JP2003078753A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

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JP2003078753A JP2001267112A JP2001267112A JP2003078753A JP 2003078753 A JP2003078753 A JP 2003078753A JP 2001267112 A JP2001267112 A JP 2001267112A JP 2001267112 A JP2001267112 A JP 2001267112A JP 2003078753 A JP2003078753 A JP 2003078753A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字物の品質が異なるにも関わらず記録媒体
の特性を考慮せずに、いかなる記録媒体において作成さ
れた印字物でも同一の復号方式、埋め込み方式を用いる
しかなかった。 【解決手段】 所定の情報が埋め込まれた画像を像形成
した記録媒体を読み取って該記録物に応じた画像を入力
する画像入力手段と、前記記録媒体の種類に関する情報
を入力する情報入力手段と、前記入力された画像から前
記所定の情報を所定の抽出方法に従って抽出する抽出手
段と、前記入力された情報に基づいて前記抽出手段によ
る抽出方法を切り替える切替手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置及び
画像処理方法に関し、特に、画像情報中に、該画像情報
とは別の情報、例えば音声情報や、テキスト文書情報、
画像に関する諸情報、全く別の画像情報等を付加情報と
して、視覚的に目立たぬように埋め込む画像処理に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像情報中に、画像に関連の
ある他の情報を多重化する研究が盛んに行われている。
近年では、電子透かし技術と称し、写真、絵画等の画像
情報中に、その著作者名や、使用許可の可否等の付加情
報を視覚的に判別しづらい様に多重化して、インターネ
ット等のネットワークを通じて流通する技術が標準化さ
れつつある。
【0003】また、他の応用分野としては、複写機、プ
リンタ等の画像出力装置の高画質化に伴い、紙幣、印
紙、有価証券等の不正な偽造を防止する目的で、紙上に
出力された画像から出力機器、及び、その機体番号を特
定する為に、画像中に付加情報を埋め込む技術がある。
【0004】例えば、特開平7−123244では、視
覚的に感度の低い色差成分、及び彩度成分の高周波域に
付加情報を埋め込むことにより情報の多重化を行う技術
を提案している。
【0005】しかし、前述した技術は以下の問題点があ
る。図15は、電子透かし技術の一般的な付加情報の埋
め込みを示した図である。画像情報Aと付加情報Bが加算
器1501を介して多重化され、Cという多重化情報に
変化する。図15は画像情報の実空間領域で付加情報を
多重化する例である。この多重化情報Cを各種フィルタ
リング等の画像処理や、非可逆圧縮等の符号化をせずに
流通することが可能であれば、多重化情報Cから付加情
報Bを復号することは従来技術でも容易である。インタ
ーネット上で流通する画像情報では、多少のノイズ耐性
があれば、エッジ強調、平滑化等の画質向上のデジタル
フィルタを通しても復号が可能になる。
【0006】しかし、今、多重化した画像をプリンタ等
の出力装置により印字し、その印字物から付加情報を取
り出す場合を想定する。しかも、使用するプリンタが単
色あたり2階調から数階調程度の表現能力しか有してい
ないプリンタ出力を想定する。近年、インクジェットプ
リンタは、染料濃度を薄くしたインクを有したり、出力
するドット径を可変に制御したりして、単色あたり数階
調表現できる装置が上市されているが、それでも疑似階
調処理を用いない限り、写真調の画像の階調性は表現で
きない。
【0007】すなわち、図15の電子透かし技術を用い
た多重化方法をプリンタに出力するという前述の想定で
は、図16に示すように、疑似階調処理部1601によ
り多重化情報CはDという量子化情報に変化し、その後、
プリンタ出力部1602にて紙上に印字されることによ
り、非常に劣化したEという紙上情報(印字物)に変化
する。従って、前述した偽造防止の目的の為に紙上の情
報から付加情報を復号するということは、図16の一連
の処理後の紙上情報Eから付加情報Bを復号することにな
るわけである。この1601、1602の両処理による
情報の変化量は非常に大きく、視覚的に判別できないよ
うに付加情報を多重化し、かつ、多重化した付加情報を
紙上から正しく復号することは非常に困難なことにな
る。
【0008】また、図17は、実空間領域ではなく、画
像情報をフーリエ変換等を用い、周波数領域に変換して
から高周波域等に合成する従来の電子透かし技術の例を
示している。図17において、画像情報を直交変換処理
部1701により周波数領域に変換し、加算器1702
により、視覚的に判別しづらい特定の周波数に付加情報
が加算される。1703逆直交変換処理部により再び実
空間領域に戻された後に、図16の例と同様に、疑似階
調処理部、プリンタ出力部という大きな変化を伴うフィ
ルタを通ることに相当する。
【0009】図18では、紙上からの付加情報の分離の
処理を示している。すなわち、印字物をスキャナ等の画
像読取部1801を介して、印字物の情報を入力する。
入力された情報は、疑似階調処理部により階調表現され
ている画像である為に、逆疑似階調処理部である復元処
理部1802を施す。復元処理は、LPF(ローパスフ
ィルタ)を用いるのが一般的である。復元後の情報を1
803により直交変換処理させた後に、1804分離処
理部において、特定の周波数の電力から埋め込んだ付加
情報の分離を行う。
【0010】以上の図17、図18から明らかなよう
に、付加情報を多重化してから分離するまでに、複雑な
多数の処理工程を通過することがわかる。カラー画像の
場合には、この一連の処理工程の中にプリンタ特有の色
に変換する色変換処理も含まれることになる。このよう
な複雑な処理工程でも良好な分離を実現するためには、
非常に耐性の強い信号を入れなくてはならない。良好な
画質を維持しつつ、耐性の強い信号を入れるのは困難で
ある。また、処理工程が多数、複雑ということは、多重
化、及び分離に要する処理時間が非常に長くなってしま
う。
【0011】また、前述した特開平7-123244では、高周
波域に情報を付加させているが、後段の疑似階調処理
で、誤差拡散法を実施した場合には、誤差拡散法特有の
ハイパスフィルタの特性により、付加情報の帯域が誤差
拡散で発生するテクスチャの帯域に埋没してしまい、復
号に失敗する恐れが多分にある。また、復号には非常に
精度の高いスキャナ装置が必要になる。すなわち、疑似
階調処理が前提である場合には、図16、図17の方式
は適さないことがわかる。言い換えると、疑似階調処理
の特性を大きく活かした付加情報の多重化方式が必要に
なる。
【0012】付加情報の多重化と疑似階調処理の冗長性
とを結び付けた例として、特登録2640939、特登
録2777800がある。
【0013】前者は、組織的ディザ法にて2値化する際
に、同一階調を表すディザマトリクスの中からいづれか
一つを選定することによって、画像信号中にデータを混
入するものである。
【0014】しかし、組織的ディザ法では、高解像の、
しかも機械的精度の非常に優れたプリンタで無い限り、
写真調の高画質の出力は困難である。多少の機械的精度
のずれが、横筋等の低周波のノイズとして発生し、紙上
では容易に視覚されてくるからである。また、ディザマ
トリクスを周期的に変化させると、規則的に配列されて
いたディザにより発生する特定周波数の帯域が乱され、
画質的に悪影響を及ぼす。
【0015】また、ディザマトリクスの種類により階調
表現能力が大きく異なる。特に紙上においては、ドット
の重なり等における面積率の変化がディザマトリクスに
よって異なる為、たとえ信号上では均一濃度である領域
でもディザマトリクスの切り替えで濃度の変化を引き起
こすことも考えられる。また、復号(分離)側にとっ
て、原信号である画像情報の画素値が不明な状態で、い
かなるディザマトリクスで2値化されたかを推測する復
号方法では、誤った復号をしてしまう可能性が非常に大
きい。
【0016】また、後者は、カラーのディザパターン法
を用いて、その配列により付加情報を多重化する方法で
ある。この方法でも前者と同様、切り換えにより画質劣
化は避けられない。また、前者と比べて、より多くの付
加情報を多重化できる代わりに、色成分の配列を変化さ
せることによる色見の変化をもたらし、特に平坦部にお
いて画質劣化が大きくなる。また、紙上での復号も更に
困難になることが予想される。
【0017】いずれにしても、ディザマトリクスを変化
させる両者の方法では、画質劣化が大きい割に、復号が
困難という問題点を有している。
【0018】そこで、本発明の出願人は、先に、誤差拡
散法によって生じるテクスチャを利用し、通常の疑似階
調処理では発生し得ない量子化値の組み合わせを人工的
に作成することにより符号の埋め込みを行う方法を提案
した。
【0019】この方法は、テクスチャの形状が微視的に
多少変化するだけなので、視覚的には画質が劣化するも
のではない。また、誤差拡散法の量子化閾値を変更する
方法を用いれば、視覚的に面積階調の濃度値も保たれる
為、極めて容易に異種信号の多重化が実現できる。
【0020】しかし、前述の提案によると、復号側で
は、テクスチャが人工的であるか否かを判別しなくては
ならない。紙上に出力した印字物では、ドットのよれ等
の所望の着弾点位置からのずれにより、テクスチャが良
好に再現できない場合がある。
【0021】また、カラー画像においては、最も視覚的
に感度の低い色成分に多重化する方法が主流であるが、
実空間領域でのテクスチャの判別は、他の色成分の影響
を受けやすく、多重化情報の分離が困難なものになって
しまう。
【0022】また、本出願人は、前述した問題点を解決
する為に、誤差拡散法の量子化閾値自身を所定の周期性
で振幅変調し、この閾値変調の周期性を領域単位に複数
種類制御することによって、擬似階調処理の量子化値の
発生確率を制御し、この周期性に基づき符号を埋め込む
方法を提案した。
【0023】この方法は、前述したテクスチャの位置や
形状を判別する方法に比べ、符号を形成している位相情
報よりも、複数の所定周波数帯域での相対的な電力情報
が重要な復号因子になる為、紙上においても良好な復号
が実現できる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した提案
には以下のような問題点がある。
【0025】すなわち、印字物からの付加情報の分離と
なる復号処理を考えた場合に、印字した記録媒体によっ
ては、復号が困難になる場合がある。
【0026】いま、プリンタの対象として、インクジェ
ットプリンタを考える。インクジェットプリンタの使用
できる記録媒体は、大別して、光沢紙、コート紙、普通
紙、OHP用紙、また、近年、年賀状はがきや官製はがき
等にも用いられているインクジェット専用はがき等が考
えられる。当然、光沢紙、コート紙等の分類にしても、
その品質、特性は多種多様になっている。
【0027】光沢紙、コート紙では、紙上におけるイン
ク滴が正確なドット形状を示すことが多いが、前述した
インクジェット専用はがき、普通紙等では、ドット形状
がつぶれ、紙の繊維に沿ってドット径が歪むフェザリン
グという現象が発生する。
【0028】また、退色、変色等の印字物の劣化は、記
録媒体によっても大きく異なる。
【0029】すなわち、従来の方法では、印字物の品質
が異なるにも関わらず記録媒体の特性を考慮せずに、い
かなる記録媒体において作成された印字物でも同一の復
号方式で復号処理を行うしかなかった。すなわち、復号
処理における付加情報の検出精度、復号処理時間の最適
設計が実現できる復号システムが提案できなかった。
【0030】また、付加情報の多重化においても同様
で、使用する紙種に依存して、付加したことによる画質
劣化の視覚的目立ちやすさも異なるし、同一の復号方式
を用いる場合には抽出精度も異なる。すなわち、多重化
における画質の制御、及び、検出精度の最適設計が実現
できる多重化システムが提案できなかった。
【0031】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、画像に埋め込まれた付加情報の検出
(抽出)精度、抽出時間の最適化、画質の最適設計を実
現することができる画像処理装置及び画像処理方法を提
供することを目的とする。
【0032】また、本発明は、画像に付加情報を埋め込
む際の画質の制御、及び、検出(抽出)精度の最適設計
が実現することができる画像処理装置及び画像処理方法
を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像処理装置は、所定の情報が埋め込まれ
た画像を像形成した記録媒体を読み取って該記録物に応
じた画像を入力する画像入力手段と、前記記録媒体の種
類に関する情報を入力する情報入力手段と、前記入力さ
れた画像から前記所定の情報を所定の抽出方法に従って
抽出する抽出手段と、前記入力された情報に基づいて前
記抽出手段による抽出方法を切り替える切替手段とを有
する。
【0034】また、上記目的を達成するために、本発明
の画像処理方法は、所定の情報が埋め込まれた画像を像
形成した記録媒体を読み取って該記録物に応じた画像を
入力する画像入力工程と、前記記録媒体の種類に関する
情報を入力する情報入力工程と、前記入力された画像か
ら前記所定の情報を所定の抽出方法に従って抽出する抽
出工程と、前記入力された情報に基づいて前記抽出工程
による抽出方法を切り替える切替工程とを有する。
【0035】また、上記目的を達成するために、本発明
の画像画像処理装置は、画像を入力する画像入力手段
と、前記画像に埋め込む所定の情報を入力する入力手段
と、前記画像を像形成する記録媒体の種類に関する情報
を入力する情報入力手段と、前記入力された画像に対し
て前記入力された所定の情報を所定の埋め込み方法に従
って埋め込む埋め込み手段と、前記入力された情報に基
づいて前記埋め込み手段による埋め込み方法を切り替え
る切替手段とを有することを特徴とする。
【0036】また、上記目的を達成するために、本発明
の画像処理方法は、画像を入力する入力する画像入力工
程と、前記画像に埋め込む所定の情報を入力する入力工
程と、前記画像を像形成する記録媒体の種類に関する情
報を入力する情報入力工程と、前記入力された画像に対
して前記入力された所定の情報を所定の埋め込み方法に
従って埋め込む埋め込み工程と、前記入力された情報に
基づいて前記埋め込み工程による埋め込み方法を切り替
える切替工程とを有することを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態に
ついて、図面を参照して詳細に説明する。尚、本実施形
態における画像処理装置は、主として、プリンタエンジ
ンへ出力すべき画像情報を作成するコンピュータ内のプ
リンタドライバソフト、もしくは、アプリケーションソ
フトとして内蔵することが効率的であるが、複写機、フ
ァクシミリ、プリンタ本体等にハードウエア、及びソフ
トウエアとして内蔵することも効果がある。
【0038】(第1の実施形態)図1は、第1の実施形
態の画像処理システムの構成を表すブロック図である。
【0039】100、101、102はともに入力端子
を示し、100からは多階調の画像情報を、101から
は、画像情報の中に埋め込むべき必要な付加情報が入力
される。この付加情報は、入力端子100にて入力され
る画像情報とは別の情報、例えば音声情報や、テキスト
文書情報、入力端子100にて入力される画像に関する
著作権、撮影日時、撮影場所、撮影者等の諸情報、ま
た、全く別の画像情報等、様々な応用が考えられる。
【0040】102からは、印字物である記録媒体の種
類に関する情報(以下、紙種情報と称す)が入力され
る。本実施形態では、前述した付加情報に加え、紙種情
報をヘッダ情報として付加する。この紙種情報は、使用
者によるキーボード、もしくはマウス等による入力でも
良いし、プリンタからの直接送信によるものでも良い。
通常、インクジェットプリンタ等による印字では、紙種
により色変換のパラメータや印字プロセスが異なる場合
が多いため、使用者がホストコンピュータ上のプリンタ
ドライバにて紙種を指定する場合が多いが、その指定を
利用しても良い。
【0041】103は、埋め込み情報多重化装置を示
し、視覚的に判別しづらいように、画像情報中に紙種情
報と付加情報(以下、この2種を合わせて埋め込み情報
と称す)を埋め込ませる装置である。
【0042】この埋め込み情報多重化装置103は、埋
め込み情報の多重化とともに、入力した多階調の画像情
報の量子化をも司る。
【0043】104はプリンタを示し、埋め込み情報多
重化装置103で作成された情報をプリンタエンジンに
て出力する。プリンタ104は、インクジェットプリン
タ、レーザープリンタ等、疑似階調処理を用いることに
より階調表現を実現するプリンタを想定する。
【0044】出力された印字物は、スキャナ105を用
いて印字物上の情報を読み取り、埋め込み情報分離装置
106によって、印字物中に埋め込まれた埋め込み情報
を分離(抽出)し、出力端子107に出力する。
【0045】図2は、図1の埋め込み情報多重化装置1
03の構成を示すブロック図である。
【0046】200は誤差拡散処理部を示し、入力され
た画像情報に対して誤差拡散法を用いた疑似階調処理を
行うことによって、入力階調数よりも少ない量子化レベ
ルに変換し、複数画素の量子化値によって面積的に階調
性を表現する。誤差拡散処理についての詳細は後述す
る。
【0047】201はブロック化部を示し、入力された
画像情報を所定領域単位に区分する。このブロック化は
矩形でも良いし、矩形以外の領域に区分しても良い。
【0048】202は量子化条件制御部を示し、ブロッ
ク化部201にてブロック化した領域単位で量子化条件
を変更、制御する。量子化条件制御部202は、入力端
子101で入力された埋め込み情報に基づき、ブロック
単位で量子化条件が制御される。
【0049】210は、 CPU211、 ROM21
2、 RAM213などからなる制御部である。 CPU
211は、 ROM212に保持された制御プログラム
に従って、上述した各構成の動作、及び処理を制御す
る。RAM213は、CPU211の作業領域として使
用される。
【0050】図3は、誤差拡散処理200の詳細を表す
ブロック図である。一般的な誤差拡散処理は、文献R.Fl
oyd & L.Steinberg: “An Adaptive Alogorithm for S
patial Grayscale”, SID Symposium Digest of Paper
pp.36〜37 (1975)に詳細が記載されている。
【0051】いま、量子化値が2値である誤差拡散処理
を例にして説明する。尚、量子化値は2値に限らず、多
値、例えば3値、4値でもよい。
【0052】300は加算器を示し、入力された画像情
報の注目画素値と既に2値化された周辺画素の分配され
た量子化誤差が加算される。量子化条件制御部202か
らの量子化閾値と誤差の加算された加算結果とを比較部
301にて比較し、所定の閾値よりも大きい場合には
“1”を、それ以外では“0”を出力する。
【0053】例えば、8ビットの精度で画素の階調を表
現する場合には、最大値である“255”と最小値であ
る“0”で表現するのが一般的である。いま、量子化値
が“1”の時に、紙上にドット(インク、トナー等)が
印字されると仮定する。
【0054】302は減算器を示し、量子化結果と前述
した加算結果との誤差を算出し、誤差配分演算部303
に基づいて、今後の量子化処理が施される周辺画素に誤
差を配分する。誤差の配分割合は注目画素との相対的な
距離に基づいて実験的に設定された誤差の配分テーブル
304を予め所有しておき、配分テーブルに記された配
分割合に基づいて誤差を分配する。
【0055】図3の配分テーブル304は、周囲4画素
分の配分テーブルを示しているが、これに限るものでは
ない。
【0056】次に量子化条件制御部202を含む全体の
動作手順について、図4のフローチャートを基に説明す
る。いま、量子化値は2値である例について述べる。
尚、量子化値は2値に限らず、多値、例えば3値、4値
でもよい。
【0057】S401は、変数iの初期化を示す。変数i
は垂直方向のアドレスをカウントする変数である。
【0058】S402は、変数jの初期化を示す。変数
jは水平方向のアドレスをカウントする変数である。続
いてS403は、 i、jのアドレス値による判定工程で
あり、現在の処理アドレスであるi、jの座標が多重化
処理を実行すべき領域に属しているか否かを判定してい
る。
【0059】図5を基に多重化領域について説明する。
図5は、水平画素数がWIDTH、垂直画素数がHEIGHTから
成る、ひとつの画像イメージを示している。
【0060】いま、この画像イメージ中に埋め込み情報
を多重化すると仮定する。画像イメージの左上を原点と
し、横N画素、縦M画素でブロック化をする。本実施形
態では、原点を基準点としてブロック化を行なうが、原
点から離れた点を基準点として設定しても良い。この画
像イメージ中に最大限の情報を多重化する場合に、N×
Mのブロックを基準点から配置していく。すなわち、水
平方向に配置可能なブロック数をW、垂直方向に配置可
能なブロック数をHとすると、以下の関係になる。 W=INT(WIDTH/N)・・・式1 H=INT(HEIGHT/M)・・・式2 但し、INT( )は( )内の整数部分を示す。
【0061】式1、式2において割り切れない剰余画素
数が、N×Mのブロックを複数配置した時の端部に相当
し、符号多重化領域外となる。
【0062】図4中、S403にて、現在処理している
注目画素が多重化領域外と判定された場合には、S40
4にて量子化条件Cが設定される。一方、多重化領域内
と判定された場合には、多重化すべき埋め込み情報を読
み込む。いま、説明を容易にする為に、埋め込み情報を
code[ ]という配列を用いて、各1ビットづつ表現する
ものとする。例えば紙種情報を8ビット分、付加情報を
200ビット分の情報と仮定すると、埋め込み情報は2
種が加算された208ビット分となり、配列code[ ]はc
ode[0]からcode[207]まで、各1ビットづつが格納され
ていることになる。S405において、変数bitは、以
下のように配列code[ ]内の情報を代入する。 bit = code[INT(i / M)×W + INT(j / N)]・・・式3 続いて、S406にて代入した変数bitが“1”か否か
を判定する。前述したように、配列code[ ]内の情報は
各1ビットずつ格納されている為、変数bitの値も
“0”か“1”かの何れかを示すことになる。S406
にて、“0”と判定された場合には、S407にて量子
化条件Aを、“1”と判定された場合には、S408に
て量子化条件Bを設定する。
【0063】続いてS409では、設定された量子化条
件に基づいて量子化処理を行う。この量子化処理は、図
3にて説明している誤差拡散法に相当する。
【0064】続いて、S410では水平方向変数jをカ
ウントアップし、S411にて画像の水平画素数である
WIDTH未満か否かを判定し、 処理画素数がWIDTHになる
まで前述の処理を繰り返す。また、水平方向の処理がWI
DTH画素数分終了すると、S412にて垂直方向変数i
をカウントアップし、S413にて画像の垂直画素数で
あるHEIGHT未満か否かを判定し、 処理画素数がHEIGHT
になるまで前述の処理を繰り返す。
【0065】以上の動作手順により、N×M画素よりな
るブロック単位で、量子化条件を変更することが可能に
なる。
【0066】続いて、量子化条件A、B、Cの例につい
て説明する。誤差拡散法における量子化条件は様々な因
子があるが、本実施形態では量子化条件は、量子化閾値
とする。量子化条件Cの使用は、多重化領域外である為
に、量子化閾値は何でも良い。前述したように、1画素
が8ビットによる階調表現で、量子化レベルが2値の場
合には、最大値である“255”、及び、最小値である
“0”が量子化代表値となるが、その中間値となる“1
28”を量子化閾値として設定することが多い。すなわ
ち、量子化条件Cでは、量子化閾値を“128”固定と
する条件にする。
【0067】量子化条件A、量子化条件Bの使用は多重
化領域内のブロックである為、量子化条件の違いによる
画質の違いを生じさせなければならない。但し、画質の
違いは視覚的には判別しにくいように表現し、かつ、紙
上から容易に識別できなくてはならない。
【0068】図6は、量子化条件A、Bを表した例であ
る。図6(a)は、量子化条件Aにおける量子化閾値の
変化の周期を示した図である。図中、ひとつのマスを1
画素分と想定し、白いマスは固定閾値、灰色のマスを変
動閾値とする。すなわち、図6(a)の例では、横8画
素、縦4画素のマトリクスを組み、灰色のマスの閾値の
み突出した値を閾値として設定する。
【0069】図6(b)は、同様に、量子化条件Bにお
ける量子化閾値の変化の周期を示した図である。図6
(b)の例では、図6(a)とは異なり、横4画素、縦
8画素のマトリクスを組み、灰色のマスの閾値のみ突出
した値を閾値として設定する。
【0070】いま、前述したように1画素が8ビットの
階調値の場合に、一例として、固定閾値として“12
8”、突出した閾値を“48”と設定する。量子化閾値
が低くなると、注目画素の量子化値が“1”(量子化代
表値“255”)になりやすくなる。
【0071】すなわち、図6(a)、(b)ともに、図
中の灰色のマスの並びで量子化値“1”が発生しやすく
なる。言い換えると、N×M画素のブロック毎に、図6
(a)の灰色のマスの並びでドットが発生するブロック
と、図6(b)の灰色のマスの並びでドットが発生する
ブロックとが混在することになる。当然、N×M画素の
同一ブロック内では、図6(a)、もしくは図6(b)
のマトリクスを繰り返すことになる。
【0072】誤差拡散法における量子化閾値の多少の変
更は、画質的には大きな影響を及ぼさない。組織的ディ
ザ法においては、使用するディザパターンによって、階
調表現の画質が大きく左右する。
【0073】しかし、前述したような、規則的に量子化
閾値の変化を与えた誤差拡散法では、あくまでも画質を
決定する階調表現は誤差拡散法であるため、ドットの並
びが多少変化したり、テクスチャの発生が変化したり
等、階調表現の画質にはほとんど影響を与えないことに
なる。それは、量子化閾値が変化した場合でも、あくま
でも信号値と量子化値との差分となる誤差は周囲画素に
拡散される為、入力された信号値はマクロ的に保存され
る。すなわち、誤差拡散法におけるドットの並び、テク
スチャの発生に関しては冗長性が非常に大きいことにな
る。
【0074】また、前述した例は、単純に変数bitの値
が“0”の時には量子化条件A、“1”の時には量子化
条件Bとして切り替えていたが、これに限るものではな
い。量子化条件の組み合わせによって変数bitを表現す
ることも可能である。
【0075】例えば、図7に示した様に、N×M画素のブ
ロックを更に4つの小ブロックに分割し、変数bitの値
が“0”の時には図7(a)の配置を、“1”の時に
は、図7(a)の配置を使用して量子化することで違い
を出すことも可能である。
【0076】次に、埋め込み情報分離装置106につい
て説明する。
【0077】図8は、埋め込み情報分離装置106の構
成を示すブロック図である。
【0078】800は、入力端子を示し、画像読取部、
例えばスキャナで読み込まれた画像情報が入力される。
使用するスキャナの解像度は、印字物を作成するプリン
タ解像度と同等以上が好ましい。当然、正確に印字物の
ドットの点在情報を読み込む為には、サンプリング定理
により、スキャナ側はプリンタ側よりも2倍以上の解像
度が必要になる。しかし、同等以上であれば、正確でな
くとも、ある程度ドットが点在しているのを判別するこ
とは可能である。本実施形態では、説明を容易にするた
めにプリンタ解像度とスキャナ解像度が同一解像度と想
定する。
【0079】801は、紙種情報復号部を示し、埋め込
まれた付加情報のうち、まずは、ヘッダ情報である紙種
情報を復号する。この復号処理は、後述する付加情報復
号部Bを使用するのが好ましいが、ここでは限定しな
い。まずはヘッダ情報から復号するわけである。
【0080】802は選択部を示し、復号された紙種情
報から、付加情報復号部A803、及び、付加情報復号
部B804の何れか一方を、スイッチ805を介して以
下の選択がなされる。 1) 紙種が光沢紙、もしくは、コート紙である場合 ・・・ 付加情報復号部A を選択 2) 紙種が普通紙である場合 ・・・ 付加情報復号部Bを選択 図9は、付加情報復号部Aの構成を示すブロック図であ
る。
【0081】901は、ブロック化部を示し、P×Q画
素単位にブロック化をする。このブロックは、多重化時
にブロック化したN×M画素よりも小さくなければなら
ない。すなわち、 P≦N、かつ Q≦M・・・式5 の関係が成り立つ。
【0082】また、P×Q画素単位のブロック化は、あ
る一定間隔毎スキップしてブロック化を行う。すなわ
ち、多重化時のN×M画素よりなるブロックと想定され
る領域内に、P×Q画素単位のブロックがひとつ内包す
るようにブロック化する。スキップ画素数は、水平N画
素分、垂直M画素分が基本となる。
【0083】902、903は、それぞれ特性の異なる
空間フィルタA、Bを示し、904は、周辺画素との積
和を演算するディジタルフィルタリング部を示してい
る。
【0084】この空間フィルタの各係数は、多重化時の
量子化条件の変動閾値の周期に適応して作成する。い
ま、多重化装置における量子化条件の変更を図6
(a)、図6(b)の2種の周期性を用いることにより
付加情報を多重化したと仮定する。
【0085】その時の埋め込み情報分離装置106に使
用する空間フィルタA902、空間フィルタB903の
例を、図10(a)、図10(b)に示す。図中、5×
5画素の中央部が注目画素になり、それ以外の24画素
分が周辺画素になる。図中、空白部の画素は、フィルタ
係数が“0”であることを表している。図から明らかな
様に、図10(a)、(b)はエッジ強調のフィルタに
なっている。しかも、その強調するエッジの方向性と多
重化した時の変動閾値の方向性とが一致している。つま
り、図10(a)は図6(a)に、また、図10(b)
は図6(b)に一致するように作成する。
【0086】905は、特徴量検出部を示し、空間フィ
ルタA902、及び、空間フィルタB903によるフィ
ルタリング部904からのフィルタ後の変換値を基に、
なんらかの特徴量を検出する手段である。検出する特徴
量の例として、以下のものが考えられる。 1.デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の最大値 2.デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の最大値
と最小値の差分 3.デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の分散値 本実施形態では、上記3に示した分散値を特徴量とす
る。906は、判定部を示し、それぞれの分散値の大小
比較をして、分散値が大きい方を符号と判断する。すな
わち、空間フィルタAによるフィルタリングの分散値が
大きければ、印字時に量子化条件Aで量子化されたもの
と推測し、反対に空間フィルタBによるフィルタリング
の分散値が大きければ、印字時に量子化条件Bで量子化
されたものと推測する。
【0087】量子化条件は、付加情報の符号(式3のbi
t)に連動している為、量子化条件が識別できるという
ことは、多重化された符号が特定できることに相当す
る。すなわち、量子化条件Aと推測された場合には、bi
t = 0、量子化条件Bと推測された場合には、bit=1
と判断できる。
【0088】図11は、付加情報復号部Bを示すブロッ
ク図である。
【0089】1101は、ブロック化部を示し、図9の
902と同じでP×Q画素単位にブロック化する。
【0090】1102は、直交変換部を示し、ブロック
化したP×Q画素を直交変換する手段である。ただ、2
次元の直交変換を行う時には、Q=Pの正方ブロックで
ブロック化する必要がある。本実施形態では、DCT
(離散コサイン変換)を例にする。P×P画素よりなる
ブロックの二次元DCTの変換係数は、
【外1】
【0091】 但し、C(x)=1/√2 (x=0), C(x)=1 (x≠0)・・・式6 で与えられる。
【0092】1103は、クラス分類部を示し、直交変
換係数の帯域毎にクラス分類する。図12は、P=Q=
16の時のクラス分類の一例を示している。図12は、
1ブロック内の直交変換係数F(u,v)を表していて、
左上がDC成分、残りの255成分がAC成分となる。
【0093】いま、F(4,8)を中心とするクラスA
と、F(8,4)を中心とするクラスBの2クラスを作成
する。2クラスを図中、太線で示す。このクラス分類手
段は、全256成分をクラス分類する必要はなく、所望
の成分を中心とした複数のクラスに分類するだけで良
い。この必要なクラス数は、多重化時に量子化制御した
条件数に対応する。すなわち、量子化制御した条件数よ
りもクラス数は多くなることはない。
【0094】1104は、電力比較部を示し、各クラス
の電力の総和を比較する手段である。演算を高速にする
為に、発生した変換係数の絶対値を電力の代用としても
良い。各クラスの電力の総和を比較することで、付加情
報の信号を判断する。
【0095】いま、多重化時に図6(a)、(b)の量
子化条件A、Bを施した例について説明する。前述した
ように、量子化条件A、Bを用いた量子化では、各々角
度の異なる斜め方向にドットが並ぶテクスチャが発生し
やすい。
【0096】すなわち、量子化条件Aにおいて量子化し
たブロックでは、直交変換処理を行うと、図12のクラ
スAに大きな電力が発生する。一方、量子化条件Bにお
いて量子化したブロックでは、直交変換処理を行うと、
図12のクラスBに大きな電力が発生する。
【0097】すなわち、クラスAとクラスBの電力の大
小関係を相対的に比較することにより、該当するブロッ
クの多重化時の量子化条件が、量子化条件A、量子化条
件Bの何れであるかが判断できる。量子化条件は、付加
情報の符号(式3のbit)に連動している為、量子化条
件が識別できるということは、多重化された符号が特定
できることに相当する。
【0098】図4に示したフローチャートの例では、bi
t=0を量子化条件A、bit=1を量子化条件Bに設定し
ている為、クラスAの電力の方が大きい場合には、bit
=0、クラスBの電力の方が大きい場合には、bit=1
と判断できる。
【0099】以上、2種の復号部を説明したが、本実施
形態の復号部の切り替えは、復号検出率と復号時間との
最適設計に必要である。すなわち、ドット形状が正確に
再現できる印字物に関しては、復号は容易であると判断
し、復号時間の速い復号方法を用いる。一方、ドット形
状の再現性が悪く、フェザリングを起こしていると想定
される印字物に関しては、復号時間よりも復号検出率を
優先にして、より精度の高い復号方法を用いる。
【0100】このように、記録した印字物の紙種を評価
因子にすることにより、印字品位が予測することがで
き、より最適な復号手段を選択することができる。
【0101】本実施形態では、復号部をA、Bの2種に
て説明したが、当然これ以上でも構わない。また、復号
方法もこれに限定するものではない。
【0102】また、復号部を同一にして、その検出精度
だけを変化させる方法も考えられる。すなわち、より精
度が求められる復号方法においては、冗長性の高い、繰
り返しによる復号が有効である。例えば、前述のP×Q
画素による直交変換を用いる方法(復号部B)では、P
×Q画素のブロックを空間的に数画素ずらして複数回の
直交変換を行い、複数回のクラス比較を通して判断の精
度を高める方法が考えられる。その際に、経験的に記録
媒体の物理特性をランク付けして評価因子として設定
し、繰り返しの回数をランクに応じて徐々に増やす様に
制御することも有効な方法である。
【0103】当然、複数回の直交変換を用いて判断した
方が、復号精度は向上するが、処理時間は余計にかかっ
てしまう。その最適化は経験的に設計するのが好まし
い。
【0104】また、フェザリングの程度を予測して補正
する方法も考えられる。すなわち、フェザリングにより
ドット径が広がり、隣接画素との間ににじみが生じる
為、紙上では一種のLPFの特性を有すると見なすこと
ができる。そこで、ドット径の紙上での再現性を評価因
子にして、経験的な補正値を算出して、ドット径補正を
も含めた復号方法も考えられる。
【0105】また、色材(インク)により紙上での物理
特性が異なる場合には、復号処理に使用する色を変化す
る方法も考えられる。例えば、仮にマゼンタがインク濃
度等の関係で他の色(シアン、イエロー、ブラック)よ
りもドット径が広がりやすい傾向があれば、RGBのう
ち、マゼンタの補色となるG成分からの復号影響度合い
を変化させることも有効である。すなわち、紙上でのド
ット形状品位が良い紙種の場合には、G成分の復号を中
心に判断して、ドット形状品位が悪くなるにつれ、G成
分の復号の影響を減らして判断する方法である。
【0106】また、紙種情報を埋め込み情報と付加せず
に、実際に復号をする使用者がいかなる紙種かを判断し
て、キーボード、もしくはマウス等により入力しても良
い。
【0107】以上説明したように上記第1の実施形態に
よれば、記録媒体の種類に応じて画像に埋め込まれた所
定の情報の抽出方法を切り替えるので、所定の情報の抽
出精度、抽出時間の最適化、画質の最適設計を実現する
ことができる。
【0108】(第2の実施形態)図13は、第2の実施
形態の画像処理システムの構成を示す。本実施形態は、
図1に示した構成において、紙種情報に応じて多重化方
法を変更するものである。
【0109】図13中、端子100、101、102か
らは、それぞれ、画像情報、付加情報、紙種情報が入力
される。1301、1302は、それぞれ、付加情報多
重化部A、付加情報多重化部Bを示し、2種の多重化部
を有している。1303は、選択部を示し、紙種情報に
応じて、スイッチ1304を介して、以下の選択がなさ
れる。 1)紙種が光沢紙、もしくは、コート紙である場合 ・・・ 付加情報多重化部Aを 選択 2)紙種が普通紙である場合 ・・・ 付加情報多重化部Bを選択 本実施形態では、付加情報多重化部A、Bともに多重化
の方法自体は図2と同様であり、多重化する際の条件の
みを変更して区別する。前述した多重化方法は、誤差拡
散法の量子化条件を周期的に変更することにより多重化
している。前述した例では、図6(a)、及び(b)に
示したように、所定の周期性により量子化閾値を突出し
た値に変化させている。量子化閾値を周期的に変化させ
るということは、量子化閾値を振幅変調していることに
相当する。
【0110】本実施形態では、この振幅の値を付加情報
多重化部A、及び、付加情報多重化部Bで異ならせる。
【0111】図14は、量子化閾値の変調する振幅を異
ならせた一例を示す。図14(a)が、付加情報多重化
部Aの振幅変調に相当し、図14(b)が、付加情報多
重化部Bの振幅変調に相当する。量子化閾値の振幅は大
きくなるに従って、変調をかけた所望の画素位置の量子
化結果が制御できる。しかし、それに反して、変調の規
則性により画質の劣化が生じてくる。そこで、ドット径
の再現性の良い紙種の場合には、量子化閾値の振幅を小
さくし、変調の規則性による画質の劣化を抑える様にす
る。但し、良質な紙の為、復号は容易である。
【0112】一方、ドット径の再現性の悪い紙種の場合
には、量子化閾値の振幅を大きくし、復号しやすいよう
に量子化結果を制御する。但し、悪質な紙の為、フェザ
リング等のノイズが多くなり、変調の規則性による画質
劣化は視覚的に目立たなくなる。
【0113】また、付加情報多重化部を同一にして、そ
の量子化閾値の振幅を変化させるようにしてもよい。
【0114】以上、復号方法、多重化方法の切り替えに
ついて説明してきたが、多重化方法、付加情報の分離方
法は前述した方法に限定しない。いかなる、多重化方
法、分離方法においても、紙種情報に基づいて分離方
法、及び多重化方法を制御する構成は有効である。
【0115】また、復号方法、多重化方法をそれぞれ独
自に切り替える例について説明してきたが、当然、双方
を連動して共に切り替える方法も効果がある。
【0116】以上説明したように第2の実施形態によれ
ば、記録媒体の種類に応じて画像に所定の情報を埋め込
むための埋め込み方法を切り替えるので、画質、抽出精
度の最適設計が実現することができる。
【0117】また、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリン
タ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機
器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
等)に適用しても良い。
【0118】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納された
プログラムコードを読み出し実行することによっても、
達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体
から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施
形態の機能を実現することになり、そのプログラムコー
ドを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実
行することにより、前述した実施形態の機能が実現され
るだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、
コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステ
ム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0119】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指
示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに
備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行
い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現さ
れる場合も含まれることは言うまでもない。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録媒体の種類に応じて画像に埋め込まれた所定の情報
の抽出方法を切り替えるので、所定の情報の抽出精度、
抽出時間の最適化、画質の最適設計を実現することがで
きる。
【0121】また、本発明によれば、記録媒体の種類に
応じて画像に所定の情報を埋め込む埋め込み方法を切り
替えるので、画質、抽出精度の最適設計が実現すること
ができる。
【0122】また、本発明によれば、容易に画像情報へ
の付加情報の多重化が実現できる為、画像情報中に音声
情報や秘匿情報を埋め込むサービス、アプリケーション
が提供できる。また、紙幣、印紙、有価証券等の不正な
偽造行為を抑制したり、画像情報の著作権侵害を防止し
たりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の画像処理システムを示す要部
ブロック図
【図2】図1の埋め込み情報多重化装置を示す要部ブロ
ック図
【図3】図2の誤差拡散法を示す要部ブロック図
【図4】量子化制御部を含む多重化処理の動作手順を示
すフローチャート
【図5】ブロック化の一例
【図6】量子化条件における量子化閾値変化の一例
【図7】量子化条件の組み合わせの配置例
【図8】図1の埋め込み情報分離装置を示す要部ブロッ
ク図
【図9】図8の付加情報復号部Aの構成を示すブロック
【図10】空間フィルタの一例
【図11】図8の付加情報復号部Bの構成を示すブロッ
ク図
【図12】二次元周波数領域での周波数ベクトルの説明
【図13】第2の実施形態における埋め込み情報分離装
置を示す要部ブロック図
【図14】量子化閾値の振幅変調の例
【図15】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図16】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図17】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図18】従来法の分離の一例を示すブロック図
フロントページの続き (72)発明者 梅田 清 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H134 NA05 NA15 NA18 NA19 5B057 AA11 BA02 CE06 CE08 CE09 CE13 CG07 CH18 DA08 5C076 AA14 BA06

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の情報が埋め込まれた画像を像形成
    した記録媒体を読み取って該記録物に応じた画像を入力
    する画像入力手段と、 前記記録媒体の種類に関する情報を入力する情報入力手
    段と、 前記入力された画像から前記所定の情報を所定の抽出方
    法に従って抽出する抽出手段と、 前記入力された情報に基づいて前記抽出手段による抽出
    方法を切り替える切替手段とを有する画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体の種類に関する情報は光沢
    紙を示す情報であることを特徴とする請求項1記載の画
    像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記記録媒体の種類に関する情報はコー
    ト紙を示す情報であることを特徴とする請求項1記載の
    画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体の種類に関する情報は普通
    紙を示す情報であることを特徴とする請求項1記載の画
    像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記切替手段は、各々抽出方法が異なる
    複数の抽出部から最適な抽出部を選択し、該選択された
    抽出部により抽出を行うことにより前記抽出方法を切り
    替えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記切替手段は、前記所定の情報を抽出
    する際の抽出精度を切り替えることにより、前記抽出方
    法を切り替えることを特徴とする請求項1記載の画像処
    理装置。
  7. 【請求項7】 画像を入力する画像入力手段と、 前記画像に埋め込む所定の情報を入力する入力手段と、 前記画像を像形成する記録媒体の種類に関する情報を入
    力する情報入力手段と、 前記入力された画像に対して前記入力された所定の情報
    を所定の埋め込み方法に従って埋め込む埋め込み手段
    と、 前記入力された情報に基づいて前記埋め込み手段による
    埋め込み方法を切り替える切替手段とを有することを特
    徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記記録媒体の種類に関する情報は光沢
    紙を示す情報であることを特徴とする請求項7記載の画
    像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記記録媒体の種類に関する情報はコー
    ト紙を示す情報であることを特徴とする請求項7記載の
    画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記記録媒体の種類に関する情報は普
    通紙を示す情報であることを特徴とする請求項7記載の
    画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記切替手段は、各々埋め込み方法が
    異なる複数の埋め込み部から最適な埋め込み部を選択
    し、該選択された埋め込み部により埋め込みを行うこと
    により前記埋め込み方法を切り替えることを特徴とする
    請求項7記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記切替手段は、埋め込み手段により
    埋め込みを行う際の埋め込み精度を切り替えることによ
    り、前記埋め込み方法を切り替えることを特徴とする請
    求項7記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 所定の情報が埋め込まれた画像を像形
    成した記録媒体を読み取って該記録物に応じた画像を入
    力する画像入力工程と、 前記記録媒体の種類に関する情報を入力する情報入力工
    程と、 前記入力された画像から前記所定の情報を所定の抽出方
    法に従って抽出する抽出工程と、 前記入力された情報に基づいて前記抽出工程による抽出
    方法を切り替える切替手段とを有する画像処理方法。
  14. 【請求項14】 画像を入力する画像入力工程と、 前記画像に埋め込む所定の情報を入力する工程前記画像
    を像形成する記録媒体の種類に関する情報を入力する情
    報入力工程と、 前記入力された画像に対して前記入力された所定の情報
    を所定の埋め込み方法に従って埋め込む埋め込み工程
    と、 前記入力された情報に基づいて前記埋め込み工程による
    埋め込み方法を切り替える切替工程とを有することを特
    徴とする画像処理方法。
  15. 【請求項15】 コンピュータ上で実行されることによ
    って、請求項13の画像処理方法を実現するプログラ
    ム。
  16. 【請求項16】 コンピュータ上で実行されることによ
    って、請求項14の画像処理方法を実現するプログラ
    ム。
  17. 【請求項17】 請求項15記載のプログラムを記録し
    た記録媒体。
  18. 【請求項18】 請求項16記載のプログラムを記録し
    た記録媒体。
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