JP2003204614A - コンセントボックス用スペーサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】コンセントボックスＰの開口縁Ｐ１に設け
られた配線器具Ｑ取付け用の爪Ｐ２が、開口縁Ｐ１より
ボックスＰの奥内部に設けられたコンセントボックスＰ
に装着する。スペーサー１は、爪Ｐ２の周囲を被覆する
略ボックス状を成す。爪Ｐ２の側面において開口縁Ｐ１
側の側面に厚みを有する間隔調整部２と、ボックスＰ内
部側の側面に厚みを有するボルト被覆部３とを設ける。 【効果】金属製線樋等の開口部に装着するコンセントボ
ックスに、JIS規格のフラッシプレートを簡単に装着す
ることが可能になる。しかも、内部の電線を傷付けずに
済む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、金属製線樋、金属
ダクト等の開口部を利用するコンセントボックスに、JI
S規格のフラッシプレートを装着する際に使用するコン
セントボックス用スペーサーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、金属製線樋Ｔや金属ダクト等の開
口部を利用するコンセントボックスＰが使用されている
（図６参照）。この種のコンセントボックスＰは、金属
製線樋Ｔ等を利用するために、専用の平型形状のコンセ
ントプレートＳを装着している。このコンセントプレー
トＳをコンセントボックスＰに装着するには、コンセン
トボックスＰの開口部に予め設けられている装着用の爪
Ｐ２にねじ止めすることになるが、金属製線樋Ｔ等を利
用するコンセントボックスＰの爪Ｐ２は、開口縁Ｐ１よ
りボックス内部に下がった位置に設けられている。この
位置に爪Ｐ２を設けることで、専用の平型形状のコンセ
ントプレートＳを確実に固定でき、また、この爪Ｐ２に
ボルトをネジ止め固定したときに、開口縁Ｐ１に近い爪
Ｐ２よりも、爪Ｐ２から突出するボルト先端の長さが短
くなるのでコンセントボックス内の電線類を傷付け難く
することができる利点があった。

【０００３】一方、コンセントやスイッチ等の配線器具
を、中空壁に取付ける際に使用する配線器具用取り付け
ボックスが、特開平8-275336号公報に記載されている。
この取り付けボックスによると、ボックスの開口縁内側
に取付片（爪）を設けると共に、開口縁外側に当接片を
設けたものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の金属
製線樋等の開口部に装着するコンセントボックスは、専
用のコンセントプレートを装着するように設けられてい
て、しかも配線器具Ｑのねじ部Ｑ２とコンセントプレー
トとの間隔をほぼ一定に保つ必要があることから、凸形
状で高さのあるJIS規格のフラッシプレートを装着しよ
うとすると、フラッシプレートの付属ビスが爪に届かず
取り付けることができなかった。また他のビスを使用し
てフラッシプレートを取り付けても、フラッシプレート
から配線器具が沈んでしまい隙間が生じてしまう不都合
もある。このため、従来では、爪とフラッシプレートの
間に嵩上げする目的で平座金等を介して隙間が生じない
ようにして装着していたが、高所での作業になるため、
小さな平座金を用いる作業は極めて困難な作業になって
いた。

【０００５】一方、後者の取付ボックスでは、中空壁に
当接せしめる当接片と長い取付用ねじとを使用して配線
器具を装着するため、JIS規格のフラッシプレートを装
着することが可能であっても、取付ボックスの内部に引
き込んだ電線類を、この取付用ねじの先端で傷付ける虞
があった。

【０００６】そこで、本発明は、上述の課題を解消すべ
く創出されたもので、金属製線樋等の開口部に装着する
コンセントボックスに、JIS規格のフラッシプレートを
簡単に装着することが可能になり、しかも、内部の電線
を傷付けずに済むコンセントボックス用スペーサーの提
供を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべく
本発明の第１の手段は、コンセントボックスＰの開口縁
Ｐ１に設けられた配線器具Ｑ取付け用の爪Ｐ２が、開口
縁Ｐ１よりボックスＰの奥内部に設けられたコンセント
ボックスＰに装着するスペーサー１であって、前記爪Ｐ
２の周囲を被覆する略ボックス状を成し、爪Ｐ２の側面
において開口縁Ｐ１側の側面に厚みを有する間隔調整部
２と、ボックスＰ内部側の側面に厚みを有するボルト被
覆部３とを設けたことにある。

【０００８】第２の手段におけるスペーサー１を合成樹
脂で形成し、前記間隔調整部２と前記ボルト被覆部３と
の間に、前記爪Ｐ２を差し込み固定する挟着溝４を設
け、配線器具Ｑ取付け用のボルトＱ１を挿通する挿通口
５を設けたものである。

【０００９】第３の手段は、前記爪Ｐ２の一部又は全部
を被覆するようにスペーサー１を形成し、配線器具Ｑ取
付け用のボルトＱ１を挿通する挿通口５を設けている。

【００１０】第４の手段におけるスペーサー１は、前記
爪Ｐ２の全部を被覆するように形成され、配線器具Ｑ取
付け用のボルトＱ１と、フラッシプレートＲ取付け用の
ボルトＲ１とを挿通する挿通口５，６を設けたことを課
題解消のための手段とするものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施例を詳細に説明する。

【００１２】本発明スペーサー１は、主に金属製線樋Ｔ
や金属ダクト等の開口等に装着されるタイプのコンセン
トボックスＰに装着する。このタイプのコンセントボッ
クスＰは、開口縁Ｐ１に設けられた配線器具Ｑ取付け用
の爪Ｐ２が、開口縁Ｐ１よりボックスＰの奥内部に設け
られている（図１参照）。

【００１３】図示のスペーサー１は、爪Ｐ２の周囲を被
覆する略ボックス状を成している（図１参照）。そし
て、爪Ｐ２の側面において開口縁Ｐ１側の側面に厚みを
有する間隔調整部２と、ボックスＰ内部側の側面に厚み
を有するボルト被覆部３とを設けてある（図３乃至図５
参照）。間隔調整部２は、爪Ｐ２と配線器具Ｑとの間、
又は爪Ｐ２とフラッシプレートＲとの間に介すること
で、金属製線樋Ｔ装着タイプのコンセントボックスＰ
に、JIS規格のフラッシプレートＲを装着できるように
している（図２参照）。

【００１４】スペーサー１は、合成樹脂で形成する。更
に、間隔調整部２と前記ボルト被覆部３との間に、前記
爪Ｐ２を差し込み固定する挟着溝４を設けて嵌合自在に
形成している。これにより、爪Ｐ２を挟着溝４に挿入す
るだけでスペーサー１を固定することができる（図３乃
至図５参照）。

【００１５】図３、図５に示すスペーサー１は、爪Ｐ２
の一部を被覆するように形成している。図３のスペーサ
ー１は、爪Ｐ２の先端部に装着し、配線器具Ｑ取付け用
のボルトＱ１を挿通する挿通口５を設けてある。このス
ペーサー１によると、配線器具Ｑ用のボルトＱ１を被覆
するように使用する（同図（ロ）参照）。図示例の挿通
口５は、前記挟着溝４に直交する切り欠き状に形成して
いる。この結果、挟着溝４が挿通口５に沿って左右に拡
開自在となり、スペーサー１を爪Ｐ２に装着する際の作
業性を良好にすることができる。

【００１６】また、図５に示すスペーサー１は、爪Ｐ２
の基端部に装着し、フラッシプレートＲを取り付けるボ
ルトＲ１を挿通する挿通口６を設けてある。このスペー
サー１によると、フラッシプレートＲ用のボルトＲ１を
被覆するように使用する（同図（ロ）参照）。

【００１７】図４に示すスペーサー１は、前記爪Ｐ２の
全部を被覆するように形成している。そして、配線器具
Ｑ取付け用のボルトＱ１と、フラッシプレートＲ取付け
用のボルトＲ１とを挿通する挿通口５，６を設け、これ
らのボルトＱ１，Ｒ１を被覆することができる（同図
（ロ）参照）。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、上述の如く構成したことによ
り、当初の目的を達成する。

【００１９】すなわち、爪Ｐ２の周囲を被覆する略ボッ
クス状を成し、爪Ｐ２の側面において開口縁Ｐ１側の側
面に厚みを有する間隔調整部２と、ボックスＰ内部側の
側面に厚みを有するボルト被覆部３とを設けたことによ
り、金属製線樋等の開口部に装着するコンセントボック
スでも、JIS規格のフラッシプレートを簡単に装着する
ことが可能になり、しかも、内部の電線を傷付けずに済
むものである。

【００２０】また、スペーサー１を合成樹脂で形成し、
前記間隔調整部２と前記ボルト被覆部３との間に、前記
爪Ｐ２を差し込み固定する挟着溝４を設けているから、
コンセントボックスＰの爪Ｐ２に対してスペーサー１を
極めて容易に装着することができる。

【００２１】更に、前記爪Ｐ２の一部又は全部を被覆す
るようにスペーサー１を形成し、配線器具Ｑ取付け用の
ボルトＱ１を挿通する挿通口５を設けたことにより、ス
ペーサー１を介しても配線器具Ｑの装着を容易に行うこ
とができる。

【００２２】そして、前記爪Ｐ２の全部を被覆するよう
にスペーサー１を形成し、配線器具Ｑ取付け用のボルト
Ｑ１と、フラッシプレートＲ取付け用のボルトＲ１とを
挿通する挿通口５，６を設けたことにより、各ボルトＱ
１，Ｒ１の先端部をボルト被覆部３で被覆することがで
きるので、コンセントボックスＰ内部の電線を、より確
実に保護することができる。

【００２３】このように、本発明によると、金属製線樋
等の開口部に装着するコンセントボックスに、JIS規格
のフラッシプレートを簡単に装着することが可能にな
り、しかも、内部の電線を傷付けずに済むなどといった
有益な種々の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す装着状態の分解斜視
図。

【図２】本発明の一実施例を示す使用状態の断面図。

【図３】（イ）は、本発明の一実施例を示す斜視図、
（ロ）は、装着使用状態を示す平面図。

【図４】（イ）は、本発明の他の実施例を示す斜視図、
（ロ）は、装着使用状態を示す平面図。

【図５】（イ）は、本発明の他の実施例を示す斜視図、
（ロ）は、装着使用状態を示す平面図。

【図６】従来のコンセントボックスの施蓋例を示す分解
斜視図。

【符号の説明】

Ｐ コンセントボックス Ｐ１ 開口縁 Ｐ２ 爪 Ｑ 配線器具 Ｑ１ ボルト Ｑ２ ねじ部 Ｒ フラッシプレート Ｒ１ ボルト Ｓ コンセントプレート Ｔ 金属製線樋 １ スペーサー ２ 間隔調整部 ３ ボルト被覆部 ４ 挟着溝 ５ 挿通口 ６ 挿通口

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンセントボックスの開口縁に設けられ
   た配線器具取付け用の爪が、開口縁よりボックスの奥内
   部に設けられたコンセントボックスに装着するスペーサ
   ーであって、前記爪の周囲を被覆する略ボックス状を成
   し、爪の側面において開口縁側の側面に厚みを有する間
   隔調整部と、ボックス内部側の側面に厚みを有するボル
   ト被覆部とを設けたことを特徴とするコンセントボック
   ス用スペーサー。
2. 【請求項２】 前記スペーサーは合成樹脂で形成され、
   前記間隔調整部と前記ボルト被覆部との間に、前記爪を
   差し込み固定する挟着溝を設けた請求項１記載のコンセ
   ントボックス用スペーサー。
3. 【請求項３】 前記スペーサーは、前記爪の一部又は全
   部を被覆するように形成され、配線器具取付け用のボル
   トを挿通する挿通口を設けた請求項１又は２記載のコン
   セントボックス用スペーサー。
4. 【請求項４】 前記スペーサーは、前記爪の全部を被覆
   するように形成され、配線器具取付け用のボルトと、フ
   ラッシプレート取付け用のボルトとを挿通する挿通口を
   設けた請求項１又は２記載のコンセントボックス用スペ
   ーサー。