JP2003045817A - 基板の熱処理装置 - Google Patents

基板の熱処理装置

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JP2003045817A JP2001227978A JP2001227978A JP2003045817A JP 2003045817 A JP2003045817 A JP 2003045817A JP 2001227978 A JP2001227978 A JP 2001227978A JP 2001227978 A JP2001227978 A JP 2001227978A JP 2003045817 A JP2003045817 A JP 2003045817A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板を高温側において急速に冷却させること
ができる装置を提供する。 【解決手段】 熱処理炉内に保持された基板Wの下面と
熱処理炉の下部炉壁44との間に可動介挿板52を配設
し、熱処理後に基板を冷却する時に、可動介挿板を基板
に近接させてその上面と基板下面との間にガス通路88
が形成されるようにし、ガス供給管56を通ってガス通
路に冷却用気体を導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱処理炉内へ半
導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク
用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、「基板」と
称す)の基板を1枚ずつ搬入し光照射により基板を加熱
して熱処理する基板の熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程においては、
ランプアニール装置やCVD装置などのように、熱処理
炉内へ基板、例えば半導体ウエハを1枚ずつ搬入し基板
に光を照射するなどしてウエハを加熱し熱処理する枚葉
式の熱処理装置が、各種の工程で広く使用されている。
【0003】ところで、半導体デバイスの高集積化を図
るためには、デバイスの微細化と共に高速動作化は重要
な因子である。例えばダイオードの高速動作化には、P
N接合の深さを浅くする必要があるので、ウエハに注入
されたB、As、P等のイオンを、それが拡散しない状
態で電気的に活性化させる必要がある。そのためには、
ウエハをイオンの活性化温度まで高速で昇温(例えば1
50℃/秒)させ、昇温後に、イオンが拡散しない温度
までウエハを急速に冷却させる装置が必要になる。
【0004】ランプアニール装置は、上記のような必要
性から開発されたものであるが、このランプアニール装
置におけるウエハの冷却には、従来、加熱源であるラン
プを消灯させて自然冷却する方法が採られていた。ま
た、熱処理が終わったウエハを内部に保持した熱処理炉
の外壁面に向かって圧縮空気や窒素等をガス噴射装置の
ノズルから吹き出させ、熱処理炉の炉壁を冷却させて炉
内のウエハを間接的に冷却する方法も行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウエハ
を自然冷却させる方法では、ウエハを急速に冷却させる
ことは難しい。また、熱処理炉の炉壁を冷却させて炉内
のウエハを間接的に冷却する方法は、ウエハを炉内から
の取出し温度(例えば300℃〜500℃)まで速やか
に冷却させることによってスループットを向上させるこ
とを主な目的としたものであり、この方法では、イオン
の拡散が抑制される程度にウエハを急速冷却させること
は困難である。すなわち、ウエハ上で浅いPN接合を形
成するためには、低電圧イオン注入機を使用して必要量
のイオンをウエハに浅く注入し、続いて行われる熱処理
においてウエハをイオンの活性化温度(例えば1000
℃)まで高速で昇温させた後、イオンの拡散が極力抑え
られる温度(約700℃程度)まで短時間でウエハを冷
却させる必要がある。ところが、ウエハを間接的に冷却
させる従来の方法では、主として低温側における冷却速
度を大きくし、取出し温度までウエハを冷却させる時間
を短縮することはできるが、高温側においては、イオン
の拡散が極力抑えられる温度までウエハを冷却させる時
間を短くすることができない。
【0006】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、基板を高温側において急速に冷却さ
せることができる基板の熱処理装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
少なくとも上部の炉壁が光透過性材料で形成され、内部
に基板が搬入されて保持される熱処理炉と、この熱処理
炉内に保持された基板の少なくとも上面に対向して配設
され、前記光透過性材料で形成された炉壁を通して基板
に光を照射して加熱する加熱手段と、を備えた基板の熱
処理装置において、前記熱処理炉内に保持された基板の
下面と前記熱処理炉の下部炉壁との間に介在して配設さ
れ、基板下面との間に冷却用気体の通路を形成するため
の介挿板と、基板下面と前記介挿板の上面との間に形成
された前記通路に冷却用気体を流す冷却用気体供給手段
と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1記載の熱
処理装置において、前記介挿板が、前記熱処理炉内に保
持された基板に近接して基板下面との間に冷却用気体の
通路を形成する冷却位置と前記熱処理炉の下部炉壁と接
触または近接する待機位置との間で往復移動可能に支持
された可動板であり、その可動板を往復移動させる駆動
手段を備えたことを特徴とする。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1または請
求項2記載の熱処理装置において、前記冷却用気体供給
手段の気体吹出し口を前記介挿板の中心部に形設したこ
とを特徴とする。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項3記載の熱
処理装置において、前記介挿板の上面側に、前記気体吹
出し口から噴出した冷却用気体が基板の中心部下面へ直
接に当たらないようにする遮蔽板部を形設するととも
に、前記気体吹出し口から噴出した冷却用気体を放射状
に外周方向へ導く複数の通気溝を等配して形設したこと
を特徴とする。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項1ないし請
求項4のいずれかに記載の熱処理装置において、前記介
挿板が石英ガラスで形成されたことを特徴とする。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項1ないし請
求項5のいずれかに記載の熱処理装置において、前記冷
却用気体供給手段によって基板の下面と前記介挿板の上
面との間の前記通路に流される冷却用気体がヘリウムガ
スであることを特徴とする。
【0013】請求項1に係る発明の熱処理装置において
は、加熱手段により、熱処理炉内に保持された基板に光
が照射されて加熱され、基板が熱処理される。熱処理が
終了すると直ちに、加熱手段による基板の加熱が止めら
れるとともに、それとほぼ同時に、基板の下面と介挿板
の上面との間に形成された通路に冷却用気体供給手段に
よって冷却用気体が流される。この冷却用気体により基
板の熱量が急激に奪われて、基板が高温側において急速
に冷却させられる。
【0014】請求項2に係る発明の熱処理装置では、基
板の熱処理が行われている間、可動板である介挿板は、
熱処理炉の下部炉壁と接触または近接する待機位置に停
止しており、熱処理が終了して基板の加熱が止められる
とほぼ同時に、介挿板は、駆動手段によって待機位置か
ら冷却位置の方へ移動させられ、基板に近接して基板下
面との間に冷却用気体の通路を形成する。
【0015】請求項3に係る発明の熱処理装置では、冷
却用気体は、介挿板の中心部に形設された気体吹出し口
から基板下面と介挿板上面との間の通路内へ噴出し、そ
の通路内を外周方向に向かって流れる。
【0016】請求項4に係る発明の熱処理装置では、介
挿板の気体吹出し口から噴出した冷却用気体は、遮蔽板
部に吹き付けられた後に遮蔽板部に沿って横方向に流れ
を変える。したがって、気体吹出し口から噴出した冷却
用気体が基板の中心部下面へ直接に当たらないので、基
板の中心部が局部的に冷却されることが防止される。そ
して、冷却用気体は、介挿板に形成された複数の通気溝
を通って放射状に外周方向へ流れる。このように等配さ
れた複数の通気溝を通って冷却用気体が均等に流れるこ
とにより、基板が均一に冷却されることになる。
【0017】請求項5に係る発明の熱処理装置では、介
挿板が石英ガラスで形成されているので、基板と熱処理
炉の下部炉壁との間に介挿板が介在していても、熱処理
炉の下部炉壁面で行われる放射温度計等による基板や基
板支持部材の温度計測に支障を生じない。
【0018】請求項6に係る発明の熱処理装置では、冷
却用気体として熱伝導率の大きいヘリウムガスが基板下
面と介挿板上面との間の通路に流されるので、冷却効果
が上がる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
について図面を参照しながら説明する。
【0020】図1は、この発明の実施形態の1例を示
し、半導体ウエハ等の基板の熱処理装置の1つであるラ
ンプアニール装置の概略構成を切断端面で示す図であ
る。
【0021】このランプアニール装置は、基板Wの搬入
および搬出を行なうための開口12を有する熱処理炉1
0を備えている。熱処理炉10の開口12は、シャッタ
14によって開閉自在に閉塞される。熱処理炉10の少
なくとも上部の炉壁は、光入射窓16となっている。熱
処理炉10の反応室18と加熱源であるランプハウス2
0(詳細は図示せず)との間の隔壁である光入射窓16
は、赤外線透過性を有する材料、例えば石英ガラスによ
って形成され、ランプハウス20のランプから照射され
た輻射光を効率良く透過させる。この光入射窓16は、
取り外すことができるように石英ガラス製の窓ホルダ2
2に組み込まれ、O−リング24によりシールされて反
応室18の上部に配設される。
【0022】また、図示していないが、熱処理炉10の
開口12と対向する面側には、基板Wを水平姿勢で支持
する支持アームを有し熱処理前の基板Wをアライメント
ユニットから熱処理炉10内へ搬入し熱処理後の基板W
を熱処理炉10内から搬出する基板搬出入装置が配設さ
れている。
【0023】熱処理炉10の内部には、炭化珪素(Si
C)などによって形成された基板支持リング26が配設
され、基板支持リング26は、石英ガラスで形成された
基板支持円筒ホルダ28の上端部に水平姿勢で固着され
ている。基板支持円筒ホルダ28は、基板Wの水平状態
を調節するためのアジャスタ30を介して基板回転機構
32上に保持されている。そして、基板Wは、基板支持
リング26上に支持され、基板回転機構32によって回
転させられるようになっている。また、基板Wの下面に
当接して基板Wを支持する複数本、例えば3本の支持ピ
ン34を有しそれら支持ピン34を上下方向へ往復移動
させる基板押し上げ機構36が設けられている。
【0024】熱処理前の基板Wは、基板搬出入装置の支
持アームに支持されて熱処理炉10内へ搬入され、基板
押し上げ機構36の上昇した支持ピン34上へ移し替え
られた後、支持ピン34が下降することにより、基板支
持リング26上に載置され水平姿勢で支持される。ま
た、熱処理後の基板Wは、基板押し上げ機構36の支持
ピン34が上昇することにより、基板支持リング26上
から浮上させられた後、支持ピン34上から基板搬出入
装置の支持アーム上へ移し替えられ、基板搬出入装置に
より熱処理炉10内から搬出される。
【0025】また、熱処理炉10の内部には、基板支持
リング26上に支持された基板Wの上面に対向して、赤
外線透過性を有する材料、例えば石英ガラスによって形
成され複数個のガス吹出し孔が穿設されたシャワープレ
ート38が配設されている。このシャワープレート38
と光入射窓16との間は、反応ガスが導入されるガス導
入室40となっており、ガス導入室40は、ガス導入路
42を通して反応ガス供給源に流路接続されている。そ
して、反応ガス供給源から供給されガス導入室40内に
導入された反応ガスは、シャワープレート38の複数個
のガス吹出し孔を通って基板支持リング26上の基板W
の上面全体へ均等に吹き出すようになっている。
【0026】熱処理炉10の下部炉壁は、反射板44に
よって構成されている。反射板44は、ステンレス鋼で
形成されており、基板Wと対向する面は、高反射率を得
るために鏡面に研磨されている。反射板44には、内部
に冷却水の通路46が形設されており、反射板44は、
通路46内に冷却水が流されることにより冷却されるよ
うになっている。この反射板44には、2種類の放射温
度計、すなわち、支持リング温度検出用放射温度計48
と基板温度検出用放射温度計50とが取着されている。
支持リング温度検出用放射温度計48は、基板支持リン
グ26上の基板Wの外周縁から5mm程度外方側の位置
に焦点が当たるように設置されている。基板温度検出用
放射温度計50は、複数位置、例えば基板Wのほぼ中央
に相当する位置、基板Wの半径に相当する位置および基
板Wの外周に相当する位置にそれぞれ取り付けられてい
る。
【0027】反射板44の、基板Wに対向する面側に
は、可動介挿板52が配設されている。可動介挿板52
は、例えば石英ガラスによって形成されている。この可
動介挿板52の下面側には、反射板44の外壁面側に取
り付けられた複数の昇降駆動用エアーシリンダ54の作
動ロッドの上端部がそれぞれ固着されている。そして、
可動介挿板52は、エアーシリンダ54によって上下方
向に高速で移動させられ、基板支持リング26上の基板
Wの下面と近接する上部の冷却位置と反射板44と接触
または近接する待機位置との間を往復移動する。この可
動介挿板52が上部の冷却位置に移動したときに、基板
Wの下面と可動介挿板52との間に狭いガス通路が形成
される。
【0028】また、可動介挿板52には、その上面側に
ガス吹出し口が開口した(詳細な構造については後述す
る)ガス供給管56が一体に連接されている。ガス供給
管56は、反射板44の中央位置を貫通し、気密状態を
保持しつつ上下方向に摺動可能に配設されている。この
ガス供給管56は、冷却用気体供給装置(図示せず)に
接続されている。冷却用気体としては、ヘリウムガスな
どの熱伝導率の大きいものを使用すると冷却効果を上げ
るのに有利であるが、それら以外の気体を使用しても差
し支えない。ここでは、冷却用気体としてヘリウムガス
を用いることとし、ヘリウムガス供給装置から冷却され
たヘリウムガスがガス供給管56を通って供給されるよ
うにする。そして、エアーシリンダ54およびヘリウム
ガス供給装置を制御するコントローラ(図示せず)が設
けられており、基板Wの熱処理が終了してランプハウス
20のランプが消灯させられると同時もしくはその前後
に、コントローラからの制御信号により、エアーシリン
ダ54が作動させられて、可動介挿板52が待機位置か
ら冷却位置へ高速で移動させられるとともに、可動介挿
板52の移動と同時もしくはその直前にヘリウムガス供
給装置が作動させられて、ガス供給管56を通って基板
Wの下面と可動介挿板52との間のガス通路にヘリウム
ガスが導入されるようになっている。
【0029】これらの反射板44ならびに可動介挿板5
2およびエアーシリンダ54の他、基板回転機構32、
アジャスタ30、基板支持円筒ホルダ28、基板支持リ
ング26などは、一体的に金属ベローズ58に連結され
ており、反射板等上下機構60によって駆動され、これ
により、反応室18の容積が変化させられる構造となっ
ている。この容積の変化は、基板Wの位置によって基板
上段位置A、基板中段位置Bおよび基板下段位置Cの3
段階がある。基板上段位置Aは、基板Wの熱処理時の位
置であり、基板中段位置Bは、基板Wと可動介挿板52
との間に溜まっているガスをパージする位置であり、基
板下段位置Cは、熱処理炉10内に基板Wを出し入れす
る位置である。
【0030】熱処理炉10の上部には、基板Wの熱処理
時の排気を行うための上段排気口62が形設されてい
る。そして、基板Wの熱処理中には、反応ガスは、ガス
供給管42を通ってガス導入室40内に導入され、シャ
ワープレート38の複数個のガス吹出し孔から基板支持
リング26上の基板Wの上面全体へ吹き出した後、基板
Wの外周から基板支持リング26の上面を通り、上段排
気口62から熱処理炉10外へ排出される。
【0031】また、上段排気口62の下側に、基板中段
位置Bにおいて基板Wと可動介挿板52との間に溜まっ
ているガスをパージするために、反応ガスを熱処理10
内へ導入するパージガス導入口64が形設されている。
さらに、パージガス導入口64の下側に中段排気口66
が形設されている。中段排気口66は、反応室18と基
板回転機構32周りとをガスの流れで分離するために設
けている。すなわち、反応室18内のガス(時には腐食
性ガスの場合もある)が基板回転機構32周りに流れ込
まないように、また基板回転機構32周りのガス(粒子
状ゴミも含む)が反応室18内へ舞い上がらないよう
に、中段排気によって調節しながらガスを排気してい
る。
【0032】また、基板回転機構32や金属ベローズ5
8などから排出される可能性のある粒子状ゴミを速やか
に熱処理炉10外へ排気するために、ガスパージ口68
および下段排気口70が形設されている。ガスパージ口
68からは通常窒素ガスが導入され、反射板44の上下
移動に伴って反応室18の空間容積が増減することによ
り、反応室18内のガスが基板回転機構32周りに流れ
たり、また逆に基板回転機構32周りのガスが反応室1
8内へ流れ込むのを防止するように、反応室18の空間
容積の増減に合わせて導入ガス流量を調節している。
【0033】さらに、シャッタ14の開閉に伴う基板搬
出入用の開口12から反応室18への大気の巻き込みを
防止するため、パージガス導入口64から熱処理炉10
内へ導入された窒素ガス等のパージガスが炉口方向へ流
れるようにする炉口排気口72が設けられている。
【0034】図1中の符号74は、反射板等上下機構6
0によって上下方向へ移動させられる基板Wが基板上段
位置Cを超えてさらに上昇しないようにするためのスト
ッパである。また、符号76は、基板Wが基板上段位置
Cで熱処理されている時に放射温度計48、50にラン
プハウス20からのランプ光が回り込まないようにラン
プの迷光を遮断するための遮光リングであり、この遮光
リング76は、SiC等で環状に形成されている。
【0035】次に、可動介挿板52の構成の1例を図3
ないし図5に基づいて説明する。図3は、可動介挿板5
2の斜視図であり、図4は、可動介挿板52の中央部分
を拡大して示す部分平面図であり、図5は、図4のV−
V矢視断面図である。
【0036】可動介挿板52の上面は、基板支持リング
26上に支持された状態における基板Wの下面と基板支
持リング26の下面との段差に対応するように、段付き
面に形成されている。そして、僅かに高く形成された円
形の上段面78に、放射状に複数本、図示例では8本の
通気溝80が等配して形設されている。また、上段面7
8の中央部には、円形のガス導入孔82が形設されてお
り、ガス導入孔82と各通気溝80とがそれぞれ連通し
ている。ガス導入孔82の底面部には、ガス供給管56
のガス吹出し口84が開口している。また、ガス導入孔
82の上部は、遮蔽板部86によって閉塞されている。
【0037】図3ないし図5に示した構成の可動介挿板
52では、ガス供給管56を通って供給されガス吹出し
口84からガス導入孔82内へ上向きに噴出したヘリウ
ムガスは、遮蔽板部86に吹き付けられた後に遮蔽板部
86に沿って横方向に流れを変えることになる。このた
め、気体吹出し口84から噴出したヘリウムガスが基板
Wの中心部下面へ直接に当たることがない。したがっ
て、基板Wの中心部が局部的に急速に冷却される、とい
った不都合を無くすことができる。そして、ガス導入孔
82内へ導入されたヘリウムガスは、ガス導入孔82内
から各通気溝80内へそれぞれ流入し、複数の通気溝8
0を通って放射状に外周方向へ流れることになる。
【0038】上記した構成を有するランプアニール装置
において、基板Wの熱処理は、ランプハウス20のラン
プから基板Wに光が照射されて基板Wが加熱され、通常
通り行われる。この熱処理の以前から熱処理中を通し
て、図2に部分拡大断面図を示すように、可動介挿板5
2は、二点鎖線で示すように反射板44と接触または近
接する待機位置に停止している。そして、可動介挿板5
2は、水冷された反射板44とほぼ同じ温度、例えば3
0℃〜50℃の温度に冷却されている。
【0039】基板Wの温度が目標温度、例えば1000
℃に到達して熱処理が終了すると、エアーシリンダ54
を作動させて、可動介挿板52を素早く上昇させ、実線
で示すように可動介挿板52を冷却位置に停止させる。
このとき、基板Wの下面と可動介挿板52の上面との間
に狭い隙間、例えば1mm以下、好ましくは0.7mm
〜0.3mmの隙間からなるガス通路88が形成され
る。また、可動介挿板52の移動と同時あるいはその直
前もしくは直後にヘリウムガス供給装置を作動させて、
ガス供給管56を通って基板Wの下面と可動介挿板52
との間のガス通路88にヘリウムガスを導入する。さら
に、可動介挿板52の移動およびガス通路88へのヘリ
ウムガスの導入と同時もしくはその前後に、ランプハウ
ス20のランプへの電力供給を停止してランプを消灯さ
せる。
【0040】基板Wの下面と可動介挿板52との間のガ
ス通路88に導入されたヘリウムガスは、ガス通路88
内を放射状に外周方向へ流れ、このヘリウムガスによっ
て基板Wの熱量が急激に奪われる。また、基板支持リン
グ26上の基板Wに低温の可動介挿板52が近接するこ
とにより、可動介挿板52が基板Wの熱量を急激に奪
う。このようにして、基板Wは高温側において急速に冷
却させられる。そして、基板Wの温度が所定温度、例え
ば700℃以下まで下降すると、ヘリウムガスの導入を
停止させ、その後に熱処理炉10内へ窒素ガスを導入し
てヘリウムガスをパージする。また、エアーシリンダ5
4を作動させて、可動介挿板52を冷却位置から待機位
置へ戻し、処理を終了する。図6に、以上の一連の操作
過程のフローチャートの1例を示す。
【0041】なお、上記した実施形態では、反射板44
の内部に冷却水の通路46を形設して反射板44が冷却
されるようにし、待機位置にある可動介挿板52が反射
板44と接触または近接することにより、可動介挿板5
2が反射板44によって冷却されるような構成とされて
いるが、待機位置において可動介挿板52を冷却させる
構成を備えている必要は特に無い。
【0042】
【発明の効果】請求項1に係る発明の基板の熱処理装置
を使用すると、基板を高温側において急速に冷却させる
ことができ、例えばダイオードの製造プロセスにおい
て、基板をイオンの活性化温度まで高速で昇温させた後
に、イオンが拡散しない温度まで基板を急速に冷却させ
ることが可能になる。
【0043】請求項2に係る発明の熱処理装置では、可
動板である介挿板が待機位置から冷却位置へ移動して基
板に近接することにより、基板下面との間に狭い通路を
形成することができる。
【0044】請求項3に係る発明の熱処理装置では、冷
却用気体を基板の中心部から外周方向に向かって流すこ
とができる。
【0045】請求項4に係る発明の熱処理装置では、基
板の中心部が局部的に冷却されることを防止し、また、
複数の通気溝を通って冷却用気体を均等に流すことによ
り、基板を均一に冷却することができる。
【0046】請求項5に係る発明の熱処理装置では、基
板と熱処理炉の下部炉壁との間に介挿板が介在しても、
熱処理炉の下部炉壁面で行われる放射温度計等による基
板や基板支持部材の温度計測に支障を生じることがな
い。
【0047】請求項6に係る発明の熱処理装置では、冷
却効果を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の1例を示し、基板の熱処
理装置の1つであるランプアニール装置の概略構成を切
断端面で示す図である。
【図2】図1に示した装置の一部を拡大した縦断面図で
ある。
【図3】図1に示した装置の構成要素の1つである可動
介挿板の構成の1例を示す斜視図である。
【図4】図3に示した可動介挿板の中央部分を拡大して
示す部分平面図である。
【図5】図4のV−V矢視断面図である。
【図6】図1に示したランプアニール装置を使用して行
われる基板の熱処理操作の1例を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10 熱処理炉 12 基板搬出入用の開口 14 シャッタ 16 光入射窓 18 反応室 20 ランプハウス 26 基板支持リング 28 基板支持円筒ホルダ 30 アジャスタ 32 基板回転機構 36 基板押し上げ機構 38 シャワープレート 40 ガス導入室 42、56 ガス供給管 44 熱処理炉の下部炉壁をなす反射板 46 冷却水の通路 48、50 放射温度計 52 可動介挿板 54 昇降駆動用エアーシリンダ 58 金属ベローズ 60 反射板等上下機構 62、66、70 排気口 64 パージガス導入口 68 ガスパージ口 72 炉口排気口 78 可動介挿板の上段面 80 通気溝 82 ガス導入孔 84 ガス吹出し口 86 遮蔽板部 88 ガス通路 W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 俊幸 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 高橋 光和 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも上部の炉壁が光透過性材料で
    形成され、内部に基板が搬入されて保持される熱処理炉
    と、 この熱処理炉内に保持された基板の少なくとも上面に対
    向して配設され、前記光透過性材料で形成された炉壁を
    通して基板に光を照射して加熱する加熱手段と、を備え
    た基板の熱処理装置において、前記熱処理炉内に保持さ
    れた基板の下面と前記熱処理炉の下部炉壁との間に介在
    して配設され、基板下面との間に冷却用気体の通路を形
    成するための介挿板と、 基板下面と前記介挿板の上面との間に形成された前記通
    路に冷却用気体を流す冷却用気体供給手段と、をさらに
    備えたことを特徴とする基板の熱処理装置。
  2. 【請求項2】 前記介挿板が、前記熱処理炉内に保持さ
    れた基板に近接して基板下面との間に冷却用気体の通路
    を形成する冷却位置と前記熱処理炉の下部炉壁と接触ま
    たは近接する待機位置との間で往復移動可能に支持され
    た可動板であり、その可動板を往復移動させる駆動手段
    を備えた請求項1記載の基板の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却用気体供給手段の気体吹出し口
    が前記介挿板の中心部に形設された請求項1または請求
    項2記載の基板の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 前記介挿板の上面側に、前記気体吹出し
    口から噴出した冷却用気体が基板の中心部下面へ直接に
    当たらないようにする遮蔽板部が形設されるとともに、
    前記気体吹出し口から噴出した冷却用気体を放射状に外
    周方向へ導く複数の通気溝が等配して形設された請求項
    3記載の基板の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 前記介挿板が石英ガラスで形成された請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板の熱処理
    装置。
  6. 【請求項6】 前記冷却用気体供給手段によって基板の
    下面と前記介挿板の上面との間の前記通路に流される冷
    却用気体がヘリウムガスである請求項1ないし請求項5
    のいずれかに記載の基板の熱処理装置。
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