JP2003125653A - 育苗ポット - Google Patents
育苗ポットInfo
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- JP2003125653A JP2003125653A JP2001325909A JP2001325909A JP2003125653A JP 2003125653 A JP2003125653 A JP 2003125653A JP 2001325909 A JP2001325909 A JP 2001325909A JP 2001325909 A JP2001325909 A JP 2001325909A JP 2003125653 A JP2003125653 A JP 2003125653A
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- raising
- resin layer
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
- A01G—HORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
- A01G9/00—Cultivation in receptacles, forcing-frames or greenhouses; Edging for beds, lawn or the like
- A01G9/02—Receptacles, e.g. flower-pots or boxes; Glasses for cultivating flowers
- A01G9/021—Pots formed in one piece; Materials used therefor
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
- A01G—HORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
- A01G9/00—Cultivation in receptacles, forcing-frames or greenhouses; Edging for beds, lawn or the like
- A01G9/02—Receptacles, e.g. flower-pots or boxes; Glasses for cultivating flowers
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Environmental Sciences (AREA)
- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 育苗期間中における注水や屋外において育苗
中に雨天が続く場合でも、底部のゲタ部分で座屈が生ず
ること無く、元の形状を維持することのできる育苗ポッ
トを提供すること。 【解決手段】 紙基材の少なくとも片面に耐水性を有す
る熱可塑性樹脂層を設けた積層シートを用い、内面が熱
可塑性樹脂層となるように成型されてなる育苗ポット。
前記紙基材の断面浸透は１００ｍｇ／ｃｍ２以下であ
り、［ポット底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタの
高さ］との積は３〜２５ｇの範囲になるように設計され
ている。
中に雨天が続く場合でも、底部のゲタ部分で座屈が生ず
ること無く、元の形状を維持することのできる育苗ポッ
トを提供すること。 【解決手段】 紙基材の少なくとも片面に耐水性を有す
る熱可塑性樹脂層を設けた積層シートを用い、内面が熱
可塑性樹脂層となるように成型されてなる育苗ポット。
前記紙基材の断面浸透は１００ｍｇ／ｃｍ２以下であ
り、［ポット底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタの
高さ］との積は３〜２５ｇの範囲になるように設計され
ている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明品は紙カップ様の紙製
育苗ポットであって、育苗中における頻繁な注水や雨水
等に晒されてもポット底部のゲタ部分が座屈を起こし難
く、元の形を維持することの出来る、形状維持特性に優
れた育苗ポットに関する。
育苗ポットであって、育苗中における頻繁な注水や雨水
等に晒されてもポット底部のゲタ部分が座屈を起こし難
く、元の形を維持することの出来る、形状維持特性に優
れた育苗ポットに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、安価で耐久性が優れていることか
ら、ポリオレフィン系のポリエチレンやポリプロピレン
系のプラスチック製の育苗ポット（ポリポット）が野菜
用や花卉園芸用の育苗ポットとして一般的に使用されて
いる。これらのポリポットは、育苗終了後ゴミとして埋
め立てられたり焼却され、処分されている。しかしなが
ら、ポリポットは埋め立てられても生分解性が無く何時
までも地中に残るので、埋め立て地の利用が制限され
る。また、焼却処分されても燃焼温度が高くなるために
炉を傷めやすい等の問題があった。
ら、ポリオレフィン系のポリエチレンやポリプロピレン
系のプラスチック製の育苗ポット（ポリポット）が野菜
用や花卉園芸用の育苗ポットとして一般的に使用されて
いる。これらのポリポットは、育苗終了後ゴミとして埋
め立てられたり焼却され、処分されている。しかしなが
ら、ポリポットは埋め立てられても生分解性が無く何時
までも地中に残るので、埋め立て地の利用が制限され
る。また、焼却処分されても燃焼温度が高くなるために
炉を傷めやすい等の問題があった。
【０００３】この対策として、ポット素材の生分解性を
活かしたパルプモールドポットや生分解性樹脂ポット等
が上市されている。しかしながら、前者は生産効率が劣
る上、製造時に大量のエネルギーを必要とする為、ま
た、後者の生分解性ポットの場合には樹脂コストが高価
である為に、両者共高コストになり市場への普及は進ん
でいないのが現状である。
活かしたパルプモールドポットや生分解性樹脂ポット等
が上市されている。しかしながら、前者は生産効率が劣
る上、製造時に大量のエネルギーを必要とする為、ま
た、後者の生分解性ポットの場合には樹脂コストが高価
である為に、両者共高コストになり市場への普及は進ん
でいないのが現状である。
【０００４】そこで本発明者らは、紙製の育苗ポットに
好適な育苗ポット用原紙（特開２０００−４１５００号
公報）及び育苗ポット（特願２０００−２９６６９１
号、特願２０００−２９６６９２号）を開発した。これ
らの育苗ポットは、育苗終了後は紙として焼却処理でき
る上、生分解性樹脂を使用した場合には、さらに土壌に
ポット毎移植できるので廃棄の懸念が無いという利点が
ある。
好適な育苗ポット用原紙（特開２０００−４１５００号
公報）及び育苗ポット（特願２０００−２９６６９１
号、特願２０００−２９６６９２号）を開発した。これ
らの育苗ポットは、育苗終了後は紙として焼却処理でき
る上、生分解性樹脂を使用した場合には、さらに土壌に
ポット毎移植できるので廃棄の懸念が無いという利点が
ある。
【０００５】通常、図１に示されるように、育苗ポット
は通気性や排水性を改善する目的で底部にゲタと呼ばれ
る部分を設ける。しかしながら、紙製の育苗ポットは、
育苗期間中の注水や屋外での育苗期間中の雨天が続くこ
とによって、底部のゲタ部分が座屈して折れ曲がるとい
う問題がある為に、本格的普及には至っていないのが現
状である。育苗ポットの主流となっている店頭販売され
る花卉用や野菜用の育苗ポットの育苗期間は１ヶ月から
１ヶ月半、店頭で長くて半月程度であるのが一般的であ
るので、この期間育苗ポットは元の形状を維持している
必要がある。
は通気性や排水性を改善する目的で底部にゲタと呼ばれ
る部分を設ける。しかしながら、紙製の育苗ポットは、
育苗期間中の注水や屋外での育苗期間中の雨天が続くこ
とによって、底部のゲタ部分が座屈して折れ曲がるとい
う問題がある為に、本格的普及には至っていないのが現
状である。育苗ポットの主流となっている店頭販売され
る花卉用や野菜用の育苗ポットの育苗期間は１ヶ月から
１ヶ月半、店頭で長くて半月程度であるのが一般的であ
るので、この期間育苗ポットは元の形状を維持している
必要がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
廃棄による環境破壊を引き起こさないだけでなく適度の
寿命を有する育苗ポットについて鋭意検討した結果、紙
基材の少なくとも片面に耐水性を有する熱可塑性樹脂層
を設けた積層シートから成型された育苗ポットにおい
て、断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２以下の紙基材を使用
すると共に、［底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタ
の高さ］との積を一定の範囲に限定した場合には良好な
結果を得ることが出来ることを見出し、本発明に到達し
た。従って本発明の目的は、育苗期間中における注水や
屋外において育苗中に雨天が続く場合でも、底部のゲタ
部分で座屈が生ずること無く、元の形状を維持すること
のできる育苗ポットを提供することにある。
廃棄による環境破壊を引き起こさないだけでなく適度の
寿命を有する育苗ポットについて鋭意検討した結果、紙
基材の少なくとも片面に耐水性を有する熱可塑性樹脂層
を設けた積層シートから成型された育苗ポットにおい
て、断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２以下の紙基材を使用
すると共に、［底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタ
の高さ］との積を一定の範囲に限定した場合には良好な
結果を得ることが出来ることを見出し、本発明に到達し
た。従って本発明の目的は、育苗期間中における注水や
屋外において育苗中に雨天が続く場合でも、底部のゲタ
部分で座屈が生ずること無く、元の形状を維持すること
のできる育苗ポットを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
紙基材の少なくとも片面に耐水性を有する熱可塑性樹脂
層を設けた積層シートを用い、内面が熱可塑性樹脂層と
なるように成型されてなる育苗ポットであって、前記紙
基材の断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２以下であると共に
［ポット底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタの高
さ］との積が３〜２５ｇの範囲であることを特徴とする
育苗ポットによって達成された。
紙基材の少なくとも片面に耐水性を有する熱可塑性樹脂
層を設けた積層シートを用い、内面が熱可塑性樹脂層と
なるように成型されてなる育苗ポットであって、前記紙
基材の断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２以下であると共に
［ポット底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタの高
さ］との積が３〜２５ｇの範囲であることを特徴とする
育苗ポットによって達成された。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明の育苗ポットは、ポット底
部に図１に示すようなゲタを有する形状である。このポ
ット底部のゲタの円周部にはポットに入った土壌の全重
量がかかり、この重量に耐えられなくなったときに座屈
が発生する。従って本発明においては、［ポット底部に
かかる荷重／底部円周］と［ゲタ高さ］の積との値が３
〜２５ｇの範囲となるように、ポットの体積、底部円周
及びゲタの高さを設計することが必要である。上記値が
３ｇ未満であると、ゲタの高さが低くなるので座屈は発
生し難くなるが、底部における底紙と胴紙とのヒートヒ
ール面積が少なくなるためヒートシール強度が低下し、
土壌の荷重により移動時などに底が抜けやすくなる。ま
た、成型上からはゲタの高さを２ｍｍ以上とすることが
好ましい。２ｍｍ未満では成型の歩留まりが大幅に低下
するので好ましくない。また、前記の値が２５ｇを越す
とゲタの高さが高くなるので座屈し易くなる。因みに、
ポット底部にかかる荷重は、ポット容量を求め、内容物
の比重を１として換算した。例えば、育苗ポットの標準
的な口径である９ｃｍ径の場合には、［底部にかかる荷
重／底部円周］と［ゲタ高さ］との積の値が３ｇの時、
ゲタ高さは１．７ｍｍ、２５ｇの時は１４．５ｍｍであ
る。
部に図１に示すようなゲタを有する形状である。このポ
ット底部のゲタの円周部にはポットに入った土壌の全重
量がかかり、この重量に耐えられなくなったときに座屈
が発生する。従って本発明においては、［ポット底部に
かかる荷重／底部円周］と［ゲタ高さ］の積との値が３
〜２５ｇの範囲となるように、ポットの体積、底部円周
及びゲタの高さを設計することが必要である。上記値が
３ｇ未満であると、ゲタの高さが低くなるので座屈は発
生し難くなるが、底部における底紙と胴紙とのヒートヒ
ール面積が少なくなるためヒートシール強度が低下し、
土壌の荷重により移動時などに底が抜けやすくなる。ま
た、成型上からはゲタの高さを２ｍｍ以上とすることが
好ましい。２ｍｍ未満では成型の歩留まりが大幅に低下
するので好ましくない。また、前記の値が２５ｇを越す
とゲタの高さが高くなるので座屈し易くなる。因みに、
ポット底部にかかる荷重は、ポット容量を求め、内容物
の比重を１として換算した。例えば、育苗ポットの標準
的な口径である９ｃｍ径の場合には、［底部にかかる荷
重／底部円周］と［ゲタ高さ］との積の値が３ｇの時、
ゲタ高さは１．７ｍｍ、２５ｇの時は１４．５ｍｍであ
る。
【０００９】本発明の育苗ポットに使用する紙基材は、
断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２以下であることが必要で
ある。断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２を超えると、底部
のヒートシール部の断面から水の浸入が容易となるた
め、底部のゲタ部分が柔らかくなり座屈しやすくなる。
上記断面浸透は、紙基材の両面に２５μｍ厚のポリエス
テル粘着テープを貼り付け、４ｃｍ角に切断した試験片
を、２３℃の水に2時間浸漬し、４辺の端部から浸透し
た水の量を求め、予め測定しておいた紙厚から単位断面
積当たりの水の吸収量をｍｇ／ｃｍ２として表わしたも
のである。
断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２以下であることが必要で
ある。断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２を超えると、底部
のヒートシール部の断面から水の浸入が容易となるた
め、底部のゲタ部分が柔らかくなり座屈しやすくなる。
上記断面浸透は、紙基材の両面に２５μｍ厚のポリエス
テル粘着テープを貼り付け、４ｃｍ角に切断した試験片
を、２３℃の水に2時間浸漬し、４辺の端部から浸透し
た水の量を求め、予め測定しておいた紙厚から単位断面
積当たりの水の吸収量をｍｇ／ｃｍ２として表わしたも
のである。
【００１０】また、本発明で使用する紙基材の坪量は１
５０〜４００ｇ／ｍ２の範囲であることが好ましい。１
５０ｇ／ｍ２以下であると、基材としての剛度が不足
し、取り扱い難くなったり、ゲタ部分も座屈しやすくな
る。一方、４００ｇ／ｍ２を超えると、剛度が強くなり
すぎるので成型し難くなり成型効率が著しく低下する。
５０〜４００ｇ／ｍ２の範囲であることが好ましい。１
５０ｇ／ｍ２以下であると、基材としての剛度が不足
し、取り扱い難くなったり、ゲタ部分も座屈しやすくな
る。一方、４００ｇ／ｍ２を超えると、剛度が強くなり
すぎるので成型し難くなり成型効率が著しく低下する。
【００１１】紙基材は、断面浸透に影響を与えない範囲
で、育苗期間や季節の違いにより、機械パルプや化学パ
ルプの配合を変更したり、定着剤、サイズ剤、紙力向上
剤、染料、顔料、防黴剤等の内添薬品を適宜添加するこ
とが可能である。また同様に、サイズプレスコーター、
ゲートロールコーター、ブレードコーター、エアーナイ
フコーター等の塗工機を使用して、表面サイズ剤、紙力
向上剤、防黴剤等を適宜外添することも可能である。
で、育苗期間や季節の違いにより、機械パルプや化学パ
ルプの配合を変更したり、定着剤、サイズ剤、紙力向上
剤、染料、顔料、防黴剤等の内添薬品を適宜添加するこ
とが可能である。また同様に、サイズプレスコーター、
ゲートロールコーター、ブレードコーター、エアーナイ
フコーター等の塗工機を使用して、表面サイズ剤、紙力
向上剤、防黴剤等を適宜外添することも可能である。
【００１２】本発明の育苗ポットの胴部及び底部の構成
は、紙基材上に耐水性を有する熱可塑性樹脂層を設けた
積層シートから成り、外面が紙基材で内面が耐水性を有
する熱可塑性樹脂層となっている。紙基材は剛度が高く
ポットとしての形態を維持し、耐水性を有する熱可塑性
樹脂層はポット中の土壌から紙への水分の浸入を防止す
ると共に、ヒートシールによる成形性を付与する。より
耐水性の要望が強い場合には、紙基材の両面に熱可塑性
樹脂層を形成することも可能である。
は、紙基材上に耐水性を有する熱可塑性樹脂層を設けた
積層シートから成り、外面が紙基材で内面が耐水性を有
する熱可塑性樹脂層となっている。紙基材は剛度が高く
ポットとしての形態を維持し、耐水性を有する熱可塑性
樹脂層はポット中の土壌から紙への水分の浸入を防止す
ると共に、ヒートシールによる成形性を付与する。より
耐水性の要望が強い場合には、紙基材の両面に熱可塑性
樹脂層を形成することも可能である。
【００１３】本発明の育苗ポットの内面に使用する耐水
性を有する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等の一般の熱
可塑性の合成樹脂を、単独または２種以上混合して使用
することが好ましい。また、育苗終了後にポットごと土
壌に移植する場合には土壌中で分解することが求められ
るので、生分解性の熱可塑性樹脂を使用することが好ま
しい。本発明の育苗ポットの内面に使用する耐水性を有
する熱可塑性で生分解性の樹脂としては、ポリヒドロキ
シブチレート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブ
チレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート／アジ
ペート、ポリブチレンサクシネート／カーボネート、ポ
リエチレンサクシネート、ポリビニルアルコール、修飾
デンプン、酢酸セルロース、キトサン／セルロース／デ
ンプン等を、単独又は２種以上混合して使用することが
好ましい。
性を有する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等の一般の熱
可塑性の合成樹脂を、単独または２種以上混合して使用
することが好ましい。また、育苗終了後にポットごと土
壌に移植する場合には土壌中で分解することが求められ
るので、生分解性の熱可塑性樹脂を使用することが好ま
しい。本発明の育苗ポットの内面に使用する耐水性を有
する熱可塑性で生分解性の樹脂としては、ポリヒドロキ
シブチレート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブ
チレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート／アジ
ペート、ポリブチレンサクシネート／カーボネート、ポ
リエチレンサクシネート、ポリビニルアルコール、修飾
デンプン、酢酸セルロース、キトサン／セルロース／デ
ンプン等を、単独又は２種以上混合して使用することが
好ましい。
【００１４】熱可塑性樹脂のヒートシール可能温度は、
１４０℃以上で３５０℃未満の範囲であることが好まし
い。樹脂のヒートシール可能温度が１４０℃未満である
と、ロール状或いは枚葉に重ねた保管時に、樹脂面と紙
面あるいは樹脂面同士でブロッキングが起り易くなり、
作業性が著しく低下するので好ましくない。また、ヒー
トシール可能温度が３５０℃を超えると、熱で紙が変色
したり強度低下を招くなどの問題を生じるので好ましく
ない。
１４０℃以上で３５０℃未満の範囲であることが好まし
い。樹脂のヒートシール可能温度が１４０℃未満である
と、ロール状或いは枚葉に重ねた保管時に、樹脂面と紙
面あるいは樹脂面同士でブロッキングが起り易くなり、
作業性が著しく低下するので好ましくない。また、ヒー
トシール可能温度が３５０℃を超えると、熱で紙が変色
したり強度低下を招くなどの問題を生じるので好ましく
ない。
【００１５】本発明の積層シートにおいて、紙基材と耐
水性を有する熱可塑性合成樹脂層との重量比は７０／３
０〜９５／５の範囲であることが好ましい。樹脂比率が
３０％を超えると、それ以上増加しても、耐水性やヒー
トシール性が変わらないのでコストアップの要因になる
だけである。一方、樹脂比率が５％未満であると、樹脂
皮膜が薄くなり、耐水性やヒートシール性が低下するの
で好ましくない。
水性を有する熱可塑性合成樹脂層との重量比は７０／３
０〜９５／５の範囲であることが好ましい。樹脂比率が
３０％を超えると、それ以上増加しても、耐水性やヒー
トシール性が変わらないのでコストアップの要因になる
だけである。一方、樹脂比率が５％未満であると、樹脂
皮膜が薄くなり、耐水性やヒートシール性が低下するの
で好ましくない。
【００１６】耐水性を有する熱可塑性合成樹脂層を紙基
材にラミネートする方法は特に限定されるものではない
が、樹脂を押出機などで膜状にして紙基材に積層する所
謂押出ラミネーション、予め製膜された樹脂フィルムを
加熱ロールで紙基材に圧着する所謂熱ラミネーション、
紙基材や樹脂フィルムのどちらか一方の面に接着剤や粘
着剤を塗工して積層する所謂ドライラミネーションまた
はウェットラミネーション、樹脂を溶剤に溶解あるいは
分散して紙基材に塗工乾燥する等の、一般的に実施され
ている方法が可能である。
材にラミネートする方法は特に限定されるものではない
が、樹脂を押出機などで膜状にして紙基材に積層する所
謂押出ラミネーション、予め製膜された樹脂フィルムを
加熱ロールで紙基材に圧着する所謂熱ラミネーション、
紙基材や樹脂フィルムのどちらか一方の面に接着剤や粘
着剤を塗工して積層する所謂ドライラミネーションまた
はウェットラミネーション、樹脂を溶剤に溶解あるいは
分散して紙基材に塗工乾燥する等の、一般的に実施され
ている方法が可能である。
【００１７】ポットの成型は一般に実施されている紙ポ
ット成型機で行い生産することが可能である。形状とし
ては両面あるいは片面（ポット内側が樹脂面）に熱可塑
性樹脂でラミネートしたラミネート紙を用い、図１に示
されるような底に水抜きの穴が空いたトップカールが無
いものと、図２に示されるようなトップカールが有るポ
ットの形態が可能である。
ット成型機で行い生産することが可能である。形状とし
ては両面あるいは片面（ポット内側が樹脂面）に熱可塑
性樹脂でラミネートしたラミネート紙を用い、図１に示
されるような底に水抜きの穴が空いたトップカールが無
いものと、図２に示されるようなトップカールが有るポ
ットの形態が可能である。
【００１８】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例１．断面浸透が５０ｍｇ／ｃｍ２で坪量２００ｇ
／ｍ２の耐水ライナー原紙の両面に、夫々２０μｍ厚で
低密度ポリエチレン（商品名：ペトロセン２１３、東ソ
ー（株）製）をダイ温度３２０℃で押し出し、ラミネー
トした。このラミネート紙を用い、図２に示すような、
口径が９ｃｍ、［底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲ
タ高さ］との積の値が10ｇ（ゲタの高さ５．８ｍｍ）の
育苗ポットを成型した。このポットに培養土を入れ、２
５℃の温室で８週間、１日１回の注水を行い放置した。
因みに注水直後の培養土重量は３００±２０ｇであっ
た。このポットは、２ヶ月経過後でもゲタ部分に座屈が
発生せず、元の形状を保っていた。 比較例１．断面浸透が１５０ｍｇ／ｃｍ２で坪量２００
ｇ／ｍ２のライナー原紙を用いた他は、実施例１と同様
にして育苗ポットを成型し、座屈評価を行った。その結
果、３週間目でゲタ部分に座屈が発生した。 比較例２．［底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタ高
さ］との積の値を３０ｇ（ゲタ高さ１７．３ｍｍ）とし
た他は、実施例１と同様にして育苗ポットを成型し、座
屈評価を行った。その結果、４週目でゲタ部分に座屈が
発生した。 比較例３．［底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタ高
さ］との積の値を２ｇ（ゲタ高さ１．１ｍｍ）とした他
は、実施例１と同様に育苗ポットを成型した。本比較例
の場合には、成型時に、実施例１に比べて底部のヒート
シール不良率が１０倍となった上、育苗中も底紙と胴紙
が剥がれるというトラブルが発生し、座屈評価を行うこ
とは出来なかった。
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例１．断面浸透が５０ｍｇ／ｃｍ２で坪量２００ｇ
／ｍ２の耐水ライナー原紙の両面に、夫々２０μｍ厚で
低密度ポリエチレン（商品名：ペトロセン２１３、東ソ
ー（株）製）をダイ温度３２０℃で押し出し、ラミネー
トした。このラミネート紙を用い、図２に示すような、
口径が９ｃｍ、［底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲ
タ高さ］との積の値が10ｇ（ゲタの高さ５．８ｍｍ）の
育苗ポットを成型した。このポットに培養土を入れ、２
５℃の温室で８週間、１日１回の注水を行い放置した。
因みに注水直後の培養土重量は３００±２０ｇであっ
た。このポットは、２ヶ月経過後でもゲタ部分に座屈が
発生せず、元の形状を保っていた。 比較例１．断面浸透が１５０ｍｇ／ｃｍ２で坪量２００
ｇ／ｍ２のライナー原紙を用いた他は、実施例１と同様
にして育苗ポットを成型し、座屈評価を行った。その結
果、３週間目でゲタ部分に座屈が発生した。 比較例２．［底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタ高
さ］との積の値を３０ｇ（ゲタ高さ１７．３ｍｍ）とし
た他は、実施例１と同様にして育苗ポットを成型し、座
屈評価を行った。その結果、４週目でゲタ部分に座屈が
発生した。 比較例３．［底部にかかる荷重／底部円周］と［ゲタ高
さ］との積の値を２ｇ（ゲタ高さ１．１ｍｍ）とした他
は、実施例１と同様に育苗ポットを成型した。本比較例
の場合には、成型時に、実施例１に比べて底部のヒート
シール不良率が１０倍となった上、育苗中も底紙と胴紙
が剥がれるというトラブルが発生し、座屈評価を行うこ
とは出来なかった。
【図１】トップカールを有しない、本発明の育苗ポット
の概念断面図である。
の概念断面図である。
【図２】トップカールがある場合の、本発明の育苗ポッ
トの概念断面図である。
トの概念断面図である。
Claims (2)
- 【請求項１】 紙基材の少なくとも片面に耐水性を有す
る熱可塑性樹脂層を設けた積層シートを用い、内面が熱
可塑性樹脂層となるように成型されてなる育苗ポットで
あって、前記紙基材の断面浸透が１００ｍｇ／ｃｍ２以
下であると共に［ポット底部にかかる荷重／底部円周］
と［ゲタの高さ］との積が３〜２５ｇの範囲であること
を特徴とする育苗ポット。 - 【請求項２】 前記積層シートが、紙基材と耐水性を有
する熱可塑性合成樹脂層の重量比が７０／３０〜９５／
５であると共に紙基材の坪量が５０〜４００ｇ／ｍ２の
積層シートである、請求項１に記載された育苗ポット。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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