JP2003128571A - 糖尿病医薬および健康食品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、安全性の高い糖尿病医薬および健康
食品を提供することを課題とする。 【解決手段】枇杷葉より抽出される抽出物と、ニガウ
リ、オリーブ葉、地膚子、人参、マテ茶、モロヘイヤ、
荷葉、カイアポ、紅景天、ヒバマタ、枳グ子、西洋人
参、羅布麻、霊芝、プロポリス、黄精、ローヤルゼリ
ー、ギムネマ、羅漢果、田七人参、ヤーコン茶、スギ
ナ、杜仲茶、山茱萸、サラシア、桑葉、バナバ葉、グア
バ葉、ステビアおよび緑茶からなる群より選ばれる少な
くとも１種以上の動植物より抽出される抽出物とからな
る血糖値上昇抑制作用を有する糖尿病医薬および健康食
品を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、糖尿病の治療およ
び予防に使用される糖尿病医薬および健康食品に関する
ものである。 【０００２】 【従来の技術】糖尿病治療に使用される主な薬として
は、例えばスルホニルウレア薬、ビグアナイド薬および
チアゾリン系薬等の合成医薬がある。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】これらの薬は、病症を
改善するという効果を奏する反面、種々の副作用を伴う
ことが知られている。例えばスルホニルウレア薬では、
低血糖の誘発、肥満の助長という副作用が知られてお
り、またビグナイド薬およびチアゾリン系薬では副作用
として乳酸アシドーシスおよび肝機能障害をもたらすこ
とが知られており問題となっている。従って、体に対す
る安全性の高い糖尿病医薬および健康食品の出現が望ま
れている。 【０００４】 【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記課題
を解決するための手段として、枇杷葉より抽出される抽
出物と、ニガウリ、オリーブ葉、地膚子、人参、マテ
茶、モロヘイヤ、荷葉、カイアポ、紅景天、ヒバマタ、
枳グ子、西洋人参、羅布麻、霊芝、プロポリス、黄精、
ローヤルゼリー、ギムネマ、羅漢果、田七人参、ヤーコ
ン茶、スギナ、杜仲茶、山茱萸、サラシア、桑葉、バナ
バ葉、グアバ葉、ステビアおよび緑茶からなる群より選
ばれる少なくとも１種以上の動植物より抽出される抽出
物とからなる血糖値上昇抑制作用を有する糖尿病医薬お
よび健康食品を提供するものである。該枇杷葉、ニガウ
リ、オリーブ葉、地膚子、人参、マテ茶、モロヘイヤ、
荷葉、カイアポ、紅景天、ヒバマタ、枳グ子、西洋人
参、羅布麻、霊芝、プロポリス、黄精、ローヤルゼリ
ー、ギムネマ、羅漢果、田七人参、ヤーコン茶、スギ
ナ、杜仲茶、山茱萸、サラシア、桑葉、バナバ葉、グア
バ葉、ステビアおよび緑茶はいづれも日常的に、糖尿病
以外の薬用、食用に供されているものばかりであり、こ
れらから抽出される抽出物の安全性は高いと言える。以
下、上記抽出物からなる糖尿病医薬および健康食品につ
いて詳細に説明する。 【０００５】 【発明の実施の形態】本発明の糖尿病医薬および健康食
品に使用される抽出物は、枇杷葉、動物（ハチ等の昆
虫）の分泌物（プロポリス、ローヤルゼリー）、および
その他の植物（ニガウリ、オリーブ葉、地膚子、人参、
マテ茶、モロヘイヤ、荷葉、カイアポ、紅景天、ヒバマ
タ、枳グ子、西洋人参、羅布麻、霊芝、黄精、ギムネ
マ、羅漢果、田七人参、ヤーコン茶、スギナ、杜仲茶、
山茱萸、サラシア、桑葉、バナバ葉、グアバ葉、ステビ
アおよび緑茶）より抽出される。 【０００６】枇杷葉は、バラ科ビワの葉であり、鎮咳、
去痰の目的で漢方処方に配合されたり、民間薬的に葉を
煎じた汁を皮膚の炎症部位に対する湿布として用いられ
ている。オリーブ葉は、モクセイ科オリーブの葉であ
り、殺菌作用があることが知られている。地膚子は、ア
カザ科ホウキギの果実であり、解毒、利尿薬として漢方
処方に配合される他、「トンブリ」の名で食材としても
用いられている。人参は、ウコギ科オタネニンジンの通
例ひげ根を除いた根であり、漢方薬の薬剤として使用さ
れている。マテ茶は、モチノキ科マテの葉であり、南米
で古くからお茶として飲用されている。モロヘイヤは、
シナノキ科モロヘイヤの地上部であり、中近東では古く
から野菜として食されている。荷葉は、スイレン科ハス
の葉であり、解熱、利尿薬として漢方処方に配合されて
いる。カイアポは、ヒルガオ科白甘藷の根であり、アン
デス地方では古くから食用とされている。紅景天は、ベ
ンケイソウ科紅景天属植物の全草であり、チベット地方
では古くから止血薬として煎じて使用されている。ヒバ
マタは、ヒバマタ科ヒバマタの葉状体であり、北欧では
古くから食用や肥料として使用されている。枳グ子は、
クロウメモドキ科ケンポナシの種子であり、中国では、
口渇、嘔吐の治療薬として用いられている。西洋人参
は、ウコギ科アメリカニンジンの根であり、人参と同様
に使用されている。羅布麻は、キョウチクトウ科羅布麻
の葉であり、中国では降圧剤として古くから使用されて
いる。霊芝は、サルノコシカケ科マンネンタケの子実体
を乾燥した物であり、強壮、鎮静薬として漢方処方に配
合されている。プロポリスは、ミツバチ科の昆虫が分泌
する粘性物質であり、健康維持の目的で、健康食品に多
く用いられている。黄精は、ユリ科ナルコユリの根であ
り、強壮薬として漢方処方に配合されている。ローヤル
ゼリーは、ミツバチ科の昆虫、東洋ミツバチ等のハタラ
キバチの唾液腺から分泌される乳白色の膠状物質で、滋
養強壮の目的で健康食品等に配合されている。ギムネマ
は、ガガイモ科 Gymnema sylvestreの葉であり、インド
では古くから強壮薬として使用されている。羅漢果は、
ウリ科Momordica grosvenori の果実であり、中国南部
では古くから鎮咳薬として百日咳等の治療に使用されて
いる。田七人参は、ウコギ科サンシチニンジンの根であ
り、中国では雲南白薬や片仔廣の要薬として使用されて
いる。ヤーコン茶は、キク科ヤーコンの葉であり、アン
デス地方では古くからその根が食用とされている。スギ
ナは、トクサ科スギナの地上部であり、中国では古くか
ら利尿薬として使用されている。杜仲茶は、トチュウ科
トチュウの葉であり。近年お茶として広く飲用されてい
る。山茱萸は、ミズキ科サンシュの果実であり、漢方処
方の要薬として使用されている。サラシアは、ニシシギ
科Salacia reticulataまたは同属植物の根皮、樹皮およ
び木部であり、スリランカではお茶として用いられてい
る。桑葉は、クワ科クワ属の植物の葉であり、カイコの
餌にする以外にお茶としても古くから用いられている。
バナバ葉は、ミソハギ科オオバナサルスベリの葉であ
り、フィリピン等で高血圧の治療等に用いられている。
グアバ葉は、フトモモ科バンジロウの葉であり、沖縄や
東南アジアではお茶として用いられている。ステビア
は、キク科ステビアの葉であり、甘味料として用いられ
ている。緑茶は、ツバキ科チャの葉であり、古くから飲
用されている。 【０００７】〔抽出物の抽出方法および糖尿病医薬およ
び健康食品の製造方法〕本発明の抽出物とは、上記枇杷
葉およびその他の植物より抽出される抽出物、および動
物（ハチ等の昆虫）が分泌する分泌物より抽出される抽
出物のことである。以下、上記抽出物の抽出方法を説明
する。１種または２種以上の上記動植物を適当な大きさ
に刻み、粉砕加工して抽出溶媒（該動植物に対して５〜
２０倍量）を加え、所望の温度（室温〜該抽出溶媒の沸
点温度の範囲）で、所望時間（０．５〜１２０時間）、
静置または攪拌しながら抽出する。上記抽出に使用され
る抽出溶媒としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類、アセトン、エチル
メチルケトン等のケトン類、ジオキサン、エチルエーテ
ル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジ
クロロメタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、水等の
極性溶媒および非極性溶媒があり、これらの溶媒を適宜
選択して使用する。なお水およびエタノール等のアルコ
ール類を使用することが抽出物の安全を確保する上で最
も好ましい。 【０００８】上記抽出後、ろ過、遠心分離等により固液
分離を行い、抽出液を得る。該抽出液をそのまま本発明
の抽出物として使用してもよいが、該抽出液を希釈、濃
縮、乾燥等して、該抽出液の希釈液、該抽出液の濃縮
液、該抽出液より得られるエキス（乾燥エキスを含む）
を本発明の抽出物として使用してもよい。 【０００９】なお所望により、上記固液分離後に得られ
る抽出残渣から更に抽出物を抽出してもよい。 【００１０】本発明の糖尿病医薬および健康食品とは、
上記枇杷葉より抽出される抽出物と、その他の植物より
抽出される抽出物および／または動物（ハチ等の昆虫）
の分泌物より抽出される抽出物の少なくとも１種以上と
からなる。上記方法より抽出される抽出物（抽出液、抽
出液の希釈液、抽出液の濃縮液、該抽出液より得られる
エキス（乾燥エキスを含む））を糖尿病医薬および健康
食品として使用する場合、抽出物そのままの形態で使用
してもよいが、該抽出物を噴霧乾燥、凍結乾燥等して粉
末状としてもよく、また該抽出物に賦形剤を加えて、顆
粒剤、錠剤、丸剤、トローチ剤等の所望の剤形としても
よい。 【００１１】本発明の糖尿病医薬および健康食品は、枇
杷葉より抽出される抽出物、その他の植物より抽出され
る抽出物、動物（ハチ等の昆虫）より抽出される抽出物
が混合されて製造されるものであるが、該混合は枇杷葉
およびその他の動植物より抽出液を抽出する段階でおこ
なってもよく、また該抽出後に得られる抽出物（粉末
状、種々の剤形の形態である抽出物を含む）の状態で混
合されてもよい。 【００１２】本発明の糖尿病医薬および健康食品は、天
然（上記動植物）由来であり安全性が高く、血糖値の上
昇を抑制する作用を有する糖尿病医薬および健康食品で
ある。また本発明の糖尿病医薬および健康食品は、糖尿
病患者に対して使用されることのみに限られず、糖尿病
予防において使用されてもよい。以下、本発明の糖尿病
医薬および健康食品により得られる血糖値上昇抑制の効
果および毒性試験を実施例において検証した。なお本発
明は下記実施例に限定されるものではない。 【００１３】 【実施例】〔実施例１〕 （血糖値上昇抑制効果の検証）２０〜２４時間絶食させ
たウィスター系雄性ラット（体重１４０ｇ〜１６０ｇ）
に、被験薬物を経口投与（各被験薬物に対し、ラット５
匹）し、その３０分後にブドウ糖（０．５ｇ／ｋｇ）を
経口投与した。更に３０分後、無麻酔拘束下、頸静脈よ
り採血（０．３ｍｌ）し、酵素法（グルコースＣＩＩ−
テストワコー、和光純薬工業）によって血糖値（ｍｇ／
ｄｌ）を測定した。結果を表１に示す。 【００１４】 【表１】【００１５】本実施例１の被験薬物は、本発明の糖尿病
医薬および健康食品に使用される動植物の抽出物（エキ
ス）であり、いずれの被験薬物（各エキス）においても
血糖値の上昇を抑制する効果が得られることが判った。 【００１６】また上記被験薬物の安全性を評価するため
に単回投与毒性試験（各被験薬物に対し、ラット５匹）
を実施した。結果を表２に示す。 【００１７】 【表２】【００１８】いずれの被験薬物においても投与限界量で
ある５ｇ／ｋｇを与えても死亡例は見られず、安全性の
高いエキスであることが確認された。 【００１９】〔実施例２〕上記実施例において血糖値上
昇抑制効果、安全性が確認された被験薬物（抽出物）か
らなる糖尿病医薬および健康食品の血糖値上昇抑制効果
を上記実施例１と同様（各糖尿病医薬および健康食品に
対し、ラット５匹）にして血糖値（ｍｇ／ｄｌ）を測定
した。結果を表３に示す。 【００２０】 【表３】【００２１】種々の抽出物の組合せよりなる糖尿病医薬
および健康食品においても、血糖値上昇抑制効果を有す
ることがわかる。従って上記実施例によって本発明の糖
尿病医薬および健康食品の安全性および血糖値上昇抑制
効果を確認することが出来た。 【００２２】 【発明の効果】本発明によって、安全性が高く、かつ血
糖値上昇抑制効果を有する糖尿病医薬および健康食品を
提供することができる。なお本発明の糖尿病医薬および
健康食品を使用すれば、血糖値上昇抑制効果を損なわず
に患者の好みの味覚を有する糖尿病医薬および健康食品
を製造することが可能となり、服用し易い糖尿病医薬お
よび健康食品を提供することも可能となる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩嶋 浄 愛知県名古屋市中区丸の内３丁目２番22号 松浦薬業株式会社内 (72)発明者 松浦 敬一 愛知県名古屋市中区丸の内３丁目２番22号 松浦薬業株式会社内 Ｆターム(参考） 4B018 MD59 MD61 MD62 MD64 MD78 ME03 MF01 4C087 AA02 BB22 MA02 MA52 NA14 ZC35 4C088 AA06 AB12 AB18 AB19 AB26 AB31 AB34 AB39 AB40 AB45 AB51 AB64 AB85 AC04 AC05 AC06 AC11 BA08 BA09 BA10 MA07 MA52 NA14 ZC35

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】枇杷葉より抽出される抽出物と、ニガウ
   リ、オリーブ葉、地膚子、人参、マテ茶、モロヘイヤ、
   荷葉、カイアポ、紅景天、ヒバマタ、枳グ子、西洋人
   参、羅布麻、霊芝、プロポリス、黄精、ローヤルゼリ
   ー、ギムネマ、羅漢果、田七人参、ヤーコン茶、スギ
   ナ、杜仲茶、山茱萸、サラシア、桑葉、バナバ葉、グア
   バ葉、ステビアおよび緑茶からなる群より選ばれる少な
   くとも１種以上の動植物より抽出される抽出物とからな
   ることを特徴とする血糖値上昇抑制作用を有する糖尿病
   医薬および健康食品