JP2003024703A - 飲料抽出装置 - Google Patents
飲料抽出装置Info
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Abstract
なう。 【解決手段】金属管のらせんコイルからなる加熱管1に
加熱電源4から通電しながら、水ポンプ2により水を送
り込み、通電による金属管1の発熱により水を加熱して
湯を沸かし、この湯を水ポンプ2の吐出圧で飲料抽出器
3に押し込んで飲料を抽出する。内径数ミリの金属管か
らなる加熱管1は数気圧以上の圧力に耐え、水ポンプ2
に高圧ポンプを使用すれば容易に高圧の湯が得られると
ともに、金属管1で沸かした湯を直接飲料抽出器3に送
入するので湯が冷めず、エスプレッソのような高温高圧
を要する飲料を風味よく抽出することができる。
Description
葉などの飲料原料に湯を通して飲料を加圧抽出する装置
に関し、特にエスプレッソのように数気圧以上の高圧で
飲料を抽出するのに適した装置に関する。
沸かして貯蔵しておき、この湯を飲料抽出時に空気圧あ
るいはピストンで加圧して飲料原料に通し、飲料を抽出
するものが知られており、コーヒー自動販売機などに用
いられている。
従来の飲料抽出装置は、湯が貯湯タンクから配管系統や
加圧室などを通して飲料原料に到達するまでに冷めるこ
とが避けられず、風味のよい熱い飲料を抽出することが
困難であった。また、空気圧やピストンによる湯の加圧
では、高い抽出圧力を得るには無理があり、従って湯を
通す原料粉の粒度をあまり細かくできないため、微細な
粉末原料を用いたエスプレッソなどの飲料の抽出には必
ずしも適していなかった。
を用いて高品質の飲料を容易に抽出できるようにするこ
とにある。
なる加熱管に水を通しながら通電し、この通電により発
熱した加熱管で加熱して沸かした湯を飲料抽出器に送り
込んで飲料を抽出するものである。すなわち、この発明
の飲料抽出装置は、一端に水が流入する水入口を有し、
他端に湯又は水蒸気が流出する湯出口を有する金属管か
らなる加熱管と、前記水入口に接続された水ポンプと、
前記加熱管の湯出口に接続され、収容した飲料原料に湯
を接触させてフィルタを通して飲料を抽出する飲料抽出
器と、前記加熱管に通電する加熱電源と、この加熱電源
から供給する電力及び前記水ポンプから供給する水の流
量を制御する手段とを備え、前記水ポンプにより給水し
ながら前記加熱管に通電し、この通電による前記加熱管
の発熱により前記水を加熱して湯を沸かし、この湯を前
記水ポンプの吐出圧で前記抽出器に押し込み、前記飲料
原料から定量の飲料を抽出して前記抽出口から送り出し
た後、前記給水及び通電を停止するものである(請求項
1)。
熱管で沸かした湯を直に飲料抽出器に供給するので、湯
が冷めることがない。また、加熱管は内径数mmの金属
管で構成できるので高圧に耐え、例えば8気圧(ゲージ
圧、以下、同じ。)以上の高圧を飲料抽出器に容易に加
えることができる。更に、水ポンプの流量と加熱管に供
給する電力を適切に制御することにより、湯温を自在に
コントロールすることができ、必要により100℃以上
の過熱蒸気を飲料抽出器に送り込むこともできる。
圧で飲料抽出圧力を発生させるものであるが、飲料抽出
圧力は蒸気圧から得ることも可能である。そのようなこ
の発明の飲料抽出装置は、一端に水が流入する水入口を
有し、他端に湯又は水蒸気が流出する湯出口を有する金
属管からなり、前記水入口から前記湯出口に向って上向
きに設置された加熱管と、一端に湯又は水蒸気が流入す
る湯入口を有し、他端に湯又は水蒸気が流出する湯出口
を有する管からなり、前記湯入口から前記湯出口に向っ
て下向きに設置されるとともに、前記湯入口が前記加熱
管の湯出口に接続された送湯管と、前記加熱管の水入口
に逆止弁を介して接続された水ポンプと、前記加熱管の
湯出口に接続され、装填された飲料原料に湯を接触させ
てフィルタを通して飲料を抽出する飲料抽出器と、前記
加熱管に通電する加熱電源と、この加熱電源から供給す
る電力及び前記水ポンプから供給する水の流量を制御す
る手段とを備え、前記水ポンプにより水を供給しながら
前記加熱管に通電し、この通電による前記加熱管の発熱
により前記水を加熱して湯を沸かし、この湯を前記送湯
管に一時蓄えるとともに、前記水ポンプからの給水が定
量に達したら給水を停止して前記加熱管内の水を沸騰さ
せ、生じた蒸気圧で前記送湯管内の湯を前記抽出器に押
し込み、前記飲料原料から定量の飲料を抽出して前記抽
出口から送り出した後、前記通電を停止するものとする
(請求項2)。
属管内の水を沸騰させた水蒸気で湯を飲料抽出器に押し
込むので、水ポンプとして高価な高圧ポンプを用いる必
要がない。水ポンプ側への水の逆流は、逆止弁により阻
止される。
は、湯溜りを設けるのがよい(請求項3)。給水の沸騰
による水蒸気圧の発生において、加熱管に水があれば水
蒸気圧と水蒸気温度との間には正確な相関があり、例え
ば、水蒸気圧0気圧(大気圧)で水蒸気温度100℃以
下、同じく9気圧で約180℃、同じく15気圧で約2
00℃となる。しかし、加熱管から水がなくなると、そ
の部分は蒸発熱が奪われなくなるので管壁の温度が異常
上昇する一方、水蒸気圧は特に変化せず上記した相間が
得られなくなる。そのため、加熱管の湯出口の真上の通
電されない部分に少量の湯、例えば1ml程度の湯を溜
める湯溜りを設け、この湯溜りからの重力滴下により加
熱管内に常に水を補給するようにするのがよい。
圧になったときに、この加熱管を大気に連通させる負圧
防止弁を前記湯出口の付近に設けるのがよい(請求項
4)。飲料抽出が終了し、加熱管への電力供給を停止す
ると、加熱管内に残存している水蒸気は水に戻り管内に
負圧を生じる。この負圧により、原料かすやカプチーノ
の泡立ちミルクなどを加熱管に吸引すると衛生上の問題
を生じ、また目詰まりなどの故障の原因となる。そのた
め、負圧が生じると大気圧との差圧により自動的に開く
負圧防止弁を設け、負圧発生時に大気圧を導入して負圧
を解消するのがよい。
前記送湯管の湯入口との間に、湯又は蒸気を取り出すた
めの切換弁を設けることができる(請求項5)。湯ある
いは蒸気を単独で取り出したい場合、送湯管を経由する
と冷めてしまうという問題がある。そこで、請求項5に
より切換弁を設ければ、この切換弁を切り換えて湯ある
いは水蒸気を直に取り出し、例えば水蒸気はエスプレッ
ソに用いる泡立ちミルクの製造に役立てることができ
る。
のがよい(請求項6)。水蒸気発生時には、水蒸気は湯
を加熱管内に残して先に出て行く必要がある。その際、
加熱管の断面形状を縦長にしておくと、この断面の上部
を気泡が上昇し、下部を湯が流下して、水蒸気の加熱管
の通過と湯分の加熱管内への残留とが円滑に行なわれ
る。
長の偏平にするのがよい(請求項7)。送湯管は、加熱
管で作られた湯を抽出開始前に一時蓄えておく役目をす
る。加熱管から出た熱湯の先端がすぐに飲料抽出器に入
り、飲料原料の粉末を濡らすと、空気の逃げ場が塞がれ
て高圧を出せない水ポンプでは水を送り込めなくなる。
そこで、加熱管から出た湯を一時送湯管に滞留させる。
その場合、加熱管からの熱湯は送湯管を一気に下るので
はなく、先にある空気を押し出しながら飲料抽出器の手
前に達するようにするのがよい。そのためには、送湯管
の断面形状を横長の偏平にして断面積を絞り、湯が管断
面を満たすようにするとよい。
の飲料を一時に抽出するのではなく給水、湯沸し及び沸
騰からなる一連の工程を複数回繰り返して必要量の飲料
を抽出することも可能である(請求項8)。これによ
り、1回当たりの抽出量が極僅かになるので、送湯管を
小型化することが可能になる。
湯管が冷めることによる飲料抽出温度の低下を防ぐに
は、給水の初期に流量を絞って水蒸気を発生させ、この
水蒸気で管内を予熱するようにするのがよい(請求項
9)。
出終了後に過熱蒸気を飲料抽出器に通して乾燥させるこ
とができ、これにより原料かすの廃棄が容易になる(請
求項10)。
えばエスプレッソを調製する飲料抽出装置におけるこの
発明の実施の形態を説明する。まず、図1は請求項1に
係る実施の形態を示すシステム構成図である。図1にお
いて、飲料抽出装置は、一端に水が流入する水入口1a
を有し、他端に湯又は水蒸気が流出する湯出口1bを有
する金属管からなる加熱管1と、水入口1aに接続され
た水ポンプ2と、加熱管1の湯出口1bに接続された飲
料抽出器3と、加熱管1に通電する加熱電源4と、加熱
電源4から供給する電力及び水ポンプ2から供給する水
の流量を制御する制御部5とを備えている。加熱管1
は、内径数mmのステンレス管が円筒コイル状に巻か
れ、10気圧程度の圧力に十分耐え得る構成となってい
る。また、加熱管1は巻回前に断面横長の偏平に押し潰
され、内部を通過する水との接触面積の増大が図られて
いる。
圧力を生じる高圧ポンプ、例えば歯車ポンプが用いら
れ、水ポンプ2は水タンク6に貯留された水道水を加熱
管1に圧送する。飲料抽出器3は、加熱管1に結合され
た蓋体3aと、これに着脱可能に連結される本体3bと
からなり、10気圧の内圧に耐え得る耐圧容器として構
成されている。抽出器本体3bの底部にはフィルタ7が
装着され、その下方に抽出口8が設けられている。抽出
器本体3bには、フィルタ7上にコーヒー微粉末からな
るエスプレッソ原料が1杯分装填される。
器10とからなり、変成器10の2次側端子から低電
圧、大電流(例えば5v,500A)の電力が加熱管1
に供給される。ここで、加熱管1は水入口側から湯出口
側に向って区間長さが順次大きくなる複数の通電区間に
分けられ、各通電区間は隣接する通電区間の電流の向き
が互いに逆になるようにして、加熱電源4の2次側端子
に互いに並列に接続されている。これにより、水温の低
い水が送入される水入口1aに近い通電区間ほど、加熱
管1に供給される電力の電力密度が高くなるように設定
されている。制御部5はマイクロプロセッサからなり、
予め定められたプログラムに従って、水ポンプ2の流量
Q及び加熱管1への投入電力Pを制御する。
mlのエスプレッソを約19秒で抽出するとすると、水
ポンプ2の流量は2.5ml/sとなる。そこで、この
流量で水ポンプ2を運転しながら、1kWの電力を加熱
管1に投入すると、常温(約20℃)の水は約100℃
に加熱される。加熱管1には加熱待機中に5〜10ml
程度の常温の水が残留しているので、加熱管1の湯出口
からは80℃程度の湯が飲料抽出器3に水ポンプ2の吐
出圧で押し込まれる。この湯はエスプレッソ原料と接触
してそのエキスを抽出し、エスプレッソ飲料となって抽
出口8からカップ11に注入される。そのときの飲料温
度は約70℃になる。
の流量を極端に、例えば0.3ml/s程度に絞り、引
き続き同じ電力を数秒間投入する。これにより、加熱管
1の湯出口温度は180℃程度まで上昇し、100℃を
超える過熱蒸気が噴出する。この水蒸気は飲料原料を通
過して、飲料抽出器3内に残留している、例えば10m
l程度の抽出飲料を無駄なく押し出し、更に原料かすを
乾燥させる。その後、水ポンプ2及び加熱電源を停止す
る。飲料抽出後は、飲料抽出器本体3bを取り外し、原
料かすを廃棄する。なお、エスプレッソの上に載せる泡
立ちミルクは、加熱管1から蒸気のみを取り出して作る
ことができる。
飲料抽出装置のシステム構成図である。第1の実施の形
態と対応する部分には同一の符号を用いてある。図2に
おいて、飲料抽出装置は、一端に水が流入する水入口1
aを有し、他端に湯又は水蒸気が流出する湯出口1bを
有する金属管からなり、水入口1aから湯出口1bに向
って上向き(図示の場合は垂直上向き)に設置された加
熱管1と、一端に湯又は水蒸気が流入する湯入口12a
を有し、他端に湯又は水蒸気が流出する湯出口12bを
有する管からなり、湯入口12aから湯出口12bに向
って下向き(図示の場合は垂直下向き)に設置されると
ともに、湯入口12aが加熱管1の湯出口1bに接続さ
れた送湯管12と、加熱管1の水入口1aに逆止弁13
を介して接続された水ポンプ2と、送湯管12の湯出口
13bに接続された飲料抽出器3と、加熱管1に通電す
る加熱電源4と、この加熱電源4から供給する電力及び
水ポンプ2から供給する水の流量を制御する制御部5と
を備えている。
は、直立した円弧状の曲管からなる湯溜り14が加熱管
1の延長として一体に設けられ、その上端と送湯管12
の湯入口12aとは、三方弁からなる切換弁15を介し
て中継管16により接続されている。切換弁15には、
湯又は蒸気を単独で取り出すための湯出し管17が取り
付けられている。加熱管1の湯出口1bの付近、いまの
場合は湯溜り14の上端付近には、中継管16から直立
するように、負圧防止弁18が接続されている。負圧防
止弁18は一種の逆止弁で、加熱管1が負圧になると開
き、加熱管1を大気に連通させる。水ポンプ2はこの場
合も歯車ポンプが使われているが、後述するように飲料
抽出器3への湯の押し込みは、この実施の形態では蒸気
圧で行なうので、水ポンプ2の吐出圧は1気圧以下の低
圧でよい。飲料抽出器3、加熱電源4、水タンク6は第
1の実施の形態と実質的に同じである。
が円筒コイル状に巻かれて、10気圧以上の圧力に耐え
得るように構成され、図2に断面を拡大して示すよう
に、断面形状が縦長の偏平(例えば内径で長径6〜8m
m,短径3〜4mm)に形成されている。送湯管12
は、加熱管1よりもやや小径の内径4〜6mmのステン
レス管が円筒コイル状に巻かれて、10気圧以上の圧力
に耐え得るように構成され、図2に示すように断面形状
が横長の偏平(例えば内径で長径5〜7mm,短径2〜
3mm)に形成されている。湯溜り14は加熱管1の延
長として、縦長断面の直立した円弧状に設けられてい
る。19、20及び21は温度センサで、それぞれ加熱
管1の入口温度T1、同出口温度T2及び送湯管12の
出口温度T3を測定するものである。また、22は圧力
センサで、加熱管1の入口圧力を測定するものである。
タイムチャートに基づいて説明すると、以下の通りであ
る。まず図3は、通常の飲料抽出動作を示すものであ
る。図3において、時点t1〜t2は始動直後の予熱動
作で、極わずかの流量、例えば0.3ml/sで最大電
力約1kWを投入すると、数秒で加熱管1の出口温度T
2は100℃を超えて、水蒸気を送湯管12や飲料抽出
器3に送り出す。時点t2〜t3の十数秒は湯沸し動作
で、約3ml/sの流量で1kWの電力を供給すると、
約20℃の水が90〜100℃となり、約17秒で50
mlの熱湯が得られる。この熱湯は大部分が送湯管12
に送られて蓄えられ、残りは加熱管1及び湯溜り14内
に滞留する。湯沸し時間は水タンク6の水を予熱してお
くことにより短縮することができ、例えば60℃程度に
予熱しておけば約9秒で50mlの熱湯が得られる。
に入る。1kWの電力は供給しているので、加熱管1内
の湯は直ちに沸騰を開始し、送湯管12の熱湯は水蒸気
圧で飲料抽出器3に押し込まれて抽出を開始する。次い
で供給電力を絞り、加熱管1内の湯の蒸発を維持しなが
ら抽出を続ける。そのとき、加熱管1の出口温度T2は
約180℃、蒸気圧は約10気圧になっている。この蒸
発中、加熱管1の内部では、図2に示すように、加熱管
1の縦長断面の底部に溜まった湯23が順次蒸発し、そ
の上部空間を蒸気24が上に向って移動する。この蒸気
と一緒に持ち上げられた水滴は湯溜り14で分離され、
その内壁を伝わって加熱管1内に滴下回収される。
いので、管壁の異常過熱が生じやすい。また、水ポンプ
2の故障で給水されないか、流量予定よりが少なければ
異常過熱される。そこで、もし入口温度T1が異常に、
例えば100℃あるいはそれ以上に上昇したら、制御部
5は供給電力を絞るか遮断する。また、金属管1内の水
が完全に蒸発すると空焚き状態となり、管壁が異常過熱
される。そこで、もし出口温度T2が異常に、例えば2
50℃あるいはそれ以上に上昇したら、その場合も制御
部5は電力を絞るか遮断する。更に、制御部5は圧力セ
ンサ22により加熱管1の入口圧力pを監視し、圧力p
が異常に、例えば15気圧あるいはそれ以上に上昇した
ら、電力を絞るか遮断する。
を供給電力で制御しながら抽出を続け、送湯管12内の
熱湯の後尾、つまり加圧蒸気との境界が送湯管12の湯
出口12bに達すると、温度T3が100℃を超えるの
で、制御部5はこれにより抽出完了を検知し、時点t4
で加熱電力を遮断する。熱湯が飲料抽出器3を通過する
と抽出口8から水蒸気が噴出し、加熱管1内は大気圧に
戻る。加熱管1内が大気圧に戻ると、加熱管1にはまだ
湯が残っているので100℃以上の部分は直ちに100
℃まで冷却され、続いて常温に向けて冷却される。一
方、送湯管12には湯は残っていないので、約180℃
から徐々に常温に向けて冷却される。このとき、水蒸気
が覆水すると、水蒸気のあった部分が負圧になる。する
と、負圧防止弁18が開き、加熱管1内を大気に連通さ
せる。これにより負圧が解消され、原料かすや泡立ちミ
ルクが加熱管1内に吸引されて、管内を汚したり目詰ま
りを起こしたりすることが防止される。
作を示すものである。図4において、時点t11から、
時点t2におけると同様に給水湯沸し動作を数秒行な
い、次いで時点t12で加圧抽出動作を数秒行うこと
で、熱湯を蒸気圧で空の飲料抽出器3に激しく吹き付
け、飲料抽出器3の消毒洗浄を行なう。
す動作を示すものである。切換弁15を切り換えて加熱
管1と湯出し管17を連通させ、所要の流量、例えば
0.5ml/sで給水し、同時にこの流量に見合う電力
を加熱管1に投入する。この流量と電力の制御を適切に
行なうことにより、数秒で100℃の乾き蒸気あるいは
湿り蒸気を自由に取り出すことができる。また、流量あ
るいは電力を変えれば、任意の温度の湯を取り出すこと
ができる。水蒸気はミルクの泡立てなどに使用される。
みに交互に繰り返す飲料抽出動作を示すものである。す
なわち、時点t31で給水・湯沸かしを開始し、数秒後
の時点t32で抽出を開始する。以後、これを繰り返し
(図示は3回)、時点t37で抽出を完了する。このよ
うな抽出動作には、次のような利点がある。1回当た
りの抽出量が少なくなるので、送湯管12や湯溜り14
の容積を小さくすることができる。送湯管12の熱容
量が小さくなるので、予熱動作を省略することが可能に
なる。送湯管12の熱容量が小さくなれば、蒸気を抽
出口8から直接取り出すようにして、切換弁15を省略
することが可能になる。飲料原料が複数回100℃又
はそれ以上の水蒸気に曝されるので、より風味のある飲
料の抽出が可能になる。複数回の抽出動作を行なうの
で、最初に原料粉末が水に濡れて目詰まりを起こして
も、以後の動作で正常な抽出が期待できる。また、図6
に示すように、各抽出動作の終期に水蒸気を抽出口8か
ら吐き出して管内が大気圧に戻った時、電力の供給を開
始する前に、直ちに給水を開始することで、負圧防止弁
18の操作を省略することができ、また確実に給水を引
き込むことができる。その結果、微妙な制御操作に気を
配ることなく、効率よく短時間で風味の良い飲料を抽出
することが可能になる。
予め定められたプログラムにより、開ループで加熱管1
の電力を制御する例を説明したが、加熱管1内の水の温
度及び必要に応じて蒸気圧の検出値に基づいて閉ループ
制御を行なうことももちろん可能である。また、この発
明は、エスプレッソの調製のみならず、レギュラーコー
ヒーや茶、漢方薬など、熱湯により原料からエキスを加
圧抽出する各種の用途に適用可能である。
プにより加熱管に水を供給しながら通電して湯を沸か
し、この湯を水ポンプの吐出圧により、あるいは水蒸気
の圧力により飲料抽出器に押し込み、高温高圧の湯で飲
料を加圧抽出することにより、高圧を要するエスプレッ
ソなどの飲料抽出においても風味の良い高品質の飲料が
得られる。
置のシステム構成図である。
置のシステム構成図である。
トである。
チャートである。
を示すタイムチャートである。
る飲料抽出動作を示すタイムチャートである。
Claims (10)
- 【請求項1】一端に水が流入する水入口を有し、他端に
湯又は水蒸気が流出する湯出口を有する金属管からなる
加熱管と、 前記水入口に接続された水ポンプと、 前記加熱管の湯出口に接続され、装填された飲料原料に
湯を接触させてフィルタを通して飲料を抽出する飲料抽
出器と、 前記加熱管に通電する加熱電源と、 この加熱電源から供給する電力及び前記水ポンプから供
給する水の流量を制御する手段とを備え、 前記水ポンプにより給水しながら前記加熱管に通電し、
この通電による前記加熱管の発熱により前記水を加熱し
て湯を沸かし、この湯を前記水ポンプの吐出圧で前記飲
料抽出器に押し込み、前記飲料原料から定量の飲料を抽
出した後、前記給水及び通電を停止することを特徴とす
る飲料抽出装置。 - 【請求項2】一端に水が流入する水入口を有し、他端に
湯又は水蒸気が流出する湯出口を有する金属管からな
り、前記水入口から前記湯出口に向って上向きに設置さ
れた加熱管と、 一端に湯又は水蒸気が流入する湯入口を有し、他端に湯
又は水蒸気が流出する湯出口を有する管からなり、前記
湯入口から前記湯出口に向って下向きに設置されるとと
もに、前記湯入口が前記加熱管の湯出口に接続された送
湯管と、 前記加熱管の水入口に逆止弁を介して接続された水ポン
プと、 前記加熱管の湯出口に接続され、装填された飲料原料に
湯を接触させてフィルタを通して飲料を抽出する飲料抽
出器と、 前記加熱管に通電する加熱電源と、 この加熱電源から供給する電力及び前記水ポンプから供
給する水の流量を制御する手段とを備え、 前記水ポンプにより給水しながら前記加熱管に通電し、
この通電による前記加熱管の発熱により前記水を加熱し
て湯を沸かし、この湯を前記送湯管に一時蓄えるととも
に、前記水ポンプからの給水量が定量に達したら給水を
停止して前記加熱管内の水を沸騰させ、生じた蒸気圧で
前記送湯管内の湯を前記抽出器に押し込み、前記飲料原
料から定量の飲料を抽出して前記抽出口から送り出した
後、前記加熱管への通電を停止することを特徴とする飲
料抽出装置。 - 【請求項3】前記加熱管の湯出口の真上に湯溜りを設け
たことを特徴とする請求項2記載の飲料抽出装置。 - 【請求項4】前記加熱管が負圧になったときに、この加
熱管を大気に連通させる負圧防止弁を前記湯出口の付近
に設けたことを特徴とする請求項2記載の飲料抽出装
置。 - 【請求項5】前記加熱管の湯出口と前記送湯管の湯入口
との間に、湯又は蒸気を取り出すための切換弁を設けた
ことを特徴とする請求項2記載の飲料抽出装置。 - 【請求項6】前記加熱管の断面形状を縦長の偏平にした
ことを特徴とする請求項2記載の飲料抽出装置。 - 【請求項7】前記送湯管の断面形状を横長の偏平にした
ことを特徴とする請求項2記載の飲料抽出装置。 - 【請求項8】給水、湯沸し及び沸騰からなる一連の工程
を複数回繰り返して定量の飲料を抽出することを特徴と
する請求項2記載の飲料抽出装置。 - 【請求項9】給水の初期に流量を絞って水蒸気を発生さ
せ、この水蒸気で管内を予熱することを特徴とする請求
項1又は請求項2記載の飲料抽出装置。 - 【請求項10】飲料抽出終了後に過熱蒸気を飲料抽出器
に通して原料かすを乾燥させることを特徴とする請求項
1又は請求項2記載の飲料抽出装置。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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