JP2003250519A - 水素生産方法および水素生産装置 - Google Patents

水素生産方法および水素生産装置

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JP2003250519A
JP2003250519A JP2002052790A JP2002052790A JP2003250519A JP 2003250519 A JP2003250519 A JP 2003250519A JP 2002052790 A JP2002052790 A JP 2002052790A JP 2002052790 A JP2002052790 A JP 2002052790A JP 2003250519 A JP2003250519 A JP 2003250519A
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organic waste
decomposing
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Mineo Ikematsu
峰男 池松
Masahiro Izeki
正博 井関
Atsushi Yamada
淳 山田
Haruhiko Suzuki
晴彦 鈴木
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Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/30Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを抑制しつつ、エネルギー変換効率の
高い水素生産方法を提供する。 【解決手段】 有機性廃棄物を生物分解して分解物と
し、明好気条件下でこの分解物を基に微細藻に光合成さ
せる。次に、得られた光合成産物を嫌気条件下で微細藻
に分解させると同時に水素を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は水素を生産する方法
および装置に関する。
【従来の技術】近年の世界的な産業経済活動規模の拡大
にともない、地球レベルでの環境破壊が重要な問題とな
っている。なかでも、地球温暖化問題は人類のみなら
ず、地球そのものにも著しい悪影響を与えることが懸念
されている。
【0002】地球温暖化の直接的な原因は、近年の大量
の化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭素排出量の増加とされ
ているため、二酸化炭素排出量を地球規模で継続的に削
減することが急務である。
【0003】また、近年の有機性廃棄物の増加に伴い、
その焼却処理に伴う二酸化炭素やダイオキシン等の有害
物質の発生の問題も深刻化しており、早急な対策が望ま
れている。
【0004】しかし二酸化炭素排出量の増加は多年にわ
たる経済活動の結果であるため、受け入れられるべき二
酸化炭素排出量の削減方法は現行の経済活動を阻害しな
い方法でなければならない。
【0005】そこで、二酸化炭素の放出を抑制する新た
な技術の探索、生物機能を利用した水素等のエネルギー
源創生、二酸化炭素の固定・分解等の研究が必要となっ
てきた。なかでも、水素は燃料電池として高い効率で電
気エネルギーへ変換できること、発熱量が石油の3〜4
倍であること、燃焼後は水のみが生じるため、環境に何
ら悪影響を及ぼさないことなど多くの利点を有してい
る。
【0006】生物機能を利用した水素の生産はこれまで
に種々試みられてきた。例えば、特開昭58−6099
2号公報には、光合成能と水素生産能を有する緑藻を明
好気条件下培養し、光合成で蓄積した物質を暗微好気条
件下分解して、水素を発生させる方法が開示されてい
る。また、Biosci.Biotech.Biochem.:vol.56、751-754
(1992)には、このクラミドモナス属のMGA161株の光合成
産物を、暗嫌気条件下、分解し、これに光合成能力を有
する細菌(以下、光合成細菌という)を作用させて、水
素を効率よく発生させることが記載されている。この文
献では、光合成細菌による水素生産は、緑藻光合成産物
の発酵分解物であるエタノール、酢酸、ギ酸、乳酸等を
エレクトロンドナーとして用いて行われていることが記
載されている一方、単にエタノール、酢酸からでは水素
生産が行われないことが記載されており、どのような機
構で水素生産されるかは未だ明確でなく、従って、最適
な水素生産の条件が未だ確立されていない状況である。
【0007】また、特開2000−102397号公報
には、微細藻の光合成能および水素生産能および光合成
細菌の水素生産能を利用した水素の生産方法が開示され
ている。同公報記載の方法では太陽エネルギーから水素
エネルギーへのエネルギー変換を高い効率で達成してい
るものの、微細藻の培養には人為的に調整した培地を使
用しているため、当該培地の調整の際にはコストやエネ
ルギーを必要とする。そのため、コストの観点および総
合的なエネルギー変換効率の観点からは改善の余地があ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、コストを
抑制しつつ、エネルギー変換効率の高い水素生産方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明によれば、有機性廃棄物を分解して分解物を得る工程
と、水素生成能を有する植物に前記分解物を作用させて
水素を発生させる工程とを含むことを特徴とする水素生
産方法が提供される。
【0010】この方法は、有機性廃棄物を利用するた
め、コストを抑制しつつ、高エネルギー効率で水素を生
産することが可能となる。
【0011】また本発明によれば、有機性廃棄物を分解
して分解物を得る工程と、明条件かつ好気条件下で上記
分解物を水素生成能を有する植物に作用させて上記植物
内に光合成産物を蓄積させる工程と、上記植物に上記光
合成産物を嫌気条件下で分解させ、水素を発生させる工
程とを含むことを特徴とする水素生産方法が提供され
る。
【0012】この方法は、有機性廃棄物を利用するた
め、水素生成能を有する植物に光合成させるための培地
を調整することを必要としない。その結果、コストを抑
制しつつ、高エネルギー効率で水素を生産することが可
能となる。また、上記植物は、嫌気発酵では処理が不可
能な窒素、リンを栄養分とし、嫌気発酵で発生する二酸
化炭素を炭素源として取り込む。そのため、環境への汚
染を抑制した有機性廃棄物の処理を実現することができ
る。
【0013】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記水素生成能を有する植物が微細藻である
ことを特徴とする水素生産方法が提供される。
【0014】水素生成能を有する植物として微細藻を採
用することにより、水中にて光合成を行わせることがで
きるため、本方法を実施するに際して省スペース化を図
ることができる。
【0015】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記水素生成能を有する植物がクラミドモナ
ス・ラインハルディー(Chlamydomonas reinhardtii)、
デュナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)およびクラ
ミドモナス・ペリグラヌラタ(Chlamydomonas perigranu
lata)からなる群から選択される植物のうち少なくとも
1種以上を含むことを特徴とする水素生産方法が提供さ
れる。
【0016】Chlamydomonas reinhardtii、Dunaliella
salinaおよびChlamydomonas perigranulataは水素生成
能が高いため、効率よく水素を生産することが可能とな
る。
【0017】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記明条件が太陽光によりもたらされること
を特徴とする水素生産方法が提供される。
【0018】太陽光を利用すれば、さらに低コストで水
素を生産することができる。
【0019】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記有機性廃棄物を分解して分解物を得る工
程が、嫌気条件下で有機性廃棄物に微生物を作用させる
ことにより該有機性廃棄物を分解して分解物を得る工程
であることを特徴とする水素生産方法が提供される。
【0020】微生物により分解された分解物は、植物が
栄養素として利用しやすい形態であるため、植物に効果
的な光合成をさせることができる。その結果、より効率
的に水素を生産することができる。
【0021】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記微生物が水素生成菌およびメタン発酵菌
の少なくとも一つを含むことを特徴とする水素生産方法
が提供される。
【0022】水素生成菌およびメタン発酵菌により分解
された分解物は、上記植物が栄養素としてさらに利用し
やすい形態であるため、さらに効率よく水素を生産する
ことが可能となる。また、水素生成菌およびメタン発酵
菌は、有機性廃棄物を分解する過程でそれぞれ水素、メ
タンを生成する利点を併有する。水素生成菌としては、
エンテロバクター・エロゲネス(Enterobacter aerogen
es)、エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cl
oacae)、大腸菌(Escherichia coli)、クレブシエラ・ニ
ューモニア(Klebsiella pneumoniae)、シュードモナス
・スツッツェリ(Pseudomonas stutzeri)、クロストリジ
ウム属(Clostridium)に属する菌が例示される。また、
メタン発酵菌としては、メタノバクテリウム(Methanob
acterium)属、メタノコッカス(Methanococcus)属、
メタノザルチナ(Methanosarcina)属、メタノシータ
(Methanosaeta)属、メタノハロフィルス(Methanohal
ophillus)属に属する菌が例示される。
【0023】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記嫌気条件下で有機性廃棄物に微生物を作
用させることにより該有機性廃棄物を分解して分解物を
得る工程が、該有機性廃棄物に水素生成菌を作用させる
ことにより該有機性廃棄物を分解して水素生成菌による
分解物を得る第一ステップと、該水素生成菌による分解
物にメタン発酵菌を作用させることにより該水素生成菌
による分解物をさらに分解してメタン発酵菌による分解
物を得る第二ステップとからなることを特徴とする水素
生産方法が提供される。
【0024】メタン発酵菌は、水素生成菌により分解さ
れた分解物をさらに分解することが可能であるため、こ
のような構成にすることにより、植物に対して、より一
層利用しやすい形態の栄養素を供給することができる。
その結果、より一層効果的に水素を生産することが可能
である。
【0025】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記植物に上記光合成産物を嫌気条件下で分
解させ、水素を発生させる工程において生成する該光合
成産物の分解物に、光合成により水素を生産する細菌を
作用させ、水素を発生させる工程をさらに含むことを特
徴とする水素生産方法が提供される。
【0026】光合成産物の分解物に、光合成により水素
を生産する細菌を作用させることにより、水素をさらに
生産することができる。またこの際、光合成により水素
を生産する細菌が有機物等を消費するため、排水が清浄
化される。
【0027】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記有機性廃棄物を分解して分解物を得る工
程の前に、該有機性廃棄物から固形分を除去する工程を
さらに含むことを特徴とする水素生産方法が提供され
る。
【0028】これにより、水素の円滑な生産が実現する
とともに、除かれた固形物を別途処理することができ
る。
【0029】また本発明によれば、上記の水素生産方法
において、上記有機性廃棄物が食品廃棄物であることを
特徴とする水素生産方法が提供される。
【0030】この方法によれば、食品廃棄物を含む有機
性廃棄物を焼却することなく処分できる。従って、従来
の処理方法で多量に発生していた二酸化炭素の排出を抑
制することができる。さらに、エネルギーガスである水
素やメタンを同時に得ることができる。
【0031】さらに本発明によれば、水素を生産するた
めの水素生産装置であって、有機性廃棄物を分解して分
解物を得る手段と、水素生成能を有する植物に前記分解
物を作用させて水素を発生させる手段とを含むことを特
徴とする水素生産装置が提供される。
【0032】また本発明によれば、水素を生産するため
の水素生産装置であって、有機性廃棄物を分解して分解
物を得る手段と、明条件かつ好気条件下で上記分解物を
水素生成能を有する植物に作用させて上記植物内に光合
成産物を蓄積させる手段と、上記植物に上記光合成産物
を嫌気条件下で分解させ、水素を発生させる手段とを含
むことを特徴とする水素生産装置が提供される。
【0033】また本発明によれば、上記の水素生産装置
において、上記水素生成能を有する植物が微細藻である
ことを特徴とする水素生産装置が提供される。
【0034】また本発明によれば、上記の水素生産装置
において、上記水素生成能を有する植物がクラミドモナ
ス・ラインハルディー(Chlamydomonas reinhardtii)、
デュナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)およびクラ
ミドモナス・ペリグラヌラタ(Chlamydomonas perigranu
lata)からなる群から選択される植物のうち少なくとも
1種以上を含むことを特徴とする水素生産装置が提供さ
れる。
【0035】また本発明によれば、上記の水素生産装置
において、上記有機性廃棄物を分解して分解物を得る手
段が、嫌気条件下で有機性廃棄物に微生物を作用させる
ことにより該有機性廃棄物を分解して分解物を得る手段
であることを特徴とする水素生産装置が提供される。
【0036】また本発明によれば、上記の水素生産装置
において、上記微生物が水素生成菌およびメタン発酵菌
の少なくとも一つを含むことを特徴とする水素生産装置
が提供される。
【0037】また本発明によれば、上記の水素生産装置
において、上記嫌気条件下で有機性廃棄物に微生物を作
用させることにより該有機性廃棄物を分解して分解物を
得る手段が、該有機性廃棄物に水素生成菌を作用させる
ことにより該有機性廃棄物を分解して水素生成菌による
分解物を得る第一手段と、該水素生成菌による分解物に
メタン発酵菌を作用させることにより該水素生成菌によ
る分解物をさらに分解してメタン発酵菌による分解物を
得る第二手段とからなることを特徴とする水素生産装置
が提供される。
【0038】また本発明によれば、上記の水素生産装置
において、上記植物に上記光合成産物を嫌気条件下で分
解させ、水素を発生させる手段によって生成する該光合
成産物の分解物に光合成により水素を生産する細菌を作
用させ、水素を発生させる手段をさらに含むことを特徴
とする水素生産装置が提供される。
【0039】また本発明によれば、上記の水素生産装置
において、上記有機性廃棄物を分解して分解物を得る手
段の前に、該有機性廃棄物から固形分を除去する手段を
さらに含むことを特徴とする水素生産装置が提供され
る。
【0040】また本発明によれば、上記の水素生産装置
において、上記有機性廃棄物が食品廃棄物であることを
特徴とする水素生産装置が提供される。
【0041】上記の水素生産装置により、上記の水素生
産方法を実現することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る水素生産装置
の一例を示す図である。本水素生産装置は、前処理部
1、嫌気処理部2、光合成リアクター1000、排水処
理リアクター3、水素貯蔵部5およびメタン貯蔵部4よ
り構成されている。また、前処理部1はディスポーザ2
00、沈殿分離槽700、固液分離装置400およびコ
ンポスト装置600から構成される。一方、嫌気処理部
2は水素発酵リアクター800およびメタン発酵リアク
ター900から構成される。
【0043】次に上記水素生産装置を用いた水素生産方
法の工程を図2を参照して説明する。
【0044】まず最初に、有機性廃棄物は前処理され、
固形分と液体分とに分離される(ステップS1)。次
に、液体分は嫌気処理を受け、当該液体分に含まれる有
機物等が分解され、同時に水素およびメタンが生成する
(ステップS2)。嫌気処理後の残渣は微細藻の培養の
際の栄養分として活用される。そして、微細藻の培養過
程で水素が生成する(ステップS3)。ステップS3を
経た排水中には、微細藻により放出された有機酸が含ま
れており、これを活用してさらに水素を生成させる(ス
テップS4)。
【0045】以下、図1を参照して上記各ステップにつ
いて詳しく説明する。
【0046】(1)前処理(ステップS1) 食品廃棄物(生ゴミ)等の有機性廃棄物および排水が前
処理部1において次のようにして液体分と固形分とに分
けられる。まず、有機性廃棄物はディスポーザ200に
より粉砕され、沈殿分離槽700および固液分離装置4
00により固形分と液体分とに分離される。液体分(B
OD5500mg/L程度)は次の嫌気処理(ステップ
S2)工程へ送られる。一方、固形分はコンポスト装置
600によりコンポスト化され、堆肥として利用され
る。
【0047】上記ディスポーザ200による処理の代わ
りに、粉砕処理や低分子化処理(熱、酸化分解等)など
を採用してもよい。また、前処理部1に固液分離装置4
00を用いず、破砕、粉砕によって食品廃棄物をスラリ
ー状にしたものを次ステップの処理に投入することも可
能である。この場合、すべての有機物を原料とすること
ができるため、さらに多くのエネルギーガスを取り出す
ことができる。
【0048】(2)嫌気処理(ステップS2) ステップS1で得られた液体分は、まず最初に水素発酵
リアクター800に導入される。この水素発酵リアクタ
ー800内には水素生成能を有する菌が備えられてお
り、この菌は有機性廃棄物の液体分に含まれる有機物を
嫌気条件下で分解して水素と二酸化炭素を産生し、残渣
としてメタン発酵の原料となる有機酸やアルコールを生
成する。発生した水素は水素貯蔵部5へ送られ、貯蔵さ
れる。
【0049】水素生成能を有する菌としては、通性嫌気
性細菌であるエンテロバクター・エロゲネス(Enterobac
ter aerogenes)、エンテロバクター・クロアカエ(Enter
obacter cloacae)、大腸菌(Escherichia coli)、クレブ
シエラ・ニューモニア(Klebsiella pneumoniae)、シュ
ードモナス・スツッツェリ(Pseudomonas stutzeri)、な
どが例示される。また、クロストリジウム属(Clostridi
um)などの絶対嫌気性菌を用いることも可能である。
【0050】水素生成菌を用いる場合、菌を効果的に機
能させるためには水素発酵リアクター800の温度は3
0〜40℃に保つことが好ましく、35〜40℃に保つ
ことがより好ましい。
【0051】次に、水素発酵リアクター800中の残渣
はメタン発酵リアクター900に運ばれる。水素発酵リ
アクター800の残渣として排出される有機酸やアルコ
ールはメタン発酵リアクター900でさらに分解され
る。このメタン発酵リアクター900にはメタン発酵菌
が生息しており、嫌気性条件下でこの菌の働きによりメ
タンが生成するとともに有機窒素化合物、有機リン化合
物、無機窒素化合物、無機リン化合物、低分子有機物、
二酸化炭素などが排出される。発生したメタンはメタン
貯蔵部4へ送られ、貯蔵される。メタン以外の低分子化
合物は次ステップで述べる光合成リアクター1000の
微細藻の栄養源となる。
【0052】メタン発酵菌には30〜40℃が至適温度
である中温発酵菌と、50〜60℃が至適温度である高
温発酵菌とが存在する。従って、メタン発酵リアクター
900の温度は上記いずれかの温度範囲内に調整するこ
とが好ましい。
【0053】以上のように、水素発酵リアクター800
では水素を発生させると同時にメタン発酵リアクター9
00の原料を生成し、メタン発酵リアクター900では
これらの原料からメタンを生成するとともに、次ステッ
プにおいて水素を産生する微細藻の栄養分を提供するこ
とができる。したがって、これら一連の操作により有機
性廃棄物の液体分から水素・メタンといったエネルギー
ガスおよび微細藻の栄養分を得ることができるととも
に、有機性廃棄物の液体分のBOD(生物化学的酸素要
求量)を低下させることができる。その結果、本装置の
排水による環境への負荷を低減させることが可能とな
る。
【0054】(3)微細藻による水素生産(ステップS
3) 次に、ステップS2を経た残渣は光合成リアクター10
00に導入される。ここで、図3に示されるように、ス
テップS3は微細藻の光合成による光合成産物としての
有機物の合成(ステップS3−1)および有機物の分解
に伴う水素発生(ステップS3−2)から成っている。
【0055】まず、ステップS3―1について説明す
る。
【0056】前述のように、上記嫌気処理後の残渣には
有機窒素化合物、有機リン化合物、無機窒素化合物、無
機リン化合物、低分子有機物、二酸化炭素などが含まれ
ている。光合成リアクター1000に導入された残渣
は、当該光合成リアクター1000に備えられる微細藻
が光合成を行う際の栄養源として利用される。そして明
条件下、微細藻が上記栄養源を基に光合成を行い、デン
プンなどの有機物を蓄える。
【0057】なお、嫌気処理部2からの残渣に対して、
以下の表1に示す培地成分に満たない物質を直接または
成分調整装置により添加してもよい。このようにするこ
とにより、微細藻の光合成効率が向上し、より多くの有
機物を蓄えることができる。その結果、暗嫌気条件下で
の水素発生量も多くなる。また、有機廃棄物の種類(生
ごみ、畜産廃棄物、糞便等)ごとに平均的な成分をあら
かじめ同定しておき、表1に示す培地成分と比較して不
足する成分について予め添加量を定めておくこともでき
る。
【0058】
【表1】
【0059】ここで、表1中のHutner's trace mixと
は、表2で示される化合物を含む水溶液のことである。
【0060】
【表2】
【0061】一方、ステップS3―2においては、ステ
ップS3−1において有機物を蓄えた微細藻を嫌気条件
下におく。このようにすることにより、微細藻は蓄えた
有機物を有機酸やアルコールなどに分解すると同時に水
素を産生する。この水素は水素貯蔵部5へ送られ、保存
される。
【0062】本ステップにおいて使用する微細藻は水素
産生能を有するものであれば特に制限はないが、特にCh
lamydomonas reinhardtii、Dunaliella salina、Chlamy
domonas perigranulataは水素産生能が高く、好ましく
用いられる。
【0063】上記のステップS3―1およびステップS
3―2を例えば12時間毎に交互に繰り返すことにより
水素が生産される。水素発生量が減少に転じた場合は、
上記嫌気処理後の残渣中の栄養源が減少したことを意味
するので新たな残渣に取り替える。また、このサイクル
を繰り返し実施して微細藻が余剰になった場合には、メ
タン発酵リアクター900に当該余剰となった微細藻を
投入する。このようにすることにより、当該余剰の微細
藻がメタン発酵菌により分解され、その分解物が再び光
合成リアクター1000において有効活用される。
【0064】ステップS3―1の明条件は太陽光を利用
してもよいし、電灯などの人工光を用いてもよい。
【0065】また、微細藻を効果的に機能させるために
は、光合成リアクター1000を10〜35℃に保つこ
とが好ましく、20〜25℃に保つことがより好まし
い。
【0066】(4)排水処理(ステップS4) ステップS3における処理後の残渣が排水処理リアクタ
ー3(図1)に導入される。この排水処理リアクター3
には、明嫌気条件下での水素産生能を有する細菌が備え
られている。
【0067】前述のとおり、この残渣には有機酸および
アルコールが含まれている。これらの有機酸は当該細菌
により電子供与体として利用され、その結果水素が生成
する。ここで得られた水素も水素貯蔵部5(図1)へ送
られ、貯蔵される。
【0068】上記の処理後の残渣は、活性汚泥法などの
通常の好気処理法や、嫌気好気処理による生物脱窒、ま
た電気化学的方法を用いた脱窒などを用いることで、排
水のBODや窒素分をより一層低下させることができ、
環境に悪影響をあたえることなく排水することが可能と
なる。
【0069】
【実施例】本実施例は、有機性廃棄物として生ゴミを、
微細藻としてChlamydomonas reinhardtiiを使用した例
であるが、本発明は本実施例に限定されない。
【0070】図4は流し台に接続された本実施例にかか
る水素発生装置の構成を示す図である。
【0071】水素発生装置は、流し台100のシンク1
01から廃棄された生ゴミを細かく粉砕するディスポー
ザ200、粉砕された生ゴミ等の固体物と台所排水等の
液体物との混合物がディスポーザ200から投入される
流量調整槽300、混合物を固形物と液体物とに分離す
る固液分離装置400、液体分中の微粒子を沈殿させる
沈殿分離槽700、固形物の堆肥化処理を行うコンポス
ト装置600、水素発酵リアクター800、メタン発酵
リアクター900,光合成リアクター1000を有して
いる。
【0072】ディスポーザ200は、電磁弁202およ
び起動スイッチ203を有して、シンク101の下部に
配設され、固液分離装置400、沈殿分離槽700、水
素発酵リアクター800、メタン発酵リアクター90
0、光合成リアクター1000およびコンポスト装置6
00は図示しない本体ケースに収納されて屋外に配設さ
れて、ディスポーザ200からの混合物は投入管201
により流量調整槽300に一旦投入されるようになって
いる。
【0073】そして、下水道に排水しても環境に対して
問題のない水を排水管204から直接排水するような場
合には、起動スイッチ203を「OFF」として、ディ
スポーザ200を起動しない。これにより、電磁弁20
2はディスポーザ200と排水管204を連通させて、
シンク101からの水が下水道に排水される。
【0074】一方、シンク101から水と共に生ゴミを
廃棄する場合には、このまま下水として流せないので、
起動スイッチ203を「ON」してディスポーザ200
を起動させる。これにより電磁弁202はディスポーザ
200と投入管201とを連通させて、以下に説明する
処理を行う。
【0075】流量調整槽300は、投入管201を介し
て投入された混合物を貯留する貯留槽301、該貯留槽
301における底槽部分の固体物がメインの混合物を配
管303を介して固液分離装置400に送る固体物移送
用エアーリフトポンプ302、貯留槽301に貯留され
た混合物の水位を検出する水位センサ306を有してい
る。
【0076】固液分離装置400は生ゴミを固形分と液
体分とに分離し、当該固形分および液体分をそれぞれを
コンポスト装置600および沈殿分離槽700へ輸送す
る。
【0077】固液分離装置400は図5に示すように、
多数の水切穴411が形成された第1スリット部410
A、固液分離された混合物を移送する移送部420A、
水切穴411の間を揺動して投入された混合物の固液分
離を促進する第2スリット部430A、移送部420A
の位置を検出する位置検出部440を有し、第1スリッ
ト部410A、移送部420Aおよび第2スリット部4
30Aは、それぞれプラスチック等により一体樹脂成形
されている。
【0078】さらに、第1スリット部410Aは、投入
管201(図4)を介して投入された混合物が載置され
て水切される円弧状の水切歯412、水切された混合物
(この場合は、固体物)をコンポスト装置600(図
4)に導く投入板413を有して、各水切歯412の間
が水切穴411となっている。
【0079】また、移送部420Aは、図示しないモー
タと連結された回動軸423に固定されて、固体物を移
送する移送板421、該移送板421の裏面に設けらた
リブ422を有している。
【0080】リブ422は、移送板421を肉薄のプラ
スチック板で形成した場合に、移送板421が強度不足
のため変形等するのを防止する働きをしている。
【0081】次に、図4に再度戻ると、沈殿分離槽70
0は固液分離装置400からの液体分中の微粒子を沈殿
させるものである。
【0082】コンポスト装置600は、固液分離されて
投入された固形物を貯留する処理槽610、該固形物を
撹拌する撹拌体620、図示しないヒータ等を有してい
る。
【0083】処理槽610には、固形物を分解してその
固形物を二酸化炭素と水とに分解して堆肥化する微生物
を培養する大鋸屑等の木質細片、及び活性炭からなる担
体が入れられている。
【0084】そして、固形物と担体とは、撹拌体620
により混ぜられると共に内部に空気が導入され、ヒータ
ーにより所定温度(本実施例では30〜40℃)に維持
されて、微生物等の活性化が促進されている。
【0085】次に上記構成に基づき水素発生装置の動作
説明をする。
【0086】生ゴミ処理を行う場合には、起動スイッチ
203を投入して、ディスポーザ200を起動させる。
これにより電磁弁202が動作し、シンク101から廃
棄された生ゴミがディスポーザ200で粉砕されて投入
管201により貯留槽301に投入される。
【0087】なお、投入管201は適量傾斜させること
により、別途動力等を用いなくても粉砕された生ゴミを
貯留槽301に移送することできる。
【0088】生ゴミ処理しない場合(例えば、真水を流
す場合等)には、起動スイッチ203は投入されない。
この場合には、電磁弁202は動作せず、排水等はその
まま排水管204に流れ込むようになっている。
【0089】貯留槽301に投入された混合物に含まれ
る固体物の大部分は、当該貯留槽301の底槽に沈澱し
て集まるので、底槽の混合物が固体物移送用エアーリフ
トポンプ302により配管303を介して固液分離装置
400に送られる。
【0090】このとき固液分離装置400における移送
部420Aは、図5に示す状態となっている。即ち、移
送板421が混合物の投入を待つ位置で待機している。
【0091】従って、流量調整槽300から送られてき
た混合物は、移送板421に当り、その際に投入の勢い
が失なわれて第1スリット部410Aに堆積するように
なる。
【0092】その後、移送部420Aや第2スリット部
430Aが図示しないモータにより揺動して、混合物の
集合形状が掻き乱されて、高効率に固液分離される。
【0093】このようにして所定回数の揺動が行われる
と、移送部420Aは回動して固液分離された固体物を
固体物処理装置600に投入する。
【0094】固体物処理装置600の処理槽610に
は、微生物を培養する大鋸屑等の木質細片、及び活性炭
からなる担体が入れられているので、固液分離されて投
入された固体物は、この微生物により分解されて堆肥化
される。堆肥化された固体物は袋等に入れられて処分さ
れる。
【0095】一方、固液分離装置400で固液分離され
た液体分は沈殿分離槽700に貯留され、該液体分中に
含まれる微粒子を沈殿させる。このようにして微粒子が
除かれた液体分はポンプを介して水素発酵リアクター8
00に輸送される。この水素発酵リアクター800には
嫌気条件下で水素生成菌が生息している。この菌の働き
により上記液体分に含まれる有機物が分解され、水素、
二酸化炭素、有機酸等を生成する。水素生成菌を効果的
に機能させるために、水素発酵リアクター800の温度
は35〜40℃に保たれる。なお、生成する気体中の水
素の体積の割合は30〜70%であり、この水素は水素
貯蔵タンク500に貯蔵される。
【0096】次に、水素発酵リアクター800中の残渣
は輸送管801を介してメタン発酵リアクター900に
運ばれる。このメタン発酵リアクター900にはメタン
発酵菌が生息しており、嫌気性条件下でこの菌の働きに
より残渣中の有機物が分解され、メタンが生成するとと
もに有機窒素化合物、有機リン化合物、無機窒素化合
物、無機リン化合物、低分子有機物、二酸化炭素などが
排出される。メタン発酵菌をより効果的に機能させるた
め、メタン発酵リアクター900内の温度は30〜40
℃の範囲になるように設定されている。
【0097】発生したメタンはメタン貯蔵タンク510
へ送られ、貯蔵され、メタン以外の低分子化合物は光合
成リアクター1000内の微細藻の栄養源となる。
【0098】メタン発酵リアクター900からの残渣は
輸送管901を介して、微細藻(Chlamydomonas reinhar
dtii)が生息する光合成リアクター1000に送られ
る。
【0099】光合成リアクター1000には、ガラス製
1L-ボトルとボトルを挟むよう、20W蛍光灯2台が設置
してある。1Lボトルには800mlの排水が入り、排水量に
応じて同時に運転するボトル数を変えるようになってい
る。ボトルに排水を800ml入れた後、排水1mlについて、
乾燥重量が4.0μgの微細藻を投入し、蛍光灯照明
下、25℃において、0.5L/minで通気し培養する。
【0100】660nmにおける吸光度から換算して得られ
る細胞密度が5 x 106 個/mlに達した後、光照射(明状
態)と非照射(暗条件)を12時間毎に繰り返す。暗条
件下で発生する水素は水素貯蔵タンク500に貯蔵され
る。微細藻により水中の栄養分が消費されて少なくなる
とデンプン等の有機物合成量および水素発生量が減少す
る。このような場合にはメタン発酵リアクター900か
らの残渣を取り替える必要がある。この取り替えのタイ
ミングを知るために、水中に逆においた50mlメスシリン
ダーで水素を集め、適時サンプリングしガスクロマトグ
ラフィーで定量することにより、暗条件下で発生する水
素量をモニターする。モニターの結果、水素発生量が減
少に転じたとき、0.2μmフィルターを通して排水し、ボ
トルをメタン発酵リアクター900からの残渣で再度満
たす。その後、フィルター上に堆積した微細藻をボトル
内の排水に懸濁し、上記の12時間ごとの光サイクル(光
照射と非照射)を行い、水素を生産する。以後、この処
理サイクルを繰り返して水素生産を行う。一方、栄養分
が消費された残渣は排水管1001から排水する。
【0101】以上説明したように本実施例に係る水素発
生装置により、生ゴミからエネルギーガスである水素・
メタンが生産できる。加えて、生ゴミから固形分を除い
た液体分の処理という観点からは、水素発酵、メタン発
酵および微細藻の光合成の3つの過程に連続して適用す
ることにより、該液体分のBOD値を効果的に減少させ
ることが可能であるという利点を有する。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
ストを抑制しつつ、高エネルギー変換効率で水素を生産
することが可能となる。また、有機性廃棄物を処理する
こと、およびエネルギーガスであるメタンを得ることも
併せて実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である水素生産装置を示
す図である。
【図2】 図1の水素生産装置を用いた水素生産方法の
工程図である。
【図3】 微細藻による水素発生を説明するための工程
図である。
【図4】 流し台に接続された実施例にかかる水素発生
装置の構成を示す図である。
【図5】 固液分離装置400の部分破断斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 前処理部、 2 嫌気処理部、 3 排水処理リア
クター、 4 メタン貯蔵部、 5 水素貯蔵部、 1
00 流し台、 101 シンク、 200ディスポー
ザ、 201 投入管、 202 電磁弁、 203
起動スイッチ、 204 排水管、 300 流量調整
槽、 301 貯留槽、 302 固体物移送用エアー
リフトポンプ、 303 配管、 306 水位セン
サ、 400 固液分離装置、 410A 第1スリッ
ト部、 411 水切穴、 412 水切歯、 413
投入板、 420A 移送部、 421 移送板、
422 リブ、 423 回動軸、 430A 第2ス
リット部、 440 位置検出部、 600 コンポス
ト装置、 610 処理槽、 620 撹拌体、700
沈殿分離槽、 800 水素発酵リアクター、 80
1 輸送管、 900 メタン発酵リアクター、 90
1 輸送管、 1000 光合成リアクター、 100
1 排水管。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12M 1/00 C12P 3/00 Z 4D059 C12P 3/00 C12R 1:89 //(C12P 3/00 B09B 3/00 ZABC C12R 1:89) (72)発明者 山田 淳 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 鈴木 晴彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4B029 AA02 BB02 BB04 CC01 DA01 DF10 DG06 4B064 AA03 CA08 CC12 CD30 DA16 4B065 AA01X AA83X AC14 BB22 CA55 4D004 AA01 AA04 AC05 BA03 BA04 BA10 CA04 CA13 CA18 CB05 CB13 CC07 4D040 CC03 DD07 DD11 4D059 AA07 BA01 BA11 BA12 BA22 BK11 CA22 CC01 CC10

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性廃棄物を分解して分解物を得る工
    程と、水素生成能を有する植物に前記分解物を作用させ
    て水素を発生させる工程とを含むことを特徴とする水素
    生産方法。
  2. 【請求項2】 有機性廃棄物を分解して分解物を得る工
    程と、明条件かつ好気条件下で前記分解物を水素生成能
    を有する植物に作用させて前記植物内に光合成産物を蓄
    積させる工程と、前記植物に前記光合成産物を嫌気条件
    下で分解させ、水素を発生させる工程とを含むことを特
    徴とする水素生産方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の水素生産方法
    において、前記水素生成能を有する植物が微細藻である
    ことを特徴とする水素生産方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の水素生産方法
    において、前記水素生成能を有する植物がクラミドモナ
    ス・ラインハルディー(Chlamydomonas reinhardtii)、
    デュナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)およびクラ
    ミドモナス・ペリグラヌラタ(Chlamydomonas perigranu
    lata)からなる群から選択される植物のうち少なくとも
    1種以上を含むことを特徴とする水素生産方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載の水素生
    産方法において、前記有機性廃棄物を分解して分解物を
    得る工程が、嫌気条件下で有機性廃棄物に微生物を作用
    させることにより該有機性廃棄物を分解して分解物を得
    る工程であることを特徴とする水素生産方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の水素生産方法において、
    前記微生物が水素生成菌およびメタン発酵菌の少なくと
    も一つを含むことを特徴とする水素生産方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の水素生産方法において、
    前記嫌気条件下で有機性廃棄物に微生物を作用させるこ
    とにより該有機性廃棄物を分解して分解物を得る工程
    が、該有機性廃棄物に水素生成菌を作用させることによ
    り該有機性廃棄物を分解して水素生成菌による分解物を
    得る第一ステップと、該水素生成菌による分解物にメタ
    ン発酵菌を作用させることにより該水素生成菌による分
    解物をさらに分解してメタン発酵菌による分解物を得る
    第二ステップとからなることを特徴とする水素生産方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項2乃至7いずれかに記載の水素生
    産方法において、前記植物に前記光合成産物を嫌気条件
    下で分解させ、水素を発生させる工程において生成する
    該光合成産物の分解物に、光合成により水素を生産する
    細菌を作用させ、水素を発生させる工程をさらに含むこ
    とを特徴とする水素生産方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8いずれかに記載の水素生
    産方法において、前記有機性廃棄物が食品廃棄物である
    ことを特徴とする水素生産方法。
  10. 【請求項10】 水素を生産するための水素生産装置で
    あって、有機性廃棄物を分解して分解物を得る手段と、
    水素生成能を有する植物に前記分解物を作用させて水素
    を発生させる手段とを含むことを特徴とする水素生産装
    置。
  11. 【請求項11】 水素を生産するための水素生産装置で
    あって、有機性廃棄物を分解して分解物を得る手段と、
    明条件かつ好気条件下で前記分解物を水素生成能を有す
    る植物に作用させて前記植物内に光合成産物を蓄積させ
    る手段と、前記植物に前記光合成産物を嫌気条件下で分
    解させ、水素を発生させる手段とを含むことを特徴とす
    る水素生産装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または11に記載の水素生
    産装置において、前記水素生成能を有する植物が微細藻
    であることを特徴とする水素生産装置。
  13. 【請求項13】 請求項10または11に記載の水素生
    産装置において、前記水素生成能を有する植物がクラミ
    ドモナス・ラインハルディー(Chlamydomonasreinhardti
    i)、デュナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)および
    クラミドモナス・ペリグラヌラタ(Chlamydomonas perig
    ranulata)からなる群から選択される植物のうち少なく
    とも1種以上を含むことを特徴とする水素生産装置。
  14. 【請求項14】 請求項10乃至13いずれかに記載の
    水素生産装置において、前記有機性廃棄物を分解して分
    解物を得る手段が、嫌気条件下で有機性廃棄物に微生物
    を作用させることにより該有機性廃棄物を分解して分解
    物を得る手段であることを特徴とする水素生産装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の水素生産装置におい
    て、前記微生物が水素生成菌およびメタン発酵菌の少な
    くとも一つを含むことを特徴とする水素生産装置。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の水素生産装置におい
    て、前記嫌気条件下で有機性廃棄物に微生物を作用させ
    ることにより該有機性廃棄物を分解して分解物を得る手
    段が、該有機性廃棄物に水素生成菌を作用させることに
    より該有機性廃棄物を分解して水素生成菌による分解物
    を得る第一手段と、該水素生成菌による分解物にメタン
    発酵菌を作用させることにより該水素生成菌による分解
    物をさらに分解してメタン発酵菌による分解物を得る第
    二手段とからなることを特徴とする水素生産装置。
  17. 【請求項17】 請求項11乃至16いずれかに記載の
    水素生産装置において、前記植物に前記光合成産物を嫌
    気条件下で分解させ、水素を発生させる手段によって生
    成する該光合成産物の分解物に、光合成により水素を発
    生する細菌を作用させ、水素を発生させる手段をさらに
    含むことを特徴とする水素生産装置。
  18. 【請求項18】 請求項10乃至17いずれかに記載の
    水素生産装置において、前記有機性廃棄物が食品廃棄物
    であることを特徴とする水素生産装置。
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