JP2002540402A - 質量分析法におけるlnaの使用 - Google Patents

質量分析法におけるlnaの使用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、安定性と解像度を向上させるために完全にまたは部分的にLNA修飾されたDNAプローブを用いた、質量分析法、たとえばマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型(MALDI−TOF)質量分析法、エレクトロスプレー(ES)質量分析法、イオンサイクロトロン共鳴(ICR)質量分析法、フーリエ変換質量分析法またはその組み合わせに基づくDNAおよびRNA診断に関する。 【解決手段】 本発明は、核酸分子の標的核酸配列の検出する方法、または核酸分子の核酸配列における突然変異を検出する方法であって、前記標的核酸配列または突然変異に関する直接的または間接的な情報を得るために、核酸分子の配列または少なくとも部分配列に対して相補的な(a)核酸分子、または(b)核酸分子の一部、または(c)オリゴヌクレオチドを質量分析法によって分析し、LNA修飾オリゴヌクレオチドの核酸分子へのハイブリダイゼーションを含む方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の属する技術分野) 本発明は、安定性と解像度を向上させるために完全にまたは部分的にLNA修
飾されたDNAプローブを用いた、質量分析法に基づくDNA診断に関する。
【0002】 (従来の技術) すべての生物(たとえば動物、植物および微生物)の遺伝情報は、デオキシリ
ボ核酸(DNA)中にコード化されている。ヒトの場合、全ゲノムは24本の染
色体に配置された約100,000個のゲノムより成る(「ヒトゲノム(The
Human Genome)」, T. Strachan, BIOS S
cientific Publishers, 1992)。各遺伝子は、転写
または翻訳による発現後に生細胞内で特定の生化学機能を実現する特定のタンパ
ク質のコード化する。DNA配列の変化は突然変異として知られ、変化した、あ
るいは場合によっては生化学活性さえ失ったタンパク質が生じることがある;こ
れは次に、遺伝病を引き起こす可能性がある。突然変異には、ヌクレオチド欠失
、挿入または変化(点突然変異)がある。点突然変異は、タンパク質配列のアミ
ノ酸に変化が生じる「ミスセンス」か、停止コドンをコード化し、それによって
切断タンパク質が生じる「ナンセンス」のどちらかになる。さらに、多形性の検
出も同様に興味深い。
【0003】 現在、血友病、サラセミア、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)、ハ
ンチントン舞踏病(HD)、アルツハイマー病、嚢胞性線維症(CF)を含む、
3000を超える遺伝病が知られている(「ヒトゲノム突然変異(Human
Genome Mutation)」、D. N. Cooper and M
. Krawczak, BIOS Publisher, 1993)。遺伝
病を引き起こす突然変異遺伝子に加えて、ある種の出生時欠陥も、トリソミー2
1(ダウン症候群)トリソミー13(パトー症候群)、トリソミー18(エドワ
ード症候群)、モノソミーX(ターナー症候群)およびクラインフェルター症候
群(XXY)などの他の性染色体異数性などの遺伝子異常の原因である。さらに
あるDNA配列が個人に、糖尿病、動脈硬化、肥満、各種の自己免疫疾患および
癌(たとえば結腸直腸癌、乳癌、卵巣癌、肺癌)などの多くの病気のいずれかの
素因を与えるという証拠が増加しつつある。
【0004】 ウィルス、細菌、真菌および他の感染性生物は、宿主細胞に含まれる配列とは
異なる、独特の核酸配列を含む。したがって、感染性生物もその特異的なDNA
配列に基づいて検出・同定できる。
【0005】 ヌクレオチド約16個の配列は、統計的根拠からヒトゲノムのサイズにとって
さえ特異的であるため、比較的短い核酸配列を用いて、高等生物の正常および欠
損遺伝子を検出し、感染性微生物(たとえば細菌、真菌、原生生物および酵母)
を検出することができる。DNA配列は、同一種内で異なる個体を検出するため
の指紋としての役割を果たす。
【0006】 したがって、質量分析法による核酸分子の分析は近年、ますます関心を集めて
いる。
【0007】 一般に、質量分析法は、真空中で分子をイオン化し、気化してそれらを「飛ば
す」ことによって、個々の分子を「秤量する」手段を与える。電場と磁場を組み
合わせた影響下で、イオンはそれぞれの質量(m)および電荷(z)に応じて軌
道をたどる。低分子量分子の領域では、質量分析法は長い間、親分子イオンの質
量を決定して、有機分子の分析およびキャラクタリゼーションを行うための、決
まりきった物理有機的なレパートリーの一部となっている。さらにこの親分子イ
オンを他の粒子(たとえばアルゴン分子)と衝突させると、分子イオンは崩壊し
て、いわゆる衝突誘発解離(CID)により2次イオンを形成する。崩壊パター
ン/経路によって、詳細な構造情報を導出できることが非常に多い。質量分析法
の多くの応用は当業界、特に生化学で既知であり、酵素学の方法(Method
s in Enzymology)、Vol. 193、「質量分析法(Mas
s Spectrometry)」(J. A. McCloskey編)、1
990、Academic Press、New Yorkおよび「バイオテク
ノロジーのための質量分析法(Mass Spectrometry for
Biotechnology)」がG.Siuzdak、1996、Acade
mic Pressにまとめられていることがわかる。
【0008】 2つのさらに新たなイオン化/脱離手法は、エレクトロスプレー/イオンスプ
レー(ES)およびマトリックス支援レーザー脱離/イオン化(MALDI)で
ある。ES質量分析法は、Fenn et al.によって紹介され(J. P
hys. Chem. 88, 4451−59(1984);PCT出願No
.WO/14148)、現在の応用は最近の総説論文にまとめられている(R.
D. Smith et al., Anal. Chem., 62, 8
82−89(1990); B. Ardrey, 「エレクトロスプレー質量
分析法(Electrospray Mass Spetrometry)」,
Spectroscopy Europe, 4, 10−18(1992)
)。質量分析装置として、四重極が最もよく使用される。フェムトモル量のサン
プルによる分子量の決定は、質量計算にすべて使用できる複数のイオンピークが
存在するため、非常に正確である。
【0009】 これに対してMALDI質量分析法は、質量分析装置として飛行時間(TOF
)構成を使用する場合に特に魅力的である。MALDI−TOF質量分析法は、
Hillenkamp et al.が紹介した(「マトリックス支援UVレー
ザー脱離/イオン化:大型生分子の質量分析法への新たな手法(Matrix
Assisted UV−Laser Desorption/Ionisat
ion: A New Approach to Mass Spectrom
etry of Large Biomolecules)」、生質量分析法B
iological Mass Spectrometry(Burlinga
me and McCloskey編)、Elservier Science
Publishers, Amsterdam, pp. 49−60, 1
990)。多くの場合、この手法では複数の分子イオンピークは生成されないた
め、原則としてマススペクトルは、ES質量分析法と比べて単純に見える。
【0010】 WO 94/16101(Koster)は、質量分析法を用いたDNA配列
決定について述べ、WO 94/21822(Koster)は、エクソヌクレ
アーゼ分解による質量分析法を用いたDNA配列決定について述べている。
【0011】 WO 96/29431(Sequenom)は、質量分析法を用いた核酸の
配列および突然変異の決定の各種方法について述べている。質量区別マーカーの
導入によって、質量分析信号の分解能が向上するため、多重化が可能となること
が述べられている。
【0012】 二環式ヌクレオチド類似体、すなわち二環式糖を含むヌクレオチド類似体が論
文で述べられている。しかし、オリゴヌクレオチド内の天然ヌクレオチドを二環
式類似体で置換することは、特異性または親和性を犠牲にしてよく行われる。し
かし最近、Wengelと共同研究者がロックヌクレオシド類似体(LNA)に
ついて述べており(Nielsen et al., J. Chem. So
c. Perkin Trans. 1, 1997, p.3423; Ko
shkin et al., Tetrahedron 54(1998),
p.3607−3630; Kumar et al., Bioorg. M
ed. Chem. Lett. 8(1998) 2219−2222; O
bika et al., Tetrahedron Lett. 39(19
98), 5401−5404)、新規の二環式類似体はオリゴヌクレオチドに
組み込んだ場合に、親和性と特異性の向上を示すことが述べられている。このよ
うな修飾ヌクレオチド類似体のクラス全体は、Wengelと共同研究者が述べ
ている特性を備えていると考えられる。
【0013】 (課題を解決するための手段) 本出願者は、質量分析法によって核酸分子の標的核酸配列を検出する方法、ま
たは核酸分子の核酸配列における突然変異を検出する方法において、LNA修飾
オリゴヌクレオチドを使用すると、3つの利点、すなわち(a)核酸分子の検出
方法に関与するオリゴヌクレオチドの特異性および/または親和性を調整する(
一般に向上させる)可能性、(b)質量区別マーカーの直接包含、(c)質量分
析法の条件下でのLNA修飾オリゴヌクレオチドの安定性の上昇がもたらされる
ことを発見した。
【0014】 したがって、本発明は、核酸分子の標的核酸配列の検出する方法、または核酸
分子の核酸配列における突然変異を検出する方法であって、前記標的核酸配列ま
たは突然変異に関する直接的または間接的な情報を得るために、核酸分子の配列
または少なくとも部分配列に対して相補的な(a)核酸分子、または(b)核酸
分子の一部、または(c)オリゴヌクレオチドを質量分析法によって分析し、L
NA修飾オリゴヌクレオチドの核酸分子へのハイブリダイゼーションを含む方法
を提供する。
【0015】 本発明はそれゆえ、DNA分析の既知の診断方法に対して非常に有用で、価値
のある改良をもたらす。
【0016】 (発明の実施の形態) 上述したように、本発明は、核酸分子の標的核酸配列を検出する方法、または
核酸分子の核酸配列内の突然変異を検出する方法であって、前記標的核酸配列ま
たは突然変異に関する直接的または間接的な情報を得るために、核酸分子の配列
または少なくとも部分配列に対して相補的な(a)核酸分子、または(b)核酸
分子の一部、または(c)オリゴヌクレオチドを質量分析法によって分析し、L
NA修飾オリゴヌクレオチドの核酸分子へのハイブリダイゼーションを含む方法
を提供する。
【0017】 このような方法(しかし有利なLNA修飾オリゴヌクレオチドを利用していな
い)は、WO 96/29431およびWO 94/21822に記載されてお
り、引用することで本明細書の一部となっている。
【0018】 LNA修飾オリゴヌクレオチドと核酸分子とのハイブリダイゼーションは、本
発明による方法で重要な役割を果たしているため、さらに信頼性の高い結果を得
る目的で特異性または親和性、あるいはその両方を調整するために、ハイブリダ
イゼーション特性を改良することが好ましいことが多い。本発明を用いると、特
異性および/または親和性を改良し、同時に、マススペクトルの分解能の向上に
使用できる質量区別マーカーを包含させることが可能となる。加えて、さらに信
頼性が高く、再現性のある結果を得るために、質量分析法によって分析するオリ
ゴヌクレオチドの安定性を向上させることが望ましい。
【0019】 以下で明らかになるように、核酸分子にハイブリダイズされるLNA修飾オリ
ゴヌクレオチドは、もちろん検出分析の構成および種類によって、通常、検出オ
リゴヌクレオチド、捕獲オリゴヌクレオチド、プライマー、拡張プライマー、連
結抽出物および連結生成物から選択される。
【0020】 LNA修飾オリゴヌクレオチドの有利な特徴(特異性/親和性および質量区別
)を十分に利用する好ましい変形において、LNA修飾オリゴヌクレオチドは、
標的核酸配列または突然変異に関する情報を得るために、質量分析法によって分
析される。しかし、向上した親和性および特異性のみでも、たとえば、次に質量
分析法によって直接分析される核酸分子の捕獲に非常に有用であることを理解す
る必要がある(以下を参照)。
【0021】 LNA修飾オリゴヌクレオチドは、質量分析法において捕獲プローブとして非
常に有用であるが、質量分析法におけるLNA修飾オリゴヌクレオチドの使用に
関するすべての利点を利用するために、LNA修飾オリゴヌクレオチドが質量分
析法によって分析されるオリゴマーであることが好ましいことを理解する必要が
ある。それゆえ、核酸分子にハイブリダイズされるLNA修飾オリゴヌクレオチ
ドは、前記標的核酸の配列または突然変異に関する直接または間接情報を得るた
めに、質量分析法によって分析されるオリゴヌクレオチドであることが好ましい
。したがってLNA修飾オリゴヌクレオチドは、質量分析法方法における検出オ
リゴヌクレオチド、プライマー、拡張プライマー、連結抽出物および連結生成物
から選択することが好ましい。
【0022】 質量分析を行いやすくするために、検出される核酸配列を含む核酸分子を担体
に固定化することができる。適切な担体の例としては、ビード(たとえばシリカ
ゲル、制御孔ガラス、磁石、セファデックス、セファロース、セルロース)、平
坦な面またはチップ(たとえばガラス繊維フィルタ、ガラス表面、金属表面(ス
チール、金、銀、アルミニウム、銅およびケイ素)、毛細管、プラスチック(た
とえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、二フッ化ポリビニルピロリ
ドン膜またはマイクロタイタープレート)、あるいはビードまたは平坦な表面、
またはウェファ(たとえばシリコンウェファ)などの平坦な表面の穴に配置され
たビーズより成る同様の材料から作成されたピンまたはコームが挙げられる。
【0023】 固定化はたとえば、すでに担体に固定化されている捕獲オリゴヌクレオチドと
、検出される核酸配列を含む核酸分子内に含まれている相補性核酸配列とのハイ
ブリダイゼーションに基づいて実施できる。相補性核酸分子間のハイブリダイゼ
ーションが担体によって阻害されないために、捕獲核酸は、長さが少なくともヌ
クレオチド約5個以上のスペーサー領域を担体と捕捉核酸配列の間に含むことが
できる。形成される二重鎖はレーザーパルスの影響下で開裂し、脱離が開始でき
る。担体に結合した捕獲ヌクレオチドは、天然オリゴリボ−またはオリゴデオキ
シリボヌクレオチドはもちろん、類似体(たとえばチオ修飾ホスホジエステルま
たはホスホトリエステル主鎖)によって、あるいは、塩基配列が酵素分解を受け
にくくすることによって、担体に結合した捕獲塩基配列の全体的な安定性を向上
させる、PNA類似体などの模倣オリゴヌクレオチドを利用して表すことができ
る。
【0024】 本発明では、捕獲ヌクレオチドが好ましい固定化LNA修飾オリゴヌクレオチ
ドである。
【0025】 あるいは、標的検出部位は、標的核酸分子(T)上の適切な官能基(L’)と
担体に結合された捕獲分子上の適切な官能基(L)との可逆または非可逆結合に
よって担体に直接結合できる。可逆結合は、質量分析法の条件下で開裂するよう
にできる(すなわち、比較的安定な有機ラジカル間の電荷移動錯体または不安定
結合などの光開裂結合)。さらに、結合は四級アンモニウム基であるL’によっ
て形成可能であり、この場合、担体の表面には、負に荷電した核酸主鎖に反発す
るため、質量分析計による分析に必要な脱離が促進される。
【0026】 脱離は、レーザーパルスによって生成された熱、および/またはL’に依存し
て、L’発色団と共鳴状態にあるレーザーエネルギーの特異性吸収のいずれかに
よって起きる。
【0027】 一例として、L−L’化学的作用は、一種のジスルフィド結合(たとえばメル
カプトエタノールまたはジチオエリトロールによって化学的に開裂可能)、ビオ
チン/ストレプトアビジン系、弱い酸性条件下ではもちろん、質量分析法の条件
下でも開裂可能なトリチルエーテル基のヘテロ二機能性誘導体、ヒドラジニウム
/酢酸塩緩衝液によるほぼ中性条件下で開裂可能なレブリニル基、トリプシンな
どのエンドペプチダーゼ酵素によって開裂可能なアルギニン−アルギニンまたは
リジン−リジン結合、ピロホスファターゼによって開裂可能なピロリン酸結合、
またはたとえば、リボヌクレアーゼまたはアルカリによって開裂可能な、オリゴ
ヌクレオチド配列の間のリボヌクレオチド結合でもよい。
【0028】 官能基LおよびL’は電荷移動錯体を形成可能であるため、一時的なL−L’
結合を形成する。多くの場合「電荷移動バンド」はUV/可視分光測定法によっ
て決定できるため、レーザーエネルギーは電荷移動波長の該当するエネルギーに
合わせられ、それゆえ担体からの特異的脱離が開始可能である。当業熟練者は、
複数の組み合わせがこの目的を果たし、供与官能基は担体上にあっても、検出さ
れる核酸分子に結合していてもよく、またはその逆でもよいことを認識するであ
ろう。
【0029】 また別の手法では、比較的安定なラジカルをホモリティックに形成することに
よって、可逆性L−L’結合が生成できる。レーザーパルスの影響下では、(上
述したように)脱離はイオン化と同様にラジカル位置で起こる。
【0030】 当業熟練者は、他の有機ラジカルが選択可能であり、その間の結合をホモリテ
ィック開裂するのに必要な解離エネルギーに関連して、該当するレーザー波長を
選択できる(たとえば「反応生分子(Reactive Molecules)
」by C. Wentrup, John Wiley B: sons,
1984)ことを認識するであろう。
【0031】 固着官能基L’は、PCR、LCRまたは転写増幅などの増幅手順の間に、適
切なプライマーを用いて標的捕獲配列(TCS)に包含させることもできる。
【0032】 捕獲オリゴヌクレオチドまたは標的核酸も、たとえば、WO 96/3157
7(Havsteen Jakobsen and Koch)で述べられてい
るアントラキノン試薬などの光化学結合剤によって担体に直接固定化できる。
【0033】 一般に本発明は、核酸分子の特定の核酸配列を検出するための質量分析方法を
提供する。このような核酸分子は、生体サンプルから得られることが多い。本明
細書で使用するように、「生体サンプル」という語は、生物から得た物質(たと
えばヒト、動物、植物、細菌、真菌、原生生物ウィルス)を指す。発明で使用す
る場合、生体サンプルは核酸分子を含む必要がある。本発明で使用するのに適し
た生体サンプルの例としては:固体物質(たとえば組織、細胞ペレット、生体組
織検査)および生体液(たとえば尿、血液、唾液、羊水)を含む。
【0034】 核酸分子は、当業界で周知であり、特定の生体サンプルに適切に選択された特
定の単離手順である、多くの手順のいずれかを用いて特定の生体サンプルから単
離できる。たとえば、凍結/解凍、アルカリ溶解手順は、核酸分子を固体物質か
ら得るのに有用な手順であり、熱およびアルカリ溶解手順は、尿から核酸分子を
得るのに有用な手順であり、プロテイナーゼK抽出は血液から核酸を得るのに用
いることができる。
【0035】 質量分析を実施するのに適量の核酸分子を得るには、増幅が必要である。本発
明で使用する適切な増幅手段の例としては:クローニング(Sambrook
et al.,「分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular
Cloning:A Laboratory Manual)」Cold Sp
ring Harbar Laboratory Press. 1989)、
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(C. R. Newton and A.
Graham. PCR, BIOS Publishers, 1994)、
リガーゼ連鎖反応(LCR)(Wiedmann, M., et al.,(
1994)PCR Methods Appl., Vol.3. pp.57
−64;F. Barany, Proc. Natl. Acad. Sci
USA 88, 189−93(1991))、鎖置換増幅(SDA)(G.
Terrance Walker et al., Nucleic Aci
ds Res 22, 2670−77(1994))、RT−PCR(Hig
uchi. et al;,Bio/Technology 11, 1026
−1030(1993))、対立遺伝子特異性増幅(ASA)および転写ベース
方法などの変形が挙げられる。
【0036】 核酸分子は、デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)を含む。
【0037】 質量分析は一般に、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型(M
ALDI−TOF)質量分析法、エレクトロスプレー(ES)質量分析法、イオ
ンサイクロトロン共鳴(ICR)質量分析法、フーリエ変換質量分析法、または
その組み合わせを利用する。これらの技術は、当業技術者に周知である。
【0038】 本発明で使用するのに好ましい分光計の形式は、マトリックス支援レーザー脱
離イオン化(MALDI)、エレクトロスプレー(ES)、イオンサイクロトロ
ン共鳴(ICR)およびフーリエ変換である。ESの場合、水または揮発性緩衝
液に溶解させたサンプルを、大気圧イオン化インタフェース(API)に連続的
または不連続的に注入し、次に四重極で質量分析する。ES質量分析法を用いて
得られる多重イオンピークに生成によって、質量決定の精度が増す。特異構造に
関するさらに詳細な情報も、MS/MS四重極構成を用いて得ることができる。
TOFもESとともに用いると、精度と分解能が上昇する。MALDI質量分析
法では、たとえば単一または三次元四重極モードの磁気セクタ/磁気偏向(ma
gnetic sector/magnetic deflection in
struments in single or triple quadru
pole mode)(MS/MS)などの各種質量分析装置を使用できる。フ
ーリエ変換および飛行時間型(TOF)構成は、質量分析法の技術として知られ
ている。脱離/イオン化方法の場合、多数のマトリックス/レーザーの組み合わ
せが使用できる。イオントラップおよびリフレクトロン構成も利用できる。
【0039】 LNA修飾オリゴマーは質量分析法によって分析されるオリゴマーの安定性を
改善すると考えられているが(以下参照)、ある例においては、たとえば、気化
に必要なレーザーエネルギーをを低下させ、および/または(さらに)断片化を
最小にするために、(さらに)核酸分子を「調節」するのは有利である。調整は
、標的検出部位が固定化される間に行うことが好ましい。調整の一例は、核酸分
子のホスホジエステル主鎖の修飾(たとえばカチオン交換)であり、これはヌク
レオチド単位当たりのカチオン結合の異質性によるピークの広がりをなくすのに
有用である。核酸分子にヨウ化アルキル、ヨードアセトアミド、β−ヨードエタ
ノールまたは2,3−エポキシ−1−プロパノールなどのアルキル化剤を接触さ
せると、核酸分子のモノチオホスホジエステル結合をホスホトリエステル結合に
変換できる。同様にホスホジエステル結合は、塩化トリアルキルシリルを用いた
非荷電誘導体に変換されることがある。さらに調整には、N7−またはN9−デ
アザプリンヌクレオチド、RNA細胞構築物などの、脱プリン(質量分析時の断
片化)感受性を低下させる組み込まれたヌクレオチドを包含させること、オリゴ
ヌクレオチドトリエステルを使用すること、またはアルキル化される組み込まれ
たホスホロチオアート機能を包含させること、またはPNAなどの擬似オリゴヌ
クレオチドを採用することがある。LNA修飾オリゴヌクレオチドを使用する場
合にも、LNA修飾オリゴヌクレオチド内のLNAがたとえば、リン酸塩主鎖が
修飾されている場合にLNA修飾オリゴヌクレオチドを使用することによって、
調整が不要となるように構成されていても、調整は適切である(以下を参照)。
【0040】 ある応用では、(配列の1地点において)特定の捕獲核酸断片上で2つ以上の
(突然変異)遺伝子座を同時に検出するのに有用であり、各種担体上のオリゴヌ
クレオチドまたは擬似オリゴヌクレオチド配列を用いて、並列処理を行うのに有
用である。複数の各種方法によって「多重化」も行える。たとえば、該当する検
出オリゴヌクレオチドを用いることによって、ある標的配列上で複数の突然変異
を同時に検出することができる。しかし、同時検出(多重化)を可能にするため
には、検出オリゴヌクレオチドD1、D2およびD3の分子量の違いが十分に大
きくなければならない。これは、配列自体によってか(組成または長さ)、質量
調節官能性M1〜M3を検出オリゴヌクレオチドに導入することによって行える
。ここで、検出オリゴヌクレオチドをLNA修飾すると、包含されたLNA自体
のブリッジが分子量を少なくとも修飾当たり10D増加させることで(たとえば
、R2*およびR4*がともにLNA内で−O−CH−ブリッジを形成する場
合のように、−O−CH−ブリッジが−Hおよび−OH置換基を置換する場合
、1個の炭素が2個の水素を置換する。以下を参照。)、必要な分子量の違いが
生じる。同様に、−S−CH−または−NR−CH−ブリッジを導入すると
、質量の異なる他の組み合わせが導入される可能性が生じる。したがって一般に
、それ以上の質量調節官能基を導入する必要はない。
【0041】 必要ならば、質量調節部分をたとえば、オリゴヌクレオチドの5’−末端、核
塩基(塩基)、リン酸塩主鎖、ヌクレオシド(複数のヌクレオシド)の2−位置
、および/または末端3’−位置に付加することができる。質量調節部分の例と
してはたとえば、ハロゲン、アジドまたはXRの形式(ここでXは結合基であり
、Rは質量修飾機能である)が挙げられる。したがって質量調節官能基は、オリ
ゴヌクレオチド分子にさらに特定された質量増分を導入するのに使用できる。
【0042】 ここで質量調節部分Mは、ヌクレオ塩基(C−デアザヌクレオシドの場合に
はC−7にも)、アルファリン酸塩の三リン酸基、またはヌクレオシド三リン酸
の糖環の3’−位置に付加できる。さらに質量調節官能基は、ヌクレオシド三リ
ン酸の糖環の3’−位置に付加することによって、鎖停止に影響を与えるように
付加することができる。当業熟練者には、多くの組み合わせが本発明の目的を同
様に果たすことが明白である。同様に当業熟練者は、鎖延長ヌクレオシド三リン
酸も、官能基および付加位置を多様に変更および組み合わせた同様の方法で、質
量修飾できることを認識するであろう。あるいは、質量調節は安定な同位体、た
とえば32S、33S、34S、36Sを包含させることによって導入すること
ができる。
【0043】 本発明の範囲を制限せずに、オリゴ−/ポリエチレングリコール誘導体をRに
使用するの同様に、MをXRのXに導入することができる。この場合の質量調節
増分は44であり、すなわちmを0から4に変え、したがって質量単位45(m
=0)、89(m=1)、133(m=2)、177(m=3)および221(
m=4)を核酸分子に付加するだけで、5種類の質量調節種を生成することがで
きる。オリゴ/ポリエチレングリコールも、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、t−ブチルなどの低アルキル基によってモノアルキル化できる。結合官
能基Xの選択も説明する。たとえば、最近、「オリゴヌクレオチドと類似体、実
践的アプローチ(Oligonucleotide and Anaglogu
es. A Practical Approach)」, F. Eckst
ein編, IRLプレス, Oxford, 1991で述べられているよう
に、他の化学的作用を質量調節化合物に使用できる。
【0044】 また別の実施態様において、オリゴ/ポリエチレングリコール以外の各種の質
量調節官能基Rを、適切な結合作用Xによって選択および付加することができる
。HをF、Cl、Brおよび/またはIなどのハロゲン、あるいはSCN、NC
Sなどの擬ハロゲンで置換することによって、あるいはメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、t−ブチル、ヘキシル、フェニル、置換フェニル、ベンジル
などの各種アルキル、アリルまたはアラルキル部分、またはCHF、CHF 、CF、Si(CH、Si(CH、(C)、Si(CH )(C、Si(Cなどの官能基を用いることによって、簡
単な質量調節を行える。さらに別の質量調節は、核酸分子(たとえば検出(D)
)またはヌクレオシド三リン酸によって、ホモ−またはヘテロペプチドを付加さ
せることで行える。質量増分57の質量調節種を生成するのに有用な例は、オリ
ゴグリシンの付加であり、たとえば74(r=1, m=0)、131(t=1
, m=2)、188(r=1, m=3)、245(r=1, m=4)の質
量調節が行われる。簡単なオリゴアミドも使用可能であり、74(r=1, m
=0)、88(r=2, m=0)、102(r=3, m=0)、116(r
=4, m=0)などが得られる。当業熟練者には、上記に以外に多くの可能性
があることが明白である。
【0045】 各種の質量調節検出オリゴヌクレオチドを用いて、考えられるすべての変形/
突然変異体を同時に検出することができる。あるいは、検出オリゴヌクレオチド
の設計および位置決定により、検出オリゴヌクレオチドがDNA/RNAポリメ
ラーゼのプライマーとして作用するため、突然変異部位における4つすべての塩
基順列を検出できる。増幅方法の間に、たとえば質量調節も組込むことができる
【0046】 説明した質量調節はLNA修飾オリゴヌクレオチドのすでに不可欠な機能であ
るため(以下の定義を参照)、上述の質量調節は主として、オリゴヌクレオチド
またはLNA修飾オリゴヌクレオチド中の任意の未変性ヌクレオチドに適用され
ることを理解されたい。
【0047】 さらに好ましい実施態様において、サンプルは、2種類以上の標的核酸配列を
同時に検出および識別するために、2種類以上の検出オリゴヌクレオチドまたは
擬似オリゴヌクレオチドで質量区別によって調整される。ここで1種類以上の検
出オリゴヌクレオチドは、LNA修飾オリゴヌクレオチドである。この応用は、
多重化に関連して特に適切である。
【0048】 本発明の方法の実施態様において、標的核酸配列はDNA指紋であるか、遺伝
子病、染色体異常、遺伝子素因、ウィルス感染、真菌感染、細菌感染および原生
生物感染より成る群から選択される疾病または状態に関与している。あるDNA
配列が人に糖尿病、動脈硬化、肥満、各種の自己免疫疾病および癌(たとえば直
腸結腸癌、乳癌、卵巣癌、肺癌);染色体異常(先天性または後天性のいずれか
);または疾病または状態への素因(たとえば肥満、動脈硬化、癌)などの多く
の疾病のいずれかにかかりやすくする証拠が増えてきているため、このことは特
に興味深い。また、「DNA指紋」、たとえば「マイクロサテライト配列」など
の多形性の検出は、同一性または遺伝(父性または母性)の決定に有用である。
【0049】 生体サンプルによって、遺伝病、染色体pneuploidyまたは遺伝的素
因の診断を、出生前か後に実施できる。
【0050】 ウィルス、細菌、菌類および他の感染性生物は、独自の核酸配列を含み、これ
らは宿主細胞に含まれる配列とは異なる。感染性生物に特有の核酸配列の検出と
定量化は、感染の診断または監視にとって重要である。
【0051】 標的(T)核酸分子における野生種(Dwt)および/または突然変異体(D mut )配列を検出する方法は以下のとおりである:特定の捕獲配列(C;LN
A修飾オリゴヌクレオチドでもよい)をスペーサ(S)によって、担体(ss)
に結合させる。さらに、標的配列(T)の相補性配列と特異的に相互作用し、標
的捕獲部位(TCS)がハイブリダイゼーションによって検出されるように、捕
獲配列を選択する。しかし標的検出部位(TDS)が、分子量を増減させる突然
変異Xを含む場合、突然変異TDSは質量分析法によって野生種と区別すること
ができる。たとえば、アデニン塩基(dA)挿入の場合、DwtとDmutの分
子量の違いは約314ダルトンとなる。
【0052】 検出核酸(D;LNA修飾オリゴヌクレオチドでもよい)は、野生種検出オリ
ゴヌクレオチド(Dwt)が対照としての突然変異標的検出配列と接触しても安
定なハイブリッドが形成されないように、突然変異が分子の中央となり、フラン
キング領域が十分短くなるように設計することが好ましい。突然変異位置に一致
塩基を持つ突然変異検出オリゴヌクレオチド(Dmut)をハイブリダイゼーシ
ョンに使用する場合にも、突然変異を検出することができる。生体サンプルから
得た核酸が特定の配列に対してヘテロ接合性である(すなわちDwtとDmut の両方を含む)場合、DwtとDmutはどちらも適切な鎖に結合し、質量の違
いによって、DwtとDmutはどちらも同時に検出することができる。
【0053】 本発明の方法は、標的配列の既知の配列情報と既知の突然変異部位を利用する
。新しい突然変異も検出できる。たとえば、生体サンプルから得た核酸分子の転
写は、1種類以上のヌクレアーゼと該当する相補性核酸配列を持つ担体に捕獲さ
れた断片を用いて、特異的に消化できる。捕獲標的配列のハイブリダイゼーショ
ンおよび分子量の検出は、遺伝子内の突然変異の有無、その位置に関する情報を
与える。あるいは、DNAは1種類以上の特異性エンドヌクレアーゼによって開
裂され、断片の混合物を生成できる。野生種と突然変異断片混合物との分子量の
比較によって、突然変異が検出される。
【0054】 本発明の方法は、核酸の性質と望ましい結果の種類によって、多くの方法で実
施できる。考えられる変形の一部を以下に述べる。
【0055】 生体サンプル内に存在する標的核酸配列を検出する1つの変形は、以下の工程
より成る: a)生体サンプルから核酸分子を得る工程と; b)固定化核酸分子を作成するために、核酸分子を担体に固定化する工程と; c)検出オリゴヌクレオチドを固定化核酸分子とハイブリダイズし、ハイブリダ
イズしなかった検出オリゴヌクレオチドを除去する工程と; d)工程c)の生成物をイオン化および気化させる工程と; e)質量分析法によって検出オリゴヌクレオチドを検出する工程であって、検出
オリゴヌクレオチドの検出によって生体サンプル内に標的核酸配列の存在が示さ
れる工程。
【0056】 この変形において、LNA修飾オリゴヌクレオチドは、検出オリゴヌクレオチ
ドであるか、核酸分子を固定化するために用いることができる。
【0057】 この変形は、検出オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが核酸配列内
の特異配列または特異突然変異の陽性マーカーである場合に、特に適切である。
もちろん検出オリゴヌクレオチドがLNA修飾オリゴヌクレオチドであることが
好ましい。
【0058】 核酸分子は一般に、生体サンプルから得られる。この核酸分子は上述したよう
に、分析の前に精製・増幅できる。標的核酸配列は工程b)の前に、たとえばク
ローニング、増幅に基づく転写、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連
鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)より成る群から選択される増幅手順に
よって増幅することが好ましい。
【0059】 固定化、工程b)は、光化学結合試薬(たとえばアントラキノン)、またはビ
オチン/ストレプトアビジン系のどちらかによって、核酸分子を直接担体に結合
することによって行える。あるいは、事前に担体に固定化されている相補性捕獲
核酸分子と、標的核酸配列上の相補性特異配列とのハイブリダイゼーションによ
っても固定化できる。このような相補性捕獲核酸分子は、LNA修飾オリゴヌク
レオチドであることが好ましい。
【0060】 興味深い別の方法では、事前に担体に固定化されている相補性捕獲核酸分子の
配列と、標的核酸配列とは異なる核酸分子の一部とのハイブリダイゼーションに
よって固定化される。相補性捕獲核酸分子は通常、オリゴヌクレオチドまたは擬
似オリゴヌクレオチドであり、好ましくはLNA修飾オリゴヌクレオチドである
【0061】 標的検出部位に相補性の検出核酸分子(たとえばオリゴヌクレオチドまたは擬
似オリゴヌクレオチド)を次に、標的検出部位に接触させると、質量分析法によ
って、標的検出部位の存在を示す二重鎖の形成が検出できる。好ましい実施態様
では、標的検出部位を検出前に増幅し、核酸分子を調整する。さらに好ましい実
施態様では、標的検出配列を、オリゴヌクレオチド配列を用いて並列処理するだ
けでなく、複数の同時検出(多重化)ができるような形式に調整する(「DNA
チップ(DNA chips)」たとえばNature Biotechnol
ogy, Vol. 16, October 1988, ページ981−9
83)。
【0062】 工程b)の固定化は、核酸分子が精製または分析目的で遊離できるように、可
逆的であることがさらに好ましい。
【0063】 検出オリゴヌクレオチドを分析する変形にも適用可能な本発明の興味ある特徴
は、オリゴヌクレオチド配列の設計が可能であることである。ここで配列(また
はサブ配列)は、分子量の直接関数である。たとえば、核酸分子の3つの位置(
A, B, C)にC−>G突然変異が見られる場合、野生種以外に7種類の突
然変異(22−1)が存在することが考えられる。8種類の「未修飾」検
出オリゴヌクレオチドの構成によって、位置A、BおよびCの単一突然変異を区
別することはできない。しかし、A、BまたはCにおける単一突然変異に対応す
る3つのオリゴヌクレオチドが異なる数のLNAを含み、AB、BCまたはAC
における二重突然変異に該当する3つのオリゴヌクレオチドが異なる数のLNA
を含んでいる場合、たとえば8種類のLNA修飾検出オリゴヌクレオチドを構成
することによって、それぞれのオリゴヌクレオチドの質量は弁別的となる。した
がって、オリゴヌクレオチドの混合物を添加することによって、唯一のLNA修
飾オリゴヌクレオチドがハイブリダイズし、続いて質量分光分析を行うと、突然
変異の数と位置が直接検出できる。
【0064】 本原理は、核酸分子内の未知の短い配列の検出にも同様に適用できると考えら
れる。たとえば、特有の分子量の64(44)LNA修飾オリゴヌクレオ
チドの混合物を添加すると、ハイブリダイゼーションにより核酸中の未知の3つ
の位置を「スキャン」し、次の質量分析によって直接情報を得ることができる。
このことは、あるLNAの優れた特異性および親和性特性に基づいて現実的であ
ると思われる。
【0065】 生体サンプル中に存在する標的核酸配列を検出する別の変形は、以下の工程よ
り成る: a)生体サンプルから標的核酸配列を含む核酸分子を得る工程と; b)適切な増幅手順を用いて標的核酸配列を増幅することによって、増幅標的核
酸配列を得る工程と; c)検出オリゴヌクレオチドを核酸分子とハイブリダイズし、ハイブリダイズさ
れなかった検出オリゴヌクレオチドを除去する工程と; d)工程c)の生成物をイオン化・気化する工程と; e)質量分析法によって検出オリゴヌクレオチドを検出する工程であって、検出
オリゴヌクレオチドの検出によって生体サンプル内に標的核酸配列の存在が示さ
れる工程。
【0066】 この変形において、上の変形と等しいが、固定化は必須の工程ではない。上と
同様に、検出オリゴヌクレオチドはLNA修飾オリゴヌクレオチドであることが
好ましい。さらに上と同様に、標的核酸は、クローニング、増幅に基づく転写、
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(
SDA)より成る群から選択される増幅手順によって増幅することが好ましい。
また、増幅標的核酸配列は、固定化標的核酸配列を生成するために担体に固定化
することが好ましく、続いて、事前に担体に固定化された相補性捕獲核酸分子(
好ましくはLNA修飾オリゴヌクレオチド)と、標的核酸配列とのハイブリダイ
ゼーションを実施することが好ましい。
【0067】 工程b)の固定化は、核酸分子が精製または分析目的で遊離できるように、可
逆的であることがさらに好ましい。
【0068】 生体サンプル中に存在する標的核酸配列を検出する別の変形は、以下の工程よ
り成る: a)生体サンプルから標的核酸配列を得る工程と; b)標的核酸配列を複製することによって、複製核酸分子を生成する工程と; c)複製核酸分子を、1つ以上の適切なヌクレアーゼを用いて特異的に消化し、
消化断片を生成する工程と; d)固定化断片を生成するために、相補性捕獲核酸配列を含む担体に消化断片を
固定化する工程と; e)固定化断片を質量分析によって分析する工程であって、ハイブリダイゼーシ
ョンと固定化断片の分子量決定によって、標的核酸配列の情報が得られる工程。
【0069】 この変形では、LNA修飾オリゴヌクレオチドを捕獲核酸として用いるか、L
NAモノマーを核酸分子の複製で使用できる。
【0070】 この変形では、生体サンプルから得られた核酸分子から複製された核酸分子を
、1つ以上のヌクレアーゼ(DNAにはデオキシリボヌクレアーゼ、RNAには
リボヌクレアーゼを用いる)および対応する相補性配列を持つ担体に捕獲された
断片を用いて、特異的に消化できる。ハイブリダイゼーションイベントと捕獲標
的配列の実際の分子量によって、遺伝子内の突然変異の有無とその位置に関する
情報が与えられる。配列は、質量分析法を用いてスポットごとに分析できる。D
NAは同様に、制限エンドヌクレアーゼを含むヌクレアーゼのカクテルを用いて
、同様に消化される。好ましい実施態様において、核酸断片は質量分析検出前に
調整される。
【0071】 工程a)の後、標的核酸配列は質量調節デオキシヌクレオシドおよび/または
ジデオキシヌクレオシド三リン酸およびRNA依存性DNAポリメラーゼを用い
て、DNA内に複製してもよい。質量調節デオキシリボヌクレオシドおよび/ま
たはジデオキシヌクレオシド三リン酸は、モノマーLNAでもよい。
【0072】 あるいは、質量調節リボヌクレオシドおよび/または3’−デオキシヌクレオ
シド三リン酸およびDNA依存性RNAポリメラーゼを用いて、標的核酸配列を
RNA内に複製してもよい。質量調節リボヌクレオシドおよび/または3’−デ
オキシヌクレオシド三リン酸は、モノマーLNAでもよい。
【0073】 さらには、質量調節デオキシヌクレオシドおよび/またはジデオキシヌクレオ
シド三リン酸、DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、標的核酸をDNA何
複製してもよい。またここで、質量調節デオキシリボヌクレオシドおよび/また
はジデオキシヌクレオシド三リン酸はモノマーLNAでもよい。
【0074】 相補性捕獲核酸配列は通常、オリゴヌクレオチドまたは、LNA修飾オリゴヌ
クレオチドなどの擬似オリゴヌクレオチドである。固定化は可逆性であることが
好ましい。
【0075】 生体サンプル中に存在する標的核酸配列を検出する、さらに別の変形は、以下
の工程より成る: a)生体サンプルから標的核酸配列を含む核酸分子を得る工程と; b)標的核酸配列を1つ以上のプライマーと接触させる工程であって、前記プラ
イマーが標的核酸配列に相補的な3’末端塩基を持つ工程と; c)工程b)の生成物を適切なポリメラーゼ酵素と接触させ、次に4つのヌクレ
オシド三リン酸のうち1つに接触させる工程と; d)工程c)の生成物をイオン化・気化させる工程と; e)工程d)の生成物を質量分析法によって検出する工程であって、生成物の分
子量によって、標的核酸配列のプライマーの3’−末端に隣接する突然変異の有
無をが示される工程。
【0076】 この変形では、対立遺伝子(突然変異体または正常)に対して相補性の3’末
端塩基を持つ1つ以上のプライマーが、対立遺伝子を含む標的核酸分子によって
ハイブリダイズされる。プライマーを独自に延長をさせるために、適切なポリメ
ラーゼおよびヌクレオシド三リン酸の完全なセット、またはヌクレオシド三リン
酸1つのみを個別の反応で使用する。プライマーが適切にアニーリングされてい
て(すなわち3’のミスマッチがない)、正しい(すなわち相補性の)ヌクレオ
シドが付加されている場合に限り、プライマーが拡張される。質量分析法で決定
されたように、分子量シフトによって生成物を分解することができる。
【0077】 この変形において、プライマーはLNA修飾オリゴヌクレオチドである。
【0078】 生体サンプル中に存在する標的ヌクレオチドを検出する、また別の変形は、以
下の工程より成る: a)標的ヌクレオチドを含む核酸分子を得る工程と; b)固定化核酸分子を生成するために、核酸分子を担体上に固定化する工程と;
c)固定化核酸分子を、標的ヌクレオチドの5’に接している部位で核酸分子に
相補性であるプライマーオリゴヌクレオチドとハイブリダイズする工程と; d)標的ヌクレオチドに相補性である唯一のデオキシヌクレオシドまたは3’−
デオキシヌクレオシド三リン酸がプライマーに拡張されるようにするために、工
程c)の生成物に、完全なセットのジデオキシヌクレオシドまたは3’−デオキ
シヌクレオシド三リン酸およびDNA依存性DNAポリメラーゼを接触させる工
程と; e)工程d)の生成物をイオン化・気化する工程と; f)標的ヌクレオチドの同一性を判定するために、質量分析法によって拡張プラ
イマーを検出する工程。
【0079】 この変形において、検出される核酸配列(すなわち標的)を含む核酸分子は最
初に担体に固定化される。固定化はたとえば、標的検出部位とは異なる標的核酸
分子の一部と、事前に担体に固定化されている捕獲核酸分子とのハイブリダイゼ
ーションによって行える。あるいは固定化は、標的核酸分子と担体の直接結合に
よって行える。標的核酸分子と担体の間にスペーサ(たとえば核酸分子)がある
ことが好ましい。突然変異部位の5’に接する標的検出部位の一部に対して相補
性の核酸分子は次に、標的核酸分子とハイブリダイズする。ジデオキシヌクレオ
シドの完全なセットまたは3’−デオキシヌクレオシド三リン酸(たとえばpp
pAdd、pppTdd、pppCdd、pppGdd)およびDNA依存性D
NAポリメラーゼを添加すると、Xに相補性であるジデオキシヌクレオシドまた
は3’デオキシヌクレオシド三リン酸の1つだけを添加することができる。次に
、質量分析法によって、ハイブリダイゼーション生成物を検出することができる
【0080】 この変形において、捕獲核酸分子または拡張プライマーのいずれかがLNA修
飾オリゴヌクレオチドである。この後者が事例であることが好ましく、LNA修
飾オリゴヌクレオチドをプライマーとして使用するか、LNAモノマーを核酸ポ
リメラーゼ基質として使用することのいずれかによって実施できる。
【0081】 核酸分子中の突然変異を検出するための、さらに別の変形は、以下の工程より
成る: a)核酸分子を得る工程と; b)核酸分子とオリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイズすることによって
、突然変異部位でミスマッチを形成する工程と; c)工程b)の生成物を単鎖特異性エンドヌクレアーゼに接触させる工程と; d)工程c)の生成物をイオン化・気化する工程と; e)質量分析法によって、得られた生成物を検出する工程であって、2つ以上の
断片の存在が、核酸分子に突然変異が含まれていることを示す工程。
【0082】 ここで標的核酸を、突然変異Mを含む領域内の標的に対してハイブリダイズす
る相補性オリゴヌクレオチドとハイブリダイズする。次に、ヘテロ二重鎖をハイ
ブリダイズされていない部分で特異的に開裂できる薬剤(たとえば単鎖特異性エ
ンドヌクレアーゼ)と接触させると、突然変異の存在を示すミスマッチによって
、標的核酸の開裂が生じる。次いで、2つの開裂生成物は質量分析法によって検
出できる。オリゴヌクレオチドプローブは、LNA修飾オリゴヌクレオチドであ
ることが好ましい。
【0083】 生体サンプルに存在する標的核酸配列を検出するための、またさらなる変形は
、以下の工程より成る: a)生体サンプルから標的核酸配列を含む核酸を得る工程と; b)標的核酸配列を連結抽出物のセットおよび熱安定性DNAリガーゼとの1種
類以上のハイブリダイゼーションを実施することによって、連結生成物を作成す
る工程と; c)工程b)の生成物をイオン化・気化する工程と; d)質量分析法による連結生成物を検出し、標的核酸配列を決定するために、得
られた値を既知の値と比較する工程。
【0084】 この変形は、標的核酸が連結抽出物のセットおよび熱安定性DNAリガーゼと
ハイブリダイズされるリガーゼ連鎖反応(LCR)に基づくため、リガーゼ抽出
物は相互に共有結合し、連結生成物が生成する。次に連結生成物は質量分析法に
よって検出し、既知の値と比較することができる。反応が循環式に行われる場合
、得られた連結生成物は増幅され、少量の標的核酸の検出をさらに促進すること
ができる。連結点での野生種プライマーと突然変異プライマーの選択によって、
点突然変異が検出できる。連結抽出物および/または連結生成物の1つがLNA
修飾オリゴヌクレオチドであることが好ましい。
【0085】 本発明の方法によって、質量分析法による核酸検出の精度および信頼性が向上
する。さらに、本方法によって、偽陰性または陽性結果を防ぐために厳密な制御
が可能となる。本発明の方法は、電気泳動工程:標識化およびその後の標識の検
出を回避する。実際に、核酸単離、増幅および質量分析を含む手順全体は、約2
〜3時間しか要しないと見積もられている。したがって本発明の本開示の方法は
、既存のDNA検出システムよりも迅速に、安価に実施される。さらに本開示の
方法によって、核酸断片が固有分子量(明確な物理基準)によって同時に同定・
検出できるため、開示方法はまた、現在利用できる手順よりもはるかに正確で信
頼性が高い。LNA修飾オリゴヌクレオチドを使用するとさらに、質量分析法に
よって分析されるオリゴヌクレオチドの安定性も向上させることができる。
【0086】 上記について考えると、LNA修飾オリゴヌクレオチドは実質的に、対応する
未修飾オリゴヌクレオチドに比べて、核酸配列に対して同等以上の親和性を備え
ていることが好ましい。したがって、LNA修飾オリゴヌクレオチド(オリゴマ
ー)は、ヌクレオシド類似体を何ら含まない、対応する未修飾対照オリゴヌクレ
オチドのTよりも1.5℃以上または2.5℃以上など、0.5度以上高い、
好ましくは3.5℃以上高い、特に好ましくは4.0℃以上高い、特別好ましく
は5.0℃以上高いTを、相補性DNAオリゴヌクレオチドによってオリゴマ
ーに付与する1つ以上のヌクレオシド類似体より成ることが好ましい。特にオリ
ゴマーのTは、LNAを含まない、対応する未修飾対照オリゴヌクレオチドの
よりも2.5×N℃以上高く、好ましくは3.5×N℃以上高く、特に好ま
しくは4.0×N℃以上高く、特別好ましくは5.0×N℃以上高い。ここでN
はLNAの数である。
【0087】 相補性RNAオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションの場合、1つ以
上のヌクレオシド類似体が、ヌクレオシド類似体を何ら含まない、対応する未修
飾対照オリゴヌクレオチドのTよりも1.5℃以上、2.5℃以上または4℃
以上など、0.5度以上高い、好ましくは5.0℃以上高い、特に好ましくは6
.0℃以上高い、特別好ましくは7.0℃以上高いTを、相補性DNAオリゴ
ヌクレオチドによってオリゴマーに付与することも好ましい。特にオリゴマーの
は、LNAヌクレオシド類似体を含まない、対応する未修飾対照オリゴヌク
レオチドのTよりも4.0×N℃以上高く、好ましくは5.0×N℃以上高く
、特に好ましくは6.0×N℃以上高く、特別好ましくは7.0×N℃以上高い
。ここでNはヌクレオシド類似体の数である。
【0088】 「対応する未修飾対照オリゴヌクレオチド」という語は、同一絶対オーダ(お
よび同一方向)で同一核塩基を表現する天然型ヌクレオチドのみより成る、オリ
ゴヌクレオチドを意味するものである。
【0089】 上記を決定するために、Tを以下のいずれかの条件下で: a)10mM NaHPO、pH7.0、100mM NaCl、0.1m
M EDTA; b)10mM NaHPO、pH7.0、0.1mM EDTA;または c)3M テトラメチル塩化アンモニウム(TMAC)、10mM NaHP
、pH7.0、0.1mM EDTA
【0090】 好ましくは条件a)により、等モル量(通常は1.0μM)のオリゴマーと相
補性DNAオリゴヌクレオチドで、測定する。
【0091】 LNA修飾オリゴヌクレオチドも実質的に、対応する未修飾オリゴヌクレオチ
ドと比べて、核酸配列に対して同等以上の特異性を備えている必要がある。した
がって、特異性と親和性に関して、オリゴマーを、前記オリゴマーと1つ以上の
ミスマッチがある部分相補性DNAオリゴヌクレオチドまたは部分相補性RNA
オリゴヌクレオチドとハイブリダイズする場合、前記ミスマッチの結果として、
ヌクレオシド類似体を含まない、対応する未修飾対照オリゴヌクレオチドによっ
て見られる低下と同等以上である、Tmの低下をオリゴマーが示す必要がある。
また、オリゴマーは、ハイブリダイゼーション緩衝液のイオン強度に対して、対
応する未修飾対照オリゴヌクレオチドと実質的に同等の感度のTmを持つ必要が
ある。
【0092】 LNA修飾オリゴマーとLNA 本発明の方法に特有の特徴は、核酸分子の標的核酸配列の質量分析検出に、ま
たは核酸分子の核酸配列中の突然変異の質量分析検出にLNA修飾オリゴヌクレ
オチドを使用することである。本開示全体として明らかとなるように、検出され
る核酸分子とLNA修飾オリゴヌクレオチドとの特異性と親和性を変化させるこ
とが可能であると、既知技術を改良する多くの可能性が与えられる。
【0093】 したがって本発明は、一般式Iの少なくとも1つのヌクレオシド類似体(以下
「LNA」と呼ぶ)より成るオリゴマー(LNA修飾オリゴヌクレオチド)を利
用する方法に関する。
【0094】
【化1】
【0095】 ここでXは、−O−、−S−、−N(RN*)−、−C(R6*)−、−
O−C(R7*)−、−C(R6*)−O−、−S−C(R7*
−、−C(R6*)−S−、−N(RN*)−C(R7*)−、−C(
6*)−N(RN*)−および−C(R6*)−C(R7*)−
より選択され; Bは、水素、ヒドロキシ、随意に置換されたC1−4−アルコキシ、随意に置
換されたC1−4−アルキル、随意に置換されたC1−4−アシルオキシ、核塩
基、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポー
タ基、およびリガンドから選択され; Pは、次のモノマーへのヌクレオシド間結合のラジカル位置または5’−末端
基を示し、このようなヌクレオシド結合または5’−末端基は随意に置換基R を含み; 置換基R、R2*、RおよびR3*のうちの1つは、次のモノマーへのヌ
クレオシド間結合または3’−末端基を示す基Pであり; 非ジェミナル置換基の1つまたは2つの対は、R1*、R4*、R、R5* 、R、R6*、R、R7*、RN*の本置換基から選択され、Pを示さな
いR、R2*、RおよびR3*の置換基はそれぞれ、−C(R)−、
−C(R)=C(R)−、−C(R)=N−、−O−、−Si(R −、−S−、−SO−、−N(R)−および>C=Zから選択される1〜8
の基/原子から成るビラジカルを示し、 ここでZは、−O−、−S−、−N(R)−、それぞれ水素、随意に置換さ
れたC1−12−アルキル、随意に置換されたC2−12−アルケニル、随意に
置換されたC2−12−アルキニル、ヒドロキシ、C1−12−アルコキシ、C 2−12 −アルケニロキシ−、カルボキシ、C1−12−アルコキシカルボニル
、C1−12−アルキルカルボニル、ホルミル、アリル、アリロキシ−カルボニ
ル、アリロキシ、アリルカルボニル、ヘテロアリル、ヘテロアリロキシ−カルボ
ニル、ヘテロアリロキシ、ヘテロアリルカルボニル、アミノ、モノ−およびジ(
1−6−アルキル)アミノ、カルバモイル、モノ−およびジ(C1−6−アル
キル)アミノ−カルボニル、アミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル、
モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ−C1−6−アルキル−アミノカ
ルボニル、C1−6−アルキル−カルボニルアミノ、カルバミド、C1−6−ア
ルカノイロキシ、スルホノ、C1−6−アルキルスルホニロキシ、ニトロ、アジ
ド、スルファニル、C1−6−アルキルチオ、ハロゲン、DNAインタカレータ
、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンドより個
別に選択されるRおよびRより選択され、アリルおよびヘテロアリルは随意
に置換され、2つのジェミナル置換基RおよびRはともに随意に置換された
メチレン(=CH)を示し、ここでR、R、およびR1*、R、R2* 、R、R3*、R4*、R、R5*、R、およびP、Pまたはビラジカ
ルに存在し、包含されていないR6*、RおよびR7*のいずれかの置換基か
ら選択される2つの非ジェミナルまたはジェミナル置換基はともに、以前定義し
たのと同種のビラジカルから選択される関連ビラジカルを形成し; そのため非ジェミナル置換基の前記対は、(i)前記置換基が結合される原子
および(ii)任意の介入原子とともに単環または二環式エンティティを形成し
、 R1*、R、R2*、R、R4*、R、R5*、R、およびP、P またはビラジカルに存在し、包含されていないR6*、RならびにR7*の置
換基はそれぞれ、水素、随意に置換されたC1−12アルキル、随意に置換され
たC2−12アルケニル、随意に置換されたC2−12アルキニル、ヒドロキシ
、C1−12−アルコキシ、C2−12−アルケニロキシ、カルボキシ、C1− 12 −アルコキシカルボニル、C1−12−アルキルカルボニル、ホルミル、ア
リル、アリロキシ−カルボニル、アリロキシ、アリルカルボニル、ヘテロアリル
、ヘテロアリロキシ−カルボニル、ヘテロアリロキシ、ヘテロアリルカルボニル
、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ、カルバモイル、モノ
−およびジ(C1−6アルキル)−アミノ−カルボニル、アミノ−C1−6−ア
ルキル−アミノカルボニル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ−C 1−6 −アルキル−アミノカルボニル、C1−6−アルキル−カルボニルアミノ
、カルバミド、C1−6−アルカノイロキシ、スルホノ、C1−6−アルキルス
ルホニロキシ、ニトロ、アジド、スルファニル、C1−6アルキルチオ、ハロゲ
ン、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポー
タ基およびリガンドから個別に選択され、アリルおよびヘテロアリルは随意に置
換され、2つのジェミナル置換基はともにオキソ、チオキソ、イミノまたは随意
に置換されたメチレンを示すか、あるいはともに、−O−、−S−および−(N
)−より成る1つ以上のヘテロ原子/基によって随意に中断または停止され
る1〜5の炭素原子アルキレン鎖より成る、スピロビラジカルを形成し、R
水素およびC1−4アルキルから選択され、2つの隣接(非ジェミナル)置換基
は二重結合を生じる追加結合を示し、RN*はビラジカルに存在し、包含されて
いない場合に水素およびC1−14−アルキルから選択される、 塩基性塩およびその酸添加塩、および安定な同位体によって強化された類似体
【0096】 本発明はさらに、一般式IIのヌクレオシド類似体(以下、LNA)を利用す
る。
【0097】
【化2】
【0098】 ここで置換基Bは、核塩基、DNAインタカレータ、光化学活性、熱化学活性
基、キレート基、レポータ基およびリガンドから選択され; Xは、−O−、−S−、−N(RN*)−および−C(R6*)−から選
択され; 置換基R、R2*、RおよびR3*のうち1つは、基Qであり; QおよびQはそれぞれ、水素、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロ
キシ、Prot−O−、Act−O−、メルカプト、Prot−S−、Act−
S−、C1−6アルキルチオ、アミノ、Prot−N(R)−、Act−N(
)−、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換されたC 1−6 −アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換された
2−6−アルケニル、随意に置換されたC2−6−アルケニロキシ、随意に置
換されたC2−6−アルキニル、随意に置換されたC2−6−アルキニロキシ、
一リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、DNAインタカレータ、光化学活性基、
熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガンド、カルボキシ、スルホノ、ヒ
ドロキシメチル、Prot−O−CH−、Act−O−CH−、アミノメチ
ル、Prot−N(R)−CH−、Act−N(R)−CH−、カルボ
キシメチル、スルホノメチルより選択され、Protは−OH、−SHおよび−
NH(R)それぞれの保護基であり、Actは−OH、−SHおよび−NH(
)それぞれの活性基であり、Rは水素およびC1−6アルキルより選択さ
れ; (i)R2*およびR4*はともに、−O−、−(CRr+s+1−、
−(CR−O−(CR−、−(CR−S−(C
−、−(CR−N(R)−(CR−、−O
−(CRr+s−O−、−S−(CRr+s−O−、−O−(
CRr+s−S−、−N(R)−(CRr+s−O−、−O
−(CRr+s−N(R)−、−S−(CRr+s−S−、
−N(R)−(CRr+s−N(R)−、−N(R)−(CRr+s−S−および−S−(CRr+s−N(R)−から選択
されるビラジカルを示し、 (ii)RおよびRはともに、−O−、−(CRr+s−、−(C
−O−(CR−、−(CR−S−(CR −および−(CR−N(R)−(CR−から選択
されるビラジカルを示し、 (iii)R2*およびRはともに、−O−、−(CRr+s−、−
(CR−O−(CR−、−(CR−S−(CR −および−(CR−N(R)−(CR−から
選択されるビラジカルを示し、 (iv)RおよびR4*はともに、−(CR−O−(CR −、−(CR−S−(CR−および−(CR −N(R)−(CR−から選択されるビラジカルを示し、 (v)RおよびRはともに、−(CR−O−(CR
、−(CR−S−(CR−および−(CR−N
(R)−(CR−から選択されるビラジカルを示し、 (vi)R1*およびR4*はともに、−(CR−O−(CR−、−(CR−S−(CR−および−(CR −N(R)−(CR−から選択されるビラジカルを示し、 (vii)R1*およびR2*はともに、−(CR−O−(CR −、−(CR−S−(CR−および−(CR−N(R)−(CR−から選択されるビラジカルを示し; ここで各Rは、水素、ハロゲン、アジド、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メル
カプト、アミノ、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換さ
れたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、DNAイン
タカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガ
ンドより選択され、および/または2つの隣接(非ジェミニナル)Rはともに
二重結合を示し、rおよびsはそれぞれ、合計r+sが1〜4であるならば、0
〜3であり; 置換基R1*、R、R2*、R、R4*、RおよびR5*はそれぞれ、
Q、Qまたはビラジカルに包含されておらず、水素、随意に置換されたC1− 12 −アルキル、随意に置換されたC2−12−アルケニル、随意に置換された
2−12アルキニル、ヒドロキシ、C1−12−アルコキシ、C2−12−ア
ルケニロキシ、カルボキシ、C1−12−アルコキシカルボニル、C1−12
アルキルカルボニル、ホルミル、アリル、アリロキシ−カルボニル、アリロキシ
、アリルカルボニル、ヘテロアリル、ヘテロアリロキシ−カルボニル、ヘテロア
リロキシ−、ヘテロアリルカルボニル、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−ア
ルキル)アミノ、カルバモイル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)−アミ
ノ−カルボニル、アミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル、モノ−およ
びジ(C1−6−アルキル)−アミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル
、C1−6−アルキル−カルボニルアミノ、カルバミド、C1−6−アルカノイ
ロキシ、スルホノ、C1−6−アルキルスルホニロキシ、ニトロ、アジド、スル
ファニル、C1−6−アルキルチオ、ハロゲン、DNAインタカレータ、光化学
活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンドより個別に選択
され、アリルおよびヘテロアリルは随意に置換され、2つのジェミナル置換基は
ともにオキソ、チオキソ、イミノまたは随意に置換されたメチレンを示すか、あ
るいはともに、−O−、−S−および−(NR)−より成る1つ以上のヘテロ
原子/基によって随意に中断または停止される1〜5の炭素原子アルキレン鎖よ
り成る、スピロビラジカルを形成し、Rは水素およびC1−4アルキルから選
択され、2つの隣接(非ジェミナル)置換基は二重結合を生じる追加結合を示し
、RN*はビラジカルに存在し、包含されていない場合に水素およびC1−4
アルキルから選択される; 塩基性塩およびその酸添加塩、および安定な同位体によって強化された類似体
【0099】 本明細書で使用する場合、「LNA」(ロックヌクレオシド類似体Locke
d Nucleoside Analogues)は、本明細書で定義されるよ
うに、オリゴマー(LNA修飾オリゴヌクレオシド)(一般式I)または別個の
化学種(一般式II)のどちらかに含まれる二環式および三環式ヌクレオシド類
似体を指す。「モノマーLNA」という語は特異的に後者の場合を指す。
【0100】 上述したように、オリゴマー(LNA修飾オリゴヌクレオチド)は、1つ以上
の二環式、三環式、または多環式ヌクレオシド類似体(以下「LNA」と呼ぶ)
より成る。既知のヌクレオシドの代わりに、または既知のヌクレオシドに加えて
、このようなLNAを包含することによって、オリゴヌクレオチドは興味深い、
高度に有用な特性を付与される。このようなLNAを含む二環式LNAおよびオ
リゴヌクレオチドは、本発明の範囲内で特に興味深く思われる。
【0101】 オリゴマー(オリゴヌクレオチド)に含まれる考えられるLNAはそれぞれ、
以下の一般式Iを持つ。
【0102】
【化3】
【0103】 ここでXは、−O−(フラノースモチーフ)、−S−、−N(RN*)−、−
C(R6*)−、−O−C(R7*)−、−C(R6*)−O−、
−S−C(R7*)−、−C(R6*)−S−、−N(RN*)−C(
7*)−、−C(R6*)−N(RN*)−および−C(R6* )−C(R7*)−から選択され、R、R6*、R、R7*およびR は以下でさらに定義するとおりである。したがって、オリゴマーに含まれるL
NAは、二環式、三環式または多環式構造の重要部分として、五または六員環の
どちらかを含む。五員環(X=−O−、−S−、−N(RN*)−、−C(R6*)−)は、天然型ヌクレオシドの未変性フラノース環と実質的に同一の(
しかし、1つ以上のビラジカルの導入によってロックされた(以下を参照))配
座を占めることができるという点で、特に興味深い。考えられる五員環のうち、
Xが−O−、−S−、−N(RN*)−を示す状況は特別興味深く、Xが−O−
である状況は特に興味深く見える。
【0104】 置換基Bは、オリゴマーがDNAまたはRNAと錯化している場合に、(たと
えば水素結合、共有結合または電子的相互作用によって)DNAまたはRNA、
特にDNAまたはRNAの核塩基と相互作用可能な基を示す。あるいは、置換基
Bは標識またはレポータとしてとして作用する基を示すか、置換基Bは、DNA
またはRNAとほとんどまたは全く相互作用がないと考えられる基(たとえば水
素)を示す。したがって、置換基Bは、水素、ヒドロキシ、随意に置換されたC 1−4 −アルコキシ、随意に置換されたC1−4−アルキル、随意に置換された
1−4アシロキシ、核塩基、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活
性基、キレート基、レポータ基およびリガンドから選択されることが好ましい。
【0105】 ここでは、「核塩基」という用語は、非天然型核塩基と同様に、天然型核塩基
を対象としている。当業熟練者には、以前「非天然型」と見なされていた各種核
塩基がその後、自然界で発見されたことは明白である。したがって「核塩基」は
既知のプリンおよびピリミジンヘテロ環だけでなく、ヘテロ環類似体およびその
互変異性体も含む。各塩基の実例は、アデニン、グアニン、チミン、シトシン、
ウラシル、プリン、キサンチン、ジアミノプリン、8−オキソ−N−メチルア
デニン、7−デアザキサンチン、7−デアザグアニン、N,N−エタノシト
シン、N,N−エタノ−2,6−ジアミノプリン、5−メチルシトシン、5
−(C−C)−アルキニルシトシン、5−フルオロウラシル、5−ブロモウ
ラシル、偽イソシトシン、2−ヒドロキシ−5−メチル−4−トリアゾロピリジ
ン、イソシトシン、イソグアニン、イノシンおよび、Benner et al
., 米国特許第5,432,272号に記載されている「非天然型」核塩基で
ある。「核塩基」という語は、これらの例すべてはもちろんのこと、その類似体
および互変異性体を対象とする。特別に興味深い核塩基は、ヒトの治療および診
断応用に関連して天然型核塩基と見なされる、アデニン、グアニン、チミン、シ
トシンおよびウラシルである。
【0106】 ここで使用するように、「DNAインタカレータ」という語は、DNAまたは
RNAらせん、二重鎖または三重鎖にインタカレート(挿入)できるグループを
意味する。DNAインタカレータの機能部の例としては、アクリジン、アントラ
セン、アントラキノンなどのキノン、インドール、キノリン、イソキノリン、ジ
ヒドロキノン、アントラサイクリン、テトラサイクリン、メチレンブルー、アン
トラサイクリノン、ソラレン、クマリン、ハロゲン化エチジウム、ダインマイシ
ン、1,10−フェナントロリン銅、tris(4,7−ジフェニル−1,10
−フェナントロリン)ルテニウム−コバルトなどの金属錯体、calcheam
icin、ポルフィリン、ジスタマイシン、ネトロプシン、ビオロゲン、ダウノ
マイシンなどのenediyneが挙げられる。特に興味深い例は、アクリジン
、アントラキノンなどのキノン、メチレンブルー、ソラレン、クマリンおよびハ
ロゲン化エチジウムである。
【0107】 ここでは、「光化学活性基」は、光照射時の化学反応を受けることのできる化
合物を含む。この官能基の実例はキノン、特に6−メチル−1,4−ナフトキノ
ン、アントラキノン、ナフトキノン、1,4−ジメチル−アントラキノン、ジア
ジリン、芳香性アジド、ベンゾフェノン、ソラレン、ジアゾ化合物、ジアジリノ
化合物である。
【0108】 ここでは「熱化学反応基」は、他の基との熱化学誘起共有結合形成を受けるこ
とのできる官能基として定義される。熱化学反応基の機能部の実例は、カルボン
酸、活性化エステルなどのカルボン酸エステル、酸フッ化物、酸塩化物、酸臭化
物、酸ヨウ化物などの酸ハロゲン化物、カルボン酸アジド、カルボン酸ヒドラジ
ド、スルホン酸、スルホン酸エステル、スルホン酸ハロゲン化物、セミカルバジ
ド、チオセミカルバジド、アルデヒド、ケトン、1級アルコール、2級アルコー
ル、3級アルコール、フェノール、ハロゲン化アルキル、チオール、ジスルフィ
ド、1級アミン、2級アミン、3級アミン、ヒドラジン、エポキシド、マレイミ
ド、ボロン酸誘導体である。
【0109】 ここでは、「キレート基」という語は、2個以上の結合部位を含み、頻繁に他
の分子、原子またはイオンに2個以上の結合部位で同時に結合する分子を意味す
る。キレート基の機能部の例は、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジア
ミン三酢酸(EDTA)、アミノリン酸などである。
【0110】 ここでは、「レポータ基」という語は、それ自体によって、または検出シリー
ズの一部として検出可能である基を意味する。レポータ基の機能部の例は、ビオ
チン、ジゴキシゲニン、蛍光基(たとえばある波長の光またはX線など電磁放射
を吸収可能で、次にさらに長波長の放射として吸収したエネルギーを再放出する
基である;実例はダンシル(5−ジメチルアミノ)−1−ナフタレンスルホニル
)、DOXYL(N−オキシル−4,4−ジメチロキサゾキジン)、PROXY
L(N−オキシル−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン)、TEMPO(
N−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)、ジニトロフェニル
、アクリジン、クマリン、Cy3およびCy5(Biological Det
ection Systems, Inc.の商標)、エリトロシン、クマリン
酸、ウンベリフェロン、テキサスレッド、ローダミン、テトラメチルローダミン
、Rox、7−ニロトベンゾ−2−オキサ−1−ジアゾール(NBD)、ピレン
、フルオレセイン、ユーロピウム、ルテニウム、サマリウム、および他の他の稀
土金属)、放射等方性標識、化学発光標識(化学反応による光の放出によって検
出できる標識)、スピン標識(電子スピン共鳴分光法を使用して検出可能な生体
分子に結合された、フリーラジカル(たとえば置換有機窒素酸化物)または他の
常磁性プローブ(たとえばCu2+、Mg2+))、酵素(ペルオキシダーゼ、
アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ)、
抗原、抗体、ハプテン(ペプチド、ステロイドホルモンなどの、抗体と結合可能
であるが、それ自体では免疫反応を開始できない基)、細胞膜浸透のための担体
システム:脂肪酸残基、ステロイド部分(コレステリル)、ビタミンA、ビタミ
ンD、ビタミンE、特異性レセプタの葉酸ペプチド、仲介エンドシトーゼ(en
docytose)の基、上皮成長因子(EGF)、ブラジキニン、血小板由来
成長因子(PDGF)などである。特に興味深い例はビオチン、フルオレセン、
テキサスレッド、ローダミン、ジニトロフェニル、ジゴキシゲニン、ルテニウム
、ユーロピウム、Cy5、Cy3などである。
【0111】 ここでは、「リガンド」は結合するものを意味する。リガンドは、芳香基(ベ
ンゼン、ピリジン、ナフタレン、アントラセンおよびフェナントレンなど)、ヘ
テロ芳香基(チオフェン、フラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、ジオキサン
およびピリミジンなど)、カルボン酸、カルボン酸エステル、ハロゲン化カルボ
ン酸、カルボン酸アジド、カルボン酸ヒドラジド、スルホン酸、スルホン酸エス
テル、ハロゲン化スルホン酸、セミカルバジド、チオセミカルバジド、アルデヒ
ド、ケトン、1級アルコール、2級アルコール、3級アルコール、フェノール、
ハロゲン化アルキル、チオール、ジスルフィド、1級アミン、二級アミン、3級
アミン、ヒドラジン、エポキシド、マレイミド、たとえば酸素原子、窒素原子お
よび/または硫黄原子などの1つ以上のヘテロ原子によって随意に中断または停
止されたC−C20アルキル基、随意に芳香またはモノ/ポリ不飽和炭化水素
、ポリエチレングリコールなどのポリオキシエチレン、ポリ−β−アラニン、ポ
リグリシン、ペプチドなどのオリゴ/ポリアミド、オリゴ/ポリサッカライド、
オリゴ/ポリリン酸、毒素、抗生物質、細胞毒、ステロイドを含むC−C20 アルキル基などの官能基と、および「親和性リガンド」すなわち、特定のタンパ
ク質、抗体、ポリおよびオリゴサッカライドおよび他の生体分子に特異的親和性
を持つ官能基または生体分子も含むことができる。
【0112】 当業者にとっては、DNAインカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレ
ート基、レポータ基、リガンドに基づく、上述した具体例が問題の基の「活性/
官能」部に対応することは明らかである。当業熟練者にとっては、DNAインカ
レータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガンドが一
般にM−K−の形で表されることはさらに明らかである。ここでMは問題の基の
「活性/官能」部であり、Kは「活性/官能」部が五員環または六員環に結合す
るためのスペーサである。したがって、基Bは、DNAインカレータ、光化学活
性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガンドから選択される場合、
M−K−という形になることを理解されたい。ここでMは、DNAインカレータ
、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガンドそれぞれの
「活性/官能」部であり、Kは、五員環または六員環と「活性/官能」部にある
、1〜50個の原子、好ましくは1〜30個の原子、特に好ましくは1〜15個
の原子より成る随意のスペーサである。
【0113】 ここでは、「スペーサ」という語は熱化学的および光化学的に不活性の距離作
成基であり、上で定義した種類の2個以上の異なる部分を結合するのに用いる。
スペーサは、疎水性、親水性、分子の柔軟性および長さを含む各種の特性に基づ
いて選択される(たとえばHermanson et al., 「固定化親和
性リガンド技術(Immobilised Affinity Ligand
Techniques)」, Academic Press, San Di
ego, California(1992), p.137−ffを参照)。
一般にスペーサの長さは約400Å以下であり、一部の応用では100Å未満で
あることが好ましい。したがってスペーサは、酸素原子、窒素原子および/また
は硫黄原子などの、1個以上のヘテロ原子によって随意に中断または停止された
炭素原子鎖より成る。したがって、スペーサKは1個以上のアミド、エステル、
アミノ、エーテルおよび/またはチオール官能基と、随意に芳香またはモノ/ポ
リ不飽和炭化水素、ポリエチレングリコールなどのポリオキシエチレン、一般に
ポリ−β−アラニン、ポリグリシン、ポリリジン、ペプチドなどのオリゴ/ポリ
アミド、オリゴサッカライド、オリゴ/ポリリン酸を含むことがある。スペーサ
はさらに、その組み合わせ単位より構成されることがある。スペーサの長さは、
五員環または六員環に関連して、問題の基の「活性/機能」部の望ましいまたは
必要な位置調整および空間方向を考慮して、変化することがある。特に興味深い
実施態様において、スペーサは化学的に開裂可能な基を含む。そのような化学開
裂可能な基の例としては、還元条件下で開裂可能なペプチダーゼによって開裂可
能なペプチド断片などがある。
【0114】 本発明のある実施態様において、Kは、問題の基の「活性/官能」部が五員環
または六員環に直接結合できるように、単結合を示す。
【0115】 基B内の変形によって、同一ヌクレオチドで構成されるが、配列が異なるオリ
ゴマー間に質量区別の導入が可能になることも理解されたい。本明細書で述べる
ように、これにより、質量に依存して正確な配列を明らかにする検出分子の配列
の構築が可能となる。
【0116】 しかし、好ましい実施態様において、一般式IおよびIIの置換基Bは核塩基
、特にアデニン、グアニン、チミン、シトシンおよびウラシルから選択すること
が好ましい。
【0117】 オリゴマー(式I)において、Pは次のモノマーまたは5’−末端基へのヌク
レオシド間結合のラジカル位置を示す。最初の可能性は、問題のLNAが5’−
末端「モノマー」でない場合に適用されるが、後者は、問題のLNAが5’−末
端「モノマー」である場合に適用される。(さらに下のヌクレオシド間結合また
は5’−末端基の定義からも明らかとなるが)このようなヌクレオシド間結合ま
たは5’−末端基は置換基R(または等しく適用できる:置換基R5*)を含
むことがあり、これによって基Pとの二重結合を形成する(5’−末端はヌクレ
オシド内のリボース部分の5’炭素原子に該当する位置を指す)ことを理解され
たい。
【0118】 これに対して、前のモノマーまたは3’−末端基(P)へのヌクレオシド間
結合は、置換基R、R2*、R、R3*のうちの1個によって定義される位
置、好ましくは置換基RおよびR3*の1個によって定義される位置から生じ
る。同じように、最初の可能性は、問題のLNAが3’−末端「モノマー」でな
い場合に適用されるが、後者は、問題のLNAが3’−末端「モノマー」である
場合に適用される(3’−末端は、ヌクレオシド内のリボース部分の3’炭素原
子に該当する位置を指す)。
【0119】 ここでは、「モノマー」という語は、LNAと同様に、天然型ヌクレオシド、
非天然型ヌクレオシド、PNAモノマーなどに関連する。したがって、「次のモ
ノマー」という語は5’−末端方向に隣接するモノマーに関連し、「前のモノマ
ー」という語は3’−末端方向に隣接するモノマーに関連する。このような前後
のモノマーは、LNAモノマーの位置から見ると、天然型ヌクレオシドまたは非
天然型ヌクレオシド、あるいはLNAモノマーでもよい。
【0120】 結果として、ここでは(上の定義より導けるように)、「オリゴマー」という
語は、1個以上のLNAを含むことによって修飾されるオリゴヌクレオチドを意
味する。
【0121】 本発明の重要部分は、一般式Iで示される五員環または六員環に融着された1
個以上の環の存在である。それゆえ、R1*、R4*、R、R5*、R、R 6* 、R、R7*、RN*の本置換基から選択される非ジェミナル置換基とP を示さないR、R2*、RおよびR3*の置換基の1〜2個の対はそれぞ
れ、−C(R)−、−C(R)=C(R)−、−C(R)=N−、
−O−、−Si(R−、−S−、SO−、−N(R)−および>C=
Zから個別に選択される1〜8個の、好ましくは1〜4個の基/原子より成るビ
ラジカルを示す(「本」という語は、一部の置換基、すなわちR、R6*、R 、R7*、RN*の存在が、Xがこのような置換基を含むかどうかによって変
わることを示す)。
【0122】 ビラジカルを構成する基において、Zは−O−、−S−および−N(R)−
から選択され、RおよびRはそれぞれ、水素、随意に置換されたC1−12 −アルキル、随意に置換されたC2−12−アルケニル、随意に置換されたC −12 −アルキニル、ヒドロキシ、C1−12−アルコキシ、C2−12−アル
ケニロキシ、カルボキシ、C1−12−アルコキシカルボニル、C1−12−ア
ルキルカルボニル、ホルミル、アリル、アリロキシ−カルボニル、アリロキシ、
アリルカルボニル、ヘテロアリル、ヘテロアリロキシ−カルボニル、ヘテロアリ
ロキシ、ヘテロアリルカルボニル、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−アルキ
ル)アミノ、カルバモイル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)−アミノ−
カルボニル、アミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル、モノ−およびジ
(C1−6−アルキル)アミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル、C −6 −アルキル−カルボニルアミノ、カルバミド、C1−6−アルカノイロキシ
、スルホノ、C1−6−アルキルスルホニロキシ、ニトロ、アジド、スルファニ
ル、C1−6−アルキルチオ、ハロゲン、DNAインタカレータ、光化学活性基
、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、およびリガンド(後者の基が置換基
Bについて定義されたように、スペーサを含む場合)から個別に選択され、アリ
ルおよびヘテロアリルは随意に置換される。さらに2個のジェミナル置換基R およびRはともに、随意に置換されたメチレン(=アリルに対して置換基とし
て定義された置換基によって、1〜2回随意に置換されたCH)を示し、R 、R、およびP、Pまたはビラジカルに存在するが含まれていない置換基R 1* 、R、R2*、R、R3*、R4*、R、R5*、R、R6*、R およびR7*より選択される、2個の非ジェミナルまたはジェミナル置換基は
、以前定義したのと同種のビラジカルから選択される関連ビラジカルをともに形
成する。非ジェミナル置換基の各対はそれによって、(i)非ジェミナル置換基
が結合する原子および(ii)任意の介入原子とともに、一環式または二環式エ
ンティティを形成することが明らかになる。
【0123】 五員環または六員環の環原子に結合するビラジカルは、置換基RおよびR の包含によってヌクレオシド間結合との好ましくない立体相互作用が生じると
いう点で好ましいと考えらている。したがって、1〜2個のビラジカルを構成す
る、非ジェミナル置換基の1〜2個の対がそれぞれ、R1*、R4*、R、R 6* 、R、R7*、RN*の本置換基と、Pを示さないR、R2*、R およびR3*の置換基から選択されることが好ましい。
【0124】 オリゴマーに含まれるLNAが、(2個の)非ジェミナル置換基の対から構成
されたビラジカルを1個だけ含むことが好ましい。特に、R3*がPを示し、
ビラジカルがR2*およびR4*、またはRおよびRで形成されることが好
ましい。
【0125】 ここでは、すなわち本説明および請求項において、ビラジカルの方向は左側が
小さい番号の置換基を表し、右側が大きい番号の置換基を示すようになっている
ため、RおよびRがともにビラジカル“−O−CH−”を示す場合、酸素
原子がRを示すため、酸素原子はたとえばRの位置に結合し、メチレン基は
を表すことを理解されたい。
【0126】 オリゴマーに含まれるLNA中のビラジカルの構造について、多数の興味深い
可能性を考慮すると、非ジェミナル置換基の対によって構成されたビラジカルは
、−(CR−Y−(CR−、−(CR−Y−(
CR−Y−、−Y−(CRr+s−Y−、−Y−(CR −Y−(CR−、−(CRr+s−、−Y−、−Y−
Y−より選択されて、ここでYはそれぞれ、−O−、−S−、−Si(R −、−N(R)−、>C=O、−C(=O)−N(R)−および−N(R )−C(=O)−より個別に選択され、Rはそれぞれ水素、ハロゲン、アジド
、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、モノまたはジ(C1−6 −アルキル)アミノ、随意に置換されたC1−6−アルコキシ、随意に置換され
たC1−6−アルキル、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、
キレート基、レポータ基、リガンドより選択され、および/または2個の隣接(
非ジェミナル)Rはともに二重結合を示す;rおよびsはそれぞれ、合計r+
sが1〜5であるという条件で、0〜4である。特に興味深い状況は、各ビラジ
カルが−Y−、−(CRr+s−、−(CR−Y−(CR−および−Y−(CRr+s−Y−から個別に選択され、rお
よびsはそれぞれ、合計r+sが1〜4であるという条件で、0〜3であるとい
う状況である。
【0127】 LNA内のビラジカルの位置決定を考慮すると、以下の状況が特に興味深いと
思われる。すなわち;R2*およびR4*はともに、−Y−、−(CR r+s+1 −、−(CR−Y−(CR−および−Y−(C
r+s−Y−から選択されるビラジカルを示し;RおよびRはと
もに、−Y−、−(CRr+s−、−(CR−Y−(CR−および−Y−(CRr+s−Y−から選択されるビラジカル
を示し;R2*およびRはともに、−Y−、−(CRr+s−、−(
CR−Y−(CR−および−Y−(CRr+s
Y−から選択されるビラジカルを示し;RおよびRはともに−Y−、−(C
r+s−、−(CR−Y−(CR−および−Y
−(CRr+s−Y−から選択されるビラジカルを示し;RおよびR はともに、−Y’−、−(CRr+s+1−、−(CR
Y−(CR−および−Y−(CRr+s−Y−から選択され
るビラジカルを示し;R1*およびR4*はともに、−Y’−、−(CRr+s+1−、−(CR−Y−(CR−および−Y−(
CRr+s−NR−から選択されるビラジカルを示し;またはR1* およびR2*はともに、−Y−、−(CRr+s−、−(CR −Y−(CR−および−Y−(CRr+s−Y−から選択
されるビラジカルを示し;rおよびsはそれぞれ、合計r+sが1〜4であると
いう条件で、0〜3であり、Yは上で定義したとおりであり、Y’は−NR
C(=O)−および−C(=O)−NR−より選択される。この例において、
3*はPであることが好ましい。
【0128】 特に興味深いオリゴマーは、以下の条件の1個がオリゴマー内の1個以上のL
NAに適用されるオリゴマーである:R2*およびR4*がともに、−O−、−
S−、−N(R)−、−(CRr+s+1−、−(CR
O−(CR−、−(CR−S−(CR−、−(
CR−N(R)−(CR−、−O−(CRr+ −O−、−S−(CRr+s−O−、−O−(CRr+s
S−、−N(R)−(CRr+s−O−、−O−(CRr+ −N(R)−、−S−(CRr+s−S−、−N(R)−(CR r+s−N(R)−、−N(R)−(CRr+s−S−お
よび−S−(CRr+s−N(R)から選択されるビラジカルを示す
;RおよびRはともに、−O−、−(CRr+s−、−(CR −O−(CR−、−(CR−S−(CR −および−(CR−N(R)−(CR−から選択される
ビラジカルを示す;R2*およびRはともに、−O−、−(CRr+ −、−(CR−O−(CR−、−(CR−S
−(CR−および−(CR−N(R)−(CR −から選択されるビラジカルを示す;RおよびR4*`はともに、−(CR −O−(CR−、−(CR−S−(CR−および−(CR−N(R)−(CR−から選択さ
れるビラジカルを示す;RおよびRはともに、−(CR−O−(
CR−、−(CR−S−(CR−、−(CR−N(R)−(CR−から選択されるビラジカルを示す;
1*およびR4*はともに、−(CR−O−(CR−、
−(CR−S−(CR−および−(CR−N(
)−(CR−から選択されるビラジカルを示す;またはR1*
よびR2*はともに、−(CR−O−(CR−、−(CR −S−(CR−、−(CR−N(R)−(C
−から選択されるビラジカルを示す;ここでrおよびsはそれぞれ
、合計r+sが1〜4であるという条件で、0〜3であり、Rは水素またはC 1−4 アルキルを示す。この例において、R3*はPであることが好ましい。
【0129】 1個のRが水素、ヒドロキシ、随意に置換されたC1−6−アルコキシ、随
意に置換されたC1−6−アルキル、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱
化学活性基、キレート基、リポータ基およびリガンドから選択され、残りの置換
基Rは水素であることがさらに好ましい。
【0130】 ある好ましい実施態様において、1個以上のLNA内のビラジカルにおける基
は、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レ
ポータ基、およびリガンドから選択される(後者の基が、置換基Bについて定義
されたとおりにスペーサを含む場合)
【0131】 P、Pまたはビラジカルに存在し、含まれていない置換基R1*、R、R 2* 、R、R4*、R、R5*、RおよびR6*、RおよびR7*に関
して、これらは、水素、随意に置換されたC1−12−アルキル、随意に置換さ
れたC2−12−アルケニル、随意に置換されたC2−12−アルキニル、ヒド
ロキシ、C1−12−アルコキシ、C2−12−アルケニロキシ、カルボキシ、
1−12−アルコキシカルボニル、C1−12−アルキルカルボニル、ホルミ
ル、アリル、アリロキシ−カルボニル、アリロキシ、アリルカルボニル、ヘテロ
アリル、ヘテロアリロキシ−カルボニル、ヘテロアリロキシ、ヘテロアリルカル
ボニル、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ、カルバモイル
、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)−アミノ−カルボニル、アミノ−C −6 −アルキル−アミノカルボニル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)ア
ミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル、C1−6−アルキル−カルボニ
ルアミノ、カルバミド、C1−6−アルカノイロキシ、スルホノ、C1−6−ア
ルキルスルホニロキシ、ニトロ、アジド、スルファニル、C1−6−アルキルチ
オ、ハロゲン、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート
基、レポータ基およびリガンドから個別に選択され(後者の基が、置換基Bにつ
いて定義されたとおりにスペーサを含む場合)、アリルおよびヘテロアリルが随
意に置換され、2個のジェミナル置換基がともに、オキソ、チオキソ、イミノま
たは随意に置換されたメチレンを表すか、−O−、−S−および−(NR)−
から選択される1個以上のヘテロ原子/基によって随意に中断および/または停
止される1〜5個の炭素原子アルキレン鎖より成る、スピロビラジカルをともに
形成し、Rは水素およびC1−4−アルキルから選択され、2個の隣接する(
非ジェミナル)置換基が二重結合を生じる追加結合を示し;RN*は、ビラジカ
ルに存在し、含まれていない場合に、水素およびC1−4アルキルから選択され
る。
【0132】 P、Pまたはビラジカルに存在するが含まれていない、LNAの置換基R 、R、R2*、R、R3*、R4*、R、R5*、R6*、Rおよび
7*はそれぞれ、水素、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換さ
れたC2−6−アルケニル、ヒドロキシ、C1−6−アルコキシ、C2−6−ア
ルケニロキシ、カルボキシ、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アル
キルカルボニル、ホルミル、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)ア
ミノ、カルバモイル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)−アミノ−カルボ
ニル、C1−6−アルキル−カルボニルアミノ、カルバミド、アジド、C1−6 −アルカノイロキシ、スルホノ、スルファニル、C1−6−アルキルチオ、DN
Aインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およ
びリガンドおよびハロゲンから個別に選択されることが好ましく、2個のジェミ
ナル置換基がともにオキソを示し、RN*は、ビラジカルに存在し、含まれてい
ない場合に、水素およびC1−4アルキルから選択される。
【0133】 本発明の好ましい実施態様において、Xは−O−、−S−および−NRN*
、特に−O−から選択され、P、Pまたはビラジカルに存在するが含まれてい
ない、LNAの置換基R1*、R、R2*、R、R3*、R4*、R、R 5* 、R6*、RおよびR7*はそれぞれ、水素を示す。
【0134】 本発明のさらに好ましい実施態様において、オリゴマーに含まれるLNAのR 2* およびR4*はともにビラジカルを示す。XはOであり、Rは水素、ヒド
ロキシおよび随意に置換されたC1−6−アルコキシから選択され、R1*、R 、RおよびR5*は水素を表し、さらに詳細には、ビラジカルは−O−、−
(CH0−1−O−(CH1−3−、−(CH0−1−S−(CH 1−3−、−(CH0−1−N(R)−(CH1−3−および−
(CH2−4−、特に−O−CH−、−S−CH−および−NR−C
−から選択される。一般に、これまでに得られた結果に払うべき注意を払う
と、R2*およびR4*を構成するバイラジカルが2個の原子ブリッジを形成す
る、すなわちバイラジカルがフラノース環と五員環を形成する(X=O)ことが
好ましい。
【0135】 特に興味深いLNA修飾オリゴヌクレオチドは、式Iaの含有LNAのR2* およびR4*がともに、−O−CH−、−S−CH−および−NR−CH −から選択されるビラジカルを示し;XがOであり、Bがアデニン、グアニン
、チミン、シトシンおよびウラシルから選択される核塩基を示し;Rが水素、
1*、R、RおよびR5*が水素を示す場合のオリゴヌクレオチドである
【0136】 本発明の別の実施態様において、オリゴマーに含まれるLNAのRおよびR はともにビラジカルを示す。好ましくは、XはOであり、R2*は水素、ヒド
ロキシおよび随意に置換されたC1−6−アルコキシより選択され、R1*、R 、RおよびR5*は水素を示し、さらに詳細にはビラジカルは、−(CH0−1−O−(CH1−3−、−(CH0−1−S−(CH1− −、−(CH0−1−N(R)−(CH1−3−および−(CH1−4−、特に−O−CH−、−S−CH−および−N(R)−CH −から選択される。後者の場合、アミノおよびチオの変形が特に興味深いと思わ
れる。
【0137】 本発明の別の実施態様において、オリゴマーに含まれるLNAのRおよびR はともにビラジカルを示す。好ましくは、XはOであり、R2*は水素、ヒド
ロキシおよび随意に置換されたC1−6−アルコキシより選択され、R1*、R 4* 、RおよびR5*は水素を示し、さらに詳細にはビラジカルは、−(CH 0−1−O−(CH1−3−および−(CH2−4−から選択され
る。
【0138】 本発明の別の実施態様において、オリゴマーに含まれるLNAのRおよびR 4* はともにビラジカルを示す。好ましくは、XはOであり、R2*は水素、ヒ
ドロキシおよび随意に置換されたC1−6−アルコキシより選択され、R1*
、RおよびR5*は水素を示し、さらに詳細にはビラジカルは、−(CH 0−2−O−(CH0−2−である。
【0139】 本発明の別の実施態様において、オリゴマーに含まれるLNAのRおよびR 5* はともにビラジカルを示す。好ましくは、XはOであり、R2*は水素、ヒ
ドロキシおよび随意に置換されたC1−6−アルコキシより選択され、R1*
、RおよびRは水素を示し、さらに詳細にはビラジカルは、−O−(C
HR2−3−および−(CHR1−3−O−(CHR0−3−であ
る。
【0140】 本発明の別の実施態様において、オリゴマーに含まれるLNAのR1*および
4*はともにビラジカルを示す。好ましくは、XはOであり、R2*は水素、
ヒドロキシおよび随意に置換されたC1−6−アルコキシより選択され、R
、RおよびR5*は水素を示し、さらに詳細にはビラジカルは、−(CH 0−2−O−(CH0−2−である。
【0141】 これらの実施態様において、オリゴマーに含まれる1個以上のLNAが、アデ
ニンおよびグアニンから選択される核塩基(置換基B)を含むことがさらに好ま
しい。特に、オリゴマーに含まれたLNAが、チミン、ウラシルおよびシトシン
から選択された1個以上の核塩基と、アデニンおよびグアニンから選択された1
個以上の核塩基の両方を含むことが好ましい。LNAモノマーの場合、核塩基が
アデニンおよびグアニンから選択されることが特に好ましい。
【0142】 これらの興味深い実施態様では、LNAが一般式Iaを持つことも好ましい(
以下参照)。
【0143】 これらの興味深い実施態様の変形の範囲内で、オリゴヌクレオチドのモノマー
はすべて、LNAモノマーである。
【0144】 一般式I(オリゴマー内のLNA)(ならびに一般式II(モノマーLNA−
以下参照))と、それに加えて関連する定義から明らかとなるように、置換基お
よび考えられるビラジカルの性質によって、オリゴマー(およびモノマーLNA
)内に1個または複数の非対称炭素原子が存在することがある(以下参照)。本
発明の方法に従って調製したオリゴマーは、本来のオリゴマーと同様に、各モノ
マー断片はもちろんのこと、ラセミ混合物を含むその混合物のあらゆる異性体の
存在から生じる、すべての立体異性体を含有させるものである。
【0145】 しかし、五員環または六員環を考慮すると、たとえば以下のような、ある立体
化学構造が特に興味深い。
【0146】
【化4】
【0147】 ここで波線は、問題の2個の置換基の交換から生じる両方のジアステレオマー
の可能性を示す。
【0148】 特に興味深い立体異性体形は、LNAが以下の式Iaを持つ場合である。
【0149】
【化5】
【0150】 本発明の別の態様としてまた興味深いのは、Bが「αー構造」にある式Iaの
変形である。
【0151】 この場合、一般と同様に、R3*はPを示す。
【0152】 これによるオリゴマーは通常、一般式I(またはさらに詳細な一般式Ia)の
LNA1〜10000個と、天然型ヌクレオシドおよびヌクレオシド類似体から
選択される0〜10000個のヌクレオシドより成る。ヌクレオシド数とLNA
数の合計は、2〜15000の範囲、好ましくは3〜100などの2〜100の
範囲、特に好ましくは3〜50、5〜50、7〜50などの2〜50の範囲など
において、2以上、好ましくは3以上、特に好ましくは5以上、特別好ましくは
7以上である。
【0153】 1個以上のLNAが、置換基Bとして核塩基を含むことが好ましい。
【0154】 ここでは、「核塩基」という語は、ヘテロ環塩基のグリコシドを意味する。「
ヌクレオシド」という語は、非天然型ヌクレオシド、天然型ヌクレオシドはもち
ろんのこと、他のヌクレオシド類似体を含めて幅広く使用されている。ヌクレオ
シドの実例は、デオキシリボース部分より成るデオキシリボヌクレオシドと同様
に、リボース部分より成るリボヌクレオシドである。このようなヌクレオシドの
塩基に関して、これは天然型塩基、たとえばアデニン、グアニン、シトシン、チ
ミンおよびウラシルはもちろんのこと、その修飾された変形あるいは考えられる
非天然型塩基のいずれでもよいことを理解する必要がある。
【0155】 定義および既知のヌクレオシド(天然型と非天然型)、ヌクレオシド類似体(
既知のニ環式および三環式類似体を含む)を考慮する場合、オリゴマーが1個以
上の(置換基の選択とビラジカルの選択の両方に関して同一または異なる)LN
Aと、1個以上のヌクレオシドおよび/またはヌクレオシド類似体より成ること
は明らかである。本文脈において、「オリゴヌクレオシド」は、ヌクレオシド間
結合によって結合されたヌクレオシドの連続鎖を意味するが、オリゴマー(オリ
ゴヌクレオチド)内の1個以上のヌクレオチド単位(モノマー)内の核塩基が、
上で定義したように置換基Bによって修飾されていることを理解する必要がある
【0156】 オリゴマーは直鎖、分岐または環式でもよい。分岐オリゴマーの場合、分岐点
はヌクレオシド、ヌクレオシド間結合に位置し、興味深い実施態様ではLNA内
に位置する。後者の場合、置換基R、R2*、RおよびR3*は、それぞれ
前のモノマーに対するヌクレオシド間結合を示す2個の基Pを示し、特にR およびR2*の1個はPおよび1を示し、RおよびR3*はさらにPを示
す。
【0157】 上述したように、オリゴマーのLNAはヌクレオシド間結合によって他のモノ
マーに結合される。本文脈において、「ヌクレオシド間結合」という語は、−C
−、−O−、−S−、−NR−、>C=O、>C=NR、>C=S、−
Si(R”)−、−SO−、−S(O)−、−P(O)−、−PO(BH )−、−P(O,S)−、−P(S)−、−PO(R”)−、−PO(OC
)−および−PO(NHR)−から選択される2〜4個、好ましくは3個
の基/原子より成る結合を意味し、ここでRは水素およびC1−4−アルキル
より選択され、R”はC1−6−アルキルおよびフェニルから選択される。この
ようなヌクレオシド間結合の実例は、−CH−CH−CH−、−CH
CO−CH−、−CH−CHOH−CH−、−O−CH−O−、−O−
CH−CH−、−O−CH−CH=(次のモノマーへの結合として使用す
る場合Rを含む)、−CH−CH−O−、−NR−CH−CH−、
−CH−CH−NR−、−CH−NR−CH−、−O−CH−C
−NR−、−NR−CO−O−、−NR−CO−NR−、−NR −CS−NR−、−NR−C(=NR)−NR−、−NR−CO−C
−NR−、−O−CO−O−、−O−CO−CH−O−、−O−CH −CO−O−、−CH−CO−NR−、−O−CO−NR−、−NR
CO−CH−、−O−CH−CO−NR−、−O−CH−CH−NR −、−CH=N−O−、−CH−NR−O−、−CH−O−N=(次の
モノマーへの結合として使用する場合Rを含む)、−CH−O−NR−、
−CO−NR−CH−、−CH−NR−O−、−CH−NR−CO
−、−O−NR−CH−、−O−NR−、−O−CH−S−、−S−C
−O−、−CH−CH−S−、−O−CH−CH−S−、−S−C
−CH=(次のモノマーへの結合として使用する場合Rを含む)、−S−
CH−CH−、−S−CH−CH−O−、−S−CH−CH−S−
、−CH−S−CH−、−CH−SO−CH−、−CH−SO−C
−、−O−SO−O−、−O−S(O)−O−、−O−S(O)−CH −、−O−S(O)−NR−、−NR−−S(O)−CH−、−O
−S(O)−CH−、−O−P(O)−O−、−O−P(O,S)−O−
、−O−P(S)−O−、−S−P(O)−O−、−S−P(O,S)−O
−、−S−P(S)−O−、−O−P(O)−S−、−O−P(O,S)−
S−、−O−P(S)−S−、−S−P(O)−S−、−S−P−(O,S
)−S−、−S−P(S)−S−、−O−PO(R”)−O−、−O−PO(
OCH)−O−、−O−PO(OCHCH)−O−、−O−PO(OCH CHS−R)−O−、−O−PO(BH)−O−、−O−PO(NHR )−O−、−O−P(O)−NR−、−NR−P(O)−O−、−O−
P(O,NR)−O−、−CH−P(O)−O−、−O−P(O)−C
−、および−O−Si(R”)−O−から選択される2〜4個、好ましく
は3個の基/原子より成る結合を意味し;そのうち−CH−CO−NR−、
−CH−NR−O−、−S−CH−O−、−O−P(O)−O−、−O
−P(O,S)−O−、−O−P(S)−O−、−NR−P(O)−O−
、−O−P(O,NR)−O−、−O−PO(R”)−O−、−O−PO(C
)−O−、−O−PO(NHR)−O−(ここでRは水素およびC1− −アルキルより選択され、R”はC1−6−アルキルおよびフェニルから選択
される)が特に好ましい。さらなる実例は、Mesmaeker et al.
, Current Opinion in Structural Biol
ogy 1995, 5, 343−355に与えられている。ヌクレオチド間
結合の左側は置換基Pとして五員環または六員環に結合しているが、右側は前
のモノマーの5’−位置に結合している。
【0158】 上記より、問題のLNAが5’−末端モノマーである場合に、基Pは5’−末
端基を示すことも明白である。このような5’−末端基の例は、水素、ヒドロキ
シ、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換されたC1−6−アルコ
キシ、随意に置換されたC1−6−アルキルカルボニロキシ、随意に置換された
アリロキシ、一リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩および−W−A’であり、こ
こでWは−O−、−S−および−N(R)−から選択され、Rは水素および
1−6−アルキルより選択され、A’はDNAインタカレータ、光化学活性基
、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンド(後者の基が、置換基
Bについて定義されたとおりにスペーサを含む場合)から選択される。
【0159】 ここで、および、請求項において、「一リン酸塩」、「二リン酸塩」、「三リ
ン酸塩」という語はそれぞれ式:−O−P(O)−O、−O−P(O)
O−P(O)−O、−O−P(O)−O−P(O)−O−P(O)
の基を意味する。
【0160】 特に興味深い実施態様において、基Pは一リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩
から選択される5’−末端基を示す。特に三リン酸塩の変形は、核酸ポリメラー
ゼの基質として興味深い。
【0161】 同様に基Pは、問題のLNAが3’−末端モノマーである場合の3’−末端
基を示す。このような3’−末端基の例としては、水素、ヒドロキシ、随意に置
換されたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキルカルボニ
ロキシ、随意に置換されたアリロキシおよび−W−A’があり、ここでWは−O
−、−S−および−N(R)−より選択され、Rは水素およびC1−6−ア
ルキルから選択され、A’はDNAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性
基、キレート基、レポータ基およびリガンド(後者の基が、置換基Bについて定
義されたとおりにスペーサを含む場合)から選択される。
【0162】 本発明の好ましい実施態様において、オリゴマーは以下の式Vを持つ: G−[Nu−L]n(0)−{[LNA−L]m(q)−[Nu−L]n(q)−G V ここで、 qは1〜50であり; n(0),...n(q)とm(0),...m(q)の和が2〜15000
という条件で、 n(0),...n(q)はそれぞれ独立に0〜10000であり; m(0),...m(q)はそれぞれ独立に0〜10000であり; Gは5’−末端基を示し; Nuはそれぞれ、天然型ヌクレオシドおよびヌクレオシド類似体から選択され
たヌクレオシドを示し; 各LNAは独立にヌクレオシド類似体を示し; 各Lは独立に、NuおよびLNAから選択される2個の基の間のヌクレオシド
間結合を示すか、LはGとともに3’−末端基を示し;各LNA−Lは上で定
義した一般式Iのヌクレオシド類似体を示すか、好ましくは上で定義した一般式
Iaを示す。
【0163】 本発明で使用されるLNA修飾オリゴマーの構造は機能、すなわちLNA修飾
オリゴヌクレオチドが、たとえば質量分析法によって分析されない捕獲プローブ
として使用されるかどうか、またはLNA修飾オリゴヌクレオチドが質量分析法
によって分析されるオリゴマーとして使用されるかどうかによって変わる。
【0164】 第1の例において(捕獲プローブ)、LNA修飾の程度は、LNA修飾オリゴ
ヌクレオチド中のLNAの数によって、標的核酸とLNA修飾オリゴヌクレオチ
ドとのハイブリダイゼーションが十分安定である、すなわち未修飾オリゴヌクレ
オチドを使用した場合よりもより安定であるという点で、低いことがある。した
がって、このようなLNA修飾オリゴヌクレオチドは、たとえば10〜200個
のオリゴヌクレオチド長のように比較的長く、この例では、LNA修飾オリゴヌ
クレオチドは、標的核酸へのハイブリダイゼーションのための、たとえば2〜1
5個のLNA/ヌクレオチドのドメインと、担体への間隔と固定化のための、主
としてヌクレオチド(たとえば2〜200塩基のDNA)より成る別のドメイン
を含むことがある。それゆえ式Vを参照すると、例は次のようになる:qは1で
あり、n(0)またはn(1)は1〜200、好ましくは2〜20などの2〜5
0であり、残りのn(0)およびn(1)は0、m(1)は2〜20または3〜
15などの1〜50である。本例において、「長い」オリゴヌクレオチドは通常
、オリゴヌクレオチドにおけるLNAのヌクレオチドに対する、1:20〜1:
1の比(1:10〜1:2など、たとえば1:8〜1:4)より成る。
【0165】 第2の例において(質量分析可能なプローブ)、LNA修飾の程度は通常、比
較的高く(以下参照)、LNA修飾オリゴヌクレオチドは、質量分析信号の分解
能は長さ(分子質量)が増すと低下するため、LNA/ヌクレオチド2〜30個
の長さというように、比較的短い。本例において、「短い」オリゴヌクレオチド
は通常、オリゴヌクレオチドにおけるLNAのヌクレオチドに対する、1:2以
上(1:1以上など、好ましくは2:1以上)の比より成る。
【0166】 一般と同様に、上記の実施態様の範囲内で、本発明は、各種の核塩基、特にチ
ミン、シトシンおよびウラシルから選択された核塩基と、アデニンおよびグアニ
ンから選択された各塩基の両者を含む(それにより各種分子質量である)オリゴ
ヌクレオチドにLNAが含まれる興味深い可能性をもたらす。
【0167】 オリゴマーはさらに、次の式のPNAモノ−またはオリゴマーセグメントより
成る:
【0168】
【化6】
【0169】 ここでBは式Iについて定義されており、AASCは水素またはアミノ酸側鎖
を示し、tは1〜5であり、wは1〜50である。
【0170】 本文脈において、「アミノ酸側鎖」は、α−アミノ酸のα−原子に結合した基
を意味する。すなわち、グリセリン部分を含まないα−アミノ酸、好ましくは天
然型またはただちに入手可能なα−アミノ酸に相当する。実例は、水素(グリセ
リン自体)、重水素(重水素化グリシン)、メチル(アラニン)、シアノメチル
(β−シアノ−アラニン)、エチル、1−プロピル(ノルバリン)、2−プロピ
ル(バリン)、2−メチル−1−プロピル(ロイシン)、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−プロピル(β−ヒドロキシ−ロイシン)、1−ブチル(ノルロイシ
ン)、2−ブチル(イソロイシン)、メチルチオエチル(メチオニン)、ベンジ
ル(フェニルアラニン)、p−アミノ−ベンジル(p−アミノ−フェニルアラニ
ン)、p−ヨード−ベンジル(p−ヨード−フェニルアラニン)、p−フルオロ
−ベンジル(p−フルオロ−フェニルアラニン)、p−ブロモ−ベンジル(p−
ブロモ−フェニルアラニン)、p−クロロ−ベンジル(p−クロロ−フェニルア
ラニン)、p−ニトロ−ベンジル(p−ニトロ−フェニルアラニン)、3−ピリ
ジルメチル(β−(3−ピリジル)−アラニン)、3,5−ジヨード−4−ヒド
ロキシ−ベンジル(3,5−ジヨード−チロシン)、3,5−ジブロモ−4−ヒ
ドロキシ−ベンジル(3,5−ジブロモ−チロシン)、3,5−ジクロロ−4−
ヒドロキシ−ベンジル(3,5−ジクロロ−チロシン)、3,5−ジフルオロ−
4−ヒドロキシ−ベンジル(3,5−ジフルオロ−チロシン)、4−メトキシ−
ベンジル(O−メチル−チロシン)、2−ナフチルメチル(β−(2−ナフチル
)−アラニン)、1−ナフチルメチル(β−(1−ナフチル)−アラニン)、3
−インドリルメチル(トリプトファン)、ヒドロキシメチル(セリン)、1−ヒ
ドロキシエチル(トレオニン)、メルカプトメチル(システイン)、2−メルカ
プト−2−プロピル(ペニシルアミン)、4−ヒドロキシ−ベンジル(チロシン
)、アミノカルボニルメチル(アスパラギン)、2−アミノカルボニルエチル(
グルタミン)、カルボキシメチル(アスパラギン酸)、2−カルボキシエチル(
グルタミン酸)、アミノメチル(α,β−ジアミノ−プロピオン酸)、2−アミ
ノエチル(α,γ−ジアミノ酪酸)、3−アミノ−プロピル(オルニチン)、4
−アミノ−1−ブチル(リジン)、3−グアニジノ−1−プロピル(アルギニン
)、および4−イミダゾリルメチル(ヒスチジン)である。
【0171】 PNAモノ−またはオリゴマーセグメントは、EP 0672677 A2に
示すようにオリゴマーに含めてもよい。
【0172】 オリゴマーはキメラオリゴマーも対象とするものである。「キメラオリゴマー
」は、直接、またはスペーサによって結合された、異なる起源のモノマーを含む
2個以上のオリゴマーを意味する。結合可能なこのようなオリゴマーの実例は、
ペプチド、PNA−オリゴマー、LNAを含むオリゴマーおよびオリゴヌクレオ
チドオリゴマーである。
【0173】 上で定義したオリゴマーとは別に、本発明は、核酸ポリメラーゼ、ポリヌクレ
オチドキナーゼの基質として、そして末端トランスフェラーゼとして、モノマー
LNA(好ましくは三リン酸塩)も利用する。構造全体において、モノマーLN
Aはオリゴマーの構成要素として定義されたLNAに相当するが(特に考えられ
るビラジカルについて)、基PおよびPに関して、モノマーLNAは以下で説
明するように、少し異なる。さらに、モノマーLNAは、特にモノマーLNAが
化学合成によってオリゴマーに含有される場合には、官能基保護基より成る場合
がある。
【0174】 考えられるモノマーLNAの興味深いサブグループは、一般式IIの二環式ヌ
クレオシド類似体(LNA)より成る:
【0175】
【化7】
【0176】 ここで置換基Bは核塩基、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性
基、キレート基、レポータ基およびリガンドより選択され;Xは−O−、−S−
、−N(RN*)−および−C(R6*)−、好ましくは−O−、−S−、
−N(RN*)−より選択され;置換基R、R2*、RおよびR3*のうち
1個はグループQであり、 QおよびQはそれぞれ、水素、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロ
キシ、Prot−O−、Act−O−、メルカプト、Prot−S−、Act−
S−、C1−6−アルキルチオ、アミノ、Prot−N(R)−、Act−N
(R)−、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換された
基C1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換さ
れたC2−6−アルケニル、随意に置換されたC2−6−アルケニロキシ、随意
に置換されたC2−6−アルキニル、随意に置換されたC2−6−アルキニロキ
シ、一リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、DNAインタカレータ、光化学活性
基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガンド、カルボキシ、スルホノ
、ヒドロキシメチル、Prot−O−CH−、Act−O−CH−、アミノ
メチル、Prot−N(R)−CH−、Act−N(R)−CH−、カ
ルボキシメチル、スルホノメチルから個別に選択され、Protは−OH、−S
Hおよび−NH(R)それぞれの保護基であり、Actは−OH、−SHおよ
び−NH(R)それぞれの活性基であり、Rは水素およびC1−6−アルキ
ルより選択され; R2*およびR4*はともに、−O−、−S−、−N(R)−、−(CRr+s+1−、−(CR−O−(CR−、−(CR −S−(CR−、−(CR−N(R)−(C
−、−O−(CRr+s−O−、−S−(CR +s −O−、−O−(CRr+s−S−、−N(R)−(CRr+s−O−、−O−(CRr+s−N(R)−、−S−(CRr+s−S−、−N(R)−(CRr+s−N(R)−、−
N(R)−(CRr+s−S−および−S−(CRr+s
N(R)−から選択されるビラジカルを示し;RおよびRはともに、−O
−、−(CRr+s−、−(CR−O−(CR
、−(CR−S−(CR−および−(CR−N
(R)−(CR−から選択されるビラジカルを示し;R2*および
はともに、−O−、−(CRr+s−、−(CR−O−
(CR−、−(CR−S−(CR−および−(
CR−N(R)−(CR−から選択されるビラジカルを
示し;RおよびRはともに、−(CR−O−(CR
、−(CR−S−(CR−および−(CR−N
(R)−(CR−から選択されるビラジカルを示し;RおよびR はともに、−(CR−O−(CR−、−(CR −S−(CR−および−(CR−N(R)−(CR−から選択されるビラジカルを示し;R1*およびR4*はともに、−
(CR−O−(CR−、−(CR−S−(CR −および−(CR−N(R)−(CR−から
選択されるビラジカルを示し;またはR1*およびR2*はともに、−(CR−O−(CR−、−(CR−S−(CR −および−(CR−N(R)−(CR−から選択され
るビラジカルを示し;ここでRはオリゴマーについて上で定義したとおりであ
り;Q、Qまたはビラジカルに含まれていない置換基R1*、R、R2*
、R4*、RおよびR5*はそれぞれ、オリゴマーについて上で定義した
とおりである。
【0177】 モノマーLNAも、塩基性塩とその酸添加塩より成る。さらに、オリゴヌクレ
オチドの化学合成において有効な条件下で活性である化学基(核塩基を含む)は
、当業界で知られているように随意に保護された官能基である。このことは、モ
ノマーLNAのヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、スルホノおよびメルカプト基
などの基は、核塩基と同様に、随意に保護された官能基であることを意味する。
保護(および脱保護)は、当業熟練者に既知の方法で実施する(たとえばGre
ene, T. W. and Wuts, P. G. M.,「有機合成に
おける保護基(Protective Groups in Organic
Synthesis)」、第2版、John Wiely, N.Y.(199
1)およびM. J. Gait, 「オリゴヌクレオチド合成(Oligon
ucleotide Synthesis)」, IRL Press, 19
84を参照)。
【0178】 好ましい実施態様において、モノマーLNAの基Bは好ましくは核塩基および
保護核塩基から、好ましくはアデニン、グアニン、シトシン、チミンおよびウラ
シルから選択された核塩基から選択される。
【0179】 モノマーLNAにおいて、QおよびQのうちの1個、好ましくはQは、A
ct−O−、Act−S−、Act−N(R)−、Act−O−CH−、A
ct−S−CH−、Act−N(R)−CH−を表し、もう一方のQおよ
びQ、好ましくはQは、水素、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキ
シ、Prot−O−、メルカプト、Prot−S−、C1−6−アルキルチオ、
アミノ、Prot−N(R)−、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミ
ノ、随意に置換されたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アル
キル、随意に置換されたC2−6−アルケニル、随意に置換されたC2−6−ア
ルケニロキシ、随意に置換されたC2−6−アルキニル、随意に置換されたアル
キニロキシ、一リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、DNAインタカレータ、光
化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガンド、カルボキシ、
スルホノ、ヒドロキシメチル、Prot−O−CH−、アミノメチル、Pro
t−N(R)−CH−、カルボキシメチル、スルホノメチルを示し、R
水素およびC1−6−アルキルから選択される。
【0180】 上述した場合には、基Protは−OH、−SHおよび−NH(R)それぞ
れの保護基を示す。しかし、安定した可逆性の保護基の必要性を考慮して、この
ような保護基は、ヒドロキシ保護基、メルカプト保護基およびアミノ保護基につ
いてそれぞれ上で定義した保護基から選択される。だが、−OHの保護基は、ジ
メトキシトリチル(DMT)、モノメトキシトリチル(MMT)など随意に置換
されたトリチル、トリチル、9−(9−フェニル)キサンテニル(ピキシル)、
随意に置換されたテトラヒドロピラニル(thp)(ホスホラミダイトオリゴヌ
クレオチド合成にさらに適したヒドロキシ保護基は、Agrawal編「オリゴ
ヌクレオチド接合体の手順(Protocols for Oligonucl
eotide Conjugates)」;Methods in Molec
ular Biology, vol.26, Humana Press,
Totawa, NJ(1994)and Protocols for Ol
igonucleotides and Analogs, vol.20,
(Sudhir Agrawal編), Humana Press, 199
3, Totawa, NJに記載されている)から選択されるか、アセタール
として保護されること;−SHの保護基は、ジメトキシトリチル(DMT)、モ
ノメトキシトリチル(MMT)などのトリチルおよびトリチル、9−(9−フェ
ニル)キサンテニル(ピキシル)、随意に置換されたテトラヒドロピラニル(t
hp)から選択されること(ホスホラミダイトオリゴヌクレオチド合成にさらに
適したメルカプト保護基は、Agrawalにも述べられている(上記参照))
;および−NH(R)の保護基は、ジメトキシトリチル(DMT)、モノメト
キシトリチル(MMT)などのトリチルおよびトリチル、9−(9−フェニル)
キサンテニル(ピキシル)、随意に置換されたテトラヒドロピラニル(thp)
から選択されること(ホスホラミダイトオリゴヌクレオチド合成にさらに適した
アミノ保護基は、Agrawalにも述べられている(上記参照))が好ましい
【0181】 上記において、ここで定義したモノマーLNAについてと同様に、Actは−
OH、−SH、および−NH(R)それぞれの活性基を示す。このような活性
基はたとえば、随意に置換されたO−ホスホラミダイト、随意に置換されたO−
ホスホトリエステル、随意に置換されたO−ホスホジエステル、随意に置換され
たH−リン酸塩、随意に置換されたO−リン酸塩から選択される。
【0182】 ここで、「ホスホラミダイト」という語は、式−P−(OR)N(R の基を意味し、ここでRは、たとえばメチル、2−シアノエチル、またはベン
ジルなどの随意に置換されたアルキル基を示し、Rはそれぞれ、たとえばエチ
ルまたはイソプロピルなどの随意に置換されたアルキル基を示すか、基−N(R はモルホリン基(−N(CHCHO)を形成する。Rは好まし
くは2−シアノエチルを示し、2個のRは好ましくは同一であり、イソプロピ
ルを示す。したがって、特に適切なホスホラミダイトは、N,N−ジイソプロピ
ル−O−(2−シアノエチル)ホスホラミダイトである。
【0183】 1個のモノマーLNAまたは複数のモノマーLNAについて本明細書で使用す
る保護基は、このLNAがオリゴマーに含まれる場合、官能基が同時に、または
連続的に脱保護されるように選択できる。後者の状況は、DNAインタカレータ
、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンドなどの
、1個または複数の「活性/官能」基を、このような基が上述したようにスペー
サによって結合できる場合に、位置選択的に導入される可能性を広げる。
【0184】 好ましい実施態様において、Qは水素、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
ヒドロキシ、Prot−O−、メルカプト、Prot−S−、C1−6−アルキ
ルチオ、アミノ、Prot−N(R)−、モノ−またはジ(C1−6−アルキ
ル)アミノ、随意に置換されたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1− −アルキル、随意に置換されたC2−6−アルケニル、随意に置換されたC −6 −アルケニロキシ、随意に置換されたC2−6−アルキニル、随意に置換さ
れたC2−6−アルキニロキシ、一リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、DNA
インタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガ
ンド、カルボキシ、スルホノ、ヒドロキシメチル、Prot−O−CH−、ア
ミノメチル、Prot−N(R)−CH−、カルボキシメチル、スルホノメ
チルから選択され、Protは−OH、−SHおよび−NH(R)それぞれの
保護基であり、Rは水素およびC1−6−アルキルから選択される;そしてQ は、水素、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、Act−O−、
メルカプト、Act−S−、C1−6−アルキルチオ、アミノ、Act−N(R )−、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換されたC −6 −アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換されたC 2−6 −アルケニル、随意に置換されたC2−6−アルケニロキシ、随意に置換
されたC2−6−アルキニル、随意に置換されたC2−6−アルキニロキシ、D
NAインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、
リガンド、カルボキシ、スルホノ、ヒドロキシメチル、Act−O−CH−、
アミノメチル、Act−N(R)−CH−から選択され、Actは−OH、
−SHおよび−NH(R)それぞれの保護基であり、Rは水素およびC1− −アルキルから選択される。
【0185】 一般式IIのモノマーLNAは、オリゴマーに含まれるLNAと同様に、各種
の立体異性体を表す。したがって、オリゴマーに含まれるLNAについて上で述
べた立体化学変形は、モノマーLNAの場合にも等しく適用できると考えられる
(しかし、そのときPをQに代えることに注意する必要がある)。
【0186】 好ましい実施態様において、モノマーLNAの一般式はIIaである:
【0187】
【化8】
【0188】 ここで置換基は、上のように定義される。
【0189】 さらにビラジカルRなどの置換基の定義に関して、本発明に関するオリゴマ
ーについて上で定義されたのと同じ好ましい実施態様が、モノマーLNAの場合
にも適用される。
【0190】 モノマーLNAの特に興味深い実施態様において、Bは核塩基、好ましくはチ
ミン、シトシン、ウラシル、アデニンおよびグアニン(特にアデニンおよびグア
ニン)から選択される核塩基を示し、Xは−O−、R2*およびR4*はともに
、−(CH0−1−O−(CH1−3−、−(CH0−1−S−(
CH1−3−および−(CH0−1−N(R)−(CH1−3
、特に−O−CH−、−S−CH−および−R−CH−から選択される
ビラジカルを示し、Rは水素およびC1−4アルキルから選択され、QはPr
ot−O−を示し、R3*はAct−OHを示すQであり、R1*、R、R 、RおよびR5*はそれぞれ水素を示す。本実施態様において、RはDN
Aインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およ
びリガンドから選択してもよい。
【0191】 モノマーLNAのさらに特に興味深い実施態様において、Bは核塩基、好まし
くはチミン、シトシン、ウラシル、アデニンおよびグアニン(特にアデニンおよ
びグアニン)から選択される核塩基を示し、Xは−O−、R2*およびR4*
ともに、−(CH0−1−O−(CH1−3−、−(CH0−1
S−(CH1−3−および−(CH0−1−N(R)−(CH −3 −、特に−O−CH−、−S−CH−および−R−CH−から選択
されるビラジカルを示し、Rは水素およびC1−4アルキルから選択され、Q
はヒドロキシ、メルカプト、C1−6−アルキルチオ、アミノ、モノ−またはジ
(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換されたC1−6−アルコキシ、随意
に置換されたC2−6−アルケニロキシ、随意に置換されたC2−6−アルキニ
ロキシ、一リン酸塩、二リン酸塩および三リン酸塩より選択され、R3*は水素
、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1−6−ア
ルキルチオ、アミノ、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置
換されたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に
置換されたC2−6−アルケニル、随意に置換されたC2−6−アルケニロキシ
、随意に置換されたC2−6−アルキニル、および随意に置換されたC2−6
アルキニロキシより選択されるQであり、Rは水素、随意に置換されたC −6 −アルキル、随意に置換されたC2−6−アルケニルおよび随意に置換され
たC2−6−アルキニルより選択され、R1*、R、RおよびR5*はそれ
ぞれ水素を示す。またここで、RもDNAインタカレータ、光化学活性基、熱
化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンドから選択してもよい。
【0192】 本発明のモノマーLNAのさらに特に興味深い実施態様において、Bは核塩基
を示し、Xは−O−であり、RおよびRはともに、−(CH0−1−O
−CH=CH−、−(CH0−1−S−CH=CH−および−(CH −1 −N(R)−CH=CH−から選択されるビラジカルを示し、Rは水素
およびC1−4アルキルから選択され、Qはヒドロキシ、メルカプト、C1−6 −アルキルチオ、アミノ、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意
に置換されたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC2−6−アルケニロキ
シ、随意に置換されたC2−6−アルキニロキシ、一リン酸塩、二リン酸塩およ
び三リン酸塩より選択され、R3*は水素、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ
、ヒドロキシ、メルカプト、C1−6−アルキルチオ、アミノ、モノ−またはジ
(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換されたC1−6−アルコキシ、随意
に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換されたC2−6−アルケニル、随
意に置換されたC2−6−アルケニロキシ、随意に置換されたC2−6−アルキ
ニル、および随意に置換されたC2−6−アルキニロキシより選択されるQ
あり、R1*、R2*、R4*、RおよびR5*はそれぞれ水素を示す。
【0193】 特に興味深い実施態様において、一般式Iaの1個以上のLNAより成るオリ
ゴマー
【0194】
【化9】
【0195】 ここでXは−O−であり、Bは核塩基、DNAインタカレータ、光化学活性基
、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンドから選択され;Pは、
随意に置換基Rを含むヌクレオシド間結合または5’−末端基などの、次のモ
ノマーへのヌクレオシド間結合または5’−末端基のラジカル位置を示し;R は、前のモノマーへのヌクレオシド間結合または3’−末端基を示す基P
あり;R2*およびR4*はともに、−O−、−S−、−N(R)−、−(C
r+s+1−、−(CR−O−(CR−、−(
CR−S−(CR−、−(CR−N(R)−
(CR−、−O−(CRr+s−O−、−S−(CRr+s−O−、−O−(CRr+s−S−、−N(R)−(CRr+s−O−、−O−(CRr+s−N(R)−、−S−(C
r+s−S−、−N(R)−(CRr+s−N(R)−
、−N(R)−(CRr+s−S−および−S−(CRr+ −N(R)−から選択されるビラジカルを示し;ここでRはそれぞれ、水
素、ハロゲン、アジド、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、モ
ノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換されたC1−6−アル
コキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、DNAインタカレータ、光化学
活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガンドより個別に選択され
、および/または、2個の隣接(非ジェミナル)Rはともに二重結合を示すこ
とがあり、rおよびsはそれぞれ、合計r+sが1〜4という条件で、それぞれ
0〜3であり;置換基R1*、R、R、RおよびR5*はそれぞれ、水素
、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換されたC2−6−アルケニ
ル、ヒドロキシ、C1−6−アルコキシ、C2−6−アルケニロキシ、カルボキ
シ、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アルキルカルボニル、ホルミ
ル、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ、カルバモイル、モ
ノ−およびジ(C1−6−アルキル)−アミノ−カルボニル、C1−6−アルキ
ル−カルボニルアミノ、カルバミド、アジド、C1−6−アルカノイロキシ、ス
ルホノ、スルファニル、C1−6−アルキルチオ、DNAインタカレータ、光化
学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンド、およびハロ
ゲンから個別に選択され、ここで2個のジェミナル置換基はともにオキソ;塩基
性塩およびその酸添加塩を示す。特に1個のRは、水素、ヒドロキシ、随意に
選択されたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、DN
Aインタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およ
びリガンドから選択され、残りの置換基Rは水素である。特に、ビラジカルは
−O−、−(CH0−1−O−(CH1−3−、−(CH0−1
S−(CH1−3−、−(CH0−1−N(R)−(CH1−3 −および−(CH2−4−より選択される。
【0196】 さらに特に興味深い実施態様において、本発明は一般式IIaの
LNAに関連する:
【0197】
【化10】
【0198】 Xは−O−であり、Bは核塩基、DNAインタカレータ、光化学活性基、熱化
学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンドから選択され;R3*はQ であり;QおよびQはそれぞれ、水素、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
ヒドロキシ、Prot−O−、Act−O−、メルカプト、Prot−S−、A
ct−S−、C1−6−アルキルチオ、アミノ、Prot−N(R)−、Ac
t−N(R)−、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換
されたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置
換されたC2−6−アルケニル、随意に置換されたC2−6−アルケニロキシ、
随意に置換されたC2−6−アルキニル、随意に置換されたC2−6−アルキニ
ロキシ、一リン酸塩、ニリン酸塩、三リン酸塩、DNAインタカレータ、光化学
活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガンド、カルボキシ、スル
ホノ、ヒドロキシメチル、Prot−O−CH−、Act−O−CH−、ア
ミノメチル、Prot−N(R)−CH−、Act−N(R)−CH
、カルボキシメチル、スルホノメチルから個別に選択され、ここでProtは−
OH、−SHおよび−NH(R)それぞれの保護基であり、Actは−OH、
−SHおよび−NH(R)それぞれの活性基であり、Rは水素およびC1− −アルキルより選択され;R2*およびR4*はともに、−O−、−S−、−
N(R)−、−(CRr+s+1−、−(CR−O−(C
−、−(CR−S−(CR−、−(CR −N(R)−(CR−、−O−(CRr+s−O−
、−S−(CRr+s−O−、−O−(CRr+s−S−、−
N(R)−(CRr+s−O−、−O−(CRr+s−N(
)−、−S−(CRr+s−S−、−N(R)−(CR r+s −N(R)−、−N(R)−(CRr+s−S−および−S
−(CRr+s−N(R)−から選択されるビラジカルを示し;ここ
でRはそれぞれ、水素、ハロゲン、アジド、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メ
ルカプト、アミノ、モノ−またはジ(C1−6−アルキル)アミノ、随意に置換
されたC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、DNAイ
ンタカレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基、リガン
ドより個別に選択され、2個の隣接(非ジェミナル)Rはともに二重結合を示
すことがあり、rおよびsはそれぞれ、合計r+sが1〜4という条件で、それ
ぞれ0〜3であり;置換基R1*、R、R、RおよびR5*はそれぞれ、
水素、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換されたC2−6−アル
ケニル、ヒドロキシ、C1−6−アルコキシ、C2−6−アルケニロキシ、カル
ボキシ、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アルキルカルボニル、ホ
ルミル、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ、カルバモイル
、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)−アミノ−カルボニル、C1−6−ア
ルキル−カルボニルアミノ、カルバミド、アジド、C1−6−アルカノイロキシ
、スルホノ、スルファニル、C1−6−アルキルチオ、DNAインタカレータ、
光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガンド、および
ハロゲンから個別に選択され、ここで2個のジェミナル置換基はともにオキソ;
塩基性塩およびその酸添加塩を示し;そして、オリゴヌクレオチド合成において
有効な条件下で反応性である化学基(各塩基を含む)が、随意に保護された官能
基であるという条件である。1個のRは、水素、ヒドロキシ、随意に選択され
たC1−6−アルコキシ、随意に置換されたC1−6−アルキル、DNAインタ
カレータ、光化学活性基、熱化学活性基、キレート基、レポータ基およびリガン
ドから選択され、残りの置換基Rは水素であることが好ましい。特に、ビラジ
カルは−O−、−(CH0−1−O−(CH1−3−、−(CH −1 −S−(CH1−3−、−(CH0−1−N(R)−(CH 1−3 −および−(CH2−4−より選択される。
【0199】 定義 ここで、「C1−12−アルキル」という語は、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル、シク
ロブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシルおよびドデシ
ルなどの、1〜12個の炭素原子を持つ直鎖、環式または分岐炭化水素基を意味
する。同様に「C1−6−アルキル」という語は、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシルなどの、
1〜6個の炭素原子を持つ直鎖、環式または分岐炭化水素基を意味し、「C1− アルキル」という語は、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
シクロプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロブチルなどの
、1〜4個の炭素原子を持つ直鎖、環式または分岐炭化水素基を対象とするもの
である。
【0200】 「C1−6−アルキル」の好ましい例は、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、tert−ブチル、イソブチル、ペンチル、シクロペンチル、
ヘキシル、シクロヘキシル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t
ert−ブチル、イソブチルおよびシクロヘキシルである。「C1−4アルキル
」の好ましい例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ter
t−ブチルおよびイソブチルである。
【0201】 同様に、「C2−12−アルケニル」という語は、2〜12個の炭素原子を持
ち、1個の不飽和結合を含む直鎖、環式または分岐炭化水素基を意味する。アル
ケニル基の例は、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、へキセニル、ヘプテ
ニル、オクテニル、ドデカエニルである。同様に、「C2−6−アルケニル」と
いう語は、2〜6個の炭素原子を持ち、1個の不飽和結合を含む直鎖、環式また
は分岐炭化水素基を意味する。アルケニルの好ましい例はビニル、アリル、ブテ
ニル、特にアリルである。
【0202】 同様に、「C2−12−アルキニル」という語は、2〜12個の炭素原子を持
ち、1個の三重結合を含む直鎖、環式または分岐炭化水素基を意味する。その例
はエチニル、プロピニル、ブチニル、オクチニルおよびドデカニルである。
【0203】 ここで、すなわち「アルキル」、「アルケニル」および「アルキニル」という
語に関連して、「随意に置換された」という語は、問題の基が1回または数回、
好ましくは1〜3回、ヒドロキシ(不飽和炭素原子に結合した場合、互変異性ケ
ト型で存在する)、C1−6−アルコキシ(すなわちC1−6−アルキル−オキ
シ)、C2−6−アルケニロキシ、カルボキシ、オキソ(ケトまたはアルデヒド
官能基を形成)、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アルキルカルボ
ニル、ホルミル、アリル、アリロキシカルボニル、アリロキシ、アリルカルボニ
ル、ヘテロアリル、ヘテロアリロキシカルボニル、ヘテロアリロキシ、ヘテロア
リルカルボニル、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ;カル
バモイル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノカルボニル、アミノ−
1−6−アルキル−アミノカルボニル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル
)アミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル、C1−6−アルキルカルボ
ニルアミノ、シアノ、グアニジノ、カルバミド、C1−6−アルカノイロキシ、
スルホノ、C1−6−アルキルスルホニロキシ、ニトロ、スルファニル、C1− −アルキルチオ、ハロゲンから選択される基と置換され、アリルおよびヘテロ
アリルは、「随意に置換されたアリルおよびヘテロアリル」について以下で詳細
に述べるように置換される場合もある。
【0204】 好ましくは、置換基はヒドロキシ、C1−6−アルコキシ、カルボキシ、C −6 −アルコキシカルボニル、C1−6−アルキルカルボニル、ホルミル、アリ
ル、アリロキシカルボニル、アリルカルボニル、ヘテロアリル、アミノ、モノ−
およびジ(C1−6−アルキル)アミノ、カルバモイル、モノ−およびジ(C −6 −アルキル)アミノカルボニル、アミノ−C1−6−アルキル−アミノカル
ボニル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ−C1−6−アルキル−
アミノカルボニル、C1−6−アルキルカルボニルアミノ、シアノ、カルバミド
、ハロゲンより選択され、アリルおよびヘテロアリルは1〜5回、好ましくは1
〜3回、C1−4−アルキル、C1−4−アルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノ
またはハロゲンに置換される。特に好ましい例は、ヒドロキシ、C1−6−アル
コキシ、カルボキシ、アリル、ヘテロアリル、アミノ、モノ−およびジ(C1− −アルキル)アミノおよびハロゲンであり、ここでアリルおよびヘテロアリル
は1〜3回、C1−4アルキル、C1−4−アルコキシ、ニトロ、シアノ、アミ
ノまたはハロゲンによって置換される。
【0205】 ここで、「アリル」という語は、フェニル、ナフチル、1,2,3,4−テト
ラヒドロナフチル、アントラシル、フェナントラシル、ピレニル、ベンゾピレニ
ル、フルオレニル、およびキサンテニルなどの完全または部分的な芳香炭素環ま
たは環系を意味し、そのうちフェニルが好ましい実施例である。
【0206】 「ヘテロアリル」という語は、1個以上の炭素原子が、たとえば窒素(=N−
または−NH)、硫黄および/または酸素原子などのヘテロ原子と置換されてい
る完全または部分的な芳香炭素環または環系を意味する。このようなヘテロアリ
ル基の例は、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピ
ロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、
ピペリジニル、クマリル、フリル、キノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリア
ゾリル、ベンゾジアゾリル、ベンゾオキゾリル、フタラジニル、フタラニル、ト
リアゾリル、テトラゾリル、イソキノリル、アクリジニル、カルバゾリル、ジベ
ンザゼピニル、インドリル、ベンゾピラゾイル、フェノキザゾニルである。
【0207】 ここで、すなわち「アリル」および「ヘテロアリル」という語に関連して、「
随意に置換された」という語は、問題の基が1回または数回、好ましくは1〜5
回、特に1〜3回、ヒドロキシ(エノール系に存在する場合、互変異性ケト型で
存在する)、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、オキソ(互変異性エ
ノール型で表される)、カルボキシ、C1−6−アルコキシカルボニル、C1− −アルキルカルボニル、ホルミル、アリル、アリロキシ、アリロキシカルボニ
ル、アリルカルボニル、ヘテロアリル、アミノ、モノ−およびジ(C1−6−ア
ルキル)アミノ;カルバモイル、モノ−およびジ(C1−6−アルキル)アミノ
カルボニル、アミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル、モノ−およびジ
(C1−6−アルキル)アミノ−C1−6−アルキル−アミノカルボニル、C −6 −アルキルカルボニルアミノ、シアノ、グアニジノ、カルバミド、C1−6 −アルカノイロキシ、スルホノ、C1−6−アルキルスルホニロキシ、ニトロ、
スルファニル、ジハロゲン−C1−4−アルキル、トリハロゲン−C1−4−ア
ルキル、ハロゲンから選択される基と置換され、置換基を示すアリルおよびヘテ
ロアリルは、C1−4−アルキル、C1−4−アルコキシ、ニトロ、シアノ、ア
ミノまたはハロゲンによって1〜3回置換される。好ましい例は、ヒドロキシ、
1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、カルボキシ、C1−6−アルコキ
シ−カルボニル、C1−6−アルキルカルボニル、アリル、アミノ、モノ−およ
びジ(C1−6−アルキル)アミノ、ハロゲンであり、アリルはC1−4−アル
キル、C1−4−アルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノまたはハロゲンによって
1〜3回置換される。
【0208】 「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。
【0209】 オリゴマー(LNA修飾オリゴヌクレオチド)と、製薬的に許容可能な塩の、
その考えられる塩を含むLNAは、特に適切であることを理解する必要がある。
塩は酸添加塩および塩基性塩を含む。酸添加塩の例は、塩酸塩、ナトリウム塩、
カルシウム塩、カリウム塩などである。塩基性塩の例は、(残りの)対イオンが
ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属、カルシウムなどのアルカリ土類
金属、アンモニウムイオン(N(R、ここでRおよびRはそれ
ぞれ、随意に置換されたC1−6−アルキル、随意に置換されたC2−6−アル
ケニル、随意に置換されたアリル、または随意に置換されたヘテロアリル)から
選択される場合の塩である。製薬的に許容可能な塩はたとえば、レミントン製薬
科学(Remington’s Pharmaceutical Scienc
es)、17版、Alfonso R. Gennaro(編)、Mack P
ublishing Company、Easton、PA、U.S.A.、1
985、およびそれ以降の版、そして製薬技術事典(Encyclopedia
of Pharmaceutical Technology)に記載されて
いるものである。したがって、本明細書で使用する「酸添加塩またはその塩基性
塩」という語は、このような塩より成るものとする。さらにオリゴマーおよびL
NAと同様に、その中間体または開始物質も水和物形で存在してもよい。
【0210】 実施例 本出願には具体的な実際の実施例は含まれていないが、適切な実施例は、WO 96/29431に詳細に記載された実施例であり、そこではLNA修飾オリ
ゴヌクレオチドを使用して得られた利点をさらに説明することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 C12N 15/00 A F (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 クリフォード・スミス イギリス国 エッチ・ピー23 5ピー・ジ ー ハートフォードシャー トリング ハ ンターズ・クローズ 27 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA04 CA11 HA12 HA14 4B063 QA17 QA19 QQ03 QQ08 QQ42 QQ52 QQ58 QR40 QR55 QR62 QS15 QS25 QS32 QS34 QX04

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸分子の標的核酸配列または核酸分子の核酸配列中の突然変異
    を検出する方法であって、前記核酸配列または突然変異に関する直接的または間
    接的情報を得るために、 (a)核酸分子または、 (b)核酸分子の一部または、 (c)核酸分子の配列または1個以上の部分配列に対して相補性のオリゴヌクレ
    オチド、 を質量分析法によって分析し、LNA修飾オリゴヌクレオチドを核酸分子にハイ
    ブリダイゼーションすることを含む方法。
  2. 【請求項2】 LNA修飾オリゴヌクレオチドが、対応する未修飾オリゴヌクレ
    オチドと比較して、核酸配列に対する実質的に同等かまたは高い特異性を備えて
    いる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 LNA修飾オリゴヌクレオチドが、対応する未修飾オリゴヌクレ
    オチドと比較して、核酸配列に対する実質的に同等または高い親和性を備えてい
    る、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 核酸分子がDNAである、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 核酸分子がRNAである、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 質量分析がマトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型
    (MALDI−TOF)質量分析法、エレクトロスプレー(ES)質量分析法、
    イオンサイクロトロン共鳴(ICR)質量分析法、フーリエ変換質量分析法、ま
    たはその組合せを利用する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 核酸分子にハイブリダイズされるLNA修飾オリゴヌクレオチド
    が、検出オリゴヌクレオチド、捕獲オリゴヌクレオチド、プライマー、拡張プラ
    イマー、連結抽出物および連結生成物から選択される、先行する請求項のいずれ
    かに記載の方法。
  8. 【請求項8】 標的核酸配列または突然変異に関する情報を得るためにLNA修
    飾オリゴヌクレオチドを分析する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 質量分析法によって分析する核酸分子またはオリゴヌクレオチド
    を分析前に調整する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも1個の検出オリゴヌクレオチドがLNA修飾オリゴ
    ヌクレオチドである場合に、少なくとも2個の標的核酸配列を同時に検出および
    識別するために、少なくとも2個の検出ヌクレオチドまたは擬似オリゴヌクレオ
    チドを質量区別によってサンプル調整する、先行する請求項のいずれかに記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 標的核酸配列がDNA指紋であるか、遺伝子病、染色体異常、
    遺伝子素因、ウィルス感染、真菌感染、細菌感染および原生生物感染より成る群
    より選択される疾病または症状で示される、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 a)生体サンプルから核酸分子を得る工程と、 b)核酸分子を担体に固定化し、固定化核酸分子を生成する工程と、 c)固定化核酸分子を用いて検出オリゴヌクレオチドをハイブリダイズし、未ハ
    イブリダイズ検出オリゴヌクレオチドを除去する工程と、 d)工程c)の生成物をイオン化・気化する工程と、 e)質量分析法によって検出オリゴヌクレオチドを検出する工程であって、検出
    オリゴヌクレオチドの検出が生体サンプル内の標的核酸配列の存在を示す工程、
    を含む生体サンプル内に存在する標的核酸配列を検出する、先行する請求項のい
    ずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 検出オリゴヌクレオチドがLNA修飾オリゴヌクレオチドであ
    る、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記工程b)において事前に担体に固定化された相補性捕獲核
    酸分子と、標的核酸配列上の相補性特異配列とのハイブリダイゼーションによっ
    て固定化を行う、請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 相補性捕獲核酸分子がLNA修飾オリゴヌクレオチドであり、
    請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記工程b)において標的核酸配列を担体に直接結合して固定
    化を行う、請求項12に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記工程b)の前に標的核酸配列を増幅する、請求項12に記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 標的核酸配列を、クローニング、増幅に基づく転写、ポリメラ
    ーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LRC)および鎖置換増幅(SD
    A)より成る群から選択される増幅手順によって増幅する、請求項17に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 前記工程b)において事前に担体に固定化され、一部が標的核
    酸配列とは異なる相補性捕獲核酸分子の配列群(アレイ)と、標的核酸分子との
    ハイブリダイゼーションによって固定化を行う、請求項12に記載の方法。
  20. 【請求項20】 相補性捕獲核酸分子がオリゴヌクレオチドまたは擬似オリゴヌ
    クレオチドである、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 相補性捕獲核酸分子がLNA修飾オリゴヌクレオチドである、
    請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 固定化が可逆的である、請求項12に記載の方法。
  23. 【請求項23】 a)生体サンプルから標的核酸配列を含む核酸分子を得る工程
    と、 b)適切な増幅手順を用いて標的核酸配列を増幅することによって、増幅標的核
    酸配列を得る工程と、 c)検出オリゴヌクレオチドを核酸分子とハイブリダイズして、ハイブリダイズ
    されていない検出オリゴヌクレオチドを除去する工程と、 d)工程c)の生成物をイオン化・気化させる工程と、 e)質量分析法によって検出オリゴヌクレオチドを検出する工程であって、検出
    オリゴヌクレオチドの検出が、生体サンプルに標的核酸配列の存在を示す工程 より成る、生体サンプル中に存在する標的核酸配列を検出する方法。
  24. 【請求項24】 検出オリゴヌクレオチドがLNA修飾オリゴヌクレオチドであ
    る、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 標的核酸をクローニング、増幅に基づく転写、ポリメラーゼ連
    鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LRC)および鎖置換増幅(SDA)よ
    り成る群より選択される増幅手段によって増幅する、請求項23に記載の方法。
  26. 【請求項26】 固定化標的核酸配列を作成するために、工程c)の前に、増幅
    された標的核酸配列を担体に固定化する、請求項23に記載の方法。
  27. 【請求項27】 事前に担体に固定化された相補性捕獲核酸分子と、標的核酸配
    列とのハイブリダイゼーションによって固定化を行う、請求項26に記載の方法
  28. 【請求項28】 相補性捕獲核酸分子がLNA修飾オリゴヌクレオチドである、
    請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 固定化が可逆的である、請求項26に記載の方法。
  30. 【請求項30】 a)生体サンプルから標的核酸配列を得る工程と、 b)標的核酸配列を複製することによって、複製核酸分子を作成する工程と、 c)1個以上の適切なヌクレアーゼを用いて複製核酸分子を特異的に消化するこ
    とによって、消化された断片を作成する工程と、 d)固定化断片を作成するために、消化された断片を、相補性捕獲核酸配列を含
    む担体に固定化する工程と、 e)質量分析法によって固定化断片を分析する工程であって、ハイブリダイゼー
    ションと固定化断片の分子量決定によって、標的核酸配列に関する情報が与えら
    れる工程、 を含む生体サンプル中に存在する標的核酸配列を検出する方法。
  31. 【請求項31】 相補性捕獲核酸配列がオリゴヌクレオチドまたは擬似オリゴヌ
    クレオチドである、請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 相補性捕獲核酸分子がLNA修飾オリゴヌクレオチドであり、
    請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 固定化が可逆的である、請求項30に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記工程a)の後、質量変更デオキシヌクレオシドおよび/ま
    たはジデオキシヌクレオシド三リン酸およびRNA依存性DNAポリメラーゼを
    用いて、標的核酸配列をDNAに複製する、請求項30に記載の方法。
  35. 【請求項35】 質量変更デオキシリボヌクレオシドおよび/またはジデオキシ
    ヌクレオシド三リン酸がモノマーLNAである、請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 工程a)の後、質量変更リボヌクレオシドおよび/または3’
    −ジデオキシヌクレオシド三リン酸およびDNA依存性RNAポリメラーゼを用
    いて、標的核酸配列をRNAに複製する、請求項30に記載の方法。
  37. 【請求項37】 質量変更リボヌクレオシドおよび/または3’−デオキシヌク
    レオシド三リン酸がモノマーLNAである、請求項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記工程a)の後、質量変更デオキシヌクレオシドおよび/ま
    たはジデオキシヌクレオシド三リン酸およびDNA依存性DNAポリメラーゼを
    用いて、標的核酸をDNAに複製する、請求項30に記載の方法。
  39. 【請求項39】 質量変更デオキシリボヌクレオシドおよび/またはジデオキシ
    ヌクレオシド三リン酸がモノマーLNAである、請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 a)生体サンプルから標的核酸配列を含む核酸分子を得る工程
    と、 b)標的核酸配列を1個以上のプライマーに接触させる工程であって、前記プラ
    イマーが標的核酸配列に対して3’末端塩基相補性を持つ工程と、 c)工程b)の生成物を適切なポリメラーゼ酵素と4個のヌクレオシド三リン酸
    のうち1つに連続して接触させる工程と、 d)工程c)の生成物をイオン化・気化する工程と、 e)質量分析法によって工程d)の生成物を検出する工程であって、生成物の分
    子量が、標的核酸配列内のプライマーの3’末端に隣接する突然変異の有無を示
    す工程、 を含む生体サンプル内に存在する標的核酸配列を検出する方法。
  41. 【請求項41】 プライマーがLNA修飾オリゴヌクレオチドである、請求項4
    0に記載の方法。
  42. 【請求項42】 a)標的ヌクレオチドを含む核酸分子を得る工程と、 b)固定化核酸分子を作成するために、核酸分子を担体に固定化する工程と、 c)核酸分子に相補性のプライマーオリゴヌクレオチドを用いて、固定化核酸分
    子を標的ヌクレオチドの5’に接する部位でハイブリダイズする工程と、 d)標的ヌクレオシドに対して相補性のジデオキシヌクレオシドまたは3’−デ
    オキシヌクレオシド三リン酸のみがプライマーに拡張されるように、工程c)の
    生成物を、完全なセットのジデオキシヌクレオシドまたは3’−デオキシヌクレ
    オシド三リン酸およびDNA依存性DNAポリメラーゼに接触させる工程と、 e)工程d)の生成物をイオン化・気化する工程と、 f)標的ヌクレオチドの同一性を決定するために、質量分析法によって拡張プラ
    イマーを検出する工程より成る、生体サンプル内に存在する標的ヌクレオチドを
    検出する方法。
  43. 【請求項43】 拡張プライマーがLNA修飾オリゴヌクレオチドである、請求
    項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 a)核酸分子を得る工程と、 b)核酸分子をオリゴヌクレオチドプローブによってハイブリダイズすることに
    よって、突然変異部位のミスマッチを作成する工程と、 c)工程b)の生成物を単鎖特異性エンドヌクレアーゼに接触させる工程と; d)工程c)の生成物をイオン化・気化する工程と、 e)質量分析法によって得られた生成物を検出する工程であって、2個以上の断
    片の存在によって、核酸分子が突然変異を含むことを示す工程、 を含む核酸分子内の突然変異を検出する方法。
  45. 【請求項45】 オリゴヌクレオチドプローブがLNA修飾オリゴヌクレオチド
    である、請求項44に記載の方法。
  46. 【請求項46】 a)生体サンプルから標的核酸配列を含む核酸を得る工程と、
    b)結合抽出物のセットおよび熱安定性DNAリガーゼを用いた標的核酸配列の
    1個以上のハイブリダイゼーションを実施することにより、結合生成物を作成す
    る工程と、 c)工程b)の生成物をイオン化・気化する工程と、 d)質量分析法によって結合生成物を検出し、標的核酸配列を決定するために、
    得られた値を既知の値と比較する工程、 を含む生体サンプル内に存在する標的核酸配列を検出する方法。
  47. 【請求項47】 1個以上の結合抽出物がLNA修飾オリゴヌクレオチドである
    、請求項46に記載の方法。
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