JP2003149349A - 襲雷警報装置および襲雷警報方法 - Google Patents

襲雷警報装置および襲雷警報方法

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JP2003149349A
JP2003149349A JP2001342328A JP2001342328A JP2003149349A JP 2003149349 A JP2003149349 A JP 2003149349A JP 2001342328 A JP2001342328 A JP 2001342328A JP 2001342328 A JP2001342328 A JP 2001342328A JP 2003149349 A JP2003149349 A JP 2003149349A
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lightning strike
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Hideo Katsunoi
英夫 勝野井
Koji Aoki
耕司 青木
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AITESU KK
Ites Co Ltd
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AITESU KK
Ites Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、センサーから得られる値をコンピュ
ータが演算することで、落雷の危険の程度を定量的な数
値で表し、予め設定した数値になると自動的に警報を発
することができる襲雷警報装置、及びその装置を使用す
ることにより、どの方向から雷雲が近づいてくるのかを
検知する襲雷警報方法を得ることを課題とする。 【解決手段】本発明は、コロナ電流を測定するセンサー
と電界急変化を測定するセンサーで構成されるセンサー
手段12と、コロナ電流を測定するセンサーからの信号
と、電界急変化を測定するセンサーからの信号を増幅す
る増幅手段14と、増幅手段14からの信号を用いて演
算を行う演算手段16と、演算手段16からの信号によ
り警報を発する警報手段18とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雷雲の接近を検知
し、落雷の危険の程度を予測する襲雷警報装置及びその
装置を使用した襲雷警報方法に関する。
【0002】
【従来の技術】雷の放電は、一種の静電放電であるた
め、半導体工場や精密機械工場など電子機器を取り扱う
工場では、近隣で雷の放電が起きる前に、雷による落雷
電流やサージ電流が製品に被害を及ぼさないよう対策を
講じなければならない。また、雷のエネルギーは人体の
致死エネルギーの100万倍ぐらいにもなるといわれて
いる。よって、平地や山間部などに設けられるゴルフ場
では、雷の対策を行わなければ人命に危険を及ぼすこと
になる。
【0003】このように、気象状況の一種である雷は、
無視できない現象であるが、自然現象ゆえ未だ解明され
ていない点が多い。そこで従来では、遠くで雷の放電が
起きたことをループアンテナ等でノイズとして検知し
て、そのノイズの大きさ等から、雷雲の接近を予測して
いた。
【0004】しかし、このような装置による雷雲接近の
予測は、ループアンテナの近くで電磁的なノイズが発生
している場合には誤作動を起こす。つまり、常に安定し
た状態で雷雲接近を予測することは困難であった。更
に、遠くで雷雲が活動しているからといって、工場のラ
インを停止させていては、生産効率が悪くなる。故に、
電磁的ノイズに影響されず、尚且つ、近隣の雷雲が落雷
を起こすかどうかを判定する装置の実現が望まれてい
た。
【0005】そこで、特公平6−27876(多機能型
雷警器)では、コロナ電流値とコロナ電流値の変化の幅
から、落雷の発生の判定と、マイクロバーストの発生の
判定をしていた。また、特開平7−146377(落雷
点至近検知装置)では、同じくコロナ電流値とコロナ電
流値の変化の幅から、雷現象が至近距離に近づいてきて
いることを段階的に落雷至近警報として出力していた。
これらの方法によれば、雷雲が接近してくることを、コ
ロナ電流の値により判定を行うため、電磁的なノイズに
影響されずに予測することができた。
【0006】しかし、これらの装置においては、警報が
報知されても、どのくらい落雷の危険度が高い状態であ
るのかを数値として定量的に表現されていなかった。そ
こで従来では、装置によって発せられた警報を、人が落
雷の危険の程度を判断して、経験と感により警報を発す
るかどうかを決定していた。つまり、装置による警報
は、人が決定を下すための情報の一部に過ぎなかったの
である。よって、判断結果にバラツキがあり、安定して
雷に対する警報を発することは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、セン
サーから得られる値をコンピュータが演算することで、
落雷の危険の程度を定量的な数値で表し、予め設定した
数値になると自動的に警報を発することができる襲雷警
報装置、及びその装置を使用することにより、どの方向
から雷雲が近づいてくるのかを検知する襲雷警報方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の襲雷警報装置
は、コロナ電流を測定するセンサーと電界の変化を測定
するセンサーを含む検知手段と、前記検知手段で測定さ
れたデータ信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段で
増幅されたデータ信号を用いて演算を行う演算手段と、
前記演算手段で演算されたデータ信号により警報を発す
る警報手段と、を構成としている。コロナ電流を測定す
ることで、雷雲の接近判定に用いることができる。ま
た、電界の急変化を測定することで、雷雲の発生判定に
用いることができる。
【0009】上記襲雷警報装置は、前記コロナ電流を測
定するセンサーがコロナ針電極を含み、前記電界の変化
を測定するセンサーが電界急変化検知板を含み、前記増
幅手段が、コロナ電流を測定するセンサーからのデータ
信号を増幅する直流増幅器、前記電界の変化を測定する
センサーのデータ信号を増幅する低周波増幅器、及び、
電界の変化の回数をカウントする電界急変化積算器を含
み、前記演算手段が、測定されたコロナ電流値により接
近判定値を算出する接近判定手段と、測定された電界の
変化の回数により発生判定値を算出する発生判定手段
と、接近判定値と発生判定値により総合判定値を算出す
る総合判定手段とを含み、前記警報手段が、警報を表示
する表示装置を含む構成としている。検知手段によって
測定されたコロナ電流の値と、電界の急変化の回数とを
演算手段に入力し、所定の演算を行うことで、接近判定
値と、発生判定値と、総合判定値を求めることができ
る。
【0010】上記襲雷警報装置は、前記検知手段が、少
なくとも3箇所に配置され、前記演算手段に、雷雲の方
向を検知する方向検出手段と、前記検知手段が、前記演
算手段にデータ信号を送信する送信装置を含み、前記演
算手段が、送信されたデータ信号を受信する受信装置
と、前記演算手段に接続された、前記総合判定値を記憶
する履歴データ記憶装置と、前記演算手段に、前記履歴
データ記憶装置から得られる過去の総合判定値と、該演
算手段で算出された総合判定値とを比較する履歴比較手
段と、前記演算手段に接続された、該演算手段から算出
されたデータを送信するデータ送信装置と、前記データ
を受信するデータ受信装置からなるデータ送信手段と、
を含む構成としている。本構成により雷雲がどの方向か
ら近づいてくるかを検知することができると共に、遠く
離れた場所にある検知手段からのデータを利用できる。
また、履歴データを参照することで、誤った報知を未然
に防いでいる。
【0011】上記襲雷警報装置は、前記検知手段と、増
幅手段と、演算手段と、警報手段と、通信手段と、送信
装置と、受信装置と、履歴データ記憶装置の電源が無停
電電源装置で構成されることを含む構成としている。こ
れは、これら手段及び装置が停電になっても電源が供給
されることから、安定して襲雷を報知することができ
る。
【0012】本発明の襲雷警報方法は、コロナ針電極を
用いて正及び負のコロナ電流値を測定するステップと、
電界急変化検知板を用いて電界強度値を測定するステッ
プと、前記正及び負のコロナ電流値を増幅するステップ
と、前記電界強度値を増幅し、電界の変化の回数をカウ
ントするステップと、前記正及び負のコロナ電流値を用
いて接近判定値を算出するステップと、カウントされた
電界の変化の回数を用いて発生判定値を算出するステッ
プと、前記接近判定値と前記発生判定値とを用いて総合
判定値を算出するステップと、前記総合判定値を記憶す
るステップとを含む。この方法によれば、襲雷を検知
し、自動で警報を報知することができる。
【0013】上記襲雷警報方法は、少なくとも3箇所に
設置されたコロナ針電極から得られる正及び負のコロナ
電流値を記憶するステップと、該記憶された正及び負の
コロナ電流値を用いて雷雲の方向を検出するステップを
含んでいる。これにより、雷雲が接近する方向をある程
度検知することができる。
【0014】上記襲雷警報方法は、過去の総合判定値
と、接近判定値と発生判定値とにより算出された現在の
総合判定値とを比較するステップを含んでいる。これに
より、極端に誤った警報を発することを防ぐことができ
る。
【0015】上記襲雷警報方法は、総合判定値を含むデ
ータを、演算装置から離れた場所で受信するステップを
含んでいる。これにより、離れた場所に警報を報知する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を、実施形態を用いて説明
する。まず、第1実施形態においては、演算手段にコン
ピュータを使用することで、落雷の危険の程度を定量的
な数値で表し、予め設定した数値になると自動的に警報
を発することができる襲雷警報装置を説明する。また、
第2実施形態においては、第1実施形態における検知手
段を3箇所に設置することで、どの方向から雷雲が近づ
いてくるのかを検知する襲雷警報方法及び装置を説明す
る。第3実施形態においては、送信手段によって外部受
信手段に襲雷警報を送信する方法及び装置について説明
する。
【0017】襲雷を検知するための仕組みを説明するた
めに、雷雲が接近することによる地表電界状態の変化
を、図2を用いて説明する。夏季に多い雷雲の形状は、
雷雲の上部はプラスに、下部はマイナスに帯電している
ことが多い。雷雲に近いB地点の地表面は、雷雲の下部
のマイナス電荷に対応して強くプラスに帯電している。
雷雲から遠いA地点の地表面では雷雲のプラス電荷に対
応して弱くマイナスに帯電している。
【0018】A地点において雷雲の接近測定を行うとす
る。雷雲がB地点からA地点に近づくにつれて、マイナ
スに帯電しているA地点の地表電荷は、雷雲の強いマイ
ナスの電荷に影響されて、除々にプラスになっていく。
このとき、A地点の地表電荷は、マイナスからゼロ、ゼ
ロからプラスに除々に変化する。この電荷をコロナ電流
値として測定しその変化を記憶することは、雷雲接近の
判定要素となる。
【0019】図3は雷雲が近づいてくるA地点の電界強
度を表したものである。図3においてグラフで示される
電界強度値の急激な変化は、雷雲の放電による電荷の急
激な移動により生ずる。このことで、雷雲の放電回数が
わかる。この電界の急変化の回数が雷雲発生の判定要素
となる。
【0020】
【第1実施形態】図1で示されるものは、本発明の第1
実施形態の襲雷警報装置10である。この襲雷警報装置
10は、検知手段12と、増幅手段14と、演算手段1
6と、警報手段18から構成されている。本実施形態に
おいては、コロナ電流の値を測定することで接近判定を
行い、電界の急変化の回数を測定することにより発生判
定を行う。これら、接近判定と発生判定により総合判定
を行い、警報を発している。
【0021】検知手段12は、半球状をした金属製の電
界の急変化検知板28と、その電界の急変化検知板28
と絶縁され、電界の急変化検知板28から放射状に設け
られている金属管の先端に、先端が尖った針電極からな
るコロナ針電極26から構成されている。この検知手段
12は測定装置を保護するため地表面に接地されてい
る。
【0022】増幅手段14は、電界の急変化検知板28
に接続される電界の急変化検知板28と低周波増幅器3
0と電界急変化積算器32と、コロナ針電極26に接続
される直流増幅器42と増幅器44から構成される。
【0023】演算手段16は、パルスイン端子34、コ
ンピュータ36、パルスアウト端子38、A/D(Anal
og/Digital)コンバーター46で構成されている。警
報手段18は、演算手段16により導き出された出力デ
ータにより第1警報、第2警報、落雷警報の3種類の警
報を報知する装置であって、コンピュータ36のモニタ
ー48上で警報を発し、更に外部に設けたスピーカーで
警報サイレン装置(図示せず)を鳴らしている。
【0024】次に、第1実施形態の作用を説明する。第
1実施形態では、図1において示されるコロナ針電極1
2においてコロナ電流値を測定している。このコロナ針
電極12で検知されたコロナ電流値は、直流増幅器42
と増幅器44において増幅され、A/Dコンバーター4
6でアナログデータがデジタルデータに変換され、演算
手段16であるコンピュータ36に入力される。
【0025】電界の急変化検知板28においては、電界
強度値の変化を測定している。この電界の急変化検知板
28で測定された電界強度値は、低周波増幅器30で増
幅され、続いて電界急変化積算器32において電界の急
変化の回数がカウントされる。そのカウントされた回数
が、パルスイン端子34を通してコンピュータ36に入
力される。
【0026】襲雷を検知して警報を発するための演算手
段として、本発明においてはコンピュータ36を使用し
ている。接近判定手段、発生判定手段、総合判定手段は
このコンピュータ36のソフトウェアにおいて実現され
ている。
【0027】接近判定手段は、図4に示されるフローチ
ャートのように構成されている。雷雲の接近判定はコロ
ナ針電極26により得られるコロナ電流値より求められ
る。コロナ電流値の絶対値を判断し、その値を一時的な
定数cとする(ステップ1)。cが0より大きいかどう
かを判断する(ステップ2)。cが0より大きい場合は
定数5と比較した結果による演算を行い、その結果をb
とする(ステップ3)。また、cが0より小さい場合
は、定数−10と比較した結果による演算を行い、その
結果をbとする(ステップ4)。bが100より大きい
かどうかを判断する(ステップ5)。bが100より大
きい場合、bの値を100とする(ステップ6)。bが
100より小さい場合、bの値は変更しない。このbが
接近判定値となる。
【0028】発生判定手段は、図5に示されるフローチ
ャートのように構成されている。雷雲の発生判定は電界
急変化検知板によって測定される、一定時間における電
界の急変化の回数により求められる。この一定時間は3
分又は5分である。この一定時間の選択は、検知手段1
2を設置する場所によって選択する。
【0029】3分又は5分間における電界急変化の回数
の積算値をKsumとする(ステップ10)。一定時間の設
定が3分間の場合、ksumが0の場合は過去23分間にお
ける電界急変化の積算値をTsumとする。そしてTsumの値
による演算を行い、その結果をaとする(ステップ1
1)。Ksumが3以上の場合と1から3までの場合とに分
けて、それぞれについて演算を行い、その結果をaとす
る(ステップ12)。
【0030】一定時間の設定が5分間の場合、Ksumが0
の場合は過去15分間における電界急変化の積算値をTs
umとする。そしてTsumの値による演算を行い、その結果
をaとする(ステップ13)。Ksumが5以上の場合と1
から5までの場合とに分けて、それぞれについて演算を
行い、その結果をaとする(ステップ14)。aが10
0より大きいかどうかを判断する(ステップ15)。a
が100より大きい場合、aの値を100とする(ステ
ップ16)。aが100より小さい場合、aの値は変更
しない。このaが発生判定値となる。
【0031】総合判定手段は、図6に示されるフローチ
ャートのように構成されている。総合判定値は発生判定
値aと接近判定値bとにより求められる。a及びbの値
が60より大きいかどうかを判断する(ステップ2
0)。a及びbが60より小さい場合、演算を行い、そ
の結果をcとする(ステップ21)。aが60以上でb
が60より小さい場合、演算を行い、その結果をcとす
る(ステップ22)。aが60以上でbが60より大き
い場合、演算を行い、その結果をcとする(ステップ2
3)。a及びbが60より大きい場合、演算を行い、そ
の結果をcとする(ステップ24)。このcの値が総合
判定値となる。この総合判定値は100に近いほど落雷
の危険程度が高いことを示している。また、上述された
数値は、発明者の種々の実験により求められた数値であ
る。
【0032】警報手段18は、演算手段16から出力さ
れたデータがパルスアウト端子38を通じてリレー回路
40を動作させ、警報サイレン装置を作動させている。
また、演算手段16として使用されるコンピュータ36
のモニター48上で警報内容を表示させている。例え
ば、モニター48上に検知手段12が検知する範囲の地
図を表示させる。警報点を中心にして、検知手段12が
検知する範囲を円で囲む。同じ画面の右上には警報の種
類を表示する窓と、その下に総合判定値を表示する窓を
設ける。画面中央には、総合判定値、電界急変化回数
や、コロナ電流値について過去2時間のトレンドグラフ
を設ける。警報が発せられたなら、スピーカーの警告音
と共に、モニター48上で警告の種類が表示される。そ
れと共に、リレー回路を介して接続された2つの外部警
報装置(警報器等の任意の装置)を警報の種類に応じて
動作させる。例えば、後述する第2警報が発せられたな
ら警告回転ランプ点灯させ、落雷警報が発せられたなら
警報サイレンを鳴らすことも可能である。
【0033】警報手段18は、総合判定値により、第1
警報、第2警報、落雷警報を発している。例えば、総合
判定値が60以上80未満ならば第1警報を発する。同
じく80以上95未満なら第2警報を発する。同じく9
5以上なら落雷警報を発するというように設定されてい
る。この総合判定値の数値は、検知手段12を置く場所
の環境によって条件が異なる。そのため検知手段12を
置く場所の環境によって、警報を発する総合判定値の数
値の範囲を変更できるように設計されている。
【0034】この警報が発せられることにより、例え
ば、半導体工場などでは、製造ラインを停止させるなど
の雷に対する対策を施すことができる。また、ゴルフ場
では、プレイしている人に落雷の危険があることを報知
して、速やかに非難するように伝える対策を施すことが
できる。
【0035】
【第2実施形態】この第2実施形態においては、図7に
示すように第1実施形態の構成に加えて、履歴データ記
憶装置50と通信手段20を加えた。また、演算手段1
6に履歴比較手段と方向検出手段が加えて記憶されてい
る。図8に示すように、警報を出す地点である警報点を
正三角形の中心位置に置くと見立て、その正三角形の頂
点位置にこの襲雷警報装置10の検知手段12を配置す
るようにした。
【0036】また、図8に示すように本実施形態では、
3箇所に配置された検知手段12から得られる情報によ
り、警報点に向かってどの方角から雷雲が近づいてくる
かどうかを判定する装置及びその方法について説明す
る。また、総合判定をする際に、過去の警報を出した自
然状況と共に記憶された総合判定値を、履歴データ記憶
装置50から読み出し、再度判定をして最終総合判定値
を算出している。
【0037】以下、本実施形態例の構成を説明する。図
7によって示される、検知手段12、増幅手段14、送
信装置52が1つのユニットとして、上述の3箇所にそ
れぞれ配置される。また、警報点には、受信装置54、
演算手段16、警報手段18、履歴データ記憶装置50
が設けられている。例えば、図8に示されるように、警
報点を中心とした円上の3箇所に、検知手段12が12
0度づつ間隔を持って配置されている。この検知手段1
2には、増幅手段14が接続され、増幅手段14には送
信装置52が接続されている。この送信装置52から送
られたデータを受信装置54が受信する。送信装置52
と受信装置54で通信手段20が構成されている。この
通信手段20は、無線通信手段が使われている。電話回
線やLAN回線等の専用線による通信方法でもよい。ま
た、検知手段12に受信装置54を接続する方法を採用
することも可能である。
【0038】3箇所の検知手段12から送られてきたデ
ータは、受信装置54に接続されているコンピュータ3
6によって演算処理される。また、コンピュータ36に
は履歴データ記憶装置50が接続されている。このコン
ピュータ36には、履歴比較手段と方向検知手段が記憶
されている。
【0039】上記の検知手段12、増幅手段14、送信
装置52と受信装置54、演算手段16、警報手段1
8、履歴データ記憶装置50のそれぞれの電源は、停電
になっても電力の供給が可能である無停電電源装置24
が採用されている。
【0040】以下に本実施形態の作用を説明する。3箇
所の検知手段12により測定されたコロナ電流値と電界
急変化の回数のデータは、それぞれ増幅器44を経て送
信装置52によって受信装置54に送られる。そのデー
タがコンピュータ36に入力される。3箇所の検知手段
12ごとに接近判定、発生判定、総合判定が行われ、3
箇所総合判定値を用いて最終総合判定を行っている。
【0041】また、コンピュータ36に記憶されている
方向検出手段は、3箇所の検知手段12で測定された接
近判定値を時系列に観測し、どの方角から雷雲が近づい
てくるかを判定するソフトウェアである。この方向検出
手段により雷雲がどの方向から接近してくるのかを判断
することができる。
【0042】コンピュータ36に記憶されている履歴比
較手段は、最終総合判定を行う際に、過去の同じような
気象状況のときにどのような最終総合判定値を出したか
を履歴データ記憶装置50から読み出している。そし
て、今回算出された最終総合判定値と比較して、極端に
異なる場合には、最終総合判定値による警報の報知を行
わないようにしているソフトウェアである。この履歴比
較手段により、誤った報知を行わないようにしている。
【0043】第2実施形態では、検知手段12が120
度の間隔を空けて均等に配置されている。これにより、
どの方向から雷雲が接近しているのかを検知することが
できる。また、どの方角から雷雲が近づいて来るかが分
かるので、ゴルフ場などで非難する際に、雷雲が近づい
てくる方向を外して非難することができる。また、履歴
データを最終総合判定に用いることにより、装置を長い
期間使用するほど、極端に誤った警報を出すことが少な
くなる。
【0044】
【第3実施形態】図9は第3実施形態の構成を示してい
る。本実施形態は、第1実施形態の構成に加えて、離れ
た地点に警報を報知する送信手段22が設けられている
ことに特徴がある。送信手段22は、コンピュータ36
に接続されたデータ送信装置56とデータ受信装置58
で構成されている。またこのコンピュータ36には、デ
ータ送信手段が記憶されている。このデータ送信手段は
警報が発せられると、自動的にデータ受信装置58に警
報データを送信するソフトウェアである。
【0045】データ送信手段は、総合判定値が規定の数
値になり、警報を発するようになった場合、コンピュー
タ36に接続されたデータ送信装置56からデータ受信
装置58である小型受信装置60にデータを送る。これ
により、コンピュータ36から離れた場所にいても、警
報が報知されたことがわかる。
【0046】また、データ送信手段が、電子メールを使
用して、データを送信する方法を採用してもよい。例え
ば、総合判定値の値が90であった場合に、予め登録さ
れている携帯電話やインターネットのメールアドレス
に、総合判定の値が90であることを知らせる文章をメ
ールで送信する。このようにデータ送信手段は、予め登
録してあるメールアドレスに、警報の種類と、総合判定
の数値がいくつであるのかというメール文を自動で作成
し、送信する構成でもよい。
【0047】本実施形態においては、警報を表示させる
モニター48から離れたところにいても、小型受信装置
60によって警報が発せられたことがわかるようにな
る。また、携帯電話やインターネットの電子メールにて
警報の種類と総合判定値を通知することもできる。これ
により、どの場所にいても、警報の種類と総合判定値を
知ることができる。
【0048】本発明は上記の実施形態に限定されない。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基
づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施でき
るものである。例えば、検知手段12の数も1個及び3
個に限定されず、幾つでも可能である。
【0049】
【発明の効果】本実施例に表されるように、本発明にお
いては、コロナ電流の値により雷雲の接近判定を行い、
電界の急変化の回数により雷雲の発生判定を行ってい
る。この接近判定と発生判定の値から総合判定値を求め
て、この総合判定値により種類が異なる警報を自動的に
発することができる。よって、人が判断を行ってきた警
報を報知する作業を、自動で行うことができるようにな
った。
【0050】また、検知手段を複数配置することによ
り、どの方角から雷雲が接近してくるのか、分かるよう
になる。よって、ゴルフ場等で雷雲が接近してくる方角
を避けて非難することができるので、より安全に雷に対
する避難をすることができる。更に、データ送信手段を
採用することにより、離れた場所であっても、警報が報
知されたことを知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の襲雷警報装置の構成を表した図
である。
【図2】雷雲と地表面の電荷の様子を示した図である。
【図3】地上の電界強度値が時間と共に変化することを
表している図である。
【図4】接近判定手段のフローチャート図である。
【図5】発生判定手段のフローチャート図である。
【図6】総合判定手段のフローチャート図である。
【図7】第2実施形態の襲雷警報装置の構成を表した図
である。
【図8】第2実施形態の検知手段の配置を表した図であ
る。
【図9】第3実施形態の襲雷警報装置の構成を表した図
である。
【符号の説明】
10:襲雷警報装置 12:検知手段 14:増幅手段 16:演算手段 18:警報手段 20:通信手段 22:送信手段 24:無停電電源装置 26:コロナ針電極 28:電界急変化検知板 30:低周波増幅器 32:電界急変化積算器 34:パルスイン端子 36:コンピュータ 38:パルスアウト端子 40:リレー回路 42:直流増幅器 44:増幅器 46:A/Dコンバーター 48:モニター 50:履歴データ記憶装置 52:送信装置 54:受信装置 56:データ送信装置 58:データ受信装置 60:小型受信装置
フロントページの続き Fターム(参考) 5C086 AA11 BA20 BA30 CA03 DA08 DA40 EA15 EA36 EA45 FA01 FA11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コロナ電流を測定するセンサーと電界の
    変化を測定するセンサーを含む検知手段と、前記検知手
    段で測定されたデータ信号を増幅する増幅手段と、前記
    増幅手段で増幅されたデータ信号を用いて演算を行う演
    算手段と、前記演算手段で演算されたデータ信号により
    警報を発する警報手段と、を含む、襲雷警報装置。
  2. 【請求項2】 前記コロナ電流を測定するセンサーがコ
    ロナ針電極を含み、前記電界の変化を測定するセンサー
    が電界急変化検知板を含み、前記増幅手段が、コロナ電
    流を測定するセンサーからのデータ信号を増幅する直流
    増幅器、前記電界の変化を測定するセンサーのデータ信
    号を増幅する低周波増幅器、及び、電界の変化の回数を
    カウントする電界急変化積算器を含み、前記演算手段
    が、測定されたコロナ電流値により接近判定値を算出す
    る接近判定手段と、測定された電界の変化の回数により
    発生判定値を算出する発生判定手段と、接近判定値と発
    生判定値により総合判定値を算出する総合判定手段とを
    含み、前記警報手段が、警報を表示する表示装置を含む
    請求項1に記載の襲雷警報装置。
  3. 【請求項3】 前記検知手段が、少なくとも3箇所に配
    置され、前記演算手段に、雷雲の方向を検知する方向検
    出手段を含む請求項1又は2に記載の襲雷警報装置。
  4. 【請求項4】 前記検知手段が、前記演算手段にデータ
    信号を送信する送信装置を含み、前記演算手段が、送信
    されたデータ信号を受信する受信装置を含む請求項1乃
    至3に記載の襲雷警報装置。
  5. 【請求項5】 前記演算手段に接続された、前記総合判
    定値を記憶する履歴データ記憶装置と、前記演算手段
    に、前記履歴データ記憶装置から得られる過去の総合判
    定値と、該演算手段で算出された総合判定値とを比較す
    る履歴比較手段を含む請求項2乃至4に記載の襲雷警報
    装置。
  6. 【請求項6】 前記演算手段に接続された、該演算手段
    から算出されたデータを送信するデータ送信装置と、前
    記データを受信するデータ受信装置からなるデータ送信
    手段と、を含む請求項1乃至5に記載の襲雷警報装置。
  7. 【請求項7】 前記検知手段と、増幅手段と、演算手段
    と、警報手段と、通信手段と、送信装置と、受信装置
    と、履歴データ記憶装置の電源が無停電電源装置で構成
    されることを含む請求項6に記載の襲雷警報装置。
  8. 【請求項8】 コロナ針電極を用いて正及び負のコロナ
    電流値を測定するステップと、電界急変化検知板を用い
    て電界強度値を測定するステップと、前記正及び負のコ
    ロナ電流値を増幅するステップと、前記電界強度値を増
    幅し、電界の変化の回数をカウントするステップと、前
    記正及び負のコロナ電流値を用いて接近判定値を算出す
    るステップと、カウントされた電界の変化の回数を用い
    て発生判定値を算出するステップと、前記接近判定値と
    前記発生判定値とを用いて総合判定値を算出するステッ
    プと、前記総合判定値を記憶するステップとを含む襲雷
    警報方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも3箇所に設置されたコロナ針
    電極から得られる正及び負のコロナ電流値を記憶するス
    テップと、該記憶された正及び負のコロナ電流値を用い
    て雷雲の方向を検出するステップを含む請求項8に記載
    の襲雷警報方法。
  10. 【請求項10】 過去の総合判定値と、接近判定値と発
    生判定値とにより算出された現在の総合判定値とを比較
    するステップを含む請求項9に記載の襲雷警報方法。
  11. 【請求項11】 総合判定値を含むデータを、演算装置
    から離れた場所で受信するステップを含む請求項10に
    記載の襲雷警報方法。
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