JP2003153374A - 向上したオーディオ性能を有するフラットパネルサウンドラジエータ - Google Patents

向上したオーディオ性能を有するフラットパネルサウンドラジエータ

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JP2003153374A JP2002315108A JP2002315108A JP2003153374A JP 2003153374 A JP2003153374 A JP 2003153374A JP 2002315108 A JP2002315108 A JP 2002315108A JP 2002315108 A JP2002315108 A JP 2002315108A JP 2003153374 A JP2003153374 A JP 2003153374A
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panel sound
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トビアーノ パブロ
Michael Klasco
クラスコ マイケル
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    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R17/00Piezoelectric transducers; Electrostrictive transducers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R7/00Diaphragms for electromechanical transducers; Cones
    • H04R7/02Diaphragms for electromechanical transducers; Cones characterised by the construction
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    • H04R7/045Plane diaphragms using the distributed mode principle, i.e. whereby the acoustic radiation is emanated from uniformly distributed free bending wave vibration induced in a stiff panel and not from pistonic motion

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  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波の範囲のオーディオプログラムの題材
を、効率的、かつ、明瞭に生成し、より低い周波数にお
けるより高いサウンドレベルを含む、高い音圧レベルで
サウンドを生成することが可能であるフラットパネルサ
ウンドラジエータを提供すること。 【解決手段】 向上したオーディオ性能を有するフラッ
トパネルサウンドラジエータであって、第1の材料でで
きたコアが第2の材料でできた向かい合う外板間に挟ま
れたパネルと、オーディオプログラムの題材に対応する
振動をパネルに付与するパネルに結合されたエキサイタ
とを含み、第2の材料は、ヤング係数およびtanδの
それぞれが十分に高い、フラットパネルサウンドラジエ
ータを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は概して、オーディオ
トランスデューサに関する。具体的には、本発明は、エ
キサイタ(トランスデューサまたはモータとも呼ぶ)に
よって従来のコーンではなくフラットパネルを振動させ
て、オーディオプログラムを再生するフラットパネルサ
ウンドラジエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコーンタイプのスピーカにおい
て、紙、プラスチック、アルミニウムまたは別の適切な
材料でできたコーンを、コーン周囲の辺りを延びる柔軟
な囲い、およびコーンの先端付近を延びる周りが波形に
なったスパイダー(spider)によって堅いフレー
ムに取り付けて支える。コーンまたはダイフラムは音響
放射表面である。音響放射表面は周囲大気の物理的な力
と結びつく。周囲大気の物理的な力は「ボイスコイルギ
ャップ」内の強磁場内に設けられたボイスコイルを介し
て流れる電流の相互作用によって生成される。ボイスコ
イルは、中空の円柱型ボビン上のワイヤの螺旋巻アセン
ブリである。ボイスコイルは、コーンの先端に取り付け
られ、スピーカフレームの裏側に取り付けられたマグネ
ットモータアセンブリの環状ギャップ内へと延びる。し
たがって、ダイフラムおよびボイスコイルアセンブリ
は、軸方向において自由に移動し得るが、それ以外の方
向においては制限されている。
【0003】ボイスコイルは、オーディオ増幅器に結合
される。オーディオ増幅器は、ボイルコイルに、再生さ
れるサウンドに類似したレベルおよび時間的特性を備え
た交流を供給する。次いで、これらの電流は、式F=B
LI(ここで、Fは力であり、Bはコイル周辺の磁束で
あり、Lはボイスコイルワイヤの長さであり、およびI
は電流である)によって、ボイスコイルの質量(を加速
する際)に作用する力を生成する。力は、磁場内にボイ
スコイルの軸加速を生成する。ボイスコイルボビンは、
これらの力をコーンの先端に結合してコーンを振動させ
る。これにより、元のオーディオプログラムが再生さ
れ、視聴エリアに伝えられる。
【0004】低周波スピーカまたは低音拡声器の場合、
サウンドエネルギーがコーンの直径より大きい波長を有
するならば、コーンはピストンとして移動する。これは
通常、約1〜2KHzより低いオーディオ周波数に対応
する。これより高い(すなわち、スピーカのピストン動
作範囲を越えた)オーディオ周波数の場合、低音拡声器
のサウンド再生は粗く雑音を有するようになる。これ
は、このような周波数が低音拡声器内でピストン移動に
よって再生されるのではなく、コーンの先端から周囲ま
でをたわませ(flex)、かつ、リップルさせる(r
ipple)ことによって再生されるためである。これ
らの環境下において、コーンの「自己雑音」または「音
響シグネチャ(acoustic signatur
e)」を決定するコーン材料自体の音響特性は、サウン
ド再生のカラーレイションに大いに寄与する。自己雑音
を例に取ると、薄いアルミニウムシートが大気中で高速
で波動すると、シートにリップルが発生しシートはたわ
む。この結果、ガタガタいう音、すなわち「雷」雑音の
可聴音が生じる。これはシートの自己雑音である。紙の
コーンでさえ、たわんでリップルが発生した場合には、
「コーンの叫び(cone cry)」を発する。対照
的に、シルクのスカーフを大気中で高速で振動させて
も、実質的に自己雑音を全く生成しない。
【0005】スピーカのコーンの材料の物理的特性およ
び構造的配置は、スピーカの自己雑音に大いに影響を及
ぼし得る。低音拡声器内の自己雑音を励起するたわみ運
動を回避するために、ほとんどの従来の2ウェイおよび
3ウェイのラウドスピーカシステムは、ローパスフィル
タを含む電子的「クロスオーバー」回路を組み込む。ロ
ーパスフィルタにより、より長い波長を備えた周波数の
みを低音拡声器に伝達することが可能になる。高周波数
は、クロスオーバーによって、システムのより小さい中
域用スピーカおよび/または高音拡声器に向けられる。
中域用スピーカおよび/または高音拡声器は、中域およ
び高周波数のオーディオプログラムのコンテンツを再生
する。
【0006】現代のラウドスピーカシステムにおいて用
いられる高音拡声器および他の高周波数トランスデュー
サにも同様のことを適用し得る。多くのこのようなトラ
ンスデューサは、シルク、ポリカーボネート(PCまた
はLexan(R)としても公知である)、ポリエチレ
ンテレフタレート(PETまたはMylar(R)とし
ても公知である)、または金属(例えば、アルミニウム
またはチタン)から作られた小さい(通常、直径約1イ
ンチ)のドームを用いる。アルミニウムのドームまたは
ポリカーボネートのドームの高音拡声器を、例えば、指
で突くことによって曲げると、ドームの自己雑音が聞こ
えることが観測され得る。ドームは割れるような雑音を
発する。したがって、このようなドームは、比較的高い
自己雑音を有すると言うことができる。対照的に、シル
クのドームの高音拡声器のダイフラムを指で突くと、ダ
イフラムは比較的静かに曲がる。シルクのドームの高音
拡声器は、低い自己雑音を有すると言うことができる。
【0007】オーディオプログラムを再生する間にドー
ム内に屈曲振動を誘導することによっても、高音拡声器
の自己雑音を活性化し得る。しかし、自己雑音は通常、
高音拡声器の周波数応答範囲の上側のわずかな一部に対
して可聴なだけであるので、自己雑音は通常、従来のラ
ウドスピーカシステムを設計する際に2次的に考慮され
る。概して、種々のトランスデューサの自己雑音を最小
限に抑えて、無関係な変調、偽の共鳴および自己雑音の
他のサウンド特性を導入せずに、元のオーディオプログ
ラム題材をできるだけ正確、かつ、クリアに再生するよ
うに、より高品質のラウドスピーカシステムを設計する
(すなわち、高い信号対雑音比を提示するようにラウド
スピーカシステムを設計する)。
【0008】スピーカのコーンおよびドームの材料の物
理的および物質的特性により、スピーカの自己雑音が大
きく左右されることは、上述の説明から明らかである。
概して、このような特徴は、種々あるファクターの中で
も、材料の剛性、引張り強さ、厚み、密度、材料のヤン
グ係数(E)、および内部減衰特性を含む。ダイフラム
材料の別の主なパラメータは、材料中のサウンド速度で
ある。同質の材料において、サウンド速度は、ヤング係
数と密度との比の平方根に等しい。減衰を損失係数(す
なわち、μ)または「tanδ」によって測定し得る。
損失係数およびtanδは両方とも、エネルギーを散逸
させ、これゆえに振動を減衰する(そうでない場合に
は、不要なサウンド、すなわち雑音として構造から発せ
られる)材料または構造の性能を測定する。ラウドスピ
ーカの設計者らは、長期にわたって、所与の周波数帯
域、感度および音響出力レベルの点で、効率的な再生お
よび最も高い信号対雑音比を提供するスピーカのコーン
およびドームを製造する最適な材料を決定しようと追い
求めてきた。
【0009】近年、「フラットダイフラム」または「フ
ラットパネル」のサウンドラジエータが、従来のラウド
スピーカに代わるものとして人気を得ている。本明細書
において、「フラット」という用語は相対的な意味で用
いる。「フラット」とは、ダイフラムがもはや典型的な
コーンスピーカ(これは、概して深さが直径とほぼ同じ
ぐらい深い)ではないということを指す。本明細書にお
いて説明するフラットパネルサウンドラジエータは、
0.5平方メートル以下のオーダーの放射エリアにおい
て数ミリメートルのオーダーの厚みを保持する。別の実
施形態において、例えば、0.5平方メートル以上の放
射エリアにおいて、厚みがより厚くなるように拡大し得
る。あるいは、これらのフラットパネルサウンドラジエ
ータは、別の実施形態において、複数のより薄いダイフ
ラムを用いてもよいし、またはより小さいラジエータ用
に、恐らく、1平方メートルの1/10以下のオーダー
に縮小してもよい。本明細書で言うフラットは、高分子
膜ダイフラムを用い、起動力を電気動力学的または静電
的に生成するラウドスピーカ、およびダイフラム自体を
ボイスコイル(「リボン」)として用いるラウドスピー
カ、または物理的力の圧電的生成を用いたスピーカを除
く。
【0010】フラットパネルサウンドラジエータは通
常、電気機械的トランスデューサまたはエキサイタによ
って励起または駆動されるフラット共鳴パネルを含ん
で、パネルを振動させ、サウンドを生成する。エキサイ
タは、パネルの裏側に直接取り付けられている場合が多
い。エキサイタは、オーディオ増幅器からオーディオ周
波数の振動信号が提供されると、結果生じた機械的振動
をパネルに伝送する。パネルは振動して、サウンドを周
囲に結び付ける。フラットパネルサウンドラジエータ
は、例えば、建物内のサウンド分散システムのコンポー
ネントとして、従来の天井パネルの代わりに吊り天井シ
ステムのグリッド内に設置するなどの多くの有利な使用
を有する。
【0011】例えば、英国のNew Transduc
ers Limited(NXTとしても知られる)お
よびフィリピンのDai−Ichiなどの会社によっ
て、フラットパネルサウンドラジエータの開発に多くの
研究がなされてきた。フラットパネルサウンドラジエー
タ技術の種々の局面に関する多くの特許が、NXT、S
LAB、BESおよびSound Advanceなど
に発行されており、このような特許の開示を、本明細書
において完全に記述しているかのように、本明細書にお
いて参照として援用する。
【0012】多くの場合、従来技術のフラットパネルサ
ウンドラジエータのパネルは、ハニカム構造のコア、発
泡体(例えば、ポリスチレンフォーム、または、ポリス
チレンフォームと、例えば、ネオプレンとの混合物)、
または他の材料を、前面外板と後面外板との間に挟んで
形成されている。高密度の外板(例えば、発泡体コア上
の金属外板)の間に挟まれた低密度のコア材料は、所与
の全ダイフラム重量に対して剛性が非常に高くあり得
る。所与の重量(特定の剛性)に対して比較的剛性が高
いということが意味するものは、所定の剛性に対して、
ダイフラムが軽くあり得る点である。ダイフラムがより
軽いと、電気的入力を音響出力に変換する際により効率
的であるため、これは、有意な性能的利点であると考え
られることが多い。これらのような複合構造は剛性が非
常に高くあり得る(剛性が高いため、その運動が非ピス
トン運動になった場合に、パネルの崩壊および自己雑音
が通常激しくなり得る)。この崩壊は制御もされず、予
測不可能でもある。これにより、周波数および時間応答
が非常に不規則になり、高調波および非高調波のひずみ
が大きくなり、信号対雑音比特性が低くなり、そして主
サウンドが耳障りになる。崩壊の問題は、剛性の高い囲
い、支持的なコンプライアント構造によって悪化し得
る。
【0013】主にスピーカのコーンのピストン運動を介
してサウンドを生成する、従来のコーンおよびドームの
スピーカとは異なり、特定のクラスのフラットパネルサ
ウンドラジエータは、「分散モード」の再生として公知
のメカニズムによってサウンドを再生する。したがっ
て、フラットパネルサウンドラジエータは、分散モード
のサウンドラジエータとして知られる場合がある。概し
て、このようなサウンドラジエータにおいて、エキサイ
タ(通常、従来の電気動力学的ボイスコイルおよびマグ
ネットタイプであるが、圧電セラミック素子であっても
よい)を、フラットパネルラジエータの特定の位置に作
動可能に結合する。エキサイタは、増幅器からオーディ
オ周波数信号を提供されると、音響周波数でパネルに局
所化された屈曲振動を伝える。これらの屈曲振動モード
の振動は伝播するか、またはパネルを介して、エキサイ
タの位置から、恐らくパネルの端部まで分配される。屈
曲波は、パネル中を伝播し、通常、波速度は周波数によ
って変化する。エキサイタの位置から離れていく方向へ
移動する拡張する波面の形状は、理想的な従来のコーン
スピーカにあるように、滑らかに連続して拡張する環状
の同心波を保っている必要は必ずしもない。種々の屈曲
モードが、パネル構造内で、一部には、パネルの端部に
おける境界条件および物理的形状(正方形パネルは長方
形、楕円形などと異なって振動する)に依存して励起さ
れる。さらに、パネルの形状を操作して、適切な屈曲モ
ードのインターリービングを強調し得る。いずれにして
も、ほとんどのパネルエリアにわたって振動の共鳴モー
ドを広げると、周囲大気に音響的に結合して、基本的に
非ピストン様式でオーディオプログラムのサウンドが再
生される。
【0014】フラットパネルサウンドラジエータの特徴
であるサウンドの分散モードによる再生は、従来のラウ
ドスピーカのピストン運動を介して再生されるサウンド
に比べて際立って利点を有すると幾人かの人々によって
考えられているものを提供する。例えば、周囲空間への
サウンド放射が効果的に全パネル表面からのものである
ため、結果生じるサウンドフィールドは、広く拡散する
ため、広い範囲のオーディオ周波数にわたって方向性を
有さない傾向にある。さらに、固有の近似および方向的
な分散の変化は、従来のピストン型ラウドスピーカの特
徴であり(そしてこの結果、主に、部屋内には数箇所し
かよい視聴位置、すなわち「スイートスポット」が無い
ため)、フラットパネル分散モードのサウンドラジエー
タで実質的に排除される。最後に、従来のラウドスピー
カを用いた場合に、部屋の共鳴に起因して、低音の周波
数が増強されたりまたは消えたりする傾向があり、した
がって、部屋内のある位置に応じて大きくなったりまた
は穏やかになったりするようであり、これは、フラット
パネルサウンドラジエータを用いた場合に最小限に抑え
られる。最終的な結果として、部屋の中の実質的にあら
ゆる場所におけるステレオイメージ、周波数コンテン
ツ、および相対的な音量特性を保持する高品質の拡散サ
ウンドフィールドが、大部分得られる。これらの音響的
利点により、フラットパネルサウンドラジエータ(これ
を、例えば、吊り天井内の従来の天井タイルから区別し
得ないようにし得る)の薄さおよび美的に楽しい外観と
共に、フラットパネルサウンドラジエータが広い範囲の
用途に好ましくなる。
【0015】フラットパネル分散モードのサウンドラジ
エータの開発ペースは活発であるが、既存のフラットパ
ネルサウンドラジエータの幾つかの基本的な問題および
弱点は残ったままである。これらの弱点の多くは、フラ
ットパネルサウンドラジエータのパネルが製造される材
料の物理的特徴および音響特性に関する。上述したNX
Tの特許の多くに教示されているように、共通の知識
は、剛性を高めて、パネル全体にわたるサウンド波の分
布を高めるようにパネルを製造することである。この目
的を達成するには、フラットパネルサウンドラジエータ
の設計者らは、これまでコアおよびコアを間に挟むパネ
ルの対向し合う外板に、堅い、すなわち剛性が高い材料
を用いてきた。さらに、堅い接着剤を用いて、外板をコ
アに取り付けてきた。例えば、幾つかのフラットパネル
サウンドラジエータは、航空機業界用に設計された軽量
のパネルで製造されてきた。このようなパネルは通常、
アルミニウムの向き合う外板およびアルミニウムのハニ
カム構造のコアを、堅い樹脂およびエポキシを用いて接
着して剛性を高める。他の場合には、ダンボール産業用
に設計され、かつ、発泡体または紙のコーンを間に挟
む、紙またはプラスチックの向き合う外板を有するハニ
カム構造のコアパネルが用いられてきた。
【0016】このようなパネルは機能的で、実際にサウ
ンドを再生するが、それにもかかわらず、通常、良好な
低周波のコンテンツを有する高品質なサウンドは生成せ
ず、より高い音量レベルでサウンドを再生することも可
能でない。低音応答が弱い理由の中に、従来技術のフラ
ットパネルサウンドラジエータのパネルの剛性が高いた
め、低いオーディオ周波数において機械的インピーダン
スが高くなるということがある。これは、パネルがます
ます抵抗を有し、そしてオーディオコンテンツの低周波
の範囲内で、エキサイタの移動を抑制することを意味す
る。良好な低音応答は、比較的大きいパネルの振れを必
要とする。しかし、従来技術のパネルは、低周波におい
てエキサイタによる移動に抵抗し、これにより、このよ
うなパネル内で特徴的な低音応答のロールオフが生じ
る。サウンド品質が重要である用途において、この低音
周波数のロールオフは時に、フラットパネルサウンドラ
ジエータと共に従来のピストン型低音拡声器を提供する
ことによって対処されてきた。低音拡声器は、約400
Hzのクロスオーバー周波数より下のオーディオを再生
し、フラットパネルサウンドラジエータは、クロスオー
バー周波数より上のオーディオコンテンツのみを再生す
る。残念ながら、フラットパネルサウンドラジエータが
最も好ましい多くの用途において、この解決法は実現可
能ではない。さらに、ピストン型低音拡声器を導入する
と、上述したようなピストン型スピーカの弱点の多くが
再度導入される。従来技術の剛性が高いパネルの、より
大きい振れ特性に対する同じ固有の抵抗によりさらに、
再生され得るオーディオプログラムの音量すなわち大き
さが厳密に制限される。したがって、従来技術のフラッ
トパネルサウンドラジエータは通常、音量がより低く、
かつ、サウンド品質がより低い用途に適用可能である。
【0017】幾つかの従来のフラットパネルサウンドラ
ジエータ(例えば、構造的な外板がなく、全体が発泡体
からできているパネル)における、低音応答が弱く、音
量限界が低いことに寄与する別の要因は、パネルを構築
するために用いられる材料の引張り強さが低い点であ
る。このような材料は、低音周波数のより大きな振れお
よび高い音圧レベルに曝された場合、裂けて、通常崩壊
する傾向にある。したがって、これらの特徴の固有の制
限の一因となっている。
【0018】低音応答が弱く、音量限界が低いことに加
え、従来技術のフラットパネルサウンドラジエータはさ
らに、従来のピストン型ラウドスピーカに比べて、信号
対雑音比特性が低いという弱点も有する。すなわち、ス
ピーカの自己雑音と再生されたオーディオプログラムと
のデシベルの差は小さく、この結果、サウンド品質のカ
ラーレイションまたは汚染が生じる。上述したように、
これまでは通常、アルミニウム、プラスチックおよびさ
らにはダンボールででき、同時に、恐らく、高いヤング
係数を示すシート材料が用いられてきたが、大気中で例
示のシートが速くはためくことによって示され得るよう
に、高い自己雑音を有する。従来のラウドスピーカにお
いて、各ドライバが本質的にピストン型モードで動作す
るように低音拡声器と高音拡声器との間で周波数を分散
することによって、そして、通常、共鳴モードを防ぐた
めに、ラウドスピーカをダイフラム自体または囲いなど
の支持のコンポーネント内に配置するように製品を設計
することによって、この自己雑音を最小限に抑え得る。
しかし、従来技術のフラットパネルサウンドラジエータ
において、周波数範囲全体にわたる実質的にすべてのサ
ウンドは、パネル本体を屈曲波が伝播することによっ
て、分散モードで再生される。周波数範囲全体にわたる
音響出力は、ピストン運動ではなく、パネルの屈曲およ
びたわみによって生成される。屈曲およびたわみによっ
て自己雑音が生じる。したがって、従来技術のフラット
パネルが構築されることが多い材料の高い自己雑音は、
再生されたオーディオ信号と比べた場合、著しいことが
見受けられ得る。すなわち、このようなシステムの信号
対雑音比は通常低く、恐らく約25dBである。これ
は、良好な従来のラウドスピーカシステムにおいて、4
0dB以上の高い信号対雑音比に匹敵する。最終的な結
果として、サウンドの再生は、低品質で、雑音があり、
そして耳障りとなる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来技術
のフラットパネルサウンドラジエータの問題および弱点
をうまく解決する、改善されたフラットパネルサウンド
ラジエータが必要である。このようなサウンドラジエー
タは、低周波の範囲のオーディオプログラムの題材を、
効率的、かつ、明瞭に(スペクトル汚染テストにおける
良好な性能によって規定される)生成する必要があり、
そして、より低い周波数におけるより高いサウンドレベ
ル(例えば、良好な低音応答)を含む、従来技術より著
しく高い音圧レベルでサウンドを生成することが可能で
ある必要がある。サウンドラジエータは、フラットパネ
ルサウンドラジエータのサイズおよび美的利点を提示し
つつ、良好な従来のラウドスピーカシステムに類似した
低い自己雑音を提示する必要がある。本発明に関する主
な目的は、上記のようなフラットパネルサウンドラジエ
ータを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、向上したオー
ディオ性能を有するフラットパネルサウンドラジエータ
であって、第1の材料でできたコアが第2の材料ででき
た向かい合う外板間に挟まれたパネルであって、該向か
い合う外板は接着剤によって該コアに固定されている、
パネルと、オーディオプログラムの題材に対応する振動
を該パネルに付与する、該パネルに結合されたエキサイ
タとを含み、該第2の材料は、該フラットパネルサウン
ドラジエータが、スペクトル汚染テストを受けた場合
に、約1kHzから約10kHzの周波数範囲内で、8
5dBの入力信号に対して40dBより大きい信号対雑
音比を呈するように、ヤング係数およびtanδのそれ
ぞれを十分に高く有する、フラットパネルサウンドラジ
エータであり、これにより上記目的が達成される。
【0021】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料は、ヤング係数が約1×1010N/mより大きく、
tanδが約0.05より大きい、上記に記載のフラッ
トパネルサウンドラジエータである。
【0022】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料は、引張り強さが約66N/cmより大きい、上記に
記載のフラットパネルサウンドラジエータである。
【0023】本発明の1つの実施形態は、前記向かい合
う外板は、厚みが約0.5mmより薄い、上記に記載の
フラットパネルサウンドラジエータである。
【0024】本発明の1つの実施形態は、前記向かい合
う外板は、厚みが約0.127mmである、上記に記載
のフラットパネルサウンドラジエータである。
【0025】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料はアラミドポリアミドである、上記に記載のフラット
パネルサウンドラジエータである。
【0026】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料はノーメックス(R)である、上記に記載のフラット
パネルサウンドラジエータである。
【0027】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料はケブラー(R)である、上記に記載のフラットパネ
ルサウンドラジエータである。
【0028】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料はコネックス(R)である、上記に記載のフラットパ
ネルサウンドラジエータである。
【0029】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料はテクノーラ(R)である、上記に記載のフラットパ
ネルサウンドラジエータである。
【0030】本発明の1つの実施形態は、前記コアはハ
ニカム構造を有する、上記に記載のフラットパネルサウ
ンドラジエータである。
【0031】本発明の1つの実施形態は、前記コアはク
ラフト紙で形成されている、上記に記載のフラットパネ
ルサウンドラジエータである。
【0032】本発明の1つの実施形態は、前記ハニカム
構造のコアは厚みが約70mmより薄い、上記に記載の
フラットパネルサウンドラジエータである。
【0033】本発明の1つの実施形態は、前記ハニカム
構造のコアは厚みが約7mmである、上記に記載のフラ
ットパネルサウンドラジエータである。
【0034】本発明の1つの実施形態は、前記ハニカム
構造のコアはセルの直径が約4mmである、上記に記載
のフラットパネルサウンドラジエータである。
【0035】本発明の1つの実施形態は、前記ハニカム
構造のコアはセルの壁の厚みが約0.5mmより薄い、
上記に記載のフラットパネルサウンドラジエータであ
る。
【0036】本発明の1つの実施形態は、前記ハニカム
構造のコアはセルの壁の厚みが約0.07mmである、
上記に記載のフラットパネルサウンドラジエータであ
る。
【0037】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤
は、比較的高い柔軟性、比較的高い音響減衰特性、およ
び比較的高い耐衝撃性について選択される、上記に記載
のフラットパネルサウンドラジエータである。
【0038】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤は
シリコーン接着剤である、上記に記載のフラットパネル
サウンドラジエータである。
【0039】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤は
水性のアクリル接着剤である、上記に記載のフラットパ
ネルサウンドラジエータである。
【0040】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤は
ゴムセメントである、上記に記載のフラットパネルサウ
ンドラジエータである。
【0041】さらに、本発明は、フラットパネルサウン
ドラジエータに用いるパネルであって、厚み、セルの直
径、およびセルの壁の厚みを有するハニカム構造のコア
であって、第1の材料特性および第1の音響特性を有す
る第1の材料でできた、ハニカム構造のコアを含み、該
ハニカム構造のコアは、向かい合う外板の間に挟まれ、
接着剤で該向かい合う外板に固定され、該向かい合う外
板は、第2の材料特性および第2の音響特性を有する第
2の材料でできており、該第1の材料および該第1の材
料の第1の音響特性、ならびに該第2の材料および該第
2の材料の第2の音響特性は、該パネルが、音響スペク
トル汚染テストを受けた場合に、所定のオーディオ範囲
内で、85dBの入力信号に対して40dBより大きい
信号対雑音比を呈するように予め選択される、パネルで
あり、これにより上記目的が達成される。
【0042】本発明の1つの実施形態は、前記第1の材
料はクラフト紙を含む、上記に記載のパネルである。
【0043】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料はアラミドポリアミドを含む、上記に記載のパネルで
ある。
【0044】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤は
水性のアクリル接着剤である、上記に記載のパネルであ
る。
【0045】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤
は、シリコーン接着剤およびゴムセメントからなる群か
ら選択される、上記に記載のパネルである。
【0046】さらに、本発明は、パネルと、再生用に音
響振動を該パネルに付与するための、該パネルに結合さ
れたエキサイタとを含むフラットパネルサウンドラジエ
ータであって、該パネルは、第1の材料でできたコアが
第2の材料でできた向かい合う外板間に挟まれており、
該第1および該第2の材料は、該フラットパネルサウン
ドラジエータが、スペクトル汚染テストを受けた場合
に、約1kHzから約10kHzの周波数範囲内で、約
85dBの入力信号に対して40dBより大きい信号対
雑音比を呈するように、予め選択された材料特性および
音響特性を有する、フラットパネルサウンドラジエータ
であり、これにより上記目的が達成される。
【0047】本発明の1つの実施形態は、前記第2の材
料はアラミドポリアミドである、上記に記載のフラット
パネルサウンドラジエータである。
【0048】本発明の1つの実施形態は、前記第1の材
料はクラフト紙である、上記に記載のフラットパネルサ
ウンドラジエータである。
【0049】本発明の1つの実施形態は、前記コアはハ
ニカム構造のコアである、上記に記載のフラットパネル
サウンドラジエータである。
【0050】本発明の1つの実施形態は、前記向かい合
う外板は接着剤によって前記コアに固定されている、上
記に記載のフラットパネルサウンドラジエータである。
【0051】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤は
水性のアクリル接着剤である、上記に記載のフラットパ
ネルサウンドラジエータである。
【0052】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤は
シリコーン接着剤である、上記に記載のフラットパネル
サウンドラジエータである。
【0053】本発明の1つの実施形態は、前記接着剤は
ゴムセメントである、上記に記載のフラットパネルサウ
ンドラジエータである。
【0054】略述したように、本発明は、従来技術の問
題および弱点に対処および克服したフラットパネルサウ
ンドラジエータにおいて用いられる改善されたパネルを
含む。好適な実施形態において、上記パネルは、ハニカ
ム構造のコアを前面外板と後面外板との間に挟み、上記
外板を接着剤によって上記コアに固定するように構成さ
れている。上記コア、上記外板および上記接着剤の材料
は、剛性、強度、たわみ特性(例えば、静的および動的
屈曲剛性)、および音響特性を最適化し、従来のフラッ
トおよび円錐型ダイフラムのラウドスピーカシステムと
比べて、低い自己雑音、良好な低音周波数応答、高い音
圧レベル能力、良好な音響減衰、および高い信号対雑音
比の基準を満たすように、注意深く選択される。
【0055】好適な実施形態において、上記パネルの上
記ハニカム構造のコアは、幾つかの従来技術のパネルに
あるアルミニウムではなく、クラフト紙で製造される。
上記クラフト紙のコアは、剛性および寸法的安定性を高
めるため、特に、吸湿耐性を向上させるためにフェノー
ルが含浸されている。上記クラフト紙は、高い柔軟性を
提供し、そして並外れた低い自己雑音を呈する。
【0056】好適な実施形態の上記パネルの上記前面外
板および上記後面外板は、ケブラーまたはデュポンのノ
ーメックスなどのアラミドポリアミドで製造される。ア
ラミドポリアミドは、上記パネルを通る音波の高速な分
散に対する高いヤング係数、大きい振動振れの優れた減
衰に対する並外れたエネルギー散逸特性、および非常に
低い自己雑音を同時に呈する(後者2つの特性は、本明
細書において説明する、外板およびコアが高い「損失係
数」を有することによって示される)。さらに、これら
の材料は、サウンド再生の間に、特に、より高い音量
で、割れ、ノッチ、またはしわがなく、屈曲およびたわ
みに耐えるように優れた引張り強さを呈する。例えば、
水性のアクリル接着剤、ゴムセメント接着剤またはシリ
コーン接着剤などの良好な減衰特性を有する柔軟な接着
剤を用いて、上記アラミドポリアミドの外板を上記コア
に固定する。
【0057】本発明によって製造されたフラットパネル
サウンドラジエータは、従来技術のフラットパネルサウ
ンドラジエータと比較した場合、著しく広がった低音応
答を呈するように示されてきた。さらに、上記サウンド
ラジエータの信号対雑音比は、その自己雑音が低いこと
に起因して、測定されたのは、85dBの入力信号に対
して約40dBより上であった。これは、良好な従来の
ラウドスピーカシステムの信号対雑音比に匹敵する。従
来技術のフラットパネルサウンドラジエータを用いた場
合より実質的に高い音量レベルでオーディオプログラム
題材を再生し得る。上記パネルの上記材料は、割れ、し
わまたは劣化がなく、最も過酷なオーディオ再生にも耐
える。したがって、本発明の本質は、低音再生が広が
り、音量能力が高く、信号対雑音比が高く、そして耐久
性が高い物理的および音響的特性を有する材料で製造し
たパネルを有するフラットパネルサウンドラジエータで
ある。本発明のこれらおよび他の特徴、目的および利点
は、添付の図面と共に、以下に記載する詳細な説明を再
考する場合により明らかとなる。図面を後に簡単に説明
する。
【0058】
【発明の実施の形態】ここでより詳細に図面を参照する
と、図1は、本発明の原理を好適な形態で具現化したフ
ラットパネルサウンドラジエータを示す。サウンドラジ
エータは、パネルの意図した最終用途によって、任意の
数のサイズおよび形状を取り得ることが理解される。さ
らに、サウンドラジエータのパネルは、用途によって必
要に応じて、支持フレームまたは他の構造内に取り付け
られることが多い。例えば、吊り天井のグリッドの開口
部内に設置されたフラットパネルサウンドラジエータに
おいて、パネルを正方形または長方形の金属フレーム内
に取り付け得る。この金属フレームは、サウンドラジエ
ータパネルの端部を支持し、かつ、サウンド伝達グリル
の支持体を提供する。サウンド伝達グリルの支持体は、
パネルをカバーし、かつ、グリッド内で周囲の天井パネ
ルの露出表面のように見えるように製造され得る。
【0059】フラットパネルサウンドラジエータ11は
通常、側端部13および14ならびに終端部16および
17を有するパネル12を含む。パネル12は、前面シ
ート19と後面シート21との間にコア18を挟んで形
成される。コアは、以下により詳細に説明するように、
種々の物理的構成を取り得るが、好適には、「ハニカ
ム」構造と通常呼ばれる6角形の開いたセル構造で構成
される。前面シート19および後面シート21はそれぞ
れ、接着剤26を用いてハニカム構造のコア18に固定
される(図2)。
【0060】電気機械的ドライバすなわちエキサイタ2
2は、パネル12の後面21に取り付けられ、ワイヤ2
3によってオーディオ出力増幅器(図示せず)に電気的
に結合される。オーディオ出力増幅器は、サウンドラジ
エータによって再生されるオーディオプログラムに対応
する交流を用いてエキサイタを駆動する。エキサイタ2
2は、屈曲振動をパネル12に付与する任意の種々の構
成を取り得る。幾つかのエキサイタの構成は、上に参照
したNXTの特許に開示されており、他の構成も可能で
ある。さらに、図1にはエキサイタ22はパネル12に
直接取り付けられ、かつパネル12によって支持されて
いるように示すが、ドライバをブリッジまたは他の支持
構造によって支持することも可能であり、これは本発明
の範囲内にあると考えられるべきである。
【0061】図2は、パネル12の一部を拡大した部分
断面図である。例示の実施形態において、ハニカムの構
成で形成されたコア18を用いてパネルは構築されてい
る点が見受けられる。具体的には、コア18は、複数の
相互結合された6角形セル24を呈するように形成され
ている。6角形セル24は一括して、蜂の巣のセルに似
ている。例えば、航空機産業においては、しばらくの
間、向かい合うシート間に挟まれた場合のその構造的一
体性、およびその軽量性ゆえに、このようなコア構造を
複合パネルに用いてきた。しかし、少なくとも航空機産
業において、このようなコアは通常、アルミニウムから
形成されている。上述したように、アルミニウムは、曲
げられた場合に固有の高い自己雑音を有し、これはサウ
ンドラジエータパネル内で低い信号対雑音比の一因とな
るため、アルミニウムコアをサウンドラジエータパネル
内で用いることは望ましくない。代わりに、本発明のコ
ア18は、固有の低い自己雑音を有し、やや柔軟で、そ
して良好な音響減衰特性を有する材料で形成される。こ
の点に関して、クラフト紙でできたハニカム構造のコア
は、これらの特性を呈し、サウンドラジエータパネルに
よって再生されたサウンドを高めることが分かってい
る。上述の望ましい材料特性を呈する限り、他の材料を
選択してもよい。
【0062】概して、ハニカム構造のコアの材料からで
きた壁は、パネルの全質量を減少しつつも十分な支持を
提供し、かつ、パネルの前面シートと後面シートとの間
で効率的に振動を伝達するために、可能な限り薄い必要
がある。コアの全体の厚みを可能な限り薄く保って、パ
ネルの剛性を最小限に抑えつつ、パネルに必要な機械的
支持を提供する(すなわち、垂れ下がることを防ぐ)。
最後に、ハニカム構造のセルサイズも、剛性と柔軟性と
のバランスを取る際に考慮する。好適な実施形態におい
て、クラフト紙のコアは、壁の厚みが0.07mmであ
るセルを有し、コア自体の全高、すなわち厚みは約7m
mである。セルのコアの直径(個々の6角形セルの平行
なセルの壁によって規定される平面間の距離として規定
される)は好適には約4mmである。
【0063】クラフト紙のコア18は、前面シート19
と後面シート21との間に挟まれる。向かい合うシート
19および21は、コアのように、高いヤング係数、高
いtanδ、および低い自己雑音を有する材料からでき
ている。材料が、高いヤング係数および高いtanδの
両方を同時に呈することは珍しい。例えば、軽量のハニ
カム構造のパネルの外板は通常、アルミニウムまたはチ
タンからできており、高いヤング係数を有するが、ta
nδは非常に低い。さらに、このような材料は、曲げら
れた場合、固有の雑音を有する。しかし、例えば、デュ
ポンのノーメックス(R)、ケブラー(R)、ならびに
帝人のコネックス(R)および帝人のテクノーラ(R)
などの種々の種類のアラミドポリアミドは、高いヤング
係数、高いtanδまたは損失係数の両方を呈し、か
つ、固有の低い自己雑音を有することを本発明者らは見
出した。さらなる利点は、このような材料が、裂け、割
れ、またはしわがなく、高い音量サウンド再生の間に、
大きい振れに楽に耐えるように、固有の高い引張り強さ
を有する点である。
【0064】好適な実施形態において、前面外板および
後面外板は、約0.127mmの厚みを有するケブラー
(R)などのメタアラミドからできている。ケブラー
(R)は、ヤング係数が約1×1010N/mであり、
tanδが約0.05であり、そして引張り強さが、機
械の方向で約137N/cmであり、断面方向で約66
N/cmである。ケブラー(R)は、音響振動の間に曲
げられた場合、非常に低い自己雑音も呈する。概して、
前面シートおよび後面シートの厚みは約0.2mmより
小さい必要がある。
【0065】前面シート19および後面シート21は、
接着剤26によってハニカム構造のコアに固定される。
接着剤を、柔軟性、高い音響減衰特性、および高い耐衝
撃性(振動動作を延長しても割れまたはひびがない)の
点から選択する。これらの基準を満たす例示の接着剤
は、水性のアクリル性接着剤、ゴムセメントおよびシリ
コーン接着剤を含むが、他のタイプの接着剤でも十分で
ある。
【0066】上述のコンポーネントを独自に組み合わせ
ると、一連の控えめなサウンドトーンで刺激された場合
に、85dBの入力信号に対して40dBより大きい信
号対雑音比を呈するフラットパネルサウンドラジエータ
を構築する。これは、高品質の従来のラウドスピーカに
十分に匹敵する。さらに、本発明のパネルの剛性が減少
すると、特に、低周波において、周波数応答が向上す
る。最後に、ポリアミド外板の靱性および高い引張り強
さ、ならびに接着剤の柔軟性は、高い振れ状態下で構造
的損傷に耐える。したがって、サウンドラジエータは、
従来のフラットパネルサウンドラジエータに比べて、著
しく増加した音圧レベルを生成することが可能である。
【0067】
【実施例】以下に挙げ、スペクトル汚染テストおよび周
波数応答テストを受けた材料特性を用いて、本発明によ
るフラットパネルサウンドラジエータを構築した。図3
および図4にテスト結果を示す。全サイズが約0.5メ
ートル×0.5メートルのパネル自体を以下のように製
造した。
【0068】コア:(パネル平面に垂直に測定した)全
厚みが7mm、セルの直径が4mm、そしてセルの壁の
厚みが約0.07mmのクラフト紙で、テストパネルの
ハニカム構造のコアを構成した。
【0069】外板:5ミル(0.13mm)の厚みを有
するノーメックス(R)でテストパネルの向かい合う外
板を構成した。ノーメックス(R)は、引張り強さが1
37N/cmであり、密度が0.87g/ccであり、
ヤング係数が2×1010dyn/cmであり、そし
てtanδ(無次元のパラメータ)が約0.050であ
った。さらに、ノーメックス(R)は、固有の自己雑音
が低く、引張り強さが高く、そして耐火性のある、柔軟
性のある布のような材料である。
【0070】接着剤:柔軟性のある水性のアクリル接着
剤を用いて、ノーメックスの向き合う外板をクラフト紙
に固定した。
【0071】エキサイタ:音響振動をパネルに付与する
エキサイタは、従来技術のフラットパネルサウンドラジ
エータシステムにおいて通常用いられるタイプの電気機
械的ドライバであった。
【0072】スペクトル汚染テスト:フラットパネルサ
ウンドラジエータは以下のような標準のスペクトル汚染
テストを受けた。サウンドラジエータをオーディオ増幅
器に接続して、選択した12個の別個の周波数において
正弦波のテストトーンを用いて刺激した。これにより、
そのひずみを有する製品は相互に最小限で重複する。次
いで、サウンドラジエータのオーディオ応答を、SYS
id Acoustic Analysis Syst
em、120dBを越えたs/n比を有する高い解像度
のFFTアナライザーを用いて、20Hzから20kH
zの、通常、別個のテストトーンの周波数間における複
数の周波数で測定した。図3のスペクトル汚染チャート
においてテスト結果を提示する。見受けられ得るよう
に、テストサウンドラジエータは、85dBの入力信号
に対して40dBより大きい、多くの周波数においては
50dBより大きい、高い信号対雑音比を呈した。特に
留意されたいのは、約1kHzと約10kHzとの間の
臨界聴音領域において製品のひずみレベル(12個のテ
ストトーンの周波数間の信号レベル)が異常に低い点で
ある。本発明を組み込んだ、テストパネルの信号対雑音
比の性能は概して、従来の従来技術のフラットパネルサ
ウンドラジエータより20dB以上良好である。
【0073】周波数応答テスト:テストパネルは、標準
の1/3オクターブの周波数応答テストを受けた。周波
数ドメインにわたった一定の入力信号に対するパネルの
dBにおけるオーディオ応答を、20Hzと10kHz
との間の複数のオーディオ周波数においてマイクロホン
によって測定した。図4にテスト結果を提示する。この
テスト結果から、パネルは、特に、1kHzから10k
Hzの範囲でよく応答していることが見受けられ得る。
さらに、パネルの低音応答は、従来の従来技術のフラッ
トパネルサウンドラジエータから期待される低音応答よ
りかなり優れており、約70Hzからのみロールオフを
開始する。
【0074】上に提示し、かつ、図3および図4に例示
するテスト結果より、本発明による材料の組み合わせか
ら製造されたフラットパネルサウンドラジエータは、実
質的に向上したオーディオ性能を呈することが明らかで
ある。より具体的には、サウンドラジエータは、その高
い信号対雑音比特性のため、自己雑音が実質的に減少し
た、ますますクリアなサウンドを生成し、さらに、より
クリアでより完全な低音再生を得る拡張した周波数応答
も有する。
【0075】向上したオーディオ性能を有するフラット
パネルサウンドラジエータを提供する。上記サウンドラ
ジエータは従来の電気機械的エキサイタに結合されたパ
ネルを有する。上記エキサイタはオーディオ周波数の振
動エネルギーを上記パネルに付与する。上記パネルはク
ラフト紙でできたハニカム構造のコアを有する。上記ク
ラフト紙は、柔軟で、自己雑音が低く、かつ、高い雑音
減衰特性を有する。上記コアは、向かい合う外板の間に
挟まれている。上記外板の材料は、ヤング係数が高く、
tanδが高く、引張り強度が高く、そして自己雑音が
低い。好適には、この材料は、ケブラー(R)、ノーメ
ックス(R)、コネックス(R)またはテクノーラ
(R)などのアラミドポリアミドであり、これらすべて
は上記の特性を呈している。上記向かい合う外板は、接
着剤を用いて上記コアに固定されている。上記接着剤
は、柔軟で、音響減衰品質が高く、耐衝撃性が高い。上
記接着剤には、例えば、ゴムセメント、シリコーン接着
剤および水性のアクリル接着剤がある。各々の特性を備
えたこれらの材料を組み合わせた結果、主なオーディオ
周波数範囲内で、85dBの入力信号に対して40dB
より大きい信号対雑音比を呈するフラットパネルサウン
ドラジエータが得られる。これは、従来技術のフラット
パネルサウンドラジエータより20dB以上大きい。ベ
ース応答およびサウンドレベルの能力も劇的に向上され
ている。
【0076】本明細書において、好適、かつ、やや特定
の実施形態および方法論の観点から本発明を説明してき
た。本明細書に提示する種々の好適な実施形態が可能で
あり、これらは本発明の範囲内であると考えられるべき
である。例えば、好適な実施形態におけるハニカム構造
のコアのセルの壁の厚みは0.07mmであった。実
際、セルの壁の厚みは、種々の用途の特定の制約に応じ
て、約0.5mmより低い任意の値であり得る。同様
に、全体的なコアの厚み(好適な実施形態において7m
m)は、パネルの構造的要件に依存して、約70mmよ
り低い任意の値であり得る。向かい合う外板の厚みも、
好適な実施形態のケブラー(R)の外板の0.127m
mの厚みから、約0.5mmより小さい範囲内で変化し
得る。最後に、材料に依存して、外板の引張り強さ、ヤ
ング係数、tanδおよび自己雑音などの測定した特性
は、好適な実施形態の特定の性質と異なってもよい。し
かし、概して、材料のtanδおよびヤング係数、なら
びに引張り強さはそれぞれ、外板の材料が、エネルギー
の迅速な分散、したがって、音波の急速な減衰、および
パネルに対して高い信号対雑音比特性が生じる低い自己
雑音を同時に呈するように、好適な実施形態のものと少
なくとも同程度に高い必要がある。特許請求の範囲に記
載する本発明の意図および範囲から逸脱することなく、
種々の他の追加、削除および改変を例示の実施形態に行
い得る。
【0077】
【発明の効果】本発明により、従来技術のフラットパネ
ルサウンドラジエータの問題および弱点をうまく解決す
る、改善されたフラットパネルサウンドラジエータを提
供することが可能になった。このようなサウンドラジエ
ータは、低周波の範囲のオーディオプログラムの題材
を、効率的、かつ、明瞭に(スペクトル汚染テストにお
ける良好な性能によって規定される)生成することがで
きる。そして、より低い周波数におけるより高いサウン
ドレベル(例えば、良好な低音応答)を含む、従来技術
より著しく高い音圧レベルでサウンドを生成することが
可能となる。本発明のサウンドラジエータは、フラット
パネルサウンドラジエータのサイズおよび美的利点を提
示しつつ、良好な従来のラウドスピーカシステムに類似
した低い自己雑音を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の原理を好適な形態で具現化し
たフラットパネルサウンドラジエータの斜視図である。
【図2】図2は、図1のサウンドラジエータのパネルの
一部を切り取って拡大した斜視図であり、接着剤でハニ
カム構造のコアおよび向かい合う外板を固定している図
を示す。
【図3】図3は、本発明のフラットパネルサウンドラジ
エータ上で実行されたスペクトル汚染テストの結果を示
すdBレベル対周波数のグラフであり、その優れた信号
対雑音比特性を示す。
【図4】図4は、本発明のフラットパネルサウンドラジ
エータ上で実行された周波数応答テストの結果を示すd
B対周波数のグラフであり、その向上した応答を示す。
【符号の説明】
11 フラットパネルサウンドラジエータ 12 パネル 13 側端部 14 側端部 16 終端部 17 終端部 18 コア 19 前面シート 21 後面シート 22 エキサイタ 23 ワイヤ 24 6角形セル 26 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル クラスコ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94707, バークレー, メンロ プレイス 39 (72)発明者 カルロス ゴー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94116, サン フランシスコ, 45ティーエイチ アベニュー 1966 Fターム(参考) 5D016 AA01 DA05 EC01 EC05 GA01

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 向上したオーディオ性能を有するフラッ
    トパネルサウンドラジエータであって、 第1の材料でできたコアが第2の材料でできた向かい合
    う外板間に挟まれたパネルであって、該向かい合う外板
    は接着剤によって該コアに固定されている、パネルと、 オーディオプログラムの題材に対応する振動を該パネル
    に付与する、該パネルに結合されたエキサイタとを含
    み、 該第2の材料は、該フラットパネルサウンドラジエータ
    が、スペクトル汚染テストを受けた場合に、約1kHz
    から約10kHzの周波数範囲内で、85dBの入力信
    号に対して40dBより大きい信号対雑音比を呈するよ
    うに、ヤング係数およびtanδのそれぞれを十分に高
    く有する、フラットパネルサウンドラジエータ。
  2. 【請求項2】 前記第2の材料は、ヤング係数が約1×
    1010N/mより大きく、tanδが約0.05より
    大きい、請求項1に記載のフラットパネルサウンドラジ
    エータ。
  3. 【請求項3】 前記第2の材料は、引張り強さが約66
    N/cmより大きい、請求項1に記載のフラットパネル
    サウンドラジエータ。
  4. 【請求項4】 前記向かい合う外板は、厚みが約0.5
    mmより薄い、請求項1に記載のフラットパネルサウン
    ドラジエータ。
  5. 【請求項5】 前記向かい合う外板は、厚みが約0.1
    27mmである、請求項4に記載のフラットパネルサウ
    ンドラジエータ。
  6. 【請求項6】 前記第2の材料はアラミドポリアミドで
    ある、請求項1に記載のフラットパネルサウンドラジエ
    ータ。
  7. 【請求項7】 前記第2の材料はノーメックス(R)で
    ある、請求項6に記載のフラットパネルサウンドラジエ
    ータ。
  8. 【請求項8】 前記第2の材料はケブラー(R)であ
    る、請求項6に記載のフラットパネルサウンドラジエー
    タ。
  9. 【請求項9】 前記第2の材料はコネックス(R)であ
    る、請求項6に記載のフラットパネルサウンドラジエー
    タ。
  10. 【請求項10】 前記第2の材料はテクノーラ(R)で
    ある、請求項6に記載のフラットパネルサウンドラジエ
    ータ。
  11. 【請求項11】 前記コアはハニカム構造を有する、請
    求項1に記載のフラットパネルサウンドラジエータ。
  12. 【請求項12】 前記コアはクラフト紙で形成されてい
    る、請求項11に記載のフラットパネルサウンドラジエ
    ータ。
  13. 【請求項13】 前記ハニカム構造のコアは厚みが約7
    0mmより薄い、請求項12に記載のフラットパネルサ
    ウンドラジエータ。
  14. 【請求項14】 前記ハニカム構造のコアは厚みが約7
    mmである、請求項13に記載のフラットパネルサウン
    ドラジエータ。
  15. 【請求項15】 前記ハニカム構造のコアはセルの直径
    が約4mmである、請求項14に記載のフラットパネル
    サウンドラジエータ。
  16. 【請求項16】 前記ハニカム構造のコアはセルの壁の
    厚みが約0.5mmより薄い、請求項15に記載のフラ
    ットパネルサウンドラジエータ。
  17. 【請求項17】 前記ハニカム構造のコアはセルの壁の
    厚みが約0.07mmである、請求項16に記載のフラ
    ットパネルサウンドラジエータ。
  18. 【請求項18】 前記接着剤は、比較的高い柔軟性、比
    較的高い音響減衰特性、および比較的高い耐衝撃性につ
    いて選択される、請求項1に記載のフラットパネルサウ
    ンドラジエータ。
  19. 【請求項19】 前記接着剤はシリコーン接着剤であ
    る、請求項18に記載のフラットパネルサウンドラジエ
    ータ。
  20. 【請求項20】 前記接着剤は水性のアクリル接着剤で
    ある、請求項18に記載のフラットパネルサウンドラジ
    エータ。
  21. 【請求項21】 前記接着剤はゴムセメントである、請
    求項18に記載のフラットパネルサウンドラジエータ。
  22. 【請求項22】 フラットパネルサウンドラジエータに
    用いるパネルであって、 厚み、セルの直径、およびセルの壁の厚みを有するハニ
    カム構造のコアであって、第1の材料特性および第1の
    音響特性を有する第1の材料でできた、ハニカム構造の
    コアを含み、 該ハニカム構造のコアは、向かい合う外板の間に挟ま
    れ、接着剤で該向かい合う外板に固定され、 該向かい合う外板は、第2の材料特性および第2の音響
    特性を有する第2の材料でできており、 該第1の材料および該第1の材料の第1の音響特性、な
    らびに該第2の材料および該第2の材料の第2の音響特
    性は、該パネルが、音響スペクトル汚染テストを受けた
    場合に、所定のオーディオ範囲内で、85dBの入力信
    号に対して40dBより大きい信号対雑音比を呈するよ
    うに予め選択される、パネル。
  23. 【請求項23】 前記第1の材料はクラフト紙を含む、
    請求項22に記載のパネル。
  24. 【請求項24】 前記第2の材料はアラミドポリアミド
    を含む、請求項23に記載のパネル。
  25. 【請求項25】 前記接着剤は水性のアクリル接着剤で
    ある、請求項24に記載のパネル。
  26. 【請求項26】 前記接着剤は、シリコーン接着剤およ
    びゴムセメントからなる群から選択される、請求項24
    に記載のパネル。
  27. 【請求項27】 パネルと、再生用に音響振動を該パネ
    ルに付与するための、該パネルに結合されたエキサイタ
    とを含むフラットパネルサウンドラジエータであって、
    該パネルは、第1の材料でできたコアが第2の材料でで
    きた向かい合う外板間に挟まれており、該第1および該
    第2の材料は、該フラットパネルサウンドラジエータ
    が、スペクトル汚染テストを受けた場合に、約1kHz
    から約10kHzの周波数範囲内で、約85dBの入力
    信号に対して40dBより大きい信号対雑音比を呈する
    ように、予め選択された材料特性および音響特性を有す
    る、フラットパネルサウンドラジエータ。
  28. 【請求項28】 前記第2の材料はアラミドポリアミド
    である、請求項27に記載のフラットパネルサウンドラ
    ジエータ。
  29. 【請求項29】 前記第1の材料はクラフト紙である、
    請求項28に記載のフラットパネルサウンドラジエー
    タ。
  30. 【請求項30】 前記コアはハニカム構造のコアであ
    る、請求項29に記載のフラットパネルサウンドラジエ
    ータ。
  31. 【請求項31】 前記向かい合う外板は接着剤によって
    前記コアに固定されている、請求項27に記載のフラッ
    トパネルサウンドラジエータ。
  32. 【請求項32】 前記接着剤は水性のアクリル接着剤で
    ある、請求項31に記載のフラットパネルサウンドラジ
    エータ。
  33. 【請求項33】 前記接着剤はシリコーン接着剤であ
    る、請求項31に記載のフラットパネルサウンドラジエ
    ータ。
  34. 【請求項34】 前記接着剤はゴムセメントである、請
    求項31に記載のフラットパネルサウンドラジエータ。
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