JP2003103084A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP2003103084A
JP2003103084A JP2001299826A JP2001299826A JP2003103084A JP 2003103084 A JP2003103084 A JP 2003103084A JP 2001299826 A JP2001299826 A JP 2001299826A JP 2001299826 A JP2001299826 A JP 2001299826A JP 2003103084 A JP2003103084 A JP 2003103084A
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frame
needle
motor
machine frame
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JP2001299826A
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Fumihiro Nonobe
文浩 野々部
Kazuto Oya
一登 大矢
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部の温度が上昇することなく長時間安定して
使用することができるミシンを提供すること。 【解決手段】針の上下往復動機構を駆動するためのモー
タ2と、針の上下往復動機構にモータ2の回転駆動力を
伝達する動力伝達機構と、動力伝達機構と連結され、針
の上下往復動機構を手動で駆動するためのハンドプーリ
40と、その内部に針の上下往復動機構、モータ2及び
動力伝達機構が格納されると共に、ハンドプーリ40の
少なくとも一部が外部に露出される開口が形成されたミ
シンフレーム1と、を備えたミシン10において、ハン
ドプーリ40の内側に、動力伝達機構と連動して回転駆
動されることにより、ミシンフレーム1に形成された開
口とその開口から外部に露出されるハンドプーリ40の
間隙から、ミシンフレーム1内の蓄熱を排出する排気フ
ァン35Aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、針の上下往復動機
構を駆動するためのモータと、前記針の上下往復動機構
に前記モータの回転駆動力を伝達する動力伝達機構と、
前記動力伝達機構と連結され、前記針の上下往復動機構
を手動で駆動するためのハンドプーリと、その内部に前
記針の上下往復動機構、前記モータ及び前記動力伝達機
構が格納されると共に、前記ハンドプーリの少なくとも
一部が外部に露出される開口が形成されたミシンフレー
ムと、を備えたミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のミシンでは、ミシンカバーの内部
に設けられた鋳鉄製等のミシンフレームに、針の上下往
復動機構、モータ、モータの回転駆動力を各部に伝達す
る動力伝達機構その他の縫製動作の駆動制御機構を格納
する構造が採用されている。しかし、このような構造の
ミシンでは、ミシンフレームに形成された小さな開口か
らその内部に縫製動作の駆動制御機構を格納しなければ
ならず、組立作業に熟練を要するため、コスト低減を図
ることが困難である。また鋳鉄製のミシンフレームは比
較的重量物であるので、持ち運びもしにくいものであ
る。
【0003】そこで、近年、コスト低減や軽量化を図る
ため、合成樹脂製のミシンフレームを備えたミシンが提
案されている。例えば、特開平11−137880号公
報に示されるようなものがある。このミシンフレーム
は、一側面が開放され断面がコの字状に形成されたベッ
ド部とアーム部と脚柱部を合成樹脂によって一体成形す
ると共に、ベッド付近の所定部位に補強板を設けるよう
に構成したものである。しかし、このような構造のミシ
ンフレームでは、一側面が開放されているため十分な剛
性を確保することが困難であり、振動や変位が発生して
スムーズな縫製動作を行うことができない。従って、ス
ムーズな縫製動作を行うためには、ミシンフレームの開
放された一側面を閉塞して、その断面が角柱状又は円柱
状になるようにして、強度を向上させる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合成樹
脂製のミシンフレームの開放された一側面を閉塞して密
閉構造にすると、強度は向上するものの、モータから発
生する熱が排出されずにミシンフレームの内部にこもっ
てしまい、内部の温度が上昇して長時間安定してミシン
を使用することができないという問題があった。具体的
には、本出願人の実験によれば、ミシンフレーム内部の
部位によっては100℃近くまで上昇してしまうことが
あった。
【0005】そうすると、ミシンの縫製動作の駆動制御
を司るメイン基板やその他の基板が熱の影響で正常に動
作しなくなり、故障の原因ともなる。また、ミシンフレ
ームを構成する合成樹脂が熱膨張により変形するおそれ
が生じる。特に、上糸を支持する針の上下往復動機構を
支持するアーム部が変形すると、ベッド部に設けられ
た、上糸の糸輪を捕捉して縫い目を形成するための糸輪
捕捉器との出合い位置が変わってしまい、スムーズな縫
製動作ができなくなる。さらに、アーム部のミシンフレ
ーム内部には、ジクザク縫いをするときに針を横方向に
往復移動させるためのジグザグモータが設けられること
があり、ベッド部のミシンフレーム内部には、布送りを
調節するための送り調節モータが設けられることがあ
る。このような場合にはこれらのモータから発生する熱
が加わって、さらにミシンフレームの内部の温度を上昇
させることになる。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、内部の温度が上昇すること
なく長時間安定して使用することができるミシンを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記のよ
うな課題を解決するために、本願の請求項1に係る発明
は、針の上下往復動機構を駆動するためのモータと、前
記針の上下往復動機構に前記モータの回転駆動力を伝達
する動力伝達機構と、前記動力伝達機構と連結され、前
記針の上下往復動機構を手動で駆動するためのハンドプ
ーリと、その内部に前記針の上下往復動機構、前記モー
タ及び前記動力伝達機構が格納されると共に、前記ハン
ドプーリの少なくとも一部が外部に露出される開口が形
成されたミシンフレームと、を備えたミシンにおいて、
前記ハンドプーリの内側に、前記動力伝達機構と連動し
て回転駆動されることにより、前記ミシンフレームに形
成された前記開口とその開口から外部に露出される前記
ハンドプーリの間隙から、前記ミシンフレーム内の蓄熱
を排出する排気ファンを設けたことを特徴とする。
【0008】これにより、ミシンフレームの内部に滞留
している加熱された空気は、ハンドプーリの内側に設け
られ、動力伝達機構と連動して回転駆動される排気ファ
ンにより速やかに吸引される。そして、排気ファンによ
り、ミシンフレームに形成されたハンドプーリを外部に
露出させるための開口と、その開口から外部に露出され
るハンドプーリの間隙から、ミシンフレームの外部に排
出されていく。
【0009】従って、ミシンを長時間連続的に使用して
も、蓄熱により内部の温度が上昇しにくいので、安定し
て使用することができる。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のミシンと同様の構成を備え、さらに、前記ミシ
ンフレームは、その一側に前記針の上下往復動機構、前
記モータ及び前記動力伝達機構を取り付けるための開放
面が形成されたフレーム本体と、前記フレーム本体の開
放面を閉塞するフレームカバーとに分割形成されている
ことを特徴とする。
【0011】これにより、フレーム本体の開放面がフレ
ームカバーにより閉塞されて、ミシンフレームの断面が
角柱状又は円柱状になるので、ミシンフレームの剛性が
十分に確保され、振動や変位が発生しにくくなる。
【0012】従って、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載のミシンと同様の効果を奏すると共に、スムー
ズな縫製動作を行うことができる。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は請求項2に記載のミシンと同様の構成を備え、さら
に、前記ミシンフレームは、合成樹脂により形成されて
いることを特徴とする。
【0014】従って、請求項3に記載の発明によれば、
請求項1又は請求項2に記載の発明同様の効果を奏する
と共に、コスト低減や軽量化を図ることができ、且つ、
ミシンフレームを構成する合成樹脂が熱膨張により変形
してスムーズな縫製動作ができなくなることを防止する
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。まず、実施形態に係るミシ
ン10の全体構造について、図1及び図2を参照して説
明する。図1は、ミシン10の全体構造を示す正面図で
あり、図2は、ミシン10の全体構造を示す側面図であ
る。
【0016】図1に示すように、ミシン10は、ミシン
フレーム1の内部に、針16の上下往復動機構である上
機構ユニット3、上機構ユニット3及び下機構ユニット
4を駆動するためのモータ2、及び上機構ユニット3及
び下機構ユニット4にモータ2の回転駆動力を伝達する
ための動力伝達機構5が格納された構造となっている。
【0017】ミシンフレーム1は、上記のように、上機
構ユニット3、下機構ユニット4、及び動力伝達機構5
等の縫製動作の駆動制御機構を格納支持するものであ
る。これらの縫製動作の駆動制御機構は、後述するよう
に、ミシンフレーム1に対して直接取り付けられる。そ
して、このミシンフレーム1がそのままミシン10の外
殻を構成する。従って、本実施形態に係るミシン10で
は、縫製動作の駆動制御機構を格納するための金属製の
ミシンフレームが不要となっているので、その分軽量化
を図ることができる。
【0018】ミシンフレーム1は、上機構ユニット3が
内蔵されるアーム部6、アーム部6を側方から片持ち支
持すると共に、動力伝達機構5が内蔵される脚柱部7、
及び脚柱部7が立設されると共に、下機構ユニット4が
内蔵されるベッド部8からなる。これらのアーム部6,
脚柱部7、ベッド部8は、全体として略コ字状となるよ
うに、合成樹脂により一体的に成形されている。このミ
シンフレーム1の成形方法としては、周知の射出成形法
等を用いることができる。
【0019】ミシンフレーム1を構成する合成樹脂材料
としては、スチレン系樹脂等の非結晶性の熱可塑性樹脂
を用いることができる。具体的には、アクリロニトリル
ブタジエンスチレン共重合体、ポリスチレン、アクリロ
ニトリルスチレン、アクリロニトリルアクリレートスチ
レン、アクリロニトリルエチレンスチレン、塩素化アク
リロニトリルポリエチレンスチレン等である。これらの
スチレン系樹脂を単独で用いても良いし、混合して用い
てもよい。なかでも、アクリロニトリルブタジエンスチ
レン共重合体を主成分とし、タルクあるいはガラスビー
ズ等の無機添加剤を添加した樹脂組成物が、剛性及び熱
膨張係数の点で好適である。
【0020】ミシンフレーム1のアーム部6には、上糸
を担持した針16を上下往復動させる上機構ユニット3
が格納支持される。この上機構ユニット3は、モータ2
により発生された回転運動を往復運動に変換して針16
に伝達するものである。上機構ユニット3は、金属製の
上フレーム11に取り付けられた主軸12、天秤クラン
ク13、針棒ホルダ14、針棒15、天秤支え軸17等
からなる。
【0021】ここで、上機構ユニット3の作用について
説明すると、モータ2により発生された回転駆動力は、
モータ2の回転軸に固着されたピニオンギヤに巻きかけ
られたモータベルト36を介して大プーリ35に伝達さ
れる。そして、大プーリ35が回転すると、大プーリ3
5の中心部に固着され且つ軸受け32、32により回転
可能に支持された上伝導軸31、及び上伝導軸31と継
ぎ手を介して連結された主軸12を介して天秤クランク
13が回転される。この天秤クランク13の回転運動
は、針棒クランクロッド(図示しない)の働きにより、
針棒ホルダ14により上下往復動可能に支持された針棒
15の往復運動に変換されるので、針16が上下往復動
するのである。
【0022】なお、詳細には図示しないが、アーム部6
内の主軸12の近傍位置には、ミシン10の縫製動作の
駆動制御を司るメイン基板が配設されている。また、上
機構ユニット3には、針16を横方向に往復移動させて
ジグザグ縫いを行うためのパルスモータ(ジグザグモー
タ)が設けられている。
【0023】ミシンフレーム1の脚柱部7には、モータ
2からの回転駆動力をアーム部6内の上機構ユニット3
及びベッド部8内の下機構ユニット4に伝達するための
動力伝達機構5が格納支持される。動力伝達手段5は、
モータ2、大プーリ35、タイミングベルト36、プー
リ38、プーリ39、タイミングベルト41等からな
る。
【0024】ここで、動力伝達機構5の作用について説
明すると、脚柱部7の下方に固定されたモータ支持金具
33により支持されたモータ2により発生された回転駆
動力は、上記のように、モータベルト36を介して大プ
ーリ35に伝達され、大プーリ35の中心部に固着され
た上伝導軸31を介して上機構ユニット3に伝達され
る。その一方で、上伝導軸31の回転運動は、下機構ユ
ニット4にも伝達される。すなわち、上伝導軸31のほ
ぼ中央部分にはプーリ39が固着されており、プール3
9に巻きかけられたタイミングベルト41を介して、ベ
ッド部8に配置されたプーリ38に伝達される。そし
て、プーリ38の中心部に固着され且つ軸受け32によ
り回転可能に支持された下伝導軸37、及び下伝導軸3
7と継ぎ手を介して連結された下伝導軸21が回転され
る。このようにして、上伝導軸31と同期して、下機構
ユニット4の下伝導軸37及び下軸21が回転されるの
で、上伝導軸31の回転運動が下機構ユニット4に伝達
されることになる。
【0025】なお、大プーリ35の外側であって、動力
伝達機構5の一部を構成する上伝導軸31の一端部に
は、ハンドプーリ40が固着されている。このハンドプ
ーリ40は、扁平な円柱状に形成されている。そして、
その先端部分は、ミシンフレーム1の側面に形成された
開口145、201(図4、図5参照)から外部に露出
されている。このハンドプーリ40の外部に露出された
部分をユーザが手で摘んで回動することにより、上伝導
軸31を回転させて、上伝導軸31と連結された上機構
ユニット3を駆動し、針16を上下動させることができ
るものである。このような操作は、例えば、ユーザが一
旦縫製動作を中止した後に縫製動作を再開したり、縫製
位置を変更したりしようとした場合に必要となる。つま
り、ハンドプーリ40を手で回動させて針16を上方に
持ち上げた状態で、布を適切な位置に移動させた後、縫
製動作を再開するのである。
【0026】また、大プーリ35の一部には排気ファン
35Aが形成されていて(図3参照)、ミシンフレーム
1内の蓄熱を外部に排出するようにしているが、この構
成の詳細については後述する。
【0027】ミシンフレーム1のベッド部8には、釜2
3を針16の上下往復動と同期させて回転駆動するため
の下機構ユニット4が格納支持される。釜23には、上
下動される針16の上糸の糸輪を捕捉して縫い目を形成
するための糸輪捕捉器(図示しない)が内蔵されてい
る。下機構ユニット4は、金属製の下フレーム20に取
り付けられた下軸21、ヘリカルギヤ22、釜23、ヘ
リカルギヤ24、下伝導軸37等からなる。
【0028】ここで、下機構ユニット4の作用について
説明すると、動力伝達機構5を介して伝達された回転駆
動力により下伝導軸37が回転されると、下伝導軸37
と継ぎ手を介して連結され且つ軸受け25、25により
回転可能に支持された下軸21が回転されると共に、下
軸21に固着されたヘリカルギヤ22(図2参照)が回
転される。なお、図2に示すように、下フレーム20に
は水平面内を回転する釜23の釜軸が回転可能に支持さ
れ、その釜軸にはヘリカルギア22とかみ合うヘリカル
ギヤ24が固着されている。従って、下軸21が回転す
ると、ヘリカルギヤ22、24を介して釜23が回転す
ることになる。そして、これに伴って、釜23に内蔵さ
れた糸輪捕捉器が回転するものである。このとき、糸輪
捕捉器の剣先が上下往復動される針16の針先と同期し
て回転し、針16に担持される上糸の糸輪を捕捉できる
ようになっている。
【0029】なお、詳細には図示しないが、下機構ユニ
ット4には、布送りを調節するためのパルスモータ(送
り調節モータ)が設けられている。
【0030】次に、本実施形態に係るミシン10のミシ
ンフレーム1の構成について、図2から図4を参照して
説明する。図3は、フレーム本体1Aを示す斜視図であ
り、図4は、フレームカバー1Bを示す斜視図である。
【0031】図2に示すように、ミシンフレーム1は、
その側面のほぼ中央部(図中の一点鎖線部)を境界とし
て、上機構ユニット3、モータ2及び動力伝達機構5等
の縫製動作の駆動制御機構を取り付けるための開放面5
2が形成されたフレーム本体1Aと、フレーム本体1A
の開放面52を閉塞するフレームカバー1Bとに分割形
成されている。フレーム本体1Aとフレームカバー1B
の境界は内側に向かって開放されていて、フレーム本体
1Aの開放面52から、フレーム本体1Aの内壁面に縫
製動作の駆動制御機構を直接取り付けるようになってい
る。そして、ミシンの組立時には、フレーム本体1Aに
開放面52から縫製動作の駆動制御機構を取り付けた
後、フレーム本体1A及びフレームカバー1Bに設けら
れた結合部90、190等(図3、図4等参照)にネジ
等を螺合させて両者を結合する。
【0032】従って、ミシン10の組立時には組立作業
が容易に行えるので組立コストの低減を図ることができ
ると共に、組立後にはフレーム本体1Aの開放面52が
フレームカバー1Bにより閉塞されて、ミシンフレーム
1の断面が角柱状又は円柱状になるので、十分に剛性が
確保され、振動や変位が発生しにくくなり、スムーズな
縫製動作を行うことができる。
【0033】図3に示すように、フレーム本体1Aは、
アーム部6、脚柱部7、ベッド部8が一体的に成形され
ている。アーム部6、脚柱部7、ベッド部8により囲ま
れた部分は、略半円状に形成された凹部9となってい
る。また、アーム部6付近の内周面51には、布押さえ
レバー(図示しない)が挿通される開口部53が開設さ
れている。なお、フレーム本体1Aは、そのままミシン
の後背部の外殻を構成するものである。
【0034】フレーム本体1Aには、分割形成されたフ
レーム本体1Aとフレームカバー1Bとを結合するため
の複数の結合部90、92、94、96が設けられてい
る。これらの結合部90、92、94、96は、フレー
ム本体1Aの凹部9の近傍位置に設けられた凹部第1結
合部90、凹部第2結合部92、凹部第3結合部94
と、他の位置の壁面50に設けられた壁面結合部96、
96、96、96からなる。これらの結合部90、9
2、94、96の内部には、それぞれにネジ孔91、9
3、95、97が穿設されていて、フレームカバー1B
の対応する位置に設けられた結合部(図示しない)と重
ね合わされた状態でネジを螺合することにより、フレー
ム本体1Aとフレームカバー1Bとを着脱可能に結合し
得るようになっている。
【0035】ここで、凹部第1結合部90は、凹部9の
近傍位置であって、ベッド部8の付け根部分に設けられ
ている。これは、針16の上下往復動により発生するア
ーム部6の振動や変位を防止するためには、ベッド部8
の剛性を十分に確保することが必要であり、そのために
は、ベッド部8の付け根部分にてフレーム本体1Aとフ
レームカバー1Bを結合させることが効果的だからであ
る。従って、凹部第2結合部92と、凹部第3結合部9
4は、凹部第1結合部90を基準として、凹部9の円周
上又はその近傍位置に均等な間隔を有して配置されてい
る。なお、壁面結合部96、96、96、96は、フレ
ーム本体1Aとフレームカバー1Bを均等な圧力で結合
できる適宜の位置に配置されている。
【0036】フレーム本体1Aのベッド部8の開放面5
2には、突起101、102が設けられている。これら
の突起101、102は、フレーム本体1Aとフレーム
カバー1Bが結合されたときに、フレームカバー1B
(図4参照)のベッド部8に設けられた嵌合部112、
113と嵌合されて、フレーム本体1A及びフレームカ
バー1Bが水平方向に相対移動することを規制するため
のものである。このように構成したのは、針16の上下
往復動により、結合されたフレーム本体1Aとフレーム
カバー1Bが水平方向に相対移動して両者が位置ズレを
起こす場合があり、そうすると、両者の適切な結合状態
が保たれず剛性不足となり、ミシンフレーム1の振動や
変位の発生を助長してしまうことになるからである。
【0037】フレーム本体1Aのフレームカバー1Bと
当接する上端縁120には、そのほぼ全ての部分にわた
って、その下方がフレームカバー1B側に突出した凸状
段差部121が形成されている。この凸状段差部121
は、その突出した部分が、フレームカバー1Bのフレー
ム本体1Aと当接する上端縁125に形成された凹状段
差部(図示しない)に収容されると共に、凹状段差部に
上方から係止されることにより、フレーム本体1Aが上
方向に相対移動することを規制するためのものである。
このように構成したのは、針16の上下往復動により、
針16を支持する上機構ユニット3が取り付けられるフ
レーム本体1Aは上方向に移動しようとするため、結合
されたフレーム本体1Aとフレームカバー1Bが位置ズ
レを起こす場合があり、そうすると、両者の適切な結合
状態が保たれず剛性不足となり、ミシンフレーム1の振
動や変位の発生を助長してしまうことになるからであ
る。
【0038】フレーム本体1Aの一側面には、ハンドプ
ーリ40の先端部を外部に露出させるための半円状の開
口145が形成されている。この開口145は、フレー
ムカバー1Bの一側面に形成された開口201(図4参
照)と相まって円状の開口を形成するものである。そし
て、その円状開口の直径は、扁平の円柱状に形成された
ハンドプーリ40の直径よりもやや大きくなるようにさ
れている。
【0039】図4に示すように、フレームカバー1B
は、アーム部6、脚柱部7、ベッド部8が一体的に成形
されている。アーム部6、脚柱部7、ベッド部8により
囲まれた部分は、略半円状に形成された凹部9となって
いる。また、アーム部6の側端部には、複数種類の糸等
が内蔵された糸カセット(図示しない)が装着される糸
カセット装着部203が形成されている。なお、フレー
ム本体1Bは、そのままミシン10の前面部の外殻を構
成するものである。
【0040】フレームカバー1Bには、分割形成された
フレーム本体1Aとフレームカバー1Bとを結合するた
めの複数の結合部(図示しない)が設けられている。こ
れらの結合部の内部には、それぞれにネジ孔が穿設され
ていて、フレーム本体1Aの対応する位置に設けられた
結合部90、92、94、96(図3参照)と重ね合わ
された状態でネジ(図示しない)を螺合することによ
り、フレーム本体1Aとフレームカバー1Bとを着脱可
能に結合し得るようになっている。
【0041】フレームカバー1Bの開放面には、嵌合部
112、113が設けられている。これらの嵌合部11
2、113は、フレーム本体1Aとフレームカバー1B
が結合されたときに、フレーム本体1Aの分割面52
(図3参照)に設けられた突起101、102と嵌合さ
れて、フレーム本体1A及びフレームカバー1Bが水平
方向に相対移動することを規制するためのものである。
【0042】フレームカバー1Bのフレーム本体1Aと
当接する上端縁125には、そのほぼ全ての部分にわた
って、フレーム本体1Aの上端縁120(図3参照)に
形成された凸状段差部121を収容して上方から係止す
る凹状段差部が形成されている。そして、フレーム本体
1Aの凸状段差部121がフレームカバー1Bの凹状段
差部に収容されると共に、上方から係止されることによ
り、フレーム本体1Aが上方向に相対移動することが規
制されるようになっている。
【0043】フレームカバー1Aの一側面には、ハンド
プーリ40の先端部を外部に露出させるための半円状の
開口145が形成されている。この開口145は、ミシ
ンフレーム1Bの一側面に形成された開口201(図4
参照)と相まって円状の開口を形成するものである。そ
して、その円状開口の直径は、扁平の円柱状に形成され
たハンドプーリ40の直径よりもやや大きくなるように
されている。
【0044】上記のように、ミシンフレーム1は、フレ
ーム本体1Aとフレームカバー1Bを結合するとほぼ密
閉された構造となる。そうすると、強度は向上するもの
の、モータ2から発生する熱が排出されずにミシンフレ
ーム1の内部にこもってしまい、内部の温度が上昇して
長時間安定してミシンを使用することができなくなるお
それがある。そこで、本実施形態に係るミシン10で
は、ミシンフレーム1内の蓄熱を排除するために次のよ
うな構成を採用している。かかる構成について、図5を
参照して説明する。図5(A)は、ミシンフレーム1内
の蓄熱を排出するための構成を示す正面図であり、図5
(B)は、ミシンフレーム1内の蓄熱を排出するための
構成を示す側面図である。
【0045】図5(A)に示すように、ミシンフレーム
1の内部の上方であって、ハンドプーリ40の内側に
は、大プーリ35が設けられている。具体的には、大プ
ーリ35は、大プーリ35の中心部に貫通形成された挿
通孔42に上伝導軸31を挿通することにより、上伝導
軸31の一端部のやや内側に固着されている。そして、
大プーリ35の外側であって、上伝導軸31の一端部に
は、ハンドプーリ40がはめ込まれている。このよう
に、大プーリ35はその中心部にて上伝導軸31に連結
されているが、大プーリ35の外周部には、前述したよ
うに、モータベルト36が巻きかけられているので、モ
ータ2の回転駆動力により大プーリ35及び上伝導軸3
1が回転されることになる。
【0046】図5(B)に示すように、大プーリ35の
外周部の内側の部分には、ミシンフレーム1内の蓄熱を
排出する排気ファン35Aが形成されている。排気ファ
ン35Aは、挿通孔42を中心として放射状に配列され
た複数の羽根43と、複数の羽根43の間の部分に形成
された空気排出口44とからなる。この排気ファン35
Aは、時計方向に回転されると、ミシンフレーム1の内
部の空気を吸引して外部に送風排出するように働く。
【0047】ここで、ミシンフレーム1の側面に形成さ
れた半円状の開口145、201からなる円状開口の直
径Lは、その円状開口から外部に露出されるハンドプー
リ40の直径Mよりもやや大きくなっている。従って、
円状開口とハンドプーリ40の間には、所定の幅αを有
する間隙が形成されている。そして、この間隔から、排
気ファン35Aにより吸引、排出される空気がミシンフ
レーム1の外部に排出されるようになっている。
【0048】排気ファン35Aは、モータ2の回転駆動
力により回転される大プーリ35の一部に形成されてい
るため、モータ2が回転されているときには、モータベ
ルト36を介して常時回転駆動されるようになってい
る。これにより、モータ2やジグザグモータ、送り調節
モータの駆動により加熱されたミシンフレーム1の内部
の空気は、排気ファン35Aの回転駆動により速やかに
吸引される。そして、ミシンフレーム1の側面に形成さ
れたハンドプーリ40を外部に露出させるための円状開
口と、その円状開口から外部に露出されるハンドプーリ
40の間隙から、ミシンフレーム1の外部に排出されて
いく。
【0049】従って、ミシン10を長時間連続的に使用
しても、蓄熱により内部の温度が上昇しにくいので、安
定して使用することができる。また、ミシンフレーム1
を構成する合成樹脂が熱膨張により変形することを防止
できるので、長時間連続的に使用してもスムーズな縫製
動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミシン10の全体構造を示す正面図である。
【図2】ミシン10の全体構造を示す側面図である。
【図3】フレーム本体1Aを示す斜視図である。
【図4】フレームカバー1Bを示す斜視図である。
【図5】(A)は、ミシンフレーム1内の蓄熱を排出す
るための構成を示す正面図であり、(B)は、ミシンフ
レーム1内の蓄熱を排出するための構成を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1 ミシンフレーム 1A フレーム本体 1B フレームカバー 2 モータ 3 上機構ユニット 4 下機構ユニット 5 動力伝達手段 6 アーム部 7 脚柱部 8 ベッド部 9 凹部 16 針 52 開放面 90 凹部第1結合部 92 凹部第2結合部 94 凹部第3結合部 96 壁面結合部 101 突起 102 突起 112 嵌合部 113 嵌合部 120 上端縁 121 凸状段差部 125 上端縁
フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA03 CE01 CE08 CE27 GA01 GA27 HA05 JA02 JA33 JA34 JA35

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針の上下往復動機構を駆動するためのモ
    ータと、前記針の上下往復動機構に前記モータの回転駆
    動力を伝達する動力伝達機構と、前記動力伝達機構と連
    結され、前記針の上下往復動機構を手動で駆動するため
    のハンドプーリと、その内部に前記針の上下往復動機
    構、前記モータ及び前記動力伝達機構が格納されると共
    に、前記ハンドプーリの少なくとも一部が外部に露出さ
    れる開口が形成されたミシンフレームと、を備えたミシ
    ンにおいて、 前記ハンドプーリの内側に、前記動力伝達機構と連動し
    て回転駆動されることにより、前記ミシンフレームに形
    成された前記開口とその開口から外部に露出される前記
    ハンドプーリの間隙から、前記ミシンフレーム内の蓄熱
    を排出する排気ファンを設けたことを特徴とするミシ
    ン。
  2. 【請求項2】 前記ミシンフレームは、その一側に前記
    針の上下往復動機構、前記モータ及び前記動力伝達機構
    を取り付けるための開放面が形成されたフレーム本体
    と、前記フレーム本体の開放面を閉塞するフレームカバ
    ーとに分割形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のミシン。
  3. 【請求項3】 前記ミシンフレームは、合成樹脂により
    形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載のミシン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103603152A (zh) * 2013-11-14 2014-02-26 吴江市喜力机械厂 缝纫用散热节能装置
CN109056203A (zh) * 2018-10-08 2018-12-21 陈梓豪 一种缝纫机跑合装置

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