JP2003005334A - 写真感光材料の薬液調製方法及び装置 - Google Patents

写真感光材料の薬液調製方法及び装置

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JP2003005334A
JP2003005334A JP2001191411A JP2001191411A JP2003005334A JP 2003005334 A JP2003005334 A JP 2003005334A JP 2001191411 A JP2001191411 A JP 2001191411A JP 2001191411 A JP2001191411 A JP 2001191411A JP 2003005334 A JP2003005334 A JP 2003005334A
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chemical
chemical solution
tank
cleaning
liquid
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JP2001191411A
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English (en)
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Yasunori Ichikawa
靖典 市川
Kunio Muto
邦夫 武藤
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (1)薬品の汚染を無くす為の洗浄性を改善
すること;(2)薬品の調製スケールの可変幅を大きく
すること、等の各項目を満足でき、1つの薬液調製タン
クで出来るだけ多くの薬液を調製する事が可能である写
真感光材料の薬液調製方法及び装置を提供する。 【解決手段】 写真感光材料の各種薬品の薬液調製にお
いて、1つの薬液調製タンク2で溶解調製する工程と、
該薬液調製タンク2で調製された薬液を夫々ストックす
る複数の薬液ストックタンク3a、3b、3c、3dの
1つに共通移液配管4を通して移液する工程と、薬液調
製タンク2と共通移液配管4を洗浄する工程とを有し、
前記薬液調製タンク2は、調製最大スケールから該スケ
ールの1/12スケールまで撹拌可能な撹拌手段を有す
るタンクを備えた装置を用いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真感光材料の薬
液調製方法及び装置に関し、詳しくは、写真感光材料の
大量生産に見合った生産システム構築の一環としての各
種薬品の薬液調製方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、世界各国で写真を楽しむ人が増加
するのに伴い、生産量が増大し、1つの製造装置では生
産が間に合わず、感光材料を生産する設備を見直し、大
量生産品種と小量生産品種は出来るだけ仕分け、大量生
産用設備は出来るだけ稼動時間を長くして生産効率を上
げるためにでコストダウンを図り、合理化することが重
要である。この様な生産設備を構築する場合、1つ1つ
の設備の稼動効率を可能な限り上げることで設備投資を
削減し、初期投資を軽減することと、ランニングコスト
を低減することが大切である。この様な視点から、感材
製造工場で使用する薬品調製工程を見た場合、写真用感
光材料は、 非常に多くの薬品を特定の層に使用する; この様な層が同時に数種類から十数種類同時に作られ
る; 夫々の薬品が有効経時期限を持つ; お互いに微量でも混じると写真性能に弊害を与える、 など非常に特殊な分野である。
【0003】従来から、写真感光材料の薬液調製は各薬
品同じ様な調製スケールごとに同じタンクで溶解・調製
し、出来あがった薬液をストックタンクに貯蔵・供給す
るスタイルを行っていた。また、種々の薬品を調製する
ため、その自由度を持たせる為、人手作業に依存する部
分が多く、経験を必要とする部門であった。また、コン
タミネーション(汚染)の問題も有り、色々な薬品を統
合して1つの調製タンクで調製することは現実問題とし
て難しい分野であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】大量生産に見合った生
産システム構築の一環として薬品調製工程を見た場合、
作業整員の削減;設備稼動率の向上;調製タンク
併用による汚染防止;イニシャルコスト削減(撹拌
機、恒温槽など付帯設備の多い薬品調製タンクの台数削
減);スペースの削減、などの為には、本来、出来る
だけ設備数を削減することが必要である等の問題があ
る。 従って、本発明の目的は、上記のような問題を克服した
写真感光材料の薬液調製方法及び装置を提供することで
ある。即ち、 薬品の汚染を無くす為の洗浄性を改善すること、 薬品の調製スケールの可変幅を大きくすること、 温度制御などが必要な設備と不要な設備をグループ化
すること、 各種薬品に対して写真性能上、出来るだけ不活性な材
質を使用すること、 の上記項目を満足でき、1つの薬液調製タンクで出来る
だけ多くの薬液を調製する事が可能である写真感光材料
の薬液調製方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、本発明の上記目的は、下記構成により達成され
る。即ち、本発明は以下の通りである。 (1)写真感光材料の各種薬品の薬液調製において、1
つの薬液調製タンクで溶解調製する工程と、該薬液調製
タンクで調製された薬液を夫々ストックする複数の薬液
ストックタンクの1つに共通移液配管を通して移液する
工程と、薬液調製タンクと共通移液配管を洗浄する工程
とを有し、前記薬液調製タンクは、調製最大スケールを
1とした時、該スケールの1/12スケールまで撹拌可
能な撹拌手段、及び/又は邪魔板等の補助手段を有する
タンクとし、これらの工程を繰り返すことにより、使用
される薬品の複数を1つの薬液調製タンクで溶解調製す
ることを特徴とする写真感光材料の薬液調製方法。 (2)前記薬液調製タンクと薬液ストックタンクの間の
共通移液配管中に、調製終了した薬液を濾過する為のフ
ィルターを設置可能な濾過装置を有し、該濾過装置を用
いることを特徴とする前記(1)記載の写真感光材料の
薬液調製方法。 (3)前記薬液調製タンク、薬液ストックタンクのタン
ク材質、及び配管材質が、調製する全ての薬液に対して
その部分に滞在する滞在最大時間において、対象とする
写真感光材料の写真性能上、影響を与えない様な材料で
構成されている装置を用いて行うことを特徴とする前記
(1)又は(2)記載の写真感光材料の薬液調製方法。 (4)前記薬液調製タンク、薬液ストックタンク及び配
管は夫々独立して洗浄可能にする配管を有し、使用薬品
の極微量残留を防止する為、使用後の洗浄を十分に行
い、洗浄液としては溶剤、洗浄剤入りの溶液、温水、水
など洗浄のために使用可能な洗浄液を使用して洗浄し、
該洗浄液を移液終了後、フィルターをセットした状態で
フィルター部を洗浄し、洗浄液を排水した後、フィルタ
ーを除去し、フィルターの無い状態で濾過装置部の洗浄
を行うことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか
に記載の写真感光材料の薬液調製方法。 (5)前記薬液調製タンク、薬液ストックタンク、配管
および濾過装置部の洗浄終了後、薬液調製タンク、薬液
ストックタンク及び濾過装置を含む配管部に洗浄液を充
填し、1秒以上、好ましくは隙間に入り込んだ薬液が溶
出する為に必要な時間静置し、排水し、この操作をn回
(1回以上100回以下)繰返すことで洗浄を行うこと
を特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の写
真感光材料の薬液調製方法。
【0006】(6)写真感光材料の薬液製造において、
同時に使用される各種薬品の複数を溶解調製する1つの
薬液調製タンクと、該薬液調製タンクで調製された各種
薬品の薬液を夫々ストックする複数の薬液ストックタン
クと、前記薬液調製タンクから薬液ストックタンクに移
液する共通移液配管とを有し、かつ前記薬液調製タンク
は、調製最大スケールを1とした時、該スケールの1/
12スケールまで撹拌可能な撹拌手段、及び/又は邪魔
板等の補助手段を有することを特徴とする写真感光材料
の薬液調製装置。 (7)前記薬液調製タンクと薬液ストックタンクの間の
共通移液配管中に、調製終了した薬液を濾過する為のフ
ィルターを設置可能な濾過装置を備えていることを特徴
とする前記(6)記載の写真感光材料の薬液調製装置。 (8)前記薬液調製タンク及び薬液ストックタンクのタ
ンク材質、及び配管材質が、調製する全ての薬液に対し
てその部分に滞在する滞在最大時間において、対象とす
る写真感光材料の写真性能上、影響を与えない様な材料
で構成されていることを特徴とする前記(6)又は
(7)に記載の写真感光材料の薬液調製装置。 (9)前記薬液調製タンク、薬液ストックタンク及び配
管は夫々独立して洗浄可能にする配管を有し、使用薬品
の極微量残留を防止する為、使用後の洗浄を十分に行
い、洗浄液としては溶剤、洗浄剤入りの溶液、温水、水
など洗浄のために使用可能な洗浄液を使用して洗浄し、
該洗浄液を移液終了後、フィルターをセットした状態で
フィルター部を洗浄し、洗浄液を排水した後、フィルタ
ーを除去し、フィルターの無い状態で濾過装置部の洗浄
が可能な構成としたことを特徴とする前記(6)〜
(8)のいずれかに記載の写真感光材料の薬液調製装
置。 (10)前記薬液調製タンク、薬液ストックタンク、配
管および濾過装置部の洗浄終了後、薬液調製タンク、薬
液ストックタンク及び濾過装置を含む配管部に洗浄液を
充填し、1秒以上、好ましくは隙間に入り込んだ薬液が
溶出する為に必要な時間静置し、排水し、この洗浄操作
をn回(1回以上100回以下)繰返すことが可能な構
成としたことを特徴とする前記(6)〜(9)のいずれ
かに記載の写真感光材料の薬液調製装置。
【0007】本発明の写真感光材料の薬液調製方法及び
装置は、従来の方法および装置による写真感光材料の乳
剤製造において、コンタミネーション(汚染)等の問題
で難しかった複数の薬品を1つの薬液調製タンクで溶解
調製することを実現可能とした。また、本発明の方法に
より、液体薬品計量装置、撹拌装置、温度調整装置な
ど、高価な設備を付帯する薬品調製タンクの設備台数を
大幅に削減する事が可能であるという効果を奏する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の写真感光材料の薬液
調製方法及び装置について詳細に説明する。現状の問題
点に対応する為の手段を説明する。 〔1)薬品の汚染を無くす為の洗浄性を改善すること〕
薬品調製系を共用する場合、前に調製した薬品の残留に
よる写真感光材料に与える悪影響が問題になる。この様
な問題を解決する手段として、タンク内壁の平滑性を向
上させる為、例えばバフ#400以上磨きを行う、液中
に浸漬する羽根、センサーなどは隙間構造を持たない様
に溶接タイプにするなど一般的な方法が知られている。
また、洗浄性を上げる為に、薬液洗浄、溶剤洗浄、浸漬
洗浄化、高圧洗浄化、タンク内面の低表面張力化などの
方法が知られており、タンク洗浄としては効果は十分で
ある。
【0009】しかし、実際の系で発生する問題は、この
様な洗い易い部分では無く、配管の接続部であったり、
移液の為に使用するポンプで有ったり、濾過分離する為
の濾過装置である。この様な部分の洗浄性を向上させる
為に、 薬品調製タンクから薬品ストックタンクまでの配管
継ぎ手の数を可能な限り少なくする事で接続部の隙間に
入り込む量を削減する。 薬液調製タンク、又は、薬液ストックタンクのいず
れかと同期して、又は、薬液調製タンク及びストックタ
ンクとは別に、調製タンクとストックタンクの移液系を
通常洗浄した後、調製クンクからストックタンクまでの
配管部に洗浄液を10秒以上、好ましくは1分以上充填
し、拡散により隙間に浸透した薬液を溶出させ、この充
填液を排出する。同じ様な操作をn回(n>1)繰返
し、洗浄を行い、汚染を防止する。 各種薬品に対して溶解性の高い液体を用いて洗浄す
ることで、洗浄時間の短縮、洗浄液使用量を削減する。 具体的には、水、温水、有機溶剤、化学洗浄剤なとが有
効である。有機溶剤の場合、コストパフォーマンスが重
要であり、一般的には安価なメタノール、エタノールな
とが一般的である。また、化学洗浄剤の場合、被洗浄物
と反応させ、より溶解度を上げる手法や、強アルカリ、
酵素なとにより分解する手法、界面活性剤の可溶化能を
用いて溶解除去する方法、二相系エマルジョンにより被
洗浄物をオイル中に溶け込ませて除去する方法なども一
般的である。
【0010】〔2)薬液の調製スケールの可変幅を大き
くする〕薬液調製タンクを沢山の薬液調製で汎用的に使
用する為には、各薬液により当然使用量が異なる事か
ら、調製タンクは夫々の薬液に見合った調製スケール可
変機能を持たなくてはならならないが、従来の攪拌混合
装置は最大スケールに対して1/3程度までしか、泡の
発生、攪拌混合効率などの問題で使用できなかった。特
開平4−114726号公報、又は、実開平4−917
26号公報に示す様な特殊形状をした撹拌機を用いる事
で、調製クンクの最大量を1とした場合に、最小1/1
2まで対応可能な調製クンクを使用する必要が有る。ま
た、この様な手法の他に、タンクをテーパー状にし、前
述の撹拌機を用いたり、通常のプロペラ型、ジェット
型、タービン型など市販の攪拌機とタンク壁面に設けた
バッフルを利用してポルテックスの発生を抑える事が可
能である。
【0011】〔3)温度制御などが必要な設備と不要な
設備をグループ化する〕全ての薬液を調製する為には、
有る薬液は加温して溶解することも必要であったり、室
温で溶解可能なものが有ったり、多種多様である。薬液
の数が少ない場合は勿論、1つの調製タンクで温度制御
機能を持たせて溶解し、薬液数が多く、全ての薬液を1
つの調製タンクで溶解するのには薬液の経時時間サイク
ルが間に合わない場合、複数の調製タンクが必要であ
り、複数の調製タンクを有する場合、温度制御必要なグ
ループと室温溶解可能なグループに分け、薬液調製タン
クの設備投資を削減する。
【0012】〔4)各種薬品に対して写真性能上、出来
るだけ不活性な材質を使用する〕薬液調製タンクを汎用
化する場合、非常に重要な事は、各薬液がタンク材質な
ど接液部に有る部材との反応性である。各種薬液と調製
タンク材質、各種部材材質との反応性を事前に評価し、
全ての薬品に対し不活性、又は、非常に活性度が低く、
実際に使用する最大経時時間においても溶出、又は、反
応生成物が写真性能上、不活性な素材を選定する。代表
的な例として、セラミックス、ガラス、チタン、ステン
レス、テフロン(登録商標)樹脂などが有るが、使用薬
品全てに渡り不活性とは言いがたく、問題がある場合は
薬品毎にグループ分けし、可能な限り少ない台数の調製
タンクにして対応する事が必要である。ストックタンク
の材質選定においても同様の考え方で出来る限り活性の
低い材質を選定する。
【0013】本発明の実施態様を図を用いて説明する。
図1は、本発明に係る写真感光材料の薬液調製方法を適
用した装置1を概略図で示したものである。写真感光材
料の生産工程で使用する薬品溶液を調製する工程で、複
数の薬品を調製する各種薬品に対して写真性能に影響を
与えない程度に活性度の低いタンク材質を用いた薬液調
製タンク2と、ここで調製され、写真感光材料の生産の
ために同時に使用される薬液をストックする薬液ストッ
クタンク3a,3b,3c,3dとで構成され、薬液調
製タンク2は単位時間当たりの使用量の異なる薬品を調
製する為、最大スケール1を1とした場合に、スケール
(容量)1〜1/12の範囲で調製可能にする撹拌機7、
又は/及び邪魔板等の撹拌補助手段を有し、タンク2お
よび3の材質は各薬液に対して写真性能的に影響の無い
ほど活性度の低い材質で構成し、必要に応じて温度制御
機能を有し、ここで調製した薬液は、共通移液配管4、
必要に応じて濾過設備5を有する移液配管を経由して薬
液ストックタンク3a,3b,3c,3dに移液する。
薬液調製タンク2、濾過装置5を含めた移液配管4は種
々の薬品で共通使用するため、洗浄が非常に重要であ
り、お互いの薬液が汚染により写真性能に影響を与えな
い様にするため、薬液調製タンク2の洗浄には高圧洗浄
を用い、接液部の撹拌機7、各種部材は溶接型の構造を
採用し、各種薬液が浸透しない様にした。また、配管部
については出来るだけ不要な継ぎ手を排除した構造を採
用すると共に、継ぎ手部の隙間に浸透する薬液を洗浄す
る為、薬液を薬液調整タンク2から移液後、薬液調液タ
ンク2の洗浄に同期して配管ラインを洗浄し、さらに薬
液調整調製タンク2の洗浄が終了後、共通移液配管ライ
ン4に洗浄液6を充填し、3分間浸漬した後、廃液し、
この充填−廃液操作を10回、繰返し、薬液の抽出洗浄
を行う。矢印は洗浄液6の流入方向を示し、薬液調製タ
ンク2の下の矢印6はフィルター洗浄の流入口を示し、
薬液ストックタンク3a,3b,3c,3dの上の移液
配管4にある矢印6は薬液ストックタンク3a,3b,
3c,3dを洗うための薬液洗浄口である。これらの洗
浄口はフィルター濾過設備5と、薬液ストックタンク3
を別々に洗浄することを示し、薬液ストックタンク3を
洗浄する時にこの配管部4を含めて洗浄する。
【0014】本発明の写真感光材料の薬液調製方法及び
装置を用いて溶解調製する各種薬品である、写真用感光
材料について説明する。写真感光材料は、支持体上に少
なくとも1層の感光性層が設けられていればよい。典型
的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じで
あるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成
る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感
光材料である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤
色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多
層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に
単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、
緑感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的
に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層
中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得
る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最
下層には非感光性層を設けてもよい。これらには、後述
のカプラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれてい
てもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化
銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記載さ
れているように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、
支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列するの
が好ましい。また、特開昭57-112751号公報 、同62- 20
0350号公報、同62-206541号公報 、同62-206543号公報
に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳
剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよ
い。
【0015】具体例として支持体から最も遠い側から、
低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高
感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL) /高感
度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、ま
たはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/
GL/RL/RHの順等に設置することができる。また特公昭
55-34932 号公報に記載されているように、支持体から
最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列
することもできる。また特開昭56-25738号公報、同62-6
3936号公報に記載されているように、支持体から最も遠
い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列するこ
ともできる。また特公昭49-15495号公報に記載されてい
るように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、
中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下
層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を
配置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光
度の異なる3層から構成される配列が挙げられる。この
ような感光度の異なる3層から構成される場合でも、特
開昭59-202464号公報に記載されているように、同一感
色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層
/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよ
い。その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤
層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤
層の順に配置されていてもよい。また、4層以上の場合
にも、上記の如く配列を変えてよい。色再現性を改良す
るために、USP 4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,43
6、特開昭62-160448号公報、同63- 89850号公報の明細
書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が
異なる重層効果のドナー層(CL) を主感光層に隣接もし
くは近接して配置することが好ましい。
【0016】写真感光材料に用いられる好ましいハロゲ
ン化銀は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化
銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好
ましいのは約2モル%から約10モル%までのヨウ化銀を
含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤
中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体の
ような規則的な結晶を有するもの、球状、板状のような
変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を
有するもの、あるいはそれらの複合形でもよい。ハロゲ
ン化銀の粒径は、約 0.2μm以下の微粒子でも投影面積
直径が約10μmに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多
分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。ハロゲン化銀写真乳
剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、R
Dと略す)No.17643 (1978年12月), 22 〜23頁, “I.
乳剤製造(Emulsion preparation and types)”、およ
び同No.18716 (1979年11月),648頁、同No.307105(19
89年11月),863 〜865 頁、およびグラフキデ著「写真の
物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chi
mie et Phisique Photographiques, Paul Montel, 196
7) 、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス
社刊(G.F. Duffin, Photographic Emulsion Chemistr
y,Focal Press, 1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製
造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman,
et al.,Making and Coating Photographic Emulsion, F
ocal Press, 1964)などに記載された方法を用いて調製
することができる。USP 3,574,628、同 3,655,394およ
びGB 1,413,748に記載された単分散乳剤も好ましい。ま
た、アスペクト比が約3以上であるような平板状粒子も
本発明に使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォト
グラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング
(Gutoff, Photographic Science and Engineering)、
第14巻 248〜257頁(1970年);US 4,434,226、同 4,41
4,310、同 4,433,048、同 4,439,520およびGB 2,112,15
7に記載の方法により簡単に調製することができる。結
晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲ
ン組成からなるものでもよく、層状構造をなしていても
よい。エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲ
ン化銀が接合されていてもよく、例えばロダン銀、酸化
鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合されていても
よい。また種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよ
い。
【0017】上記の乳剤は潜像を主として表面に形成す
る表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも
表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよ
いが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像
型のうち、特開昭 63-264740号公報 に記載のコア/シ
ェル型内部潜像型乳剤であってもよく、この調製方法は
特開昭 59-133542号公報に記載されている。この乳剤の
シェルの厚みは現像処理等によって異なるが、3 〜40nm
が好ましく、5 〜20nmが特に好ましい。ハロゲン化銀乳
剤は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行っ
たものを使用する。このような工程で使用される添加剤
はRDNo.17643、同No.18716および同No.307105 に記載
されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた。感光
材料には、感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子
サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なく
とも1つの特性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中
に混合して使用することができる。US 4,082,553に記載
の粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、US 4,626,4
98、特開昭 59-214852号公報に記載の粒子内部をかぶら
せたハロゲン化銀粒子、コロイド銀を感光性ハロゲン化
銀乳剤層および/または実質的に非感光性の親水性コロ
イド層に適用することが好ましい。粒子内部または表面
をかぶらせたハロゲン化銀粒子とは、感光材料の未露光
部および露光部を問わず、一様に(非像様に)現像が可
能となるハロゲン化銀粒子のことをいい、その調製法
は、US 4,626,498、特開昭 59-214852号公報に記載され
ている。粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハロゲ
ン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、ハロゲ
ン組成が異なっていてもよい。粒子内部または表面をか
ぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、沃
臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いることができる。
これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の平均粒子サイ
ズとしては0.01〜0.75μm、特に0.05〜0.6 μm が好ま
しい。また、粒子形状は規則的な粒子でもよく、多分散
乳剤でもよいが、単分散性(ハロゲン化銀粒子の重量ま
たは粒子数の少なくとも95%が平均粒子径の±40%以内
の粒子径を有するもの)であることが好ましい。
【0018】また、非感光性微粒子ハロゲン化銀を使用
することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化銀と
は、色素画像を得るための像様露光時においては感光せ
ずに、その現像処理において実質的に現像されないハロ
ゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされていない
ほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の含有
率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀および
/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化銀を
0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲン化
銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)が0.
01〜 0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好まし
い。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン化銀
と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表面
は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も不
要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立
ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベン
ゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または
亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好
ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイ
ド銀を含有させることができる。本発明の感光材料の塗
布銀量は、6.0g/ m2以下が好ましく、4.5g/ m2以下が最
も好ましい。
【0019】写真用添加剤もRDに記載されており、下
記の表に関連する記載箇所を示した。 (添加剤の種類) (RD17643 ) (RD18716 ) (RD307105) 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648 頁右欄 3.分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4.増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5.光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6.バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7.可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8.塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9.スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10.マット剤 878 〜879 頁。
【0020】感光材料には種々の色素形成カプラーを使
用することができるが、以下のカプラーが特に好まし
い。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1
の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム
1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開
平4-274425号公報の段落0008の一般式(I) で表わされる
カプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカ
プラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式
(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41
頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(I
V)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II
-24(カラム19))。
【0021】マゼンタカプラー; 特開平3-39737号公報
(L-57(11 頁右下),L-68(12 頁右下),L-77(13 頁右下);
EP 456,257 の A-4 -63(134頁), A-4 -73,-75(139頁);
EP 486,965 のM-4,-6(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959A
のM-45(19 頁);特開平5-204106号公報の(M-1)(6 頁);特
開平4-362631号公報の段落0237のM-22。 シアンカプラー: 特開平4-204843号公報のCX-1,3,4,5,1
1,12,14,15(14 〜16頁); 特開平4-43345号公報 のC-7,
10(35 頁),34,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特
開平6-67385 号公報の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)
で表わされるカプラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 号公報のP-1,P-5(11
頁)。発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとして
は、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、DE 3,2
34,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要吸収を
補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁に記載
の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエローカ
ラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EPに記載
のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202頁) 、
EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069に記載
のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム8)、CC
-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、WO92/1
1575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマスキン
グカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ましい。
【0022】写真性有用基を放出するカプラーとして
は、以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:
EP 378,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で
表わされる化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-11
3(36頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP 4
36,938A2の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特
にD-49(51 頁))、EP 568,037A の式(1) で表わされる化
合物(特に(23)(11 頁))、EP 440,195A2の5 〜6 頁に記
載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁の
I-(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5 頁
の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),(6
1)) 及び特開平6-59411号公報の請求項1の式(I) で表
わされる化合物(特に(7)(7 頁); リガンド放出化合
物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わさ
れる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロ
イコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化
合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレー
ム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10
の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合
物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表
わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,6
37A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素と
なる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の
式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜
Y-19) 。
【0023】カプラー以外の添加剤としては、以下のも
のが好ましい。油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-2
15272 号公報のP-3,5,16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,
85,86,93(140〜144 頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラ
テックス: US 4,199,363に記載のラテックス; 現像主薬
酸化体スカベンジャー: US 4,978,606のカラム2の54〜
62行の式(I) で表わされる化合物(特にI-,(1),(2),
(6),(12) (カラム4〜5)、US 4,923,787のカラム2
の5〜10行の式(特に化合物1(カラム3); ステイン
防止剤: EP 298321Aの4頁30〜33行の式(I) 〜(III),特
にI-47,72,III-1,27(24 〜48頁); 褪色防止剤: EP 298
321AのA-6,7,20,21,23,24,25,26,30,37,40,42,48,63,9
0,92,94,164(69 〜118 頁), US5,122,444のカラム25〜3
8のII-1〜III-23, 特にIII-10, EP 471347Aの8 〜12頁
のI-1 〜III-4,特にII-2, US 5,139,931のカラム32〜40
のA-1 〜48, 特にA-39,42; 発色増強剤または混色防止
剤の使用量を低減させる素材: EP 411324Aの5 〜24頁の
I-1 〜II-15,特にI-46; ホルマリンスカベンジャー: EP
477932Aの24〜29頁のSCV-1 〜28,特にSCV-8; 硬膜剤:
特開平1-214845号公報の17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,61
8,573のカラム13〜23の式(VII) 〜(XII) で表わされる
化合物(H-1〜54),特開平2-214852号公報の8頁右下の式
(6) で表わされる化合物(H-1〜76),特にH-14, US 3,32
5,287のクレーム1に記載の化合物; 現像抑制剤プレカ
ーサー: 特開昭62-168139号公報 のP-24,37,39(6〜7
頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載の化合物,特に
カラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤: US 4,923,790のカ
ラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,9,10,18,III-25;
安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,793のカラム6 〜16
のI-1 〜(14), 特にI-1,60,(2),(13), US 4,952,483 の
カラム25〜32の化合物1〜65, 特に36: 化学増感剤: ト
リフェニルホスフィン セレニド, 特開平5-40324 号公
報の化合物50; 染料: 特開平3-156450号公報の15〜18頁
のa-1〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜29頁
のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-1
〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜28頁
のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26のDy
e-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の化
合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1)ないし
(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,268,6
22の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜10),
US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜(31)
(カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335号公報 の式
(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(6
6)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1
〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物
(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
【0024】一般用もしくは映画用のカラーネガフィル
ム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィル
ム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー
反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に適用する
ことができる。また、特公平2-32615 号公報、実公平3-
39784 号公報に記載されているレンズ付きフイルムユニ
ット用に好適である。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明がこれらに限定されるものではない。 〔実施例1〕薬液調製タンクにチタン、撹拌機の接液部
材質もチタン性で、接液部のバフ磨きを#400番で行
なった温度制御機能付き500リッター容タンクを使用
し、写真感光材料に使用する代表的な薬品、12種類に
ついて調製し、その液を600リッター容の薬液ストッ
クタンクに濾過装置を経由して移液した。その後、2M
paの圧力のCIP(Cleaning In Pla
ce)装置で薬液調製タンク洗浄を行い、薬液ストック
タンク直前の排水口から排水した。この排水を10秒ご
とにサンプリングし、各薬品の残留分を測定する為、分
光光度計を用いて紫外部吸収、可視部吸収などを測定
し、各薬液が測定器の検出限界になるまで洗浄した。C
IPは連続噴射の場合と間欠噴射の場合を評価したが、
トータル噴射時間に対しては10%程度の誤差があるだ
けであまり大差が無く、最大時間となった薬液でも5分
であった。この様にして洗浄終了後、濾過装置の濾過フ
ィルターを除去し、1回移液配管部だけを1分間洗浄し
た後、配管部に洗浄水を充填し、2分間静置した後、こ
の液を排水し、この一部をサンプリングして前述の方法
で洗浄度を評価した。この様な操作を何回か繰返し、全
ての薬品毎に抽出洗浄回数を評価した。最小回数は2
回、最大回数は8回の抽出操作が必要であった。
【0026】〔実施例2〕600リッターの薬液調製タ
ンクで600リッターの1N苛性ソーダ液を調製した。
その液を薬液ストックタンクの一つに濾過装置を経由し
て移液した。なお、フィルター部に該当する部分にはフ
ィルターを取り付けるためのフェルール継ぎ手が2個、
洗浄用3方弁の取り付けフェルールが入り口側に1個軋廃
水側に1箇所ある系を装備した装置を使用した。その
後、2Mpaの圧力のCIP装置で薬液調製タンク洗浄
を行い、薬液ストックタンク直前の排水口から排水し
た。この排水を10秒ごとにサンプリングし、各薬品の
残留分を測定する為、分光光度計を用いて紫外部吸収、
可視部吸収などを測定し、各薬液が測定器の検出限界に
なるまで洗浄した。この様にして洗浄終了後、濾過装置
の濾過フィルターを除去し、1回移液配管部だけを1分
間洗浄した後、配管部に洗浄水を充填し、2分間静置し
た後、この液を排水し、この一部をサンプリングして前
述の方法で洗浄度を評価した。この様な操作を何回か繰
返し、洗浄した。その結果、薬液調製タンク洗浄に20
0リッター、フィルター除去前の粗洗に20リッター、
回分洗浄に5リッター×5回の計25リッターの洗浄液
で洗浄することができた。
【0027】〔比較例〕実施例2と同じ薬液調製装置を
用い、同じ薬液調製、即ち600リッターの薬液調製タ
ンクで600リッターの1N苛性ソーダ液を調製し、そ
の液を薬液ストックタンクの一つに濾過装置を経由して
移液し、洗浄を行った。但し、洗浄の操作において、従
来と同様に、フィルターを付けた状態で薬液調製タンク
の洗浄排水を利用して洗浄を行った。洗浄温水は一定流
量になるように調製されたCIP方式を用いた。この結
果、フィルターの有る状態で洗浄した場合、サンプリン
グした液のpHが洗浄温水のpHに成るまでに1200
リッター必要であった。また、このフィルターを除去
し、蒸留水に浸漬するとpHは9.6に上昇した。一方、
汎用薬液調製タンクの洗浄例として、フィルターを外
し、薬液調製タンクのCIP洗浄温水で配管を洗浄した
場合、きれいに成るまでに800リッターの洗浄温水が
必要であった。
【0028】上記のように、本発明の写真感光材料の薬
液調製方法及び装置は、比較的短時間の洗浄により、薬
液の汚染による写真性能に及ぼす影響を防止でき、満足
すべき結果を得た。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の写真感光
材料の薬液調製方法及び装置は、従来の方法および装置
による写真感光材料の乳剤製造において、汚染等の問題
で難しかった複数の薬品を1つの薬液調製タンクで溶解
調製することを実現可能とした。また、本発明の方法に
より、液体薬品計量装置、撹拌装置、温度調整装置な
ど、高価な設備を付帯する薬品調製タンクの設備台数を
大幅に削減することが可能である。更に、薬品調製タン
クは粉体薬品の投入など比較的スペースを取るが、この
台数が大幅に削減できたことで、スペース効率が大幅に
改善されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の一態様を示す装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 薬液調製装置 2 薬液調製タンク 3 薬液ストックタンク(a、b、c、d) 4 共通移液配管 5 ろ過フィルター 6 洗浄液 7 攪拌装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真感光材料の各種薬品の薬液調製にお
    いて、1つの薬液調製タンクで溶解調製する工程と、該
    薬液調製タンクで調製された薬液を夫々ストックする複
    数の薬液ストックタンクの1つに共通移液配管を通して
    移液する工程と、薬液調製タンクと共通移液配管を洗浄
    する工程とを有し、前記薬液調製タンクは、調製最大ス
    ケールを1とした時、該スケールの1/12スケールま
    で撹拌可能な撹拌手段、及び/又は邪魔板等の補助手段
    を有するタンクとし、これらの工程を繰り返すことによ
    り、使用される薬品の複数を1つの薬液調製タンクで溶
    解調製することを特徴とする写真感光材料の薬液調製方
    法。
  2. 【請求項2】 前記薬液調製タンクと薬液ストックタン
    クの間の共通移液配管中に、調製終了した薬液を濾過す
    る為のフィルターを設置可能な濾過装置を有し、該濾過
    装置を用いることを特徴とする請求項1記載の写真感光
    材料の薬液調製方法。
  3. 【請求項3】 前記薬液調製タンク、薬液ストックタン
    クのタンク材質、及び配管材質が、調製する全ての薬液
    に対してその部分に滞在する滞在最大時間において、対
    象とする写真感光材料の写真性能上、影響を与えない様
    な材料で構成されている装置を用いて行うことを特徴と
    する請求項1又は2記載の写真感光材料の薬液調製方
    法。
  4. 【請求項4】 前記薬液調製タンク、薬液ストックタン
    ク及び配管は夫々独立して洗浄可能にする配管を有し、
    使用薬品の極微量残留を防止する為、使用後の洗浄を十
    分に行い、洗浄液としては溶剤、洗浄剤入りの溶液、温
    水、水など洗浄のために使用可能な洗浄液を使用して洗
    浄し、該洗浄液を移液終了後、フィルターをセットした
    状態でフィルター部を洗浄し、洗浄液を排水した後、フ
    ィルターを除去し、フィルターの無い状態で濾過装置部
    の洗浄を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の写真感光材料の薬液調製方法。
  5. 【請求項5】 前記薬液調製タンク、薬液ストックタン
    ク、配管および濾過装置部の洗浄終了後、薬液調製タン
    ク、薬液ストックタンク及び濾過装置を含む配管部に洗
    浄液を充填し、1秒以上、好ましくは隙間に入り込んだ
    薬液が溶出する為に必要な時間静置し、排水し、この操
    作をn回(1回以上100回以下)繰返すことで洗浄を
    行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    写真感光材料の薬液調製方法。
  6. 【請求項6】 写真感光材料の薬液製造において、同時
    に使用される各種薬品の複数を溶解調製する1つの薬液
    調製タンクと、該薬液調製タンクで調製された各種薬品
    の薬液を夫々ストックする複数の薬液ストックタンク
    と、前記薬液調製タンクから薬液ストックタンクに移液
    する共通移液配管とを有し、かつ前記薬液調製タンク
    は、調製最大スケールを1とした時、該スケールの1/
    12スケールまで撹拌可能な撹拌手段、及び/又は邪魔
    板等の補助手段を有することを特徴とする写真感光材料
    の薬液調製装置。
  7. 【請求項7】 前記薬液調製タンクと薬液ストックタン
    クの間の共通移液配管中に、調製終了した薬液を濾過す
    る為のフィルターを設置可能な濾過装置を備えているこ
    とを特徴とする請求項6記載の写真感光材料の薬液調製
    装置。
  8. 【請求項8】 前記薬液調製タンク及び薬液ストックタ
    ンクのタンク材質、及び配管材質が、調製する全ての薬
    液に対してその部分に滞在する滞在最大時間において、
    対象とする写真感光材料の写真性能上、影響を与えない
    様な材料で構成されていることを特徴とする請求項6又
    は7に記載の写真感光材料の薬液調製装置。
  9. 【請求項9】 前記薬液調製タンク、薬液ストックタン
    ク及び配管は夫々独立して洗浄可能にする配管を有し、
    使用薬品の極微量残留を防止する為、使用後の洗浄を十
    分に行い、洗浄液としては溶剤、洗浄剤入りの溶液、温
    水、水など洗浄のために使用可能な洗浄液を使用して洗
    浄し、該洗浄液を移液終了後、フィルターをセットした
    状態でフィルター部を洗浄し、洗浄液を排水した後、フ
    ィルターを除去し、フィルターの無い状態で濾過装置部
    の洗浄が可能な構成としたことを特徴とする請求項6〜
    8のいずれかに記載の写真感光材料の薬液調製装置。
  10. 【請求項10】 前記薬液調製タンク、薬液ストックタ
    ンク、配管および濾過装置部の洗浄終了後、薬液調製タ
    ンク、薬液ストックタンク及び濾過装置を含む配管部に
    洗浄液を充填し、1秒以上、好ましくは隙間に入り込ん
    だ薬液が溶出する為に必要な時間静置し、排水し、この
    洗浄操作をn回(1回以上100回以下)繰返すことが
    可能な構成としたことを特徴とする請求項6〜9のいず
    れかに記載の写真感光材料の薬液調製装置。
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