JP2003148647A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP2003148647A
JP2003148647A JP2001345040A JP2001345040A JP2003148647A JP 2003148647 A JP2003148647 A JP 2003148647A JP 2001345040 A JP2001345040 A JP 2001345040A JP 2001345040 A JP2001345040 A JP 2001345040A JP 2003148647 A JP2003148647 A JP 2003148647A
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Japan
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valve
mover
electromagnetic
electromagnetic coil
stator core
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JP2001345040A
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Masao Kano
政雄 加納
Yasuo Kato
康夫 加藤
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開弁、閉弁動作の保持電力量の消費低減が可
能な電磁弁を提供する。 【解決手段】 流体が導入される第1の流体通路20a
と、流体貯留源9からの流体圧を導入する第2の流体通
路20bと、電磁コイル40、固定子鉄心50、および
可動子60を有する電磁駆動部Sと、可動子60と係合
する弁体30と、弁体30が離間、当接する弁座20c
とを備え、弁体30が弁座20cに離間、当接すること
で開弁、閉弁するとともに、第1の流体通路20aと第
2の流体通路20bとの間を連通、遮断する電磁弁1に
おいて、固定子鉄心50に設けられ、電磁コイル40の
通電による閉弁動作時に、電磁コイル40に生じる磁束
を強める方向に作用する永久磁石80を備え、かつ電磁
コイル40は通電方向の切換え可能な構成とし、閉弁時
と開弁時とでは、電磁コイル40への通電方向を切換え
る構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁に関し、特
に、燃料タンク等の燃料貯留室より蒸発した燃料を吸着
処理して、蒸発燃料が大気中に放出されるのを防止する
蒸発燃料処理装置(以下、キャニスタと称する)に接続
されるキャニスタ通路開閉用電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁弁としては、例えば流体通路を開閉
する弁体と、この弁体を可動子を介して駆動する電磁駆
動部とを備え、この電磁駆動部に通電することで、開弁
または閉弁動作させ、その通電時間に応じて開弁期間ま
たは閉弁期間を調整するものがある(特開平7−233
882号公報、特開2001−99017号公報等)。
【0003】近年、車両の燃料タンク等の燃料貯留系か
ら大気中に放出するエバポエミッションに対して厳しい
リークチェックが義務づけられつつある。このため、燃
料貯留系には、高い気密性が要求されるとともに、一定
測定条件下において気密の度合いが規定レベルにあるか
否かをみる方法として、例えば燃料タンクと連通する配
管、特にキャニスタへの通路中に開閉用の電磁弁を設け
て、リークチェックを行なうものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の構成では、電磁
弁をいずれも、例えばノーマリオープンの構造として、
リークチェックを行なう場合のみ、電磁駆動部を駆動さ
せるようにし、それ以外の状態では、電磁弁の電力消費
を生じさせないように、開弁状態を維持するようになっ
ている。
【0005】しかしながら、リークチェック測定精度を
向上させるため、リークチェック時間を延長させる方
法、あるいは燃料タンク内の圧力が不安定となる車両走
行状態におけるチェックに代えて、車両停止のエンジン
イグニッションスイッチのキーオフ状態にてリークチェ
ックを行なう方法が考えられる。いずれも、リークチェ
ック中は、常時通電する必要があり、電力損が増加する
問題がある。特に、キーオフ状態でリークチェックを行
なう方法では、車両のバッテリの電力消費が増大するの
で、最悪の場合には、エンジンが再始動不能となる可能
性がある。
【0006】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであり、その目的は、開弁、閉弁動作の保持電
力量の消費低減が可能な電磁弁を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1による
と、流体が導入される第1の流体通路と、流体貯留源か
らの流体圧を導入する第2の流体通路と、電磁コイル、
固定子鉄心、および可動子を有する電磁駆動部と、可動
子と係合する弁体と、弁体が離間、当接する弁座とを備
え、弁体が弁座に離間、当接することで開弁、閉弁する
とともに、第1の流体通路と第2の流体通路との間を連
通、遮断する電磁弁において、固定子鉄心に設けられ、
電磁コイルの通電による閉弁動作時に、電磁コイルに生
じる電磁力をバイアスする方向に作用する永久磁石を備
え、かつ電磁コイルは通電方向の切換え可能な構成と
し、閉弁時と開弁時とでは、電磁コイルへの通電方向を
切換える構造とする。
【0008】すなわち、電磁駆動部の磁気回路を形成す
る固定子鉄心と可動子のうち、固定子鉄心側に永久磁石
を設けて、閉弁動作時に、電磁コイルにより磁化された
固定子鉄心に永久磁石の磁力が加えられて作用する磁極
配置とする。そして、閉弁時と開弁時とで、電磁コイル
への通電方向を切換え可能な構成とし、閉弁動作時に
は、永久磁石を有する固定子鉄心と可動子とが形成する
磁気回路の磁力を強め合うようにするとともに、開弁動
作時には、閉弁時での電磁コイルへの通電方向とは逆方
向に切換え、電磁コイルの電磁力から永久磁石による磁
力分だけ、この磁気回路の磁力を弱めるにようにするこ
とができる。
【0009】これにより、電磁コイルに発生させる電磁
力は、閉弁時には、永久磁石による磁力分だけ低減する
ことが可能であるとともに、開弁時、特に開弁開始時に
は、例えば固定子鉄心に作用する磁力によって磁化した
可動子に対して、閉弁時での電磁コイルの通電方向とは
逆方向に切換えることで生じる電磁力が、磁気反発力と
して作用することを利用できるので、開弁動作が容易に
できる。したがって、閉弁、開弁動作時に通電させる電
磁コイルの電磁力を低減できる、つまり通電による電磁
力を保持する電力量の消費低減が可能である。
【0010】本発明の請求項2によると、固定子鉄心
は、可動子の径方向外側で可動子と対向する第1固定子
鉄心と、可動子の軸方向に位置する第2固定子鉄心とを
有するとともに、永久磁石は、第2固定子鉄心に備えら
れている。
【0011】これにより、可動子の軸方向移動を阻害し
易い径方向への吸引力が形成可能な第2固定子鉄心では
なく、可動子の軸方向移動を可能にする第2固定子鉄心
側に永久磁石を設けるので、永久磁石の磁力を、電磁駆
動部の駆動、つまり可動子の駆動に効率的に作用させる
ことが可能である。
【0012】本発明の請求項3によると、流体が導入さ
れる第1の流体通路と、流体貯留源からの流体圧を導入
する第2の流体通路と、電磁コイル、固定子鉄心、およ
び可動子を有する電磁駆動部と、可動子と係合する弁体
と、弁体が離間、当接する弁座とを備え、弁体が弁座に
離間、当接することで開弁、閉弁するとともに、第1の
流体通路と第2の流体通路との間を連通、遮断する電磁
弁において、可動子に設けられ、電磁コイルの通電によ
る閉弁動作時に、電磁コイルに生じる電磁力をバイアス
する方向に作用する永久磁石を備え、かつ電磁コイルは
通電方向の切換え可能な構成とし、閉弁時と開弁時とで
は、電磁コイルへの通電方向を切換える構造とする。
【0013】すなわち、電磁駆動部の磁気回路を形成す
る固定子鉄心と可動子のうち、可動子側に永久磁石を設
けて、閉弁動作時に、電磁コイルにより磁化された固定
子鉄心の磁力に永久磁石の磁力が加えられて作用する磁
極配置とする。そして、閉弁時と開弁時とで、電磁コイ
ルへの通電方向を切換え可能な構成とし、閉弁動作時に
は、固定子鉄心と、永久磁石を有する可動子とが形成す
る磁気回路の磁力を強め合うようにするとともに、開弁
動作時には、閉弁時での電磁コイルの通電方向とは逆方
向に切換え、電磁コイルの通電により固定子鉄心に生じ
る電磁力と、永久磁石によって磁化している可動子の磁
力が反発し合うようにすることができる。
【0014】これにより、電磁コイルに発生させる電磁
力は、閉弁時には、永久磁石による磁力分だけ低減する
ことが可能であるとともに、開弁時には、永久磁石によ
り磁化している可動子の磁力と、閉弁時での電磁コイル
の通電方向とは逆方向に切換えることで生じる電磁力と
の反発作用を利用して、容易に開弁状態にできる。した
がって、閉弁、開弁動作時に通電させる電磁コイルの電
磁力を低減できる、つまり通電による電磁力を保持する
電力量の消費低減が可能である。
【0015】本発明の請求項4によると、弁体の全開状
態には、弁体もしくは可動子を付勢する付勢手段による
弁体と弁座を離間させる付勢力が、永久磁石による磁力
に抗して開弁保持するとともに、弁体の全閉状態には、
磁石による磁力が付勢力に抗して閉弁保持する。
【0016】これにより、開弁動作、閉弁動作時のみ、
電磁コイルへの通電による電力消費が生じるが、全開状
態、全閉状態では、電磁コイルの電力消費を生じさせる
ことなく、開弁状態、閉弁状態を維持できる。
【0017】本発明の請求項4によると、第2の流体通
路の流体圧が所定負圧以下になると、磁石の磁力が付勢
力に抗して閉弁保持する状態を解除される。
【0018】例えば車両を放置、すなわち燃料タンクの
温度変化による燃料貯留系内の圧力変化でリークチェッ
クを行なういわゆる内圧モニタ法を用いてリークチェッ
クを行なう場合において、過度な温度変化等による過負
圧発生時、電磁弁の閉弁保持状態を解除できるので、燃
料タンク等の燃料貯留系の破損防止、保護ができる。
【0019】本発明の請求項5によると、第1の流体通
路の流体圧が所定正圧以上になると、磁石の磁力が付勢
力に抗して閉弁保持する状態を解除される。
【0020】例えば大気導入口、つまり第1の流体通路
から加圧用電動ポンプで空気を、燃料タンク等の燃料貯
留系へ圧送し、その際のポンプ負荷状況からリークチェ
ックを行なういわゆる加圧法を用いてリークチェックを
行なう場合において、過度な圧送により過圧力が加わっ
たとき、電磁弁の閉弁保持状態を解除できるので、燃料
タンク等の燃料貯留系の破損防止、保護ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の電磁弁を具体化した実施
形態を図面に従って説明する。
【0022】(第1実施例)図1は、本発明の実施形態
の電磁弁の構成を表す全体構成図である。図2は、本実
施形態の電磁弁の通電、非通電による開弁、閉弁の動作
を説明する模式図である。図3は、本実施形態の電磁弁
の動作を説明するタイムチャートである。図4は、図1
中の電磁弁の動作状態を時系列ごとに示した模式図であ
って、図4(a)は、非通電状態かつ開弁保持状態、図
4(b)は、通電状態かつ閉弁開始状態、図4(c)
は、閉弁保持状態かつ非通電状態、図4(d)は、通電
状態かつ開弁開始状態を表わす模式的断面図である。
【0023】なお、図9は、本発明の電磁弁をキャニス
タ通路開閉用電磁弁に適用して、エバポエミションのリ
ークチェックを実施する気密チェック装置を表わす模式
的構成図である。
【0024】本発明の電磁弁を、車両の燃料タンク等の
燃料貯留系からのエバポエミッションのリークチェック
を行なう気密チェック装置のキャニスタへの通路開閉用
電磁弁に適用して具体化した実施形態について以下説明
する。
【0025】図9に示すように、燃料タンク91は、キ
ャニスタ連通路901を介してキャニスタ92に連通し
ている。この燃料タンク91またはキャニスタ連通路9
01には、一定時間後の圧力上昇を検知する圧力センサ
(図示せず)が接続されている。
【0026】また、キャニスタ92は、電磁弁(以下、
キャニスタ通路開閉用電磁弁と呼ぶ)1を介して大気連
通路902に連通するとともに、パージ連通路903を
介してパージ用電磁弁93の一端にも連通する。そし
て、パージ用電磁弁93の他端は、吸気管94に連通し
ている。このパージ用電磁弁93が接続する吸気管94
は、エアクリーナ95とスロットル弁96よりも下流側
にある。
【0027】なお、燃料タンク91には、給油時に燃料
タンク91へ燃料を供給するための給油用連通路904
が備えられており、この給油用連通路904の入口側
は、着脱可能な給油キャップ904aが取付けられてい
る。
【0028】上述の構成において、燃料タンク91と燃
料タンク91に付設されたキャニスタ92とから構成さ
れる燃料貯留系9では、燃料タンクで発生した燃料蒸気
がキャニスタ連通路901を通じてキャニスタ92に回
収可能である。また、燃料貯留系9の燃料タンク91
は、図示しない燃料ポンプおよび燃料噴射弁を介して燃
料を内燃機関へ供給するとともに、燃料貯留系9のキャ
ニスタ92は、回収した燃料蒸気をパージ用電磁弁93
を介して吸気管94を流れる吸入空気とともに燃料とし
て内燃機関へ供給する。なお、燃料噴射弁とパージ用電
磁弁93とは、内燃機関用制御装置のECU(図示せ
ず)によって通電制御され、内燃機関の運転状態等に応
じて適正な燃料量が吸入空気とともに混合気が形成され
るように、燃料供給量の制御が行なわれている。
【0029】ここで、エバポエミッションのリークチェ
ックを行なう気密チェック装置は、燃料貯留系9に発生
するエバポエミッションのリークチェックを行なうもの
であって、リークチェックする際には、キャニスタ通路
開閉用電磁弁1を閉弁させ、かつパージ用電磁弁93を
介して吸気管94から大気圧より低い所定の圧力(負
圧)をキャニスタ連通路901を通じて燃料貯留系9へ
導入後にパージ用電磁弁93を閉弁することで、燃料貯
留系9内のエバポエミッションを完全に遮蔽する。そし
て、一定時間経過したのち、圧力センサの圧力上昇量を
測定することでエバポエミッションのリーク状態の正
常、異常状態を判定する。
【0030】このリークチェック測定精度を向上させる
ため、燃料タンク91内の圧力が不安定となる車両走行
状態でのチェックに代えて、車両停止状態で行ないたい
場合には、例えばエンジンイグニッションスイッチをキ
ーオフ後、キャニスタ通路開閉用電磁弁1およびパージ
用電磁弁93の閉弁状態で、燃料貯留系9の温度変化に
よる圧力変化量を測定する。なお、この温度変化は、例
えば所定の放置時間、車両を放置して生じる気温変化に
よるものである。
【0031】一方、車両停止状態すなわちキーオフ状態
でリークチェックを行なう場合には、リークチェックに
係わる車両のバッテリの電力消費の増大は、エンジンの
再始動不能状態となる可能性があるので望ましくない。
【0032】そこで、本発明のキャニスタ通路開閉用電
磁弁1は、給油時には開弁して燃料タンク91への燃料
の給油性を確保し、パージ時にも開弁して新気を燃料貯
留系9へ取り込めるとともに、リークチェク時には、閉
弁させて、閉弁に伴う電力消費量を低減させて、測定期
間中は閉弁保持できるものを提供することを目的とす
る。
【0033】キャニスタ通路開閉用電磁弁1は、図1に
示すように、バルブ本体部Bと電磁駆動部Sとからな
る。なお、キャニスタ通路開閉用電磁弁1が開弁、閉弁
することで連通、遮断される流体は、エア等の気体、液
体のいずれでもよく、本実施形態では、以下エアおよび
燃料蒸気(以下、単にエアと呼ぶ)とする。
【0034】まず、バルブ本体部Bについて以下説明す
る。バルブ本体部Bは、ハウジング20と、ハウジング
20に形成された第1の流体通路20aと第2の流体通
路20bとの連通、遮断を行なう弁部Bb等から構成さ
れている。
【0035】バルブ本体部Bと電磁駆動部(以下、駆動
部と呼ぶ)Sとに共通のハウジング20は、樹脂材、ゴ
ム材等で形成されており、大気連通路902を介して大
気が導入される第1の流体通路としての大気ポート20
aと、キャニスタ92に連通し、燃料貯留系の蒸発燃料
の圧力が加わる第2の流体通路としてのキャニスタポー
ト20bと、大気ポート20aとキャニスタポート20
bとの連通、遮断を行なう弁部Bbの弁座20cと、駆
動部Sを収容する収容孔20dとを備えている。
【0036】大気ポート20aとキャニスタポート20
bとを連通可能にする隔壁21には、連通孔22が形成
され、その連通孔22の外周側には、弁部Bbの弁体3
0に当接、離間する弁座20cが設けられている。な
お、この連通孔22は、弁体30と駆動部Sの可動子6
0とを固定するシャフト33等が往復移動自在に配置さ
れている。
【0037】また、駆動部Sを収容する収容孔の両開口
部20d1、20d2のうち、大気ポート20a側の開
口部20d1は、可動子60の径方向外側に配置され、
駆動部S、特に可動子60がエア等の制御流体から気密
に保持されるように、ダイヤフラム35が設けられてい
る。また、一方の開口部20d2は、後述の電磁駆動部
Sを収容したのち、2次樹脂成形によって被覆するとと
もに、外部から駆動部Sの電磁コイル40に通電するた
めのターミナル43を有するコネクタ部29が形成され
ている。
【0038】弁部Bbは、円板状の弁体30と、弁体3
0に当接、離間することで閉弁、開弁する弁座20cと
を含んで構成されている。
【0039】弁体30は、例えばゴム材で形成され、円
板状の弁部材31と、金属製のバルブプレート32と、
弁部材31とバルブプレート32とを固定するととも
に、弁体30を可動子60に固定するシャフト33とを
含んで構成されている。なお、バルブプレート32は、
弁体30すなわち弁部材31が弁座20cに当接して閉
弁する際に、弁部材31を背後から支えることにより弁
部材31がたわむことを防止する。また、シャフト33
は、一端が、弁部材31およびバルブプレート32の中
央に設けられた孔に嵌合等により固定され、他端が、可
動子60に形成された孔に螺合等により固定されること
で、可動子60とともに往復移動することが可能であ
る。なお、電磁駆動部S、特に可動子60を気密に保持
するダイヤフラム35は、図1に示すように、案内部材
34をシャフト33に同軸に配して、シャフト33を可
動子60に固定する際に同時に固定される。これによ
り、シャフト33による弁部Bbおよびダイヤフラム3
5の可動子60への固定が容易にできる。
【0040】なお、バルブ本体部Bのキャニスタ92へ
固定する側、すなわちキャニスタポート20bを形成す
るハウジング端部の外周には、図1に示すように、Oリ
ング等のシール部材28が備えられており、このシール
部材28により、キャニスタ92と気密に接続できる。
なお、キャニスタ92とバルブ本体部Bのキャニスタポ
ート20bとの接続手段としては、キャニスタ92もし
くはキャニスタポート20bにシール部材28を設けて
気密に接続するものに限らず、ホース等で接続する手段
であってもよい。
【0041】次に、駆動部Sについて、以下説明する。
駆動部Sは、電磁コイル40と、固定子鉄心50と、可
動子60とを含んで構成されている。
【0042】電磁コイル40は、図1に示すように、ボ
ビン41と、ボビン41の外周に巻回されるコイル42
とからなり、このコイル42の端部は、外部から電流の
供給が可能なように、ターミナル43と電気的に接続し
ている。
【0043】固定子鉄心50は、可動子60とともに磁
性部材で形成されており、電磁コイル40に通電して発
生する電磁力による磁束が流れる磁気回路を構成してい
る。この固定子鉄心50は、図1に示すように、可動子
60の径方向外側で可動子60に対向する第1固定子鉄
心51と、可動子60の軸方向に位置する第2固定子鉄
心52とからなり、第1固定子鉄心51としてのマグネ
チックプレート51aおよびヨーク51b、第2固定子
鉄心52としてのステータコア52aおよびフランジ5
2bを有している。
【0044】なお、ステータコア52aとマグネチック
プレート51aとは、可動子60の往復移動方向に所定
の隙間Lgを形成して対向している。これにより、電磁
コイル40を通電させて発生する電磁力による磁束にお
いて、固定子鉄心50、特に吸引部としてのステータコ
ア52aと可動子60とに流れる磁束の流れを効率的に
集中できる。すなわちステータコア52aとマグネチッ
クプレート51aとの間に所定隙間Lgの空隙を設ける
ことによって、ステータコア52aとマグネチックプレ
ート51aとの軸方向に流れる磁束に磁気抵抗を与え、
磁束の流れを可動子60の外周側へ向けさせることで、
例えばマグネチックプレート51aから可動子60の外
周側に沿ってステータコア52aに流れる磁束の流れを
形成することができる。
【0045】固定子鉄心50を構成するマグネチックプ
レート51a、ヨーク51b、ステータコア52a、お
よびフランジ52bは、当接等により電気的に接続して
いればよく、いずれの接合固定等を用いても磁気回路が
形成されていればよい。
【0046】なお、図1に示すように、フランジ52b
とステータコア52aとの間に磁石80を配置する場
合、フランジ52bの外周とハウジング20の開口部2
0d2の内周とが嵌合固定するように形成する。これに
より、フランジ52bとステータコア52aとの間で磁
石をかしめ固定等で組付け後に、電磁コイル40、マグ
ネチックプレート51a、ヨーク51bを収容孔20d
に挿入しながら、フランジ52bをハウジング20の開
口部20d2に嵌合固定することで、ハウジング20内
に駆動部Sを容易に組付けることができる。この嵌合固
定は、仮組み固定できる程度でよく、駆動部Sの組付け
後に、2次樹脂成形を行なって図1に示すコネクタ部2
9を形成するので、生産性向上が図れる。
【0047】ステータコア52aと可動子60との間に
は、可動子60と可動子60に固定されている弁体30
とを、弁座20cから離間する方向、つまり開弁方向に
付せする付勢スプリング70が配置されている。
【0048】ここで、本実施形態の電磁弁1は、固定子
鉄心50に永久磁石(以下、磁石と呼ぶ)80を備えて
いる。例えば、図1に示すように、円環状の磁石80を
第2固定子鉄心52を構成するステータコア52aとフ
ランジ52bとの間に配置する。これにより、電磁コイ
ル40に通電する通電特性によって、固定子鉄心50、
特に吸引部としてのステータコア52aに発生する吸引
力を調整可能である。
【0049】電磁弁1を閉弁する際には、電磁コイル4
0に通電する電流方向を、電磁コイル40に発生する電
磁力による磁束の流れと、磁石80により磁化された固
定子鉄心50に流れる磁束とを同方向とする。例えば磁
石80の磁極の向きを図1に示す配置にする場合、図1
に示すN、S極に配置された磁石80により磁化される
固定子鉄心50の磁束の流れ方向(詳しくは、一点鎖線
の矢印方向)に対して、同方向になるように電磁コイル
40に通電する電流を一方方向に流す(以下、この電流
を正電流と呼ぶ)。一方、電磁弁1を開弁する際には、
電磁コイル40に通電する電流方向を、電磁コイル40
に発生する電磁力による磁束の流れと、磁石80により
磁化された固定子鉄心50に流れる磁束とを逆方向にす
る。図1に示すN、S極に配置された磁石80により磁
化される固定子鉄心50の磁束の流れ方向(一点鎖線の
矢印方向)に対して、逆方向(点線の矢印方向)になる
ように電磁コイル40に負電流を通電する。
【0050】なお、図1に示すように、本実施形態の電
磁弁1、特に電磁コイル40には、通電方向の切換え可
能な通電方向切換手段100aを備え、閉弁時と開弁時
とでは、電磁コイル40への通電方向を切換える構造を
有する。なお、この通電方向切換手段100aは、上記
のように電磁コイル40に流れる電流の向きを、正電流
と負電流とに切換えれられるものであればよく、通電方
向を切換えるリレー、あるいは内燃機関の燃料噴射弁、
パージ用電磁弁を通電制御する上記ECU100であっ
てもよい。
【0051】これにより、横軸を可動子60すなわち弁
体30のストローク、縦軸を吸引力を表わす図2に示す
模式図のように、閉弁動作を行なう際には、閉弁開始時
に電磁コイル40に通電特性として正電流(図3(c)
参照)を流すことで、固定子鉄心50(詳しくは、スー
テータコア52a)に流れる磁束の磁力を、磁石により
磁化される磁束と、電磁力による磁束とのそれぞれの磁
力の合力とすることができる。なお、ここで、電磁コイ
ル40の通電により磁化された固定子鉄心50に永久磁
石80の磁力が加えられ、それぞれの磁力の合力とする
ことを、永久磁石80の磁力が電磁コイル40に生じる
電磁力をバイアスする方向に作用すると呼ぶ。
【0052】したがって、開弁方向に付勢する付勢スプ
リング70に抗して、可動子60つまり弁体30を閉弁
方向に移動させることができる(図4(b)参照)。こ
のとき、閉弁状態での付勢力より大きくなるように磁石
80の磁力を設定すれば、ステータコア52aと可動子
60が吸着した全閉弁状態において、図3の破線矢印の
ように電磁コイル40への通電を停止しても、つまり電
磁力を消失させても、閉弁保持できる(図3(a)およ
び図3(b)参照)。なお、磁性部材で形成される固定
子鉄心に流れる磁束の磁力は、電磁コイル40の非通電
時には、磁石80により磁化された固定子鉄心の磁力、
つまり磁石80の磁力と同じものである。
【0053】なお、磁石80の磁力を所定値に設定すれ
ば、必ずしも、ステータコア52aと可動子60が吸着
しなくても、つまりエアギャップを有する状態であって
も、少なくとも磁石80の磁力と付勢力とが釣合えば、
閉弁状態を保持できる(例えば、図4(c)参照)。
【0054】なお、吸着する場合の方が磁石80の磁力
を小さくできるので、安価な磁石80、または磁石80
の小型化、つまり電磁弁1の小型化が図れる。さらにま
た、従来の電磁弁では吸着することで、例えば常開弁の
場合、通電停止した際の消磁時間による遅れによって開
弁動作が遅れるという場合があるが、本発明の電磁弁1
では、開弁動作する際には、通電特性を逆転させて(詳
しくは、閉弁時での電磁コイル40の通電方向とは逆方
向に切換えて)、磁石80の磁力を相殺、または低減さ
せる電磁力、すなわち磁石80の磁力に対して反発力と
なる電磁力を発生させる。これにより、開弁動作の際に
は、閉弁開始前まで吸着により磁化されている可動子6
0と、電磁コイル40の通電方向を切換えた通電による
電磁力との反発力を利用して、開弁動作遅れの防止が可
能である。
【0055】一方、図3に示すように、開弁動作する際
には、開弁開始時に電磁コイル40に通電特性として負
電流(図3(c)参照)を流すことで、固定子鉄心50
(詳しくは、スーテータコア52a)に流れる磁束の磁
力を、磁石80の磁力と、電磁力により生じた上記の反
発力との差による磁力、つまり、可動子60を吸引する
磁力を、磁石80の磁力から相殺、または低減させた磁
力に減少させることができる(図2参照)。これによ
り、開弁動作は、吸引力が付勢力に負けた状態となる。
したがって、可動子60つまり弁体30を開弁方向に移
動させることができる(図4(d)参照)。
【0056】以上の本発明の電磁弁1の開弁、閉弁動作
は、図3(a)から図3(b)に示すように、開弁、お
よび閉弁させる際の動作開始時に電磁弁1に通電するだ
けで、開弁動作、および閉弁動作ができるとともに、例
えば開弁、閉弁の応答時間を考慮した所定時間経過後
は、開弁、閉弁動作に係わらず、電磁コイル40への通
電が停止した状態、つまり電磁力が消失した状態でも、
開弁状態および閉弁状態をそれぞれ保持できる。
【0057】しかも、通電特性を変える、つまり電磁弁
1に通電制御する正電流、負電流(図3(c)参照)を
変更するだけで、容易に開弁動作、閉弁動作を開始でき
る。
【0058】したがって、開弁、閉弁動作に要する保持
電力量の消費低減ができる。
【0059】なお、本実施形態で説明した固定子鉄心5
0における磁石80の配置位置については、第2固定子
鉄心52側に配置することが望ましい。例えば第2固定
子鉄心52に接続する第1固定子鉄心51、つまりフラ
ンジ52aとヨーク51bとにおいて、ヨーク51bの
肉厚を薄くすることでヨーク51bの磁気抵抗を大きく
できるため、磁石80の磁化によるマグネットプレート
51aの磁化に比べて、磁石80の磁化によるステータ
コア52aの磁化を効率的に集中させることが可能であ
る。これにより、磁石80の磁力は、可動子60を駆動
つまり軸方向往復移動させる吸引部としてのステータコ
ア52a側への磁化の分配を増大させ、可動子の駆動に
効率的に作用させることが可能である。
【0060】なお、可動子60の駆動動作に影響を与え
ない位置であれば、第1固定子鉄心51および第2固定
子鉄心52(詳しくは、マグネチックプレート51a、
ヨーク51b、ステータコア52a、およびフランジ5
2b)で形成される磁気回路中のいずれかに磁石80が
配置されていてもさしつかえない。
【0061】(変形例)変形例としては、第1の実施形
態で説明した可動子60を開弁方向に付勢する付勢スプ
リング70において、図5(b)および図5(c)に示
すように、弁体30を直接、開弁方向に付勢するものに
代えてもよい。なお、図5(a)は、図5(b)から図
5(e)および図6に示す変形例と比較するための、図
1に示す第1実施形態に係わる模式図である。
【0062】第1変形例(図5(b)参照)、および第
2変形例(図5(c)参照)は、付勢スプリング70を
それぞれ、弁体30と隔壁21との間、および弁体30
と開口部20d1との間に配置したものである。これに
よれば、ステータコア52aと可動子60との間に付勢
スプリング70を配置しないので、ステータコア52a
と可動子60とのエアギャップ設定の自由度向上が図れ
る。例えば、エアギャップを零にして、安価な磁石80
あるいは磁石80の小型化が可能である。
【0063】また、別の変形例としては、第1の実施形
態で説明した磁石80を固定子鉄心50が有する構造に
代えて、図5(d)から図5(f)に示すように、可動
子60が磁石80を有する構造としてもよい。
【0064】第3変形例(図5(d)参照)、第4変形
例(図5(e)参照)、および第5変形例(図5(f)
参照)は、それぞれ第1実施形態、第1変形例、および
第2変形例における付勢スプリング70の係合状態はそ
のままで、可動子60側に磁石80を設けたものであ
る。これにより、可動子60側の磁石80の磁力を、開
弁および閉弁動作中常に利用できるので、磁石80の小
型化等が可能である。なお、この可動子60に磁石80
を設ける構造のものの動作については後述する。
【0065】他の変形例としては、第1の実施形態で説
明した可動子60を開弁方向に付勢する付勢スプリング
70に代えて、図6(a)、および図6(b)に示すよ
うに、閉弁方向に付勢する付勢スプリング70としても
よい。
【0066】第6変形例(図6(a)参照)、および第
7変形例(図6(b)参照)は、それぞれ第3変形例、
および第5変形例における付勢スプリング70の係合状
態はそのままで、弁体30と弁座20cを大気ポート2
0a側に配置したものである。
【0067】また、第8変形例(図6(c)参照)とし
ては、往復移動する可動子の両側に位置する空間G1、
G2を設けることで、可動子の移動ストロークの設定自
由度向上を図れる構成としてもよい。
【0068】ここで、可動子60に磁石80を設ける構
造のものの動作について、以下図7および図8に従って
説明する。
【0069】可動子60に磁石80を有する構造の場合
には、開弁、閉弁状態に係わらず可動子60は、磁石8
0により磁化されている。このため、電磁コイル40の
電磁力は、閉弁動作を行なう際には、第1実施形態の電
磁弁1と同様に、可動子60を吸引する磁力として、磁
石80の磁力とともに合力として働く。一方、開弁動作
を行なう際には、可動子60には磁石80の磁力が常に
作用しているため、通電特性を逆転して磁束の向きを変
えてしまった電磁力は、磁石80の磁力に対する反発力
として作用する(図7参照)。
【0070】ここで、磁力(詳しくは、電磁コイル40
の通電による電磁力、および磁石80の磁力)と、可動
子60に付勢する付勢スプリング70の付勢力との釣合
い関係を表わす模式図を、図8に示す。なお、横軸を可
動子60すなわち弁体30のストローク、縦軸を吸引力
および反発力を表わし、一点鎖線が付勢スプリング70
の付勢力特性であって、両端のそれぞれの限界値LM
1、LM2は、それぞれ全閉弁状態において閉弁保持す
るための許容最小吸引力と、全開状態において開弁保持
するための許容最大吸引力とを示す。また、二点鎖線の
特性は、可動子60側に設けられた磁石80の磁力のス
テータコア52aに及ぼす特性である。
【0071】図8に示すように、閉弁動作を行なう際に
は、閉弁開始時に電磁コイル40に通電特性として正電
流(図3(c)参照)を流すことで、固定子鉄心50
(詳しくは、スーテータコア52a)に流れる磁束を、
磁石80の磁力と電磁力とによる合力とすることができ
る。これにより、付勢スプリング70の付勢力に抗し
て、可動子60つまり弁体30を閉弁方向に移動させる
ことができる。このとき、第1の実施形態と同様に、閉
弁状態での付勢力LM1より大きくなるように磁石80
の磁力を設定すれば、電磁コイル40への通電を停止し
ても、つまり電磁力を消失させても、閉弁保持できる。
(図8参照)。
【0072】一方、開弁動作する際には、開弁開始時に
電磁コイル40に通電特性として負電流(図3(c)参
照)を流すことで、固定子鉄心50(詳しくは、スーテ
ータコア52a)に流れる磁束には、可動子60側の磁
石80の磁力に対して、磁束の流れが逆方向に切換えら
れた電磁力によって反発力が生じる(詳しくは、開弁開
始時には、図8中の開弁開始状態となる)。しかも、そ
の可動子に働く反発力は、磁石80の磁力と電磁力とに
よる合力となる。これにより、磁石80の磁力と電磁力
との合力による反発力によって、可動子60つまり弁体
30を開弁方向に移動させることができる。
【0073】以上の説明によれば、開弁、閉弁動作に係
わらず、それぞれ磁石80の磁力と電磁力との合力とな
る吸引力、および反発力を発生させることができるの
で、磁石80の磁力を有効に利用することができる。し
たがって、磁石80の小型化、つまり電磁弁1の小型化
が図れる。
【0074】以上の本発明の電磁弁1では、開弁動作、
および閉弁動作する際には、電磁コイル40への通電に
よる電磁力を必要とするが、それぞれ開弁状態、閉弁状
態、特に全開状態、全閉状態となった後では、通電停止
状態でも、開弁状態および閉弁状態がそれぞれ保持でき
る。
【0075】このとき、閉弁状態においては、本実施形
態の電磁弁1の固定子鉄心50および可動子60のいず
れか一方に備えられている磁石80の磁力が、閉弁状態
での付勢スプリング70の付勢力LM1(図8参照)に
抗して、弁部Bbの弁体30と弁座20cとの全閉弁状
態を維持する。
【0076】このため、本発明の電磁弁1では、閉状態
つまり全閉弁状態での磁石80の磁力と付勢スプリング
70の付勢力LM1との差が所定荷重差(詳しくは、弁
体30を閉じる所定圧)を備えるように配設する。これ
により、大気ポート20aとキャニスタポート20bと
の間で連通、遮断される流体によって、所定圧以上の圧
力が開弁方向に加えられたとき、閉弁状態の解除ができ
る。
【0077】以下その動作、および効果について、電磁
弁1を閉弁させて閉塞させた被気密チェック対象物に圧
力変化を生じさせることで、その対象物のリーク状態の
判定等を行なう気密チェック装置に適用する場合(図9
参照)で、説明する。
【0078】まず、一チェック方法として、燃料タンク
91の温度変化等による燃料貯留系9の圧力変化でリー
クチェックを行なういわゆる内圧モニタ法を用いる際に
は、車両の放置状態等によって過度な温度変化による過
負圧が発生する場合がある。このとき、図1中のキャニ
スタ92、つまり燃料貯留系9に連通するキャニスタポ
ート20bに所定の過負圧以下の負圧(詳しくは、所定
負圧以下の流体圧)が加わると、結果として開弁方向に
所定圧以上の圧力が加わる。これにより、磁石80の磁
力が付勢スプリング70の付勢力に抗して閉弁していた
閉弁状態に、弁体30の開弁方向に加えられる所定過負
圧がキャニスタポート20bに加えられるので、閉弁状
態が解除される。
【0079】したがって、例えば樹脂材料で形成される
燃料タンク91等の燃料貯留系9の破損防止、保護がで
きる。
【0080】また、他のチェック方法として、車両の給
油口904(図9参照)、または給油口904等に併設
された大気連通路902を介して、加圧用電動ポンプ等
を用いて空気を燃料貯留系9へ圧送し、その際のポンプ
負荷状況からリークチェックを行なういわゆる加圧法を
用いる際には、電動ポンプの操作状態等による過度な圧
送によって生じた過圧力が燃料貯留系9に加わる場合が
ある。
【0081】このとき、図1中の大気連通路902に連
通する大気ポート20aに、所定過圧以上の圧力が加わ
ると、弁体30の閉弁圧以上の所定圧が加わるので、閉
弁状態の解除ができる。
【0082】なお、上記のチェック方法以外のチェック
方法であっても、燃料タンク91等の燃料貯留系9の破
損防止、保護が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の電磁弁の構成を表す全体構
成図である。
【図2】本実施形態の電磁弁の通電、非通電による開
弁、閉弁の動作を説明する模式図である。
【図3】本実施形態の電磁弁の動作を説明するタイムチ
ャートである。
【図4】図1中の電磁弁の動作状態を時系列ごとに示し
た模式図であって、図4(a)は、非通電状態、かつ開
弁保持状態、図4(b)は、通電状態かつ閉弁開始状
態、図4(c)は、閉弁保持状態かつ非通電状態、図4
(d)は、通電状態かつ開弁開始状態を表わす模式的断
面図である。
【図5】変形例の電磁弁の模式的断面図であって、図5
(b)から図5(c)は、磁石が固定子鉄心に設けられ
ている場合の各種変形例、図5(d)から図5(f)
は、磁石が稼動子に設けられている場合の各種変形例の
構成を表わす模式的断面図である。なお、図5(a)
は、変形例と比較するための図1に示す第1実施形態に
係わる模式図である。
【図6】他の変形例の電磁弁の模式的断面図であって、
図6(a)から図6(c)は、磁石が稼動子に設けられ
ている場合の各種変形例の構成を表わす模式的断面図で
ある。
【図7】図5(d)から図5(f)、および図6(a)
から図(c)の各種の電磁弁において、磁石により磁化
されている可動子に対して発生する電磁力を説明する模
式図である。
【図8】図7中の通電特性によって生じる電磁力の可動
子を吸引する吸引力、または可動子に反発する反発力、
可動子を閉弁方向に付勢する付勢スプリングの付勢力、
および磁石により磁化された可動子の磁力との力学的関
係を説明する模式図である。
【図9】本発明の電磁弁をキャニスタ通路開閉用電磁弁
に適用して、エバポエミションのリークチェックを実施
する気密チェック装置を表わす模式的構成図である。
【符号の説明】
1 キャニスタ通路開閉用電磁弁(電磁弁) 20 ハウジング 20a 大気ポート(第1の流体通路) 20b キャニスタポート(第2の流体通路) 20c 弁座 20d (駆動部Sを収容する)収容孔 21 隔壁 22 (シャフト33を往復移動自在にする)連通孔 29 (2次樹脂成形により形成される)コネクタ部 30 弁体 31、32 弁部材、バルブプレート 33 シャフト 34 案内部材 35 ダイヤフラム 40 電磁コイル 41 ボビン 42 コイル 43 ターミナル 50 固定子鉄心 51 第1固定子鉄心 51a、51b マグネチックプレート、ヨーク 52 第2固定子鉄心 52a、52b ステータコア、フランジ 60 可動子 70 付勢スプリング 80 磁石(永久磁石) 100a 通電方向切換手段 9 燃料貯留系 91 燃料タンク 92 キャニスタ 93 パージ用電磁弁 901 キャニスタ連通路 902 大気連通路 903 パージ連通路 904 給油用連通路 B バルブ本体部 Bb 弁部 S 駆動部(電磁駆動部)
フロントページの続き Fターム(参考) 3G044 BA22 EA08 EA55 FA04 GA02 GA04 GA08 GA11 GA22 3H106 DA07 DA12 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DB39 DC02 DC17 DD03 EE04 EE16 GA13 GA23 KK17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が導入される第1の流体通路と、 流体貯留源からの流体圧を導入する第2の流体通路と、 電磁コイル、固定子鉄心、および可動子を有する電磁駆
    動部と、 前記可動子と係合する弁体と、該弁体が離間、当接する
    弁座とを備え、 前記弁体が弁座に離間、当接することで開弁、閉弁する
    とともに、前記第1の流体通路と前記第2の流体通路と
    の間を連通、遮断する電磁弁において、 前記固定子鉄心に設けられ、前記電磁コイルの通電によ
    る閉弁動作時に、前記電磁コイルに生じる電磁力をバイ
    アスする方向に作用する永久磁石を備え、かつ前記電磁
    コイルは通電方向の切換え可能な構成とし、閉弁時と開
    弁時とでは、前記電磁コイルへの通電方向を切換える構
    造としたことを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記固定子鉄心は、前記可動子の径方向
    外側で前記可動子と対向する第1固定子鉄心と、前記可
    動子の軸方向に位置する第2固定子鉄心とを有するとと
    もに、前記永久磁石は、前記第2固定子鉄心に備えられ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 【請求項3】 流体が導入される第1の流体通路と、 流体貯留源からの流体圧を導入する第2の流体通路と、 電磁コイル、固定子鉄心、および可動子を有する電磁駆
    動部と、 前記可動子と係合する弁体と、該弁体が離間、当接する
    弁座とを備え、 前記弁体が弁座に離間、当接することで開弁、閉弁する
    とともに、前記第1の流体通路と前記第2の流体通路と
    の間を連通、遮断する電磁弁において、 前記可動子に設けられ、前記電磁コイルの通電による閉
    弁動作時に、前記電磁コイルに生じる電磁力をバイアス
    する方向に作用する永久磁石を備え、かつ前記電磁コイ
    ルは通電方向の切換え可能な構成とし、閉弁時と開弁時
    とでは、前記電磁コイルへの通電方向を切換える構造と
    したことを特徴とする電磁弁。
  4. 【請求項4】 前記弁体の全開状態には、前記弁体もし
    くは前記可動子を付勢する付勢手段による前記弁体と前
    記弁座を離間させる付勢力が、前記永久磁石による磁力
    に抗して開弁保持するとともに、前記弁体の全閉状態に
    は、前記磁石による磁力が前記付勢力に抗して閉弁保持
    することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか
    一項に記載の電磁弁。
  5. 【請求項5】 前記第2の流体通路の流体圧が所定負圧
    以下になると、前記磁石の磁力が前記付勢力に抗して閉
    弁保持する状態を解除されることを特徴とする請求項4
    に記載の電磁弁。
  6. 【請求項6】 前記第1の流体通路の流体圧が所定正圧
    以上になると、前記磁石の磁力が前記付勢力に抗して閉
    弁保持する状態を解除されることを特徴とする請求項4
    に記載の電磁弁。
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