JP2003155456A - 環状オレフィン系樹脂rim製品の製造方法 - Google Patents

環状オレフィン系樹脂rim製品の製造方法

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Shuichi Aoki
修一 青木
Shigeru Yagishita
茂 八木下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環状オレフィン系樹脂RIM成形品の接着工程
を簡素化し、接着強度の強いRIM成形品を容易に得る
環状オレフィン系樹脂RIM製品の製造方法の提供。 【解決手段】重合原料として環状オレフィンを含む反応
液のRIM(反応射出成形)成形体を接着し、環状オレ
フィン系樹脂RIM製品を得るに際し、接着剤層を形成
するに先だって、RIM成形体の接着面にトリス(イソ
シアネートフェニル)チオホスフェートを6〜24wt%
の量で、かつカーボンブラックを5〜30%の量で含有
するプライマーを塗布する環状オレフィン樹脂RIM製
品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状オレフィン系
樹脂RIM成形品の接着工程を簡素化し、接着強度の強
いRIM成形品を容易に得ることができる環状オレフィ
ン系樹脂RIM製品の製造方法および環状オレフィン系
樹脂RIM製品に関する。
【0002】
【従来の技術】ノルボルネン骨格環状オレフィンのメタ
セシス重合により得られる開環架橋構造のポリマーは、
弾性ゴム特性(高衝撃強度と高い曲げモジュラス)を有
する熱成形材料であり、耐衝撃性、耐久性および耐圧性
に優れた成形品を得ることができる。補強材を用いなく
ても大型製品を成形することができ、大型製品の軽量化
とともに成形材料のリサイクル利用も可能である。反応
射出成形(RIM)は、上記架橋重合と成形とを金型内
で行うため、成形サイクルが短く、また金型内への反応
液の低圧導入および化学的な低温硬化により成形時の消
費エネルギー面で利点がある。充填材、補強材などは予
め金型内に装填して成形することも容易である。
【0003】RIM成形により、大型あるいは複雑な形
状の製品を製造する際には、通常、RIM成形体(部
材)同士を接着して所望形状の製品とする。この際、上
記のような環状オレフィン系樹脂RIM成形体は弾性を
有するため、その接着剤としては、一般的に弾性および
接着強度の点でウレタン系接着剤が用いられる。しかし
ながらノルボルネン系環状オレフィンのRIM成形体
は、通常、成形体表面に油脂性の未反応原料が多く存在
し、接着剤が成形体と接着しないという問題点がある。
このため接着表面のサンディングまたは溶媒による脱脂
などの前処理が必要とされており、環状オレフィン系樹
脂RIM成形体の接着は、作業手間がかかるという問題
点がある。
【0004】上記前処理の作業手間を簡略化する方法と
して、トリクロロイソシヌル酸などを用いて接着表面を
ハロゲン化酸化する方法も提案されている(特開平2−
298524号)。しかしながらハロゲン化処理作業は
環境上問題があり、またハロゲン化により接着性は向上
するが接着部の耐水性が低下しやすいという問題もあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に鑑みてなされたものであり、環状オレフィ
ン系樹脂RIM成形体の接着を簡便にかつ確実に行うこ
とができる環状オレフィン系樹脂RIM製品の製造方法
およびこれにより得られる環状オレフィン系樹脂RIM
製品を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記のよう
な課題を特定のプライマーを用いることにより解決して
いる。すなわち本発明は、重合原料として環状オレフィ
ンを含む反応液のRIM(反応射出成形)成形体を接着
し、環状オレフィン系樹脂RIM製品を得るに際し、接
着剤層を形成するに先だって、RIM成形体の接着面に
トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェートを
6〜24wt%の量で、かつカーボンブラックを5〜30
wt%の量で含有するプライマーを塗布する環状オレフィ
ン樹脂RIM製品の製造方法を提供する。
【0007】上記プライマーのカーボンブラック含有量
は、5〜15wt%であることがより好ましい。プライマ
ーは、さらにポリウレタンを含有することが望ましい。
接着剤としては、ウレタン系接着剤が好ましく用いられ
る。本発明では、上記のような製造方法により得られる
環状オレフィン系樹脂RIM製品も提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに具体
的に説明する。本発明では、環状オレフィンの反応射出
成形(本明細書では単にRIMともいう)により得られ
る成形体を接着してRIM製品を得る。接着される成形
体(被着体)は、環内二重結合を有する環状オレフィン
を含む反応液を上記RIM金型内で重合と同時に成形さ
せたものである。この重合は、環状オレフィンを用いる
メタセシス重合である。
【0009】本発明では、重合モノマーとしてメタセシ
ス重合性環状オレフィンとして公知のものを広く用いる
ことができるが、環内二重結合を少なくとも1つ有する
環骨格を分子中に少なくとも1つ有するオレフィンが好
ましく、該環骨格が架橋環構造(ノルボルネン骨格)で
あることがより好ましい。たとえばノルボルネン、ノル
ボルナジエン、5−エチリデンノルボルネン、エチレン
ビス(5−ノルボルネン)などのノルボルネン類、ジシ
クロペンタジエン、トリシクロペンタジエンなどのシク
ロペンタジエンの多量体などを挙げることができ、これ
らを単独であるいは2種以上組合せて用いることができ
る。これらのうちでも、ジシクロペンタジエンが好まし
い。本発明では、RIM重合モノマー反応液中に含まれ
る重合性モノマー全量の50〜100モルwt%がジシク
ロペンタジエンであることが望ましい。上記のような環
状オレフィンは、後述するような触媒を用いたメタセシ
ス重合により開環重合し、架橋構造重合体を形成する。
【0010】また上記環状オレフィンと共重合可能な、
極性基含有化合物を必要に応じて用いることができる。
たとえばエステル、エーテル、シアノ、N−置換イミ
ド、ハロゲンなどの異種元素含有基を有するオレフィ
ン、好ましくはノルボルネン骨格を有するオレフィンを
挙げることができる。このようなオレフィンとしては、
5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−(2−エチ
ルヘキシロキシ)カルボニル−5−メチルノルボルネ
ン、5−フェニロキシメチルノルボルネン、5−シアノ
ノルボルネン、6−シアノ−1, 4, 5, 8−ジメタノ
−1, 4, 4a, 5, 6, 7, 8, 8a−オクタヒドロ
ナフタレン、N−ブチルナデック酸イミド、5−クロル
ノルボルネンなどを挙げることができる。
【0011】メタセシス重合触媒は遷移金属原子を中心
原子として、複数のイオン、原子、多原子イオン及び/
又は化合物が結合してなる錯体である。遷移金属原子と
しては、5族、6族及び8族(長周期型周期表、以下同
じ)の原子が使用される。それぞれの族の原子は特に限
定されないが、5族の原子としては例えばタンタルが挙
げられ、6族の原子としては例えばモリブデンやタング
ステンが挙げられ、8族の原子としては例えばルテニウ
ムやオスミウムが挙げられる。
【0012】6族のタングステンやモリブデンを中心金
属とするメタセシス重合触媒としては、六塩化タングス
テンなどの金属ハロゲン化物;タングステン塩素酸化物
などの金属オキシハロゲン化物;酸化タングステンなど
の金属酸化物;およびトリドデシルアンモニウムモリブ
デートやトリ(トリデシル)アンモニウムモリブデート
等の有機金属酸アンモニウム塩等を用いることができ
る。これらの中では、有機モリブデン酸アンモニウム塩
が好ましい。これらのメタセシス触媒を用いる場合に
は、重合活性を制御する目的で、活性剤 (共触媒)とし
て有機アルミニウム化合物又は有機スズ化合物を併用す
ることが好ましい。
【0013】メタセシス重合触媒として、5族、6族お
よび8族の金属原子を中心金属とする金属カルベン錯体
を用いることも好ましい。金属カルベン錯体の中では、
8族のルテニウムやオスミウムのカルベン錯体が好まし
く、ルテニウムカルベン錯体が特に好ましい。ルテニウ
ムカルベン錯体の具体的な例は、WO97/0618
5、特表平10−508891号公報、特開平11−3
22953号公報などに開示される。メタセシス重合触
媒及び必要に応じて使用される活性剤の量は、触媒の活
性を考慮して適宜選択すればよい。
【0014】メタセシス重合触媒および活性剤を使用す
る場合は、反応系が金型内に入りきらない間に重合硬化
が起るのを避けるため、両者を含む液を別々の溶液で調
製しておき、金型に導入する直前に混合することが望ま
しく、通常、触媒成分を含む重合モノマー溶液(1)
と、活性剤を含む重合モノマー溶液(2)とを調製し
て、これらを別々に金型に導入する。金属カルベン錯体
をメタセシス重合触媒とする場合は、触媒溶液を溶媒を
用いて調製しておき、金型に導入する直前に重合モノマ
ーを含む液と混合することができ、そのような溶媒とし
ては、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの重合
不活性な溶媒を用いることが好ましい。
【0015】各重合モノマー溶液は、成形前の重合を抑
制することを目的に反応調節剤を含んでいてもよい。具
体的にはエーテル、エステル、ニトリルなどのルイス塩
基またはキレート化剤などが挙げられ、たとえば上記に
重合モノマーとして例示した極性基含有化合物のうちの
ルイス塩基となりうるもの、アセチルアセトン、アセト
酢酸アルキルエステル、安息香酸エチル、ブチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ベンゾニトリル、ジグライム
などを挙げることができる。これらは触媒1モルに対
し、1〜5モル程度の量で用いることができ、触媒成分
を含む重合モノマー溶液(1)および活性剤を含む重合
モノマー溶液(2)のいずれかまたは両方並びに両方を
含まないモノマー液に適宜に添加することができる。
【0016】成形体は、その特性を改良または維持する
ため、上記の重合原料に加え、補強材、充填材、酸化防
止剤、光安定剤、難燃剤、高分子改良剤、顔料などの各
種添加剤、他のエラストマーまたは重合体などを必要に
応じて適宜に含有しているモノマー液を重合してなるも
のであってもよい。たとえば補強材、充填材としては、
ガラス繊維、雲母、カーボンブラック、ウオラストナイ
トなどが挙げられる。添加剤としては、2, 6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール、N, N' −ジフェニル−p
−フェニレンジアミン、テトラキス[メチレン(3, 5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート)]メ
タンなどのフェノール系またはアミン系の酸化防止剤が
挙げられる。他のエラストマーまたは重合体としては、
たとえばスチレン−ブタジエン−スチレントリブロック
ゴム、スチレン−イソプレン−スチレントリブロックゴ
ム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、エ
チレンプロピレン−ジエンターポリマー、ニトリルゴム
など広範なエラストマーを挙げることができる。また充
填材、補強材、エラストマーなどの固体は、予め成形型
内に装填しておくこともできる。この際、充填材、補強
材などの表面をシランカップリング剤などで処理してお
くことが好ましい。
【0017】上記のような重合原料を用いるRIM成形
は、通常、金型温度40〜100℃程度、注入圧1〜1
0MPa程度で行われ、成形サイクルは、通常2〜10
分程度である。RIM成形は低圧成形が可能であるため
金型は簡単なもので十分であり、材質も特に限定され
ず、スチール、鋳造あるいは鍛造のアルミニウム、亜鉛
合金などの鋳造や溶射、ニッケルや銅などの電鋳および
樹脂などで形成することができる。
【0018】本発明では、上記のようなRIM成形によ
って環状オレフィンが開環重合した架橋重合体からなる
弾性成形体(被着部材)が得られる。該成形体は、耐衝
撃性および曲げ弾性に優れる。このためRIM成形に適
した各種成形品の製造が可能であるが、2以上の成形体
を接着することにより、たとえば大型浄化槽、浴槽など
の大型成形品の製造も容易に行うことができる。この場
合にも補強材を用いなくても充分な強度が得られるため
軽量化を図ることもできる。
【0019】本発明では、RIM成形体の接着面に接着
剤を塗布するに先だって、トリス(イソシアネートフェ
ニル)チオホスフェートおよびカーボンブラックを含む
プライマーを塗布する。プライマーは、トリス(イソシ
アネートフェニル)チオホスフェートをプライマー全質
量に対し6〜24wt%の量で含む溶液であり、溶媒とし
て、酢酸エチル、アルコール類を除く一般的溶剤、たと
えばトルエン、キシレン、アセトンなどを含むことがで
きる。トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェ
ート濃度は、高すぎるとプライマーが増粘し、貯蔵安定
性が低下するため、その上限は上記24wt%以下とする
ことが好ましく、通常10〜20wt%程度の濃度で用い
ることが望ましい。上記トリス(イソシアネートフェニ
ル)チオホスフェートは、その酢酸エチル溶液として市
販されているものを使用することもできる。この場合
に、上記プライマー中のトリス(イソシアネートフェニ
ル)チオホスフェート濃度は、該化合物正味の濃度であ
る。
【0020】また上記プライマーは、カーボンブラック
を5〜30wt%、好ましくは5〜15wt%の量で含有す
る。上記のようにトリス(イソシアネートフェニル)チ
オホスフェートを高濃度に含むプライマーから形成され
る塗膜は、RIM成形された環状オレフィン形樹脂より
も硬いため、接着後の成形品に水圧等がかかると、プラ
イマーの割れが発生しやすい。これに対し本発明では、
プライマー中に、高濃度トリス(イソシアネートフェニ
ル)チオホスフェートとともにカーボンブラックを特定
量含ませることにより、プライマー塗膜の割れを発生さ
せず、かつ該塗膜に柔軟性を持たせることができ、さら
には被着体(RIM成形された環状オレフィン形樹脂)
の接着性を向上させることができる。なおプライマー中
の上記カーボンブラック含有量が5wt%未満では上記効
果が得られにくく、一方30wt%を超えるとプライマー
自身の貯蔵安定性が低下しやすい。
【0021】本発明で用いられるプライマーは、必要に
応じて、さらにウレタン樹脂、塩化ゴムなどの造膜樹
脂、ポリイソシアネートなどを含有してもよい。ポリイ
ソシアネートとしては、具体的にトリレンジイソシアネ
ート(TDI)、MDI、ナフタレンジイソシアネート
(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロ
ンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシ
アネート(XDI)、ヘキサヒドロメタキシリレンジイ
ソシアネート(水添XDI)、水添MDIなどを用いる
ことができる。またポリイソシアネートとして、上記ポ
リイソシアネートの誘導体、たとえばポリイソシアネー
トとトリメチロールプロパンとのアダクトイソシアネー
ト(ウレタン変性体:TMPA)、ポリイソシアネート
から導かれるビュレット体・ヌレート体などの重合イソ
シアネートまたはマスクドイソシアネートなどを用いる
こともできる。
【0022】またウレタン樹脂としては、イソシアネー
ト成分とポリオール成分とから得られるポリウレタンが
挙げられ、このイソシアネート成分として上記例示した
ポリイソシアネートを含むポリウレタンも挙げられる。
さらに必要に応じて、触媒、カーボンブラック以外の充
填剤、カップリング剤などの充填剤を含有することがで
きる。これら各任意成分の含有量は、本発明の目的を損
なわない範囲であれば特に限定されないが、通常個別に
10wt%程度以下であり、好ましくは3〜5wt%程度で
ある。
【0023】プライマーは、たとえば、刷毛塗り、スプ
レーなどの一般的方法で、接着面に均質に塗布できれば
よく、その厚みは特に限定されるものではない。塗布
後、通常5〜10分程度のオープンタイムを取れば、乾
燥し、接着剤を塗布することができる。本発明では、上
記特定のプライマーをRIM成形直後の成形体に塗布す
ることにより、サンディング、溶媒による脱脂などを行
わなくても次工程の接着を行うことができ、接着強度の
高い被着製品を容易に得ることができる。
【0024】被着部材としてRIM成形体同士を用いる
場合には、通常、ウレタン系接着剤が用いられ、一般的
にウレタン系接着剤としてされるものを広く使用するこ
とができる。ウレタン系接着剤は、一液型または二液型
のいずれでもよい。ウレタン系接着剤は、通常、イソシ
アネート成分とポリオール成分とを含む。イソシアネー
ト成分としては、脂肪族系、脂環族系、芳香族系イソシ
アネートあるいはその水素添加物などを挙げることがで
き、たとえばHDI、IPDI、水添TDI、水添XD
I、水添MDI、TDI、XDI、MDI、3, 3' −
トリレン−4, 4' −ジイソシアネート、クルードMD
I、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、
トリフェニルメタントリイソシアネート、トリレンダイ
マー、NDI、トリス(4−フェニルイソシアネート)
チオホスフェート、TDI三量体、メタキシリレンジイ
ソシアネート、トリメチルプロパン−1−メチル−2−
イソシアノ−4−カルバメート、ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネート、3, 3' −ジメトキシ−4, 4'
−ジフェニルジイソシアネートおよびジフェニルエーテ
ルトリイソシアネートなどを挙げることができる。
【0025】ポリオール成分としては、低分子量ポリオ
ールのエチレングリコール、ジエチレングリコール、
1, 4−ブタンジオール、1, 6−ヘキサンジオール
や、高分子量のポリエーテルポリオール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカ
プロラクトン、ポリエステルポリオールなどを挙げるこ
とができる。
【0026】さらに、上記ポリイソシアネートとポリオ
ール成分とから得られる末端イソシアネートポリウレタ
ンと、上記ポリオール成分とを混合主成分として撹拌
し、硬化させる二成分系ウレタン接着剤、ポリイソシア
ネートとポリオール成分とから得られる末端イソシアネ
ートポリウレタンを主成分として含み、空気中の湿気に
より硬化させる湿気硬化型一成分型接着剤、上記イソシ
アネート成分またはポリオール成分のウレタン結合反応
基をブロッキングした加熱硬化型接着剤などを挙げるこ
とができる。ウレタン接着剤は、通常、目的に応じて、
上記主成分に触媒、安定剤、顔料、充填剤、粘着付与剤
などを含んでいてもよい。上記のうちから、被着成形体
の物理的特性あるいは接着を行う際の作業性などに適応
する接着剤が用いられるが、このうちでも湿気硬化型一
成分系ウレタン接着剤などが好ましく用いられる。用途
などによって、接着剤層を適宜の厚みとすることができ
る。通常、0.5mm〜2.5mm程度である。
【0027】上記により得られる環状オレフィン系樹脂
RIM製品は、優れた耐衝撃性、曲げモジュラスなどの
特性が求められる各種用に好適に用いることができる。
たとえばユニットバス部材、建農機カバー、浄化槽など
の大型製品が挙げられ、家庭用、産業用のいずれであっ
てもよい。
【0028】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 (実施例1〜2、参考例1〜2および比較例1〜4)以
下に示す反応液を用いてRIM成形機により以下のよう
な寸法の平板を成形して測定用試験板を得た。 重合モノマー:ジシクロペンタジエン 触媒:トリ(トリデシル)アンモニウムモリブデート RIM成形体寸法:肉厚5mm 500mm×500mm 金型温度:雌型80℃、雄型50℃ 成形時間:3分
【0029】<接着試験>図1に示すような接着試験を
行った。 (1) 上記で成形されたRIM樹脂板を25mm×70m
mの大きさに切断する。 (2) 接着面に表1に示す表面処理を行う(実施例は行わ
ない)。 (3) 表1に示すプライマーを刷毛で塗布し、約5〜10
分間オープンタイムを取る。 (4) 接着面積が25mm×25mmとなるように厚さ
1.0mmのスペーサ2を片方の試験板1に固定する。 (5) 接着剤3を打設し、他方の試験板4を上から押えつ
ける。 (6) はみ出た接着剤を取り除き、所定の期間(20℃×
60%RH×7日間)養生する。 (7) スペーサをはずし、以下の試験を行った。 各実験用に、3個ずつ(n=3)作成した。
【0030】上記で得られた接着試験片を、以下のよう
に評価した。結果を表1に示す。 <剪断接着強度>上記の接着試験片を、引張速度5.0
mm/分で破断するまで引張り、剪断接着強度を測定し
た。このときの剥離モードとともに表1中に示す。表中
の剥離モードは以下を意味する。 CF:接着剤の凝集破壊 AF:プライマー被着体間の剥離 PS:プライマー接着剤間の剥離 なお接着強度(kgf/cm2 )の数値は高い方が接着
強度が大きいことを示し、高い方がよいと同時に、この
試験では、どのような破壊が起きるかが最も重要であ
り、剥離モードCF(接着剤層での凝集破壊)でなけれ
ばならない。AFおよびPSは剥離(剥がれ)である。
【0031】<耐温水試験>接着剤の負荷テストとし
て、耐温水試験を行った。上記の接着試験片を、50℃
の温水中に1ケ月間浸漬した後、上記と同様の剪断接着
強度を測定した。剥離モードとともに示す。表中の剪断
接着強度の値および剥離モードの評価は、上記と同様の
意味である。 <貯蔵安定性試験>プライマーの貯蔵安定性を200m
lガラスビン中で、30℃で1ケ月貯蔵した後の粘度で
評価した。粘度の上昇の認められないものを○で示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】上記のように環状オレフィン系樹脂RI
M成形体の接着の際に、特定のプライマーを用いる本発
明によれば、サンディングあるいは溶媒による脱脂など
の手間のかかる作業を行わなくても、該プライマーの塗
布により接着を支障なく行うことができる。したがって
接着工程を簡素化して作業効率よく行えるとともに、こ
れにより高度に接着された環状オレフィン系樹脂RIM
製品を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例および比較例で行った接着試験を模式
的に示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 175/04 C09J 175/04 201/00 201/00 // B29K 23:00 B29K 23:00 75:00 75:00 105:16 105:16 (72)発明者 青木 修一 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社総合開発センター内 (72)発明者 八木下 茂 東京都港区芝公園二丁目4番1号 日本ゼ オン株式会社内 Fターム(参考) 4F206 AA12 AA31 JA01 JF02 JF06 JL02 4J038 CA011 CA021 CA131 DG111 DG131 DG261 DG271 DG281 HA026 JC22 KA02 KA08 PA07 PC08 4J040 EF111 EF131 EF291 EF301 JA12 JA13 NA01 NA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合原料として環状オレフィンを含む反応
    液のRIM(反応射出成形)成形体を接着し、環状オレ
    フィン系樹脂RIM製品を得るに際し、接着剤層を形成
    するに先だって、RIM成形体の接着面にトリス(イソ
    シアネートフェニル)チオホスフェートを6〜24wt%
    の量で、かつカーボンブラックを5〜30wt%の量で含
    有するプライマーを塗布する環状オレフィン樹脂RIM
    製品の製造方法。
  2. 【請求項2】前記プライマーがさらにポリウレタンを含
    有する請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記接着剤がウレタン系接着剤である請求
    項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法
    により得られる環状オレフィン系樹脂RIM製品。
JP2001354366A 2001-11-20 2001-11-20 環状オレフィン系樹脂rim製品の製造方法 Expired - Fee Related JP3911152B2 (ja)

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JP2007051287A (ja) * 2005-08-12 2007-03-01 Sika Technology Ag プライマー組成物
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