JP2003190271A - 有機無機複合生体材料およびその製造方法 - Google Patents
有機無機複合生体材料およびその製造方法Info
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Abstract
る複合体において、自己組織化を促進するための最適な
条件を見出し、生体骨類似の優れた有機無機複合生体材
料を提供する。 【解決手段】 出発物質濃度および送液速度を制御する
ことにより、反応容器内におけるカルシウムイオンおよ
びリン酸イオン濃度を最適化し、平均繊維長60μm以上
のハイドロキシアパタイトとコラーゲンを含む複合体か
ら構成される有機無機複合生体材料を製造する。さら
に、該生体材料に架橋を導入することにより、人工骨材
に適した機械的強度と生体内分解速度を有する有機無機
複合生体材料を製造する。
Description
ドロキシアパタイトを含む有機無機複合生体材料および
その製造方法に関する。さらに詳しくは、平均繊維長が
60μm以上の自己組織化に優れた有機無機複合生体材
料、該生体材料に架橋を導入して生体内分解性を改善し
た有機無機複合生体材料、およびそれらの製造方法に関
する。
の腸骨や脾骨等が使用される場合が多い。しかし、自家
骨の使用は患者への負担が大きく、採取量も限られるた
め、人工骨や人工補填材による補充が必要となる。こう
した人工生体材料に求められる性質は、生体骨に近い強
度や弾性等の機械的性質と生体適合性、骨伝導性等の生
理学的性質である。
アパタイト(HAp)と有機物のコラーゲンからなる複合
体である。これらは、生体骨中でHApがそのc軸方向にコ
ラーゲン繊維に沿って配向した特有のナノコンポジット
構造を形成(自己組織化)し、この構造が骨に特有の機
械的性質を与えている。すなわち、単にHApとコラーゲ
ンを組み合わせただけでは、生体骨同様の構造や特性を
得ることはできない。
親和性に加えて、骨組織と融合し、骨再生を積極的に促
す効果も必要である。つまり、生体適用後徐々に吸収さ
れ、骨再生サイクルに取り込まれて自身の骨に置換して
いくための、骨伝導性や生体活性が求められる。その点
において、無機物であるHApは骨親和性に優れ、有機物
であるコラーゲンは細胞接着性、細胞分化を促進する効
果を有するため、両者の複合体には優れた人工生体材料
としての性質が期待される。
ゲンを用いて、より生体骨に近い有機無機複合生体材料
を開発するための様々な検討がなされてきた。例えば、
特開平7-101708号公報には、コラーゲン溶液とリン酸の
混合溶液を水酸化カルシウムの懸濁液中に徐々に添加し
て、生体骨類似のヤング率を有する成形体を得るアパタ
イト・有機物複合体の製造方法が開示されている。ま
た、特開平11-199209号公報には、反応時のpHと温度を
制御しながら、コラーゲンを含有するリン酸水溶液とカ
ルシウム塩を含有する水溶液を反応容器に同時滴下し、
生じた共沈物を加圧成形することで生体骨類似の成形物
を得る、有機無機配向性複合材料の製造方法が開示され
ている。さらに、特開平2000-5298号公報には、有機酸
を用いてコラーゲン表面へのアパタイト形成を向上させ
る技術が開示されている。
る複合体の繊維長は数μm〜20μm程度で、いまだ十分な
自己組織化を実現するには至っていなかった。
るコラーゲンとハイドロキシアパタイトの複合体におい
て、自己組織化をより促進するための最適な条件を見出
すとともに、人工骨材に適した機械的強度と生体内分解
性を有する有機無機複合生体材料を提供することであ
る。
めに本発明者らは鋭意検討した結果、骨形成が起きる際
の生体内微小環境をより忠実に再現することができれ
ば、自己組織化に優れた複合体が得られると考え、種々
の条件設定を試みた。そして、出発段階でのコラーゲ
ン、カルシウム塩、リン酸塩の濃度と送液速度を制御す
ることで、反応容器内部でのこれら成分の濃度を最適化
すれば、従来にない長い繊維を有する複合体が得られる
ことを見出した。さらに、該複合体において、コラーゲ
ンに架橋を導入することによって、その生分解性を制御
できることを見出し、本発明を完成させた。
4)を提供するものである。 (1)平均繊維長が60μm以上のハイドロキシアパタイ
トとコラーゲンを含む複合体で構成される、有機無機複
合生体材料。 (2)前記複合体が、ハイドロキシアパタイトのc軸が
コラーゲン繊維に沿うように配向した微小多孔質構造を
有する、上記(1)記載の有機無機複合生体材料。 (3)前記コラーゲンが、酵素可溶化コラーゲンであ
る、上記(1)または(2)記載の有機無機複合生体材
料。 (4)反応容器内におけるカルシウムイオン濃度を3.75
mM以下、リン酸イオン濃度を2.25mM以下に維持するよう
に、カルシウム塩水溶液とコラーゲンを含むリン酸塩水
溶液を反応容器内に同時適下し、得られた複合体を加圧
成形する、上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の有
機無機複合生体材料の製造方法。 (5)前記反応容器内において、生成するハイドロキシ
アパタイトとコラーゲンの重量比が3:2〜9:1であるこ
とを特徴とする、上記(4)記載の製造方法。 (6)以下の1)および/または2)を制御することによ
り、前記反応容器内部のカルシウムイオン濃度およびリ
ン酸イオン濃度を維持することを特徴とする、上記
(4)または(5)記載の製造方法。 1)カルシウム塩水溶液とコラーゲンを含むリン酸塩水
溶液の反応容器への送液速度 2)カルシウム塩水溶液とコラーゲンを含むリン酸塩水
溶液の出発段階の濃度 (7)生成するハイドロキシアパタイトとコラーゲンの
重量比が70:30〜85:15に維持される場合において、カ
ルシウム塩水溶液の平均送液速度が5〜25ml/min、出発
段階でのカルシウム塩水溶液濃度が400mM以下、リン酸
塩水溶液濃度が120mM以下であることを特徴とする、上
記(6)記載の製造方法。 (8)前記反応容器内の反応液のpHが7〜11であること
を特徴とする、上記(4)〜(7)のいずれか1に記載
の製造方法。 (9)前記反応液の温度が35〜40℃であることを特徴と
する、上記(8)記載の製造方法。 (10)さらに、前記方法で得られた有機無機複合生体
材料中のコラーゲンに架橋を導入する工程を含む、上記
(4)〜(9)のいずれか1に製造方法。 (11)前記架橋が、グルタールアルデヒドを用いた架
橋反応によって導入されることを特徴とする、上記(1
0)記載の製造方法。 (12)前記グルタールアルデヒドが、有機無機複合生
体材料中のコラーゲン1gに対して10μmol〜10mmol用
いられることを特徴とする、上記(11)記載の製造方
法。 (13)コラーゲンが架橋されていることを特徴とす
る、上記(1)〜(3)から選ばれるいずれか1に記載
の有機無機複合生体材料。 (14)シート状、スポンジ状、または多孔体状に成形
された、上記(1)〜(3)および(13)から選ばれ
るいずれか1に記載の有機無機複合生体材料。
する。 1.本発明の有機無機複合生体材料 本発明の有機無機複合生体材料は、平均繊維長が60μm
以上の「コラーゲンとハイドロキシアパタイトを含む複
合体」で構成され、その長い繊維長により高い強度を有
する。なお、「平均繊維長」とは前記複合体からなる繊
維の長さの平均値であって、特定の機器(たとえば、Be
ckman-Colter社製RapidVue等)または目視により測定さ
れる。前記平均繊維長は、1mm以上であるとより好まし
く、3mm以上であるとさらに好ましい。
ハイドロキシアパタイトとコラーゲンは自己組織化的に
配向し、生体骨類似の複合体を形成することが好まし
い。なお、「自己組織化」とは、一般的には「同種ある
いは異種の原子、分子、微粒子などが、非共有結合的相
互作用によって集合し、特異的な組織を形成すること
(東京化学同人「生化学辞典」より)」を意味する。し
かし、特に本発明中においては、コラーゲン繊維に沿っ
て、アパタイト構造を有するリン酸カルシウム(ハイド
ロキシアパタイト:HAp)が生体骨特有の配向、すなわ
ちHApのc軸がコラーゲン繊維に沿うように配向した微小
多孔質構造を意味するものとする。
5(PO4)3OH、とする化合物であり、その反応の非化学量
論性によって、CaHPO4 、Ca3(PO4)2、Ca4O(PO4)2、Ca10
(PO4)6(OH)2、CaP4O11、Ca(PO3)2、Ca2P2O7、Ca(H2PO4)
2・H2Oなどリン酸カルシウムと称される1群の化合物を
含む。また、ハイドロキシアパタイトは、Ca5(PO4)3O
H、またはCa10(PO4)6(OH)2の組成式で示される化合物を
基本成分とするもので、Ca成分の一部分は、Sr、Ba、M
G、Fe、Al、Y、La、Na、K、Hなどから選ばれる1種以上
で置換されてもよい。また、(PO4)成分の一部分が、V
O4、BO3、SO4、CO3、SiO4等から選ばれる1種以上で置
換されてもよい。更に、(OH)成分の一部分が、F、Cl、
O、CO3等から選ばれる1種以上で置換されてもよい。ま
た、これらの各成分の一部が欠陥となっていてもよい。
生体骨中のアパタイトのPO4およびOH成分の一部は通常C
O3に置換されているため、本複合生体材料の製造中、大
気中からのCO3の混入と各成分への一部置換(0〜10質量
%程度)があってもよい。
微結晶・非晶質並びに結晶体の他に、同型固溶体、置換
型固溶体、侵入型固溶体であってもよく、非量子論的欠
陥を含むものであってもよい。また、この「ハイドロキ
シアパタイト」中、カルシウム及びリンの原子比(Ca/
P)は1.3〜1.8の範囲内にあることが好ましく、特に1.5
〜1.7がより好ましい。原子比が1.3〜1.8の範囲内にあ
ると、生成物中のアパタイト(リン酸カルシウム化合
物)の組成と結晶構造が、脊椎動物の骨の中に存在する
アパタイトと類似の組成と構造をとりうるため、生体親
和性・生体吸収性が高くなるからである。
子種の異なるものが、哺乳動物に限らず、魚類を含む広
範な動物の生体組織中に存在することが知られており、
「コラーゲン類」と総称される。本発明で用いられるコ
ラーゲンは、その出発原料とする動物の種、組織部位、
年齢等は特に限定されず、任意のものを用いることがで
きるが、一般的には、哺乳動物(例えば、ウシ、ブタ、
ウマ、ウサギ、ネズミ等)や鳥類(例えば、ニワトリ
等)の皮膚、骨、軟骨、腱、臓器などから得られるコラ
ーゲンが用いられる。また、魚類(例えば、タラ、ヒラ
メ、カレイ、サケ、マス、マグロ、サバ、タイ、イワ
シ、サメ等)の皮、骨、軟骨、ひれ、うろこ、臓器など
から得られるコラーゲン様蛋白を出発原料として用いて
もよい。あるいは、動物組織からの抽出ではなく、遺伝
子組み替え技術によって得られたコラーゲンを用いても
よい。
量が多く、よく研究されているのはI型コラーゲンで、
通常、単にコラーゲンという場合はI型コラーゲンを指
すことも多い。本発明で用いられるコラーゲンの分子種
は特に限定されないが、I型コラーゲンを主成分とする
ことが好ましい。さらに、コラーゲンは、コラーゲンタ
ンパク質のアミノ酸残基を、アセチル化、コハク化、マ
レイル化、フタル化、ベンゾイル化、エステル化、アミ
ド化、グアニジノ化など、適当に化学修飾して用いても
よい。
前記の出発原料(遺伝子組み替え技術は除く)から中性
緩衝液や塩酸、酢酸、クエン酸などの希酸で抽出する方
法が挙げられる。前者は中性塩可溶性コラーゲン、後者
は酸可溶性コラーゲンと呼ばれる。しかし、いずれも抽
出されるコラーゲンの量は少なく、大部分は不溶性コラ
ーゲンとして残留する。この不溶性コラーゲンを可溶化
させる方法としては、酵素可溶化法とアルカリ可溶化法
が知られている。前者は酵素可溶化コラーゲン、後者は
アルカリ可溶化コラーゲンと呼ばれるが、ともにほぼ1
00%の収率で分子状のコラーゲンとして可溶化でき
る。
(抽出型)は、特に限定されないが、コラーゲンが可溶
化しているときの分子量が大きいと、立体障害のために
複合体の強度が不十分となるため、モノメリック(単分
子)なコラーゲンを用いることが好ましい。特に、酵素
可溶化コラーゲンとアルカリ可溶化コラーゲンは、モノ
メリック分が多量であることに加えて、調製段階でコラ
ーゲンの抗原性の大部分を有する非螺旋部(テロペプチ
ド)が、選択的に分解・除去されるため、本発明の有機
無機複合生体材料に好適である。なお、この非螺旋部が
分解、除去されたコラーゲンはアテロコラーゲンと呼ば
れる。
可溶化コラーゲンでは、等イオン点に違いがみられる。
等イオン点とは、タンパク質分子に固有の解離基に由来
する正、負の両荷電がちょうど相殺するpHのことで、
コラーゲンの場合は等イオン点のpH領域に近づくと、
可溶化していたものが線維化することが知られている。
一般的に、酵素可溶化コラーゲンの等イオン点はpH8
〜9で、アルカリ可溶化コラーゲンの等イオン点はpH
4〜5である。本発明では、pHが7〜11に保たれた
反応容器中でコラーゲンの線維化が進み、自己組織化し
やすい酵素可溶化コラーゲンを用いることがより好まし
い。また、可溶化するための酵素としては、例えば、ペ
プシン、トリプシン、キモトリプシン、パパイン、プロ
ナーゼなどが例示されるが、酵素反応後の処理の容易性
からペプシン、プロナーゼが好適に用いられる。
ン、リン酸塩、カルシウム塩の3種の成分を出発物質と
して製造される。なお、厳密には「塩」に該当するもの
でないが、本発明において上記リン酸塩にはリン酸も、
カルシウム塩には水酸化カルシウムをも含むものとす
る。
酸源としては、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素
ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリ
ウムおよびリン酸等が挙げられる。該リン酸塩水溶液は
上述のコラーゲンを溶解して反応に供される。
カルシウム源としては、例えば炭酸カルシウム、酢酸カ
ルシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。該カルシ
ウム塩水溶液は均一な状態であれば、懸濁液であっても
よく、例えば、炭酸カルシウムを焼成後乳鉢等で粉砕し
て水酸化カルシウムとし、これに水を加えて得た水酸化
カルシウムの懸濁液を好適に用いることができる。
において、前記カルシウム塩水溶液とコラーゲンを含有
するリン酸塩水溶液は、反応容器に同時滴下される。こ
こで「同時」とは厳密に同時に滴下する形態のみをさす
ものではなく、少量(0.01〜5ml程度)づつ交互に滴下
する形態をも含む。なお両溶液は、同時である限り連続
的に滴下してもよいし、間欠的に滴下してもよい。
純水を入れておく。該純水の量は特に限定されないが、
用いるカルシウム塩水溶液の量とほぼ同程度であること
が好ましい。
おけるカルシウムイオン濃度は3.75mM以下、リン酸イオ
ン濃度は2.25mM以下に維持されることが重要である。カ
ルシウムイオンやリン酸イオンの濃度が上記範囲内を超
えると、複合体の好適な自己組織化が妨げられるからで
ある。これは、反応容器内に対流する上記イオンの濃度
が、体液中におけるそれらの濃度を超えると自発的な核
形成を起こすためと考えられる。なお、カルシウムイオ
ン濃度が2.5mM、リン酸イオン濃度が1.5mM以下に維持さ
れれば、平均繊維長さ1mm以上の複合体を得ることがで
き、より好適である。
生成するハイドロキシアパタイトとコラーゲンは、重量
比で3:2〜9:1、好ましくは70:30〜85:15となるよう
に存在することが好ましい。これは理想的な反応が起こ
ったときのハイドロキシアパタイトとコラーゲンの重量
比が、生体骨の組成(75:25)により近いことが自己組
織化に重要だからである。
内のカルシウムイオン濃度およびリン酸イオン濃度は、
カルシウム塩水溶液とコラーゲンを含むリン酸塩水溶
液の反応容器への送液速度 および/または カルシ
ウム塩水溶液とコラーゲンを含むリン酸塩水溶液の出発
段階の濃度 を制御することにより所望の範囲に維持す
ることが可能である。
器に供される前の、個々に調整された各成分(カルシウ
ム塩水溶液およびコラーゲンを含むリン酸塩水溶液等)
の濃度を意味する。また、「送液速度」とは反応容器内
に送達される各反応液の単位時間あたりの液量を意味す
る。前記送液速度の設定は、たとえば市販のチューブポ
ンプを用いることにより、容易に達成することができ
る。
水溶液の各送液速度は、両者がほぼ同時(少なくとも10
分以内)に滴下し終わるように調整する。
イドロキシアパタイトとコラーゲンの重量比が70:30〜
85:15に維持される場合、カルシウム塩水溶液の平均送
液速度を5〜25mM/minに設定したときの、出発段階にお
けるカルシウム塩水溶液の濃度は400mM以下、好ましく
は50〜200mMの範囲である。また、コラーゲンを含むリ
ン酸水溶液の濃度は120mM以下、好ましくは15〜96mMの
範囲である。なお、「平均送液速度」とは、ポンプのオ
ンオフ制御等を考慮した上で、反応容器内に送達される
液量の1分あたりの平均値を意味するものとする。
ム塩水溶液との比率は、3:1〜1:3の範囲とすることが
好ましい。コラーゲンを含有するリン酸水溶液の使用量
が少ない場合には、カルシウム過剰組成になり強度が低
下し、カルシウム塩を含有する水溶液の使用量が少ない
場合には、カルシウム欠損が発生して、ヤング率が低下
し、強度の低下をまねくこともあるからである(特開平
11-199209号公報参照)。
囲で、かつ変化の幅を1以内となるように滴下すること
が望ましい。より好ましくはpH7〜9の範囲で、かつ変化
の幅を0.5以内とすることがよい。これは、ネイティブ
なコラーゲンはpH7〜11の範囲で等電点による沈澱を起
こして線維が再生するものであり、またリン酸カルシウ
ムもこのpH範囲において沈澱を起こしやすいため、この
pH範囲であればリン酸カルシウムとコラーゲンの自己組
織化が促進されるからである。なおpHが11を超えると、
コラーゲン分子周辺に水分子が水和して後の加圧成形工
程で水分子が離れにくくなるため、複合体の含水率が高
くなり、自己組織化が妨げられ、強度も低下するおそれ
がある。一方、pHが7未満だと、リン酸カルシウム、コ
ラーゲンともに沈澱しにくくなる。また、変化の幅が1
を越えると、コラーゲン上でのリン酸カルシウムの核形
成に乱れが生じ、自己組織化が悪くなる(Kikuchi et.a
l., Biomaterials 22, (2000) p1705-1711))。
を行うには、pHコントローラーを用いることが簡便であ
る。pHコントローラーは、反応液のpHを測定する手段
と、滴下する両溶液の滴下量を調節する手段とを備えた
ものであり、所期値として設定されたpH(例えば10)に
対して一定範囲(例えば±0.3)を保つように、両溶液
のpH値に基づいて両溶液の滴下量を調節するものであ
る。pHコントローラーとしては、例えばNISSIN社製のも
のが挙げられる。なお、反応液のpHが偏ることのないよ
うに、両溶液および反応液をたえず攪拌しながら反応を
行うことが好ましい。
は35℃〜40℃に維持されることが好ましい。この範囲の
温度であれば、生体内と同様の条件で複合体形成が行わ
れることが期待されるからである。
加圧成形することにより、リン酸カルシウム微結晶とコ
ラーゲン高分子が自己組織化的に配向結合した複合体で
ある本発明の有機無機複合生体材料が得られる。
で、かつ10Mpa〜5Gpaの圧力範囲で行うことが好まし
い。この温度範囲で加圧成形を行うと、沈澱物に含まれ
る水のほとんどが急激に放出されるからである。温度
は、水の放出量の多い25℃以上60℃以下の範囲とするこ
とが好ましく、35℃以上45℃以下の範囲とすることが特
に好ましい。
組織化をさらに促進することができるので好ましい。本
発明で加圧成形に用いることのできる圧力処理装置とし
ては、例えば神戸製鋼社製のCIP等を挙げることができ
る。
ず、ブロック状、ペースト状、膜状、粒状など、その用
途にあわせて任意の形状に成形することができる。特
に、本発明の有機無機複合生体材料はこれまでにない長
い繊維長を有するため、シート状、あるいは繊維のから
みあった多孔体ないしはスポンジ状に成形することに適
している。ここで「シート状」とは薄い紙のような状態
を、「多孔体状」とは無数の孔(空隙)が存在する構造
状態を、「スポンジ状」とは、柔軟性を有する微小多孔
質=数μm〜数10μ程度の無数の孔(空隙)が存在する
構造状態を意味する。シート状への成型は、上述した反
応後の沈澱物を公知の技術により薄く伸ばした状態で成
形すればよい。多孔体・スポンジは、複合体繊維の合成
後、ろ過や遠心分離によって含水量を制御した後に、凍
結乾燥処理を行えば良い。
うとスポンジのような弾性を有し、優れた生体親和性、
骨誘導能ないしは骨伝導能を有する。したがって、該複
合生体材料をインプラントとして使用する場合、生理食
塩水など適当な液体に一旦浸漬してから、使用してもよ
い。こうして埋入された複合生体材料は、速やかに骨組
織と結合し、ドナー側の硬組織と一体化しうる。
分解性制御 上記のようにして得られた有機無機複合生体材料中のコ
ラーゲンに架橋を導入することにより、その生体内分解
速度を制御することができる。架橋は反応液から複合体
を単離せずに、直接行うことが好ましい。また、架橋点
を増やすために少量(複合体のコラーゲン量に対して、
1〜100mol%)のコラーゲンまたは多糖類を添加しても
よい。
橋、γ線、紫外線、熱脱水、電子線等を用いた物理的架
橋など、いずれの方法で行ってもよい。架橋剤として
は、例えば、グルタールアルデヒド、ホルムアルデヒド
等のアルデヒド系架橋剤;ヘキサメチレンジイソシアネ
ート等のイソシアネート系架橋剤;1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
等のカルボジド系架橋剤;エチレングリコールジエチル
エーテル等のポリエポキシ系架橋剤;トランスグルタミ
ナーゼ等が挙げられる。これらの架橋剤の使用量は、コ
ラーゲン1gに対して10μmolから10mmol程度とすること
が好ましい。
架橋するものであってもよいが、特にカルボキシル基と
水酸基、カルボキシル基とε-アミノ基、ε-アミノ基同
士を架橋することが好ましい。また、反応可能な官能基
のうち、その少なくとも1%以上に架橋が導入されること
が好ましく、5%以上に導入されることがより好まし
い。架橋が不十分だと生体内での分解が早く、骨欠損部
の十分な補填効果が期待できないからである。ただし、
過剰な架橋剤の使用は、複合体を形成する各繊維間に架
橋を導入する結果、複合体の水分含量を高め、粒子間の
結合を阻害して複合体の強度を低下させるので注意が必
要である。
ド等の架橋剤を用いた化学的架橋は、架橋度のコントロ
ールしやすさや、得られる複合体の生体適合性という面
から、特に好ましい。以下、本発明の好適な態様とし
て、グルタールアルデヒドを用いた架橋方法について説
明する。
とコラーゲンを含む複合体の反応液は、複合体合成後直
ちに、あるいは3時間までのエージング後、激しく撹拌
しながらグルタールアルデヒドを加えて10分間反応さ
せる。架橋反応後、速やかに複合体をろ過し、純水で3
回洗浄して過剰なグルタールアルデヒドを除去する。
体材料中のコラーゲン1gに対して10μmol〜10mmol、特
に10μmol〜1mmol添加されることが好ましい。また、反
応液の温度は0℃〜40℃に維持されることが好ましい。
合生体材料に比べて、高い機械的強度を有し、生体内分
解速度も遅いため、人工骨材等に必要な生体内滞留性を
有する。ここで、生体内分解速度は、例えば、マウス、
ラット、ウサギ等の骨内に該複合生体材料を移植して、
その生体内滞留性を見ることによって評価することがで
きる。また、機械的強度は、例えば、三点曲げ強度やそ
の値から求められるヤング率によって評価することがで
きる。
mol〜10mmolのグルタールアルデヒドを添加して架橋を
導入した有機無機複合生体材料は、その機械的強度が7M
Pa(未架橋)から15MPa以上(架橋後)に向上した。そ
して、未架橋試料が生体骨内において4週間でほぼ(90
%以上)吸収されるのに対し、架橋複合生体材料は4週
間経っても生体骨内に約50%以上が残存していた。
であるカルシウム塩、リン酸塩、コラーゲンに加えて、
本発明の目的・効果を損なわない範囲で、さらに他の成
分を含有させることもできる。かかる成分としては、例
えばSt、MgおよびCO3等の無機塩、クエン酸およびリン
脂質等の有機物、骨形成タンパク質、抗ガン剤等の薬剤
が挙げられる。
料は、生体骨に近い強度と組成をもち、構成成分である
コラーゲンおよびリン酸カルシウムがともに生体溶解性
であるため薬剤徐放効果、あるいは骨誘導能ないしは骨
伝導能を有する。
理活性の高いサイトカインを含有させ、これを基板とし
て力学・電気などを加えた生体類似環境下あるいは生体
内で組織培養を行うことにより、骨髄、肝臓などの組織
再建の効果も期待される。たとえば、骨肉腫などの切除
骨の再建に、本発明により得られる複合材料に抗癌剤を
含浸させたものを用いることで、癌再発の防止とともに
生体硬組織の誘導を行うことができる。
体の用途としては、骨誘導および骨伝導能を有する生体
骨置換型骨再建材としての利用法、アミノ酸、糖質、サ
イトカインを含有する組織工学に用いられる生体活性基
材、および抗癌剤等の生体融和型薬剤徐放性基材として
の利用法を挙げることができ、具体的には、人工骨、人
工関節、腱と骨との接合材、歯科用インプラント材、カ
テーテル用経皮端子、薬剤徐放性基材、骨髄誘導チャン
バー、組織再建用チャンバー・基材等を挙げることがで
きる。
細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
物質である水酸化カルシウム懸濁液、リン酸水溶液の濃
度と量の表1のように変化させた。リン酸水溶液の送液
速度はカルシウム懸濁液とリン酸水溶液がほぼ同時に滴
下し終わるように調整した。また、リン酸水溶液に加え
るアテロコラーゲン(新田ゼラチン社製ブタ皮膚由来ア
テロコラーゲン)の量は2.01gで一定とし、反応容器中
にはあらかじめ水酸化カルシウム懸濁液と同量の純水を
入れておいた。以上の条件は、理想的な反応が起こった
ときにHAp/コラーゲンの重量比が80/20になる設定であ
る。
社製pHコントローラー:を用いてpH9±0.3に保つ)、両
方の液を激しく攪拌しながら、ポンプをオンオフ制御し
て、一定速度で送液しながら、同時滴下により行った。
本試験に用いた装置を図1に示す。
terials 22, (2000) p1705-1711)に記載の方法に従っ
た。
を確認した。さらに25℃、20MPaで24時間一軸加圧によ
る脱水成形を行い、三点曲げ試験、熱分析および膨潤性
試験を行った。各試験方法の詳細および試験結果(表
1)を以下に示す。 1)繊維長測定 生じた沈澱をろ過、乾燥後、Beckman-Colter社製RapidV
ueを用いて、繊維長を測定した。なお、上記機器の測定
範囲を超えるものについては肉眼で繊維長を測定した。 2)三点曲げ試験 脱水成形後の複合体20×5×3mm3をサンプルとして、島
津製作所社製AGS-1kNを用い、crosshead speed 500μm/
min、span 15mmの条件で三点曲げ強度を測定した。測定
は5回行い、得られたload-distortion曲線よりヤング率
を求めた。 3)熱分析 脱水成形後の複合体10×5×3mm3をサンプルとして、LEC
O社製 RC-412を用いて測定した。 4)膨潤性試験 脱水成形後の複合体5×5×5mm3をサンプルとして、PBS
(大日本製薬社製)30mlに浸漬し、1〜21日間にわたり
重量測定を行い膨潤度(下式)を求めた。
びリン酸イオン濃度を、これらのイオンの反応容器内へ
の1分あたりの供給量にほぼ等しいと仮定して、以下の
式により求めた。なお、ポンプのオンオフ制御を考慮
し、平均送液速度はポンプの送液速度の1/2とした。こ
の近似は反応に要した総時間数から求めた値とほぼ一致
することが確認されている。
速度)/反応容器中の純水の量平均送液速度:ポンプの
設定速度× 1/2
上の長さの繊維が大多数を占めていた。特に100mM Ca(O
H)2では、繊維は長さが平均5mm、太さが平均100μm程度
に成長しており、裁縫糸のような繊維を形成していた
(図2)。このため、100mM Ca(OH)2で形成された複合体
は、脱水成形後の含水量が37%であるにも関わらず、含
水量が23%の400mM Ca(OH)2の複合体の強度(9.8±0.3M
Pa)に比べて、有意に高い強度(11.6±1.5MPa)を示し
た。
なかった。なお経験的に膨潤度は7日後においておよそ5
0%〜60%以下であることが好ましいことがわかってお
り、今回の試験サンプルはいずれもこの範囲内であるこ
とが確認された。
(液量増加を含む)と複合体形成による消費のバランス
により、上記で求めた反応容器内濃度(イオンの反応容
器内への1分あたりの供給量(mM/min・ml))から経時的
に変化しうる。ただし、理想的な複合体形成が行われる
条件下ではこれらのバランスがとれ、上記反応容器内濃
度の前後で維持されると考えられる。
繊維長は60μm以上であった。反応容器内部でのカルシ
ウムイオンおよびリン酸イオン濃度は、それぞれ3.75mM
以下、2.25mM以下であれば、平均繊維長は確実に60μm
を超え、平均繊維長1mm以上の複合体が得られうると思
われた。
液およびリン酸カルシウム水溶液の濃度が各々400mM、1
20mM以下であれば、送液速度を適宜コントロールするこ
とにより、上記条件設定が可能であると考えられた。
ついて、2種類の濃度の水酸化カルシウム懸濁液を用い
て試験を行った。 A)低濃度水酸化カルシウム(100mM) 出発物質として、100mMの水酸化カルシウム懸濁液800m
l、ペプシン処理したアテロコラーゲン(新田ゼラチン
社製 ブタ皮膚由来アテロコラーゲン)2.01gを加えた3
0mMのリン酸水溶液1600mlを用いた。反応容器にはあら
かじめ800mlの純水を入れ、送液速度を8-120ml/minの範
囲で変化させ、実施例1と同様に複合体を形成させた。
なお、以上の条件は、理想的な反応が起こったときにHA
p/コラーゲンの重量比が80/20になる設定となってい
る。 B)高濃度(400mM)水酸化カルシウム 出発物質として、400mMの水酸化カルシウム懸濁液200m
l、120mMリン酸水溶液400mlを用いて、上記A)と同様の
実験を行った。
曲げ試験、熱分析および膨潤性試験を行った。結果を表
2(100mM Ca(OH)2)および表3(400mM Ca(OH)2)に示
す。
式で求めた値を示した。実施には、各反応液が過剰供給
される本例では、反応容器中の各イオン濃度はここに示
す値よりも経時的に増加すると考えられる。
送液速度が50ml/min (平均送液速度25ml/min)以下であ
れば、平均繊維長60μm以上の複合体が得られた。繊維
長は送液速度15ml/minで最大値(5-7mm)を示し、その
後は送液速度の増加につれて短くなり、強度も低下し
た。これは、送液速度が一定値を超えるとカルシウムや
リン酸イオンの供給が複合体形成送度を越えるため、反
応容器内のイオン濃度が経時的に上昇して、複合体の自
己組織化を妨げるからである。
カルシウムのポンプ送液速度が8ml/min (平均送液速度4
ml/min) の例のみ繊維長60μm以上の複合体が得られ、
それ以上では、送液速度の増加につれて繊維長は短く、
強度も低下した。また、複合体中のコラーゲン含量も低
く、自己組織化の形成が悪いために反応容器中でコラー
ゲンの溶解が生じていることが考えられた。
濃度が一定範囲内であれば、送液速度を制御することに
より、反応容器内でのカルシウムイオンおよびリン酸イ
オンを至適濃度に維持し、自己組織化に優れた複合体が
得られることが確認された。一方、水酸化カルシウムや
リン酸溶液の濃度がそれぞれ400mM、120mMを超える高濃
度になると、送液速度をかなり制御しなければ自己組織
化の形成が困難であることが示された。
の作製 水酸化カルシウム懸濁液100mM,800ml、リン酸水溶液
(アテロコラーゲン2.01g含む)30mM,1600ml、水酸化
カルシウムの送液速度15ml/min (平均送液速度7.5ml/m
in)、反応容器内純水量800mlの条件で、実施例1と同
様に複合体形成を行わせ、生じた沈殿物を薄く延ばした
状態で固化し、シート状有機無機複合生体材料を得た。
面全景、C表面拡大)と通常に固化させた多孔体(直径2
5mm:A)の写真を図3に示した。
する本発明の有機無機複合生体材料は、シート状に成形
して用いることに適していると思われた。
製 1.HAp/Col複合体の架橋 実施例1の方法にしたがい、40mMの水酸化カルシウム懸
濁液2dm3とコラーゲン2gを含んだ24mMのリン酸水溶液2d
m3を、チューブポンプを介して反応容器に導入し、HAp/
Col複合体を調整した。反応液は懸濁したまま3時間静
置し、激しく撹拌しながら架橋剤:グルタールアルデヒ
ドを加えて10分間反応させた。架橋反応後、速やかに複
合体をろ過し、純水で3回洗浄した。架橋反応は、複合
体中のコラーゲン1gに対して、それぞれグルタールアル
デヒド:0.0191-13.5 mmol/gの範囲で変化させて行っ
た。なお、グルタールアルデヒド0.191 mmol/gで理論上
コラーゲン分子中の全てのε-amino基が架橋可能とな
る。
(Beckman-Colter製) を用いてその繊維構造を観察し
た。また、実施例1と同様にして、三点曲げ強度、膨潤
度を求めた。さらに、sulfo-SDTB 法によりε-amino 基
量を測定し、架橋量を求めた。
ド架橋複合体の繊維長は平均44.8μmで、架橋されたハ
イドロキシアパタイトとコラーゲンにはマクロな配向性
は見られず、架橋はランダムに生じることがわかった。
なお、生体骨類似のナノスコピックな構造(コラーゲン
単繊維状のHApの配向)は実質的に維持されていた。 2) 三点曲げ強度はグルタールアルデヒド含量にしたが
って増加し、1.35mmol/gcollagenで最高値に達した(図
4)。この結果は、過剰なグルタールアルデヒド架橋剤
(1.35mmol/g以上)は、複合体を形成する各繊維間に架
橋を導入し、複合体の水分含量が高める結果、粒子間の
結合を阻害して複合体強度を低下させることを示唆して
いた。 3) 膨潤度はコラーゲン量に依存するため、架橋量を反
映するようにコラーゲン量で正規化した値を求めた(図
4)。その結果、膨潤度はグルタールアルデヒド濃度に
したがって減少し、架橋により生体組織中における複合
体の生分解性を制御しうることが示唆された。 4) sulfo-SDTB 測定の結果、グルタールアルデヒド1.3
5mmol/g濃度では、遊離のε-amino基は検出されなかっ
た。この濃度は、コラーゲン中の架橋可能な官能基を架
橋するために必要なグルタールアルデヒド量の約70倍に
あたる。
強度を維持するためには、コラーゲン1gあたり10mmol以
下で添加することが適切であると思われた。一方、生体
内での分解が膨潤度に比例するとすれば、架橋量が多い
ほど分解は抑えられることが予測された。また、架橋に
よっても、生体骨類似のナノスコピックな構造(コラー
ゲン単繊維状のHApの配向)は実質的に維持されてい
た。
分解性試験 1.試験方法 HAp/Col複合体架橋物の生体内分解性を、実施例4で得
られたグルタールアルデヒド架橋物(2×2×2mm)をウ
サギ脛骨内に埋入して調べた。各架橋体は、1,2,4週後
に肉眼所見と組織学的検査(ヘマトキシリンーエオジン
染色)を実施して評価した。
ド架橋物による毒性反応は全く見られなかった。また、
全ての架橋物の周囲で、未架橋の複合体と同程度の骨形
成および骨伝導能が認められた。
ルデヒド濃度にしたがって遅くなり、高密度の架橋(19
1μmol以上)では、4週間たっても70-80%が骨内に残存
していた。すなわち、コラーゲン1gあたり19.1μmolの
グルタールアルデヒドで架橋したものは約50%が、675μ
molで架橋したものは約85%以上が残存していた。さら
に、コラーゲン1gあたり1.35mmolのグルタールアルデヒ
ドで架橋したものでは表面のみが吸収され、95%以上が
残存していた。なお、それぞれの架橋試料におけるε-
アミノ基の残存量は、80-95%、0-10%、0%であった。特
に1.35mmolのグルタールアルデヒドによる架橋では過剰
なグルタールアルデヒド同士が複合体内で架橋のネット
ワークを形成し、複合体の吸収性をさらに下げていると
考えられた。
9.1μmol〜1.35mmolの濃度で架橋した複合体は、人工骨
材に必要とされる生体内分解速度を有することが確認さ
れた。上記結果と実施例4の結果から、ハイドロキシア
パタイトとコラーゲンを含む複合体において、少なくと
もコラーゲン1gあたりグルタールアルデヒド10μmol〜1
0mmol程度を用いて架橋を導入すれば、人工骨材に必要
な機械的強度と生体内分解速度が実現可能と考えられ
た。
上の自己組織化に優れた有機無機複合生体材料が提供さ
れる。この生体材料は、長い繊維と高い強度を有し、シ
ート状、あるいは繊維がからみあった多孔体ないしはス
ポンジ状に成形して用いることができる。また、該生体
材料に架橋を導入することにより、その機械的強度を保
ちつつ、人工骨材に適した生体内分解速度が実現でき
る。
示す図である。
る複合体繊維の写真である。
明の有機無機複合生体材料の写真を示す。
機複合生体材料における、架橋濃度と三点曲げ強度の関
係を示す。
機複合生体材料における、架橋濃度と膨潤度の関係を示
す。
Claims (14)
- 【請求項1】 平均繊維長が60μm以上のハイドロキシ
アパタイトとコラーゲンを含む複合体で構成される、有
機無機複合生体材料。 - 【請求項2】 前記複合体が、ハイドロキシアパタイト
のc軸がコラーゲン繊維に沿うように配向した微小多孔
質構造を有する、請求項1記載の有機無機複合生体材
料。 - 【請求項3】 前記コラーゲンが、酵素可溶化コラーゲ
ンである、請求項1または2記載の有機無機複合生体材
料。 - 【請求項4】 反応容器内におけるカルシウムイオン濃
度を3.75mM以下、リン酸イオン濃度を2.25mM以下に維持
するように、カルシウム塩水溶液とコラーゲンを含むリ
ン酸塩水溶液を反応容器内に同時適下し、得られた複合
体を加圧成形する、請求項1〜3のいずれか1項に記載
の有機無機複合生体材料の製造方法。 - 【請求項5】 前記反応容器内において、生成するハイ
ドロキシアパタイトとコラーゲンの重量比が3:2〜9:1
であることを特徴とする、請求項4記載の製造方法。 - 【請求項6】 以下の1)および/または2)を制御する
ことにより、前記反応容器内部のカルシウムイオン濃度
およびリン酸イオン濃度を維持することを特徴とする、
請求項4または5記載の製造方法。 1)カルシウム塩水溶液とコラーゲンを含むリン酸塩水
溶液の反応容器への送液速度 2)カルシウム塩水溶液とコラーゲンを含むリン酸塩水
溶液の出発段階の濃度 - 【請求項7】 生成するハイドロキシアパタイトとコラ
ーゲンの重量比が70:30〜85:15に維持される場合にお
いて、カルシウム塩水溶液の平均送液速度が5〜25ml/mi
n、出発段階でのカルシウム塩水溶液濃度が400mM以下、
リン酸塩水溶液濃度が120mM以下であることを特徴とす
る、請求項6記載の製造方法。 - 【請求項8】 前記反応容器内の反応液のpHが7〜11で
あることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか1項に
記載の製造方法。 - 【請求項9】 前記反応液の温度が35〜40℃であること
を特徴とする、請求項8記載の製造方法。 - 【請求項10】 さらに、前記方法で得られた有機無機
複合生体材料中のコラーゲンに架橋を導入する工程を含
む、請求項4〜9の製造方法。 - 【請求項11】 前記架橋が、グルタールアルデヒドを
用いた架橋反応によって導入されることを特徴とする、
請求項10記載の製造方法。 - 【請求項12】 前記グルタールアルデヒドが、有機無
機複合生体材料中のコラーゲン1gに対して10μmol〜1
0mmol用いられることを特徴とする、請求項11記載の
製造方法。 - 【請求項13】 コラーゲンが架橋されていることを特
徴とする、請求項1〜3から選ばれるいずれか1項に記
載の有機無機複合生体材料。 - 【請求項14】 シート状、スポンジ状、または多孔体
状に成形された、請求項1〜3および請求項13から選
ばれるいずれか1項に記載の有機無機複合生体材料。
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