JP2003123704A - 電池缶およびそれを用いた電池 - Google Patents

電池缶およびそれを用いた電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】電池内圧上昇時の膨らみ変形を効果的に抑制で
きる強度を有し、且つ電極群をスムーズに挿入できる形
状を有しながらも、電池としたときのエネルギー密度の
向上を図ることができる電池缶およびその電池缶を用い
て構成した電池を提供する。 【解決手段】電極群41および電解液からなる発電要素
を収納して電池を構成する有底筒状の外形を有し、その
缶内面2に、厚み方向の内面側が肉厚となるよう膨出し
て線状に延びる複数の凸条膨出部3が、筒心Sの両側に
おいて筒心方向に対しそれぞれ傾斜し、且つ互いに交差
して格子状を形作る配置で形成され、各凸条膨出部3が
各交点9を介して相互に連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
などの各種電池の外装ケースとして用いられる有底筒状
の電池缶であって、特に角形としたときに優れた膨らみ
変形の防止効果を発揮する構成を備えた電池缶およびそ
れを用いて構成した電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、エレクトロニクス技術の進歩
に伴い、電子機器の高機能化とともに、小型軽量化と低
消費電力化が可能になった。その結果、各種民生用ポー
タブル機器が開発、実用化され、それらの市場規模が急
速に拡大しつつある。それらの代表例としてはカムコー
ダ、ノート型パソコン、携帯電話機などがあげられる。
これらの機器には、更なる小型軽量化とともに作動時間
の長期化に対する要望が継続的に求められており、この
ような要望から、これらの機器の駆動用内蔵電源とし
て、長寿命でエネルギー密度の高いリチウムイオン二次
電池に代表されるリチウム二次電池が積極的に開発さ
れ、数多く採用されている。
【0003】リチウムイオン二次電池は、現在実用化さ
れている電池系のなかで、電池の小型化の指標として用
いられる単位体積当たりのエネルギー密度は勿論、電池
の軽量化の指標として用いられる単位重量当たりのエネ
ルギー密度も格段に高い長所を有している。電池のエネ
ルギー密度を決定するのは、発電要素を構成する正極や
負極の電池活物質が中心であるが、発電要素を収納する
電池缶の小型化および軽量化も重要な要素となる。何故
ならば、電池缶の重量は電池の総重量に占める割合が大
きいことから、電池缶の缶厚みを薄肉にできれば、その
分だけ電池缶を軽量化できるとともに、同一外形の電池
缶に比較して容積が大きくなるから、より多くの電池活
物質を収容して電池全体での体積エネルギー密度を向上
させることができ、また、電池缶を軽量な材料で形成で
きれば、電池全体の重量が低減して重量エネルギー密度
が向上する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような電池の動
向のなかで、特に、薄型の角形電池缶を外装ケースとし
て用いた角形電池は、機器の薄型化に適し、且つスペー
ス効率が高いことから、重要視されている。しかしなが
ら、角形電池の体積エネルギー密度を高めて高容量化を
図ることを目的として、缶厚みを薄く設定した場合に
は、電池缶の強度が不足してしまい、電池として機能し
たときに所要の耐圧強度を確保できないという問題が生
じる。特に、電池缶を軽量な材料、例えばアルミニウム
を用いて形成する場合には、上述の所要の耐圧強度を確
保できない問題が一層顕著となる。
【0005】すなわち、角形電池の電池缶では、安定な
形状である円筒形電池缶に比較して、電池内圧が上昇し
た場合の変形が大きく、より安定な形状である円筒形に
向けて長辺側板部が太鼓状に膨らむよう変形する。その
ため、上述のような耐圧強度が不十分な角形電池缶を用
いた角形電池では、電池として機能したときの電池缶の
膨らみ変形が一層大きくなり、電池の内部抵抗の増大、
電解液の漏液または漏液に起因する機器の損傷といった
種々の不具合が生じるおそれがある。
【0006】そこで、従来では、電池内圧の上昇時に膨
れ易い長辺側板部の缶厚みを短辺側板部の缶厚みよりも
大きく設定した角形電池缶(特開平6−52842号公
報参照)や、長辺側板部の缶厚みをコーナー部の缶厚み
よりも大きく設定した角形電池缶(特開2000−18
2573号公報参照)が提案されている。ところが、こ
れらの角形電池缶では、電池内圧の上昇時の電池缶の変
形を効果的に防止できる耐圧強度を確保することができ
る反面、缶壁における表面積が最も大きい長辺側板部の
缶厚みを大きくすることから、電池缶全体としての薄肉
化や軽量化が犠牲にされているので、発電要素を収納で
きる容積が小さくなってしまい、体積エネルギー密度お
よび重量エネルギー密度の向上をはかれない。
【0007】一方、従来では、底面に対し垂直で平行な
複数の線状凸部を缶内面に形成した電池缶(特開平9−
219180号公報参照)や、側面部の缶厚みを底部の
缶厚みより薄くし、且つ缶内面に筒心に平行な複数の縦
筋を形成した電池缶(特公平7−99686号公報参
照)も提案されている。これらの電池缶では、発電要素
を収納する容積を或る程度増大させることができるとと
もに、線状凸部または縦筋により電池缶と発電要素との
接触面積を増大させて電池として機能したときの内部抵
抗の低減を図ることができる利点があるが、缶の筒心に
平行な複数の線状凸部または縦筋では、電池内圧の上昇
時の電池缶の膨らみ変形を防止することができない。
【0008】また、特に渦巻状の電極群を用いる電池で
は、電池容量の向上を目的として、電極群を電池缶内に
挿入できる範囲内で電池缶を可及的に大きな外形として
缶内面に対し殆ど隙間無く挿入することが行われてい
る。ところが、この場合には、電極群と電池缶の缶内面
との摩擦抵抗が大きくなるので、電極群を電池缶内にス
ムーズに挿入できない問題がある。しかも、電極群を挿
入したあとの電解液の注入に際しては、真空注液手段を
採用して電解液の円滑な浸透を促進するようにしている
が、電池缶の缶内面と電極群との間に殆ど隙間が存在し
ないことから、注液に手間取って多くの時間を費やして
いるのが実情である。
【0009】そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑み
てなされたもので、電池内圧上昇時の膨らみ変形を効果
的に抑制できる強度を有し、且つ電極群をスムーズに挿
入できる形状を有しながらも、電池としたときのエネル
ギー密度の向上を図ることができる電池缶およびその電
池缶を用いて構成した電池を提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電池缶は、電極群および電解液からな
る発電要素を収納して電池を構成する有底筒状の外形を
有し、缶内面に、厚み方向の内面側が肉厚となるよう膨
出して線状に延びる複数の凸条膨出部が、筒心の両側に
おいて筒心方向に対しそれぞれ傾斜して互いに交差し、
且つ格子状を形作る配置で形成され、前記各凸条膨出部
が各交点を介して相互に連結されていることを特徴とし
ている。
【0011】この電池缶では、缶内面における凸条膨出
部に沿った直線箇所が、凸条膨出部の膨出高さ分だけ缶
厚みが大きくなって、凸条膨出部が未形成部分の缶厚み
に対し凸条膨出部の膨出高さの厚みの3乗分だけ強度が
増大されるとともに、各凸条膨出部が交点で相互に連結
されているから、凸条膨出部によって強度が増大する方
向が2方向以上となる。そのため、缶厚みを比較的薄く
して十分な体積エネルギー密度および重量エネルギー密
度を確保できるようにした場合においても、電池内圧が
上昇したときには、各凸条膨出部が恰も補強桟として機
能することにより、何れの方向への膨らみ変形に対して
もこれを効果的に抑制できる。
【0012】上記発明における凸条膨出部は、少なくと
も筒心に対しこれの両側においてそれぞれ同一角度で傾
斜する2種類を有するとともに、この2種類の前記凸条
膨出部の各々は共に平行な配置で形成されていることが
好ましい。これにより、凸条膨出部は、筒心に対し左右
対称な形状の配置となるから、電池缶の内圧上昇に伴っ
て膨らみ変形させようとする力は、筒心に対し左右対称
な形状に形成された凸条膨出部の全体に対し均等に分散
されて作用することになるので、各凸条膨出部による膨
らみ変形を抑制するための強度が効果的に増大すること
になる。
【0013】上記構成において、2種類の凸条膨出部
は、筒心の両側において筒心方向に対し共に45°の角
度に傾斜して形成されていることが好ましい。これによ
り、電池缶は、電池内圧が上昇したときに筒心に対し4
5°の角度の方向に沿って膨らみ変形するので、電池缶
の凸条膨出部は、膨らみ変形する方向に対し直交方向に
配設されることになるので、膨らみ変形に対する強度が
最大限に増大する。
【0014】上記発明において、凸条膨出部は、筒心方
向に対し0°以上で90°以下の範囲の角度で傾斜して
いることが好ましい。これにより、凸条膨出部は不具合
が生じることなしに膨らみ変形を効果的に抑制できるも
のとなる。すなわち、傾斜角度が90°の凸条膨出部で
は、電極群を電池缶内に摺動させながら挿入するときの
摩擦抵抗が大きくなって電極群を容易に挿入できない不
具合が生じ、傾斜角度が0°つまり筒心に平行な配置の
凸条膨出部では、電池内圧の上昇に伴う膨らみ変形に対
する強度が弱いからである。
【0015】上記発明において、凸条膨出部は、円弧状
の縦断面形状を有していることが好ましい。これによ
り、凸状膨出部は、エッジ部分が全く存在しないことか
ら、電池の製造に際して電極群を缶内面に摺動させなが
ら電池缶に挿入するときに、その電極群に損傷を与える
おそれが全くない。
【0016】上記発明において、横断面形状がほぼ長方
形の有底角筒状の外形を有し、その有底筒状の少なくと
も長辺側板部の缶内面に凸条膨出部が形成されているこ
とが好ましい。これにより、角形の電池缶では、電池内
圧が上昇したときに長辺側板部が最も膨れ易いが、この
長辺側板部は、恰も補強桟として機能する多数の凸条膨
出部で補強されて強度が向上しているから、電池内圧を
受けた場合にも膨らみ変形が効果的に抑制される。すな
わち、角形電池缶の長辺側板部の缶内面に凸条膨出部を
形成した場合には、凸条膨出部による膨らみ変形の抑制
効果が最も効果的に発揮される。
【0017】上記構成における長辺側板部の缶厚みを
0.25m以下に設定することができる。すなわち、長
辺側板部は、線状に延びる複数の凸条膨出部が格子状を
形作る配置で形成されているから、缶厚みを薄くして
も、何れの方向への膨らみ変形に対してもこれを効果的
に抑制できる。そのため、長辺側板部の缶厚みは、膨ら
み変形を確実に防止しながらも0.25m以下の可及的
に小さな缶厚みに設定することが可能となる。
【0018】上記構成においては、長辺側板部、短辺側
板部およびコーナ部の順に各々の缶厚みを大きく設定し
た形状とすることができる。すなわち、長辺側板部は、
格子状の凸条膨出部の存在によって膨らみ変形を効果的
に抑制できるので、缶厚みを可及的に薄くできる。短辺
側板部は電池内圧の上昇によって長片側板部が外方へ膨
らみ変形する場合に内方に折れ曲がる状態に凹むが、長
辺側板部の缶厚みよりも大きい缶厚みを有する短辺側板
部は、内方の凹みが抑制されて長辺側板部の膨らみ変形
を阻止するように作用する。コーナー部は、外方へ膨ら
み変形する際の長辺側板部および内方へ凹む際の短辺側
板部の各々の変形の支点となるが、このコーナー部の缶
厚みを最も大きくすることにより、電池内圧上昇時の長
辺側板部および短辺側板部の双方の変形を効果的に抑制
できる。しかも、コーナー部の缶厚みは、電池缶に収納
する電極群との間に生じる空隙分だけ内方に膨出させて
肉厚にしても、電極群の収容量の減少を招かない。これ
により、電池缶は、発電要素を収納する容積を大きく保
ちながらも、十分な耐圧強度を確保できる形状となる。
【0019】上記発明において、凸条膨出部は、缶内面
からの膨出高さが缶厚みの1〜50%に設定されている
ことが好ましい。何故ならば、1%以下では膨らみ変形
を抑制する効果が少なく、一方、50%以上では、電池
缶の容積が減少して体積エネルギー密度の低下を招くだ
けでなく、電池缶の製缶不良が発生し易く、また、膨ら
み変形を抑制する効果が50%の場合とさほど変わらな
いからである。より好ましい膨出高さは、缶厚みの5〜
20%の範囲内の値に設定することであり、最も好まし
い膨出高さは、缶厚みの5〜10%の範囲内の値に設定
することである。
【0020】上記構成において、凸条膨出部は、その幅
を缶内面からの膨出高さの1〜30倍に設定されている
ことが好ましい。何故ならば、1倍以下では膨らみ変形
を効果的に抑制できる膨出高さを有する凸条膨出部を形
成することができず、一方、30倍以上では電池缶の内
容積が小さくなって体積エネルギー密度の低下を招くか
らである。より好ましい幅は膨出高さの5〜20倍の範
囲内の値に設定することであり、最も好ましい幅は膨出
高さの10〜15倍の範囲内の値に設定することであ
る。
【0021】上記構成において、互いに平行に配置され
た凸条膨出部の間隔は、その幅の2〜20倍に設定され
ていることが好ましい。何故ならば、2倍以下では電池
缶の内容積が小さくなって体積エネルギー密度の低下を
招き、一方、20倍以上では膨らみ変形を抑制する効果
が不十分となるからである。より好ましい間隔は幅の5
〜15倍の範囲内の値に設定することである。
【0022】上記発明において、有底筒状における開口
端から少なくとも封口体の底部が挿入される位置までの
箇所は、凸条膨出部が未形成の平面部になっていること
が好ましい。これにより、特に角形電池では、角形電池
缶の開口部内周縁部に封口体が嵌着されて、角形電池缶
と封口体の嵌合部とがレーザ溶接により一体化される
が、このレーザ溶接を行う場合に、電池缶における封口
体が嵌合される箇所が平面部になっていることにより、
嵌入された封口体と電池缶とが隙間無く密着されるか
ら、レーザ溶接を支障無く行うことができる。
【0023】上記発明の各電池缶は、アルミニウムまた
はアルミニウム合金を素材として形成されていることが
好ましい。これにより、電池缶を軽量な素材で形成する
ことによって重量エネルギー密度が向上するとともに、
優れた延伸性を有する素材によって凸条膨出部を容易に
加工することができる。しかも、この電池缶は、アルミ
ニウムやアルミニウム合金で形成しながらも、凸条膨出
部を形成して強度の向上を図っているので、電池内圧の
上昇時の膨らみ変形が効果的に抑制される。
【0024】本発明の構成に係る電池は、本発明に係る
何れかの電池缶を用いて、この電池缶の内部に発電要素
を収納し、且つ開口部を封口体で液密に封止して構成さ
れている。
【0025】この電池によれば、何らかの原因で電池内
圧が上昇したときに、凸条膨出部が恰も補強桟として機
能することによって膨らみ変形が効果的に防止される。
また、凸条膨出部の形成箇所のみの厚みが大きくなるだ
けであって、その他の缶厚みを比較的薄く形成できるの
で、十分な重量エネルギー密度および体積エネルギー密
度を確保することができる。また、電極群を電池缶に収
納するに際しては、電極群の外面が凸条膨出部に対し線
接触で摺動するので、電極群を挿入する際の摩擦力が格
段に低減して電極群の挿入性が向上し、電極群を円滑、
且つ迅速に電池缶内に挿入することができる。さらに、
電解液は、電池缶の凸条膨出部が未形成の缶内面と電極
群との間に生じる隙間を通って浸入していくとともに、
上記隙間が注液時にガスを逃がす通路として機能するの
で、短時間で注液することができ、注液性が格段に向上
する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1(a)は
本発明の一実施の形態に係る電池缶1の縦断面形状を示
す斜視図、同図(b)はその電池缶1の缶内面2の一部
を拡大して示した斜視図である。この電池缶1は、アル
ミニウムを素材として成形加工することにより、(a)
に示すように、横断面形状がほぼ長方形となった有底角
筒状の外形に形成されている。この電池缶1の両側(一
方のみを図示)の長辺側板部7の缶内面2には多数の凸
条膨出部3が格子状の配置で形成されている。凸条膨出
部3は、(b)に明示するように、厚み方向の内面側が
肉厚となるよう膨出して線状に延びる形状を有してい
る。
【0027】なお、この実施の形態の角形の電池缶1で
は、相対向する一対の長辺側板部7における缶内面2に
のみ凸条膨出部3が形成されており、短辺側板部8には
形成されていない。これは、短辺側板部8に凸条膨出部
3を設けても、後述する効果がさほど大きくないためで
あるが、短辺側板部8にも凸条膨出部3を設けてもよい
のは勿論である。但し、その短辺側板部8および長辺側
板部7の何れの缶内面2においても、開口端から後述す
る封口体の底部が挿入される位置までの箇所は、凸条膨
出部3が未形成の平面部4とすることが必要である。
【0028】図2(a)は上記電池缶1の長辺側板部7
の缶内面2に形成された凸条膨出部3の正面視形状を示
したものである。缶内面2には、有底角筒状の筒心Sの
両側において筒心S方向に対し共に45°の角度θで傾
斜し、且つ各々が平行となった2種類の凸条膨出部3が
互いに交差して格子縞を形成する配置で形成されてい
る。したがって、各々平行な上記2種類の凸条膨出部3
は、互いに直交に交差して、その各交点9を介して相互
に連結されている。
【0029】この角形の電池缶1を用いて構成した電池
では、電池内圧が上昇したときに最も膨れ易い長辺側板
部7が、恰も補強桟として機能する多数の凸条膨出部3
で補強されて強度が向上しているから、電池内圧による
膨らみ変形が格段に抑制される。これにより、この角形
の電池缶1では、軽量なアルミニウムを素材として、長
辺側板部7の缶厚みを、比較のために図1(d)に示し
た従来の電池缶の缶厚みS2よりも小さく設定して形成
していることにより、十分な体積エネルギー密度および
重量エネルギー密度を確保しているにも拘わらず、以下
に説明するように、膨らみ変形を格段に抑制することが
できる。
【0030】すなわち、電池缶1のたわみ強度は缶厚み
の3乗に比例して向上することが知られており、図1
(b)のA−A線で切断した斜視図である同図(c)に
示すように、長辺側板部7における凸条膨出部3に沿っ
た直線部分の缶厚みS1は、上記缶厚みS2とほぼ同じ
程度に設定しているので、この凸条膨出部3に沿った部
分は、長辺側板部7における凸条膨出部3の存在しない
箇所の缶厚みに対し凸条膨出部3の膨出高さの3乗分だ
け強度が増大していることになる。しかも、各凸条膨出
部3は交点9で相互に連結されているから、凸条膨出部
3によって強度が増大する方向が2方向以上となり、こ
れによって何れの方向への膨らみ変形に対しても効果的
に抑制できる。これに対し、仮に各凸条膨出部3を交点
9が存在しない配置に形成した場合には、凸条膨出部3
に対し垂直な方向への折り曲げに対する強度は増大する
が、それ以外の方向での強度が不十分となる。
【0031】さらに、筒心Sの両側において筒心S方向
に45°の角度で傾斜する2種類の凸条膨出部3の各々
は、それぞれ等間隔で平行に形成されて、各凸条膨出部
3は筒心Sに対し左右対称の配置になっているから、電
池内圧が長辺側板部7の全体に対し均等に分散されて作
用し、長辺側板部7は、各凸条膨出部3によって膨らみ
変形を効果的に抑制できるように強度が向上する。
【0032】また、上記電池缶1の凸条膨出部3は、筒
心Sの両側において筒心S方向に対し共に45°の傾斜
角度θで傾斜した配置で設けられて、互いに直交しなが
ら交差しており、この構成によっても膨らみ変形を一層
効果的に抑制できるので、この点について、以下に説明
する。図3は実際に膨らみ変形させた角形電池缶1を模
式的に示した説明図である。すなわち、同図は、電池缶
1の内部に20kg/cm2 の圧力を加えて長辺側板部
7を膨らみ変形させた状態を図示したものであり、電池
缶1は筒心Sに対し45°の角度の方向に沿って膨らみ
変形していることが判る。したがって、上記電池缶1の
凸条膨出部3は、膨らみ変形する方向に対し直交方向に
配設されているので、膨らみ変形に対する強度が最大限
に増大する配置で設けられていることになる。
【0033】図4は、電池缶1の膨らみ変形量の測定手
段として用いた膨らみ変形量測定装置を示し、(a)は
電池缶1を膨らみ変形量測定装置に取り付けた状態、
(b)は測定状態をそれぞれ示す概略正面図である。こ
の膨らみ変形量測定装置は、取付台10に電池缶1を立
設状態にセットし、この電池缶1の開口部を密閉パッキ
ン11で気密に封止するとともに、この密閉パッキン1
1を介して電池缶1の内部に圧縮空気12を徐々に送給
して、電池缶1の内部に所定の圧力を加えるようになっ
ている。また、その電池缶1の両側の長辺側板部7の外
面にはそれぞれ測定ゲージ13の受圧部15を当てがっ
て、長辺側板部7の膨らみ変形量を測定ゲージ13で計
測できるようになっている。
【0034】図6は、図4の膨らみ変形量測定装置によ
る測定結果の一例を示す電池缶1の内圧と長辺側板部7
の膨らみ変形量との関係を示す特性図である。C1〜C
3は、それぞれ異なる形状に形成した一実施の形態に係
る電池缶1の特性曲線、C4は比較のために示した従来
の電池缶の特性曲線であり、この測定に用いた角形の電
池缶は、何れも長辺側板部の幅が30mm、短辺側板部
の幅が5mm、高さが47mm、長辺側板部の缶厚みが
0.2mm、短辺側板部の缶厚みが0.3mm、コーナ
ー部の缶厚みが0.5mm、底板部の缶厚みが0.4m
mの外形を有し、JIS規格3003番のアルミニウム
を素材として形成したものである。これらの電池缶には
何れも1秒当たり0.1kg/cm2 の空気圧を加え
て、長辺側板部7の膨らみ変形量を測定ゲージ13で計
測した。
【0035】また、C1の特性曲線は、幅Wが0.2m
m、膨出高さHが0.02mm、間隔Kが2mm、筒心
Sに対する傾斜角度θが45°の凸条膨出部3を形成し
た角形電池缶1の測定結果である。C2の特性曲線は、
幅Wが0.1mm、膨出高さHが0.01mm、間隔K
が1mm、筒心Sに対する傾斜角度θが45°の凸条膨
出部3を形成した角形電池缶1の測定結果である。C3
の特性曲線は、幅Wが0.1mm、膨出高さHが0.0
1mm、間隔Kが2mm、筒心Sに対する傾斜角度θが
45°の凸条膨出部3を形成した角形電池缶1の測定結
果である。
【0036】この図6の測定結果から明らかなように、
実施の形態に係る各電池缶1では、軽量な素材であるア
ルミニウムによって缶厚みを0.2mmと可及的に薄く
して十分な重量エネルギー密度および体積エネルギー密
度を確保しながらも、これの電池内圧の上昇に対する長
辺側板部7の膨らみ変形量を、凸条膨出部3が未形成の
従来の電池缶に比較して相当に低く抑制できることが証
明された。換言すれば、実施の形態の電池缶1は、長辺
側板部7に格子状の凸条膨出部3を形成して膨らみ変形
を効果的に防止したことにより、長辺側板部7の缶厚み
を0.25mm以下(実施の形態では0.20mm)に
可及的に薄く形成することが可能になっている。
【0037】さらに、凸条膨出部3は、図4の膨らみ変
形量測定装置を用いた種々の測定内容などに基づいて検
討した結果、図2(b)に示す膨出高さH、幅Wおよび
間隔Kをつぎのような範囲内の値に設定して電池缶1の
缶内面2に形成すれば、十分なエネルギー密度を確保し
ながらも、電池内圧の上昇に対し膨らみ変形を効果的に
抑制できる所要の効果が得られることが判明した。
【0038】すなわち、凸条膨出部3の膨出高さHは、
電池缶1の缶厚み(角形の電池缶1では長辺側板部7の
缶厚み)Dの1〜50%の範囲内に設定することが好ま
しい。1%未満では膨らみ変形を抑制する効果が少な
く、50%以上では、電池缶1の容積が減少して体積エ
ネルギー密度の低下を招くだけでなく、電池缶1の製缶
が困難となる。より好ましい膨出高さHは、缶厚みの5
〜20%の範囲内の値に設定することであり、最も好ま
しい膨出高さHは、缶厚みDの5〜10%の範囲内の値
に設定することである。
【0039】また、凸条膨出部3の幅Wは、上記膨出高
さHの1〜30倍の範囲内に設定することが好ましい。
1倍以下では膨らみ変形を効果的に抑制できる膨出高さ
Hを有する凸条膨出部3を形成することができず、30
倍以上では電池缶1の内容積が小さくなって体積エネル
ギー密度の低下を招く。より好ましい幅Wは膨出高さH
の5〜20倍の範囲内の値に設定することであり、最も
好ましい幅Wは膨出高さHの10〜15倍の範囲内の値
に設定することである。
【0040】さらに、凸条膨出部3の間隔Kは、上記幅
Wの2〜20倍の範囲内に設定することが好ましい。2
倍以下では電池缶1の内容積が小さくなって体積エネル
ギー密度の低下を招き、20倍以上では膨らみ変形を抑
制する効果が不十分となる。より好ましい間隔Kは幅W
の5〜15倍の範囲内の値に設定することである。
【0041】また、上記電池缶1は、図5に示すよう
に、長辺側板部7、短辺側板部8およびコーナー部5の
順に各々の缶厚みt1 、t2 、t3 を大きく設定した形
状になっており、これによって以下のような顕著な効果
が得られる。
【0042】すなわち、長辺側板部7は、格子状の凸条
膨出部3の存在によって膨らみ変形を効果的に抑制でき
るので、缶厚みt1 を可及的に薄くできる。短辺側板部
8は電池内圧の上昇によって長片側板部7が外方へ膨ら
み変形する場合に内方に折れ曲がる状態に凹むが、長辺
側板部7の缶厚みt1 よりも大きい缶厚みt2 を有する
短辺側板部8は、内方の凹みが抑制されて長辺側板部7
の膨らみ変形を阻止するように作用する。コーナー部5
は、外方へ膨らみ変形する際の長辺側板部7および内方
へ凹む際の短辺側板部8の各々の変形の支点となるが、
このコーナー部5の缶厚みt3 を最も大きくすることに
より、電池内圧上昇時の長辺側板部7および短辺側板部
8の双方の変形を効果的に抑制できる。しかも、コーナ
ー部5の缶厚みt3 は、電池缶1に収納する電極群との
間に生じる空隙分だけ内方に膨出させて肉厚にしても、
電極群の収容量の減少を招かない。これにより、上記電
池缶1は、発電要素を収納する容積を大きく保ちながら
も、十分な耐圧強度を確保できる形状となる。
【0043】図7は本発明の他の実施の形態に係る角形
の電池缶1における長辺側板部7に形成した断面形状が
それぞれ異なる凸条膨出部3を示す断面図である。
(a)の凸条膨出部3は矩形状の断面形状を有し、
(b)の凸条膨出部3は台形の断面形状を有し、(c)
の凸条膨出部3は三角形の断面形状を有している。この
ような断面形状を有した凸条膨出部3であっても、膨出
高さH、幅Wおよび間隔Kが上述した条件を満足してい
れば、図1の一実施の形態の円弧状の断面形状を有する
凸条膨出部3と同様に、電池としたときに十分なエネル
ギー密度を確保しながらも、電池内圧が上昇したときの
長辺側板部7の膨らみ変形を効果的に抑制できる効果を
得ることができる。但し、最も好ましいのは、一実施の
形態の円弧状の断面形状を有する凸条膨出部3であり、
この凸状膨出部3は、図7に示す他の凸条膨出部3のよ
うなエッジ部分が存在しないことから、電池の製造に際
して電極群を缶内面2に摺動させながら挿入する際に、
その電極群に損傷を与えるおそれが全くないからであ
る。
【0044】図8は、本発明の他の実施の形態に係る角
形の電池缶1における長辺側板部7の缶内面2に形成し
た配置形状がそれぞれ異なる凸条膨出部3を示す図であ
る。同図(a)の電池缶1は、その長辺側板部7の缶内
面2に、筒心Sの両側において筒心S方向に対し共に約
70°の傾斜角度θで傾斜し、且つ各々が平行に位置す
る2種類の凸条膨出部3がメッシュ状の配置で形成され
ており、各々平行な上記2種類の凸条膨出部3が、互い
に約140°の角度で交差して、その各交点9を介して
相互に連結されている。
【0045】同図(b)の電池缶1は、缶内面2に、筒
心Sの両側において筒心S方向に対し共に20°の傾斜
角度θで傾斜し、且つ各々が平行に位置する2種類の凸
条膨出部3がメッシュ状の配置で形成されており、各々
平行な上記2種類の凸条膨出部3が、互いに約40°の
角度で交差して、その各交点9を介して相互に連結され
ている。
【0046】同図(c)の電池缶1は、缶内面2に、筒
心Sの両側において筒心S方向に対し共に60°の傾斜
角度θで傾斜し、且つ各々が平行に位置する2種類の凸
条膨出部3が互いに約120°の角度で交差して、その
各交点9を介して相互に連結されているとともに、各交
点9で交差しながら筒心Sに対し平行方向に延びる複数
の凸条膨出部3がさらに形成されたものである。
【0047】上記(a)〜(c)に示した各凸条膨出部
3は、何れも筒心Sの両側においてそれぞれ筒心S方向
に対し同一の傾斜角度θで傾斜する2種類の各々が共に
平行な配置で形成されて、交点9を介し相互に連結され
た配置になっている。これにより、電池缶1の内圧上昇
に伴って長辺側板部7を膨らみ変形させようとする力
は、筒心Sに対し左右対称な形状に形成された凸条膨出
部3の全体に均等に分散されて作用することになるの
で、各凸条膨出部3による長辺側板部7の強度が効果的
に増大するとともに、その強度が増大する方向が交点9
の存在により2方向以上となって、何れの方向への膨ら
み変形に対しても効果的に抑制できる。
【0048】また、図8(a)〜(c)の各凸条膨出部
3の形状から明らかなように、何れの凸条膨出部3も筒
心S方向に対し0°以上で90°以下の範囲の傾斜角度
θで傾斜しているので、長辺側板部7の膨らみ変形を効
果的に抑制できる。すなわち、傾斜角度θが90°の凸
条膨出部では、電極群を電池缶1内に摺動させながら挿
入するときの摩擦抵抗が大きくなって電極群を容易に挿
入できない不具合が生じる。一方、傾斜角度θが0°つ
まり筒心Sに平行な配置の凸条膨出部では、長辺側板部
7の膨らみ変形に対する強度が弱い。但し、筒心Sに平
行(傾斜角度が0°)な凸条膨出部と筒心Sに直交(傾
斜角度が90°)する凸条膨出部とが互いに垂直に交差
して格子縞形状を形成する配置とした場合には、凸条膨
出部が筒心Sに対し左右対称な形状となり、且つ交点を
有するので、上述した効果とほぼ同様の効果を得ること
ができる。
【0049】なお、上記実施の形態では、軽量であって
凸条膨出部3を容易に加工できる優れた延伸性を有する
アルミニウムを素材として電池缶1を形成する場合につ
いて説明したが、アルミニウム合金を素材として電池缶
1を形成しても、同様の効果を得ることができる。この
場合、アルミニウム合金としては、JIS規格3000
番台〜5000番台を用いることができ、好ましくはJ
IS規格3003番あるいは3005番を用いることで
あり、より好ましくはJIS規格5000番台を用いる
ことである。
【0050】また、本発明の電池缶1は、上記実施の形
態で説明したように、特に角形の電池缶1の缶内面2に
おける長辺側板部7に凸条膨出部3を形成することによ
り、膨らみ変形を最も効果的に抑制できる強度を有する
顕著な効果が得られるものであるが、円筒形電池缶にも
適用することができる。すなわち、円筒形電池缶の缶内
周面の全体に、上記実施の形態で示したような配置の凸
条膨出部を形成すれば、膨らみ変形に対する強度が増大
することから、軽量な材料であるアルミニウムまたはア
ルミニウム合金によって缶厚みをより薄く形成すること
が可能となり、重量エネルギー密度および体積エネルギ
ー密度の一層の向上を図ることができる。
【0051】つぎに、上記凸条膨出部3を有する角形の
電池缶1を生産性良く高精度に製造することのできる製
造方法について説明する。先ず、第1の製造方法では、
図10の概略横断面図に示す第1の工程において、電池
缶素材としてのペレット14をインパクト成形すること
により、短径/長径の比の小さい略楕円形の横断面形状
を有する中間カップ体17を成形加工し、この中間カッ
プ体17を、図9の概略横断面図に示す第2の工程にお
いてDI(Drawing とIroning、つまり絞り加工としご
き加工の両方を連続的に一挙に行う)加工することによ
り、図1の凸条膨出部3を有する電池缶1を製作する。
【0052】図9の第1工程では、(a)に示すよう
に、インパクト成形を行うプレス機におけるダイスホル
ダ18に固定されたダイス19の加工穴19aに、電池
缶素材としてのアルミニウム製ペレット14が供給され
る。つぎに、同図(b)に示すように、パンチホルダ2
0に保持されたパンチ21はダイス19側に近接移動さ
れて、ダイス19の加工穴19aに打ち込まれる。これ
により、ペレット14は、パンチ21によって押し潰さ
れて、パンチ21と加工穴19aの穴壁面との隙間に押
し込まれるように展延されながら、パンチ21の外周面
に沿って延び上がっていくように鋳造される。パンチ2
1が所定のストロークだけ移動し終えたときには、横断
面形状が所望の略楕円形状を有する中間カップ体17が
形成される。この中間カップ体17は、第1の工程のイ
ンパクト成形によって一挙に加工成形されるので、歪に
変形した箇所が若干存在するが、これは、後述する第2
の工程におけるDI加工において十分に修正できるの
で、何ら問題がない。
【0053】つぎに、所定のストロークだけ移動し終え
たパンチ21は、図9(c)に示すように、ダイス19
から離間して元の位置に向け移動する。このとき、成形
加工済みの中間カップ体17はパンチ21に付着した状
態でパンチ21によって加工穴19aから引き出された
のちに、ストリッパ22によってパンチ21から取り出
される。
【0054】上記中間カップ体17は、図10に示す第
2の工程において、絞り兼しごき加工機によって1段の
絞り加工と3段のしごき加工とを連続的に一挙に行うD
I加工が施されることにより、一実施の形態で示した缶
内面2に凸条膨出部3を有する角形の電池缶1となる。
この絞り兼しごき加工機は、中間製品搬送部23、ダイ
ス機構24およびストリッパ27などを備えて構成され
ている。ダイス機構24は、絞りダイス24Aおよび第
1ないし第3のしごきダイス24B〜24Dが配設さ
れ、これらダイス24A〜24Dは、DIパンチ28の
軸心と同心となるように直列に配置されている。
【0055】図11(a)は上記DIパンチ28の斜視
図、同図(b)は(a)のB部の拡大図である。DIパ
ンチ28は、一実施の形態の角形の電池缶1の内周壁に
対応した横断面形状が略長方形の角形板材状の外形を有
し、両長辺側面における下端から所定位置までの箇所
に、電池缶1の缶内面2に形成すべき凸状膨出部3の形
状に対応した格子状の加工溝29が形成されている。
【0056】図10に戻って、中間製品搬送部23によ
って成形箇所に順次搬送されて位置決めされた中間カッ
プ体17は、はずみホィール(図示せず)によって駆動
されるDIパンチ28の押動により、絞りダイス24A
によってその形状がDIパンチの外形状に沿った形状に
なるよう絞られる。この絞りダイス24Aを通過し終え
たカップ体は、中間カップ体17に対し長径方向および
短径方向の各寸法を若干小さく、各胴長に変形されて、
所望の角形電池缶1の横断面形状に近い略楕円形に成形
されるが、その肉厚などに変化がない。
【0057】つぎに、絞りダイス24Aを通過し終えた
カップ体は、DIパンチ28の押動が進むことにより、
第1のしごきダイス24Bによって第1段のしごき加工
が施され、側周部が延伸されてその肉厚が小となるとと
もに、加工硬化によって硬度が高められる。この第1の
しごきダイス24Bを通し終えたカップ体は、DIパン
チ28の押動がさらに進むことにより、第1のしごきダ
イス24Bよりもさらに小さいしごき加工孔を有する第
2のしごきダイス24C、次いで第2のしごきダイス2
4Cよりもさらに小さいしごき加工孔を有する第3のし
ごきダイス24Dによって、第2段および第3段のしご
き加工が順次施され、その周壁部が順次延伸され、肉厚
が小となるとともに加工硬化によって硬度が高められ
る。
【0058】カップ体が第3のしごきダイス24Dを通
過するときには、この第3のしごきダイス24Dの最も
小さいしごき加工孔による加圧力によってカップ体の缶
内面がDIパンチ28の周面に強く圧接される。これに
より、そのカップ体の缶内面側の材料は塑性変形されな
がらDIパンチ28の加工溝29内に押し込められ、加
工溝29がカップ体の缶内面に転写されて凸条膨出部3
が形成される。したがって、カップ体が第3のしごきダ
イス24Dを通過し終えると、所望形状の角形の電池缶
1が出来上がる。この角形電池缶1は、ストリッパ27
によって絞り兼しごき加工機から取り外されたのちに、
その側上部(耳部)が上記の各加工を経たことによって
多少歪な形状になっているので、その耳部が切断され
て、図1に示した角形電池缶1となる。
【0059】図12は図1に示した角形電池缶1を用い
て構成した本発明の一構成に係る角形のリチウム二次電
池の一種であるリチウムイオン二次電池を示し、同図
(a)は切断正面図、(b)は一部の切断側面図であ
る。この角形電池は、角形電池缶1の開口部内周縁部に
封口体30が嵌着され、この角形電池缶1と封口体30
の嵌合部31はレーザ溶接により一体化されて、液密且
つ気密に封止されている。上記レーザ溶接を行う場合、
電池缶1の長辺側板部7における封口体30が嵌合され
る箇所は、図1に示したように凸条膨出部3が形成され
ていない平面部4になっているので、嵌入された封口体
30と電池缶1とは隙間無く密着されるから、レーザ溶
接を支障無く行うことができる。封口体30の主体をな
す封口板32は、その中央部が内方へ凹む形状に形成さ
れ、且つ貫通孔33が形成されており、この貫通孔33
には、ブロンアスファルトと鉱物油との混合物からなる
封止剤を塗布した耐電解液性で、且つ電気絶縁性の合成
樹脂製ガスケット34が一体に取り付けられている。
【0060】上記ガスケット34には、負極端子を兼ね
るニッケルまたはニッケルめっき鋼製のリベット37が
固着されている。このリベット37は、ガスケット34
の中央部に嵌入されて、その下部にワッシャ38を嵌合
させた状態において先端部がかしめ加工されることによ
って固定され、ガスケット34に対し液密且つ気密に密
着されている。負極端子を兼ねるリベット37と封口板
32の長辺側の外縁との間には略楕円形の排気孔39が
設けられ、この排気孔39は、封口板32の内面に圧着
して一体化されたアルミニウム箔40により閉塞され
て、防爆用安全弁が構成されている 角形電池缶1における発電要素の収納部には電極群41
が収納されている。この電極群41は、微多孔性のポリ
エチレンフィルムからなるセパレータ42を介して各1
枚の帯状の正極板(図示せず)および負極板(図示せ
ず)を渦巻状に巻回し、最外周をセパレータ42で包ん
で横断面形状が長円形に形成されている。この電極群4
1を電池缶1に収納するに際しては、電極群41の外面
が電池缶1の長辺側板部7の凸条膨出部3に対し線接触
で摺動するので、従来の角形電池缶のように電極群を缶
内面に面接触で摺動させる場合に比較して、電極群41
を挿入する際の摩擦力が格段に低減して電極群41の挿
入性が向上し、電極群41を円滑、且つ迅速に電池缶1
内に挿入することができる。このようにして電池缶1内
に収納された電極群41の正極リード43は、封口板3
2の内面に対しレーザ溶接により接続され、負極リード
44は、ワッシャ38に対し抵抗溶接で接続されてい
る。
【0061】封口板32には注液孔47が設けられてお
り、この注液孔47から所定量の有機電解液が注入され
る。このとき、電解液は、電池缶1の長辺側板部7にお
ける凸条膨出部3が未形成の缶内面2と電極群41との
間の隙間つまり隣接する各凸条膨出部3間の隙間を通っ
て浸入していくとともに、上記隙間が注液時にガスを逃
がす通路として機能するので、従来の電池缶の缶内面と
電極群との間に殆ど隙間が存在しない角形電池とは異な
り、注液性が格段に向上する。この電解液を注液したの
ちに、注液孔47は蓋板48を嵌着して封止され、蓋板
48と封口板32とをレーザ溶接することにより、角形
電池が出来上がる。
【0062】このようにして構成された角形電池は、何
らかの原因で電池内圧が上昇したときに、凸条膨出部3
が長辺側板部7の補強桟として機能することによって長
辺側板部7の強度が格段に向上しているので、長辺側板
部7の膨らみ変形が防止される。また、長辺側板部7
は、凸条膨出部3の形成箇所のみの厚みが大きくなるだ
けであって、缶厚みを比較的薄く形成するとともに、軽
量な材料であるアルミニウムまたはアルミニウム合金に
よって電池缶1を形成しながらも、凸条膨出部3によっ
て膨らみ変形を効果的に防止できるので、重量エネルギ
ー密度および体積エネルギー密度が格段に向上したもの
となる。
【0063】なお、電極群41は、横断面が長円形にな
るように渦巻状に巻回したものを用いる場合について説
明したが、この角形電池缶1は、一般的な角形セルのよ
うに、セパレータを介して複数枚の正極板および負極板
を積層して構成された電極群を収納して角形電池を構成
する場合にも適用できる。
【0064】つぎに、上記電池缶1の第2の製造方法に
ついて、図13を参照しながら説明する。この製造方法
では、図9に示す第1の工程のインパクト成形を経て、
短径/長径の比の小さい略楕円形の横断面形状を有する
中間カップ体17を形成し、この中間カップ体17を、
図10に示す第2の工程において、加工溝29を有する
DIパンチ28に代えて、加工溝29が形成されていな
い通常のDIパンチを用いてDI加工することにより、
図13(a)に示すように、図1の実施の形態で示した
電池缶1と同一の外形を有し、長辺側板部7の缶内面2
に凸条膨出部3が未形成の角形の電池缶素体49を製缶
する。
【0065】そして、図13(a)に示すように、上記
電池缶素体49内には加工用中子50を嵌入する。この
加工用中子50は、上記電池缶素体49内に嵌入するこ
とのできる略長方形の横断面形状を有する角形板材状で
あって、その両側の長辺側板部に格子状の加工溝51が
形成されている。すなわち、加工用中子50は図11に
示したDIパンチ28と略同様の形状を有したものであ
る。
【0066】そして、同図(b)に示すように、内部に
加工用中子50を嵌入した電池缶素体49の両側の長辺
側板部の開口端の外面には、一対の押圧ローラ52が圧
力を加えた状態で押し付けられる。そして、電池缶素体
49は、(b)に矢印で示すように、両側から圧力を加
えられた一対の押圧ローラ52間を通り抜けるように移
動される。このとき、電池缶素体49の両長辺側板部
は、押圧ローラ52による加圧力でその缶内面が加圧用
中子50に強く圧接されることにより、缶内面の材料の
一部が塑性変形しながら加圧用中子50の加工溝51に
入り込んで缶内面に加工溝51が転写されて、図1に示
したと同様の凸状膨出部3が缶内面3に形成され、一実
施の形態の角形の電池缶1が出来上がる。この電池缶1
は、例えば、缶内面と加工用中子50との間に圧縮空気
を送給する手段などによって加工用中子50の外面に対
し剥離しながら加工用中子50から取り外される。加工
用中子50は、上記圧縮空気を送給するために、加工溝
51の未形成箇所の厚みを小さく形成されている。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明の電池缶によれ
ば、缶内面における凸条膨出部に沿った直線箇所が、凸
条膨出部の膨出高さ分だけ缶厚みが大きくなって、凸条
膨出部が未形成部分の缶厚みに対し凸条膨出部の膨出高
さの厚みの3乗分だけ強度が増大されるとともに、各凸
条膨出部が交点で相互に連結されているから、凸条膨出
部によって強度が増大する方向が2方向以上となる。そ
のため、缶厚みを比較して薄くして十分な体積エネルギ
ー密度および重量エネルギー密度を確保できるようにし
た場合においても、電池内圧が上昇したときには、各凸
条膨出部が恰も補強桟として機能することにより、何れ
の方向への膨らみ変形に対してもこれを効果的に抑制で
きる。
【0068】また、本発明の電池によれば、何らかの原
因で電池内圧が上昇したときに、凸条膨出部が恰も補強
桟として機能することによって膨らみ変形が効果的に防
止される。また、凸条膨出部の形成箇所のみの厚みが大
きくなるだけであって、缶厚みを比較的薄く形成できる
ので、十分な重量エネルギー密度および体積エネルギー
密度を確保することができる。また、電極群を電池缶に
収納するに際しては、電極群の外面が凸条膨出部に対し
線接触で摺動するので、電極群を挿入する際の摩擦力が
格段に低減して電極群の挿入性が向上し、電極群を円
滑、且つ迅速に電池缶内に挿入することができる。さら
に、電解液は、電池缶の凸条膨出部が未形成の缶内面と
電極群との間に生じる隙間を通って浸入していくととも
に、上記隙間が注液時にガスを逃がす通路として機能す
るので、短時間で注液することができ、注液性が格段に
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施の形態に係る電池缶の
縦断面形状を示す斜視図、(b)はその電池缶の缶内面
の一部を拡大して示した斜視図、(c)は(b)のA−
A線で切断した斜視図、(d)は(c)の比較のために
示した従来の電池缶の一部の切断斜視図。
【図2】(a)は同上の電池缶の缶内面に形成された凸
条膨出部の説明図、(b)は同凸条膨出部の断面形状を
示す断面図。
【図3】同上の電池缶を実際に膨らみ変形させた状態を
模式的に示した説明図。
【図4】同上の電池缶の膨らみ変形量の測定手段として
用いた膨らみ変形量測定装置を示し、(a)は電池缶を
膨らみ変形量測定装置に取り付けた状態、(b)は測定
状態をそれぞれ示す概略正面図。
【図5】同上の電池缶の開口部から見た図。
【図6】同上の測定結果を示す電池缶の内圧と膨らみ変
形量との関係の特性図。
【図7】(a)〜(c)は何れも本発明の他の実施の形
態に係る電池缶に形成した断面形状がそれぞれ異なる凸
条膨出部を示す断面図。
【図8】(a)〜(c)は何れも本発明の他の実施の形
態に係る電池缶の缶内面を形成した配置形状がそれぞれ
異なる凸条膨出部を示す図。
【図9】(a)〜(c)は同上の電池缶の第1の製造方
法における第1の工程を工程順に示した概略横断面図。
【図10】同上の製造方法における第2の工程を示す概
略横断面図。
【図11】(a)は同上の第2の工程で用いるパンチを
示す斜視図、(b)は(a)のB部の拡大図。
【図12】(a)は同上の電池缶を用いて構成した本発
明の一実施の形態に係る電池を示す切断正面図、(b)
はその電池の一部の切断側面図。
【図13】(a),(b)は上記実施の形態の電池缶の
第2の製造方法おける製造工程を工程順に示した概略斜
視図。
【符号の説明】
1 電池缶 2 缶内面 3 凸条膨出部 4 平面部 5 コーナー部 7 長辺側板部 8 短辺側板部 9 交点 30 封口体 41 電極群 S 筒心 θ 角度 H 膨出高さ D 缶厚み W 幅 K 間隔 t1 長辺側板部の缶厚み t2 短辺側板部の缶厚み t3 コーナー部の缶厚み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳本 忠寛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA01 AA03 CC06 DD01 DD05 DD09 DD13 KK01 KK02 KK03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極群および電解液からなる発電要素を
    収納して電池を構成する有底筒状の外形を有し、 缶内面に、厚み方向の内面側が肉厚となるよう膨出して
    線状に延びる複数の凸条膨出部が、筒心の両側において
    筒心方向に対しそれぞれ傾斜し、且つ互いに交差して格
    子状を形作る配置で形成され、前記各凸条膨出部が各交
    点を介して相互に連結されていることを特徴とする電池
    缶。
  2. 【請求項2】 凸条膨出部は、少なくとも筒心に対しこ
    れの両側においてそれぞれ同一角度で傾斜する2種類を
    有するとともに、この2種類の前記凸条膨出部の各々は
    共に平行な配置で形成されている請求項1に記載の電池
    缶。
  3. 【請求項3】 2種類の凸条膨出部は、筒心の両側にお
    いて筒心方向に対し共に45°の角度に傾斜して形成さ
    れている請求項2に記載の電池缶。
  4. 【請求項4】 凸条膨出部は、筒心方向に対し0°以上
    で90°以下の範囲の角度で傾斜している請求項1ない
    し3の何れかに記載の電池缶。
  5. 【請求項5】 凸条膨出部は、円弧状の縦断面形状を有
    している請求項1〜4の何れかに記載の電池缶。
  6. 【請求項6】 横断面形状がほぼ長方形の有底角筒状の
    外形を有し、その有底角筒状の少なくとも長辺側板部の
    缶内面に凸条膨出部が形成されている請求項1〜5の何
    れかに記載の電池缶。
  7. 【請求項7】 長辺側板部の缶厚みが0.25m以下に
    設定されている請求項6に記載の電池缶。
  8. 【請求項8】 長辺側板部、短辺側板部およびコーナ部
    の順に各々の缶厚みが大きく設定されている請求項6ま
    たは7に記載の電池缶。
  9. 【請求項9】 凸条膨出部は、缶内面からの膨出高さが
    缶厚みの1〜50%に設定されている請求項1〜8の何
    れかに記載の電池缶。
  10. 【請求項10】 凸条膨出部は、その幅を缶内面からの
    膨出高さの1〜30倍に設定されている請求項9に記載
    の電池缶。
  11. 【請求項11】 互いに平行に配置された凸条膨出部の
    間隔は、その幅の2〜20倍に設定されている請求項1
    0に記載の電池缶。
  12. 【請求項12】 有底筒状における開口端から少なくと
    も封口体の底部が挿入される位置までの箇所は、凸条膨
    出部が未形成の平面部になっている請求項1〜11の何
    れかに記載の電池缶。
  13. 【請求項13】 アルミニウムまたはアルミニウム合金
    を素材として形成されている請求項1〜12の何れかに
    記載の電池缶。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13の何れかに記載の電池
    缶を用いて、この電池缶の内部に発電要素を収納し、且
    つ開口部を封口体で液密に封止して構成されている電
    池。
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