JP2002542984A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】 ブレーキ圧力の調節方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ブレーキ圧力を1つのブレーキ圧力伝達回路の一方およびまたは他方の車輪ブレーキ回路に加えるステップと、1つのブレーキ圧力伝達回路の一方およびまたは他方の車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力を保持するステップと、1つのブレーキ圧力伝達回路の一方およびまたは他方の車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力を低下させるステップを有する、二系統ブレーキ圧力伝達装置内の電気的な圧力媒体ポンプによってブレーキ圧力を調節するための方法において、1つのブレーキ圧力伝達回路の車輪ブレーキ回路(26,27)が異なる要求ブレーキ圧力を有する先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路に分割されることと、先行する車輪ブレーキ回路(26または27)が高い要求ブレーキ圧力を有する車輪ブレーキ回路として定められることと、後続の車輪ブレーキ回路のブレーキ圧力の加圧、保持および低下のステップが先行する車輪ブレーキ回路によって制御または調節されることを特徴とする方法。
【請求項2】 車輪ブレーキ(10または11)の先行する車輪ブレーキ回路(26または27)が切換え弁(31)の開放によって圧力媒体源(4)に接続され、ブレーキ圧力回路(8,9)が分離弁(6)によって圧力媒体源から分離されている際に、圧力媒体が車輪ブレーキ回路内に配置された圧力媒体ポンプ(16)を経て先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路に供給されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】 切換え弁(31)が閉じている際に、車輪ブレーキの先行する車輪ブレーキ回路(26または27)が圧力媒体アキュムレータ(20)に接続され、ブレーキ圧力回路(8,9)が分離弁(6)によって圧力媒体源(4)から分離されている際に、圧力媒体が車輪ブレーキ回路内に配置された圧力媒体ポンプ(16)を経て先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路に供給されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】 各々の車輪ブレーキ回路に流入弁と排出弁(12,19,14,17)が設けられ、先行する車輪ブレーキ回路の流入弁(12)が開放し、先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路の排出弁(14,17)が閉じているときに、先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路の要求ブレーキ圧力が、後続の車輪ブレーキ回路の流入弁(19)と、要求ブレーキ圧力に応じて圧力媒体ポンプ(16)から供給される圧力媒体とによって制御されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】 後続の車輪ブレーキ回路の流入弁(12または19)が開放し、圧力媒体ポンプが能動的または受動的であるときに、後続の車輪ブレーキ回路の要求ブレーキ圧力が、先行する車輪ブレーキ回路の車輪ブレーキからの供給によって変更されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】 先行する車輪ブレーキ回路の切換え弁と分離弁と排出弁が閉じ、流入弁(12または19)が開放し、後続の車輪ブレーキ回路の排出弁と流入弁が閉じているときに、車輪ブレーキ回路のブレーキ圧力が保持されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】 ブレーキ圧力が要求ブレーキ圧力よりも高くなるように加えられるときに、先行する車輪ブレーキ回路の流入弁が車輪ブレーキ回路のブレーキ圧力に依存してあるいは状態変数と相関せる時定数に依存して閉鎖されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】 切換え弁と排出弁が閉じ、流入弁(12)が開放しているときに、分離弁(6)の開放によって、先行する車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力がブレーキ圧力回路を経て圧力媒体源(4)内に排出されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】 流入弁(19)が閉じているときに、排出弁(17)の開放によって、後続の車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力が、戻り管路(33,15)を経て圧力媒体アキュムレータ(20)内に排出され、先行する車輪ブレーキ回路内において切換え弁およびまたは分離弁がブレーキ圧力の加圧または保持または低下のステップに依存して閉鎖または開放されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】 ブレーキ圧力の加圧または保持または低下のステップのための特性値が、圧力コントローラ(28)によって設定されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】 先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路内にブレーキ圧力を加える間、圧力媒体ポンプ(16)が圧力コントローラによって設定された漸次の量によって制御されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】 ブレーキ圧力の保持と低下のステップの間、圧力媒体ポンプ(16)が、エネルギー供給およびまたは回転数およびまたは吐出出力を、特に最小のエネルギー供給、回転数およびまたは吐出出力を有する設定された基本(負荷)状態に調節することによって、運転されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部分に記載した、ブレーキ圧力を調節(制御)するための方法に関する。
【0002】
最新の車両ブレーキ装置は圧液のための一次的な圧力媒体源(例えばブレーキシリンダ/タンデム形マスターシリンダ)のほかに、1個または複数の圧力媒体ポンプを備えている。この圧力媒体ポンプによって所定の目的のために、圧力下にある付加的な液体を供給することができる。この圧力媒体ポンプは例えば、弁ブロックに配置され、モータの電気的な制御部と偏心体によって操作可能である圧力媒体ポンプである。この圧力媒体ポンプの目的は、主圧力源から来るブレーキ圧力が制御目的を達成するために充分でないときに、所定の制御または調節のために能動的に圧力を上昇させることである。例えばトラクションスリップコントロールを挙げることができる。一般的に、トラクションスリップが存在するときに、運転者は全くブレーキをかけないので、一次的な圧力源は圧力を供給しない。それにもかかわらず、トラクションスリップをコントロールするために、特に駆動される車輪のブレーキのブレーキ圧力を能動的に加圧、保持または低下させることが望まれるので、圧力上昇を含む圧力調節のための装置が設けられる。この装置は冒頭に述べた圧力媒体ポンプを備えることができる。
【0003】
二系統ブレーキ装置のためのブレーキ圧力を調節するための方法の場合、従来は、例えば単軸駆動車両の前車軸/後車軸の分配によってあるいは全輪駆動車両の場合、すなわち異なる要求ブレーキ圧力による両車輪の能動的な圧力調節部が両車輪ブレーキ回路内に設けられているすべての二系統ブレーキ圧力伝達装置の場合の任意のブレーキ力分配によって、このブレーキ圧力調節がトラクションスリップをコントロールするためのそれぞれの車輪ブレーキ回路の流入弁と排出弁を別個に制御することによって行われる。その際、圧液が圧力媒体源に逆流できないようにするために、圧力媒体源は圧力媒体ポンプの圧送側の供給回路から分離されている。遮断は分離弁によって行われる。
【0004】
これにより、供給量、ひいては間接的にブレーキ圧力が、ブレーキ圧力伝達装置の両車輪ブレーキ回路の各々で調節される。しかし、これは、弁が圧力媒体ポンプの圧力に抗して作動するという欠点がある。それによって、騒音が発生し、この騒音はABS介入のように運転者に聞こえ、そして必ずしも警報すべき走行状況でないにもかかわらず(例えばトラクションスリップコントロールまたは通常のブレーキング操作時)、警報すべき走行状況が存在するという印象を与える。
【0005】
更に、流入弁と排出弁を別々に制御することによる公知の圧力調節は、両車輪ブレーキ回路から排出弁を経てブレーキ圧力を低下させる。その際、圧力媒体は圧力媒体ポンプと、ブレーキ圧力伝達回路の圧力レベルを設定する、分離弁に付設された圧力制限とを通って圧力媒体源に戻る。その際、特にドライビングスタビリティコントロールの場合と、ブレーキ圧力伝達回路の高い圧力レベルを有する後輪駆動の車両の場合に、圧力媒体ポンプは大きく負荷される。なぜなら、圧力媒体ポンプが高い圧力に抗して作動するからである。更に、圧力制限弁のオーバーフローの際および圧力媒体ポンプによる供給の際に、同様に運転者に聞こえる騒音発生が生じる。
【0006】
このようなブレーキ装置はドイツ連邦共和国特許出願公開第4427247号公報に記載されている。このブレーキ装置によって、制御されるペダル力ブレーキング操作と、制御されるパワーブレーキング操作(外部力ブレーキング操作)が行われる。ペダル力ブレーキング操作は、運転者が意図するブレーキシリンダの操作によって、ブレーキ圧力伝達装置によって設定された、車輪ブレーキ回路のブレーキ圧力を上昇させるブレーキング操作である。一方、パワーブレーキング操作は、ペダルの操作と関係なく、車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力を上昇させるブレーキング操作である。このパワーブレーキング操作時のブレーキ圧力は、例えばトラクションスリップコントロールまたはドライビングスタビリティコントロールの際に、所定の制御アルゴリズムに従って調節可能である。トラクションスリップコントロールの際、車輪をスピンさせずに、ブレーキトルクだけ低減したエンジントルクをタイヤから道路に伝達することができるように、駆動される車輪のブレーキ内のブレーキ圧力が調節される。
【0007】
公知のブレーキ圧力伝達装置は流入弁、排出弁、切換え弁、分離弁、低圧アキュムレータおよび戻しポンプを備えている。流入弁と排出弁を切換えることによって、パワーブレーキ操作中に、接続された車輪ブレーキ内に圧力が加えられ、保持されそして低下させられる。流入弁と切換え弁が開放し、分離弁と排出弁が閉じていると、両車輪ブレーキ回路内の圧力は上昇する。圧力が要求ブレーキ圧力に達すると、両流入弁が閉鎖され、戻しポンプはまだ作動している。戻しポンプによって、充分に高い圧力が流入弁の前の入口側に発生する。この圧力は流入弁を迂回する逆止弁を経て圧力媒体が流出するのを防止する。その後で、切換え弁が閉鎖される。この切換え弁の閉鎖時に圧力が保持されるので、切換え弁、分離弁、流入弁および排出弁を経て、圧液の圧力媒体は車輪ブレーキに流れることができない。圧力を低下させるために、変形例に従って、排出弁が開放されるので、車輪ブレーキ内に存在する圧力下の圧力媒体は低圧アキュムレータに流出する。圧力媒体はこの低圧アキュムレータから戻しポンプによってブレーキシリンダに供給される。その際、低圧アキュムレータの目的は実質的に、迅速な圧力低下の際に車輪ブレーキ回路から出る圧力媒体を一時貯蔵することにある。というのは、戻しポンプがその制限された吐出能力のために、単位時間あたり所定の圧力媒体量しか吐出できないからである。他の変形例では、車輪ブレーキ回路の流入弁と分離弁が開放されるので、当該の車輪ブレーキ回路の圧力媒体は開放した流入弁を経てブレーキシリンダに直接流れ、そしてこのブレーキシリンダを通って圧力媒体源に流れる。
【0008】
本発明の根底をなす課題は、騒音の発生を低減し、パワーブレーキング中のブレーキ介入の可能性を高める、ブレーキ圧力を調節するための方法を提供することである。
【0009】
この課題は本発明に従い、請求項1の特徴によって解決される。
【0010】
本発明の有利な実施形は従属請求項に記載されている。
【0011】
ブレーキ圧力を1つのブレーキ圧力伝達回路の一方およびまたは他方の車輪ブレーキ回路に加えるステップと、1つのブレーキ圧力伝達回路の一方およびまたは他方の車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力を保持するステップと、1つのブレーキ圧力伝達回路の一方およびまたは他方の車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力を低下させるステップを有する、二系統ブレーキ圧力伝達装置内の電気的な圧力媒体ポンプによってブレーキ圧力を調節するための方法において、1つのブレーキ圧力伝達回路の車輪ブレーキ回路が異なる要求ブレーキ圧力を有する先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路に分割されることと、先行する車輪ブレーキ回路が高い要求ブレーキ圧力を有する車輪ブレーキ回路として定められることと、後続の車輪ブレーキ回路のブレーキ圧力の加圧、保持および低下のステップが先行する車輪ブレーキ回路によって制御または調節されることにより、パワーブレーキング時の騒音発生が低減される。というのは、先行する車輪ブレーキ回路の流入弁が、要求ブレーキ圧力の達成後も開放しているので、この流入弁を圧力媒体ポンプの圧力に抗して作動させる必要がないからである。後続の車輪ブレーキ回路の閉鎖された流入弁は圧力媒体ポンプの圧力に抗して作動するがしかし、後続の車輪ブレーキ内のこの圧力が先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路との間の差圧に制限されるので、この流入弁の開放時の騒音発生は同様に低減させられる。流入弁を開放することにより、圧力調節時にもペダル力ブレーキングが可能である。
【0012】
本発明の実施形によれば、先行する車輪の車輪ブレーキが切換え弁の開放によって圧力媒体源(貯蔵容器、ブレーキシリンダ)に接続され、ブレーキ圧力回路が分離弁によって圧力媒体源から分離されている際に、圧力媒体が車輪ブレーキ回路内に配置された圧力媒体ポンプを経て先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路に供給される。この手段により、流入弁が給電しないで開放しているときに、車輪ブレーキ回路の要求ブレーキ圧力に相応して両車輪ブレーキ回路内の圧力が上昇する。
【0013】
本発明の他の実施形では、切換え弁が閉じている際に、先行する車輪の車輪ブレーキ回路が圧力媒体アキュムレータに接続され、ブレーキ圧力回路が分離弁によって圧力媒体源から分離されている際に、圧力媒体が車輪ブレーキ回路内に配置された圧力媒体ポンプを経て先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路に供給される。圧力アキュムレータ(低圧アキュムレータ)の負荷状態に依存して、圧力を上昇させるのに必要な両車輪ブレーキ回路のための圧力媒体は、この圧力媒体アキュムレータおよびまたは圧力媒体源から取り出すことができる。
【0014】
本発明では、各々のブレーキ回路に流入弁と排出弁が設けられ、先行する車輪ブレーキ回路の流入弁が開放し、先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路の排出弁が閉じているときに、先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路の要求ブレーキ圧力が、後続の車輪ブレーキ回路の流入弁と、要求ブレーキ圧力に応じて圧力媒体ポンプから供給される圧力媒体とによって制御される。高い要求圧力を有する先行する車輪ブレーキ回路と、低い要求圧力を有する後続の車輪ブレーキ回路に分割することにより、後続の車輪ブレーキ回路の要求ブレーキ圧力を常に、先行する車輪ブレーキ回路からの圧力媒体によって上昇させることができる。その際、圧力媒体ポンプはブレーキ圧力調節のために、先行する車輪ブレーキ回路の要求ブレーキ圧力のために必要な吐出量だけを圧送する。この場合、給電しないときに開放する、先行する車輪ブレーキ回路の流入弁は制御不要である。
【0015】
トラクションスリップコントロールの際に例えば道路の摩擦係数が変化するので、後続の車輪ブレーキ回路の圧力を補正しなければならないときには、圧力媒体ポンプが能動的または受動的である場合に、後続の車輪ブレーキ回路の要求ブレーキ圧力が、先行する車輪ブレーキ回路の車輪ブレーキの流入弁の開放によって変更される。その際、小さな圧力変化だけを後続の車輪ブレーキ回路内で行うべきであると、先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路の間の圧力差が充分である場合には、先行する車輪ブレーキ回路内の圧力を要求ブレーキ圧力の方に補正しないで、後続の車輪ブレーキ回路の圧力の変化が、先行する車輪ブレーキ回路からの圧力媒体によってのみ達成可能である。先行する車輪ブレーキ回路の切換え弁と分離弁と排出弁が閉じ、流入弁が開放し、後続の車輪ブレーキ回路の排出弁と流入弁が閉じているときに、車輪ブレーキ回路のブレーキ圧力が保持されると有利である。先行する車輪ブレーキ回路の流入弁の開放によって、パワーブレーキのこのモードのときに、ペダル力ブレーキングが可能である。
【0016】
他の実施形(特殊な場合)では、先行する車輪ブレーキ回路の流入弁が車輪ブレーキ回路のブレーキ圧力に依存してあるいは状態変数と相関せる時定数に依存して閉鎖される。その際、流入弁は切換え弁の閉鎖後設定された時間経過後、閉鎖される。そして、圧力媒体アキュムレータ内に存在する圧力媒体量は、分離弁を迂回する圧力制限弁を経て、ブレーキシリンダと貯蔵容器に供給される。この変形例は例えば、例えば均一な摩擦係数におけるトラクションスリップコントロールの場合のように、後続の車輪ブレーキ回路の圧力低下のために圧力媒体アキュムレータ内に圧力媒体量が存在するときにのみ使用される。均一な摩擦係数では、圧力が要求ブレーキ圧力の値を超えることにより、大きな不利な作用が車輪挙動に働く。
【0017】
本発明の他の実施の形態では、第1の変形例に従ってブレーキ圧力が要求ブレーキ圧力よりも高く込められる場合に、切換え弁と排出弁が閉じ、流入弁が開放しているときに、分離弁の開放によって、先行する車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力がブレーキ圧力回路を経て圧媒体源内に排出される。第2の変形では、先行する車輪ブレーキ回路内の切換え弁およびまたは分離弁が、ブレーキ圧力の加圧または保持または低下に依存して閉鎖または開放するときに、後続の車輪ブレーキ回路内のブレーキ圧力が、流入弁の閉鎖時に排出弁を開放することによって戻り管路を経て圧力媒体アキュムレータ内に排出される。
【0018】
加圧、保持および低下のステップのための計算された特性値に基づく、弁を制御するための制御信号または調節信号が、本発明による方法に従って、圧力モデルを格納した圧力コントローラに基づいて設定される。圧力コントローラはアンチロック機能およびまたはトラクションスリップコントロールおよびまたはドライビングスタビリティ機能のための制御ユニットまたは調節ユニットに接続されている。
【0019】
先行する車輪ブレーキ回路と後続の車輪ブレーキ回路内にブレーキ圧力を加えるために、圧力媒体ポンプは圧力コントローラによって設定された漸次の量によって制御されるので、圧力媒体ポンプは漸次的に運転される。圧力媒体ポンプの運転状態/吐出量/回転数は計算された要求ブレーキ圧力に基づいて電気的な制御、例えばパルス幅変調信号によって調節されるので、圧力媒体ポンプ自体がブレーキ圧力を調節するためのアクチュエータである。
【0020】
ブレーキ圧力の保持と低下のステップの間、圧力媒体ポンプが、エネルギー供給およびまたは回転数およびまたは吐出出力を調節することによって、特に最小のエネルギー供給、回転数およびまたは吐出出力を有する設定された基本(負荷)状態で運転される、すなわち圧力媒体ポンプが止まっていないように制御されることにより、圧力媒体ポンプを停止する際に生じるようなポンプピストンの出口状態の変更が回避される。その際、圧力媒体ポンプを作動させる度に、ポンプピストン位置に依存する圧送量が車輪ブレーキ回路内に、定まらないブレーキ圧力調節を生じることが確実に回避される。
【0021】
勿論、戻しポンプを始動させる際に、ポンプピストン位置によって変更される圧送量の影響を無視することができるときには、戻しオンプを停止することができる。
【0022】
本発明の実施の形態が図に示してある。次に、この実施の形態を詳しく説明する。
【0023】
図1に示した車両用の二系統式ブレーキ圧力伝達装置は、ブレーキ倍力装置2を有するブレーキシリンダ1を備えている。このブレーキ倍力装置はブレーキペダル3によって操作される。ブレーキシリンダ1には貯蔵容器4が配置されている。この貯蔵容器は圧力媒体を含み、ブレーキ解除位置でブレーキシリンダ1の作動室に接続されている。図示した1つのブレーキ圧力伝達回路はブレーキシリンダ1の作動室に接続されたブレーキ管路5を備えている。このブレーキ管路は分離弁6を備えている。この分離弁はその静止位置で、ブレーキ管路5の開放した通路を形成している。分離弁6は一般的に電磁的に操作される。しかし、変形では、液圧操作も行われる。
【0024】
ブレーキ管路5は2つのブレーキ圧力管路8,9に分岐している。このブレーキ管路はそれぞれ、車輪ブレーキ10,11に案内されている。ブレーキ管路8,9はそれぞれ、電磁的に操作可能な流入弁12,19を備えている。この流入弁はその静止位置で開放し、操作磁石の励磁によって遮断位置に切換え可能である。各々の流入弁12,19には逆止弁13が並列に接続配置されている。この逆止弁はブレーキシリンダ1の方に開放している。この車輪ブレーキ回路26,27に対して平行に、いわゆる戻し回路が接続されている。この戻し回路は戻しポンプ16を備えた戻り管路15,32,33からなっている。車輪ブレーキ10,11はそれぞれ1個の排出弁14,17と戻り管路32,33を介して戻り管路15に接続され、従って戻しポンプ16の吸込み側に接続されている。戻しポンプの圧送側は分離弁6と流入弁12,19の間の開口個所Eにおいてブレーキ圧力管路8に接続されている。
【0025】
戻しポンプ16は図示していない吐出弁と吸込み弁を備えた往復ポンプとして形成されている。戻しポンプ16の吸込み側には低圧アキュムレータ20が設けられている。この低圧アキュムレータはばね22とピストン23を備えたケーシング21からなっている。
【0026】
低圧アキュムレータ20と戻しポンプの間の接続部には、戻しポンプの方に開放する付勢された逆止弁34が挿置されている。
【0027】
戻しポンプ16の吸込み側は更に、低圧緩衝器18と切換え弁31を備えた追加管路30を介してブレーキシリンダ1に接続されている。ブレーキ力伝達回路は更に、車輪ブレーキ回路26,27内の要求ブレーキ圧力を計算するための圧力モデル29を有する圧力コントローラ28を備えている。圧力コントローラまたは他の電子的な制御ユニット内で、各々の車輪回路26,27内の計算された要求ブレーキ圧力に基づいて、要求ブレーキ圧力の高さに従って車輪ブレーキ回路26,27の評価が行われる。車輪ブレーキ回路26または27は先行する車輪ブレーキ回路または後続の車輪ブレーキ回路に分割される。この分割は、高い要求ブレーキ圧力を有する車輪ブレーキ回路、例えば26が先行する車輪ブレーキ回路として定義され、低い要求ブレーキ圧力を有する車輪ブレーキ回路が後続の車輪ブレーキ回路27として定義されるように行われる。トラクションスリップコントロールにおける車輪ブレーキ回路26,27内のブレーキ圧力の加圧(上昇)、保持または低下のステップに依存して、弁12,19,6,17,31と戻しポンプを操作可能な制御量または調整量が、圧力コントローラ28内の要求ブレーキ圧力に基づいて発生させられる。その際、後続の車輪ブレーキ回路26または27は先行する車輪ブレーキ回路26または27を介して制御または調整される。すなわち、圧力上昇時に、液圧媒体が先行する車輪ブレーキ回路からまたはこの車輪ブレーキを経て、要求ブレーキ圧力の高さで、低い要求ブレーキ圧力を有する後続の車輪ブレーキ回路に供給される。
【0028】
図2に示すように、切換え弁31が開放され、分離弁6が閉鎖されているときに、車輪ブレーキ回路26,27内の圧力上昇は、制御信号A,Bによって行われる。この場合、分離弁6は出発位置で通電しないときに開放し、切換え弁31は通電しないときに閉じている。その際、圧力媒体が戻しポンプ16によって貯蔵容器4からブレーキシリンダ1を経てまたは低圧アキュムレータ20から車輪ブレーキ回路26,27に供給される。この車輪ブレーキ回路には、計算された要求ブレーキ圧力に相応して、圧力媒体が供給される。圧力媒体は開口個所Eを経て例えば先行する車輪ブレーキ回路26のブレーキ圧力管路8から後続の車輪ブレーキ回路27のブレーキ圧力管路9にそして流入弁12,19を経て車輪ブレーキ10,11に案内される。要求ブレーキ圧力の計算された値が後続の車輪ブレーキ回路27で調節されているときには、流入弁19は切換えパルスによって閉鎖される。圧力媒体は、先行する車輪ブレーキ回路26内の戻しポンプの漸次作動させられるモータによって、要求ブレーキ圧力を達成するまで供給される。その後で、流入弁12は開放したままであり、切換え弁31は閉じられる。分離弁6は閉じたままである。一定の圧力Cが生じる。
【0029】
車輪ブレーキ回路26,27内のブレーキ圧力の保持は好ましくは流入弁12の開放時に行われる。その際、戻しポンプ16は基本負荷状態で、すなわち最も低い吐出出力およびまたはエネルギー供給およびまたは回転数で運転される。それによって、ポンプピストンは偏心体によってまだ動かされる。基本負荷状態における戻しポンプ16のこの運転は、低圧アキュムレータ20内に圧力媒体が貯蔵されていないときには、ポンプモータのパルス幅変調制御によって制御される。不所望な特別な場合、流入弁12を閉じることにより、先行する車輪ブレーキ回路26内のブレーキ圧力を保持している間、低圧アキュムレータ20または低圧緩衝器18からの戻しポンプの補給による圧力過上昇は効果的に防止される。流入弁12の閉鎖は、切換え弁31が閉じた後で、例えば均一な摩擦係数でのトラクションスリップコントロールの場合のような走行状況で、時間に依存する切換えパルスによって行われる。この均一な摩擦係数では、圧力が要求ブレーキ圧力の値を超過すると、車輪挙動に対して不利な作用が生じる。その代わりに、ブレーキ圧力を感知または計算することができ、流入弁12をブレーキ圧力に依存じて閉鎖することができる。低圧アキュムレータ20およびまたは低圧緩衝器18の内容物は圧力逃がし弁25を経てブレーキシリンダ1と貯蔵容器4に戻される。
【0030】
先行する車輪ブレーキ回路26の圧力低下Fは分離弁6を開放することによって行われるので、圧力媒体は開放した流入弁12、分離弁6およびブレーキシリンダ1を経て貯蔵容器4に流れる。分離弁6は圧力低下の後その都度、圧力コントローラ28からの切換えパルスDによって閉鎖される。後続の車輪ブレーキ回路27では、排出弁17が開放され、流入弁19が閉じているときに、圧力媒体が車輪ブレーキ11から低圧アキュムレータ20に戻される。その際、低圧アキュムレータ20は緩衝機能を受け持つ。
【0031】
ブレーキ圧力を上昇させる方への、後続の車輪ブレーキ回路27の要求ブレーキ圧力の補正は、先行する車輪ブレーキ回路からの流入弁19の開放によって行われる。この車輪ブレーキ回路の要求ブレーキ圧力は設定された制御閾値に依存して同様に補正されるかまたはこの車輪ブレーキ回路の場合低下したブレーキ圧力が許容される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明によるブレーキ装置の液圧回路図である。
【図2】
加圧、保持および低下のステップを有する弁の作動に関するグラフである。
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