JP2003003442A - 掃流砂採取器 - Google Patents

掃流砂採取器

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JP2003003442A JP2001190259A JP2001190259A JP2003003442A JP 2003003442 A JP2003003442 A JP 2003003442A JP 2001190259 A JP2001190259 A JP 2001190259A JP 2001190259 A JP2001190259 A JP 2001190259A JP 2003003442 A JP2003003442 A JP 2003003442A
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Yoshinori Himeno
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Takeshi Matsuzaki
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Yuichi Kuroda
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Shuhei Takahashi
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和明 石黒
Hitoshi Nagai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 掃流砂採取器において、掃流砂を、流れの状
況を分析するのに好適な採取の仕方で安全かつ確実に採
取することができるようにする。 【解決手段】 掃流砂採取器1は、河川の流水を掃流砂
と共に流入させる流路入口3と、流路入口3から流入し
た流水を河川の水流の下流側へ向けて案内する流路を形
成する筒状胴部2と、筒状胴部2内を流れた流水を河川
の水流の下流側へ向けて排出する流路出口4と、筒状胴
部2内に流れ込んだ掃流砂を筒状胴部2内の流水から選
別して筒状胴部2内に捕捉する掃流砂選別網体9〜12
と、掃流砂の採取開始の時点で流路入口閉塞位置から流
路入口開放位置へ移動される流路入口開放扉17と、流
路入口3を開放して流路入口開放位置と流路入口遮閉位
置との間を移動することができて掃流砂の採取中は流路
入口開放位置に置かれ掃流砂の採取の終了の時点で流路
入口遮閉位置に置かれる流路入口遮閉体14とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掃流砂を採取する
ための掃流砂採取器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、洪水による災害を防止するた
め、各地の渓流地や急流地に砂防ダムが建設されている
一方、他方では、沿岸地域における海岸の浸食、中流域
や下流域における河川の変貌による地形変化も問題視さ
れている。海岸の浸食や河川の変貌による地形変化の原
因が砂防ダムの影響によるものか、現状ではその因果関
係が解明されていないので、海岸の浸食や河川の変貌に
よる地形変化の原因を究明するためには、砂防ダムの近
辺を種々の水流の状態に応じて水流に混じって流過する
掃流砂を採取し、採取した掃流砂の流れの状況を分析す
る必要がある。しかしながら、従来、砂防ダムの近辺の
掃流砂の流れの状況を分析するのに好適な採取の仕方で
掃流砂を採取することのできる適切な装置がなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のとおり、従来
は、砂防ダムの近辺の掃流砂の流れの状況を分析するの
に好適な採取の仕方で掃流砂を採取することのできる適
切な装置がなかったため、砂防ダムの近辺の掃流砂の流
れの状況を分析するための掃流砂を、当該砂防ダムの近
辺の掃流砂の流れの状況を分析するのに好適な採取の仕
方で確実に採取することのできるような、掃流砂採取装
置の開発が望まれていた。
【0004】そこで、本発明は、砂防ダムの近辺の掃流
砂を、河川の地形的な環境条件に制約されることなく種
々の水流の状態に対応して、当該掃流砂の流れの状況を
分析するのに好適な採取の仕方で安全かつ確実に採取す
ることができるようにした、掃流砂採取器を提供しよう
とするものである(請求項1)。
【0005】また、本発明は、掃流砂の採取開始の動作
と掃流砂の採取終了の動作とを確実に行うことができる
とともに、掃流砂の採取中は流路入口から、確実に、設
定された流水量の、自然のままの流水を取り込むことが
できるようにした、掃流砂採取器を提供しようとするも
のである(請求項2)。
【0006】さらに、本発明は、掃流砂の採取に当たっ
て、掃流砂の粒径に応じて複数段に段階分けしながら掃
流砂を採取して、より分析し易い状態で掃流砂を効率的
に採取することができるようにした、掃流砂採取器を提
供しようとするものである(請求項3)。
【0007】また、本発明は、水流中における掃流砂採
取器の水流に対する指向性を高め安定性を増大させて掃
流砂の正確な流量の計測ができるようにするとともに、
水流中への掃流砂採取器の設置の作業及び水流中からの
掃流砂採取器の引き上げ作業の際の安全性を高めるよう
にした、掃流砂採取器を提供しようとするものである
(請求項4)。
【0008】さらに、本発明は、掃流砂採取器の水流中
における姿勢を制御することができるようにし、水流中
における掃流砂採取器の水流に対する姿勢を最適な姿勢
に保つことができるようにして、掃流砂の正確な流量の
計測ができるようにした、掃流砂採取器を提供しようと
するものである(請求項5)。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明の掃流砂採取器は、河川の流水に混じって水
流により運ばれて流れる掃流砂を前記流水から選別して
採取する掃流砂採取器であって、当該掃流砂採取器が、
設定された開口面積を有して上記河川の上流に向けて開
口することにより当該河川の流水を上記掃流砂と共に流
入させる流路入口と、当該流路入口から流入した流水を
上記河川の水流の下流側へ向けて案内する流路を形成す
る筒状胴部と、当該筒状胴部内を流れた流水を上記河川
の水流の下流側へ向けて排出する流路出口と、上記筒状
胴部内に流れ込んだ掃流砂を当該筒状胴部内の流水から
選別して当該筒状胴部内に捕捉する掃流砂選別網体と、
上記流路入口を開放して上記河川の流水の当該流路入口
への自由な流入を許容する流路入口開放位置と当該流路
入口を外部の流水に対して遮閉する流路入口遮閉位置と
の間を移動することができて上記掃流砂の採取中は上記
流路入口開放位置に置かれ上記掃流砂の採取の終了時点
で上記流路入口遮閉位置に置かれる流路入口遮閉体と、
を備えている。
【0010】また、本発明の掃流砂採取器において、上
記流路入口には、当該流路入口を閉塞する流路入口閉塞
位置と当該流路入口を開放して上記河川の流水の当該流
路入口への自由な流入を許容する流路入口開放位置との
間を移動することができて、上記掃流砂の採取開始の時
点で上記流路入口閉塞位置から上記流路入口開放位置へ
移動される流路入口開放扉が、上記流路入口遮閉体に併
設されている。
【0011】さらに、本発明の掃流砂採取器において、
上記掃流砂選別網体が、上記筒状胴部内において上記流
路入口に最寄りの最大粗目の掃流砂選別網体から上記流
路出口に最寄りの最小細目の掃流砂選別網体に至るまで
順次網目の粗い順に配列された複数段の掃流砂選別網
体、を含んでいる。
【0012】また、本発明の掃流砂採取器において、上
記筒状胴部に隣接する位置には、当該筒状胴部に並列し
て当該筒状胴部の流水中における安定性を高めるための
ダミー筒体が併設され、上記流路入口遮閉体が、上記筒
状胴部に対して上記流路入口開放位置に置かれている間
は上記ダミー筒体の上流側の開口部を閉塞している。
【0013】さらに、本発明の掃流砂採取器において、
当該掃流砂採取器に、当該掃流砂採取器の水流中におけ
る姿勢を制御するための姿勢制御フィンが配設されてい
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態に
係る掃流砂採取器の一部を破断して示す全体斜視図、図
2は図1の掃流砂採取器の天板を取り外した状態の要部
平面図、図3は図1の掃流砂採取器の側面図、図4は図
2のA−A線に沿って見た図1の掃流砂採取器の横断面
図、図5は図2のB−B線に沿って見た図1の掃流砂採
取器の要部縦断面図、図6は図3のC−C線に沿って見
た図1の掃流砂採取器の要部平断面図、図7は図2のD
−D線に沿って見た図1の掃流砂採取器の要部横断面
図、図8は図2のE部拡大図、図9(1)は図1の掃流
砂採取器に安定板及び姿勢制御フィンを配設した場合の
一例を示す平面図、図9(2)は、図9(1)の掃流砂
採取器の側面図である。
【0015】また、図10は図1の掃流砂採取器とは別
の形態の掃流砂採取器の一例を一部を破断して示す全体
斜視図、図11は図10の掃流砂採取器の平面図、図1
2は図10の掃流砂採取器の側面図、図13は図10の
掃流砂採取器の流路入口部の正面図、図14は図10の
掃流砂採取器の流路出口部の背面図、図15(1)は図
10の掃流砂採取器に安定板及び姿勢制御フィンを配設
した場合の一例を示す平面図、図15(2)は図15
(1)の掃流砂採取器の側面図である。
【0016】さらに、図16は本発明の掃流砂採取器を
実際の河川においてワイヤロープ操作装置を用いて設置
する場合の一例を示す全体正面図、図17は本発明の掃
流砂採取器を実際の河川においてインクライン設備及び
ジブクレーンを用いて設置する場合の一例を示す全体正
面図である。
【0017】まず、図1、図2及び図3において、掃流
砂採取器1は、流路入口3と筒状胴部2と流路出口4と
を備えている。流路入口3は、横断面が矩形状に形成さ
れていて、設定された開口面積を有している。この流路
入口3は、河川の上流に向けて開口することにより当該
河川の流水を、河川の流水に混じって水流により運ばれ
て流れる掃流砂と一緒に、流路入口3の内部へ流入させ
るようになっている。
【0018】図1、図2及び図3に示すように、筒状胴
部2は、横断面が矩形状で、流路入口3から流入した流
水及び掃流砂を河川の水流の下流側へ向けて案内する流
路を形成している。流路入口3が筒状胴部2の一端側に
形成されているのに対し、流路出口4は、筒状胴部2の
他端側に形成されており、筒状胴部2内を流れた流水を
河川の水流の下流側へ向けて排出する。
【0019】図1、図2及び図3において、筒状胴部2
は、左側の側壁5a及び右側の側壁5bよりなる側壁5
と、底壁6と、天板7とにより、横断面が概ね矩形状の
筒状体を形成している。天板7は、筒状胴部2の内部の
修理、点検、清掃あるいは部品交換のために筒状胴部2
の内部に容易に接近することができるように、多数のビ
ス8により側壁5に対して着脱自在に固定されている。
天板7の側壁5に対する固定手段は、筒状胴部2の内部
に容易に接近することができるように天板7を側壁5に
対して着脱したりあるいは枢支回動したりすることがで
きるものであれば、ビス8のみに限らず任意の固定手段
を採用することができる。
【0020】図1、図2及び図3に示すように、筒状胴
部2の内部には、筒状胴部2内に流れ込んだ掃流砂を、
筒状胴部2内の流水から選別して筒状胴部2内に捕捉す
るための複数の掃流砂選別網体9、10、11、12
が、それぞれ筒状胴部2の内部を横断するようにして配
設されている。これら複数の掃流砂選別網体9、10、
11、12は、筒状胴部2内において流路入口3に最寄
りの最大粗目の第1段掃流砂選別網体9から、第2段掃
流砂選別網体10、第3段掃流砂選別網体11を経て、
流路出口4に最寄りの最小細目の第4段掃流砂選別網体
12に至るまで、順次網目の粗い順に、相互間に設定さ
れた間隔を置いて配列されている。
【0021】図1、図2及び図3において、各掃流砂選
別網体9、10、11、12は、筒状胴部2の内部に着
脱自在に装着されており、各掃流砂選別網体9、10、
11及び12を個別に筒状胴部2の内部から取り出して
修理、点検、清掃あるいは部品交換をすることができ、
部品交換を通して、網目の粗さの異なる他の掃流砂選別
網体と取り換えることもできる。各掃流砂選別網体9、
10、11、12の筒状胴部2に対する着脱を容易にす
るために、例えば、筒状胴部2の内周面上において、各
掃流砂選別網体9、10、11、12の外枠部周縁に対
向する位置に沿って溝型レールを配設しておき、天板7
を側壁5から取り外した状態で、各掃流砂選別網体9、
10、11、12を当該溝型レールに嵌め合わせ、当該
溝型レールに沿ってスライドさせるようにして各掃流砂
選別網体9、10、11、12を筒状胴部2に対して着
脱するように構成することもできる。
【0022】図1、図2及び図3に示すように、側壁5
の上縁部には、当該上縁部に沿って相互に適当な間隔を
置いて適当数の、例えば図示のように左右にそれぞれ4
個ずつ合計8個のブラケット13が突設されている。各
ブラケット13には、それぞれ掃流砂採取器1を吊り下
げて支持するためのワイヤロ−プを係着することができ
るように、ワイヤロ−プ係着孔が形成されている。
【0023】図1ないし図8において、掃流砂採取器1
の流路入口3の部分には、掃流砂の採取時間を制御する
ためのフラップ状の流路入口遮閉体14が配設されてい
る。流路入口遮閉体14は、流路入口3を開放して河川
の流水の流路入口3への自由な流入を許容する流路入口
開放位置と、流路入口3を外部の流水に対して遮閉する
流路入口遮閉位置との間を移動することができて、掃流
砂の採取中は流路入口開放位置に置かれ、掃流砂の採取
の終了時点で流路入口遮閉位置に置かれる。
【0024】図1ないし図8に示すように、流路入口遮
閉体14は、筒状胴部2の左右の側壁5a、5bの流路
入口3側の端部においてそれぞれ上方へ向けて突設され
た流路入口遮閉体14を枢支するための左右一対のブラ
ケットにより筒状胴部2の横断方向に配向されて支持さ
れた枢支軸15により、当該枢支軸15の周りに回動自
在に枢支されている。流路入口遮閉体14と枢支軸15
との間には、当該枢支軸15と同心状態に当該枢支軸1
5の周りを取り囲むようにして配設された左右一対の付
勢ばね16a、16bよりなる付勢ばね16が介装され
ている。これらの付勢ばね16a、16bの作用によ
り、流路入口遮閉体14は、常に、流路入口3を外部の
流水に対して遮閉する流路入口遮閉位置、すなわち図3
及び図5の鎖線で示された位置に向けて回動するよう
に、付勢力を受けている。
【0025】特に図2及び図8に詳細に示すように、流
路入口遮閉体14の基端縁部からブラケット18が突設
されており、このブラケット18には、筒状胴部2の流
路入口3側の端部枠体の上面上に配設された係合ピン支
持金具20から突出する係合ピン21が嵌入する係合孔
19が形成されている。係合ピン支持金具20には、係
合ピン進退作動手段22が付設されている。係合ピン進
退作動手段22の作動により、係合ピン21は、ブラケ
ット18の係合孔19と係合して流路入口遮閉体14を
流路入口開放位置に保持する進出位置と、ブラケット1
8の係合孔19から退避して流路入口遮閉体14に対し
て流路入口遮閉位置へ回動することを許す退避位置との
間で、進退移動をする。
【0026】図2及び図8において、係合ピン進退作動
手段22は、例えば、係合ピン進退作動索23に連結さ
れており、係合ピン21がブラケット18の係合孔19
に係合した状態において、係合ピン進退作動索23を遠
隔的に引っ張ることにより係合ピン21をブラケット1
8の係合孔19から引き抜くように構成することができ
るほか、係合ピン進退作動手段22を流体圧作動式の伸
縮シリンダとし、当該伸縮シリンダを遠隔的に収縮作動
させることにより、係合ピン21を退避移動させて、当
該係合ピン21を係合孔19から遠隔的に引き抜くよう
に構成することもできる。
【0027】図1ないし図7に示すように、掃流砂採取
器1の筒状胴部2内における流路入口3側の端部には、
掃流砂の採取開始時間を制御するための左右一対の流路
入口開放扉17a,17bよりなる流路入口開放扉17
が、流路入口遮閉体14の後面側において、当該流路入
口遮閉体14に併設されている。この流路入口開放扉1
7は、流路入口3を閉塞する流路入口閉塞位置と、流路
入口3を開放して河川の流水の流路入口3への自由な流
入を許容する流路入口開放位置との間を移動することが
でき、掃流砂の採取開始の時点で、流路入口閉塞位置か
ら流路入口開放位置へ移動される。
【0028】図1ないし図7において、左側の流路入口
開放扉17aは、筒状胴部2の左側の側壁5aに側壁5
a用ヒンジ24により枢支され、これに対し右側の流路
入口開放扉17bは筒状胴部2の右側の側壁5bに側壁
5b用ヒンジ24により枢支されており、図6に示すよ
うに、実線で示された流路入口閉塞位置と、鎖線で示さ
れたように流路入口閉塞位置から後方へ回動した流路入
口開放位置との間で回動することができる。
【0029】特に図6に詳細に示すように、左側の流路
入口開放扉17aの自由端縁部には押さえ板25が突設
されており、流路入口開放扉17a,17bが流路入口
閉塞位置に置かれている間は、押さえ板25が右側の流
路入口開放扉17bを後面側から押さえて流路入口開放
扉17bの後方への回動を抑止している。図6及び図7
に詳細に示すように、左側の流路入口開放扉17aの上
端縁部にはブラケット26が突設されており、このブラ
ケット26には、筒状胴部2の流路入口3側の端部枠体
の上面上に配設されたブラケット28に枢支軸30によ
り揺動自在に枢支されたベルクランク29の第1の腕の
端部に枢支ピン31により枢支された係合ピン32が嵌
入する係合孔27が形成されている。
【0030】特に図7に詳細に示すように、ベルクラン
ク29の第2の腕の端部に形成された係止孔33と、筒
状胴部2の左側の側壁5aの流路入口3側の端部におい
て上方へ向けて突設されたブラケット34上の係止部3
5との間には、引っ張りばね36が介装されている。引
っ張りばね36の作用により、ベルクランク29が揺動
して、係合ピン32が、常に、流路入口開放扉17aの
ブラケット26に形成された係合孔27に嵌入するよう
に下向きに付勢される。
【0031】図7において、ベルクランク29の第2の
腕の端部に形成された係止孔33には、例えば、扉開放
作動索37が連結されており、係合ピン32が流路入口
開放扉17aのブラケット26に形成された係合孔27
に嵌入している状態で、扉開放作動索37を、引っ張り
ばね36の引っ張り力に抗して遠隔的に引っ張ることに
より、ベルクランク29を揺動させて、係合ピン32を
係合孔27から引き抜くように構成することができるほ
か、筒状胴部2上に例えば流体圧作動式の伸縮シリンダ
を配設し、当該伸縮シリンダを遠隔的に制御して収縮作
動させることにより、係合ピン32を係合孔27から引
き抜くように構成することもできる。
【0032】図1ないし図8において、掃流砂採取器1
により掃流砂を採取しようとする際には、予め流路入口
開放扉17a,17bを流路入口閉塞位置に位置付けた
上、係合ピン32を流路入口開放扉17aのブラケット
26に形成された係合孔27に嵌入しておく一方、流路
入口遮閉体14を流路入口開放位置に位置付けた上、係
合ピン21を、流路入口遮閉体14のブラケット18の
係合孔19に係合させておく。この状態で流路入口3を
上流側に向けるようにして掃流砂採取器1を水流中の所
定の深度位置に沈める。掃流砂の採取開始の時点で、遠
隔操作により係合ピン32を係合孔27から引き抜く
と、左右の流路入口開放扉17a,17bが、水圧によ
り瞬時に後方へ回動し、掃流砂の採取中、流路入口開放
扉17a,17bは流路入口開放位置に保持される。
【0033】さらに図1ないし図8において、掃流砂の
採取終了の時点で、遠隔操作により係合ピン21を係合
孔19から引き抜くと、流路入口遮閉体14が、左右一
対の付勢ばね16a、16bの付勢力により下方へ回動
し、流路入口遮閉位置に移動して流路入口3を閉じる。
【0034】図1及び図2に示すように、掃流砂採取器
1の内部には流路入口3側の位置から流路出口4側の位
置まで、順次網目の粗い順に、相互間に設定された間隔
を置いて掃流砂選別網体9、10、11、12が配設さ
れているので、掃流砂の採取に当たっては、掃流砂の粒
径に応じて複数段に段階分けしながら掃流砂を採取し
て、より分析し易い状態で掃流砂を効率的に採取するこ
とができる。
【0035】図9(1)及び図9(2)において、掃流
砂採取器1の左右の側壁5a、5bの外面側には、それ
ぞれ左右一対の安定板38a、38b等よりなる安定板
38を配設し、水中における掃流砂採取器1の姿勢を安
定した姿勢に保つようにすることができるほか、安定板
38a、38b等よりなる安定板38の前方の位置にお
いて、それぞれ左右一対の姿勢制御フィン39a、39
b等よりなる姿勢制御フィン39を配設して、掃流砂採
取器1の姿勢を最適な姿勢となるように遠隔的に制御す
ることもできる。
【0036】図10ないし図14において、掃流砂採取
器40は、設定された開口面積を有して河川の上流に向
けて開口することにより当該河川の流水を掃流砂と共に
流入させる流路入口45と、支持枠体41により支持さ
れ流路入口45から流入した流水を河川の水流の下流側
へ向けて案内する流路を形成する概ね円筒状の筒状胴部
42と、筒状胴部42内を流れた流水を河川の水流の下
流側へ向けて排出する流路出口46と、筒状胴部42に
並列して隣接するようにして支持枠体41により支持さ
れ、筒状胴部42と概ね同径で側壁部には多数の水抜孔
47が形成されたダミー筒体43とを備えている。支持
枠体41の上端四隅部にはそれぞれブラケット44が突
設されている。これら各ブラケット44には、掃流砂採
取器40を吊り下げて支持するためのワイヤロ−プを係
着することができるように、それぞれワイヤロ−プ係着
孔が形成されている。
【0037】図10ないし図14に示すように、筒状胴
部42とダミー筒体43との間には流路入口45の近傍
の位置から流路出口46の近傍の位置まで延びる一本の
回動軸48が、回動可能に配設されている。回動軸48
の流路入口45側の端部には連結金具49を介して流路
入口遮閉体50が連結されている。この流路入口遮閉体
50は、筒状胴部42の直径と概ね同等の直径を有する
環状の端縁部と、水流に対する抵抗を少なくするために
環状の端縁部から円錐形状に軸方向外方に延びる周壁部
と、尖頭部とを有する。
【0038】図10ないし図14において、回動軸48
の流路出口46側の端部には連結金具51を介して掃流
砂選別網体52が連結されている。掃流砂選別網体52
は、回動軸48に対して流路入口遮閉体50と同じ方位
に連結されているとともに、種々の粒径の掃流砂を捕捉
することができるように、所望の掃流砂の粒径に対応し
た網目の掃流砂選別網体と交換可能である。
【0039】図10ないし図14に示すように、回動軸
48の流路入口45寄りの部分と、支持枠体41の流路
入口45側の枠部との間には、回動軸48と同心に当該
回動軸48を取り囲むようにして付勢ばね53が配設さ
れているとともに、当該回動軸48の流路出口46寄り
の部分と、支持枠体41の流路出口46側の枠部との間
には、回動軸48と同心に当該回動軸48を取り囲むよ
うにして付勢ばね54が配設されている。付勢ばね53
と付勢ばね54との作用により、回動軸48と一体に回
動するように回動軸48に連結された流路入口遮閉体5
0及び掃流砂選別網体52が、常に、筒状胴部42と整
合するように、すなわち流路入口遮閉体50が筒状胴部
42の流路入口45を塞ぎ、掃流砂選別網体52が筒状
胴部42の流路出口46を塞ぐように、例えば図13に
おいては時計方向に、また図14においては反時計方向
に回動させようとする付勢力を受けている。
【0040】図10及び図13に詳細に示すように、流
路入口遮閉体50の外周部には係合溝付きブラケット5
5が突設されている。この係合溝付きブラケット55に
は、支持枠体41の上面上に配設されたブラケット56
に揺動自在に枢支されたベルクランク57の第1の腕の
端部に突設された係合爪58が係合する係合溝が形成さ
れている。ベルクランク57の第2の腕の端部に形成さ
れた係止孔と、支持枠体41の上面上に突設されたばね
支持柱59との間には、引っ張りばね60が介装されて
いる。引っ張りばね60の作用により、ベルクランク5
7が揺動して、係合爪58が、常に、流路入口遮閉体5
0の溝付きブラケット55に形成された係合溝に係合す
るように下向きに付勢される。
【0041】図10及び図13において、ベルクランク
57の第2の腕の端部に形成された係止孔には、例え
ば、係合爪解放索61が連結されており、係合爪58
が、流路入口遮閉体50の溝付きブラケット55に形成
された係合溝に係合している状態で、係合爪解放索61
を、引っ張りばね60の引っ張り力に抗して遠隔的に引
っ張ることにより、ベルクランク57を揺動させて、係
合爪58を流路入口遮閉体50の溝付きブラケット55
に形成された係合溝から離脱させるように構成すること
ができるほか、支持枠体41上に、例えば流体圧作動式
の伸縮シリンダを配設し、当該伸縮シリンダを遠隔的に
制御して収縮作動させることにより、係合爪58を流路
入口遮閉体50の溝付きブラケット55に形成された係
合溝から離脱させるように構成することもできる。
【0042】図10ないし図14において、掃流砂採取
器40により掃流砂を採取しようとする際には、予め流
路入口遮閉体50及び掃流砂選別網体52をダミー筒体
43に整合する位置に手操作により回動した上、係合爪
58を流路入口遮閉体50の溝付きブラケット55に形
成された係合溝に係合させておく。この状態で流路入口
45を上流側に向けるようにして掃流砂採取器40を水
流中の所定の深度位置に沈めると、筒状胴部42内には
流水及び掃流砂が自由に流れ込む。掃流砂の採取終了時
点で、遠隔操作により係合爪58を流路入口遮閉体50
の溝付きブラケット55に形成された係合溝から離脱さ
せると、流路入口遮閉体50及び掃流砂選別網体52
が、付勢ばね53と付勢ばね54との付勢力により、筒
状胴部42と整合するように回動し、流路入口遮閉体5
0が筒状胴部42の流路入口45を塞ぐと同時に、掃流
砂選別網体52が筒状胴部42の流路出口46を塞ぎ、
筒状胴部42内に掃流砂を閉じ込める。
【0043】図15(1)及び図15(2)において、
掃流砂採取器40の支持枠体41の左右の側枠部の外面
側には、それぞれ左右に上下二対の安定板62a、62
b及び62c等よりなる安定板62を配設し、水中にお
ける掃流砂採取器40の姿勢を安定した姿勢に保つよう
にすることができるほか、安定板62a、62b及び6
2c等の安定板62の前方の位置において、それぞれ左
右一対の姿勢制御フィン63a、63b等よりなる姿勢
制御フィン63を配設して、掃流砂採取器40の姿勢を
最適な姿勢となるように遠隔的に制御することもでき
る。
【0044】図16は、本発明の掃流砂採取器69を実
際の河川においてワイヤロープ操作装置を用いて配置す
る場合の一例を示す。図16において、上記掃流砂採取
器1や上記掃流砂採取器40等の掃流砂採取器69を用
いて河川の水面W下の水流中の掃流砂を採取するに当た
り、例えば河川の互いに対向する河岸あるいは堤防のう
ちの一方の河岸に支柱64を立設するとともに、他方の
河岸に支柱65を立設し、支柱64の頂部と支柱65の
頂部との間に荷重支持用のワイヤロープ66を張り渡
す。支柱64の頂部と支柱65の頂部との間のワイヤロ
ープ66には、キャレージブロック67の台車枠に支持
された外周溝付き自由回転車輪の外周溝が係合され、キ
ャレージブロック67がワイヤロープ66に沿って自在
に移動することができるように支持される。
【0045】図16に示すように、キャレージブロック
67にはそれぞれ自由回転をする左右一対のシーブが軸
支されており、支柱64の近傍に設置した昇降制御用ウ
インチ71により巻取り及び巻戻しされる昇降制御用ワ
イヤロ−プ70が、支柱64の上部に支持されたシーブ
を介してキャレージブロック67の上記一対のシーブの
うちの支柱64側のシーブを経由し、キャレージブロッ
ク67の下方に吊り下げられるローディングブロック6
8のシーブに巻回された上、さらに、キャレージブロッ
ク67の上記一対のシーブのうちの支柱65側のシーブ
を経由し、支柱65の上部に支持されたシーブを介して
支柱65の下部あるいはその近傍の河岸あるいは堤防上
の係止部に、他端側において係止されている。
【0046】図16において、ローディングブロック6
8の吊り下げ用フックあるいはその他の吊り下げ用係止
手段には、例えば掃流砂採取器1の各ブラケット13や
掃流砂採取器40の各ブラケット44にこれら掃流砂採
取器1や掃流砂採取器40等の掃流砂採取器69のバラ
ンスを良好に保てるようにして係止したワイヤロープ
が、掃流砂採取器1の流路入口3や掃流砂採取器40の
流路入口45等の掃流砂採取器69の流路入口が正しく
水流の上流側に向かうようにして、係止されている。
【0047】図16に示すように、キャレージブロック
67の側部には横移動制御用ワイヤロ−プが係止されて
いる。この横移動制御用ワイヤロ−プは、全長にわたっ
てループを形成するように、キャレージブロック67の
側部から支柱64の上部に支持されたシーブ、支柱64
の下部あるいはその近傍部に支持されたシーブを経て横
移動制御用モータ72のプーリに巻回された上、支柱6
4の下部あるいはその近傍部に支持されたシーブ、支柱
64の上部に支持されたシーブ、キャレージブロック6
7に形成された横移動制御用ワイヤロ−プ案内部を経由
して、さらに支柱65の上部に支持されたシーブに巻回
された上、キャレージブロック67の側部に係止されて
いる。
【0048】図16において、横移動制御用モータ72
の回転を制御して、ループを形成する横移動制御用ワイ
ヤロ−プを河川の横断方向に移動させることによって、
キャレージブロック67により吊り下げられている掃流
砂採取器69を、河川の幅方向の計画された位置に位置
決めすることができる。また昇降制御用ウインチ71の
巻取り及び巻戻し作動を制御し、キャレージブロック6
7に対してローディングブロック68を昇降させること
により、掃流砂採取器69の水面W下への没水作業、水
面W下の計画された水中深度の掃流砂採取位置への位置
決め、掃流砂採取終了後の水面W上への引き上げ作業等
の昇降操作を自在に行うことができる。
【0049】図17は、上記掃流砂採取器1や上記掃流
砂採取器40等の本発明の掃流砂採取器77を実際の河
川においてインクライン設備及びジブクレーンを用いて
設置する場合の一例を示す。図17において、河岸ある
いは堤防上にはクレーン支柱73が配設されており、ク
レーン支柱73にはジブクレーン74が支持されてい
る。ジブクレーン74の水平腕部は、遠隔制御により、
クレーン支柱73に対して水平方向に方位を変更するこ
とができ、この水平腕部にはホイスト78がレールに沿
って横行することができるように支持されている。ホイ
スト78は、遠隔制御により、水平腕部の基部側の位置
と先端部側の位置との間で上記レールに沿って進退する
ことができる。
【0050】図17において、クレーン支柱73に近接
した傾斜河岸部には、掃流砂採取器77を支持する台車
76を傾斜河岸部の傾斜面に沿って案内する案内レール
75が敷設されている。台車76は、例えば掃流砂採取
器1の各ブラケット13や掃流砂採取器40の各ブラケ
ット44等の被支持部を利用して掃流砂採取器1や掃流
砂採取器40等の掃流砂採取器77を安定して確実に支
持することができるような支持部を備えている。台車7
6により支持された掃流砂採取器77は、ジブクレーン
74のホイスト78により吊下索79を介して吊り下げ
られる。
【0051】図17に示すように、ホイスト78に対す
る遠隔制御により、台車76により支持された状態の掃
流砂採取器77は、ホイスト78の水平移動とホイスト
78による吊下索79の巻き上げ巻き戻し作動との連携
作動に従って、台車76と一体となって案内レール75
に沿って案内される。このようにして、台車76により
支持された状態の掃流砂採取器77は、水面W下への没
水、掃流砂採取器1の流路入口3や掃流砂採取器40の
流路入口45等の掃流砂採取器77の流路入口が水流の
上流側に向かった姿勢を保った状態での水面W下の計画
された水中深度における掃流砂採取位置への着座、掃流
砂採取終了後の水面W上への上昇、等の動作を行うこと
ができる。
【0052】図17において、掃流砂採取器1や掃流砂
採取器40等の掃流砂採取器を、水面下へ没水させた
り、掃流砂採取器の流路入口を水流の上流側に向けた状
態で水面下の計画された水中深度における掃流砂採取位
置に位置決めしたり、掃流砂採取終了後に水面上へ引き
上げたりするためには、さらに例えばバックホーの腕部
の先端部に掃流砂採取器を直接にあるいは間接的に支持
させて、バックホーの腕部を操作することにより、掃流
砂採取器を、水面下へ没水させたり、掃流砂採取器の流
路入口を水流の上流側に向けた状態で水面下の計画され
た水中深度における掃流砂採取位置に位置決めしたり、
掃流砂採取終了後に水面上へ引き上げたりすることもで
きるなど、さまざまな手段を用いて掃流砂採取器を、水
面下へ没水させたり、水面下の計画された水中深度にお
ける掃流砂採取位置に位置決めしたり、掃流砂採取終了
後に水面上へ引き上げたりすることができる。
【0053】図1ないし図17に示した掃流砂採取器
は、本発明の好適な実施の形態を例示したものにすぎ
ず、本発明は、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内
で種々の実施の形態に従って実施をすることができる。
【0054】
【発明の効果】本発明の掃流砂採取器によれば、以下の
ような効果が得られる。 (1)河川の流水に混じって水流により運ばれて流れる
掃流砂を前記流水から選別して採取する掃流砂採取器で
あって、当該掃流砂採取器が、設定された開口面積を有
して上記河川の上流に向けて開口することにより当該河
川の流水を上記掃流砂と共に流入させる流路入口と、当
該流路入口から流入した流水を上記河川の水流の下流側
へ向けて案内する流路を形成する筒状胴部と、当該筒状
胴部内を流れた流水を上記河川の水流の下流側へ向けて
排出する流路出口と、上記筒状胴部内に流れ込んだ掃流
砂を当該筒状胴部内の流水から選別して当該筒状胴部内
に捕捉する掃流砂選別網体と、上記流路入口を開放して
上記河川の流水の当該流路入口への自由な流入を許容す
る流路入口開放位置と当該流路入口を外部の流水に対し
て遮閉する流路入口遮閉位置との間を移動することがで
きて上記掃流砂の採取中は上記流路入口開放位置に置か
れ上記掃流砂の採取の終了時点で上記流路入口遮閉位置
に置かれる流路入口遮閉体と、を備えているので、砂防
ダムの近辺の掃流砂を、河川の地形的な環境条件に制約
されることなく種々の水流の状態に対応して、当該掃流
砂の流れの状況を分析するのに好適な採取の仕方で安全
かつ確実に採取することができる(請求項1)。 (2)上記掃流砂採取器において、上記流路入口に、当
該流路入口を閉塞する流路入口閉塞位置と当該流路入口
を開放して上記河川の流水の当該流路入口への自由な流
入を許容する流路入口開放位置との間を移動することが
できて、上記掃流砂の採取開始の時点で上記流路入口閉
塞位置から上記流路入口開放位置へ移動される流路入口
開放扉が、上記流路入口遮閉体に併設されているので、
掃流砂の採取開始の動作と掃流砂の採取終了の動作とを
確実に行うことができるとともに、掃流砂の採取中は流
路入口から、確実に、設定された流水量の、自然のまま
の流水を取り込むことができる(請求項2)。 (3)上記掃流砂採取器において、上記掃流砂選別網体
が、上記筒状胴部内において上記流路入口に最寄りの最
大粗目の掃流砂選別網体から上記流路出口に最寄りの最
小細目の掃流砂選別網体に至るまで順次網目の粗い順に
配列された複数段の掃流砂選別網体、を含んでいるの
で、掃流砂の採取に当たって、掃流砂の粒径に応じて複
数段に段階分けしながら掃流砂を採取して、より分析し
易い状態で掃流砂を効率的に採取することができる(請
求項3)。 (4)上記掃流砂採取器において、上記筒状胴部に隣接
する位置には当該筒状胴部に並列して当該筒状胴部の流
水中における安定性を高めるためのダミー筒体が併設さ
れ、上記流路入口遮閉体が、上記筒状胴部に対して上記
流路入口開放位置に置かれている間は上記ダミー筒体の
上流側の開口部を閉塞しているので、水流中における掃
流砂採取器の水流に対する指向性を高め、安定性を増大
させて、掃流砂の流量を正確に計測することができ、水
流中への掃流砂採取器の設置作業の際及び水流中からの
掃流砂採取器の引き上げ作業の際の作業の安全性を高め
ることができる(請求項4)。 (5)上記掃流砂採取器において、当該掃流砂採取器に
は、当該掃流砂採取器の水流中における姿勢を制御する
ための姿勢制御フィンが配設されているので、掃流砂採
取器の水流中における姿勢を最適な姿勢となるように制
御し調整することができ、最適な姿勢状態の掃流砂採取
器により掃流砂の流量を正確に計測することができると
ともに、水流中への掃流砂採取器の設置作業の際及び水
流中からの掃流砂採取器の引き上げ作業の際の作業の安
全性を高めることができる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る掃流砂採取器の一
部を破断して示す全体斜視図である。
【図2】図1の掃流砂採取器の天板を取り外した状態の
要部平面図である。
【図3】図1の掃流砂採取器の側面図である。
【図4】図2のA−A線に沿って見た図1の掃流砂採取
器の横断面図である。
【図5】図2のB−B線に沿って見た図1の掃流砂採取
器の要部縦断面図である。
【図6】図3のC−C線に沿って見た図1の掃流砂採取
器の要部平断面図である。
【図7】図2のD−D線に沿って見た図1の掃流砂採取
器の要部横断面図である。
【図8】図2のE部拡大図である。
【図9】(1)図は図1の掃流砂採取器に安定板及び姿
勢制御フィンを配設した場合の一例を示す平面図、
(2)図は図9(1)の掃流砂採取器の側面図である。
【図10】図1の掃流砂採取器とは別の形態の掃流砂採
取器の一例を一部を破断して示す全体斜視図である。
【図11】図10の掃流砂採取器の平面図である。
【図12】図10の掃流砂採取器の側面図である。
【図13】図10の掃流砂採取器の流路入口部の正面図
である。
【図14】図10の掃流砂採取器の流路出口部の背面図
である。
【図15】(1)図は図10の掃流砂採取器に安定板及
び姿勢制御フィンを配設した場合の一例を示す平面図、
(2)図は図15(1)の掃流砂採取器の側面図であ
る。
【図16】本発明の掃流砂採取器を実際の河川において
ワイヤロープ操作装置を用いて設置する場合の一例を示
す全体正面図である。
【図17】本発明の掃流砂採取器を実際の河川において
インクライン設備及びジブクレーンを用いて設置する場
合の一例を示す全体正面図である。
【符号の説明】
1 掃流砂採取器 2 筒状胴部 3 流路入口 4 流路出口 5,5a,5b 側壁 6 底壁 7 天板 8 ビス 9 第1段掃流砂選別網体 10 第2段掃流砂選別網体 11 第3段掃流砂選別網体 12 第4段掃流砂選別網体 13 ブラケット 14 流路入口遮閉体 15 枢支軸 16,16a,16b 付勢ばね 17,17a,17b 流路入口開放扉 18 ブラケット 19 係合孔 20 係合ピン支持金具 21 係合ピン 22 係合ピン進退作動手段 23 係合ピン進退作動索 24 ヒンジ 25 押さえ板 26 ブラケット 27 係合孔 28 ブラケット 29 ベルクランク 30 枢支軸 31 枢支ピン 32 係合ピン 33 係止孔 34 ブラケット 35 係止部 36 引っ張りばね 37 扉開放作動索 38,38a,38b 安定板 39,39a,39b 姿勢制御フィン 40 掃流砂採取器 41 支持枠体 42 筒状胴部 43 ダミー筒体 44 ブラケット 45 流路入口 46 流路出口 47 水抜孔 48 回動軸 49 連結金具 50 流路入口遮閉体 51 連結金具 52 掃流砂選別網体 53 付勢ばね 54 付勢ばね 55 係合溝付ブラケット 56 ブラケット 57 ベルクランク 58 係合爪 59 ばね支持柱 60 引張りばね 61 係合爪解放索 62,62a,62b,62c 安定板 63,63a,63b 姿勢制御フィン 64 支柱 65 支柱 66 ワイヤロープ 67 キャレージブロック 68 ローディングブロック 69 掃流砂採取器 70 巻上げ用ワイヤロープ 71 昇降制御用ウインチ 72 横移動制御用モータ 73 クレーン支柱 74 ジブクレーン 75 案内レール 76 台車 77 掃流砂採取器 78 ホイスト 79 吊下索 W 水面
フロントページの続き (72)発明者 松崎 竹史 新潟県新潟市丸山471−4 (72)発明者 黒田 勇一 富山県富山市清風町296 (72)発明者 今井 繁光 新潟県中蒲原郡村松町大字笹野町甲460 (72)発明者 高橋 修平 新潟県三島郡三島町大字鳥越丙229 (72)発明者 石黒 和明 新潟県新潟市太平4丁目8−17 (72)発明者 長 井 斎 東京都中央区日本橋本町4丁目9−11 株 式会社建設技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川の流水に混じって水流により運ばれ
    て流れる掃流砂を前記流水から選別して採取する掃流砂
    採取器であって、当該掃流砂採取器が、設定された開口
    面積を有して上記河川の上流に向けて開口することによ
    り当該河川の流水を上記掃流砂と共に流入させる流路入
    口と、当該流路入口から流入した流水を上記河川の水流
    の下流側へ向けて案内する流路を形成する筒状胴部と、
    当該筒状胴部内を流れた流水を上記河川の水流の下流側
    へ向けて排出する流路出口と、上記筒状胴部内に流れ込
    んだ掃流砂を当該筒状胴部内の流水から選別して当該筒
    状胴部内に捕捉する掃流砂選別網体と、上記流路入口を
    開放して上記河川の流水の当該流路入口への自由な流入
    を許容する流路入口開放位置と当該流路入口を外部の流
    水に対して遮閉する流路入口遮閉位置との間を移動する
    ことができて上記掃流砂の採取中は上記流路入口開放位
    置に置かれ上記掃流砂の採取の終了時点で上記流路入口
    遮閉位置に置かれる流路入口遮閉体と、を備えているこ
    とを特徴とする、掃流砂採取器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の掃流砂採取器におい
    て、上記流路入口に、当該流路入口を閉塞する流路入口
    閉塞位置と当該流路入口を開放して上記河川の流水の当
    該流路入口への自由な流入を許容する流路入口開放位置
    との間を移動することができて、上記掃流砂の採取開始
    の時点で上記流路入口閉塞位置から上記流路入口開放位
    置へ移動される流路入口開放扉が、上記流路入口遮閉体
    に併設されていることを特徴とする、掃流砂採取器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の掃流砂採取器
    において、上記掃流砂選別網体が、上記筒状胴部内にお
    いて上記流路入口に最寄りの最大粗目の掃流砂選別網体
    から上記流路出口に最寄りの最小細目の掃流砂選別網体
    に至るまで順次網目の粗い順に配列された複数段の掃流
    砂選別網体、を含んでいることを特徴とする、掃流砂採
    取器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の掃流砂採取器におい
    て、上記筒状胴部に隣接する位置には当該筒状胴部に並
    列して当該筒状胴部の流水中における安定性を高めるた
    めのダミー筒体が併設され、上記流路入口遮閉体が、上
    記筒状胴部に対して上記流路入口開放位置に置かれてい
    る間は上記ダミー筒体の上流側の開口部を閉塞している
    ことを特徴とする、掃流砂採取器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の掃流砂採取器におい
    て、当該掃流砂採取器には、当該掃流砂採取器の水流中
    における姿勢を制御するための姿勢制御フィンが配設さ
    れていることを特徴とする、掃流砂採取器。
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