JP2003102134A - 電力デ−タ取引システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】インタ−ネットを使用した太陽電池等の節電装
置における電力計測デ−タに基づく装置性能状態に関す
る統計及び分析及び診断を行い、節電装置の異常を通知
する電力デ−タ取引システムを提供する。 【解決手段】電力計測器及び情報システム、保守サ−ビ
スを統合し電力量に関してのデ−タ取得を簡素化し、情
報システムによるデ−タ統合により相対的評価を可能と
し、節電装置の異常を通知又はその通知を受ける保守依
頼発行システム或いは異常がみられる電力計測デ−タを
電力計測デ−タ蓄積サ−バ−より隔離又は識別するサ−
バ−システムの構成とする。 【効果】ネットワ−クに接続され計測デ−タを保持しデ
−タの統計及び評価、再加工と結果の提供を一本化し、
サ−バ−の指示に基づき設備利用者及び設備提供者が必
要とするデ−タ及び異常通知等を効果的かつ簡便に提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電力デ−タ取引シ
ステムに関する。さらに詳しくはコンピュ−タ−のネッ
トワークを使用した付加価値デ−タ取引システムに関
し、情報システム及びインタ−ネット、電力計測器を利
用し効率的に電力情報を収集し電力消費に関心を持つ企
業又は個人に対し高付加価値情報としての電力統計デ−
タを簡便かつ効率的に提供できるようにした付加価値デ
−タ取引システムに関するものであり、インタ−ネット
を使用した太陽電池に代表される補助発電装置やインバ
−タ−等の節電回路機器等、省電力機器・装置における
電力計測デ−タに基づく装置性能状態に関する統計及び
分析及び診断を行い、節電装置で異常がみられる可能性
を判断し、通知、保守依頼、隔離叉は識別の機能等、結
果デ−タを取引する統計及び分析並びに診断とデ−タ取
引に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、電力に関する専門知識および技術
を持たない企業又は個人が、電力消費の軽減を期待して
設置する節電装置設備に対し、簡便かつ効果的であり、
客観的で即時的な電力計測手段は提供されていなかっ
た。

【０００３】電力利用をする場合において、自らが使用
する電力が他の電力利用と比較して適正であるか、ま
た、節電設備を用いて節電行為により電力費用の節減の
効果が節電設備を用いて節電行為を行っている他者と比
較して適正であるかを評価する手段は提供されていなか
った。

【０００４】太陽電池発電装置を設置した建造物の場合
には、電力を購入する際の電力量を計る電力メ−タ−と
太陽電池発電装置が発電した電力のうち、余剰となり電
力会社へ販売する際の電力量を計る電力メ−タとの２つ
の電力メ−タ−があるので、これを比較して独自に検討
する方法がある。

【０００５】太陽電池発電装置を設置した場合、装置を
設置する以前の電力購入量の記録と、装置設置後の電力
購入量の記録を比較し、独自に評価検討する方法があ
る。

【０００６】太陽電池発電装置に代表される発電装置或
いは節電装置による設備を製造するメ−カ−や該設備の
設置や販売を行っている業者に、専門的な調査を依頼す
る方法がある。

【０００７】太陽電池発電装置に代表される発電装置或
いは節電装置による設備を製造するメ−カ−や該設備の
設置や販売を行っている者は、装置や機器の経年変化や
設備条件による性能の変化、或いは気象条件による性能
の変化を知ることを目的とした場合は、条件を人工的に
設定するための施設を建造するか、実際に研究施設とし
て設備を設置するか、又は装置を購入した顧客に依頼し
てデ−タを収集する等の方法がある。

【０００８】たとえば、特開２００１−０５２０４９号
公報には、インタ−ネットでの物品販売を容易に行うこ
とが可能な電子商取引管理システムが開示されている
が、従来の商取引システムに在庫管理システムを加えた
ものであり、物品やサ−ビスの受発注を主目的とし、電
力情報に係る保守サ−ビスを実施する為の総合的な機能
を欠如し、少なくとも統計デ−タの取引の要件を満たし
ておらず、デ−タの取引システムとして機能しない。ま
た、特開２０００−１６２２５３号公報には、電気、ガ
ス等のネルギ−の消費に関する分析、診断を行うための
方法及び装置が開示されている。しかし電力等のエネル
ギ−の負荷種類分析の方法であり、エネルギ−消費にお
ける冷暖房需要量の特定を目的としており、デ−タの収
集を行い加工はするものの、他者との比較により装置等
の評価を行うものではなく、節電設備の保守を目的とし
た、計測、デ−タ比較及びデ−タ取引、保守サ−ビス取
引の総合システムとしての機能を欠如している。特開２
０００−３４６６７１号公報には、所定の機器により使
用される複数種の資源の各使用量に対応する割引料金を
求める料金算出装置及び記録媒体が開示されている。し
かしガス、電気及び水道水等の複数種の資源を使用する
機器における各資源の使用量に基づく従量制料金の割引
金額の算定システムであって、電力計測器の設置申し込
みや計測器設置後のデ−タ比較はもとより、節電設備の
保守を目的とした、計測及びデ−タ比較及びデ−タ取
引、保守サ−ビス取引の総合システムとしての機能を有
していない。

【０００９】特開平１１−２０６０３８号公報には、連
系インバ−タ−装置と外部の所定の事業者とを通信回線
を介して結ぶことにより、より高いセキュリティとサ−
ビスを確保できる太陽光発電系統連系ネットワ−クシス
テムが開示されいる。しかし太陽光発電装置において、
長期の運転を行った場合、太陽光発電システム叉は商用
系統の故障により運転不能となった場合に警報を使用者
及びサ−ビス会社へ発報することを目的としており、機
器が正常に作動している場合において、装置環境の影響
によって太陽光発電システムが本来の性能を発揮してい
るかを評価する機能を有していない。また、連系インバ
−タ−装置として、異常検出を行う回路が発電システム
に組み込まれた構造となっており、既設の設備に対し
て、このシステムを付与する余地がなく装置との独立性
を有していない。従って上記提案は、装置異常の警報シ
ステムであって、計測デ−タの収集や比較検証を行うも
のではなく、また、統計デ−タの取引の要件を満たして
おらず、デ−タの取引システムとして機能しない。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上述のとおり、太陽電
池発電等に代表される省電力を目的として設置する設備
の性能状態を監視し評価することはかなり困難である。
特に、電力に関する専門知識及び技術を持たない企業又
は個人が、電力消費を軽減又は売電を期待して設置する
太陽電池発電装置による設備に対し、簡便かつ効果的で
あり、客観的で即時的な電力計測手段は提供されていな
かった為、省電力装置を設置する者は電力会社が設置す
る電力メ−タ−を目視により確認し電力メ−タ−の値を
記録し、独自に統計を行うこと以外に装置の状態を把握
することができなかった。

【００１１】このような方法では、気象条件による発電
出力の低下であるのか、製造メ−カ−の過失や故意によ
る出力不足となる装置の供給を受けても、これを科学
的、客観的に指導したり改善を要求することができない
のが実状である。

【００１２】また、太陽電池発電装置メ−カ−において
は、地域性の違いや、気象条件による影響を広範囲に調
査する手段がなく、顧客のクレ−ムが装置の周辺環境の
影響によるものであるのか、または顧客の主観的なもの
であるのか、それとも顧客の主張が正しいものであるか
を判断できない。そして、太陽電池発電装置製造メ−カ
−が諸条件下での装置利用を想定して、装置性能の向上
を目的として研究開発を実施しようとする際において
も、気象条件などを含めた有効なサンプリングを行うた
めには、実際に装置を設置する以外に方法はなく、莫大
な費用が必要となっている。

【００１３】太陽電池発電装置に関して保守の必要性を
正確に判断する為には、専門的な電力、電力回路、太陽
電池に関する知識と技術をもってしても、天候や日照時
間の影響等の複雑な条件下における装置の性能状態の判
断は困難である。

【００１４】特に太陽電池発電装置は、設置後にメ−カ
−が設備の整った試験場など施設での引き取り検査等の
処置を行おうとしても、一般に太陽電池発電装置は建造
物に固定されている上に、建造物の屋根の大部分を覆う
ほどの大きさがあり、そのような行為は不可能である。

【００１５】上記のとおり、太陽電池に代表される省電
力装置の性能状態を掌握するには専門的技術者や企業、
一般個人に関わらず、多くの人的労力を要していた。さ
らに、こうような多大の努力を要しても解明される事象
は対象とする一部の設備に限られ調査の結果得られたデ
−タや数値が、他に比較して適正であるのかを知る方法
は確立されていない。

【００１６】本発明は以上の事情をかんがみてなされた
ものであり、省電力装置を設置した電力設備の電力量を
広く収集することにより適正な統計値が得られることを
目的とし、結果として得られた統計デ−タに基づき、省
電力装置の性能状態を通知し、保守の必要性を正しく伝
えることを目的とする。さらに、得られた統計デ−タを
省電力装置開発者に提供することを目的とする。

【００１７】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本願発明の付加価値デ−タ電力取引システムは、情
報システム及びインタ−ネット、電力計測器を利用する
ことにより電力デ−タを簡便に収集するとともに、他者
との設備利用効果を容易に比較することができるように
した電力デ−タ取引システムである。

【００１８】従来、節電或いは発電設備利用者が設備の
効果を評価しようとする場合、電力会社が設置する電力
計のメ−タ−値を独自に記録し、自らの手により集計し
なければならなかった。また、他者との比較を行う場合
は比較対象者との協議によりデ−タの提出を求めなけれ
ばならなかったが、情報システムと計測器及びインタ−
ネットを介して統合するシステムを利用することで、設
備利用者は労することなく今までに得られなかったデ−
タを容易に取得できるようにした電力デ−タ取引システ
ムである。

【００１９】本発明に係る取引システムは、情報システ
ム及びインタ−ネット、電力計測器を統合し、効果的に
電力デ−タを収集する取引システムを実現しており、節
電及び発電設備を製造販売する設備提供者が独自に調査
を行うことなく、簡便に統計デ−タを取得することがで
きるシステムを実現したものである。

【００２０】本発明は、設置された省電力装置の性能状
態を把握するため太陽電池等の補助発電装置が発電した
電力量や節電回路を経由して出力を制御された電力量を
記録し、インタ−ネット上のサ−バ−にデ−タを転送
し、そのデ−タを提供するシステムであって、簡便な電
力デ−タの収集手段を提供し、これをインタ−ネット上
のサ−バ−に蓄積し、蓄積されたデ−タに統計的加工を
行い、他者設備との比較を実現できることを特徴とす
る。

【００２１】上記のような本発明の電力デ−タ取引シス
テムにおいては、デ−タ取得が簡便に実施されることに
より、デ−タ収集の労力を大幅に軽減することが可能と
なる。さらに、取得したデ−タをインタ−ネット上のサ
−バ−に転送することで、デ−タの保持が行われ利用者
は膨大なデ−タの保管をする必要がない。また、利用者
はデ−タ加工がサ−バ−上で行われるため何ら知識を必
要とせず、特別なコンピュ−タ−プログラムの操作を行
うことなく、一般的なインタ−ネット操作により適切な
設備評価のためのデ−タを取得することができる。そし
て、これら省電力装置や機器の開発を行う企業の研究者
は、何ら特別なデ−タ収集の労力を必要とせず、統計学
的に十分な量の計測デ−タを入手することが可能となる
ばかりでなく、他者が開発した装置との比較デ−タも入
手することが可能となる。また、上記特開平１１−２０
６０３８号公報と対比し、本願発明では、通信手段をイ
ンタ−ネットに限定しているが、通信手段を電話回線と
しており、通信システムを構築するに当たり必要となる
通信プロトコルを限定していない。

【００２２】

【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図１は本発明の電力取引システ
ムに使用する電力計測器の一実施形態を示すブロック構
成図、図２は本発明の電力取引システムの構成を説明す
るためのブロック構成図である。本発明は図２に示すよ
うに、省電力設備利用者とその設備を製造販売して提供
する設備提供者との間で電力デ−タを蓄積、加工して取
引するシステムである。具体的な省電力装置として、太
陽電池発電装置を例に発明の内容を具体的に説明する。

【００２３】上記のごとく図１は、本発明の取引システ
ムに使用する電力計測器の一実施形態を示すブロック構
成図であり、この電力計測装置は、計測した電力デ−タ
をメモリ−媒体に蓄積する機能を有し、計測デ−タを記
録するメモリ−媒体は着脱が可能であり、特に電力や電
子回路の知識や技術を有しない太陽電池発電装置設置者
や太陽電池発電装置管理者、又はこれに準じる者が操作
することを前提としている。

【００２４】図１において、電力計測器１は、配電回路
２に接続され、計測結果を記録制御回路４に送る。記録
制御回路４は内蔵する時計５により一定の時間的間隔で
日時を含め計測デ−タをメモリ−６の装置に転送し、計
測デ−タを記録する。メモリ６の装置は着脱式とし、利
用者の所有するコンピュ−タ−システムにデ−タを送り
込む役割を担う。３はインバ−タである。

【００２５】太陽電池発電装置と、太陽電池発電装置を
製造販売する企業が本発明を利用する場合の具体的例の
全体像は〔００２４〕から〔００２７〕迄に示す構成と
なる。

【００２６】図１１は太陽電池発電装置を設置し利用す
る利用者における装置の構成を示している。電力会社か
ら供給される電力１１と、太陽電池発電装置Ｊから供給
される電力１２とを分配、及び電力の流れを制御する配
電回路２に対し、太陽電池発電装置Ｊが供給する電力１
２を受け入れるインバ−タ−回路Ｆの入力又は出力部分
に電力計測器１を接続し、メモリ−媒体Ｇに蓄積された
電力計測デ−タをインタ−ネットを経由してサ−バ−に
転送する機能を備えたコンピュ−タ−Ｈにメモリ−媒体
Ｇを接続して読み込ませる。

【００２７】転送された電力計測デ−タは、インタ−ネ
ット上に設置された電力計測デ−タ蓄積サ−バ−に設備
単位、日付単位、時間単位で整理され、蓄積される。

【００２８】電力計測デ−タ蓄積サ−バに蓄積されたデ
−タは、同様にインタ−ネット上に設置された統計デ−
タ蓄積サ−バ−に、メ−カ−、立地、気象条件、季節、
気候、日付、時間、日照条件、設置期間、ソ−ラ−発電
モジュ−ル表面汚濁・劣化条件、機種特性条件に代表さ
れる諸条件を加味し、電力装置の性能評価に適用される
平均出力や最大出力、出力偏差等の統計手法による、装
置評価に必要な各種の統計デ−タを総合、設備単位、日
付単位、時間単位、メ−カ−単位、機種単位、地域単
位、立地単位、気象条件単位、設置条件単位、季節単
位、気候単位、日照条件単位、設置条件単位、ソ−ラ−
発電モジュ−ル表面汚濁・劣化条件単位、機種特性条件
単位等の統計的意味に従う諸条件によって蓄積される。

【００２９】この様に蓄積されたデ−タは、インタ−ネ
ット上に設置された設定条件を入力するデ−タ要求ペ−
ジの要求内容に従い、デ−タの要求者にインタ−ネット
を介して転送する。

【００３０】次に、本発明におけるシステムの全体的な
構成とサ−ビスシステムの概要を説明する。本発明の取
引システムの構成を示す図２において、インタ−ネット
デ−タ・サ−バ−は取引サ−バ−でネットワ−クに接続
され、計測デ−タを保持し計測デ−タの受付機能之提
供、統計デ−タの提供及び統計デ−タに基づく点検勧告
のための発信指示を行う。

【００３１】節電及び節電設備利用者は、計測器に取り
付けられたメモリ−装置を自らが利用するコンピュ−タ
−システムに挿入し、取引サ−バ−に接続する。取引サ
−バ−は利用者に対しメモリ−内のデ−タを転送するプ
ログラム機能を発行しメモリ−装置内のデ−タを利用者
のコンピュ−タ−システムに記録するとともに取引サ−
バ−内へデ−タの転送を実施する。

【００３２】取引サ−バは取得した電力デ−タを、すで
に備蓄されている他の電力デ−タと併合し、転送されて
きたデ−タが他のデ−タと統計的な乖離幅を数値化して
利用者へ統計デ−タとともに返信する。

【００３３】取引サ−バは利用者の転送してきたデ−タ
と返信するデ−タに対し利用に関する決済金額を計算し
決済システムへ決済デ−タを作成する。

【００３４】取引サ−バは節電及び発電設備提供者が求
める製品開発デ−タとして、取引サ−バ−が蓄積する電
力デ−タの統計デ−タを加工し備蓄する。取引サ−バ−
は節電及び発電設備提供者の要求に応じ、適時デ−タを
転送する。

【００３５】取引サ−バ−は設備提供者の要求と返信す
るデ−タに対し、利用に関する決済金額を計算し決済シ
ステムへ通知し決済デ−タを作成する。

【００３６】次に、システムの詳細な構成と処理に関し
て説明する。図３には太陽電池発電における電力デ−タ
取引のための管理システムの構成が示されている。この
システムはインタ−ネットＥに接続された利用者端末
Ａ、提供者端末Ｂ、閲覧者サ−バ−Ｃ、デ−タサ−バ−
Ｄにより構成されている。このシステムはインタ−ネッ
トＥ上において、ホ−ムペ−ジＥ１を介して閲覧者サ−
バ−Ｃ及びデ−タサ−バ−Ｄを背景に電力デ−タの蓄積
と加工を行い、これらの結果を閲覧して太陽電池発電装
置の性能状態の把握及び保守の必要性判定並びに太陽電
池発電装置の研究開発の目的で利用されるシステムであ
り、インタ−ネットＥ上に設置されるホ−ムペ−ジＥ１
を介して利用者端末Ａ及び提供者端末Ｂに対して電力デ
−タの蓄積、統計デ−タの提供、複数間設備の比較デ−
タの提供のほか、保守実行の伝達等のサ−ビスを提供す
る。インタ−ネットＥには図示のように、利用者端末
Ａ、提供者端末Ｂ、閲覧者サ−バ−Ｃ、デ−タサ−バ−
Ｄが接続される。

【００３７】利用者端末Ａは、インタ−ネットに接続さ
れ、電力計測器Ｆからメモリ媒体Ｇを介して太陽電池発
電装置が発電する電力の電力デ−タを収集し、ホ−ムペ
−ジＥ１を介してデ−タサ−バ−Ｄの有する電力計測デ
−タベ−スＤ１に対してデ−タを蓄積し、デ−タサ−バ
−Ｄが加工することで得られた結果を蓄積する統計デ−
ベ−スＤ２から、必要情報を閲覧する、デ−タ収集と結
果閲覧、統計デ−タの取得を目的とした端末コンピュ−
タ−である。デ−タの転送手段は、インタ−ネットメ−
ルを利用した添付ファイルによる添付転送もしくはＨＴ
ＭＬ文書（インタ−ネット閲覧用ブラウジングプログラ
ムで処理可能なインタ−ネット共通書式）のデ−タ転送
タグ（ＨＴＭＬにおいて表示書式などを指示する命令）
を使用してデ−タの転送を実施する。

【００３８】提供者端末Ｂはインタ−ネットに接続さ
れ、デ−タ−サ−バ−Ｄが提供する電力統計デ−タに対
して、そのデ−タを取得し、研究開発目的のデ−タを得
ることと太陽電池発電装置の保守を実施するかを判断す
るデ−タを取得することを目的とした端末コンピュ−タ
−である。

【００３９】閲覧者サ−バ−Ｃは、利用者デ−タベ−ス
Ｃ１と提供者デ−タベ−スＣ２を有し、このシステムを
利用することを目的としてアクセスする太陽電池発電装
置利用者及び太陽電池発電装置を製造又は販売する設備
提供者に対して、システムの利用を承認し、デ−タサ−
バ−Ｄへのアクセス許可を発行するサ−バ−である。こ
の閲覧者サ−バＣの承認を得て、利用者端末Ａ及び提供
者端末Ｂはデ−タサ−バ−Ｄへのアクセスが可能とな
る。また、閲覧者サ−バ−Ｃは、このシステムを利用す
ることを目的としてアクセスする太陽電池発電装置利用
者及び太陽電池発電装置を製造又は販売する設備提供者
の基本情報を蓄積し、利用状況などのシステム利用に関
する情報を保持し、蓄積する。

【００４０】デ−タサ−バ−Ｄは、電力計測デ−タベ−
スＤ１と統計デ−タベ−スＤ２を有し、閲覧者サ−バ−
Ｃの承認を得て、アクセスする利用者端末Ａからの電力
計測デ−タを受け付け電力計測デ−タベ−スＤ１にその
デ−タを蓄積し、統計デ−タベ−スＤ２に対し統計デ−
タの作成と蓄積を実施する。また、デ−タサ−バ−Ｄは
閲覧者サ−バＣの承認を得て、閲覧用ホ−ムペ−ジを介
してアクセスする利用者端末又は提供者端末Ｂの閲覧要
求又はデ−タ提供要求に対して、適時、閲覧要求であれ
ば要求デ−タを閲覧用ホ−ムペ−ジにＨＴＭＬ文書の形
式を以て閲覧処理を実施する、或いは要求がデ−タ提供
であれば要求対象デ−タをＣＳＶ（カンマ区切りのテキ
スト形式デ−タ形式デ−タ−ＪＩＳ規格デ−タ−）或い
はエクセル（マイクロソフト社の表計算プログラムによ
って使用されるデ−タ形式）等のデ−タ処理に適切なデ
−タ形式によりデ−タファイルを作成し転送する。デ−
タの転送手段は、ＨＴＭＬ閲覧ペ−ジにダウンロ−ドリ
ンクタグを設定してＨＴＭＬ転送を行うか、インタ−ネ
ットメ−ルに添付ファイルとして添付転送を行ってもよ
い。

【００４１】ホ−ムペ−ジＥ１は、本システムの利用者
である太陽電池発電装置利用者、または太陽電池発電装
置を製造又は販売する設備提供者がシステムを利用する
際において、必要な操作を行うインタ−フエ−スの機能
を備える。端末側が閲覧を希望するかデ−タのダウンロ
−ドを希望する場合に、それぞれの機能を分岐して専用
の操作盤として機能するホ−ムペ−ジプログラムへと誘
導を行う機能を有し、各サ−バ−が返す処理結果を表示
する場を有する。

【００４２】ホ−ムペ−ジＥ１は、ＨＴＭＬ文書と共
に、ＣＧＩ（コモン ゲイトウエイ インタ−フェイ
ス）プログラムやＪａｖａ（ネットワ−クサ−バ−上で
動作するプログラム言語）等のインタ−ネットプログラ
ム言語によるプログラムによって構成され、これらのプ
ログラム集団により操作分岐による各スイッチング機
能、デ−タの表示及び受け渡しを実現するＨＴＭＬ生成
機能およびＦＴＰ（ファイル トランスファ− プロト
コル）によるデ−タ転送機能を実現し、本システム利用
者の操作要求を満たす。

【００４３】本システムの利用者である太陽電池発電装
置利用者は、ホ−ムペ−ジＥ１を介して自らが製造又は
販売する装置について、簡単にデ−タを収集することが
できる。さらに、他社の供する装置との比較を行うため
に必要な統計的デ−タを取得することができる。

【００４４】本システムにおける基本的な処理の流れを
順を追って明示すれば次のとおりになる。

【００４５】（１）ここから〔００４５〕（３）迄を申
し込みフエ−ズとし、図４を参照して説明する。図４は
申し込みフエ−ズの構成を図示している。太陽電池発電
装置利用者は、装置の仕様情報（太陽電池発電装置のメ
−カ−・設置業者、太陽電池モジュ−ル数・設備場所・
設置角度・規定発電能力、インバ−タ−仕様等統計に必
要な情報）及び申し込み者を特定する基本情報をホ−ム
ペ−ジＥ１に設置された申し込みフォ−ムを使用して登
録する。

【００４６】（２）太陽電池発電装置利用者の申し込み
デ−タは閲覧者サ−バＣに渡され、仮登録となり電力計
測器１及びメモリ媒体Ｇの引き渡し情報となる。閲覧者
サ−バ−Ｃの動作手順は図５に示している。

【００４７】（３）太陽電池発電装置利用者は、電力計
測器１およびメモリ媒体ＧとアクセスＩＤの引き渡しを
受け、計測器を太陽電池発電装置の配電盤に設置する。

【００４８】（４）ここから〔００５０〕（９）迄を電
力デ−タ蓄積フエ−ズとし、図６を参照して説明する。
図６は電力デ−タ蓄積フエ−ズの構成を図示している。
太陽電池発電装置利用者は電力計測器１が計測したデ−
タをメモリ媒体Ｇを利用して利用者端末Ａに取り込み、
ホ−ムペ−ジＥにアクセスする。

【００４９】（５）ホ−ムペ−ジＥはアクセスＩＤを閲
覧者サ−バＣに照合し、認証の有無を確認する。

【００５０】（６）認証を受け、太陽電池発電装置利用
者は、デ−タ転送ペ−ジＥ１３にアクセスする。

【００５１】（７）デ−タ転送ペ−ジから利用者端末Ａ
に取り込んだ電力デ−タを転送する。

【００５２】（８）デ−タサ−バＤは、デ−タの転送を
受け、電力計測デ−タベ−スＤ１にデ−タを記録して蓄
積する。続いてデ−タサ−バＤは、電力計測デ−タベ−
スＤ１への蓄積完了を受けて、統計デ−タを作成し統計
デ−タベ−スＤ２に蓄積する。

【００５３】（９）デ−タサ−バＤは、統計デ−タベ−
スＤ２への蓄積完了を受けて、ホ−ムペ−ジＥ１に対
し、受付完了通知を発行する。

【００５４】（１０）ここから〔００５９〕（１７）迄
を利用者フエ−ズとし、図７を参照して説明する。図７
は、利用者閲覧フエ−ズの構成を図示している。太陽電
池発電装置利用者は、備蓄されている自身の電力推移デ
−タ及び装置の性能評価に必要な統計デ−タを閲覧又は
取得することを目的に、ホ−ムペ−ジＥにアクセスす
る。

【００５５】（１１）ホ−ムペ−ジＥは、アクセスＩＤ
を閲覧者サ−バＣに照合し、認証の有無を確認する。

【００５６】（１２）認証を受け、太陽電池発電装置利
用者は、デ−タ閲覧ペ−ジにアクセスする。太陽電池発
電装置利用者は、デ−タ閲覧ペ−ジに設置されている閲
覧デ−タ要求フォ−ムに必要事項（蓄積推移デ−タの要
否・要求する統計的評価デ−タの種類・要求する他者比
較デ−タの種類等）を入力する。

【００５７】（１３）入力が完了したら、閲覧表示又は
デ−タ転送の実行ボタンを押下する。

【００５８】（１４）閲覧表示またはデ−タ転送の実行
ボタンの押下を受けてホ−ムペ−ジＥは、デ−タサ−バ
Ｄにデ−タ要求情報として入力デ−タを送る。

【００５９】（１５）要求を受けたデ−タサ−バＤは、
該当するデ−タを統計デ−タベ−スＤ２から抽出又は抽
出加工を行い、要求に応じて閲覧デ−タ又は転送デ−タ
に変換し、ホ−ムペ−ジＥのデ−タ閲覧ペ−ジに結果を
転送する。

【００６０】（１６）転送を受けたデ−タ閲覧ペ−ジ
は、初期の要求に従い閲覧デ−タであればＨＴＭＬとし
てリンクを形成し、デ−タ転送であればＨＴＭＬ転送の
タグを発行し、ペ−ジを表示する。

【００６１】（１７）太陽電池発電装置利用者は、完了
通知を受けて、表示されるリンク標識をクリックし、目
的のデ−タの閲覧又はダウンロ−ドを行う。

【００６２】（１８）ここから〔００６３〕（２１）ま
でを保守依頼フエ−ズとし、図８を参照して説明する。
図８は保守依頼フエ−ズの構成を図示している。太陽電
池発電設備利用者は、利用者閲覧フエ−ズで得られたデ
−タに基づき、保守が必要であると推察した場合、保守
依頼を目的としてホ−ムペ−ジＥにアクセスする。

【００６３】（１９）ホ−ムペ−ジＥは、アクセスＩＤ
を閲覧者サ−バＣに照合し、認証の有無を確認する。

【００６４】（２０）認証を受け、太陽電池発電装置利
用者は、保守依頼ペ−ジにアクセスする。太陽電池発電
装置利用者は保守依頼ペ−ジに設置されている保守依頼
フォ−ムに必要事項（保守の必要性の根拠となったデ−
タに関する情報）を入力する。このとき利用者が入力す
る情報はデ−タの抽出条件としてもよい。

【００６５】（２１）保守依頼フォ−ムに入力されたデ
−タは、保守依頼デ−タとして装置を設置した太陽電池
発電装置を製造または販売する設備提供者に転送され
る。保守依頼デ−タを受けた太陽電池発電装置を製造又
は販売する設備提供者は保守依頼デ−タに基づいて保守
を実行する。

【００６６】（２２）ここから〔００７１〕（２９）迄
を提供者閲覧フエ−ズとし、図９を参照して説明する。
図９は提供者閲覧フエ−ズの構成を示している。太陽電
池発電設備を製造又は販売する設備提供者は備蓄されて
いる自身の製造した又は設置した太陽電池発電装置につ
いて、直接の顧客における電力推移デ−タ及び全体の総
合電力推移デ−タと装置の性能評価に必要な統計デ−タ
を閲覧又は取得することを目的に、ホ−ムペ−ジＥにア
クセスする。

【００６７】（２３）ホ−ムペ−ジＥは、アクセスＩＤ
を閲覧者サ−バＣに照合し、認証の有無を確認する。

【００６８】（２４）認証を受け、太陽電池発電装置を
製造又は販売する設備提供者はデ−タ閲覧ペ−ジにアク
セスする。太陽電池発電装置を製造又は販売する設備提
供者はデ−タ閲覧ペ−ジに設置されている。閲覧デ−タ
要求フォ−ムに必要事項（蓄積推移デ−タの要否・要求
する統計的評価デ−タの種類、要求する他者比較デ−タ
の種類等）を入力する。

【００６９】（２５）入力が完了したら、閲覧表示又は
デ−タ転送の実行ボタンを押下する。

【００７０】（２６）閲覧表示またはデ−タ転送の実行
ボタンの押下を受けてホ−ムペ−ジＥは、デ−タサ−バ
Ｄにデ−タ要求情報として入力デ−タを送る。

【００７１】（２７）要求を受けたデ−タサ−バＤは、
該当するデ−タを統計デ−タベ−スＤ２から抽出又は抽
出加工を行い、要求に応じて閲覧デ−タ又は転送デ−タ
に変換し、ホ−ムペ−ジＥのデ−タ閲覧ペ−ジに結果を
転送する。

【００７２】（２８）転送を受けたデ−タ閲覧ペ−ジ
は、初期の要求に従い閲覧デ−タであればＨＴＭＬとし
てリンクを作成し、デ−タ転送であればＨＴＭＬ転送の
タグを発行しペ−ジを表示する。

【００７３】（２９）太陽電池発電装置を製造又は販売
する設備提供者は完了通知を受けて、表示されるリンク
標識をクリックし、目的のデ−タの閲覧又はダウンロ−
ドを行う。

【００７４】これまでの手順を総合し、太陽電池発電装
置利用者及び太陽電池発電装置を製造又は販売する設備
提供者と、サ−ビスを提供する各サ−バ−の相関を示し
た図として図１０を図示した。

【００７５】

【発明の効果】本発明の電力取引システムによれば、ネ
ットワ−クに接続され計測デ−タを保持しデ−タの統計
及び評価、再加工と結果の提供を一本化し、サ−バ−の
指示に基づき設備利用者及び設備提供者が必要とするデ
−タを効果的かつ簡便に提供できる為、設備に対する実
施評価デ−タの簡便な収集が実現され、設備の運用効果
を的確に把握利用できる優れた効果を発揮する。

【００７６】設備利用者は、困難であった正確な計測値
の取得及び定時計測、計測デ−タの備蓄、さらに他の利
用者との統計的な比較が何ら労力を必要とせずに実現で
きる。また設備提供者は、他者設備との統計的性能比較
及び自社製品の実地計測値の収集が何ら労力を必要とせ
ずに正確な値として実現できる。このように、従来困難
であった設備に対する実地評価デ−タの簡便な収集が実
現され設備の運用効果を的確に把握利用することができ
る。

【００７７】太陽電池発電装置を製造又は設置する立場
にある設備提供者は、これまで自力で多額の費用と労力
を要して収集しなければならなかった太陽電池発電デ−
タを、簡便かつ安価に入手できるようになり、開発に関
して更なるデ−タ蓄積を期待することができる。また、
複数のメ−カ−によって製造された太陽電池発電装置の
相互評価が常時行われることが可能となり、メ−カ−の
過失や故意による出力の異常などを早期に発見し通報が
可能となる。

【００７８】環境に対する貢献を期待される太陽光発電
での実地デ−タ収集機構として機能することが可能であ
り、実地デ−タに基づく普及計画の立案に役立てること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の取引システムに使用する電力計測器の
一実施形態を示すブロック構成図である。

【図２】本発明の取引システムの構成を説明するための
ブロック構成図である。

【図３】太陽電池発電での電力デ−タ取引の為の管理シ
ステムの構成図である。

【図４】申し込みフエ−ズの構成図である。

【図５】閲覧者サ−バ−の動作手順を示す説明図であ
る。

【図６】電力デ−タ蓄積フエ−ズの構成図である。

【図７】利用者閲覧フエ−ズの構成図である。

【図８】保守依頼フエ−ズの構成図である。

【図９】提供者閲覧フエ−ズの構成図である。

【図１０】装置利用者及び製造又は販売の設備提供者と
サ−ビスを提供する各サ−バ−の相関を示した構成図で
ある。

【図１１】太陽電池を設置した利用者における装置の構
成図である。

【符号の説明】

１ 電力計測器 ２ 配電回路 ３ インバ−タ− ４ 記録制御回路 ５ 時計 ６ メモリ− ７ インタ−ネットデ−タ・サ−バ− ８ 節電設備利用者 ９ 節電設備提供者 １０ サ−バ−システム １１ 電力 １２ 電力 １３ 電力メ−タ １４ 電力メ−タ Ａ 利用者端末 Ｂ 提供者端末 Ｃ 閲覧者サ−バ− Ｃ１ 提供者デ−タベ−ス Ｃ２ 提供者デ−タベ−ス Ｄ デ−タサ−バ− Ｄ１ 電力計測デ−タベ−ス Ｄ２ 統計デ−タベ−ス Ｅ インタ−ネット Ｅ１ ホ−ムペ−ジ Ｆ インバ−タ回路 Ｇ メモリ−媒体 Ｈ コンピュ−タ− ＩＤ アクセス Ｊ 太陽電池発電装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０６Ｆ 17/60 ５０２ Ｇ０６Ｆ 17/60 ５０２

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インタ−ネットに接続された電力計測器
   からインタ−ネットを介して収集された電力計測データ
   を元に作成される統計データ蓄積サーバ−に蓄積される
   統計データに基づき、太陽電池等の補助発電装置或いは
   インバーター等の節電装置に異常が見られる可能性を判
   断し、インターネットを介してこれら装置の異常を通知
   するシステムよりなることを特徴とする電力デ−タ取引
   システム。
2. 【請求項２】 前記異常を通知するシステムの通知を受
   けて、太陽電池等の補助発電装置或いはインバーター等
   の節電装置設置者の判断により保守依頼を発行する保守
   依頼発行システムよりなる請求項１記載の電力デ−タ取
   引システム。
3. 【請求項３】 インタ−ネットに接続された電力計測器
   からインタ−ネットを介して収集された電力計測データ
   を元に作成される統計データ蓄積サーバ−に蓄積される
   統計データに基づき、太陽電池等の補助発電装置或いは
   インバーター等の節電装置に異常が見られる可能性をも
   つ電力計測データを電力計測データ蓄積サーバーより隔
   離又は識別する機能を持つサーバーシステムよりなるこ
   とを特徴とする電力デ−タ取引システム。