JP2003078345A - スロット型ボウタイアンテナ装置、および同構成方法 - Google Patents

スロット型ボウタイアンテナ装置、および同構成方法

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JP2003078345A
JP2003078345A JP2001266273A JP2001266273A JP2003078345A JP 2003078345 A JP2003078345 A JP 2003078345A JP 2001266273 A JP2001266273 A JP 2001266273A JP 2001266273 A JP2001266273 A JP 2001266273A JP 2003078345 A JP2003078345 A JP 2003078345A
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Yoshimi Egashira
良水 江頭
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Sansei Denki KK
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HOKO DENSHI KK
Sansei Denki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板13から、6辺形のスロット型ボウタ
イアンテナ14を切り取った形状のアンテナ装置を改良
して、超薄形,高利得,双方向指向特性,軽量,低コス
ト,広帯域性を得る。 【解決手段】 中心線Yよりも、ボウタイアンテナの左
辺14bに近づけて、無給電素子16を配置し、絶縁板
17を介して金属板13に取り付ける。給電点15c,
15dは、前記無給電素子16よりも左辺14bに接近
させて、左上辺14d,左下辺14fの上に設定し、同
軸ケーブル8を接続する。前記無給電素子16のインピ
ーダンス整合作用とトランス作用とによって、広帯域の
高利得が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数千メガヘルツ近
傍の電波の送,受信に好適な、スロット型のボウタイア
ンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】数千メガヘルツおよびその近傍で、移動
局用や固定局用として用いられるアンテナは、無線通信
機器に対する取付作業が容易で、小形,軽量,低コスト
であり、しかも広帯域性や高利得であることが要求され
る。これらの要請に適合するものとして用いられている
公知のアンテナの2例を図6および図7に示す。図6
(A)は反射板付平面アンテナの公知例を示す側面図、
同図(B)は斜視図である。符号5を付して示したのは
反射板、同じく6は放射板である。6aは放射板6の中
央部、すなわちインピーダンス0、電流値最大、電圧値
0の点である。端部6bはインピーダンス無限大であ
り、インピーダンスは中央部6aから端部6bまでの間
で連続的に変化する。この途中で、インピーダンス50
Ωの点7は給電点とされ、同軸ケーブル8の中心導体8
aが接続されている。上記同軸ケーブル8の外部導体8
bは前記反射板5に接続される。前記放射板6に半波長
の定在波を乗せて同調させた場合、図示の端部6bと端
部6cとの間の電気的長さは使用周波数の波長をλとし
たとき、約λ/2となるが、この同調周波数は容易には
変化させることができない。反射板5は、放射板20に
比して充分に大きいことが必要であり、かつ、放射板6
に対して間隔寸法6で平行に配置される。図示の接続導
体9は、前記の中央部6aと反射板5とを接続してい
る。この例(図6)の平面アンテナ装置においては、反
射板5で反射された電波は矢印Z方向に、最大3dBd
で放射される。比帯域は、VSWR2.0以下で3〜5
%である。
【0003】図7は、前掲の図6の公知例を改良して広
帯域特性を得た公知例を示し、(A)は正面図、(B)
は斜視図である。符号11を付して示したのは公知の逆
Fアンテナ、11aはその接地点、11bは同じく開放
端である。この逆Fアンテナ開放端11bは放射板10
に対向、離間して静電結合容量cを形成している。この
開放端11bはインピーダンス無限大、電流値0、電圧
値最大である。前記接地点11aでは電圧値0、電流値
最大となり、これらの値は開放端11bとの間で連続的
に変化している。その途中のインピーダンス50Ωの点
を給電点とし、同軸ケーブル8の中心導体8aが接続さ
れる。放射板6の端部6bと同6cとの間の電気的長さ
は半波長であり、その中央部6aを支持している支持体
10は導電体であっても良く絶縁体であっても良い。こ
の図7の公知例の比帯域は10%弱であり、利得は図6
の公知例とほぼ同じであるが若干上昇している。この図
7の公知例のアンテナも、電波の放射方向は矢印Zのご
とくである。すなわち、図6,図7の公知例は共に単方
向のみの指向性アンテナである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前掲の図6,図7に示
した公知例は、いずれも、その帯域特性が3〜10%
(VSWR2.0のとき)であって比較的狭い。アンテ
ナ装置の厚さ寸法は2.45GHz帯でも20〜30m
mとなって比較的厚い。それよりも低い周波数帯では更
に厚くなる。アンテナ装置の厚さ寸法が大きいと、これ
を移動無線機に組み込んだとき、機器全体を大形,大重
量化する。また基地局用無線機に組み込むと内容積が大
きくなって、外部との温度差による呼吸作用のため、内
部に露を生じたり、外部に雪害を受けたりする危険性が
大きくなる。さらに、前記2種類の公知例は何れも単一
方向の指向性を有していて、用途面で制約を受けたり、
1個の無線機に対して2個のアンテナを設けなければな
らなかったりする。その上、アンテナ装置全体として構
成部品点数が多くて、大形、大重量、高コストである。
本発明は上述の事情に鑑みて為されたものであって、構
成部品点数が少なく、超薄形で、軽量で、製造コストが
低廉であり、しかも広帯域特性を有し、その上、使用周
波数の変更に対応し易く、かつ、原理的に避雷性を有し
ているアンテナ装置、および、その構成方法を提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに本発明は、新たに創作した特殊な構造のスロット型
ボウタイアンテナを構成する。その予備的説明として、
図8を参照しつつ「スロット型ボウタイアンテナ」につ
いて簡単に述べる。図8(A)は、もっともポピュラー
で基本的なダイポールアンテナである。同図(B)は、
これを改良したボウタイアンテナである。これも公知の
アンテナであって、例えば日刊工業新聞社刊のマグロー
ヒル科学技術用語大辞典には「2つの三角形状の硬い導
線あるいは三角形の金属平板からなるアンテナであっ
て、蝶ネクタイのように配置し、二つの三角形の頂点の
隙間を給電点とする」と述べられている。
【0006】次に、これらのアンテナをスロット化した
場合について考察する。スロットアンテナそれ自体は公
知の技術であって、例えばオーム社刊のアンテナ工学ハ
ンドブックには「補対の関係にあるアンテナ」と説明さ
れている。すなわち、金属板からアンテナ素子を切り取
った残りの部材をアンテナとして機能せしめるものであ
って、図8(C)は同図(A)のダイポールアンテナを
スロット化したアンテナ、図8(D)は同図(B)のボ
ウタイアンテナをスロット化したアンテナである。ただ
し、文字通り切り抜くとは限らず、最初から「切り抜か
れた形」に成形しても良い。図8(D)に示したスロッ
ト型ボウタイアンテナについて、対称軸X,Yを想定す
ると、この切り抜き孔は6辺形をなしている。すなわ
ち、(イ)左、右の、Y軸について対称な垂直な2辺
と、(ロ)X,Y軸の交点を中心とする放射状の4辺と
からなり、これらの6辺はいずれもX軸に関して対称で
あり、Y軸に関しても対称である。本発明においては便
宜上、特許請求の範囲も実施の形態も、この図8(D)
の基本形状を念頭に置いて表現する。ただし、ボウタイ
アンテナの変形例として、図8(D)の対称図形を故意
に若干非対称に形成される場合もある。例えば直線状の
縁を僅かに湾曲させたり、平行や対称を僅かに狂わせた
りすると、同調がずれて同調周波数帯が広がって却って
好都合の場合もある。このように、本発明の出願時点に
おいて慣用され、もしくは容易に考えられる範囲内で変
形しても、本発明の技術的範囲に属するものとする。
【0007】前掲の図8(D)に説明したスロット型ボ
ウタイアンテナを母体として、本発明は「磁流によって
結合される無給電素子」を活用する。上記の磁流は、直
接的に存在を確認された実在のものと言うよりは、スロ
ットアンテナの作動を学術的に解析するための仮設的な
演算因子である。例えばオーム社刊アンテナ工学ハンド
ブックには「磁流波形成アンテナ」という見出し項目が
設けられていて“開放形平面回帰共振器を放射器として
使用したマイクロストリップアンテナなどでは、磁流が
放射に影響している”と述べられている。
【0008】以上に説明した原理に基づいて、請求項1
に係る発明方法の構成は、平面状の金属板の面上に直交
座標軸X−Yを想定し、それぞれY軸に平行で、X軸に
関して対称、かつY軸に関して対称な2辺と、それぞれ
X軸に関してもY軸に関しても対称で、座標原点に関し
て放射状に類似した形に配置された4辺との6辺によっ
て形成されたボウタイアンテナ形状を除去するととも
に、前記放射状4辺の内の2辺の上に、X軸に関して対
称に位置せしめて1個ずつ給電点を設けたスロット型ボ
ウタイアンテナを構成する方法において、前記金属板に
対して直流的に絶縁され、かつ、高周波的には磁流によ
って結合される短冊状もしくはこれに類似する形状の無
給電素子を、Y軸とほぼ平行に配設することを特徴とす
る。以上に説明した請求項1の発明方法によると、スロ
ット型ボウタイアンテナを形成している1枚の金属板
と、これに付加した1個の無給電素子との、僅かに2個
のアンテナ素子によって広帯域性を有し、高利得で双方
向指向性を有するアンテナ装置を低コストで構成するこ
とができ、しかも、前記2個のアンテナ素子を用いるだ
けであるから本質的に超薄形とすることが容易に可能で
ある。
【0009】請求項2に係る発明方法の構成は、前記請
求項1の発明方法の構成要件に加えて、前記2箇所の給
電点の片方に同軸ケーブルの中心導体を接続するととも
に、該2箇所の給電点の他方に、前記同軸ケーブルの外
部導体を接続し、かつ、前記金属板の板面が6辺形に除
去されている部分に架け渡す形に、電気絶縁板を介して
無給電素子を設置することによって、前記同軸ケーブル
とスロット型ボウタイアンテナとのインピーダンス整合
を行なうことを特徴とする。以上に説明した請求項2の
発明方法によると、平衡形のアンテナ素子であるボウタ
イアンテナと、不平衡ケーブルである同軸ケーブルとを
直接的に接続することができる。すなわち、平衡−不平
衡交換器(Balun)を介在させる必要無く、不平衡
電流の洩れを生じさせない。
【0010】請求項3に係る発明方法の構成は、前記請
求項1または請求項2の発明方法の構成要件に加えて、
前記無給電素子をX軸方向に平行移動させることによっ
て同調周波数の調整を行ない、および/または、上記無
給電素子のY軸方向長さ寸法を制御することによって同
調周波数の微調整を行なうことを特徴とする。以上に説
明した請求項3の発明方法によると、同一仕様のスロッ
ト型ボウタイアンテナ素子を大量生産し、もしくは大量
生産する設備を整えておき、これに装着する無給電素子
の位置と長さとを制御して、使用周波数の変更に対応す
ることができる。
【0011】請求項4に係る発明方法の構成は、前記請
求項1または請求項2の発明方法の構成要件に加えて、
前記無給電素子のX軸方向の幅寸法を制御することによ
って同調周波数帯域の幅を調節することを特徴とする。
以上に説明した請求項4の発明方法によると、主要構成
部材であるスロット型ボウタイアンテナ素子を変更する
ことなく、付加的構成部材である無給電素子の幅寸法を
変更することによって同調周波数の帯域幅を調節するこ
とができる。このような効果は、アンテナ装置メーカー
が、無線機器メーカーから与えられる性能諸元に適応せ
しめて大量生産する場合に実用的価値が大きい。
【0012】請求項5に係る発明方法の構成は、前記請
求項1または請求項3の発明方法の構成要件に加えて、
前記2箇所の給電点に、不平衡ケーブルの1対の導体の
それぞれを直流的に接続導通して避雷効果を得るととも
に、前記の金属板の面積を適正値に設定することによっ
て、平衡−不平衡交換器を用いることなく不平衡電流の
洩れを防止することを特徴とする。以上に説明した請求
項5の発明方法によると、不平衡ケーブル(例えば同軸
ケーブル)が、金属板に対して直流的に接続されるの
で、高周波回路の出力端がアースに落とされることにな
り、避雷効果(一般に誘導雷対策と呼ばれている)が得
られる。その上、該不平衡ケーブルが接続されている2
箇所の給電点の間には、使用周波数に関して適正なイン
ピーダンス(例えば50Ω)が有り、アンテナとして良
好に機能する。その上、平衡−不平衡変換器(Balu
n)を設ける必要なく不平衡電流の洩れに因る利得低下
を生じる虞れが無い。
【0013】請求項6に係る発明方法の構成は、前記請
求項1ないし請求項5の発明方法の構成要件に加えて、
両面に金属の薄層を形成した基板を主たる原材料とし、
プリントパターンを形成する手法を用いて、前記基板の
片側の面にスロット型ボウタイアンテナとして機能する
6辺形の非導電性区域を形成するとともに、上記基板の
他方の面に無給電素子として機能する導電性パターン
と、同軸ケーブルに相当するマイクロストリップライン
とを形成することを特徴とする。以上に説明した請求項
6の発明方法によると、プリント基板の加工技術を利用
して、本発明に係るスロット型ボウタイアンテナを低コ
ストで大量生産することができる。その上、製造された
スロット型ボウタイアンテナを構成しているアンテナ素
子が基板に対して固着されているので、長期間使用した
り、誤って取り落としたりしてもアンテナ性能が変化す
る虞れ無く、耐久性に優れている。
【0014】請求項7に係る発明装置の構成は、平面状
の金属板の面に直交座標軸X,Yを想定し、上記の軸
X,Yを対称軸として、X軸方向に2個の三角形が並ん
でいる形の6辺形状の部分が切り抜かれたスロット型ボ
ウタイアンテナにおいて、前記のY軸から離間して、か
つY軸と平行に、短冊状ないしこれに類似した形状の細
長い導電性の部材が、前記金属板に対して直流的に絶縁
され、高周波的には磁流で結合されて配置されており、
かつ、前記短冊状の導電性部材よりもY軸から離れた箇
所に、Y軸方向に対向せしめて2個の給電点が設けられ
ていることを特徴とする。以上に説明した請求項7の発
明装置によると、スロット型ボウタイアンテナ素子と短
冊状の無給電素子とを主要構成部材とする簡単な構成で
あるため、超薄形,軽量で、低コストで構成することが
でき、しかも同調周波数帯が広く、双方向指向性を有
し、アンテナ利得が高い。
【0015】請求項8に係る発明装置の構成は、前記請
求項7に記載したボウタイアンテナの構成要件に加え
て、前記の金属板の上に電気絶縁性の板状部材が取り付
けられ、かつ、上記電気絶縁性部材の上に前記短冊状導
電性部材が取り付けられていて、前記X,Y軸に直交す
るZ軸方向から見たとき、上記導電性部材が6辺形の切
抜部分の上に架け渡された形になっていて、無給電素子
として機能する構造になっていることを特徴とする。以
上に説明した請求項8の発明装置によると、簡単な構造
によって、無給電素子である短冊状導電性部材を、「ス
ロット型ボウタイアンテナ素子である金属板」に対して
確実に位置決めして装着することができ、しかも、スロ
ット型ボウタイアンテナ素子と、無給電素子とが直流的
に絶縁され、かつ磁流によって結合されて所望のアンテ
ナ機能を発揮する。
【0016】請求項9に係る発明装置の構成は、前記請
求項7または請求項8の発明装置の構成要件に加えて、
前記2個の給電点のそれぞれに対して、同軸ケーブルの
中心導体と外部導体とがそれぞれの直流的に接続導通さ
れており、かつ、上記同軸ケーブルが、前記金属板とほ
ぼ平行に取り付けられて引き出されていて、その先端に
同軸コネクターが装着されていることを特徴とする。以
上に説明した請求項9の発明装置によると、超薄形のア
ンテナ素子に対して、ほぼ同一平面に沿って同軸ケーブ
ルを接続して引き出されているので、このアンテナ装置
を設置したり、高周波回路に接続したりすることが容易
である。しかも、上記同軸ケーブルに同軸コネクターが
装着されているので、アンテナ装置としての市場流通性
が良い。すなわち、アンテナ装置の供給を受けた無線通
信機器メーカーが、これを通信機に対して迅速・確実・
容易に組みつけて接続することができる。
【0017】請求項10に係る発明装置の構成は、前記
請求項7または請求項9の発明装置の構成要件に加え
て、前記の短冊状導電性部材が、連続的もしくは間欠的
にX軸方向に移動可能な構成になっているとともに、該
短冊状導電性部材を連続的もしくは間欠的にX軸方向に
移動させる、同調周波数調整手段が設けられていること
を特徴とする。以上に説明した請求項10の発明装置に
よると、短冊状導電部材(無給電素子を平行移動させる
という非常に簡単な構造によって、使用周波数の変更に
対応することができる。上記の平行移動による周波数調
節の態様は複数種類が有って、イ.設計製造段階におい
て、1種類の仕様のスロット型ボウタイアンテナ素子に
対する無給電素子の固定位置を変化させて、各種の同調
性能を有する多数仕様の製品を得ることもでき、ロ.完
成されたアンテナ装置の無給電素子をスライドさせて、
いわゆる選局操作を可能ならしめることもできる。超薄
形という長所をほとんど損なうことなく同調周波数を可
変ならしめ得ることの実用的価値は多大である。この場
合、同調周波数調節の精度が高くなくても、本発明装置
が本来的に広い同調周波数帯域を有しているので、実用
上の不具合を生じない。
【0018】請求項11に係る発明装置の構成は、前記
請求項7または請求項9の発明装置の構成要件に加え
て、プリント基板を主要な構成部材とし、該プリント基
板の片方の面に、6辺形のスロット部分を除去された導
通パターンが形成されるとともに、該プリント基板の他
方の面に、短冊状の導通パターン、および、マイクロス
トリップラインによる給電ケーブルが形成されているこ
とを特徴とする。以上に説明した請求項11の発明装置
によると、公知のプリント基板に関する技術を有効に利
用して、本発明に係る新規なスロット型ボウタイアンテ
ナを、高精度で、しかも低コストで大量生産することが
できる。その上、主要アンテナ素子は導通パターンおよ
び非導通部で構成されるので、金属性の薄膜であっても
基板に固着されているので自然に保護されており、長期
間使用してもアンテナ素子相互の位置関係が変化する虞
れ無く、かつ、耐震性や耐衝撃性にも優れている。
【0019】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の母体となるスロ
ット型ボウタイアンテナの説明図である。すなわち、前
掲の図8(D)の詳細図であって、本発明の実施例では
ない(本発明に欠くことのできない構成を備えていな
い)。このスロット型ボウタイアンテナは、X軸に関し
てもY軸に関しても対称である。従って、本来、上下、
左右の区別は無いのであるが、説明の便宜上、以下のよ
うに上下、左右の名称を付する。ただし、これは説明の
便宜上のものであるから、相互に言い換えることもでき
るし、X−Y座標面上において座標変換することもでき
る。要するに、上・下・左・右・X・Yの符号は、必ず
しも本発明の構成を限定するものではない。右辺14a
と左辺14bとは、X軸に関しても対称、かつY軸に関
しても対称であり、図において垂直、すなわちY軸に平
行である。右上辺14cとを左上辺14d、および右下
辺14eと左下辺14fとは、座標原点Oを中心とする
放射線に類似する形に傾斜し、上,下の辺はX軸に関し
て対称、左,右の辺はY軸に関して対称である。ただ
し、ボウタイアンテナの形状に関する「対称」の語は、
基本形状を説明するためのものであって、僅かに非対称
に変形したり、僅かに非直線に変形しても本発明の技術
的範囲に属する。上記の「僅かに」とは「電磁気学的作
用の意義を改変しない範囲」の意である。
【0020】符号14を付して示した無地の6辺形部分
は、金属板13を打ち抜かれたボウタイアンテナ、すな
わち、スロット型のボウタイアンテナである。ただし、
打ち抜かれたとか切り抜かれたとは、形状の理解を求め
るための語句であって、構成のための加工手段を限定す
るものではない。この説明図(図2)においては2個の
給電点15a,15bをY軸上に配設してあるが、後に
図1を参照して説明するように、本発明の実施形態にお
ける給電点とはY軸から離れた所に配設される。この図
2の説明図では、前記2箇所の給電点15a,15bの
それぞれに、同軸ケーブル8の中心導体8aと外部導体
8bとのそれぞれを接続してあるが、平衡アンテナであ
るボウタイアンテナに対して不平衡ケーブルである同軸
ケーブル8を直接的に接続してインピーダンスを整合さ
せることは、図1について後に説明する本発明独特の構
成によらねば行ない難い。
【0021】図1は、本発明の実施形態を示す模式的な
斜視図である。本図1について、前掲の図2と異なる
点、すなわち本発明を適用して改良した事項を以下に述
べる。符号15c,15dを付して示したのは本実施形
態における給電点であって、Y軸から離間させて、Y軸
方向に対向している。換言すればX軸に関して対称に配
設され、それぞれ同軸ケーブル8の中心導体8aおよび
外部導体8bが接続導通されている。上記同軸ケーブル
8の他端には同軸コネクタ8cが装着されている。これ
により、本実施形態のアンテナ装置を、無線通信機の高
周波回路(図外)に対して迅速・容易・確実に接続する
ことができ、また、点検,調整のために取り外すことも
できる。
【0022】前記給電点15c,15dとY軸との間に
位置せしめて、短冊状の金属板16この金属板16は、
電気絶縁状の板状部材17を介して金属板13に設置さ
れ、Y軸と平行をなしている。この金属板13は無給電
素子として機能する。前記の金属板の「金属」とは、材
料学的に金属に限定されず、導電性材料の意であって、
例えば炭素であっても良く、導電性プラスチックであっ
ても良い。前記の無給電素子は非励磁素子とも呼ばれる
公知のアンテナ素子であるが、本発明においては従来例
と異なる構成によって、従来技術では予想し得なかった
同調周波数調節・同調周波数帯域幅の制御・インピーダ
ンス整合(詳細後述)などの機能を発揮させる。この図
1に表現されている構成から容易に理解できる事項とし
て、 (a)構成部品点数が少なく、小形,軽量に構成され、
とりわけ超薄形に構成し得ること。 (b)同軸ケーブル8が金属板13とほぼ平行に引き出
されているので、本図に描かれている構成部分全体が、
ほぼX−Y平面内に収まっていて、無線通信機器や、基
地局のアンテナ柱(いずれも図外)との接続に好都合で
あること。 (c)構造が簡単で、構成部品点数が少なく、製造コス
トが低廉であること。 (d)同軸ケーブル8の中心導体8aおよび外部導体8
bが、金属板13に対して直流的に接続導通されている
ので、本来的に誘導雷対策が完成した構造であって、避
雷性を有していること、が挙げられる。
【0023】本実施形態に係るスロット型ボウタイアン
テナ装置の構成と機能との関連を考察するため、本図1
の構成から無給電素子16を取り外し、同軸コネクター
8cを用いて1.5GHz〜3.5GHz範囲でVSW
Rを測定すると図3のとおりである。この図3から理解
されるように、前記の無給電素子(短冊状金属板)16
が無い状態では、携帯電話等の移動無線に使用される周
波数や、各種電子機器のコードレス化に使用される周波
数においては実用に供し得ない。そして、図1に示した
ように、絶縁板17を介して無給電素子16を取り付け
てVSWRを測定すると、図4のデータ2に示すよう
に、2.45GHzでVSWR1.07、比帯域16.
3%(VSWR2.0で約400MHz)の広帯域特性
が得られた。このように顕著な効果を奏したことは実験
的事実であって、理論的には未だ完全に解明されていな
いが、無給電素子16のインピーダンス整合作用とトラ
ンス作用とに因るものと考えられる。さらに、図1の絶
縁板17および無給電素子16を、Y軸に接近させる方
向に平行移動させると、図4のデータ1に示したように
同調周波数が低い方に移動し、Y軸から離す方向に平行
移動させると、データ3,データ4のように同調周波数
が高い方に移動する。
【0024】図示を省略するが、前記無給電素子16の
長さの寸法を変えることによって同調周波数の微調整を
行なうことができ、かつ、該無給電素子16の幅寸法を
広くすると同調周波数帯域の幅が広くなり、幅寸法を狭
くすると同調周波数帯域幅が狭くなる。図6,図7に例
示した従来例の平板アンテナにおいては、性能仕様とし
て与えられた周波数に基づいて、これに適合するように
設計,製作しなければならなかった。従って、使用周波
数帯が変更されると、設計からやり直しになり、生産設
備も大幅に変えねばならず、仕掛り品(半製品)は廃却
せざるを得ない場合が少なくなかった。本発明によれ
ば、スロット型ボウタイアンテナ14を設けた金属板1
3と、絶縁板17を備えた無給電素子16とを大量生産
しておいて、該無給電素子16の取付位置を変えること
によって使用周波数変更に対応することができる。図示
を省略するが、無給電素子をX軸方向に平行移動せしめ
得るように構成しておけば、同一のスロット型ボウタイ
アンテナ装置によって多種類の周波数に同調させること
が可能である。上記の平行移動を連続的に行なう構造で
あっても良く、間欠的に行なう構造であっても良い。
【0025】図1の実施形態のように、同軸ケーブル8
を平板状アンテナ素子から平行に引き出すことは非常に
便利な場合が多いが、従来技術においては、平衡アンテ
ナであるボウタイアンテナと、不平衡ケーブルである同
軸ケーブルとを直接的に接続することは出来ず、平衡−
不平衡変換器(Balun)を設けねばならなかった。
しかし、本発明を適用して無給電素子16を設けると、
ボウタイアンテナ14が有している固有の共振特性と、
無給電素子16が有している固有の共振特性とが、磁流
を介して相互に影響し合い、かつ、「ボウタイアンテナ
を打ち抜かれた金属板」がグランド板として機能するの
で、比較的容易にインピーダンス整合が行なわれて、不
平衡電流の洩れが防止される。さらに、前記の磁流を介
しての相互作用と併せて、給電点15c,15dをY軸
から離間させることにより、先に述べたような広帯域特
性が得られる。
【0026】(図1参照)この実施形態のスロット型ボ
ウタイアンテナ装置の放射指向特性を考察するため、Z
軸について、無給電素子16側の矢印Zと、金属板13
側の矢印Z′とを定める。図5は本実施形態の放射指向
特性を示し、(A)は水平面パターンを、(B)は水平
面パターンとX,Y軸との関係を、(C)は垂直面パタ
ーンを、(D)は垂直面パターンとY,Z軸との関係
を、それぞれ表している。この実施例は、金属板13の
寸法がX軸方向に75mm、Y軸方向に65mmであっ
て、この金属板13はスロット型ボウタイアンテナ14
を穿たれるとともに、グランド板としての機能も兼ねて
いる。図5(A)に示した水平面パターンにおいては、
金属板13に対して無給電素子が位置している側のZ方
向と、その反対側のZ′方向とに放射する長円形の双方
向指向性を有している。Z方向とZ′方向とで最大利得
1dBの差は有るが、Z,Z′の両方向に高利得を示し
ている。(C)図に示した垂直面パターンも同様に、
Z,Z′の両方向に高利得を示している。
【0027】次に図1を援用して、これと異なる実施例
を説明する。金属板13とほぼ同形のプリント基板を考
えてみる。上記プリント基板の下側の面に金属膜を設
け、かつ、スロット型ボウタイアンテナ14をエッチン
グ手法によって形成する。上記プリント基板の上側の面
に、公知のプリント手段で無給電素子16の形状,寸法
の導通パターンを形成する。このような手段によると、
公知のプリント基板に関する技術を利用して、高精度の
本発明装置を、低コストで大量生産することができる。
さらに、次のようにして給電用のケーブルを、高精度・
低コストで構成することができる。すなわち、仮想線で
示した同軸コネクタ8dを配設して、その外部導体接続
端子を、基板の下側面に設けた導通パターン(金属板1
3に相当)に接続する。さらに、前記基板の上側の面
に、図示の中心導体8aに相当するマイクロストリップ
ラインを設ける。詳しくは、同軸コネクタ8dの中心導
体接続端子付近から、給電点15cに至るマイクロスト
リップラインを、導通パターンによって構成し、上記マ
イクロストリップラインの片方の端を同軸コネクタ8d
の中心導体接続端子に接続導通するとともに、該マイク
ロストリップの他方の端を給電点15cに接続導通する
(接続導通の具体的構造は次の述べる)。前記マイクロ
ストリップラインは基板の上側面に形成されているの
で、基板の電気絶縁板を挟んで該基板下側面の「金属板
13に相当する導通パターン」に対向し、給電ケーブル
としての機能を果す。ただし、マイクロストリップライ
ンは基板の上側面、給電点15cは同じく下側面に位置
しているので、両者を接続するには基板にスルーホール
を穿ち、ハンダ付け等によって接続する。この手法は公
知であって広く用いられている。
【0028】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・作用を明らかならしめたように、請求項1の発明方
法によると、スロット型ボウタイアンテナを形成してい
る1枚の金属板と、これに付加した1個の無給電素子と
の、僅かに2個のアンテナ素子によって広帯域性を有
し、高利得で双方向指向性を有するアンテナ装置を低コ
ストで構成することができ、しかも、前記2個のアンテ
ナ素子を用いるだけであるから本質的に超薄形とするこ
とが容易に可能である。請求項2の発明方法によると、
平衡形のアンテナ素子であるボウタイアンテナと、不平
衡ケーブルである同軸ケーブルとを直接的に接続するこ
とができる。すなわち、平衡−不平衡変換器を設けなく
ても不平衡電流の洩れを生じない。請求項3の発明方法
によると、同一仕様のスロット型ボウタイアンテナ素子
を大量生産し、もしくは大量生産する設備を整えてお
き、これに装着する無給電素子の位置と長さとを制御し
て、使用周波数の変更に対応することができる。請求項
4の発明方法によると、主要構成部材であるスロット型
ボウタイアンテナ素子を変更することなく、付加的構成
部材である無給電素子の幅寸法を変更することによって
同調周波数の帯域幅を調節することができる。このよう
な効果は、アンテナ装置メーカーが、無線機器メーカー
から与えられる性能緒元に適応せしめて大量生産する場
合に実用的価値が大きい。請求項5の発明方法による
と、不平衡ケーブル(例えば同軸ケーブル)が、金属板
に対して直流的に接続されるので、高周波回路の出力端
がアースに落とされることになり、避雷効果(一般に誘
導雷対策と呼ばれている)が得られる。その上、該不平
衡ケーブルが接続されている2箇所の給電点の間には、
使用周波数に関して適正なインピーダンス(例えば50
Ω)が有り、アンテナとして良好に機能する。その上、
平衡−不平衡変換器(Balun)を設ける必要なく不
平衡電流の洩れに因る利得低下を生じる虞れが無い。請
求項6の発明方法によると、プリント基板の加工技術を
利用して、本発明に係るスロット型ボウタイアンテナを
低コストで大量生産することができる。その上、製造さ
れたスロット型ボウタイアンテナを構成しているアンテ
ナ素子が基板に対して固着されているので、長期間使用
したり、誤まって取り落としたりしてもアンテナ性能が
変化する虞れ無く、耐久性に優れている。
【0029】請求項7の発明装置によると、スロット型
ボウタイアンテナ素子と短冊状の無給電素子とを主要構
成部材とする簡単な構成であるため、超薄形,軽量で、
低コストで構成することができ、しかも同調周波数帯が
広く、双方向指向性を有し、アンテナ利得が高い。請求
項8の発明装置によると、簡単な構造によって、無給電
素子である短冊状導電性部材を、「スロット型ボウタイ
アンテナ素子である金属板」に対して確実に位置決めし
て装着することができ、しかも、スロット型ボウタイア
ンテナ素子と、無給電素子とが直流的に絶縁され、かつ
磁流によって結合されて所望のアンテナ機能を発揮す
る。請求項9の発明装置によると、超薄形のアンテナ素
子に対して、ほぼ同一平面に沿って同軸ケーブルを接続
して引き出されているので、このアンテナ装置を設置し
たり、高周波回路に接続したりすることが容易である。
しかも、上記同軸ケーブルに同軸コネクターが装着され
ているので、アンテナ装置としての市場流通性が良い。
すなわち、アンテナ装置の供給を受けた無線通信機器メ
ーカーが、これを通信機に対して迅速・確実・容易に組
みつけて接続することができる。請求項10の発明装置
によると、短冊状導電部材(無給電素子を平行移動させ
るという非常に簡単な構造によって、使用周波数の変更
に対応することができる。上記の平行移動による周波数
調節の態様は複数種類が有って、イ.設計製造段階にお
いて、1種類の仕様のスロット型ボウタイアンテナ素子
に対する無給電素子の固定位置を変化させて、各種の同
調性能を有する多数仕様の製品を得ることもでき、ロ.
完成されたアンテナ装置の無給電素子をスライドさせ
て、いわゆる選局操作を可能ならしめることもできる。
超薄形という長所をほとんど損なうことなく同調周波数
を可変ならしめ得ることの実用的価値は多大である。こ
の場合、同調周波数調節の精度が高くなくても、本発明
装置が本来的に広い同調周波数帯域を有しているので、
実用上の不具合を生じない。請求項11の発明装置によ
ると、公知のプリント基板に関する技術を有効に利用し
て、本発明に係る新規なスロット型ボウタイアンテナ
を、高精度で、しかも低コストで大量生産することがで
きる。その上、主要アンテナ素子は導通パターンで構成
されるので、金属性の薄膜であっても基板に固着されて
いるので自然に保護されており、長期間使用してもアン
テナ素子相互の位置関係が変化する虞れ無く、かつ、耐
震性や耐衝撃性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の1実施形態を模式的に描いた斜視
図である。
【図2】本発明装置の母体となったスロット型ボウタイ
アンテナの正面図である。
【図3】図1の実施形態から無給電素子を取り外して計
測したVSWR図表である。
【図4】本発明の実施形態の4例におけるVSWR図表
である。
【図5】本発明の1実施形態におけるアンテナ利得を表
した水平面パターンおよび垂直面パターンである。
【図6】反射板付き平面アンテナの従来例を示す側面図
および斜視図である。
【図7】前掲の図6と異なる従来例の側面図および斜視
図である。
【図8】スロット型ボウタイアンテナを説明するために
示した各種の公知のアンテナ式図である。
【符号の説明】
4…反射板、5…放射板、8…同軸ケーブル、8a…中
心導体、8b…外部導体、8c,8d…同軸コネクタ、
11…逆Fアンテナ、13…金属板、14…スロット型
ボウタイアンテナ、15a,15b,15c,15d…
給電点、16…無給電素子、17…絶縁板。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年9月12日(2001.9.1
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状の金属板の面上に直交座標軸X−
    Yを想定し、 それぞれY軸に平行で、X軸に関して対称、かつY軸に
    関して対称な2辺と、 それぞれX軸に関してもY軸に関しても対称で、座標原
    点に関して放射状に類似した形に配置された4辺との6
    辺によって形成されたボータイアンテナ形状を除去する
    とともに、前記放射状4辺の内の2辺の上に、X軸に関
    して対称に位置せしめて1個ずつ給電点を設けたスロッ
    ト型ボウタイアンテナを構成する方法において、 前記金属板に対して直流的に絶縁され、かつ、高周波的
    には磁流によって結合される短冊状もしくはこれに類似
    する形状の無給電素子を、Y軸とほぼ平行に配設するこ
    とを特徴とする、スロット型ボウタイアンテナ装置の構
    成方法。
  2. 【請求項2】 前記2箇所の給電点の片方に同軸ケーブ
    ルの中心導体を接続するとともに、該2箇所の給電点の
    他方に、前記同軸ケーブルの外部導体を接続し、 かつ、前記金属板の板面が6辺形に除去されている部分
    に架け渡す形に、電気絶縁板を介して無給電素子を設置
    することによって、前記同軸ケーブルとスロット型ボウ
    タイアンテナとのインピーダンス整合を行なうことを特
    徴とする、請求項1に記載したスロット型ボウタイアン
    テナの構成方法。
  3. 【請求項3】 前記無給電素子をX軸方向に平行移動さ
    せることによって同調周波数の調整を行ない、 および/または、上記無給電素子のY軸方向長さ寸法を
    制御することによって同調周波数の微調整を行なうこと
    を特徴とする、請求項1または請求項2に記載したスロ
    ット型ボウタイアンテナの構成方法。
  4. 【請求項4】 前記無給電素子のX軸方向の幅寸法を制
    御することによって同調周波数帯域の幅を調節すること
    を特徴とする、請求項1ないし請求項3に記載したスロ
    ット型ボウタイアンテナの構成方法。
  5. 【請求項5】 前記2箇所の給電点に、不平衡ケーブル
    の1対の導体のそれぞれを直流的に接続導通して避雷効
    果を得るとともに、 前記の金属板の面積を適正値に設定することによって、
    平衡−不平衡交換器を用いることなく不平衡電流の洩れ
    を防止することを特徴とする、請求項1または請求項3
    に記載したスロット型ボウタイアンテナの構成方法。
  6. 【請求項6】 両面に金属の薄層を形成した基板を主た
    る原材料とし、 プリントパターンを形成する手法を用いて、前記基板の
    片側の面にスロット型ボウタイアンテナとして機能する
    6辺形の非導電性区域を形成するとともに、 上記基板の他方の面に無給電素子として機能する導電性
    パターンと、給電用マイクロストリップラインとを形成
    することを特徴とする、請求項1ないし請求項5に記載
    したスロット型ボウタイアンテナの構成方法。
  7. 【請求項7】 平面状の金属板の面に直交座標軸X,Y
    を想定し、上記の軸X,Yを対称軸として、X軸方向に
    2個の三角形が並んでいる形の6辺形状の部分が切り抜
    かれたスロット型ボウタイアンテナにおいて、 前記のY軸から離間して、かつY軸と平行に、短冊状な
    いしこれに類似した形状の細長い導電性の部材が、前記
    金属板に対して直流的に絶縁され、高周波的には磁流で
    結合されて配置されており、 かつ、前記短冊状の導電性部材よりもY軸から離れた箇
    所に、Y軸方向に対向せしめて2個の給電点から設けら
    れていることを特徴とする、スロット型ボウタイアンテ
    ナ装置。
  8. 【請求項8】 前記の金属板の上に電気絶縁性の板状部
    材が取り付けられ、 かつ、上記電気絶縁性部材の上に前記短冊状導電性部材
    が取り付けられていて、前記X,Y軸に直交するZ軸方
    向から見たとき、上記導電性部材が6辺形の切抜部分の
    上に架け渡された形になっていて、無給電素子として機
    能する構造になっていることを特徴とする、請求項7に
    記載したスロット型ボウタイアンテナ装置。
  9. 【請求項9】 前記2個の給電点のそれぞれに対して、
    同軸ケーブルの中心導体と外部導体とがそれぞれ直流的
    に接続導通されており、 かつ、上記同軸ケーブルが、前記金属板とほぼ平行に取
    り付けられて引き出されていて、その先端に同軸コネク
    ターが装着されていることを特徴とする、請求項7もし
    くは請求項8に記載したスロット型ボウタイアンテナ装
    置。
  10. 【請求項10】 前記の短冊状導電性部材が、連続的も
    しくは間欠的にX軸方向に移動可能な構成になっている
    とともに、 該短冊状導電性部材を連続的もしくは間欠的にX軸方向
    に移動させる、同調周波数調整手段が設けられているこ
    とを特徴とする、請求項7もしくは請求項9に記載した
    スロット型ボウタイアンテナ装置。
  11. 【請求項11】 プリント基板を主要な構成部材とし、 該プリント基板の片方の面に、6辺形のスロット部分を
    除去された導通パターンが形成されるとともに、 該プリント基板の他方の面に、短冊状の導通パターン、
    および、マイクロストリップラインによる給電ケーブル
    が形成されていることを特徴とする、請求項7もしくは
    請求項9に記載したスロット型ボウタイアンテナ装置。
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