JP2003083067A - 内燃機関のピストン温度制御装置 - Google Patents

内燃機関のピストン温度制御装置

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JP2003083067A
JP2003083067A JP2001278552A JP2001278552A JP2003083067A JP 2003083067 A JP2003083067 A JP 2003083067A JP 2001278552 A JP2001278552 A JP 2001278552A JP 2001278552 A JP2001278552 A JP 2001278552A JP 2003083067 A JP2003083067 A JP 2003083067A
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piston
oil
temperature
internal combustion
injection
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Toshimi Kashiwakura
利美 柏倉
Hiroshi Nomura
啓 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイル噴射によるピストン冷却を行う筒内噴
射式内燃機関において、オイル温度の過度の上昇を抑制
するとともに、燃料カット中におけるピストンの過冷却
を防止する。 【解決手段】 ピストンが新気にて冷却される状態とな
る燃料カットの開始から所定期間の間、オイル噴射を実
行する。これにより、ピストン冷却時に加熱されたオイ
ルを冷却することと、燃料カット中における新気による
ピストンの過冷却を防止することとが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射式の内燃
機関においてピストンの温度を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料消費率の向上の観点から、成層燃焼
を行う内燃機関が開発されている。一般に、成層燃焼を
行うガソリン機関では、筒内に直接燃料を噴射する筒内
噴射方式を採用し、高負荷又は高速回転時にあっては吸
気行程噴射により均質燃焼を行って出力の向上を図る一
方、低負荷低速回転時にあっては圧縮行程噴射により成
層燃焼を行って燃料消費率の向上を図るようにしてい
る。
【0003】かかる成層燃焼時には、もともと発熱量が
少ない上、圧縮行程噴射のため燃料がピストン表面から
奪う熱の量が多いことから、ピストン温度が低くなるの
に対し、均質燃焼時には、もともと発熱量が多い上、吸
気行程噴射のため燃料がピストン表面から奪う熱の量が
少ないことから、ピストン温度が上昇するという不具合
がある。
【0004】そこで、例えば、特開平10−68319
号公報には、ピストンを冷却するオイルを供給するオイ
ルジェットからのオイル供給量を機関負荷が低下するの
に伴って減少させる筒内噴射式ガソリン機関が開示され
ている。
【0005】また、同公報には、高負荷又は高速回転時
にあっては、吸気行程噴射を行うとともにオイルジェッ
トによるピストン冷却を実行することによりピストンの
耐熱性を確保する一方、低負荷低速回転時にあっては、
圧縮行程噴射を行うとともにオイルジェットによるピス
トン冷却を停止することによりピストンの温度を上昇さ
せて燃料の微粒化及び気化を促進する筒内噴射式ガソリ
ン機関が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オイルによ
るピストン冷却は、オイルとピストンとの間の熱交換、
すなわちピストンからオイルへの熱の移動によって実現
されることから、ピストン冷却を行うと、当然に機関オ
イルの温度が上昇する。そして、機関オイルの温度が高
くなると、オイルによるピストン冷却の効果が減少する
だけでなく、オイルの粘度が低下してその潤滑機能が悪
化し、焼付きやオイルの劣化といった問題が発生する。
【0007】また、単純に機関負荷あるいは燃焼モード
(成層燃焼/均質燃焼)に応じてオイル供給量を制御す
るだけであると、燃料カット中に新気によりピストン表
面が過度に冷却される場合がある。そして、燃料カット
状態から燃料供給状態への復帰直後においては、低負荷
のため成層燃焼運転が行われるが、ピストン表面が過冷
却状態であると、圧縮行程にてピストンに向けて噴射さ
れた燃料の蒸発(霧化)が阻害され、十分な混合気形成
がなされず、燃焼が不安定となり、トルク変動の悪化や
エミッションの悪化といった問題が発生する。
【0008】本発明は、上述した問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、筒内噴射式内燃機関におい
てオイルとピストンとの間の熱交換によりピストンの温
度を制御する装置であって、オイル温度の過度の上昇を
抑制するとともに、燃料カット中におけるピストンの過
冷却を防止することができるものを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の面によれば、筒内噴射式内燃機関に
おいてオイル噴射によりオイルとピストンとの間で熱交
換を生じさせてピストンの温度を制御する装置であっ
て、燃料カットの開始から所定期間の間、オイル噴射を
実行する制御手段を設けたことを特徴とする、内燃機関
のピストン温度制御装置が提供される。
【0010】燃料カット中には新気によりピストン表面
が過度に冷却されるおそれがあるが、上述した本発明の
第1の面によるピストン温度制御装置においては、燃料
カットの開始から所定期間の間、オイル噴射が実行さ
れ、ピストン冷却時に加熱されたオイルとピストンとの
間の熱交換によりピストンの過冷却が抑制される。一
方、オイルは冷却されるため、オイル劣化の防止や、ピ
ストン温度が上昇する領域でのオイル噴射によるピスト
ン冷却効果の維持向上にも有効である。
【0011】また、本発明の第2の面によれば、前記本
発明の第1の面によるピストン温度制御装置においてオ
イルの温度が第1の所定温度未満の場合には前記制御手
段によるオイル噴射を禁止する。
【0012】暖機完了前などオイル温度が低い場合に
は、上述した本発明の第1の面による効果が低いか又は
逆効果となるところ、この本発明の第2の面によるピス
トン温度制御装置においては、かかる場合にオイル噴射
が禁止されることにより、そのような事態が防止され
る。
【0013】また、本発明の第3の面によれば、前記本
発明の第1又は第2の面によるピストン温度制御装置に
おいてオイルの温度が第2の所定温度以上である場合に
は燃料カット中の吸気量を増大させる。
【0014】この本発明の第3の面によるピストン温度
制御装置においては、オイル温度が高い場合、燃料カッ
ト中の吸気量が増大せしめられることにより、オイルを
冷却する効果が高められる。一方、オイル温度が高いた
め、ピストンの過冷却は、抑制される。
【0015】また、本発明の第4の面によれば、前記本
発明の第1〜3の面によるピストン温度制御装置におい
て、前記所定期間は、燃料カットからの復帰直後の期間
を含む。
【0016】燃料カットからの復帰直後は、ピストン温
度がオイル温度を下回っているところ、この本発明の第
4の面によるピストン温度制御装置においては、上述し
た本発明の第1の面による効果が継続して得られる。
【0017】また、本発明の第5の面によれば、前記本
発明の第1〜4の面によるピストン温度制御装置におい
て、機関の低負荷低速回転領域では、少なくとも一部の
燃料がピストンの頂面に噴射される成層燃焼モードが実
行される。
【0018】この本発明の第5の面によるピストン温度
制御装置においては、燃料カットからの復帰時点で成層
燃焼領域となるが、ピストン温度の低下が抑制されてい
ることにより、燃料の霧化の悪化が抑制される。
【0019】また、本発明の第6の面によれば、前記本
発明の第5の面によるピストン温度制御装置において、
成層燃焼領域での定常運転ではオイル噴射を禁止する。
【0020】この本発明の第6の面によるピストン温度
制御装置においては、燃料カットからの復帰後、ある程
度ピストン温度が上昇する頃には、オイル噴射が停止さ
れるので、オイルによる燃焼熱の持ち去りが防止され、
燃料の霧化が良好に維持される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機
関のピストン温度制御装置の構成を示す図である。この
内燃機関は、筒内噴射式直列多気筒ガソリン機関であっ
て均質燃焼及び成層燃焼を行うものである。機関のシリ
ンダブロックには、上下方向へ延びる複数個の気筒10
が紙面の厚み方向へ並設され、各気筒10内には、冠面
に円盤状のキャビティ12aを有するピストン12が往
復動可能に収容されている。各ピストン12は、コネク
ティングロッド14を介し共通のクランクシャフト(図
示せず)に連結されている。
【0023】また、機関のシリンダヘッドには、直接、
筒内に燃料を噴射するインジェクタ16が取付けられて
いる。インジェクタから噴射される燃料は、吸気通路1
8、吸気ポート20及び吸気バルブ22を介して筒内へ
導入される空気と筒内において合流して混合気となる。
なお、均質燃焼を行う場合には吸気行程で噴射が行われ
る一方、成層燃焼を行う場合には圧縮行程においてピス
トン12のキャビティ12aに向けて噴射が行われる。
【0024】この混合気に着火するために、シリンダヘ
ッドには気筒毎にスパークプラグ24が取付けられてい
る。均質燃焼の場合、吸気行程噴射により筒内に均一な
混合気が形成された後に点火が行われる。一方、成層燃
焼の場合、圧縮行程において噴射された燃料がスパーク
プラグ24付近に多くあるときに点火が行われ、その部
分の混合気が燃焼する。燃焼した混合気は、排気ガスと
して排気バルブ26、排気ポート28及び排気通路30
を介して大気中に排出される。
【0025】なお、吸気通路18に備えられたスロット
ルバルブ32は、いわゆる電子スロットルであり、運転
席のアクセルペダルと直接機械的に結合されることな
く、スロットルモータ34によって駆動せしめられる。
【0026】この機関では、高負荷又は高速回転時にあ
っては吸気行程噴射により均質燃焼運転を行って出力の
向上が図られる一方、低負荷低速回転時にあっては圧縮
行程噴射により成層燃焼運転を行って燃料消費率の向上
が図られる。
【0027】そして、前述のように、成層燃焼運転時に
は、もともと発熱量が少ない上、圧縮行程噴射のため燃
料がピストン表面から奪う熱の量が多いことから、ピス
トン温度が低くなるのに対し、均質燃焼時には、もとも
と発熱量が多い上、吸気行程噴射のため燃料がピストン
表面から奪う熱の量が少ないため、ピストン温度が上昇
する。
【0028】そのため、この機関では、ピストン12の
温度が冷却手段により制御され得るように構成されてい
る。すなわち、ピストン12の冷却のために、ピストン
12の内部には、円環状の空洞がピストンオイルギャラ
リ12bとして設けられている。このピストンオイルギ
ャラリ12bには、オイルジェット40から噴射された
オイルが供給される。
【0029】また、シリンダブロックには、オイルジェ
ット40から噴射されるオイルのためのサブオイルギャ
ラリ42が設けられている。そして、サブオイルギャラ
リ42には、電磁弁44を介して機関のメインオイルギ
ャラリ46からオイルが供給される。
【0030】すなわち、電磁弁44がオンにされると、
サブオイルギャラリ42とメインオイルギャラリ46と
が連通し、オイルジェット40からピストンオイルギャ
ラリ12bに向けてオイルが噴射され、そのオイルがピ
ストン12から熱を奪うことにより、ピストン12が冷
却される。
【0031】一方、電磁弁44がオフにされると、サブ
オイルギャラリ42とメインオイルギャラリ46との接
続が遮断され、オイルジェット40からピストンオイル
ギャラリ12bに向けてのオイル噴射が停止されること
により、ピストン12が非冷却状態すなわち断熱状態と
される。
【0032】電子制御装置(ECU)50は、吸気量制
御、燃料噴射制御、点火時期制御等に加え、機関運転状
態に基づいて電磁弁44のオン/オフ制御、すなわち電
磁弁44内のコイルへの通電のオン/オフ制御を実行す
るマイクロコンピュータシステムである。
【0033】図2は、ピストン温度の制御マップを示す
図であり、横軸は機関回転速度、縦軸は機関負荷(トル
ク)を示す。この図に示されるように、境界線Lを境
に、低負荷低速回転の領域R1は、圧縮行程噴射による
成層燃焼運転が行われる領域に対応しており、オイルジ
ェット40からピストンオイルギャラリ12bに向けて
のオイル噴射が停止される断熱領域(非冷却領域)とさ
れる。
【0034】一方、境界線Lを境に、高負荷高速回転の
領域R2は、吸気行程噴射による均質燃焼運転が行われ
る領域に対応しており、オイルジェット40からピスト
ンオイルギャラリ12bに向けてのオイル噴射が実行さ
れる冷却領域とされる。
【0035】また、図2に示される帯状の領域R3は、
燃料カットが行われる領域に対応しており、本発明にお
いては、前述したように、ピストン冷却時に加熱された
オイルを冷却することと、燃料カット中における新気に
よるピストンの過度の冷却を防止することとを目的とし
て、オイル噴射が行われ得る領域とされる。
【0036】図3は、ECU50において実行されるピ
ストン温度制御ルーチンの処理手順を示すフローチャー
トである。このルーチンは、ECU50において一定周
期で実行される。まず、ステップ102では、現在の機
関運転状態が検出される。
【0037】次いで、ステップ104では、現在、燃料
カット(F/C)中であるか否かが判定される。燃料カ
ット中でなければ、ステップ106に進み、燃料カット
状態から燃料供給状態への復帰後の経過時間tが一定時
間t0以内にあるか否かが判定される。
【0038】ステップ104及び106により、現在、
燃料カット中でもなく、燃料カットからの復帰後の一定
時間内にもないと判定された場合には、ステップ108
において、均質燃焼運転中か否かが判定される。
【0039】均質燃焼運転中であると判定された場合に
は、ステップ110においてピストン冷却モードに設定
され、次いで、ステップ112においてオイル噴射の実
行状態とされる。
【0040】一方、均質燃焼運転中でない、即ち成層燃
焼運転中であると判定された場合には、ステップ114
においてピストン非冷却(断熱)モードに設定され、次
いで、ステップ116においてオイル噴射の停止状態と
される。
【0041】ステップ104及び106により、現在、
燃料カット中であるか又は燃料カットからの復帰後の一
定時間内にあると判定された場合には、ステップ118
において、オイル温度検出用に設けられているセンサの
出力に基づいて現在検出されているオイル温度THOが
基準温度100°Cを超えるか否かが判定される。
【0042】THOが100°Cを超える場合には、ス
テップ120においてオイルの冷却とピストン過冷却の
防止(即ちピストン加熱)とを目的としてオイル冷却モ
ードに設定され、次いで、ステップ112においてオイ
ル噴射の実行状態とされる。
【0043】一方、THOが100°C以下の場合に
は、オイルとピストンとの間の熱交換を行わせてもオイ
ル冷却及びピストン加熱の効果が低いと判断されるた
め、ステップ120においてオイル非冷却モードに設定
され、次いで、ステップ116においてオイル噴射の停
止状態とされる。ステップ112又は116の実行後、
本ルーチンは終了する。
【0044】図4は、ECU50において実行されるオ
イル冷却促進制御ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ートである。オイル温度がかなり高い場合には、燃料カ
ット中にあってもオイルとピストンとの間の熱交換によ
りピストンが高温に維持される一方で、オイルの冷却が
不十分となるおそれがある。そこで、オイル温度がかな
り高い場合には、燃料カット中の吸気量を増大せしめる
ことにより、オイル冷却効果を高めることが好ましい。
そのために、このオイル冷却促進制御ルーチンが一定周
期で実行される。
【0045】まず、ステップ202では、前述した図3
に示されるピストン温度制御により、現在、オイル冷却
モードに設定されているか否かが判定される。オイル冷
却モードに設定されている場合には、ステップ204に
進み、オイル温度THOが所定の基準温度(例えば、本
実施形態では120°C)を超えているか否かが判定さ
れる。なお、この基準温度としては、オイル冷却モード
の設定時に使用された基準温度である100°C以上の
値として設定される。なお、100°Cとする場合に
は、このステップ204は省略してもよいこととなる。
【0046】ステップ202において現在、オイル冷却
モードにないと判定された場合、又はステップ204に
おいてオイル温度THOが基準温度以下であると判定さ
れた場合には、ステップ206に進み、オイル冷却促進
制御に基づくスロットル開度補正量THRCOOLが0
に設定される。
【0047】一方、ステップ202において現在、オイ
ル冷却モードにあると判定され、かつ、ステップ204
においてオイル温度THOが基準温度を超えると判定さ
れた場合には、ステップ208に進み、図に示されるよ
うなマップを参照することにより、現在の機関回転速度
に応じたスロットル開度補正量THRCOOLが決定さ
れる。ステップ206又は208の実行後、本ルーチン
は終了する。
【0048】図5は、ECU50において一定周期で実
行される電子スロットル制御ルーチンの処理手順を示す
フローチャートである。まず、ステップ302では、現
在の機関運転状態として回転速度及び負荷が検出され
る。
【0049】次いで、ステップ304では、所定のマッ
プを参照することにより、検出された回転速度及び負荷
に応じた基本スロットル開度THRBASEが決定され
る。最後のステップ306では、基本スロットル開度T
HRBASE及びオイル冷却促進制御に基づくスロット
ル開度補正量THRCOOLを用いて、 THR←THRBASE+α+THRCOOL なる演算をすることにより、最終スロットル開度THR
が決定される。なお、αは、他の運転状態パラメータに
よって定まる補正量である。
【0050】このようにして算出されたTHRを用いて
スロットルバルブ32が制御される。かくして、燃料カ
ット中の吸気量が増大せしめられ、オイル冷却効果が高
められることとなる。
【0051】図6は、燃料カット開始からの経過時間に
応じてピストン頂面温度がどのように変化するかを、本
発明による燃料カット中オイル噴射が有りの場合と無し
の場合とについて示す図である。この図に示されるよう
に、燃料カット中及び燃料カットからの復帰後の一定時
間の間、オイル噴射を行う場合には、ピストン頂面温度
の低下を回避することができ、その後の成層燃焼におい
て燃料の霧化が良好となり、安定した燃焼が確保され
る。一方、噴射されたオイルは、冷却されて戻されるこ
ととなり、オイルの劣化が防止される。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
オイル噴射によるピストン冷却を行う筒内噴射式内燃機
関において、燃料カットの開始から所定期間の間、オイ
ル噴射を実行するようにしたことにより、ピストン冷却
時に加熱されたオイルを冷却することと、燃料カット中
における新気によるピストンの過度の冷却を防止するこ
ととが可能となり、オイル劣化の防止、ピストン冷却領
域でのオイル噴射によるピストン冷却効果の維持、燃料
カット状態からの復帰後における成層燃焼の安定、等の
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関のピストン
温度制御装置の構成を示す図である。
【図2】ピストン温度の制御マップを示す図である。
【図3】ECUにおいて実行されるピストン温度制御ル
ーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】ECUにおいて実行されるオイル冷却促進制御
ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図5】ECUにおいて実行される電子スロットル制御
ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図6】燃料カット開始からの経過時間とピストン頂面
温度との関係を、本発明による燃料カット中オイル噴射
が有りの場合と無しの場合とについて示す図である。
【符号の説明】
10…気筒 12…ピストン 12a…キャビティ 12b…ピストンオイルギャラリ 14…コネクティングロッド 16…インジェクタ 18…吸気通路 20…吸気ポート 22…吸気バルブ 24…スパークプラグ 26…排気バルブ 28…排気ポート 30…排気通路 32…スロットルバルブ 34…スロットルモータ 40…オイルジェット 42…サブオイルギャラリ 44…電磁弁 46…メインオイルギャラリ 50…電子制御装置(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G301 HA04 HA16 JA04 JA15 JA26 JA32 KA06 KA23 LA01 LB04 MA24 NE01 PE08A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒内噴射式内燃機関においてオイル噴射
    によりオイルとピストンとの間で熱交換を生じさせてピ
    ストンの温度を制御する装置であって、燃料カットの開
    始から所定期間の間、オイル噴射を実行する制御手段を
    設けたことを特徴とする、内燃機関のピストン温度制御
    装置。
  2. 【請求項2】 オイルの温度が第1の所定温度未満の場
    合には前記制御手段によるオイル噴射を禁止することを
    特徴とする、請求項1に記載の内燃機関のピストン温度
    制御装置。
  3. 【請求項3】 オイルの温度が第2の所定温度以上であ
    る場合には燃料カット中の吸気量を増大させることを特
    徴とする、請求項1又は請求項2に記載の内燃機関のピ
    ストン温度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記所定期間は、燃料カットからの復帰
    直後の期間を含む、請求項1から請求項3までのいずれ
    か一項に記載の内燃機関のピストン温度制御装置。
  5. 【請求項5】 機関の低負荷低速回転領域では、少なく
    とも一部の燃料がピストンの頂面に噴射される成層燃焼
    モードが実行されることを特徴とする、請求項1から請
    求項4までのいずれか一項に記載の内燃機関のピストン
    温度制御装置。
  6. 【請求項6】 成層燃焼領域での定常運転ではオイル噴
    射を禁止することを特徴とする、請求項5に記載の内燃
    機関のピストン温度制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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