JP2003023910A

JP2003023910A - 昆布養殖魚礁

Info

Publication number: JP2003023910A
Application number: JP2001213844A
Authority: JP
Inventors: Takeo Yamaguchi; 武雄山口
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2001-07-13
Filing date: 2001-07-13
Publication date: 2003-01-28

Abstract

(57)【要約】【課題】磯焼けに妨害されずに昆布の種苗を成長繁殖
させ、ウニ、アワビの繁殖を助け、ウニ、アワビの漁場
を蘇させる昆布養殖魚礁を提供する。【解決手段】長方形に形成されたコンクリートブロッ
ク（１）に火成岩（酸性岩）（８）を組合せ、ブロック
側壁（８）にウニ、アワビの餌になる昆布の飼料になる
干魚を入れる。干魚詰込鉄箱（１１）を取り付ける。干
魚詰込鉄箱（１１）からは飼料が流れ出る。養分吸い出
し穴（１２）を設ける。組合せた上部に、昆布種苗を繁
殖させるための種苗糸（１６）を結びつけた育成床マニ
ラロープネット（１５）を被せ、ラセンフック（１０）
で固定し、吊りフック（６）を活用し、海中に定着させ
る昆布養殖魚礁である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は基本的に磯焼現象の
沿岸で減少をみる昆布林の復元。それに伴って昆布など
を餌にするウニ、アワビのを繁殖させるため。磯焼現象
を解消するため。昆布種苗の繁殖をさせるための昆布養
殖魚礁に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の磯焼現象の対策としては採苗枠に
より昆布幼苗糸をつけて海中に投入又は吊し網でロープ
を浮き玉で張り種苗糸を付けて海中に下げる。又は養成
網でロープを浮かせ、下に数本の種苗糸を取り付け、お
もりを付けて海中に下げる方法を取ったが、時化で沖に
流される等の、監視体制と将来的な品質上の管理など
で、常に頭を痛めている問題が残っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】磯焼現象の進んでいる
沿岸では採苗枠を海中に投入する。吊し網を海中に下げ
る。養成網をノレン式に下げ延縄式にして活用するが、
風によりロープの上に取り付けた浮が移動し網ごと潮の
流れで移動しない様に管理しなければならない。更に重
要な問題は日光が海中に平均に当たらないので、昆布の
幼苗の成長が悪い。その為、昆布の成長に伴って間引き
して日光を当てる様にしているが、手間がかかりすぎる
ので、コスト高になっている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、磯焼現象問題
をいかなる手段で解消する事が出来るか。それはウニ、
アワビの繁殖する漁場にいかに昆布を繁殖させるかとい
う重要な問題である。多くの文献をみると自然の昆布の
成育に必要な硅素を多量に含む火成岩（酸性岩）が最も
適していると思慮されるので（硅素６６％含有する岩石
を酸性岩という）これをベースにして取り組んでいる。

【０００５】磯焼している沿岸の漁場には胞子を生む親
昆布も少ないので、種苗糸をマニラロープのネットに巻
き付けて火成岩（酸性岩）に密着させて昆布の種苗の定
着を促進させる方法である。

【０００６】本発明は長方形に形成したコンクリートブ
ロック（１）、火成岩（酸性岩）（８）を取り組み浮力
安定のため、重量のある魚礁にした。更に下方に沓
（４）を設け海中間の岩場、砂利場でも安定し定着性の
確保を図った。下方の沓（８）はウニ、アワビは夜行性
のため、日中は沓（８）の下に隠れる事が出来る様に立
上げた。火成岩（酸性岩）（８）の天井には種苗糸（１
６）を結び付けた。育成床マニラロープネット（１５）
をかけた後、海底深さ３メートルないし５メートルの海
中に沈める。沓（８）は海中で安定させるための構造に
し、海流などで移動しない様に考慮した、昆布の種苗が
育成させる昆布養殖魚礁の発明である。

【０００７】

【発明の実施の形態】長方形に形成されたコンクリート
ブロック（１）の上部側壁（１８）には吊りフック
（６）、更に干魚詰込鉄箱（１１）を取り付けるクサビ
用フック（７）を設け、下方にもコンクリートで沓
（４）を設けたコンクリートブロックである。

【０００８】コンクリートブロック（１）の中に火成岩
（酸性岩）（８）を８個程度の数を積み込み、中詰コン
クリート（９）を流し込み固定する。中詰コンクリート
（９）に四方及び中央にラセンフック（１０）を詰め込
み、育成床マニラロープネット（１５）を固定させる昆
布養殖魚礁である。

【０００９】コンクリートブロック（１）の側壁（１
８）には海中内において昆布の栄養塩になる干魚を詰め
た干魚詰込鉄箱（１）はフック取付穴（１３）にクサビ
用フック（７）を差し込み、木製クサビ（１４）で固定
する。干魚詰込鉄箱（１１）には海中の流れに促されて
飼料部分が流れ出る。養分吸い出し穴（１２）が設けて
あり、昆布を餌に成長するウニ、アワビは夜行性のため
日中はコンクリートブロック（１１）の下方に設けた沓
の下に隠れているため、繁殖させる飼料としては効果を
上げる事が出来る。干魚詰込鉄箱（１１）を取り付けた
昆布養殖魚礁である。

【００１０】コンクリートブロック（１）に詰め込んだ
火成岩（酸性岩）（８）には硅素が６６％含有している
ので、文献から海藻が着きやすいと云われており、自然
に近い形にするために火成岩を用いた。更にコンクリー
トブロック上部に育成床マニラロープネット（１５）を
張り付けるネットは四方をラセンフック（１０）で固定
する育成床マニラロープネット（１５）は外枠マニラロ
ープ（２０）に種苗糸取付ロープ（１９）で組み上げ
て、一枚の網にして種糸取付ロープ（１９）に種苗糸
（１６）を結びつけて海中に投入し昆布の種苗を成長、
繁殖させる方法であり、ウニ、アワビの繁殖に欠かす事
が出来ない。昆布の種苗をの繁殖を助ける育成床マニラ
テープネット（１５）を取り付けた昆布養殖魚礁の発明
である。

【００１１】

【実施例】次に発明の実施例に基づき、図面参照にして
説明する。図１は昆布養殖魚礁を整備した全体図で基礎
となるコンクリートブロック（１）は側面、更に底床
（５）と横壁には鉄筋によって骨組みをし、芯を入れる
ことで水圧に耐える強構な製作方法となる。製作加工中
に図５、図６、図７で示す吊りフック（６）を側壁（１
８）の四方に詰め込み、取り付けして活用するものであ
る。コンクリートブロック（１）を長方形に形成した理
由は潮の流れに合う構造と併せて、運搬しやすい形状に
した。尚、波浪に耐えるための構造物でもある。ウニ、
アワビの餌になる、昆布養殖用の飼料を入れ海中で飼料
が吸い出す干魚詰込鉄箱（１１）を取り付ける。コンク
リートブロック（１）には硅素６６％を含有する火成岩
（酸性岩）（８）を詰め込む。コンクリートブロック
（１）の下方に沓を設けたのは、定置時の安定性を確保
するため、海中で潮の流れなどで移動する事もなく昆布
種苗の養殖には最高の効果を上げる事が出来る。

【００１２】図２り通りコンクリートブロック（１）の
側壁（１８）に干魚詰込鉄箱（１１）を取り付ける為の
クサビ用フック（７）を設ける。更にコンクリートブロ
ック（１）の側壁（１８）に吊りフック（６）は海中に
投入する際、ワイヤーをかける下方の沓（４）はウニ、
アワビの隠れ場の魚礁として活用出来るのと、海中では
岩場などにも安定するように計算して製作したブロック
である。

【００１３】図１１はコンクリートブロック（１）に火
成岩（酸性岩）（８）を詰め込み、上部は側壁（１８）
より約１０センチから１５センチ高くして固定する。図
１２は火成岩（酸性岩）（８）をコンクリートブロック
（１）に詰め込み、中詰コンクリート（９）を側壁の高
さまでつめて安定性を保つ。中詰コンクリート（９）を
流し込む際にラセンフック（１０）を埋めて固定させ
る。

【００１４】図１３、図１４の通りウニ、アワビの餌と
なる昆布養殖の為、コンクリートブロック（１）の側壁
（１８）に干魚詰込鉄箱（１１）を取り付けて昆布の飼
料を流す。中には干魚を詰める事で、干魚詰込鉄箱（１
１）の設けている養分吸い出し穴（１２）より飼料が流
れ出るため、昆布の繁殖を助ける効果が生まれるのと、
干魚については交換自由のため、磯焼沿岸で使用するの
には最高の作品である。

【００１５】図１９、図２０はコンクリートブロック
（１）の上部に取り付ける、育成床マニラロープネット
（１５）である。育成床マニラロープネット（１５）は
外枠マニラロープ（２０）、種苗糸取付ロープ（１９）
と組み合わせ網としたものであり、種苗糸取付ロープ
（１９）に昆布種苗を植え付けるために、種苗糸（１
６）を結びつける。昆布種苗の成長を促すことにより、
昆布や海藻林が出来、従ってウニ、アワビの繁殖に効果
を上げる事が出来る。図２０の通り、コンクリートブロ
ック（１）の上に取り付ける育成床マニラロープネット
（１５）の出来上がりである。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下記載されているような効果が見られる。１．磯焼現象による沿岸海中などの被害を防止するた
め（硅素６６％を含有する岩石で通称酸性岩という）、
火成岩（酸性岩）（８）を活用する方法である。火成岩
（酸性岩）（８）の活用によって磯焼した海中の昆布林
の繁殖によって、ウニ、アワビなどの繁殖を手伝うもの
である。２．海中内が磯焼現象のため海草類が激減して、ウ
ニ、アワビの繁殖の妨害となっている。ウニ、アワビの
飼料となる昆布の育成も少なく、毎年減少していくのみ
である。それらの減少を防止するため、繁殖用の飼料を
流し込む方法でコンクリートブロック（１）の側壁（１
８）に干魚詰込鉄箱（１１）に干魚を詰めて取り付け
る。コンクリートブロック（１）を海中に投入する事
で、干魚詰込鉄箱（１１）に設けた養分吸い出し穴（１
２）より飼料が流れ出ることで昆布が繁殖して、ウニ、
アワビの繁殖を助けるという効果を上げる事が出来る。３．海中においてウニ、アワビの生育を助けるため、
昆布林の繁殖が必要である。昆布の種苗の繁殖を助ける
為には、育成床マニラロープネット（１５）をコンクリ
ートブロック（１）に取り付ける。育成床マニラロープ
ネット（１５）に設けた種苗糸取付ロープ（１９）に、
種苗糸（１０）を結びつける事で昆布種苗の成長を助け
る事でウニ、アワビの繁殖の効果をあげることが出来
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の全体を示す斜視図である。

【図２】本発明の基礎であるコンクリートブロック
（１）に吊りフック（６）とクサビ用フック（７）を埋
め込んだ斜視図である。

【図３】コンクリートブロック（１）の底床（５）と固
定沓（４）を示す底面図である。

【図４】コンクリートブロック（１）の底床（５）より
みた底面図である。

【図５】コンクリートブロック（１）の上側面に詰め込
んだ吊りブロック（６）の側面を示す側面図である。

【図６】吊りフックの背面図である。

【図７】吊りブロック（６）の横面図である。

【図８】コンクリートブロック（１）の中詰コンクリー
ト（９）の中に、火成岩（酸性岩）（８）と同時に詰め
込むラセンフック（１０）の横面図である。

【図９】ラセンフック（１０）の正面図である。

【図１０】コンクリートブロック（１）の中に詰め込む
火成岩（酸性岩）（８）の正面図である。

【図１１】コンクリートブロック（１）の中に火成岩
（酸性岩）（８）を入れた斜視図である。

【図１２】コンクリートブロック（１）内に火成岩（酸
性岩）（８）を詰め、更に固定のため中詰コンクリート
（９）を流し、同時にラセンフック（１０）を埋めた図
である。

【図１３】コンクリートブロック（１）に取り付ける干
魚詰込鉄箱（１１）を示す。中央左右の小穴は干魚を入
れ、海中に沈めて海で飼料を流し出す穴、養分吸い出し
穴（１２）を示す図である。

【図１４】干魚詰込鉄箱（１１）の内側を示す底面図で
ある。

【図１５】干魚詰込鉄箱（１１）をコンクリートブロッ
ク（１）に取り付けた図である。

【図１６】木製クサビ（１４）はコンクリートブロック
（１）に設けたクサビ用フック（７）に、干魚詰込鉄箱
（１１）を取り付けた図である。

【図１７】干魚詰込鉄箱（１１）に設けたフック取付穴
（１３）にクサビ用フック（７）を差し込み、更にフッ
クの輪の中に木製クサビ（１４）を差し込んだ部分図で
ある。

【図１８】コンクリートブロック（１）の上部側壁に干
魚詰込鉄箱（１１）を取り付け、更にラセンフック（１
０）を埋めた状態を示した図である。

【図１９】育成床マニラロープネット（１５）に結び用
ロープ（１７）を設け、種苗糸を結ぶ前の図である。

【図２０】育成床マニラロープネット（１５）に昆布種
苗が繁殖する。種苗糸（１６）を結びつけた図である。

【図２１】育成床マニラロープネット（１５）と結び用
ロープ（１７）に昆布種苗を繁殖させる種苗糸（１６）
を結びつけた完成図である。

【図２２】コンクリートブロック（１）に育成床マニラ
ロープネット（１５）をかけ、海中に沈めて使用する完
了図である。

【符号の説明】

１コンクリートブロック２横壁（長）３横壁（短）４沓５底床６吊りフック７クサビ用フック８火成岩（酸性岩）９中詰コンクリート１０ラセンフック１１干魚詰込鉄箱１２養分吸い出し穴１３フック取付穴１４木製クサビ１５育成床マニラロープネット１６種苗糸１７結び用ロープ１８側壁１９種苗糸取付ロープ２０外枠マニラロープ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】長方形に形成されたコンクリートブロッ
ク（１）は横壁（長）（２）横壁（３）更に底床（５）
を設けている下方の底床（５）に沓（４）とコンクリー
トブロック（１）の側壁（１８）の四方に吊りフック
（６）、更にクサビ用フック（７）を設け干魚詰込鉄箱
（１１）を取り付ける昆布養殖魚礁である。
【請求項２】コンクリートブロック（１）の中に火
成岩（酸性岩）（８）を詰め込み固定のため中詰コンク
リート（９）を流し込む。同時に中詰コンクリート
（９）の四方中央にラセンフック（１０）を設け育成用
マニラロープネット（１５）を固定させる昆布養殖魚礁
である。
【請求項３】コンクリートブロック（１）の上部側
壁（１８）に設けたクサビ用フック（７）に干魚詰込鉄
箱（１１）に設けたフック取り付穴（１３）を差し込
み、木製クサビ（１４）を差し込み固定する。育成床マ
ニラテープネット（１５）外周に外枠マニラロープ（２
０）を取り付けると共に、種苗糸取付ロープ（１９）に
種苗糸（１６）を取り付けた昆布養殖魚礁である。