燃料電池発電システム
において、実施例1と同様に、改質部1とCO変成部5
とCO浄化部7にそれぞれ触媒を充填した。原料供給部
3より、1分当たり7Lのメタンを全熱交換部30で加
湿して、さらにS/Cが3となるように改質水供給部4
で水を追加し、改質部1に供給した。改質部1内のRu
触媒が700℃となるように加熱部2の燃焼量を調節
し、改質ガスを生成させ、燃料電池発電部8に供給し
た。燃料電池発電部8において直流電力が2kWとなる
ように発電させた。原料供給部3と加熱部2に供給され
たメタンの総発熱量と直流電力2kWから算出される発
電効率を求めたところ、38%であった。
【0074】(実施例3)図3の燃料電池発電システム
において、実施例1と同様に、改質部1とCO変成部5
とCO浄化部7にそれぞれ触媒を充填した。原料供給部
3より、1分当たり7Lのメタンを全熱交換部40で加
湿し、さらにS/Cが3となるように改質水供給部4で
水を追加し、改質部1に供給した。改質部1内のRu触
媒が700℃となるように加熱部2の燃焼量を調節し、
改質ガスを生成させ、燃料電池発電部8に供給した。燃
料電池発電部8において直流電力が2kWとなるように
発電させた。原料供給部3と加熱部2に供給されたメタ
ンの総発熱量と直流電力2kWから算出される発電効率
を求めたところ、38.5%であった。
【0075】(実施例4)図4の燃料電池発電システム
において、CO変成部5には1Lの銅亜鉛触媒を充填し
た。改質部1とCO浄化部7には実施例1と同量の触媒
をそれぞれ充填した。原料供給部3より、1分当たり7
Lのメタンを全熱交換部50で加湿し、さらにS/Cが
3となるように改質水供給部54で水を追加し改質部1
に供給した。改質部1内のRu触媒が700℃となるよ
うに加熱部2の燃焼量を調節し、改質ガスを生成させ
た。CO変成部7の上流側の変成水供給部51で水を供
給し、S/Cが5となるように調節した。燃料電池発電
部8において直流電力が2kWとなるように発電させ
た。原料供給部3と加熱部2に供給されたメタンの総発
熱量と直流電力2kWから算出される発電効率を求めた
ところ、39%であった。
【0076】(実施例5)図5の燃料電池発電システム
において、実施例1と同様に、原料供給部3より、1分
当たり7Lのメタンを原料加湿部69で加湿して、改質
部1に供給した。原料加湿部9は黒色塗装してあり、太
陽光が充分に当たるようにした。原料加湿部69の中の
水温を加湿水温度検知部71で測定したところ、93℃
であった。原料加湿部69通過後のガスの水蒸気量を測
定したところ、S/Cが3.1となっていたので、改質
水供給部4では水を追加しなかった。改質部1内のRu
触媒が700℃となるように加熱部2の燃焼量を調節
し、改質ガスを生成させ、燃料電池発電部8に供給し
た。燃料電池発電部8において直流電力が2kWとなる
ように発電させた。原料供給部3と加熱部2に供給され
たメタンの総発熱量と直流電力2kWから算出される発
電効率を求めたところ、41%であった。
【0077】(実施例6)図2の燃料電池発電システム
において、実施例1と同様に、改質部1とCO変成部5
とCO浄化部7にそれぞれ触媒を充填した。全熱交換部
30の代わりに図6に示した原料加湿部80を設置し
た。原料供給部3より、1分当たり7Lのメタンを原料
加湿部80で加湿して、さらにS/Cが3となるように
改質水供給部4で水を追加し、改質部1に供給した。改
質部1内のRu触媒が700℃となるように加熱部2の
燃焼量を調節し、改質ガスを生成させ、燃料電池発電部
8に供給し発電させた。原料供給部3と加熱部2に供給
されたメタンの総発熱量と発電された直流電力から算出
される発電効率を求めたところ、41.5%であった。
【0078】(実施例7)図2の燃料電池発電システム
において、実施例1と同様に、改質部1とCO変成部5
とCO浄化部7にそれぞれ触媒を充填した。全熱交換部
30の代わりに図7に示した原料加湿部90を設置し
た。原料供給部3より、1分当たり7Lのメタンを原料
加湿部80で加湿して、さらにS/Cが3となるように
改質水供給部4で水を追加し、改質部1に供給した。改
質部1内のRu触媒が700℃となるように加熱部2の
燃焼量を調節し、改質ガスを生成させ、燃料電池発電部
8に供給し発電させた。プロトン導電膜91の両面の電
極92a、92bには200mvの電圧を印加した。原
料供給部3と加熱部2に供給されたメタンの総発熱量と
発電された直流電力から算出される発電効率を求めたと
ころ、42%であった。
【0079】(比較例1)実施例1で、原料供給部3よ
り、1分当たり7Lのメタンを原料加湿部9で加湿せず
に、直接改質部1に供給した。実施例1と同様に、燃料
電池発電部8において直流電力が2kWとなるように発
電させた。冷却水温度検知部11で検知される温度が8
0℃となるように冷却水の流量を調節し、原料供給部3
と加熱部2に供給されたメタンの総発熱量と直流電力2
kWから計算される発電効率を求めたところ、33%で
あった。
【0080】なお、上記の各実施の形態においては、燃
料電池発電部8を含めた燃料電池発電システムとして説
明を行ったが、本発明は燃料電池発電部8を省いた、水
素生成装置単体として実現してもよい。
【0081】また、上記の各実施の形態においては、燃
料電池発電システムは、燃料電池発電部8から排出され
たオフガスを改質部1の加熱部2に供給するサイクルを
形成していたが、燃料電池発電部8から排出されたオフ
ガスは、他の外部手段に用いるようにしてもよく、本発
明の燃料電池発電システムは、サイクルを形成しなくと
も良い。
【0082】また、上記の各実施の形態においては、原
料の加湿は、改質部1から出力された改質ガスであった
り、燃料電池発電部8から出力されたオフガスにより行
なうものとしたが、本発明の原料加湿手段の改質ガス中
の水分を間接的に用いるとは、燃料電池発電システムに
おいて、改質部1から直接出力された改質ガス以外のガ
スで原料を加湿するものであればよい。
【0083】また、上記実施の形態5において、本発明
の外部手段は太陽光もしくは地熱により熱を供給される
原料加湿部69であるとしたが、外部手段はこれに限定
されるものではなく、燃料電池発電システムとは独立し
たボイラーや冷凍機など、原料に対して熱源および水分
の供給源となる装置であればよい。
【0084】以上の説明から明らかなように、本発明に
よると、改質部において、水蒸発に必要な加熱量が抑制
できる。
【0085】また、燃料電池発電部通過後のオフガスと
原料を全熱交換することによって、水蒸発に必要な加熱
量が抑制されるだけでなく、オフガス中の水蒸気を除去
でき、加熱部での火炎温度の低下を抑制できる。
【0086】また、CO浄化部通過後の改質ガスと原料
を全熱交換することによって、水蒸発に必要な加熱量が
抑制されるだけでなく、改質ガス温度を燃料電池発電部
の作動温度まで、効率よく下げ、同時に配管内での水凝
縮を抑制することができる。
【0087】また、CO変成部通過後の改質ガスと原料
を全熱交換することによって、水蒸発に必要な加熱量が
抑制されるだけでなく、CO変成部の容積を小さくでき
るとともに、安定にCO濃度を低減することができる。
【0088】また、原料加湿部を太陽光で加熱すること
によって、給湯効率を低下させることなく、水素生成部
の効率を向上させることができる。
【0089】このように、本発明によると高い発電効率
を持つ燃料電池発電システムを提供することができる。
【0090】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明によれば、水素生成装置の効率が向上し、CO変
成部の触媒容積を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る燃料電池発電装置
の構成を示す概略縦断面図である。
【図2】(a)本発明の実施の形態2に係る燃料電池発
電装置の構成を示す概略縦断面図である。(b)本発明
の実施の形態2に係る燃料電池発電装置の原料加湿部の
構成を示す概略縦断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る燃料電池発電装置
の構成を示す概略縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係る燃料電池発電装置
の構成を示す概略縦断面図である。
【図5】本発明の実施の形態5に係る燃料電池発電装置
の構成を示す概略縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態6に係る燃料電池発電装置
の原料加湿部の構成を示す概略縦断面図である。
【図7】本発明の実施の形態7に係る燃料電池発電装置
の原料加湿部の構成を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 改質部 2 加熱部 3 原料供給部 4 改質水供給部 5 CO変成器 6 空気供給部 7 CO浄化部 8 燃料電池発電部 9、69 原料加湿部 10 冷却水循環部 11 冷却水温度検知部 12 燃焼ガス供給部 30、40、50 全熱交換部 51 変成水供給部 71 加湿水温度検知部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇田 英延 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤原 誠二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G140 EA02 EA03 EA06 EB03 EB04 EB14 EB32 EB37 EB42 FA02 FB09 FC01 FE06 5H027 AA06 BA01 BA05 BA16 BA17

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機化合物を含む原料と水とを反応さ
    せ、少なくとも水素および一酸化炭素を含有する改質ガ
    スを生成する改質部と、 前記改質部が生成した改質ガス内の前記一酸化炭素をシ
    フト反応により低減を行う変成部を少なくとも含む一酸
    化炭素除去手段と、 前記原料を、前記改質ガス中の水分を直接的または間接
    的に用いて加湿する原料加湿手段とを備えた水素生成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記原料加湿手段は、前記一酸化炭素除
    去手段から出力された改質ガスにより動作する燃料電池
    から排出されるオフガスに含まれる水分を少なくとも用
    いて前記原料を加湿する請求項1に記載の水素生成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記原料加湿手段は、 前記一酸化炭素除去手段から出力された改質ガスに含ま
    れる水分を用いて前記原料を加湿する請求項1に記載の
    水素生成装置。
  4. 【請求項4】 前記原料加湿手段は、少なくとも水分を
    透過する透過膜を有し、 前記透過膜は、前記オフガスまたは前記改質ガスの経路
    と前記原料との経路との境界を形成するように設けられ
    ている請求項2または3に記載の水素生成装置。
  5. 【請求項5】 前記透過膜は、水素も透過する請求項4
    に記載の水素生成装置。
  6. 【請求項6】 前記原料加湿手段は、前記オフガスの経
    路と前記原料との経路との境界を形成するように設けら
    れた親水性プロトン導電体と、 前記親水性プロトン導電体に電圧を印加する電圧印加手
    段とを有する請求項2に記載の水素生成装置。
  7. 【請求項7】 前記原料加湿手段は、前記オフガスまた
    は前記改質ガスと前記原料とを熱交換させる請求項4に
    記載の水素生成装置。
  8. 【請求項8】 前記オフガスは、前記改質部の加熱に用
    いられるものであって、 前記電圧印加手段は、前記親水性プロトン導電体に印加
    する電圧を調整することにより、前記改質部の温度を制
    御する請求項6に記載の水素生成装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかに記載の水素
    生成装置と、 前記水素生成装置から供給される改質ガスにより発電す
    る燃料電池とを備えた燃料電池発電システム。
  10. 【請求項10】 有機化合物を含む原料と水とを反応さ
    せ、少なくとも水素および一酸化炭素を含有する改質ガ
    スを生成する改質部と、 前記改質部が生成した改質ガス内の前記一酸化炭素をシ
    フト反応により低減を行う変成部を少なくとも含む一酸
    化炭素除去手段と、 前記一酸化炭素除去手段から出力される前記改質ガスに
    より発電する燃料電池と、 前記原料を加湿する原料加湿手段とを備え、 前記原料加湿手段は、 前記原料に対し水分を供給するための水熱担持体と、 前記水熱担持体を循環させる循環手段とを有し、 前記水熱担持体は、前記燃料電池と熱交換する燃料電池
    発電システム。
  11. 【請求項11】 前記原料に供給される水の量は、前記
    水熱担持体の温度に基づき制御される請求項10に記載
    の燃料電池発電システム。
  12. 【請求項12】 有機化合物を含む原料と水とを反応さ
    せ、少なくとも水素および一酸化炭素を含有する改質ガ
    スを生成する改質工程と、 前記改質工程により生成した改質ガス内の前記一酸化炭
    素をシフト反応により低減を行う変成工程を少なくとも
    含む一酸化炭素除去工程と、 前記原料を、前記改質ガス中の水分を直接的または間接
    的に用いて加湿する原料加湿工程とを備えた水素生成方
    法。
  13. 【請求項13】 前記原料加湿工程は、前記一酸化炭素
    除去工程を経て出力された改質ガスにより動作する燃料
    電池から排出されるオフガスに含まれる水分を少なくと
    も用いて前記原料を加湿するものであり、 前記オフガスの経路と前記原料との経路との境界を形成
    するように設けられた親水性プロトン導電体を用い、前
    記親水性プロトン導電体に電圧を印加する電圧印加工程
    を有する請求項12に記載の水素生成方法。
  14. 【請求項14】 前記オフガスを、前記改質工程におけ
    る加熱に用い、 前記電圧印加工程により、前記親水性プロトン導電体に
    印加する電圧を調整することにより、前記改質工程の温
    度を制御する請求項13に記載の水素生成方法。
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WO2013069973A1 (ko) * 2011-11-08 2013-05-16 지에스칼텍스 주식회사 연료전지 시스템 및 운전방법
JP2019212631A (ja) * 2017-06-26 2019-12-12 本田技研工業株式会社 燃料電池の活性化方法及び活性化装置

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