JP2003179884A - プルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出方法、高解像度化画像処理装置、高解像度化画像処理方法、画像符号化装置および画像符号化方法 - Google Patents

プルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出方法、高解像度化画像処理装置、高解像度化画像処理方法、画像符号化装置および画像符号化方法

Info

Publication number
JP2003179884A
JP2003179884A JP2001377117A JP2001377117A JP2003179884A JP 2003179884 A JP2003179884 A JP 2003179884A JP 2001377117 A JP2001377117 A JP 2001377117A JP 2001377117 A JP2001377117 A JP 2001377117A JP 2003179884 A JP2003179884 A JP 2003179884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
field
image signal
field image
pull
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001377117A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoko Fukuda
京子 福田
Masami Tomita
真巳 冨田
Masanari Miyata
勝成 宮田
Masashi Ota
正志 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001377117A priority Critical patent/JP2003179884A/ja
Publication of JP2003179884A publication Critical patent/JP2003179884A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Television Systems (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度に3−2プルダウンされて形成された
フィールド画像信号の画像信号区間かそうでない画像信
号区間を精度よく迅速に検出する。 【解決手段】 プルダウンリクエスト回路161によ
り、アキュムレータ124からのフレーム間差分情報と
メモリ群140からのフレーム間差分情報とに基づい
て、供給されたインターレース画像信号が、3−2プル
ダウンされて形成されたものか否かを検出し、プルダウ
ンクリアー回路162により、キュムレータ124から
のフィールド間差分情報とメモリ群130からのフィー
ルド間差分情報とメモリ群140からのフレーム間差分
情報とに基づいて、3−2プルダウンされて形成された
画像信号の規則性から外れたかを検出し、3−2プルダ
ウンされて形成された画像信号に対する処理のオン/オ
フを切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、映画の
フィルムなどを3−2プルダウンして形成された画像信
号か否かを自動検出するプルダウン信号検出装置、方
法、このプルダウン信号検出装置、方法を適用した高解
像度化画像処理装置、方法、および、画像符号化装置、
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、劇場などで上映される映画は、
フィルムにとられた連続した写真であるから、これを例
えばテレビジョン放送の番組として放送したり、或い
は、ビデオパッケージにして販売したりする場合には、
テレビジョン放送用の電気信号であるビデオ信号にテレ
シネ変換している。即ち、テレシネ変換は、1秒間に2
4枚の映画の画像を1秒間に30枚のNTSC信号に変
換するものである。
【0003】このテレシネ変換時に用いる手法として
は、3−2プルダウンと呼ばれる技術が広く用いられて
いる。3−2プルダウンでは、4フレーム分のフィルム
を5フレーム分に変換しており、5フィールドに1回、
2フィールド前と同一のフィールドを繰り返すようにし
ている。
【0004】なお、映画のフィルムは、その1コマ1コ
マの画像がサンプルされた時刻が同一であるいわゆるプ
ログレッシブピクチャであり、3−2プルダウン時にお
いては、映画の1コマ1コマのそれぞれを2フィールド
に分解し、上述したように、5フィールドに1回、2フ
ィールド前と同一のフィールドを挿入するようにして、
1秒間に30フレームのビデオ信号を形成する。
【0005】そして、上述のように、3−2プルダウン
されて形成されたNTSC方式のビデオ信号をプログレ
ッシブ(ノンインターレース)の画像信号にレート変換
する場合には、処理の対象となっている画像信号が、3
−2プルダウンされて形成された信号か否かを検出し、
3−2プルダウンされて形成されたビデオ信号について
は、同じフレームを構成するイーブンフレームと、オッ
ドフレームとを用いて1フレームの画像信号を形成する
ようにレート変換を行なわなければならない。
【0006】ここで、従来のプルダウン信号検出方式を
用いた画像信号のレート変換装置(インターレース画像
信号をプログレッシブ(ノンインターレース)画像信号
に変換するいわゆるアップコンバータ)の一例について
説明する。図14は、従来のプルダウン信号検出方式を
用いた画像信号のレート変換装置の一例を示すブロック
図である。
【0007】入力端1を通じて供給されたインターレー
スの画像信号(フィールド画像信号)は、フィールドメ
モリ2と演算回路7に供給される。フィールドメモリ2
の後段には、さらに3つのフィールドメモリ3、4、5
が設けられており、これらには、順次に1フィールドづ
つのフィールド画像信号が供給され、4フィールド分
(2フレーム)分のフィールド画像信号がラッチされ
る。
【0008】そして、3−2プルダウンによって形成さ
れた画像信号において、5フレームに1回の割合で挿入
するようにされた繰り返しフィールドの検出にあたって
は、まず、いま注目しているフィールドと、その2フィ
ールド前のフィールドとの差分値を演算回路7において
演算し、その差分値と入力端10を通じてシステムコン
トローラなどから供給される予め決められた所定の閾値
とを比較器11において比較する。
【0009】例えば、注目フィールドが図15に示した
2番目のフレームのトップフィールドB1である場合、
その2フィールド前は最初のフレームのトップフィール
ドA1であるから、これらの差分値は閾値以上となる。
一方、注目フィールドが2番目のフレームの繰り返しフ
ィールドB1である場合、その2フィールド前は同じ2
番目のフレームのトップフィールドB1であるから、こ
れらの差分値は理想的には0となり、閾値以下となる。
【0010】このように、差分値と所定の閾値との比較
の結果、差分値が所定の閾値以下であれば、注目フィー
ルドが繰り返しフィールドとして検出され、その2フィ
ールド前のフィールドが繰り返されたフィールドとして
検出される。上述したように3−2プルダウンされた画
像信号においては、基本的に繰り返しフィールドは5フ
ィールドごとに現れるため、注目フィールドから5フィ
ールド前のフィールド、および、5フィールド後のフィ
ールドも繰り返しフィールドとして検出される。
【0011】比較器111の結果はメモリ12、13、
14、15、16に1フィールド毎に順次に記憶され、
メモリ12、13、14、15、16からの出力がパタ
ーン判別器17に入力される。パターン判別器17は、
注目フィールドから5フィールド前のフィールドも繰り
返しフィールドだったかどうかを判定する。
【0012】繰り返しフィールドが5フィールドに1回
現れることを連続して数回検出したらフィールド画像信
号を3−2プルダウンされた画像信号とみなし、フィー
ルド/フレーム変換回路18において、図16に示す規
則に基づいて、フィールドをインターリーブし、フレー
ム画像信号を出力する。
【0013】すなわち、入力されたフィールド画像信号
が、3−2プルダウンされて形成された信号であると判
別した場合には、パターン判別器7は、セレクタ9を入
力端a側に切り換えるとともに、セレクタ8を制御し
て、図16に示すように、同じタイミングの画像を形成
するフィールド同士をフィールド/フレーム変換回路1
8に供給し、1フレームの画像信号を形成して、これを
出力するようにする。
【0014】また、パターン判別器17は、入力された
フィールド画像信号が、3−2プルダウンされて形成さ
れた信号でないと判別した場合には、セレクタ9を入力
端b側に切り換えフィールド補間回路6において例えば
線形補間されて形成されたフィールド画像信号をフィー
ルド/フレーム変換回路18に供給し、これを用いてイ
ンターリーブすることにより、フレーム画像信号を形成
して、これを出力する。
【0015】このようにして、3−2プルダウンするこ
とにより形成されたインターレース画像信号をプログレ
ッシブの画像信号に変換し、これを再生するなどして利
用することができるようにされている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図14に示した従来の
レート変換装置においては、5フィールドに1回のリピ
ートフィールドを検出することにより、プルダウンによ
り形成されたフィールド画像信号であるか否かを検出す
る。このため、プルダウンにより形成されたフィールド
画像信号でない、或いは、プルダウンにより形成された
フィールド画像信号(プルダウン信号)の規則性が乱れ
たことを検出できるのは5フィールドに1回のタイミン
グのみになる。
【0017】このため、例えば、図17に示すようにリ
ピートフィールド以外のタイミングでプルダウン信号か
ら通常のビデオ信号に切り換わった場合や、リピートフ
ィールド間だけプルダウン信号の規則がくずれた場合に
は、プルダウン信号の不連続性を検出することができ
ず、誤ったフィールドをインターリーブし、異なる時間
のフレームを形成するフィールド画像信号が挿入されて
しまうことにより、再生画像が櫛状に割れてしまういわ
ゆるコーミング現象を引き起こす。
【0018】また、従来のレート変換装置におけるプル
ダウン信号の検出においては、各フィールドの全画素に
ついて差分演算を行なうので、例えば、字幕が挿入され
た映画のフィルムを3−2プルダウンして形成したフィ
ールド画像信号の場合、字幕は3−2プルダウンの規則
とは無関係に挿入されるので、字幕の出入りタイミング
によっては、リピートフィールドが現れず、プルダウン
信号であることを検出することができない場合があると
考えられる。
【0019】また、従来のレート変換装置におけるプル
ダウン信号の検出においては、静止画に近い画像が連続
するビデオ信号の場合には、結果として繰り返しフィー
ルドが連続して検出されることになり、誤ってプルダウ
ン信号と判別されてしまう可能性がある。
【0020】また、入力されたフィールド画像信号がノ
イズが多くのっていると考えられるものである場合(フ
ィールド画像信号がノイジーな場合)と、そうでない場
合には、差分値との比較対象である閾値を変えることに
よって、プルダウン信号か否かの判別をより正確に行な
えるようにする必要性も生じる。
【0021】また、差分値との比較対象である閾値につ
いては、入力ソースがアナログコンポジット入力なの
か、輝度信号と色信号とを分離した状態で受け付けるS
(Separate)入力なのか、システム内に組み込
まれたDVD(DigitalVersatile D
isk)等のビデオパッケージによるデジタル再生なの
か、BS(Broadcasting Satelli
te)デジタル受信なのか等によって、変化させる必要
があると考えられる。
【0022】例えば、アナログ入力の場合にはリピート
フィールド差分値は大きくなり、DVD等のデジタル再
生の場合にはリピートフィールド差分値はほとんど0に
近くなる。また、基本的には輝度信号と色信号の両方に
ついて検出を行なうが、入力ソースによっては色信号に
はノイズがのるため、輝度信号のみで定を行ったほう
が、検出精度がそこなわれない場合もあると考えられ
る。
【0023】従来のプルダウン信号検出処理において
は、上述のように、コーミング現象の発生の問題、
字幕挿入による誤検出の問題、静止画像が挿入された
ビデオ信号や偶然プルダウン信号の規則性を持ったビデ
オ信号との区別の問題、画像信号のノイズレベルや入
力ソースに応じた検出精度の向上の問題など、プルダウ
ン信号検出処理の精度を向上させるために解決しなけれ
ばならない問題点がある。
【0024】このことは、レート変換(アップコンバー
ト)時だけでなく、3−2プルダウンされることにより
形成されたフィールド画像信号であるプルダウン信号を
圧縮符号化する際にも問題になる。すなわち、リピート
フィールドは、レート調整のために強制的に付加するよ
うにしたフィールドであるので、リピートフィールドの
位置が正確に分ければ、そのリピートフィールドを除外
して、さらに高能率に符号化を行なうことも可能となる
からである。
【0025】以上のことにかんがみ、この発明は、上記
問題点を一掃し、高精度に3−2プルダウンされて形成
されたフィールド画像信号区間とそうでない画像信号区
間とを精度よく迅速に検出することができるプルダウン
信号検出装置、方法、これらプルダウン信号検出装置、
方法が用いられた高解像度化画像処理装置、方法、およ
び、画像符号化装置、方法を提供することを目的とす
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明のプルダウン信号検出装置
は、入力されたフィールド画像信号をフィールド単位に
複数フィールド分記憶するフィールド記憶手段と、入力
フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フィールド
前の前記フィールド記憶手段からのフィールド画像信号
との差分に応じた情報を形成する第1の差分処理手段
と、入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フ
レーム前の前記フィールド記憶手段からのフィールド画
像信号との差分に応じた情報を形成する第2の差分処理
手段と、前記第1の差分処理手段からの出力情報をフィ
ールド単位に複数フィールド分記憶する第1の記憶手段
と、前記第2の差分処理手段からの出力情報をフィール
ド単位に複数フィールド分記憶する第2の記憶手段と、
前記第2の差分処理手段からの出力情報と前記第2の記
憶手段の記憶情報とから、順次に入力されるフィールド
画像信号が、3−2プルダウンされて形成されたフィー
ルド画像信号であるかを検出する第1の検出手段と、前
記第1の差分処理手段からの出力情報と、前記第2の差
分処理手段からの出力情報と、前記第1の記憶手段の記
憶情報と、前記第2の記憶手段の記憶情報とに基づい
て、順次に入力されるフィールド画像信号が、3−2プ
ルダウンされて形成されたフィールド画像信号の特徴を
持たないフィールド画像信号に切り換わったことを検出
する第2の検出手段とを備えることを特徴とする。
【0027】この請求項1に記載のプルダウン信号検出
装置によれば、第1の差分処理手段により最新の入力フ
ィールド画像信号と1フィールド前のフィールド画像信
号との差分に応じた情報を得るともに、第2の差分処理
手段により最新の入力フィールド画像信号と2フィール
ド(1フレーム)前のフィールド画像信号との差分に応
じた情報を得るようにされる。
【0028】第1の差分処理手段において得られた情報
は第1の記憶手段に複数フィールド分フィールド単位に
記憶され、第2の差分処理手段において得られた情報は
複数フィールド分フィールド単位に第2の記憶手段に記
憶される。そして、第1の検出手段により、第2の差分
処理手段からの情報と、第2の記憶手段に記憶されてい
る情報に基づいて、順次にこのプルダウン信号検出装置
に供給されるフィールド画像信号が3−2プルダウンさ
れて形成されたものかが検出される。
【0029】同時に、第2の検出手段により、第1の差
分処理手段からの情報と、第2の差分処理手段からの情
報と、第1の記憶手段に記憶されている情報と、第2の
記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、すなわ
ち、フィールド間の差分に応じた情報をも考慮して、3
−2プルダウンされて形成されたフィールド画像信号か
ら3−2プルダウンされて形成されたフィールド画像信
号の特徴を持たないフィールド画像信号に切り換わった
ことがその切り換わったタイミングで検出するようにさ
れる。
【0030】これにより、5フィールド毎の繰り返しフ
ィールド時だけでなく、より細かいタイミングで随時に
3−2プルダウンされて形成されたはずのインターレー
ス画像信号の不連続性を検出することができるようにさ
れる。これを用いることにより、いわゆるコーミング現
象を低減させたレート変換装置(アップコンバータ)
や、誤動作が少なく冗長度の低い画像符号化を行なう画
像符号化装置を実現することができる。
【0031】また、請求項2に記載の発明のプルダウン
信号検出装置は、請求項1に記載のプルダウン信号検出
装置であって、前記第2の検出手段は、順次に入力され
る前記フィールド画像信号のシーンチェンジ位置を示す
情報の供給を受けることができるようにされており、前
記シーンチェンジ位置を示す情報をも考慮して、3−2
プルダウンされて形成されたフィールド画像信号の特徴
を持たないフィールド画像信号に切り換わったことを検
出することを特徴とする。
【0032】この請求項2に記載のプルダウン信号検出
装置によれば、第2の検出手段は、例えば、外部からシ
ーンチェンジ位置を示す情報の供給を受けて、あるい
は、自機が備えるシーンチェンジ検出回路からのシーン
チェンジ位置を示す情報の供給を受けて、このシーンチ
ェンジ位置を示す情報をも考慮して3−2プルダウンさ
れて形成されたはずのインターレース画像信号の不連続
性を検出する。
【0033】これにより、シーンチェンジが発生するこ
とにより乱れる3−2プルダウンされて形成されたはず
のインターレース画像信号の不連続性をも検出し、シー
ンチェンジ点においても3−2プルダウンされて形成さ
れたインターレース画像信号に対する処理を抜けること
ができるようにされる。
【0034】また、請求項3に記載の発明のプルダウン
信号検出装置は、請求項1に記載のプルダウン信号検出
装置であって、前記第1の検出手段は、注目しているフ
ィールド画像信号から5フィールド前以外のフィールド
における1フレーム間隔のフィールド画像信号の差分が
閾値以下である場合には、当該注目しているフィールド
画像信号を繰り返しフィールドとして検出しないように
することを特徴とする。
【0035】この請求項3に記載のプルダウン信号検出
装置によれば、3−2プルダウンされて形成されたイン
ターレース画像信号の場合には、5フィールドに1回、
2フィールド前のフィールド画像信号が繰り返しフィー
ルドとしても用いられる。したがって、3−2プルダウ
ンされて形成されたインターレース画像信号の場合に
は、5フィールド毎に2フィールド間(1フレーム間)
のフィールド間差分が0に近くなる。
【0036】しかし、5フィールドに2回以上、1フレ
ーム間のフィールド画像信号同士の差分が0に近くなっ
た場合には、静止画像が含まれているなどする場合があ
り、3−2プルダウンされて形成されたインターレース
画像信号であるとは確定できない。そこで、第1の検出
手段においては、静止画像が含まれる可能性を検出する
ようにし、静止画像が含まれる可能性がある場合には、
5フィールド毎に繰り返しフィールドが検出された場合
であっても、これを繰り返しフィールドとは見なさない
ようにする。
【0037】これにより、たまたま3−2プルダウンさ
れて形成されたインターレース画像信号と同じ規則性を
有する通常のインターレース画像信号(ビデオ信号)
を、3−2プルダウンされて形成されたインターレース
信号(プルダウン信号)と間違うこともなく、プルダウ
ン信号の検出をより正確に行なうようにすることができ
るようにされる。
【0038】また、請求項4に記載の発明のプルダウン
信号検出装置は、請求項1に記載のプルダウン信号検出
装置であって、前記第1の差分処理手段と、前記第2の
差分処理手段と、前記第1の検出手段と、前記第2の検
出手段とのそれぞれにおいては、用いる閾値や検出条件
を、処理の対象とする信号のノイズレベルを示す情報、
あるいは、処理の対象とする信号の入力ソースの種類を
示す情報に基づいて、適応的に変化させることを特徴と
する。
【0039】この請求項4に記載のプルダウン信号検出
装置によれば、各手段における処理において用いられる
閾値や、処理の対象とする信号である輝度信号と色信号
のうち、その両方を用いるのか、一方だけを用いるのか
等の検出条件は、外部から供給される処理の対象となっ
ている信号のノイズレベル情報、入力ソースが、アナロ
グコンポジット入力か、S端子入力か、システム内に組
み込まれたDVD等からのデジタル再生信号か、BSデ
ジタル放送の受信信号か等によって適応的に切り換える
ことができるようにされる。
【0040】これにより、処理の対象となっているイン
ターレース画像信号の特性に応じて、各手段における処
理をより正確に行なえるようにし、プルダウン信号か否
か、プルダウン信号であると判断した場合にはプルダウ
ン信号から外れた時点の検出をより正確に効率よく行な
うことができるようにされる。
【0041】また、請求項5に記載の発明のプルダウン
信号検出装置は、請求項1に記載のプルダウン信号検出
装置であって、前記第1の差分処理手段と前記第2の差
分処理手段とは、処理の対象とする2つのフィールド画
像信号のそれぞれについて、所定の大きさの複数の小領
域に分割し、処理の対象とする前記2つのフィールド画
像信号間の対応する前記小領域間毎に差分を求めて処理
することを特徴とする。
【0042】この請求項5に記載のプルダウン信号検出
装置によれば、第1、第2の差分処理手段においては、
1フィールド分のフィールド画像信号を処理単位として
処理するのではなく、処理の対象となる2つのフィール
ド画像信号のそれぞれを所定の大きさの小領域に分割
し、この小領域を処理単位として差分を得るなどの処理
が行なわれる。
【0043】これにより、1フィールドの途中において
も3−2プルダウンされて形成されたインターレース画
像信号から外れたことを検出することができるようにさ
れる。
【0044】また、請求項6に記載の発明のプルダウン
信号検出装置は、請求項5に記載のプルダウン信号検出
装置であって、前記第1の差分処理手段と前記第2の差
分処理手段とは、前記小領域内をさらに小さな領域であ
る最小領域に分割し、前記小領域を処理単位とする処理
と、前記最小領域を処理単位とする処理とを平行に行な
うことを特徴とする。
【0045】この請求項6に記載のプルダウン信号検出
装置によれば、小領域をさらに細分化する最小領域をも
設定し、小領域と最小領域との両方を対象として、第
1、第2の差分処理手段における処理が行なわれるよう
にされる。
【0046】このようにすることにより、例えば、処理
の対象となっているインターレース画像信号がノイズを
多く含むものである場合には、小領域における画像信号
の違いを見落としてしまう可能性があるが、小領域より
もさらに小さな最小領域でも小領域と同じ処理を行なう
ことによって、小領域における画像信号の違いを見落と
すことがないようにすることができる。
【0047】すなわち、フィールド間、フレーム間のフ
ィールド画像信号についての対応する小領域間の差分が
所定の閾値以下であっても、その小領域内の最小領域間
の差分は、所定の閾値以上である場合を検出することが
できるようにされる。したがって、処理単位が大きくな
ることによる差分の平均化を防止し、3−2プルダウン
のインターレース画像信号から外れたか場合をより正確
に検出することができるようにされる。
【0048】また、請求項7に記載の発明のプルダウン
信号検出装置は、請求項5に記載のプルダウン信号検出
装置であって、前記第1の差分処理手段と、前記第2の
差分処理手段とは、字幕の付加位置を示す情報の供給を
受けることができるようにされており、前記字幕の付加
位置を示す情報に基づいて、字幕が付加されている前記
小領域部分を処理の対象外とすることを特徴とする。
【0049】この請求項7に記載のプルダウン信号検出
装置によれば、字幕が付加されている場合には、その付
加位置の情報を得て、字幕が付加されているエリアにつ
いては、第1、第2の差分処理手段においては処理の対
象から外すようにされる。
【0050】これにより、字幕部分以外は同じフィール
ド画像信号であるのに、字幕が含まれていたために異な
るフィールド画像信号であるとご判別してしまうことを
防止し、繰り返しフィールドのより正確な検出ができる
ようにされる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、この発
明によるプルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出
方法、この装置、方法を用いた高解像度化画像処理装
置、高解像度化画像処理方法、および、画像符号化装
置、画像符号化方法の一実施の形態について説明する。
【0052】[1.高解像度化画像処理装置の概要]図
1は、この実施の形態の高解像度化画像処理装置(以
下、単に画像処理装置という。)を説明するためのブロ
ック図である。この実施の形態の画像処理装置は、図1
に示すように、大きく分けると100番台の参照符号が
付された部分で構成されるプルダウン信号検出回路10
0と、フィールド/フレーム変換回路200とからなっ
ている。
【0053】プルダウン信号検出回路100は、この発
明によるプルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出
方法が適用されて形成されたものである。このプルダウ
ン信号検出回路100は、これに供給されるNTSC方
式のインターレース画像信号(時系列に従って順次に力
されるフィールド単位のフィールド画像信号)が、3−
2プルダウン方式により形成されたフィールド画像信号
の規則性を適正に備えているか否かを、常時、正確に判
別し、同じフレームを構成する2フィールド分のフィー
ルド画像信号を後段のフィールド/フレーム変換回路2
00に供給するようにするものである。
【0054】フィールド/フレーム変換回路200は、
プルダウン信号検出回路100からの2フィールド分の
フィールド画像信号の供給を順次に受けて、これら2フ
ィールド分のフィールド画像信号をインターリーブ(重
ね合わせ)していくことにより、1フレーム単位のフレ
ーム画像信号(プログレッシブ画像信号)を形成するよ
うにするものである。
【0055】すなわち、図1に示すこの実施の形態の画
像処理装置は、プルダウン信号検出回路100と、フィ
ールド/フレーム変換回路200とにより、フィールド
画像信号(インターレース画像信号)をフレーム画像信
号(プログレッシブ画像信号)に変換するいわゆるアッ
プコンバータ(レート変換回路)を形成している。
【0056】プルダウン信号検出回路100は、図1に
示すように、時系列に従って順次に入力されるフィール
ド単位のフィールド画像信号の入力端子in1と、各種
の閾値やシーンチェンジ位置を示すシーンチェンジ信号
などの外部データの入力端子in2と、垂直同期信号の
入力端子in3とを備えたものである。フィールド画像
信号の入力端子in1の後段には、ラッチ部110と、
差分処理部120とを設けている。
【0057】ラッチ部110は、4つのフィールドメモ
リ111〜114を備え、4フィールド分(2フレーム
分)のフィールド画像信号を各フィールド単位にラッチ
することができるものである。また、ラッチ部110
は、動き補償、動き検出によるフィールド画像信号の補
間回路115をも備えている。
【0058】ラッチ部110の動き補償、動き検出によ
るフィールド画像信号の補間回路(以下、フィールド補
間回路という。)115は、後述もするように、例え
ば、3−2プルダウンにより形成されたフィールド画像
信号の規則性が乱れた場合などにおいて、フレーム画像
信号の形成時において不足するフィールド画像信号を隣
接するフィールド画像信号から生成するものである。
【0059】差分処理部120は、演算器121、12
2、アキュムレータ123、124を備え、最新に入力
されたフィールド画像信号(注目フィールド画像信号)
と1フィールド前のフィールド画像信号との差分値(1
フィールド間隔差分値)や、最新に入力されたフィール
ド画像信号(注目フィールド画像信号)と2フィールド
前(1フレーム前)のフィールド画像信号との差分値
(2フィールド間隔差分値)を算出するとともに、これ
らに基づいて得られる情報を算出して後段の回路部分に
供給するものである。
【0060】ラッチ部110の後段には、セレクタ17
1、172からなるセレクタ部170が設けられてい
る。セレクタ171は、図1に示すように、フィールド
メモリ113からフィールド/フレーム変換回路200
に供給されるフィールド画像信号とインターリーブする
フィールド画像信号を選択するものである。
【0061】具体的には、図1に示すように、セレクタ
171は、フィールドメモリ113からのフィールド画
像信号の1フィールド前のフィールド画像信号をフィー
ルド/フレーム変換回路200に供給するか、1フィー
ルド後のフィールド画像信号をフィールド/フレーム変
換回路200に供給するかを切り換えるものである。
【0062】また、セレクタ172は、3−2プルダウ
ンの規則に準拠したフィールド画像信号からフレーム画
像信号を形成するか、3−2プルダウンの規則が乱れて
いるために、ラッチ部110の変換回路115において
補間形成したフィールド画像信号を補ってフレーム画像
信号を形成するかを切り換えるものである。これらセレ
クタ171、172からなるセレクタ部170の切り換
え制御を行なうのが後述するプルダウン信号検出部16
0である。
【0063】一方、差分処理部120の後段には、1フ
ィールド間隔差分値に基づいた情報をラッチする5段の
メモリ131〜135からなるメモリ群130と、2フ
ィールド間隔差分値に基づいた情報をラッチする5段の
メモリ141〜145からなるメモリ群140とを設け
ている。
【0064】これらメモリ群130、メモリ群140と
により、5フィールド区間に渡るフィールド画像信号の
1フィールド間隔差分値に基づいた情報と、フィールド
画像の2フィールド間隔差分値に基づいた情報とをフィ
ールド毎に5フィールド分をラッチすることができるよ
うにしている。これらラッチされる情報の詳細について
は後述する。
【0065】そして、差分処理部120およびメモリ群
130、140の後段に、3−2プルダウンにより形成
されたフィールド画像信号(プルダウン信号)の規則性
を適正に有するフィールド画像信号か否かを高精度に検
出し、これに応じて適切にセレクタ部170を制御する
ようにするためのプルダウン信号検出部160を設けて
いる。
【0066】この実施の形態において、プルダウン信号
検出部160は、図1に示すように、差分処理部12
0、メモリ群130、140からの情報および位相カウ
ンタ150からのフィールド位相情報、外部からの各種
の閾値やパラメータなどの供給を受ける。
【0067】そして、プルダウン信号検出部160は、
供給を受けた情報に基づいて、入力端子in1を通じて
入力されるフィールド画像信号における3−2プルダウ
ンの規則性が適性に保たれている画像信号区間とそうで
ない画像信号区間とを正確に区別する。
【0068】さらに、プルダウン信号検出部160は、
3−2プルダウンの規則性が正確に保たれている画像信
号区間において、フレーム画像信号のインターリーブに
用いるフィールド画像信号の位置(位相)を決定し、こ
れらに基づいてセレクタ部170のセレクタ171、1
72の切り換え制御を行なう。
【0069】これにより、入力端子in1を通じて供給
されるインターレース画像信号において、3−2プルダ
ウンの規則性が正確に保たれている画像信号区間とそう
でない画像信号区間とをフィールド単位に正確に区別
し、フレーム画像を形成する際に用いるフィールド画像
信号を適切に制御して、高精度にインターレース画像信
号からプログレッシブ画像信号を生成することができる
ようにしている。
【0070】プルダウン信号検出部160は、図1に示
すように、プルダウンリクエスト回路161と、プルダ
ウンクリアー回路162と、プルダウンオン/オフ判定
回路163と、フィールド画像信号の挿入位置決定回路
164とを備えたものである。
【0071】図1に示すように、プルダウンリクエスト
回路161、プルダウンクリアー回路162、プルダウ
ンオン/オフ判定回路163には、位相カウンタ150
からのフィールド位相情報が供給するようにされてい
る。位相カウンタ150は、電源オンリセット時にクリ
アーされ、垂直同期信号の供給を受けて、1フィールド
毎に0から4までの値をサイクリックにカウントし、こ
れをフィールド位相情報として出力するものである。
【0072】そして、後述もするように、プルダウン信
号検出部160を構成する各回路のうち、主にプルダウ
ンリクエスト回路161が、3−2プルダウンの規則性
が保たれている画像信号区間を特定する部分である。こ
こで静止画像が存在した場合には3−2プルダウンのリ
クエストをオフにする。また、主にプルダウンクリアー
回路162が、3−2プルダウンの規則性が一応保たれ
ている画像信号区間であっても、正確に3−2プルダウ
ンの規則性が保たれているとは言えない画像信号区間を
特定する部分である。
【0073】すなわち、プルダウンクリアー回路162
は、5フィールドに1回、2フィールド前のフィールド
画像が挿入されているという3−2プルダウンの規則性
を満足するものの、正確に3−2プルダウンの規則性を
満足しているとは言えない画像信号区間を検出すること
ができるものである。
【0074】また、この実施の形態において、後述もす
るように、プルダウン信号検出部160のプルダウンオ
ン/オフ判定回路163が、プルダウンリクエスト回路
161からの出力と、プルダウンクリアー回路162か
らの出力と、フィールド位相情報とに基づいて、3−2
プルダウンの規則性を正確に満足する画像信号区間と、
その規則性が乱れている画像信号区間(3−2プルダウ
ンの規則性が不連続となる画像信号区間)とを特定し、
これに基づいてセレクタ172を制御するものである。
【0075】また、挿入位相決定回路164が、フレー
ム画像信号をインターリーブする際に用いるフィールド
画像信号をインターリーブの対象としている基準のフィ
ールド画像信号(図1において、フィールドメモリ11
3からの出力フィールド画像信号)の1フィールド前の
フィールド画像信号にするか、1フィールド後のフィー
ルド画像信号にするかを決定し、これに基づいてセレク
タ171を制御するものである。
【0076】[2.高解像度化画像処理装置の各部の動
作と機能の詳細]上述のように構成される図1に示した
この実施の形態の画像処理装置の動作と各部の機能につ
いて詳細に説明する。入力端子in1を通じて入力され
たフィールド画像信号は、ラッチ部110のフィールド
メモリ111と差分処理部120の演算器121、12
2に供給される。
【0077】[2−1.ラッチ部110について]ラッ
チ部110においては、これに供給されたフィールド画
像信号が、各フィールドのタイミング毎(1垂直区間
毎)に後段のフィールドメモリに転送するようにされ、
4フィールド分の連続するフィールド画像信号が、ラッ
チ部110に保持するようにされる。
【0078】そして、フィールドメモリ113からの出
力フィールド画像信号が、フィールド補間回路115と
フィールド/フレーム変換回路200に供給される。こ
の場合、後述もするが、処理するフィールド画像信号
が、3−2プルダウンの規則性を正確に満足している区
間にある場合には、セレクタ172が入力端a側に切り
換えられる。
【0079】このとき、フィールドメモリ113からの
出力フィールド画像信号の1フィールド前のフィールド
画像信号(フィールドメモリ114からの出力フィール
ド画像信号)を用いるか、フィールドメモリ113から
の出力フィールド画像信号の1フィールド後のフィール
ド画像信号(フィールドメモリ112からの出力フィー
ルド画像信号)を用いるかがセレクタ171によって選
択するようにされる。
【0080】これにより、3−2プルダウンによって形
成されたフィールド画像信号の規則性を正確に有する区
間のフィールド画像信号については、フィールドメモリ
113からの出力フィールド画像信号と、その1フィー
ルド前、あるいは、1フィールド後のフィールド画像信
号が、フィールド/フレーム変換回路200においてイ
ンターリーブするようにされる。
【0081】また、処理するフィールド画像信号が、3
−2プルダウンの規則性を正確に満足していない区間に
ある場合には、セレクタ172が入力端b側に切り換え
られ、フィールドメモリ113からの出力フィールド画
像信号と、このフィールドメモリ113からの出力フィ
ールド画像信号に基づいて形成されたフィールド補間回
路115からの補間フィールド画像信号とが、フィール
ド/フレーム変換回路200においてインターリーブす
るようにされる。
【0082】[2−2.差分処理部120について]一
方、差分処理部120の演算器121には、フィールド
メモリ111から読み出されたフィールド画像信号(フ
ィールドディレイしたフィールド画像信号)も供給され
る。したがって、演算器121には、最新に入力された
フィールド画像信号と、それよりも1フィールド前のフ
ィールド画像信号とが供給される。
【0083】そして、演算器121は、これに供給され
たそれぞれのフィールド画像信号の同じ位置同士の画素
値の差分(1フィールド間隔差分値)を輝度情報、色情
報のそれぞれについて演算し、この演算結果をアキュム
レータ123に供給する。
【0084】また、差分処理部120の演算器122に
は、フィールドメモリ112から読み出されたフィール
ドメモリ111、112を通過したフィールド画像信号
(フレームディレイしたフィールド画像信号)も供給さ
れる。したがって、演算器122には、最新に入力され
たフィールド画像信号と、それよりも2フィールド(1
フレーム)前のフィールド画像信号とが供給される。
【0085】そして、演算器122は、これに供給され
たそれぞれのフィールド画像信号の同じ位置同士の画素
値の差分(2フィールド間隔差分値)を輝度情報、色情
報のそれぞれについて演算し、この演算結果をアキュム
レータ124に供給する。
【0086】このように、演算器121では、最新に入
力されたフィールド画像信号(注目フィールド画像信
号)と1フィールド前のフィールド画像信号との差分が
演算され、演算器122では、最新に入力されたフィー
ルド画像信号(注目フィールド画像信号)と2フィール
ド前のフィールド画像信号との差分が演算される。この
ようにして算出されるフィールド間、フレーム間の各画
素毎の差分値が順次、後段のアキュムレータ123、1
24に供給される。
【0087】アキュムレータ123は、注目フィールド
画像信号とその1フィールド前のフィールド画像信号と
の間でどれ位差分があるかを検出し、これをメモリ群1
30と、プルダウンクリアー回路162に供給する。
【0088】具体的には、後述もするように、アキュム
レータ123は、注目フィールド画像信号と1フィール
ド前のフィールド画像信号との対応する小領域間の対応
する画素間において、その差分が外部から供給される予
め決められた閾値よりも大きくなる画素数の最大値MAX_
FIELDを検出し、この画素数の最大値MAX_FIELDをメモリ
群130と、プルダウンクリアー回路162に供給す
る。
【0089】また、アキュムレータ124は、注目フィ
ールド画像信号がその1フレーム前のフィールドの繰り
返しであるかどうかの判定を行なうとともに、注目フィ
ールド画像信号とその1フレーム前のフィールド画像信
号との間でどれ位差分があるかを検出し、これら判定結
果、検出結果をメモリ群140と、プルダウンリクエス
ト回路161と、プルダウンクリアー回路162とに供
給する。
【0090】具体的には、後述もするように、アキュム
レータ124は、注目フィールド画像信号がその1フレ
ーム前のフィールドの繰り返しであるかどうかの判定を
行ない、繰り返しであるときには“1”、繰り返しでな
いときには“0”となるフラグREPEAT_FIELDを生成す
る。
【0091】さらに、アキュムレータ124は、注目フ
ィールド画像信号と1フレーム前のフィールド画像信号
間との対応する小領域間の対応する画素間において、そ
の差分が外部から供給される予め決められた閾値よりも
大きくなる画素数の最大値MAX_FRAMEを検出する。そし
て、アキュムレータ124は、フラグREPEAT_FIELDと画
素数の最大値MAX_FRAMEとをメモリ群140と、プルダ
ウンリクエスト回路161と、プルダウンクリアー回路
162に供給する。
【0092】この際、アキュムレータ123、124に
おいての処理は、図2に示すように、1フィールドの画
像をM×N個の小領域に分割し、この小領域を処理単位
として行なう。この場合、小領域は、水平方向にm画
素、垂直方向にnラインの領域であり、例えば、m=1
20画素、n=15ラインとされる。なお、この値は一
例であり、これに限るものではない。
【0093】また、アキュムレータ123、124に
は、入力端子in2を通じて必要な閾値情報の他、字幕
の有無を示す情報、字幕が有る場合には、字幕が表示さ
れるエリア(場所)を示す情報の供給を受け、字幕が存
在するエリアの処理を行なわないように、図2に示した
M×N個のエリアから領域選択を行なう。
【0094】また、アキュムレータ124においては、
図2に示すように、m画素×nライン(例えば、120
画素×15ライン)の小領域に対して十分小さな領域で
あるL画素×1ライン(例えば、60画素×1ライン)
の極小領域についても、注目フィールド画像信号が1フ
レーム前のフィールドの繰り返しであるかどうかの判定
を行なう。
【0095】このように、図2に示すm画素×nライン
の小領域と、さらに小さな、L画素×1ラインの最小領
域とで、注目フィールド画像信号が1フレーム前のフィ
ールドの繰り返しであるかどうかの判定を行なうのは、
フィールド画像信号にノイズなどが混入している場合を
も考慮しているためである。
【0096】つまり、フィールド画像信号にノイズが混
入している場合には、フィールド画像の全体についてノ
イズが混入していると考えられ、m画素×nラインの小
領域と、L画素×1ラインの最小領域とのいずれにおい
ても、同じように比較的に大きな差分が生じるのに対
し、画像に動きがある場合には、m画素×nラインの小
領域を処理単位とした場合の差分は比較的に小さく、L
画素×1ラインの極小領域においては、大きな差分が生
じる最小領域が多く生じる。
【0097】このことを利用し、1フレーム離れたフィ
ールド画像信号間において、真に動きがあるのか、ノイ
ズ混入の影響により動きかあるように検出されるのかを
正確に判別し、後述もするように、閾値の調整などを行
なうことにより、繰り返しのフィールド画像か否かを正
確に検出することができるようにしているのである。
【0098】なお、ここでは、図2に示したように、処
理の対象とする小領域を、m画素×n画素の小領域をM
×N個設けるものとして説明したが、これに限るもので
はない。例えば、図3に示すように、フィールド画像を
垂直方向にのみN個に分割し、このN個の分割領域のそ
れぞれを小領域とするようにしてもよい。この場合の極
小領域は、L画素×1ラインでもよいし、別の大きさの
最小領域を設定するようにしてもよい。
【0099】すなわち、図2、図3に示した領域分割は
一例であり、他の各種の領域分割方式を用いるようにす
ることができる。そして、小領域、最小領域の大きさ
は、様々なものを用いることができる。
【0100】[2−2−1.アキュムレータ124の繰
り返しフィールド検出処理]ここで、アキュムレータ1
24において行なわれる処理のうち、繰り返しフィール
ド(リピートフィールド)かどうかの判定を行なう処理
(リピートフィールド検出処理)の一例について説明す
る。図4は、アキュムレータ124において実行される
繰り返しフィールド検出処理の一例を説明するためのフ
ローチャートである。
【0101】この図4に示す処理は、1フィールド単位
に実行され、各フィールド毎に、そのフィールドの画像
を形成するフィールド画像信号が、2フィールド(1フ
レーム)前のフィールド画像信号と同じものであるか否
か(繰り返しフィールドか否か)を検出する処理であ
る。この場合、各フィールドにおいて処理単位とする小
領域は、図2に示したように、M×N個に分割した場合
として説明する。
【0102】まず、アキュムレータ124は、図2に示
したように、1フィールド分の画像領域がM×N個に分
割されて形成される小領域の個数をカウントするための
カウンタを0(ゼロ)に初期化し(ステップS10
1)、M×N個の全ての小領域についての処理が終了し
たか否かを判断する(ステップS102)。
【0103】ステップS102の判断処理において、M
×N個の全ての小領域についての処理が終了していない
と判断した場合に、アキュムレータ124は、詳しくは
後述もするが、各小領域毎に、最新に入力されたフィー
ルド画像信号である注目フィールド画像信号の該当小領
域部分が、1フレーム前のフィールド画像信号の対応す
る小領域部分と同じか否かを示すフラグSAME_FLGを求め
る処理を含む領域内処理を各小領域毎に実行する(ステ
ップS103)。
【0104】ここで、SAME_FLGは、両フィールド画像信
号の小領域部分が同じである判別されれば“1”とな
り、異なれば“0”となるようにされるものである。こ
の場合、処理対象となっている両フィールド画像信号の
小領域間において、異なる値を持つ画素数が入力端子i
n2を通じて供給される閾値以下である場合には、両小
領域部分は同じであると判断されてSAME_FLGは“1”と
なり、異なる値を持つ画素数が入力端子in2を通じて
供給される閾値より多い場合には、両小領域部分は異な
っていると判断されてSAME_FLGは“0”となるようにさ
れている。
【0105】そして、アキュムレータ124は、今回の
処理対象の小領域においてのSAME_FLGが“0”か否か、
すなわち、最新に入力されたフィールド画像信号の当該
小領域部分と、1フレーム前のフィールド画像信号の対
応する小領域部分とが異なるか否かを判断する(ステッ
プS104)。
【0106】ステップS104の判断処理において、注
目フィールド画像信号の当該小領域部分と、1フレーム
前のフィールド画像信号の対応する小領域部分とが同じ
であると判断した場合には、アキュムレータ124は、
エリアの個数をカウントするカウント値を1だけカウン
トアップし(ステップS105)、ステップS102か
らの処理を繰り返す。
【0107】すなわち、最新のフィールド画像信号の小
領域と、これに対応する1フレーム前のフィールド画像
信号の小領域とが同じでないと判断されるか、全ての小
領域についての処理が終了するまでは、ステップS10
2からステップS105の処理が繰り返される。
【0108】ステップS104の判断処理において、SA
ME_FLGが“0”であり、注目フィールド画像信号の当該
小領域部分と、1フレーム前のフィールド画像信号の対
応する小領域部分とが同じでないと判断した場合には、
そのフィールド画像信号は同じでないと判断し、注目フ
ィールド画像信号と、1フレーム前のフィールド画像信
号とが同じか否かを示すREPEAT_FLGに同じでないことを
示す“0”をセットし(ステップS106)、この図4
に示す処理を終了する。
【0109】また、ステップS102の判断処理におい
て、M×N個の全ての小領域についての判別処理が修了
したと判断したときには、注目フィールド画像信号と、
1フレーム前のフィールド画像信号との間で異なる小領
域は存在しないので、注目フィールド画像信号とその1
フレーム前のフィールド画像信号は同じものである、す
なわち、注目フィールド画像信号は、1フィールド前の
繰り返しフィールド(リピートフィールド)であると判
断し、フラグREPEAT_FLGに“1”をセットし(ステップ
S107)、この図4に示す処理を終了する。
【0110】このように、この実施の形態の画像処理装
置においては、M×N個の全ての小領域について、1フ
レーム前のフィールド画像信号と異なる小領域がない場
合には、当該フィールド画像信号は3−2プルダウンの
規則に応じて挿入するようにされたリピートフィールド
であると判断し、REPEAT_FLGに“1”をセットして(ス
テップS107)、この図4に示す処理を終了する。
【0111】しかし、M×N個の小領域のうちの少なく
とも1つにおいて、1フレーム前のフィールド画像信号
の対応する小量域部分と異なる場合には、即座にこの図
4に示す処理を終了し、3−2プルダウンの規則性から
外れたことを検出することができるようにしている。
【0112】なお、この実施の形態の画像処理装置のア
キュムレータ124においては、図2を用いて説明した
ように、L画素×1ラインの最小領域についても同様の
判定処理を行なう。そして、L画素×1ラインの最小領
域の全てにおいて繰り返しフィールドと判定され、か
つ、上述したM×N個の各小領域の全てにおいて繰り返
しフィールドと判定された場合において、当該注目フィ
ールドを繰り返しフィールドと判定し、REPEAT_FLGに
“1”をセットするようにしている。
【0113】[2−2−2.アキュムレータ123、1
24の差分が閾値以上の画素数の最大値の検出処理につ
いて]次に、アキュムレータ123において行なわれる
注目フィールド画像信号と、1フィールド前のフィール
ド画像信号との間において差分がどれ位あるかを算出す
る処理と、アキュムレータ124において行なわれる注
目フィールド画像信号と、1フレーム前のフィールド画
像信号との間において差分がどれ位あるかを算出する処
理との一例について説明する。
【0114】この処理は、以下に説明するように、M×
N個の各小領域を処理単位とし、両フィールド画像信号
の対応する画素間においての差分が所定の閾値より大き
い画素数の最大値であるMAX_FELED、MAX_FRAMEを求める
ものである。
【0115】なお、アキュムレータ123、124にお
いての所定のフィールド画像信号間の差分がどれ位ある
かの検出処理は、注目フィールド画像信号との差分を求
めるフィールド画像信号が、1フィールド前のものか、
1フレーム前のものかの違いはあるものの、その処理内
容は同じである。
【0116】このため、以下においては、注目フィール
ドと1フレーム前のフィールド画像信号の対応する画素
間においての差分が所定の閾値より大きい画素数の最大
値MAX_FRAMEを求めるアキュムレータ124の処理の場
合を例にして説明を進める。なお、MAX_FRAMEをここで
はMAXと略称する。
【0117】図5に示す処理は、1フィールド単位にア
キュムレータ124において実行され、各フィールド毎
に、注目フィールド画像信号と、1フレーム前のフィー
ルド画像信号との差分を算出する処理であり、図2に示
したように、M×N個に分割された小領域を処理単位と
して行なうようにされる。
【0118】まず、アキュムレータ124においては、
図2に示したように、1フィールド分の画像領域がM×
N個に分割されて形成される小領域の個数をカウントす
るためのカウンタと、各小領域を対象とし、差分が所定
値以上の画素数の最大値MAXとを0(ゼロ)に初期化し
(ステップS201)、M×N個の全ての小領域につい
ての処理が終了したか否かを判断する(ステップS20
2)。
【0119】ステップS202の判断処理において、M
×N個の全ての小領域についての処理が終了していない
と判断した場合に、アキュムレータ124は、詳しくは
後述もするが、各小領域毎に、最新に入力されたフィー
ルド画像信号である注目フィールド画像信号の該当小領
域部分と、1フレーム前のフィールド画像信号の対応す
る小領域部分において、画素値の差分が所定の閾値より
大きい画素の画素数DIFCNTを算出する処理を実行する
(ステップS203)。
【0120】そして、画素値の差分が所定の閾値より大
きい画素の画素数DIFCNTが、MAXより大きいか否かを判
別する(ステップS204)。ステップS204におい
て、画素値の差分が所定の閾値より大きい画素の画素数
DIFCNTがMAXより大きいと判断した場合には、MAXにDIFC
NTを代入する(ステップS205)。
【0121】ステップS205の処理の後、および、ス
テップS204の判断処理において、画素値の差分が所
定の閾値より大きい画素の画素数DIFCNTがMAXより大き
くないと判断した場合には、ステップS201において
初期化するようにされたエリアの値をカウントアップし
(ステップS206)、ステップS202からの処理を
繰り返す。
【0122】また、ステップS202の判断処理におい
て、M×N個の全ての小領域についての処理が終了した
と判断した場合には、この図5に示す処理を終了する。
このようにして、注目フィールドのフィールド画像信号
と1フレーム前のフィールド画像信号との間において、
M×N個の小領域を処理単位とした場合の対応小領域間
においての画素値の差分が所定の閾値より大きな画素の
画素数MAXを求めることができ、このMAXを1フレーム前
のフィールド画像信号との差分がどれ位あるかを示すMA
X_FRAMEとする。
【0123】なお、前述もしたように、アキュムレータ
123においても、注目フィールドのフィールド画像信
号と、1フィールド前のフィールド画像信号との間にお
いて、図5に示した処理と同様の処理を行なうことによ
り、注目フィールドのフィールド画像信号と1フィール
ド前のフィールド画像信号との間において、M×N個の
小領域を処理単位とした場合の対応小領域間においての
画素値の差分が所定の閾値より大きな画素の画素数の最
大値MAX_FIELDが求められる。
【0124】[2−2−3.各小領域を対象として実行
する領域内処理について]次に、図4に示したフローチ
ャートのステップS103、および、図5に示したフロ
ーチャートのステップS203において行なわれ、処理
の対象となる2つのフィールド画像信号間において、図
2に示したように分割されるフィールド画像の各小領域
間毎に、画素値の差分が所定の閾値より大きな画素の画
素数DIFCNTを求めるとともに、この画素数DIFCNTに基づ
いて、処理の対象となる2つのフィールド画像信号の対
応する小領域が同じか否かを示すSAME_FLGを形成する領
域内処理について図6のフローチャートを参照しながら
説明する。
【0125】すなわち、図6に示す処理は、上述したよ
うに、図4に示したフローチャートのステップS10
3、図5に示したフローチャートのステップS203に
おいて実行される処理を説明するためのフローチャート
である。
【0126】したがって、アキュムレータ123におい
ては、最新に入力されたフィールド画像信号(注目フィ
ールド画像信号)とその1フィールド前のフィールド画
像信号間の差分を対象として図6に示す処理が実行され
ることになる。また、アキュムレータ124において
は、最新に入力されたフィールド画像信号とその2フィ
ールド前のフィールド画像信号間の差分を対象として図
6に示す処理が実行されることになる。
【0127】しかし、アキュムレータ123と、アキュ
ムレータ124とでは、処理の対象となるフィールド画
像信号が異なるだけで、処理自体に変わるところはない
ので、注目フィールド画像信号とその1フィールド前の
フィールド画像信号間の差分と、注目フィールド画像信
号とその2フィールド前のフィールド画像信号間の差分
とをいずれも差分SABとして説明する。
【0128】図6に示す処理がアキュムレータ123、
124で実行されると、アキュムレータ123、124
はまず、差分SABが所定の閾値よりも大きな画素(動き
のある画素)の画素数をカウントするための変数DIFCNT
を0(ゼロ)に初期化し(ステップS301)、M×N
個に分割されたm画素×nラインの大きさの小領域の垂
直方向のライン数をカウントするための変数Vを0(ゼ
ロ)に初期化する(ステップS302)。
【0129】次に、処理の対象となっている小領域の垂
直方向の全てのラインについての処理が終了したか否か
を判断する(ステップS303)。ステップS303の
判断処理において、当該小領域の垂直方向の全てのライ
ンについて処理が終了していないと判断したときには、
当該小領域の水平方向の画素数をカウントするための変
数Hを0(ゼロ)に初期化する(ステップS304)。
【0130】そして、処理の対象となっている小領域の
所定の垂直ラインにおける水平方向の全ての画素につい
ての処理が終了したか否かを判断する(ステップS30
5)。ステップS305の判断処理において、当該小領
域の所定の垂直ラインの全ての画素について処理が終了
していないと判断したときには、画素位置(V,H)にお
ける画素値の差分SAB(V,H)が、入力端子in2を通じ
て供給される所定の閾値αよりも大きいか否かを判断す
る(ステップS306)。
【0131】ステップS306の判断処理において、差
分SAB(V,H)が、閾値αよりも大きいと判断したときに
は、差分が所定の閾値よりも大きな画素の画素数をカウ
ントするための変数DIFCNTをカウントアップする(ステ
ップS307)。ステップS307の処理の後、およ
び、ステップS306の判断処理において、差分SAB
(V,H)が、閾値αよりも大きくないと判断したときに
は、水平方向の画素数をカウントするための変数Hをカ
ウントアップし(ステップS308)、ステップS30
5からの処理を繰り返す。
【0132】ステップS305の判断処理において、当
該小領域の所定の垂直ラインの水平方向の全画素につい
ての処理が終了したと判断したときには、小領域の垂直
方向のライン数をカウントするための変数Vをカウント
アップし(ステップS309)、ステップS303から
の処理を繰り返す。
【0133】ステップS303の判断処理において、処
理の対象となっている当該小領域の全ての垂直方向のラ
インについての処理が終了したと判断したとき、すなわ
ち、動きのある画素数のカウントが終了すると、動きの
ある画素数DIFCNTが閾値βよりも大きいか否かを判断す
る(ステップS310)。
【0134】ステップS310の判断処理において、動
きのある画素数DIFCNTが閾値βよりも大きいと判断した
ときには、処理の対象となっているフィールド画像信号
間の対応する小領域同士は同じではないと判別できるの
で、処理の対象となっているフィールド画像信号間の対
応する小領域同士が同じと認められるか否かを示すフラ
グSAME_FLGに“0”をセットし(ステップS311)、
この図6に示す処理を終了する。
【0135】また、ステップS310の判断処理におい
て、動きのある画素数DIFCNTが閾値βよりも大きくない
と判断したときには、処理の対象となっているフィール
ド画像信号間の対応する小領域同士は同じであると判別
できるので、処理の対象となっているフィールド画像信
号間の対応する小領域同士が同じと認められるか否かを
示すフラグSAME_FLGに“1”をセットし(ステップS3
12)、この図6に示す処理を終了する。
【0136】そして、図2に示したように分割されるM
×N個の全ての小領域について、この図6に示す処理を
行なって、全ての小領域について、SAME_FLGと、DIFCNT
とを求めるようにする。
【0137】そして、前述したように、アキュムレータ
123においては、図6に示した処理により算出された
DIFCNTが用いられて、図5を用いて説明したようにMAX_
FIELDが求められ、これがメモリ群130とプルダウン
クリアー回路162に供給される。
【0138】また、アキュムレータ124においては、
図6に示した処理により算出されたDIFCNTとSAME_FLGが
用いられて、図4および図5を用いて説明したように、
REPAT_FLGと、MAX_FRAMEとが求められ、これらがメモリ
群140とプルダウンリクエスト回路161とプルダウ
ンクリアー回路162に供給される。
【0139】なお、図6に示した処理のステップS30
6の処理においては、例えば、外部からの設定により各
画素の輝度情報と色情報両方についての演算結果を用い
るか、どちらか一方の演算結果のみを使うかを設定でき
る。
【0140】輝度情報と色情報との両方を使う場合に
は、どちらか一方でもステップS306の条件を満たせ
ば、画素に動きがあったと判定されて、ステップ307
に進むようにする。もちろん、輝度情報と色情報とのう
ちのどちらか片方の演算結果のみによって、ステップ3
06の判定を行なうことも可能である。
【0141】また、図6に示す処理は、前述もしたよう
に、アキュムレータ123、124において実行される
処理であり、異なる点は、差分値SAV(V,H)が、注目フ
ィールドと1フィールド前の画素との差分であるか、注
目フィールドと1フレーム前の画素との差分であるかと
いう点が異なるだけである。
【0142】そして、アキュムレータ123からメモリ
群130に供給されるMAX_FIELDは、まずメモリ131
に書き込まれ、これが1フィールドずつ順次遅延するよ
うにされて、メモリ131〜メモリ135にMAX_FILED1
D〜MAX_FILED5Dとしてラッチするようにされる。
【0143】同様にして、アキュムレータ124からメ
モリ群140に供給されるREPEAT_FIELD、MAX_FRAME
は、メモリ141に書き込まれ、これが1フィールドず
つ順次遅延するようにされて、メモリ141〜メモリ1
45にREPEAT_FIELD1D〜REPEAT_FIELD5D、MAX_FRAME1D
〜MAX_FRAME5Dとしてラッチするようにされる。
【0144】なお、アキュムレータ123、124に
は、入力端子inを通じて、字幕が付加されているか否
かを示す情報と、字幕が付加されている場合には、字幕
が付加されているエリアを示す情報が供給される。この
ため、アキュムレータ123、124においては、字幕
が付加されているエリアを処理の対象外とする。
【0145】このようにすることによって、字幕が付加
されていることにより、同じフィールド画像信号であっ
ても、異なるフィールド画像信号であると誤判別してし
まうことを防止することができるようにしている。
【0146】[2−3.プルダウンリクエスト回路16
1について]次に、プルダウンリクエスト回路161に
ついて説明する。プルダウンリクエスト回路161に
は、図1に示すように、アキュムレータ124からのRE
PEAT_FIELDと、メモリ群140からのREPEAT_FIELD1D〜
REPEAT_FIELD5Dと、位相カウンタ150からのフィール
ド位相と、入力端子in2を通じて供給される外部から
のパラメータが供給するようにされる。
【0147】ここで、位相カウンタ150からのフィー
ルド位相は、前述もし、また、図7にも示すように、垂
直同期信号に応じて、各フィールド単位で順次に、0、
1、2、3、4、0、1、2、3、4、…と切り換わる
ようにされるものである。したがって、3−2プルダウ
ンに変換されたフィールド画像信号の場合、決まったフ
ィールド位相で繰り返しフィールド(REPEAT_FIELD=
1)が現れる。
【0148】プルダウンリクエスト回路161は、これ
に供給される情報から、位相カウンタ150からのフィ
ールド位相0〜4のそれぞれにおいて、何回、繰り返し
フィールド(REPEAT_FIELD=1)と判定されたかをカウ
ントし、これをそのフィールド位相に応じてPDD_CNT0〜
PDD_CNT4とするとともに、これらのカウント値PDD_CNT0
〜PDD_CNT4に基づいて、各フィールド位相のそれぞれに
おいて、3−2プルダウンにより形成されたフィールド
画像信号に応じた処理を行なうことを要求するか否かを
示すPDD_REQ0〜PDD_REQ4を設定する。
【0149】[2−3−1.プルダウンリクエスト回路
161における具体的な処理]図8は、プルダウンリク
エスト回路161においての処理を説明するためのフロ
ーチャートであり、フィールド位相が0相の場合を例に
して説明するためのものである。すなわち、この図8に
示す処理は、5フィールド毎に発生するフィールド位相
が0相の場合に繰り返し実行される処理である。
【0150】ここでは、フィールド位相が0相の場合を
例にして説明するが、フィールド位相が、1相、2相、
3相、4相の場合においても、そのフィールド位相の時
において同様の処理が繰り返し実行され、繰り返しフィ
ールドのカウント値PDD_CNT1〜PDD_CNT4がカウンとさ
れ、PDD_REQ1〜PDD_REQ4がセットされることになる。
【0151】以下、位相カウンタ150からのフィール
ド位相が0相の場合におけるプルダウンリクエスト回路
161の処理について詳細に説明する。プルダウンリク
エスト回路161は、フィールド位相が0相のときに
は、図8に示す処理を実行し、まず、アキュムレータ1
24からの出力であるREPEAT_FIELDと、その5フィール
ド前のREPEAT_FIELD5Dとが0であるかどうかの判定を行
なう(ステップS401)。
【0152】前述もしたように、3−2プルダウンされ
て形成されたフィールド画像信号の場合、必ず5フィー
ルドに1回は2フィールド前のフィールド画像信号が繰
り返し用いられているので、注目フィールド画像信号が
繰り返しフィールドか否かを示すREPEAT_FIELDが“1”
であって、繰り返しフィールドであることを示している
場合には、その5フィールド前も繰り返しフィールドで
あるからである。
【0153】ステップS401の判断処理において、注
目フィールド画像信号が繰り返し画像であるか否かを示
すREPEAT_FIELDが“1”であり、かつ、注目フィールド
画像信号の5フィールド前のフィールド画像信号が繰り
返し画像であるか否かを示すREPEAT_FIELD5D(メモリ1
45からの出力)が“1”であるときには、前述もした
ように、入力されたフィールド画像信号が3−2プルダ
ウンされて形成されたフィールド画像信号である可能性
が高い。
【0154】さらに、プルダウンリクエスト回路161
は、注目フィールドとその5フィールド前のフィールド
とに挟まれた区間の各フィールド画像信号について、繰
り返しフィールドか否かを示すREPAT_FIELD1D〜REPAT_F
IELD4Dが全て0であるか否かの判断を行なう。(ステッ
プS402)。すなわち、リピートされるフィールド以
外に、静止画が現れていないかどうかの判断を行なうの
である。
【0155】REPAT_FIELD1D〜REPAT_FIELD4Dの全てが0
であるとステップS402の判断処理において判断した
場合には、3−2プルダウンされて形成されたフィール
ド画像信号であると判断し、フィールド位相が0相のフ
ィールド画像信号が繰り返しフィールドである回数のカ
ウント値であるPDD_CNT0を1カウンントアップする(ス
テップS403)。
【0156】ステップS401の判断処理において、注
目フィールド画像信号が繰り返し画像であるか否かを示
すREPEAT_FIELDと、注目フィールド画像信号の5フィー
ルド前のフィールド画像信号が繰り返し画像であるか否
かを示すREPEAT_FIELD5Dとの少なくとも一方が1でない
と判断した場合には、PDD_CNT0をクリアーする(ステッ
プS404)。
【0157】また、ステップS402の判断処理におい
て、REPAT_FIELD1D〜REPAT_FIELD4Dの全てが0でないと
判断したときには、リピートされるフィールド以外に静
止画が存在していたり、3−2プルダウンされて形成さ
れたフィールド画像信号ではないのに、たまたま3−2
プルダウンの規則性を持ったフィールド画像信号である
などしたりするために、正確に3−2プルダウンされて
形成されたフィールド画像信号であるとの判定ができな
いので、この場合にも、PDD_CNT0をクリアーする(ステ
ップS404)。
【0158】そして、ステップS403の処理の後、あ
るいは、ステップS404の処理の後においては、現時
点までにおけるフィールド位相が0相であるときのフィ
ールド画像信号が繰り返しフィールドであった回数PDD_
CNT0が、例えば外部から入力端子in2を通じて供給さ
れる予め決められた閾値COUNTより大きくなったか否か
を判断する(ステップS405)。
【0159】ステップS405において、PDD_CNT0が、
閾値COUNTより大きくなったと判断した場合には、フィ
ールド位相が0相であるときに、繰り返しフィールドが
生じている3−2プルダウンされて形成されたフィール
ド画像信号であると判断し、PDD_REQ0に“1”をセット
し、この図8に示す処理を終了し、次のフィールド位相
における同様の処理の実行に移ることになる。
【0160】また、ステップS405において、PDD_CN
T0が、閾値COUNTより大きくないと判断した場合には、
フィールド位相が0であるときに、繰り返しフィールド
が生じている3−2プルダウンされて形成されたフィー
ルド画像信号であるとは判断できないので、PDD_REQ0に
“0”をセットし、この図8に示す処理を終了し、次の
フィールド位相における同様の処理の実行に移ることに
なる。
【0161】このように、このプルダウンリクエスト回
路161は、どのフィールド位相時において、繰り返し
フィールドが生じているかを検出し、そのフィールド位
相時において、連続して複数回(閾値COUNTより多く)
繰り返しフィールドが生じており、かつ、5フィールド
間の間に静止画が挟まれている場合や、あるいは、たま
たま3−2プルダウンにより形成されたフィールド画像
信号の規則性を有する通常のフィールド画像信号でない
場合を確実に検出し、この結果をPDD_REQ0〜PDD_REQ4と
して出力して後段のプルダウンオン/オフ判定回路16
3に供給する。
【0162】すなわち、プルダウンリクエスト回路16
1は、繰り返しフィールド間に静止画が間に挟まってい
た場合は、プルダウン要求(PDD_REQ)を出さない。な
お、静止画像が存在するか否かの判断は、ステップS4
02の判断条件に限るものではなく、例えば、外部から
もらった静止画像判定情報を使って、判断するようにし
てもよい。
【0163】また、ステップS405において用いられ
る閾値COUNTは、外部から設定するようにすることも可
能である。この場合には、この実施の形態の画像信号処
理装置に供給されるフィールド画像信号の性質(例えば
DVDソースならばテレシネ変換されたソースである可能
性が高いのでこのCOUNTの値を小さくしたりする。)に
よって切り換えるようにしてもよい。
【0164】[2−4.プルダウンクリアー回路162
について]次に、プルダウンクリアー回路162につい
て説明する。プルダウンクリアー回路162には、位相
カウンタ150からのフィールド位相と、アキュムレー
タ123からのMAX_FIELDと、アキュムレータ124か
らのMAX_FRAME、REPEAT_FIELDと、メモリ群130から
のMAX_FIELD1D〜MAX_FIELD5Dと、メモリ群140からの
MAX_FRAME1D〜MAX_FRAME5Dと、後述するプルダウンオン
/オフ判定回路163からのプルダウン位相とが入力さ
れる。
【0165】ここで、プルダウン位相は、図9Dに一例
を示すように、入力されたフィールド画像信号が、3−
2プルダウンされて形成されたフィールド画像信号であ
ると判定された場合に、プルダウンのどの状態(0〜
4)にあるかを示す位相である。
【0166】図9は、プルダウン位相の決定処理を説明
するための図である。図9Aに示すように、3−2プル
ダウンされて形成されたフィールド画像信号がこの実施
の形態の画像信号処理装置に入力され、繰り返しフィー
ルド(リピートフィールド)が、図9Bに示す通常位相
であるフィールド位相の4相に存在していることが検出
された場合、後述するプルダウンオン/オフ回路163
は、図9Cに示すように、フィールド位相が4相の2フ
ィールド前のフィールド位相が2相の位置から、当該フ
ィールド画像信号が3−2プルダウンされた信号である
と判別したことを示すハイレベルとなるプルダウンオン
/オフ信号PDDETを出力する。
【0167】そして、図9Dに示すように、プルダウン
オン/オフ信号PDDETがハイレベルに変化した時点を0
(ゼロ)とし、この後、4から順次1づつカウントダウ
ンするようにされて形成される位相情報が、プルダウン
位相である。
【0168】したがって、プルダウンオン/オフ信号PD
DETがハイレベルであり、3−2プルダウンされて形成
されたフィールド画像信号であることが示されている間
は、図9Dに示したように、プルダウン位相は、0、
4、3、2、1、0、4、3、2、1、…というように
サイクリックに変化するようにされる。
【0169】そして、プルダウン位相が0相の位置のフ
ィールド画像信号が、繰り返しフィールドとして用いら
れる元のフィールド画像信号であり、プルダウン位相が
3の位置のフィールド画像信号が、繰り返し用いられた
フィールド画像信号であって、繰り返し画像信号(リピ
ートフィールド)そのものであるということを識別する
ことができるようにされる。
【0170】そして、プルダウンクリアー回路162
は、これに供給される例えばMAX_FRAME、MAX_FIELD、RE
PEAT_FIELD、MAX_FRAM1D〜MAX_FRAM5D、MAX_FIELD1D〜M
AX_FIELD5D、REPEAT_FIELD1D〜REPEAT_FIELD5Dを用い、
各プルダウン位相において、同一時間内のフレームにお
けるフィールド画像信号のフィールド内相関や時間が異
なるフレーム間のフィールド画像信号同士の差分の特徴
に基づいて、プルダウンから抜けていないかの判定を行
なう。
【0171】この判定の具体的な処理について、図10
を用いて説明する。なお、前述もしたように、この実施
の形態の画像処理装置は、入力端子in2を通じて、シ
ーンチェンジ位置を示すシーンチェンジ信号の供給を受
けることができるようにされており、プルダウンクリア
ー回路162は、このシーンチェンジ信号をも考慮し
て、この画像処理装置に入力されたフィールド画像信号
が、プルダウンから抜け出ていないか否かを判定するよ
うにしている。
【0172】また、ここでは、外部からのシーンチェン
ジ信号の供給を受けるものとして説明するが、例えば、
画像処理装置内部にシーンチェンジ点を検出するため
に、例えばDCT係数などの画像の周波数成分のヒスト
グラムを検出するヒストグラム検出回路を設け、画像の
周波数成分の分布に基づいて、シーンチェンジ点を検出
し、これをプルダウンクリアー回路162に供給するよ
うにしてもよい。
【0173】なお、このヒストグラム検出回路を用いる
場合においても、字幕の有無、字幕が有る場合にはその
エリアに応じて、処理の対象とする画像信号の1画面中
の領域を制御するようにすることができる。以下、プル
ダウン位相毎に、プルダウンから抜け出ていないか否か
を判定するための条件について説明する。
【0174】なお、図10に示すように、この実施の形
態の画像処理装置に入力されたフィールド画像信号が、
図10Aに示すように、3−2プルダウンされて形成さ
れたフィールド画像信号であり、そのプルダウン位相が
図10Bに示すように設定されている場合において、各
フィールド画像信号A1、A2、B1、B2、B3、C
1、C2、D1、D2、D3、…についてのフレーム間
の差の大きさDIFCNTは、図10Cに示すようになり、ま
た、フィールド間の差の大きさDIFCNTは、図10Dに示
すようになる。
【0175】このことは、同じフレームを構成するフィ
ールド画像信号同士の相関は高く、異なるフレームを構
成するフィールド画像信号同士の相関は、同じフレーム
を構成するフィールド画像信号同士のそれと比べて低く
なるという画像信号の特性にも対応している。そして、
この図10に示したような特徴に基づいて、各プルダウ
ン位相時において、プルダウンから抜け出たか否かを以
下に説明する条件に従ってプルダウンクリアー回路16
2は判定するようにしている。
【0176】なお、図10Cにおいて、フィールド画像
信号A1のフレーム間のDIFCNTは、フィールド画像信号
A1の2フィールド後のフィールド画像信号B1との差
の大きさであり、フィールド画像信号A2のフレーム間
のDIFCNTは、フィールド画像信号A2の2フィールド後
のフィールド画像信号B2との差の大きさであるという
ように表現したものである。
【0177】同様に、図10Dにおいて、フィールド画
像信号A1のフィールド間のDIFCNTは、フィールド画像
信号A1の1フィールド後のフィールド画像信号A2と
の差の大きさであり、フィールド画像信号A2のフィー
ルド間のDIFCNTは、フィールド画像信号A2の1フィー
ルド後のフィールド画像信号B1との差の大きさである
というように表現したものである。
【0178】また、以下において、〜に示す条件
は、プルダウンでない条件を示しており、〜の条件
が1つでも成立すれば、クリアーフラグを立てることに
なる。
【0179】[2−4−1.プルダウン位相0相の時の
判定条件について]プルダウン位相0相の場合には、RE
PEAT_FIELD…B1とB3間、MAX_FRAME1D…A2とB2間 MAX_FRAME2D…A1とB1間であり、THRESH0…定数またはマ
イコン設定とすると、以下の〜についてチェックす
る。 REPEAT_FIELD=0 |MAX_FRAME1D−MAX_FRAME2D|>THRESH0 B1とB2の間にシーンチェンジあり 上述の〜のうちの少なくとも1つが成立する場合に
は、クリアーフラグを立てることになる。
【0180】この場合、REPEAT_FIELD=0は、繰り返
しフィールドであるか否かを判断するものであり、繰り
返されるフィールド画像位置において図10Eに示すよ
うにREPEAT_FIELDをオンにすることを前提にすると、こ
のREPEAT_FIELDは、必ずオン(“1”)になっていなけ
ればならず、REPEAT_FIELDがオンでない場合には、クリ
アーフラグを立てる。
【0181】また、|MAX_FRAME1D−MAX_FRAME2D|>
THRESH0は、時間的に隣り合うフレームのトップフィー
ルド同士の差分と、ボトムフィールド同士の差分との差
分を取った場合、その隣り合うフィールド間において、
シーンチェンジなどが発生していなければ、その差分
は、所定の閾値THRESH0以下になるはずである。これを
利用し、シーンチェンジなどが発生していないかを検出
し、発生している場合には、クリアーフラグを立てる。
【0182】さらに、B1とB2の間にシーンチェンジが
有ることが、外部からのシーンチェンジ信号によって通
知された場合、フィールド画像信号B3をフィールド画
像信号B1で置き換えることはできないので、クリアー
フラグを立てる。
【0183】[2−4−2.プルダウン位相1相の時の
判定条件について]プルダウン位相1相の場合には、MA
X_FRMAE3D…B2とC1間、MAX_FRAME4D…B1とB3の
間、MAX_FIELD1D…C1とC2間、MAX_FIELD2D…C1と
B3であり、THRESH1、2…定数またはマイコン設定とす
ると、以下のについてチェックする。 |MAX_FRMAE3D−MAX_FRAME4D|>THRESH1 かつ |MAX_FIELD1D−MAX_FIELD2D|>THRESH2 このの関係が成立する場合には、クリアーフラグを立
てる。
【0184】この場合、前段の条件は、フレームをまた
ぐ2フィールド間隔差分と、フィールドが補われている
ためにフレームをまたがない2フィールド間隔差分との
差分値が閾値THRESH1より大きいかを判断するものであ
る。また、後段の条件は、同じフレーム内の1フィール
ド間隔差分とフレームをまたぐフィールド間差分との差
分値が閾値THRESH2より大きいかを判断するものであ
る。
【0185】これら前段部分と後段部分の条件を同時に
満足した場合には、シーンチェンジなどの可能性が高い
ので、クリアーフラグを立てることになる。
【0186】[2−4−3.プルダウン位相2相の時の
判定条件について]プルダウン位相2相の場合には、MA
X_FRMAE1D…B3とC2の間、MAX_FRAME2D…B2とC1
の間であり、THRESH0…定数またはマイコン設定とする
と、以下の、についてチェックする。 |MAX_FRAME1D−MAX_FRAME2D|>THRESH0 C1とC2の間にシーンチェンジあり この、のいずれか一方の関係が成立する場合には、
クリアーフラグを立てる。
【0187】この場合、の条件は、プルダウン位相0
の場合のの条件と同じ理由により用いられるものであ
り、の条件は、同じくプルダウン位相0の場合のの
条件と同じ理由により用いられるものである。
【0188】[2−4−4.プルダウン位相3相の時の
判定条件について]プルダウン位相3相の場合には、MA
X_FIELD1D…B2とB3の間、MAX_FIELD2D…B1とB2
の間であり、THRESH3…定数またはマイコン設定とする
と、以下のについてチェックする。 |MAX_FIELD1D−MAX_FIELD2D|≧THRESH3 このの関係が成立する場合には、クリアーフラグを立
てる。
【0189】この場合、図10Aに示した各フィールド
の関係からも分かるように、フィールド画像信号B1、
B2、B3のそれぞれは、同じフレームを構成するフィ
ールドであるので、そのフレーム内におけるフィールド
差分は、所定の閾値THRESH3より小さくなるはずであ
り、この条件を越えた場合には、クリアーフラグを立て
ることになる。
【0190】[2−4−5.プルダウン位相4相の時の
判定条件について]プルダウン位相4相の場合には、MA
X_FRAME1D…B1とB3間、MAX_FRAME2D…B2とA2
間、MAX_FIELD1D…B1とB2間、MAX_FIELD2D…B1と
A2の間であり、THRESH1、2…定数またはマイコン設定
とすると、以下のについてチェックする。 |MAX_FRAME1D−MAX_FRAME2D|≧THRESH1 かつ |MAX_FIELD1D−MAX_FIELD2D|≧THRESH2 B2とB3の間にシーンチェンジありこの、のいずれ
か一方の関係が成立する場合には、クリアーフラグを立
てる。
【0191】この場合、前段の条件は、フレームをまた
ぐ2フィールド間隔差分と、フィールドが補われている
ためにフレームをまたがない2フィールド間隔差分との
差分値が閾値THRESH1以上かを判断するものである。ま
た、後段の条件は、同じフレーム内の1フィールド間隔
差分とフレームをまたぐフィールド間差分との差分値が
閾値THRESH2以上かを判断するものである。
【0192】したがって、に示した条件の前段部分と
後段部分とを同時に満足した場合には、シーンチェンジ
などの可能性が高いので、クリアーフラグを立てること
になる。また、外部からのシーンチェンジ信号に基づい
て、の条件を満足した場合にもクリアーフラグを立て
る。
【0193】このように、プルダウンクリアー回路16
2は、各プルダウン位相において、3−2プルダウンさ
れて形成されたフィールド画像信号が有する特徴から外
れているか否かを判別し、その特徴から外れていること
を判別した場合には、クリアーフラグをオンにし、これ
をプルダウンオン/オフ判定回路163に入力し、即座
に3−2プルダウンされたフィールド画像信号のための
処理から抜けることができるようにしている。
【0194】なお、上述した1〜5の条件は一例であ
り、各位相においてプルダウンである条件(同一時間内
のフレームと繰り返しフィールドをもつ同一時間内のフ
レームが規則的に現れることを示す条件)を満たす他の
条件(例えば、上記の変形条件及び動きベクトル情報
等)を用いるようにしてもよい。
【0195】[2−5.プルダウンオン/オフ判定回路
163について]次に、プルダウンオン/オフ判定回路
163について説明する。プルダウンオン/オフ判定回
路163には、上述したように、プルダウンクリアー回
路162からのクリアーフラグPDD_CELERと、プルダウ
ンリクエスト回路161からのPDD_REQ0〜PDD_REQ4と、
位相カウンタ150からのフィールド位相が入力され
る。
【0196】図11は、プルダウンオン/オフ判定回路
163において、毎フィールド毎に実行される処理を説
明するためのフローチャートである。プルダウンオン/
オフ判定回路163はまず、プルダウンモードがオンに
なっているか否かを判断する(ステップS501)。こ
れは、当該プルダウンオン/オフ判定回路163からセ
レクタ172に供給されるプルダウンオン/オフ信号PD
DETを確認することにより、容易にかつ確実に判別する
ことができる。
【0197】ステップS501の判断処理において、ま
だプルダウンモードがオンになっていないと判断したと
きには、プルダウンオン/オフ判定回路163は、プル
ダウンリクエスト回路161からのPDD_REQ0〜PDD_REQ4
の中で、“1”になっているものがあるか否かを判断す
る(ステップS502)。
【0198】ステップS502の判断処理において、PD
D_REQ0〜PDD_REQ4の中で、“1”になっているものがあ
ると判断したときには、プルダウンオン/オフ判定回路
163は、プルダウンモードを所定の位置からオンにし
(ステップS503)、図9を用いて前述したようにプ
ルダウン位相をセットするようにする(ステップS50
4)。
【0199】そして、プルダウンオン/オフ判定回路1
63は、現プルダウン位相においてクリアーフラグPDD_
CELARがオンになっているか否かを判断し(ステップS
505)、クリアーフラグPDD_CELARがオンになってい
た場合には、プルダウンモードをオフにして(ステップ
S506)、この図11に示す処理を終了する。クリア
ーフラグPDD_CELARがオンでないときには、プルダウン
モードはオンのまま出力するようにされる。
【0200】このように、プルダウンモードをオン/オ
フにする処理は、プルダウンオン/オフ判定回路163
から出力されるプルダウンオン/オフ信号PDDETをオン
状態からオフに変化させたり、オフ状態からオンに変化
させたりするものである。
【0201】また、ステップS502の判断処理におい
て、PDD_REQ0〜PDD_REQ4の中に“1”を満たす位相
(オンになっているプルダウン位相)が存在しないと判
断した場合にも、プルダウンオン/オフ判定回路163
は、この図11に示す処理を終了する。
【0202】また、ステップS501の判断処理におい
て、既にプルダウンモードがオンになっていると判断し
たときには、プルダウンオン/オフ判定回路163は、
ステップS505からの処理を行ない、プルダウンモー
ドをオフにするか否かの処理を行なう。
【0203】このようにして、プルダウンオン/オフ判
定回路163において形成されるプルダウンオン/オフ
信号PDDETと、プルダウン位相とは、プルダウン位相検
出部160の最終段の挿入位相決定回路164に入力さ
れる。
【0204】[2−6.挿入位相決定回路164につい
て]挿入位相決定回路164は、プルダウン位相に基づ
いて挿入位相を決定し、これをセレクタ171に供給し
て、フィールド/フレーム変換回路200に供給するフ
ィールド画像信号の位相を切り換える。以下に、挿入位
相決定回路164の処理について説明する。図12は、
プルダウン位相と挿入位相との関係を説明するための図
である。
【0205】図12に示すように、プルダウン位相が4
相のフィールド画像信号B2とインターリーブするフィ
ールド画像信号は、フィールド画像信号B2の1フィー
ルド前のフィールド画像信号B1であっても、フィール
ド画像信号B2の1フィールド後のフィールド画像信号
B3であってもよく、ハードウェアの構成上、楽なほう
でよい。これは、同じフレームの画像信号を構成するフ
ィールド画像信号であるからである。
【0206】しかし、図12において、フィールド画像
信号D2とフィールド画像信号D3との間でフィルム処
理からビデオ処理に切り換わった場合においては、フィ
ールド画像信号D2の前、あるいは、後ろのどちらの位
相のフィールド画像信号をインターリーブに用いるよう
にしてもよいとはいえない。
【0207】こういった場合に、この実施の形態の画像
処理装置の挿入位相決定回路164は、プルダウンモー
ドをクリアーする判定が若干遅れて、例えば、図12に
おいてフィールド画像信号D3までを3−2プルダウン
されて形成されたものとしてしまう可能性がある。
【0208】そこで、この実施の形態の挿入位相決定回
路164は、プルダウンモードクリアーの判定の遅れを
も考慮して、基準フィールド画像信号(図12における
フィールド画像信号D2)の1フィールド前のフィール
ド画像信号をインターリーブするフィールド画像信号と
して選ぶようにしている。
【0209】このように、REPEAT_FIELD(図12におい
てフィールド画像信号D3)の1フィールド前の基準フ
ィールド画像信号(図12においてフィールド画像信号
D2)について、このフィールド画像信号とインターリ
ーブするフィールド画像信号を、常にその1フィールド
前のフィールド画像信号(図12においてフィールド画
像信号D1)を用いるように決めることにより、コーミ
ング現象を最低限に押さえるようにしている。
【0210】そして、挿入位相決定回路164から出力
された挿入位相は、セレクタ171に供給され、前述も
したように、フィールドメモリ122からの出力か、フ
ィールドメモリ114からの出力かを選択して、セレク
タ172の一方の入力端aに供給する。
【0211】セレクタ172では、プルダウンオン/オ
フ判定回路163から出力されるプルダウンモードPDDE
Tに従って、オンならばセレクタ172からの出力を、
オフならばフィールド補間回路115の出力を選択し、
フィールド/フレーム変換回路200においてフィール
ドメモリ113から出力されるフィールド画像信号とイ
ンターリーブして、フレーム信号を形成し、これを出力
する。
【0212】なお、前述もしたように、アキュムレータ
123、124に供給される画素値の差分に対する閾値
α、画素値が閾値αより大きな画素の画素数の最大値DI
FCNTに対する閾値β、プルダウンリクエスト回路161
に供給される3−2プルダウンされて形成されたフィー
ルド画像信号が有する規則性の繰り返し回数PDD_CNTに
対する閾値COUNT、プルダウンクリアー回路162に供
給される3−2プルダウンされて形成されたフィールド
画像信号の規則性から外れたか否かを検出するために用
いられる閾値THRESH0、THRESH1、THRESH2、THRESH3等
は、字幕のあり/なしや入力ソースのノイズ情報、入力
ソースの種類によってその値を適応的に切り換えること
ができるようにしている。
【0213】このようにすることによって、字幕のあり
/なしや入力ソースのノイズ情報、入力ソースの種類に
よって、最も正確に3−2プルダウンされて形成された
フィールド画像信号か否かを検出可能な状態にして、そ
の検出、すなわち、3−2プルダウン信号か否かの検出
を行なうようにすることができる。
【0214】[3.プルダウン信号検出回路の単体の構
成と利用]なお、前述の実施の形態においては、プルダ
ウン信号検出回路100とフィールド/フレーム変換回
路200とからなる画像処理装置を構成した場合を例に
して説明したがこれに限るものではない。プルダウン信
号検出回路100部分だけを構成し、これを上述した実
施の形態の場合と同様に、フィールド/フレーム変換回
路を備えたアップコンバータに搭載するようにして、よ
り検出精度の高いプルダウン信号検出が可能なアップコ
ンバータを構成することができる。したがって、プルダ
ウン信号検出回路100のみを構成し、これを単独で流
通させることも可能である。
【0215】[4.プルダウン信号検出回路の画像符号
化装置への適用について]また、前述した実施の形態の
プルダウン信号検出回路100は、アップコンバータだ
けでなく、画像符号化装置にも適用することができる。
【0216】3−2プルダウンされて形成されたフィー
ルド画像信号は、前述もしたように、5フィールドに1
回、2フィールド前の画像信号が繰り返される。したが
って、3−2プルダウンされて形成されたフィールド画
像信号を例えばMPEG方式などで画像符号化する場合
には、繰り返しフィールドを含むフレームにおいて、重
複するフィールドのいずれか一方のフィールドはいわば
余分な情報であり、冗長な情報であるといえる。
【0217】そこで、3−2プルダウンされて形成され
たフィールド画像信号を符号化する場合には、繰り返し
フィールドの1フィールド前のフィールド画像信号を基
準フィールド画像信号とした場合に、この基準フィール
ド画像信号の1フィールド前、あるいは、1フィールド
後ろのフィールド画像信号を削除して符号化する。すな
わち、繰り返しフィールド含むフレームにおいては、重
複するフィールドのうちの一方を削除してインターリー
ブし、これを符号化する。これにより誤動作を防止し、
冗長度を低減させて高能率の画像符号化を行なうことが
可能となる。
【0218】図13は、プルダウン信号検出回路100
を用いて構成した画像符号化装置を説明するためのブロ
ック図である。この画像符号化装置は、図13に示すよ
うに、プルダウン自動検出回路150と、フィールド/
フレーム変換回路250と、例えばMPEG方式で画像
データを符号化するエンコーダ300とを備えたもので
ある。
【0219】プルダウン自動検出回路150は、図1を
用いて前述したプルダウン信号検出回路100とほぼ同
様に構成されたものである。このため、プルダウン自動
検出回路150も図1に示したプルダウン信号検出回路
100とほぼ同様の構成を有するものとし、図1をも参
照しながら図13に示すプルダウン自動検出回路150
について説明する。
【0220】すなわち、プルダウン自動検出回路150
の場合には、例えば、プルダウンオン/オフ判定回路1
63からのプルダウンオン/オフ信号PDDETとプルダウ
ン位相とを繰り返し情報としてフィールド/フレーム変
換回路250に供給することができるようにしている。
【0221】フィールド/フレーム変換回路250は、
図1に示したフィールド/フレーム変換回路200とほ
ぼ同様に構成されたものである。しかし、図13に示す
フィールド/フレーム変換回路250は、プルダウン自
動検出回路150からのプルダウンオン/オフ信号PDDE
Tとプルダウン位相との供給を受けて、プルダウンオン
/オフ信号PDDETがオン状態にあるときにおいて、プル
ダウン位相が0相のフィールドを含むフレーム合成、ま
たは、3相のフィールドを含むフィールド合成のいずれ
か一方の場合を行なわないようにする。
【0222】すなわち、繰り返しフィールドとなるフィ
ールドと繰り返しフィールドとのうちの一方を削除する
ようにする。したがって、図12Aに示したように3−
2プルダウンされて形成されたフィールド画像信号があ
る場合に、繰り返しフィールドとされる先のフィールド
(例えば、フィールドB1)を削除する場合には、フィ
ールドB1とフィールドB2、フィールドB2とフィー
ルドB1とのインターリーブは行なわないようにする。
【0223】また、図12Aに示したように3−2プル
ダウンされて形成されたフィールド画像信号がある場合
に、繰り返しフィールドとされたフィールド(例えば、
フィールドB3)を削除する場合には、フィールドB3
とフィールドB2とのインターリーブは行なわないよう
にする。
【0224】このようにして、繰り返されるフィールド
画像信号(繰り返しフィールドとなるフィールド)と、
繰り返されたフィールド画像信号(繰り返しフィール
ド)とのうちの一方を削除するようにしてフィールド画
像信号を形成し、これをエンコーダ300に供給する。
【0225】このとき、フィールド/フレーム変換回路
250は、例えば、どの部分が3−2プルダウンされた
フィールド画像信号に基づくフレーム画像信号であるか
を示す情報や、繰り返しフィールドとなるフィールド、
あるいは、繰り返しフィールドを削除して形成するよう
にした部分を示す情報をプルダウン情報としてエンコー
ダ300に供給する。
【0226】エンコーダ300は、フィールド/フレー
ム変換回路250からのフレーム画像信号を例えばMP
EG方式で符号化処理し、これにフィールド/フレーム
変換回路250からのプルダウン情報をも付加して最終
的な符号化データを形成し、これを出力する。
【0227】エンコーダ300から出力された符号化デ
ータは、記録系を通じて光ディスク、光磁気ディスク、
磁気ディスクなどの種々の記録媒体に記録されたり、あ
るいは、送信系を通じて、送信されたりするようにされ
る。すなわち、この画像符号化装置は、各種の記録装置
や記録再生装置、あるいは、放送装置、さらには、記録
装置装置、記録再生装置、情報送受信装置としての機能
を有するパーソナルコンピュータなどの各種のコンピュ
ータにも適用することができるものである。
【0228】そして、図13に示した画像符号化装置に
より符号化された符号化データを再生する場合には、符
号化方式に応じた復号化処理を行なうとともに、符号化
データに付加されているプルダウン情報に基づいて、符
号化時において削除するようにしたフィールドを含むフ
レームを補うことにより、正常な再生が可能となる。
【0229】なお、ここでは、3−2プルダウンされて
形成された画像信号区間において、繰り返しフィールド
を含むフレームにおいて、重複するフィールドのいずれ
か一方を削除してインターリーブし、符号化する場合を
説明した。しかし、繰り返しフィールドについても、前
述したアップコンバートの場合と同様に、その直前のフ
ィールドとインターリーブして記録するようにしてもよ
い。
【0230】重複するフィールドを削除することなく、
通常のアップコンバートの場合と同様にフィールド画像
信号をフレーム画像信号に変換して符号化処理する場合
において、例えば、図12に示したように、3−2プル
ダウンにより形成されたフィールド画像信号(フィルム
処理されて形成されたフィールド画像信号)と、通常の
フィールド画像信号(ビデオ処理されて形成されたフィ
ールド画像信号)とが混在する場合もある。
【0231】この場合に、図12に示したように、3−
2プルダウンされて形成されたフィールド画像信号から
ビデオ処理されて形成された通常のフィールド画像信号
に切り換わった場合には、どのように処理するかが問題
になる。
【0232】例えば、図12に示したように、3−2プ
ルダウンされて形成されたフィールド画像信号におい
て、フィールド画像信号D2とフィールド画像信号D3
との間でビデオ処理された通常のフィールド画像信号に
切り換わった場合について考える。
【0233】この場合には、プルダウンモードをクリア
ーする判定が若干遅れて、例えば、図12においてフィ
ールド画像信号D3までを3−2プルダウンされて形成
されたものとしてしまう可能性もあるため、基準フィー
ルド画像信号(図12におけるフィールド画像信号D
2)の1フィールド後のフィールド画像信号(図12に
おけるフィールド画像信号D3)は削除し、フレーム画
像信号の構成には考慮に入れないようにする。
【0234】このようにすることにより、重複するフィ
ールドを削除しないでインターリーブして符合かする場
合であっても、異なるフレームのフィールド画像信号同
士をインターリーブして記録してしまうことを防止し、
フィールド画像信号からフレーム画像信号を正常に形成
し、これを記録するようにすることができる。
【0235】[5.実施の形態の具体的な効果につい
て]このように、この実施の形態のプルダウン信号検出
回路100は、フレーム間の差分値だけでなくフィール
ド間の差分値、シーンチェンジ情報等を用いることによ
り、リピートフィールド時だけでなく全てのタイミング
において、プルダウンの不連続性を随時検出し、時間的
に異なるフレームを構成するフィールド画像信号を構成
することを確実に防止することができるので、コーミン
グ現象の低減を実現することができる。
【0236】また、この実施の形態のプルダウン信号検
出回路100は、全てのタイミングにおいてプルダウン
の不連続を検出できるので、プルダウン信号検出結果と
映像信号のタイミングを合わせるためのシステムディレ
イ量(即ちフィールドメモリ)を削減することが可能で
ある。
【0237】また、この実施の形態のプルダウン信号検
出回路100は、字幕あり/なしや字幕の位置を検出し
たり、或いは、外部からその情報をもらったりし、これ
を考慮することにより、差分演算を行なうエリアを切り
換えることができる。このことにより、字幕の有無にか
かわらず、精度の高いプルダウン信号検出を行なうこと
が可能である。
【0238】また、この実施の形態のプルダウン信号検
出回路100は、フィールド画信号を複数の小領域に分
割し、この小領域を処理単位として各小領域毎に差分演
算などの処理を行なうようにしているので、1フィール
ドの途中で3−2プルダウンされて形成された画像信号
か否かを検出することができ、その後の制御を適性に行
なうことによって、異なる時間のフィールドを構成する
フィールド画像信号を用いてフレーム画像信号を形成す
るなどのことを確実に防止し、コーミング現象の発生を
最低限に押さえることができる。
【0239】また、この実施の形態のプルダウン信号検
出回路100は、マクロなエリア(m画素×nラインの
小領域)における差分演算などの処理とミクロなエリア
(60画素×1ラインの最小領域)における差分演算を
平行して行ない、どちらか一方でもプルダウンでないこ
とを示した場合には、プルダウン処理からすぐに抜ける
ようにすることができる。
【0240】これにより、3−2プルダウンされて形成
されたフィールド画像信号の区間から、そうでない画像
信号区間に切り換わったタイミングをリアルタイムに検
出し、その後の処理がフィールド画像の不正合となるこ
とがないようにすることができる。小さな領域でのコー
ミング現象をも回避することが可能となる。
【0241】また、この実施の形態のプルダウン信号検
出回路100は、プルダウンリクエスト回路161にお
いて、5フィールドに1回繰り返しフィールドが存在す
るというプルダウンの規則性を数回数えてから、始めて
プルダウン処理を行なうようにしている。
【0242】これにより、3−2プルダウンされて形成
された画像信号の規則性を偶然もったビデオ信号をも区
別することが可能となり、コーミング現象を低減するこ
とができる。また、静止画に近い画像が繰り返しフィー
ルド以外のタイミングで現れた場合には、繰り返しフィ
ールドとしてカウントしないことにより、静止画に近い
画像の誤検出を低減することができる。
【0243】この実施の形態のプルダウン信号検出回路
100は、入力ソース情報やノイズ情報をマイコン等か
らもらうことにより、閾値や検出方法等を切り換えるこ
とにより、3−2プルダウンされて形成されたフィール
ドか否かの検出精度を向上させることができる。
【0244】[6.その他]なお、前述した実施の形態
においては、アキュムレータ123、124からの出力
情報をフィールド単位に記憶するメモリ群130、14
0は、多段のメモリにより構成されるものとして説明し
たが、これに限るものではない。1つのメモリの領域を
変えて管理するようにしてももちろんよい。
【0245】また、前述した実施の形態においては、プ
ルダウン信号検出回路100、プルダウン自動検出回路
150、フィールド/フレーム変換をも行なう画像処理
装置(アップコンバータ)、および、画像符号化を行な
う画像符号化装置のそれぞれをハードウェアにより構成
するものとして説明したが、これに限るものではない。
【0246】前述した、プルダウン信号検出回路10
0、プルダウン自動検出回路150、画像処理装置(ア
ップコンバータ)、および、画像符号化装置のそれぞれ
を、ソフトウエアによって実現することも可能である。
【0247】したがって、プルダウン信号検出回路10
0をソフトウエアにより構成するようにする場合には、
順次に供給されるフィールド画像信号をフィールド単位
に複数フィールド分ラッチするようにし(ステップ
1)、順次に最新に供給されるフィールド画像信号と、
1フィールド前のフィールド画像信号との差分と1フレ
ーム前のフィールド画像信号との差分を求め、これら差
分に基づいて、プルダウン信号か否かを検出したり、ま
た、プルダウン信号の規則性から外れた時点を検出した
りするための情報(差分に応じた情報)を生成する(ス
テップ2)。
【0248】ここで生成された差分に応じた情報は、フ
ィールド単位に複数フィールド分記憶保持するようにし
(ステップ3)、複数フィールド分の1フレーム間隔の
フィールド画像信号間の差分に応じた情報に基づいてプ
ルダウン信号か否か、すなわち、プルダウンオンか否か
を検出する(ステップ4)。
【0249】また、複数フィールド分の1フレーム間隔
のフィールド画像信号間の差分に応じた情報、および、
複数フィールド分の1フィールド間隔のフィールド画像
信号間の差分に応じた情報に基づいて、プルダウン信号
が、プルダウン信号の規則性から外れた時点を検出す
る。すなわち、プルダウンオフになった時点を検出する
(ステップ5)。
【0250】これら、プルダウンオン/オフ検出に基づ
いて、処理の対象となっているインターレース画像信号
の3−2プルダウンされて形成された部分と、そうでな
い部分とを正確に判別し、フレームの形成に用いるフィ
ールドを確実に同じフレームを構成するものを用いるよ
うに構成したり、冗長なフィールドを削除した後に符号
化したりするなどのことができるようにされる。
【0251】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、従来、5フィールドに1回の繰り返しフィールドの
タイミングにおいてしか、3−2プルダウンされて形成
された画像信号か否かを検出することができなかったの
に対して、3−2プルダウンされて形成された画像信号
か否かを全てのタイミングで検出することができる。こ
れにより、3−2プルダウンされて形成された画像信号
からそうでない通常の画像信号に切り換わった場合に
も、即座に3−2プルダウンされた画像信号に対する処
理から抜けることが可能となり、コーミング現象を低減
させることができる。
【0252】また、シーンチェンジなどをも考慮するこ
とによって、精度よく3−2プルダウンされて形成され
た画像信号か否かを検出し、繰り返しフィールドのタイ
ミング以外においても3−2プルダウンされた画像信号
に対する処理から抜けることが可能となり、コーミング
現象を低減させることができる。
【0253】また、3−2プルダウンされて形成された
フィールド画像信号に字幕がついている場合には、その
字幕エリアを処理範囲から除外することによって、字幕
が現れたり消えたりするタイミングに依存して、3−2
プルダウンされて形成された画像信号に対する処理がオ
フになったりオンになったり切り換わることがないよう
にすることができる。
【0254】また、分割された小領域ごとの差分演算と
検出に基づいて、フィールド単位でなく、いずれの時間
でも3−2プルダウンされた画像信号信号に対する処理
から抜け出ることができる。従って、プルダウンでない
と判別された場合には、1フィールド間処理を待つこと
なく、画素単位で3−2プルダウンされた画像信号信号
に対する処理を辞めることができる。
【0255】また、小領域を処理単位とする差分演算処
理と、小領域内をさらに分割した採用領域を処理単位と
する差分演算処理とを平行して行なうことにより、ノイ
ズが多い画像信号に対する処理を精度よく行なうことが
可能となる。すなわち、ノイズが多い画像信号の場合に
は、差分演算の閾値を緩くすることにより検出感度を緩
くすることが考えられるが、このようにした場合であっ
ても、小領域内の違いを最小領域によって見落とすこと
が無いようにすることができる。
【0256】また、静止画が続いた際の誤検出を削減す
ることが可能である。また、入力ソースやノイズ状況の
異なる画像信号に対しても、3−2プルダウンされた画
像信号か否かを精度良く検出することが可能である。
【0257】また、従来のアップコンバータと比べて、
コーミング現象が少なく、高画質なアップコンバート
(フィールド/フレーム変換)が可能な画像処理装置を
実現することができる。また、誤動作がなく、冗長度の
低い符号化データの形成が可能な符号化装置を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるフィールド信号検出装置の一実
施の形態を適用した画像処理装置の一実施の形態を説明
するためのブロック図である。
【図2】図1に示した画像処理装置のアキュムレータに
おける処理の領域分割の一例を説明するための図であ
る。
【図3】図1に示した画像処理装置のアキュムレータに
おける処理の領域分割の他の例を説明するための図であ
る。
【図4】図1に示した画像処理装置のアキュムレータ1
24における繰り返しフィールド(REPEAT_FIELD)の検
出処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示した画像処理装置のアキュムレータ1
23、124における差分検出処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図6】図1に示した画像処理装置のアキュムレータ1
23、124における領域内(小領域、最小領域)の処
理を説明するためのフローチャートである。
【図7】フィールド位相の一例を説明するための図であ
る。
【図8】図1に示した画像処理装置のプルダウンリクエ
スト回路の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図9】図1に示した画像処理装置のプルダウンオン/
オフ回路において生成されるプルダウン位相について説
明するための図である。
【図10】図1に示した画像処理装置のプルダウンクリ
アー回路の動作を説明するための図である。
【図11】図1に示した画像処理装置のプルダウンオン
/オフ判定回路の処理を説明するためのフローチャート
である。
【図12】図1に示した画像処理装置の挿入位相決定回
路の挿入位相決定処理について説明するための図であ
る。
【図13】この発明によるフィールド信号検出装置の一
実施の形態を適用した画像符号化装置の一実施の形態を
説明するためのブロック図である。
【図14】従来のフィールド検出装置を使った画像処理
装置の一例を示すブロック図である。
【図15】プルダウンパターンを説明するための図であ
る。
【図16】フィールド信号からフレーム信号への変換動
作を説明するための図である。
【図17】プルダウンパターンの位相が変化する場合を
説明するための図である。
【符号の説明】
100…プルダウン信号検出回路、110…ラッチ部、
111〜114…フィールドメモリ、120…差分処理
部、121、122…演算器、123、124…アキュ
ムレータ、130…メモリ群、131〜135…メモ
リ、140…メモリ群、141〜145…メモリ、15
0…位相カウンタ、160…プルダウン信号検出部、1
61…プルダウンリクエスト回路、162…プルダウン
クリアー回路、163…プルダウンオン/オフ判定回
路、164…挿入位相決定回路、170…セレクタ部、
171、172…セレクタ、200…フィールド/フレ
ーム変換回路、in1…フィールド画像信号の入力端
子、in2…閾値、パラメータなどの外部情報の入力端
子、in3…垂直同期信号の入力端子、out…出力端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 勝成 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 太田 正志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C059 LA07 MA00 PP04 PP11 PP16 SS11 UA02 UA33 5C063 AC01 AC10 BA04 CA11 CA23 DA03 DB09 EB03 EB37

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力されたフィールド画像信号をフィール
    ド単位に複数フィールド分記憶するフィールド記憶手段
    と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フィー
    ルド前の前記フィールド記憶手段からのフィールド画像
    信号との差分に応じた情報を形成する第1の差分処理手
    段と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フレー
    ム前の前記フィールド記憶手段からのフィールド画像信
    号との差分に応じた情報を形成する第2の差分処理手段
    と、 前記第1の差分処理手段からの出力情報をフィールド単
    位に複数フィールド分記憶する第1の記憶手段と、 前記第2の差分処理手段からの出力情報をフィールド単
    位に複数フィールド分記憶する第2の記憶手段と、 前記第2の差分処理手段からの出力情報と前記第2の記
    憶手段の記憶情報とから、順次に入力されるフィールド
    画像信号が、3−2プルダウンされて形成されたフィー
    ルド画像信号であるかを検出する第1の検出手段と、 前記第1の差分処理手段からの出力情報と、前記第2の
    差分処理手段からの出力情報と、前記第1の記憶手段の
    記憶情報と、前記第2の記憶手段の記憶情報とに基づい
    て、順次に入力されるフィールド画像信号が、3−2プ
    ルダウンされて形成されたフィールド画像信号の特徴を
    持たないフィールド画像信号に切り換わったことを検出
    する第2の検出手段とを備えることを特徴とするプルダ
    ウン信号検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のプルダウン信号検出装置
    であって、 前記第2の検出手段は、順次に入力される前記フィール
    ド画像信号のシーンチェンジ位置を示す情報の供給を受
    けることができるようにされており、前記シーンチェン
    ジ位置を示す情報をも考慮して、3−2プルダウンされ
    て形成されたフィールド画像信号の特徴を持たないフィ
    ールド画像信号に切り換わったことを検出することを特
    徴とするプルダウン信号検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のプルダウン信号検出装置
    であって、 前記第1の検出手段は、注目しているフィールド画像信
    号から5フィールド前以外のフィールドにおける1フレ
    ーム間隔のフィールド画像信号の差分が閾値以下である
    場合には、当該注目しているフィールド画像信号を繰り
    返しフィールドとして検出しないようにすることを特徴
    とするプルダウン信号検出装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のプルダウン信号検出装置
    であって、 前記第1の差分処理手段と、前記第2の差分処理手段
    と、前記第1の検出手段と、前記第2の検出手段とのそ
    れぞれにおいては、用いる閾値や検出条件を、処理の対
    象とする信号のノイズレベルを示す情報、あるいは、処
    理の対象とする信号の入力ソースの種類を示す情報に基
    づいて、適応的に変化させることを特徴とするプルダウ
    ン信号検出装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のプルダウン信号検出装置
    であって、 前記第1の差分処理手段と前記第2の差分処理手段と
    は、処理の対象とする2つのフィールド画像信号のそれ
    ぞれについて、所定の大きさの複数の小領域に分割し、
    処理の対象とする前記2つのフィールド画像信号間の対
    応する前記小領域間毎に差分を求めて処理することを特
    徴とするプルダウン信号検出装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のプルダウン信号検出装置
    であって、 前記第1の差分処理手段と前記第2の差分処理手段と
    は、前記小領域内をさらに小さな領域である最小領域に
    分割し、前記小領域を処理単位とする処理と、前記最小
    領域を処理単位とする処理とを平行に行なうことを特徴
    とするプルダウン信号検出装置。
  7. 【請求項7】請求項5に記載のプルダウン信号検出装置
    であって、 前記第1の差分処理手段と、前記第2の差分処理手段と
    は、字幕の付加位置を示す情報の供給を受けることがで
    きるようにされており、前記字幕の付加位置を示す情報
    に基づいて、字幕が付加されている前記小領域部分を処
    理の対象外とすることを特徴とするプルダウン信号検出
    装置。
  8. 【請求項8】入力されたフィールド画像信号をフィール
    ド単位に順次に複数フィールド分記憶保持するようにす
    る記憶保持工程と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フィー
    ルド前の前記記憶保持工程において記憶保持するように
    したフィールド画像信号との差分に応じた情報を形成す
    る第1の差分処理工程と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フレー
    ム前の前記記憶保持工程において記憶保持するようにし
    たフィールド画像信号との差分に応じた情報を形成する
    第2の差分処理工程と、 前記第1の差分処理工程において得られた情報をフィー
    ルド単位に複数フィールド分を第1の記憶手段に記憶す
    るようにする第1の情報記憶工程と、 前記第2の差分処理工程において得られた情報をフィー
    ルド単位に複数フィールド分を第2の記憶手段に記憶す
    るようにする第2の情報記憶工程と、 前記第2の差分処理工程において得られた情報と前記第
    2の記憶手段の記憶情報とから、順次に入力されるフィ
    ールド画像信号が、3−2プルダウンされて形成された
    フィールド画像信号であるかを検出する第1の検出工程
    と、 前記第1の差分処理工程において得られた情報と、前記
    第2の差分処理工程において得られた情報と、前記第1
    の記憶手段の記憶情報と、前記第2の記憶手段の記憶情
    報とに基づいて、順次に入力されるフィールド画像信号
    が、3−2プルダウンされて形成されたフィールド画像
    信号の特徴を持たないフィールド画像信号に切り換わっ
    たことを検出する第2の検出工程とを有することを特徴
    とするプルダウン信号検出方法。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のプルダウン信号検出方法
    であって、 前記第2の検出工程においては、順次に入力される前記
    フィールド画像信号のシーンチェンジ位置を示す情報の
    供給を受け、前記シーンチェンジ位置を示す情報をも考
    慮して、3−2プルダウンされて形成されたフィールド
    画像信号の特徴を持たないフィールド画像信号に切り換
    わったことを検出することを特徴とするプルダウン信号
    検出方法。
  10. 【請求項10】請求項8に記載のプルダウン信号検出方
    法であって、 前記第1の検出工程においては、注目しているフィール
    ド画像信号から5フィールド前以外のフィールドにおけ
    る1フレーム間隔のフィールド画像信号の差分が閾値以
    下である場合には、当該注目しているフィールド画像信
    号を繰り返しフィールドとして検出しないようにするこ
    とを特徴とするプルダウン信号検出方法。
  11. 【請求項11】請求項8に記載のプルダウン信号検出方
    法であって、 前記第1の差分処理工程と、前記第2の差分処理工程
    と、前記第1の検出工程と、前記第2の検出工程とのそ
    れぞれにおいては、用いる閾値や検出条件を、処理の対
    象とする信号のノイズレベルを示す情報、あるいは、処
    理の対象とする信号の入力ソースの種類を示す情報に基
    づいて、適応的に変化させることを特徴とするプルダウ
    ン信号検出方法。
  12. 【請求項12】請求項8に記載のプルダウン信号検出方
    法であって、 前記第1の差分処理工程と前記第2の差分処理工程とに
    おいては、処理の対象とする2つのフィールド画像信号
    のそれぞれについて、所定の大きさの複数の小領域に分
    割し、処理の対象とする前記2つのフィールド画像信号
    間の対応する前記小領域間毎に差分を求めて処理するこ
    とを特徴とするプルダウン信号検出方法。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のプルダウン信号検出
    方法であって、 前記第1の差分処理工程と前記第2の差分処理工程とに
    おいては、前記小領域内をさらに小さな領域である最小
    領域に分割し、前記小領域を処理単位とする処理と、前
    記最小領域を処理単位とする処理とを平行に行なうこと
    を特徴とするプルダウン信号検出方法。
  14. 【請求項14】請求項12に記載のプルダウン信号検出
    方法であって、 前記第1の差分処理工程と前記第2の差分処理工程とに
    おいては、処理の対象となっているフィールド画像信号
    においての字幕の付加位置を示す情報の供給を受け、前
    記字幕の付加位置を示す情報に基づいて、字幕が付加さ
    れている前記小領域部分を処理の対象外とすることを特
    徴とするプルダウン信号検出方法。
  15. 【請求項15】入力されたフィールド画像信号をフィー
    ルド単位に複数フィールド分記憶するフィールド記憶手
    段と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フィー
    ルド前の前記フィールド記憶手段からのフィールド画像
    信号との差分に応じた情報を形成する第1の差分処理手
    段と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フレー
    ム前の前記フィールド記憶手段からのフィールド画像信
    号との差分に応じた情報を形成する第2の差分処理手段
    と、 前記第1の差分処理手段からの出力情報をフィールド単
    位に複数フィールド分記憶する第1の記憶手段と、 前記第2の差分処理手段からの出力情報をフィールド単
    位に複数フィールド分記憶する第2の記憶手段と、 前記第2の差分処理手段からの出力情報と前記第2の記
    憶手段の記憶情報とから、順次に入力されるフィールド
    画像信号が、3−2プルダウンされて形成されたフィー
    ルド画像信号であるかを検出する第1の検出手段と、 前記第1の差分処理手段からの出力情報と、前記第2の
    差分処理手段からの出力情報と、前記第1の記憶手段の
    記憶情報と、前記第2の記憶手段の記憶情報とに基づい
    て、順次に入力されるフィールド画像信号が、3−2プ
    ルダウンされて形成されたフィールド画像信号の特徴を
    持たないフィールド画像信号に切り換わったことを検出
    する第2の検出手段と、 前記第1の検出手段と前記第2の検出手段との検出結果
    に基づいて、3−2プルダウンされて形成されたフィー
    ルド画像信号区間においては、同じフレームを構成する
    2つのフィールド画像信号を選択して出力する選択手段
    と、 前記選択手段により選択された同じフレームを構成する
    2フィールド分のフィールド画像信号からフレーム画像
    信号を形成するフィールド/フレーム変換手段とを備え
    ることを特徴とする高解像度化画像処理装置。
  16. 【請求項16】入力されたフィールド画像信号をフィー
    ルド単位に順次に複数フィールド分記憶保持するように
    する記憶保持工程と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フィー
    ルド前の前記記憶保持工程において記憶保持するように
    したフィールド画像信号との差分に応じた情報を形成す
    る第1の差分処理工程と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フレー
    ム前の前記記憶保持工程において記憶保持するようにし
    たフィールド画像信号との差分に応じた情報を形成する
    第2の差分処理工程と、 前記第1の差分処理工程において得られた情報をフィー
    ルド単位に複数フィールド分を第1の記憶手段に記憶す
    るようにする第1の情報記憶工程と、 前記第2の差分処理工程において得られた情報をフィー
    ルド単位に複数フィールド分を第2の記憶手段に記憶す
    るようにする第2の情報記憶工程と、 前記第2の差分処理工程において得られた情報と前記第
    2の記憶手段の記憶情報とから、順次に入力されるフィ
    ールド画像信号が、3−2プルダウンされて形成された
    フィールド画像信号であるかを検出する第1の検出工程
    と、 前記第1の差分処理工程において得られた情報と、前記
    第2の差分処理工程において得られた情報と、前記第1
    の記憶手段の記憶情報と、前記第2の記憶手段の記憶情
    報とに基づいて、順次に入力されるフィールド画像信号
    が、3−2プルダウンされて形成されたフィールド画像
    信号の特徴を持たないフィールド画像信号に切り換わっ
    たことを検出する第2の検出工程と、 前記第1の検出工程と前記第2の検出工程においての検
    出結果に基づいて、3−2プルダウンされて形成された
    フィールド画像信号区間においては、同じフレームを構
    成するフィールド画像信号を選択して出力する選択工程
    と、 前記選択手段により選択された同じフレームを構成する
    2フィールド分のフィールド画像信号からフレーム画像
    信号を形成するフィールド/フレーム変換工程とを有す
    ることを特徴とする高解像度化画像処理方法。
  17. 【請求項17】入力されたフィールド画像信号をフィー
    ルド単位に複数フィールド分記憶するフィールド記憶手
    段と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フィー
    ルド前の前記フィールド記憶手段からのフィールド画像
    信号との差分に応じた情報を形成する第1の差分処理手
    段と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フレー
    ム前の前記フィールド記憶手段からのフィールド画像信
    号との差分に応じた情報を形成する第2の差分処理手段
    と、 前記第1の差分処理手段からの出力情報をフィールド単
    位に複数フィールド分記憶する第1の記憶手段と、 前記第2の差分処理手段からの出力情報をフィールド単
    位に複数フィールド分記憶する第2の記憶手段と、 前記第2の差分処理手段からの出力情報と前記第2の記
    憶手段の記憶情報とから、順次に入力されるフィールド
    画像信号が、3−2プルダウンされて形成されたフィー
    ルド画像信号であるかを検出する第1の検出手段と、 前記第1の差分処理手段からの出力情報と、前記第2の
    差分処理手段からの出力情報と、前記第1の記憶手段の
    記憶情報と、前記第2の記憶手段の記憶情報とに基づい
    て、順次に入力されるフィールド画像信号が、3−2プ
    ルダウンされて形成されたフィールド画像信号の特徴を
    持たないフィールド画像信号に切り換わったことを検出
    する第2の検出手段と、 前記第1の検出手段と前記第2の検出手段との検出結果
    から3−2プルダウンされて形成されたと検出されたフ
    ィールド画像信号区間の繰り返しフィールドを含むフレ
    ームにおいては、重複するフィールドのうちの一方のフ
    ィールド画像信号を削除するようにする削除手段と、 前記削除手段により重複するフィールド画像信号が削除
    するようにされた一連のフィールド画像信号について符
    号化するようにする符号化手段とを備えることを特徴と
    する画像符号化装置。
  18. 【請求項18】入力されたフィールド画像信号をフィー
    ルド単位に順次に複数フィールド分記憶保持するように
    する記憶保持工程と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フィー
    ルド前の前記記憶保持工程において記憶保持するように
    したフィールド画像信号との差分に応じた情報を形成す
    る第1の差分処理工程と、 入力フィールド画像信号と前記入力画像信号の1フレー
    ム前の前記記憶保持工程において記憶保持するようにし
    たフィールド画像信号との差分に応じた情報を形成する
    第2の差分処理工程と、 前記第1の差分処理工程において得られた情報をフィー
    ルド単位に複数フィールド分を第1の記憶手段に記憶す
    るようにする第1の情報記憶工程と、 前記第2の差分処理工程において得られた情報をフィー
    ルド単位に複数フィールド分を第2の記憶手段に記憶す
    るようにする第2の情報記憶工程と、 前記第2の差分処理工程において得られた情報と前記第
    2の記憶手段の記憶情報とから、順次に入力されるフィ
    ールド画像信号が、3−2プルダウンされて形成された
    フィールド画像信号であるかを検出する第1の検出工程
    と、 前記第1の差分処理工程において得られた情報と、前記
    第2の差分処理工程において得られた情報と、前記第1
    の記憶手段の記憶情報と、前記第2の記憶手段の記憶情
    報とに基づいて、順次に入力されるフィールド画像信号
    が、3−2プルダウンされて形成されたフィールド画像
    信号の特徴を持たないフィールド画像信号に切り換わっ
    たことを検出する第2の検出工程と、 前記第1の検出工程と前記第2の検出工程においての検
    出結果から3−2プルダウンされて形成されたと検出さ
    れたフィールド画像信号区間の繰り返しフィールドを含
    むフレームにおいては、重複するフィールドのうちの一
    方のフィールド画像信号を削除するようにする削除工程
    と、 前記削除工程において、重複するフィールド画像信号が
    削除するようにされた一連のフィールド画像信号につい
    て符号化するようにする符号化工程とを有することを特
    徴とする画像符号化方法。
JP2001377117A 2001-12-11 2001-12-11 プルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出方法、高解像度化画像処理装置、高解像度化画像処理方法、画像符号化装置および画像符号化方法 Pending JP2003179884A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001377117A JP2003179884A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 プルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出方法、高解像度化画像処理装置、高解像度化画像処理方法、画像符号化装置および画像符号化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001377117A JP2003179884A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 プルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出方法、高解像度化画像処理装置、高解像度化画像処理方法、画像符号化装置および画像符号化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003179884A true JP2003179884A (ja) 2003-06-27

Family

ID=19185161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001377117A Pending JP2003179884A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 プルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出方法、高解像度化画像処理装置、高解像度化画像処理方法、画像符号化装置および画像符号化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003179884A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005318613A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 状態情報訂正方法、動き補償画像処理方法及び画像状態情報訂正器
JP2005318611A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd ビデオシーケンスにおけるフィルムモード検出方法、フィルムモード検出器、動き補償方法及び動き補償器
WO2006035521A1 (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 映像信号処理装置、映像信号処理方法、及び映像信号表示装置
JP2007281725A (ja) * 2006-04-04 2007-10-25 Canon Inc 画像処理装置、テレビ受信装置及び画像処理方法
JP2008141392A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Toshiba Corp 字幕検出装置及び字幕検出方法並びにプルダウン信号検出装置
CN100440963C (zh) * 2004-05-18 2008-12-03 索尼株式会社 图像处理设备和图像处理方法
JP2009278326A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Sony Corp 信号判別装置、信号処理装置、画像表示装置および再生装置
US7796189B2 (en) 2005-08-19 2010-09-14 Kabushiki Kaisha Toshiba 2-2 pulldown signal detection device and a 2-2 pulldown signal detection method
US7961254B2 (en) 2006-10-11 2011-06-14 Fujitsu Limited Method, system and computer-readable medium for detecting pulldown sequence from input interlaced images device
US7991232B2 (en) 2004-03-03 2011-08-02 Nec Corporation Image similarity calculation system, image search system, image similarity calculation method, and image similarity calculation program
JP2012016031A (ja) * 2011-08-09 2012-01-19 Sony Corp 映像信号処理装置及び画像表示装置
JP2013066230A (ja) * 2012-12-05 2013-04-11 Sony Corp 映像信号処理装置及び画像表示装置
JP2014033438A (ja) * 2012-07-12 2014-02-20 Nk Works Co Ltd 画像処理プログラムおよび画像処理装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7991232B2 (en) 2004-03-03 2011-08-02 Nec Corporation Image similarity calculation system, image search system, image similarity calculation method, and image similarity calculation program
JP2005318611A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd ビデオシーケンスにおけるフィルムモード検出方法、フィルムモード検出器、動き補償方法及び動き補償器
JP2005318613A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 状態情報訂正方法、動き補償画像処理方法及び画像状態情報訂正器
CN100440963C (zh) * 2004-05-18 2008-12-03 索尼株式会社 图像处理设备和图像处理方法
WO2006035521A1 (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 映像信号処理装置、映像信号処理方法、及び映像信号表示装置
US7796189B2 (en) 2005-08-19 2010-09-14 Kabushiki Kaisha Toshiba 2-2 pulldown signal detection device and a 2-2 pulldown signal detection method
JP2007281725A (ja) * 2006-04-04 2007-10-25 Canon Inc 画像処理装置、テレビ受信装置及び画像処理方法
US7961254B2 (en) 2006-10-11 2011-06-14 Fujitsu Limited Method, system and computer-readable medium for detecting pulldown sequence from input interlaced images device
JP2008141392A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Toshiba Corp 字幕検出装置及び字幕検出方法並びにプルダウン信号検出装置
US8363160B2 (en) 2006-11-30 2013-01-29 Kabushiki Kaisha Toshiba Caption detection device, caption detection method, and pull-down signal detection apparatus
JP2009278326A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Sony Corp 信号判別装置、信号処理装置、画像表示装置および再生装置
JP2012016031A (ja) * 2011-08-09 2012-01-19 Sony Corp 映像信号処理装置及び画像表示装置
JP2014033438A (ja) * 2012-07-12 2014-02-20 Nk Works Co Ltd 画像処理プログラムおよび画像処理装置
JP2013066230A (ja) * 2012-12-05 2013-04-11 Sony Corp 映像信号処理装置及び画像表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8693552B2 (en) Low latency cadence detection for frame rate conversion
US7075581B1 (en) Interlaced-to-progressive scan conversion based on film source detection
JP5709319B2 (ja) プログレッシブビデオにおけるケイデンス検出
JP4402219B2 (ja) ビデオ・データ中のフラッシュ・フレームの検出および符号化
US5517248A (en) Frame-frequency converting apparatus for a video signal resulting from 2-3 conversion of original picture information
US5892550A (en) Television signal conversion system and image encoding and decoding system
US20050259950A1 (en) Film mode correction in still areas
CN101197998A (zh) 帧频变换装置及显示装置
JP2005318612A (ja) ブロックモード適応動き補償
JP2003179884A (ja) プルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出方法、高解像度化画像処理装置、高解像度化画像処理方法、画像符号化装置および画像符号化方法
US7082161B2 (en) Television/cinema scheme identification apparatus and identification method
US8098318B2 (en) Video reproduction apparatus, digital camera, semiconductor integrated circuit, and method for video reproduction
US20140028909A1 (en) Method for converting frame rate and video processing apparatus using the same
JP2008270877A (ja) フィルム検出装置およびその方法、並びに映像信号処理装置およびその方法
JP4791074B2 (ja) 状態情報訂正方法、動き補償画像処理方法及び画像状態情報訂正器
US6983013B1 (en) Method and device for encoding video signal
JP3974743B2 (ja) テレシネ映像信号検出装置
US8872980B2 (en) System and method for accumulative stillness analysis of video signals
JP2008005183A (ja) 映画素材に適した映像符号化方法および符号化装置
JP2005223503A (ja) 映像信号処理装置および映像信号処理方法
JP4293963B2 (ja) 映像信号処理装置、映像信号処理方法、及び映像信号表示装置
KR100987770B1 (ko) 비월 주사 영상 신호의 필드간 장면 전환시의 화면 깨짐현상을 최소화한 ipc 시스템
US20040252757A1 (en) Video signal judgment apparatus and method
JP2003189260A (ja) プルダウン信号検出装置、プルダウン信号検出方法、高解像度化画像処理装置および高解像度化画像処理方法
JPH0795441A (ja) テレビジョン信号処理方式