JP2003191466A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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JP2003191466A
JP2003191466A JP2001395380A JP2001395380A JP2003191466A JP 2003191466 A JP2003191466 A JP 2003191466A JP 2001395380 A JP2001395380 A JP 2001395380A JP 2001395380 A JP2001395380 A JP 2001395380A JP 2003191466 A JP2003191466 A JP 2003191466A
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electrode
resin
particles
flow path
recording head
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Daisuke Takahashi
大輔 高橋
Shinichi Handa
真一 半田
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】確実な導通と断線によるインク滴の吐出不良の
ない、高画質なインクジェット記録ヘッドを提供する。 【解決手段】インクジェット記録ヘッドのアクチュエー
タの個別電極4と電極パッド1の電極2とを、樹脂粒子
表面を導体層で被覆した導電粒子とセラミック粒子が分
散した樹脂層を介して接合し、個別電極4と電極パッド
1の電極2との間に存在する樹脂層3中に分散する導電
性粒子同士のみ接触させて導通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細なインク吐出
孔からインク滴を吐出して文字や画像を印刷する各種プ
リンターや記録計、ファクシミリ、あるいは捺染分野や
窯業分野で文様形成等に用いられる印刷機等の記録装置
に搭載されるインクジェット記録ヘッドに関し、特に高
画質の印刷が可能なインクジェット記録ヘッド及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディアの浸透に伴い、イ
ンパクト方式の記録装置に代わって、インクジェット方
式や熱転写方式を利用したノンインパクト方式の記録装
置が開発され、その利用範囲が各種産業分野および一般
家庭分野において広がりつつある。
【0003】かかるノンインパクト方式の記録装置のな
かでも、インクジェット方式を利用した記録装置は、多
階調化やカラー化が容易で、ランニングコストが低いこ
とから将来性が注目されている。
【0004】図4にインクジェット方式を利用した記録
装置に用いられるインクジェット記録ヘッドの一例を示
す。インクジェット記録ヘッドは、複数の溝を並設して
なり、上記溝をインク流路30とするとともに、各溝を
仕切る壁を隔壁31とした流路部材28と、圧電セラミ
ック板25の一方の主面に共通電極26を、他方の主面
に個別電極24を形成したアクチュエータ27とを有
し、アクチュエータ27の共通電極26側を流路部材2
8の開口部に接着するとともに、アクチュエータ27の
個別電極24を電極パッド21上の電極22と電気的に
接続したもので、この電極パッド21を介して個別電極
24に電圧を印加し、インク流路30の壁を形成するア
クチュエータ27を振動させることによりインク流路3
0内のインクを加圧し、流路部材28の底面に開口させ
たインク吐出孔29よりインク滴を吐出するようになっ
ていた(特開平10−151739号公報参照)。
【0005】そして、アクチュエータ27の個別電極2
4と電気パッド21の電極22との導通は半田付け又は
導電性接着剤による接合層23を介して電気的に接続す
るようになっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット記録ヘッドの高画質化によりインク流路30の
幅及びインク流路30間の間隔が益々狭くなり、これに
伴ってアクチュエータ27の個別電極24と電極パッド
21の電極22との接合面積も狭くなることから、アク
チュエータ27の振動に伴う応力によって接合力の小さ
い接合層23にクラックが発生し、ショートしたり、断
線するといった問題があり、信頼性の点で問題があっ
た。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記課題を解決するために成
されたものであり、その目的は電極パッドとアクチュエ
ータの個別電極との導通を確実に行うことができ、長期
間の使用においてもショートしたり断線することのない
安価で高画質なインクジェット記録ヘッドとその製造方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、複数の
溝を並設してなり、上記各溝をインク流路とするととも
に、各溝を仕切る壁を隔壁とした流路部材と、圧電セラ
ミック板の一方の主面に面電極を、他方の主面に個別電
極をそれぞれ有し、上記圧電セラミック板の面電極側を
上記流路部材のインク流路を塞ぐように接合したアクチ
ュエータと、上記個別電極と各々電気的に接続される電
極パッドを有するインクジェット記録ヘッドであって、
上記各個別電極と各電極パッドとの間に、樹脂粒子の表
面を導体層で被覆した導電性粒子とセラミック粒子を分
散させた樹脂層を備えるとともに、上記各個別電極と各
電極パッドとの間にある樹脂層中に分散する導電性粒子
同士のみを接触させ、上記個別電極とこれに対向する電
極パッドとの間でのみ導通させるようにしたことを特徴
とする。
【0009】なお、上記導電性粒子の平均粒子径は、上
記セラミック粒子の平均粒子径より大きくすることが好
ましい。
【0010】また、本発明は上記インクジェット記録ヘ
ッドを製造するにあたり、複数の溝を並設してなり、上
記溝をインク流路とするとともに、各溝を仕切る壁を隔
壁とした流路部材と、一方の主面に面電極を、他方の主
面に個別電極を形成した圧電セラミック板とを用意し、
上記流路部材の各インク流路上に上記圧電セラミック板
の各個別電極が位置するように配置して両者を接合した
後、上記圧電セラミック板の接着面と反対側の表面に、
各個別電極を横切るように、樹脂粒子の表面を導体層で
被覆した導電性粒子とセラミック粒子を分散させた樹脂
ペーストを塗布し、しかる後、各個別電極上の樹脂ペー
ストに電極パッドを押さえ付けて加圧し、この状態で樹
脂ペーストを硬化させるようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明のインクジェット記
録ヘッドについて、図面に基づき詳細に説明する。
【0012】図1は本発明のインクジェット記録ヘッド
の断面図を示すものであり、このインクジェット記録ヘ
ッドは、複数の溝を並設してなり、上記溝をインク流路
10とするとともに、各溝を仕切る壁を隔壁11とした
流路部材8と、圧電セラミック板5の一方の主面に共通
電極6を、他方の主面に個別電極4を形成したアクチュ
エータ7とを有し、アクチュエータ7の共通電極6側を
流路部材8の開口部に接着するとともに、アクチュエー
タ7の個別電極4を電極パッド1上の電極2と電気的に
接続したもので、この電極パッド1を介して個別電極4
に電圧を印加し、インク流路10の壁を形成するアクチ
ュエータ7を振動させることによりインク流路10内の
インクを加圧し、流路部材8の底面に開口させたインク
吐出孔9よりインク滴を吐出するようになっている。
【0013】また、アクチュエータ7の各個別電極4上
には、各個別電極4を横切るように、図3に示すような
樹脂粒子13の表面を導体層14で被覆した導電性粒子
15とセラミック粒子16を分散させた柱状の樹脂層3
を形成してあり、上記各個別電極4と対向する樹脂層3
上に電極パッド1の電極2をそれぞれ接合するととも
に、上記電極パッド1によって樹脂層3を押圧するよう
に構成してある。その為、個別電極4と電極パッド1と
の間にある樹脂層3中の導電性粒子15同士は接触し、
導通を図れるようになっており、個別電極4と電極パッ
ド1との間以外の樹脂層3は、押圧力が作用していない
ため、この樹脂層3中の導電性粒子15は互いに接触し
ておらず、絶縁性を維持することができる。
【0014】その為、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドによれば、アクチュエータ7の個別電極4と電極パッ
ド1の電極2とは樹脂層3によって十分な接触面積の基
に接合することができるため、十分な接合強度が得ら
れ、アクチュエータ7の振動によって接合部に繰り返し
応力が作用したとしてもアクチュエータ7の個別電極4
と電極パッド1の電極2との間の剥離を生じることがな
く、両者間の通電を確実に行うことができるとともに、
所望のインク滴をインク吐出孔9より吐出させることが
できる。
【0015】即ち、樹脂層3にはセラミック粒子16を
分散させ、適度な剛性を持たせるとともに、さらに樹脂
粒子13の表面を導体層14で被覆した導電性粒子15
を分散させてあることから、アクチュエータ7が振動し
樹脂層3を変形させようとしても導電性粒子15の母材
を形成する樹脂粒子13が変形し、導電性粒子15同士
の導通を阻害することなく、アクチュエータ7の振動を
阻害することもない。
【0016】しかも、隣り合う個別電極4,4間の絶縁
は十分に保たれていることから、一つの個別電極4に通
電した電圧によって隣の個別電極4に悪影響を与えるこ
とがない。
【0017】ところで、このような効果を奏するために
は、樹脂層3中に分散させる導電性粒子15の平均粒径
は、セラミック粒子16の平均粒径より大きくすること
が好ましく、これによりアクチュエータ7の振動によっ
て導電性粒子15を確実に変形させることが可能とな
る。なお、導電性粒子15の平均粒径はセラミック粒子
16の平均粒径に対して2%〜20%の範囲で大きくす
ることが良い。これは導電性粒子15の平均粒径がセラ
ミック粒子16の平均粒径に対して2%未満であると、
アクチュエータ7の振動によって導電性粒子を十分に変
形させることができず、確実に導通させることができな
くなるからであり、逆に導電性粒子の平均粒径がセラミ
ック粒子16の平均粒径に対して20%より大きくなる
と、導電性粒子15の母材を形成する樹脂粒子13の表
面に被覆された導体層14にクラックが発生し、導電性
が得られなくなるからである。
【0018】なお、図1において12は電極パッド1を
支える樹脂製の支持部材で、個別電極4上に形成された
樹脂層3及び電極2よりも低くなるように形成してあ
り、電極パッド1を下凸に反らせることにより、その反
作用によって樹脂層3を押圧するように構成してある。
【0019】次に、図1に示すインクジェット記録ヘッ
ドの製造方法を図2(a)(b)を基に説明する。
【0020】まず、複数の溝を並設してなり、上記溝を
インク流路10とするとともに、各溝を仕切る壁を隔壁
11とした流路部材28と、圧電セラミック板5の一方
の主面に共通電極6を、他方の主面に個別電極4を形成
したアクチュエータ7を用意する。
【0021】流路部材28は、セラミック焼結体、樹
脂、金属からなる板状体にブラスト加工やエッチング加
工によってインク流路10を形成したもの、あるいは粉
末プレス成形によって複数の溝を並設した成形体を形成
し、これを焼成することによって形成したものを用いる
ことができる。
【0022】次に、図2(a)に示すように、流路部材
28上にその開口部を塞ぐように、アクチュエータ7を
接着等にて接合する。この時、アクチュエータ7の個別
電極4がそれぞれ流路部材28のインク流路10上に位
置するように配置するとともに、アクチュエータ7の共
通電極4側が流路部材28と接合されるようにする。
【0023】次いで、アクチュエータ7の各個別電極4
を横切るように、樹脂粒子13の表面を導体層14で被
覆した導電性粒子15とセラミック粒子16を分散させ
た接合層3となる樹脂ペーストを印刷するとともに、ア
クチュエータ7の個別電極4が形成されていない領域
に、上記樹脂ペーストと平行に支持部材12となる他の
樹脂ペーストを印刷する。なお、支持部材12となる他
の樹脂ペーストには、接合層3となる樹脂ペーストと同
じ組成の樹脂ペーストを用いても構わない。
【0024】しかる後、図2(b)に示すように、各個
別電極4と対向する樹脂ペースト上に電極パッド1の電
極2を押さえ付けて加圧し、この状態で接合層3となる
樹脂ペースト及び支持部材12となる樹脂ペーストをそ
れぞれ硬化させることにより製作することができる。
【0025】ここで、接合層3となる樹脂ペーストに分
散させる導電性粒子15としては、その母材となる樹脂
粒子13に、ビニル系樹脂やアクリル系樹脂等を用いる
ことができ、できるだけ球状をしたものを用いることが
好ましい。また樹脂粒子13の表面を被覆する導電層1
4としては、金、ニッケル、銅など金属を用いることが
でき、無電解メッキ法、蒸着法、スパッタ法等によって
樹脂粒子13の表面を被覆することができる。
【0026】ただし、導体層14の膜厚は、樹脂粒子1
3の大きさにもよるが、0.1μm〜1μmの範囲が好
ましい。これは、導体層14の膜厚が0.1μmよりも
小さいと、ピンホール等が発生して導電性に支障をきた
すからであり、逆に導体層14の膜厚が1μmよりも大
きくなると、加圧接着時の樹脂粒子13の弾性回復力が
導体層14に阻害され、確実に導通させることができな
くなるからである。
【0027】接合層3となる樹脂ペーストに分散させる
セラミック粒子16としては、シリカ、アルミナ、二酸
化チタンなどを用いることができ、できるだけ球状をし
たものを用いることが好ましい。
【0028】また、導電性粒子15及びセラミック粒子
16はそれぞれ平均粒径が、サブミクロンから数十μm
の範囲にあるものを用いることが好ましく、具体的には
0.2〜50μm、望ましくは5〜20μmの範囲にあ
るものが良い。ただし、導電性粒子15には、セラミッ
ク粒子16の平均粒径より大きいものを用いることが必
要である。
【0029】さらに、樹脂ペースト中に分散させる導電
性粒子15の添加量は樹脂ペーストに対して1〜20重
量%とすることが好ましい。これは、導電性粒子15の
添加量が1重量%未満では導通性が不十分となり、導電
性粒子15の添加量が20重量%を越えると、加圧接着
時に接着面全体が導電性を有してしまい、個別電極4,
4間のショート等につながる危険があるからである。
【0030】また、樹脂ペースト中に分散させるセラミ
ック粒子16の添加量は樹脂ペーストに対して0.1〜
10重量%とすることが好ましい。これはセラミック粒
子16の添加量が0.1重量%未満では加圧接着時の個
別電極4と電極2との間のギャップ調整の機能が果たせ
なくなり、セラミック粒子16の添加量が10重量%を
越えると、接着性自体が不十分になるためである。
【0031】なお、導電性粒子15とセラミック粒子1
6を分散させる樹脂材としては、熱硬化樹脂、光硬化樹
脂、紫外線硬化樹脂などの種々の接着剤を用いることが
できる。
【0032】以上、本発明の実施形態について示した
が、本発明は上述した実施形態だけに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、変更
や改良したものでも良いことは言うまでもない。
【0033】
【実施例】ここで、図1に示す本発明のインクジェット
記録ヘッドと、図4に示す従来のインクジェット記録ヘ
ッドとを用意し、インク滴の吐出性能について比較する
実験を行った。
【0034】実験にあたり、本発明及び従来のインクジ
ェット記録ヘッドを形成する流路部材8,28とアクチ
ュエータ7,27は以下のようにして製作した。
【0035】まず、アクチュエータ7,27には、10
mm×8mm×0.2mmの板状をなし、厚み方向に分
極処理したチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電セ
ラミック板5,25の一方の主面に、銀−パラジウム合
金からなる個別電極4を50個形成するとともに、他方
の主面全面に、銀−パラジウム合金からなる共通電極6
を形成したものを用いた。
【0036】流路部材8,28には、10mm×8mm
×0.1mmの板状をしたアルミナセラミック板上にブ
ラスト加工にて50本の溝を並設し、各溝をインク流路
10,30、各溝を仕切る壁を隔壁11,31とした。
【0037】そして、アクチュエータ7,27を流路部
材8,28の所定位置に接着した後、本発明のインクジ
ェット記録ヘッドは、アクチュエータ7に各個別電極4
を横切るエポキシ系樹脂ペーストを塗布した。なお、エ
ポキシ系樹脂ペースト中には、アクリル系樹脂からなる
樹脂粒子13の表面に金−ニッケル合金からなる導体層
14をメッキ法にて0.3μmの厚みで被覆した平均粒
径が10μmの導電性粒子15を5重量%、シリカから
なる平均粒径が9μmのセラミック粒子16を2重量%
添加したものを用いた。
【0038】そして、各個別電極4と対向する樹脂ぺー
スト上に電極パッド1を備えた電極2を押し当てた状態
で180℃に加熱してエポキシ系樹脂ペーストを硬化さ
せることにより製作した。
【0039】また、従来のインクジェット記録ヘッド
は、アクチュエータ27の各個別電極24上にのみ半田
を塗布した後、半田上に電極パッド21を備えた電極2
2を押し当てた状態で250℃に加熱して半田付けする
ことにより製作した。
【0040】このようにして得られた本発明及び従来の
インクジェット記録ヘッドを用い、インク滴の連続吐出
を行い、吐出されるインク滴の吐出不良個所の個数を調
べる実験を行った。
【0041】インク滴の吐出不良個所の個数は、各イン
クジェット記録ヘッドのインク吐出孔の列が主走査方向
に垂直になるように記録装置に固定して、平坦なテーブ
ル上に固定した印刷用紙を数値制御によって主走査方向
に往復させながら、主走査方向の往復毎に副走査方向に
一定量移動させることにより、360dpiの線、格子
模様、ベタ塗り部及び文字等からなるモノクロテストパ
ターンを印刷し、印刷後のテストパターンを100cm
2毎に顕微鏡によって観察し、インク滴の未着箇所を印
刷不良と判定し、その箇所を数えた。
【0042】この結果、従来のインクジェット記録ヘッ
ドでは、1時間の連続吐出を繰り返すと、150個もの
インク吐出不良個所が発生したのに対し、本発明のイン
クジェット記録ヘッドには、インク吐出不良個所が全く
見られなかった。
【0043】そこで、従来のインクジェット記録ヘッド
の個別電極24と電極パッド21の電極22との接合部
を確認したところ、インク滴の吐出不良が発生したイン
ク流路30上に位置する接合部が断線しており、導通不
良が発生していることが判った。
【0044】これに対し、本発明のインクジェット記録
ヘッドの個別電極4と電極パッド1の電極2との接合部
には剥離が全く見られず、また、導通不良の発生も見ら
れず優れていた。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、複数の
溝を並設してなり、上記溝をインク流路とするととも
に、各溝を仕切る壁を隔壁とした流路部材と、圧電セラ
ミック板の一方の主面に面電極を、他方の主面に個別電
極を形成したアクチュエータとを用意し、上記流路部材
の各インク流路上に上記圧電セラミック板の各個別電極
が位置するように配置して両者を接合した後、上記圧電
セラミック板の接着面と反対側の表面に、各個別電極を
跨いで、樹脂粒子の表面を導体層で被覆した導電性粒子
とセラミック粒子を分散させた樹脂ペーストを塗布し、
しかる後、各個別電極上の樹脂ペーストに電極パッドを
押さえ付けて加圧し、この状態で樹脂ペーストを硬化さ
せるようにしたことによって、上記各個別電極と各電極
パッドとの間に、樹脂粒子の表面を導体層で被覆した導
電性粒子とセラミック粒子を分散させた樹脂層を備える
とともに、上記各個別電極と各電極パッドとの間にある
樹脂層中に分散する導電性粒子同士のみを接触させ、上
記個別電極とこれに対向する電極パッドとの間でのみ導
通させることができる。また、アクチュエータの各個別
電極間の絶縁を保った状態で個別電極と電極パッドとの
間の接合面積を大きくすることができるため、強固な接
合力が得られるとともに、アクチュエータが振動したと
しても、その変位を阻害することなく、個別電極と電極
パッドとの導通を確実に行うことができ、高画質化に対
応した信頼性の高いインクジェット記録ヘッドを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッドの一例を示
す断面図である。
【図2】(a)(b)はそれぞれ本発明のインクジェッ
ト記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明のインクジェット記録ヘッドの個別電極
と電極パッドの電極とを接合する樹脂層を拡大した断面
図である。
【図4】従来のインクジェット記録ヘッドを示す断面図
である。
【符号の説明】
1:電気パッド 2:電極 3:樹脂層 4:個別電極 5:圧電セラミック板 6:共通電極 7:アクチュエータ 8:流路部材 9:インク吐出孔 10:インク流路 11:隔壁 12:支持部材 13:樹脂粒子 14:導体層 15:導電性粒子 16:セラミック粒子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の溝を並設してなり、上記各溝をイン
    ク流路とするとともに、各溝を仕切る壁を隔壁とした流
    路部材と、圧電セラミック板の一方の主面に面電極を、
    他方の主面に個別電極をそれぞれ有し、上記圧電セラミ
    ック板の面電極側を上記流路部材のインク流路を塞ぐよ
    うに接合したアクチュエータと、上記個別電極と各々電
    気的に接続される電極パッドを有するインクジェット記
    録ヘッドであって、上記各個別電極と各電極パッドとの
    間に、樹脂粒子の表面を導体層で被覆した導電性粒子と
    セラミック粒子を分散させた樹脂層を備えるとともに、
    上記各個別電極と各電極パッドとの間にある樹脂層中に
    分散する導電性粒子同士のみを接触させ、上記個別電極
    とこれに対向する電極パッドとの間でのみ導通させるよ
    うにしたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】上記導電性粒子の平均粒子径が上記セラミ
    ック粒子の平均粒子径より大きいことを特徴とする請求
    項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】複数の溝を並設してなり、上記溝をインク
    流路とするとともに、各溝を仕切る壁を隔壁とした流路
    部材と、圧電セラミック板の一方の主面に面電極を、他
    方の主面に個別電極を形成したアクチュエータとを用意
    し、上記流路部材の各インク流路上に上記圧電セラミッ
    ク板の各個別電極が位置するように配置して両者を接合
    した後、上記圧電セラミック板の接着面と反対側の表面
    に、各個別電極を横切って、樹脂粒子の表面を導体層で
    被覆した導電性粒子とセラミック粒子を分散させた樹脂
    ペーストを塗布し、しかる後、各個別電極上の樹脂ペー
    ストに電極パッドを押圧した状態で樹脂ペーストを硬化
    させるようにしたことを特徴とするインクジェット記録
    ヘッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006096035A (ja) * 2004-08-31 2006-04-13 Brother Ind Ltd 液体移送デバイス及びその製造方法
JP2006334975A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Fujifilm Holdings Corp 液体吐出ヘッド

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