JP2003066614A - 露光システム - Google Patents

露光システム

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JP2003066614A
JP2003066614A JP2001257381A JP2001257381A JP2003066614A JP 2003066614 A JP2003066614 A JP 2003066614A JP 2001257381 A JP2001257381 A JP 2001257381A JP 2001257381 A JP2001257381 A JP 2001257381A JP 2003066614 A JP2003066614 A JP 2003066614A
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plate
light
photosensitive
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Takashi Kimura
高士 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスクフィルムが不要で、かつ露光時間の短
い露光システムを提供することを課題とする。 【解決手段】 露光システム1は、スクリーン印刷にお
いて使用される角枠形状を呈するアルミフレーム6、ア
ルミフレーム6の周枠に張設されたメッシュ7、及びメ
ッシュ7上にフォトポリマーからなる感光層8を有する
感光性印刷版2の製版面3に特定波長の光hνによって
映像化された投影画像PIを投影する液晶プロジェクタ
4と、投影画像PIを記憶媒体に記憶する記憶手段及び
投影画像PIの画像サイズや解像度などの変更を制御す
る投影画像変更手段を有するパソコン5とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光システムに関
するものであり、特に、液晶プロジェクタによって投影
される投影画像を利用して感光性部材の露光面に所望の
露光パターンを形成する露光システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、特定波長の光(例えば、紫外
線など)を感光層に照射することにより、感光性部材の
露光面を露光することが行なわれている。例えば、プリ
ント配線板上に電子回路等を構築する際の配線パター
ン、銅めっき、及び絶縁層の形成に利用される、ドライ
フィルムなどの感光性レジストを利用した光レジスト工
程を伴うエッチング処理などが行なわれている。さら
に、種々の印刷方式(凸版、凹版、平版、及び孔版な
ど)で使用される印刷版の製版面に該光によって感光す
ると物性が変化する性質を有するフォトポリマーを利用
して、製版面上に所望の製版パターンを形成する露光製
版システムが行なわれている。
【0003】感光性印刷版を製版する方法としては、例
えば、フォトポリマーが塗布された感光層を有する製版
面に、光を透過しない領域(マスク領域)及び光を透過
する領域(非マスク領域)によって所望の製版パターン
に対応するイメージが形成されたマスクフィルム(ネガ
フィルム)を重ね合わせて密着し、その後、特定波長の
光(例えば、紫外線など)をマスクフィルム側から所定
時間照射する。これにより、マスクフィルムを透過した
光が照射されたフォトポリマー、すなわち非マスク領域
に相対する感光層のフォトポリマーが感光して物性が変
化する。
【0004】ここで、フォトポリマーの物性変化は、一
般に特定波長の光に感光すると、ある種の溶媒に対して
不溶化する性質を有するものが多い。したがって、感光
後に、この溶媒と接触させることにより、マスク領域に
相対する部分が溶解し、感光層から除去される。一方、
光によって感光した非マスク領域の感光層は、そのまま
感光層に残ることになる。これにより、感光性印刷版に
所望の製版パターンの製版を行なうことができる。
【0005】さらに、別の製版方法としては、前述のマ
スクフィルムを感光性印刷版の製版面と非接触の状態に
配置し、マスクフィルム側から光を投影する投影露光方
法や、点状に絞った光を感光層が塗布された製版面上を
走査させることにより、走査したフォトポリマー部分だ
けを直接露光して、製版パターンを一筆書きのように描
画する方法などが挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た感光性印刷版を製版する場合、以下のような問題があ
った。すなわち、マスクフィルムと感光性印刷版の製版
面とを重ねて密着させた状態で露光を行なう方法の場
合、マスクフィルムと感光性印刷版との密着面で空泡な
どが発生して密着不良を生じることがあった。そのた
め、空泡を含んで露光すると、この部分が影となり、そ
のまま製版パターンとして形成されてしまう不具合があ
った。
【0007】そこで、このような不具合を解消する目的
で、マスクフィルムと感光性印刷版とをゴム板及びガラ
ス板で挟込んで覆い、さらに全体を真空ポンプなどで吸
引し、真空状態とすることにより、空泡などの発生を抑
え、この状態で感光層の露光を行なっていた。しかしな
がら、このような真空工程は、真空状態にするために時
間がかかり、さらにこれらの真空工程を行なうため設備
や作業環境等を整える必要があり、設備費や維持費など
によって製造コストを増加させる要因となった。さら
に、製版工程を複雑化させていた。
【0008】加えて、マスクフィルムと感光性印刷版の
製版面とを直接接触させた状態で、露光を行なうため、
一枚のマスクフィルムを複数回にわたって使用すると、
露光の度に感光層のフォトポリマーがマスクフィルムに
付着して、マスクフィルムを汚損したり、損傷するなど
のダメージを与えることがあった。そのため、同一の製
版パターンを複数の感光性印刷版に製版する場合、汚損
などが激しい場合は、マスクフィルムの再作製を必要と
することがあった。また、これらのマスクフィルムを保
管するスペースも必要であった。加えて、上述した方法
では、製版面とマスクフィルムに付着する微小の埃や塵
などが製版パターンの品質に影響を及ぼす場合が大き
く、作業環境に対して特に注意を払う必要があった。
【0009】一方、感光性印刷版とマスクフィルムとを
非接触の状態に設置し、マスクフィルム側から光を投影
する方法は、密着させて真空状態にする工程を行なう必
要がなく、さらにマスクフィルムのダメージもそれほど
大きいものではなかった。しかしながら、製版する製版
パターンのサイズが大きくなると、光を投影する照射装
置のレンズ収差によって、特に製版パターンの辺縁部付
近でゆがみを生じ、その結果製版パターンの寸法精度が
低下する問題があった。
【0010】さらに、上述したマスクフィルムを利用す
る二つの製版方法は、いずれも予め所望の製版パターン
に基づいた原版としてのマスクフィルムを作製するマス
クフィルム作製工程が必要であり、製版工程を複雑化し
ていた。また、製版パターンのサイズ変更などを行なう
場合も、新たにマスクフィルムから作製し直す必要があ
り、変更に係る時間や作製コストなどがさらに余計にか
かることがあった。
【0011】一方、点状に絞られた光を用い、直接製版
面に光を照射しながら、一筆書きのように製版パターン
を露光しながら描画する方法は、一度に描画できる面積
が非常に狭いために、大きいサイズの製版パターンを製
版する場合には、非常に多くの時間が必要であった。な
お、上述した感光性印刷版の露光及び製版に係る問題
は、プリント配線板の電子回路を構築する際の光レジス
ト工程など、その他のフォトポリマーの露光に係る状況
においても発生することがあった。
【0012】そこで本発明は、上記実情に鑑み、マスク
フィルムが不要で、かつ露光時間の短い露光システムの
提供を課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の発明にかかる露光システムは、特定波長
の光を照射可能な照射装置を利用して、前記光に感光す
ると物性が変化するフォトポリマーを含む感光層を有す
る感光性部材の露光面に所望の露光パターンを形成する
露光システムであって、前記照射装置は、前記露光パタ
ーンに対応し、前記光によって映像化される投影画像を
記憶する記憶手段と、前記記憶手段によって記憶された
前記投影画像を前記露光面に向かって投影し、前記感光
層を前記露光パターンに従って露光する投影手段と、前
記投影手段によって投影された前記投影画像を前記感光
性部材の前記露光面上で結像させる結像手段とを具備す
るものである。
【0014】ここで、フォトポリマーとは、特定波長の
紫外線などの光に対して感光する感光性樹脂組成物を混
合した材料系で構成されるものであり、これを層状にし
て感光性印刷版の版面などに塗布、コーティングされ、
感光層として形成されるものである。材料系としては、
例えば、アクリルモノマー/ポリマー混合系、ポリチオ
ール/ポリエン混合系、オリゴマー/ポリマー混合系、
不飽和ポリエステル/アクリルモノマー混合系、ポリア
ミド/アクリルモノマー混合系、熱可塑性エラストマー
/アクリルモノマー混合系、熱可塑性エラストマー/ア
クリルモノマー/マレイミド混合系、及び熱可塑性エラ
ストマー/ポリブタジエン/マレイン酸誘導体混合系な
どが挙げられる。
【0015】前述したフォトポリマーは、特定波長の光
に感光すると、前述したように、光化学反応を伴って、
特定の溶媒に対する溶解性が変化する。フォトポリマー
の種類によって異なるものの、例えば、1,1,1−ト
リクロロエタンなどの有機系溶剤に不溶化するもの、炭
酸ナトリウム水溶液などのアルカリ性水溶液に不溶化す
るもの、或いは中性の水溶液などに不溶化するものなど
がある。したがって、光に感光した後で、上述した溶媒
と接触させることにより、光に感光していない領域(前
述したマスク領域に相当)は溶媒によって溶解し、感光
層から除去される。一方、感光した領域(非マスク領
域)は、溶媒に溶解せずに感光層に残ることになる。す
なわち、溶媒によって感光層の現像処理が行われ、感光
性部材の露光面に感光層の凹凸が形成される。
【0016】さらに、投影画像は、例えば、露光パター
ンの輪郭部分以外を該光によって構成することにより、
その後の現像処理などによって輪郭部分が溶解によって
除去された露光面となる。一方、輪郭部分を光によって
構成した投影画像では、この部分のみ物性変化が起こ
り、現像処理などによって輪郭部分のみが残った露光面
が得られることになる。
【0017】したがって、請求項1の発明の露光システ
ムによれば、感光性部材の露光面上に特定波長の光によ
って映像化された投影画像が照射装置により投影され
る。このとき、結像手段により、投影された投影画像
は、露光面上でフォーカスが合った状態にある。ここ
で、投影画像は、特定波長の光によって映像化されてい
るため、該光によって構成された部分に相当する感光層
のフォトポリマーは、物性変化を生じ、一方、光によっ
て構成された以外の部分に相当する感光層のフォトポリ
マーは、物性変化を生じない。したがって、その後の溶
媒による現像処理によって、光に感光した領域は、物性
変化によって不溶化し、溶媒によって溶解することがな
い。逆に物性変化を生じない領域は、溶媒によって露光
面の感光層から除去される。これにより、露光面の感光
層に凹凸が形成される。そのため、投影画像を所望の露
光パターンと対応させることにより、感光性部材が露光
される。
【0018】請求項2の発明にかかる露光システムは、
請求項1に記載の露光システムにおいて、前記照射装置
は、投影する前記投影画像の解像度、及び画像サイズの
少なくともいずれか一方を変更することが可能な投影画
像変更手段をさらに有するものである。
【0019】したがって、請求項2の発明の露光システ
ムによれば、請求項1の発明の露光システムの作用に加
え、投影される投影画像の解像度、及び画像サイズの変
更が行なえる。
【0020】請求項3の発明にかかる露光システムは、
請求項1または請求項2に記載の露光システムにおい
て、前記投影手段は、液晶ライトバルブ上に表示された
前記投影画像を、前記露光面に拡大投影する液晶プロジ
ェクタを利用するものである。
【0021】ここで、液晶プロジェクタとは、液晶ライ
トバルブ(液晶パネル)をスイッチング素子として用
い、該液晶ライトバルブ上に信号制御されて表示された
画像を、投写光学系を利用して、スクリーンなどに拡大
投影するものである。現在では、会議やプレゼンテーシ
ョンの場で多く利用されている。液晶プロジェクタは、
従来のブラウン管を利用したCRT方式のプロジェクタ
に比べ、高輝度化、小型化、及び低コスト化などの利点
がある。さらに、投写レンズが1つに集約されるため、
ズームなどの拡大縮小機能を持たせることが容易とな
る。
【0022】さらに、液晶ライトバルブについて詳細な
説明を行なうと、液晶ライトバルブには、画像品質及び
表示情報容量などの点から、薄膜トランジスタ(TF
T)をマトリックス上に配列したTFT液晶パネルが多
く採用されている。TFTは、一般にはアモルファスシ
リコン或いはポリシリコンがその用途や要求される使用
に応じて適宜使い分けられている。
【0023】したがって、請求項3の発明の露光システ
ムによれば、請求項1または請求項2の発明の露光シス
テムの作用に加え、液晶プロジェクタを照射装置の投影
手段として利用することにより、投影画像の露光面への
拡大縮小等を伴った投影が容易に行える。さらに、高輝
度化によって比較的大きな面積を有する露光パターンに
対応する投影画像を投影することも可能となる。
【0024】請求項4の発明にかかる露光システムは、
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の露光シス
テムにおいて、前記感光性部材の前記露光面は、前記光
によって感光する前記感光層を有する感光性印刷版の製
版面であって、前記投影手段は、前記投影画像を前記製
版面に投影し、前記感光層を前記露光パターンに従って
露光製版するものである。
【0025】したがって、請求項4の発明の露光システ
ムによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発
明の露光システムの作用に加え、感光性部材として感光
性印刷版を用いることにより、特定波長の光を照射して
製版面に所望の製版パターンを形成することが可能とな
り、感光性印刷版の製版が行なえる。
【0026】請求項5の発明にかかる露光システムは、
請求項4の露光システムにおいて、前記感光性印刷版
は、スクリーン印刷に使用されるものである。
【0027】したがって、請求項5の発明の露光システ
ムによれば、請求項4の発明の露光システムの作用に加
え、スクリーン印刷用の印刷版の製版が行なえる。ここ
で、スクリーン印刷に使用される感光性印刷版とは、一
般に角枠状のフレームにステンレス、ポリエステル、及
び絹などの網状素材(メッシュ)が張設され、該メッシ
ュにフォトポリマーが塗布された感光層を有している。
そして、感光層を前述の照射装置によって所望の製版パ
ターンに対応する投影画像を投影し、その後の現像処理
を経て、未露光領域が溶解し、その部分が孔部として形
成される。これにより、スクリーン印刷用の印刷版、す
なわち孔版の製版が行なえる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
露光システム1について図1乃至図4に基づいて説明す
る。図1は本発明の一実施形態である露光システム1の
構成を示す説明図であり、図2は感光性印刷版2の構成
を示す断面図であり、図3は露光システム1における液
晶プロジェクタ4及びパーソナルコンピュータ5の機能
的構成を示すブロック図あり、図4は露光システム1に
おける感光性印刷版2の露光製版方法を説明するフロー
チャートである。
【0029】始めに、本実施形態の露光システム1は、
図1に示すようにスクリーン印刷において使用される感
光性印刷版2の製版面3に対して、投影画像PIを投影
可能な液晶プロジェクタ4と、液晶プロジェクタ4と接
続し、投影画像PIの画像サイズ、及び解像度等の種々
の操作及び制御をするためのパソコン本体PC及びモニ
タMなどから構成されるパーソナルコンピュータ5(以
下、パソコン5と略す)とから主に構成されている。
【0030】さらに、具体的に説明すると、感光性印刷
版2は、図2に示すように、アルミダイカストによって
一体成型された角枠形状を呈するアルミフレーム6と、
アルミフレーム6の周枠に張設されたステンレス製の網
状素材からなるメッシュ7と、メッシュ7上にフォトポ
リマーPPを塗布して形成された感光層8とから構成さ
れている。ここで、液晶プロジェクタ4及びパソコン5
が本発明における照射装置に相当し、感光層8を有する
感光性印刷版2が本発明における感光性部材に相当し、
メッシュ7及び感光層8によって形成される製版面3が
本発明における露光面に相当する。ここで、フォトポリ
マーPPからなる感光層8は、水溶性の成分によって構
成され、感光することによって水に対して不溶化するも
のを用いる。
【0031】さらに、図3に示すように、それぞれの機
能的構成として、液晶プロジェクタ4は、パソコン5か
ら送出された投影画像PIのデータを、ケーブルCを介
して受付ける投影画像受付手段11と、受付けた投影画
像PIを特定波長の光hνによって映像化して投影する
投影手段12と、投影手段12によって投影される投影
画像PIを、感光性印刷版2の製版面3に対して焦点
(フォーカス)を合せて結像させる結像手段13と、投
影画像PIの色調やコントラストなどの補正を行なう補
正手段14とを有している。なお、液晶プロジェクタ4
は、一般的な構成として、光源となるランプ、液晶ライ
トバルブ、ダイクロミックミラー(光の干渉を利用し、
光を選択的に透過及び反射させるもの)、全反射ミラ
ー、投射レンズLなどから構成される光学系を有してい
る。ここで、特定波長の光hνとして、本実施形態では
紫外線領域にある光を使用するとともに、製版面3上で
の投影画像PIの視認性をよくするために、可視領域に
ある光を同時に投影している。
【0032】一方、パソコン5は、その機能的構成とし
て、図3に示すように、液晶プロジェクタ4に送出する
投影画像PIを記憶媒体に記憶する記憶手段15と、送
出する投影画像PIの画像サイズや解像度などの変更を
制御する投影画像変更手段16と、投影画像PIを液晶
プロジェクタ4に送出する投影画像送出手段17とを具
備している。さらに、パソコン5には、種々の操作を行
なうための操作手段18と、投影する投影画像PIを画
面上で確認するためなどに利用される表示制御手段19
及び表示手段20とを具備している。また、本実施形態
のパソコン5は、記憶手段15としてハードディスク
が、操作手段18として、キーボードK及びマウスMO
が、表示手段20としてモニタディスプレイMがそれぞ
れ利用される(図1参照)。
【0033】次に、本実施形態の露光システム1におけ
る感光性印刷版2の露光製版方法について、図4のフロ
ーチャートに基づいて説明する。はじめに、感光性印刷
版2の製版面3と液晶プロジェクタ4の投射レンズLと
を正対させて設置する(ステップS1、図1参照)。こ
のとき、感光性印刷版2と液晶プロジェクタ4との間隔
は、光hνの強度及び画像サイズによって適宜決定され
る。その後、パソコン5の記憶手段15に記憶された投
影画像PIをメモリ(図示しない)に読込む(ステップ
S2)。その後、読込んだ投影画像PIの画像サイズの
変更を行なう場合(ステップS3においてYES)、画
像サイズの変更を実施する(ステップS4)。一方、画
像サイズの変更を実施しない場合(ステップS3におい
てNO)、ステップS4の処理をキャンセルする。さら
に、投影画像PIの解像度の変更を行なう場合(ステッ
プS5においてYES)、解像度の変更を実施する(ス
テップS6)。一方、投影画像PIの解像度を変更しな
い場合(ステップS5においてNO)、ステップS6の
処理をキャンセルする。なお、これらのステップS3〜
ステップS6における処理は、パソコン5の操作手段1
8のキーボードK及びマウスMOを利用して、表示手段
20のモニタディスプレイMの表示を確認しながら行な
われる。
【0034】その後、投影画像PIのデータを液晶プロ
ジェクタ4に信号制御して送出する(ステップS7)。
該データを受取った液晶プロジェクタ4は、前述した光
学系の液晶ライトバルブ上に投影画像PIを表示し、液
晶ライトバルブの後方に配設された光源となるランプ
(例えば、メタルハライドランプなど)から照射された
光hνによって投影画像PIが製版面3に拡大投影され
る(ステップS8、図1参照)。このとき、結像手段1
3によって投影された投影画像PIが製版面3上で結像
するようにフォーカスが合せられる(ステップS9)。
この操作は、液晶プロジェクタ4の投射レンズLを回転
させることによって焦点距離を合せることが出来るもの
である。
【0035】そして、製版面3に投影画像PIが投影さ
れた状態を所定時間、すなわち感光層8のフォトポリマ
ーPPによる光化学反応が完全に進行するまで継続して
露光する(ステップS10)。このとき、投影画像PI
は、フォトポリマーPPに照射されると物性が変化する
特定波長の光hνによって映像化されている。そのた
め、該光hνによって構成された部分が照射されたフォ
トポリマーPPの領域は、感光して物性の変化が生じ
る。一方、光hνが照射されなかった領域では物性の変
化が生じない。なお、図1においては、製版パターンS
Pの「A」の輪郭部分が、光hνが照射されなかった領
域に相当する。
【0036】その後、感光性印刷版2を水系現像液によ
って現像処理を行なう(ステップS11)。これによ
り、光hνが未露光の領域では、物性の変化がないため
現像液によって溶解し、一方、露光した領域は不溶化し
ているためそのまま残る。これにより、感光性印刷版2
の製版面3に所望の製版パターンSP(図1においてA
に相当)の製版が完了する(ステップS12)。
【0037】以上述べたように、本実施形態の露光シス
テム1は、従来と比して、感光性印刷版2の製版を行な
う際のマスクフィルムが不要となる。したがって、感光
性印刷版2の製版面3とマスクフィルムとを重ねて真空
引きにより密着させる工程を省略することができる。ま
た、マスクフィルムを作製するためのコスト及び作製時
間を省くことができるため、従来と比較して感光性印刷
版の製版を低コストで行なえる。さらに、同一の製版パ
ターンを複数回製版する場合でも、従来のようにマスク
フィルムが劣化することがなく、一定の品質を保って製
版することが可能となる。
【0038】また、本実施形態の露光システム1は、製
版面3に投影する投影画像PIの画像サイズ或いは解像
度をパソコン5の投影画像変更手段14によって自在に
変更することができる。これにより、従来と比してコス
トの削減、及び製版に係る時間を短縮することができ
る。
【0039】さらに、液晶プロジェクタ4によって投影
画像PIを製版面3に面として一度に照射することによ
り、従来の点状の光を走査して露光させていたものと比
して、製版面3の感光層8を短時間で露光製版すること
ができる。また、照射装置として既存の液晶プロジェク
タ4及びパソコン5をそのまま、或いはわずかな改良に
よって利用することができるため、露光システム1の構
築にかかるコストを低く抑えることができる。
【0040】加えて、製版パターンSPの変更及び修正
が容易であるため、本発明の露光システム1は、多品種
少量印刷を行なう印刷方式に適していると思われる。し
たがって、スクリーン印刷などの孔版印刷方式に利点を
有している。
【0041】以上、本発明について好適な実施形態を挙
げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定され
るものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可
能である。
【0042】すなわち、本実施形態の露光システム1に
おいては、照射装置として液晶プロジェクタ4及びパソ
コン5から構成されるものを示したが、これに限定され
るものではなく、これらを一体化したものであってもよ
い。また、投影画像変更手段16をパソコン5に具備す
るものを示したが液晶プロジェクタ4に具備したもので
あってもよい。さらに、感光性部材として感光性印刷版
2を用い、印刷版の製版面に製版パターンSPを形成す
る製版を目的とする露光システムについて示したが、こ
れに限定されるものではなく、投影手段としての液晶プ
ロジェクタ4を、その他の感光性部材を対象とした露光
に応用することもできる。例えば、プリント配線板上へ
の電子回路の作製に係るドライフィルム等を利用したレ
ジスト工程などに利用してもよい。
【0043】さらに、本実施形態の露光システム1にお
いては、感光性印刷版2としてスクリーン印刷に使用す
るものを示したが、これに限定されるものではなく、そ
の他の凸版、凹版、及び平版などの印刷方式に使用する
ものであっても良い。さらに、液晶プロジェクタ4によ
って投影画像PIを投影するものを示したが、これに限
定されるものではなく、特定波長の光hνを照射できる
ものであればCRT方式のプロジェクタを利用すること
もできる。しかしながら、液晶プロジェクタ4は、高輝
度で小型化が可能で、さらに価格も従来のものと比して
低く抑えることができるため、本発明において特に好適
と考えられる。また、スクリーン印刷用の感光性印刷版
2の構成としてアルミフレーム6及びステンレス製のメ
ッシュ7からなるものを示したが、勿論これに限定され
るものではなく、フレームとしてアルミ製のパイプや木
製枠など、メッシュ7としてポリエステルや絹など網状
素材から形成されたものを適宜組合せて、感光性印刷版
2を構成したものであったもよい。
【0044】加えて、本実施形態の露光システム1にお
いては、紫外線領域の光hν、及び可視領域波長の光が
混じった投影画像PIによって投影するものを示した
が、これに限定されるものではなく、例えば、液晶プロ
ジェクタ4に投影画像PIを映像化する特定波長の光h
ν以外の波長をカットする光フィルタを取りつけ、製版
面3上での確認には通常の可視光を使用し、露光に際し
ては紫外線光を使用するなどの波長の切替え手段などを
設けてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の露光シ
ステムは、露光面に直接投影画像を照射装置により投影
することができるため、マスクフィルムが不要となる。
これにより、マスクフィルムの作製に係るコスト及び作
製時間を省くことができ、感光性部材の露光に係るコス
トを削減することができる。さらに、同一の露光パター
ンを複数の感光性部材の露光面に形成する場合でも、マ
スクフィルムの劣化がないため、一定の品質を保ちなが
ら該露光パターンが形成される。
【0046】請求項2の発明の露光システムは、請求項
1の発明の露光システムの効果に加え、投影画像の画像
サイズや解像度の変更が容易に行なえる。そのため、従
来変更の度に必要であったマスクフィルム等の再作製が
不要となり、さらにコスト等を抑えることができる。
【0047】請求項3の発明の露光システムは、請求項
1または請求項2の発明の露光システムの効果に加え、
液晶プロジェクタを照射装置の投影手段として利用する
ことにより、高輝度の投影画像を投影することができ
る。さらに、従来から既存の装置を利用することによ
り、露光システムの構築に係るコストを低く抑えること
ができる。
【0048】請求項4及び請求項5の発明の露光システ
ムは、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の露
光システムの効果に加え、サイズや修正の変更が容易で
あるため、感光性印刷版の製版工程を簡略化することが
できる。特に、多品種少枚数印刷を得意とするスクリー
ン印刷用の感光性印刷版に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】露光システムの構成を示す説明図である。
【図2】感光性印刷版の構成を示す断面図である。
【図3】露光システムにおける液晶プロジェクタ及びパ
ーソナルコンピュータの機能的構成を示すブロック図で
ある。
【図4】露光システムにおける感光性印刷版の露光製版
方法を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 露光システム 2 感光性印刷版(感光性部材) 3 製版面(露光面) 4 液晶プロジェクタ(照射装置) 5 パーソナルコンピュータ(パソコン、照射装置) 8 感光層 11 投影画像受付手段 12 投影手段 13 結像手段 15 記憶手段 16 投影画像変更手段 hν 光 PI 投影画像 PP フォトポリマー SP 製版パターン(露光パターン)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定波長の光を照射可能な照射装置を利
    用して、前記光に感光すると物性が変化するフォトポリ
    マーを含む感光層を有する感光性部材の露光面に所望の
    露光パターンを形成する露光システムであって、 前記照射装置は、 前記露光パターンに対応し、前記光によって映像化され
    る投影画像を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段によって記憶された前記投影画像を前記露
    光面に向かって投影し、前記感光層を前記露光パターン
    に従って露光する投影手段と、 前記投影手段によって投影された前記投影画像を前記感
    光性部材の前記露光面上で結像させる結像手段とを具備
    することを特徴とする露光システム。
  2. 【請求項2】 前記照射装置は、 投影する前記投影画像の解像度、及び画像サイズの少な
    くともいずれか一方を変更することが可能な投影画像変
    更手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載
    の露光システム。
  3. 【請求項3】 前記投影手段は、 液晶ライトバルブ上に表示された前記投影画像を、前記
    露光面に拡大投影する液晶プロジェクタを利用すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の露光シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記感光性部材の前記露光面は、前記光
    によって感光する前記感光層を有する感光性印刷版の製
    版面であって、 前記投影手段は、 前記投影画像を前記製版面に投影し、前記感光層を前記
    露光パターンに従って露光製版することを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の露光システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記感光性印刷版は、 スクリーン印刷に使用されることを特徴とする請求項4
    に記載の露光システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114274658A (zh) * 2021-12-22 2022-04-05 江苏盛矽电子科技有限公司 一种溢流阻隔式丝网与pi膜贴合装置及其贴合方法

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