JP2003128310A

JP2003128310A - 巻取り・巻戻し機械におけるタレット旋回用駆動装置

Info

Publication number: JP2003128310A
Application number: JP2001325812A
Authority: JP
Inventors: Yukihiro Yanagisawa; 行廣柳澤; Koji Goto; 幸治後藤
Original assignee: SEIKI KOGYOSHO Ltd
Current assignee: SEIKI KOGYOSHO Ltd
Priority date: 2001-10-24
Filing date: 2001-10-24
Publication date: 2003-05-08

Abstract

(57)【要約】【課題】タレットの回転軸を回転駆動する駆動装置を
ユニット化して、小型化を図ると共に、機械本体の回転
軸に直接かつ簡単に取り付け可能とし、組み付け作業を
容易にした巻取り・巻戻し機械におけるタレット旋回用
駆動装置を提供すること。【解決手段】シート状又はフィルム状の物品をロール
状に巻き取る巻芯の旋回割出しを行なうタレット旋回装
置において、巻芯を支持するタレット２の回転軸３を回
転駆動する駆動装置２０が、入力軸２４と出力軸２５を
含む歯車減速機構２９を内蔵したギヤケース２３に入力
軸２４と連動連結するギヤードモータ２２を付設したユ
ニットに構成され、出力軸２５は、回転軸３の端部に嵌
合する中空軸に形成され、かつ、軸継手としてシュリン
クディスク３０を備えており、一方、ギヤケース２３
は、トルクアーム４５を介して機械本体の固定部４２に
連結支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば輪転印刷
機、ラミネータ、コータ、スリッタ等に使用されている
シート状又はフィルム状の物品をロール状に巻取り又は
巻戻し（送り出し）する巻取り・巻戻し機械におけるタ
レット旋回用駆動装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の巻取り・巻戻し機械では、シー
ト状又はフィルム状の物品をロール状に巻き取る複数の
巻芯がタレットアームに支持され、該タレットアームを
旋回割出して、前記巻芯を反転移動させるようになって
いる。図４は、このようなタレット旋回割出しを行なう
駆動装置の従来例を示している。１は機械本体、２は機
械本体１の両側（図面には片側のみ図示されている）に
配設されたタレットアーム、３はタレットアーム２の回
転軸、４，５はタレットアーム２の両端部に回転自在に
支持された巻芯で、回転軸３を非常に緩い回転速度（例
えば、１ｒｐｍ）で回転駆動してタレットアーム２を１
８０度旋回割出しし、巻芯４，５を反転移動させるよう
になっている。このような回転軸３の回転駆動装置６に
は、高減速比（例えば、１：１５００）と低バックラッ
シ機能が要求され、図示の例では、機械本体１に固設し
た取付架台７に汎用モータあるいはギヤードモータ８と
これに連動連結するウォーム減速機９を設置し、ウォー
ム減速機９の出力軸１０に固装した駆動歯車１１に回転
軸３に固装した大径の伝動歯車１２を噛合させて構成し
た回転駆動装置６が採用されている。ウォーム減速機９
は、機械本体１からの出っ張りを小さくでき、しかも減
速比が大きくとれるので、使用されることが多い。ま
た、伝動歯車１２には回転軸３の回転方向のがた（ロス
トモーション）を小さくするため大きな歯車が使用され
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来の回転駆
動装置６は、取付架台７に設置するモータ又はギヤード
モータ８とウォーム減速機９の芯出し作業が必要で手間
を要するのみならず、機械本体１又は取付架台７の剛性
によっては芯出し不良の危険性があった。また、組立時
に伝動歯車１２のバックラッシ調整を必要とする。さら
に、ウォーム減速機９を用いる場合には、効率が悪いの
で、モータ容量が大きくなり、コスト面及び経済性の点
でも不利である。さらにまた、従来の回転駆動装置６
は、各機械本体１に適合するように個別に製造されてい
たので、製造コストが高くつくという問題もあった。

【０００４】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たもので、タレットの回転軸を回転駆動する駆動装置を
ユニット化して、小型化を図ると共に、機械本体の回転
軸に直接かつ簡単に取り付け可能とし、組み付け作業を
容易にした巻取り・巻戻し機械におけるタレット旋回用
駆動装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、シート状又はフィルム状の物品をロール
状に巻き取る巻芯の旋回割出しを行なうタレット旋回装
置において、前記巻芯を支持するタレットの回転軸を回
転駆動する駆動装置が、入力軸と出力軸を含む歯車減速
機構を内蔵したギヤケースに前記入力軸と連動連結する
ギヤードモータを付設したユニットに構成され、前記出
力軸は、前記回転軸の端部に嵌合する中空軸に形成さ
れ、かつ、軸継手としてシュリンクディスクを備えてお
り、一方、前記ギヤケースは、トルクアームを介して機
械本体の固定部に連結支持されていることを特徴とす
る。

【０００６】前記駆動装置の歯車減速機構は、低いバッ
クラッシに調整されている。

【０００７】また、前記トルクアームは両端にねじ軸部
を有し、該ねじ軸部をそれぞれ前記ギヤケース及び前記
固定部に設けた取付孔に挿通し、前記取付孔の両側に嵌
装した球面座金を介して、前記ねじ軸部に螺合した締付
けナットにより前記ねじ軸部がそれぞれ前記ギヤケース
及び前記固定部に連結され、負荷時において前記ギヤケ
ースを含む前記駆動装置と前記機械本体との間に発生す
る歪みを前記球面座金により吸収するように構成されて
いることが好ましい。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。図１は、本発明によるタレ
ット旋回用駆動装置を備えた巻取り・巻戻し機械の概略
を示しており、機械本体１、タレットアーム２、タレッ
トアーム２の回転軸３及びタレットアーム２の両端部に
回転自在に支持された巻芯４，５の構成は、図４に示し
た従来装置と同じであるので、同一の構成部分に符号を
付して説明は省略する。

【０００９】タレットアーム２の回転軸３を回転駆動す
る駆動装置２０は、歯車減速機２１とギヤードモータ２
２を組み合わせたユニットに構成されている。歯車減速
機２１のギヤケース２３には、図２に示すように、入力
軸２４と出力軸２５及び中間軸２６が平行に配設して軸
支され、各軸２４〜２６に設けたピニオン２７及び伝動
歯車２８によって構成される歯車減速機構２９が内蔵さ
れている。出力軸２５は中空軸に構成され、回転軸３の
端部が直接嵌合できる孔径を有しており、該中空出力軸
２５の開口端部に軸継手としてシュリンクディスク３０
が組み付けられている。シュリンクディスク３０自体は
公知の軸継手であるから詳細については説明を省略する
が、中空出力軸２５の外周部に嵌装された山形断面を有
するスライディングコーン３１と、該コーン３１の外周
部に嵌装された一対のクランププレート３２，３２と、
両クランププレート３２，３２の締付けボルト３３とで
構成されている。そして、締付けボルト３３を締め付け
ると、クランププレート３２，３２によってスライディ
ングコーン３１を圧縮し面圧が生じ、この面圧で中空出
力軸２５の開口端部を弾性変形させ、該中空出力軸２５
に嵌合した回転軸３を締め付けて締結し、中空出力軸２
５から回転軸３に動力が伝達可能になる。このようなシ
ュリンクディスク３０を使用すると、出力軸２５を回転
軸３に組み付ける際に、位置合わせやキー溝の摺り合せ
作業が不要で、組立て作業が容易に行なえる。ギヤード
モータ２２は、出力軸３５が中空軸でモータ軸３６に対
して直交するタイプの汎用品を使用し、図２に示すよう
に、ギヤケース２３のカバーに取付け固定され、中空出
力軸３５が歯車減速機２１の入力軸２４に嵌合して連動
連結され、所定の減速比に対応できるようになってい
る。なお、ギヤードモータ２２のモータ軸３６にハイポ
イドピニオン３７を採用し、該ピニオン３７噛合するヘ
リカルギヤ３８にもハイポイドヘリカルギヤを採用する
ことで、高い効率を達成し、モータの容量を小さく選定
することが可能である。

【００１０】上記のようにユニット化された駆動装置２
０は、歯車減速機２１の中空出力軸２５を回転軸３に嵌
合し、シュリンクディスク３０により連動連結した状態
で図１及び図３に示すように、トルクアーム４５を介し
て機械本体１の固定部４２に連結して支持される。この
ためギヤケース２３の上端部にはブラケット４０が一体
的に形成され、該ブラケット４０に取付孔４１が設けら
れている。一方、固定部４２にも取付孔４３が設けられ
ている。トルクアーム４５は両端にねじ軸部４６，４６
を有し、両ねじ軸部４６，４６をそれぞれ取付孔４１と
取付孔４３に挿通し、各取付孔４３，４３の両側におい
てねじ軸部４６に嵌装した球面座金４７，４７を介し
て、ねじ軸部４６に螺合した締付けナット４８によりト
ルクアーム４５の両端部をギヤケース２３と固定部４２
に連結固定し、トルクアーム４５の遊びを極力少なくし
た状態で駆動装置２０が機械本体１の固定部４２に連結
支持される。

【００１１】而して、ギヤードモータ２２を作動し、歯
車減速機２１を介して回転軸３を回転駆動させタレット
アーム２を旋回割出しする際の負荷が機械本体１に掛か
ると、機械本体１自体に歪みが発生する。この歪みによ
トルクアーム４５の両端連結部、すなわち機械本体１の
固定部４２とギヤケース２３のブラケット４０との相対
位置が図３に仮想線で示すように僅かにずれるが、この
ような位置ずれは球面座金４７，４７の変位によって吸
収され、駆動装置２０の歯車減速機２１及びギヤードモ
ータ２２に悪影響を及ぼすことがない。

【００１２】一方、歯車減速機２１は、歯厚管理した歯
車を用いることと、シムによる隙間調整をすることによ
って、予め低バックラッシの減速機としておくと、機械
本体１に対する取付け時におけるバックラッシの調整が
不要となり、取付け作業が容易になる。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
巻芯を支持するタレットの回転軸を回転駆動する駆動装
置を構成する歯車減速機とギヤードモータを一体化して
ユニットにすることで、駆動装置全体の小型化を図るこ
とができると共に、機械本体の回転軸に直接かつ簡単に
取り付けることができ、取付け時に位置合せ作業、芯出
し作業が不要である。また、ユニット化した前記駆動装
置はトルクアームを介して機械本体の固定部に連結支持
されるので、負荷時における機械本体の歪みに起因する
位置ずれを吸収でき、前記駆動装置の歯車減速機及びギ
ヤードモータに悪影響を及ぼすことがない。さらに、駆
動装置を構成する歯車減速機は予め低バックラッシに調
整しておくことができ、組付け作業時におけるバックラ
ッシの調整を不要とすることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるタレット旋回用駆動装置を備えた
巻取り・巻戻し機械の概略側面図である。

【図２】同上駆動装置を示す要部縦断正面図である。

【図３】同上駆動装置の機械本体に対する取付け状態を
示す説明図である。

【図４】従来のタレット旋回用駆動装置を備えた巻取り
・巻戻し機械の概略側面図である。

【符号の説明】

１機械本体２タレットアーム３回転軸４，５巻芯２０駆動装置２１歯車減速機２２ギヤードモータ２３ギヤケース２４入力軸２５中空出力軸３０シュリンクディスク４０ブラケット４１取付孔４２固定部４３取付孔４５トルクアーム４６ねじ軸部４７球面座金４８締付けナット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 3F064 AA01 AA03 BA02 3J009 DA02 DA05 EA06 EA11 EA16 EA25 EC06 FA16 FA18

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シート状又はフィルム状の物品をロール
状に巻き取る巻芯の旋回割出しを行なうタレット旋回装
置において、前記巻芯を支持するタレットの回転軸を回転駆動する駆
動装置が、入力軸と出力軸を含む歯車減速機構を内蔵し
たギヤケースに前記入力軸と連動連結するギヤードモー
タを付設したユニットに構成され、前記出力軸は、前記回転軸の端部に嵌合する中空軸に形
成され、かつ、軸継手としてシュリンクディスクを備え
ており、一方、前記ギヤケースが、トルクアームを介して機械本
体の固定部に連結支持されていることを特徴とする巻取
り・巻戻し機械におけるタレット旋回用駆動装置。
【請求項２】前記駆動装置の歯車減速機構が、低いバ
ックラッシに調整されている請求項１記載の巻取り・巻
戻し機械におけるタレット旋回用駆動装置。
【請求項３】前記トルクアームは両端にねじ軸部を有
し、該ねじ軸部をそれぞれ前記ギヤケース及び前記固定
部に設けた取付孔に挿通し、前記取付孔の両側に嵌装し
た球面座金を介して、前記ねじ軸部に螺合した締付けナ
ットにより前記ねじ軸部がそれぞれ前記ギヤケース及び
前記固定部に連結され、負荷時において前記ギヤケース
を含む前記駆動装置と前記機械本体との間に発生する歪
みを前記球面座金により吸収するように構成されている
請求項１又は２記載の巻取り・巻戻し機械におけるタレ
ット旋回用駆動装置。