JP2003244812A - 架空線の腐蝕診断方法およびその装置 - Google Patents

架空線の腐蝕診断方法およびその装置

Info

Publication number
JP2003244812A
JP2003244812A JP2002040114A JP2002040114A JP2003244812A JP 2003244812 A JP2003244812 A JP 2003244812A JP 2002040114 A JP2002040114 A JP 2002040114A JP 2002040114 A JP2002040114 A JP 2002040114A JP 2003244812 A JP2003244812 A JP 2003244812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
overhead
corrosion
overhead line
line
cutting mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002040114A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Watabe
雅人 渡部
Koji Nagano
宏治 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP2002040114A priority Critical patent/JP2003244812A/ja
Publication of JP2003244812A publication Critical patent/JP2003244812A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】宙乗り機上での作業を必要とせず、診断作業を
容易かつ安全に遂行することのできる架空線の腐蝕診断
方法と、これに使用される診断装置を提供する。 【解決手段】架空送電線1上に自走式の無人の走行装置
2を取り付けて走行させ、この走行装置2の有する切削
機構6によって架空送電線1の表面部を削り取り、削り
取った切削片9を回収容器8で回収して分析することに
より架空送電線1の腐蝕度合を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空線の腐蝕診断
方法およびその装置に関し、特に、宙乗り機上での作業
を必要とせず、診断作業を容易かつ安全に遂行すること
のできる架空線の腐蝕診断方法と、これに使用される診
断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】架空送電線は、布設周辺の環境内に存在
する水分、海塩粒子(NaCl)あるいは各種ガス(H
Cl、Cl2 、SO2 、NO2 、H2 S等)などに
起因して、早期のうちに腐蝕して劣化することがある。
腐蝕は、機械的強度および電気的特性の双方に悪影響を
及ぼし、最悪の場合には、断線等の送電不能の状態を招
くことすらある。
【0003】従って、条件の厳しい環境下に布設された
架空送電線路にあっては、定期的な線路の点検が不可欠
であり、通常、これには、架空線に懸架させた宙乗り機
に人間が乗り、宙乗り機を走行させながら表面の腐蝕状
態を確認する方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の腐蝕度
合の診断方法によると、診断が、不便な宙乗り機上での
同機を進めながらの作業となるため、作業遂行に多くの
労力を要するという問題を有しており、さらに、腐蝕が
極端に進んだ架空線を診断対象とするとき、断線落下の
危険性があるため、安全上の見地からも好ましいものと
は言えない。
【0005】従って、本発明の目的は、宙乗り機上での
作業を必要とせず、診断作業を容易かつ安全に遂行する
ことのできる架空線の腐蝕診断方法と、これに使用され
る診断装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、高所に布設された架空線の腐蝕の度合を
診断する架空線の腐蝕診断方法において、前記架空線に
自走式の走行装置を取り付けて前記架空線上を走行さ
せ、前記走行装置の有する切削機能によって前記架空線
の表面部を削り取り、削り取られた前記表面部を回収し
て分析することにより前記架空線の腐蝕度合の診断を行
うことを特徴とする架空線の腐蝕診断方法を提供するも
のである。
【0007】また、本発明は、上記の目的を達成するた
め、高所に布設された架空線の腐蝕の度合を診断するた
めの架空線の腐蝕診断装置において、前記架空線上を無
人で走行する自走式の走行装置と、前記走行装置に取り
付けられて前記架空線の表面部を削り取る切削機構と、
前記切削機構により削り取られて落下する前記表面部を
回収するために、前記切削機構の下方に位置して前記走
行装置に設けられた回収容器より構成されることを特徴
とする架空線の腐蝕診断装置を提供するものである。
【0008】上記の架空線としては、たとえば、鋼撚線
上にアルミニウム撚線を配したACSR、あるいはアル
ミニウム被覆を有する鋼線同士を撚り合わせたAS線等
が挙げられ、また、その使用形態としては、架空送電線
あるいは架空地線等が挙げられる。
【0009】切削機構としては、架空線上において回転
できる機能を備えていることが好ましく、切削機構をこ
のように構成するときには、架空線よりの表面部の削り
取りを容易にする効果があり、さらに、切削機構を架空
線を軸として回転させる場合には、円周方向より万遍な
く表面部を採取できるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明による架空線の腐蝕
診断方法およびその装置の実施の形態を説明する。図1
において、1は鉄塔間に張り渡されたACSRタイプの
架空送電線、2は架空送電線1上に取り付けた自走式の
無人の走行装置を示し、フレーム3に懸架用の車輪4、
4を設け、さらに、フレーム3の下方に車輪4,4を回
転させるための駆動源5を配置した構成を有する。
【0011】6は走行装置2より延長させたアーム7の
先端に設けられた切削機構、8は切削機構6の下方に位
置するように駆動源5に添設された回収容器を示す。切
削機構6は、矢印方向に回転し、この回転によって架空
送電線1の表面部を削り取るように構成されている。
【0012】9は架空送電線1の表面部より削り取られ
て落下する切削片を示し、回収容器8により回収され
る。回収された切削片9は、地上において分析装置にか
けられ、含有する成分およびpH等が特定され、これに
よって架空送電線1の腐蝕度合が診断される。
【0013】なお、切削機構6によって架空送電線1の
表面部より削り取られる切削片9としては、架空送電線
1の最外層を構成するアルミニウム材を傷つけるのを防
ぐ意味から、送電線1の表面に生成して付着している外
来付着物、腐食生成物のみとすることが好ましい。
【0014】表1は、以上の構成の装置を使用して実施
された実際の架空送電線路の診断結果を示したものであ
る。
【0015】
【表1】
【0016】表1において、線路Aは、産業廃棄物焼却
場に近接して架線されていた送電線路の例であり、焼却
場からの煤煙が直接降りかかる個所より採取した切削片
9を分析対象とした。分析の結果、塩素イオンおよび硫
酸イオンが極めて多く、pHも2と、高い酸性を示した
ため、最外層のアルミニウム撚線の腐蝕度合は、極めて
大と診断された。
【0017】一方、線路Bは、海岸と工業地帯の隣接地
域に架線された送電線路の例であり、その塩素イオンと
硫酸イオンの濃度、およびpHの程度から、腐蝕大の診
断が下され、さらに、市街地架線の線路Cと山間地架線
の線路Dは、その塩素イオンと硫酸イオンの濃度、およ
びpHの程度から、それぞれ腐蝕程度が中および小と診
断された。
【0018】なお、表1において、撤去電線の腐蝕程度
とあるのは、以上の診断が下された送電線路A〜Dを構
成する送電線を対象として実施した、最外層のアルミニ
ウム撚線の腐蝕度合の検査結果を示したものであり、前
述した診断結果の正しいことが実証されている。
【0019】以上のように、本実施の形態による腐蝕度
合の診断方法によれば、自走式の無人の走行装置2を架
空送電線1上に取り付けて走行させ、架空送電線1の表
面部を切削機構6によって削り取るとともに、削り取ら
れて落下する切削片9を回収容器8で回収するようにし
て高所での作業が進められるため、この間、人手を要す
ることは一切ない。
【0020】従って、宙乗り機を使用する従来の診断方
法におけるような、多大な労力消費と危険性の問題は、
効果的に解決されることとなり、診断作業を容易かつ安
全に遂行することが可能となる。
【0021】なお、走行装置2および切削機構6の操作
は、鉄塔上あるいは地上、ならびに有線あるいは無線の
それぞれいずれによっても可能であり、また、回収され
た切削片9の分析も、それが可能かつ有意義であるなら
ば、走行装置2上で行うようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による架空
線の腐蝕診断方法およびその装置によれば、架空線上に
自走式の無人の走行装置を取り付けて走行させ、この走
行装置の有する切削機能によって架空線の表面部を削り
取り、削り取った表面部を回収して分析することにより
架空線の腐蝕の度合を診断するため、宙乗り機上での作
業を必要とせず、従って、診断作業を容易かつ安全に遂
行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による架空線の腐蝕診断方法およびその
装置の実施の形態を模擬的に示す説明図。
【符号の説明】
1 架空送電線 2 走行装置 3 レーム 4 車輪 5 駆動源 6 切削機構 7 アーム 8 回収容器 9 切削片

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高所に布設された架空線の腐蝕の度合を診
    断する架空線の腐蝕診断方法において、 前記架空線上に自走式の無人の走行装置を取り付けて走
    行させ、 前記走行装置の有する切削機能によって前記架空線の表
    面部を削り取り、 削り取られた前記表面部を回収して分析することにより
    前記架空線の腐蝕度合の診断を行うことを特徴とする架
    空線の腐蝕診断方法。
  2. 【請求項2】高所に布設された架空線の腐蝕の度合を診
    断するための架空線の腐蝕診断装置において、 前記架空線上を無人で走行する自走式の走行装置と、 前記走行装置に取り付けられて前記架空線の表面部を削
    り取る切削機構と、 前記切削機構により削り取られて落下する前記表面部を
    回収するために、前記切削機構の下方に位置して前記走
    行装置に設けられた回収容器より構成されることを特徴
    とする架空線の腐蝕診断装置。
  3. 【請求項3】前記切削機構は、前記架空線上で回転する
    機能を備えていることを特徴とする請求項2項記載の架
    空線の腐蝕診断装置。
JP2002040114A 2002-02-18 2002-02-18 架空線の腐蝕診断方法およびその装置 Pending JP2003244812A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002040114A JP2003244812A (ja) 2002-02-18 2002-02-18 架空線の腐蝕診断方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002040114A JP2003244812A (ja) 2002-02-18 2002-02-18 架空線の腐蝕診断方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003244812A true JP2003244812A (ja) 2003-08-29

Family

ID=27780949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002040114A Pending JP2003244812A (ja) 2002-02-18 2002-02-18 架空線の腐蝕診断方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003244812A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014118879A1 (ja) * 2013-01-29 2014-08-07 中国電力株式会社 判定装置、判定システム及び判定方法
KR101469492B1 (ko) * 2013-10-25 2014-12-05 한국과학기술연구원 와이어 이동형 로봇
CN104823731A (zh) * 2015-05-27 2015-08-12 武汉大学 一种架空高压输电线路带电作业树枝修剪机器人
CN106394888A (zh) * 2016-10-26 2017-02-15 济南舜风科技有限公司 无人机、巡线机器人及巡线机器人上下线的方法
CN113412740A (zh) * 2021-06-21 2021-09-21 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司百色局 高空树顶修剪装置及系统

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014118879A1 (ja) * 2013-01-29 2014-08-07 中国電力株式会社 判定装置、判定システム及び判定方法
KR101469492B1 (ko) * 2013-10-25 2014-12-05 한국과학기술연구원 와이어 이동형 로봇
CN104823731A (zh) * 2015-05-27 2015-08-12 武汉大学 一种架空高压输电线路带电作业树枝修剪机器人
CN106394888A (zh) * 2016-10-26 2017-02-15 济南舜风科技有限公司 无人机、巡线机器人及巡线机器人上下线的方法
CN106394888B (zh) * 2016-10-26 2018-12-21 济南舜风科技有限公司 无人机、巡线机器人及巡线机器人上下线的方法
CN113412740A (zh) * 2021-06-21 2021-09-21 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司百色局 高空树顶修剪装置及系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2275670B1 (en) Wind turbine blade inspection and cleaning system
CN106786506B (zh) 一种基于污秽物成分分析的输电线路路径选择方法
CA2449477A1 (en) Development of the metar family of feeder inspection tools
JP2003244812A (ja) 架空線の腐蝕診断方法およびその装置
Weyers et al. Investigation of the significance of heavy metal contents of blackbird feathers
Montambault et al. About the future of power line robotics
JP2007135349A (ja) 送電設備の劣化診断方法
CN111275216A (zh) 高压输电全线路分层协同优化巡检方法
US20190161932A1 (en) Structural Maintenance System
JP2004153933A (ja) 架空線の腐食診断方法およびその装置
CN207899828U (zh) 一种管道自适应清淤机器人
KR101245775B1 (ko) 풍력터빈용 블레이드 유지관리장치
CN113915449A (zh) 适用于管道内壁缺陷检测的机器人系统及方法
JP2004129380A (ja) 架空線の腐食診断方法およびその装置
CN111706526A (zh) 一种脱硫塔浆液循环泵故障分析诊断系统及其方法
JPH08144243A (ja) 通水路の除塵方法および装置
Moczulski et al. TeleRescuer-a concept of a system for teleimmersion of a rescuer to areas of coal mines affected by catastrophes
CN106988368A (zh) 一种液压驱动的水下构筑物清洗系统及方法
CN205551006U (zh) 脱硫塔管道除垢装置
JPH05332962A (ja) 架空線腐食診断方法
JP4203497B2 (ja) 架空送電線の異常検出方法および検出装置
JPH0933418A (ja) 粒子状物質空気中濃度測定方法
CN213960107U (zh) 一种基于视频图像的矿用缆绳运行状态监控系统
CN216078838U (zh) 管道内壁缺陷检测用机器人的行走装置
Kumar et al. Automatic detection of defects in pre-stressed multi strand wires using hall effect sensor