JP2002534568A - 光重合性ビニルエ−テルを基剤にした単量体配合物及び新規のスピロオルトカ−ボネ−ト含有の重合性組成物 - Google Patents

光重合性ビニルエ−テルを基剤にした単量体配合物及び新規のスピロオルトカ−ボネ−ト含有の重合性組成物

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JP2002534568A
JP2002534568A JP2000593646A JP2000593646A JP2002534568A JP 2002534568 A JP2002534568 A JP 2002534568A JP 2000593646 A JP2000593646 A JP 2000593646A JP 2000593646 A JP2000593646 A JP 2000593646A JP 2002534568 A JP2002534568 A JP 2002534568A
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シー チャペロー、セシル
エス ピンジノ、チャールス
デビッド エイク、ジェイ
デー オックスマン、ジォエル
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ザ キュレータース オブ ザ ユニバーシティ オブ ミズリー
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビニルエ−テル、ヨ−ドニウム塩、可視光増感剤及び電子供与体化合物から成る光開始剤系の反応生成物である光重合性組成物を提供することである。 【課題】 これらのモノマ−/オリゴマ−組成物はエポシキド、ポリオ−ル、スピロオルトカ−ボネ−トも含むことができる。本発明の一実施態様は、ビニルエ−テル、スピロオルトカ−ボネ−ト及び光開始剤系から成る重合性組成物である。本発明の別の実施態様は、ビニルエ−テル、エポキシド、ポリオ−ル、及び光開始剤系から成る重合性組成物である。本発明のさらに別の実施態様は、ビニルエ−テル、エポキシド、ポリオ−ル、スピロオルトカ−ボネ−ト及び光開始剤系から成る重合性組成物である。本発明のさらに別の実施態様は、ある新規のスピロオルトカ−ボネ−ト化合物である。これら新規のスピロオルトカ−ボネ−ト化合物の各々は、置換基として少なくとも1つのエポキシ基を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、一般に物質の組成物、特に、ビニルエ−テル及び光開始剤系を含む
組成物に関する。これらの組成物は、エポキシド、ポリオ−ル及び/又はスピロ
オルトカ−ボネ−ト(SOC)(それはここに開示する新規のスピロオルトカ−
ボネ−トの1つである)も含む。本発明の重合性組成物は接着剤及び複合材料の
ような歯科材料としての用途を含む種々の用途に有用である。
【0002】
【従来の技術】
多くのタイプの単量体(モノマ−)は、重合中に、応力を残留しない複合材料
、高強度接着剤、及び精密鋳造としての用途を含む多数の用途における使用に一
般に適さなくさせる程度に収縮する。例として、かかる単量体が無機充填材を含
有する複合材料に使用されるとき、重合体のマトリックスは重合体が収縮して充
填剤粒子から引き離されると破損する。複合材料の破損は、重合収縮中にマトリ
ックスに形成される空げき又は微小割れの結果として破壊するときにも生じる。
【0003】 接着剤及び複合材料のような歯科材料に一般に使用される重合体マトリックス
は、2、2’-ビス[4-(2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロポキシ
]フェニルプロパン(BisGMA)を基剤としている。歯科用途におけるこの
単量体の使用に伴う著しい問題点は、単量体が重合する際に生じる収縮である。
BisGMA単量体自体は典型的に高収縮をする、そしてその単量体に低粘度の
反応性希釈剤を混合すると、収縮がさらに大きくなる。かかる収縮の悪影響は、
術後の高感度、歯科修復部と中空壁間に境界隙間、修復部の割れ、修復部の微小
漏れ及び潜在的破損を含むと考えられる。
【0004】 スピロオルトカ−ボネ−トが低重合収縮をするという発見及び可能な重合膨脹
が歯科材料を含む強化複合材料におけるそれらの使用の示唆をもたらした。スピ
ロオルトカ−ボネ−トは、オルトカルボン酸のエステルであって、4つの酸素原
子を1つの炭素原子に結合させ、その炭素原子は2つの環に共通している。重合
時のスピロオルトカ−ボネ−トの膨脹は、スピロオルトカ−ボネ−トの二重スピ
ロ環状環の開環に寄与して2つの共有結合を壊して1つの新しい結合を形成させ
る。
【0005】 スピロオルトカ−ボネ−トとBisGMA樹脂の混合体から均一な重合体マト
リックスを生成する最初の試みは、スピロオルトカ−ボネ−トの不完全な重合の
ために不成功だった(Thompsonら,J.Dental Researc
h 58:15221532).さらに最近の研究は、スピロオルトカ−ボネ−
トとBisGMAの均一な混合体が得られることを示した(Stansbury
,J.Dental Research 70:527;Abstract N
o.2089(1991)。
【0006】 脂環式スピロオルトカ−ボネ−ト単量体の光開始膨脹重合及び歯科材料に得ら
れた重合体の潜在的使用は、本発明者らによって既に報告されている(Byer
leyら、Dent.Mater.8:345−350(1992))。Bye
rleyらによって同定された特定のスピロオルトカ−ボネ−トは、2、3、8
、9-ジ(テトラメチレン)-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5. 5]
ウンデカンのシス/シス、シス/トランス及びトランス/トランス配置異性体を
含む。これらのスピロオルトカ−ボネ−トは、単独重合中に3.5%の膨脹をす
ることが測定された、そして許容される細胞障害及び遺伝子障害を示して、それ
らを複合樹脂マトリックス材料の有望な成分にした。
【0007】 本発明者らは、脂環式スピロオルトカ−ボネ−トと未確認の単官能性エポキシ
ドとの共重合体の製造についても既に報告している、その観察は重合副生物とし
て少量の環状化合物の形成を示さなかった(Byerleyら,J.Denta
l Research 69:263;Abstract No.1233(1
990))。トランス/トランス2、3、8、9-ジ(テトラメチレン)-1、5
、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンと市販の多官能性エポキ
シドとの共重合体も上記Byerleyら,Abstract No.1233
の論文に開示されている。しかしながら、その共重合体組成物の収縮パ−セント
を含む物理的又は機械的性質は開示されなかった。さらに、硬い非収縮性マトリ
ックス樹脂を生成するスピロカ−ボネ−ト共重合体が生成された。これらの共重
合体は、米国特許第5、808、108号に記載されているように、トランス/
トランス2、3、8、9-ジ(テトラメチレン)-1、5、7、11-テトラオキ
サスピロ[5.5]ウンデカン・スピロカ−ボネ−ト、重合性エポキシ樹脂及び
ヒドロキシル含有材料を含む。
【0008】 ビニルエ−テル、ジエポキド、ポリオ−ル及びヨ−ドニウム塩及び可視光増感
剤を含む光開始剤系を含む重合体組成物は、本発明者の一人によって既に開示さ
れている(Eickら、J.Dental Research 77B:639
;Abstract No.63(1998)。この光開始剤系はPCT/US
95/14098に開示のものに類似するが、電子供与体化合物を使用していな
い。この開示された重合体組成物を生成するための反応速度は、極めて遅いこと
が後で測定された、それはその組成物をより速い反応速度を必要とする用途への
使用に一般に不適にさせた。
【0009】 ヨ−ドニウム塩、可視光増感剤、及び電子供与体化合物から成る光開始剤を含
むエポキシド/ポリオ−ル重合体組成物が、本発明者らによってPCT/US9
8/04458号及びPCT/US98/04029号に開示されている。PC
T/US98/04458号の出願は、さらにビニルエ−テルのような他のカチ
オン重合性重合体をエポキシド/ポリオ−ル重合体組成物に混合できることを示
唆している。しかしながら、この出願は、ビニルエ−テルが組成物の実質的な成
分あることを示唆しないで、任意の添加物のみとしている。
【0010】 リビングポリ(スピロオルトカ−ボネ−ト)とビニルエ−テルの試みたブロッ
ク重合の結果が、遠藤らによってMaxromolecues,vol.21,
pp.1186−1187に“Polymerization and Blo
ck Coplymerization Initiated by Unus
ually Stable Living Propagating Spec
ies Formed in the Cationic Polymeriz
ation of Spiro Ortho Carbonate”(1988
)なる題名で論文に開示されている。その開示された反応は重合に熱とかなりな
量の時間を必要とした。さらに、n−ブチルビニルエ−テルの単独重合が観察さ
れた。この論文は、重合を促進させる三元の光開始剤系を開示していない。
【0011】 ジエポキシ・スピロオルトカ−ボネ−ト、即ち、3、23-ジオキサトリスピ
ロ[トリシクロ[3.2.1.0<2,4>]オクタン-6、5’-1、3-ジオ
キサン-2’、2”-1、3-ジオキサン-5”、7’”-トリシクロ[3.2.1
.0<2,4>]オクタン]が、R.J.Sadhir and R.M.Lu
ck,(CRC Press,Boca Raton(1992),pp.32
9−332)によって編集された題名“Expanding Monomers
,Symthesis, Characterization and App
lications”の本に開示されている。この化合物は次の構造をもつと思
われる:
【0012】
【化6】 その本は、ビニルエ−テルがこのスピロオルトカ−ボネ−トと組合せれることを
示唆せず、その化合物の重合は長反応時間と高温(即ち、1時間/110℃、1
時間/125℃,4時間/150℃、及び8時間/150℃)を必要とすること
を報告している。その開示された重合はカチオン開始剤の使用を包含したが、可
視光の光開示剤系を使用できることを示唆していない。長反応時間、高温及び反
応条件は一般に開示の重合性組成物を歯科材料としての使用を含む多くの用途に
不向きにさせる。
【0013】 上記重合体組成物及びSOCから得られる進歩にもかかわらず、重合性組成物
には接着剤及び複合材料のような歯科材料並びに他の用途として使用するのに必
要な性質をもつ必要が依然としてある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
一つの態様において、本発明は相当量のビニルエ−テル、及びヨ−ドニウム塩
、可視光増感剤及び電子供与体を含む光開始剤から成る光重合性組成物に関する
。その光開始剤系は、2.9x10-5モル/gのジフェニルヨ−ドニウム・ヘキ
サフルオロアンチモネ−トと1.5x10-5モル/gのショウノウキノンを含む
2−ブタノン標準溶液にN,N−ジメチルアニリンに等しい又はN,N−ジメチ
ルアニリンより大きい光誘導電位を有する。本発明の組成物は、その組成物をビ
ニルエ−テルの重合をもたらすのに適する条件にかけることによって重合化生成
物を与える。その組成物は、さらにエポキシド、ポリオ−ル及び/又は下記の式
(1)によって表される1つ以上の化合物を含む。
【0015】
【化7】 (式中、R1−R8は,ハロゲン;アルキル;アリ−ル;置換アルキル;置換アリ
−ル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル;6−オキサビシク
ロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ
−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メ
チル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メトキシ;7−オ
キサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7−オキサビシクロ[4.1.
0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル
)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メチル;(
7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メトキシ;(7−オキサ
ビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メトキシ;及び-(CH2)n-O-(O
=C)-R9(式中、n=1〜9,R9=H,アルキル、アリ−ル、置換アルキル又
は置換アリ−ル)から成る群から独立に選ぶ。又は
【0016】 R1●R2,R2●R3,R5●R6,及びR6●R7は,-(CH2)nCH2-(式中、
n=3,4,5及び6);-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、n=0,
1,及び2);及びR1及びR2,R2及びR3,R5及びR6,及びR6及びR7間に
脂環式環又はオキシラン環を形成するような-O-から成る群から独立に選択され
る。但し、
【0017】 R3,R4,R7及びR8は、R1●R2及びR5●R6が-(CH2)nCH2-(式中、
1とR2及びR5とR6の間に脂環式環を形成するようにn=3,4,5及び6)
から成る群から独立に選択されるときは水素である。
【0018】 R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、R1とR5がアルキル、アリ−ル、
置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるときは水素でる
【0019】 R1、R4、R5及びR8は、R2とR6がアルキル、アリ−ル、置換アルキル及び
置換アリ−ルから成る群から独立に選択され、R3及びR7が-(CH2)n-O-(O
=C)-R9(式中、n=1及び2そしてR9=H,アルキル、アリ−ル、置換アル
キル又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選択されるときには水素である。
【0020】 R1、R4、R5及びR8は、R2とR3がH,アルキル、アリ−ル、置換アルキル
及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水素である、そしてR6
●R7=-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、R6とR7の間に脂環式環を形
成するようにn=0,1,及び2)。
【0021】 R1、R4、R5及びR8は、R2●R3及びR6●R7が-CH2-エポキシ-(CH2) n CH2-(式中、R2とR3及びR6とRの間に脂環式環を形成するようにn= 0
,1,及び2)からなる群からと独立に選択されるとき水素である。
【0022】 R1、R4、R5及びR8は、R2が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビ
シクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1
.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7
−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4
.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘ
プト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
ル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メトキ
シから成る群から独立に選択され、かつR3,R6及びR7が水素、アルキル、ア
リ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水
素である。
【0023】 R1、R4、R5及びR8は、R2及びR3が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
キシ−2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オ
キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
キシ−3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
ル;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシク
ロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.
0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−
2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)
メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3及びR7が水素、アルキル、ア
リ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水
素である。
【0024】 R3、R4、R5、R6,R7及びR8は、R1とR2間にオキシランを形成するよう
なR1●R2=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ
−ルから成る群から独立に選択される。及び
【0025】 R3、R4、R7及びR8は、R1とR2及びR5とR6間にオキシランを形成するよ
うなR1●R2及びR5●R6=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキ
ル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される)。
【0026】 ここに使用したように、アルキルは炭素原子数が1〜12,望ましくは1〜1
0,さらに望ましくは1〜8を有する基を意味する。用語「SOC]はここでは
スピロオルトカ−ボネ−トを表するように使用される。スピロオルトカ−ボネ−
トが重合性組成物に使用されるときに、その組成物は接着剤又は複合材料のよう
な歯科材料として特に有用であり、その組成物は非反応性充填材が分散されるマ
トリックスを形成する。
【0027】 本発明の別の態様は、エポキシ基を含有する式(1)の新規のスピロオルトカ
−ボネ−トに関するものである。即ち、本発明は、5、5-ジエチル-19-オキ
サジスピロ[1、3-ジオキサン-2、2´1、3-ジオキサン-5´4”-ビシク
ロ[4.1.0]ヘプタン](DECHE),7,26-ジオキサトリスピロ [
ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-4、5´-1、3-ジオキサン-2´2”- 1、
3-ジオキサン-5”、4”-ビシクロ[4.1.0]ヘプタン](DCH E),
5-5-ジエチル-18-オキサジスピロ[1、3-ジオキサン-2´2”- 1、3-
ジオキサン-5´、3”-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン(DECP E),6
,24-ジオキサトリスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3、5´-1、
3-ジオキサン-2´2”-1、3ジオキサン-5”3´”-ビシクロ[3.1.0
]ヘキサン(DCPE),3,3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9
-[(6-オキサビシビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)メトキ シ]スピ
ロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
キシ-3-イル)メトキシ]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[
5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[
(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メトキシ]スピロ[5.
5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-
イル)メトキシ]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]
ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキ
サビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカ
ン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル
]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3
、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[3
.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビ
ス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル]-3-エチル-
1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル
-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘ
プト-3-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(7-オキ
サビシクロ[4.1.0]ヘプト-3-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカ
ン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシク
ロ[4.1.0]ヘプト-2-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、
9-ビス[(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-2-イル)メチル]-3-エ
チル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジ
エチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[3.1.
0]ヘキシ-3-イルスピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビ
シクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)メチル]-3-エチル-1、5、7、11-
テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5、7、11
-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[3.1. 0]ヘキシ-2-イルスピ
ロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
キシ-2-イル)エチル]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5
.5]ウンデカン、3、9-ビス[(7-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-
3-イル)-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデ
カン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシ
クロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビ
ス[(7-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)-3-エチル-1、5、
7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5
、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-
イル)スピロ[5.5]ウンデカン、2、4、7、9、11、14-ヘキサオキ
サスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-3、3´ビシクロ[4.1.0]
ヘプタン]、8、10、13-トリオキサスピロ[1、3-ジオキサン-2、3´-
ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]、5、12-ジメチル-2、4、7、9、11
、14-ヘキサオキサスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-3、3´ビシク
ロ[4.1.0]ヘプタン]、4、5、5、11-テトラメチル-8、10、13
-トリオキサスピロ[1、3-ジオキサン-2、3´-ビシクロ[4.1.0]ヘプ
タン]、及び1、5、7、11-テトラオキサスピロ [5.5]ウンデカンを含
む。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の一つの形態は、一つ以上のビニルエ−テル(VE)及び三元光開始剤
系から成る重合性組成物に関する。その組成物は、一つ以上のビニルエ−テルを
三元光開始剤系とビニルエ−テルの重合を促進するのに十分な条件下で接触させ
るときに重合化生成物を生じる。その重合性組成物は、エポキシ化合物、任意の
ポリオ−ル、及び任意のスピロオルトカ−ボネ−ト(SOC)も含む。エポキシ
化合物が本発明のビニルエ−テルを基剤とした組成物に含まれるときには、組成
物の一部としてポリオ−ルも含むことが望ましい。しかしながら、ポリオ−ルが
含まれないときにエポキシ化合物が含まれる。別の実施態様において、その重合
性組成物はビニルエ−テル、SOC,及び三元光開始剤系を含む。さらに別の実
施態様において、その重合性組成物はビニルエ−テル、エポキシ化合物、ポリオ
−ル及び三元光開始剤系を含む。さらに本発明の別の実施態様は、ビニルエ−テ
ル、SOC,エポキシ化合物、ポリオ−ル及び三元光開始剤系を含む重合性組成
物である。
【0029】 本発明の重合性組成物にはいずれのカチオン性反応性ビニルエ−テルも使用で
きる。使用できるビニルエ−テルの例は、限定ではないが、トリ(エチレングリ
オ−ル)ジビニルエ−テル(TEGDVE),グリシジルビニルエ−テル(GV
E),ブタンジオ−ルビニルエ−テル(BDVE),ジ(エチレングリコ−ル)
ジビニルエ−テル(DEGDVE),1,4-シクロヘキサンジメタノ−ルジビ
ニルエ−テル(CHDMDVE),4-(1-プロペニルオキシメチル)-1、3-
ジオキソラン-2-オン(POMDO),2-クロロエチルビニルエ−テル(CE
VE),又は2-エチルヘキシルビニルエ−テル(EHVE),エチルビニルエ
−テル(EVE),n-プロピルビニルエ−テル(NPVE),イソプロピルビ
ニルエ−テル(IPVE),n-ブチルビニルエ−テル(NBVE),イソブチ
ルビニルエ−テル(IBVE),オクタデシルビニルエ−テル(ODVE),シ
クロヘキシルビニルエ−テル(CVE),ブタンジオ−ルジビニルエ−テル(B
DDVE),ヒドロキシブチルビニルエ−テル(HBVE),シクロヘキサンジ
メタノ−ルモノビニルエ−テル(CHMVE),t−ブチルビニルエ−テル(T
BVE),t−アミルビニルエ−テル(TAVE),ドデシルビニルエ−テル(
DDVE),エチレングリコ−ルジビニルエ−テル(EGDVE),エチレング
リコ−ルモノビニルエ−テル(EGMVE),ヘキサンジオ−ルビニルエ−テル
(HDDVE),ヘキサンジオ−ルモノビニルエ−テル(HDMVE),ジエチ
レングリコ−ルモノビニルエ−テル(MVE-2)トリエチエングリコ−ルメチ
ルビニルエ−テル(MTGVE),アミノプロピルビニルエ−テル(APGVE
),ポリ-E200ジビニルエ−テル(PEG200-VE),n-ブチルビニル
エ−テル(n-BVE),4-ヒドロキシブチルビニルエ−テル(HBVE),エ
チレングリコ−ルブチルビニルエ−テル(EGVBVE),2-ジエチラミノエ
チルビニルエ−テル(DEAEVE),ジプロプロピレングリコ−ルジビニルエ
−テル(DPGDVE),オクタデシルビニルエ−テル(ODVE),ビニルエ
−テルを末端基とする芳香族エステル単量体(即ち、シクロヘキサンジメタノ−
ル・モノビニルエ−テル・イソフタレ−ト、それはAllied-Signal
Inc.,Engineered MatterialsSector,P.
O.Box2332R,Morristown,NJ 07962から商標VE
CTOMER 4010で購入できる)、ビニルエ−テルを末端基とする脂肪族
エステル単量体(即ち、シクロヘキサンジメタノ−ル・モノビニルエ−テル・グ
ルタレ−ト、それはAllied-Signal Inc.から商標VECTO
MER 4020で購入できる)、ビニルエ−テルを末端基とするウレタンオリ
ゴマ−(即ち、VECTOMER 2020はAllied-Signal I
nc.から購入できる)、ビニルエ−テルを末端基とする芳香族ウレタンオリゴ
マ−(即ち、VECTOMER 2015及びVECTOMER 2010は共
にAllied-Signal Inc.から購入できる)を含む。
【0030】 本発明の重合性組成物に使用される三元光開始剤系は、室温及び標準圧力の条
件下で有効なカチオン重合をさせる。さらに、その開始剤系は適当な条件下でカ
チオン及びラジカル重合を開始させることができる。この性質は種々の光重合性
組成物への使用を可能にする。本発明の開始剤系の使用は、本組成物に必要な時
間をかなり短縮して不粘着性ゲル又は固体に硬化させる。このゲル時間の短縮は
、場合によって樹脂組成物を不粘着性ゲル又は固体に硬化するのに必要な時間を
約30〜70%減少する。開始剤系によっては電子供与体の不在下で重合に全く
失敗する。
【0031】 酸源光開始剤系の第1の成分はヨ−ドニウム塩(PI),即ちジアリ−ルヨ−
ドニウム塩である。そのヨ−ドニウム塩は組成物を作るのに使用する単量体に可
溶性でなければならない、そして保存性であることが望ましい、それは増感剤及
び電子供与体化合物(光開始剤系の第2及び第3の成分)の共存下で溶解した時
に重合を自発的に促進しないことを意味する。したがって、特定のヨ−ドニウム
塩の選択は選択される特定の単量体、増感剤にある程度左右される。適当なヨ−
ドニウム塩は米国特許第3、729、313号;第3、741、769号;第3
、808、006号;及び第4、394、403号に開示されている、その開示
のヨ−ドニウム塩を引用してここに取入れる。そのヨ−ドニウム塩はCl-,B-
,I-又はC65SO3-,のようなアニオンを含有する簡単な塩;又はSbF5
H-又はAsF6-のようなアンチモネ−ト、ア−セネ−ト、ホスフェ−ト又はボ
レ−トを含有する金属錯塩にすることができる。必要ならばヨ−ドニウム塩の混
合物も使用できる。
【0032】 下記の構造の芳香族ヨ−ドニウム錯塩は、三元光開始剤系の成分の1つとして
使用される:
【0033】
【化8】 〔式中、Ar1及びAr2は炭素原子数が4〜20を有する芳香族基であって、フ
ェニル、チエニル、フラニル及びピラゾリルから成る群から選択される; Zは酸素;硫黄から成る群から選択される。
【0034】
【化9】 式中のRは、フェニルのような炭素原子が6〜20のアリ−ル又はアセチル、ベ
ンゾイル等のような炭素原子が2〜20のアシル;炭素-炭素結合;又は
【0035】
【化10】 式中、R1及びR2は水素、炭素数が1〜4のアルキル基及び炭素数が2〜4のア
ルケニル基から選択される; nは0又は1である;及び Xは、テトラフルオロボレ−ト、ヘキサフルオロホスフェ−ト、ヘキサフルオロ
ア−セネ−ト、及びヘキサフルオロアンチモネ−トから成る群から選択されるハ
ロゲンを含有する錯アニオンである〕。
【0036】 芳香族ヨ−ドニウム塩は安定であり、周知であって技術的に認識されている。
例えば、米国特許第3、565、906号;第3、712、920号;及び第3
、763、187号;F.Berngerら、DiaryliodoniumS
alts IX,J.Am.Chem.Soc.81,342−51(1959
)及びF.Berngerら、DiaryliodoniumSalts XX
III,J.Chem.Soc.1964,442−51;F.Bernger
ら、DiaryliodoniumSalts Containing Het
erocyclic Iodine,J.Org.Chem.30,1141−
8(1965);Crivelloら、Photoinitiated Cat
ionic Polumerization with Triarylsul
fonium Salts,J.Polymer Science,17,97
7(1979)を参照されたい。
【0037】 代表的なAr1及びAr2基は、炭素原子数が4〜20を有する芳香族基であっ
て、フェニル、チエニル、フラニル及びピラゾリルから成る群から選択される。
これらの芳香族基は任意に、1つ以上の縮合環(例えば、ナフチル、等;ベンゾ
チエニル;ジベンゾチエニル;ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、等)を有す
る。かかる芳香族基は、必要ならば、エポキシド及びヒドロキシと本質的に非反
応性である次の非塩基性基によって置換することもできる:ハロゲン、ニトロ、
N-アリ−ルアニリノ基、エステル基(例えば、メトキシカルボニルル及びエト
キシカルボニル、フェノキシカルボニルのようなアルコキシカルボニル)、スル
ホエステル基(例えば、メトキシスルホニル及びブトキシスルホニル、フェノキ
シスルホニル、等のようなアルコキシルスルホニル)、アミノ基(例えば、アセ
トアミド、ブチルアミド、エチルスルホンアミド、フェノキシスルホニル、等)
カルバミル基(例えば、カルバミル、N-アルキルカルバミル、、N-フェニルカ
ルバミル、等)、スルファミル基(例えば、スルファミル、N-アルキルスルフ
ァミル、N、N-ジアルキルスルファミル、N-フェニルスルファミル、等)、ア
ルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、等)、アリ−ル基(例え
ば、フェニル)、アルキル基(例えば、メチル、エチル、ブチル、等)、アリ−
ルオキシ基(例えば、フェノキシ)、アルキルスルホニル基(例えば。メチルス
ルホニル、エチルスルホニル、等)、アリ−ルスルホニル基(例えば、フェニル
スルホニル等)、ペルフルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル、ペル
フルオロエチル、等)、及びペルフルオロアルキルスルホニル基(例えば、トリ
フルオロメチルスルホニル、ペルフルオロブチルスルホニル、等)。
【0038】 有用な芳香族ヨ−ドニウム錯塩光開始剤の例は、ジ(4-メチルフェニル)ヨ
−ドニウムテトラフルオロボレ−ト;フェニル-4-メチルフェニルヨ−ドニウム
テトラフルオロボレ−ト;ジ(4-ヘプチルフェニル)ヨ−ドニウムテトラフル
オロボレ−ト;ジ(3-ニトロフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ
−ト;ジ(4-クロロフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;ジ
(ナフチル)ヨ−ドニウムテトラフルオロボレ−ト;ジ(4-トリフルオロメチ
ルフェニル)ヨ−ドニウムテトラフルオロボレ−ト;ジフェニルヨ−ドニウムヘ
キサフルオロホスフェ−ト;ジ(4-メチルフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフル
オロホスフェ−ト;ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロア−セネ−ト;ジ(
4-フェノキシフェニル)ヨ−ドニウムテトラフルオロボレ−ト;フェニル-2-
チエニルヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;3、5-ジメチルピラゾリ
ル-4-フェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;ジフェニルヨ−ドニ
ウムヘキサフルオロアンチモネ−ト;2、2´-ジフェニルヨ−ドニウムテトラ
フルオロボレ−ト、ジ(2、4-ジクロロフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオ
ロホスフェ−ト;ジ(4-ブロモフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフ
ェ−ト;ジ(4-メトキシフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ− ト
;ジ(3-カルボキシフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;
ジ(3-カルボキシフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;ジ (
3-メトキシフルホニルフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ− ト;
ジ(4-アセトアミドフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ− ト;ジ
(2-ベンゾチエニルフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;(
4-オクチルオキシフェニル)フェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ
−ト;ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト;[4- (2-ヒ
ドロキシテトラデシルオキシフェニル)]フェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロ
アンチモネ−ト(CD1012);及び[4-(1-メチルエチル)フェニル)]
(4-メチルフェニル)ヨ−ドニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レ−ト(RHO2074)を含む。
【0039】 本発明の組成物に使用するのに適当な芳香族ヨ−ドニウム錯塩は、ジアリ−ル
ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト及びジアリ−ルヨ−ドニウムヘキサフ
ルオロアンチモネ−ト等が望ましい塩である。かかる塩の特定例は、(4-オク
チルオキシフェニル)フェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト(O
PIA),[(4-(2-ヒドロキシテトラデシルオキシフェニル)フェニルヨ−
ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト、及び[(4-(1-メチルエチル)フェ
ニル)フェニル](4-メチルフェニル)ヨ−ドニウテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレ−トである。これらの塩類は、一般にそれらが熱的に安定で、
迅速な反応を促進し、錯イオンの他の芳香族ヨ−ドニウム塩類よりも不活性有機
溶媒により可溶性であるので望ましい。
【0040】 芳香族ヨ−ドニウム錯塩は、Beringerら(J.Am.Chem.So
c.,81,342(1959)教示に従って対応する芳香族ヨ−ドニウム単純
塩(例えば、重硫酸ジフェニルヨ−ドニウム)のメタセシスによって調製される
。したがって、例えば、錯塩のジフェニルヨ−ドニウムテトラフルオロボレ−ト
は、60℃で水30mlの水に29.2gのフルオロホウ酸銀、2gのフルオロ
ホウ酸、及び0.5gのリン酸をを含有する水溶液を44g(139ミリモル)
の塩化ジフェニルヨ−ドニウムの溶液に添加することによって調製される。析出
するハロゲン化銀は濾過して取除き、そのろ液を濃縮してフルオロホウ酸ジフェ
ニルヨ−ドニウムを精製し、それを再結晶によって精製する。
【0041】 芳香族ヨ−ドニウムの簡単な塩類は、上記Beringerらに従って、 (
1)硫酸中において硫酸ヨ−ジルと2つの芳香族化合物を結合させる、(2)酢
酸−無水酢酸−硫酸中でヨウ素酸塩と2つの芳香族化合物を結合させる、 (3
)酸の共存下でアクリル酸ヨウ素と2つの芳香族化合物を結合させる、 (4)
酸の共存下でヨ−ドソ化合物、ヨ−ドソジアセテ−ト、又はヨ−ドキシ化合物と
別の芳香族化合物との縮合を含む種々の方法によって調製される。重硫酸ジフェ
ニルヨ−ドニウムは、方法(3)によって35mlの濃硫酸及び50mlの無水
酢酸の混合体を55.5mlのベンゼン、50mlの無水酢酸及び53.5gの
ヨウ素酸カリウムのよく攪拌した混合体に5℃以下で8時間かけて添加すること
によって調製される。その混合物は、0℃〜5℃においてさらに4時間そして室
温(約25℃)で48時間攪拌して、300mlのジエチルエ−テルで処理する
。濃縮時に、粗重硫酸ジフェニルヨ−ドニウムが析出する、そしてそれを必要な
らば再結晶で精製する。
【0042】 光開始剤系の第2の成分は、光増感剤(PS)である。その光開始剤は、可視
光を使用して可視スペクトルに感光して室温で重合を開始させる必要がある。そ
の増感剤は、光重合性組成物に可溶性で、カチオン硬化プロセスを実質的に妨害
する官能価を含まず、かつ約300〜1000nm間の波長領域内の光吸収がで
きる必要がある。
【0043】 増感剤は、一部は保存性の考慮に基づいて選択される。したがって、特定の増
感剤の選択は、選択する特定のビニルエ−テル、他の樹脂成分、ヨ−ドニウム塩
、及び電子供与体にある程度左右される。
【0044】 適当な増感剤は、次のカテゴリ−の化合物を含む:ケトン、クマリン染料、(
例えば、ケトクマリン)、キサンテン染料、アクリジン染料、チアゾ−ル染料、
チアジン染料、オキサジン染料、アジン染料、アミノケトン染料、ポルフィリン
染料、芳香族多環式炭化水素、p-置換アミノスチリルケトン化合物、アミノト
リアリ−ルメタン、メロシアニン、スクアリ−ウム染料及びピリジニウム染料。
ケトン(例えば、モノケトン又はα-ジケトン)、ケトクマリン、アミノアリ−
ルケトン及びp-置換アミノスチリルケトン化合物が望ましい増感剤であ る。深
硬化(例えば、高充填複合材料)を必要とする用途には、光重合に必要な照射波
長で約1000lmole-1cm-1以下、さらに望ましくは約100lmole
-1cm-1以下の吸光係数を有する増感剤を使用することが望ましい、もしくは、
開始剤は光暴露時に吸光係数の減少を示す必要がある。 例によって、望ましいクラスのケトン増感剤は次式を有する:
【0045】
【化11】 (式中、XはCO又はCR12である(R1及びR2は同一また異なり、水素、ア
ルキル、アルカリ−ルまたはアラルキルにすることができる、bは0または1で
あり、A及びBは同一または異なり、置換(1つ以上の非妨害置換基を有する)
又は非置換アリ−ル、アルキル、アルカリ−ルまたはアラルキル基にすることが
できる、又はA及びBは置換又は非置換脂環式、芳香族、ヘテロ芳香族又は縮合
芳香族環にできる環状構造を形成できる)。
【0046】 上記式の適当なケトンは、2、2-、4、4-又は2、4-ジヒドロキシベンゾ
フェノン、ジ-2-ピリジルケトン、ジ-2-フラニルルケトン、ジ-2-チオフェニ
ルケトン、ベンゾイン、フルオレン、カルコン、ミッチエラ−ズ・ケトン、2-
フルオロ-9-フルオレン、2-クロロチオキサトン、アセトフェノン、ベンゾフ
ェノン、1-又は2-アセトナフトン、9-アセチルアントラセン、2-、3-又は
9-アセチルフェナントレン、4-アセチルビフェニル、プロピオフェノン、n-
ブチルフェノン、バレロフェノン、2-、3-又は4-アセチルピリジン、3-アセ
チルクマリン、等のようなモノケトン(b=0)を含む。適当なジケトンは、ア
ントラキノン、フェナントレンキノン、o-,m-及びp-ジアセチルベンゼン、
1、3-、1、4-、1、5-、1、6-、1、7-及び1、8-ジアセチルナフタレ
ン、1、5-、1、8-及び9、10-ジアセチルアントラセン、等のようなアラ
ルキルジケトンを含む。適当なα-ジケトン(b=1及びX=CO)は、2、3-
ペンタンジオン、2、3-ブタンジオン、2、3-ヘキサンジオン、3、4-ヘキ
サンジオン、2、3-ヘプタンジオン、3、4-ヘプタンジオン、2、3-オクタ
ンジオン、4、5-オクタンジオン、ベンジル、2、2´-、3、3´-及び4、
4´ジヒドロキシベンジル、フリル、ジ-3、3´インドリルエタンジオン、、
2、3-ボルナンジオン(ショウノウキノン)、ビアセチル、1、2-シクロヘキ
サンジノン、1、2-ナフタキノン、アセナフタキノン、等を含む。
【0047】 特に望ましい可視光増感剤は、ショウノウキノン(CQ);2-クロロチオキ
サンタ-9-オン;グリオキサル;ビアセチル;3、3、6、6-テトラメチルシ
クロヘキサンジオン;3、3、7、7-テトラメチル-1、2-シクロヘプタンジ
オン;3、3、8、8-テトラメチル-1、2-シクロオクタンジオン;3、3、
18、18-テトラメチル-1、2-シクロオクタンジオン;ジピバロイル;ベン
ジル;フリル;ヒドロキシベンジル;2、3-ブタンジオン;2、3-ヘキサンジ
オン;3、4-ヘキサンジオン;2、3-ヘプタンジオン;3、4-ヘプタンジオ
ン;2、3-オクタンジオン;4、5-オクタンジオン;及び1、2-シクロヘキ
サンジオンを含む。最適の光増感剤は(+/−)ショウノウキノンである。
【0048】 光開始剤系の第3の成分は、1つ以上の電子供与体化合物(ED)である。電
子供与体化合物は、以下に示す要件を満たし、かつ重合性組成物に可溶性でなけ
ればならない。その供与体は、保存安定性、選択する重合性材料、ヨ−ドニウム
塩及び増感剤の性質のような他の要素も考慮して選択する。本発明系に有用な供
与体化合物のクラスは、Palazottoらの米国特許第5、545、676
号に記載されている供与体のいくつかから選択できる。Palazottoらに
よって示された基準を満たす可能な供与体化合物は、以下に示すそれらが発明の
光重合性組成物に有用な供与体であるかを決定する方法を使用して試験しなけれ
ばならない。
【0049】 その供与体は、典型的にアルキル芳香族ポリエ−テル又はアルキル、アリ−ル
アミノ化合物であって、アリ−ル基が1つ以上の電子求引基によって任意に置換
される。適当な電子求引基の例は、カルボン酸、カルボン酸エルテル、ケトン、
アルデヒド、スルホン酸及びニトリル基を含む。
【0050】 本発明の組成物に電子供与体として使用する化合物の適性は、化合物を含む試
料の光開始剤の光重合電位を測定することによって決定できる。光重合電位は次
の方法で評価できる。2.9x10-5モル/gのジフェニルヨ−ドニウムヘキサ
フルオロアンチモネ−トと1.5x10-5モル/gのショウノウキノン(CQ)
を含有する2-ブタン標準溶液を調製する。次にその溶液にpH電極を浸漬して
pHメ−タ−を零mVに検定する。次に標準溶液及び化合物の試験溶液を2.9
x10-5モル/gの濃度でその化合物を使用して調製する。この試験溶液は、約
200〜400mW/cm2の強度を有する約400〜500nmの波長を有す
る青色光を使用して約1mmの距離で約5〜10秒間照射する。標準溶液のmV
を次にpH電極を試験溶液に浸漬してpHメ−タ−のmV読みを得ることによっ
て決定する。有用な供与体は、標準溶液に少なくとも50mVの読みを与え、望
ましくはその供与体を含有しない組成物よりも少なくとも約30〜40%短い組
成物のゲル時間を提供する化合物である。mVの高い読みは一般に高い活性を示
す。
【0051】 上記方法の成果に関して不正確さがある場合がある。これは、使用する器機、
実施方法、又は他の要因、又は特定の化合物の適性を実証しようとすることから
生じる問題又は不正確さのためである。上記の方法にしたがって得られた結果を
実証しかつかかる不正確さを解決するために第2の試験を行うことができる。 その第2の方法は、N,N-ジメチルアニリンを含む系に比べてその化合物を
含む開始剤系の重合電位の評価を含む。この方法では、2.9x10-5モル/g
のジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト、1.5x10-5モル
/gのショウノウキノン(CQ)及び2.9x10-5モル/gのN,N-ジメチ
ルアニリンを含有する2-ブタン標準溶液を調製する。その標準溶液は、約20
0〜400mW/cm2の強度を有する約400〜500nmの波長を有する青
色光を、歯科硬化光のような集中光源を使用して約1mmの距離で約5〜10秒
間照射する。光暴露後、pH電極を照射標準溶液に浸漬してpHメ−タ−を使用
してmVでの電位を読むことによって溶液の電位を測定する。次に、2.9x1
-5モル/gのジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト、1.5
x10-5モル/gのショウノウキノン(CQ)及び2.9x10-5モル/gの化
合物を使用した2-ブタノン試験溶液を調製する。その試験溶液は、前記標準溶
液について記載したのと同じ方法で放射をし、光誘導(重合)電位を測定する。
その試験溶液がN,N-ジメチルアニリン含有標準溶液の値と同一又はその値よ
り高い光誘導ポテンシャルを有するならば、その化合物は有用な供与体である。
【0052】 アルキル、アリ−ルアミン供与体化合物の好適な基は、次の構造式で記載され
る:
【0053】
【化12】 (式中、各R1は別々にH;1つ以上のハロゲンによって任意に置換されるC1-1 8 アルキル、-CN,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、
3-18シクロアルキル、アリ−ル、COOH,COOC1-18アルキル、(C1-18 アルキル)0-1-CO-C1-18アルキル、SO32;1つ以上の電子求引基によっ
て任意に置換されるアリ−ル;又は一緒に環を形成するR1基である。
【0054】 R2はH;1つ以上のハロゲンによって任意に置換されるC1-18アルキル、-C
N,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、C3-18シクロア
ルキル、アリ−ル、COOH,COOC1-18アルキル、(C1-18アルキル)0-1-
CO-C1-18アルキル又はSO3Hである。
【0055】 Arは1つ以上の電子求引基によって任意に置換されるアリ−ルである。適当
な電子求引基は-COOH,-COOR2,SO32,-CN,-CO-C1-18アルキ
ル、及びC(O)H基を含む)。
【0056】 アリ−ルポリエ−テルの好適な基は次の構造式を有する:
【化13】 (式中、n=1−3、各R3は別々にH、C1-18アルキル、又はハロゲン、-CN
,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、C3-18シクロアル
キル、アリ−ル、置換アリ−ル、-COOH,COOC1-18アルキル、(C1-18
アルキル)0-1-CO-C1-18アルキル、-CO-C1-18アルキル、-C(O)H及び
-C2-18アルケニル基から成る群から選択の少なくとも1つの置換基を有する C1-18アルキル;及び各R4は、別々にH、C1-18アルキル、又はハロゲン、-C
N,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、C3-18シクロア
ルキル、アリ−ル、置換アリ−ル、-COOH,COOC1-18アルキル、(C1-1 8 アルキル)0-1-CO-C1-18アルキル、-CO-C1-18アルキル、-C(O)H及
び-C2-18アルケニル基から成る群から選択の少なくとも1つの置換基を有する
1-18アルキルである)。
【0057】 上記式の各々において、アルキル基は、直鎖または枝分れにでき、シクロアル
キル基は3〜6環炭素原子を有することが望ましいが、特定数の炭素原子を有す
るさらに別のアルキル置換基を有しうる。アリ−−ル基は、炭素環式または複素
環式アリ−ルであるが、炭素環式が望ましく、フェニル環がさらに望ましい。 好適な供与化合物は、限定ではないが、4、4-ビス(ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノン、4-ジメチルアミノベンゾイン酸(4-DMABA),エチル4-ジ
メチルアミノベンゾエイト(EDMAB),3-ジメチルアミノベンゾイン酸)
(3-DMABA),4-ジメチルアミノベンゾイン(DMAB),4-ジメチル
アミノベンズアルデヒド(DMABAL),1,2,4-トリメトキシベンゼン
(TMB),及びN-フェニルグリシン(NPG)を含む。
【0058】 光開始剤化合物は、樹脂系の硬化速度を促進する又は開始するのに有効な量で
提供される。使用される供与体の量は、特に供与体がアミンのときに臨界的にす
ることができることが判明した。供与体が多過ぎると硬化特性に有害である。増
感剤は、全組成物の樹脂成分を基準にして約0.01〜5.0重量%、さらに好
適には0.10〜1.0重量%存在することが望ましい。同様にヨ−ドニウム開
始剤は、0.05重量%の存在が望ましく、0.10〜5.0重量%がさらに望
ましく、0.50〜3.0重量%が最適である。
【0059】 本発明の組成物に有用なカチオン性重合性エポキシドはオキシラン環、即ち開
環によって重合できる次式を有する有機化合物である:
【化14】 一般にエポキシドと呼ばれるかかる物質は、モノマ−エポキシ化合物及びポリマ
−タイプのエポキシドを含み、脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環にすることが
できる。これらの物質は一般に、分子当たり平均して少なくとも1重合性エポキ
シ基、好適には少なくとも約1.5,さらに好適には約2重合性エポキシ基を有
する。ポリマ−エポキシドは、末端エポキシ基を有する線状ポリマ−(例えば、
ポリオキシアルキレングリコ−ルのグリシジルエ−テル)、骨格オキシラン単位
を有するポリマ−(例えば、ポリブタジエンポリエポキシド)、及びペンダント
エポキシ基を有するポリマ−(例えば、グリシジルメタクリレ−ト・ポリマ−又
はコポリマ−を含む。エポキシドは純粋な化合物にできる、又は分子当り1、2
又はそれ以上のエポキシ基を含有する化合物の混合体にすることができる。分子
当りのエポキシ基の平均数は、エポキシ含有材料中のエポキシ基の全数を存在す
るエポキシ含有分子の全数で割ることによって決定される。
【0060】 これらのエポキシ含有材料は、低分子量のモノマ−材料から高分子量のポリマ
−に及び、それらの主鎖及び置換基の性質で著しく変わる。例えば、主鎖はいず
れのタイプにもでき、その置換基は室温でカチオン硬化を実質的に妨げない基は
いずれも可能である。許容置換基の例は、ハロゲン、エステル基、エ−テル、ス
ルホン基、シロキサン基、ニトロキ基、ホスフェ−ト基、等を含む。エポキシ含
有材料の分子量は約58〜10、000又はそれ以上である。
【0061】 有用なエポキシ含有材料は、3、4´-エポキシシクロヘキシルメチル-3、4
-エポキシシクロヘキサン・カルボキシレ−ト(UVR6105又は610 5
)、3、4-エポキシ-2-メチルシクロヘキシルメチル-3、4-エポキシ-2-メ
チルシクロヘキサン・カルボキシレ−ト、ビスフェノ−ルAのグリシジルエ−テ
ル、ビニルシクロヘキセンジオキシド(ERL4206又は4206)、ブタン
ジオ−ルジグリシジルエ−テル(RD2),及びビス(3、4-エポキシ-6-メ
チルシクロヘキシルメチル)アジペ−トによって代表されるエポキシシクロヘキ
サンカルボキシレ−トのようなシクロヘキサンオキシド基を含有するものを含む
。この性質のようなエポキシドのさらに詳細リストは米国特許第3、117、0
99を参照されたい。本発明の組成物に有用なそれ以上のエポキシ含有材料は、
次式のグリシジルエ−テルモノマ−を含む:
【0062】
【化15】 (式中、R´はアルキル又はアリ−ルであり、nは1〜6の整数である)。これ
らの材料の例は、多価フェノ−ルとエピクロロヒドリン(例えば、2、2-ビス
(2、3-エポキシプロポキシフェノ−ル)-プロパン)のような過剰のクロロヒ
ドリンとを反応させることによって得られる多価フェノ−ルのグリシジルエ−テ
ルである。このタイプのエポキシドのさらなる例は、米国特許第3、018、2
62号及びLee and Neville,McGraw-Hill Boo
k Co.New York(1967)に記載されている。
【0063】 この発明に使用できる市販のエポキシ樹脂のホストがある。特に、容易に入手
できるエポキシドは、オクタデシレンオキシド、エピクロロヒドリン、スチレン
オキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、グリシド−ル、グリシジルメタクリ
レ−ト、ビスフェノ−ルAのグリシジルエ−テル(例えば、Shell Che
mical Co.から商品名“Epon 828”、“Epon 825”、
“Epon 1004”、“Epon 1010”、Dow Chemical
Co.から商品名“DER-331”,“DER-332”,“DER-334
”で入手できるもの)、ビニルシクロヘキセンジオキシド(例えば、Union
Carbide Corp.からの”ERL-4206”),3,4-エポキシ
シクロヘキシルメチル-3、4-エポキシシクロヘキセン・カルボキシレ−ト(例
えば、Union Carbide Corp.からの“ERL-4221”又
は“CYRACURE UVR6110”またUVR6105”),3,4-エ
ポキ−6-メチルシクロヘキシルメチル-3、4-エポキシ-6-メチルシ-シクロヘ
キセン・カルボキシレ−ト(例えば、Union Carbide Corp.
からの“ERL-4201”)、ビス(3,4-エポキ−6-メチルシクロヘキシ
ルメチル)アジペ−ト(例えば、Union Carbide Corp.から
の“ERL-4289”)、ビス(2、3-エポキシシクロペンチル)エ−テル(
例えば、Union Carbide Corp.からの“ERL-0400”
)、ポリプロピレングリコ−ルから変性のアジペ−トエポキシ(例えば、Uni
on Carbide Corp.からの“ERL-4050”及び“ERL-4
052”)、ジペンテンジオキシド(例えば、Union Carbide C
orp.からの“ERL-4269”)、エポキシ化ポリブタジエン(例えば、
FMC Corp.からのOxiron 2001”),シリコ−ン樹脂含有エ
ポキシ官能性ハロゲン化エポキシ樹脂(例えば、Dow Chemical C
o.から入手できる“DER-580”,臭素化ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂
、それは難燃性である)、フェノ−ルホルムアルデヒドノボラックの1、4-ブ
タンジオ−ルジグリシジルエ−テル((例えば、Dow Chemical C
o.からの“DEN-431”または“DEN-438”)、レソルシノ−ルジグ
リシジルエ−テル(例えば、Coppers Company,Inc.からの
“Kopoxite”),ビス(3、4-エポキシシクロヘキシル)アジペ−ト
(例えば、Union Carbide Corp.からの“ERL-4299
”または “UVR-6128”)、2-(3、4-エポキシシクロヘキシル-5,
5-スピロ-3、4-エポキシ)シクロヘキサン-メタジオキサン(例えば、Uni
on Carbide Corp.からの“ERL-4234”)、ビニルシク
ロヘキセンモノオキシド-1、2-エポキシヘキサデカン(例えば、Union
Carbide Corp.からの“UVR-6216”)、アルキルC8-C10
グリシジルエ−テルのようなアルキルグリシジルエ−テル(例えば、Shell
Chemical Co.から“HELOXY改質剤7”)、アルキルC12
14グリシジルエ−テル(例えば、Shell Chemical Co.から
“HELOXY改質剤8”)、ブチルグリシジルエ−テル(例えば、Shell
Chemical Co.から“HELOXY改質剤61”)、クレシルグリ
シジルエ−テル(例えば、Shell Chemical Co.から“HEL
OXY改質剤62”)、p-terブチルフェニルグリシジルエ−テル(例えば
、Shell Chemical Co.から“HELOXY改質剤65”)、
1、4-ブタジエンジオ−ルのジグリシジルエ−テルのような多官能性グリシジ
ルエ−テル(例えば、Shell Chemical Co.から“HELOX
Y改質剤67”)、ネオペンチルグリコ−ルのジグリシジルエ−テル(例えば、
Shell Chemical Co.から“HELOXY改質剤68”)、シ
クロヘキサンジメタノ−ルのジグリシジルエ−テル(例えば、Shell Ch
emical Co.から“HELOXY改質剤107”)、トリメチロ−ルエ
タントリグリシジルエ−テル(例えば、Shell Chemical Co.
から“HELOXY改質剤44”)、トリメチロ−ルプロパントリグリシジルエ
−テル(例えば、Shell Chemical Co.から“HELOXY改
質剤4 8”)、脂肪族エ−テルのポリグリシジルエ−テル(例えば、Shel
l Chemical Co.から“HELOXY改質剤84”)、ポリグリコ
−ルジエポキシド(例えば、Shell Chemical Co.から“HE
LOXY改質剤32”)、ビスフェノ−ルFエポキシド(例えば、Ciba-G
eigy Corp.からの“EPN-1138”または“GY-281”),9
,9-ビス[4-(2、3-エポキシプロポキシ)-フェニル]フルオレノン(例え
ば、Shell Chemical Co.から“Epon 1079”)を含
む。
【0064】 他の有用なエポキシ樹脂は、周知であって、エピクロロヒドリン、アルキレン
オキシド、例えば、プロピレンオキシド、スチレンオキシド;アルケニウロキシ
ド、例えば、ブタジエンオキシド;グリシジルエステル、例えば、エチルグリシ
デ−トのようなエポシキドである。そのエポキシ樹脂の重合体は任意に室温でカ
チオン硬化を実質的に妨げない他の官能価を含有する。
【0065】 種々のエポキシ含有材料のブレンドもこの発明に考えている。かかるブレンド
の例は、2つ以上の重量平均分子量分布のエポキシ含有化合物、例えば、低分子
量(200以下)、中間分子量(約200〜10,000)及び高分子量(10
、000以上)の化合物を含む。あるいは、又はさらに別に、そのエポキシ樹脂
は、脂肪族及び芳香族のような異なる化学的性質、又は極性又は非極性のような
官能価を有するエポキシ含有材料のブレンドを含有する。他のカチオン性重合性
ポリマ−を必要ならばさらに混和できる。
【0066】 用語「ポリオ−ル」及び「ヒドロキシル含有材料」は、ここでは交換的に使用
される。本発明に使用されるヒドロキシル含有材料は、少なくとも1、望ましく
は少なくとも2のヒドロキシル官能価を有する有機物質にすることができる。
【0067】 ヒドロキシル含有材料は一次又は二次の脂肪族ヒドロキシル基(即ち、ヒドロ
キシル基が非芳香族の炭素原子に直接結合している)を含有する。ヒドロキシル
基は末端に位置する、又は重合体又は共重合体から垂下させることができる。ヒ
ドロキシル含有有機材料の分子量は極低(例えば、32)から極めて高い(例え
ば、百万以上)に及ぶ。適当なヒドロキシル含有材料は低分子量、即ち、約32
〜200,中間分子量、即ち、約200〜10。000,又は高分子量、即ち、
10、000以上を有する。ここで使用する分子量は重量平均分子量である。
【0068】 ヒドロキシル含有材料は任意に室温でカチオン硬化を実質的に妨げない他の官
能価を含有できる。したがって、ヒドロキシル含有材料は事実上非芳香族に又は
芳香族官能価を含有できる。ヒドロキシル含有材料は任意に分子の主鎖に窒素、
酸素、硫黄等のようなヘテロ原子を含有できる、ただし最終のヒドロキシル含有
材料は室温でカチオン硬化を実質的に妨げない。ヒドロキシル含有材料は、例え
ば、天然産又は合成セルロ−ス材料から選択できる。勿論、ヒドロキシル含有材
料は、また、実質的に官能価を含まない(それは熱的または光分解的に不安定で
あり、カチオン硬化を妨げる);即ち、その材料は、光共重合性組成物に必要な
硬化条件中に遭遇する約100℃以下の温度又は化学光の共存下で揮発性成分を
分解しない又は遊離しない。
【0069】 ヒドロキシル官能価を有する適当なヒドロキシル含有材料の代表的な例は、ア
ルカノ−ル、ポリオキシアルキレングリコ−ルのモノアルキルエ−テル、アルキ
レングリコ−ルのモノアルキルエ−テル、及び他の技術的に既知のものをを含む
【0070】 有用なモノマ−のポリヒドロキシ有機材料の代表例は、アルケングリコ−ル(
例えば、1、2-エタンジオ−ル;1、3-プロパンジオ−ル;1、4-ブタンジ
オ−ル;1、6-ヘキサンジオ−ル;1、8-オクタンジオ−ル;2-エチル-1、
6-ヘキサンジオ−ル;ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン;1、18-ジ
ヒドロキシオクタデカン;3-クロロ-1、2-プロパンジオ−ル);ポリヒドロ
キシアルカン(例えば、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、ペンタエリトリト
−ル、ソルビト−ル)及びN,N,-ビス(ヒドロキシエチル)ベンザミ ン;2
-ブチン-1、4-ジオ−ル;4、4-ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルスルホ
ン;ひまし油;等を含む。
【0071】 有用な重合性のヒドロキシル含有材料の代表例は、ポリオキシエチレン及びポ
リオキシプロピレングリコ−ル、特にジオ−ルには100〜5000又はトリオ
−ルには70〜3300のヒドロキシ当量に対応する約200〜10,000の
分子量を有するポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレングリコ−ルジオ−
ル及びトリオ−ル;ポリテトラヒドロフラン又は変動分子量の“ポリTHF”(
pTHF)のようなポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ル;ヒドロキシプロピ
ル及びヒドロキシエチル・アクリレ−ト及びメタクリレ−トとアクリレ−トエス
テル、ビニルハライド、又はスチレンのような他の遊離基重合性モノマ−との共
重合体;ビニルアセテ−ト共重合体の加水分解又は部分加水分解によって形成さ
れるペンダントヒドロキシ基を含有する共重合体、ペンダントヒドロキシ基を含
有するポリビニルアセタ−ル;ヒドキシエチル化及びヒドロキシプロピル化のよ
うな改質セルロ−スポリマ−;ヒドロキシを末端基とするポリエステル;ヒドロ
キシを末端基とするポリアセトン、特にポリカプロラクトン;フッ素化ポリオキ
シエチレン又はッポリオキシプロピレングリコ−ル;ヒドロキシを末端基とする
ポリアルカンジエン;及び2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1、3-プロパン
ジオ−ルを有する2-オキセパノンポリマ−を含む。
【0072】 有用な市販のヒドロキシル含有材料は、“TERATHANE”650,10
00,2000,及び2900のような“TERATHANE”系のポリテトラ
メチレンエ−テルグリコ−ル(du Pont de Nemours,Wil
mington、DEから入手);“BUTVAR”B-72A,B-73,B-
76,B-90及びB-98のような“BUTVAR”系のポリビニルアセタ−ル
樹脂(Monsanto Chemical Chemical Compan
y,St.Louis,MOから入手);7/70,12/85.7/95S,
7/95E,15/95S及び,15/95Eのような“FORMAVAR”系
の樹脂(Monsanto Chemical Chemical Compa
nyから入手);“TONE”0200、0210、0230、0240、03
00及び0301のような“TONE”系のポリカプロラクトンポリ−ル(Un
ion Carbideから入手);“PARAPLEXU-148”の脂肪族
ポリエステルジオ−ル(Rohm and Haas、Philadelphi
aから入手);“MULTRON”R-2,R-12A,R-16,R-18,R-
38,R-68及び,R-74のような“MULTRON”系の飽和ポリエステル
ポリオ−ル(Mobay Chemical Co.から入手);“KLUCE
L E”なる約100の当量を有するヒドロキシプロピル化セルロ−ス(Her
cules Inc.から入手);“Alcohol Soluble But
yrate”なる約400のヒドロキシ当量を有するセルロ−スアセテ−トブチ
レ−トエステル(Eastmann Kodak Co.,Rochester
,NYから入手);ポリプロビレングリk−ルジオ−ルのようなポリエ−テルポ
リオ−ル(例えば、ARCO Chemical Co.からの“ARCOL
PPG-425”,“ARCOL PPG-725”,“ARCOL PPG-1
025”,“ARCOL PPG-2025”,“ARCOL PPG-3025
”,“ARCOL PPG-4025”);エチレンオキシド・キャップド・ポ
リオキシプロピレントリオ−ル又はジオ−ル(例えば、ARCO Chemic
al Co.からの“ARCOL 11-27”,“ARCOL 11-3 4”
,“ARCOL E-351”,“ARCOL E-452”,“ARCOL E
-785”,“ARCOL E-786”);エポキシ化ビスフェノ−ルA;プロ
ピレンオキシドまたはエチレンオキシドを基剤にしたポリオ−ル(例えば、Do
w Chemical Co.からの“VORANOL”成るポリエ−テルポリ
オ−ルを含む。
【0073】 本発明の組成物に使用されるヒドロキシル含有有機材料の量は、ヒドロキシル
含有材料とエポキシドとの相溶性、ヒドロキシル含有材料の当量及び官能価、最
終硬化組成物に必要な物理的性質、必要な光硬化速度、等に依存して広範囲に変
わる。
【0074】 本発明には種々のヒドロキシル含有材料のブレンドが特に意図される。かかる
ブレンドの例は、2つ以上の重量平均分子量分布のエポキシ含有化合物、例えば
、低分子量(200以下)、中間分子量(約200〜10,000)及び高分子
量(10、000以上)の化合物を含む。あるいは、又はさらに別に、そのエポ
キシ樹脂は、脂肪族及び芳香族のような異なる化学的性質、又は極性又は非極性
のような官能価を有するエポキシ含有材料のブレンドを含有する。さらに別の例
として、2つ以上の多官能性ヒドロキシ材料又は1つ以上の一官能性ヒドロキシ
材料と多官能性ヒドロキシ材料との混合物を使用できる。
【0075】 本発明の重合性組成物に使用されるスピロオルトカボネ−ト化合物(SOCs
)は、1つ以上の次式の化合物からなる:
【0076】
【化16】 (式中、R1−R8は,ハロゲン;アルキル;アリ−ル;置換アルキル;置換アリ
−ル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル;6−オキサビシク
ロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ
−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メ
チル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メトキシ;7−オ
キサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7−オキサビシクロ[4.1.
0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル
)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メチル;(
7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メトキシ;(7−オキサ
ビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メトキシ;及び-(CH2)n-O-(O
=C)-R9(式中、n=1〜9,R9=H,アルキル、アリ−ル、置換アルキル又
は置換アリ−ル)から成る群から独立に選ぶ、又は
【0077】 R1●R2,R2●R3,R5●R6,及びR6●R7は,-(CH2)nCH2-(式中、
n=3,4,5及び6);-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、n=0,
1,及び2);及びR1及びR2,R2及びR3,R5及びR6,及びR6及びR7間に
脂環式環又はオキシラン環を形成するような-O-から成る群から独立に選択され
る、但し、
【0078】 R3,R4,R7及びR8は、R1●R2及びR5●R6が-(CH2)nCH2-(式中、
1とR2及びR5とR6の間に脂環式環を形成するようにn=3,4,5及び6)
から成る群から独立に選択されるときは水素である;
【0079】 R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、R1とR5がアルキル、アリ−ル、
置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるときは水素でる
【0080】 R1、R4、R5及びR8は、R2とR6がアルキル、アリ−ル、置換アルキル及び
置換アリ−ルから成る群から独立に選択され、R3及びR7が-(CH2)n-O-(O
=C)-R9(式中、n=1及び2そしてR9=H,アルキル、アリ−ル、置換アル
キル又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選択されるときには水素である;
【0081】 R1、R4、R5及びR8は、R2とR3がH,アルキル、アリ−ル、置換アルキル
及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水素である、そしてR6
●R7=-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、R6とR7の間に脂環式環を形
成するようにn=0,1,及び2);
【0082】 R1、R4、R5及びR8は、R2●R3及びR6●R7が-CH2-エポキシ-(CH2) n CH2-(式中、R2とR3及びR6とR7の間に脂環式環を形成するようにn= 0
,1,及び2)からなる群からと独立に選択されるとき水素である;
【0083】 R1、R4、R5及びR8は、R2が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビ
シクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1
.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7
−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4
.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1. 0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−
2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)
メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3,R6及びR7が水素、アルキ
ル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される
とき水素である;
【0084】 R1、R4、R5及びR8は、R2及びR3が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
キシ−2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オ
キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
キシ−3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
ル;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシク
ロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.
0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−
2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)
メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3及びR7が水素、アルキル、ア
リ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水
素である;
【0085】 R3、R4、R5、R6,R7及びR8は、R1とR2間にオキシランを形成するよう
なR1●R2=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ
−ルから成る群から独立に選択される;及び
【0086】 R3、R4、R7及びR8は、R1とR2及びR5とR6間にオキシランを形成するよ
うなR1●R2及びR5●R6=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキ
ル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される)。
【0087】 上記式(1)によって表されるあるスピロオルトカ−ボネ−トは新規の化合物
である。これらの化合物式(1)の化合物である。
【0088】
【化17】 (式中、R1−R8は,ハロゲン;アルキル;アリ−ル;置換アルキル;置換アリ
−ル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル;6−オキサビシク
ロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ
−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メ
チル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メトキシ;7−オ
キサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7−オキサビシクロ[4.1.
0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ ル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メチル;
(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メトキシ;(7−オキ
サビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メトキシ;及び-(CH2)n-O-(
O=C)-R9(式中、n=1〜9,R9=H,アルキル、アリ−ル、置換アルキル
又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選ぶ、又は
【0089】 R1●R2,R2●R3,R5●R6,及びR6●R7は,-(CH2)nCH2-(式中、
n=3,4,5及び6);-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、n=0,
1,及び2);及びR1及びR2,R2及びR3,R5及びR6,及びR6及びR7間に
脂環式環又はオキシラン環を形成するような-O-から成る群から独立に選択され
る、但し、
【0090】 R3,R4,R7及びR8は、R1●R2及びR5●R6が-(CH2)nCH2-(式中、
1とR2及びR5とR6の間に脂環式環を形成するようにn=3,4,5及び6)
から成る群から独立に選択されるときは水素である;
【0091】 R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、R1とR5がアルキル、アリ−ル、
置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるときは水素でる
【0092】 R1、R4、R5及びR8は、R2とR6がアルキル、アリ−ル、置換アルキル及び
置換アリ−ルから成る群から独立に選択され、R3及びR7が-(CH2)n-O-(O
=C)-R9(式中、n=1及び2そしてR9=H,アルキル、アリ−ル、置換アル
キル又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選択されるときには水素である;
【0093】 R1、R4、R5及びR8は、R2とR3がH,アルキル、アリ−ル、置換アルキル
及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水素である、そしてR6
●R7=-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、R6とR7の間に脂環式環を形
成するようにn=0,1,及び2);
【0094】 R1、R4、R5及びR8は、R2●R3及びR6●R7が-CH2-エポキシ-(CH2) n CH2-(式中、R2とR3及びR6とR7の間に脂環式環を形成するようにn= 0
,1,及び2)からなる群からと独立に選択されるとき水素である;
【0095】 R1、R4、R5及びR8は、R2が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビ
シクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1
.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7
−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4
.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1. 0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−
2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)
メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3,R6及びR7が水素、アルキ
ル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される
とき水素である;
【0096】 R1、R4、R5及びR8は、R2及びR3が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
キシ−2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オ
キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
キシ−3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
ル;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシク
ロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.
0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−
2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)
メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3及びR7が水素、アルキル、ア
リ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水
素である;
【0097】 R3、R4、R5、R6,R7及びR8は、R1とR2間にオキシランを形成するよう
なR1●R2=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ
−ルから成る群から独立に選択される;及び
【0098】 R3、R4、R7及びR8は、R1とR2及びR5とR6間にオキシランを形成するよ
うなR1●R2及びR5●R6=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキ
ル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される。
【0099】 R1、R4、R5及びR8は、R2とR3がエチルそしてR6●R7=-CH2-エポキ
シ-(CH2)nCH2-(式中、R6とR7の間に脂環式環を形成するようにn=0,
1,及び2)のとき水素である;
【0100】 R,R及びRは、R2,及びR6●R7が-CH2-エポキシ-(CH2) n CH2-(式中、R2とR3及びR6とR7の間に脂環式環を形成するようにn= 1
,及び2)とき水素である)。
【0101】 限定ではないが、これらの新規化合物は、5、5-ジエチル-19-オキサジス
ピロ[1、3-ジオキサン-2、2´1、3-ジオキサン-5´4”-ビシクロ [
4.1.0]ヘプタン](DECHE),7,26-ジオキサトリスピロ[ビシ
クロ[4.1.0]ヘプタン-4、5´-1、3-ジオキサン-2´2”-1、3-ジ
オキサン-5”、4”-ビシクロ[4.1.0]ヘプタン](DCHE),5-5-
ジエチル-18-オキサジスピロ[1、3-ジオキサン-2´2”-1、3-ジオキサ
ン-5´、3”-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン(DECPE),6,24-ジ
オキサトリスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3、5´-1、3-ジオキ
サン-2´2”-1、3ジオキサン-5”3´”-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン
(DCPE),3,3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オ
キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)メトキシ]スピロ[5.5]ウン
デカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)メ
トキシ]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカ
ン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシク
ロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メトキシ]スピロ[5.5]ウンデカン、3
、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メトキシ]-
3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、
3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[3.
1.0]ヘキシ-3-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス
[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル]-3-エチル-1
、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-
1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキ
シ-2-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサ
ビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル]-3-エチル-1、5、7、1
1-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5、 7、
11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-3-イル)
メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(7-オキサビシクロ[4
.1.0]ヘプト-3-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジ
エチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[4.1.
0]ヘプト-2-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(
7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-2-イル)メチル]-3-エチル-1、5
、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、
5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-
3-イルスピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3
.1.0]ヘキシ-3-イル)メチル]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキ
サスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオ
キサ-9-[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イルスピロ [5.
5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-
イル)エチル]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウ
ンデカン、3、9-ビス[(7-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)
-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、
3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[3.
1.0]ヘキシ-3-イル)スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(7-オ
キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)-3-エチル-1、5、7、11-テ
トラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、 5、7、11-
テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)スピ
ロ[5.5]ウンデカン、2、4、7、9、11、14-ヘキサオキサスピロ[
ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-3、3´ビシクロ[4.1. 0]ヘプタン]
、8、10、13-トリオキサスピロ[1、3-ジオキサン-2、3´-ビシクロ[
4.1.0]ヘプタン]、5、12-ジメチル-2、4、7、 9、11、14-ヘ
キサオキサスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-3、3´ビシクロ[4.
1.0]ヘプタン]、4、5、5、11-テトラメチル-8、10、13-トリオ
キサスピロ[1、3-ジオキサン-2、3´-ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]
、及び5、5-ジメチル-8、10、13-トリオキサスピロ [1、3-ジオキ
サン-2、3´-ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]を含む。
【0102】 上記リストの新規化合物の化学構造は次の通りである:
【化18】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ-3-イル)メトキシ]スピロ[5.5]ウンデカン
【0103】
【化19】 3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メトキシ]
-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
【0104】
【化20】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ-2-イル)メトキシ]スピロ[5.5]ウンデカン
【0105】
【化21】 3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メトキシ]
-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
【0106】
【化22】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ-3-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、
【0107】
【化23】 3、9-ビス[(7-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)-3-エチル
-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
【0108】
【化24】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、
【0109】
【化25】 3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル]-
3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
【0110】
【化26】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[
4.1.0]ヘプト-3-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、
【0111】
【化27】 3、9-ビス[(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-3-イル)メチル]-
3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
【0112】
【化28】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[
4.1.0]ヘプト-2-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、
【0113】
【化29】 3、9-ビス[(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-2-イル)メチル]-
3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
【0114】
【化30】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ-3-イル)スピロ[5.5]ウンデカン
【0115】
【化31】 3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)-3-エチル
-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
【0116】
【化32】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[
3.1.0]ヘキシ-2-イル)スピロ[5.5]ウンデカン
【0117】
【化33】 3、9-ビス(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)-3-エチル-
1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
【0118】
【化34】 3、9-ビス(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-3-イル)-3-エチル-
1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
【0119】
【化35】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-(7-オキサビシクロ
[4.1.0]ヘプト-3-イル)スピロ[5.5]ウンデカン
【0120】
【化36】 3、9-ビス(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-2-イル)-3-エチル-
1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
【0121】
【化37】 3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-(7-オキサビシクロ [
4.1.0]ヘプト-2-イル)スピロ[5.5]ウンデカン
【0122】
【化38】 2、4、7、9、11、14-ヘキサオキサスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘ
プタン-3、3´ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]
【0123】
【化39】 8、10、13-トリオキサスピロ[1、3-ジオキサン-2、3´-ビシクロ [
4.1.0]ヘプタン]
【0124】
【化40】 5、12-ジメチル-2、4、7、9、11、14-ヘキサオキサスピロ[ビシク
ロ[4.1.0]ヘプタン-3、3´ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]
【0125】
【化41】 4、5、5、11-テトラメチル-8、10、13-トリオキサスピロ[1、3-ジ
オキサン-2、3´-ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]
【0126】
【化42】 5、5-ジメチル-8、10、13-トリオキサスピロ[1、3-ジオキサン-2、
3´-ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]
【0127】 式(1)のSOCsは、開環反応時に膨脹して、本発明の重合性組成物の収縮
を低減させるのに特に適する。式(1)のSOCsは、テトラオキサスピロウン
デカン(TOSUs)が望ましく、それは酸素原子を中心の炭素に結合させた2
つの6員環を有するSOCsである。
【0128】 そのSOCsは、p-トルエンスルホン酸のような有機酸の触媒量の共存下で
トルエン又はキシレンのような芳香族炭化水素溶媒を使用してテトラエチルオル
トカ−ボネ−ト又はテトラメチルオルトカ−ボネ−トのようなテトラアルキルオ
ルトカ−ボネ−トのトランスエルテル化によって製造できる。その反応は、アル
コ−ルの除去によって完了に向かい、蒸留又はクロマトグラフィ−及び/又は再
結晶によって精製される。スピロオルトカ−ボネ−ト化合物は、チオホスゲン化
及び有機スズ中間体を含む他の反応によっても製造できる(R.K.Sadhi
r & R.M.Luck,Expanding Monomers:Synt
hesis,Characterization and Applicati
ons,CRC Press,Boca Rston,Florida(199
2)参照)。
【0129】 次の実施例、実施例1−14は、本発明の重合性組成物の製造に使用される種
々のスピロオルトカ−ボネ−トの製造法を説明するためのものである。それらの
実施例は、説明のためであって限定を意味するものではないと解釈すべきである
。特に断らない限り、全ての部及びパ−セントは重量であって、全ての分子量は
重量平均分子量である。実施例11−14は本発明のある新規のスピロオルトカ
−ボネ−トの製造方法を説明する。
【0130】
【実施例】
実施例1: トランス/トランス-2、3、8、9-ジ(トリメチレン)-1、5、7、11-テ
トラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(DTM3
【0131】 このスピロオルトカ−ボネ−トの製造に使用される合成反応の順序は次の合成
計画に示す。
【0132】シス-及びトランス-2-ヒドロキシシクロペンタンメタノ−ル・ジアセテ−ト シクロペンタンをプリンス(Prins)反応を経てシス:トランスのジアセ
テ−ト誘導体の異性混合体(1:19)に転化させる。シクロペンテン(68g
,1.0モル)、37%水性ホルムアルデヒドの100mL(68g,1.0モ
ル)、及び氷酢酸(200mL)を混合し、その混合体を0℃に冷却した。次に
濃硫酸(15mL)を1時間かけて滴下し、その混合体を室温で18時間攪拌し
た。相分離をさせて、水性相を捨てた。その黄褐色の有機相を10%水性重炭酸
ナトリウム50mL,20%水性重炭酸ナトリウム50mL,蒸留水50mL、
及び水性塩化ナトリウム50mLで洗浄した。その有機相をエ−テルに取上げ、
無水硫酸マグネシウムの上で乾燥し、ろ過し、そのろ液を蒸発させて黒い液体を
得た。その粗生成物をらせん状のチタン線を備えた50cmの真空ジャケット塔
を通して減圧下で蒸留して、シス-及びトランス-2-ヒドロキシシクロペンタン
メタノ−ル・ジアセテ−ト(4.8mmHgでの沸点91−93℃)1:19混
合体100g(55%収率)を得た。
【0133】シス-及びトランス-2-ヒドロキシシクロペンタンメタノ−ル メタノ−ル中にナトリウムメトキシドを使用したジアセテ−トのトランスエス
テル化により異性ジオ−ル混合体を遊離した。その異性ジオ−ル混合体(103
g,0.5モル)を500mLのメタノ−ルに溶解させ、その混合体を1〜2g
のナトリウムで弱アルカリ性にした。その色が淡黄色に変った、酢酸メチルの強
い臭いが明白だった。次に酢酸メチルとメタノ−ルの混合体を分別蒸留器を使用
して大気圧下57〜70℃の範囲内で留去した。粘性残留物を数mLの酢酸で中
和した。ホルムアルデヒドの強い臭いをもつ少前留分を最初に水ポンプの圧力で
蒸留により除去し、ジオ−ル混合体を減圧下で最終的に蒸留して生成物を得た(
43g,96%収率、沸点100〜118℃)。
【0134】トランス-2-ヒドロキシシクロペンタンメタノ−ル そのジオ−ル混合体を無水硫酸第一銅及びドライアセトンで処理してシス-異
性体をアセトニドに選択的に転化させた。微粒物質をろ過で除去し、そのろ液を
蒸留し、最初の分別(26−28℃;1mmHg)でアセトニドをその後トラン
ス-ジオ−ル(96−99℃);1mmHg,121−125℃;6mmHg,
137−140℃;13mmHg)を単離した。そのアセトニドは加水分解によ
りシス-ジオ−ルに転化できる。
【0135】トランス/トランス-2、3、8、9-ジ(トリメチレン)-1、5、7、11-
テトラオキソスピロ[5.5]ウンデカン トランス-ジオ−ル(30.6g,0.264モル)及びo-キシレン(250
mL)をディ−ン−スタ−ク・トラップ及び還流冷却器を備えた火炎乾燥フラス
コに添加した。その反応混合体を水の共沸除去で1.5時間かけて再還流した。
室温への冷却の際に混合物は濁った。その反応混合体に乾燥p-トルエンスルホ
ン酸(PTSA)(0.7g)及びテトラエチルオルトカ−ボネ−ト6(216
.2g、97%,0.132モル)を添加した、それは続いて透明になり始めた
。その反応を再加熱し、26.5mLエタノ−ルを最初の時間内に収集した。そ
の反応を108℃に一晩維持した。130〜137℃で2時間加熱後、さらに1
.8mLのエタノ−ルを収集した(収集及び除去された全エタノ−ルは28.3
mL,31mL理論値)。室温へ冷却後、PTSAをトリエチルアミン(0.7
〜0.8mL)中和した(-pH7)。o-キシレンは、66−70℃で水アスピ
レ−タを使用し、次に室温で機械ポンプを使用して回転蒸発により除去した。残
油(40.7g)を700mLのヘキサンで攪拌し、60℃に暖めて均一溶液を
得た。マグネゾル30/40(10g)及び無水MgSO4(10g)の添加後
、加熱を60℃で20分間継続した。その混合体を真空中で2回、1度はホット
、1度は室温で少量の塩化メチレンを使用してろ過し、その油を溶液に保った。
水アスピレ−タを使用し室温で回転蒸発により、次に60−70℃で機械ポンプ
を使用して溶媒を除去した。
【0136】 残油(31.1gの29.2)を50mLの洋なし状のフラスコに移した。そ
の油は短路蒸留装置を使用し真空下で蒸留して油固体分9.6gを得た。主化合
物(135−153℃;0.20−0.55mmHg)は、145−149℃;
0.20−0.35mmHgで容易に結晶化することが認められた。分析試料を
得るために、ドライアセトン(3.33g)から油固体分の3.33gが再結晶
して7の0.21gを得た。結晶をろ過し、室温、真空中で乾燥した。DSC
180.1℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ4.0〜4.4 (
m,4H),3.6〜3.9(m,2H),1.5〜2.(m,12H),1.
1〜1.2(m,2H);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ16.46
,78.56,77.29,68.57,67.70,40.94,40.82
,27.88,27.83,21.85,21.76,19.22,187.9
9;IR(光音響)2960,2914,2875,1397,1324,12
43,1213,1197,1116,1073,1001,951cm-1.C 13204の分析計算:C,64,988;H,8.39。実測:C,64.1
8;H,8.68。
【0137】 実施例2: トランス/トランス-2、3、8、9-ジ(トリメチレン)-1、5、7、11-テ
トラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(DTM4
【0138】 このスピロオルトカ−ボネ−トは、添付合成計画に要約した調製反応の順序に
よって合成された。
【0139】4、5-テトラメチレン-1、3-ジオキサン このジオキサンは、報告した方法によりジクロヘキサンとホルムアルデヒドの
プリンス反応によって製造された。2Lの3首フラスコ中で1200mLの水性
ホルムアルデヒド(37%)と80mLの濃硫酸からなる攪拌溶液に408mL
(4モル)のシクロヘキサンを全て直ちに添加した。その反応フラスコに温度計
と還流冷却器を装着した。その混合体を連続攪拌し、加熱して14〜16時間 還流(〜70℃)した。その混合体を室温に冷却後、それを大きな分液漏斗に移
して、有機相及び水性相を分離させた。水性相(底部)は流出させ、取って置い
た。有機相には等体積の無水ジエチルエ−テルを添加した。その混合体を次の水
溶液の200mLアリコ−トで順次洗浄した:10wt%NaHCO3,10w
t%NaHSO3,脱イオン水及び食塩水(飽和NaCl)。各洗浄後、水性相
を分離させ、流出させ、先に取って置いた最初の水性相と混合した。(注:洗浄
方法:3〜5分間激しく振とう;圧力の形成を防止するために分液漏斗をしばし
ばガス抜き)。洗浄した有機相は次にMgSO4上で乾燥し、ひだ付き紙を通し
てろ過し、回転蒸発器で濃縮して残留溶媒を除去した。その粗ジオキサンは次に
減圧下(水アスピレ−タ、15〜35mm)で氷水ジャケット冷却器及びメス容
器を備えたVigreux塔又はClaisonヘッドを通して蒸留した。89
〜104℃(ヘッド温度)での留分を収集した(予想収率:60〜80%,34
0〜454g;実際の収率は300g以下)。注:元の水性相及び水洗浄物はエ
−テルで抽出でき、水性相に分配された全ての生成物は再生される。その抽出物
は次に元の有機層のように、同じ系列の洗浄、乾燥、ろ過、及び濃縮を受ける。
【0140】3,4-テトラメチレン-2オキサ-1、5-ペンタンジオ−ルジアセトン ジアセテ−トは確立されているアセチル化法によって製造した。500mLの
三角フラスコ中の156.1gの磁気攪拌4.5-テトラメチレン-1、3-ジオ
キサンに156.1gの無水酢酸と1gの濃硫酸からなるアセチル化用混合体を
迅速に添加した。水色から淡青色、暗青緑色そして最終的には暗褐色になった。
その反応混合体は次に4gの酢酸ナトリウムで中和し(色はわら色になった)、
ひだ付きろ紙を通して500mLの丸底蒸留ポットにろ過した。過剰の無水酢酸
は水アスピレ−タ真空(ヘッド温度60〜76℃、ポット温度74〜131℃、
40mm)を用いて留去した。Claisonヘッド又は6インチVigreu
x塔を介した機械ポンプ真空を使用して蒸留を続けた。プレカットのレ−キ(ポ
ット72〜115℃,ヘッド32〜75℃,0.35〜0.20mmHg)後、
そのアセテ−ト留分(ポット128〜155℃,ヘッド100〜130℃,0.
45mmHg)を収集した。収率は196.6gであった。
【0141】トランス-2-ヒドロキシメチル-1-シクロヘキサノ−ル ジオ−ルはジアセテ−トからトランスエステル化によって製造した。そのジア
セテ−トは1Lの三角フラス中の500mLのメタノ−ルに溶解させた。磁気攪
拌混合体に小片の1.2gの金属ナトリウムをゆっくり添加した。その混合体は
酢酸メチルの臭いをもった淡黄色であった。全てのナトリウムが反応するまで攪
拌を続けた。その混合体は1Lの丸底フラスコに移して、酢酸メチル/メタノ−
ル成分を大気圧下で(ポット62〜115℃,ヘッド55〜75℃)留去した。
冷却時に、その反応混合体を2〜3mLの酢酸で中和した。水アスピレ−タ真空
に切替え後、その混合体は4プレ−トのOldershawカラムを通して蒸留
した。ホルムアルデヒドの臭いをもつプレカットを除去した(ポット32〜14
2℃,ヘッド22〜50℃、〜40mmHg)。若干冷却後、機械ポンプ真空を
使用して蒸留を続けて、ジオ−ル留分を収集した(ポット134〜137℃,ヘ
ッド81〜110℃、135〜0.4mmHg)。収率は99gであった。
【0142】ジブチルスズトランス-2-ヒドロキシメチル-1-クロロヘキサノ−ル付加物 ジブチル中間体は文献に報告されている合成法により製造した。ジオ−ル(8
0.4g,0.61モル)を1Lのトルエンに溶解し、機械攪拌機、温度計、延
長アダプタを備えたディ−ン・スタ−ク・トラップ及び還流冷却器を装着した3
Lフラスコに移した。その混合体に153.8g、98%純度のジ-n-ブチルス
ズオキシド、(Bu)2SnOを添加した。次にその混合体を加熱し反応水の共
沸除去のために還流した。最初に、かなりの発泡が生じた、スタ−ク・トラップ
中への流出を防止するよう注意した。水の最終痕跡を還流(4〜5時間)で徐々
に除去した後;収集した水の合計は〜11mLであった。その混合体(深オレン
ジ-褐色)を室温に冷却した。
【0143】トランス/トランス-2、3、8、9-ジ(トリメチレン)-1、5、7、11-
テトラオキソスピロ[5.5]ウンデカン ジブチルスズ中間体を含有する反応フラスコに添加漏斗及びコ−ルドフィンガ
−冷却器を装着した。その攪拌混合体に2時間かけて38〜39mLのCS2
滴下した。添加完了後、反応フラスコに温度計及び還流冷却器を装着して、約2
1時間還流下加熱した(105〜110℃)。室温に冷却後、トルエン過剰のC
2を水アスピレ−タを備えた回転蒸発器、次に機械ポンプを使用してストリッ
プオフした。そのストリップド残留物を次に減圧下で蒸留した。小プレカットの
除去後、主生成物留分を収集した(ポット187〜220℃,ヘッド170〜2
05℃、0.125〜0.1mmHg)。粗生成物のきれいな無色の油の収率は
83.65gであった。蒸留生成物はヘキサン(1g/mL)から2回再結晶さ
せて最終生成物を得た。DSC 86.6℃;1H NMR(300MHz,C
DCl3)δ3.2〜4.0(m,6H),1.8〜2.0(m,10H), 1
.45〜1.6(m,1H),1.2〜1.45(m,6H),0.8〜1.0
(m,1H);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ115.08,76.
32,76.26,75.34,75.22,67.52,66.63,66.
52,39.70,39.65,39.58,31.16,31.08.25.
55,25,50,25.47,24.92,24.40,24.36,24.
26,24.21;IR(光音響)2952,2933,2867,1246,
1217,1163,1108,1033,927cm-1.C15244の分析
計算;C,67.14;H,9.01。実測C,66.7;H,8.98。
【0144】 実施例3 トランス/トランス-2、3、8、9-ジ(トリメチレン)-1、5、7、11-テ
トラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(DTM4
【0145】 (別法) 主題のスピロオルトカ−ボネ−トもトランス-ヒドロキシメチル-1-シクロヘ
キサンから次の合成計画に要約され、かつ報告された方法に基づいて次の方法に
したがって製造された。
【0146】 1Lの丸底フラスコに65.7g(0.505モル)のジオ−ルと500mL
のトルエンを装入し、ディ−ン・スタ−ク・トラップ、還流冷却器、及び温度計
を装着した。そのジオ−ル/トルエン混合体を窒素下、磁気攪拌しながら還流下
1.5時間加熱して、全ての共沸除去し、室温に冷却させた。ディ−ン・スタ−
ク・トラップに収集された全てのトルエン/水を除去した。p-トルエンスルホ
ン酸(PTSA,0.1g)及びテトラエチルオルトカ−ボネ−ト(TEOC)
(42.7g,0.222モル)をその反応フラスコに添加して、その混合体を
窒素下徐々に暖めて、エタノ−ル副生物を留去した。蒸留温度が110℃に達し
たとき、蒸留装置を離し、反応混合体を窒素下一晩(〜16−18時間)再還流
した。室温に冷却後、その混合体をトリエチルアミン(1.5〜2.0mL)で
中和し、トルエンを水アスピレ−タ圧力下で留去した。室温に冷却後、その混合
体を500mLのヘキサンに取上げ、無水MgSO4:マグネゾルが1:1の3
g混合体で15〜30分間攪拌により乾燥した。その混合体をろ過し、減圧下で
低沸点不純物を除去し、その生成物を簡単な蒸留で高真空下分離して、48.5
g(81.5%)の油(0.25mmHgでの沸点=140〜143℃)が生じ
た。その油を〜30mLのヘキサンから再結晶させて28.2g(47.4%)
の固体スピロトルトカ−ボネ−ト3、(DSCによる融点=86.6℃)を与え
た。油及び固体の収率はTEOCの0.222モルから予想されるSOCの理論
量に基づいている。
【0147】 実施例4 トランス/トランス-2、3、8、9-ジ(トリメチレン)-1、5、7、11-テ
トラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(DHM)
【0148】 このスピロオルトカ−ボネ−トの製造に使用される合成反応の順序は次の合成
計画に示す。
【0149】2-カルボエトキシシクロオクタノン ケト-エステルは、シクロオクタノン(1ジエチルカ−ボネ−ト使用)の水素
化ナトリウム誘導アシル化によって製造した。1Lの丸底フラスコにNaH(鉱
物油に60%分散、17.0g,708ミリモル)を装入した。そのNaHをト
ルエン(200mL)の3部で洗浄し、そのフラスコにジエチルカ−ボネ−ト)
36mL,207ミリモル)を装入し、その反応混合体を80℃に暖めた。トル
エン(50mL)中にシクロオクタノン(18.76g,149.9ミリモル)
の溶液を1時間掛けて滴下した。シクロオクタノンの添加後、温度を80℃に1
.5時間維持した。室温への冷却時に、氷酢酸(30mL)を滴下し、続いて氷
水(200mL)を滴下した。その反応混合体を全ての固体が溶液になるまで(
追加の水が必要)攪拌した。相を分離し、水性相をトルエン(3x100mL)
で抽出した。有機相はMgSO4上で乾燥し、真空中でろ過及び蒸発して油を得
た。精製は高真空蒸留(91〜93℃,0.5〜0.6mmHg)により行って
、20.8g、6の71%を生成した;IR(生)2950,2870,174
5,1710,1640,1617,1468,1382,1330,1250
,1230,1185,1100cm-1,;1H NMR(300MHz,CD
Cl3)δ(ケト-エノ−ル・ミックス)1.23(t),1.29(t),1.
33〜1.58(m),1.62〜1.76(m),1.85〜1.95(m)
,2.32〜2.68(m),3.5〜3.6(m),4.1〜4.25(m)
,12.6(s,エノ−ルH)。
【0150】2-カルボエトキシシクロオクタノ−ル ヒドロキシ-エステルはナトリウムボロヒドリドでケト-エステルの還元によっ
て製造した。100mLの丸底フラスコにケト-エステル(5.0g,25.3
ミリモル)とエタノノ−ル(50mL)を装入した。その反応混合体を攪拌し、
NaBH4((1.0g,26.7ミリモル)を徐々に添加した。その反応混合
体を室温で1時間攪拌し、TLC(5:1ヘキサン:エチルアセテ−ト)で監視
した。過剰のNaBH4は、気泡が発生しないでpHが〜7になるまで酢酸を慎
重に添加することにより急冷した。反応混合体はEtOAc(250mL)に注
入し、水(1x50mL)、続いて食塩水(1x50mL)で洗浄した。有機相
はMgSO4上で乾燥し、真空中でろ過及び蒸発した。残りの油は溶媒の最終痕
跡を除去するために高真空にかけた。粗油(4.6g)をさらに精製することな
く次の工程にとって置いた。粗IRの示した反応は成功だった。1H NMR (
300MHz,CDCl3)δ(t,3H),1.40〜2.50(m,12H
),2.7(m,1H),2.8(m,1H),3.87(m,1H),4.2
(q,2H)。
【0151】トランス-2-ヒドロキシメチルシクロオクタノ−ル ジオ−ルは、リチウムアルミニウムヒドリドでヒドロキシ-エステルの還元に
よって製造した。500mLの丸底フラスコにヒドロキシ-エステル(4.6 g
,23ミリモル)とジエチルエタノ−ル(150mL)を装入し、窒素でブラン
ケットした。その混合体をドライアイス/イソプロパノ−ル浴を使用して-78
℃に冷却した。その冷却溶液にリチウムアルミニウムヒドリド(1.0g)をゆ
っくり添加した。その反応は室温に暖めて一晩攪拌した。過剰のLiAlH4
最初にEtOAc(10mL),続いてロシェツ塩(10mL)の飽和溶液で急
冷した。注意:その急冷は発泡流出を回避するためにゆっくり行う必要がある。
その反応混合体は酢酸エチル(150〜200mL)を含有する別の漏斗に注入
した。相を分離し、有機相は水(1x25mL),食塩水(1x25mL)で洗
浄した。有機相はMgSO4上で乾燥し、真空中でろ過及び蒸発して無色の油を
生成した。高真空蒸留(99〜101℃,0.2mmHg)はジオ−ルの72%
を生成した。IR(生)3320,2910,2850,1468,1446,
1034cm-1,;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.25〜1.
95(m,13H),2.9(s,2H),3.7(m,2H),4.1(m,
1H);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ22.08,23.74,2
5.45,27.31,27.42,32.66,41.65,67.61,7
3.18。C9182の分析計算;C,68,31;H,11.46。実測:C
,68.84;H,11.91。
【0152】トランス/トランス-2、3、8、9-ジ(トリメチレン)-1、57、11-テト ラオキサスピロ[5.5]ウンデカン スピロオルトカ−ボネ−トはジブチルスズ/ジオ−ル付加物の二硫化炭素との
反応によって製造した。窒素でブランケットした250mLの丸底フラスコにC 8 -ジオ−ル4(5.1g,31.6ミリモル)、トルエン(100mL),及び
ジブチルスズオキシド(7.9g,31.7ミリモル)を装入した。その反応混
合物を徐々に暖め、ディ−ン・スタ−クトラップを使用して還流して、水を収集
した。水の共沸除去を一晩続けた。その反応混合体室温、次に0℃に冷却した。
その反応混合体に二硫化炭素(1.9mL,31.6mミリモル)を注射器を使
用して滴下した。二硫化炭素の完全添加時に、その反応混合体を室温に暖め、続
いて穏やかに加熱することにより還流した。還流を一晩続けた。その反応混合体
を室温に冷却した。真空中でトルエンを除去し、残留油を3.0cm IDカラ
ムを使用のフラッシュカラムクロマトグラフィ−によって精製した。ヘキサン(
500mL+)を使用してそのカラムを充填し、若干の画分を収集した。そのヘ
キサンに溶離剤として10:1のヘキサン;EtOAAc(1L)を続けた。留
分を真空中で蒸発させ透明油4.8gを生成した、それを9mLのヘキサンに取
リ上げ、冷蔵庫に入れたままにして再結晶させた。6の8gが単離された(融点
103〜105℃),4gの油が回収された(Rf2:1ヘキサン:EtOAc
;0.59);IR(生)2930,1471,1452,1231,1214
,1161,1130.1058,995cm-1,;1H NMR(300MHz
,CDCl3)δ1.2〜2.2(m,13H),3.5〜3.7(m,1 H)
,4.0〜4.15(m,1H),4.2〜4.4(m,1H);13C NMR
(75MHz,CDCl3)δ22.59,23.15,24.93,2 5.0
0,25.81,26.03,26.47,26.68,28.25,28.4
6,29.13,29.29,36.24,36.55,68.88,69.2
4,73.99,74.76,119.59。C19324の分析計算;C,7
0.33;H,9.94。実測:C,70.06;H,10.14。C8-SOC
6のDSCの検査は2つの融点のある可能性を示す。研究は、相違が単に8員環
の配座に置ける差であるかどうかを決定するために行った。C8-SOCをDSC
上で〜150℃に加熱した、それは第1の融点の上約25℃である。その化合物
を冷却し、次に250℃に加熱した。第2の実験では第1の融点は現れなかった
、それは、第1のピ−クが異なる配座異性体であったという推測をサポ−トする
。再冷却時に、その化合物は400℃に加熱された。1つの融点のみがあること
注目される。この研究は異なる配座異性体を確認できないが、理論を支持する。
【0153】 実施例5 2、8-ジメチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカ
ン(DM)
【0154】 このジメチルスピロオルトカ−ボネ−トの製造に使用される合成反応の順序は
次の合成計画に示す。
【0155】 還流冷却器、ディ−ン・スタ−ク・トラップ、磁気攪拌棒及び温度計を装着し
た500mLの3首丸底フラスコに窒素雰囲気下で1、3-ブタンジオ−ル(2
0mL,99%,0.2208モル)及び350mLのトルエンを入れた。その
混合体を還流し、2時間維持して、全ての水分を共沸除去した。その混合体を室
温に冷却し、次に触媒量のp-トルエンスルホン(PTSA,0.35g)を添
加した。得られた混合体を溶液が透明に変わるまで室温で攪拌させた。この溶液
に、テトラエチルオルトカ−ボネ−ト(TEOC,99.5%,21.3g,0
.1104モル)を添加し、その反応混合体を還流させた。ディ−ン・スタ−ク
・トラップに収集された共沸混合体を塩水に注入して、EtOHが発生したかを
決定した。合計24.5mL(理論的には25.9mL)のEtOHが収集され
た。TLC分析(シリカゲル、60%EtOAc/ヘキサン)は、出発のジオ−
ルが完全に消費され、新しい主スポット(Rf0.59)が生成物の形成を示し
たことを示した。その反応混合体を次に、溶液がpH8〜9になるように2.5
mLのトリエチルアミンで急冷した。その混合体を回転アスピレ−タを使用して
濃縮し、真空下で乾燥して21.2gの油(pH〜7)を与えた。その粗材料を
Vigreaux蒸留ヘッドに通す蒸留によって精製(1:1比)し、必要な 2、8-ジメチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
2(DM)を無色の油(74〜75℃/0.3mmHg)として収率84.2%
(合計17.6gの油、その1.0gの白色固体が分離した)で収集された。G
C(150℃,5分、225℃まで20℃/分)分析は、これらの材料は3つの
ジアステレオ異性体(油:98.2%純度、20.6%ジアステレオ異性体1,
60.3%ジアステレオ異性体2,及び17.3%ジアステレオ異性体3;固体
97.8%純度、50.7%ジアステレオ異性体1,20.9%ジアステレオ異
性体2,及び26.2%ジアステレオ異性体3を示した。1H NMR(300M
Hz,CDCl3)δ1.18〜1.21(q,6H),1.42〜1.49,
1.60〜1.70,(2d,4H),3.898〜3.92,(m,4H),
4.16〜4.28(m,2H);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ2
1.02,21.22,31.23,61.24,61.36,62.18,6
2.30,67.57,67.66,68.50,68.69,114.55;
IR(生)(cm-1)2960,2920,2880,1230,1150,1
135,1080,1010,870。
【0156】 実施例6 2、8-ジトリフルオロメチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.
5]ウンデカン(DTFM)
【0157】 このスピロオルトカ−ボネ−トの製造に使用される合成反応の順序は次の合成
計画に示す。
【0158】 還流冷却器、ディ−ン・スタ−ク・トラップ、磁気攪拌棒及び温度計を装着し
た1000mLの3首丸底フラスコに窒素雰囲気下で36.8g(99%,0.
2モル)の1、1、1-トリフルオロアセトアセテ−ト及び400mLの無水エ
チルエ−テル(3モレキュラ−シ−ブ上で乾燥)を入れた。その混合体を0℃に
冷却して、ポット温度が2〜3℃に維持されるように数部を1時間かけて8.1
gのナトリウムボロヒドリド(98%、0.21モル)を添加した。その反応混
合体をゆっくり5℃にさせて、さらに1時間攪拌した。冷浴を取りはづして反応
混合体を室温で一晩攪拌した。その反応混合体を10℃に冷却し、10%水性塩
酸溶液200mLの徐々の添加により中和した。得られた混合体をろ過し、有機
相を分離した。水性相はエチルエ−テル(3x75mL)で抽出した。有機相は
混合し、無水炭酸カリウム上を渦巻かせ、無水の硫酸マグネシウム上で乾燥させ
、減圧下で濃縮して33.4g(90%)の油を生成した。その粗材料をさらに
精製することなく後続の反応に備えた。IR(生)(cm-1)3460,299
5,2950,1730,1370,1280,1170,1130,1045
,1020,950,880。
【0159】2、4-ジヒドロキ-1、1、1-トリフルオロブタン 添加漏斗、温度計、及び機械攪拌機を備えた500mLの3首丸底フラスコに
無水エチルエ−テル100mLに懸濁したリチウムアルミニウムヒドリド12g
(95%、0.3モル)を入れた。その混合体を0℃に冷却して、反応温度を0
〜5℃に維持し、エチルエテル100mLに33.4gのエチル3-ヒドロキシ-
4、4、4-トリフルオロブチレ−トの溶液を4時間かけて滴下した。添加漏斗
を還流冷却器に代えて、得られた混合体を攪拌しながら一晩室温に放置した。そ
の反応混合体を0〜5℃に冷却し、10%水性塩酸溶液の200mLに緩慢添加
で中和した。その反応混合体をろ過し、有機相を分離した。水性相はエチルエ−
テル(3.75mL)で抽出した。有機相は混合し、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥し、減圧下で濃縮して18.8gの油を生成した。その粗材料はVigre
uxカラムを通した蒸留により精製して、液体及び固体の混合体として16.5
g(57.3%)の生成物を与えた。ヘキサンから再結晶によるさらなる精製は
5.1gの液体と共に6.6gの結晶を与えた。融点(DSC)205.6℃;
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.20(s,1H),4.22〜
4.16(m,1H),3.94〜3.87(m,2H),2.55(s,1H
),2.10〜1.84(m,2H);13C NMR(75MHz,CDCl3
δ131.00〜119.00(q,J=1118.1Hz),69.80〜6
8.40(q,J=125.4Hz),59.55,31.09;IR(KBr
ペレット)(cm-1)3380,2980,2900,1435,1390,1
320,1280,1170,1135,1−50,C472の分析計算;C
,33.30;H,4.91;F,39.60,実測:C,33.25;H,4
.92;F,37.27。
【0160】2、8-ジトリフルオロメチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5. ]ウンデカン(DTFM3) 還流冷却器、ディ−ン・スタ−ク・トラップ、磁気攪拌棒及び温度計を装着し
た500mLの3首丸底フラスコに窒素雰囲気下で16g(0.111モル)の
2、4-ジヒドロキシ-1、1、1-トリフルオロブタン(2)及び400mLの
トルエンを入れた。その混合体を還流し、還流温度に2時間維持して、全ての水
分を共沸除去した。ディ−ン・スタ−ク・トラップに約100mL(5x20m
L)の共沸混合体が収集された。その混合体を室温にゆっくり放冷させ、触媒量
(0.3g)の無水パラ-トルエンスルホン酸(PTSA)を添加し、続いてテ
トラエチルオルトカ−ボネ−ト(TEOC)11.7mL(0.056mL)を
滴下した。得られた混合体は還流させて、反応中に生成したエタノ−を共沸除去
した。その共沸混合体を塩水で振とうして収集したエタノ−ルの量を決定した。
その反応は、GC(105℃で5分、225℃まで20℃/分で上昇、225℃
で5分)及び/又はTLC(シリカゲル、15%エ−テル/ヘキサン)によって
監視した。合計160mLの共沸混合体(12.6mLのエタノ−ル)を収集後
、その反応混合体をさらに2時間再還流し、次に102℃で一晩攪拌した。その
反応混合体を室温にゆっくり放冷させて、1mLのトリエチルアミンの添加によ
り中和した。得られた混合体は室温でさらに1/2時間攪拌し、無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、ろ過、そしてクロマトグラフィ−濃縮(シリカゲル、10〜
15%エチルエ−テル/ヘキサン)をして、構造が確認されなかった副生物を含
有するジアステレオマ−(GC-MS分析により結晶質の異性体としてマスフラ
グメンテ−ションの同一パタ−ンを示した)の混合体として液体の2部(それぞ
れ14%と14%の収率)と共に単一のジアステレオマ−(21%収率)として
透明な結晶を与えた。融点(DSC)122.4℃;1H NMR(結晶性単一ジ
アステレオマ−、300MHz,CDCl3)δ4.40〜4.10(m,6H
),2.18〜1.71(m,4H);13C NMR(結晶性単一ジアステレオ
マ−、300MHz,CDCl3)δ128.74〜117.56(q,J=1
108.5Hz),114.52,70.80〜69.44(q,J=136.
2Hz),61.21,22.16;IR(結晶性単一ジアステレオマ−、KB
rペレット)(cm-1)3010,2990,2930,1480,1440,
1410,1395,1330,1280,1270,1240,1185,1
145,1110,1085,1050,1010,C9104の分析計算;C
,36.50;H,3.40;F,38.49,実測:C,36.50;H,3
.45;F,36.09。
【0161】 実施例7 2、8-ジフェニル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデ
カン及び 2、10-ジフェニル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウン
デカン(DP) このスピロオルトカ−ボネ−トは次の合成計画に示した製造反応の順序に従っ
て合成された。
【0162】3-フェニル-2-オキサ-1、5-ペンタンジオ−ルジアセテ−ト ジアセテ−トは確立されているアセチル化法によって製造された。1Lの丸底
又は三角フラスコ中の磁気攪拌4-フェニル-1、3-ジオキサン200gに20
0g(1.95モル)の無水酢酸と1gの濃硫酸からなるアセチル化用混合体を
迅速に添加した。〜1/2時間持続する65〜70℃への迅速発熱が黄色から褐
色への変色を伴って観察された。室温で数時間攪拌後、その反応物を一晩放置し
た。その反応混合体を酢酸ナトリウムで中和し、500mLの丸底フラスコに移
し、過剰の無水酢酸は、水アスピレ−タ真空を使用して留去した。褐色の油状残
留物は機械ポンプ真空を使用して蒸留した、そして162〜163W℃/3mm
で沸騰する透明無色のジアセテ−ト2留分が311g(理論値の95%)の収率
で収集された。IR:1735,1365,1230,1120,1035,1
010,945,755,695cm-1
【0163】1−フェニル-1、3-プロパンジオ−ル ジオ−ルはジアセテ−トからトランスエステル化によって製造した。そのジア
セテ−ト(311g)は600mLのメタノ−ルに溶解させた。この磁界攪拌混
合体に小片の1.4gの金属ナトリウムをゆっくり添加した。全てのナトリウム
が添加されるまで攪拌を続けた。その混合体は酢酸メチルの臭いをもった淡黄色
であった。その混合体は1Lの丸底フラスコに移して、酢酸メチル/メタノ−ル
成分を大気圧下で(ポット62〜115℃,ヘッド温度57〜705℃)で留去
した。冷却時に、そのポット残留物を10mLの酢酸で中和した。中和生成物は
3体積の無水エ−テルに取上げ、無水硫酸及びマグネゾルで処理し、ろ過し、7
5℃までのロ−トベイプ(rotovap)上でストリップし、蒸留器ポットに
戻した。ホルムアルデヒドの臭いをもつプレカットを水アスピレ−タ真空で10
0℃まで除去した。残留物は機械ポンプ真空下で蒸留した、140〜160℃/
0.1mmで沸騰する留分を収集した。ジオ−ルの収率は165.9g(理論値
の90%)であった。その生成物は粘性で黄色の油であった、それはGC分析に
よる結果、本質的に1成分であった。
【0164】1−フェニル-1、3-プロパンジオ−ルジブチルスズ付加物 ジブチル中間体は文献に報告されている合成法により製造した。ジオ−ル3(
165.9g,1.09モル)を1Lのトルエンに溶解させ、機械攪拌機、温度
計、ディ−ン・スタ−ク・トラップ及び還流冷却器を装着した3首23Lフラス
コに移した。その攪拌混合体に277g、98%純度(1.09モル)のジ-n-
ブチルスズオキシドを添加した。次にその混合体を加熱し反応水の共沸除去のた
めに還流した。最初に、かなりの発泡が生じた、ディ−ンスタ−ク・トラップ中
への流出を防止するよう注意した。水の最終痕跡を還流で徐々に除去して、ジブ
チルスズ付加物の形成を完了した。合計19.6mLを理論値19mLから収集
した。
【0165】2、8-ジフェニル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカ
ン及び2、10-ジフェニル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]
ウンデカン 反応フラスコを室温に冷却し、添加漏斗及びコ−ルドフィンガ−冷却器(ドラ
イアイス、アセトン)を取り付けた。その攪拌混合体に二硫化炭素(75mL)
を滴下し徐熱して約1時間還流した(〜95℃)。コ−ルドフィンガ−を乾燥チ
ュ−ブを備えた水冷却器と取替え、還流をさらに3時間続けた。最終の還流温度
は100℃であった。その混合体を室温に放冷し、溶媒及び残留CS2を回転蒸
発器でストリップオフした。
【0166】 粘性油状残留物を沸騰ヘプタンで抽出した。冷却時にSOCの硬質微結晶が得
られた;しかし粘性油相も分離した。その抽出を数回繰り返してさらにSOCを
得たが、油相が常に存在した。最初の結晶クロップが最も純粋であった、ヘプタ
ンからの1つの再結晶後、白色硬質結晶性マス(融点109〜111℃)として
25gが得られた。この生成物を225℃でGCにより分析した結果、97+%
の1成分であることが解った、それは2,8-ジフェニル異性体であることが証
明された。各異性体の分析試料を得るために、9gの結晶性材料をヘプタン(9
0mL)中で30分間加熱した。限定された溶解度が認められた。室温に冷却後
、残留固体分を除去し、母液を結晶化皿に入れた。母液を室温で一晩蒸発させた
。白色結晶物質(0.4g)及び油状残留物(0.6g)が単離された。ヘプタ
ンから結晶が再結晶してロゼット型の結晶質白色固体が生成した。最初の再結晶
で単離された固体はヘプタンから数回の再結晶を受けて結晶質白色固体を生成し
た。
【0167】 2、8-ジフェニル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデ
カン:DSC128.8℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.3
〜7.5(m,10H),5.0(dd,2H),4.5〜4.6(m,2 H
),2.0〜2.2(m,2H),1.7〜1.8(m,2H);13C NMR
(75MHz,CDCl3)δ140.84,128.48,127.93,1
26.10,115.51,73.56,62.73,32.08;IR(光音
響)(cm-1)3090、3039,2962,2927,1495,1457
,1389,1307,1254,1213,1147,1089,1009,
861。C19204の分析計算;C,73.06;H,6.45;実測:C,
72.74;H,6.37。
【0168】 2、10-ジフェニル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウン
デカン(5b):DSC99.5℃;1H NMR(300MHz,CDCl3
δ7.26〜7.46(m,10H),5.36〜5.43(dd,1H),5
.01〜5.38(dd,1H),4.44〜4.54(m,1H),4.01
〜4.20(m,3H),1.97〜2.17.(m,2H),1.68〜1.
80(m,2H);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ140.75,1
40.56,128.48,128.29,127.99,127.74,12
6,00,125.80,115.46,74.28,73.66,61.68
,61.83,32.18,33.02;IR(光音響)(cm-1)3066,
3033,3017,2984,2927,1499,1452,1386,1
250,1201,1150,1078,1012,962。C19204の分
析計算;C,73.06;H,6.45;実測:C,73.19; H,6.3
3。
【0169】 実施例8 3、9-ジアセトキシメチル-3、9-ジメチル-1、5、7、11-テトラオキ
サスピロ[5.5]ウンデカン(DAMDE) このスピロオルトカ−ボネ−ト製造に使用された合成反応の順序は次の合成計
画に示す。
【0170】 主題のTOSUは、ピリジンの共存下で無水酢酸での処理による対応する出発
分子の3、9-ジエチル-3、9-ヒドロキシメチル-1、5、7、11-テトラオ
キサスピロ[5.5]ウンデカン(DEDHM1)の誘導化によって製造された
。250mLの丸底フラスコに3、9-ジエチル-3、9-ヒドロキシメチル-1、
5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(DEDHM) 1、5
.0g、0.018モル)及びピリジン(25mL)を窒素雰囲気下で入れた。
この溶液に無水酢酸(25.5mL,0.27mL)を添加した。得られた混合
体は室温で4時間攪拌し、その反応の進行をTLCで監視した。その反応混合体
は、次に回転蒸発器を使用し減圧下で濃縮して粘性油を与えた、それは冷蔵庫で
の一晩の放置により晶出した。これらの結晶はシクロヘキサンからの再結晶によ
りさらに精製された(粗生成物6.2gを還流するシクロヘキサン30mLに溶
解させて、室温にゆっくり放冷させた)。それらの結晶はろ過により収集し、シ
クロヘキサン(3x10mL)で洗浄し、真空乾燥した。所望の3、9-ジアセ
トキシメチル-3、9-ジメチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5
]ウンデカン(DAMDE2)を白色結晶として収率81%で得た。融点(DS
C)71.4℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.79(t,6
H),1.33(q,4H),2.02(s,6H),3.71(m,4H),
3.79(m,4H),4.14(s,4H);13C NMR(75MHz,C
DCl3)δ7.04,20.70,23.29,35.27,63.34.6
6.66,67.05,114.60,170.68;FTIR-PAS(cm- 1 )2975,2940,2920,2884,1463,1381,1364
,1259,1211,1187,1104,1076,1050,1024,
1000,969;C17288の分析計算;C,56.65;H, 7.65;
実測:C,56.89;H,7.94。
【0171】 実施例9 3、9-ジエチル-3、9-ジプロピオニルオキシメチル-5、7、11-テトラ
オキサスピロ[5.5]ウンデカン(DEDPM) このスピロオルトカ−ボネ−ト製造に使用された合成反応の順序は次の合成計
画に示す。
【0172】 主題のTOSUは、ピリジンの共存下で無水酢酸での処理による対応する出発
分子の3、9-ジエチル-3,9-ジエチル-3,9-ジヒドロキシメチル-1、5、
7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(DEDHM1)の誘導化
によって製造された。100mLの丸底フラスコに3、9-ジエチル-3、9-ヒ
ドロキシメチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(
DEDHM1、5.0g、0.018モル)及びピリジン(25mL)を窒素雰
囲気下で入れた。この溶液に無水プロピオン酸(34.8mL,0.27mL)
を添加した。得られた混合体は室温で4時間攪拌し、その反応の進行をTLCで
監視した。ピリジン及び全ての未反応無水プロピオン酸は、減圧下での蒸留によ
り除去した(注意:ポットの温度は蒸留中は40℃を越えてはならない)。その
粘性残留物は次に真空中で3時間乾燥した、それは室温での放冷時に結晶化した
。得られた結晶はシクロヘキサンからの再結晶によりさらに精製された(それら
の結晶はシクロヘキサン18mLに溶解させて、室温にゆっくり放冷させ、冷蔵
庫に一晩保持した)。白色の結晶はろ過により収集し、シクロヘキサン(3x1
0mL)で洗浄し、真空乾燥した。所望の3、9-ジエチル-3、9-ジプロピオ
ニルオキシメチル--1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカ
ン(DAMDE2)を白色結晶として収率81%で得た。融点(DSC)681
.1℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.81(t,6 H),
1.11(t,6H),1.35(q,4H),2.32(q,4H),3.7
3〜3.81(m,8H),4.15(s,4H);13C NMR(300MH
z,CDCl3)δ7.10,9.05,23.38,27.44,3 5.42
,63.20,66.74,67.10,114.66,174.06;FTI
R-PAS(cm-1)3543,3524,2957,2940,2913,2
883,2859,1738,1460,1382,1363,1262,12
23,1215,1190,1157.1121,1083,1070,100
9,991,957,936;C1932Oの分析計算;C,58.75;H,8
.30;実測:C,58.86;H,8.53。
【0173】 実施例10 3、9-ジアセトキシメチル-3、9-ジメチル-1、5、7、11-テトラオキ
サスピロ[5.5]ウンデカン(DAMDP) このスピロオルトカ−ボネ−ト製造に使用された合成反応の順序は次の合成計
画に示す。
【0174】 100mLの丸底フラスコに3、9-ヒドロキシメチル-3,9-ジフェニル-1
、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(CHMDP1、3
.8g、0.01モル)及びピリジン(23mL)を窒素雰囲気下で入れた(出
発のDHMDPはピリジンに完全に溶解しなかった)。この溶液に無水酢酸(1
4mL,0.15mL)を添加した、その混合体は攪拌時に透明溶液になった。
その反応混合体は室温で3時間攪拌し、その反応の進行をTLCで監視した(2
:3ヘキサン/EtOAc)。その反応混合体は、次に回転蒸発器を使用し減圧
下で濃縮して粘性油を与えた。その粗材料はカラムクロマトグラフィ−によって
さらに精製されて(シリカゲル、30〜50%ヘキサン/EtOAc;注:粗材
料は少量のシリカゲル(〜10g)上に吸収され、次に〜100gのシリカゲル
を充填したカラム(3.0cm内径)上に充填した)、4.0gの白色粘性油を
与えた、それはシクロヘキサンからの再結晶によりさらに精製された(その材料
は還流するシクロヘキサン30mLに溶解させて、室温への放冷時に粘着性の固
体を析出した)。その白色固体はろ過により収集し、真空乾燥して所望のDAM
DP2を82.6%(3.8g)で与えた。融点(DSC)31.0℃(広幅ピ
−ク);1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.95(s,6 H),
4.21(s,4H),4.29(d,2H),4.46(d,2H),4.5
9(s,4H),7.20〜7.39(m,10H);13C NMR(75MH
z,CDCl3)δ20.69,39.17,65.30,66.63,67.
09,114.25,125.73,128.68,127.48,138.4
1,170.51,;FTIR-PAS(cm-1)2937,1749,148
0,1460,1377,1255,1230,1172,1120 ,1024,964,774,709;C25288 分析計算;C,65.78
;H,6.18;実測:C,58.85;H,6.22。
【0175】 実施例11 5、5-ジエチル-19-オキサスピロ[1、3-ジオキサン-2、2'-1、3-ジ
オキサン-5´、4”-ビシクロ[4.1.0]ヘプタン](DECHE) (3,3-ジエチル-11、12-エポキシ-1、5、7、16-テトラオキサス
ピロ[5.2.5.2]ヘキサデカン) このエポキシスピロオルトカ−ボネ−ト製造に使用された合成反応の順序は次
の合成計画に示す。
【0176】5、5-ジエチル-1、3-ジオキサン-2-チオン(1) チオカ−ボネ−ト1は、Corey及びHopkinsによって開発されたチ
オカルボニル化の変法によって製造した。 機械攪拌器、及び添加漏斗を備えた3首丸底フラスコに2,2-ジエチル-1、
3-プロパンジオ−ル(15.86g、120ミリモル)、4-ジメチルアミノピ
リジン(DMAP,29.32g,240ミリモル)及び120mLのトルエン
を窒素雰囲気下で入れた。その混合体は室温で均一溶液になるまで攪拌した。そ
の混合体を0〜5℃に冷却し、次にトルエン90mLにチオホスゲン(9.43
mL,120ミリモル)の溶液を添加漏斗を通して90分かけて滴下した。これ
は、黄褐色のDMAP-チオホスゲン錯体の形成をもたらした。完全添加後、反
応混合体を0〜5℃で1時間攪拌し、室温にゆっくり暖めた。その反応混合体は
さらに1時間室温で攪拌し、沈殿したDMAP-HCl塩をろ過により除去し た
。ろ液は回転蒸発器を使用して減圧下で濃縮した。その粗材料は再結晶(その粗
材料は還流するエ−テルに溶解させて、室温への放冷して、ゆっくり蒸発させた
又は時に粘着性の固体を析出した)又はカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル
、2:1塩化メチレン/ヘキサン)により精製された。所望のチオカ−ボネ−ト
1は収率70%で白色結晶質として得られた。融点(DSC)64.4℃;1
NMR(300MHz,CDCl3)δ4.17(s,4H),1.51〜1.
43(q,4H,J=7.5Hz),0.92〜0.87(t,6H,J=7.
5Hz);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ189.53,76.08
,33.67,23.09,6.97;IR(KBrペレット)(cm-1)29
60,2920,1455,1395,1389,1290,1240,112
00,1180,1060,990,930,720。
【0177】3,3-ジブチル-2、4-ジオキサ-3-スタンナスピロ[5.5]ウンデセ-8-
ン(2) スズ付加物2及びDECH3は、Stansbury及びBaileyによっ
て開発された方法を使用して製造した。温度計、延長冷却器を備えた還流流冷却
器、ディ−ン・スタ−ク・トラップ及び還流冷却器を装着した3首丸底フラスコ
に、250mLトルエン中の2,2-シクロヘキサン-ジメタノ−ル(8.48g
,59.6ミリモル、エチルエ−テルから再結晶により精製)及びジブチルスズ
オキシド(98%、15.14,59.6ミリモル)の不均一混合体を入れた。
その混合体を還流したら透明溶液になった。その反応混合体は、遊離水をディ−
ン・スタ−ク・トラップに収集(共沸混合体の5x20mLを収集した)しなが
ら、3時間還流した。ディ−ン・スタ−ク・トラップを外して、反応混合体をさ
らに2時間還流し、窒素雰囲気下で室温にゆっくり冷却した。かく現場で生成さ
れた3,3-ジブチル-2、4-ジオキサ-3-スタンナスピ[5.5]ウンデセ-8
-セン(2)はさらに精製することなく後続の反応に回した。注:出発のジオ−
ル、2,2-シクロヘキセン-ジメタノ−ル(98%、ACROS)は、使用前に
精製を必要とする、さもないと、その反応は必要なスズ付加物の生成に失敗する
【0178】3,3-ジブチル-1、5、7、16-テトラオキサジスピロ[5.2.5.2]
ヘキサデセ-11-エン(DECH3) 3,3-ジブチル-2、4-ジオキサ-3-スタンナスピ[5.5]ウンデセ-8-
セン(2)上記溶液に、5,5-ジエチル-1、3-ジオキサン-2-チオン(1 0
.39g,59.6ミリモル)を数小部ずつ室温で20分かけて添加した。得ら
れた混合体は室温で24時間還流させた。その反応はTLCで監視した(2:3
ヘキサン/EtOAc)。その反応混合体は、次に減圧下で濃縮し、残留物をエ
チルエ−テルに取上げた(放置時に白色懸濁液を生成した)。エ−テル溶液はろ
過し、減圧下で濃縮して淡黄色の油となった。その粗材料はカラムクロマトグラ
フィ−(シリカゲル、10〜15%エチルエ−テル/ヘキサン)により精製され
た。必要な3,3-ジブチル-1、5、7、16-テトラオキサジスピロ[5.2
.5.2]ヘキサデセ-11-エン(DECH3)は、収率94%で無色の油とし
て得られた。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.68〜5.58(
m,2H),3.74〜3.68(4s,8H),2.08〜1.94(m,4
H),1.63〜1.56(t,2H,J=6.6Hz),1.46〜1.37
(q,4H,J=75Hz),0.84〜0.76(t,6H,J=75Hz)
13C NMR(75MHz,CDCl3)δ126.03,124.16,11
4.68,70.03,69.32,34.27,30.50,26.44,2
3,14,21.30,13.92,7.01;IR(生)(cm-1)3020
,2960,2880,1640,1450,1360,1250,1220,
1200,1185,1160,1105,1020,995,920,730
,655;C16264の分析計算;C,68.06%;H,9.28 %;実測
:C,68.20%;H,9.59%。
【0179】5、5-ジエチル-19-オキサジスピロ[1、3-ジオキサン-2、2'-1、3-ジ オキサン-5´、4”-[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン](DECHE4)
(3,3-ジエチル-11、12-エポキシ-1、5、7、16-テトラオキサスピ
ロ[5.2.5.2]ヘキサデカン)
【0180】 そのスピロオルトカ−ボネ−ト4は、このクラスの化合物の酸敏感性のために
Anderson及びVeysougluによって記載された2相エポシキ化法
を使用して製造された。丸底フラスコに3,3-ジブチル-1、5、7、16-テ
トラオキサジスピロ[5.2.5.2]ヘキサデセ-11-エン(DECH3、1
0.02g,35.4ミリモル)と350mLの塩化メチレンを入れた。この溶
液に重炭酸ナトリウムの0.5M水性溶液(110mL,pH〜8)を添加した
。得られた2相混合体は室温で激しく攪拌し、次にm-クロロペルベンゾイン酸
(57〜86%mCPBA,9.00g,〜35.77ミリモル)を数部に分け
て30分かけてゆっくり添加した。得られた混合体は室温で5時間攪拌し、その
反応の進行をTLC(シリカゲル、25%エ−テル/ヘキサン)で監視した。2
相を分離し、有機相は1N水性NaOH(2x100mL)と水(2x100m
L)で順次洗浄した。有機相は混合し、無水Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃
縮して純白でない固体を与えた。その粗材料は5mLの冷エ−テル(0℃で予備
冷却)で洗浄して、フラッシュクロマトグラフィ−(シリカゲル、15%エチル
エ−テル/ヘキサン)又はジエチルエ−テル/ヘキサンからの2回の再結晶によ
って(粗材料を還流エ−テルに溶解し、室温に放冷し、次にヘキサンをゆっくり
添加した)精製した。所望のDECHE4は90%の収率で白色固体として得ら
れた。融点(DSC)67.4℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ
3.70〜3.50(m,8H),3.16〜3.04(m,2H),2.08
〜1.92(m,2H),1.80〜1.60(m,2H),1.44〜1.1
8(m,6H),0.86〜0.70(m,6H);13C NMR(300MH
z,CDCl3,ジアステレオマ−の混合体)δ114.53〜53,71.5
6,69.45,69.33,68.98,51.57,50.07,34.3
0,31.43,29.41,29.29,23.21,23.09,22.7
9,19.86,13.95,7.07,7.00;IR(KBrペレット)(
cm-1)2970、1455、1365、1255、1225、1205、11
80、1110、1060、1020、1000、920、810、795、7
80、730;C16265;分析計算;C,64.41;H,8.78;実測
:C,68.86;H,8.93。
【0181】 BDDGE/PTHF(80/20)中に5重量%のDECHが80〜85℃
で20分加熱のよって溶解した。DECHを含有することによってDECH/B
DDGE/PTHF混合体が、EDMABとの又はそれを伴わない平行混合物に
おいてBDDGE/PTHF(80/20)単独よりも反応性である。5重量%
のDECHがビス(エポキシシクロペンチルエ−テル)(BECPE)にそれを
60℃に加熱することによって溶解した。その混合体はEDMABとの平行混合
物においてBECPE単独より反応性であった(誘導時間:35秒対56秒;ピ
−ク最高時間:77秒対128秒)。その混合体は、EDMABがないと反応性
が著しく低い(20分の照射で完了しない)。10重量%のDECHがBECP
Eにそれを80〜85℃に40間加熱することによって溶解した。この混合体は
上記混合体よりも反応性であった、それは5重量%のDECHを含有するのみで
あった。誘導時間は23秒であった。ピ−ク最高時間は47秒であった。EDM
ABを使用した。
【0182】 DECHEを作る合成計画を以下に示す:
【化43】
【0183】 実施例12 7、26-ジオキサスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-4、5´-1、
3-ジオキサン-2´、2”'-1、3-ジオキサン-5”、3´”-ビシクロ[4.
1.0]ヘプタン](DCHE) (5,6:16,17-ジエポキシ-1、10、12、21-テトラオキサスピ
ロ[5.2.2.5.2.2]ヘニコサン) このエポキシスピロオルトカ−ボネ−トの製造に使用された合成反応の順序は
次の合成計画に示す。
【0184】8、10、19、20-テトラオキサスピロ[5.2.2.5.2.2]ヘニコ
サ-2、14-ジエン(DCH2) 還流冷却器、ディ−ン・スタ−ク・トラップ、磁気攪拌棒及び温度計を装着し
た3首丸底フラスコに窒素雰囲気下で2、2-シクロヘキサン-ジメタノ−ル1(
15.78g,111ミリモル)と400mLのトルエンを入れた。その混合体
を還流し、還流温度に2時間維持して、全ての水分を共沸除去した。ディ−ン・
スタ−ク・トラップに約100mL(5x20mL)の共沸混合体が収集された
。その混合体を室温にゆっくり放冷させ、0.3gの無水パラ-トルエンスルホ
ン酸(PTSA)を添加し、続いてテトラエチルオルトカ−ボネ−ト(TEOC
、11.7mL(56mL)を滴下した。得られた混合体は還流させ、反応中に
生成したエタノ−を共沸除去した。その共沸混合体を塩水で振とうして収集した
エタノ−ルの量を決定した。その反応は、GC(105℃で5分、225℃まで
20℃/分で上昇、225℃で5分)及び/又はTLC(シリカゲル、15%エ
−テル/ヘキサン)によって監視した。合計160mLの共沸混合体(12.3
mLのエタノ−ル)を収集後、その反応混合体をさらに2時間還流し、次に10
2℃で一晩攪拌した。その反応混合体を室温にゆっくり放冷させて、1mLのト
リエチルアミンの添加により中和した。得られた混合体は室温でさらに1/2時
間攪拌し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過、そして減圧下で濃縮して淡
黄色の固体を得た。その粗材料はフラッシュクロマトグラフィ−(シリガゲル、
1〜25%エ−テル/ヘキサン)で精製、又は還流するエチルエ−テル/ヘキサ
ン(v/v1:1)からの再結晶によって精製した。必要な生成物8、10、1
9、20-テトラオキサスピロ[5.2.2.5.2.2]ヘニコサ-2、14-
ジエン(DCH2)は、収率80%で白色結晶として得られた。融点(DSC)
122.4℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ126.2 0,12
4.29,114.82,70.21,30.62,26.56,21.42;
IR(KBrペレット)(cm-1)3020,2920,2850,1630,
1440,1365,1250,1225,1190,1100,1025,1
000,935,920,650;C16265: 析計算;C,69.84;H
,8.27;実測:C,69.68;H,8.42。
【0185】 7、26-ジオキサスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-4、5´-1、
3-ジオキサン-2´、2”'-1、3-ジオキサン-5”、3´”-ビシクロ[4.
1.0]ヘプタン](DCHE3) (5,6:16,17-ジエポキシ-1、10、12、21-テトラオキサスピ
ロ[5.2.2.5.2.2]ヘニコサン)
【0186】 そのスピロオルトカ−ボネ−ト3は、このクラスの化合物の酸敏感性のために
Anderson及びVeysougluによって記載された2相エポシキ化法
を使用して製造された。丸底フラスコに塩化メチレンの250mL中に8、10
、19、20-テトラオキサスピロ[5.2.2.5.2.2]ヘニコサ-2、1
4-ジエン2(DCH-TOSU,5.0g,17.1ミリモル)の溶液を入れた
。この溶液に重炭酸ナトリウムの0.5M水性溶液(150mL,pH〜8)を
添加した。得られた2相混合体は室温で激しく攪拌し、次にm-クロロペルベン
ゾイン酸(57〜86%mCPBA,5.44g,〜34.54ミリモル)を数
部に分けて20分かけてゆっくり添加した。得られた混合体は室温で5時間攪拌
し、その反応の進行をTLC(シリカゲル、25%エ−テル/ヘキサン)で監視
した。2相を分離し、有機相は1N水性NaOH(2x100mL)と水(2x
75mL)で順次洗浄した。有機相は混合し、無水Na2SO4上で乾燥し、減圧
下で濃縮して純白でない固体を与えた。その粗材料は5mLの冷エ−テル(0℃
で予備冷却)で洗浄して、ジエチルエ−テルから2回再結晶させた。所望のDC
HE3は90%の収率で白色固体として得られた。融点(DSC)184.65
℃;1H NMR(300MHz,CDCl3,ジステレオマ−の混合体)δ 3.
70〜3.44(m,8H),3.16〜3.04(m,4H),2.12〜1
.15(m,12H);13C NMR(300MHz,CDCl3,(ジステレオ
マ−の混合体)δ114.34、114.30、71.71,71.59,71
.47,71.36,69.11,68.99,68.85,51.56,50
.05,29.37,29.32,29.29,29.23,22.74,19
.82,19.78;IR(KBrペレット)(cm-1)2920、1440、
1365、1250、1225、1200、1100、1000、930、86
0、800、780;C17246;分析計算;C,62.95;H,7.46
;実測:C,62.49;H,7.26。
【0187】 DCHEを製造する合成計画を以下に示す:
【化44】
【0188】 実施例13 5、5-ジエチル-18-オキサスピロ[1、3-ジオキサン-2、2'-1、3-ジ
オキサン-5´、3”-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン](DECPE) (11,11-ジエチル-2、3-エポキシ-7、9、13、14-テトラオキサ
スピロ[4.2.5.2]ペンタデカン) (3,3-ジエチル-11、12-エポキシ-1、5、7、15-テトラオキサス
ピロ[5.2.4.2]ペンタデカン) このエポキシスピロオルトカ−ボネ−トの製造に使用された合成反応の順序は
次の合成計画に示す。
【0189】5、5-ジエチル-1、3-ジオキサン-2-チオン(1) そのチオカ−ボネ−ト1は、Corey及びHopkinsによって開発され
たチオカルボニル化の変法によって製造した。 機械攪拌器、及び添加漏斗を備えた3首丸底フラスコに2,2-ジエチル-1、
3-プロパンジ−ル(15.86g、120ミリモル)、4-ジメチルアミノピリ
ジン(DMAP,29.32g,240ミリモル)及び120mLのトルエンを
窒素雰囲気下で入れた。その混合体は室温で均一溶液になるまで攪拌した。その
混合体を0〜5℃に冷却し、次にトルエン90mLにチオホスゲン(9.43m
L,120ミリモル)の溶液を添加漏斗を通して90分かけて滴下した。これは
、黄褐色のDMAP-チオホスゲン錯体の形成をもたらした。完全添加後、反応
混合体を0〜5℃で1時間攪拌し、室温にゆっくり暖めた。その反応混合体はさ
らに1時間室温で攪拌し、沈殿したDMAP-HCl塩をろ過により除去し た。
ろ液は回転蒸発器を使用して減圧下で濃縮した。その粗材料は再結晶(その粗材
料は還流するエ−テルに溶解させて、室温へ放冷して、ゆっくり蒸発させた)又
は時に粘着性の固体を析出した)又はカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル、
2:1塩化メチレン/ヘキサン)により精製された。所望のチオカ−ボネ−ト1
は収率70%で白色結晶質として得られた。融点(DSC)64.4℃;1H N
MR(300MHz,CDCl3)δ4.17(s,4H),1.51〜1.4
3(q,4H,J=7.5Hz),0.92〜0.87(t,6H,J=7.5
Hz);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ189.53,76.08,
33.67,23.09,6.97;IR(KBrペレット)(cm-1)296
0,2920,1455,1395,1389,1290,1240,1120
0,1180,1060,990,930,720。
【0190】メチル1-(メトキシカルボニル)シクロペンテン-3-エンカルボキシレ−ト 2) (ジメチル3-シクロペンテン-1、1-ジカルボキシレ−ト) ジメチルジエステル2は、Depres及びGreen´sの方法を使用して
製造した。火炎乾燥丸底フラスコにジメチルマロネ−ト(ACROS,99+%
,26.7g,23.1mL,200ミリモル)と無水ジメチルホルムアミド(
DMF,300mL)を入れた。その混合体を窒素雰囲気下攪拌しながら0℃に
冷却した。この溶液に、水素化リチウム(ACROS,98%,4.06g,5
00ミリモル)粉末を添加した。得られた混合体は0℃で水素の発生が止まるま
で(〜3時間)攪拌した。この不均一混合体にシス-1、4-ジクロロ-2-ブテン
(ACROS,95%,30g,25.3mL,228ミリモル)をゆっくり添
加した。得られた混合体を室温にゆっくり持ってきて、72時間攪拌した(不均
一混合体の色は白から褐色に一晩で変わった)。その反応の進行はTLC(シリ
カゲル、20%エチルエ−テル/ヘキサン)で監視した。その反応混合体は20
%エチルエ−テル/ヘキサン(500mL)で希釈し、その溶液を冷水(350
mL)注入した。有機相を分離し、水(300mL)と食塩水(300mL)で
順次洗浄し、無水重炭酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して淡黄色の固体
を得た。その粗材料は還流するヘキサン(又はエチルエ−テル)から再結晶させ
た。所望のジメチルジエステル2は収率50%で白色針状結晶として得られた。
融点(DSC)63.48℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.
56(s,2H),3.68(2s,4H);13C NMR(300MH z,C
DCl3)δ172.47,127.64,58.60,52.66,40.7
8,;FT-IR(CH2Cl2)(cm-1)3061,2955,1733,1
624,1436,1266,1076,975。
【0191】[1-(ヒドロキシメチル)シクロペント-3-エニル]メタン-1-オ−ル(3)
(1、1、-ビス(ヒドロキシメチル)-3-シクロペンテン) 必要なジオ−ルは対応するジエステル2のLAH還元によって製造した。火炎
乾燥丸底フラスコに水素化リチウムアルミニウム(LAH,Aldrich,9
5%,6.99g,175ミリモル)と無水テトラヒドロフラン(THF,23
5mL)を入れた。得られた懸濁液を0℃に冷却し、無水THFの58mL中に
ジメチルジエステルの溶液を添加漏斗で滴下した。得られた混合体はTLCで監
視しながら0℃で4時間攪拌した。その反応混合体は次に6mLの水、6mLの
NaOHの3N水溶液及び17.5mLの水の連続添加によって慎重に急冷した
。得られた混合体はゆっくり室温にもってきて、セライト床でろ過した。得られ
た固体ケ−クは還流するTHF(合計250mL)で反復洗浄した。そのろ液を
無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して、輝く黄色の油を得た、それ
を還流トルエン10mLに溶解させて水を共沸除去した。残留トルエンの除去に
より白色でない固体が得られた、それを還流トルエンから再結晶させた。所望の
ジオ−ル3は収率86.2%で白色針状結晶として得られた。融点(DSC)8
1.21℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.59(s,2 H)
,3.73(s,2H),3.63(s,4H),2.16(s,4H);13
NMR(300MHz,CDCl3)δ128.69,69.19,47.53
,38.61;FT-IR(CH2Cl2)(cm-1)3323,3055,19
18,2846,1619,1442,1419,1357,1266,111
4,1093,1025,955,909,896。
【0192】 8,8-ジブチル-7、9-ジオキサ-8-スタンナスピロ[4.5]デセ-28-エ
ン(4) スズ付加物4及びDECP5は、Stansbury及びBaileyによっ
て開発された方法を使用して製造した。温度計、延長冷却器を備えた還流流冷却
器、ディ−ン・スタ−ク・トラップ及び還流冷却器を装着した3首丸底フラスコ
に、250mLトルエン中の[1-(ヒドロキシメチル)シクロペント-3-エニ
ル]メタン-1-オ−ル(3,7.73g,60.3ミリモル)とジブチルスズオ
キシド(98%、15.32,60.3ミリモル)の不均一混合体を入れた。そ
の混合体を還流したら透明溶液になった。その反応混合体は、遊離水をディ−ン
・スタ−ク・トラップに収集(共沸混合体の5x20mLを収集した)しながら
、3時間還流した。ディ−ン・スタ−ク・トラップを外して、反応混合体をさら
に2時間還流し、窒素雰囲気下で室温にゆっくり冷却した。かく現場で生成され
た8,8-ジブチル-7、9-ジオキサ-8-スタンナスピロ[4.5]デセ-28-
エン(4)はさらに精製することなく後続の反応に回した。
【0193】11、11-ジエチル-7、9、13、14-テトラオキサジスピロ[4.2. .2]ペンタデセ-2-エン(DECP5) (3,3-ジエチル-1、5、7、15-テトラオキサジスピロ[5.2.4. ]ペンタデセ−11-エン) 8,8-ジブチル-7、9-ジオキサ-8-スタンナスピロ[4.5.]デセ-2-
エン4の上記溶液に5、5-ジエチル-1、3-ジオキサン-2-チオン(10.1
g,60.3ミリモル)を数小部ずつ室温で20分かけて添加した。得られた混
合体は室温で24時間還流させた。その反応はTLCで監視した(シリカゲル、
25%エ−テル/ヘキサン)。その反応混合体は、次に減圧下で濃縮し、残留物
をエチルエ−テルに取上げた(放置時に白色懸濁液を生成した)。エ−テル溶液
はろ過し、減圧下で濃縮して淡黄色の油となった。その粗材料はカラムクロマト
グラフィ−(シリカゲル、10〜15%エチルエ−テル/ヘキサン)により精製
された。必要な11、11-ジエチル-7、9、13、14-テトラオキサジスピ
ロ[4.2.5.2]ペンタデセ-2-エン(DECP5)は、収率72%で無色
の固体として得られた。融点(DSC)95.19℃,1H NMR(300MH
z,CDCl3)δ5.60(s,2H),3.80(s,4H),3.69 (
s,4H),2.27(s.4H),1.45〜1.37(q,4H,J=7.
8Hz),0.82〜0.77(t,6H,J=7.8Hz);13C NMR(
300MHz,CDCl3)δ128.52,114.39,71.04,69
.48,39.76,34.33,23.16,7.12;FT-IR(KBr
ペレット)(cm-1)3053,2968,1619,1457,1360,1
266,1212,1178,1001,938;C1244の分析計算;C,
67.14%;H,9.01%;実測:C,67.44%;H,9.22。
【0194】 5、5-ジエチル-18-オキサスピロ[1、3-ジオキサン-2、2'-1、3-ジ オキサン-5´、3”-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン](DECPE) (11,11-ジエチル-2、3-エポキシ-7、9、13、14-テトラオキサ
スピロ[4.2.5.2]ペンタデカン) (3,3-ジエチル-11、12-エポキシ-1、5、7、15-テトラオキサス
ピロ[5.2.4.2]ペンタデカン)
【0195】 そのスピロオルトカ−ボネ−ト6は、このクラスの化合物の酸敏感性のために
Anderson及びVeysougluによって記載された2相エポシキ化法
を使用して製造された。丸底フラスコに11、11-ジエチル-7、9、13、1
4-テトラオキサジスピロ[4.2.5.2]ペンタデセ-1-エン(DECP 5
、2.65g,9.88ミリモル)と塩化メチレンの130mを入れた。この溶
液に重炭酸ナトリウムの0.5M水性溶液(3mL,pH〜8)を添加した。得
られた2相混合体は室温で激しく攪拌し、次にm-クロロペルベンゾイン酸 (A
ldric,57〜86%mCPBA,2.74g,〜10.87ミリモル)を
数部に分けて30分かけてゆっくり添加した。得られた混合体は室温で一晩攪拌
し、その反応の進行をTLC(シリカゲル、50%エ−テル/ヘキサン)で監視
した。2相を分離し、有機相は1N水性NaOH(2x100mL)と水(2x
75mL)で順次洗浄した。有機相は混合し、無水Na2SO4上で乾燥し、減圧
下で濃縮して純白でない固体を与えた。その粗材料は5mLの冷エ−テル(0℃
で予備冷却)で洗浄して、フラッシクロマトグラフィ−(シリカゲル、50%エ
チルエ−テル/ヘキサン)又はヘキサンからの2回再結晶(粗材料は還流ヘキサ
ンに溶解し室温に冷却し、ゆっくり蒸発させる)によって精製した。所望のDE
CPE6は81%の収率で白色固体として得られた。融点(DSC)193.1
6℃;1H NMR(300MHz,CDCl3),δ3.76〜3.67(3s
,8H),3.50(s,2H),2.14〜2.09(d,2H,J=7.5
Hz),1.58〜1.54(d,2H,J=15Hz),1.44〜1.36
(q,4H,J=7.5Hz),0.82〜0.77(t,6H,J=7.5H
z),;13C NMR(300MHz,CDCl3)δ,114.24、72.3
1,71.24,69.51,57.61,38.56,34.81,34.3
6,23.17,7.13;FT-IR(KBrペレット)(cm-1)2968
、1483.1460、1422、1365、1266、1255、1221、
1205,1181,1110,1060,1024,1004,870,83
7,795,762,744;C15245;分析計算;C,63.36;H,
8.51;実測:C,63.60;H,8.75。
【0196】 DECPEを製造する合成計画を以下に示す:
【化45】
【0197】 実施例14 6、24-ジオキサトリスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3、5´-
1、3-ジオキサン-2´、2”-1、3-ジオキサン-5”、3´”-ビシクロ[3
.1.0]ヘキサン](DCPE) このエポキシスピロオルトカ−ボネ−ト製造に使用された合成反応の順序は次
の合成計画に示す。
【0198】メチル1-(メトキシカルボニル)シクロペンテン-3-エンカルボキシレ−ト 1) (ジメチル3-シクロペンテン-1、1-ジカルボキシレ−ト) ジメチルジエステル1は、Depres及びGreen´sの方法を使用して
製造した。火炎乾燥丸底フラスコにジメチルマロネ−ト(ACROS,99+%
,26.7g,23.1mL,200ミリモル)と無水ジメチルホルムアミド(
DMF,300mL)を入れた。その混合体を窒素雰囲気下攪拌しながら0℃に
冷却した。この溶液に、水素化リチウム(ACROS,98%,4.06g,5
00ミリモル)粉末を添加した。得られた混合体は0℃で水素の発生が止まるま
で(〜3時間)攪拌した。この不均一混合体にシス-1、4-ジクロロ-2-ブテン
(ACROS,95%,30g,25.3mL,228ミリモル)をゆっくり添
加した。得られた混合体を室温にゆっくり持ってきて、72時間攪拌した(不均
一混合体の色は白から褐色に一晩で変わった)。その反応の進行はTLC(シリ
カゲル、20%エチルエ−テル/ヘキサン)で監視した。その反応混合体は20
%エチルエ−テル/ヘキサン(500mL)で希釈し、その溶液を冷水(350
mL)に注入した。有機相を分離し、水(300mL)と食塩水(300mL)
で順次洗浄し、無水重炭酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して淡黄色の固
体を得た。その粗材料は還流するヘキサン(又はエチルエ−テル)から再結晶さ
せた。所望のジメチルジエステル1は収率50%で白色針状結晶として得られた
。融点(DSC)63.48℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5
.56(s,2H),3.68(2s,4H);13C NMR(300MHz,
CDCl3)δ172.47,127.64,58.60,52.66,40.
78,;FT-IR(CH2Cl2)(cm-1)3061,2955,1733,
1624,1436,1266,1076,975。
【0199】[1-(ヒドロキシメチル)シクロペント-3-エニル]メタン-1-オ−ル(2)
(1、1、-ビス(ヒドロキシメチル)-3-シクロペンテン) 必要なジオ−ル(2)は対応するジエステル1のLAH還元によって製造した
。火炎乾燥丸底フラスコに水素化リチウムアルミニウム(LAH,Aldric
h,95%,6.99g,175ミリモル)と無水テトラヒドロフラン(THF
,235mL)を入れた。得られた懸濁液を0℃に冷却し、無水THFの58m
L中にジメチルジエステルの溶液を添加漏斗で滴下した。得られた混合体はTL
Cで監視しながら0℃で4時間攪拌した。その反応混合体は次に6mLの水、6
mLのNaOHの3N水溶液及び17.5mLの水の連続添加によって慎重に急
冷した。得られた混合体はゆっくり室温にもってきて、セライト床でろ過した。
得られた固体ケ−クは還流するTHF(合計250mL)で反復洗浄した。その
ろ液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して、輝く黄色の油を得た
、それを還流トルエン10mLに溶解させて水を共沸除去した。残留トルエンの
除去により白色でない固体が得られた、それを還流トルエンから再結晶させた。
所望のジオ−ル3は収率86.2%で白色針状結晶として得られた。融点(DS
C)81.21℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.59(s,
2H),3.73(s,2H),3.63(s,4H),2.16(s,4H)
13C NMR(300MHz,CDCl3)δ128.69,69.19,47
.53,38.61;FT-IR(CH2Cl2)(cm-1)3323,3055
,1918,2846,1619,1442,1419,1357,1266,
1114,1093,1025,955,909,896。
【0200】 7、9、17、184-テトラオキサジスピロ[4.2.2.4.2.2]ノナ
デカ-2、13-ジエン(DCP3) 還流冷却器、ディ−ン・スタ−ク・トラップ(20mL)、磁気攪拌棒及び温
度計を装着した3首丸底フラスコに窒素雰囲気下でジオ−ル1(14.8g,1
15.5ミリモル)と370mLのトルエンを入れた。その混合体を還流し、還
流温度に2時間維持して、全ての水分を共沸除去した。ディ−ン・スタ−ク・ト
ラップに約100mL(5x20mL)の共沸混合体が収集された。その混合体
を室温にゆっくり放冷させ、0.3gの無水パラ-トルエンスルホン酸(PTS
A)を添加し、続いてテトラエチルオルトカ−ボネ−ト(TEOC、4563-
91-2、99.1%,12.2mL,57.8ミリモル)を滴下した。得られ
た混合体は還流させ、反応中に生成したエタノ−を共沸除去した。その共沸混合
体を塩水で振塔して収集したエタノ−ルの量を決定した。合計140mLの共沸
混合体(12.5mLのエタノ−ル)を収集後、その反応混合体をさらに2時間
還流し、次に102℃で一晩攪拌した。その反応混合体を室温にゆっくり放冷さ
せて、1mLのトリエチルアミンの添加により中和した。得られた混合体は室温
でさらに1/2時間攪拌し、溶媒を除去して白色でない固体を得た。その粗材料
はフラッシュクロマトグラフィ−(シリガゲル、CH2Cl2/ヘキサン2/1v
/v)で精製、又は還流するエチルエ−テル/ヘキサンからの再結晶によって精
製した。必要な生成物の7、9、17、184-テトラオキサジスピロ[4. 2
.2.4.2.2]ノナデカ-2、13-ジエン(DCP3)は、収率62%で白
色結晶として得られた。融点(DSC)174.53℃;1H NMR(300M
Hz,CDCl3)δ5.61(s,2H),3.82(s.4H),2.29
(s,4H);13C NMR(300MHz,CDCl3)δ128.53,11
4.14,71.07,39.79;FT-IR(CH2Cl2)(cm-1)30
52,2947,2928,2889,2842,1614,1481,126
7,1210,1171,1014,990,738,671;C15204
分析計算;C,68.16;H,7.63;実測:C,68.18;H,7.8
1。
【0201】6、24-ジオキサトリスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3、5´- 、24-ジオキサトリスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-5´-1、3 -ジオキサン-2´、2”-1、3-ジオキサン”-5”、3´”-ビシクロ[3.1 .0]ヘキサン](DCPE4) そのスピロオルトカ−ボネ−ト4は、このクラスの化合物の酸敏感性のために
Anderson及びVeysougluによって記載された2相エポシキ化法
を使用して製造された。丸底フラスコに7、9、17、184-テトラオキサジ
スピロ[4.2.2.4.2.2]ノナデカ-2、13-ジエン(DCP3,3.
43g,16.27ミリモル)と塩化メチレンの215mLを入れた。この溶液
に重炭酸ナトリウムの0.5M水性溶液(113mL,pH〜8)を添加した。
得られた2相混合体は室温で激しく攪拌し、次にm-クロロペルベンゾイン酸 (
Aldric,57〜86%mCPBA,8.6g,〜35.8ミリモル)を数
部に分けて20分かけてゆっくり添加した。得られた混合体は室温で一晩攪拌し
、その反応の進行をTLC(シリカゲル、95%塩化メチレン/Et2O,v/v
)で監視した。2相を分離し、有機相は1N水性NaOH(2x150mL)と
水(2x100mL)で順次洗浄した。水性相は100mLの塩化メチレンで逆
抽出をした。有機相は混合し、無水Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮して純
白でない固体を与えた。その粗材料はフラッシクロマトグラフィ−(シリカゲル
、95塩かメチレン/Et2O,v/v)によって精製した。所望のDCPE4は
75%の収率で白色固体として得られた。融点(DSC)256.55℃;1
NMR(300MHz,CDl3),δ3.75〜3.68(m,8H),3.
50(s,4H),2.14〜2.08(dd,4H,J=153Hz),1.
58〜1.53(d,4H,J=15Hz);13C NMR(CD13300MH
z)δ,113.76、72.33,71.29,57.59,38.54,3
4.84,34.75;FT-IR(CH2Cl2)(cm-1)3012,294
5,1486,1434,1266,1210,1105,1047,1019
,991,830,739,;C15245;分析計算;C,60.8 0;H,
6.80;実測:C,69.55;H,6.97。
【0202】 DCPEを製造する合成計画を下記に示す:
【化46】
【0203】 本発明の光重合性組成物は、「安全光」の条件下で発明の成分を混合すること
によって製造される。この混合物を与えるときに、必要ならば適当な溶媒を使用
できる。本発明の成分とかなり反応せず、かつ体温度で又はそれ以下の温度で組
成物のカチオン硬化を実質的に妨害しない溶媒はいずれも使用できる。適当な溶
媒の例はアセトン、ジクロロメタン及びアセトニトリルを含む。重合される(体
温度又は必要ならばそれ以下の温度)液体材料は、重合される別の液体又は固体
材料用の溶媒として使用できる。無溶媒組成物は、溶解を促進する緩加熱と共に
又は緩加熱しないでビニルエ−テルをべ−スにした系に芳香族ヨ−ドニウム錯塩
、増感剤、及び供与体を単に溶解させることによって調製できる。
【0204】 本発明の組成物は硬化速度、硬化深さ、及び保存性の極めて有用なく組合せを
提供する。それらは、大量の充填剤を装填した時でもよく硬化し、グラフィック
ア−ト・イメ−ジング(例えば、色刷り系、硬化性インク、又はシルバ−レス・
イマジング)、印刷版(即ち、投影板又はレ−ザプレ−ト)、ホトレジスト、は
んだマスク、電子相似塗料、被覆接着剤、磁気媒体、光硬化性接着剤(例えば、
歯科矯正術用)、及び光硬化性複合材料(例えば、歯科医療用)を含む種々の用
途に使用できる。
【0205】 本発明のビニル/エ−テル/光開始剤系の作用効果は次の表及び実施例によっ
て例示される。表1及び表2は、ビニルエ−テルの重合時間が三元光開始剤系を
含むときより速いことを示す。
【0206】 表1に示した実験には、98.0重量%エチレングリコ−ルジビニルエ−テル
(EGDVE),1.5重量%(4-オクチルオキシフェニル)フェニルヨ−ド
ニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト(OPIA),及び0.5重量%ショウノ
ウキノンを混合して樹脂を作った。その樹脂には表1に示したように種々の量の
種々の電子供与体化合物が添加された。その樹脂は、37℃で、418nm以上
の波長で20分間又は反応が停止するまで硬化された(約9mW/cm2,11
mg試料サイズ、40ccN2/分)。表1に示した結果は、好適な供与体化合物
はエチル4-(ジメチルアミン)ベンゾエイト(EDMAB),4-ジメチルアミ
ノベンゾイン酸(4-DMABA),3-ジメチルアミノベンゾイン酸(3-DM
ABA),4-ジメチルアミノベンゾイン(4-DMABA),N-フェニルグリ
シン(NPG),1,2,4-トリメトキシベンゼン(TMB),及び4-ジメチ
ルアミノベンズアルデニド(DMABAL)であることを示す。0.53重量%
のEDMABは未解決のバイモ−ド反応発熱を生じた。最初のピ−クが主ピ−ク
であって、この記載の表1におけるピ−ク最大時間がこのピ−クに対応する。0
.1重量%の(ジンメチルアミノ)フェネエタノ−ル(4-DMAPE)は、基
線-解決バイモ−ド発熱を生じた。第2の最初のピ−ルよりも少し高い熱流に達
した。この記載に表1におけるピ−ク最大時間は第2のピ−クに対応する。
【0207】
【表1】:ビニルエ−テルと、種々の電子供与体化合物及び該電子供与体化合物 を含まないものとの重合性の比較
【0208】 表1のデ−タは、系おけるある電子供与体の使用による顕著な速度増大と、抑
制が他の場合に生じることを示す。デ−タはさらに、多すぎる電子供与体の使用
は反応速度を減速させることを示す。 表2に報告した実験では、種々のビニルエ−テルと反応を促進するための電子
供与体の使用及び非使用による光重合を示す。反応を促進するためにEDMAB
を使用した実験を示すデ−タは、EDMABを使用しない実験に対応する数の後
に括弧で示す。これらの結果は、EDMABのような電子供与体化合物お使用が
種々のビニルエ−テルの重合を促進できること、及び電子供与体を有さない組成
物に比較して誘導時間及び反応ピ−クサイ最大への時間を下げること示す。
【0209】
【表2】:ビニルエ−テル単独重合PDSC 注:官能基のモルを基準としたOPIA/CQ 0.25/0.5モル%;20分照射;37℃;418nmフ
ィルタ-;11.6mW/cm2; 試料サイズ=11mg。 EDMABの実験値は括弧で示す。
【0210】 表3は、電子供与体化合物を含む及び含まない種々のビニルエ−テル組成物の
硬化の影響も示す。
【0211】
【表3】:電子供与体化合物(EDMAB)含有及び非含有のUV光又は可視光 を使用して硬化したTEGDVE/ERL4206を基剤とした混合体のPDS Cパラメ−タ− 注:a:UV=285〜445nm;50mW/cm2 b:VIS=>418nm; 5mW/cm2 c:VIS+E=VISと同一(混合体に0.1重量%EDMABを添加のみ) モル当量を基準にした配合物;[OH]/[エポキシ]=一定;温度=37℃;CD1012/CQ=
0.25/0.5モル%
【0212】 実施例15、16及び17は、さらに本発明に電子供与体を含有することの重
要性を例示する。これらの実施例は、電子供与体化合物が含まれないときのゲル
時間と比較した電子供与体化合物が含まれるゲル時間における変化を示す。
【0213】 実施例15 ビニルエ−テル樹脂組成物を硬化する三元光開始剤系 ビニルエ−テル混合体の原液(「SL1」)は、15gのVECTOMER2
020(Allied Signal社製)と15gのVECTOMER401
0(Allied Signal社製)を混合し均一になるまで攪拌することに
よって調製した。
【0214】 硬化速度についてSL1における2つの光開始剤系を評価した。2つの組成物
は次のように調製した: 組成物A SL1 9.80g ショウノウキノン 0.05g ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 0.15g 組成物B SL1 9.80g ショウノウキノン 0.05g ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 0.15g 4-ジメチルアミノベンゾイン酸 0.05g 各組成物は、成分を室温で混合して均一になるまで攪拌することによって調製し
た。試料は次の方法に従って硬化速度を評価した。直径が4mmの貫通孔を有す
る厚さ2mmの「テフロン(登録商標)」シ−トから前もって作った型を正方形 の透明ポリエステル膜にクランプした。その孔にビニルエ−テル組成物を充填し て、10mmの距離でVisilux2(3M社製)の歯科用硬化光を照射した 。その光源は400と500nmの間の約300〜400mw/cm2エンルギ −を与えた。照射は120秒間又は軟質又は硬質ゲルが形成するまで続けた。そ の結果を以下に示す。 組成物 供与体 ゲル時間 A なし 無硬化 B DMABA 50秒 上記デ−タは、電子供与体の4-ジメチルアミノベンゾイン酸(DMABA)を
光開始剤のショウノウキノンと陽子源のジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロ
アンチモネ−トとを共同して使用したときに迅速に光重合することを示す。供与
体DMABAが存在しない時には硬化は観察されなかった。
【0215】 実施例16 ビニルエ−テル樹脂組成物を硬化する三元光開始剤系 硬化速度についてビスヒドロキシブチルビニエ−テルイソフタレ−ト(VEC
TOMER 40110,Allied Signal社製)における5つの光
開始剤系を評価した。5つの組成物は次のように調製した: 組成物A VECTOMER410 9.80g ショウノウキノン 0.05g ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 0.15g 組成物B VECTOMER410 9.80g ショウノウキノン 0.05g ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 0.15g エチル4-ジメチルアミノベンゾエイト(EDMAB) 0.05g 組成物C VECTOMER410 9.80g ショウノウキノン 0.05g ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 0.15g 4-ジメチルアミノベンゾイン酸(DMABA) 0.05g 組成物D VECTOMER410 9.80g ショウノウキノン 0.05g ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 0.15g N-フェニルグリシン(NPG) 0.05g 組成物E VECTOMER410 9.80g ショウノウキノン 0.05g ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 0.15g N,N-ジメチルアニリン(DMA) 0.05g 各組成物は、成分を室温で混合して均一になるまで攪拌することによって調製
した。試料は実施例1の方法に従って硬化速度を評価した。結果を以下に示す。
【0216】 組成物 供与体 ゲル時間 所 見 A なし 115秒 浅い表面硬化 B EDMAB 25秒 発熱/色 C DMABA 25秒 発熱 D NPG 70秒 E DMA 無硬化 上記デ−タは、数種の低塩基性電子供与体を光開始剤のショウノウキノンと陽子
源のジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−トと共同して使用した
ときに、VECTOMER4010が迅速に光重合することを示す。供与体が存
在しない時又は高塩基性電子供与体DMAの共存下で限定された光硬化が観察さ
れた。
【0217】 実施例17 約1.50重量%のジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト(
DPISbF6),0.50重量%の増感剤および任意の0.50重量%のED
MABを含有するビニルエ−テルにおける種々の可視光吸収増感剤を評価した。
EDMABをそれぞれ有さない及び有する溶液A及びBは以下に示すように調製
した: 溶液A 成 分 重量部 VECTOMER 4010 100.00 ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 1.50 溶液B 成 分 重量部 VECTOMER 4010 100.00 ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト 1.50 4-ジメチルアミノベンゾイン酸 0.50 増感剤は、0.00020gの増感剤を2gのガラスバイアルに移して、2滴の
ジクロロメタン溶媒と1.0gの溶液Aを添加することによって評価した。組成
物は均一になるまで混合し、以下に記載のゲル時間を評価した。各ビニルエ−テ
ル組成物の一滴を1cm四方の透明ポリエステル膜に塗布した。試料は、「GE
Light Engine」(General Electricから入手の白
色光源)又はVisilux歯科用硬化光(3M社から入手)(以下の表には*
で示す)を照射した。試料は、約5〜6cmの距離で照射して、最大90秒まで
のゲル時間の確立を調べた。また、試料は初期の色及び観察できる変色を検査し
た。溶液Bについても同一の方法を反復した。増感剤、EDMABを含有及び含
有しないゲル時間及び重要な観察結果を以下に示す。
【0218】 増感剤 ゲル時間(秒) 所 見 EDMABなEDMABあり なし 無硬化 無硬化 ショウノウキノン 無硬化 20 ロ-ズベンガル 無硬化 35 赤〜黄色 ロ-ズベンガル 無硬化 63 赤〜黄色 アクリジンオレンジ 45 15 *Visikux光 マラカイトグリ-ン 無硬化 55 メチレンブル- 無硬化 43 青〜黄色 トルイジンブル- 81 32 青〜黄色 サフラニンO 25 11 *Visikux光 オレンジ〜黄色 4,5-ジブロモフルオレスセイン 31 23 オレンジ〜黄色
【0219】 実施例15〜17は、三元光開始剤系を含有する種々のビニルエ−テル系を示す
。そのデ−タは、三元光開始剤系の部分として電子供与体の使用が反応時間を短
くすることを示す。さらに、デ−タはDPISbF6及び電子供与体EDMAB
を組合せた可視光増感剤の配列が増感剤とDPISbF6単独との配合物より速
く光硬化することを示す。
【0220】 実施例18 選択したビニルエ−テルの光単独重合に及ぼす電子供与体化合物の影響を図1
のグラフによってさらに説明する。A*,B*,及びC*は、0.1重量%の電
子供与体化合物のエチル4-ジメチルアミノベンゾエイト(EDMAB)を含有
するあるビニルエ−テルの光重合を示す。A,B及びCは電子供与体化合物を含
有しないあるビニルエ−テルの重合を示す。特に、A及びA*は、エチレングリ
コ−ルビニルエ−テル(EGDVE)に及ぼす電子供与体化合物の影響を示す。
B及びB*は、トリ(エチレングリコ−ル)ジビニルエ−テル(TEGDVE)
に及ぼす電子供与体化合物の影響を示す。C及びC*は、ヘキサンジ−オ−ルジ
ビニルエ−テル(HDDVE)に及ぼす電子供与体化合物の影響を示す。QPI
A/CQは、ビニル基のモルを基準西田0.25/0.5モル%に等しい。図1
に示した実験は37℃で、418nmより長い波長、及び11.6mW/cm2
で行われた。
【0221】 本発明の光重合性組成物の全てにかなりの量のビニルエ−テルが使用される。
用語「かなりの量のビニルエ−テル」は、組成物における全ての重合性成分に関
してビニルエ−テルが最大量で存在することを意味する。従って、かなりな量の
ビニルエ−テルを有する組成物はビニルエ−テルが優先して存在する。本発明の
組成物から形成されるマトリックスは主にビニルエ−テルによって規定される。
【0222】 本発明の配合物の実質的な成分としてのビニルエ−テルの使用はいくつかの利
点を提供する。SOCとかなりな量のビニルエ−テルを含む組成物はSOCの潜
在的な体積膨脹特性を利用するマトリックスを提供する。大部分のSOCは室温
で固体であって、高温でのみ長期間に渡って相当程度に重合性であるから、重合
したSOCは比較的悪い物理的性質を有する重合体をもたらす。ビニルエ−テル
、SOC,及び光開始剤系の混合体を作ることによって、重合は室温で生じるこ
とができる。本発明の種々のビニルエ−テル/SOC組成物の光り重合からのデ
−タを表4及び5に示す。
【0223】
【表4】
【0224】 表4は、EDMABのような電子供与体を使用したときに、重合が迅速に進み、
重合体が完全に硬化する。この表は、さらにあるビニル/SOCの組合せが他の
ものより反応性であることを示す。
【0225】
【表5】:VE/TOSU光重合体生成物
【0226】 表5は、電子供与体が組成物に使用されると、より少ない重量が損失することを
示すデ−タを含む、それは反応材料のより完全な添加を示す。
【0227】 本発明のビニルエ−テル/エポキシド/ポリオ−ル重合性組成物は、かなりな
量のビニルエ−テルを含む。ビニルエ−テルとエポキシドの使用によって、ビニ
ルエ−テルの物理的性質が改善される。ビニルエ−テル/エポキシド/ポリオ−
ル重合性組成物の光重合からのデ−タを表6A,6B及び6cに示す。括弧内に
示す数値は電子供与体が存在するデ−タを示す。電子供与体が使用されると反応
は迅速に進む。
【0228】
【表6】 A:ビニルエ-テル/ジエポキシド/ポリオ-ル 光重合:系列1A(UVR6105) 注: ビニルエ-テル:UVR6105/pTHF 1:1 官官能基のモルを基準としたOPIA/CQ 0.25/0.5モル%;20分照射;37℃;418nmフ
ィルタ-;11.6mW/cm2; 試試料サイズ=11mg; NC=無反応又は反応が完了しない。
【0229】 B:ビニルエ-テル/ジエポキシド/ポリオ-ル 光重合:系列1B(ERL4206) 注: ビニルエ-テル:UVR6105/pTHF 1:1 官官能基のモルを基準としたOPIA/CQ 0.25/0.5モル%;20分照射;37℃;418nmフ
ィルタ-;11.6mW/cm2; 試試料サイズ=11mg; NC=無反応又は反応が完了しない。
括弧内はEDMABで実験。
【0230】 さらに、本発明の組成物を形成するビニルエ−テル、SOC,エポキシド、ポ
リオ−ル及び三元光開始剤系の混合体にはかなりの量のビニルエ−テルが存在す
る。これらの混合体におけるビニルエ−テルは重合中の配合物の反応性を制御す
る方法を提供する。ビニルエ−テルとエポキシドを使用することによってビニル
エ−テルの物理的性質が改善される。このビニルエ−テルを基剤とした組成物は
、エポキシドの反応速度を増すポリオ−ルの添加によってさらに改善される。さ
らに、重合中のSOCの少量の収縮及び可能な膨脹は、ビニルエ−テルを基剤と
した組成物に利点を加える。SOCは反応速度を若干遅らすが、それらによって
提供される利点は、或る用途、特に電子供与体が反応促進に使用されるときにこ
れらの欠点を補う。さらに、所定量のSOCに対して組成物におけるビニルエ−
テルの量を変えることは、このビニルエ−テル、SOC,エポキシド、ポリオ−
ル混合体に反応性及び結果として生じる物理的性質を制御する別の方法を提供す
る。種々のビニルエ−テル、SOC,エポキシド、ポリオ−ル組成物の光重合を
表7A,7B及び7Cにデ−タによって示す。これれの表のデ−タは反応速度が
電子供与体を使用したときに増すことを示す。
【0231】
【表7】 A:ビニルエ-テル/ジエポキシド/ポリオ-ル/TOSU 光重合性組成物
【0232】 B:ビニルエ-テル/ジエポキシド/ポリオ-ル/TOSU 光重合結果
【0233】 C:ビニルエ-テル/ジエポキシド/ポリオ-ル/TOSU 光重合性生成物
【0234】 本発明の光重合性組成物、特にスピロカ−ボネ−トを含有するものは、歯科修
復材料として特に有用であって、その反応生成物は非反応歯科重充填剤が分散し
ているマトリックスを形成する。さらに詳しくは、光重合性組成物の種々の成分
のカチオン開始反応生成物からマトリックスが作られ、歯科充填剤はそのマトリ
ックスに歯科修復材料の全重量を基準にして約10〜90重量%の量で分散され
る。
【0235】 歯科用において、一般に、反応混合体におけるスピロカ−ボネ−トの量が増す
と、重合性組成物の収縮が減少する。ビニルエ−テルはかなりの量で使用される
けれども、スピロカ−ボネ−トの高装填は歯科複合材料として使用される本発明
の反応混合体に望ましい。歯科材料として使用されるとき、エポキシ/ヒドロキ
シ含有材料とSOCとの適当な比は、90:40〜40:60重量%、さらに望
ましくは80:20〜50:50重量%である。さらに、本発明は、歯科診療室
で既に使用できる可視光源装置を使用して許容される時間枠内でかつ十分な深さ
に重合性組成物を硬化させる系を提供する。その光重合性組成物の可視光への暴
露によって少なくとも約1mmの硬化深さに組成物を硬化させるにの十分な量存
在する。
【0236】 本発明の独特な歯科修復材料は、充填又は非充填され、直接美的修復材料(例
えば、前及び後部修復材料)、接着剤及び口硬質組織用プライマ−、密封材、化
粧張り、空洞ライナ−、ブラケット(金属、プラスチック及びセラミック等)と
併用する歯科矯正用ブラケット接着剤、、歯冠及びブリッジ・セメント、補綴、
人工歯冠、人工歯、義歯、等を含む。これらの歯科材料は、口内に使用されて、
自然歯に隣接して配置される。ここでの用語「隣接して配置される」は、歯科材
料を一時的に又は永久に結合(例えば、接着剤)して配置、又は天然歯と接触す
ること(例えば、咬合又は隣接)を意味する。ここでの用語「複合材料」は充填
した歯科材料を意味する。ここでの用語「接着剤」は、2つの基材を接着するた
めに使用する歯科材料を意味する。ここでの用語「修復材料」は、歯に隣接して
又は歯に隣接する接着剤又はライナ−と直接接触して配置された後に重合される
複合材料を意味する。ここでの用語「補綴」は、その最終使用(例えば、歯冠、
ブリッジ、化粧張り、インレ−、オンレ−、等として)用に成形及び重合される
複合材料を意味する。ここでの用語「密封材」は、歯に隣接配置した後に硬化さ
れる軽く充填した複合材料又は未充填歯科材料を意味する。ここでの用語「重合
性」は、例えば、遊離基、イオン、又は混合反応機構によって硬化することを意
味する。
【0237】 ビニルエ−テルを基剤とした反応混合体の重合は、適量の三元光開始剤系を添
加し、その開始剤を適当な光源に暴露するによる活性化によって開始される。一
例として、次の成分を反応体と混合する:(a)1重量%濃度の(4-オクチル
オキシフェニル)フェニル-ヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト: (
b)0.5重量%濃度のの光増感剤;及び0.5重量%のエチル4-ジメチルア
ミノベンゾエイト。その反応体と光開始剤系成分は次に適当な混合機によって混
合されて均一化混合体を生成する。混合に続いて、光重合性配合物は、XL-3
000歯科硬化用光(3M社製)のような光源に暴露することにより光活性化さ
れる。
【0238】 本発明の光重合性組成物は、接着剤、複合材料としての用途及び他の用途を有
する。特に、体積収縮の無いこと及び場合によっては重合中の僅かの膨脹が、共
重合体組成物を特に歯科用途、例えば、歯科充填剤、精密鋳造、及び無歪み複合
マトリックス樹脂に有用である。
【0239】 充填剤粒子は、脂肪族シピロカ−ボネ−ト及び多官能共重合体組成物と混合し
て歯科用複合樹脂マトリックスを形成する。充填剤粒子は、適当な材料、典型的
には無機材料で作ることができる。充填剤の選択に考慮すべき性質は充填剤の体
積量、粒度、粒度分布、屈折率、放射線不透過性、及び硬度が必要である。二酸
化シリコ−ンが適当な充填剤の一例である。充填剤粒子は、石英やガラスのよう
な材料を0.02〜1001μmのような許容サイズに粉砕又は摩砕により製造
できる。粒度の範囲は、典型的に樹脂マトリックスにおける充填剤材料の装填量
を上げるために使用される。共重合体組成物に添加できる充填剤の量は充填剤 粒子の全表面積に依存する。0.02〜0.04μm範囲内のコロイド粒子を使
用する場合には、粒子の僅か5重量%の添加で共重合体の粘度を変えるのに十分
である。充填剤は20〜80重量%の量で存在することが望ましい。複合材料の
強度を増すために、カップリン剤を使用して充填剤粒子と重合性樹脂間の結合強
さを増すことができる。一般に、カップリンガ剤をしようする時、それは充填剤
粒子の表面を処理するために使用される。この増強結合は複合材料の物理的及び
機械的性質を改善し、共重合体と充填剤間の界面に沿った水の浸透を防止するこ
とにより加水分解安定性を提供できる。
【0240】 カップリング剤は、共重合体及び充填剤と相溶性であって、重合中に組成物の
収縮に余り寄与しないものを選択する必要がある。オルガノシランが一般に適当
なカップリング剤である。他のカップリング剤の例は、γ-メタクリロプロピル
トリメトキシシラン、β-(3、4-エポキシシクロヘキシ)エチル-トリメトキ
シシラン、γ-グリシドキシプロピルトリ-メトキシシラン、等を含む。3-グリ
シドキシプロピルトリ-メトキシシランが、充填剤として二酸化シリコ−ンを使
用したときにカップリング剤として使用することが望ましい。
【0241】 本発明の光重合性組成物は可視スペクトル領域全体に渡って敏感であり、熱の
ないときに迅速に光硬化でき、実際に、それらは体温で又はそれ以下で必要な性
質を有する重合体に硬化する。本発明のために、可視光は約400〜700nm
の波長をもつた光として定義される。本発明の組成物の光重合は、組成物を光増
感剤の吸収波長で可視スペクトル範囲内の化学線を放出する放射源に暴露すると
生じる。その暴露は、使用する組成物の量及び特定成分、及び放射源と放射源か
らの距離、硬化される組成物の厚さに依存して約1秒以下から10分である。本
発明の組成物は典型的に良好な保存性及び良好な熱安定性をもった一液型の安定
な組成物である。
【0242】 さらに、本発明の重合性組成物は、体積収縮が小さい迅速な光重合ができ、か
つ従来の組成物より少ない応力の重合体を生成できるので、それらは歯構造物及
び歯修復物における割れ及び固定物の密封用のような歯科材料としての使用に望
ましい。これらの組成物は歯科材料マトリックスを含む複合材料としての使用に
必要な機械的及び物理的性質を有する。さらに、これらの重合性組成物は、接着
剤として使用する多官能性基における基幹と化学結合を形成することができる。
この接着剤は、接着剤が低応力歯科修復材料を象牙質及びエナメル基質に接着さ
せるときに、低収縮及び高接着強度を得るべくカチオン的に光開始の歯科材料と
相溶性であるカチオン的に光開始の接着剤にできる。さらに、これらの組成物は
可視光照射によってカチオン的に光重合できる。
【0243】 用途によっては充填剤の使用が適当である。充填剤の選択はその外観、放射線
不透過性、及び物理的及び機械的性質のような複合材料の重要な性質に影響する
。外観は、複合材料の成分の量及び相対的屈折率の調節により部分的に影響され
、それによって複合材料の半透明性、不透明性又は真珠光沢を変える。本発明の
ビニルエ−テル組成物は単独又は希釈剤単量体との混合体で石英(屈折率1.5
5),次微子のシリカ(1.46),及び5.5:1モル比のSiO2:ZrO2
の非ガラス質マクロ粒子(1.54)のような充填剤の屈折率に近い屈折率を持
って作ることができる。このように、歯科材料の外観は、必要ならば天然の象牙
質の外観に極めて近くすることができる。
【0244】 放射線不透過性は、x-線検査によって検出される複合材料の能力である。放
射線不透過性複合材料はしばしば望ましい、例えば、歯科医に充填剤が残ったま
まであるかどうかを決定させることができる。他の場合には、非放射線不透過性
が望ましい。
【0245】 複合材料に混合される充填剤の量(ここでは「装填量」と呼び、歯科材料の全
流量を基準した重量%として表す)は、充填剤のタイプ、ビニルエ−テル樹脂、
及び組成物の他の成分、及び複合材料の最終用途に依存して変わる。
【0246】 歯科材料の用途(例えば、接着剤、複合材料、及び密封材料)によっては、本
発明の単量体組成物を軽く充填できる(例えば、約40重量%以下の装填量)。
歯科材料の粘度は、その歯咬合表面の穴及び裂溝への浸透並びに腐食エナメル部
分への浸透をさせるのに十分低いことが望ましい、それによって歯科材料の保持
を助ける。高強度又は耐久性が必要な用途には(例えば、前又は後修復物、補綴
、歯冠及びブリッジのセメント、人工歯冠、義歯及び人工歯)装填量は約95重
量%の高くできる。大部分の歯科修復及び補綴用には、約70〜9重量%の装填
量が一般に望ましい。
【0247】 充填剤は、歯科修復組成物、等に最近使用される充填剤のような医療用に使用
される組成物に混合するのに適当な材料の一種以上から選択される。その充填剤
は微粉砕され、約50μm以下の最大粒子径と約10μm以下の平均粒子径を有
することが望ましい。その充填剤は単モ−ド又は多モ−ド(例えば、バイモ−ド
)の粒子径分布を持つことができる。充填剤は無機材料にすることができる。重
合性樹脂に不溶性であって、任意に無機充填剤を充填する架橋有機材料にするこ
ともできる。その充填剤は、いずれの場合にも非毒性で歯に使用するのに適さな
ければならない。充填剤は放射線不透過性、放射線透過性、又は非放射線不透過
性にできる。さらに、充填剤は重合性組成物のカチオン硬化を抑制してはならな
い。
【0248】 適当な無機充填剤の例は、石英、窒化物(例えば、窒化ケイ素)、例えば、C
e,Sb,Sn,Zr,Sr,Ba及びAlから誘導されたガラス、コロイドシ
リカ、長石、ホウ珪酸塩ガラス、カオリン、タルク、チタニア、及び亜鉛ガラス
のような天然産又は合成材料;米国特許第4、695、251号に記載されてい
るもののような低モ−ス硬度充填剤;及び次微子シリカ粒子(例えば、Degu
ssa社によって販売されている「Aerosil」シリ−ズの「OX50」、
「130」、「150」、及び「200」シリカ、及びCabot社販売の「C
ab-O-Sil M5]のような発熱法シリカ)である。適当な有機充填剤粒子
の例は、充填又は非充填微粉砕ポリカ−ボネ−ト、ポリエポキシド、等を含む。
好適な充填剤粒子は、石英、次微子シリカ、及び米国特許第4、503、169
号に記載されているタイプの非ガラス質微粒子である。IVA族,VA族、VI
A族、VIIA族、VIIIA族、IB族又はIIB族、IIIB族のアルミニ
ウム、インジウム及びタリウム、及びIVB族のスズ及び鉛のような純金属、又
はそれらの合金から作った微粒金属充填剤ような金属充填剤も混合できる。従来
の歯科アマルガム合金粉末、典型的に銀、スズ、銅、及び亜鉛の混合体も任意に
混合できる。微粒金属充填剤は約1〜100μm、好適に1〜約50μmに平均
粒度を有することが望ましい。これら充填剤の混合体、並びに有機及び無機材料
から作った混合充填剤も意図している。
【0249】 本発明の歯科材料は、促進剤、抑制剤、吸収剤、顔料、染料、粘度調節剤、表
面張力降下剤及び湿潤剤のような適当な助剤、酸化防止剤、フッ化物放出剤、及
び周知の他の成分も含有できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ビニルエ−テルの光単独重合に及ぼす電子供与体化合物の影響を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 493/22 C07D 493/22 4J100 C08F 16/12 C08F 16/12 C08G 59/20 C08G 59/20 G03F 7/027 G03F 7/027 7/028 7/028 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,Y U,ZA,ZW (72)発明者 ピンジノ、チャールス エス アメリカ合衆国ミズリー州64131 カンサ ス シティ チェストナット サークル 8741 アパートメント 203 (72)発明者 エイク、ジェイ デビッド アメリカ合衆国ミズリー州グラッドストン ザ ウッドランズ 21 (72)発明者 オックスマン、ジォエル デー アメリカ合衆国ミネソタ州55416 セント ルイス パーク モンテリー パークウ エイ 2839 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA13 AB20 AC01 AD01 BC23 BD03 CA00 CA48 CC20 4C071 AA04 BB01 BB02 BB03 CC14 CC15 DD26 EE02 EE06 FF16 GG01 JJ06 LL03 4C089 AA01 AA10 AA13 BC02 BD19 4J011 QA08 QA19 QA32 QA34 QA36 QA37 QA38 QB23 RA07 RA08 RA10 RA11 SA25 SA28 SA34 SA35 SA36 SA40 SA61 SA75 SA78 SA83 SA84 SA85 SA87 UA01 UA06 VA01 VA05 WA01 WA02 WA05 WA06 WA08 4J036 AB01 AB02 AB05 AB06 AB07 AB10 AB11 AD08 AF06 AJ07 AJ08 AJ09 AK03 AK06 DB01 DB02 DB05 DC02 DC04 DC05 DC10 DC12 DD04 FB01 FB05 FB06 FB07 FB08 FB11 FB12 FB18 GA01 GA24 HA02 JA01 JA06 JA09 JA15 4J100 AE02P AE03P AE04P AE06P AE09P AE70P AE76P BA02P BA03P BA08P BA21P BA29P BA31P BA39P BB01P BC04P BC54P CA01 CA03 FA03 FA17 JA01 JA03 JA38 JA52

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)相当量のビニルエ−テル;及び(b)(i)ヨ−ドニ
    ウム塩;(ii)可視光増感剤;及び(iii)電子供与体化合物から成る光開
    始剤系の混合体から成り、該光開始剤系が2.9x10-5モル/gのジフェニル
    ヨ−ドニウム・ヘキサフルオロアンチモネ−トと1.5x10-5モル/gのショ
    ウノウキノンを含む2−ブタノン標準溶液にN,N−ジメチルアニリンに等しい
    又はN,N−ジメチルアニリンより大きい光誘導電位を有することを特徴とする
    光重合性組成物。
  2. 【請求項2】 前記組成物の成分は、前記光重合体性組成物を可視光に暴露
    させることによってを少なくとも1mmの硬化深さに硬化させるのに十分な量で
    存在することを特徴とする請求項1記載光重合体性組成物。
  3. 【請求項3】 前記ビニルエ−テルは、トリ(エチレングリコ−ル)ジビニ
    ルエ−テル(TEGDVE),グリシジルビニルエ−テル(BVE),ブタンジ
    オ−ルビニルエ−テル(BDVE),ジ(エチレングリコ−ル)ジビニルエ−テ
    ル(DEGDVE),1,4−シクロヘキサンジメタノ−ルビニルエ−テル(C
    HDMDVE),4−(1−プロペニルオキシメチル)−1、3−ジオキソラン
    −2−オン(POMDO),2−クロロエチルビニルエ−テル(CEVE),又
    は2−エチルヘキシルビニルエ−テル(EHVE),エチルビニルエ−テル(E
    VE),n−プロピルビニルエ−テル(NPVE),イソプロピルビニルエ−テ
    ル(IPVE),n−ブチルビニルエ−テル(NBVE),イソブチルビニルエ
    −テル (IBVE),オクタビニルエ−テル(ODVE),シクロヘキシルビ
    ニルエ−テル(CVE),ブタンジオ−ルビニルエ−テル(BDDVE),ヒド
    ロキシルブチルビニルエ−テル(HBVE),シクロヘキサンジメタノ−ルモノ
    ビニルエ−テル(CHMVE),t−ブチルビニルエ−テル(TBVE),t−
    アミルビニルエ−テル(TAVE),ドデシルビニルエ−テル(DDVE),エ
    チレングリコ−ルジビニル(EGDVE),エチレングリコ−ルモノビニル(E
    GDV E),ヘキサンジオ−ルジビニルエ−テル(HDDVE),ヘキサンジ
    オ−ルモノビニルエ−テル(HDMVE),ジエチレングリコ−ルモノビニルエ
    −テル(MVE−2)),トリエチレングリコ−ルメチルビニルエ−テル(MT
    GV E),テトラエチレングリコ−ルジビニルエ−テル(DVE−4),トリ
    メチロ−ルプロパントリビニルエ−テル(TMPTVE),アミノプロピルビニ
    ルエ−テル(APVE),ポリ−テトラヒドロフランジビニルエ−テル(PTH
    FDVE),プルリオ−ル−E200ジビニルエ−テル(PEG200−DVE
    ),n−ブチルビニルエ−テル(n−BVE),4−ヒドロキシブチルビニルエ
    −テル(HBVE),エチレングリコ−ルブチルビニルエ−テル(EGBVE)
    ,2−ジエチルアミノエチルビニルエ−テル(DEAEVE),ジプロプロピレ
    ングリコ−ルジビニルエ−テル(DPGDVE),オクタデシルビニルエ−テル
    (ODVE),ビニルエ−テルを末端基とする芳香族エステル単量体、ビニルエ
    −テルを末端基とする脂肪族エステル単量体、ビニルエ−テルを末端基とする脂
    肪族ウレタンオリゴマ−、及びビニルエ−テルを末端基とする芳香族ウレタンオ
    リゴマ−から成る群から選択されることを特徴とする請求項1記載の光重合体性
    組成物。
  4. 【請求項4】 さらに次式の化合物からなることを特徴とする請求項1記載
    の光重合体性組成物: 【化1】 〔式中、R−Rはハロゲン;アルキル;アリ−ル;置換アルキル;置換アリ
    −ル;(6−キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;(6−キ
    サビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;(6−キサビシクロ[3
    .1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;(6−キサビシクロ[3.1.0]ヘキ
    シ−3−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
    ル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシ
    クロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1
    .0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト
    −2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル
    )メトキシ;及び−(CH2)n-O-(O=C)-R9(式中、n=1〜9,R9=H,
    アルキル、アリ−ル、置換アルキル又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選
    ぶ、又は R1●R2,R2●R3,R5●R6,及びR6●R7は,-(CH2)nCH2-(式中、
    n=3,4,5及び6);-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、n=0,
    1,及び2);及びR1及びR2,R2及びR3,R5及びR6,及びR6及びR7間に
    脂環式環又はオキシラン環を形成するような-O-から成る群から独立に選択され
    る、但し、 R3,R4,R7及びR8は、R1●R2及びR5●R6が-(CH2)nCH2-(式中、
    1とR2及びR5とR6の間に脂環式環を形成するようにn=3,4,5及び6)
    から成る群から独立に選択されるときは水素である; R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、R1とR5がアルキル、アリ−ル、
    置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるときは水素でる
    ; R1、R4、R5及びR8は、R2とR6がアルキル、アリ−ル、置換アルキル及び
    置換アリ−ルから成る群から独立に選択され、R3及びR7が-(CH2)n-O-(O
    =C)-R9(式中、n=1及び2そしてR9=H,アルキル、アリ−ル、置換アル
    キル又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選択されるときには水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2とR3がH,アルキル、アリ−ル、置換アルキル
    及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水素である、そしてR6
    ●R7=-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、R6とR7の間に脂環式環を形
    成するようにn=0,1,及び2); R1、R4、R5及びR8は、R2が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
    2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビ
    シクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1
    .0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
    3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7
    −オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4
    .1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1. n=3,4,5及び6);-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、n=0,
    1,及び2);及びR1及びR2,R2及びR3,R5及びR6,及びR6及びR7間に
    脂環式環又はオキシラン環を形成するような-O-から成る群から独立に選択され
    る、但し、 R3,R4,R7及びR8は、R1●R2及びR5●R6が-(CH2)nCH2-(式中、
    1とR2及びR5とR6の間に脂環式環を形成するようにn=3,4,5及び6)
    から成る群から独立に選択されるときは水素である; R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、R1とR5がアルキル、アリ−ル、
    置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるときは水素でる
    ; R1、R4、R5及びR8は、R2とR6がアルキル、アリ−ル、置換アルキル及び
    置換アリ−ルから成る群から独立に選択され、R3及びR7が-(CH2)n-O-(O
    =C)-R9(式中、n=1及び2そしてR9=H,アルキル、アリ−ル、置換アル
    キル又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選択されるときには水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2とR3がH,アルキル、アリ−ル、置換アルキル
    及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水素である、そしてR6
    ●R7=-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、R6とR7の間に脂環式環を形
    成するようにn=0,1,及び2); R1、R4、R5及びR8は、R2●R3及びR6●R7が-CH2-エポキシ-(CH2) n CH2-(式中、R2とR3及びR6とR7の間に脂環式環を形成するようにn= 0
    ,1,及び2)からなる群からと独立に選択されるとき水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
    2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビ
    シクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1
    .0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
    3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7
    −オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4
    .1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘ
    プト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト− 2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)
    メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3,R6及びR7が水素、アルキ
    ル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される
    とき水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2及びR3が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オ
    キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[
    3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
    ル;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシク
    ロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.
    0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−
    2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)
    メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3及びR7が水素、アルキル、ア
    リ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水
    素である; R3、R4、R5、R6,R7及びR8は、R1とR2間にオキシランを形成するよう
    なR1●R2=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ
    −ルから成る群から独立に選択される;及び R3、R4、R7及びR8は、R1とR2及びR5とR6間にオキシランを形成するよ
    うなR1●R2及びR5●R6=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキ
    ル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される〕。
  5. 【請求項5】 さらにエポキシドから成ることを特徴とする請求項1記載の
    光重合体性組成物。
  6. 【請求項6】 前記エポキシドは、オクタデシレンオキシド;エピクロロヒ
    ドリン;スチレンオキシド;ビニルシクロヘキセンオキシド;グリシド−ル;グ
    リシジルメタクリレ−ト;ビスフェノ−ルAのグリシジルエ−テル;ビニルシク
    ロヘキセンジオキシド;3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3、4-エポキ
    シシクロヘキセン・カルボキシレ−ト;3,4-エポキ-6-メチルシクロヘキシ
    ルメチル-3、4-エポキシ-6-メチルシ-シクロヘキセン・カルボキシレ−ト;
    ビス(3,4-エポキ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペ−ト;ビス (
    2、3-エポキシシクロペンチル)エ−テル;ポリプロピレングリコ−ルから変
    性のアジペ−トエポキシ;ジペンテンジオキシド;エポキシ化ポリブタジエン;
    シリコ−ン樹脂含有エポキシ官能性ハロゲン化エポキシ樹脂;ハロゲンエポキシ
    樹脂;フェノ−ルホルムアルデヒドノボラックの1、4-ブタンジオ−ルジグリ
    シジルエ−テル;レソルシノ−ルジグリシジルエ−テル;ビス(3、4-エポキ
    シシクロヘキシル)アジペ−ト;2-(3、4-エポキシシクロヘキシル- 5,5
    -スピロ-3、4-エポキシ)シクロヘキサン-メタジオキサン;ビニルシクロヘキ
    センモノオキシド-1、2-エポキシヘキサデカン;アルキルC8-C10グリシジル
    エ−テルのようなアルキルグリシジルエ−テル;アルキルC12-C14グリシジル
    エ−テル;ブチルグリシジルエ−テル;クレシルグリシジルエ−テル;p-te
    rブチルフェニルグリシジルエ−テル;1、4-ブタジエンジオ−ルのジグリシ
    ジルエ−テルのような多官能性グリシジルエ−テル;ネオペンチルグリコ−ルの
    ジグリシジルエ−テル;シクロヘキサンジメタノ−ルのジグリシジルエ−テル;
    トリメチロ−ルエタントリグリシジルエ−テル;トリメチロ−ルプロパントリグ
    リシジルエ−テル;脂肪族エ−テルのポリグリシジルエ−テル;ポリグリコ−ル
    ジエポキシド;ビスフェノ−ルFエポキシド;9,9-ビス[4-(2、3-エポ
    キシプロポキシ)-フェニル]フルオレノン;エピクロロヒドリン;アルキレン
    オキシド;及びアルケニルロキシドからなる群から選択されることを特徴とする
    請求項5記載の光重合体性組成物。
  7. 【請求項7】 さらに、ポリオ−ルからなることを特徴とする請求項5記載
    の光重合体性組成物。
  8. 【請求項8】 前記ポリオ−ルは、アルカノ−ル、ポリオキシアルキレング
    リコ−ルのモノアルキルエ−テル、アルキレングリコ−ルのモノアルキルエ−テ
    ル、アルキレングリコ−ル、ポリヒドロキシアルキレン、N,N-ビス(ヒドロ
    キシエチル)ベンズアミド、2-ブチン-1、4-ジオ−ル、4、4-ビス(ヒドロ
    キシメチル)ジフェニルスルホン、ひまし油、ポリオキシアルキレングリコ−ル
    、ポリオキシプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ル、
    ペンダントヒドロキシキ基含有ポリビニルアセタ−ル樹脂、改質セルロ−スポリ
    マ−、ヒドロキシを末端基とするポリエステル、ヒドロキシを末端基とするポリ
    アセトン、ポリカプロラクトン、フッ素化ポリエチレングリコ−ル、フッ素化ポ
    リオキシプロピレングリコ−ル、ヒドロキシを末端基とするポリアルカジエン、
    及び2-エチルウ-2-(ヒドロキシメチル)-1、3-プロパンジオ−ルから成る
    群から選択されることを特徴とする請求項7記載の光重合体性組成物。
  9. 【請求項9】 さらに、エポキシドからなることを特徴とする請求項4記載
    の光重合体性組成物。
  10. 【請求項10】 前記エポキシドは、オクタデシレンオキシド;エピクロロ
    ヒドリン;スチレンオキシド;ビニルシクロヘキセンオキシド;グリシド−ル;
    グリシジルメタクリレ−ト;ビスフェノ−ルAのグリシジルエ−テル;ビニルシ
    クロヘキセンジオキシド;3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3、4-エポ
    キシシクロヘキセン・カルボキシレ−ト;3,4-エポキ−6-メチルシクロヘキ
    シルメチル-3、4-エポキシ-6-メチルシ-シクロヘキセン・カルボキシレ− ト
    ;ビス(3,4-エポキ−6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペ−ト;ビス
    (2、3-エポキシシクロペンチル)エ−テル;ポリプロピレングリコ−ルから
    変性のアジペ−トエポキシ;ジペンテンジオキシド;エポキシ化ポリブタジエン
    ;シリコ−ン樹脂含有エポキシ官能性ハロゲン化エポキシ樹脂;難燃性エポキシ
    樹脂;フェノ−ルホルムアルデヒドノボラックの1、4-ブタンジオ−ルジグリ
    シジルエ−テル;レソルシノ−ルジグリシジルエ−テル;ビス(3、4-エポキ
    シシクロヘキシル)アジペ−ト;2-(3、4-エポキシシクロヘキシル-5,5-
    スピロ-3、4-エポキシ)シクロヘキサン-メタジオキサン;ビニルシクロヘキ
    センモノオキシド-1、2-エポキシヘキサデカン;アルキルC8-C10グリシジル
    エ−テルのようなアルキルグリシジルエ−テル;アルキルC12-C14グリシジル
    エ−テル;ブチルグリシジルエ−テル;クレシルグリシジルエ−テル;p-te
    rブチルフェニルグリシジルエ−テル;1、4-ブタジエンジオ−ルのジグリシ
    ジルエ−テルのような多官能性グリシジルエ−テル;ネオペンチルグリコ−ルの
    ジグリシジルエ−テル;シクロヘキサンジメタノ−ルのジグリシジルエ−テル;
    トリメチロ−ルエタントリグリシジルエ−テル;トリメチロ−ルプロパントリグ
    リシジルエ−テル;脂肪族エ−テルのポリグリシジルエ−テル;ポリグリコ−ル
    ジエポキシド;ビスフェノ−ルFエポキシド;9,9-ビス[4-(2、3-エポ
    キシプロポキシ)-フェニル]フルオレノン;エピクロロヒドリン;アルキレン
    オキシド;及びアルケニルロキシドからなる群から選択されることを特徴とする
    請求項9記載の光重合体性組成物。
  11. 【請求項11】 さらに、ポリオ−ルからなることを特徴とする請求項9記
    載の光重合体性組成物。
  12. 【請求項12】 前記ポリオ−ルは、アルカノ−ル、ポリオキシアルキレン
    グリコ−ルのモノアルキルエ−テル、アルキレングリコ−ルのモノアルキルエ−
    テル、アルキレングリコ−ル、ポリヒドロキシアルキレン、N,N-ビス(ヒド
    ロキシエチル)ベンズアミド、2-ブチン-1、4-ジオ−ル、4、4-ビス(ヒド
    ロキシメチル)ジフェニルスルホン、ひまし油、ポリオキシアルキレングリコ−
    ル、ポリオキシプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ル
    、ペンダントヒドロキシキ基含有ポリビニルアセタ−ル樹脂、改質セルロ−スポ
    リマ−、ヒドロキシを末端基とするポリエステル、ヒドロキシを末端基とするポ
    リアセトン、ポリカプロラクトン、フッ素化ポリエチレングリコ−ル、フッ素化
    ポリオキシプロピレングリコ−ル、ヒドロキシを末端基とするポリアルカジエン
    、及び2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1、3-プロパンジオ−ルをもった
    2-オキセパノンポリマ−から成る群から選択されることを特徴とする請求項1
    1記載の光重合体性組成物。
  13. 【請求項13】 前記電子供与体化合物が、次の構造式を有することを特徴
    とする請求項1記載の光重合体性組成物: 【化2】 (式中、各R1は別々にH;1つ以上のハロゲンによって任意に置換されるC1-1 8 アルキル、-CN,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、
    3-18シクロアルキル、アリ−ル、COOH,COOC1-18アルキル、(C
    1-18アルキル)0-1-CO-C1-18アルキル、SO32;1つ以上の電子求引基に
    よって任意に置換されるアリ−ル;又は一緒に環を形成するR1基である、 R2はH;1つ以上のハロゲンによって任意に置換されるC1-18アルキル、-C
    N,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、C3-18シクロア
    ルキル、アリ−ル、COOH,COOC1-18アルキル、(C1-18アルキル)0-1-
    CO-C1-18アルキル又はSO3である; Arは1つ以上の電子求引基によって任意に置換されるアリ−ルである。適当
    な電子求引基は-COOH,-COOR2,SO32,-CN,-CO-C1-18アルキ
    ル、及びC(O)H基を含む)。
  14. 【請求項14】 前記電子供与体化合物のアリ−ル置換基が、-COOH,-
    COOR2,SO32,-CN,-CO-C1-18アルキル、及びC(O)H基から成
    る群から選択される少なくとも1つの電子求引基を含むことを特徴とする請求項
    13記載の光重合体性組成物。
  15. 【請求項15】 前記電子供与体化合物が、次の構造式を有することを特徴
    とする請求項1記載の光重合体性組成物: 【化3】 (式中、n=1−3、各R3は別々にH、C1-18アルキル、又はハロゲン、-CN
    ,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、C3-18シクロアル
    キル、アリ−ル、置換アリ−ル、-COOH,COOC1-18アルキル、(C1-18
    アルキル)0-1-CO-C1-18アルキル、-CO-C1-18アルキル、-C(O)H及び
    -C2-18アルケニル基から成る群から選択の少なくとも1つの置換基を有するC1 -18 アルキル;及び各R4は、別々にH、C1-18アルキル、又はハロゲン、-CN
    ,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、C3-18シクロアル
    キル、アリ−ル、置換アリ−ル、-COOH,COOC1-18アルキル、(C1-18
    アルキル)0-1-CO-C1-18アルキル、-CO-C1-18アルキル、-C(O)H及び
    -C2-18アルケニル基から成る群から選択の少なくとも1つの置換基を有する C1-18アルキル;及び各R4は、別々にH、C1-18アルキル、又はハロゲン、-C
    N,、-OH,-SH,C1-18アルコキシ、C1-18アルキルチオ、C3-18シクロア
    ルキル、アリ−ル、置換アリ−ル、-COOH,COOC1-18アルキル、(C1-1 8 アルキル)0-1-CO-C1-18アルキル、-CO-C1-18アルキル、-C(O)H及
    び-C2-18アルケニル基から成る群から選択の少なくとも1つの置換基を有する
    1-18アルキルである)。
  16. 【請求項16】 前記電子供与体化合物が、4、4-ビス(ジエチルアミ ノ
    )ベンゾフェノン、4-ジメチルアミノベンゾイン酸,エチル4-ジメチルアミノ
    ベンゾエイト,3-ジメチルアミノベンゾイン酸,4-ジメチルアミノベンゾイン
    ,4-ジメチルアミノベンズアルデヒド,1,2,4-トリメトキシベンゼン,及
    びN-フェニルグリシンから成る群から選択されることを特徴とする請求項1記
    載の光重合体性組成物。
  17. 【請求項17】 前記ヨ−ドニウム塩は、ジ(4-メチルフェニル)ヨ−ド
    ニウムテトラフルオロボレ−ト;フェニル-4-メチルフェニルヨ−ドニウムテト
    ラフルオロボレ−ト;ジ(4-ヘプチルフェニル)ヨ−ドニウムテトラフルオロ
    ボレ−ト;ジ(3-ニトロフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ− ト
    ;ジ(4-クロロフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;ジ (ナ
    フチル)ヨ−ドニウムテトラフルオロボレ−ト;ジ(4-トリフルオロメチルフ
    ェニル)ヨ−ドニウムテトラフルオロボレ−ト;ジフェニルヨ−ドニウムヘキサ
    フルオロホスフェ−ト;ジ(4-メチルフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロ
    ホスフェ−ト;ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロア−セネ−ト;ジ(4-
    フェノキシフェニル)ヨ−ドニウムテトラフルオロボレ−ト;フェニル-2-チエ
    ニルヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;3、5-ジメチルピラゾリル-4
    -フェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;ジフェニルヨ−ドニウム
    ヘキサフルオロアンチモネ−ト;2、2´-ジフェニルヨ−ドニウムテトラフル
    オロボレ−ト、ジ(2、4-ジクロロフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホ
    スフェ−ト;ジ(4-ブロモフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−
    ト;ジ(4-メトキシフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ− ト;ジ
    (3-カルボキシフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト; ジ(3-カルボキシフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;ジ (
    3-メトキシスルホニルフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ− ト;
    ジ(4-アセトアミドフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ− ト;ジ
    (2-ベンゾチエニルフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホスフェ−ト;(
    4-オクチルオキシフェニル)フェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ
    −ト;ジフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト;[4- (2-ヒ
    ドロキシテトラデシルオキシフェニル)]フェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロ
    アンチモネ−ト;及び[4-(1-メチルエチル)フェニル)](4-メチルフェ
    ニル)ヨ−ドニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−トから成る群
    から選択されることを特徴とする請求項1記載の光重合体性組成物。
  18. 【請求項18】 前記可視光増感剤が、ショウノウキノン;2-クロロチオ
    キサンタ-9-オン;グリオキサル;ビアセチル;3、3、6、6-テトラメチル
    シクロヘキサンジオン;3、3、7、7-テトラメチル-1、2-シクロヘプタン
    ジオン;3、3、8、8-テトラメチル-1、2-シクロオクタンジオン;3、 3
    、18、18-テトラメチル-1、2-シクロオクタンジオン;ジピバロイル;ベ
    ンジル;フリル;ヒドロキシベンジル;2、3-ブタンジオン;2、3-ヘキサン
    ジオン;3、4-ヘキサンジオン;2、3-ヘプタンジオン;3、4-ヘプタンジ
    オン;2、3-オクタンジオン;4、5-オクタンジオン;及び1、2-シクロヘ
    キサンジオンから成る群から選択されることを特徴とする請求項17記載の光重
    合体性組成物。
  19. 【請求項19】 前記組成物は、グラフィックア−トイメ−ジング、印刷プ
    レ−ト、フォトレジスト、はんだマスク、電子コンフォ−マルコ−ティング、被
    覆接着剤、磁気媒体、光硬化性接着剤、及び光硬化性複合材料から成る群から選
    択される用途に使用の配合物における成分であることを特徴とする請求項1記載
    の光重合体性組成物。
  20. 【請求項20】 (A)(a)ビニルエ−テル、及び(b)(i)ヨ−ドニ
    ウム;(ii)可視光増感剤;及び(iii)電子供与体化合物から成る光開始
    剤系から成る樹脂から成るマトリックス、該光開始剤系は2-ブタノン中に2.
    9x10-5モル/gのフェニルヨ−ドニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト及び
    1.5x10-5モル/gのショウノウキノン含有するの標準溶液においてN,N
    -ジメチルアニリンより大きいまたは等しい光誘導電位を有する;及び(B)前
    記マトリックスに歯科修復材料の全重量を基準にして約10〜90重量%の量で
    分散される歯科充填剤から成ることを特徴とする歯科修復材料。
  21. 【請求項21】 前記歯科材料が接着剤であることを特徴とする請求項20
    記載の歯科修復材料。
  22. 【請求項22】 前記歯科材料が複合材料であることを特徴とする請求項2
    0記載の歯科修復材料。
  23. 【請求項23】 前記マトリックスが、さらに、次式のスピロカ−ボネ−ト
    化合物から成ることを特徴とする請求項20記載の歯科修復材料: 【化4】 式中、R1−R8はハロゲン;アルキル;アリ−ル;置換アルキル;置換アリ−ル
    ;(6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;(6−オキ
    サビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;(6−オキサビシクロ[
    3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;(6−オキサビシクロ[3.1. 0]ヘキシ−3−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト
    −2−イル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オ
    キサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ
    [4.1.0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0
    ]ヘプト−2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−
    3−イル)メトキシ;及び-(CH2)n-O-(O=C)-R9(式中、n=1〜9,R9 =H,アルキル、アリ−ル、置換アルキル又は置換アリ−ル)から成る群から独
    立に選ぶ、又は R1●R2,R2●R3,R5●R6,及びR6●R7は,-(CH2)nCH2-(式中、
    n=3,4,5及び6);-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、n=0,
    1,及び2);及びR1及びR2,R2及びR3,R5及びR6,及びR6及びR7間に
    脂環式環又はオキシラン環を形成するような-O-から成る群から独立に選択され
    る、但し、 R3,R4,R7及びR8は、R1●R2及びR5●R6が-(CH2)nCH2-(式中、
    1とR2及びR5とR6の間に脂環式環を形成するようにn=3,4,5及び6)
    から成る群から独立に選択されるときは水素である; R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、R1とR5がアルキル、アリ−ル、
    置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるときは水素でる
    ; R1、R4、R5及びR8は、R2とR6がアルキル、アリ−ル、置換アルキル及び
    置換アリ−ルから成る群から独立に選択され、R3及びR7が-(CH2)n-O-(O
    =C)-R9(式中、n=1及び2そしてR9=H,アルキル、アリ−ル、置換アル
    キル又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選択されるときには水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2とR3がH,アルキル、アリ−ル、置換アルキル
    及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水素である、そしてR6
    ●R7=-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、R6とR7の間に脂環式環を形
    成するようにn=0,1,及び2); R1、R4、R5及びR8は、R2●R3及びR6●R7が-CH2-エポキシ-(CH2) n CH2-(式中、R2とR3及びR6とR7の間に脂環式環を形成するようにn= 0
    ,1,及び2)からなる群からと独立に選択されるとき水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
    2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビ
    シクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1
    .0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
    3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;7
    −オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[4
    .1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘ
    プト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
    ル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メトキ
    シから成る群から独立に選択され、かつR3,R6及びR7が水素、アルキル、ア
    リ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水
    素である; R1、R4、R5及びR8は、R2及びR3が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オ
    キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[
    3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
    ル;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシ [4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0
    ]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2
    −イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メ
    トキシから成る群から独立に選択され、かつR3,R6及びR7が水素、アルキル
    、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されると
    き水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2及びR3が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オ
    キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[
    3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
    ル;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシク
    ロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.
    0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−
    2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)
    メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3及びR7が水素、アルキル、ア
    リ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水
    素である; R3、R4、R5、R6,R7及びR8は、R1とR2間にオキシランを形成するよう
    なR1●R2=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ
    −ルから成る群から独立に選択される;及び R3、R4、R7及びR8は、R1とR2及びR5とR6間にオキシランを形成するよ
    うなR1●R2及びR5●R6=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキ
    ル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される)。
  24. 【請求項24】 前記マトリックスが、さらに、エポキシドから成ることを
    特徴とする請求項20記載の歯科修復材料。
  25. 【請求項25】 前記マトリックスが、さらに、ポリオ−ルから成ることを
    特徴とする請求項24記載の歯科修復材料。
  26. 【請求項26】 前記マトリックスが、さらに、エポキシドから成ることを
    特徴とする請求項23記載の歯科修復材料。
  27. 【請求項27】 前記マトリックスが、さらに、ポリオ−ルから成ることを
    特徴とする請求項26記載の歯科修復材料。
  28. 【請求項28】 次の式を有する化合物: 【化5】 〔式中、R1−R8はハロゲン;アルキル;アリ−ル;置換アルキル;置換アリ−
    ル;(6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;(6−オ
    キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;(6−オキサビシクロ
    [3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;(6−オキサビシクロ[3.1. 0]ヘキシ−3−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト
    −2−イル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オ
    キサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ
    [4.1.0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1. 0]ヘプト−2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト
    −3−イル)メトキシ;及び-(CH2)n-O-(O=C)-R9(式中、n=1〜9,
    9=H,アルキル、アリ−ル、置換アルキル又は置換アリ−ル)から成る群か
    ら独立に選ぶ、又は R1●R2,R2●R3,R5●R6,及びR6●R7は,-(CH2)nCH2-(式中、
    n=3,4,5及び6);-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、n=0,
    1,及び2);及びR1及びR2,R2及びR3,R5及びR6,及びR6及びR7間に
    脂環式環又はオキシラン環を形成するような-O-から成る群から独立に選択され
    る、但し、 R3,R4,R7及びR8は、R1●R2及びR5●R6が-(CH2)nCH2-(式中、
    1とR2及びR5とR6の間に脂環式環を形成するようにn=3,4,5及び6)
    から成る群から独立に選択されるときは水素である; R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、R1とR5がアルキル、アリ−ル、
    置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるときは水素でる
    ; R1、R4、R5及びR8は、R2とR6がアルキル、アリ−ル、置換アルキル及び
    置換アリ−ルから成る群から独立に選択され、R3及びR7が-(CH2)n-O-(O
    =C)-R9(式中、n=1及び2そしてR9=H,アルキル、アリ−ル、置換アル
    キル又は置換アリ−ル)から成る群から独立に選択されるときには水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2とR3がH,アルキル、アリ−ル、置換アルキル
    及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき水素である、そしてR6
    ●R7=-CH2-エポキシ-(CH2)nCH2-(式中、R6とR7の間に脂環式環を形
    成するようにn=0,1,及び2); R1、R4、R5及びR8は、R2●R3及びR6●R7が-CH2-エポキシ-(CH2) n CH2-(式中、R2とR3及びR6とR7の間に脂環式環を形成するようにn= 0
    ,1,及び2)からなる群からと独立に選択されるとき水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−
    2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オキサビ
    シクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3. 1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ
    −3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イル;
    7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシクロ[
    4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]
    ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−
    イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メト
    キシから成る群から独立に選択され、かつR3,R6及びR7が水素、アルキル、
    アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されるとき
    水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2及びR3が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オ
    キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[
    3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
    ル;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシ [4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0
    ]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2
    −イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メ
    トキシから成る群から独立に選択され、かつR3,R6及びR7が水素、アルキル
    、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されると
    き水素である; R1、R4、R5及びR8は、R2及びR3が6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−2−イル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−3−イル;6−オ
    キサビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−イル)メチル;6−オキサビシクロ[
    3.1.0]ヘキシ−3−イル)メチル;6−オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ−3−イル)メトキシ;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イ
    ル;7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル;(7−オキサビシク
    ロ[4.1.0]ヘプト−2−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.
    0]ヘプト−3−イル)メチル;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプ ト−2−イル)メトキシ;(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イ
    ル)メトキシから成る群から独立に選択され、かつR3及びR7が水素、アルキル
    、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択されると
    き水素である; R3、R4、R5、R6,R7及びR8は、R1とR2間にオキシランを形成するよう
    なR1●R2=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキル及び置換アリ
    −ルから成る群から独立に選択される;及び R3、R4、R7及びR8は、R1とR2及びR5とR6間にオキシランを形成するよ
    うなR1●R2及びR5●R6=-O-のとき水素、アルキル、アリ−ル、置換アルキ
    ル及び置換アリ−ルから成る群から独立に選択される)。
  29. 【請求項29】 前記化合物は、5、5-ジエチル-19-オキサジスピロ [
    1、3-ジオキサン-2、2´1、3-ジオキサン-5´4”-ビシクロ[4. 1.
    0]ヘプタン],7,26-ジオキサトリスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプ
    タン-4、5´-1、3-ジオキサン-2´2”-1、3-ジオキサン-5”、 4”-
    ビシクロ[4.1.0]ヘプタン],5-5-ジエチル-18-オキサジスピロ[1
    、3-ジオキサン-2´2”-1、3-ジオキサン-5´、3”-ビシクロ [3.1
    .0]ヘキサン,6,24-ジオキサトリスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキ
    サン-3、5´-1、3-ジオキサン-2´2”-1、3ジオキサン-5”3´”-ビ
    シクロ[3.1.0]ヘキサン,3,3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオ
    キサ-9-[(6-オキサビシビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)メトキシ
    ]スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ [3.1
    .0]ヘキシ-3-イル)メトキシ]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサ
    スピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキ
    サ-9-[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メトキシ]スピ
    ロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘ
    キシ-2-イル)メトキシ]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[
    5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[
    (6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)メチル]スピロ[5.5
    ]ウンデカン、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イ
    ル)メチル]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ [5.5]ウ
    ンデカン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサ
    ビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン
    、3、9-ビス[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-2-イル)メチル]
    -3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、
    3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[4.
    1.0]ヘプト-3-イル)メチル]スピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス
    [(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-3-イル)メチル]スピロ[5.
    5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-
    オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-2-イル)メチル]スピロ[5.5]ウン
    デカン、3、9-ビス[(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト-2-イル)メ
    チル]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
    、3、3-ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ
    [3.1.0]ヘキシ-3-イルスピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス[(
    6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)メチル]-3-エチル-1、5
    、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、
    5、7、11-テトラオキサ-9-[(6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-
    2-イルスピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス [(6-オキサビシクロ[
    3.1.0]ヘキシ-2-イル)エチル]-3-エチル-1、5、7、11-テトラオ
    キサスピロ[5.5]ウンデカン、3、9-ビス [(7-オキサビシクロ[3.
    1.0]ヘキシ-3-イル)-3-エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[
    5.5]ウンデカン、3、3-ジエチル-1、 5、7、11-テトラオキサ-9-[
    (7-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキシ-3-イル)スピロ[5.5]ウンデ
    カン、3、9-ビス[(7-オキサビシクロ [3.1.0]ヘキシ-2-イル)-3
    -エチル-1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3、3-
    ジエチル-1、5、7、11-テトラオキサ-9-[(7-オキサビシクロ[3.1
    .0]ヘキシ-2-イル)スピロ[5.5]ウンデカン、2、4、7、9、11、
    14-ヘキサオキサスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-3、3´ビシクロ
    [4.1.0]ヘプタン]、8、10、13-トリオキサスピロ[1、3-ジオキ
    サン-2、3´-ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]、5、12-ジメチル-2、4
    、7、9、11、14-ヘキサオキサスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-
    3、3´ビシクロ[4.1.0]ヘプタン]、4、5、5、11-テトラメチル-
    8、10、13-トリオキサスピロ [1、3-ジオキサン-2、3´-ビシクロ
    [4.1.0]ヘプタン]、及び1、5、7、11-テトラオキサスピロ[5.
    5]ウンデカンから成る群から選択されることを特徴とする請求項28記載の化
    合物。
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