JP2003047468A - 線維芽細胞増殖因子14 - Google Patents

線維芽細胞増殖因子14

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JP2003047468A
JP2003047468A JP2002145511A JP2002145511A JP2003047468A JP 2003047468 A JP2003047468 A JP 2003047468A JP 2002145511 A JP2002145511 A JP 2002145511A JP 2002145511 A JP2002145511 A JP 2002145511A JP 2003047468 A JP2003047468 A JP 2003047468A
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cells
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polynucleotide
dna
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M Green John
エム. グリーン ジョン
Patrick J Dillon
ジェイ. ディロン パトリック
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Human Genome Sciences Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 線維芽細胞増殖因子14を提供する。 【解決手段】 単離されたポリヌクレオチドであって、
以下; (a)特定のアミノ酸を含有するポリペプチドをコード
するポリヌクレオチド; (b)(a)を含むさらなる特定のアミノ酸を含有する
ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブ
リダイズし得、そしてこのポリヌクレオチドと少なくと
も70%同一であるポリヌクレオチド; および(d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレ
オチドのポリヌクレオチドフラグメントからなる群から
選択されるメンバーを含む、単離されたポリヌクレオチ
ド。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、このようなポリヌクレオチドにより
コードされるポリペプチド、このようなポリヌクレオチ
ドおよびポリペプチドの使用、ならびにこのようなポリ
ヌクレオチドおよびポリペプチドの産生に関する。より
詳細には、本発明のポリペプチドは、線維芽細胞増殖因
子/ヘパリン結合増殖因子(本明細書中で以降「FGF
−14」という)として推定的に同定された。本発明は
また、このようなポリペプチドの作用を阻害することに
関する。 【0002】 【従来の技術】線維芽細胞増殖因子はヘパリンに結合す
る特徴を有するタンパク質のファミリーであり、そして
それゆえ、またヘパリン結合増殖因子(HBGF)とも
呼ばれる。これらのタンパク質の異なるメンバーの発現
は、種々の組織、特に時間的および場所的制御下におい
て見出される。これらのタンパク質は、中胚葉、外胚
葉、および内胚葉起源の種々の細胞(線維芽細胞、皮質
および血管内皮細胞、顆粒細胞、副腎皮質細胞、軟骨細
胞、筋芽細胞、血管平滑筋細胞、レンズ上皮細胞、メラ
ニン細胞、ケラチノサイト、乏突起膠細胞、星状細胞、
骨芽細胞、および造血細胞を含む)に対して強力な有糸
分裂促進物質である。 【0003】各メンバーは他のメンバーと重複する機能
を有し、そしてまたその機能の独特のスペクトルを有す
る。血管内皮細胞の増殖を刺激する能力に加えて、FG
F−1およびFGF−2の両方は、内皮細胞に対して走
化性であり、そしてFGF−2は、内皮細胞の基底膜へ
の貫通を可能にすることを示す。これらの特性を有して
成る、FGF−1およびFGF−2の両方は、血管新生
を刺激する能力を有する。これらの増殖因子の別の重要
な特徴は傷害治癒を促進するそれらの能力である。FG
Fファミリーの他の多くのメンバーが、このような血管
新生および傷害治癒の促進のようなFGF−1およびF
GF−2と同様の活性を有する。FGFファミリーのい
くつかのメンバーは、中胚葉形成を誘導することおよび
神経細胞、脂肪細胞および骨格筋細胞の分化を調節する
ことが示されている。 【0004】正常組織におけるこれらの生物学的活性の
他に、FGFタンパク質は、腫瘍血管新生を促進するこ
とにより、そしてその発現が規制排除される場合にタン
パク質を形質転換するように、癌腫および肉腫における
腫瘍形成を促進することに関係する。 【0005】FGFファミリーは現在8つの構造的に関
連するポリペプチドから成る:塩基性FGF、酸性FG
F,int2、hst1/kFGF,FGF−5、FG
F−6、ケラチノサイト増殖因子、AIGF(FGF−
8)および最近神経膠活性化因子が新規のヘパリン結合
増殖因子として発見された。これは、ヒト神経膠腫細胞
株の培養上清から精製された(Miyamoto,M
ら、Mol.and Cell Biol.,13
(7):4251−4259(1993))。これらの
各遺伝子はすでにクローニングされそして配列決定され
ている。FGF−1およびFGF−2の2つのメンバー
は、多くの名称で特徴付けられているが、しばしば酸性
および塩基性それぞれの線維芽細胞増殖因子として特徴
付けられている。正常な遺伝子産物は、多数の中胚葉お
よび神経外胚葉由来細胞の一般的な増殖能力に影響す
る。これらはインビボで血管新生を誘導し得、そして初
期発生に重要な役割を果たし得る(Burgess,
W.H.およびMaciag,T.,Annu.Re
v.Biochem.,58:575−606(198
9))。 【0006】上記の多くの同定されたFGFファミリー
のメンバーはまた、同じレセプターに結合し、そしてこ
れらのレセプターへの結合を介してセカンドメッセンジ
ャーを導き出す。 【0007】分泌型のFGF−1をコードする真核生物
発現ベクターを、ブタ動脈への遺伝子導入により導入し
得る。このモデルはインビボで動脈壁内の遺伝子の機能
を規定する。FGF−1発現は遺伝子導入の21日後に
ブタ動脈の脈管内膜の厚化を誘導する(Nabel,
E.G.,ら、Nature,362:844−6(1
993))。塩基性線維芽細胞増殖因子は腫瘍血管新生
におけるその役割とは無関係に神経膠腫の増殖および発
達を調節し得、そして塩基性線維芽細胞増殖因子の放出
または分泌は、これらの作用に必要とされ得る(Mor
rison,R.S.ら、J.Neurosci.Re
s.,34:502−9(1993))。 【0008】塩基性FGFのような線維芽細胞増殖因子
は、インビトロでカポシ肉腫細胞の増殖にさらに関連す
る(Huang,Y.Q.ら、J.Clin.Inve
st.,91:1191−7(1993))。また、ヒ
ト塩基性線維芽細胞増殖因子をコードするcDNA配列
は、バクテリオファージT7RNAポリメラーゼにより
認識される転写プロモーターの下流にクローニングされ
た。このようにして得られた塩基性線維芽細胞増殖因子
は、細胞分裂促進アッセイ、プラスミノーゲンアクチベ
ータオ合成アッセイおよび血管新生アッセイにおいて、
ヒト胎盤線維芽細胞増殖因子と区別がつかない生物学的
活性を有することが見出された(Squires,C.
H.ら、J.Biol.Chem.,263:1629
7−302(1988))。 【0009】米国特許第5,155,214号は、実質
的に純粋な哺乳動物塩基性線維芽細胞増殖因子およびそ
の産物を開示する。ウシおよびヒトの塩基性芽細胞増殖
因子のアミノ酸配列、ならびにウシ種のポリペプチドを
コードするDNA配列が開示される。 【0010】新たに発見されたFGF−9は、FGFフ
ァミリーの他のメンバーと約30%の配列類似性を有す
る。ファミリーメンバー中の2つのシステイン残基およ
び他のコンセンサス配列がまたFGF−9配列内に良好
に保存された。FGF−9は、そのN末端において他の
酸性および塩基性FGFの典型的なシグナル配列を有さ
ないことが見い出された。しかし、FGF−9は、その
典型的なシグナル配列FGFの欠失にもかかわらず、合
成後の細胞から分泌され得ることが見い出された(Mi
yamoto,M.ら、Mol.and Cell.B
iol.,13(7):4251−4259(199
3))。さらに、FGF−9は、乏突起膠細胞タイプ2
星状細胞前駆細胞、BALB/c3T3、およびPC−
12細胞の細胞増殖を刺激するが、ヒト臍帯口内皮細胞
の細胞増殖は刺激しないことが見出された(Naru
o,K.ら、J.Biol.Chem.,268:28
57−2864(1993))。 【0011】塩基性FGFおよび酸性FGFは、細胞増
殖、細胞運動性、分化、および外胚葉、中胚葉および内
胚葉由来の細胞型での生存および作用の強力なモジュレ
ーターである。これらの2つのFGFは、KGFおよび
AIGFとともに、タンパク質生成により同定された。
しかし、他の4つのメンバーはガン遺伝子として単離さ
れた。このガン遺伝子の発現は胎児発生およびある種の
ガンに限られる。FGF−9は神経膠細胞に対する細胞
分裂促進物質であることが実証されている。FGFファ
ミリーのメンバーはガン遺伝子能を有することが報告さ
れている。FGF−9は、BALB/c3T3細胞に形
質転換された場合に形質転換能を示す(Miyamot
o,M.ら、Mol.Cell.Biol.,13
(7):4251−4259(1993))。 【0012】アンドロゲン誘導性増殖因子(AIGF)
(FGF−8ととしても知られる)は、テストストロン
で刺激されたマウス乳癌腫細胞(SC−3)の訓化培地
より精製された。AIGFは、独特なFGF様増殖因子
であり、推定のシグナルペプチドを有し、そしてFGF
ファミリーの既知のメンバーと30〜40%の相同性を
有する。AIGFで形質転換された哺乳動物細胞は、ア
ンドロゲンの非存在下でSC−3細胞の増殖に著しい刺
激的な効果を示す。それゆえ、SC−3細胞、およびお
そらく他の細胞のAIGFは、アンドロゲン誘導性増殖
を媒介する。なぜならそれは腫瘍細胞自身により分泌さ
れるからである。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】本発明のポリペプチド
は、FGFファミリーの他のメンバーとのアミノ酸配列
相同性の結果として、FGFファミリーのメンバーとし
て推定的に同定された。 【0014】本発明の1つの局面によれば、新規の成熟
ポリペプチド、ならびに生物学的に活性で、かつ診断ま
たは治療に有用なそのフラグメント、アナログ、および
それらの誘導体が提供される。本発明のポリペプチドは
ヒト起源である。 【0015】本発明の別の局面によれば、本発明のポリ
ペプチドをコードする単離された核酸分子が提供され、
それには、mRNA、DNA、cDNA、ゲノムDN
A、ならびにそのアンチセンスアナログ、および生物学
的に活性、かつ診断または治療に有用なそのフラグメン
トが含まれる。 【0016】本発明のなお別の局面によれば、組換え技
術によりこのようなポリペプチドを産生するためのプロ
セスが提供される。組換え技術は、例えば、本発明のポ
リペプチドの組換え産物において試薬として有用なクロ
ーニングおよび発現プラスミドのような、組換えベクタ
ー、ならびに本発明のポリペプチドをコードする核酸配
列を含む原核生物および/または真核生物宿主細胞の使
用を介する。 【0017】本発明のさらなる局面によれば、このよう
なポリペプチド、またはこのようなポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチドを、アゴニストおよびそれに対
するアンタゴニストをスクリーニングする目的、および
治療目的(例えば、火傷および潰瘍の結果としての傷害
の治癒の促進、発作に関連する神経損傷を妨げ、そして
神経増殖を促進すること、および肌の老化および抜け毛
を妨げること、血管新生を刺激すること、初期胚および
手足の再生の中胚葉誘導)に利用するプロセスが提供さ
れる。 【0018】本発明のなおさらなる局面によれば、この
ようなポリペプチドに対する抗体が提供される。 【0019】本発明のなお別の局面によれば、このよう
なポリペプチドに対するアンタゴニストおよびこのよう
なポリペプチドの作用を阻害するためのこれらの使用に
対するプロセス(例えば、瘢痕(scarring)を
減少し、そして血管過多疾患を処置するための細胞のト
ランスフォーメンション(例えば、腫瘍)の処置におい
て)が提供される。 【0020】本発明の別の局面によれば、本発明のポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチドに特異的にハイ
ブリダイズするために十分な長さの核酸分子を含む核酸
プローブがまた提供される。 【0021】本発明のなお別の局面によれば、疾患およ
び本発明の核酸配列内の変異に関連する疾患に対する感
受性を検出するための、およびこのような配列によりコ
ードされるポリペプチドの過剰発現を検出するための診
断アッセイが提供される。 【0022】本発明の別の局面によれば、このようなポ
リペプチド、またはこのようなポリペプチドをコードす
るポリヌクレオチドを、科学的研究、DNA合成および
DNAベクターの製造に関連するインビトロにおける目
的のために利用するためのプロセスが提供される。 【0023】本発明のこれらおよび他の局面は、本明細
書中の教示から当業者に明らかであるはずである。 【0024】 【課題を解決するための手段】本発明の単離されたポリ
ヌクレオチドは、以下: (a)図1Aおよび図1Bに示すアミノ酸−26〜アミ
ノ酸199配列を含有するポリペプチドをコードするポ
リヌクレオチド; (b)図1Aおよび図1Bに示すアミノ酸1〜アミノ酸
199配列を含有するポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチド; (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブ
リダイズし得、そしてこのポリヌクレオチドと少なくと
も70%同一であるポリヌクレオチド;および(d)
(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチドのポリ
ヌクレオチドフラグメントからなる群から選択されるメ
ンバーを含む。 【0025】1つの実施形態において、上記ポリヌクレ
オチドはDNAである。 【0026】別の実施形態において、上記ポリヌクレオ
チドは、配列番号1に示すヌクレオチド1〜ヌクレオチ
ド680を含有する。 【0027】さらなる実施形態において、上記ポリヌク
レオチドは、配列番号1に示すヌクレオチド79〜ヌク
レオチド680を含有する。 【0028】本発明の単離されたさらなるポリヌクレオ
チドは、以下: (a)ATCC受託番号第97148に含まれるDNA
によりコードされる成熟ポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチド; (b)ATCC受託番号第97148に含まれるDNA
により発現されるポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチド; (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブ
リダイズし得、そしてこのポリヌクレオチドと少なくと
も70%同一であるポリヌクレオチド;および (d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチド
のポリヌクレオチドフラグメントからなる群から選択さ
れるメンバーを含む。 【0029】さらに本発明は、上記DNAを含むベクタ
ーに関する。 【0030】さらに本発明は、ベクターで遺伝子操作さ
れた宿主細胞に関する。 【0031】さらに本発明は、上記宿主細胞から上記D
NAによってコードされるポリペプチドを発現させる工
程を包含する、ポリペプチドを産生させるプロセスに関
する。 【0032】さらに本発明は、細胞をベクターで遺伝子
操作する工程を含む、ポリペプチドを発現し得る細胞を
産生するためのプロセスに関する。 【0033】さらに本発明は、(i)配列番号2の推定
アミノ酸配列を有するポリペプチドおよびフラグメン
ト、アナログおよびその誘導体;および(ii)ATC
C受託番号第97148のcDNAによりコードされる
ポリペプチドおよびフラグメント、アナログおよび該ポ
リペプチドの誘導体からなる群から選択されるメンバー
を含むポリペプチドに関する。 【0034】さらに本発明は、上記ポリペプチドに対す
る抗体に関する。 【0035】さらに本発明は、上記ポリペプチドの生物
学的作用を阻害する化合物に関する。 【0036】さらに本発明は、上記ポリペプチドに対す
るレセプターを活性化する化合物に関する。 【0037】さらに本発明は、FGF−14ポリペプチ
ドを必要とする患者に、上記ポリペプチドの治療的有効
量を投与する工程を包含する方法に関する。1つの実施
形態において、治療的有効量の上記ポリペプチドが、こ
のポリペプチドをコードするDNAを患者に提供し、そ
してこのポリペプチドをインビボで発現することによっ
て投与される。 【0038】さらに本発明は、FGF−14ポリペプチ
ドの阻害を必要とする患者に上記化合物の治療的有効量
を投与する工程を包含する方法に関する。1つの実施形
態において、上記化合物がポリペプチドであり、そして
このアンタゴニストをコードするDNAを患者に提供
し、そしてこのアンタゴニストをインビボで発現するこ
とによって、この化合物の治療的有効量が投与される。 【0039】さらに本発明は、化合物を上記ポリペプチ
ドに対するアゴニストとして活性であると同定するため
のプロセスであって、(a)スクリーニングされるべき
化合物と、細胞を含む反応混合物とを、この細胞がこの
ポリペプチドにより正常に刺激される条件下で組み合わ
せる工程であって、この反応混合物が、細胞増殖時にこ
の細胞に組み込まれた標識を含有する、工程;および
(b)この細胞の増殖の程度を決定して、この化合物が
効果的なアゴニストであるかを同定する工程を包含する
プロセスに関する。 【0040】さらに本発明は、化合物を、上記ポリペプ
チドに対するアンタゴニストとして活性であると同定す
るためのプロセスであって、(a)スクリーニングされ
るべき化合物と、上記ポリペプチドと、細胞を含む反応
混合物とを、この細胞がこのポリペプチドにより正常に
刺激される条件下で組み合わせる工程であって、この反
応混合物が、細胞増殖時にこの細胞に組み込まれた標識
を含有する、工程;および(b)この細胞の増殖の程度
を決定して、この化合物が効果的なアゴニストであるか
を同定する工程を含むプロセスに関する。 【0041】さらに本発明は、上記ポリペプチドの低発
現に関する疾患または疾患に対する感受性を診断するた
めのプロセスであって、このポリペプチドをコードする
核酸配列中の変異を決定する工程を包含するプロセスに
関する。 【0042】 【発明の実施の形態】本発明の1つの局面によれば、図
1Aおよび図1B(配列番号2)の推定のアミノ酸配列
を有する成熟ポリペプチドまたは1995年5月12日
にATCC受託番号第97148号として寄託されたク
ローンのcDNAによりコードされる成熟ポリペプチド
をコードする単離された核酸分子(ポリヌクレオチド)
が提供される。 【0043】本発明のFGF−14をコードするポリヌ
クレオチドは、ヒト小脳組織由来のcDNAライブラリ
ーにおいて最初に発見された。これは構造的に線維芽細
胞増殖因子ファミリーのすべてのメンバーに関連する。
そして199アミノ酸を含む成熟ポリペプチドのよう
な、最初の26アミノ酸が推定のシグナル配列を表す2
25アミノ酸のポリペプチドをコードするオープンリー
ディングフレームを含有する。トップマッチに関して:
1)126アミノ酸のストレッチにわたってヒトFGF
−9と40%の同一性および61%の配列類似性;2)
126アミノ酸の領域にわたってラットFGF−9と4
0%の同一性および61%の類似性;3)148アミノ
酸のストレッチにわたってヒトKGFと36%の同一性
および57%の類似性、である。 【0044】FGF/HBGFファミリーの特徴であ
る、GXLX(S,T,A,G)X6(D,E)CXF
XEは、本発明のポリペプチド中に保存されている(X
は任意のアミノ酸残基を意味する;(D,E)はDまた
はEのいずれかの残基を意味する;X6は任意の6個の
アミノ酸残基を意味する)。 【0045】本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形
態またはDNA(このDNAはcDNA、ゲノムDN
A、および合成DNAを包含する)の形態であり得る。
DNAは二本鎖または一本鎖であり得る。成熟ポリペプ
チドをコードするコード配列は、図1Aおよび図1B
(配列番号1)に示すコード配列または寄託したクロー
ンのコード配列と同一であり得、あるいはそのコード配
列が、遺伝コードの重複または縮重の結果として、図1
Aおよび図1B(配列番号1)のDNAまたは寄託した
cDNAと同じ成熟ポリペプチドをコードする異なるコ
ード配列であり得る。 【0046】図1Aおよび図1B(配列番号2)の成熟
ポリペプチドまたは寄託したcDNAによりコードされ
る成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、
以下を含み得る:成熟ポリペプチドのコード配列のみ;
成熟ポリペプチドのコード配列およびさらなるコード配
列(例えば、リーダーおよび分泌配列またはプロプロテ
イン配列);成熟ポリペプチドのコード配列(および必
要に応じてさらなるコード配列)ならびに非コード配列
(例えば、イントロンあるいは成熟ポリペプチドのコー
ド配列の5’および/または3’非コード配列)。 【0047】従って、用語「ポリペプチドをコードする
ポリヌクレオチド」は、ポリペプチドのコード配列のみ
を含むポリヌクレオチド、ならびにさらなるコード配列
および/または非コード配列を含むポリヌクレオチドを
含む。 【0048】本発明はさらに、図1Aおよび図1B(配
列番号2)の推定のアミノ酸配列を有するポリペプチ
ド、または寄託したクローンのcDNAによりコードさ
れるポリペプチドのフラグメント、アナログ、および誘
導体をコードする本明細書中上記のポリヌクレオチドの
改変体に関する。ポリヌクレオチドの改変体は、ポリヌ
クレオチドの天然に存在する対立遺伝子改変体またはポ
リヌクレオチドの天然に存在しない改変体であり得る。 【0049】従って本発明は、図1Aおよび図1B(配
列番号2)に示すものと同じ成熟ポリペプチド、または
寄託したクローンのcDNAによりコードされる同じ成
熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、および
そのようなポリヌクレオチドの改変体を包含する。この
改変体は、図1Aおよび図1B(配列番号2)のポリペ
プチドまたは寄託したクローンのcDNAによりコード
されるポリペプチドのフラグメント、誘導体またはアナ
ログをコードする。このようなヌクレオチド改変体は、
欠失改変体、置換改変体、および付加または挿入改変体
を含む。 【0050】本明細書中上記で示したように、ポリヌク
レオチドは、図1Aおよび図1B(配列番号1)に示す
コード配列または寄託したクローンのコード配列の天然
に存在する対立遺伝子改変体であるコード配列を有し得
る。当該分野で公知なように、対立遺伝子改変体は、1
つ以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を有し得
るポリヌクレオチド配列の別の形態であり、これはコー
ドされるポリペプチドの機能を実質的に変化させない。 【0051】本発明はまたポリヌクレオチドを包含し、
ここで成熟ポリペプチドのコード配列は、宿主細胞から
のポリペプチドの発現および分泌を援助するポリヌクレ
オチド配列(例えば、細胞からのポリペプチドの輸送を
制御する分泌配列として機能するリーダー配列)に対す
る同じリーディングフレーム内に融合され得る。リーダ
ー配列を有するポリペプチドはプレプロテインであり、
そしてポリペプチドの成熟形態を形成するために宿主細
胞により切断されたリーダー配列を有し得る。ポリヌク
レオチドはまた、成熟タンパク質およびさらなる5’ア
ミノ酸残基であるプロプロテインをコードし得る。プロ
配列を有する成熟タンパク質はプロプロテインであり、
およびタンパク質の不活性形態である。プロ配列が一旦
切断されれば、活性な成熟タンパク質が残る。 【0052】従って、例えば、本発明のポリヌクレオチ
ドは成熟タンパク質をコードし得るか、あるいはプロ配
列を有するタンパク質またはプロ配列およびプレ配列
(リーダー配列)の両方を有するタンパク質をコードし
得る。 【0053】本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明
のポリペプチドの精製を可能にするマーカー配列にイン
フレームで融合されたコード配列を有し得る。マーカー
配列は、細菌宿主の場合には、マーカーに融合された成
熟ポリペプチドの精製を提供する、pQE−9ベクター
により供給されるヘキサヒスチジンタグであり得る。あ
るいは、例えばマーカー配列は、哺乳動物宿主(例え
ば、COS−7細胞)が使用される場合は、血球凝集素
(HA)タグであり得る。HAタグは、インフルエンザ
血球凝集素タンパク質に由来するエピトープと一致する
(Wilson,I.ら、Cell,37:767(1
984))。 【0054】用語「遺伝子」は、ポリペプチド鎖の産生
に関与するDNAセグメントを意味する;これは、コー
ド領域に先行する領域および後に続く領域(リーダーお
よびトレイラー)ならびに個々のコードセグメント(エ
クソン)の間に介在する配列(イントロン)を含む。 【0055】全長遺伝子FGF−14のフラグメント
は、全長遺伝子を単離するための、およびこの遺伝子と
高い配列類似性を有するか、または類似の生物学的活性
を有する他の遺伝子を単離するためのcDNAライブラ
リーのハイブリダイゼーションプローブとして使用され
得る。このタイプのプローブは、好ましくは少なくとも
30塩基を有し、そして例えば、50またはそれ以上の
塩基を含み得る。このプローブはまた、全長の転写産物
に対応するcDNAクローン、ならびに調節領域および
プロモーター領域、エクソン、およびイントロンを含む
完全なFGF−14遺伝子を含むゲノムクローン(単数
または複数)を同定するために使用され得る。スクリー
ニングの例として、オリゴヌクレオチドプローブを合成
するための既知のDNA配列を使用することにより、F
GF−14遺伝子のコード領域を単離することを含む。
本発明の遺伝子の配列に相補する配列を有する標識オリ
ゴヌクレオチドは、このプローブがライブラリーのどの
メンバーとハイブリダイズするかを決定するために、ヒ
トcDNA、ゲノムDNA、またはmRNAのライブラ
リーをスクリ−ニングするために使用される。 【0056】本発明はさらに、配列間に少なくとも70
%、好ましくは少なくとも90%、およびより好ましく
は少なくとも95%の同一性が存在する場合、本明細書
中上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに
関する。本発明は特に、本明細書中上記のポリヌクレオ
チドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
ポリヌクレオチドに関する。本明細書中で用いられる用
語「ストリンジェントな条件」は、ハイブリダイゼーシ
ョンが、配列間に少なくとも95%および好ましくは少
なくとも97%の同一性が存在する場合のみに生じるこ
とを意味する。好ましい実施態様において本明細書中上
記のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレ
オチドは、図1Aおよび図1B(配列番号1)のcDN
Aまたは寄託したcDNAによりコードされる成熟ポリ
ペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性のいず
れかを保持するポリペプチドをコードする。 【0057】あるいは、このポリヌクレオチドは、少な
くとも20塩基、好ましくは30塩基、そしてより好ま
しくは50塩基を有し得る。これらは、本発明のポリヌ
クレオチドにハイブリダイズし、そして、本明細書上記
のように、それに対する同一性を有し、そして活性を保
持してもよいし、または保持しなくてもよい。例えば、
このようなポリヌクレオチドは、例えば、このポリヌク
レオチドの回収のために配列番号1のポリヌクレオチド
のプローブとして、あるいは診断プローブまたはPCR
プライマーとして使用され得る。 【0058】従って、本発明は、配列番号2のポリペプ
チドをコードするポリヌクレオチド、および少なくとも
30塩基、そして好ましくは少なくとも50塩基を有す
るそのフラグメントに対して、少なくとも70%の同一
性、好ましくは少なくとも90%、そしてより好ましく
は少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド
ならびに、このようなポリヌクレオチドによりコードさ
れるポリヌクレオチドに関する。 【0059】本明細書中でいう寄託物は、特許手続き上
の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の
下に維持される。これらの寄託物は、単に便宜上提供さ
れるのみであり、そして米国特許法第112条の下で寄
託が必要とされることを認めたわけではない。寄託物に
含まれるポリヌクレオチドの配列、ならびにそれにより
コードされるポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書
中に参考として援用されており、そして本明細書中の配
列の記載とのいかなる矛盾も抑えている。寄託物を製造
し、使用し、または販売するためには実施許諾が必要と
され得、そしてそのような実施許諾はこれによって与え
られるわけではない。 【0060】本発明はさらに、図1Aおよび図1B(配
列番号2)の推定のアミノ酸配列を有するか、または寄
託したcDNAによりコードされるアミノ酸配列を有す
るFGFポリペプチド、ならびにそのようなポリペプチ
ドのフラグメント、アナログおよび誘導体に関する。 【0061】用語「フラグメント」、「誘導体」および
「アナログ」は、図1Aおよび図1B(配列番号2)の
ポリペプチドまたは寄託したcDNAにコードされるポ
リペプチドをいう場合は、そのようなポリペプチドと本
質的に同じ生物学的機能または活性を保持するポリペプ
チドを意味する。従ってアナログは、プロタンパク質部
分の切断により活性化されて活性な成熟ポリペプチドを
生じ得るプロタンパク質を包含する。 【0062】本発明のポリペプチドは、組換えポリペプ
チド、天然のポリペプチドまたは合成ポリペプチドであ
り得、好ましくは組換えポリペプチドであり得る。 【0063】図1Aおよび図1B(配列番号2)のポリ
ペプチドまたは寄託したcDNAによりコードされるポ
リペプチドのフラグメント、誘導体またはアナログは、
(i)1つ以上のアミノ酸残基が保存アミノ酸残基また
は非保存アミノ酸残基(好ましくは保存アミノ酸残基)
で置換され、そしてこのような置換アミノ酸残基がその
遺伝コードによりコードされるアミノ酸残基であるかも
しれないし、またはそうではないかもしれないもの、あ
るいは(ii)1つ以上のアミノ酸残基が置換基を含有
するもの、あるいは(iii)成熟ポリペプチドがポリ
ペプチドの半減期を増加させる化合物(例えば、ポリエ
チレングリコール)のような別の化合物に融合されてい
るもの、あるいは(iv)リーダー配列または分泌配
列、あるいは成熟ポリペプチドまたはプロタンパク質配
列の精製のために使用する配列のようなさらなるアミノ
酸が、成熟ポリペプチドに融合されているものであり得
る。このようなフラグメント、誘導体、およびアナログ
は、本明細書中の教示から当業者の範囲内にあると考え
られる。 【0064】本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオ
チドは、好ましくは単離された形態で提供され、そして
好ましくは均質に精製される。 【0065】用語「単離された」は、物質がその本来の
環境(例えば、天然に存在する場合は、天然の環境)か
ら取り出されていることを意味する。例えば、生きてい
る動物の中に存在する天然に存在するポリヌクレオチド
またはポリペプチドは、単離されていないが、天然の系
において共存する物質の幾らかまたは全てから分離され
ている同一のポリヌクレオチドまたはDNAまたはポリ
ペプチドは、単離されている。このようなポリヌクレオ
チドはベクターの一部であり得、および/またはこのよ
うなポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、組成物の
一部であり得、そしてそのようなベクターまたは組成物
がその天然の環境の一部ではない点で、なお単離され得
る。 【0066】本発明のポリペプチドは、配列番号2のポ
リペプチド(特に成熟ポリペプチド)ならびに配列番号
2のポリペプチドと少なくとも70%の類似性(好まし
くは少なくとも70%の同一性)、そしてより好ましく
は配列番号2のポリペプチドと少なくとも90%の類似
性(より好ましくは少なくとも90%の同一性)、そし
てさらにより好ましくは配列番号2のポリペプチドと少
なくとも95%の類似性(さらにより好ましくは少なく
とも95%の同一性)を有するポリペプチドを含み、そ
して、また一般的に少なくとも30アミノ酸そしてより
好ましくは少なくとも50アミノ酸を含むポリペプチド
のこのような一部分を有するこのようなポリペプチドの
部分を含む。 【0067】当該分野に公知であるように、2つのポリ
ペプチドの間の「類似性」は、第2のポリペプチドの配
列に対して、1つのポリペプチドのアミノ酸配列および
その保存されたアミノ酸置換を比較することにより決定
される。 【0068】本発明のポリペプチドのフラグメントまた
は部分は、ペプチド合成による対応する全長ポリペプチ
ドを産生するために使用され得る。従って、このフラグ
メントは全長ポリペプチドを産生するための中間体とし
て使用され得る。本発明のポリヌクレオチドのフラグメ
ントまたは部分は、本発明の全長ポリヌクレオチドを合
成するために使用され得る。 【0069】本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド
を含むベクター、本発明のベクターを用いて遺伝子操作
される宿主細胞、および組換え技術による本発明のポリ
ペプチドの産生に関する。 【0070】宿主細胞は、本発明のベクター(これは例
えば、クローニングベクターまたは発現ベクターであり
得る)を用いて遺伝子操作(形質導入、または形質転
換、またはトランスフェクト)され得る。ベクターは、
例えば、プラスミド、ウイルス粒子、ファージなどの形
態であり得る。操作された宿主細胞は、プロモーターを
活性化するか、形質転換体を選択するか、またはFGF
遺伝子を増幅するために適切に改変した従来の栄養培地
において培養され得る。培養条件(例えば、温度、pH
など)は、発現のために選択される宿主細胞に以前使用
された条件であり、そして当業者には明らかである。 【0071】本発明のポリヌクレオチドは、組換え技術
によりポリペプチドを産生するために用いられ得る。従
って、例えば、ポリヌクレオチド配列は、種々の発現ビ
ヒクル、特にポリペプチドを発現するためのベクターま
たはプラスミドのいずれか1つに含まれ得る。このよう
なベクターは、染色体DNA配列、非染色体DNA配
列、および合成DNA配列を含む。このようなベクター
は、例えば、SV40の誘導体;細菌性プラスミド;フ
ァージDNA;酵母プラスミド;プラスミドとファージ
DNAとの組み合わせ由来のベクター;ウイルスDNA
(例えば、ワクシニア、アデノウイルス、鶏痘ウイル
ス、および仮性狂犬病)である。しかし、宿主において
複製可能で、かつ存続可能である限り、他の任意のベク
ターまたはプラスミドも使用され得る。 【0072】適切なDNA配列は、種々の手順によりベ
クターに挿入され得る。一般に、DNA配列は当該分野
で公知の手順により適切な制限エンドヌクレアーゼ部位
に挿入される。このような手順および他の手順は、当業
者の範囲内であると考えられる。 【0073】発現ベクター中のDNA配列は、適切な発
現制御配列(プロモーター)に作動可能に連結され、m
RNAの合成を指示する。このようなプロモーターの代
表的な例としては、以下が挙げられ得る:LTRまたは
SV40プロモーター、E.coli.lacまたはt
rp、λファージPtプロモーター、および原核細胞ま
たは真核細胞あるいはそのウイルス内で遺伝子の発現を
制御することが知られている他のプロモーター。発現ベ
クターはまた、翻訳開始のためのリボソーム結合部位お
よび転写ターミネーターを含有する。ベクターはまた、
発現を増幅するための適切な配列を含有し得る。 【0074】さらに、発現ベクターは、好ましくは、形
質転換された宿主細胞の選択のための表現型特性(例え
ば、真核細胞培養物についてはジヒドロ葉酸レダクター
ゼまたはネオマイシン耐性、あるいは例えば、E.co
liにおけるテトラサイクリン耐性またはアンピシリン
耐性)を提供する遺伝子を含有する。 【0075】本明細書中上記のような適切なDNA配列
ならびに適切なプロモーター配列または制御配列を含有
するベクターは、適切な宿主を形質転換して宿主にタン
パク質を発現させるために用いられ得る。適切な宿主の
代表的な例としては、以下が挙げられ得る:細菌細胞
(例えば、E.coli、Salmonella ty
phimurium、Streptomyces);真
菌細胞(例えば酵母);昆虫細胞(例えば、Droso
phila S2およびSpodopteraSf
9);動物細胞(例えば、CHO、COSまたはBow
es黒色腫);アデノウイルス;植物細胞など。適切な
宿主の選択は、本明細書中の教示から当業者の範囲内で
あると考えられる。 【0076】より詳細には、本発明はまた、上記で広範
に記載した1つ以上の配列を含む組換え構築物を包含す
る。この構築物は、ベクター(例えば、プラスミドベク
ターまたはウイルスベクター)を含み、このベクターの
中には本発明の配列が正方向または逆方向に挿入されて
いる。この実施態様の好ましい局面において、構築物は
さらに、配列に作動可能に連結された調節配列(例え
ば、プロモーターを含む)を含む。多数の適切なベクタ
ーおよびプロモーターが当業者には公知であり、そして
購入可能である。以下のベクターが例として提供され
る。細菌性:pQE70、pQE60、pQE−9(Q
iagen)、pBS、phagescript、ps
iX174、pBluescript SK、pBsK
S、pNH8a、pNH16a、pNH18a、pNH
46a(Stratagene);pTRC99A、p
KK223−3、pKK233−3、pDR540、p
RIT5(Pharmacia)。真核性:pWLne
o、pSV2cat、p0G44、pXT1、pSG
(Stratagene)pSVK3、pBPV、pM
SG、pSVL(Pharmacia)。しかし、他の
任意のプラスミドまたはベクターが、それらが宿主にお
いて複製可能で、かつ存続可能である限り、使用され得
る。 【0077】プロモーター領域は、CAT(クロラムフ
ェニコールトランスフェラーゼ)ベクターまたは選択マ
ーカーを有する他のベクターを使用して、任意の所望の
遺伝子から選択され得る。2つの適切なベクターは、P
KK232−8およびpCM7である。特によく知られ
た細菌プロモーターは、lacI、lacZ、T3、T
7、gpt.λPR、PLおよびtrpを含む。真核プロ
モーターは、CMV即時型、HSVチミジンキナーゼ、
初期SV40および後期SV40、レトロウイルス由来
のLTR、およびマウスメタロチオネインIを含む。適
切なベクターおよびプロモーターの選択は、十分に当業
者のレベルの範囲内である。 【0078】さらなる実施態様では、本発明は上記の構
築物を含有する宿主細胞に関する。宿主細胞は、高等真
核細胞(例えば、哺乳動物細胞)または下等真核細胞
(例えば、酵母細胞)であり得るか、あるいは宿主細胞
は原核細胞(例えば、細菌細胞)であり得る。構築物の
宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランスフェク
ション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクシ
ョン、またはエレクトロポレーションにより達成され得
る(Davis,L.,Dibner,M.,Batt
ey,I.,Basic Methods in Mo
lecularBiology,(1986))。 【0079】宿主細胞中の構築物は、組換え配列により
コードされる遺伝子産物を産生するために、従来の方法
において使用され得る。あるいは、本発明のポリペプチ
ドは、従来のペプチド合成機により合成的に産生され得
る。 【0080】成熟タンパク質は、哺乳動物細胞、酵母、
細菌、または他の細胞中で適切なプロモーターの制御下
で発現され得る。無細胞翻訳系もまた、本発明のDNA
構築物に由来するRNAを使用して、このようなタンパ
ク質を産生するために用いられ得る。原核宿主および真
核宿主で使用される適切なクローニングベクターおよび
発現ベクターは、Sambrookら、Molecul
ar Cloning:A Laboratory M
anual、第2版、(Cold Spring Ha
rbor,N.Y.,1989)(この開示は、本明細
書中に参考として援用されている)に記載されている。 【0081】本発明のポリペプチドをコードするDNA
の高等真核生物による転写は、ベクターにエンハンサー
配列を挿入することにより増大される。エンハンサーは
DNAのシス作用エレメントであり、通常は約10〜約
300bpであり、これはプロモーターに作用してその
転写を増大させる。例として、複製起点の後期側(bp
100〜270)のSV40エンハンサー、サイトメガ
ロウイルスの初期プロモーターエンハンサー、複製起点
の後期側のポリオーマエンハンサー、およびアデノウイ
ルスエンハンサーが挙げられる。 【0082】一般に、組換え発現ベクターは、宿主細胞
の形質転換を可能とする複製起点および選択マーカー
(例えば、E.coliのアンピシリン耐性遺伝子およ
びS.cerevisiaeのTRP1遺伝子)、なら
びに下流の構造配列の転写を指示する高発現遺伝子由来
のプロモーターを含有する。このようなプロモーター
は、中でも、特に解糖酵素(例えば、3−ホスホグリセ
リン酸キナーゼ(PGK))、α因子、酸性ホスファタ
ーゼ、または熱ショックタンパク質をコードするオペロ
ンに由来し得る。異種構造配列は、翻訳開始配列および
翻訳終止配列と、そして好ましくは、翻訳されたタンパ
ク質をペリプラスム空間または細胞外培地中への分泌に
関与し得るリーダー配列と適切な相で組立てられる。必
要に応じて、異種配列は、所望の特徴(例えば、発現さ
れた組換え産物の安定化または簡略化された精製)を与
えるN末端同定ペプチドを含む融合タンパク質をコード
し得る。 【0083】細菌での使用に有用な発現ベクターは、機
能的なプロモーターと作動可能な読み取り相で、所望の
タンパク質をコードする構造DNA配列を適切な翻訳開
始シグナルおよび翻訳終止シグナルと共に挿入すること
により構築される。ベクターは、1つ以上の表現型選択
マーカー、およびベクターの維持を確実にし、かつ所望
により宿主内での増幅を提供するための複製起点を含有
する。形質転換のために適切な原核宿主は、E.col
i、Bacillus subtilis、Salmo
nella typhimurium、ならびにPse
udomonas属、Streptomyces属、お
よびStaphylococcus属内の種々の種を包
含するが、他の種もまた選択対象として用いられ得る。 【0084】代表的な、しかし限定しない例として、細
菌での使用に有用な発現ベクターは、周知のクローニン
グベクターpBR322(ATCC 37017)の遺
伝子エレメントを含む市販のプラスミドに由来する選択
マーカーおよび細菌性の複製起点を含有し得る。このよ
うな市販のベクターは、例えば、pKK223−3(P
harmacia Fine Chemicals,U
ppsala,Sweden)およびGEM1(Pro
mega Biotec,Madison,WI,US
A)を含む。これらのpBR322「骨格」部分は、適
切なプロモーターおよび発現されるべき構造配列と組み
合わされる。 【0085】適切な宿主株の形質転換および適切な細胞
密度への宿主株の増殖に続いて、選択されたプロモータ
ーは適切な手段(例えば、温度シフトまたは化学的誘
導)により脱抑制され、そして細胞はさらなる期間培養
される。 【0086】細胞は、代表的には遠心分離により収集さ
れ、物理的手段または化学的手段により破砕され、そし
て得られた粗抽出物はさらなる精製のために保持され
る。 【0087】タンパク質の発現において用いられる微生
物細胞は、凍結融解サイクル、超音波処理、機械的破
砕、または細胞溶解剤の使用を包含する任意の便利な方
法により破砕され得る。 【0088】種々の哺乳動物細胞の培養系もまた、組換
えタンパク質を発現するために用いられ得る。哺乳動物
発現系の例には、Gluzman,Cell,23:1
75(1981)により記載されるサル腎臓線維芽細胞
のCOS−7株、および適合性のベクターを発現し得る
他の細胞株(例えば、C127、3T3、CHO、He
La、およびBHK細胞株)が含まれる。哺乳動物発現
ベクターは、複製起点、適切なプロモーターおよびエン
ハンサー、を含有し、そして任意の必要なリボソーム結
合部位、ポリアデニル化部位、スプライスドナー部位お
よびスプライスアクセプター部位、転写終結配列、およ
び5’フランキング非転写配列もまた含有する。SV4
0ウイルスゲノムに由来するDNA配列、例えば、SV
40開始点、初期プロモーター部位、エンハンサー部
位、スプライス部位、およびポリアデニル化部位は、必
要な非転写遺伝子エレメントを提供するために使用され
得る。 【0089】本発明のポリペプチドは、以下で使用され
る方法により組換え細胞培養物から回収され、そして精
製され得る:硫安沈殿またはエタノール沈殿、酸抽出、
陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホス
ホセルロースクロマトグラフィー、疎水的相互作用クロ
マトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、
ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、およびレク
チンクロマトグラフィー。必要に応じて、タンパク質の
再折りたたみ(refolding)工程が、成熟タン
パク質の配置を完全にするために使用され得る。最終的
に、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が、最終
的な精製工程のために用いられ得る。 【0090】本発明のポリペプチドは、天然の精製され
た産物、または化学合成手順の産物であり得るか、ある
いは原核宿主または真核宿主(例えば、培養物中の細
菌、酵母、高等植物、昆虫、および哺乳動物細胞によ
る)から組換え技術により産生され得る。組換え産生手
順に用いられる宿主に依存して、本発明のポリペプチド
は、哺乳動物または他の真核生物炭水化物でグリコシル
化され得るか、またはグリコシル化され得ない。本発明
のポリペプチドはまた、最初のメチオニンアミノ酸残基
を含み得る。 【0091】本発明のポリペプチドは、血管内皮細胞増
殖を刺激する能力の結果として、種々の疾患病状(例え
ば、血栓症、動脈硬化症、および他の心血管病状)によ
る虚血組織の再血管形成を刺激するための処置に使用さ
れ得る。これらのポリペプチドはまた、血管新生および
四肢の再生を刺激するために使用され得る。 【0092】ポリペプチドはまた、損傷、火傷、術後の
組織修復、および潰瘍による傷を処置するために使用さ
れ得る。なぜならこれらのポリペプチドが、異なる起源
の種々の細胞(例えば、線維芽細胞および骨格筋細胞)
に対して細胞分裂促進性であり、そしてそれゆえ、損傷
を受けた組織または疾病組織の修復または置換を促進す
るからである。 【0093】本発明のポリペプチドはまた、神経の成長
を刺激するために、および打撃に関しそしてある種の神
経損傷またはアルツハイマー病、パーキンソン病、およ
びAIDS関連複合体のような神経変性状態に生じる神
経損傷を処置および予防するために使用され得る。FG
F−14は、軟骨細胞増殖を刺激する能力を有し、その
ため、これらは骨および歯周再生を増強し、そして組織
における移植または骨移植を援助するために使用され得
る。 【0094】本発明のポリペプチドはまた、ケラチノサ
イトの増殖を刺激することにより、日焼けによる皮膚老
化を妨げるために使用され得る。 【0095】FGF−14ポリペプチドはまた、FGF
ファミリーメンバーが毛髪形成細胞を活性化し、そして
メラニン細胞増殖を促進するので、抜け毛の損失を妨げ
るために使用され得る。同様に、本発明のポリペプチド
はまた、他のケラチノサイトと組み合わせて使用される
場合、造血細胞および骨髄細胞の増殖および分化を刺激
するために使用され得る。 【0096】FGF−14ポリペプチドはまた、移植前
の器官を維持するために、または初代組織の細胞培養を
支持するために使用され得る。 【0097】本発明のポリペプチドはまた、中胚葉起源
の組織を誘導して初期胚を分化させるために使用され得
る。 【0098】本発明のなおさらなる局面によれば科学的
研究、DNAの合成、、DNAベクターの作製および、
ヒトの疾患の処置用の治療学および診断学を開発する目
的に関するインビトロでの目的のために、このようなポ
リペプチド、またはこのようなポリペプチドをコードす
るポリヌクレオチドを利用する方法が提供される。 【0099】本発明は、本発明のポリペプチドのレセプ
ターの同定のための方法を提供する。このレセプターを
コードする遺伝子は、例えば、リガンドパニングおよび
FACS探索(Coliganら、Current P
rotocols in Immun.,1(2),第
5章、(1991))のような、当該業者に公知の多数
の方法により同定され得る。好ましくは、発現クローニ
ングは、ポリアデニル化RNAがこのポリペプチドに応
答性の細胞(例えばFGFファミリータンパク質に対す
る複数のレセプターを含有することが既知であるNIH
3T3細胞、およびSC−3細胞)から調整される場合
に使用される。そしてこのRNAから作製されたcDN
Aライブラリーをプールに分割し、そしてこのポリペプ
チドに応答しないCOS細胞または他の細胞にトランス
フェクトするために使用される。ガラススライド上で増
殖したトランスフェクトした細胞を、標識後、本発明の
ポリペプチドに曝露する。このポリペプチドは、ヨウ素
化または部位特異的プロテインキナーゼに対する認識部
位の含有を含む種々の手段により標識され得る。 【0100】固定およびインキュベーションの後、スラ
イドをオートラジオグラフィック分析に供する。陽性プ
ールを同定しそしてサブプールを調整しそして反復性の
サブプールおよび再スクリーニングプロセスを用いて再
トランスフェクトし、最終的に推定のレセプターをコー
ドする単一クローンを得る。 【0101】レセプター同定のための1つの別のアプロ
ーチとして、標識されたポリペプチドは、レセプター分
子を発現する細胞膜または抽出調整物と光学親和結合
(photoaffinity linked)され得
る。架橋物質はPAGE分析により分離され、そしてX
線フィルムに曝露される。このポリペプチドのレセプタ
ーを含有する標識された複合体は、摘出され、ペプチド
フラグメントに分解され、そしてタンパク質マイクロシ
ークエンスに供され得る。マイクロシークエンスから得
られたアミノ酸配列は、一連の縮重オリゴヌクレオチド
プローブを設計して推定のレセプターをコードする遺伝
子を同定するためのcDNAライブラリーをスクリーニ
ングするために使用される。 【0102】本発明は、化合物をスクリーニングして本
発明のポリペプチドの作用を調節するものを同定する方
法を提供する。このようなアッセイの一例は、線維芽細
胞が正常に増殖する場合、細胞培養条件下で、哺乳動物
線維芽細胞を、本発明のポリペプチドであるスクリーニ
ングされるべき化合物および3[H]チミジンとを組み
合わせる工程を含有する。コントロールアッセイがスク
リーニングされるべき化合物の非存在下で行われ得、そ
して各ケースにおいて、3[H]チミジンの取り込みを
決定することにより化合物が増殖を刺激する場合、化合
物の存在下で線維芽細胞の増殖量を比較して決定し得
る。線維芽細胞の細胞増殖量は、3[H]チミジンの取
り込みを測定する液体シンチレーションクロマトグラフ
ィーにより測定される。アゴニストおよびアンタゴニス
ト化合物はこの手順により同定され得る。 【0103】別の方法において、本発明のポリペプチド
に対するレセプターを発現している哺乳動物細胞または
膜調整物は、化合物の存在下で本発明の標識されたポリ
ペプチドとともにインキュベートされる。次いで、化合
物がこの相互作用を増強またはブロックする能力が測定
され得る。あるいは、スクリーニングされるべき化合物
およびFGF−14レセプターの相互作用に続く既知の
セカンドメッセンジャー系の応答が測定され、その化合
物が潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストである場
合、化合物がレセプターに結合する能力およびセカンド
メッセンジャー応答を導く能力が測定されて決定され
る。このようなセカンドメッセンジャー系は、cAMP
グアニル酸シクラーゼ、イオンチャンネル、チロシンリ
ン酸化またはホスホイノシチド加水分解を含むが、これ
らに限定されない。 【0104】アンタゴニスト化合物の例は、抗体、また
はいくつかの場合においてはオリゴヌクレオチドを含
む。このオリゴヌクレオチドは、本発明のポリペプチド
に対するレセプターに結合するが、セカンドメッセンジ
ャー応答またはFDF−14ポリペプチド自身への結合
は導かない。あるいは、潜在的なアンタゴニストは、レ
セプターに結合するポリペプチドの変異型であり得る
が、セカンドメッセンジャー応答は誘導されず、そして
それゆえ、このポリペプチドの作用は効果的にブロック
される。 【0105】FGF−14遺伝子および遺伝子産物に対
する別のアンタゴニスト化合物は、アンチセンス技術を
用いて調節されるアンチセンス構築物である。アンチセ
ンス技術は、三重らせん形成またはアンチセンスDNA
もしくはRNAを介した遺伝子発現を制御するために用
いられ得、これらの方法の両方は、ポリヌクレオチドが
DNAまたはRNAに結合することに基づいている。例
えば、本発明の成熟ポリペプチドをコードするポリヌク
レオチド配列の5’コード部分は、長さが約10〜40
塩基対のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドを設計
するために用いられる。DNAオリゴヌクレオチドは、
転写に関与する遺伝子の領域に相補的であるように設計
され(三重らせん−Leeら、Nucl.Acids
Res.,6:3073(1979);Cooney
ら、Science,241:456(1988);お
よびDervanら、Science,251:136
0(1991)を参照のこと)、それにより、転写およ
び本発明のポリペプチドの産生を阻害する。アンチセン
スRNAオリゴヌクレオチドはインビボでmRNAにハ
イブリダイズし、そしてmRNA分子のこのポリペプチ
ドへの翻訳をブロックする(アンチセンス−Okan
o、J.Neurochem.,56:560(199
1);Oligodeoxynucleotides
as Antisense Inhibitors o
f Gene Expression,CRC Pre
ss,Boca Raton,FL(1988))。上
記のオリゴヌクレオチドはまた、細胞に送達され得、そ
れによって、アンチセンスRNAまたはDNAが、この
ポリペプチドの産生を阻害するためにインビボで発現さ
れ得る。 【0106】潜在的なアンタゴニスト化合物はまた小分
子を含み、これはレセプターの結合部位に結合しおよび
占拠することにより、そのポリペプチドに対して接近し
得ないレセプターを作製し、そのため正常な生物学的活
性が妨げられる。小分子の例は、小ペプチドまたはペプ
チド様分子を含むが、これに限定されない。 【0107】アンタゴニスト化合物は、新生物細胞およ
び組織上での本発明のポリペプチドの細胞成長および増
殖効果を(すなわち、腫瘍の血管新生の刺激)を阻害す
るために使用され得る。そしてそれゆえ、異常な細胞成
長および増殖(例えば、腫瘍形成または増殖において)
を遅らせるかまたは妨げる。 【0108】アンタゴニストはまた、血管過多疾患の予
防に使用され得、そしてカプセル外の白内障手術後の上
皮レンズ細胞の増殖を妨げる。本発明のポリペプチドの
細胞分裂促進性活性の予防はまた、血管新生用バルーン
後の再狭窄のような場合において所望される。 【0109】アンタゴニストはまた創傷治癒の間の瘢痕
組織の増殖を妨げるために使用され得る。 【0110】アンタゴニストはまた薬学的に受容可能な
キャリア(例えば、以下に記載のような)を有する化合
物において使用され得る。本発明のポリペプチド、アゴ
ニストおよびアンタゴニストは、適切な薬学的キャリア
と組み合わせて用いられて非経口投与のための薬学的組
成物を含有し得る。このような組成物は、治療有効量の
ポリペプチド、アゴニスト、またはアンタゴニスト、な
らびに薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤を含
む。このようなキャリアとしては、生理食塩水、緩衝化
生理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタ
ノール、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、こ
れらに限定されない。処方は、投与の態様に合わせるべ
きである。 【0111】本発明はまた、本発明の薬学的組成物の1
以上の成分で満たされた1以上の容器を含む薬学的パッ
クまたはキットを提供する。このような容器に関して、
薬剤または生物学的製品の製造、使用、または販売を統
制する政府機関により規定された形式の製品表示をし
得、この製品表示はヒトへの投与についての製造、使
用、または販売における機関による認可を表す。さら
に、本発明のポリペプチド、アゴニストおよびアンタゴ
ニストは、他の治療化合物と併用して用いられ得る。 【0112】これらの薬学的組成物は、経口、局所、静
脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内、または皮内経路
によるような簡便な様式で投与され得る。薬学的組成物
は、特定の徴候の処置および/または予防に効果的な量
で投与される。一般に、薬学的組成物は少なくとも約1
0μg/kg体重の量で投与され、そして多くの場合、
それらは1日あたり約8mg/kg体重を超えない量で
投与され、そして多くの場合、投薬量は、1日あたり約
10μg/kg体重から約1mg/kg体重であり、投
与経路、症状などが考慮される。局所投与の特異的な場
合において、用量は、好ましくは1cm2あたり約0.
1μg〜9mgで投与される。 【0113】本発明のポリペプチドおよびポリペプチド
であるアゴニストおよびアンタゴニスト化合物はまた、
インビボでのこのようなポリペプチドの発現により本発
明に従って用いられ得、これはしばしば、「遺伝子治
療」といわれる。 【0114】従って、例えば、細胞は、ポリペプチドを
コードするポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)を
用いてエクソビボで操作され得、次いで、操作された細
胞はポリペプチドで処置される患者に提供される。この
ような方法は当該分野で周知である。例えば、細胞は、
本発明のポリペプチドをコードするRNAを含むレトロ
ウイルス粒子の使用により、当該分野で公知の手順によ
って操作され得る。 【0115】同様に、細胞は、インビボでのポリペプチ
ドの発現のために、例えば、当該分野で公知の手順によ
りインビボで操作され得る。当該分野で公知のように、
本発明のポリペプチドをコードするRNAを含有するレ
トロウイルス粒子を産生するための産生細胞は、インビ
ボで細胞を操作するためおよびインビボでのポリペプチ
ドの発現のために患者に投与され得る。このような方法
による本発明のポリペプチドを投与するためのこれらの
方法および他の方法は、本発明の教示により当業者には
明らかであるはずである。例えば、細胞を操作するため
の発現ビヒクルは、レトロウイルス粒子以外のもの(例
えば、アデノウイルス)であり得る。これは、適切な送
達ビヒクルと組み合わせた後、インビボで細胞を操作す
るために使用され得る。 【0116】本明細書中上記の、誘導され得るレトロウ
イルスプラスミドベクター由来のレトロウイルスは、モ
ロニーマウス白血病ウイルス、脾壊死ウイルス、レトロ
ウイルス(例えばラウス肉腫ウイルス)、ハーベイ肉腫
ウイルス、ニワトリ白血病ウイルス、テナガザル白血病
ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、アデノウイルス、脊
髄増殖肉腫ウイルス、および哺乳動物腫瘍ウイルスを包
含するが、これらに限定されない。1つの実施態様にお
いて、レトロウイルスプラスミドベクターは、モロニー
マウス白血病ウイルスより誘導される。 【0117】ベクターは、1またはそれ以上のプロモー
ターを含有する。使用され得る適切なプロモーターは、
レトロウイルスLTR;SV40プロモーター;および
Millerら、Biotechniques、第7
巻、9号、980−990(1989)に記載されるヒ
トサイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、また
は任意の他のプロモーター(例えば、ヒストン、pol
III、およびβ−アクチンプロモーターを包含する
が、これらに限定しない真核細胞プロモーターのような
細胞プロモーター)を包含するが、これらに限定されな
い。使用され得る他のウイルスプロモーターは、アデノ
ウイルスプロモーター、チミジンキナーゼ(TK)プロ
モーター、およびB19パルボウイルスプロモーターを
包含するが、これらに限定されない。適切なプロモータ
ーの選択は、本明細書中に含まれる技術より当業者にと
って明らかである。 【0118】本発明のポリペプチドをコードする核酸配
列は、適切なプロモーターの制御下にある。使用され得
る適切なプロモーターは、以下を包含するが、これらに
限定されない:アデノウイルス主要後期プロモーターの
ようなアデノウイルスプロモーター;またサイトメガロ
ウイルス(CMV)プロモーターのような異種プロモー
ター;RSウイルス(respiratorysyn
cytial virus)(RSV)プロモーター;
MMTプロモーターのような誘導プロモーター;メタロ
チオネインプロモーター;ヒートショックプロモータ
ー;アルブミンプロモーター;ApoAIプロモータ
ー;ヒトグロブリンプロモーター;ヘルペス単純チミジ
ンキナーゼプロモーターのようなウイルスチミジンキナ
ーゼプロモーター;レトロウイルスLTR(本明細書中
上記の修飾したレトロウイルスLTRを包含する);β
−アクチンプロモーター;およびヒト増殖ホルモンプロ
モーター。プロモーターはまた、ポリペプチドをコード
する遺伝子を制御する天然のプロモーターであり得る。 【0119】レトロウイルスプラスミドベクターは、パ
ッケージング細胞株を形質導入するために使用され、プ
ロデューサー細胞株を形成する。トランスフェクトされ
得るパッケージング細胞の例は、PE501,PA31
7、ψ−2、ψ−AM、PA12、T19−14X、V
T−19−17−H2、ψCRE,ψCRIP、GP+
E−86、GP+envAm12、および本明細書中で
全体で参考として援用されるMiller、Human
Gene Therapy,第1巻、5−14頁(1
990)に記載されるDAN細胞株を包含するが、これ
らに限定されない。ベクターは、当該分野で公知の任意
の手法を通じてパッケージング細胞を形質導入し得る。
このような手法は、エレクトロポレーション、リポソー
ムの使用、およびCaPO4沈澱を包含するが、これら
に限定されない。1つの他の方法においては、レトロウ
イルスプラスミドベクターは、リポソーム内にカプセル
化され得るか、または脂質と結合し、次いで宿主に投与
され得る。 【0120】プロデューサー細胞株は、ポリペプチドを
コードする核酸配列(単数または複数)を包含する感染
性レトロウイルスベクター粒子を生じる。次いで、この
ようなレトロウイルスベクター粒子は、インビトロ、ま
たはインビボのいずれかにおいて真核細胞を形質導入す
るために使用され得る。形質導入された真核細胞は、ポ
リペプチドをコードする核酸配列(単数または複数)を
発現する。形質導入され得る真核細胞は、胚幹細胞、胚
癌細胞、および造血幹細胞、肝細胞、線維芽細胞、筋芽
細胞、ケラチノサイト、内皮細胞、ならびに気管支の上
皮細胞を包含するが、これらに限定されない。 【0121】疾患を検出するための診断アッセイの一部
として、または本発明のポリペプチドをコードする核酸
配列内の変異の存在に関する疾患に対する感受性とし
て、本発明はまた本発明の遺伝子の使用に関する。 【0122】本発明の遺伝子における変異を有する個体
は、種々の技術によりDNAレベルで検出され得る。診
断のための核酸は、患者の細胞(例えば、血液、尿、唾
液、組織生検、および剖検物質)より得られ得る。ゲノ
ムDNAは、検出のために直接使用され得るか、または
分析前にPCRを用いることにより酵素的に増幅され得
る(Saikiら、Nature、324:163−1
66(1986))。RNAあるいはcDNAもまた同
じ目的のために使用され得る。一例として、本発明のポ
リペプチドをコードする核酸に相補的なPCRプライマ
ーが、変異を同定および分析するのに使用され得る。例
えば、欠失および挿入は、正常な遺伝子型との比較にお
ける増幅された産物のサイズの変化により検出され得
る。点変異は、放射性標識されたRNAまたは、あるい
は、放射性標識されたアンチ七ンスDNA配列に、増幅
させたDNAをハイブリダイズさせることにより同定さ
れ得る。完全に対合した配列は、RNaseA消化また
は融解温度の差により、ミスマッチした二重らせんと区
別され得る。 【0123】DNA配列の相違に基づいた遺伝子試験
は、変性剤を含むかまたは含まないゲルにおけるDNA
フラグメントの電気泳動的移動度における変化の検出に
より達成され得る。小さな配列の欠損および挿入は、高
分離能ゲル電気泳動により視覚化され得る。異なる配列
のDNAフラグメントは、変性ホルムアミドグラジエン
トゲル上で区別され得る。このゲル中で、異なるDNA
フラグメントの移動度は、それらの特異的な融解温度ま
たは部分的融解温度に従い、異なる位置に、ゲル中で、
遅滞される(例えば、Myersら、Science、
230:1242(1985))。 【0124】特定の位置での配列の変化はまた、ヌクレ
アーゼ保護アッセイ(例えば、RNase保護およびS
1保護または化学的切断法(例えば、Cottonら、
PNAS、USA、85:4397−4401(198
5)))により示され得る。 【0125】従って、特定のDNA配列の検出は、例え
ば、ハイブリダイゼーション、RNase保護、化学的
切断、直接的なDNA配列決定または制限酵素の使用
(例えば、制限フラグメント長多型(RFLP))、お
よびゲノムDNAのサザンブロッティングのような方法
により達成され得る。 【0126】より慣習的なゲル電気泳動およびDNA配
列決定に加えて、変異はまた、インサイチュ分析により
検出され得る。 【0127】本発明はまた、種々の組織におけるFGF
−14タンパク質のレベルの変化を検出するための診断
アッセイに関する。なぜなら、正常コントロール組織サ
ンプルと比較したこのタンパク質の過剰発現は、細胞の
異常増殖(例えば、腫瘍)の存在を検出し得るからであ
る。宿主に由来するサンプル中のタンパク質のレベルを
検出するために使用されるアッセイは、当業者には周知
であり、そしてラジオイムノアッセイ、競合的結合アッ
セイ、ウエスタンブロット分析、ELISAアッセイ、
および「サンドイッチ」アッセイを含む。ELISAア
ッセイ(Coliganら、Current Prot
ocols in Immunology,1(2),
第6章、(1991))は、最初に本発明のポリペプチ
ドに対する抗原に特異的な抗体、好ましくはモノクロー
ナル抗体を調製することを含む。さらに、レポーター抗
体がモノクローナル抗体に対して調製される。このレポ
ーター抗体に対して、検出可能な試薬、例えば、放射
能、蛍光、またはこの実施例においては、西洋ワサビペ
ルオキシダーゼ酵素を結合させる。サンプルは宿主から
取り出され、そしてサンプル中のタンパク質と結合する
固体支持体(例えば、ポリスチレンディッシュ)上でイ
ンキュベートされる。次いで、ディッシュ上の任意の遊
離のタンパク質結合部位は、ウシ血清アルブミンのよう
な非特異的タンパク質を用いてインキュベートすること
により覆われる。次に、モノクローナル抗体は、ディッ
シュ中でインキュベートされる。この間に、モノクロー
ナル抗体は、ポリスチレンディッシュに結合された任意
の本発明のポリペプチドと結合する。全ての非結合モノ
クローナル抗体は、緩衝液を用いて洗い出される。西洋
ワサビペルオキシダーゼと結合したレポーター抗体はこ
こで、ディッシュ中に置かれ、目的のタンパク質と結合
した任意のモノクローナル抗体に対するレポーター抗体
の結合を生じる。 【0128】次いで、非付着レポーター抗体は、洗い出
される。次いで、ペルオキシダーゼ基質が、ディッシュ
に加えられ、そして所定の時間内の発色量は、標準曲線
と比較した場合、患者サンプルの所定の容量中に存在す
る本発明のポリペプチド量の測定値である。 【0129】競合アッセイが、使用され得る。ここで、
本発明のポリペプチドに特異的な抗体は、固体支持体に
付着し、そして標識FGF−13および宿主由来のサン
プルは、固体支持体上を通過され、そして例えば、液体
シンチレーションクロマトグラフィーにより検出された
標識の量は、サンプル中の本発明のポリペプチドの量と
相関し得る。 【0130】「サンドイッチ」アッセイは、ELISA
アッセイに類似する。「サンドイッチ」アッセイにおい
て、本発明のポリペプチドは固体支持体上を通過され、
そして固体支持体に付着した抗体と結合する。次いで、
第2の抗体を目的のポリペプチドと結合させる。次い
で、標識され、かつ第2の抗体に特異的な第3の抗体
は、固体支持体上を通過され、そして第2の抗体に結合
し、次いで、量が定量され得る。 【0131】本発明の配列はまた、染色体の同定に有益
である。この配列は、個々のヒト染色体の特定の位置を
特異的に標的化し、そしてその位置にハイブリダイズし
得る。さらに、現在は染色体上の特定の部位を同定する
必要がある。現在、染色体位置の標識に利用可能な実際
の配列データ(反復多型)に基づいた染色体標識試薬は
ほとんどない。本発明に従うDNAの染色体へのマッピ
ングは、これらの配列と疾患に関する遺伝子とを相関さ
せることにおける重要な第1段階である。 【0132】簡潔に述べれば、配列は、cDNAからP
CRプライマー(好ましくは15〜25bp)を調製す
ることにより染色体にマップされ得る。3’非翻訳領域
のコンピューター解析が、ゲノムDNA内で1より多い
エキソンにまたがらない、従って増幅プロセスを複雑化
しないプライマーを迅速に選択するために使用される。
次いで、これらのプライマーは、個々のヒト染色体を含
む体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニングに使用さ
れる。プライマーに対応するヒト遺伝子を含むハイブリ
ッドのみが増幅フラグメントを生じる。 【0133】体細胞ハイブリッドのPCRマッピング
は、特定の染色体に特定のDNAを割り当てるための迅
速な手順である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを
用いる本発明を使用して、特定の染色体由来のフラグメ
ントのパネルまたは類似の様式の大きなゲノムクローン
のプールを用いて部分的局在性の決定(subloca
lization)が達成され得る。染色体にマップす
るために同様に使用され得る他のマッピング計画は、イ
ンサイチュハイブリダイゼーション、標識化フロー選別
した(flow−sorted)染色体でのプレスクリ
ーニング、および染色体特異的cDNAライブラリーを
構築するためのハイブリダイゼーションによる前選択を
含む。 【0134】cDNAクローンの中期染色体スプレッド
への蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FIS
H)は、1工程で正確な染色体位置を提供するために使
用され得る。この技術は、50または60塩基という短
いcDNAで使用され得る。この技術の総説としては、
Vermaら,Human Chromosomes:
a Manual of Basic Techniq
ues,Pergamon Press,New Yo
rk(1988)を参照のこと。 【0135】一旦配列が正確な染色体位置にマップされ
ると、配列の染色体上での物理的な位置を遺伝的地図の
データと相関させられ得る。このようなデータは、例え
ば、V.McKusick,Mendelian In
heritance inManに見出される(Joh
ns Hopkins University Wel
ch Medical Libraryからオンライン
で入手可能である)。次いで、同一の染色体領域にマッ
プされる遺伝子と疾患との関係が、連鎖解析(物理的に
隣接した遺伝子の同時遺伝)により同定される。 【0136】次に、罹患個体と非罹患個体との間のcD
NAまたはゲノム配列の差異を決定する必要がある。変
異がいくつかまたはすべての罹患個体に観察されるが正
常な個体には観察されない場合、この変異は疾患の原因
因子でありそうである。 【0137】物理的マッピング技術および遺伝的マッピ
ング技術の現在の解像度では、疾患に関する染色体領域
に正確に位置決めされたcDNAは、50と500との
間の潜在的原因遺伝子の1つであり得る。(これは、1
メガベースのマッピング解像度で、そして20kbあた
り1遺伝子と仮定する。) このポリペプチド、それらのフラグメントまたは他の誘
導体、またはそれらのアナログ、あるいはそれらを発現
する細胞は、それらに対する抗体を産生させるための免
疫原として使用され得る。これらの抗体は、例えば、ポ
リクローナル抗体、またはモノクローナル抗体であり得
る。本発明はまた、キメラ抗体、単鎖抗体およびヒト化
抗体、ならびにFabフラグメント、またはFab発現
ライブラリーの産物を包含する。当該分野で公知の種々
の手順が、このような抗体およびフラグメントの産生の
ために使用され得る。 【0138】本発明の配列に対応するポリペプチドに対
して生成される抗体は、動物へのポリペプチドの直接注
射により、または動物へのポリペプチドの投与により得
られ得る。この動物は、好ましくは非ヒトである。次い
で、このようにして得られた抗体は、ポリペプチド自体
に結合する。このようにして、ポリペプチドのフラグメ
ントのみをコードする配列でさえも、天然のポリペプチ
ド全体に結合する抗体を生成するために使用され得る。
次いで、このような抗体は、そのポリペプチドを発現す
る組織からポリペプチドを単離するために使用され得
る。 【0139】モノクローナル抗体の調製のために、細胞
株の連続培養により産生される抗体を提供する任意の技
術が使用され得る。例としては、ハイブリドーマ技術
(KohlerおよびMilstein,1975,N
ature,256:495−497)、トリオーマ技
術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら,
1983,Immunology Today 4:7
2)、およびヒトモノクローナル抗体を産生するための
EBVハイブリドーマ技術(Coleら,1985,M
onoclonal Antibodies and
Cancer Therapy,Alan R.Lis
s,Inc.,77−96頁)が挙げられる。 【0140】単鎖抗体を産生するために記載された技術
(米国特許第4,946,778号)を、本発明の免疫
原性ポリペプチド産物に対する単鎖抗体を生成するため
に適合させ得る。また、トランスジェニックマウスが、
本発明の免疫原性のポリペプチド産物に対するヒト化抗
体の発現に使用され得る。 【0141】本発明を以下の実施例を参照にしてさらに
記載する;しかし、本発明はこのような実施例に限定さ
れないことが理解されるべきである。すべての部または
量は、他に明記しない限り重量基準である。 【0142】以下の実施例の理解を容易にするために、
現れる頻度の高い所定の方法および/または用語が記載
される。 【0143】「プラスミド」は、先行する小文字のpお
よび/またはそれに続く大文字および/または数字によ
り命名される。本明細書中の出発プラスミドは、市販さ
れているか、制限無く公的に入手可能であるか、または
公開された手順に従って入手可能なプラスミドから構築
され得るかのいずれかである。さらに、記載されるプラ
スミドと等価のプラスミドが当該分野で公知であり、そ
して当業者には通常明らかである。 【0144】DNAの「消化」は、DNA中の特定の配
列でのみ作用する制限酵素でそのDNAを触媒反応的に
切断することをいう。本明細書中で使用される種々の制
限酵素は、市販されており、そしてそれらの反応条件、
補因子、および他の必要条件は当業者に公知のものが使
用された。分析目的には、代表的には1μgのプラスミ
ドまたはDNAフラグメントには、約2単位の酵素が約
20μlの緩衝溶液中で使用される。プラスミド構築の
ためのDNAフラグメントを単離する目的には、代表的
には5〜50μgのDNAが20〜250単位の酵素
で、より大きな容量中で消化される。特定の制限酵素の
ための適切な緩衝液および基質量は、製造者により特定
される。37℃にての約1時間のインキュベーション時
間が通常使用されるが、しかしこれは供給者の説明書に
従って変わり得る。消化後、反応物をポリアクリルアミ
ドゲルで直接電気泳動して所望のフラグメントを単離す
る。 【0145】切断フラグメントのサイズ分離は、Goe
ddel,D.ら,NucleicAcids Re
s.,8:4057(1980)により記載された8%
ポリアクリルアミドゲルを使用して行われる。 【0146】「オリゴヌクレオチド」は、1本鎖ポリデ
オキシヌクレオチドまたは2つの相補的なポリデオキシ
ヌクレオチド鎖のいずれかをいい、これらは化学的に合
成され得る。このような合成オリゴヌクレオチドは、
5’リン酸を有さず、従ってキナーゼの存在下でリン酸
とATPとを添加しなければ別のオリゴヌクレオチドと
連結しない。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化さ
れていないフラグメントに連結する。 【0147】「連結」は、2つの2本鎖核酸フラグメン
トの間でリン酸ジエステル結合を形成するプロセスをい
う(Maniatis,Tら、前出、146頁)。他に
提供されていなければ、連結は公知の緩衝液および条件
で、大体等モル量の連結されるべきDNAフラグメント
0.5μgあたり10単位のT4 DNAリガーゼ
(「リガーゼ」)を用いて達成され得る。 【0148】記載しない限り、形質転換はGraha
m,F.およびVan der Eb,A.,Viro
logy,52:456−457(1973)の方法に
記載のように実施された。 【0149】 【実施例】(実施例1:FGF−14タンパク質の細菌
発現および精製)FGF−14をコードするDNA配列
(ATCC受託番号第97148号)を、プロセスされ
たタンパク質(−シグナルペプチド配列)の5’配列お
よび遺伝子の3’ベクター配列に対応するPCRオリゴ
ヌクレオチドプライマーを用いて最初に増幅する。遺伝
子に対応するさらなるヌクレオチドを、5’および3’
配列に添加した。5’オリゴヌクレオチドプライマー
は、配列5’GCCAGAGCATGCAGCGGCG
CGTGTGTCCCCGC3’(配列番号3)を有
し、そしてSphI制限酵素部位を含む。3’配列5’
GCCAGAAGATCTGGGGGCAGGGGGA
CTGGAAGG3’(配列番号4)は、BglII部
位に相補的な配列を有し、それに続いてFGF−14コ
ード配列の21ヌクレオチドを含む。 【0150】制限酵素部位は、細菌発現ベクターpQE
70(Qiagen、Inc.、Chatswort
h、CA91311)上の制限酵素部位に対応する。p
QE70は、抗生物質耐性(Ampr)、細菌の複製起
点(ori)、IPTG調節可能プロモーターオペレー
ター(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6−
Hisタグ、および制限酵素部位をコードする。次い
で、pQE70をNcoIおよびBglIIで消化す
る。増幅された配列をpQE70に連結し、そしてヒス
チジンタグおよびリボソーム結合部位(RBS)をコー
ドする配列とインフレームで挿入する。次いで、連結混
合物を用いて、E.coli M15/rep4(Qi
agen,Inc)株をSambrook,J.ら、M
olecular Cloning:A Labora
tory Manual,Cold Spring L
aboratoryPress,(1989)に記載の
手順により形質転換する。M15/rep4は、lac
Iリプレッサーを発現し、そしてカナマイシン耐性(K
anr)をもまた付与するプラスミドpREP4のマル
チコピーを含有する。形質転換体をLBプレート上で増
殖する能力により同定し、そしてアンピシリン/カナマ
イシン耐性コロニーを選択する。プラスミドDNAを単
離して、制限酵素分析により確認する。所望の構築物を
含有するクローンを、Amp(100μg/ml)およ
びKan(25μg/ml)の両方を補充したLB培地
における液体培養で一晩(O/N)増殖させる。O/N
培養物を用いて1:100〜1:250の比で大きな培
養物に接種する。細胞を、600の光学密度(O.D.
600)が0.4と0.6との間になるまで増殖させる。
次いで、IPTG(「イソプロピル−B−D−チオガラ
クトピラノシド」)を加えて1mMの最終濃度にする。
IPTGはlacIリプレッサーを不活性化し、P/O
リーディングを解放することによって遺伝子発現の増加
を誘導する。細胞を3〜4時間増殖させる。次いで、細
胞を遠心分離により収集する。この細胞ペレットをカオ
トロピック薬剤6MグアニジンHCl中で可溶化する。
明澄化の後、6−HIsタグを含有するタンパク質によ
る緊密な結合を可能にする条件下でのニッケルーキレー
トカラムにおけるクロマトグラフィーによって、この溶
液から可溶化FGF−14を精製する(Hochul
i,Eら、J.Chromatography 41
1:177−184(1984))。このタンパク質を
6MグアニジンHCl pH5.0でカラムから溶出
し、そして再生のために3MグアニジンHCl、100
mMリン酸ナトリウム、10mMグルタチオン(還元
型)、および2mMグルタチオン(酸化型)に調整し
た。この溶液中での12時間のインキュベーションの
後、タンパク質を10mMリン酸ナトリウムに対して透
析した。 【0151】(実施例2:バキュロウイルス発現系を用
いるFGF−14のクローニングおよび発現)全長のF
GF−14タンパク質をコードするDNA配列(ATC
C受託番号第97148号)を、遺伝子の5’および
3’配列に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマ
ーを用いて増幅した。 【0152】FGF−14の5’プライマーは、pA2
ベクターに対する配列 【0153】 【化1】 を有し、そしてBamHI制限酵素部位(太字)、それ
に続く真核細胞における翻訳の開始に効率的なシグナル
に類似する4ヌクレオチド(Kozak,M、J.Mo
l.Blol.196,947−950,(198
7))を含み、これはこの遺伝子の最初の18ヌクレオ
チドの直後に存在する(翻訳開始コドン「ATG」は下
線を付される)。pA2gpベクターに対する5’プラ
イマーは、配列 【0154】 【化2】 を有する。 【0155】3’プライマーは、配列 【0156】 【化3】 を有し、そして制限エンドヌクレアーゼXbaI(太
字)の切断部位および遺伝子の3’非翻訳配列に相補的
な22ヌクレオチドを含む。 【0157】増幅配列を、市販のキット(「Genec
lean」BIO 101 Inc.,La Joll
a,Ca.)を用いて、1%アガロースゲルより単離し
た。次いで、フラグメントを各々のエンドヌクレアーゼ
で消化し、そして再び1%アガロースゲルより精製し
た。このフラグメントをF2と称する。 【0158】ベクターpA2gp(およびpA2)(p
VL941ベクターの改変体、下記)をバキュロウイル
ス発現系を用いるタンパク質の発現のために用いる(総
説について、Summers,M.D.およびSmit
h,G.E.1987,Amanual of met
hods for baculovirus vect
ors and insect cell cultu
re procedures,Texas Agric
ultural ExperimentalStati
on Bulletin No.1555を参照のこ
と)。この発現ベクターは、Autographa c
alifornica核多角体病ウイルス(AcMNP
V)の強いポリヘドリンプロモーター、それに続く制限
エンドヌクレアーゼBamHIおよびXbaIの認識部
位を含む。シミアンウイルス(SV)40のポリアデニ
ル化部位を、効率的なポリアデニル化のために用いる。
組換えウイルスを容易に選択するために、E.coli
由来のβガラクトシダーゼ遺伝子をポリヘドリンプロモ
ーターと同方向に挿入し、その後ポリヘドリン遺伝子の
ポリアデニル化シグナルが続く。ポリヘドリン配列を、
コトランスフェクト野生型ウイルスDNAの細胞媒介性
相同組換えのためにウイルス配列で両端で隣接させる。
多くの他のバキュロウイルスベクターが、pA2の代わ
りに用いられ得る。例えば、pRG1,pAc373、
pVL941,およびpAcIM1である(Lucko
w,V.A.およびSummers,M.D.、Vir
ology,170:31−39)。 【0159】プラスミドを制限酵素で消化し、そして次
いで当該分野で公知の手順により仔ウシ腸ホスファター
ゼを用いて脱リン酸化した。次いで、上記のようにDN
Aを市販のキット(「Geneclean」BIO 1
01 Inc.,La Jolla,Ca.)を用い
て、1%アガロースゲルより単離した。このベクターD
NAをV2と称する。 【0160】フラグメントF2および脱リン酸化プラス
ミドV2を、T4 DNAリガーゼを用いて連結した。
次いで、E.coli DH5α細胞を形質転換し、そ
して各々の制限酵素を用いて、プラスミド(pBacF
GF−14)を含む細菌を同定した。クローン化フラグ
メントの配列を、DNA配列決定により確認した。 【0161】5μgのプラスミドpBacFGF−14
を、リポフェクション法(FelgnerらProc.
Natl.Acad.Sci.USA,84:7413
−7417(1987))を用いて、1.0μgの市販
の線状化したバキュロウイルス(「BaculoGol
TM baculovirus DNA」,Pharm
ingen,San Diego,CA.)とともにコ
トランスフェクトした。 【0162】1μgのBaculoGoldTMウイルス
DNAおよび5μgのプラスミドを、50μlの血清非
含有グレース培地(Life Technologie
sInc.,Gaithersburg,MD)を含む
マイクロタイタープレートの無菌ウェル中で混合した。
その後、10μlリポフェクチンおよび90μlのグレ
ース培地を添加し、混合し、そして室温にて15分間イ
ンキュベートした。次いで、そのトランスフェクション
混合物を、血清非含有グレース培地1mlを有する35
mm組織培養プレート内に播種されたSf9昆虫細胞
(ATCC CRL 1711)に滴下した。プレート
を、新たに加えられた溶液を混合するために、前後に振
とうした。次いでプレートを、27℃で5時間インキュ
ベートした。5時間後、トランスフェクション溶液をプ
レートから除去し、そして10%ウシ胎児血清を補充し
た1mlのグレース昆虫培地を添加した。プレートをイ
ンキュベーターに戻し、そして27℃で4日間培養を続
けた。 【0163】4日後、上清を回収し、そしてSumme
rsおよびSmith(前出)による記載と同様にプラ
ークアッセイを行った。改変法として、青く染色された
プラークの容易な単離を可能にする、「Blue Ga
l」(Life Technologies In
c.,Gaithersburg)を有するアガロース
ゲルを用いた。(「プラークアッセイ」の詳細な記述は
また、Life Technologies In
c.、Gaithersburg、で配布される昆虫細
胞培養法およびバキュロウイルス学の使用者ガイド(9
〜10頁)においても見い出され得る)。 【0164】ウイルスの連続希釈物を細胞に加えた4日
後、青く染色されたプラークをエッペンドルフピペット
のチップで拾った。次いで、組換えウイルスを含む寒天
を、200μlのグレース培地を含むエッペンドルフチ
ューブに再懸濁した。寒天を、簡単な遠心分離により除
去し、そして組換えバキュロウイルスを含む上清を、3
5mmディッシュに播種されたSf9細胞に感染するた
めに用いた。4日後、これらの培養ディッシュの上清を
回収し、次いで4℃で保存した。 【0165】Sf9細胞を、10%熱失活化FBSを補
充したグレース培地中で培養した。細胞を、感染多重度
(MOI)2で組換えバキュロウイルスV−FGF−1
4で感染させた。6時間後、その培地を除去し、そして
メチオニンおよびシステインを除いたSF900 II
培地(Life Technologies In
c.,Gaithersburg)に置き換えた。42
時間後、5μCiの35S−メチオニンおよび5μCiの
35Sシステイン(Amersham)を添加した。細胞
を、さらに16時間インキュベートし、その後細胞を遠
心分離により採集し、そして標識されたタンパク質をS
DS−PAGEおよびオートラジオグラフィーにより可
視化した。 【0166】(実施例3:COS細胞における組換えF
GF−14の発現)プラスミドFGF−14−HAの発
現は、以下を含むベクターpcDNA3/Amp(In
vitrogen)に由来する:1)SV40複製起
点、2)アンピシリン耐性遺伝子、3)E.coli複
製起点、4)ポリリンカー領域、SV40イントロン、
およびポリアデニル化部位が続くCMVプロモーター。
FGF−14前駆体全体およびその3’末端にインフレ
ームで融合されたHAタグをコードするDNAフラグメ
ントを、ベクターのポリリンカー領域にクローン化す
る。それゆえ、組換えタンパク質発現は、CMVプロモ
ーター下で支配される。HAタグは、以前に記載された
ようなインフルエンザ赤血球凝集素タンパク質由来のエ
ピトープに対応する(I.Wilson、H.Nima
n、R.Heighten、A Cherenson、
M.Connolly、およびR.Lerner、19
84,Cell 37,767(1984))。標的タ
ンパク質に対するHAタグの融合は、HAエピトープを
認識する抗体での組換えタンパク質の容易な検出を可能
にする。 【0167】プラスミド構築ストラテジーを以下に記載
する: FGF−14をコードするDNA配列(ATC
C受託番号第97148号)を、以下の2つのプライマ
ーを用いてPCRにより構築した:5’プライマー 【0168】 【化4】 は、BamHI部位とそれに続いて開始コドンから始ま
る18ヌクレオチドのコード配列を含む;3’配列 【0169】 【化5】 は、XhoI部位、翻訳停止コドン、HAタグ、および
FGF−14コード配列の最後の18ヌクレオチド(停
止コドンは含まない)に相補的な配列を含む。それゆ
え、PCR産物は、BamHI部位、インフレームで融
合されたHAタグが続くコード配列、HAタグに隣接す
る翻訳終了停止コドン、およびXhoI部位を含む。 【0170】PCRで増幅されたDNAフラグメントお
よびベクターpcDNA3/Ampを、各々の制限酵素
により消化し、そして連結する。連結混合物を、E.c
oliSURE株(Stratagene Cloni
ng Systems,LaJolla,CA 920
37より入手可能)に形質転換し、形質転換された培養
物をアンピシリン培地プレートに播種し、そして耐性コ
ロニーを選択する。プラスミドDNAを形質転換体から
単離し、そして正しいフラグメントの存在について制限
分析により試験する。組換えFGF−14の発現のため
に、COS細胞を、DEAE−DEXTRAN法(J.
Sambrook、E.Fritsch、T.Mani
atis、Molecular Cloning:A
Laboratory Manual,Cold Sp
ring Laboratory Press,(19
89))により発現ベクターでトランスフェクトする。
FGF−14−HAタンパク質の発現を、放射標識およ
び免疫沈降法(E.Harlow,D.Lane,An
tibodies:A LaboratoryManu
al,Cold Spring Harbor Lab
oratoryPress,(1988))により検出
する。細胞を、トランスフェクションの2日後、35S−
システインで8時間標識する。次いで培養培地を回収
し、そして細胞を界面活性剤(RIPA緩衝液(150
mM NaCl、1% NP−40、0.1% SD
S、1% NP−40、0.5% DOC、50mM
Tris(pH7.5))(Wilson,I.ら、同
上37:767(1984))で溶解する。細胞溶解物
および培養培地の両方を、HA特異的モノクローナル抗
体を用いて沈降させる。沈降したタンパク質を15%
SDS−PAGEゲルで分析する。 【0171】(実施例5:遺伝子治療を介した発現)線
維芽細胞を皮膚バイオプシーにより被験体から得る。生
じた組織を組織培養培地に置き、そして小片に分離す
る。組織の小片を、各フラスコに約10片ずつ、組織培
養フラスコの湿った表面上に置く。このフラスコを上下
に回し、堅く密封して室温で一晩放置する。室温で24
時間後、このフラスコを逆さにし、そして組織の小片を
フラスコの底に固定し、そして新鮮な培地(例えば10
%FBS、ペニシリンおよびストレプトマイシン含有H
am’s F12培地、)を添加する。次いで、これを
37℃で約1週間インキュベートする。このとき、新鮮
な培地を添加し、そして続いて、2、3日毎に培地を交
換する。さらなる2週間の培養後、線維芽細胞の単層が
出現する。この単層をトリプシン処理し、そしてより大
きなフラスコへスケールアップする。 【0172】Moloneyマウス肉腫ウイルスのロン
グターミナルリピートの側面に配置されるpMV−7
(Kirschmeier,P.T.ら、DNA,7:
219−25(1988)を、EcoRIおよびHin
dIIIで消化し、そして続いて牛腸ホスファターゼで
処理する。線状化ベクターをアガロースゲル上で分画
し、そしてガラスビーズを用いて精製する。 【0173】本発明のポリペプチドをコードするcDN
Aを、それぞれ各5’および3’末端配列に対応するP
CRプライマーを用いて増幅する。5’プライマーはE
coRI部位を含有し、そして3’プライマーはHin
dIII部位を含有する。等量のMoloneyマウス
肉腫ウイルス線状化骨格とEcoRIおよびHidII
Iフラグメントとを、T4 DNAリガーゼの存在下に
共に加える。生じた混合物を2つのフラグメントの結合
のために適切な条件下に維持する。この結合混合物を用
いて細菌HB101を形質転換し、次いで、ベクターが
適切に挿入された目的の遺伝子を有することを確認のた
めに、これをカナマイシン含有アガー上にプレートす
る。 【0174】アンフォトロピックpA317またはGP
+am12パッケージング細胞を、10%ウシ血清(C
S)、ペニシリンおよびストレプトマイシン含有ダルベ
ッコ改変イーグル培地(DMEM)中でコンフルエント
な密度まで組織培養で増殖する。次いで、遺伝子を含有
するMSVベクターを培地に添加し、そしてパッケージ
ング細胞をベクターで形質導入する。このパッケージン
グ細胞は、遺伝子を含有する感染ウイルス粒子を産生す
る(このパッケージング細胞はプロデューサー細胞とい
われる)。 【0175】形質導入されたプロデューサー細胞に新鮮
な培地を添加し、そして続いて、この培地をコンフルエ
ントなプロデューサー細胞の10cmプレートから回収
する。感染ウイルス粒子を含有する使用した培地を、ミ
リポアフィルターを通して濾過して未接着のプロデュー
サー細胞を取り除き、次そしていでこの培地を線維芽細
胞の感染に使用する。培地を線維芽細胞のサブコンフル
エントなプレートから取り除き、プロデューサー細胞由
来培地に素早く置き換える。この培地を除去し、そして
新鮮な培地に置き換える。ウイルスの力価が高い場合、
次いで、実質的にすべての線維芽細胞が感染され、そし
て選択の必要はない。ウイルス力価が非常に低い場合、
次いでneoまたはhisのような選択マーカーを有す
るレトロウイルスベクターを使用することが必要であ
る。 【0176】次いで、単独でまたはサイトデックス(c
ytodex)3マイクロキャリアビーズ上でコンフル
エントに増殖した後で、操作された線維芽細胞を宿主に
注入する。この線維芽細胞はタンパク質産物を産生す
る。 【0177】本発明の多数の改変および種々の変化が上
記の教示より明らかであり得、そしてそれゆえ、添付の
請求の範囲の範囲内で特に記載のない限りは本発明は実
施され得る。 【0178】以下の図面は、単に本発明の特別な実施態
様を例示するものであり、そしていかなる手段において
も本発明の範囲は限定されない。 【0179】 【発明の効果】本発明は、新規の成熟ポリペプチド、な
らびに生物学的に活性で、かつ診断または治療に有用な
そのフラグメント、アナログ、およびそれらの誘導体を
提供する。 【0180】 【配列表】 【0181】 【表1】
【図面の簡単な説明】 【図1A】図1Aは、FGF−14のcDNA配列、お
よび対応するFGF−14の推定アミノ酸配列を示す。
最初の26アミノ酸残基は推定のリーダー配列を表す。 【図1B】図1Bは、FGF−14のcDNA配列、お
よび対応するFGF−14の推定アミノ酸配列を示す
(図1Aの続きである)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597018381 9410 Key West Avenue, Rockville, Marylan d 20850, United State s of America (72)発明者 ジョン エム. グリーン アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ガイザーズバーグ, ダイアモンド ド ライブ 872 (72)発明者 パトリック ジェイ. ディロン アメリカ合衆国 メリーランド 20879, ガイザーズバーグ, ボックスベリー テラス 7508 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA80 CA04 DA02 DA06 EA02 EA04 GA13 HA01 HA17 4H045 AA10 AA20 BA10 CA40 FA74 GA01 GA26

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 単離されたポリヌクレオチドであって、
    以下; (a)図1Aおよび図1Bに示すアミノ酸−26〜アミ
    ノ酸199配列を含有するポリペプチドをコードするポ
    リヌクレオチド; (b)図1Aおよび図1Bに示すアミノ酸1〜アミノ酸
    199配列を含有するポリペプチドをコードするポリヌ
    クレオチド; (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブ
    リダイズし得、そして該ポリヌクレオチドと少なくとも
    70%同一であるポリヌクレオチド;および (d)
    (a)、(b)または(c)のポリヌクレオチドのポリ
    ヌクレオチドフラグメントからなる群から選択されるメ
    ンバーを含む、単離されたポリヌクレオチド。
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