JP2003118165A - 光書き込みユニットおよび画像形成装置ならびに光書き込みユニットの駆動方法 - Google Patents

光書き込みユニットおよび画像形成装置ならびに光書き込みユニットの駆動方法

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JP2003118165A
JP2003118165A JP2002206312A JP2002206312A JP2003118165A JP 2003118165 A JP2003118165 A JP 2003118165A JP 2002206312 A JP2002206312 A JP 2002206312A JP 2002206312 A JP2002206312 A JP 2002206312A JP 2003118165 A JP2003118165 A JP 2003118165A
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English (en)
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Koji Masuda
浩二 増田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接する異なる発光素子アレイチップ上に配
置されている発光素子間の距離に誤差が生じた場合で
も、発光素子アレイチップの実装をやり直すことなく、
印字結果の白筋、黒筋を解消できる光書き込みユニット
を提供する。 【解決手段】 結像素子アレイとともに、光書き込みユ
ニットを構成する発光素子アレイの複数の発光素子アレ
イチップ2を基板1上に実装する。各発光ダイオードア
レイチップ2に所定間隔で配列された複数の発光素子3
の露光強度分布における特性値の比較結果が有効画像領
域にわたってあらかじめ設定した範囲に収まるように発
光素子3の発光量が設定される。各発光素子アレイチッ
プ2の端部近傍の発光素子3に対して、所定の特性値の
比較結果が他の部分より大きくまたは、小さくなるよう
に各発光素子3の発光量を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
プリンタ、デジタルFAXなどのデジタル出力機器など
に適用できる光書き込みユニットおよび画像形成装置な
らびに光書き込みユニットの駆動方法に係り、特に、複
数の発光素子を所定の間隔で配列された発光素子アレイ
チップを複数配列してなる発光素子アレイと、結像素子
アレイとからなる光書き込みユニットおよび画像形成装
置ならびに光書き込みユニットの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル複写機、プリンタ、デジ
タルファクシミリなどのデジタル画像出力機器の小型化
に伴い、デジタル書き込みを行うための光書き込みユニ
ットの小型化が要求されている。デジタル書き込み方式
として、現在では大きく分けて2種類に分類することが
できる。その一つは、半導体レーザ等の光源から出射さ
れた光束を光偏向器によって光走査し、走査結像レンズ
によって光スポットを形成する光走査方式である。もう
一つは、発光ダイオード(LED)アレイや有機EL
(エレクトロルミネセンス)アレイ等の発光素子アレイ
から出射された光束を、結像素子アレイによって光スポ
ットを形成する固体光書き込み方式である。
【0003】上記光走査方式は、光偏向器によって光を
走査するため、光路長が大きくなってしまうのに対し、
上記固体光書き込み方式は、光路長を非常に短くするこ
とが可能であるため、光書き込みユニットをコンパクト
に構成することができるというメリットがある。また、
光偏向器のような可動部品を用いないので、騒音を抑え
ることができる(低騒音)というメリットがある。この
固体光書き込み方式の光書き込みユニットは、複数の発
光素子からなる発光素子アレイと、複数の結像素子から
なる結像素子アレイとから構成される。ここで、ロッド
レンズアレイを用いた光書き込みユニットの従来例を図
40に示す。
【0004】この図40に示す光書き込みユニットは、
複数の発光素子を所定間隔で配列した発光素子アレイチ
ップ324を基板323上に配列して、この基板323
を容器321、325内に収納し、各発光素子の発光光
を、ロッドレンズアレイにより構成された結像素子アレ
イ322によって結像して光スポットを形成し、この光
スポットは、像担持体である感光体326に照射され
る。即ち、発光素子アレイとしては、たとえば、一般的
に発光ダイオードを所定の配列ピッチで配列した発光ダ
イオードアレイが用いられている。発光ダイオードアレ
イは、基板上に数十〜百程度の発光ダイオードアレイチ
ップが実装されており、各発光ダイオードアレイチップ
上には、発光ダイオードが数十〜数百個程度、所定間隔
に配列されている。このとき、隣り合う発光ダイオード
アレイチップは、その端部同士の発光ダイオードの間隔
が、上記所定間隔になるように基板上に実装されてい
る。
【0005】図35〜図37は、発光ダイオードアレイ
の概略構成を示したものであり、図35はその平面図、
図36はその断面図、図37は発光ダイオードアレイチ
ップの平面図である。これらの図35〜図37におい
て、基板323上に複数の発光ダイオードアレイチップ
324が実装され、各発光ダイオードアレイチップ32
4には図37に示すように、複数の発光ダイオード32
8が実装されている。各発光ダイオードアレイチップ3
24に隣接して基板323上にドライバIC329,3
30が実装されている。このドライバIC329,33
0により各発光ダイオードアレイチップ324の発光ダ
イオード328が駆動されるようになっている。また、
発光データを送るための信号線を接続するためのコネク
タ327が設けられている。また、上記図40で示した
結像素子アレイ322は、屈折率分布型のロッドレンズ
を複数個束ねたロッドレンズアレイが一般的に用いられ
ている。このロッドレンズアレイは、図38に示すよう
に、ロッドレンズ322a,322bを2列に俵積みに
束ねられ、周囲を側板331a,331bによって保持
されている。ロッドレンズ間には、不透明部材334が
充填され固化される。
【0006】その他の結像素子アレイとしては、図39
に示すように、入射側レンズ面335a、出射側レンズ
面335b、リブ336およびルーフプリズム337が
一体的に形成されたルーフプリズムレンズアレイ(RP
LA)などが提案されている。また、図41に示すよう
に、レンズ338a、338bとレンズ338a′、3
38b′との間にゴースト光となる光を遮るための不透
明部材としての光減衰部材339を備えることもでき
る。ところで、上記固体光書き込み方式の光書き込みユ
ニットに用いられる発光ダイオードアレイチップ324
間の間隙が適当でないため、異なる発光ダイオードアレ
イチップの端部における発光ダイオード同士の距離(ギ
ャップ)が発光ダイオードアレイチップ324上におけ
る各発光ダイオードの間隔(ピッチ)と異なってしまう
場合がある。
【0007】これは、チップを基板上に実装する際に、
チップ間のギャップを正確に制御することは難しいから
である。ギャップを介し隣接する発光ダイオードが離れ
すぎると、発光ダイオードのドラム照射域に隙間が生じ
て印字結果に白筋が生じ、反対に隣接する発光ダイオー
ドが近すぎると、発光ダイオードのドラム照射域の重な
りで印字結果に黒筋が生じる。このため、従来は、基板
へのチップの実装をやり直さなければならないという課
題があった。
【0008】そこで、発光ダイオードアレイチップの端
部に設けられた発光ダイオードの駆動電流を調整するに
当って、発光ダイオードアレイチップの端部の発光ダイ
オードに追加のトランジスタを接続したり、発光時間を
補正する補正回路を設けることも考えられるが、このよ
うな補正回路を設けることは駆動回路が複雑になる。ま
た、複数の発光ダイオードは、有効画像領域全体にわた
って、所定間隔で配列されることが望ましい。この発光
ダイオードの間隔に関して、後述する本発明による実施
の形態の説明で使用する図1を援用して説明する。図1
に示すように、基板1上に複数の発光ダイオードアレイ
チップ2を実装し、各発光ダイオードアレイチップ2に
は、複数の発光ダイオード3が所定の間隔Pをもって実
装することが望ましい。しかし、実際には、この複数の
発光ダイオードアレイチップ2の基板1への実装誤差に
より、発光ダイオードアレイチップ2の実装間隔を均一
にすることができない。
【0009】即ち、隣り合う発光ダイオードアレイチッ
プ2の端部同士の発光ダイオード3の間隔Paが、所定
間隔とは異なってしまう。このような隣り合う発光ダイ
オードアレイチップ2の端部同士の発光ダイオード3の
間隔Paにばらつきが生じると、発光ダイオードアレイ
と結像素子アレイを用いた光書き込みユニットを画像形
成装置に搭載して、露光ユニットとして画像出力を行っ
た場合に、画像パターンとしては、黒い縦線、および白
い縦線が発生し、画像としての品位が低下する。このよ
うな縦線の発生は、上記のように、隣接する発光ダイオ
ードアレイチップ2の端部同士の発光ダイオード3の間
隔Paにばらつきが生じることに起因することに鑑み、
特開平8−118722号公報では、異なる発光ダイオ
ードアレイチップ上に配置されていて、隣接する発光ダ
イオードアレイチップの発光ダイオード間のギャップに
誤差が生じた場合でも、印字結果の白筋や黒筋を解消す
ることが開示されている。
【0010】この公報の場合には、一定のピッチで複数
の発光ダイオードを整列配置した発光ダイオードアレイ
チップを基板上に複数個直線状に配列した発光ダイオー
ドプリントヘッドの各発光ダイオードに駆動電流を供給
する発光ダイオードプリントヘッドの駆動回路におい
て、各発光ダイオードアレイチップの端部の発光ダイオ
ードへ供給する電流を調整する調整手段を設けたもので
ある。このように構成することにより、調整手段で発光
ダイオードの駆動電流を調整することによって、発光ダ
イオードアレイチップの端部の発光ダイオードにおける
発光量を特別に増加あるいは減少させることができ、異
なる発光ダイオードアレイチップ上に配置されながら隣
接する端部の発光素子間の距離が大きく、発光ダイオー
ドのドラム照射域に隙間が生じない場合には、調整手段
によってその発光ダイオードの光量を増加させ、印字結
果に生じる白筋を解消することができるようにしてい
る。しかし、この特開平8−118722号公報の場合
も、調整手段を必要とし、結果として、回路構成が複雑
になる。
【0011】また、発光ダイオードアレイチップの端部
の発光ダイオードのみの光量調整だけを行っているが、
この発光ダイオードのみの光量調整のみでは不充分であ
る。これについて、後述する本発明による実施の形態の
説明に使用する図4を用いて説明すると、隣接する発光
ダイオードアレイチップの繋ぎ目の位置Cを介して、2
本の縦線aに相当する発光ダイオードの発光量を大きく
して画像ドットDを大きくし、発光ダイオードアレイチ
ップの繋ぎ目部分での白筋を目立たなくなったとして
も、その反対側の発光ダイオードの間隔bのところは、
縦線aの画像ドットDが大きくなったことから、黒筋と
して認識してしまう可能性がある。さらに、隣接する発
光ダイオードアレイチップ端部の発光ダイオードの光量
調整だけでは、その調整範囲の点から白筋および黒筋を
目立たなくすることができない可能性がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
では、いずれの場合も異なる発光ダイオードアレイチッ
プの端部の発光ダイオード同士のギャップ間が異なるこ
とに起因する印字結果に白筋や、黒筋が生じた場合に、
発光ダイオードアレイチップを基板に実装し直す必要が
あったり、あるいは発光ダイオードアレイチップのギャ
ップを調整するための調整手段などが必要となり、ある
いは回路構成を複雑化する等の課題がある。本発明は、
上述した事情に鑑みてなされたもので、異なる発光素子
アレイチップ上に配置されていて隣接する発光素子間に
ギャップ(距離)の誤差が生じても、発光素子アレイチ
ップの基板に対する実装へのやり直しをすることなく、
印字結果の白筋や、黒筋を解消することができる光書き
込みユニットおよび画像形成装置ならびに光書き込みユ
ニットの駆動方法を提供することを目的としている。本
発明の請求項1の目的は、印字結果の濃度むらとなる縦
筋を目立ち難くすることができる光書き込みユニットを
提供することにある。
【0013】本発明の請求項2の目的は、特に、発光素
子の発光量を演算手段によって決定された発光量に基づ
いて駆動されることにより、印字結果に濃度むらがなく
なる光書き込みユニットを提供することにある。本発明
の請求項3の目的は、特に、すべての補正値に対する特
性値を測定しなくても、効率よく補正した発光量を求め
ることができる光書き込みユニットを提供することにあ
る。本発明の請求項4の目的は、特に、あらかじめ補正
値に対する特性値を測定しなくてもリアルタイムに効率
よく補正した発光量を求めることができる光書き込みユ
ニットを提供することにある。本発明の請求項5の目的
は、特に、発光素子の発光量を制御するための駆動電流
と、画像処理による出力画像信号を制御するための発光
時間とを切り分けることができ、特に、発光素子アレイ
の内部のROMに補正値が格納されている場合に、外部
から光書き込みユニットに補正値の信号を入力する必要
がなくなる光書き込みユニットを提供することにある。
【0014】本発明の請求項6の目的は、特に、補正値
等により発光素子の発光量を設定するだけでよく、駆動
回路の複雑化を招来することなく、容易にシャープな縦
筋を目立ち難くすることができる光書き込みユニットを
提供することにある。本発明の請求項7の目的は、特
に、発光素子の所定の間隔をP、隣り合う発光素子アレ
イチップの端部同士の発光素子間隔をPaとしたとき、
特に間隔Pと間隔Paとの差が大きい場合において、非
常に効果的にシャープな縦筋を目立ち難くすることがで
きる光書き込みユニットを提供することにある。
【0015】本発明の請求項8の目的は、特に、発光素
子アレイチップの端部近傍の発光素子に対する比較結果
を、効率よく目標とする比較結果に設定することができ
る光書き込みユニットを提供することにある。本発明の
請求項9の目的は、特に、光書き込みユニットを露光装
置として画像形成装置に適用することによって、有効画
像領域全体にわたって、シャープな幅を持った縦筋の目
立ち難い画像形成装置を提供することにある。本発明の
請求項10の目的は、特に、発光素子アレイチップの繋
ぎ目において、発生するシャープな縦筋を目立ち難くす
ることができ、縦筋を認識できない良好な画像が得られ
るように、各発光素子を駆動することができる光書き込
みユニットの駆動方法を提供することにある。
【0016】本発明の請求項11の目的は、特に、発光
素子アレイチップの端部の発光素子だけでなく、端部近
傍の複数の発光素子に対して発光量を設定することによ
り、発光素子アレイチップの実装誤差による縦筋を目立
ち難くするとともに、補正データの分解能を高めなくと
も、濃度むらを目立ち難くし、さらに、有効領域全体に
対して最適に補正された光量で光書き込みすることがで
きる光書き込みユニットを提供することにある。本発明
の請求項12の目的は、特に、露光面積の近似直線の傾
きを求めるための複数の発光素子を等周期に選択するこ
とにより、測定に用いる発光素子数を減らし、測定時
間、演算時間の短縮化を計りながらも、なおかつ濃度む
らのない、低コストな書き込みができる光書き込みユニ
ットを提供することにある。
【0017】本発明の請求項13の目的は、特に、露光
面積の近似直線の傾きを求めるための複数の発光素子の
抽出周期を、M+N(M:選択された発光素子数、N:
選択されなかった発光素子数)発光素子単位とし、かつ
M≦Nとすることにより、測定時間、演算時間の一層の
短縮化を計ることができる光書き込みユニットを提供す
ることにある。本発明の請求項14の目的は、特に、発
光素子アレイの配列間隔を、結像素子アレイの配列間隔
の1/10以下とすることにより、隣接する発光素子に
対する光スポット形状のばらつきを抑え、ある評価幅
(複数の発光素子に相当する距離)において適切に光ス
ポット形状の変動を抽出し、発光素子アレイチップの実
装誤差により生じる縦筋を目立ち難くすることができる
光書き込みユニットを提供することにある。
【0018】本発明の請求項15の目的は、特に、複数
の発光素子に対する露光面積の近似直線をLK〜3LK
の範囲内の距離に相当する複数の発光素子に対して求め
ることにより、結像素子の光学特性の不良を適切に抽出
し、発光素子アレイチップの実装誤差により生じる縦筋
を目立ち難くすることができる光書き込みユニットを提
供することにある。本発明の請求項16の目的は、特
に、隣り合う発光素子アレイチップの端部同士の発光素
子間隔に応じてランク分けを行うと共に、上記ランク分
けによるランク毎に、上記複数の発光素子に対する露光
面積の近似直線の傾きの状態が異なるようにして発光量
を設定することにより、設定すべき近似直線の傾きの状
態を的確に判断し、効率良く発光量の設定ができる光書
き込みユニットを提供することにある。本発明の請求項
17の目的は、特に、隣り合う発光素子アレイチップの
端部同士の発光素子間隔に応じたランクを、上記隣り合
う発光素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔をP
aとするとき、或る2つの所定の発光素子間隔PL、P
H(PL<PH)に対して、Pa<PL、PL≦Pa≦
PH、PH<Paとなるような3つのランクとすること
により、設定すべき近似直線の傾きの状態を的確に判断
するための具体的な目安を与えて、効率良く発光量の設
定ができる光書き込みユニットを提供することにある。
【0019】本発明の請求項18の目的は、特に、発光
素子アレイチップの端部近傍の発光素子の発光量を、P
a>PHのときには発光量が大きくなるように設定し、
また、Pa<PLのときには発光量が小さくなるように
設定することにより、Pa>PHのときには発光量を大
きくし、Pa<PLのときには発光量を小さくするため
の駆動電流を補正値として設定するだけで済ませ、これ
により、駆動回路を複雑化することなく、容易に縦筋を
目立ち難くして、書き込みユニット効率の高い光書き込
みユニットを提供することにある。本発明の請求項19
の目的は、特に、発光素子アレイチップの配列間隔をP
としたとき、PL=0.9P、PH=1.1Pとするこ
とにより、隣り合う発光素子アレイチップの端部同士の
発光素子間隔に応じたランクを明確にし、一層効率良く
発光量を設定することができる光書き込みユニットを提
供することにある。本発明の請求項20の目的は、特
に、結像素子アレイの配列ピッチをLKとすした場合
に、発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子を、
0.5LK〜1.5LK範囲内の距離に相当する複数の
発光素子とすることにより、発光素子アレイチップの端
部近傍の発光素子を明確にし、発光素子アレイチップの
繋ぎ目に生じるシャープ縦筋を目立ち難くすることがで
きる光書き込みユニットを提供することにある。
【0020】本発明の請求項21の目的は、特に、発光
素子アレイチップの端部の発光素子だけでなく、端部近
傍の複数の発光素子に対して発光量を設定することによ
り、発光素子アレイチップの実装誤差による縦筋を目立
ち難くするとともに、補正データの分解能を高めなくと
も、濃度むらを目立ち難くし、さらに、有効領域全体に
対して最適に補正された光量で光書き込みすることがで
きる画像形成装置を提供することにある。本発明の請求
項22の目的は、特に、発光素子アレイチップの端部の
発光素子だけでなく、端部近傍の複数の発光素子に対し
て発光量を設定することにより、発光素子アレイチップ
の実装誤差による縦筋を目立ち難くするとともに、補正
データの分解能を高めなくとも、濃度むらを目立ち難く
し、さらに、有効領域全体に対して最適に補正された光
量で光書き込みすることができる光書き込みユニットの
駆動方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明に係る光書き込みユニットは、上述した目的を達成す
るために、複数の発光素子が所定間隔で配列された発光
素子アレイチップを複数配列してなる発光素子アレイ
と、結像素子アレイとからなる光書き込みユニットにお
いて、上記複数の発光素子に対してこの発光素子の露光
強度分布における所定の特性値の比較結果が、有効画像
領域にわたってあらかじめ設定した範囲に収まるように
上記発光素子の発光量が設定され、上記各発光素子アレ
イチップの端部近傍の発光素子に対して上記所定の特性
値の比較結果が、他の部分よりも大きく、または小さく
なるように、上記各発光素子の発光量を設定することを
特徴としている。請求項2に記載した本発明に係る光書
き込みユニットは、上記各発光素子の発光量が、演算処
理手段によって設定され、この演算処理手段によって決
定された発光量に基づいて上記各発光素子が駆動される
ことを特徴としている。請求項3に記載した本発明に係
る光書き込みユニットは、上記演算処理手段が、上記各
発光素子に対し、発光量に応じて上記特性値を測定した
結果に基づいて上記発光量と上記特性値との相関関係を
導くことを特徴としている。
【0022】請求項4に記載した本発明に係る光書き込
みユニットは、上記演算処理手段が、上記複数の発光素
子の発光量に対する特性値の結果に基づいて、その次の
発光素子の取るべき特性値の範囲を求めることを特徴と
している。請求項5に記載した本発明に係る光書き込み
ユニットは、上記演算処理手段が、駆動電流を補正値と
して上記各発光素子の発光量を決定することを特徴とし
ている。請求項6に記載した本発明に係る光書き込みユ
ニットは、上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発
光素子の発光量を、他の部分よりも大きく、または小さ
くしたことを特徴としている。請求項7に記載した本発
明に係る光書き込みユニットは、上記発光素子の所定間
隔をP、隣り合う発光素子アレイチップの端部同士の発
光素子間隔をPaとしたとき、Pa>1.1P または
Pa<0.9P であるときに、上記各発光素子アレイ
チップの端部近傍の発光素子に対して、発光素子の発光
量を設定することを特徴としている。
【0023】請求項8に記載した本発明に係る光書き込
みユニットは、上記特性値の比較結果に用いる複数の発
光素子の数をNとしたとき、上記各発光素子アレイチッ
プの端部近傍の発光素子の数を、N/2個以上としたこ
とを特徴としている。請求項9に記載した本発明に係る
画像形成装置は、画像を形成するための画像形成装置に
おいて、露光ユニットとして、複数の発光素子が所定間
隔で配列された発光素子アレイチップを複数配列してな
る発光素子アレイと、結像素子アレイとからなる光書き
込みユニットを用いており、上記複数の発光素子に対し
てこの発光素子の露光強度分布における所定の特性値の
比較結果が、有効画像領域にわたってあらかじめ設定し
た範囲に収まるように上記発光素子の発光量が設定さ
れ、上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子
に対して上記所定の特性値の比較結果が、他の部分より
も大きく、または小さくなるように、各発光素子の発光
量が設定された光書き込みユニットを露光ユニットとし
て用いたことを特徴としている。
【0024】請求項10に記載した本発明に係る光書き
込みユニットの駆動方法は、複数の発光素子が所定間隔
で配列された発光素子アレイチップを複数配列してなる
発光素子アレイと、結像素子アレイとからなる光書き込
みユニットの駆動方法において、上記複数の発光素子に
対してこの発光素子の露光強度分布における所定の特性
値の比較結果が、有効画像領域にわたってあらかじめ設
定した範囲に収まるように上記発光素子の発光量を設定
し、上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子
に対して上記所定の特性値の比較結果が、あらかじめ設
定した範囲の上限または下限付近となるように上記発光
素子の発光量を設定することを特徴としている。
【0025】請求項11に記載した本発明に係る光書き
込みユニットは、上述した目的を達成するために、複数
の発光素子が所定間隔で配列された発光素子アレイチッ
プを複数配列してなる発光素子アレイと、結像素子アレ
イとからなる光書き込みユニットにおいて、所定の周期
で抽出した複数の発光素子に対する露光面積の近似直線
の傾きが、有効画像領域にわたってあらかじめ設定した
範囲に収まるように上記発光素子の発光量が設定され、
かつ上記発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子の
発光量を、上記所定の周期で抽出した複数の発光素子に
対する上記露光面積の近似直線の傾きが、隣り合う発光
素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔に応じるよ
うに設定されることを特徴としている。
【0026】請求項12に記載した本発明に係る光書き
込みユニットは、上記露光面積において近似直線の傾き
を求めるための上記複数の発光素子が、等周期に選択さ
れた発光素子であることを特徴としている。請求項13
に記載した本発明に係る光書き込みユニットは、上記等
周期の1周期が、M+N(M:選択された発光素子数、
N:選択されなかった発光素子数)発光素子単位であ
り、かつM≦Nであることを特徴としている。請求項1
4に記載した本発明に係る光書き込みユニットは、上記
発光素子アレイの配列間隔が、結像素子アレイの配列間
隔の1/10以下であることを特徴としている。
【0027】請求項15に記載した本発明に係る光書き
込みユニットは、上記複数の発光素子に対する露光面積
の近似直線が、結像素子アレイの配列間隔をLK[mm]と
して、LK〜3LKの範囲内の距離に相当する複数の発
光素子に対して求められることを特徴としている。請求
項16に記載した本発明に係る光書き込みユニットは、
上記隣り合う発光素子アレイチップの端部同士の発光素
子間隔に応じてランク分けを行うと共に、上記ランク分
けによるランク毎に、上記複数の発光素子に対する露光
面積の近似直線の傾きの状態が異なるようにして発光量
を設定することを特徴としている。請求項17に記載し
た本発明に係る光書き込みユニットは、上記ランク分け
が、上記隣り合う発光素子アレイチップの端部同士の発
光素子間隔をPaとするとき、或る2つの所定の発光素
子間隔PL、PH(PL<PH)に対して、Pa<P
L、PL≦Pa≦PH、PH<Paとなるような3つの
ランクに分けるものであることを特徴としている。
【0028】請求項18に記載した本発明に係る光書き
込みユニットは、上記発光素子アレイチップの端部近傍
の発光素子の発光量が、Pa>PHのときには発光量が
大きくなるように、また、Pa<PLのときには発光量
が小さくなるように、設定されることを特徴としてい
る。請求項19に記載した本発明に係る光書き込みユニ
ットは、上記発光素子アレイチップの配列間隔をPとし
たとき、PL=0.9P、PH=1.1Pとしたことを
特徴としている。請求項20に記載した本発明に係る光
書き込みユニットは、上記発光素子アレイチップの端部
近傍の発光素子は、0.5LK〜1.5LK範囲内の距
離に相当する複数の発光素子であることを特徴としてい
る。
【0029】請求項21に記載した本発明に係る画像形
成装置は、画像を形成するための画像形成装置におい
て、露光ユニットとして、複数の発光素子が所定間隔で
配列された発光素子アレイチップを複数配列してなる発
光素子アレイと、結像素子アレイとからなる光書き込み
ユニットを用いており、所定の周期で抽出した複数の発
光素子に対する露光面積の近似直線の傾きが、有効画像
領域にわたってあらかじめ設定した範囲に収まるように
上記発光素子の発光量が設定され、かつ上記発光素子ア
レイチップの端部近傍の発光素子の発光量を、上記所定
の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面積の近
似直線の傾きが、隣り合う発光素子アレイチップの端部
同士の発光素子間隔に応じるように設定された光書き込
みユニットを露光ユニットとして用いたことを特徴して
いる。
【0030】請求項22に記載した本発明に係る光書き
込みユニットの駆動方法は、複数の発光素子が所定間隔
で配列された発光素子アレイチップを複数配列してなる
発光素子アレイと、結像素子アレイとからなる光書き込
みユニットの駆動方法において、所定の周期で抽出した
複数の発光素子に対する露光面積の近似直線の傾きが、
有効画像領域にわたってあらかじめ設定した範囲に収ま
るように上記発光素子の発光量を設定し、かつ上記発光
素子アレイチップの端部近傍の発光素子の発光量は、上
記所定の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面
積の近似直線の傾きが、隣り合う発光素子アレイチップ
の端部同士の発光素子間隔に応じるように設定すること
を特徴としている。
【0031】
【作用】即ち、本発明の請求項1による光書き込みユニ
ットは、複数の発光素子が所定間隔で配列された発光素
子アレイチップを複数配列してなる発光素子アレイと、
結像素子アレイとからなる光書き込みユニットにおい
て、上記複数の発光素子に対してこの発光素子の露光強
度分布における所定の特性値の比較結果が、有効画像領
域にわたってあらかじめ設定した範囲に収まるように上
記発光素子の発光量が設定され、上記各発光素子アレイ
チップの端部近傍の発光素子に対して上記所定の特性値
の比較結果が、他の部分よりも大きく、または小さくな
るように、上記各発光素子の発光量を設定する。このよ
うな構成により、発光素子アレイチップの端部の発光素
子だけでなく、端部近傍の複数の発光素子に対して発光
量を設定するようにして、発光素子アレイチップの実装
誤差による縦筋を目立ちにくくするとともに、補正デー
タの分解能を高めなくとも、濃度むらを目立ちにくくす
ることができ、かつ有効領域全体に対して最適に補正さ
れた光量で光書き込みが可能となる。
【0032】また、本発明の請求項2による光書き込み
ユニットは、上記各発光素子の発光量が、演算処理手段
によって設定され、この演算処理手段によって決定され
た発光量に基づいて上記各発光素子が駆動される。この
ような構成により、各発光素子の発光量は、露光強度分
布におけるある特性値について、複数の発光素子に対す
る特性値の比較結果を、有効画像領域全体にわたって、
ある所定量内に抑えるための演算処理手段によって決定
され、その発光量に基づいて各発光素子が駆動制御され
るので、特に、濃度むらが目立ちにくい、良好な画像を
得ることが可能となる。本発明の請求項3による光書き
込みユニットは、上記演算処理手段が、上記各発光素子
に対し、発光量に応じて上記特性値を測定した結果に基
づいて上記発光量と上記特性値との相関関係を導く。こ
のような構成により、すべての補正値に対する特性値を
測定しなくとも、効率良く補正値(発光量)を求めるこ
とが可能となる。
【0033】本発明の請求項4による光書き込みユニッ
トは、上記演算処理手段が、上記複数の発光素子の発光
量に対する特性値の結果に基づいて、その次の発光素子
の取るべき特性値の範囲を求める。このような構成によ
り、複数の発光素子に対する特性値の結果をもとに、そ
の次の発光素子の取るべき特性値の範囲を求める演算処
理を含むようにしたので、特に、あらかじめ補正値に対
する特性値を測定しなくとも、リアルタイムに補正値
(発光量)を求めることが可能となる。本発明の請求項
5による光書き込みユニットは、上記演算処理手段が、
駆動電流を補正値として上記各発光素子の発光量を決定
する。このような構成により、複数の発光素子に対する
特性値の結果をもとに、その次の発光素子の取るべき特
性値の範囲を求める演算処理を含むようにしたので、特
に、あらかじめ補正値に対する特性値を測定しなくと
も、リアルタイムに補正値(発光量)を求めることが可
能となる。
【0034】本発明の請求項6による光書き込みユニッ
トは、上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素
子の発光量を、他の部分よりも大きく、または小さくし
ている。このような構成により、駆動回路の複雑化を招
くことなく、容易にシャープな縦筋を目立ちにくくする
ことが可能となる。本発明の請求項7による光書き込み
ユニットは、上記発光素子の所定間隔をP、隣り合う発
光素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔をPaと
したとき、Pa>1.1P または Pa<0.9P で
あるときに、上記各発光素子アレイチップの端部近傍の
発光素子に対して、発光素子の発光量を設定する。この
ような構成により、特に間隔Pと間隔Paとの差が大き
い場合において、発光素子アレイチップの繋ぎ目位置を
挟んだ縦線の間隔(P+Pa)はその他の縦線の間隔2
Pに比べて小さいか、大きくなっているので、特に、非
常に効果的にシャープな縦筋を目立ちにくくすることが
可能となる。
【0035】本発明の請求項8による光書き込みユニッ
トは、上記特性値の比較結果に用いる複数の発光素子の
数をNとしたとき、上記各発光素子アレイチップの端部
近傍の発光素子の数を、N/2個以上としている。この
ような構成により、特に、発光素子アレイチップの端部
近傍の発光素子に対する比較結果を、効率良く目標とす
る比較結果に設定することが可能となる。本発明の請求
項9による画像形成装置は、画像を形成するための画像
形成装置において、露光ユニットとして、複数の発光素
子が所定間隔で配列された発光素子アレイチップを複数
配列してなる発光素子アレイと、結像素子アレイとから
なる光書き込みユニットを用いており、上記複数の発光
素子に対してこの発光素子の露光強度分布における所定
の特性値の比較結果が、有効画像領域にわたってあらか
じめ設定した範囲に収まるように上記発光素子の発光量
が設定され、上記各発光素子アレイチップの端部近傍の
発光素子に対して上記所定の特性値の比較結果が、他の
部分よりも大きく、または小さくなるように、各発光素
子の発光量が設定された光書き込みユニットを露光ユニ
ットとして用いる。このような構成により、光書込ユニ
ットを露光ユニットとして画像形成装置に適用するよう
にしので、特に、有効画像領域全体にわたって、シャー
プな縦筋および幅を持った縦筋(濃度むら)の目立ちに
くい画像形成装置を得ることが可能となる。
【0036】本発明の請求項10による光書き込みユニ
ットの駆動方法は、複数の発光素子が所定間隔で配列さ
れた発光素子アレイチップを複数配列してなる発光素子
アレイと、結像素子アレイとからなる光書き込みユニッ
トの駆動方法において、上記複数の発光素子に対してこ
の発光素子の露光強度分布における所定の特性値の比較
結果が、有効画像領域にわたってあらかじめ設定した範
囲に収まるように上記発光素子の発光量を設定し、上記
各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子に対して
上記所定の特性値の比較結果が、あらかじめ設定した範
囲の上限または下限付近となるように上記発光素子の発
光量を設定する。このような構成により、特に、発光素
子アレイチップの繋ぎ目において発生するシャープな縦
筋を目立ちにくくすることができ、縦筋の認識できない
良好な画像が得られるように各発光素子を駆動すること
が可能となる。
【0037】また、本発明の請求項11による光書き込
みユニットは、所定の周期で抽出した複数の発光素子に
対する露光面積の近似直線の傾きが、有効画像領域にわ
たってあらかじめ設定した範囲に収まるように上記発光
素子の発光量が設定され、かつ上記発光素子アレイチッ
プの端部近傍の発光素子の発光量を、上記所定の周期で
抽出した複数の発光素子に対する上記露光面積の近似直
線の傾きが、隣り合う発光素子アレイチップの端部同士
の発光素子間隔に応じるように設定される。このような
構成により、発光素子アレイチップの端部の発光素子だ
けでなく、端部近傍の複数の発光素子に対して発光量が
設定され、特に、発光素子アレイチップの実装誤差によ
る縦筋を目立ち難くするとともに、補正データの分解能
を高めなくとも、濃度むらを目立ち難くし、さらに、有
効領域全体に対して最適に補正された光量で光書き込み
することが可能となる。
【0038】また、本発明の請求項12による光書き込
みユニットは、上記複数の発光素子を、等周期に選択さ
れる発光素子としている。このような構成により、露光
面積の近似直線の傾きを求めるための複数の発光素子が
等周期に選択され、特に、測定に用いる発光素子数を減
らし、測定時間、演算時間の短縮化を計りながらも、な
おかつ濃度むらのない、低コストな書き込みが可能とな
る。また、本発明の請求項13による光書き込みユニッ
トは、上記等周期の1周期を、M+N(M:選択された
発光素子数、N:選択されなかった発光素子数)発光素
子単位とし、かつM≦Nとする。このような構成によ
り、特に、測定時間、演算時間の一層の短縮化を計るこ
とが可能となる。
【0039】また、本発明の請求項14による光書き込
みユニットは、上記発光素子アレイの配列間隔を、結像
素子アレイの配列間隔の1/10以下とする。このよう
な構成により、特に、隣接する発光素子に対する光スポ
ット形状のばらつきを抑え、ある評価幅(複数の発光素
子に相当する距離)において適切に光スポット形状の変
動を抽出し、発光素子アレイチップの実装誤差により生
じる縦筋を目立ち難くすることが可能となる。
【0040】また、本発明の請求項15による光書き込
みユニットは、上記複数の発光素子に対する露光面積の
近似直線を、結像素子アレイの配列間隔をLK[mm]とし
て、LK〜3LKの範囲内の距離に相当する複数の発光
素子に対して求める。このような構成により、特に、結
像素子の光学特性の不良を適切に抽出し、発光素子アレ
イチップの実装誤差により生じる縦筋を目立ち難くする
ことを可能にしている。
【0041】また、本発明の請求項16による光書き込
みユニットは、上記隣り合う発光素子アレイチップの端
部同士の発光素子間隔に応じてランク分けを行うと共
に、上記ランク分けによるランク毎に、上記複数の発光
素子に対する露光面積の近似直線の傾きの状態が異なる
ようにして発光量を設定する。このような構成により、
特に、設定すべき近似直線の傾きの状態が的確に判断さ
れ、効率の良い発光量の設定が可能となる。また、本発
明の請求項17による光書き込みユニットは、上記ラン
ク分けが、上記隣り合う発光素子アレイチップの端部同
士の発光素子間隔をPaとするとき、或る2つの所定の
発光素子間隔PL、PH(PL<PH)に対して、Pa
<PL、PL≦Pa≦PH、PH<Paとなるような3
つのランクに分ける。このような構成により、特に、設
定すべき近似直線の傾きの状態を的確に判断するための
具体的な目安が与えられるので、効率の良い発光量の設
定が可能となる。
【0042】また、本発明の請求項18による光書き込
みユニットは、上記発光素子アレイチップの端部近傍の
発光素子の発光量が、Pa>PHのときには発光量が大
きくなるように、また、Pa<PLのときには発光量が
小さくなるように、設定する。このような構成により、
特に、Pa>PHのときには発光量を大きくし、Pa<
PLのときには発光量を小さくするための駆動電流を補
正値として設定するだけで済ませ、これにより、駆動回
路を複雑化することなく、容易に縦筋を目立ち難くし
て、書き込みユニットの効率を高めることが可能とな
る。また、本発明の請求項19による光書き込みユニッ
トは、上記発光素子アレイチップの配列間隔をPとした
とき、PL=0.9P、PH=1.1Pとする。このよ
うな構成により、特に、隣り合う発光素子アレイチップ
の端部同士の発光素子間隔に応じたランクを明確にし、
一層効率の良い発光量の設定が可能となる。
【0043】また、本発明の請求項20による光書き込
みユニットは、上記発光素子アレイチップの端部近傍の
発光素子を、0.5LK〜1.5LK範囲内の距離に相
当する複数の発光素子とする。このような構成により、
特に、発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子を明
確にし、発光素子アレイチップの繋ぎ目に生じるシャー
プな縦筋を目立ち難くすることを可能にする。また、本
発明の請求項21による画像形成装置は、露光ユニット
として、複数の発光素子が所定間隔で配列された発光素
子アレイチップを複数配列してなる発光素子アレイと、
結像素子アレイとからなる光書き込みユニットを用い、
所定の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面
積の近似直線の傾きが、有効画像領域にわたってあらか
じめ設定した範囲に収まるように上記発光素子の発光量
を設定し、かつ上記発光素子アレイチップの端部近傍の
発光素子の発光量を、上記所定の周期で抽出した複数の
発光素子に対する露光面積の近似直線の傾きが、隣り合
う発光素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔に応
じるように設定する。このような構成により、特に、発
光素子アレイチップの端部の発光素子だけでなく、端部
近傍の複数の発光素子に対して発光量が設定されるの
て、発光素子アレイチップの実装誤差による縦筋を目立
ち難くなり、また、補正データの分解能を高めなくと
も、濃度むらを目立ち難くし、さらに、有効領域全体に
対して最適に補正された光量で光書き込みすることがで
きる画像形成装置を得ることが可能となる。
【0044】また、本発明の請求項22による光書き込
みユニットの駆動方法は、所定の周期で抽出した複数の
発光素子に対する露光面積の近似直線の傾きが、有効画
像領域にわたってあらかじめ設定した範囲に収まるよう
に上記発光素子の発光量を設定し、かつ上記発光素子ア
レイチップの端部近傍の発光素子の発光量を、上記所定
の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面積の近
似直線の傾きが、隣り合う発光素子アレイチップの端部
同士の発光素子間隔に応じるように設定する。このよう
な構成により、特に、発光素子アレイチップの実装誤差
による縦筋を目立ち難くするとともに、補正データの分
解能を高めなくとも、濃度むらを目立ち難くし、さら
に、有効領域全体に対して最適に補正された光量で光書
き込みができるように光書き込みユニットを駆動するこ
とが可能となる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に基づ
き、図面を参照して本発明に係る光書き込みユニットお
よび画像形成装置ならびに光書き込みユニットの駆動方
法を詳細に説明する。まず、本発明による実施の形態の
具体的説明に先立ち、本発明の理解を容易にするため
に、本発明の概要、本発明の発明者等によって実行され
た実験内容、および発明する過程において、発見された
事象等について説明する。先に図1を参照して説明した
ように、複数の発光ダイオード3等の発光素子は、有効
画像領域全体にわたって、所定間隔で配列されることが
望ましい。本発明に適用される発光素子としては、発光
ダイードに限るものではないから、以下の説明では、発
光素子として説明する。この発光素子の間隔に関して、
図1に示すように、基板1上に複数の発光素子アレイチ
ップ2を実装し、各発光素子アレイチップ2には、複数
の発光素子3が所定の間隔Pをもって実装されることが
望ましい。
【0046】しかし、実際には、この複数の発光素子ア
レイチップ2の基板1への実装誤差により、発光素子ア
レイチップ2の間隔を均一にすることができない。即
ち、隣り合う発光素子アレイチップ2の端部同士の発光
素子3の間隔Paが、所定間隔Pとは異なってしまう。
そこで、本発明の発明者等は、発光素子アレイと結像素
子アレイを用いた光書き込みユニットを画像形成装置に
搭載し、露光ユニットとして画像出力を行った。画像パ
ターンとしては、1on2off、即ち、1ドット発
光、2ドット非発光を繰り返したパターンで、感光体の
送り方向に平行な縦線画像である。この画像において
は、感光体の送り方向に黒筋や白筋が見られる。この縦
筋の状態は、その様子から2種類に分けることができ
る。1つは0.5〜1mm程度の幅を持った縦筋であり、
もう1つは非常にシャープな縦筋である。発生要因とし
て、前者は濃度むらによるもの、後者は縦線間隔のばら
つきによるものと見て取れる。
【0047】前者の縦筋は、光スポットの露光強度分布
における特性値の比較結果と画像上に見られる濃度むら
との対応関係によって発生しており、「複数の発光素子
に対して当該発光素子の露光強度分布における所定の特
性値の比較結果が、有効画像領域にわたってあらかじめ
設定した範囲に収まるように上記発光素子の発光量を設
定する」ことによって、濃度むら(即ち縦筋)を目立ち
にくくすることができる。また、後者の縦筋に対して、
発明者等は画像を解析した結果、縦線間隔とシャープな
縦筋との間にある関係があることを見出した。即ち、縦
線間隔がある間隔以下になると、人間の目には黒筋と認
識でき、またある間隔以上になると、人間の目には白筋
と認識できるのである。この縦線間隔は、いわば、光書
き込みユニットから露光される光スポットの間隔に他な
らない。発光素子アレイと結像素子アレイによって構成
される光書き込みユニットでは、結像素子として、所謂
等倍結像素子が用いられ、所定間隔に配列された発光素
子の像を、そのまま(等倍で)光スポットとして結像す
る。
【0048】したがって、発光素子の間隔のばらつき
が、縦線間隔のばらつきを引き起こしているのである
(なお、結像素子アレイの結像特性のばらつきによって
も光スポット位置は若干のばらつきを引き起こす。)。
さらに、シャープな縦筋が認識できる部分、および認識
できない部分について、縦線間隔と発光素子間隔との関
係を実験により求めた。その結果、発光素子の所定間隔
をP(600dpiのとき、P=42.3μm)、隣り合う発光素子ア
レイチップとしての発光ダイオードアレイチップの端部
同士の発光素子の間隔をPaとすると、Pa < 0.9
P のときに黒筋が認識され、Pa>1.1P のときに
白筋が認識された。次に、発光素子アレイチップ端部の
発光素子の光量調整により、縦筋(白筋、黒筋)を目立
たなくする方法について説明する。
【0049】図2において、繋ぎ目位置Cにおいて、隣
り合う発光素子アレイチップの端部同士の発光素子の間
隔Paが、所定間隔Pより小さい場合、即ちPa<Pの
場合、および図3において、繋ぎ目位置Cにおいて、名
値隣り合う発光素子アレイチップの端部同士の発光ダイ
オードの間隔Paが、所定間隔Pより大きい場合、即ち
Pa>Pの場合の画像ドットDを模式的に示す。これら
の図2、図3では、画像パターンとして、例えば1o
n、1off(1ドット発光、1ドット非発光)を繰り
返したパターンで、像担持体(感光体)の送り方向に平
行な縦線画像である。図2に示すように、Pa<Pの場
合には、発光素子アレイの繋ぎ目位置Cを挟んだ縦線の
間隔(P+Pa)は、その他の部分の縦線間隔(2P)
に比べ小さくなっており、シャープな黒筋として認識さ
れる。一方、図3に示すように、Pa>Pの場合には、
発光ダイオードアレイの繋ぎ目位置Cを挟んだ縦線の間
隔(P+Pa)は、その他の部分の縦線間隔(2P)に
比べ大きくなっており、シャープな白筋として認識され
る。これを目立たなくするために、各縦線を形成してい
る画像ドットDを変化させることができる。即ち、図2
に示すPa<Pの場合には、縦線間隔が小さいことによ
って濃く見えるものを、薄くして黒筋を目立たなくする
のである。
【0050】具体的には、この縦線に相当する発光素子
の発光量を小さくし、画像ドットDの大きさを小さくす
ることができる。したがって、この縦線部分とその周辺
部との濃度差を小さくし、縦筋を目立ちにくく(認識で
きなく)することができる。また、図3に示すように、
Pa>Pの場合には、縦線間隔が大きいことによって白
筋が見えるものを、この縦線に相当する発光素子の発光
量を大きくして画像ドットを大きくし、その部分を濃く
見せることにより、白筋を目立たなくするのである。し
かし、上記特開平8−118722号公報に関して述べ
たように、発光素子アレイチップの端部の発光素子のみ
の光量調整だけでは不十分である。その理由を示す。即
ち、図4に示すように、2本の縦線aに相当する発光素
子の発光量を大きくして画像ドットDを大きくし、発光
素子アレイチップの繋ぎ目位置Cの部分での白筋が目立
たなくなったとしても、その反対側の間隔bの所は、縦
線aの画像ドットが大きくなったことから、黒筋として
認識してしまう可能性がある。
【0051】さらに、別の理由として、発光素子アレイ
チップの端部の発光素子の光量調整だけでは、その調整
範囲の点から白筋および黒筋を目立たなくすることがで
きない可能性がある。したがって、本発明では、発光素
子アレイチップの端部のみの発光素子だけではなく、端
部近傍の複数の発光素子を用いることにより、発光素子
アレイチップの実装誤差による縦筋(後者のシャープな
縦筋)を目立ちにくくするとともに、補正データの分解
能を高めなくとも、濃度むら(前者の幅を持った縦筋)
を目立ちにくくすることができ、かつ有効領域全体に対
して最適に補正された光量で光書き込み可能な光書き込
みユニットを提供することにある。また、駆動回路を複
雑化することなく、容易にシャープな縦筋を目立ちにく
くすることができる。次に、本発明の実施の形態の具体
的説明に移行する。まず、請求項1、請求項6、請求項
7、請求項8、請求項10の発明に対応する実施の形態
について説明する。
【0052】本発明では、上記の発光素子アレイチップ
の端部の発光素子のみの光量設定だけでは縦筋を目立た
なくするのは不十分である点を解決するために、発光素
子アレイチップの端部の発光素子のみの発光量を設定す
るのではなく、各発光素子アレイチップの端部近傍の複
数の発光素子に対して発光量を設定する。即ち、図5に
示すように、発光素子アレイチップの端部近傍の複数の
発光素子に対して発光量を設定する。この設定手順につ
いて説明する。図4に示した不具合をなくすため、隣接
する発光素子アレイチップの繋ぎ目位置Cを介する端部
同士の発光素子の間隔Paと所定間隔Pとの関係におい
て、Pa>Pである場合には、図5に示すように発光素
子アレイチップの端部近傍Xの左側の発光素子X1から
右側の発光素子Xn、そして発光素子アレイチップの端
部近傍Yの左側の発光素子Y1から右側の発光素子Yn
にわたって、これらの発光素子X1〜Ynまでの複数の
発光素子に対して発光量を設定する。このとき、発光素
子アレイチップの端部同士の発光素子の間隔Paによる
シャープな縦筋を目立たなくすると同時に、濃度むらに
よる幅を持った縦筋も目立たなくする必要がある。
【0053】後者においては、複数の発光素子に対して
当該発光素子の露光強度分布における所定の特性値の比
較結果が、有効画像領域にわたってあらかじめ設定した
範囲に収まるように上記発光素子の発光量が設定するこ
とが必要である(請求項1に対応する)。さらに、前者
に対し、発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子に
対する比較結果が、他の部分(発光素子アレイチップの
端部近傍以外)の比較結果よりも大きく、または小さく
なるようにして、シャープな縦筋を目立たなくする(請
求項6に対応する)。発光素子の露光強度分布における
所定の特性値として、ある閾値における露光面積を用
い、比較結果として複数の発光素子に対する移動平均を
用いたとして、図6を用いて説明する。ここで、図7の
露光面積の模式図に示すように、「ある閾値における露
光面積」とは、露光強度分布において、ある閾値で切断
したときの断面積のことを言う。
【0054】発光素子アレイチップの端部近傍以外の発
光素子(具体的には発光素子アレイチップの中央部付
近)は、濃度むらによる幅を持った縦筋を低減するため
に、複数の発光素子に対する露光面積の移動平均をあら
かじめ設定した範囲に収まるように発光量は設定されて
いる。一般的には、その設定した範囲の中央値付近を狙
って設定されるのが普通である。このとき設定した範囲
の中央値をSCとすると、露光面積の移動平均はSC付
近に分布する。Pa>Pとすると、発光素子アレイチッ
プの端部近傍の発光素子は、画像ドットを大きくして、
発光素子アレイチップの繋ぎ目位置Cに発生するシャー
プな白筋を目立たなくしたい。したがって、画像ドット
を大きくするために、発光量を大きくしたい。即ち、露
光面積が大きくなることに他ならず、当然その移動平均
も大きくなる。即ち、発光量が大きくなることによっ
て、図8に示す露光面積の模式図に示すように、ある閾
値での露光面積は大きくなる(露光面積A→露光面積
B)。
【0055】このときの露光面積の移動平均をSとする
と、発光素子アレイチップの端部近傍では、図6で示す
ように移動平均Sを上記設定した範囲の上限SHまで取
ることが許されている。したがって、 SC<S<SH、 即ち、上限SHを超えない範囲で、中央値SCより大き
な値を取ることにより、シャープな白筋および、幅を持
った縦筋(濃度むら)を目立たなくすることができる。
さらに、発光素子アレイチップ端部での移動平均S0
は、 (SH+SC)/2 < S0 < SH とすることができ、より効果的にシャープな白筋を目立
たなくすることが可能である。また、Pa<Pの場合に
は、発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子は、画
像ドットを小さくして、発光素子アレイチップの繋ぎ目
に発生するシャープな黒筋を目立たなくしたい。したが
って、画像ドットを小さくするために、発光量も小さく
したい。
【0056】即ち、露光面積が小さくなることに他なら
ず、当然その移動平均も小さくなる。発光素子アレイチ
ップの端部近傍では、移動平均Sは、上記設定した範囲
の下限SLまで取ることが許されている。したがって、 SL<S<SC、 即ち、下限SLを超えない範囲で、中央値SCより小さ
な値を取ることにより、シャープな黒筋および、幅を持
った縦筋(濃度むら)を目立たなくすることができる。
さらに、発光素子アレイチップ端部での移動平均S0a
は、 SL < S0a < (SL+SC)/2 とすることができ、より効果的にシャープな黒筋を目立
たなくすることが可能である(請求項10に対応す
る)。ここで、PaとPの大小関係の判断については、
以下のようにすることができる。
【0057】1つの方法として、発光素子アレイとして
の発光素子アレイにおいて、発光素子アレイチップの端
部の発光素子の間隔をあらかじめ測定しておくことがで
きる。また、別の方法として、発光素子アレイと結像素
子アレイとからなる光書き込みユニットにおいて、発光
素子アレイチップの端部の発光素子を発光させ、結像素
子アレイによって結像された光スポットの間隔(たとえ
ば、光スポットの重心間隔)を測定することができる。
このときには、光スポットの間隔を、上記PaおよびP
と置き換えて考えることができる。一般に、光書き込み
ユニットの状態で各発光素子を発光させ、得られる光ス
ポットの露光強度、または露光強度分布の測定を行い、
光書き込みユニットの調整を行っている。この際に測定
された露光強度分布から、光スポットの重心間隔を導出
することは容易である。また、この方法によれば、発光
素子アレイチップの端部の発光素子の間隔だけでなく、
結像素子アレイによる結像特性のばらつきも含めて、各
発光素子の発光量の設定を行うことができ、望ましい。
【0058】さらに、別の方法として、光書き込みユニ
ットを搭載した画像形成装置において、あらかじめ縦線
画像を出力して、縦線間隔を測定することができる。こ
のときには、縦線間隔を、上記PaおよびPと置き換え
て考えることができる。この方法によれば、光書き込み
ユニットだけでなく、画像形成装置の影響も含めて、各
発光素子の発光量の設定を行うことができる。上記はP
とPaとの差が大きい場合、特に|P−Pa|>0.1
Pの場合において非常に効果的にシャープな縦筋を目立
たなくすることができる(請求項8に対応する)。もち
ろんPとPaの差が小さい場合(P≒Pa)には、S0
やS0aは敢えて上述の範囲を取らなくとも縦筋を低減
することはできる。なお、上記の説明において、特性値
として露光面積を用いたが、それ以外の特性値を用いて
もよく、図9に示すように配列方向断面または配列直交
方向断面での露光幅(PSF)や、図10に示すように
配列方向または配列直交方向に積算された露光幅(LS
F)とすることもできる。
【0059】露光幅(LSF)は、図9で示した配列方
向および配列直交方向の断面の露光幅(PSF)よりも
分布全体の強度の情報がより盛り込まれた特性値となっ
ている。また、露光幅や露光面積といった幾何的な形状
を表す特性値の他に、量を表す特性値として積分露光量
やピーク露光量とすることもできる。ここで、積分露光
量は、図11に示すようにある閾値以上の露光量の積分
値である積分露光量や、図12に示すようにある所定幅
以内の露光量の積分値である積分露光量とすることがで
きる。もちろん、上述した特性値を複数用いてもよい
し、複数の特性値の組み合わせでもよい。たとえば、配
列方向断面での露光幅(PSF)と配列直交方向断面で
の露光幅(PSF)の2つの特性値をそれぞれある所定
量内に抑えても良いし、露光面積と積分露光量をある関
係で結んだ関係式によって導かれるある特性値をある所
定量内に抑えても良い。また、上述の説明において、比
較結果として、複数の発光素子に対する移動平均を用い
たが、それ以外の比較結果として近似直線の傾きとする
こともできる。
【0060】これら特性値と比較結果を決める際には、
画像との対応を見極めて選定することが望ましい。次
に、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5の発明に
対応する実施の形態について説明する。演算処理手段に
よって各発光素子の発光量を決定し、その発光量に基づ
いて各発光素子を駆動制御する光書込ユニットに対応
し、その演算処理を具体的に説明する。具体例1とし
て、図13にその演算処理手順を示すフローチャートに
沿って説明する。まず、各発光素子に対し、2つの補正
値(ここで、補正値は4ビット;0〜15を持ち、補正
値に応じて駆動電流を制御することができる)をそれぞ
れ与えて発光し、各々の補正値に対して、露光強度分布
におけるある特性値を測定する(ステップS1)。この
測定方法については、2次元CCDや1次元CCD、ま
たはスリットを用いた既知の方法により測定できる(請
求項2に対応する)。
【0061】この測定結果より、各発光素子に対する、
補正値と特性値との相関曲線を作成する(ステップS
2)。この相関曲線をもとに、複数の発光素子に対する
特性値の比較結果が、有効画像領域全体にわたって、あ
る所定量内に抑えられるように演算処理を行い、各発光
素子に対する補正値を求めることができる(ステップS
3)。すわなち発光量を求めることができる(ステップ
S4)。即ち、請求項3に対応する。これについて、さ
らに具体的に説明する。補正値と特性値との相関曲線を
示す図14に示すように、有効画像領域内の発光素子に
対して、2つの補正値mおよびnを与え、露光強度分布
におけるある特性値を測定する。測定手順として、ま
ず、発光素子iに補正値mを与えて発光させ、露光強度
分布におけるある特性値を測定し、その測定結果をPi
mとする。続いて、補正値をnに変更して発光させ、特
性値を測定する(Pin)。次に、発光素子jに補正値
mを与えて発光させ、特性値を測定し(Pjm)、続い
て補正値をnに変更して発光させ、特性値を測定する
(Pjn)。発光素子kについても同様に測定して、P
km、Pknを求める。以降、同様にして、有効画像領
域内の全発光素子について測定する。
【0062】この測定手順の他に、発光素子iに補正値
mを与えて発光させ、特性値を測定し(Pim)、続い
て発光素子jにも補正値mを与えて発光させ、特性値を
測定し(Pjm)、さらに発光素子kにも補正値mを与
えて発光させ、特性値を測定し(Pkm)、以降、全発
光素子について測定する。次に、補正値nを全発光素子
i、j、k、・・・にそれぞれ与えて発光させ、特性値
を測定する(Pin、Pjn、Pkn、・・・)という
手順でも測定することができる。この測定結果から、全
発光素子i、j、k、・・・に対して、各々補正値と特
性値との相関曲線を作成する。ここでは、相関曲線を一
次直線とする。したがって、発光素子iに対する傾きを
ai、切片biとして、 Pim=ai×m+bi Pin=ai×n+bi の連立方程式を解くことにより、傾きai、切片biを
求めることができる。同様にして、発光素子j、k、・
・・に対しても、傾きaj、ak、・・・、切片bj、
bk、・・・を求めることができ、図14に示す補正値
と特性値との相関曲線が作成することができる。
【0063】この各発光素子i、j、k、・・・に対す
る相関曲線から、任意の補正値qに対して、特性値Pi
q、Pjq、Pkq、・・・を求めることができる(図
15参照)。即ち、 Piq=ai×q+bi Pjq=aj×q+bj Pkq=ak×q+bk ・ ・ ・ この結果から、複数の発光素子に対する特性値の比較結
果が、有効画像領域全体にわたって、ある所定量内に抑
えられるように演算処理を行い、各発光素子に対する補
正値を求める。
【0064】次に、その演算処理について説明する。簡
単のため、複数の発光素子に対する特性値の比較結果
を、3つの発光素子に対する特性値の最小二乗近似での
一次直線(近似直線)の傾きとする。ここでは、発光素
子i、jおよびkについて、3つの特性値Piu、Pj
vおよびPkwから、その近似直線の傾きを求めること
ができ、その傾きをHuvwとする(uは発光素子iに
対する補正値、vは発光素子jに対する補正値、wは発
光素子kに対する補正値)。即ち、H000はPi0、Pj
0、Pk0に対する近似直線の傾きであり、H001は、P
i0、Pj0、Pk1に対する近似直線の傾きであり、H0
02はPi0、Pj0、Pk2に対する近似直線の傾きであ
る(図16参照)。このようにして、u、v、wを各々
0〜15まで振ったときのすべての傾きHuvwを求め
る。さらに、所定量の範囲をHL〜HHとすれば、 HL≦Huvw≦HH となるような補正値u、v、wの組を求める(請求項4
に対応する)。
【0065】次に、発光素子をシフトして、3つの発光
素子j、k、lについて同様の処理を行い、傾きHvw
x(xは、発光素子lに対する補正値)が所定量の範囲
内に抑えられるような補正値を求める。これを有効画像
領域全体の発光素子にわたって満足するように、各発光
素子に対する補正値を求めていく。即ち、各発光素子に
対する発光量を求めることができる。また、補正値に対
する特性値を求める際に、与える補正値を増やせば相関
曲線は精度の高いものとなるが、測定に要する時間が必
要となる。したがって、あらかじめどのような相関曲線
になるのか把握しておき、補正値に対する特性値が一次
直線でよく近似できるようであれば、2つの補正値を与
えればよく、一次直線で近似できなければ、3つ以上の
補正値を与えて相関曲線を導く必要がある。現実的に
は、2〜4つ程度が望ましい。
【0066】さらに、特性値として、露光幅(LSF)
等を選択する場合には、スリット等を用いた1次元の露
光強度分布測定を行うことにより、測定の高速化が計れ
る。別の具体例2として、図17に示すフローチャート
に沿って演算処理手段の処理手順について説明する。各
発光素子に対し、1つの補正値を与えて発光し、その補
正値に対して、露光強度分布におけるある特性値を求め
るために、2次元CCD等を用いて2次元の露光強度分
布を測定する。駆動電流と発光量とはほぼ比例関係にあ
るため、補正値の1ステップに対する駆動電流の増減が
わかれば、補正値の1ステップに対する発光量の増減も
わかる。ここで、発光量の増減(駆動電流と発光量との
比例定数にあたる)が各発光素子ごとに等しければよい
が、実際には各発光素子ごとの比例定数は異なる。した
がって、この定数をあらかじめ測定しておく必要があ
る。その方法として、発光素子アレイチップを製造する
際、プロービングテストと呼ばれる検査工程において、
ウェハの状態で発光素子が発光するかどうかのチェック
を行っている。
【0067】通常では、ある1種類の駆動電流を与えて
発光させ、その時の発光量を基に、発光素子アレイチッ
プを発光量ごとにランク分けしたり、選別したりしてい
る。しかし、この時に2種類の駆動電流を与えて発光さ
せ、各発光素子ごとの駆動電流と発光量との比例定数を
測定し、そのデータを保存しておくことができる{ステ
ップS11(請求項5に対応する)}。さらに、発光量
の増減に対し、露光強度分布自体の形は変わらず、強度
が変化することに関して、図18に、補正値mのときの
配列方向断面での露光強度分布と、別の補正値nのとき
の配列方向断面での露光強度分布変化の模式図で示す。
したがって、1つの補正値mに対する露光強度分布が測
定されれば、その他の補正値に対する露光強度分布を計
算により求めることが可能であり、露光強度分布におけ
る特性値も求めることができる(ステップS12)。こ
の結果から、補正値と特性値との相関曲線を作成する
(図19)。以上の方法では、1つの補正値に対する測
定のみで良い(ステップS13)。
【0068】また、具体例1と同様に、各発光素子に対
し、2つの補正値を与えて発光し、その補正値に対して
露光強度分布におけるある特性値を求めるために、2次
元の強度分布を測定する。駆動電流と発光量とはほぼ比
例関係にあるため、この2つの補正値(2種類の駆動電
流に当たる)の2次元強度分布から、その他の補正値で
の2次元強度分布を計算により求めることが可能であ
る。したがって、露光強度分布における特性値を求める
ことができ、その結果から補正値と特性値との相関曲線
を作成することができる。以上の方法では駆動電流と発
光量との比例定数を測定する必要はない。以上のように
して求めた相関曲線をもとに、複数の発光素子に対する
特性値の比較結果が、有効画像領域全体にわたって、あ
る所定量内に抑えられるように演算処理を行い、各発光
素子に対する補正値、すわなち発光量を求めることがで
きる(ステップS14、ステップS15)。これ以降の
演算処理方法は、上記具体例1に示した方法と同様に行
うことができる。
【0069】この方法であれば、露光強度分布からすべ
ての補正値に対する特性値が導出できるので、相関曲線
にも高い精度が得られる。次に、別の具体例3として、
図20示すフローチャートにしたがって説明する。この
方法は、ある補正値に対する特性値をあらかじめ測定し
なくとも、順次、各発光素子に対する補正値を決定して
いく方法である。発光素子(k−1)までの補正値は決定
されているとする。次に補正値を求めたい発光素子kに
対し、(k−s+1)から(k−1)までの(s−1)個の発
光素子に対する特性値から、(k−s+1)〜kまでのs
個の発光素子に対する特性値の比較結果がある所定量内
に抑えられるために、発光素子kが取るべき特性値の範
囲を求める(ステップS21)。次いで、発光素子kを
発光させ、その補正値に対する特性値を測定し(ステッ
プS22)、取るべき特性値の範囲を満たす補正値を求
める(ステップS23)。
【0070】このとき、複数の補正値に対する特性値
が、取るべき特性値の範囲を満たすときには、最も望ま
しい補正値を選択することができる。この操作を順次繰
り返すことによって、有効画像領域全体にわたって補正
値を決定していき、その補正値に基づいて発光素子の発
光量を求めることができる(ステップS24)。これに
ついて、具体的に説明する。簡単のため、複数の発光素
子に対する特性値の比較結果を、3つの発光素子に対す
る特性値の最小二乗近似での一次直線(近似直線)の傾
きとする。ここで、3つの発光素子をi、jおよびkと
する。2つの発光素子i、jの補正値はすでに決定され
ており、その特性値をPi、Pjとする。次に、発光素
子i、jの特性値から、3つの発光素子に対する近似直
線の傾きHが、所定量の範囲(HL〜HH)に抑えられ
るような、発光素子kが取るべき特性値の範囲を求める
ことができ、その範囲はPL〜PHとなる。
【0071】次に、発光素子kを発光させ、その補正値
に対する特性値を測定し、その特性値がPL〜PHの範
囲を満たす補正値を求めるのである(図21参照)。こ
の図21の場合、その補正値は「6」または「7」であ
る。該当する補正値が複数ある場合には、例えば、傾き
が「0」に近い方を選択することもできるし、または、
発光素子(i−1)、i、jの特性値から求められる近似
直線の傾き「H1」に近くなる方を選択することもでき
る。この操作を順次繰り返すことによって、有効画像領
域全体にわたって補正値を決定していくことができる。
なお、(s−1)番目までの発光素子の補正値は、上記方
法とは別に決定しておけばよい。2番目の発光素子の補
正値は、1番目の発光素子に対する特性値をもとに決定
し、3番目の発光素子の補正値は、1番目および2番目
の発光素子に対する特性値をもとに決定し、以下、(s
−1)番目の発光素子の補正値までは、それより前方の
発光素子に対する特性値をもとに決定しておけばよい。
【0072】また、この方法では、順次、前方の発光素
子から補正値を求めていくため、比較結果の条件しだい
では、後方へ行くにしたがって不適当な値を取り得るこ
とも考えられる。このようなことが考えられる場合に
は、例えば、発光素子kが取るべき特性値Pkが、1番
目の発光素子の特性値P1に対して、大きく外れないよ
うにする(例えば、0.8×P1≦Pk≦1.2×P1)等の
付加処理を行うこともできる。上記のいずれの具体例に
おいても、補正値によって駆動電流を制御して発光量を
変えていたが、発光時間を制御して発光量を変えること
ができるので、補正値によって発光時間を制御すること
もできるし、駆動電流と発光時間との組み合わせとする
こともできる。上記各発光素子に対する補正値(補正値
で発光量を制御する)は、光書き込みユニットの内部の
ROMに格納する場合もあるし、光書き込みユニットの
外部(たとえば、画像形成装置)のROMに格納する場
合もある。光書き込みユニットの内部にROMを持たせ
れば、その補正値に基づく発光量を以って発光素子アレ
イは駆動制御される。
【0073】一方で、光書き込みユニットの外部にRO
Mを持たせれば、外部から送られる補正値に基づく発光
量を以って発光素子アレイは駆動制御されることにな
る。光書き込みユニットの内部のROMに補正値が格納
されている場合には、特に補正値によって駆動電流を制
御することが望ましい。このとき、光書き込みユニット
へ送られる出力画像信号は、入力画像信号に基づいて、
画像処理が施され、発光時間を制御することによって得
ることができる。次に、請求項8に対応する本発明の実
施の形態について説明する。複数の発光素子に対する特
性値の比較結果として、5つの発光素子(N=5)に対
する露光面積の移動平均を用いたとすると、図22(発
光素子アレイチップの端部近傍の発光素子数に対する光
像面積の移動平均を示す)に示すように、X4、X5、
Y1、Y2、Y3の5つの発光素子に対する露光面積の
比較結果として、移動平均S1が決まる。
【0074】逆に言えば、移動平均S1を決めるために
は、発光素子X4、X5、Y1、Y2、Y3の5つの発
光素子に対する露光面積が必要になる。したがって、発
光素子アレイチップの端部近傍の発光素子としては少な
くとも3つの値が必要である(N/2以上)。即ち、発
光素子X3、X4、X5、およびY1、Y2、Y3の発
光素子に対して、発光量を設定することにより、発光素
子アレイチップの端部近傍の発光素子に対する比較結果
(ここでは移動平均)を、効率良く目標とする比較結果
に設定することができる。また、発光素子アレイチップ
の端部近傍の発光素子数の上限値としては、発光素子ア
レイチップの端部近傍の比較結果への寄与を考慮すれ
ば、N個で十分である。次に、請求項9に対応する本発
明の実施の形態について説明する。図23は、この実施
の形態の画像形成装置の構成を示す概念図である。この
図23に示す画像形成装置において、画像を形成する画
像形成プロセスの1つとして、電子写真プロセスがあ
る。
【0075】以下に電子写真プロセスについて、その概
略を説明する。像担持体11(たとえば感光体)に帯電
ユニット12によって電位を与え(帯電プロセス)、光
書き込みユニット13(露光ユニット)からの光スポッ
トを像担持体11上に照射することにより潜像を作り
(露光プロセス)、その潜像に現像ユニット14により
トナーを付着させ、トナー像をつくり(現像プロセ
ス)、記録紙15に転写ユニット16によりそのトナー
像を写し(転写プロセス)、定着ユニット17により圧
力や熱をかけ、記録紙15に融着させる(定着プロセ
ス)ようなプロセスである。なお、像担持体11上に残
ったトナーはクリーナユニット18によって清掃され、
さらに帯電部分は除電ユニット19によって除電され
る。上記帯電から除電までのプロセスサイクルを形成し
ている。なお、請求項1乃至8に対応する本発明の実施
の形態で説明した光書き込みユニットを、本発明の実施
の形態に係る画像形成装置にも適用することができる。
【0076】次に、請求項11に対応する本発明の実施
の形態について説明する。請求項11に対応する本発明
の実施の形態では、複数の発光素子が所定間隔で配列さ
れた発光素子アレイチップを複数配列してなる発光素子
アレイと、結像素子アレイとからなる光書き込みユニッ
トにおいて、所定の周期で抽出した複数の発光素子に対
する露光面積の近似直線の傾きが、有効画像領域にわた
って、あらかじめ設定した範囲に収まるように上記発光
素子の発光量を設定する。以下、この原理を説明する。
露光面積は、前述の図7に示すように、ある発光素子に
対する、光スポットの露光強度分布における、ある閾値
での断面積として求めることができる。図24は、各発
光素子の位置と露光面積との関係、および複数の発光素
子に対する露光面積の近似直線の傾きを示すグラフであ
る。そこで、図24のグラフ例に示すように、測定され
た各発光素子に対する露光面積をプロットし、このグラ
フにおいて、ある複数の発光素子の露光面積を結ぶ線分
の近似直線を求め(図24の上側のグラフ参照)、その
傾き(近似直線の傾き)をプロットする(図24の下側
のグラフ参照)。この近似直線は、例えば最小二乗法に
よってフィッティングすることができる。
【0077】なお、図24の上側のグラフにおいて、横
軸は測定された発光素子の位置(後述するように、2発
光素子おきに等間隔でプロットされる)を示す。図24
に示すグラフ例では、9つ毎の測定された発光素子(L
1、L2…)に対して近似直線の傾き(KT1、KT2
…)が順次導出される。そして、その傾きは、有効画像
領域にわたって、あらかじめ設定した範囲(図24の下
側のグラフに示す「良好な範囲」)に収まっている。こ
こで、上記のあらかじめ設定した範囲は、画像形成装置
等の特性に応じて決められるものであり、濃度むら(即
ち縦筋)を目立ち難くするように設定されているものと
する。なお、図24に示す露光面積の測定結果は、全発
光素子に対するものではなく、等間隔に選択された発光
素子であって、図25に示すように2発光素子おきに選
択する方法で選択して測定された結果である。即ち、露
光強度分布における或る特性値(ここでは露光面積)の
比較結果(即ち、ここでは複数の発光素子に対する近似
直線の傾き)が、有効画像領域にわたってあらかじめ設
定された範囲に収まっているのである。
【0078】さらに、請求項11に対応する本発明の実
施の形態では、隣り合う発光素子アレイチップの端部同
士の発光素子間隔に応じて、発光素子アレイチップの端
部近傍の発光素子の発光量が設定されるのである。以
下、その原理を説明する。発光素子(複数の発光素子)
は、所定の間隔(P)で配列されることが望ましく、そ
のため、発光素子アレイチップ内での発光素子間隔は、
ほぼ所定の間隔Pで配列されている。しかし、実際には
発光素子アレイチップの基板への実装誤差等により、発
光素子アレイチップ端部同士の発光素子間隔(Pa)
は、Pとは異なってしまうことがある(図1〜3を参
照)。因みに、図1の場合では、Pa>Pである。
【0079】このように、隣り合う発光素子アレイチッ
プ端部同士の発光素子間隔(Pa)にばらつきが生じる
と、この発光素子アレイと結像素子アレイを用いた光書
き込みユニットを画像形成装置に搭載して、露光ユニッ
トとして画像出力を行った場合に、画像上に、黒い縦線
や白い縦線が発生し、画像品位が低下する。そこで、請
求項11に対応する本発明の実施の形態では、隣り合う
発光素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔に応じ
た、複数の発光素子に対する露光面積の近似直線の傾き
にしたがって、発光素子アレイチップの端部近傍の発光
素子の発光量を設定する。
【0080】なお、前述の原理を、図26を用いて説明
する。図1に示すPa>Pの場合、発光素子アレイチッ
プ端部同士の発光素子間隔は、所定間隔よりも大きい。
したがって、この発光素子アレイと結像素子アレイを用
いた光書き込みユニットを画像形成装置に搭載して、露
光ユニットとして画像出力を行った場合には、画像上
に、白い縦線が発生し易い。例えば、発光素子アレイを
1on2off、即ち、1ドット発光、2ドット非発光
を繰り返した場合の画像パターンで、像担持体(感光
体)の送り方向に平行な縦線画像を出力させた場合の発
光素子アレイチップ繋ぎ目位置の模式図を図27に示
す。所定間隔で配列された発光素子によって形成された
縦線画像の縦線間隔は、画像形成装置や結像素子アレイ
の変動要因を無視すれば(実際にそれらの変動要因の寄
与は小さく)3Pであり、発光素子アレイチップ繋ぎ目
を含む縦線間隔は、その発光素子アレイチップ端部同士
の発光素子間隔をPaとして、2P+Paとなる。した
がって、3P<2P+Paであり、Paが大きくなるに
つれ、その発光素子アレイ繋ぎ目付近に白い縦線が目立
つようになる。したがって、これを目立たなくするため
に、発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子に対し
て、図26に示すような露光面積の近似直線の傾きを取
るように、発光量を設定する。
【0081】さらに具体的に説明すると、図26に示す
端部近傍Aに属する発光素子では、傾きの値がマイナス
でない値をもっており、端部近傍Bに属する発光素子で
は、傾きの値がプラスでない値を持っており、その繋ぎ
目部分では、傾きの値がゼロ近傍となっている。さらに
言いかえれば、端部近傍Aに属する発光素子では、発光
素子番号が大きくなるに従って、露光面積は大きくな
り、発光素子アレイ端部同士の発光素子ではほぼ極大と
なり、端部近傍Bに属する発光素子では、発光素子番号
が大きくなるにしたがって、露光面積は小さくなってい
く。このような原理により、発光量が設定された発光素
子アレイと結像素子アレイを用いた光書き込みユニット
を用いて画像出力を行った場合には、従来発生していた
白い縦筋を目立ち難くすることができる。
【0082】また、上記の説明で、1on2offとし
た時のonとなる発光素子の発光量は決定できる。ここ
でoffとなっている発光素子に対しては、例えば1o
n2offの画像パターンを1発光素子分だけシフトし
て、この時にonとなる発光素子の発光量を設定し、さ
らに、もう1発光素子分だけシフトして、この時にon
となる発光素子の発光量を設定すればよい。若しくは、
他の方法として、1on2offの1組みにおいて、o
ffとなっている発光素子に対しては、onとなってい
る発光素子と同一の露光面積となるように、発光量を調
整すればよく、簡素化した発光量の設定が可能である。
さらに他の方法として、上記2つの方法を組み合わせる
こともできる。例えば、発光素子アレイチップの端部近
傍の発光素子に対しては、前者の方式(1on2off
の画像パターンを順次シフトして発光量を設定)を用
い、発光素子アレイチップの端部近傍でない発光素子に
対しては、後者の方式(onとなっている発光素子と同
一の露光面積となるようにoffの発光素子の発光量を
設定)をとってもよい。
【0083】一般に、本実施の形態では、発光素子アレ
イと結像素子アレイの特性に応じて、適切な方式を選択
することができる。なお、以下では、発光素子アレイチ
ップの端部同士の発光素子間隔の測定について説明す
る。端部同士の発光素子間隔については、発光素子アレ
イ単体においてあらかじめ測定しておくことができる。
測定方法としては、既知の2次元CCD等で端部同士の
発光素子間隔を直接モニターする等の方法により測定す
ることが可能である。さらには、他の方法として、発光
素子アレイと結像素子アレイとからなる光書き込みユニ
ットにおいて、発光素子アレイチップの端部の発光素子
を発光させ、得られる光スポットの間隔(例えば、光ス
ポットの重心間隔)を測定することができる。このとき
には、光スポットの間隔を、Paと置き換えて考えるこ
とができる。
【0084】一般に、露光面積を求める際には露光強度
分布の測定を行うので、この時に光スポットの間隔を求
めることが可能である。また、2次元露光強度分布の測
定を行わずに、露光面積を求める方法としては、スリッ
ト等により、直交する2断面の露光幅を求めて、露光面
積を換算する方法もある。この場合には、スリットの透
過光から求められる発光素子の配列方向の断面強度分布
の重心位置から、光スポット間隔とすることも可能であ
る。
【0085】次に、請求項12に対応する本発明の実施
の形態について説明する。請求項12に対応する本発明
の実施の形態では、前述の露光面積の近似直線の傾きを
求めるための複数の発光素子を、等周期に選択された発
光素子とする。以下、その原理を説明する。露光面積の
近似直線の傾きを導出するにあたって、全発光素子を用
いてもよいが、等周期に選択された発光素子を用いるこ
とにより、測定に用いる発光素子数を減らすことができ
て、測定時間、演算時間の短縮化を計ることが可能とな
る。例えば、前述の説明では、1ドット発光、2ドット
非発光であったが、これに限られるものではなく、2ド
ット発光、2ドット非発光であっても構わないし、その
他の等周期に選択された発光素子を用いてもよい。例え
ば、2ドット発光、2ドット非発光の場合なら、図28
に示すような近似直線の傾きを求めることができる。
【0086】次に、請求項13に対応する本発明の実施
の形態について説明する。請求項13に対応する本発明
の実施の形態では、上記等周期の1周期がM+N(M:
選択された発光素子数、N:選択されなかった、換言す
れば発光しない発光素子数)発光素子単位であり、かつ
M≦Nであるような等周期に選択された発光素子を用い
る。以下、その原理を説明する。1周期を(M+N)個
の発光素子とし、それぞれMを選択された(発光する)
発光素子数、Nを選択されない(発光しない)発光素子
数とすると、測定に用いる発光素子数の全体に対する割
合は、N/(M+N) となる。前述の実施の形態では、1
ドット発光、2ドット非発光としているので、M=1、
N=2に相当する。したがって、この場合は、測定に用
いる発光素子数は、N/(M+N)=1/ 3となり、測定
時間及び演算時間の短縮化が計れることになる。このよ
うに、短縮化の効果はM≦Nの場合に大きくなる。しか
しながら、Nそのものが大きければ良いというわけでは
なく、600dpiの発光素子アレイであれば、N=2、1200
dpiの発光素子アレイであればN=3〜4であることが
望ましい。
【0087】次に、請求項14に対応する本発明の実施
の形態について説明する。請求項14に対応する本発明
の実施の形態では、上記発光素子アレイの配列間隔(ピ
ッチ)を、結像素子アレイの配列間隔(ピッチ)の1/10
以下としている。以下、その原理を説明する。一般に、
発光素子アレイの配列ピッチは、結像素子アレイの配列
ピッチLKに比べ、十分小さい(1/10以下)ことが望ま
しい。何故なら、このようにすることにより、隣接する
発光素子から放出される光束は、結像素子アレイに対し
てほとんど同じような光路を取るため、収差等の影響が
少なく、隣接する発光素子に対する各々の光スポットの
ばらつきを小さくできるからである。
【0088】このことを、さらに図29を参照して説明
する。図29は、各発光素子アレイの配列ピッチの一例
として、結像素子アレイのうち、1つの結像素子を取り
出し、簡略化したイメージを示す説明図であるが、上記
の原理が容易に理解できるであろう。即ち、図29の
(イ)では、発光素子アレイの配列ピッチが、結像素子
アレイの配列ピッチLKに比べ、十分小さい(1/10以
下)場合を示し、この場合は、発光素子から結像素子へ
入射される光線の入射角は、隣接する発光素子間でほぼ
等しく、ほぼ同じ光スポットの形状が得られている。し
かし、図29の(ロ)の図では、発光素子アレイの配列
ピッチが結像素子アレイの配列ピッチLKに比べ、あま
り小さくない場合を示し、この場合は、発光素子から結
像素子へ入射される光線の入射角は、隣接する発光素子
間で異なり、このため、各々の発光素子に対応して得ら
れる光スポットの形状は異なることになる。特に、個々
の結像素子の結像特性のばらつきが大きい結像素子アレ
イに対しては、光スポットの形状の変動が、評価幅(前
述の複数の発光素子に相当する距離)の中に埋もれてし
まうことがあり、好ましくない。
【0089】次に、請求項15に対応する本発明の実施
の形態について説明する。請求項15に対応する本発明
の実施の形態は、上記近似直線の傾きを導出するための
評価幅(導出に必要な発光素子の幅)について規定する
ものであり、即ち前述の複数の発光素子に対する露光面
積の近似直線は、結像素子アレイの配列ピッチをLK[m
m]とした場合に、LK〜3LKの範囲内の距離に相当す
る上記複数の発光素子に対して求めるものとする。換言
すると、近似直線の傾きを導出するための評価幅(導出
に必要な複数の発光素子の幅)は、結像素子アレイの配
列ピッチをLK[mm]とすると、LK〜3LK[mm]程度の
距離となる。以下、その理由を、図30や、図32に示
すような、光書き込みユニットについて説明する。
【0090】図30は、発光素子アレイ340と、結像
素子アレイ341とロッドレンズアレイ342を用いた
場合の光書き込みユニットの一例を示す説明図である。
1つの発光素子340aから放出された光束は、複数の
ロッドレンズを介して光スポットを形成する。この例で
は、ロッドレンズアレイ342の配列ピッチは0.6mm
である。この際、ロッドレンズアレイ342の特性にも
起因するが、光スポット形成に対して光量比率が高いの
は、ロッドレンズの配列ピッチの約3倍以下の範囲に存
在するレンズである。また、この光書き込みユニットの
場合、1つのロッドレンズを介する発光素子340aは
複数存在するが、1つのロッドレンズが主に担う発光素
子340aの幅は、ロッドレンズの配列ピッチの約3倍
以下である(図31参照)。したがって、ロッドレンズ
の製造ばらつき等により、ある1つのロッドレンズの光
学特性が良好でない場合には、ほぼLK〜3LKの範囲
内の距離に相当する発光素子によって形成される光スポ
ットに、その光スポットの劣化が表れることになる。故
に、LK〜3LKの距離に相当する複数の発光素子に対
して近似直線の傾きを導出することが望ましい。
【0091】上記の説明を、さらに他の例で説明する。
図32は、発光素子アレイ340と、結像素子アレイ3
41とルーフプリズムレンズアレイ337を用いた場合
の光書き込みユニットの一例を示す説明図である。1つ
の発光素子340aから放出された光束は、複数のルー
フプリズムレンズを介して光スポットを形成する。この
例ではルーフプリズムレンズアレイ337の配列ピッチ
は0.8mmである。この場合、ルーフプリズムレンズの
特性にも起因するが、光スポット形成に対して光量比率
が高いのは、ルーフプリズムレンズの配列ピッチの約3
倍以下の範囲のレンズである。逆に、1つのルーフプリ
ズムレンズを介する発光素子340aは複数あるが、1
つのルーフプリズムレンズが主に担う発光素子340a
の幅は、ルーフプリズムレンズの配列ピッチの約3倍以
下である(図33参照)。したがって、ルーフプリズム
レンズの製造ばらつき等により、ある1つのルーフプリ
ズムレンズの光学特性が良好でない場合には、ほぼLK
〜3LKの範囲内の距離に相当する発光素子340aに
よって形成される光スポットに、その光スポットの劣化
が表れる。故に、この場合も、LK〜3LKの距離に相
当する複数の発光素子に対して近似直線の傾きを導出す
ることが望ましい。
【0092】次に、請求項16〜19に対応する本発明
の実施の形態について説明する。請求項16に対応する
本発明の実施の形態では、隣り合う発光素子アレイチッ
プの端部同士の発光素子間隔に応じてランク分けし、こ
のランク毎に、前述の複数の発光素子に対する露光面積
の近似直線の傾きの状態を異ならせるように、発光量を
設定する。以下、その原理を、請求項17〜19に対応
する説明も含めて説明する。この発光素子アレイと結像
素子アレイを用いた光書き込みユニットを画像形成装置
に搭載して、露光ユニットとして画像出力を行い、画像
上に、黒い縦線や白い縦線が発生するときの、発光素子
間隔をあらかじめ求めておく。例えば、黒い縦線が発生
するか、それとも発生しないかの境界となるような隣り
合う発光素子アレイチップ端部同士の発光素子間隔をP
L、白い縦線が発生するか、しないかの境界となるよう
な隣り合う発光素子アレイチップ端部同士の発光素子間
隔をPHとする。
【0093】これによって、各々の隣り合う発光素子ア
レイチップ端部同士の発光素子間隔Paに対して、Pa
<PL、PL≦Pa≦PH、PH<Paの3ランクに分
けることができる。そして、Pa<PLである場合に
は、図34に示すような露光面積の近似直線の傾きを持
つように発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子の
発光量を設定するようにする。即ち、発光素子アレイチ
ップ端部近傍の発光素子の露光面積が小さくなるように
する。また、PH<Paである場合には、図26に示し
たような露光面積の近似直線の傾きを持つように発光素
子アレイチップの端部近傍の発光素子の発光量を設定す
るようにする。即ち、発光素子アレイチップ端部近傍の
発光素子の露光面積が大きくなるようにすればよい。
【0094】一般に、露光強度分布はガウス分布、また
はガウス分布に似たような単調な分布を有しており、露
光強度分布における或る閾値での断面積(露光面積)
は、発光量に応じて大きくなる(一般に比例関係は成り
立たない)。即ち、露光面積を小さくするためには発光
量を小さくし、露光面積を大きくするためには、発光量
を大きくすればよい。注意すべき点は、近似直線の傾き
が端部近傍で極大値、極小値をとるが、それらは常に、
あらかじめ設定された良好な範囲に収まっていなくては
ならない。なお、PL≦Pa≦PHである場合には、敢
えて複数の発光素子に対する露光面積の近似直線の傾き
を異ならせるように、発光量を設定する必要はない。ま
た、本発明者は、実験により、発光素子アレイチップ端
部同士の発光素子間隔と画像上の縦筋(黒い縦線や白い
縦線)との関係を求めた。その結果では、発光ダイオー
ドアレイの所定間隔をP(600dpiのとき、P=42.3μm)、
隣り合う発光素子アレイチップの端部同士の発光ダイオ
ードの間隔をPaとすると、Pa<0.9Pの場合に黒
筋が認識され、Pa>1.1Pの場合に白筋が認識され
た。したがって、PL=0.9P、PH=1.1Pと設
定することができる。
【0095】次に、請求項20に対応する本発明の実施
の形態について説明する。請求項20に対応する本発明
の実施の形態では、発光素子アレイチップの端部近傍の
発光素子を、0.5LK〜1.5LK範囲内の距離に相
当する複数の発光素子とする。前述したように、結像素
子アレイの配列ピッチをLKとすると、複数の発光素子
に必要な評価幅は、LK〜3LK程度の距離となる。し
たがって、発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子
は、0.5LK〜1.5LK範囲内の距離に相当する複
数の発光素子であることが望ましいことになる。次に、
請求項21に対応する本発明の実施の形態について説明
する。請求項21に対応する本発明の実施の形態に係る
画像形成装置の構造は、前述の図23に示す画像形成装
置の構造と同じである。したがって、その電子写真プロ
セスは、請求項9に対応する本発明の実施の形態で説明
した電子写真プロセスと同じである。
【0096】また、請求項22に係る光書き込みユニッ
トの駆動方法は、請求項11に係る光書込みユニットに
ついての駆動方法であるので、請求項11に関して説明
したところの記載を援用する。即ち、所定の周期で抽出
した複数の発光素子に対する露光面積の近似直線の傾き
が、有効画像領域にわたってあらかじめ設定した範囲に
収まるように上記発光素子の発光量を設定する手順、か
つ、発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子の発光
量として、上記所定の周期で抽出した複数の発光素子に
対する露光面積の近似直線の傾きが、隣り合う発光素子
アレイチップの端部同士の発光素子間隔に応じるように
設定する手順、上記設定した発光量で各発光素子を駆動
する手順、とからなる、光書込みユニットの駆動方法で
ある。このように構成することで、良好な画像が得られ
るように各発光素子を駆動し得る光書込みユニットの駆
動方法を提供することができるのである。なお、請求項
11乃至20に対応する本発明の実施の形態で説明した
光書き込みユニットを、本発明の実施の形態に係る画像
形成装置にも適用することができる。また、上述した本
発明の光書き込みユニットおよび光書き込みユニットの
駆動方法は、高速なカラー画像出力に有利な、タンデム
型と呼ばれる画像形成装置にも適用できる。
【0097】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明によれば、複数の発光素子が所定間隔で配列された発
光素子アレイチップを複数配列してなる発光素子アレイ
と、結像素子アレイとからなる光書き込みユニットにお
いて、上記複数の発光素子に対してこの発光素子の露光
強度分布における所定の特性値の比較結果が、有効画像
領域にわたってあらかじめ設定した範囲に収まるように
上記発光素子の発光量が設定され、上記各発光素子アレ
イチップの端部近傍の発光素子に対して上記所定の特性
値の比較結果が、他の部分よりも大きく、または小さく
なるように、上記各発光素子の発光量を設定することに
より、発光素子アレイチップの端部の発光素子だけでな
く、端部近傍の複数の発光素子に対して発光量を設定す
るようにしたので、発光素子アレイチップの実装誤差に
よる縦筋を目立ちにくくするとともに、補正データの分
解能を高めなくとも、濃度むらを目立ちにくくすること
ができ、かつ有効領域全体に対して最適に補正された光
量で光書き込み可能な光書き込みユニットを提供するこ
とができる。
【0098】また、本発明の請求項2に記載の光書き込
みユニットによれば、上記各発光素子の発光量が、演算
処理手段によって設定され、この演算処理手段によって
決定された発光量に基づいて上記各発光素子が駆動され
ることにより、各発光素子の発光量は、露光強度分布に
おけるある特性値について、複数の発光素子に対する特
性値の比較結果を、有効画像領域全体にわたって、ある
所定量内に抑えるための演算処理手段によって決定さ
れ、その発光量に基づいて各発光素子が駆動制御される
ので、特に、濃度むらが目立ちにくい、良好な画像を得
ることが可能となる。
【0099】本発明の請求項3によれば、上記演算処理
手段が、上記各発光素子に対し、発光量に応じて上記特
性値を測定した結果に基づいて上記発光量と上記特性値
との相関関係を導くようにしたので、特に、すべての補
正値に対する特性値を測定しなくとも、効率良く補正値
(発光量)を求めることが可能となる光書き込みユニッ
トを提供することができる。本発明の請求項4によれ
ば、上記演算処理手段が、上記複数の発光素子の発光量
に対する特性値の結果に基づいて、その次の発光素子の
取るべき特性値の範囲を求める演算処理を含むようにし
たので、特に、あらかじめ補正値に対する特性値を測定
しなくとも、リアルタイムに補正値(発光量)を求める
ことが可能となる光書き込みユニットを提供することが
できる。
【0100】本発明の請求項5によれば、上記演算処理
手段が、駆動電流を補正値として上記各発光素子の発光
量を決定するようにしたので、発光素子の発光量を制御
するための駆動電流と、画像処理による出力画像信号を
制御するための発光時間とを切り分けることができ、特
に、発光素子アレイの内部のROMに補正値が格納され
ている場合に、外部から光書き込みユニットに補正値の
信号を入力する必要がなくなる光書き込みユニットを提
供することができる。
【0101】本発明の請求項6によれば、上記各発光素
子アレイチップの端部近傍の発光素子の発光量を、他の
部分よりも大きく、または小さくしたので、特に、駆動
回路の複雑化を招くことなく、容易にシャープな縦筋を
目立ちにくくすることが可能となる光書き込みユニット
を提供することができる。本発明の請求項7によれば、
上記発光素子の所定間隔をP、隣り合う発光素子アレイ
チップの端部同士の発光素子間隔をPaとしたとき、P
a>1.1P または Pa<0.9P であるときに、
上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子に対
して、発光素子の発光量を設定しているので、特に、非
常に効果的にシャープな縦筋を目立ちにくくすることが
可能となる光書き込みユニットを提供することができ
る。
【0102】本発明の請求項8によれば、上記特性値の
比較結果に用いる複数の発光素子の数をNとしたとき、
上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子の数
を、N/2個以上とするようにしたので、特に、発光素
子アレイチップの端部近傍の発光素子に対する比較結果
を、効率良く目標とする比較結果に設定することが可能
となる光書き込みユニットを提供することができる。
【0103】本発明の請求項9によれば、画像を形成す
るための画像形成装置において、露光ユニットとして、
複数の発光素子が所定間隔で配列された発光素子アレイ
チップを複数配列してなる発光素子アレイと、結像素子
アレイとからなる光書き込みユニットを用いており、上
記複数の発光素子に対してこの発光素子の露光強度分布
における所定の特性値の比較結果が、有効画像領域にわ
たってあらかじめ設定した範囲に収まるように上記発光
素子の発光量が設定され、上記各発光素子アレイチップ
の端部近傍の発光素子に対して上記所定の特性値の比較
結果が、他の部分よりも大きく、または小さくなるよう
に、各発光素子の発光量が設定された光書き込みユニッ
トを露光ユニットとして画像形成装置に適用したので、
特に、有効画像領域全体にわたって、シャープな縦筋お
よび幅を持った縦筋(濃度むら)の目立ちにくい画像形
成装置を得ることが可能となる画像形成装置を提供する
ことができる。
【0104】本発明の請求項10によれば、複数の発光
素子が所定間隔で配列された発光素子アレイチップを複
数配列してなる発光素子アレイと、結像素子アレイとか
らなる光書き込みユニットの駆動方法において、上記複
数の発光素子に対してこの発光素子の露光強度分布にお
ける所定の特性値の比較結果が、有効画像領域にわたっ
てあらかじめ設定した範囲に収まるように上記発光素子
の発光量を設定し、上記各発光素子アレイチップの端部
近傍の発光素子に対して上記所定の特性値の比較結果
が、あらかじめ設定した範囲の上限または下限付近とな
るように上記発光素子の発光量を設定するようにしたの
で、特に、発光素子アレイチップの繋ぎ目において発生
するシャープな縦筋を目立ちにくくすることができ、縦
筋の認識できない良好な画像が得られるように各発光素
子を駆動することが可能となる光書き込みユニットの駆
動方法を提供することができる。
【0105】また、本発明の請求項11によれば、所定
の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面積の近
似直線の傾きが、有効画像領域にわたってあらかじめ設
定した範囲に収まるように上記発光素子の発光量が設定
され、かつ上記発光素子アレイチップの端部近傍の発光
素子の発光量を、上記所定の周期で抽出した複数の発光
素子に対する上記露光面積の近似直線の傾きが、隣り合
う発光素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔に応
じるように設定されることにより、発光素子アレイチッ
プの端部の発光素子だけでなく、端部近傍の複数の発光
素子に対して発光量が設定されるように構成したので、
特に、発光素子アレイチップの実装誤差による縦筋を目
立ち難くするとともに、補正データの分解能を高めなく
とも、濃度むらを目立ち難くし、さらに、有効領域全体
に対して最適に補正された光量で光書き込みをすること
が可能となる光書き込みユニットを提供することができ
る。
【0106】また、本発明の請求項12によれば、上記
複数の発光素子を、等周期に選択される発光素子として
いることにより、露光面積の近似直線の傾きを求めるた
めの複数の発光素子が等周期に選択され、特に、測定に
用いる発光素子数を減らし、測定時間、演算時間の短縮
化を計りながらも、なおかつ濃度むらのない、低コスト
な書き込みが可能となる光書き込みユニットを提供する
ことができる。また、本発明の請求項13によれば、上
記等周期の1周期を、M+N(M:選択された発光素子
数、N:選択されなかった発光素子数)発光素子単位と
し、かつM≦Nとすることにより、特に、測定時間、演
算時間の一層の短縮化を計ることが可能となる光書き込
みユニットを提供することができる。また、本発明の請
求項14によれば、上記発光素子アレイの配列間隔を、
結像素子アレイの配列間隔の1/10以下とすることに
より、特に、隣接する発光素子に対する光スポット形状
のばらつきを抑え、ある評価幅(複数の発光素子に相当
する距離)において適切に光スポット形状の変動を抽出
し、発光素子アレイチップの実装誤差により生じる縦筋
を目立ち難くすることが可能となる光書き込みユニット
を提供することができる。
【0107】また、本発明の請求項15によれば、上記
複数の発光素子に対する露光面積の近似直線を、結像素
子アレイの配列間隔をLK[mm]として、LK〜3LKの
範囲内の距離に相当する複数の発光素子に対して求める
ことにより、特に、結像素子の光学特性の不良を適切に
抽出し、発光素子アレイチップの実装誤差により生じる
縦筋を目立ち難くすることを可能にした光書き込みユニ
ットを提供することができる。また、本発明の請求項1
6によれば、上記隣り合う発光素子アレイチップの端部
同士の発光素子間隔に応じてランク分けを行うと共に、
上記ランク分けによるランク毎に、上記複数の発光素子
に対する露光面積の近似直線の傾きの状態が異なるよう
にして発光量を設定することにより、特に、設定すべき
近似直線の傾きの状態が的確に判断され、効率の良い発
光量の設定が可能となる光書き込みユニットを提供する
ことができる。
【0108】また、本発明の請求項17によれば、上記
ランク分けが、上記隣り合う発光素子アレイチップの端
部同士の発光素子間隔をPaとするとき、或る2つの所
定の発光素子間隔PL、PH(PL<PH)に対して、
Pa<PL、PL≦Pa≦PH、PH<Paとなるよう
な3つのランクに分けることにより、特に、設定すべき
近似直線の傾きの状態を的確に判断するための具体的な
目安が与えられるので、効率の良い発光量の設定が可能
となる光書き込みユニットを提供することができる。ま
た、本発明の請求項18によれば、上記発光素子アレイ
チップの端部近傍の発光素子の発光量が、Pa>PHの
ときには発光量が大きくなるように、また、Pa<PL
のときには発光量が小さくなるように、設定することに
より、特に、Pa>PHのときには発光量を大きくし、
Pa<PLのときには発光量を小さくするための駆動電
流を補正値として設定するだけで済ませ、これにより、
駆動回路を複雑化することなく、容易に縦筋を目立ち難
くして、書き込みユニットの効率を高めることが可能と
なる光書き込みユニットを提供することができる。
【0109】また、本発明の請求項19によれば、上記
発光素子アレイチップの配列間隔をPとしたとき、PL
=0.9P、PH=1.1Pとすることにより、特に、
隣り合う発光素子アレイチップの端部同士の発光素子間
隔に応じたランクを明確にし、一層効率の良い発光量の
設定が可能となる光書き込みユニットを提供することが
できる。また、本発明の請求項20によれば、上記発光
素子アレイチップの端部近傍の発光素子を、0.5LK
〜1.5LK範囲内の距離に相当する複数の発光素子と
することにより、特に、発光素子アレイチップの端部近
傍の発光素子を明確にし、発光素子アレイチップの繋ぎ
目に生じるシャープ縦筋を一層効果的に目立ち難くする
ことを可能にする光書き込みユニットを提供することが
できる。
【0110】また、本発明の請求項21による画像形成
装置によれば、露光ユニットとして、複数の発光素子が
所定間隔で配列された発光素子アレイチップを複数配列
してなる発光素子アレイと、結像素子アレイとからなる
光書き込みユニットを用い、所定の周期で抽出した複数
の発光素子に対する露光面積の近似直線の傾きが、有効
画像領域にわたってあらかじめ設定した範囲に収まるよ
うに上記発光素子の発光量を設定し、かつ上記発光素子
アレイチップの端部近傍の発光素子の発光量を、上記所
定の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面積の
近似直線の傾きが、隣り合う発光素子アレイチップの端
部同士の発光素子間隔に応じるように設定することによ
り、特に、発光素子アレイチップの端部の発光素子だけ
でなく、端部近傍の複数の発光素子に対して発光量が設
定されるのて、発光素子アレイチップの実装誤差による
縦筋を目立ち難くなり、また、補正データの分解能を高
めなくとも、濃度むらを目立ち難くし、さらに、有効領
域全体に対して最適に補正された光量で光書き込みする
ことができ、有効画像領域全体にわたって、シャープな
縦筋および濃度むらの目立ちにくい画像形成装置を提供
することができる。
【0111】さらに、本発明の請求項22による光書き
込みユニットの駆動方法によれば、所定の周期で抽出し
た複数の発光素子に対する露光面積の近似直線の傾き
が、有効画像領域にわたってあらかじめ設定した範囲に
収まるように上記発光素子の発光量を設定し、かつ上記
発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子の発光量
を、上記所定の周期で抽出した複数の発光素子に対する
露光面積の近似直線の傾きが、隣り合う発光素子アレイ
チップの端部同士の発光素子間隔に応じるように設定
し、上記設定された発光量で各発光素子を駆動すること
により、特に、発光素子アレイチップの実装誤差による
縦筋を目立ち難くするとともに、補正データの分解能を
高めなくとも、濃度むらを目立ち難くし、さらに、有効
領域全体に対して最適に補正された光量で良好な画像が
得られるように光書き込みができる光書き込みユニット
の駆動方法を提供することができる。
【0112】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光書き込みユニットに適用される
発光素子アレイチップに配列されている発光素子の配列
間隔を説明するための平面図である。
【図2】本発明に係る光書き込みユニットに含まれる発
光素子アレイチップの隣接する端部での発光素子の間隔
が所定の間隔よりも小さい場合の画像ドットの模式図で
ある。
【図3】本発明に係る光書き込みユニットに含まれる発
光素子アレイチップの隣接する端部での発光素子の間隔
が所定の間隔よりも大きい場合の画像ドットの模式図で
ある。
【図4】隣接する発光素子アレイチップの端部での発光
素子の間隔が所定の間隔よりも大きい場合に、隣接する
各発光素子アレイチップの端部の発光素子のみの光量調
整では黒筋が認識されて不十分である状態を説明するた
めの模式図である
【図5】本発明に係る光書き込みユニットに適用される
発光素子アレイチップの隣接する端部での発光素子の間
隔が所定の間隔よりも大きい場合に、隣接する各発光素
子アレイチップの端部近傍の複数の発光素子に対して発
光量を設定する状態を説明するための模式図である。
【図6】発光素子の露光強度分布における所定の特性値
としてある閾値における露光面積を用い、比較結果とし
て発光素子に対する移動平均値を用いた場合の説明図で
ある。
【図7】本発明に係る光書き込みユニットに適用される
発光素子アレイチップの発光素子の露光強度分布におけ
る所定の特性値として、ある閾値における露光面積を露
光強度分布におけるある閾値で切断した断面積であると
する場合の説明図である。
【図8】隣接する発光素子アレイチップの端部で発光素
子の位置に応じて露光面積が大きくなることを説明する
ための説明図である。
【図9】隣接する発光素子アレイチップの発光素子の露
光強度分布における所定の特性値として、発光素子の配
列方向断面または配列直交方向断面の露光幅とした場合
の説明図である。
【図10】隣接する発光素子アレイチップの発光素子の
露光強度分布における所定の特性値として、発光素子の
配列方向断面または配列直交方向に積算された露光幅と
した場合の説明図である。
【図11】隣接する発光素子アレイチップの発光素子の
露光強度分布における所定の特性値として、ある閾値以
上の露光量の積分値とした場合の説明図である。
【図12】隣接する発光素子アレイチップの発光素子の
露光強度分布における所定の特性値として、ある所定幅
以内の露光量の積分値とした場合の説明図である。
【図13】本発明に係る光書き込みユニット用の隣接す
る発光素子アレイチップの発光素子の発光量を駆動制御
する演算処理手順を説明するためのフローチャートであ
る。
【図14】隣接する発光素子アレイチップの発光素子の
補正値を与えて発光し、その補正値に対して露光強度分
布における特性値の測定結果から発光素子の補正値と特
性値の相関関係を得る相関曲線図である。
【図15】発光素子アレイチップの発光素子に対する相
関曲線から任意の補正値に対して特性値を求める場合の
発光素子対特性値の関係を示す説明図である。
【図16】発光素子アレイチップの複数の発光素子に対
する特性値の比較結果を、その発光素子に対する特性値
の最小ニ乗近似での近似直線の傾きを得る場合の説明図
である。
【図17】本発明に係る光書き込みユニットに適用され
る発光素子アレイチップの発光素子の発光量を駆動制御
する別の演算処理手順を説明するためのフローチャート
である。
【図18】隣接する発光素子アレイチップの発光素子の
発光量の補正値に対する露光強度の分布の変化を示す説
明図である。
【図19】本発明に係る光書き込みユニットに適用され
る発光素子アレイチップの発光素子の発光量の補正値と
特性値との相関関係を示す説明図である。
【図20】本発明に係る光書き込みユニットに適用され
る発光素子アレイチップの発光素子の発光量を駆動制御
するさらに別の演算処理手順を説明するためのフローチ
ャートである。
【図21】本発明に係る光書き込みユニットに適用され
る発光素子アレイチップの複数の発光素子に対する特性
値の比較結果を、その発光素子に対する特性値の最小ニ
乗近似での近似直線の傾きが所定の範囲にあるような発
光素子の特性値が所定の範囲を満す補正値を求める場合
の説明図である。
【図22】本発明に係る光書き込みユニットに適用され
る隣接する発光素子アレイチップの複数の発光素子に対
する特性値の比較結果として、所定の発光素子の所定数
の発光素子に対する露光面積の移動平均を用いた場合の
説明図である。
【図23】本発明に係る画像形成装置の実施の形態の概
略的構成を示す概念図である。
【図24】(イ)は、各発光素子の位置と露光面積との
関係を示すグラフ、(ロ)は、複数の発光素子に対する
露光面積の近似直線の傾きを示すグラフである。
【図25】発光素子を等間隔に選択する方法の一例とし
て、発光素子を2発光素子おきに選択する方法を示す説
明図である。
【図26】端部近傍の複数の発光素子(但し、Pa>
P)に対する露光面積の近似直線の傾きを示すグラフで
ある。
【図27】発光ダイオードアレイ(但し、Pa>P)の
繋ぎ目(縦筋)を示す模式図である。
【図28】2ドット発光、2ドット非発光の場合の各発
光素子の位置と露光面積との関係を示すグラフである。
【図29】発光素子アレイの配列ピッチが結像素子アレ
イの配列ピッチに比べ、十分小さい場合(イ)とあまり
小さくない場合の結像素子への入射光線の模様を示す説
明図である。
【図30】発光素子アレイと、結像素子アレイと、ロッ
ドレンズアレイを用いた場合の光書き込みユニットの一
例を示す説明図である。
【図31】ロッドレンズアレイを用いた光書き込みユニ
ットにおいて、1つのロッドレンズが主に担う発光素子
の幅と、ロッドレンズの配列ピッチとの関係を示す説明
図である。
【図32】発光素子アレイと、結像素子アレイと、ルー
フプリズムレンズアレイを用いた場合の光書き込みユニ
ットの一例を示す説明図である。
【図33】ルーフプリズムレンズアレイを用いた光書き
込みユニットにおいて、1つのロッドレンズが主に担う
発光素子の幅と、ロッドレンズの配列ピッチとの関係を
示す説明図である。
【図34】複数の発光素子(但し、Pa<P)に対する
望ましい露光面積の近似直線の傾きを示すグラフであ
る。
【図35】従来の発光素子アレイの概略構成を示す平面
図である。
【図36】図35の断面図である。
【図37】図35に示す発光素子アレイにおける発光素
子アレイチップの平面図である。
【図38】従来の固体光書き込み方式の光書き込みユニ
ットに使用されるロッドレンズアレイによる結像素子ア
レイの概略構成を示す断面図である。
【図39】従来の固体光書き込み方式の光書き込みユニ
ットに使用されるルーフプリズムレンズアレイによる結
像素子アレイの構成を示す斜視図である。
【図40】ロッドレンズアレイを用いた従来の光書き込
みユニットの構成を示す断面図である。
【図41】ルーフプリズムレンズアレイを用いた光書き
込みユニットにおいて、レンズ間に不透明部材を配置し
た構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板 2 発光素子アレイチップ 3 発光素子 11 像坦持体 12 帯電ユニット 13 光書き込みユニット 14 現像ユニット 15 記録紙 16 転写ユニット 17 定着ユニット 18 クリーナユニット 19 除電ユニット P 発光素子の所定の間隔 Pa 隣接する発光素子アレイチップの端部同士の発光
素子間隔 C 隣接する発光素子アレイチップの繋ぎ目位置 D 画像ドット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C162 AE28 AE47 AF24 AF84 FA04 FA17 5C051 AA02 CA08 DA03 DB02 DB33 DE07 5F041 AA05 BB06 BB33 CB22 DB07 DC07 EE11 FF13

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発光素子が所定間隔で配列された
    発光素子アレイチップを複数配列してなる発光素子アレ
    イと、結像素子アレイとからなる光書き込みユニットに
    おいて、 上記複数の発光素子に対してこの発光素子の露光強度分
    布における所定の特性値の比較結果が、有効画像領域に
    わたってあらかじめ設定した範囲に収まるように上記発
    光素子の発光量が設定され、 上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子に対
    して上記所定の特性値の比較結果が、他の部分よりも大
    きく、または小さくなるように、上記各発光素子の発光
    量を設定することを特徴とする光書き込みユニット。
  2. 【請求項2】 上記各発光素子の発光量は、演算処理手
    段によって設定され、この演算処理手段によって決定さ
    れた発光量に基づいて上記各発光素子が駆動されること
    を特徴とする請求項記載1に記載の光書き込みユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 上記演算処理手段は、上記各発光素子に
    対し、発光量に応じて上記特性値を測定した結果に基づ
    いて上記発光量と上記特性値との相関関係を導くことを
    特徴とする請求項2に記載の光書き込みユニット。
  4. 【請求項4】 上記演算処理手段は、上記複数の発光素
    子の発光量に対する特性値の結果に基づいて、その次の
    発光素子の取るべき特性値の範囲を求めることを特徴と
    する請求項2に記載の光書き込みユニット。
  5. 【請求項5】 上記演算処理手段は、駆動電流を補正値
    として上記各発光素子の発光量を決定することを特徴と
    する請求項2に記載の光書き込みユニット。
  6. 【請求項6】 上記各発光素子アレイチップの端部近傍
    の発光素子の発光量を、他の部分よりも大きく、または
    小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の光書き込
    みユニット。
  7. 【請求項7】 上記発光素子の所定間隔をP、隣り合う
    発光素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔をPa
    としたとき、 Pa>1.1P または Pa<0.9P であるときに、上記各発光素子アレイチップの端部近傍
    の発光素子に対して、発光素子の発光量を設定すること
    を特徴とする請求項1に記載の光書き込みユニット。
  8. 【請求項8】 上記特性値の比較結果に用いる複数の発
    光素子の数をNとしたとき、上記各発光素子アレイチッ
    プの端部近傍の発光素子の数を、N/2個以上としたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光書き込みユニット。
  9. 【請求項9】 画像を形成するための画像形成装置にお
    いて、 露光ユニットとして、複数の発光素子が所定間隔で配列
    された発光素子アレイチップを複数配列してなる発光素
    子アレイと、結像素子アレイとからなる光書き込みユニ
    ットを用いており、 上記複数の発光素子に対してこの発光素子の露光強度分
    布における所定の特性値の比較結果が、有効画像領域に
    わたってあらかじめ設定した範囲に収まるように上記発
    光素子の発光量が設定され、 上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子に対
    して上記所定の特性値の比較結果が、他の部分よりも大
    きく、または小さくなるように、各発光素子の発光量が
    設定された光書き込みユニットを露光ユニットとして用
    いたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 複数の発光素子が所定間隔で配列され
    た発光素子アレイチップを複数配列してなる発光素子ア
    レイと、結像素子アレイとからなる光書き込みユニット
    の駆動方法において、 上記複数の発光素子に対してこの発光素子の露光強度分
    布における所定の特性値の比較結果が、有効画像領域に
    わたってあらかじめ設定した範囲に収まるように上記発
    光素子の発光量を設定し、 上記各発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子に対
    して上記所定の特性値の比較結果が、あらかじめ設定し
    た範囲の上限または下限付近となるように上記発光素子
    の発光量を設定することを特徴とする光書き込みユニッ
    トの駆動方法。
  11. 【請求項11】 複数の発光素子が所定間隔で配列され
    た発光素子アレイチップを複数配列してなる発光素子ア
    レイと、結像素子アレイとからなる光書き込みユニット
    において、 所定の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面積
    の近似直線の傾きが、有効画像領域にわたってあらかじ
    め設定した範囲に収まるように上記発光素子の発光量が
    設定され、 かつ上記発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子の
    発光量は、上記所定の周期で抽出した複数の発光素子に
    対する上記露光面積の近似直線の傾きが、隣り合う発光
    素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔に応じるよ
    うに設定されることを特徴とする光書き込みユニット。
  12. 【請求項12】 上記露光面積の近似直線の傾きを求め
    るために上記所定の周期で抽出される上記複数の発光素
    子は、等周期に選択される発光素子であることを特徴と
    する請求項11記載の光書き込みユニット。
  13. 【請求項13】 上記等周期の1周期が、M+N(M:
    選択された発光素子数、N:選択されなかった発光素子
    数)発光素子単位であり、かつM≦Nであることを特徴
    とする請求項12記載の光書き込みユニット。
  14. 【請求項14】 上記発光素子アレイの配列間隔は、結
    像素子アレイの配列間隔の1/10以下であることを特
    徴とする請求項11記載の光書き込みユニット。
  15. 【請求項15】 上記複数の発光素子に対する露光面積
    の近似直線は、結像素子アレイの配列間隔をLK[mm]と
    して、LK〜3LKの範囲内の距離に相当する複数の発
    光素子に対して求められることを特徴とする請求項11
    記載の光書き込みユニット。
  16. 【請求項16】 上記隣り合う発光素子アレイチップの
    端部同士の発光素子間隔に応じてランク分けを行うと共
    に、上記ランク分けによるランク毎に、上記複数の発光
    素子に対する露光面積の近似直線の傾きの状態が異なる
    ようにして発光量を設定することを特徴とする請求項1
    1記載の光書き込みユニット。
  17. 【請求項17】 上記ランク分けは、上記隣り合う発光
    素子アレイチップの端部同士の発光素子間隔をPaとす
    るとき、或る2つの所定の発光素子間隔PL、PH(P
    L<PH)に対して、Pa<PL、PL≦Pa≦PH、
    PH<Paとなるような3つのランクに分けることを特
    徴とする請求項16記載の光書き込みユニット。
  18. 【請求項18】 上記発光素子アレイチップの端部近傍
    の発光素子の発光量は、Pa>PHのときには発光量が
    大きくなるように、また、Pa<PLのときには発光量
    が小さくなるように、設定されることを特徴とする請求
    項17記載の光書き込みユニット。
  19. 【請求項19】 上記発光素子アレイチップの配列間隔
    をPとしたとき、PL=0.9P、PH=1.1Pとし
    たことを特徴とする請求項17記載の光書き込みユニッ
    ト。
  20. 【請求項20】 上記発光素子アレイチップの端部近傍
    の発光素子は、0.5LK〜1.5LK範囲内の距離に
    相当する複数の発光素子であることを特徴とする請求項
    11記載の光書き込みユニット。
  21. 【請求項21】 画像を形成するための画像形成装置に
    おいて、 露光ユニットとして、複数の発光素子が所定間隔で配列
    された発光素子アレイチップを複数配列してなる発光素
    子アレイと、結像素子アレイとからなる光書き込みユニ
    ットを用いており、 所定の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面積
    の近似直線の傾きが、有効画像領域にわたってあらかじ
    め設定した範囲に収まるように上記発光素子の発光量が
    設定され、 かつ上記発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子の
    発光量を、上記所定の周期で抽出した複数の発光素子に
    対する露光面積の近似直線の傾きが、隣り合う発光素子
    アレイチップの端部同士の発光素子間隔に応じるように
    設定された光書き込みユニットを露光ユニットとして用
    いたことを特徴とする画像形成装置。
  22. 【請求項22】 複数の発光素子が所定間隔で配列され
    た発光素子アレイチップを複数配列してなる発光素子ア
    レイと、結像素子アレイとからなる光書き込みユニット
    の駆動方法において、 所定の周期で抽出した複数の発光素子に対する露光面積
    の近似直線の傾きが、有効画像領域にわたってあらかじ
    め設定した範囲に収まるように上記発光素子の発光量を
    設定し、 かつ上記発光素子アレイチップの端部近傍の発光素子の
    発光量は、上記所定の周期で抽出した複数の発光素子に
    対する露光面積の近似直線の傾きが、隣り合う発光素子
    アレイチップの端部同士の発光素子間隔に応じるように
    設定し、上記設定された発光量で各発光素子が駆動され
    ることを特徴とする光書き込みユニットの駆動方法。
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