JP2003166281A - 排水用ブロック - Google Patents

排水用ブロック

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JP2003166281A JP2002275746A JP2002275746A JP2003166281A JP 2003166281 A JP2003166281 A JP 2003166281A JP 2002275746 A JP2002275746 A JP 2002275746A JP 2002275746 A JP2002275746 A JP 2002275746A JP 2003166281 A JP2003166281 A JP 2003166281A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水性舗装から排水するのに適した側溝用ブ
ロックであって、製造が容易で、側溝内部に砂や油脂な
どが侵入するのを抑制することができる側溝用ブロック
を提供する。 【解決手段】 取水孔30の下面30bが外口31の下
端31bから内口32の下端32bに上方に逆勾配とな
るように傾斜した側溝用ブロック10を提供する。この
取水孔30は、成形するための補助型枠を外型枠に取り
付けたまま製造することが可能であり、砂などをトラッ
プできる領域36を設けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透水性舗装または
排水性舗装から集水および排水するために用いられる側
溝に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、道路に、透水性舗装または排水性
舗装と称される舗装を施工することが増えてきた。図2
3はこの排水性舗装の一例であり、排水性舗装2の表面
から浸透した雨水は排水層5によって道路に沿った側溝
99に排水される。この側溝99を排水性舗装対応型側
溝と呼ぶ場合がある。排水性舗装2は、砕石3などを含
んだ地盤を転圧した下層路盤3と、アスファルトなどの
止水性の素材からなる遮断層4と、ポーラスコンクリー
トなどの透水性の素材からなる排水層5とが積層された
ものであり、舗装2の表面から浸透した雨水は排水層5
を通って側溝99に導かれ、回収される。
【0003】この排水性舗装2に対応した側溝99は、
排水層5に溜まった水を飲み込む必要があるので、排水
層5の位置に開口91を設け、側溝99の側壁19を貫
通して内部の流路12に連通する取水孔90を設けなけ
ればならない。排水層5は厚くとも10センチ程度なの
で、取水孔90の入り口91の上部は側溝99の上面1
1aから、10センチ以内に配置される。一方、側壁1
9の上部は、側溝の暗渠部を構成する上壁11や、開渠
部を塞ぐ蓋を支持する部分であり、上面11aを構成す
るスラブ構造の一部となる。このため、側壁のスラブ構
造となる厚みのある部分(スラブあるいは厚材領域)2
0を取水孔90が貫通しても内部の流路12に到達させ
ることはできない。したがって、取水孔90は外側から
内側に向かって、急な角度で下方に傾斜したものとな
る。
【0004】
【特許文献1】特開平9−158304号
【0005】
【特許文献2】特開平11−181872号
【0006】
【特許文献3】特開2001−164642号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】排水性舗装用の側溝に
ついてはいくつかの出願がある。初期においては、特開
平9−158304号に開示されているように、側壁の
上端から下がった位置にほぼ水平に側溝を貫通する開口
部を設け、その開口部を覆うように透水版を貼り付け、
その透水版の上を覆うようにして排水性舗装を施すこと
が提案されている。
【0008】厚材領域との干渉という問題を考えると、
透水版を用いて、側溝を水平に貫通する開口部に導く方
法は厚材領域との干渉がほとんどない点で優れている。
しかしながら、この施工方法では、透水版から排水が道
路側、特に、砕石3などを含んだ下層路盤3に漏れ出す
ことを防止する必要があり、少なくとも側溝に沿った範
囲では、遮断層4をかなり深くまで作りこむ必要があ
る。したがって、手間とコストがかかり、現実的な施工
方法とはならない。
【0009】このため、近年では、特開平11−181
872号あるいは特開2001−164642号に記載
されているように、側壁の上縁近傍から斜め下に側壁を
貫通する通水路あるいは導水口を設け、側溝近傍におい
ても遮断層4を浅くできるようにしている。
【0010】図23は、同様の考え方で設計された、い
くつかの側溝の例であり、図23(a)に示した側溝9
9は、自由勾配側溝と称されるものであり、逆U字型の
断面を備えた側溝用ブロック99aを繋ぎ合わせて施工
されるものである。この自由勾配側溝用のブロック99
aは、基礎コンクリート98の上に設置された後に、下
方の開口にインバートコンクリート97を打設して底部
を形成する。ブロック99aの上部は、長手方向の中央
部分が開渠15となり、両端部分が暗渠16となる。図
23(a)は暗渠15の部分の断面を示しているが、い
ずれの領域でも道路2に面した側壁19の上部はスラブ
を構成する部分となるのでその領域をできるだけ避け
て、斜め下方に向かって取水孔90が開いている。
【0011】図24(a)に、自由勾配側溝用のブロッ
ク99aを用いた側溝99の断面を拡大して示し、図2
4(b)にブロック99aの外面19aを示してある。
取水孔90の外側の開口91は、側面19aの上部に形
成されている。取水孔90は開渠部15の蓋受け14を
避けて斜め下方に向かって形成され、ブロック99aの
内面19bに、流路12に面して内側の開口92が形成
されている。排水性舗装2では、表面から侵入した雨水
などが遮断層4の上にある排水層5を通って取水孔90
に導かれ、側溝99を介して回収される。外の開口91
には、さらに、排水層5を施工する際に取水孔90が詰
まってしまわないように、多孔性の透水板93がブロッ
ク99aの出荷時に装着される。
【0012】図23(b)に示した側溝99は、底付き
で、上面11aにもほとんど開口が形成されていない方
形の断面を備えた側溝用ブロック99bにより施工され
たカルバートタイプの側溝である。この側溝99では、
上面11aの殆どが暗渠部16であり、この場合も、側
壁19の上部壁を形成するスラブ(厚材)領域20をで
きるだけ避けるように斜め下方に向けて取水孔90が開
いている。
【0013】図23(c)に示した側溝99は、U字型
の断面を備えた側溝用ブロック99cにより施工された
オープンタイプの側溝である。このU字型側溝99は殆
どの部分が開渠15であるが、上面11aに蓋25を設
置して上面をスラブ状とするために側壁19の上部は蓋
を支持する蓋掛り14が形成されている。この蓋掛り1
4の部分を形成する部分も強度が要求され厚くなった部
分であり、蓋掛り14あるいはその上の部分を貫通する
ことは困難であり貫通してもほとんど有効な排水口が開
かない点では上記の厚材領域20と共通する。したがっ
て、本明細書では、この蓋掛り14およびその上の部分
も厚材領域20として定義する。このため、本例におい
ても、取水孔90は厚材領域20を避けるように斜め下
方に開いている。
【0014】上述したように、側溝の強度上の厚い部分
との干渉をさけて、側壁のスラブ下から排水しようとす
ると透水版を用いる必要があり、排水性舗装2において
排水層5を厚くするか、遮断層4を厚くする必要があ
る。これらの層を厚くすると施工コストが増す。一方、
これらの層を厚くしないと、砕石などによる基盤層3に
排水が侵入するので、排水路面の強度が低下しやすいな
どの問題がある。側溝99としては、上面11aを支持
するスラブあるいは厚材の領域を薄くすると上壁11の
強度が確保できない。したがって、排水層5から側溝9
9の流路12に排水するためには、側壁19の上部に斜
め下方に傾いた取水孔90を設ける必要がある。また、
このような斜め下方に傾いた貫通孔は排水を考えると水
が流路12に流れ込みやすいので都合が良い。しかしな
がら、側溝用ブロックを製造する場面や、その側溝用ブ
ロックを用いて側溝を施工する場面においては、従来と
比較して、多大な労力が要求される原因となっている。
【0015】図25および図26に、図23(a)に示
した自由勾配型の側溝用ブロック99aの製造工程を示
してある。側溝用ブロック99aは、地表に表れる上面
11aを型枠の面で所望の形状に精度良く、また、美観
も良く成形するために、ブロックの上下を反転した状態
で製造される。他の側溝用ブロックにおいても同様であ
る。図25に示した製造方法では、側溝用ブロック99
aの上面11aを規定する台盤81と、ブロック99a
の外面を規定する外型枠82と、ブロック99aの内面
を規定する内型枠83とを有し、それぞれが鋼板などの
耐久性のある部材で製造された耐久性の型枠80が用い
られている。この耐久性型枠80では、台盤81と、外
型枠82と、内型枠83でブロック99aの形状を組立
て、その内部にコンクリートを注入してブロック99a
を製造する。さらに、外型枠82は、台盤81に対して
外側に旋回することにより分解できるように構成されて
おり、低コストで取扱いの容易な型枠80によりブロッ
クを製造できる。
【0016】まず、取水孔90を製造するために、図2
5(a)に示すように、取水孔90の外口91の位置に
あたる外型枠82に予め設けられた貫通孔85に、ボル
ト86を外型枠82の外側から挿入して、取水孔90の
形状を作る補助型枠87を取り付ける。図25(b)に
示すように、補助型枠87も後で取り除く必要があるの
で、補助型枠87は先端、すなわち、内型枠83の方向
が細くなった円錐台状の形状である。そして、ブロック
の上側から下側に傾斜した貫通孔を施工するために、型
枠の下側から上側に傾斜形状となるように補助型枠87
が固定される。このため、補助型枠87が延びた方向に
対し傾いた向きに、メス螺子88が設けられており、メ
ス螺子88にボルト86をねじ込むことにより、補助型
枠87は上方に傾いた状態で外型枠82に取り付けられ
る。また、補助型枠87を取り付ける部分の外型枠82
には、厚さ5mm程度の鉄板89が溶接されており、こ
れにより多孔板93を取り付けるスペースが形成され
る。
【0017】図25(c)に示すように、補助型枠87
が内側にピンのように飛び出すように取り付けられた外
型枠82を、補助型枠87の先端が内型枠83と接触す
るように型枠を組立て、内型枠83と外型枠82の間の
空間に生コンクリートを打ち込んで側溝用ブロック99
aを形成する。
【0018】養生期間が経過して乾燥させた後、型枠か
らブロック99aを取り出す脱型の段階に移る。まず、
図25(d)に示すように、補助型枠87を外型枠82
に取り付けているボルト86を外す。上述したように、
補助型枠87は斜め上方に傾いて外型枠82に取り付け
られているので、外型枠82を旋回して脱型しようとす
ると補助型枠87がブロック99aと干渉する。したが
って、補助型枠87をいったん外型枠82から取り外す
ことにより、外型枠82を旋回して取り外しできるよう
にしている。本図と異なり、型枠全体が大型で高価なも
のになるが、外型枠を水平方向に移動して脱型させるこ
とも可能である。しかしながら、外型枠を水平方向に動
かす場合でも補助型枠87がブロック99aと干渉して
しまうので、いったん補助型枠87を外型枠から取りは
ずす必要がある。したがって、型枠の構成に関わらず、
取水孔90を成形しようとすると、そのための補助型枠
は脱型する際にいったん取り外す必要がある。
【0019】その後、図26(a)に示すように、外型
枠82を旋回して、内型枠83を取外し、さらに、ブロ
ック99aを外型枠82および台盤81から取り外す。
図26(b)に示すように旋回させる。再び、補助型枠
87にボルト86をねじ込んだり、取外し用の治具をセ
ットして補助型枠87をブロック99aから引き抜く。
【0020】さらに、図26(c)に示すように、取水
孔90の周辺の凹み部にステンレス製で多孔性の透水板
93を接着する。脱型した後の作業は、反転させて行わ
なくても良い。また、板状の通水部材93は施工する前
に現場で貼り付けることも可能である。
【0021】図26(b)で引き抜いた補助型枠87
は、次のブロック99aを製造するために再び外型枠8
2に取り付けられる。このように、取水孔90を備えた
ブロック99aを製造するために、補助型枠87を外型
枠82に装着し、脱型する前にボルト86を取外し、脱
型した後に補助型枠87を引っ張り、さらに、透水板9
3を貼り付ける必要がある。これらの工程は全て手作業
で行うことになる。さらに、取水孔90は1つの側溝用
ブロック99aに4個から10個程度は必要になるの
で、各々の取水孔毎に上記の工程を繰り返すとすると、
非常に手間のかかる作業となり、側溝用ブロック99a
の製造に時間がかかると共に製造コストが増加する。
【0022】また、外側から斜め下方に傾斜した取水孔
は、側溝99を施工する上でも問題になる。すなわち、
排水性舗装2を施工する場合には、側溝用ブロックを並
べて側溝をいったん敷設した後に、砕石により下層路盤
3を造る。そして、その上にミルコートと呼ばれるアス
ファルト乳剤を下層路盤3の上に散布し、砂をまいてか
ら遮断層4を造る。さらに、その後に排水層5を造る、
という順になる。
【0023】このような工程で排水性舗装を施工する際
に、砂、ダスト、あるいはミルコートが、わずかな量で
あるとして取水孔から側溝内部に侵入することが避けら
れない。さらに、遮断層を転圧する時に、鉄輪ローラー
やタイヤローラーを用いるが、この輪にアスファルトが
付着しやすいので、軽油を頻繁に噴霧する作業が行われ
る。この軽油も取水孔から側溝の内部に入る可能性があ
る。個々の取水孔から側溝内部に入る量が少量であって
も、長距離にわたり道路を舗装した場合には、側溝内部
に相当量の異物が侵入することになる。そして、雨が降
ると、流路に貯まった砂やダストが泥となって急激に河
川に放出されることになる。特に、軽油やミルコートは
油性であり、油の混じった土砂あるいは泥が急激に流出
することになるので、目立つと共に、河川を汚染する要
因となる。
【0024】そのような事態を防止するためには、竣工
時に、側溝内部を清掃する必要があるが、幅の狭い側溝
内を清掃するのは手間のかかる作業である。さらに、ミ
ルコートが固化して側溝の底や側壁の内面に付着した状
態になると、それを完全に除去することは大変に手間の
かかる作業である。また、ミルコートの色は、黒褐色
で、側溝の白色と異なるので、側溝の内側に垂れて残っ
た部分は非常に目立つものになる。
【0025】そこで、本発明においては、排水性舗装か
ら排水するのに適した側溝用ブロックであって、排水性
舗装の施工が容易であり、さらに、側溝用ブロックの製
造も容易な側溝用ブロックを提供することを目的として
いる。さらに、排水性舗装を施工する際に、側溝内部に
砂や油脂などが侵入するのを抑制することができる側溝
用ブロックを提供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、側壁の外側から取水する開口に、上部が透水部と
なり下部が止水部となった装着部材を取り付けることに
より、側溝側で側壁の上部から取水した排水が道路側に
漏れ出すのを防止するようにしている。したがって、舗
装側の構造とは独立して取水路を設計することが可能と
なり、舗装側に影響を与えることなく側溝用ブロックの
構造に適した取水路を採用でき、排水性舗装に適合し、
かつ、製造が容易な排水用ブロックおよび側溝用ブロッ
クを提供することができる。
【0027】すなわち、本発明の排水用ブロックは、側
壁の外に面して設けられた外口から取水して内側に導く
取水路を有する側溝用ブロックであって、取水路の外口
を覆うように、上部が透水部となり下部が止水部となっ
たプレート状の装着部材が取り付けられている。上部の
透水部は、排水層を施工する際や、その後に、ポーラス
な排水層を構成する骨材や砂利などが取水孔に漏れこま
ないように多孔性であることが望ましい。多孔性にはポ
ーラスな部材や、網目状の部材などの透水性があって異
物の侵入を防止できる機能を備えたものが含まれる。
【0028】また、装着部材の材質は、ステンレス、ア
ルミニウム、耐熱性プラスチック、コンクリート製の薄
板などが好ましい。排水性舗装の遮断層をアスファルト
で施工する場合は、アスファルトが高温となるので、装
着部材も耐熱性であることが望ましい。
【0029】上部が透水部となり、下部が止水部となっ
た装着部材は、側溝用ブロックを製造する工場で取り付
けても良く、後で側溝を施工する現場で取り付けても良
い。装着部材が取り付けやすいように、側壁の外面に外
口より一回り大きなサイズであり、装着部材のサイズよ
りも若干大きなサイズの一段階凹んだ部分を形成してお
くことが望ましい。さらに、装着部材より若干大きなサ
イズの凹んだ部分に装着部材が接着剤により貼り付けら
れると、接着剤が凹んだ部分の縁から溢れて装着部材の
前面にまわりでる。したがって、接着材が装着部材の外
面の縁を覆った状態となる。この状態で接着剤が固まる
と、接着剤が装着部材の外面を枠状に押さえた状態とな
り、装着部材が外れにくくなる。
【0030】排水性舗装用の排水用ブロックの重要なも
のは、道路に沿って側溝を施工するための側溝用ブロッ
クである。すなわち、側壁の上端の領域が、暗渠を構成
する上壁の一部、または開渠を塞ぐ蓋を設置する蓋掛り
となるように設計された厚材領域である側溝用ブロック
においても本発明の装着部材を外口に取り付ける設計を
採用できる。この側溝用ブロックにおいて、取水路は、
側壁の上部を貫通する取水孔であり、この取水孔の側壁
の外面に開いた外口に、上部が多孔性の透水部となり下
部が止水部となった装着部材が取り付けられる。
【0031】上述したように、従来の排水性舗装用の側
溝用ブロックが施工し難いのは、斜め下方に延びた取水
孔を成形する必要があるからである。そのような取水孔
が必要とされる理由の1つは、側溝内部と水平に繋がる
ような取水孔では、開口が、砕石などからなる下層路盤
のレベルになってしまい、雨水が下層路盤に浸透するこ
とになるので路盤が脆弱になる可能性があるからであ
る。また、開口が遮断層のレベルにでき、下層路盤への
浸水を防止できたとしても、遮断層を施工する際のアス
ファルトなどの止水材料が取水孔を通して大量に側溝内
部に入り込む可能性があることも理由の1つである。し
たがって、排水性舗装の排水層に開口を設けて取水する
必要があり、一方、側溝内に排水する開口は厚材のスラ
ブ領域の下にしか設けられない。このため、側溝用ブロ
ックを型枠で製造する際に、取水孔を成形するための補
助型枠を抜き出しやすいように開口を大きくすることも
できないし、旋回型枠で脱型できるように逆勾配の孔に
することもできない。
【0032】これに対し、本発明の側溝用ブロックにお
いては、取水孔の外口に、上部が多孔性の透水部となり
下部が止水部となった装着部材を取り付け、取水孔の外
口の有効な範囲を装着部材により制御するようにしてい
る。したがって、側溝用ブロックを型枠で成形するとき
は、補助型枠を外型枠から外さなくても脱型できる形状
の取水孔を開けることが可能となり、側溝を施工すると
きは装着部材により取水孔の開口を排水層のレベルにあ
わせることができる。このため、型枠を用いて取水孔を
備えた側溝用ブロックを成形する第1の工程と、側壁の
外面に開いた外口に、上部が多孔性の透水部となり下部
が止水部となった装着部材を取り付ける第2の工程とを
有する製造方法により、側壁の外面に開いた外口の上端
がスラブ領域(厚板領域または厚材領域)にあり、側壁
の内面に開いた内口の上端がスラブ領域の下にある排水
性舗装用の側溝用ブロックを、補助型枠が外型枠と一体
になった型枠で製造することができる。すなわち、側溝
用ブロックの側壁の外面を成形する型枠の外壁の内側
に、取水孔を成形するように突き出た補助型枠が一体と
なるように取り付けられた耐久性の型枠により、取水孔
を成形するための補助型枠を外型枠に取り付けたり、外
したりしないで、排水性舗装用の側溝用ブロックを製造
できる。したがって、大幅に製造工数を削減することが
可能となり、短期間に低コストで排水性舗装用の側溝用
ブロックを量産することが可能となる。
【0033】また、取水孔の数を増やしても、工数が増
加することがないので、側壁の外面に外口が水平方向に
断続的に並ぶように複数の取水孔を形成することによ
り、排水効率の高い側溝用ブロックを低コストで提供す
ることができる。
【0034】本発明の側溝用ブロックにおいては、上部
が透水部となり下部が止水部となった装着部材により、
外口が上下方向に長い取水孔であっても、排水性舗装の
排水層に取水口をセットすることができる。したがっ
て、取水孔の上面の勾配を、外口の近傍の勾配が急で、
内口の近傍の勾配が緩やかになるようにすることも可能
である。取水孔は、排水層とのレベルを合わせるため
に、外口の上端はスラブ領域に位置する必要がある。こ
のため、取水孔を下方に急な勾配で形成したとしてもス
ラブ領域を横切ることになり、スラブ領域の強度を減ず
る方向になる。たとえば、鉄筋を水平方向に通す領域を
確保することが難しくなる。特に、開渠部で蓋掛りがあ
る場合には、蓋掛りと取水孔との距離を確保することが
難しくなる。そして、従来の取水孔であると、外口を形
成できる領域が限定されるので外口から補助型枠を抜き
取るためには真っ直ぐな取水孔しか形成できず、図23
(a)あるいは図23(c)に示すように、蓋掛りと干
渉しない勾配で取水孔を作成している。しかしながら、
蓋掛りと取水孔との距離がほとんどないので、衝撃など
により欠けやすい部分となっている。
【0035】これに対し、本発明の側溝用ブロックにお
いては、外口の上下方向のサイズを大きくすることがで
きるので、取水孔の上面の勾配を2段階以上に切り替え
ることが可能であり、そのような設計を採用しても取水
孔としての排水を飲み込むための断面積も十分に確保で
きる。このため、外口の近傍の上面の勾配を急にして、
内口の近傍の上面の勾配を緩やかにすることにより、鉄
筋を通す領域を確保したり、蓋掛りと取水孔との距離を
十分に確保したりすることが容易となる。
【0036】さらに、本発明においては、外口の上端が
厚材領域にあり、内口の上端が厚材領域の下にある取水
孔であって、その取水孔の下面が外口から内口に向かっ
て一様に下方に傾いていない取水孔を設けた側溝用ブロ
ックを提供することができる。すなわち、取水孔の外口
の下端が内口の下端と同じ高さまたは下にある側溝用ブ
ロックを提供することができる。このような取水孔であ
ると外口の下方が装着部材により止水されているため
の、外口から侵入したミルコートなどの油脂類や砂など
のごみは、そのまま側溝の内部に落ち込むことはなく取
水孔の外口近傍の下面に堆積する。したがって、排水性
舗装を施工する際の油脂類やごみが直に側溝内部に蓄積
されて、河川に放水されてしまうことを防止できる。
【0037】舗装を施工する際に、個々の取水孔から侵
入する油脂類やごみの量はわずかなものであるが、それ
が側溝内部に落ち込んで堆積していると、側溝に集めら
れた雨水によって河川に運ばれて流出されてしまうこと
が問題となっている。これに対し、個々の取水孔で少量
であっても油脂類やごみをトラップできるようにしてお
けば、側溝内に蓄積されることがなくなる。そして、雨
が降った場合でも、個々の取水孔を通過する排水はそれ
ほど多くないので、流速も遅く、油脂類やごみがそのま
ま排出される恐れは少ない。特に、本発明の側溝用ブロ
ックにおいては取水孔の外口の下部は取水口として有効
な面積ではないので、この部分にミルコートと砂とが一
体となったものが堆積して固化することによる問題はな
い。したがって、本発明の側溝用ブロックを採用するこ
とにより、排水性舗装を施工した後に側溝を清掃する必
要はほとんどなくなり、河川の汚染も未然に防ぐことが
できる。
【0038】特に、取水孔の内口の下端と外口の下端を
接続する下面の形状あるいは形態が、外口の下端が内口
の下端より下になるように、取水孔の上面と逆方向に傾
斜している側溝用ブロックであると、排水性舗装を施工
する際に取水孔に漏れ込んだ砂やミルコートなどを効率
良くトラップすることができる。さらに、取水孔の下面
が逆勾配になっているので、砂やミルコートなどを取水
孔に積極的に入れても、側溝内部に漏れこむ恐れが少な
い。したがって、外口の周囲を凹ませて、上部が透水部
となり下部が止水部となった装着部材を取り付けること
により、取水孔の外口の下部を止水しても良いが、排水
性舗装を構成する遮断層で外口の下部を止水することも
可能となる。
【0039】さらに、取水孔の下面が上面と逆勾配にな
っている側溝用ブロックは、簡易な構造で脱型も容易な
旋回型枠によって製造することができる。すなわち、反
転された状態で側溝用ブロックを成形する耐久性の型枠
であって、側壁の外面を成形する型枠の外壁が下方を支
点として旋回し、その外壁の内側に、取水孔を成形する
ように突き出たテーパ状の補助型枠が一体となるように
取り付けられた型枠により側溝用ブロックを成形するこ
とができる。したがって、排水性舗装に適した側溝用ブ
ロックをさらに短期間に低コストで供給できる。また、
取水孔の数を増やしても工数が増えることがないので取
水効率の高い側溝用ブロックを低コストで提供すること
が可能となる。そして、その側溝用ブロックの外口に、
上部が透水部となり下部が止水部となった装着部材を取
り付けることにより、排水性舗装の排水層に合致した位
置に取水口または取水端のある取水孔を備えた側溝用ブ
ロックを提供できる。
【0040】したがって、本発明の側溝用ブロックを並
べて配置することにより排水性舗装から排水するのに適
した側溝を施工することが可能となる。また、不透水性
の遮断層の上に透水性の排水層が積層された排水性舗装
を施工する際に、砂などのゴミや、ミルコートなどの油
脂類が側溝内部に侵入することを防止できるので、河川
などの側溝の排水先の汚染を未然に防止することが可能
となり、また、側溝内部を掃除する時間と費用を削減す
ることが可能となる。
【0041】さらに、上部が透水性となり下部が排水性
の装着部材を取水路の外口に取り付けるという設計によ
り、排水性舗装の構造と側溝の構造とを独立に設計でき
るので、上記のような取水孔を備えた側溝用ブロックに
も本発明は適用可能である。たとえば、側壁が厚い側溝
用ブロックでは、取水孔を形成する型枠が外面から簡単
に外れるように斜度のある取水孔を開けようとすると、
実質的な取水孔の断面積に対して外口のサイズが非常に
大きくなり、構造計算の障害となったり、鉄筋の配置に
影響を与える可能性がある。したがって、そのような側
壁の厚い側溝用ブロックにおいては、取水孔には側壁を
ほぼ水平にほぼ同じ口径で貫通する管路を設けることが
望ましい。コンクリート製品を製造するときにスリーブ
を埋め込むことにより、そのような管路は形成できる。
また、本発明においては装着部材により舗装側に漏れ出
すことなく垂直方向の排水路は形成できるので、側壁の
適当な高さに水平方向の管路を設けることが可能であ
る。
【0042】また、取水孔の内口の側を、内口の側に広
くなるように、すなわち、外口側と逆テーパにすること
も有効である。そのような逆テーパの取水孔を形成する
型枠は内型枠の側にセットすることができ、脱型後は、
外側から内側に押すだけで簡単に排出することができ
る。
【0043】また、断面が略L字型の側溝用ブロックに
おいても本発明は有効である。舗装表面の排水層あるい
は浸透層より排水路に取水する取水路を側溝用ブロック
の底面に溝または切り欠きの状態で形成することが可能
となり、孔やスリーブが不要となる。
【0044】さらに、上部が透水性となり下部が排水性
の装着部材を取水路の外口に取り付けることにより、取
水路の位置あるいは高さにかかわらず、取水口、すなわ
ちプレートの透水性の部分は道路表面に近づけて排水効
率をさらに向上することができる。そして、側壁の上端
の強度が不足するような事態になれば、その側壁の上端
にアングルを埋設して補強することができる。
【0045】また、本発明は、上述した側溝用ブロック
に限らず、排水桝や、浸透桝などの排水用ブロックにも
適用できる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明をさ
らに説明する。図1に、本発明の側溝用ブロックを用い
て側溝および排水性舗装を施工した様子を断面で示して
ある。側溝1は、下層路盤3、遮断層4および排水層5
が積層された排水性舗装2に隣接して施工された排水性
舗装から排水するための取水孔30を備えた側溝であ
り、図1に断面で示した側溝用ブロック10を長手方向
に繋げて施工されている。本例の側溝用ブロック10
は、自由勾配側溝とも呼ばれる断面が逆U字型をしたも
のであり、基礎コンクリート98の上に設置された後
に、下方の開口をインバートコンクリート97で塞いで
側溝1の底部が形成される。したがって、側溝用ブロッ
ク10の側壁18および19と、底となるインバートコ
ンクリート97で囲われた空間が側溝1の内部である流
路12となる。
【0047】図2および図3に、本例の側溝用ブロック
10の詳細な構成を示してある。図2(a)は、側溝用
ブロック10の左側面10bを示す図である。側溝用ブ
ロック10は、側壁18および19が上部で上壁11に
より連絡され、全体が逆U字型となるように成形されて
いる。ブロック10の上面11aはほぼ平坦であり、側
壁18および19が上壁11に繋がる部分は、それぞれ
の外面18aおよび19aが外側に張り出した形状とな
るように成形されている。また、側壁18および19の
側面10bには、上下にモルタルを注入するための溝4
8が形成されており、側溝用ブロック10を側面10b
を合わせて接続したときに、側溝用ブロック同士の間を
モルタルでシールできるようになっている。右側面10
aも左側面10bと同じデザインとなっており、説明は
省略する。
【0048】図2(b)は、側溝用ブロック10を上方
から見た平面図である。側溝用ブロック10は、表面1
1aを形成する上壁11の長手方向Lの中央に開口13
が形成され、中央部分が開渠部15となり、両端に近い
部分が暗渠部16となっている。開渠部15の開口13
の内側に蓋掛りとなる段差14が長手方向Lに形成され
ており、コンクリート蓋やグレーチング蓋を載せること
により開口13をカバーできるようになっている。
【0049】図2(c)は、側溝用ブロック10を側壁
19の外側19aから見た正面図であり、長手方向Lに
沿って複数の取水孔30が断続的に配置されている。図
2(d)に暗渠部16の幅方向Wの断面を用いて示すよ
うに、取水孔30はほぼL字状に側壁19を貫通してお
り、側壁19の外面19aに開いた開口(外口)31が
大きく、内面19bに開いた開口(内口)32が小さく
なるように形成されている。なお、本例の側溝用ブロッ
ク10では、一方の側壁19にのみ取水孔30が形成さ
れ、他方の側壁18には取水孔は形成されていない。し
たがって、他方の側壁18の外面、すなわち、側溝用ブ
ロック10の裏面は図示していないが、図2(c)から
取水孔30の構成が表れている部分を除き、側面18a
の張り出しが連続して見えるデザインとなっている。
【0050】図3(a)は、側溝用ブロック10の長手
方向Lに沿った断面であり、側壁19の内面19aを示
す図である。側壁19の内面19aには、上壁11の下
方に取水孔30の内口32が見えている。したがって、
外口31から取水された排水は、内口32から側溝1の
流路12に放出され、側溝1を通って回収される。
【0051】図3(b)は、側溝用ブロック10の開渠
部15の幅方向の断面であり、ほぼL字状の取水孔30
が蓋掛り14との干渉を避けて成形されているのが分か
る。また、図3(c)は、側溝用ブロック10の底面図
であり、側壁19の外面19aが外側に張り出した部分
に外口31の一部が見えている。
【0052】図5に、ブロック10の取水孔30が形成
された開渠部15を拡大して示してある。図5(a)の
断面に示すように、本例のブロック10に成形された取
水孔30は、外面19aに形成された外口31が広く、
内面19bに形成された内口32が狭い全体としてL字
型に近い断面の貫通孔である。このため、外口31の上
端31aが内口32の上端32aよりも高い位置にあ
る。すなわち、ブロック10では、外口の上端31aは
側壁19の上部の蓋掛り14の補強部分となる厚材領域
(以降ではスラブ領域)20に位置し、内口の上端32
aは、スラブ領域20の下の側溝内部12に面した位置
にある。図2(d)に示したように、暗渠部16におい
ても同様であり、外口の上端31aは側壁19の上部の
上壁11と繋がったスラブ領域20に位置し、内口の上
端32aは、上壁11の下の側溝内部12に面した位置
にある。
【0053】さらに、外口31の上端31aと内口32
の上端32aを連絡する取水孔30の上面30aは、断
面がほぼL字型で、外口31の側が勾配が急で、本例で
はほぼ垂直になり、内口32の側が勾配が緩やかで、本
例ではほぼ水平になっている。したがって、蓋掛り14
の段差と取水孔30の上面30aとはほぼ平行になって
おり、これらの間に一定のコンクリート厚みを確保する
ことができ、鉄筋を通したり、鉄筋を通さないとしても
十分な強度を維持するのに十分なコンクリートの断面積
を確保することができる。
【0054】一方、取水孔30の内口32の下端32b
に対し、外口31の下端31bが下方に位置し、内口の
下端32bと外口の下端31bを接続する取水孔30の
下面30bは、内口32から外口31に向かって下方に
ほぼ一様な斜度で傾斜している。すなわち、本例の取水
孔30は、外口31と内口32とを比較すると、外口3
1から内口32に向かって上下が細くなるようにテーパ
状に形成されている。
【0055】また、図5(b)により、外口31の正面
から見た様子で示すように、外口31の縁は、外口31
より一回り大きなサイズで一段階凹んだ部分33となっ
ている。外口31は上端31aが外面19aがほぼ垂直
になったスラブ領域20にあり、下端31bは外面19
aが傾斜した領域に位置し途中で外面19aの斜度が変
わっているが、その縁に凹み33を設けることにより平
板なプレート39を接着する面を作っている。
【0056】したがって、本例の側溝用ブロック10
は、図4(a)に正面図を示し、図4(b)に断面図で
示したように、上方が多孔性の透水部39aとなり、下
側が止水部39bとなったプレート状の装着部材(以降
においてはプレート)39を容易に接着することができ
る。多くのケースでは、現場での手間を削減するため
に、図4に示すように、側溝用ブロック10を耐久性の
型枠を用いて製造し、その後にプレート39を貼り付け
た状態で現場に出荷することが望ましい。出荷状態の側
溝用ブロック10は、正面図以外のデザインは、図3に
示したものと同じになる。
【0057】図6(a)および(b)に、外口31にプ
レート39を装着した取水孔30を拡大して示してあ
る。上方が多孔性の透水部39aとなり、下方が孔のな
い止水部39bとなった金属性、プラスチック製あるい
はコンクリート製のプレート39を外口31の凹み33
に貼り付けることにより、外口31の上方のみが透水性
と取水口35となり、外口31の下方は内口32の下端
32bに対して凹んだトラップ領域36となる。したが
って、本例の側溝用ブロック10を用いて排水性舗装2
を施工すると、側壁19の上部に位置する取水口35が
排水層5のレベルに合致し、排水層5から雨水などの排
水41を側溝内部の流路12に導くことができる。一
方、取水口35から下方は、プレート39の止水性の部
分39bにより覆われるので、いったん取水口35から
採取された排水41が下層路盤3に流れ込むことはな
い。また、外口35の遮断層4に対応する部分プレート
39の止水性の部分39bで覆われるので、遮断層4を
施工するときのアスファルトや、その上に塗布される
砂、ミルコートあるいは軽油などが取水孔30に漏れこ
まないようになっている。
【0058】しかしながら、取水口35の部分は開口に
なっているので、遮断層4や排水層5を施工する際に、
細かな砕石、砂、泥などのゴミに加え、ミルコート、ア
スファルトあるいは軽油などの油脂類が取水孔30に漏
れこむ可能性は常にある。本例の取水孔30は、下面3
0bが外口31の側が低くなるように傾斜しているの
で、外口31に近いプレート39で封止された部分はト
ラップとなり、取水口35から漏れこんだ異物は、この
トラップ領域36に堆積し、直に側溝内部12に漏れこ
むことはない。そして、施工中にトラップ領域36に漏
れ込み、トラップされたアスファルトやミルコートなど
の油脂類は、外口31に近い部分に堆積されているの
で、排水性舗装が竣工するまでの期間に揮発成分が揮発
し易い。さらに、アスファルト成分によってトラップ領
域36の砕石や砂などが固化されて流れにくくなるとい
う効果も得られる。したがって、排水性舗装が竣工して
雨水が取水孔30を通って側溝内部の流路12に流れ込
んでも、トラップ領域36にいったんトラップされた砂
利や砂などは流路12に流れ込みにくく、また、油脂類
も適当な期間が経過すれば油分が蒸発して固まり、排水
と共に流出し難い状態となっている。このため、排水性
舗装が完成した後に雨水が側溝1により回収され、河川
などに放出される際に、施工時の土砂や油分が一気に流
れ出て河川などを汚染するのを未然に防止できる。
【0059】図23などに示した従来の排水性舗装用の
側溝では、取水孔にトラップする機構はないため、砂利
や油脂類はいっきに側溝内部に流れ込み、側溝内部に堆
積する。したがって、油脂類は蒸発しにくく、また、個
々の取水孔から漏れこむ量は少なくても、雨水と一緒に
道路に沿って回収されるので、河川などに放出される時
点では膨大な量になる。また、側溝の流路12を流れる
排水量は大きくなり、流速も増すので、側溝内に排出さ
れた砂利や油脂類は河川まで流されやすい。このような
現象を防止しようとすると、舗装工事が終了した後に側
溝を全て掃除する必要があるが、手間のかかる作業とな
るし、掃除する前に雨が降ると河川が汚染されるのを防
ぎようがない。また、アスファルトなどがコンクリート
製の側溝用ブロックの内部に漏れ出すと、色が異なるの
で見た目が汚れた感じとなり、目視検査でも不具合とし
て指摘され易い。
【0060】これに対し、本例の側溝1では、個々の取
水孔30にトラップ機構があるので、少量の砂利や油脂
類を個々の取水孔30でトラップして処理することが可
能であり、掃除の手間を無くすと共に、河川が汚染され
る可能性を非常に小さくすることができる。また、個々
の取水孔30で集水される量はそれほど大きくならない
ので、流速も遅く、いったんトラップされた砂利などが
流される可能性は小さい。さらに、施工時にアスファル
トがブロック内部に漏れこむことを防止できるので、排
水性舗装を施工した後の側溝内部も非常に綺麗である。
【0061】さらに、本例の側溝用ブロック10は、旋
回型枠を用いて、取水孔のない通常の自由勾配側溝用ブ
ロックと同じ工程で、手間をかけずに製造することがで
きる。図7に、本例の側溝用ブロック10の製造過程の
概要を示してある。図7(a)に示した型枠50は、図
25および図26に示した型枠80と同様に側溝用ブロ
ック10の上面11aを規定する台盤51と、ブロック
10の外面を規定する外型枠52と、ブロック10の内
面を規定する内型枠53とを有し、それぞれが鋼板など
の耐久性のある部材で製造されており、台盤51に対し
て外型枠52を旋回して脱型できるようになっている。
ブロック10の一方の側壁の外周面を成形する外型枠5
2の内面には、取水孔30と形状が一致する補助型枠5
5が固定されている。
【0062】したがって、図7(b)に示すように、台
盤51の上に外型枠52と内型枠53を組み立てて、そ
れらの型枠50で形成された空間にコンクリートを注入
することにより、図2および図3に示した形状の側溝用
ブロック10を成形することができる。そして、適当な
期間を置いて養生および乾燥させた後に、図7(c)に
示すように、外型枠52を旋回することにより、補助型
枠55を外型枠52に固定したままの状態で脱型するこ
とができる。すなわち、本例の取水孔30の下面30b
は、ブロック10の上下を逆転して型枠50により成形
する際に上方を向く面となり、外型枠51を旋回する方
向にテーパ状に広く開いた孔となる。したがって、補助
型枠55を中心57で旋回したときに、補助型枠55の
先端55aが旋回する軌跡よりも取水孔30の下面30
bが広く開いていれば、補助型枠55はブロック10と
は干渉せず、外型枠51を旋回するだけで脱型すること
ができる。
【0063】したがって、補助型枠55を外型枠51に
つけたままの状態で脱型することが可能となり、補助型
枠を外型枠に取り付け、脱型のために外し、ブロックを
脱型した後に、補助型枠をブロックから取り出し、さら
に補助型枠に取り付けるといった作業が一切不要にな
る。このため、補助型枠55を型枠に着脱する時間と工
数を削減することが可能となり、短時間で低コストに側
溝用ブロック10を製造できる。さらに、補助型枠55
の着脱が不要なので、取水孔30の数を増やしても工数
は変わらず、側壁19に多数の取水孔30が断続的に形
成された、排水効率の良い、排水性舗装用の側溝用ブロ
ックブロック10を安価に提供することが可能となる。
【0064】型枠でブロック10を製造した後は、図7
(d)に示すように、ブロック10を反転し、取水孔3
0の外口31に上方が透水部となり下方が止水部となる
プレート39を接着することにより、現場でそのまま設
置して側溝を施工することができる側溝用ブロック10
が完成する。プレート39を接着しないで現場に側溝用
ブロック10を出荷することも可能であり、施工される
排水性舗装2の排水層5の厚みなどを含む仕様に合わせ
たプレート39を現場で外口31に接着しても良い。
【0065】図8に、本例の側溝用ブロック10を用い
た排水性舗装2の異なる施工方法を示してある。本例の
側溝ブロック10の取水孔30はトラップ領域36を備
えているので、多少のアスファルトが取水孔30に入り
込んでもトラップ領域36で堆積し、側溝内部12に漏
れこむ可能性は小さい。したがって、取水孔30の外口
31にプレート39を装着する代わりに、遮断層4を施
工する際に、アスファルトなどの止水部材を取水孔30
の外口31の下部に繋がるように施工することにより、
外口31の下部を止水することができ、排水層5からの
排水が砕石などにより構成される下層路盤3に到達しな
いようにすることができる。
【0066】図9に、本発明にかかる側溝用ブロックお
よびそのブロックを用いた側溝1と排水性舗装2を示し
てある。図9(a)に示した側溝用ブロック27は、上
記と同様の自由勾配側溝用のブロックであるが、取水孔
30の上面30aが外口31に対し内口32が下方とな
るようにほぼ一様に傾斜している。取水孔の下面30b
は、上記のブロック10と同様に上方に一様に傾斜して
いるので、全体として外口31から内口32に向かって
細くなるように一様に傾斜した両テーパの取水孔30が
形成されている。このような両テーパの取水孔30であ
っても、上記と同様に旋回型枠によって補助型枠を取外
しせずに簡単に製造することができる。ただし、蓋掛り
14と取水孔30との間隔を確保するのが難しくなる。
【0067】旋回型枠の代わりに、外型枠を水平方向に
動かして脱型する型枠を採用すると、下面30bが水平
になった取水孔を有する側溝用ブロックも、取水孔を成
形するための補助型枠を外型枠に取り付けたままで製造
することが可能である。また、外口31に上方が透水部
で下方が止水部になったプレートを装着することによ
り、取水口35を排水層5のレベルに合わせることがで
きる。下面30bを水平に形成することにより、砂利な
どをトラップする能力は小さくなるが、下面が斜め下方
に側溝内部に向かって傾いている従来の取水孔と比較す
ると有効なトラップ機能を備えている。
【0068】図9(b)に示した側溝用ブロック28
は、全体が暗渠となるカルバートタイプの側溝を施工す
るのに適した断面が方形のブロックである。このような
側溝用ブロック28においても、下面30bが外口31
の方向が低くなるように傾いた取水孔30を形成するこ
とにより、旋回型枠で簡単に製造することができ、トラ
ップ領域36を設けることができる。そして、排水層3
に合わせて取水口35を設定し、砕石の層3に排水が漏
れないように側溝で回収することができる。
【0069】図9(c)に示した側溝用ブロック29
は、U字型の断面を備えた、全体が開渠となる側溝用ブ
ロックである。U字型の側溝用ブロック29において
は、蓋掛り14が長手方向に沿って連続して設けられて
いるので、上面30aがL字型になった取水孔30を設
けることが望ましい。すなわち、取水孔30の断面で側
溝上側の勾配を途中から緩やかにし、全体としては、ブ
ーツ型に近い、略L字形状になっている。この取水孔3
0の形状は、上側を勾配変化させることにより、蓋受け
14との距離を大きくすることができ、U字溝、あるい
は自由勾配側溝などでは、破損、ひび割れを防ぐことが
可能となると共に、取水孔30の下側を外側に向かって
広くなるように勾配させていることによる断面欠損の増
加を上側で補うことができるという効果も備えている。
そして、取水孔30の下面30bを外側が下になるよう
に傾斜させることにより、旋回型枠を用いて取水孔のあ
る側溝用ブロックを、取水孔のない側溝用ブロックと同
じ工数で製造することができる。
【0070】自由勾配側溝や、U字側溝用のブロック
は、開口面積を大きくするためと、コンクリート製など
の蓋25などを載せるために、側溝用ブロックの外側の
上部を勾配変化させて広げている。そして、その勾配変
化している部分に多くの場合、取水孔30の外口31が
面することになり、外型枠52の勾配変化している部分
に補助型枠55を取り付ける必要がある。しかしなが
ら、背面を型枠の角度に合わせ、表をフラットに加工し
た鉄板を介して補助型枠55を取り付けることにより勾
配変化は容易に吸収することができる。また、そのよう
な鉄板により、外口31の周囲に平坦な凹み33を形成
することができるので、通水部材となるプレート39は
常にフラットなものを使用でき、側溝用ブロックの形状
や構成に関わらず、同じものを使うことができる。
【0071】図10に、図9(b)に示したカルバート
タイプの側溝用ブロック28aのさらに異なる例を示し
てある。図10(a)は、従来のカルバートタイプの側
溝用ブロック99aの異なる例であり、排水性舗装2が
施された道路103に沿って側溝99が施工され、縁石
ブロック101を介して歩道102が形成されている。
この側溝用ブロック99aにおいても、舗装2の表面の
排水層5から取水するための取水孔90が流路12に向
かって形成されており、きわめて製造の難しい側溝用ブ
ロックとなっている。
【0072】これに対して、図10(b)は、本発明に
かかる側溝用ブロック28aであり、取水孔30の外口
31には上部が多孔の透水性39aで下方が止水性39
bのプレート39が取り付けられている。そして、本例
の側溝用ブロック28aの道路103に面した側の側壁
19に形成された取水孔30は、側壁19の外面19a
に沿って上下(垂直あるいは鉛直方向)に伸びた外孔部
61と、この外孔部61のほぼ下端に当たる部分からほ
ぼ水平に流路12に向かって延びた内孔部62とを備え
ている。外孔部61は、プレート39が外面19aに装
着されることにより、上部が取水口35となり、下部が
取水口35から内孔部62に排水を導く経路となる。内
孔部62は、断面がほぼ円形でほぼ真っ直ぐに伸びた管
路であり、側壁19を貫通し、排水を流路12に導く。
【0073】図11に、本例のカルバート式の側溝用ブ
ロック28aの側壁19の外面19aを示してある。図
11(a)に示すように、ブロック28aを型枠から取
り出した時点では、外面19aに縦方向に伸びた外孔部
61と、この外孔部61から水平方向に内部に向かって
伸びた円形の内孔部62との組み合わせが4つ見えてい
る。そして、図11(b)に示すように、外孔部61の
外口31にプレート39を接着することにより、側壁1
9の上部で、上壁11の上面に近いところのみが取水口
35となった側溝用ブロック28aを製造でき、提供す
ることができる。
【0074】このような外孔部61と内孔部62とを備
えた取水孔30のうち、内孔部62は、内型枠に円筒状
あるいは円柱状のピンを取り付けることにより、外型枠
を脱型する際に邪魔にならない状態で製造することがで
きる。すなわち、上述した側溝用ブロックにおいては、
製造時に取水孔30を開けるための補助型枠(ピン)は
外型枠に固定されていた。通常の側溝用のブロックであ
れば、この方法で問題なく製造できる。しかしながら、
国道など荷重条件が厳しい大型道路に用いる側溝用のブ
ロックでは、荷重条件により側壁が厚くなる。このため
に、外型枠にピンを取り付ける方法では対応が難しくな
る。
【0075】図12に、側壁19が厚くなったときに取
水孔30を形成するいくつかの方法を示してある。本例
の側溝用ブロック28aも図7に示した側溝用ブロック
と同様に上壁11を下にして実際には製造されるが、図
12には上壁11が上の状態で示してある。図12
(a)に示すように、側壁19が厚くなると、補助型枠
55を外型枠51につけた状態で外型枠51が旋回でき
るようにするためには、補助型枠55のテーパを十分に
とる必要がある。したがって、内口32に対して外口3
1の寸法が非常に大きくなる。たとえば、直径が20m
m程度の内口32の取水孔30を形成するために、外口
31の内、内口32と水平に繋がった部分の開口63の
直径を60mm程度にする必要がある。すなわち、貫通
する部分の孔径が内口の3倍あるいはそれ以上になる。
側溝用ブロックのサイズが大きくなると壁厚は大きくな
るので、この差はさらに広がる。
【0076】貫通する部分の孔径があまり大きくなる
と、構造計算上、断面欠損が問題となる。また、鉄筋に
接触してしまうことが多くなり、鉄筋の配置に障害とな
る。そこで、取水孔30のうち、貫通する部分を水平な
管路62にすることにより、内口31と貫通部分の外側
の開口63との寸法をほぼ同じにすることができ、上記
の問題を解決できる。そのような管路62を形成する方
法の1つは、図12(b)に示すように、スリーブ64
を埋設する方法である。外型枠52に取り付けられた縦
の水路61を形成する補助型枠59の下側に突起部59
aを設け、プラスチックなどの成形したパイプをスリー
ブ64としてはめ込むことにより、水平な管路62を形
成できる。
【0077】ほぼ垂直の補助型枠59に突起部59aを
設け、その突起部59aにパイプ状のスリーブ64をは
め込み、外型枠51と内型枠52により挟みこめば、ス
リーブ64は安定して取り付け可能である。このため、
型枠にコンクリートを注入するときなどに、スリーブが
すべり落ちてしまうようなことはない。しかしながら、
コンクリートの型枠の精度が悪く、壁厚に1mm程度の
わずかな誤差でもあると、スリーブの長さと壁の厚みに
差が生し、スリーブの端が、わすかコンクリート壁の中
に埋まってしまう。あるいは、スリーブの中にコンクリ
ートが入ってしまう可能性がある。そのような可能性を
避けるためには、縦に延びた外孔部61を形成する補助
型枠59をゴムなどの弾性体とすることができる。もち
ろん、スリーブ64を弾性体としても良い。弾性体であ
れば、スリーブ64を壁19の厚みよりも多少長くして
外型枠51と内型枠52とで圧縮されるように保持でき
るので、スリーブ64を美観よく、また、内部にコンク
リートが入らないように埋め込みできる。
【0078】もう1つの方法は、図12(c)および
(d)に示すように、スリーブを埋め込む代わりに、内
孔部62を形成するための筒または柱状の補助型枠(ピ
ン)58を、外孔部61を形成するための補助型枠59
に取り付ける方法である。ピン58は、円筒状、円柱
状、角柱状などであってよい。そして、補助型枠59に
凹み59bを設け、この凹み59bに鉄などで形成され
たピン58の先端を差し込むことにより型枠を組む段階
で固定する。コンクリート製の側溝用ブロック28aを
成形後、ブロック28aの外側から内側にピン58を押
し出すことにより、側壁19を水平に貫通する管路62
を形成することができる。ピン58を内側に押し出すた
めには、内口32の側が広くなるようなテーパ状のピン
であることが望ましい。しかしながら、このテーパはわ
ずかで良い。そして、このピン58は外型枠51には固
定されていない(補助型枠59にはめ込まれているだ
け)ので、外型枠51を旋回する際に外型枠51から簡
単にはずれ、外型枠51は支障無く脱型できる。この方
法によると、外孔部61は外口31の方が広いテーパ状
となり、内孔部62は内口32の方が広いテーパ状とな
る。
【0079】この製造方法では、ピン58を水平に取り
付けできるので、外型枠51と内型枠52とではさんだ
状態でピン58を保持できる。したがって、外型枠51
を外すときは、ピン58が外型枠51から自動的に外れ
るので脱型の障害にならず、また、ピン58は水平に入
っているので内側に押し出すのも簡単である。従来の急
角度で斜めに開いた取水孔もピンを使うという点では共
通するが、水平状態でないので、型枠で挟み込めず、そ
の結果、外型枠にボルト止めする必要があり、製造過程
を複雑にしている。また、取水路あるいは取水孔が急角
度で傾いているために、それを成形するためのピンの取
り付けおよび取り外しが簡単ではなかった。また、ピン
の両端は傾斜しているために、その角が欠けやすいとい
う欠点もあった。これに対し、本例の側溝用ブロック2
8aにおいては、外口31にプレート39を取り付ける
という方法を採用するので、貫通する部分62は水平に
することができる。このため、ピン58を使う製造方法
であっても、脱型する際の手間を省き、簡単に、作業効
率良く、取水孔を備えた側溝用ブロックを製造できる。
【0080】図13(a)は、側壁19の外面19aか
ら本例の取水孔30を見た状態を示してあり、図13
(b)は、取水孔30の外口31にプレート39を接着
剤109により貼り付けた状態を示してある。縦方向に
伸びた外孔部61により形成された外口31には、それ
よりも若干大きなサイズの段差33が形成されており、
そこにプレート39を取り付けられるようになってい
る。段差33の面積あるいは外寸法は、プレート39の
それよりも若干大きな程度になっており、接着剤109
を挟んでプレート39を押し付けると、接着剤109が
プレート39の縁を回って表面に現れる。そして、その
状態で接着剤109が固化すると、プレート39は枠を
嵌めたような状態で側溝用ブロック28aに取り付けら
れことになり、側溝の施工中や、道路の施工中にプレー
ト39が外れることがなくなり、信頼性、作業性を向上
できる。
【0081】図14は、可変勾配側溝用のブロックの異
なる例を示している。この側溝用ブロック27aでは、
取水孔30が縦方向に伸びた外孔部61と、水平方向に
伸びた内孔部62とにより構成されており、カルバート
型の側溝用ブロックに限らず、上述した構成の取水孔3
0を採用できることを示している。可変勾配側溝用のブ
ロック27aであっても、荷重条件により、あるいは、
側溝の深さによって側壁19および18は厚くなる。し
たがって、そのようなブロック27aにおいては、水平
方向に管路62を延ばす構成の取水孔はメリットがあ
る。
【0082】さらに、本例の側溝用ブロック27aは、
道路に面した側壁19の上端あるいは上壁11の縁11
eにアングル110が埋設されている。この上壁11の
縁11eは、厚材領域あるいはスラブ領域20の重要な
一部であり、断面積が減ると強度が低下する。しかしな
がら、排水層5を厚くしないで、効率良く排水層5から
取水するためには取水口35をできる限り上方に設置す
ることが望ましい。そこで、本例においては、上壁11
の縁11eにアングル110を補強材として埋設するこ
とによりスラブ領域20の強度を確保し、さらに取水口
35をアングル110の直下まで上方に配置して取水効
率をアップしている。
【0083】さらに、アングル110を装着部材39の
一部として利用することも可能である。すなわち、取水
孔30の外口31の上端をアングル110が埋設される
位置まで上げ、アングル110の外口31に対応する位
置に孔を開けて取水口とすることができる。そして、そ
のアングル110の下に止水部39bとなるプレート部
材を貼り付けることにより、縦方向に延びる水路を形成
することが可能であり、側壁の下方の孔を開けやすい位
置に設けられた水平方向に延びた管路に接続することが
可能となる。アングル110を、取水口を形成する装着
部材として兼用することにより、側溝用ブロックの上端
を補強すると共に上端の極近傍に取水口を設定すること
が可能となる。したがって、地表近くから取水すること
が可能となり、排水効率を向上できる。
【0084】図15(a)は、上壁11のコーナ11e
がアングル110で補強された側溝用ブロック27aの
平面図であり、図15(b)は側面図である。側面図の
うち、右側は、プレート39が取り付けられていない状
態を示し、左側は、プレート39が取り付けられた状態
を示してある。また、本図では、わかりやすいようにア
ングル110の部分を斜線により示してある。アングル
110としては、ステンレスあるいはメッキ鋼板を押し
出し成型したもの、あるいは曲げ加工したものを使用す
ることができる。
【0085】また、アングル110は、取水孔30を設
けることにより強度が低下する可能性がある取水口35
の上方に限って埋設するようにしても良い。図16
(a)は部分的にアングル110が埋設された側溝用ブ
ロック27aの平面図であり、図16(b)は側面図で
ある。
【0086】図17は、L型側溝用ブロック120に本
発明のプレート39を適用した例を示している。排水性
舗装2から排水する方法として、断面がほぼL字型に成
型されたL型側溝120の下に桝119を設け、この桝
119より、パイプ118などにて、雨水を大型水路に
排水する方法がある。U字型の側溝の上にL型側溝を重
ねることにより排水システムを構築することも可能であ
る。排水性舗装2は一般に上部の4から6cmが浸透層
(排水層)5、その下の3から5cmが遮断層4であ
る。その下は砕石などによる路盤層3である。したがっ
て、本例のL型側溝用ブロック120においては、プレ
ート39を取り付けることにより、プレート39が主と
して浸透層5に接する部分は、通水部39aとなり、遮
断層4、あるいは砕石層3と接する部分は止水部39b
となるようにしている。止水という点では、遮断層4に
接する付近は通水部39aでも良いが、遮断層4を形成
するアスファルトが進入しやすいので、できれば止水部
39bとなることが好ましい。砕石層3に接する部分
は、止水部39bとなる必要がある。砕石層3に接する
部分が通水部39aとなると、浸透層5から導入した雨
水が砕石層3に進入して路盤を軟弱化させて、道路とし
ての機能が損なわれる。
【0087】L型側溝を介して桝119に浸透性舗装
(排水性舗装)2の雨水を取り込む方法としては、図1
8に示したような方法も考えられる。図18(a)は、
L型側溝用ブロック115に斜めの取水孔116を設け
ており、図18(b)に示すように桝119と組み合わ
せることにより、取水孔116から舗装表面の排水層5
から取水できる。しかしながら、斜めの取水孔116を
備えた側溝用ブロックの製造が面倒であることは上述し
た通りである。また、図18(c)に示すL型側溝ブロ
ック115は、曲がったパイプ117が埋め込まれてお
り、図18(d)に示すように桝119と組み合わせる
ことにより、パイプ117を介して排水層5から取水で
きる。しかしながら、側溝用ブロックを製造する際にこ
のように湾曲したパイプを固定するのは簡単でない。パ
イプの固定は型枠に接触する部分だけしかできないの
で、パイプはコンクリート打ち込み時に回転する可能性
がある。また、パイプの中にコンクリートが入り込む恐
れもある。
【0088】これに対し、図17に示すL型側溝用ブロ
ック120では、上部が透水部39aとなり、下部が止
水部39bとなったプレート39を外面に取り付けるこ
とにより、側面および底面に溝を形成することで排水層
5から取水できる。すなわち、本例のL型側溝用ブロッ
ク120は、取水路130として、側面121には縦方
向に延びた溝131が形成され、底面122には水平方
向に延びた溝132が形成されている。そして、縦方向
に延びた溝131を外口としてプレート39を取り付け
ることにより、側面121の上部に取水口35を形成す
ると共に取水路130から舗装2の下層路盤3に排水が
漏れ出すのを防止している。したがって、側溝用ブロッ
ク120の成型時には溝131および132を成型すれ
ばよく、手間のかかる孔開け工程は必要ない。
【0089】図19に、本例のL型側溝用ブロック12
0の外観を示してある。図19(a)は正面図であり、
道路に面して設置される側面(正面)121のほぼ中央
に縦方向に伸びた凹みまたは溝131が形成されてい
る。この凹み131はプレート39を取り付ける外口と
なるので、上述したケースと同様に、凹みは少なくとも
2段になっていることが好ましい。一段目はプレート3
9を貼る凹みとなる。図19(b)は、底面図であり、
側面121に形成された凹み131と繋がる溝または凹
み132がほぼ中央部分まで形成されている。図19
(c)は平面図であり、図19(d)は背面図であり、
図19(e)は側面図である。
【0090】図19(f)は、正面121の凹み131
に装着部材であるプレート39を取り付けた様子を示す
図である。凹み131の上方が透水性39aの取水口3
5となり、排水層5から取水した雨水などの排水を、凹
み131と凹み132を介して下に重なる桝119に導
くことができる。また、プレート39の透水性の部分3
9aは多孔性なので、排水層5を構成する砂利などが侵
入するのを防止したり、施工時のごみなどが進入するの
を防止するフィルタとしても機能する。そして、プレー
ト39の下方は止水性39bなので排水は道路側に漏れ
出すことはなく、また、遮断層4を構成するアスファル
トが侵入するのを防止する機能も果たす。さらに、縦方
向の凹み131と共に取水口35から進入した排水を縦
に導く導入経路の一部を補う機能も果たす。
【0091】上述したように、この装着部材であるプレ
ート39は、透水部39aと、導入経路を形成する止水
部39bとが別個の部材でもかまわないが、一体のほう
が、コストが安く、また取り付け手間が一回で済む利点
がある。そして、透水部39aには複数の孔を設けるこ
とがのぞましく、側溝用ブロックを埋設したときに、装
着部材39が砕石層3に接する高さあるいは深さの部分
は少なくとも止水部39bであることが必要である。さ
らに、この装着部材39を採用することにより、作業性
が悪く、製造に手間のかかる傾斜角度のある貫通孔は不
要となる。また、このプレート部材39を用いると、排
水性舗装2の構成と側溝用ブロック側の取水経路の構成
とを独立して設計できるので、経路の途中で勾配変化さ
せることも可能であり、傾斜角も自由に設定できる。そ
の結果、略L宇型、あるいは略ブーツ型の導水経路を形
成することができ、L字型側溝では、切欠きあるいはオ
ープンな溝だけで排水経路をデザインできる。また、他
の側溝用ブロックにおいても上記のように、製造に適し
たデザインを採用できる。
【0092】L字型側溝用ブロックの製造例を図20お
よび図21に示してある。図20に示した製造過程は、
図18に示した、斜めの取水孔116を有するL字型側
溝用ブロック115の製造過程であり、まず図20
(a)に示すように、型枠139に取水孔116を形成
する補助型枠138をボルト137で固定して、そこに
コンクリートを入れる。次に、図20(b)に示すよう
に、まず、ボルト137を外して型枠139の前後を旋
回したり、型枠を解体して外し、次に、ボルト137を
補助型枠138につけて補助型枠138を引っ張りだ
す。
【0093】図21に示した製造過程は、図17に示し
たプレート39を用いたL字型側溝用ブロック120の
製造過程であり、まず、図21(a)に示すように、型
枠135にコンクリートを入れる。型枠135には、溝
131および132を製造するための補助型枠136が
取り付けられている。次に、図21(b)に示すよう
に、型枠135の前後を旋回して外すことにより、ブロ
ック120を製造できる。補助型枠136は、型枠13
5の前後の部分を旋回するときに一体になって取り外さ
れる。したがって、上記のようなボルトを付けたり外し
たりする手間は一切不要である。そして、外口に当たる
正面の溝131に装着部材であるプレート39を取り付
けることにより排水層5から雨水を排水するのに適した
L字型側溝用ブロックを製造し提供できる。
【0094】図22は、本発明のプレート39を排水桝
に適用した例を示してある。この排水桝140にも、排
水性舗装2が施された道路に面する側面(正面)141
の上方に取水孔30が形成されており、その外口31に
プレート39が設置されている。排水桝140にも、メ
ンテナンス等のために開口145が設けられており、グ
レーチングなどの蓋146が設置されるようになってい
る。このため、上部には鉄製の蓋受け枠147が埋設さ
れており、状況は上述した側溝用ブロックの厚材領域
(スラブ領域)20と同じである。受け枠147に排水
用の孔をあけることも可能ではあるが、排水効率は悪い
し、ごみや泥などで詰まりやすいものになる。本例のプ
レート39を用いると、図22(b)に示したように、
縦方向の切欠き61と水平方向に延びた管路62により
取水孔30を作ることができるので、蓋受け枠147と
干渉しないで排水性舗装2から雨水などを排水桝140
の内部に導くことができる。
【0095】排水桝140に導かれた排水は、塩化ビニ
ル製などの排水パイプにより下流の水路などに導かれ
る。あるいは、排水桝140の底部が浸透性になってい
るものもあり、その場合は、排水桝140の底面から排
水される。
【0096】なお、上記の例において、外口には、止水
部材と透水部材を別々に取り付けて上方が透水性で下方
が止水性の装着部材とすることも可能であるが、それら
が一体となったプレート39であれば、取り付ける手間
は一回で済み合理的である。したがって、上側を透水性
で、下側が止水性の部材を一体成型すれば、部材の製造
コストが下がり、取り付け手間もさらに省ける。
【0097】さらに、側壁に設ける取水孔の数は限定さ
れるものではなく、予想される雨量などに合わせて十分
な数の取水孔を設けることができる。そして、本発明の
側溝用ブロックであると、取水孔の数を増やしても製造
工数が増加することはなく、低コストで短時間に製造す
ることができる。また、本例では、側溝用ブロックの一
方の側壁に取水孔を並べて配置しているが、両方の側壁
に取水孔を設けることも可能であり、排水性舗装の中央
に側溝を施工する場合には有効な側溝用ブロックを提供
できる。そして、両側に取水孔を設けても、製造工数が
増加することはない。また、一方の側壁に設けられた取
水孔を使用しない場合は、全体が止水部となったプレー
トを外口に装着して塞ぐことも可能である。
【0098】また、本発明は上記にて例示した形状の側
溝用ブロックに限定されることはなく、側壁の上部から
排水することが望ましい排水性舗装と共に施工される様
々なタイプの側溝用ブロックに適用することが可能であ
る。
【0099】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、取水孔の外口に上部が透水性となり、下部が止水性
となったプレートなどの装着部材を取り付けることによ
り、外口が上下方向に大きくなっても、排水性舗装の排
水層のレベルに合わせて取水口を設定することができ
る。したがって、外口を上下方向に延ばすことにより、
取水孔を成形する補助型枠を取り外さなくても脱型でき
るようになり、複数の取水孔を備えた側溝用ブロックを
低コストて供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の側溝用ブロックにより側溝を施工した
例を示す図である。
【図2】側溝用ブロックの概要を示す図であり、図2
(a)は側面図、図2(b)は平面図、図2(c)は正
面図、図2(d)は暗渠部の断面図である。
【図3】側溝用ブロックの概要を示す図であり、図3
(a)は長手方向の断面図、図3(b)は開渠部の断面
図、図3(c)は底面図である。
【図4】側溝用ブロックの概要を示す図であり、図4
(a)はプレートを装着したときの正面図、図4(b)
はプレートを装着したときの暗渠部の断面図である。
【図5】取水孔の部分を拡大して示す図であり、図5
(a)は断面図、図5(b)は正面図である。
【図6】取水孔の外口にプレートを装着したときの状態
を拡大して示す図であり、図6(a)は断面図、図6
(b)は正面図である。
【図7】本発明の側溝用ブロックを製造する過程を示す
図である。
【図8】本発明の側溝用ブロックにより排水性舗装を施
工する他の例を示す図である。
【図9】本発明の側溝用ブロックの他の例を示す図であ
る。
【図10】本発明の側溝用ブロックのさらに異なる例を
示す断面図である。
【図11】図10に示す側溝用ブロックの側面を示す図
であり、図11(a)はプレートが装着される前を示
し、図11(b)はプレートが装着された状態を示して
ある。
【図12】図10に示す側溝用ブロックの取水孔の製造
方法のいくつかの例を示す図である。
【図13】図10に示す側溝用ブロックの取水孔の外口
を拡大して示す図であり、図13(a)はプレートが装
着される前を示し、図13(b)はプレートが装着され
た状態を示してある。
【図14】本発明の側溝用ブロックのさらに異なる例を
示す断面図である。
【図15】図14に示す側溝用ブロックの平面図(a)
および側面図(b)である。
【図16】図14に示す側溝用ブロックの平面図(a)
および側面図(b)の変形例である。
【図17】L字型側溝の例を示す断面図である。
【図18】L字型側溝に斜めの取水孔あるいはパイプを
埋設した例を示す断面図である。
【図19】図17に示すL字型側溝用ブロックの正面図
(a)、底面図(b)、平面図(c)、背面図(d)、
側面図(e)およびプレートを取り付けたときの正面図
(f)である。
【図20】図18に示すL字型側溝用ブロックの製造工
程を示す図である。
【図21】図17に示すL字型側溝用ブロックの製造工
程を示す図である。
【図22】本発明を排水用ブロックに適用した例を示す
図であり、図22(a)は正面図であり、図22(b)
は断面図であり、図22(c)は平面図である。
【図23】従来の側溝用ブロックの幾つかの例を示す図
である。
【図24】従来の取水孔の部分を拡大して示す図であ
る。
【図25】従来の側溝用ブロックを製造する過程を示す
図である。
【図26】図25に続いて、従来の側溝用ブロックを製
造する過程を示す図である。
【符号の説明】
1 側溝 2 排水性舗装、3 下層路盤、4 遮断層、5
排水層 10、27、28、29、120 側溝用ブロック 11 上壁、12 流路、13 開口、14
蓋掛り(蓋受け) 15 開渠部、16 暗渠部、18、19 側壁 20 スラブ領域(厚材領域) 25 蓋 30 取水孔、30a 上面、30b 下面 31 外口、31a 上端、31b 下端 32 内口、32a 上端、32b 下端 35 取水口、36 トラップ領域 39 プレート、39a 透水部、39b 止水
部 50 型枠、51 台盤、52 外型枠、53
内型枠

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側壁の外に面して設けられた外口から取
    水して内側に導く取水路を有する排水用ブロックであっ
    て、前記取水路の外口を覆うように、上部が透水部とな
    り下部が止水部となった装着部材が取り付けられている
    排水用ブロック。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記装着部材の透水
    部は多孔性である排水用ブロック。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記側壁の外面に前
    記外口より一回り大きなサイズであり、前記装着部材の
    サイズよりも若干大きなサイズの一段階凹んだ部分が形
    成されており、その凹んだ部分に前記装着部材が接着剤
    により取り付けられ、その接着材が前記装着部材の外面
    の縁を覆っている排水用ブロック。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記側壁の上端がア
    ングルにより保護されている排水用ブロック。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    当該排水用ブロックは側溝を施工するための側溝用ブロ
    ックであり、 前記側壁の上端の領域が、暗渠を構成する上壁の一部、
    または開渠を塞ぐ蓋を設置する蓋掛りとなるように設計
    された厚材領域であり、 前記取水路は、前記側壁の上部を貫通する取水孔である
    排水用ブロック。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記外口の上端が前
    記厚材領域にあり、前記側壁の内面に開いた内口の上端
    が前記厚材領域の下にある排水用ブロック。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記取水孔の上面
    は、前記外口の近傍の勾配が急で、前記内口の近傍の勾
    配が緩やかである排水用ブロック。
  8. 【請求項8】 請求項6において、前記外口の下端が前
    記内口の下端と同じ高さまたは下にある排水用ブロッ
    ク。
  9. 【請求項9】 請求項6において、前記取水孔は前記側
    壁をほぼ水平にほぼ同じ口径で貫通する管路を備えてい
    る排水用ブロック。
  10. 【請求項10】 請求項6において、前記取水孔の前記
    内口の側は、内口の側に広い排水用ブロック。
  11. 【請求項11】 請求項5において、前記側壁の外面に
    前記外口が水平方向に断続的に並ぶように複数の前記取
    水孔が形成されている排水用ブロック。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし4のいずれかにおい
    て、当該排水用ブロックは、断面が略L字型の側溝用ブ
    ロックであり、前記取水路は、当該排水用ブロックの底
    面に形成されている排水用ブロック。
  13. 【請求項13】 側壁の外に面して設けられた外口から
    取水して内側に導く取水路を有する排水用ブロックに取
    り付けられる装着部材であって、前記取水路の外口を覆
    うように、上部が透水部となり下部が止水部となった装
    着部材。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記装着部材の
    透水部は多孔性である装着部材。
  15. 【請求項15】 請求項5ないし12のいずれかに記載
    の排水用ブロックが並べて配置されている側溝。
  16. 【請求項16】 側壁の上端の領域が、暗渠を構成する
    上壁の一部、または開渠を塞ぐ蓋を設置する蓋掛りとな
    るように設計された厚材領域である側溝用ブロックであ
    って、 前記側壁の上部を貫通する取水孔を有し、 この取水孔の前記側壁の外面に開いた外口の上端が前記
    厚材領域にあり、前記側壁の内面に開いた内口の上端が
    前記厚材領域の下にあり、前記内口の下端と前記外口の
    下端を接続する下面は、前記外口の下端が前記内口の下
    端より下になるように傾斜している側溝用ブロック。
  17. 【請求項17】 請求項16において、前記外口の周囲
    が凹んでいる側溝用ブロック。
  18. 【請求項18】 請求項16において、当該外口の下部
    が止水されている側溝用ブロック。
  19. 【請求項19】 請求項16において、前記外口に、上
    部が透水部となり下部が止水部となったプレート部材が
    取り付けられている側溝用ブロック。
  20. 【請求項20】 請求項16において、前記取水孔の上
    面は、前記外口の近傍の勾配が急で、前記内口の近傍の
    勾配が緩やかである側溝用ブロック。
  21. 【請求項21】 請求項16において、前記側壁の外面
    に前記外口が水平方向に断続的に並ぶように複数の前記
    取水孔が形成されている側溝用ブロック。
  22. 【請求項22】 不透水性の遮断層の上に透水性の排水
    層が積層された排水性舗装の施工方法であって、 請求項5ないし12のいずれかに記載の排水用ブロック
    を並べて側溝を形成する工程と、 前記外口の透水部の少なくとも一部にかかるように前記
    排水層を形成する工程とを有する排水性舗装の施工方
    法。
  23. 【請求項23】 側壁の上端の領域が、暗渠を構成する
    上壁の一部、または開渠を塞ぐ蓋を設置する蓋掛りとな
    るように設計された厚材領域である側溝用ブロックであ
    って、前記側壁の上部を貫通する取水孔を有し、この取
    水孔の前記側壁の外面に開いた外口の上端が前記厚材領
    域にあり、前記側壁の内面に開いた内口の上端が前記厚
    材領域の下にある側溝用ブロックを製造する方法であっ
    て、 型枠を用いて前記取水孔を備えた前記側溝用ブロックを
    成形する第1の工程と、 前記側壁の外面に開いた外口に、上部が透水部となり下
    部が止水部となった装着部材を取り付ける第2の工程と
    を有する側溝用ブロックの製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項23において、前記第1の工程
    では、前記側壁の外面を成形する前記型枠の外壁の内側
    に、前記取水孔を成形するように突き出た補助型枠が一
    体となるように取り付けられた前記型枠により前記側溝
    用ブロックが成形される側溝用ブロックの製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項23において、前記第1の工程
    では、前記型枠を用いて、前記外口の下端が前記内口の
    下端と同じまたは下方にある前記取水孔を成形する側溝
    用ブロックの製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項23において、前記第1の工程
    では、反転された状態で前記側溝用ブロックを成形する
    前記型枠であって、前記側壁の外面を成形する前記型枠
    の外壁が下方を支点として旋回し、その外壁に内側に、
    前記取水孔を成形するように突き出たテーパ状の補助型
    枠が一体となるように取り付けられた前記型枠により前
    記側溝用ブロックが成形される側溝用ブロックの製造方
    法。
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