JP2002521451A - 抗酸化物質組成物及び該組成物を用いて疾患を処理する方法 - Google Patents

抗酸化物質組成物及び該組成物を用いて疾患を処理する方法

Info

Publication number
JP2002521451A
JP2002521451A JP2000562025A JP2000562025A JP2002521451A JP 2002521451 A JP2002521451 A JP 2002521451A JP 2000562025 A JP2000562025 A JP 2000562025A JP 2000562025 A JP2000562025 A JP 2000562025A JP 2002521451 A JP2002521451 A JP 2002521451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
uric acid
composition
dna
precursor
peroxynitrite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000562025A
Other languages
English (en)
Inventor
ダイク,ノックス ヴァン
エス.サックス メイヤー
Original Assignee
エイチエムイー エンタープライゼズ,リミテッド ライアビリティ カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エイチエムイー エンタープライゼズ,リミテッド ライアビリティ カンパニー filed Critical エイチエムイー エンタープライゼズ,リミテッド ライアビリティ カンパニー
Publication of JP2002521451A publication Critical patent/JP2002521451A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/74Synthetic polymeric materials
    • A61K31/765Polymers containing oxygen
    • A61K31/78Polymers containing oxygen of acrylic acid or derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P39/00General protective or antinoxious agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P39/00General protective or antinoxious agents
    • A61P39/06Free radical scavengers or antioxidants
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 哺乳動物の宿主における細胞、組織その他の体の部分に対する損傷の処理は、ヒポキサンチンと、少なくとも一種の生物学的モディファイヤーと共に用いることにより、行なうことができる。前記モディファイヤーは、フリーラジカルスカベンジャー又は代謝阻害剤であってよく、例えば、尿酸、ブチオニンスルフォキシミン、ビタミンC、アスピリン又はノルジヒドログアヤレト酸が望ましい。このような配合を用いることにより、例えば、癌、感染症及び神経変性疾患、並びに、放射線療法、高酸素分圧及び化学療法によって引き起こされる損傷を処理することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、抗酸化物質組成物(antioxidant composition)、より望ましくは抗
酸化物質及び/又は生物活性剤(biologically active agents)の混合物、特に、
酸化的損傷に関連する疾患を処理するのに有効な抗酸化物質及び/又は生物活性
剤の混合物に関する。
【0002】関連技術の背景と説明 酸化的損傷は多くの疾患の原因である。適当な酸化還元状態であることが健康
の基礎であると考えられる。抗酸化性食物は、人体の代謝過程における関連性が
広がっている。老化に関する最近の研究では、抗酸化物質は老化防止作用を有す
ると考えられており、老人の外部徴候と酸化的損傷に対して強い関係を有するこ
とが明らかにされている。酸化的損傷は、癌、リウマチ性関節炎、炎症、動脈閉
塞、糖尿病、神経変性疾患及び老人性黄斑変性などの疾患において認められる。
酸化的損傷の主原因であるフリーラジカルは、環境放射線、大気汚染、過度の肉
体的及び精神的労作により生成される。フリーラジカルは自由電子を有する種に
よって生成され、典型的には、一重項酵素酸素及びヒドロキシルフリーラジカル
、又は特異酵素反応により伝播する。フリーラジカルは別の分子から電子を獲得
するので、フリーラジカルは還元され、別の分子は酸化され、その構造と機能を
変化させる。酸素フリーラジカル種と、関連する多価不飽和脂肪酸脂質の過酸化
生成物の両方の生物学的活性については、広く知られている。例えば、反応性ラ
ジカル種の発生は、イオン化放射線、様々な化学療法剤、老化を含む様々なその
他生物学的過程の細胞毒性効果、及び、発癌性実験のイニシエーション段階及び
プロモーション段階において起こることが知られている。免疫系の種々の細胞に
よって用いられるレスピラトリーバースト現象における反応性フリーラジカルの
発生と放出もまた、外部標的分解の周知な機構である。
【0003】 核酸、蛋白質、酵素及び脂質分子は、全て、フリーラジカル酸化を受ける。脂
質酸化は、細胞膜、細胞器官の膜、それらの間にある膜などの膜系に損傷を及ぼ
す原因となり得る。蛋白質酸化は、細胞構造の酸化に到ることがある。酵素酸化
は、代謝率を変化させる結果となる。核酸損傷、例えば、DNA損傷は、細胞変
異及び細胞壊死に到ることがある。このように細胞変化は好ましくなく、癌、心
臓発作、白内障、神経変性疾患、黄斑変性、炎症性疾患などの多くの重大疾患の
原因である。
【0004】 好気性生物では、細胞及び有機体レベルの両方で様々なラジカルスカベンジ機
構が進化し、ヒドロキシルラジカル、スーパーオキシドアニオン、過酸化水素な
どの潜在的致死反応性酸素種から保護することができる。重要なことは、酸素ラ
ジカルは脂質過酸化の長寿命型連鎖反応を開始させることができ、この反応は細
胞から細胞へ伝播されることである。前述したように、これらの過酸化生成物は
、細胞DNA、RNA、蛋白質及び細胞リン脂質を損傷する能力を有している。
フリーラジカルは、一旦生成すると、異なる様々な反応を受ける。これらフリー
ラジカルは、別の非フリーラジカルと反応して、新たなフリーラジカルを作り出
す。また、同じフリーラジカルと反応して、新たに非フリーラジカルを作り出す
。また、異なるフリーラジカルと反応して、新たな非ラジカルを形成する。フリ
ーラジカルは、不飽和脂質と反応して、過酸化脂質を形成する。また、別のフリ
ーラジカルと反応して消滅を引き起こす。これら種々の反応の結果、量の多少は
あるが、毒性分子が生成される。この種の損傷に抗する保護細胞機構として、細
胞の脂質(例えば、αトコフェロール、βカロチン)及び水性(例えば、グルタチ
オン、アスコルビン酸)の両相の中の抗酸化物質及びラジカルスカベンジャーが
あり、スーパーオキシドジスムターゼ及びカタラーゼのような酵素もある。人体
には高プラズマ尿酸レベルが見られるが、これもまた、フリーラジカル保護ファ
クターであることが示されている。フリーラジカルの抑制は、フリーラジカルス
カベンジャーのシステイン、グルタチオン、及び関連細胞スルフヒドリル化合物
のような放射線防護物質が作用するものと仮定される。細胞が酸素発生化合物又
はその他酸化的ストレスに曝されるとき、グルタチオンは酸化され、蛋白質混合
ジスルフィドの他にジチオ基を含むようになる。
【0005】 ビタミンEは、最も良く研究された抗酸化物質である。最近の研究では、ビタ
ミンEの補充によって心臓疾患のリスクが低下することが確認されている。多く
の疫学的研究では、癌の発生と、果物及び野菜からの抗酸化物質の消費との間に
おける消極的関連が報告されている。
【0006】 ケルセチンとエピガロカテキン・ギャレイトは両方とも、植物から抽出された
抗酸化物質である。ケルセチンは、様々な果物や野菜の中で見られる共通のフラ
ボノイド抗酸化物質であり、この果物や野菜として、タマネギ、リーク(leak)、
アスパラガス、キャベツ、カラシ(mustard)、観賞植物、ペパー、エンダイブ、
グレープフルーツ、レタス、リンゴ、マンゴ、プラム、ラディッシュ、クロフサ
スグリ、ジャガイモ、ホウレンソウ、ブドウ及び緑茶を挙げることができる。エ
ピガロカテキン・ギャレイト(EGCg)は、緑茶から抽出された抗酸化物質であ
る。これらの抗酸化物質は強い化学的予防効果を有している。
【0007】 この分野では、投与形態が、同時的、付随的又は逐次的であるかどうかを問わ
ず、酸化的損傷に関連する疾患を保護し、予防し、処理し、改善することのでき
る抗酸化物質組成物又はその混合物に対する要請がある。
【0008】 この発明は、フリーラジカル損傷に抗する抗酸化性効果を有する組成物及び混
合物を開示する。組成物は、酸化的損傷に関連する疾患の予防又は処理に有用で
ある。
【0009】
【発明の要旨】
本発明は、尿酸の前駆物質を治療に有効な濃度で含む組成物に関するもので、
尿酸の前駆物質は、DNA、RNA、DNAのヌクレオチド、RNAのヌクレオ
チド、DNAのヌクレオシド、DNAの遊離塩基、RNAの遊離塩基、ヒポキサ
ンチン及びキサンチンからなる群から選択されることが望ましい。尿酸の前駆物
質はヒポキサンチンが望ましく、ヒポキサンチンの有効濃度は、約100mg/
日乃至約25g/日の範囲が望ましく、約1g/日乃至約20g/日の範囲がより
望ましく、約2g/日乃至約10g/日の範囲がさらに望ましい。 組成物は、一次抗酸化物質、二次抗酸化物質、ホモシステイン形成の阻害剤、
NOシンターゼの阻害剤、及びこれらの一種又は二種以上の任意の組合せからな
る群から選択される生物活性剤を、治療に有効な濃度で含むこともでできる。
【0010】 本発明の他の実施例は、尿酸の前駆物質と生物活性剤とを含む組成物に関する
ものである。尿酸の前駆物質は、ヒポキサンチンが望ましい。二次抗酸化物質は
、ビタミンC、ビタミンE又はその2つの組合せであることが望ましい。NOシ
ンターゼの阻害剤は、プレドニゾンであることが望ましく、ホモシステイン形成
の阻害剤は、ビタミンB6又は葉酸であることが望ましい。
【0011】 本発明の他の実施例は、酸化的損傷に関連する疾患状態を処理又は予防するた
めの治療用組成物に関するもので、尿酸の前駆物質を含んでいる。尿酸前駆物質
は、抗酸化物質として、望ましくは、DNA、RNA、DNAのヌクレオチド、
RNAのヌクレオチド、DNAのヌクレオシド、DNAの遊離塩基、RNAの遊
離塩基、ヒポキサンチン及びキサンチンからなる群から選択されるものを含むこ
とができる。最も望ましい抗酸化物質はヒポキサンチンである。生物活性剤は、
一次抗酸化物質、二次抗酸化物質、ホモシステイン形成の阻害剤、NOシンター
ゼの阻害剤、及び、前記の一次抗酸化物質、二次抗酸化物質、ホモシステインの
阻害剤、NOシンターゼの阻害剤の中の二種以上の組合せからなる群から選択さ
れる。二次抗酸化物質は、ビタミンC又はビタミンEから選択されることが望ま
しく、NOシンターゼ阻害剤はプレドニゾンであり、ホモシステイン形成の阻害
剤はビタミンB6であり、ホモシステイン形成の阻害剤は葉酸である。 疾患状態を処理する方法は、治療に有効な濃度の尿酸の前駆物質を、単独で又
は前述した既知の生物活性剤と共に投与するものであり、疾患状態は、アルツハ
イマー病、神経変性疾患、酸化的損傷及び癌からなる群から選択される。
【0012】 本発明はまた、酸化的損傷を処理する方法に関するもので、該方法は、尿酸の
前駆物質を、該尿酸前駆物質とは異なる生物活性剤と共に投与するものである。
尿酸の前駆物質は、DNA、RNA、DNAのヌクレオチド、RNAのヌクレオ
チド、DNAのヌクレオシド、DNAの遊離塩基、RNAの遊離塩基、ヒポキサ
ンチン及びキサンチンからなる群から選択される。尿酸の前駆物質は、ヒポキサ
ンチンが望ましく、生物活性剤は、一次抗酸化物質、二次抗酸化物質、ホモシス
テイン形成の阻害剤、NOシンターゼの阻害剤、及び、前記の一次抗酸化物質、
二次抗酸化物質、ホモシステインの阻害剤、NOシンターゼの阻害剤の中の二種
以上の組合せからなる群から選択されることが望ましい。二次抗酸化物質は、ビ
タミンC又はビタミンE又はその2つの配合物であることが望ましい。
【0013】 NOシンターゼの阻害剤はプレドニゾンが望ましく、ホモ
システイン形成の阻害剤はビタミンB6又は葉酸が望ましい。生物活性剤は、二
次抗酸化物質及びホモシステイン形成の阻害剤、並びにNOシンターゼの阻害剤
を含むことができる。尿酸の前駆物質及び生物活性剤は同時に投与されてもよく
、逐次的に投与されてもよい。これらの投与ルートは、経口、舌下、経皮、静脈
及び/又は局部からなる群から選択される。
【0014】 ヒトの悪性腫瘍を処理するために二種以上の抗癌剤を用いる化学療法は、現在
、研究及び診療において用いられている。抗癌薬は、抗代謝薬、アルキル化剤、
構成物質、一般的な活性抑制剤(poisons)等であってよい。癌腫(カルチノーマ)
、黒色種(メラノーマ)、リンパ腫、肉腫(サルコーマ)等の多くの癌に対する相乗
的細胞毒性効果を得るために、また、薬剤耐性細胞の出現を少なくするか又はな
くすために、また、各薬剤の副作用を少なくするために、複数の薬剤が投与され
る。
【0015】 本発明は、宿主に対して尿酸の先駆物質を付随的又は別個に投与することによ
り、インビトロ及びインビボ系における抗酸化物質組成物の治療指数が高められ
るという知見に基づいている。より具体的には、本発明は、フリーラジカルの生
成により哺乳動物の宿主に対して引き起こされる損傷を治療又は予防的処理を施
す方法に関するもので、尿酸の前駆物質を少なくとも一種(例えばヒポキサンチ
ン)と、生物活性化合物、フリーラジカルスカベンジャー又は代謝阻害剤から選
択される抗酸化物質を少なくとも一種を、宿主に対して薬理学的に有効な量を投
与するものである。 生物活性剤は、一次抗酸化物質、二次抗酸化物質、ホモシステインの阻害剤、
NOシンターゼの阻害剤、及びこれらの一種又は二種以上の組合せからなる群か
ら選択されることが望ましい。その他のフリーラジカルスカベンジャー又は抗酸
化物質の例として、ブチオニンスルフォキシミン(buthionine sulphoximimne)、
ビタミンC、インドメタシン、イブプロフェン、N-アセチルシステイン又はア
スピリンを挙げることができる。 他の概念として、本発明は、哺乳動物の宿主への投与に適した組成物を提供す
るもので、該組成物は、尿酸の前駆物質と第2の生物活性化合物、望ましくは抗
酸化物質との混合物を、薬理学的に有効な量を含んでいる。
【0016】 ラジカルが、パーオキシナイトライト等の毒性過酸化物を生成すると、これら
物質の毒性は元のプロジェニターよりも数千倍にもなる。これら化合物は、その
約半分の寿命が親フリーラジカルよりも最大数百万倍も長くなるため、遙かに長
い時間反応することになる。抗酸化物質による抗作用が求められるのは、これら
の新しい毒性物質の反応である。 DNA、RNA、蛋白質、脂質及び炭水化物は、これらの毒性過酸化物の標的
である。抗酸化物質は、通常は、ジ-、トリ-又はポリ-フェノールなどのフェノ
ール、グルタチオン又はn-アクチルシステインなどのスルフヒドリル化合物又
は尿酸である。尿酸は、ヒト、サル及びダルマチア犬に特有の抗酸化物質であり
、その理由は、血液中に尿酸を分解する酵素(ウリカーゼ)が存在しないため、尿
酸が血液中に蓄積されることによる。尿酸は、血液中や細胞中における抗酸化物
質の主要素である。尿酸レベルの低い人は、疾患が起こると、大量の毒性過酸化
物が生成される虞れがある。しかし、尿酸の前駆物質とその他の二次抗酸化物質
を増やすことにより、過剰な過酸化物の毒性に抗することができる。また、抗酸
化の全体はその構成部分よりも大きいので、抗酸化の相乗作用が起こる。 本発明の特徴及び利点については、以下の説明、特許請求の範囲の記載及び添
付の図面を参照することにより、より良く理解されるであろう。
【0017】 [発明の詳細な説明] ここで用いられる「薬学的に許容される(pharmaceutically acceptable)」は
、活性成分の生物活性の有効性を妨げず、投与される宿主に無毒性のキャリヤー
媒体を意味する。 ここで用いられる「約」は、示された数値のプラス10%又はマイナス10%
を意味する。例えば、約10グラムとは、9〜11グラムの範囲を意味する。
【0018】 ここで用いられる「予防又は治療」の処理は、宿主に生物学的損傷の徴候が現
れる前又は後に、抗酸化物質及び/又は生物活性剤を宿主に投与することを意味
する。抗酸化物質又は生物活性剤の投与が、生物学的損傷を引き起こす物質に曝
される前に行われると、その処理は予防(即ち、宿主を損傷から保護する)である
。一方、抗酸化物質又は生物活性剤の投与が、損傷を起こす物質に曝された後に
行われると、その処理は治療(即ち、存在する損傷を緩和する)である。
【0019】 投与のスケジュール及び量は、宿主、疾患及び抗酸化物質の種類に応じて決め
られる。生物学的損傷が感染によって起こる場合、予防処理のための感染前及び
治療処理のための感染の初期段階では、18時間後に投与が行われ、治療処理の
ための感染の後段階では、感染後18時間までに投与が行われる。生物学的損傷
が癌である場合、処理後に腫瘍が現れる場合又は存在する腫瘍が除去されず若し
くは減少しない場合、その処理は治療とみなされない。投与効果は時間と共に減
少するが、ヒトの場合、その投与は数箇月間乃至数年間繰り返されることができ
る。癌の予防処理は、患者に癌のための処理が施された後、癌の再発を防ぐため
の投与を意味する。 ここで、「フリーラジカルの生成によって宿主に引き起こされる生物学的損傷
」という語が用いられているが、これは、宿主の体内にフリーラジカルが生成さ
れる結果として、宿主の身体の一部又は機能に対してもたらされる細胞、組織そ
の他のあらゆる損傷を意味する。そのように引き起こされる損傷の例として、低
体温症がある。これは、癌処理を施す間に起こるもので、局部的又は全体的なマ
イクロ波の放射、化学療法剤(化学療法)によって生じる損傷、放射線療法、又は
高酸素分圧により、腫瘍の温度が上昇し、ラジカルを生成して細胞を殺し、感染
を起こす。処理された腫瘍細胞は、ラジカル損傷の伝播を促進する。
【0020】 高酸素分圧の例として、未熟児が高圧酸素に曝されて、網膜及び肺の疾患を生
ずる状態を挙げることができる。フリーラジカルの生成によって生ずる損傷を表
すその他の状態もこの定義の中に含めることができる。
【0021】 ここで用いられる「癌」という語は、細胞疾患を含む全ての腫瘍疾患を意味す
るものとし、これには、腎細胞癌、カポジ肉腫、慢性白血病、乳癌、肉腫、卵巣
癌、直腸癌、咽頭癌、メラノーマ、大腸癌、膀胱癌、肥満細胞腫、肺癌、胃腸癌
、胃癌などを例示することができる。癌は、大腸癌、メラノーマ、腎細胞癌、サ
ルコーマ、肺ガン、腺癌又は乳癌が望ましい。
【0022】 上記定義の中で用いられる「感染」という語は、あらゆる種類の病原性疾患を
意味し、これには、細菌、菌類、ウイルス、原生動物又は寄生生物によって引き
起こされる疾患が含まれる。細菌感染の例として、緑膿菌、大腸菌、破傷風、マ
イコバクテリウム種、連鎖球菌株、ジフテリア及びサルモネラを挙げることがで
きる。菌類感染の例として、クリプトコッカス症、ヒストプラズマ症、カンジダ
種によるその他の感染を挙げることができる。ウイルス感染の例として、A型肝
炎、再発性単純ヘルペス、エイズ、ヘルペス、帯状ヘルペス、インフルエンザ及
びリノウイルスを挙げることができる。感染は細菌が望ましく、グラム陰性感染
がより望ましく、緑膿菌及び大腸菌が最も望ましい。
【0023】 ここで用いられる抗酸化物質という語は、特に区別しない場合、フリーラジカ
ルスカベンジャー又は代謝阻害剤を意味する。「フリーラジカルスカベンジャー
」という語は、哺乳動物を、フリーラジカルの生成によって生ずる生物学的損傷
から保護する全ての化合物又は物質を意味する。この定義には、宿主及び/又は
腫瘍のラジカルスカベンジ能力を変えることにより作用する薬剤だけでなく、直
接のラジカルスカベンジングを通じて作用する薬剤も含まれる。このようなフリ
ーラジカルスカベンジャーは、放射線防護体であり、例えば、ヒポキサンチン、
ブチオニンスルフォキシミン、マレイン酸ジエチルのような化合物、ビタミンE
、ビタミンC、N-アセチルシステインのようなシステイン、グルタチオン、メ
トロニダゾール、ビタミンAのようなレチノイドを挙げることができる。これら
のモディファイヤーの任意の組合せを用いることもできる。ここで用いられたヒ
ト用フリーラジカルスカベンジャーは、ブチオニンスルフォキシミン、ビタミン
C、ビタミンE、又はN-アセチルシステインのモディファイヤーである。
【0024】 「代謝阻害剤」は、アラキドン酸カスケードのスクロオキシゲナーゼ及び/又
はリボキシゲナーゼの代謝経路を閉塞又は抑制する化合物又は物質を意味するも
ので、リン脂質はフォスフォリパーゼA2又はCによりアラキドン酸へ転換され
、アラキドン酸はどちらかの代謝経路により進行することがある。このような閉
塞又は抑制は、酵素を含む細胞型の1又は両方の経路を触媒する酵素によるもの
であってよく、又は経路の天然産物の1又は2以上によるものであってよい。代
謝阻害剤の例として、アスピリン、インドメタシン、イブプロフェン、ノルジヒ
ドログアヤレト酸(4-4'[2,3-ジメチル-1,4-ブタンジイル]-ビス[1,2-ベ
ンゼンディオル])(NDGA)、シス-8,11,14-エイコサトリエン-5-ynoic
acid(ETYA)、及び合成(天然に対する語)プロスタグランジン及び/又はロイ
コトリエンがあり、これらは、天然代謝生成物の効果の阻害を、酵素レベルでよ
りも、生産レベルで行なう。アスピリン、インドメタシン、イブプロフェン、及
びETYAは、シクロオキシゲナーゼ経路を閉鎖し、これによって天然のプロス
タグランジン、ソンボキサン(thomboxane)及びプロスタサイクリンの生成を阻害
する。高い濃度では、インドメタシンもホスホリパーゼをブロックする。
【0025】 この明細書の中でヒポキサンチン、抗酸化物質又は生物モディファイヤーに適
用された「薬理学的に有効な量」という語は、混合物中の成分の量、又は宿主に
投与された量を意味し、宿主の治療指数の増加をもたらす量である。
【0026】 「治療指数」は、ここでの目的としては、有効性(efficacy)(腫瘍又は感染の
低下又は治癒の程度)、及び宿主に対する毒性に関して定義されることができる
。人間以外の宿主については、有効性が、添加剤対照(例えば、リン酸緩衝生理
食塩水)を用いたときよりも50%以上増加するとき、また、処理の開始時の平
均体重に対して、有効性の評価期間の終わり時の平均体重の比が0.90(つまり
、体重減が10%以下)のとき、治療指数は増加したことになる。平均体重の比
は、毒性の程度を示しており、値が1のとき、毒性がないことを示している。人
間以外の宿主の癌に対する処理が施される場合、達成される有効性の程度は、処
理の開始時の平均腫瘍体積に対して、有効性の評価期間の終わり時の平均腫瘍体
積の比によって測定される。添加剤の対照と比べて、処理後の減少率が50%以
上のとき、有効性が向上したことを示す。最も望ましい投与量、スケジュール及
び生物学的モディファイヤーの種類は、平均腫瘍体積比が0〜5を達成するとき
のものであり、値が0のときが最適で、治癒を示している。宿主が人間の場合、
リンフォカイン/細胞毒性及び生物学的モディファイヤーでの処理により有効性
が50%以上増加し、また、毒性を受け入れることができる場合、つまり、熱、
寒け及び/又は全身の倦怠感だけの場合、治療指数は増加したことになる。人間
の宿主の癌に対する処理が施される場合、有効性の程度は、一般的には診療にお
いて、測定された全ての疾患について、生成物の垂直方向の直径を測定すること
により確認される。
【0027】 腫瘍の収縮が、測定された全ての疾患の垂直方向の直径について、生成物の合
計の50%以上のとき、部分的な応答が起こる。 本発明の方法は、尿酸の前駆物質を一種又は二種以上と、抗酸化物質又は生物
活性剤を一種又は二種以上を、哺乳類の宿主、望ましくはヒトの宿主に対して、
薬理学的に有効な量を投与するものである。尿酸(例えばヒポキサンチン)、抗酸
化物質及び生物活性剤の前駆物質は、宿主へ投与する前にインビトロで一緒にし
てもよいし、順番に投与してもよいし、同時に投与してもよい。なお、尿酸の前
駆物質の投与はいかなる場合も、抗酸化物質又は生物活性剤を投与した後、一般
的には24時間以内に行われる。
【0028】 投与は、経口、皮下、腸管外(parenteral)などの任意の適当な技術を用いて行
なうことができ、腸管外又は経口投与が好ましい。腸管外投与の例として、静脈
内、動脈内、筋肉内及び腹腔内投与を挙げることができ、腹腔内及び静脈内投与
が好ましい。投与処方は、主として、前駆物質、抗酸化物質及び生物活性剤が、
治療又は予防目的のために別々に又は混合物として投与されるかどうかにより、
また、生物活性剤及び宿主の種類、宿主の病歴、前駆物質の抗酸化物質又は生物
活性剤又は細胞毒素の種類、用いられる生物学的モディファイヤーの種類により
決められる。投与量は、前述した治療指数を高めるのに有効な量であらねばなら
ない。ヒトは、マウスやラットよりも処理される時間が長く、この時間は疾患の
過程及び薬剤の有効性の長さに比例している。投与は、1回でもよく、数日間に
亘って多数回行なってもよいが、1回が望ましい。ここでは、保護レベルが50
%以上とは、処理された宿主の50%以上が、疾患又は感染に対して改善効果が
認められたことを意味する。この効果には、生存率の向上、快復速度の向上、症
状の改善又は解消などが挙げられるが、これらに限られるものではない。多数回
投与を用いることが望ましい場合、その投与頻度は、例えば、宿主の種類、癌の
種類、投与量などを考慮して決められる。癌又は癌細胞株の種類によっては、毎
日投与することが望ましいものもあるし、1日おき又は2日おきに投与するのが
効果的で、毎日投与しても効果が認められないものもある。医師等は、どの患者
に対しても、日常の経験に基づいて、最適な投与方法及び投与頻度を確認するこ
とができるであろう。癌の場合、最も有効であると考えられる投与量は、腫瘍の
大きさの縮小が認められたり、腫瘍が完全に消滅して再発を起こさない量であり
、また、宿主患者に対する毒性が全くないか、受け入れられる程度の量である。
一般的に、熱、寒け、全身の倦怠感等は受け入れられる程度と考えられる。最適
な投与レベルは、例えば、宿主、癌、投与方法、投与スケジュールの種類、投与
順序、存在する腫瘍の程度、前駆物質及び抗酸化物質モディファイヤーの種類、
許容される毒性の程度等の数多くの要因を考慮して決められる。毒性は、宿主が
ヒトの場合、副作用の程度及び種類によって決められる。なお、治療指数のとこ
ろで説明したように、熱、寒け及び全身の倦怠感については、ここでの考察では
許容できる毒性であるとする。また、体重の減少量、ヒト以外の宿主における所
定時間後の死亡も考慮される。
【0029】 パーオキシナイトライト(OONO-)は、最近では、例えばアルツハイマー症(
1)、多発性硬化症(2)、パーキンソン病、敗血症、腎毒症、卒中、髄膜炎などの
種々の変性疾患、及び、例えば糖尿病、関節炎(3)などの種々の炎症性疾患との
関係が明らかにされている。この強力な酸化物質は、脳及び皮膚などの様々な組
織部のマクロファージによって生成され、多くの有機標的、特にフェノール及び
スルフヒドリル含有化合物をヒドロキシル化及び/又はニトロ化させる。それは
、不対電子を有するスーパーオキシド(O-O-)及び酸化窒素(NO)のフリーラジ
カルから形成される。不同電子は強い親和性を作り出し、両者を結合してパーオ
キシナイトライトを形成する。パーオキシナイトライトが固有の物質であるのは
、非常に強力な酸化剤であり、例えばDNA、RNA、蛋白質、炭水化物及び脂
質などの主な生物学的実体の全てに損傷を生じさせるためである。パーオキシナ
イトライトは、分子状態の過酸化水素と比較すると、酸化剤としての活性は10
00倍もある。
【0030】 内因性の酸化窒素(Nitric Oxide:NO)は、例えばl-アルギニンの酸化的分解
により、又は過酸化水素又はその他酸化物質の存在下で形成され、またNOシン
ターゼの酵素を利用して形成される。NOシンターゼは3種類が知られており、
そのうちの2種は誘導型であり、マクロファージをインターフェロンγ、ウイル
ス、細菌又は外部粒子で刺激すると、酵素の生成を増す。酸化窒素シンターゼは
、l-アルギニンと反応し、シトルリンと酸化窒素を生成する。これは、大量の
NOを生じさせ、マクロファージが免疫機構の中で重要な役割を果たすので、パ
ーオキシナイトライトを生成し、最終的に侵入者を不活性にする。しかしながら
、この機構が不適切に活動すると、パーオキシナイトライトは、DNA、RNA
、蛋白質及び脂質を含む全ての生物学的実体に接触して攻撃し、病理学的な損傷
をもたらす。それゆえ、NO生成の制御が重要である。
【0031】 薬理学的な量の抗酸化物質を投与すると、酸化窒素シンターゼの誘導を阻止す
ることができるという報告がある。しかしながら、この処理は、既に大量に形成
されているパーオキシナイトライトに対するものではない。この場合、パーオキ
シナイトライトはスカベンジされなければならない。それゆえ、細胞の内側及び
外側で十分な量の阻害剤又はその前駆物質が利用されねばならず、また、パーオ
キシナイトライトの毒性を抑制するために、阻害剤又はその前駆物質は、パーオ
キシナイトライトに対する抗酸化物質として作用させ、パーオキシナイトライト
を酸化剤として分解し、抗酸化物質を代謝するものでなければならない。図1に
示されるように、血液及び組織中に十分な量の尿酸が存在しており、パーオキシ
ナイトライトのような強力な酸化剤による攻撃を非常に受け易い化学構造である
ことを表している。
【0032】 ヒトのプリン代謝の最終生成物は尿酸である。この物質はすぐれた酸化剤であ
り、殆んど全てのパーオキシナイトライトと直接相互反応することができる。図
2はパーオキシナイトライトと尿酸の相互反応、及び、パーオキシナイトライト
に基づく化学ルミネセンス(化学発光)の関係を示すグラフである。図2は、光(
化学発光)を生じるためのパーオキシナイトライトとルミノールの酸化的反応と
、10μMの濃度の尿酸で生成する光との干渉を示している。パーオキシナイト
ライトの濃度も10μMであり、最大約99%までの酸化的反応の抑制は、尿酸
の抗酸化物質の能力を示している。この直接化学反応が行われる間、尿酸はアラ
ントインに転換される。人間の場合、重要なウリカーゼ酵素を有しないため、酵
素触媒による反応は起こらない。尿酸とOONO-パーオキシナイトライトの反
応により、尿酸は、図4の質量分光データに示されるように、アラントイン(5-
ウレイドヒダントイン)に化学変化する。人間、オオザル及びある種のダルマチ
アン犬以外の動物では、アラントインは、プリン代謝の最終生成物である。人間
、サル及びダルマチアン犬は、ウリカーゼ酵素を有しないので、アラントインの
存在により、強力な酸化物質が尿酸を攻撃したことを示している。このような酸
化物質は、パーオキシナイトライト又はおそらく次亜塩素酸塩を通じて最も発生
し易い。
【0033】 最近、多発性硬化症に非常に似た疾患で、アレルギー性脳髄膜炎(EAE)と称
される疾患を尿酸で処理した例がある。尿酸はパーオキシナイトライトの天然ス
カベンジャーであり、EAEにおける損傷の形成を防止するために必須のもので
ある。科学者はマウスに対し、500mg/kgの尿酸を1日4回投与したとこ
ろ、投与処理の開始がEAEの臨床症状が出現する前及び出現した後の如何に拘
わらず、生存時間が長くなった。さらに、2千万人の患者について、多発性硬化
症の発生と血液中の高レベル尿酸の記録によれば、2つの疾患は殆んど相互に排
他的であることを表している。これは、高尿酸血症は多発性硬化症を保護する可
能性のあることを意味する。尿酸の分解は、乳児における慢性肺疾患、及びウイ
ルソン病の銅代謝の遺伝性疾患に関与している。尿酸レベルは、インスリン依存
性糖尿病では低下することが認められる。尿酸は、このように人体の抗酸化物質
として重要であり、血液中のヒト血清の抗酸化能力の略全体を占めている[Ryan,
Grayson & Clarke in Ann. Clin. Biochem. 34, 688-689, 1997参照]。この文
献のデータ及びそれに関する説明は、それらへの引用を以て本願への記載加入と
する。
【0034】 尿酸は、組織中で重要な役割を果たす。それは、おそらく慢性酸化剤としてで
はなく、グルタチオンの存在によるためである。体内の尿酸レベルを維持するこ
とは、主として、遺伝子制御により行われると考えられており、食物、組織の消
滅又は転換では、殆んど影響を及ぼすことはなかった。発明者の研究でも、尿酸
が遺伝子制御を受ける間は、食物が血液中の尿酸レベルに影響を及ぼすことを示
している。
【0035】 しかしながら、尿酸は「薬剤」としては明らかに不利な点がある。それは水に
極めて溶解し難いことであり、それゆえ、生物学的利用能が不十分であると考え
られている。薬剤としての使用を妨げる重要な主要因の1つは、血液レベルの上
昇により、尿酸性関節炎の攻撃を引き起こすことである。また、血液レベルが高
いと、腎毒症を引き起こし、おそらく腎不全に到る。
【0036】 それゆえ、人体を酸化的損傷から保護するために、尿酸レベルを高める最良の
方法は、相対的に可溶性で、毒性の最も少ない、尿酸の前駆物質を摂取すること
である。前駆物質の中には、重大な危険を引き起こすものもある。これが大量(
95mg/kg)に投与されると、アデニンは2,8ジヒドロキシアデニンに酸化
され、これが結晶化して腎結石を形成する。
【0037】 DNA又はRNA食物は、毎日2〜4グラムの抽出物を投与すると、他の可能
性がある。この処方は、尿酸レベルを、通常の状態(血液100ml中に4.9m
g)から尿酸過剰状態(血液100ml中に7.5mg)に高め、痛風を起こす。さ
らに、RNAとDNAは両方とも、リボース糖、デオキシリボース糖及びリン酸
塩を含んでおり、プリンを供給する必要はないため、大量の栄養性前駆物質を投
与する必要がある。ヌクレオチドAMP、GMP及びIMPは、ヌクレオシド(
リン酸塩基がなく、リボースが付加されている)AMP及びGMPのアデノシン
、グアノシン及びイノシンに相当する。これらは、尿酸レベルを高める能力の点
では等しい。血液の尿酸レベルを高める点については、ヌクレオチドAMP及び
GMPは、DNA及びRNAよりも効果的である。これは、食物吸収の制限要因
が核酸の加水分解速度であることを示唆する。アデニン、グアニン、ヒポキサン
チン、キサンチン、AMP及びGMPの尿酸増加効果が、正常なヒト、尿酸過剰
のヒト及び痛風のヒトにおいて比較された。AMP、GMP、ヒポキサンチン及
びアデニンは、血液中の尿酸レベルを高めたが、グアニン及びキサンチンは3つ
のグループの全てにおいて効果はなかった。
【0038】 AMP、GMP及びヒポキサンチンの3つの中で、ヒポキサンチンは尿酸の最
も効果的な前駆物質であると考えられる(図1参照)。 経口投与されたヒポキサンチンは、血液中の尿酸レベルを高めるのに最も効果
点な方法であると考えられる。吸入法以外であれば、その他の投入方法も可能の
である。これら物質のどの注入形態も有効であり、これには、座薬により直腸経
由の方法も含まれる。さらに、鼻腔経由又は交換透析も有効である。
【0039】 望ましい実施例において、血液及び尿の中の尿酸の初期レベルは尿酸前駆物質
で処理を施す前に測定される。ヒポキサンチン又は前述した尿酸のその他前駆物
質は、口又はその他のルートを経て毎日投与され、投与量はおそらく毎日2〜1
0グラムの範囲であろう。引き続いて、血液中の尿酸レベルを調べて、7mg/
100ml以下であることを確認する。これは尿酸レベルが過度に高くなるのを
防止して、痛風を防止する。生物学的に個人差があるため、患者は個々に投与量
が定められるべきである。尿酸の治療レベルに達するには、毎日の投与量は2〜
10グラム前後が必要である。臨床状況によっては、パーオキシナイトライトが
高すぎると、尿酸の消費量が増え、投与量を増す必要性が生じる。
【0040】 人体を強力な酸化剤から保護するために、尿酸の他に、種々の抗酸化物質が尿
酸を補助する治療補助剤として生物学的に重要である。これらの抗酸化物質のレ
ベルを高めると、前述した作用が行われる。 これらの抗酸化物質として、アスコルビン酸(ビタミンC及び無毒性誘導体、
他エステルC、アスコルビン酸Ca++)、ビタミンE(αトコフェロール又はそれ
と同等のもの)、及びグルタチオンの量を無毒状態に高める前駆物質、例えばn-
アセチル-l-システインが挙げられる。これらの3つは環(サイクル)を形成し、
その中で、ビタミンCとEがグルタチオンを保護し、結果として還元状態に維持
される。各物質の投与量は病理学に基づいて異なるが、どの場合もその目的は、
パーオキシナイトライトその他強力な酸化物質による損傷から保護するために、
尿酸レベルの増加作用を手助けすることである。
【0041】 隔日又は2日毎の投与処方の場合、少量の短時間作用型の抗炎症ステロイド(
例えばプレドニゾン)を加えることもできる。ステロイドは誘導型NOシンター
ゼを抑制する働きを有し、最終的にパーオキシナイトライトの生成を少なくする
。副腎が生成する天然糖質コルチコイドの抑制を防止するために、投与量は少な
く維持すべきである。他のステロイド系抗炎症薬剤を用いることもできる[Goodm
an & Gilman 9th ed. pp.1473-74-table 59-4参照]。
【0042】 ホモシステインの形成を抑えるために、ビタミンB6と葉酸を毎日2〜3回の
ペースで投与することもできる。この物質は、n-アセチル-l-システインの代
謝物質の可能性があり、ビタミンB6と葉酸を添加することなく長期間使用する
と潜在的な危険性がある。
【0043】 緑茶の葉の抽出物は、抗酸化物質又は生物活性剤として最適であると考えられ
、単独で、又は尿酸の前駆物質と共にすぐれた抗酸化効果をもたらす。エピガロ
カテキン・ギャレイトとケルセチンは、緑茶の葉の抽出物の中で見られるポリフ
ェノール抗酸化物質である。ケルセチンは数種の植物の外皮、クローバーの花、
ブタクサの花粉から抽出される。緑茶を飲むと、癌の危険性が少なく、寿命が長
くなることが疫学的研究において関連づけられている。インビトロの研究では、
EGCgは化学予防特性のあることを示した。ケルセチンはDNAを酸化的損傷
から保護し、蛋白質キナーゼ活性を阻害する。これらの結果は、EGCgとケル
セチンは、健康維持及び疾患予防に対して潜在的に治療作用のあることを示して
いる。
【0044】 発明者は緑茶の葉の抽出物がパーオキシナイトライトに及ぼす効果について研
究した。この研究は、パーオキシナイトライト(OONO-)と、酸化によって青
色光を発するルミノールの単純な化学相互作用に基づいている。パーオキシナイ
トライトは半寿命(half life)が1秒よりも短いので、SIN-1として知られる
薬剤がパーオキシナイトライトのジェネレータとして用いられる。さらに、パー
オキシナイトライトそのものが、高速注入−混合系と共に直接用いられ、OON
O-の天然生成に類似するパーオキシナイトライト発生系(SIN-1)と、パーオ
キシナイトライトとの間に違いがあるかどうか確認が行われる。パーオキシナイ
トライトは酸化能力のある化合物であり(過酸化水素の等価物よりも1000倍
以上活性である)、炭水化物、脂質、蛋白質及び核酸を酸化させる。炎症及び/
又は感染を刺激すると、マクロファージと好中球は刺激され、大量のパーオキシ
ナイトライトを作る。
【0045】 茶の健康促進効果は、中国及びインドで何千年も前から認められ、用いられて
いる。緑茶と紅茶は、同じ植物(チャノキ(Camellia sinensis))から由来する。
2つの茶の違いは、主としてその製造過程にある。緑茶は軽く蒸気処理され、ポ
リフェノールの酸化に関係するフェノールオキシダーゼを不活性化し、より多く
の化合物を未酸化状態にする。ポリフェノールは還元又は未酸化状態で残される
ので、パーオキシナイトライト(P)や次亜塩素酸塩(H)のような強力酸化物質に
対しても抗酸化物質として強く作用する。なお、次亜塩素酸塩は、過酸化水素、
塩化物イオンの存在下で、ミエロペルオキシダーゼ酵素を経て作られる。これら
の酸化物質が食胞の外側へ不適当にこぼれ出ると、周囲組織に損傷を与え、酸化
に基づく炎症、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化
症、卒中、関節炎、肺線維症、慢性閉塞性肺疾患、アラローム、その他多くの疾
患等を生じさせる。それゆえ、ポリフェノールの如き易酸化性物質をバイスタン
ダー分子(bystander molecules)として作用させて、強力酸化剤の効果をなくす
ことは適当であるように思われる。茶の中のポリフェノールがこのように作用し
て、抗細菌及び/又は抗ウイルス活性を保護し、癌と突然変異に対抗する。
【0046】 緑茶の中の主なポリフェノールは図5に示されている。最も活性な抗酸化物質
は、エピガロカテキンのギャレイトエステルであるエピガロカテキン・ギャレイ
トであると考えられている。ルミノール依存性化学発光に対する緑茶とその幾つ
かの構成成分の抗酸化効果は、パーオキシナイトライトによって活性化される。
パーオキシナイトライトはルミノールを酸化して、光を発する中間生成物を作る
ので、抗酸化物質は、ルミノールの酸化を妨げることにより、青色光を阻止する
。さらに、発明者が使用したSIN-1はスーパーオキシドと酸化窒素を生成し
、両者が結合してパーオキシナイトライトを生成する。緑茶の中の抗酸化物質は
、パーオキシナイトライトがSIN-1から直接又は間接に由来するかどうかに
拘わらず、光の発生を抑える阻害活性をもたらす。しかしながら、パーオキシナ
イトライト、つまりスーパーオキシド及び酸化窒素は、SIN-1及びそれらの
製造過程で作られ、それらの集まりが、パーオキシナイトライト単独では不可避
の如く抑制又は阻止される。この研究の目的は、緑茶抽出物及びその主要なポリ
フェノールの幾つかについて、抗酸化物質の活性を測定することである。これは
、パーオキシナイトライトによるルミノールの酸化に抗するために、抗酸化物質
を用いることによって行われ、これによって青色光の発生が抑制される。
【0047】 3つのシドノニミン(sydnonimine)種は、酸化窒素とスーパーオキシドを生成
し、結合してパーオキシナイトライト(ONOO)を生成することが知られている
。発明者はC89-4144又はC87-4095に対してSIN-1を選択した
が、その理由は、SIN-1は反応速度が最もすぐれていたためである。なお、
全ての光の生成に対しては、C89-4144が幾分良好であった(図6参照)。
SIN-1は発明者の継続実験の基礎を形成し、全てのシドノニミンは次のとこ
ろから入手した:Dr. Karl Schonafnger, Casella-AG Hanauer Landstrasse 526
-6000 Frankfurt am Main 61, Frankfurt, Germany。SIN-1は、毎分当たり
約1%(化合物の合計量を基にして)の速度でパーオキシナイトライトを生成する
。SIN-1は、15mg/5mlの濃度の0.1M PBS緩衝液(pH7.4)の
中に溶解させた。氷中で保存し、数時間の実験のためにその活性を維持した。パ
ーオキシナイトライト(約50mM)を水で1/1000に希釈した。元の溶液は
0.3M NaOHで供給され、これを化合物に安定化させる。一旦希釈されると
、氷の中で維持し、特に希釈後は、速やかに使用する。希釈されたOONO-は
、pH=7.4のPBS緩衝液の中へ注入される。この場合、速やかに注入して
混合することが重要である。その理由は、SIN-1とのより緩やかな反応とは
異なり、中和条件下では、OONO-の半寿命は1秒よりも短いためである。し
かしながら、迅速な反応及び注入/混合はそれほど重要ではないので、SIN-
1との反応が遅くなると、その反応が構成要素に分解する機会を与えることにな
る。
【0048】 ルミノールは次のところから入手することができた:Sigma Chemical Company
, St. Louis, Mo 。まず最初に、1mlのDMSOの中で溶解させ、次に希釈し
て、pH7.4の0.1M リン酸塩緩衝生理水の中で保存溶液(10−4M)を生
成した。
【0049】 緑茶の粉末抽出物の購入先は次の通りである:Pharmanex, Semi Valley, Cali
fornia。その250mgを、pH7.4のリン酸塩緩衝液10mlの中で溶解し
、保存溶液として用いた。希釈液はPBSを用いて作られ、この保存溶液の試料
は10倍毎に希釈して1倍から100万倍の6種類の希釈液を得た。
【0050】 ルミノール溶液(最終濃度0.6mモル)100μl、0.1M PBS緩衝液(p
H=7.4)に希釈した緑茶の希釈液100μl、緩衝液200μl、SIN-1(
最終濃度5.8mモル)又は誘導体の溶液100μlをピペットで定量し、3ml
容量の丸底型ルミノメータ管の中に入れた。合計体積は500μlである。SI
N-1とルミノールとによって作られる光刺激の基準を提供するために、対照用
試料を用いた。最終濃度のこの溶液は、ルミノール100μl、緩衝液300μ
l、SIN-1が100μlであった。SIN-1又は誘導体は、ピペットによる
定量前に氷の中に維持した。これらは室温で不安定であるため、最後に添加され
た。
【0051】 ルミノメータ管はバーソルド(Berthold)モデルLB9505C管の中に入れら
れた。このLB9505C管は、6チャンネル式のルミノメータであり、温度は
37℃に設定され、光反応は20分間測定された。パーオキシナイトライトはル
ミノールと直接反応し、特に圧力依存性注入装置を用いて、気密型シリンジの全
容量(2500μm)の1/50を注入した。この装置は、425nmの青色光を
作り出すもので、メーカーは、Hamilton Co. (特許第3161323号), Whitt
ier, CAである。なお、この青色光は、このルミノメータのフォトマルチプライ
ヤーの最も鋭敏な検出範囲に相当する。注入装置は、固定針が5.2cmで、気
密型2500μlシリンジに連結されている。針のこの長さは、6チャンネル式
のバーソルド・ルミノメータのポートの隔壁へ進入させるために必要であり、パ
ーオキシナイトライトの半寿命が短いため、管の中へ十分に進入して再現可能な
混合を行なうのに必要である。パーオキシナイトライトの注入を繰り返したもの
を図7に示しており、1分間に発生した光を獲得し、これをプロットし、IBM
クローンコンピュータ用KINBソフトウエアを用いて積分したものである。S
IN-1の場合、成分は分析前に混合され、SIN-1は速やかに加えられた。分
析結果は、1分あたりのカウント数として報告され、20分間に亘って積分され
ている。光曲線は、再生が良好であり、一般的にピーク高さよりも有意であるの
で、光曲線より下の面積を測定した。曲線下の面積(Area Under Curve;AUC)
の測定は、装置(Berthold)に備わるKINBプログラムを用いて行われた。この
プログラムはAUGの測定方法として、台形近似を利用している。
【0052】 化学ルミネセンスは、SIN-1との各反応について、初期の20分間に亘っ
てまとめられたもので、パーオキシナイトライトについては1分である。反応は
別々の実験において、最低3回繰り返された。全ての棒グラフは平均を表し、関
連づけられた誤差の棒線は標準偏差を表している。有意水準はp=0.05に設
定され、適当なところで適当なスチューデントのT検定から計算された。ブラン
クはSIN-1又はパーオキシナイトライトなしで実行され、分析では無視され
た自明な(trivial)相対的光信号が作られた。
【0053】 図5は、発明者が分析した緑茶粉末抽出物の中に含まれる種々の成分の構造を
示している。SIN-1/パーオキシナイトライト及びルミノールの配合物にみ
られる発光特性に対して、個々の成分の阻害効果を調べるための試験が行われた
。これらのデータは以下に示す結果の基礎を形成するものである。
【0054】 蓋然機構(probable mechanism)により、SIN-1はpH=7.4で加水分解し
、パーオキシナイトライトアニオンを生成するが、蓋然機構は、5員シドノニミ
ン及びその反応の塩基触媒及び開環の結果であり、これによって、酸素を少なく
し、スーパーオキシドアニオン及びラジカル開環化合物を生成する。この化合物
は、転位(rearrangement)があると、酸化窒素ガス(フリーラジカル)を放出する
。2つのフリーラジカルが一緒になって、パーオキシナイトライトアニオンと消
費済み生成物(spent products)を作る。パーオキシナイトライトはルミノールと
反応して、ルミノメータのフォトマルチプライヤーによる検出が容易な青色光を
生成する。
【0055】 図8は、SIN-1/ルミノール生成配合物に添加された緑茶の各希釈液に関
する阻害効果を示している。大部分がポリフェノールからなる緑茶抽出物は、最
大強度にあるルミノールベースの光を抑制し、10000倍希釈及び0.005
mgで、阻害率は約50%である。さらに希釈すると、阻害効果は僅かに向上す
るようである。
【0056】 図9は、パーオキシナイトライト及びルミノールについて同様な阻害を示すも
のであるが、50%阻害位置が緑茶抽出物の1000倍希釈の投与で起こる点が
異なっており、10倍希釈が継続するので、阻害は、二相性反応のソート(sort)
として75%以上まで上昇する。
【0057】 図10は、SIN-1活性ルミノール発光に対する(−)エピカテキンの阻害効
果を示している。0.45μMで1:10000希釈により、約10%の阻害を
示している。しかしながら、図11を参照すると、パーオキシナイトライトにつ
いて同じ阻害能力が見られ、10000乃至100000倍希釈のとき、光の7
5〜95%の阻害が見られる。
【0058】 SIN-1活性ルミノール光に対して、ラセミカテキンの阻害効果を観察する
ことができる。図12において、カテキンの希釈が1:1000のとき、光の5
0%阻害が観察されるが、その表示後10倍の希釈では阻害は殆んど観察されな
い。同じようなパターンが図13におけるパーオキシナイトライトをベースとす
る光について見られるが、50%阻害効果は、1:10000希釈まで観察され
ない。1:100000希釈では、50%阻害が見られる。
【0059】 図14は、SIN-1活性ルミノール光に対する(−)エピガロカテキン・ギャ
レイトの阻害効果を示しており、1:10希釈で100%の最大強度の阻害が見
られる。しかし、さらに希釈すると、実際は光の発生を刺激する。同じパターン
の挙動が、図15におけるパーオキシナイトライトをベースとする光を用いるこ
の化合物について見られる。
【0060】 図14に見られるように、エピカテキン・ギャレイト(−)は、SIN-1がル
ミノール光の活性剤として用いられたとき、1:1000希釈で固体阻害(60
%)を示した。しかし、パーオキシナイトライトがルミノール光の活性剤として
用いられたとき、1:10希釈で100%の光阻害が見られたが、その位置から
引き続いて10倍希釈では、約25%の光阻害が見られた(図15参照)。
【0061】 図16は、SIN-1活性ルミノール光に対するC-1エピカテキン・ギャレイ
トの阻害効果を示している。同様なパターンが、図17におけるパーオキシナイ
トライトをベースにした光について見られる。
【0062】 前述の反応混合物へ添加された抗酸化物質は、一般的には、パーオキシナイト
ライトと直接反応することにより、ルミノールの酸化を妨げる。パーオキシナイ
トライトの源としてSIN-1を選択したが、その理由は、SIN-1は十分な光
を発生し、最も早くピークが現れるからである。さらに、SIN-1の要素はこ
の薬剤によって作られるから、パーオキシナイトライトをもっと遅い速度で生成
するのに用いられることができる。このようにして、人体がパーオキシナイトラ
イトの生理学的生成を実際にどのように阻害するのかと同じように、パーオキシ
ナイトライトの個々の構成要素を阻害する機会を得ることができる。
【0063】 緑茶の抽出物は、パーオキシナイトライトと反応することにより、SIN-1
からルミノール光が生成されるのを阻害する(図8参照)。また、同じように、パ
ーオキシナイトライトからルミノール光の生成を阻害する。茶の量がμMであっ
ても、測定可能なレベルの阻害が起こる。2つの図(図8及び図9)を比較しても
、殆んど区別することができない。これら不一致の理由は理論的に説明される。
可能性のあると考えられる説明の1つは、SIN-1の性質と純パーオキシナイ
トライト形との比較に関するものである。SIN-1は、スーパーオキシドと酸
化窒素の生成により、時間が経過すると分解してパーオキシナイトライトになる
。図9は、茶抽出物の希釈が大きくなっても、SIN-1は思った程にも有効で
はないことを示している。しかしながら、図8では、パーオキシナイトライトは
第3番目の希釈で効果は少なくなったが、さらに希釈すると、再び阻害効果を示
した。1つの可能性として、フェノールの中には刺激能力を有するものがあると
考えられる。図5の構造を参照すると、緑茶の構成成分には多くのポリフェノー
ルが含まれていることがわかる。それは、SIN-1よりもパーオキシナイトラ
イトを含む管の中で、阻害だけでなく、刺激も起こっているものと理論的に説明
される。
【0064】 酸化物質は、好ましくない物質を人体から取り除くという重要な役割を果たす
。この物質として、細菌、寄生生物及びウイルスを挙げることができる。また、
例えば、パーオキシナイトライト、次亜塩素酸塩/ミエロペルオキシダーゼ、及
びスーパーオキシド/過酸化水素/鉄イオンなどの酸化物質は、高い有毒性をも
たらす。これらの酸化物質は、適切に閉じこめられ、また、他と区別して分けら
れると、侵入者を攻撃して健康を維持するという役割を果たす。これらの反応を
制御できないことが時々あり、ひどい炎症を生ずると慢性関節炎を引き起こすこ
とにもなる。それゆえ、大腸炎、髄膜炎、多くの器官不全に関連する化学反応は
、実際の疾患状態の間では、連続的に高レベルにある。
【0065】 慢性炎症のこれら例の全てにおいて、毒性酸化物質が生成される。酸化物質は
、炎症の徴候を生ずる際に、主たる役割を果たす。それゆえ、論理的には、酸化
物質を制御できないようにする化学剤が抗酸化物質となる。抗酸化物質には、水
溶性(例えばビタミンC)と、脂溶性(例えば、ビタミンE)のよく知られた2種類
の抗酸化物質がある。さらに、緑茶の中のポリフェノール成分は、体内に既に存
在する抗酸化物質を蓄えるのに重要である。物質が抗酸化物質として作用するか
、酸化物質として作用するかどうかは、その物質が酸化剤−還元剤スケールのど
こにあるかによる。アスコルビン酸は、他の物質に関するスケール上のどこにあ
るかにより、抗酸化物質にも酸化物質にもなり得る。
【0066】 図9はSIN-1に対する(−)エピカテキンの効果、図10はパーオキシナイ
トライト活性光に対する(−)エピカテキンの効果を調べた結果を示している。他
のカテキンと比較すると、緑茶抽出物の(−)エピカテキン成分は、パーオキシナ
イトライト又はSIN-1をベースとする光の阻害量が最も多いことを示した。
図5の構造を検討して、理論的に説明するが、この説明に拘束されることを望む
ものではない。それは、2つのジフェノール環と、6員環状エーテル中のキーキ
ラル炭素でのアルファOHを含んでいる。これは、攻撃パーオキシナイトライト
による最も容易なアクセスを可能とした。活性度が第2番目の抗酸化物質はエピ
カテキンの没食子酸のエステルである(−)エピカテキンギャレイトであった。S
IN-1とパーオキシナイトライトに対する(−)エピカテキンギャレイトの反応
を、図15及び図16に示している。両方の場合とも、化合物は1:1000倍
希釈で活性であり、阻害は約50%である。パーオキシナイトライトの攻撃に対
しては、前述の親化合物と同様なアクセスであると期待するであろう。また、そ
れは没食子酸のエステルであるから、体内でエステラーゼを介して容易に加水分
解されるので、(−)エピカテキンは没食子酸を放出する。
【0067】 ラセミカテキンは、図10及び図11に示されるように、SIN-1又はパー
オキシナイトライトに対して非常に活性である。実際、0.45mモルの保存液
の1000倍希釈液は、先に用いた両方の酸化物質の約50%阻害をもたらす。
パーオキシナイトライトに対するこの阻害は1:10000希釈まで維持される
【0068】 最後に、エピガロカテキン・ギャレイトは、0.45mモルの保存液の1:1
00希釈で、SIN-1又はパーオキシナイトライト(図13及び図14)につい
て、阻害よりも光の刺激を示した。それは、試験した抗酸化物質の中で最も弱い
ことは明らかである。フェノールの1つは3つのヒドロキシルを有し、没食子酸
もまた3つのフェノールヒドロキシルを有することは勿論である。薬剤の投与量
が多くすることも効果的であろう。フェノール又は代謝物質による光の刺激は十
分に研究された減少であり、最近の研究において化学的論理が示されている。
【0069】 (−)エピカテキンと(−)エピガロカテキン・ギャレイトの投与量が増えると、
SIN-1が溶液に添加されたとき色変化が起こった。ルミノメータの中で20
分間の培養の終わりに、2つの化合物の溶液は明瞭な黄色に変化した。色変化は
、構成成分の酸化的代謝により起こったかもしれない。この現象に対しては、お
そらく構成成分が硝酸化及び/又はヒドロキシル化したものと説明される。
【0070】 前述した情報から、尿酸及び/又は緑茶から単離した化合物を含む処方剤(for
mulation)は酸化的損傷の発生を防止するのに非常に有用であることがわかる。
【0071】 次の表1は、処理の処方例をまとめたものである。どの場合も、投与量は予測
によるものである。実際の投与量は、個人個人の生理学的及び病理学的な条件に
よって異なる。
【0072】
【表1】
【0073】 プリンを含むどの物質も正しい量が摂取されると、尿酸の濃度を高めることが
できる。なお、ヒポキサンチンは、副作用が最も少なく、おそらく最も効率的な
前駆物質であろう。また、尿酸の即時型前駆物質を殆んど連続的に供給する持効
性物質として用いることもできる。これらの望ましい範囲については、緑茶抽出
物と簡単に組み合わせることができる。
【0074】 このように、かなり詳細にわたって説明したが、そのシーケンスは解明のため
であって、限定するためではない。開示された技術の均等物を含み、当該分野の
人達の理解及び能力の範囲内でなし得る変形及び改良は、特許請求の範囲に含ま
れる。当該分野の専門家であれば、ここに説明した発明の概念から逸脱すること
なく、その説明の実施例に関して、種々の変形及び変更をなすことができるであ
ろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遊離塩基プリンの尿酸への代謝分解を説明する図である。
【図2】 パーオキシナイトライトとルミノールの酸化的反応と、尿酸によるその阻害を
示すグラフである。
【図3】 尿酸の種々の分子量における質量スペクトルで、図3Aは、図3の質量スペク
トルに対応する尿酸についてのフラグメント図である。
【図4】 尿酸がパーオキシナイトライトで処理されたとき、アラントインの質量スペク
トルと、尿酸の酸化フラグメントを示している。
【図5】 緑茶抽出物から分離された主なポリフェノールを示している。
【図6】 シドノニミン種(sydnonimine congeners)の化学ルミネセンスを示すグラフで
ある。
【図7】 パーオキシナイトライトを多数回注入したときのルミノール依存性化学ルミネ
センスを示している。
【図8】 SIN−1に対する緑茶抽出物の阻害効果を示している。
【図9】 パーオキシナイトライトに対する緑茶抽出物の阻害効果を示している。
【図10】 SIN−1に対する(−)エピカテキンの阻害効果を示している。
【図11】 パーオキシナイトライトに対するエピカテキンの阻害効果を示している。
【図12】 SIN−1に対する(±)カテキンの阻害効果を示している。
【図13】 パーオキシナイトライトに対する(±)カテキンの阻害効果を示している。
【図14】 SIN−1に対する(−)エピガロカテキンの阻害効果を示している。
【図15】 パーオキシナイトライトに対する(−)エピガロカテキンの阻害効果を示してい
る。
【図16】 SIN−1に対する(−)エピカテキン・ギャレイトの阻害効果を示している。
【図17】 パーオキシナイトライトに対する(−)エピカテキン・ギャレイトの阻害効果を
示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/7052 A61K 31/7052 31/7105 31/7105 31/711 31/711 35/78 35/78 C 45/00 45/00 A61P 25/28 A61P 25/28 35/00 35/00 39/06 39/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4C084 AA30 BA32 BA35 CA14 MA52 MA63 MA66 ZA01 ZA16 ZB21 ZB26 ZC31 4C086 AA01 AA02 AA03 CB07 EA16 GA06 MA52 MA57 MA63 MA66 ZA01 ZA16 ZB21 ZB26 ZC31 4C088 AB45 AC05 BA06 MA52 MA57 MA63 MA66 ZA01 ZA16 ZB21 ZB26 ZC31

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尿酸の前駆物質を治療に有効な濃度で含んでいる組成物。
  2. 【請求項2】 緑茶の抽出物を含んでいる請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】 尿酸の前駆物質は、DNA、RNA、DNAのヌクレオチド
    、RNAのヌクレオチド、DNAのヌクレオシド、DNAの遊離塩基、RNAの
    遊離塩基、ヒポキサンチン及びキサンチンからなる群から選択される請求項1の
    組成物。
  4. 【請求項4】 尿酸の前駆物質はヒポキサンチンである請求項3の組成物。
  5. 【請求項5】 ヒポキサンチンの有効濃度は、約100mg/日乃至約25
    g/日の範囲である請求項4の組成物。
  6. 【請求項6】 ヒポキサンチンの有効濃度は、約2g/日乃至約10g/日の
    範囲である請求項4の組成物。
  7. 【請求項7】 一次抗酸化物質、二次抗酸化物質、ホモシステイン形成の阻
    害剤、NOシンターゼの阻害剤及びこれらの一種又は二種以上の任意の組合せか
    らなる群から選択される生物活性剤を、治療に有効な濃度で含んでいる請求項1
    の組成物。
  8. 【請求項8】 尿酸の前駆物質と、該尿酸前駆物質とは異なる生物活性剤と
    を含んでいる組成物。
  9. 【請求項9】 尿酸の前駆物質は、DNA、RNA、DNAのヌクレオチド
    、RNAのヌクレオチド、DNAのヌクレオシド、DNAの遊離塩基、RNAの
    遊離塩基、ヒポキサンチン及びキサンチンからなる群から選択される請求項8の
    組成物。
  10. 【請求項10】 尿酸の前駆物質は、ヒポキサンチンである請求項10の組
    成物。
  11. 【請求項11】 生物活性剤は、緑茶抽出物の一次抗酸化物質、二次抗酸化
    物質、ホモシステイン形成の阻害剤、NOシンターゼの阻害剤、並びに、前記の
    一次抗酸化物質、二次抗酸化物質、ホモシステインの阻害剤、NOシンターゼの
    阻害剤の中の二種以上の組合せからなる群から選択される請求項9の組成物。
  12. 【請求項12】 二次抗酸化物質は、ビタミンC及びビタミンEからなる群
    から選択される請求項12の組成物。
  13. 【請求項13】 ホモシステイン形成の阻害剤は、ビタミンB6及び葉酸か
    らなる群から選択される請求項11の組成物。
  14. 【請求項14】 尿酸の前駆物質を含む治療用組成物を投与することにより
    、疾患状態を処理する方法。
  15. 【請求項15】 尿酸の前駆物質は、DNA、RNA、DNAのヌクレオチ
    ド、RNAのヌクレオチド、DNAのヌクレオシド、DNAの遊離塩基、RNA
    の遊離塩基及びキサンチンからなる群から選択される請求項14の方法。
  16. 【請求項16】 尿酸の前駆物質は、ヒポキサンチンである請求項14の方
    法。
  17. 【請求項17】 生物活性剤は、一次抗酸化物質、二次抗酸化物質、ホモシ
    ステイン形成の阻害剤、NOシンターゼの阻害剤、前記の一次抗酸化物質、二次
    抗酸化物質、ホモシステインの阻害剤及びNOシンターゼの阻害剤の中の二種以
    上の組合せ、並びに、これらの一種又は二種以上の組合せからなる群から選択さ
    れる請求項14の方法。
  18. 【請求項18】 疾患状態は、アルツハイマー病、神経変性疾患、酸化的損
    傷及び癌からなる群から選択される請求項14の方法。
  19. 【請求項19】 尿酸の前駆物質及び生物活性剤は、同時に投与される請求
    項14の方法。
  20. 【請求項20】 尿酸の前駆物質及び生物活性剤は、逐次的に投与される請
    求項14の方法。
  21. 【請求項21】 尿酸の前駆物質及び生物活性剤は、投与前に混合される請
    求項14の方法。
  22. 【請求項22】 尿酸の前駆物質及び生物活性剤は、経口、舌下、経皮、静
    脈又は局部の何れかの投与ルートにて投与される請求項14の方法。
JP2000562025A 1998-07-31 1999-08-02 抗酸化物質組成物及び該組成物を用いて疾患を処理する方法 Withdrawn JP2002521451A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US12718498A 1998-07-31 1998-07-31
US09/127,184 1998-07-31
PCT/US1999/017463 WO2000006171A1 (en) 1998-07-31 1999-08-02 Antioxidant composition and method of treating diseases using same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002521451A true JP2002521451A (ja) 2002-07-16

Family

ID=22428746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000562025A Withdrawn JP2002521451A (ja) 1998-07-31 1999-08-02 抗酸化物質組成物及び該組成物を用いて疾患を処理する方法

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP1100507B1 (ja)
JP (1) JP2002521451A (ja)
AT (1) ATE352306T1 (ja)
AU (1) AU5250799A (ja)
CA (1) CA2339004C (ja)
DE (1) DE69934987T2 (ja)
ES (1) ES2279627T3 (ja)
IL (2) IL141160A0 (ja)
WO (1) WO2000006171A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110031801A (ko) * 2009-09-21 2011-03-29 (주)아모레퍼시픽 녹차의 줄기세포를 함유하는 항산화 및 항노화용 화장료 조성물
WO2020246564A1 (ja) * 2019-06-07 2020-12-10 株式会社スタージェン 神経変性疾患に対するatp増強療法の効果を予測する方法

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6696485B1 (en) 1996-04-02 2004-02-24 Mars, Incorporated Procyanidin and cyclo-oxygenase modulator compositions
US6524630B2 (en) 2000-03-22 2003-02-25 Mars, Incorporated Use of cocoa procyanidins combined with acelylsalicyclic acid as an anti-platelet therapy
CA2304869A1 (en) * 2000-04-07 2001-10-07 Roman Rozencwaig Method of medical treatment using uric acid or precursors thereof
FR2808192A1 (fr) * 2000-04-28 2001-11-02 Oreal Epichatechine comme inhibiteur de no-synthase et utilisations
US6479547B1 (en) * 2000-11-21 2002-11-12 Arthur Vanmoor Method of treating an infection by enhancing the effectiveness of the human immune system
DE60229215D1 (de) * 2001-02-09 2008-11-20 New Chapter Inc Zusammensetzung und verfahren zur rauchentgiftung
JP2002326922A (ja) * 2001-03-01 2002-11-15 Kose Corp 皮膚外用剤
ITVR20010031A1 (it) * 2001-03-12 2002-09-12 Hisanori Suzuki Uso di epigallocatechin-3-gallato o suoi derivati nella profilassi e nel trattamento delle malattie neurodegenerative.
WO2009047639A2 (en) * 2007-07-23 2009-04-16 Keimyung University Industry Academic Cooperation Foundation Epicatechin deficient green tea
WO2013074948A1 (en) * 2011-11-16 2013-05-23 Resveratrol Partners, Llc Compositions containing resveratrol and nucleotides
CN105497355A (zh) * 2015-07-23 2016-04-20 四川金堂海纳生物医药技术研究所 一种治疗破伤风的散剂药物及其制备方法
CN114377124B (zh) * 2021-07-13 2023-08-25 中国医学科学院输血研究所 次黄嘌呤与注射用人免疫球蛋白的联合用药物

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3380200D1 (en) * 1982-09-16 1989-08-24 William Alvin Carter Anti-proliferative action of dsnras on tumor cells
JPS60126220A (ja) * 1983-12-09 1985-07-05 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 核酸成分組成物
US5043100A (en) * 1987-07-23 1991-08-27 Rutgers, The State University Of New Jersey Process for manufacture of natural antioxidant products from tea and spent tea
GB8918368D0 (en) * 1989-08-11 1989-09-20 Amco Chemie Gmbh Compositions for treating obstructive airways disease
LU87766A1 (fr) * 1990-07-20 1992-03-11 Oreal Utilisation de derives de pyrimidine 3-oxyde pour freiner la chute des cheveux et compositions topiques mises en oeuvre
FR2692784B1 (fr) * 1992-06-24 1995-06-30 Pf Medicament Utilisation de la guanosine, de ses precurseurs et ses derives pour la fabrication de medicaments destines a traiter les deficits fonctionnels cerebraux.
US5391568A (en) * 1992-07-10 1995-02-21 American Health Foundation Inhibition of lung tumorigenesis by administration of a polyphenol
US5728707A (en) * 1995-07-21 1998-03-17 Constantia Gruppe Treatment and prevention of primary and metastatic neoplasms with salts of aminoimidazole carboxamide
BR9602919A (pt) * 1996-06-27 1999-01-12 Cosmeticos Natural Ind Com Composições cosméticas para o cuidado da pele
AU4699299A (en) * 1998-06-26 2000-01-17 Nutracorp Scientific, Inc. Promoting nitric oxide and cyclic gmp activity

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110031801A (ko) * 2009-09-21 2011-03-29 (주)아모레퍼시픽 녹차의 줄기세포를 함유하는 항산화 및 항노화용 화장료 조성물
KR101694482B1 (ko) * 2009-09-21 2017-01-10 (주)아모레퍼시픽 녹차의 줄기세포를 함유하는 항산화 및 항노화용 화장료 조성물
WO2020246564A1 (ja) * 2019-06-07 2020-12-10 株式会社スタージェン 神経変性疾患に対するatp増強療法の効果を予測する方法
JP2020201068A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 株式会社スタージェン 神経変性疾患に対するatp増強療法の効果を予測する方法
JP7333942B2 (ja) 2019-06-07 2023-08-28 株式会社スタージェン 神経変性疾患に対するatp増強療法の効果を予測する方法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2339004C (en) 2008-04-01
DE69934987T2 (de) 2007-05-16
AU5250799A (en) 2000-02-21
IL141160A0 (en) 2002-02-10
EP1100507A4 (en) 2002-07-31
ES2279627T3 (es) 2007-08-16
WO2000006171A1 (en) 2000-02-10
EP1100507B1 (en) 2007-01-24
CA2339004A1 (en) 2000-02-10
EP1100507A1 (en) 2001-05-23
ATE352306T1 (de) 2007-02-15
IL141160A (en) 2009-11-18
DE69934987D1 (de) 2007-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhao et al. Selenium nanoparticles are more efficient than sodium selenite in producing reactive oxygen species and hyper-accumulation of selenium nanoparticles in cancer cells generates potent therapeutic effects
Kuo et al. The emerging multifaceted roles of nitric oxide
Costa et al. Inhibition of human neutrophil oxidative burst by pyrazolone derivatives
Perner The potential role of nitric oxide in chronic inflammatory bowel disorders
Youk et al. Enhanced anticancer efficacy of α-tocopheryl succinate by conjugation with polyethylene glycol
RU2214238C2 (ru) Фармацевтическая композиция, обладающая противоопухолевым действием со сниженными побочными эффектами, содержащая противоопухолевый агент и производное гидроксамовой кислоты
EP1100507B1 (en) Use of a combination comprising a precursor of uric acid and antioxidant for the treatment of neurodegenerative deseases
EP2034835B1 (en) Non-toxic anti-cancer drug combining ascorbate, magnesium and a naphthoquinone
EP2324838A1 (en) Compositions Comprising Dimethyl Sulfoxide (DMSO)
JP3388117B2 (ja) カイガンショウ抽出物に基づく血小板反応性調節剤の調製方法
US20040058981A1 (en) Methods of using artemisinin-like compounds to prevent or delay the appearance of cancer
KR102020939B1 (ko) 암 치료 시스템, 방법 및 제형
US9072778B2 (en) Treatment regimen for N-MYC, c-MYC, and L-MYC amplified and overexpressed tumors
Van Dyke et al. Green tea extract and its polyphenols markedly inhibit luminol‐dependent chemiluminescence activated by peroxynitrite or SIN‐1
GB2368012A (en) Preparation for the relief of inflammatory disease
JP2004516257A (ja) 糖尿病性神経障害の治療に対する組成物及びその方法
Su et al. PCNA inhibition enhances the cytotoxicity of β-lapachone in NQO1-Positive cancer cells by augmentation of oxidative stress-induced DNA damage
EP2832356B1 (en) Administration of a therapeutic amount of genistein to mitigate erectile dysfunction resulting from radiation therapy for prostate cancer
US11903923B2 (en) Use of andrographolide derivatives in preparation of medicaments for preventing and treating inflammatory bowel diseases
JP2005529900A (ja) 治療薬物送達剤としてのカテキンマルチマー
CN110538172B (zh) 铁死亡抑制剂在制备治疗金诺芬肝毒性的药物中的应用
CHANDRAN et al. NITRIC OXIDE: CONCEPTS, CURRENT PERSPECTIVES AND FUTURE THERAPEUTIC IMPLICATIONS.
Chen et al. Beneficial effects of sanguisorbae radix in renal dysfunction caused by endotoxin in vivo
WO2006028948A2 (en) Use of methyl pyruvate or methyl pyruvic acid for the treatment of diseases of the nervous system and for protecting a human central nervous system against neuronal degeneration caused by defective intracellular energy production
JP2005528441A (ja) 運動性能及び/又は持久力を増強するための方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003