JP2002519333A - 生物学的に活性な物質の徐放運搬のための感熱性生分解性ヒドロゲル - Google Patents

生物学的に活性な物質の徐放運搬のための感熱性生分解性ヒドロゲル

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JP2002519333A JP2000556807A JP2000556807A JP2002519333A JP 2002519333 A JP2002519333 A JP 2002519333A JP 2000556807 A JP2000556807 A JP 2000556807A JP 2000556807 A JP2000556807 A JP 2000556807A JP 2002519333 A JP2002519333 A JP 2002519333A
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シヤー,サボツド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般には、生物学的に活性なポリペプチドの徐放をもたらす医薬組成物の開発に関する。より詳しくは、本発明は、生物学的に活性な物質の徐放運搬のための、ポリ(d,l-またはl-乳酸)(PLA)またはポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)とポリエチレングリコール(PEG)とのブロック共重合体よりなる感熱性生分解性ヒドロゲルの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、生物学的に活性な物質の徐放運搬のための、ポリ(d,l-またはl-乳
酸)(PLA)またはポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)とポリエチレングリコ
ール(PEG)とのブロック共重合体よりなる感熱性生分解性ヒドロゲルの使用に
関する。
【0002】 (発明の背景) 遺伝子工学技術および細胞工学技術における最近の進歩により、インビボで種
々の薬理作用を示すことが知られているタンパク質を、医薬用途のために大量生
産することが可能となっている。そのようなタンパク質には、エリトロポエチン
(EPO)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、インターフェロン(α、β、γ、
コンセンサス)、腫瘍壊死因子結合タンパク質(TNFbp)、インターロイキン1受
容体アンタゴニスト(IL-1ra)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、角質細胞増殖因
子(KGF)、幹細胞因子(SCF)、巨核球増殖分化因子(MGDF)、オステオプロテ
ゲリン(osteoprotegerin (OPG))、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)お
よび肥満タンパク質(OBタンパク質)が含まれる。本発明では、OBタンパク質を
レプチンと称することもある。
【0003】 レプチンなどのタンパク質は、一般に、短いインビボ半減期および無視しうる
程度の経口バイオアベイラビリティしか有さないため、それらは、典型的には、
頻繁な注射により投与され、したがって患者に著しい身体的負担(例えば、注射
部位反応は多数のレプチン製剤で特に問題となる)および付随する投与費用を課
すこととなる。そのため、現在、徐放製剤の開発および評価に多大な関心が寄せ
られている。有効な徐放製剤は、活性成分の血中レベルを制御する手段を提供し
、また、より優れた効力、安全性、患者にとっての便宜性、および患者の服薬遵
守をもたらしうる。残念ながら、ほとんどのタンパク質は不安定であるため(例
えば、熱、有機溶媒などにさらされると、変性したり生物活性を失う)、徐放製
剤の開発および評価は著しく制限されている。
【0004】 このような状況下、生分解性重合体マトリックスが徐放運搬系として評価され
ている。徐放製剤を開発する試みには、活性成分を含有する種々の生分解性およ
び非生分解性重合体(例えば、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド))微粒子(例えば
、Wiseら, Contraception, 8:227-234 (1973); およびHutchinsonら, Biochem.
Soc. Trans., 13:520-523 (1985)を参照されたい)の使用が含まれ、活性物質(
例えば、タンパク質)を重合体ミクロスフェア(例えば、米国特許第4,675,189
号およびそれに引用されている参照文献を参照されたい)中に取込ませうる種々
の技術が公知である。
【0005】 活性物質の放出を制御し、より一貫した医薬徐放レベルを得るために、これら
の物質に固有の生分解性を利用することにより、活性物質の徐放における改善が
もたらされる。残念ながら、微粒子を用いる徐放装置のいくつかは尚も、活性物
質の凝集形成、高い活性物質初期放出およびその後の最低限の放出、ならびに不
完全な活性物質放出などの欠点を有する。
【0006】 種々の疾患の長期にわたる治療のための他の薬物担持重合体装置も研究されて
いる。この場合もまた、αヒドロキシカルボン酸、特に乳酸(そのラセミ体およ
び光学活性体の両方)およびグリコール酸に由来する重合体ならびにそれらの共
重合体が大いに注目されている。これらの重合体は商業的に入手可能であり、FD
Aにより承認された系(例えば、前立腺癌の治療のために酢酸ロイプロリドを約3
0日間放出する注射可能なマイクロカプセルよりなるLupron Depot (商標名))に
おいて利用されている。
【0007】 そのような重合体の使用に関して確認されている種々の問題には、ある種の巨
大分子がマトリックスを介して外に拡散できないこと、該薬物の劣化および分解
(例えば、有機溶媒の使用により生じる変性)、生物に対する刺激(例えば、有
機溶媒の使用による副作用)、低い生分解性(例えば、重合体と多官能性アルコ
ールまたは多官能性カルボン酸との縮合重合体、すなわち軟膏で見出されるもの
)、および遅い分解速度が含まれる。
【0008】 逆熱ゲル化(reverse thermal gelation)を示す重合体の使用も報告されてい
る。例えば、Okadaら, 日本国特許出願第2-78629号 (1990)は、ポリ(乳酸)(PLA
)またはポリ(乳酸)/グリコール酸(PLA/GA)およびポリ(エチレングリコール)
(PEG)のエステル交換反応により合成される生分解性ブロック共重合体を記載
している。200〜2000の範囲内の分子量を有するPEGおよび400〜5000の範囲内の
分子量を有するPLA/GAが用いられた。得られた生成物は水に混和性であり、ヒド
ロゲルを形成した。Okadaらの文献は、ヒドロゲルを使用する薬物の徐放運搬の
実例を何ら記載していない。
【0009】 Chaら, 米国特許第5,702,717号(1997年12月30日)は、逆熱ゲル化特性(すな
わち、ある温度で半固体ゲル、エマルションまたは懸濁液を形成する能力)を有
する注射可能な生分解性ブロック共重合体薬物運搬液を含む薬物の非経口運搬の
ための系を記載している。特に、これらの感熱性ゲルは、低温では流動性粘液と
して存在するが、より高温では、強固な半固体ゲルを形成する。したがって、室
温以下では液体であるが、注射されるとゲル化して注射部位に薬物のデポを生成
する製剤を設計するために、これらの重合体を使用することが可能である。Cha
らが記載している系は、ポリ(α-ヒドロキシ酸)およびポリ(エチレンカルボナー
ト)よりなる群から選ばれるメンバーを含む疎水性A重合体ブロックと、PEGを含
む親水性B重合体ブロックとを用いている。このChaらの系は、50重量%未満の疎
水性A重合体ブロックを使用し50重量%を超える親水性B重合体ブロックを使用す
ることを要する。しかしながら、興味深いことに、開示されているヒドロゲルの
いくつかは、それらの多数のゲルの下部臨界溶液温度(LCST)が37℃より高い点
で、商業的に有用でないかもしれないらしい。Chaらは薬物のコントロールリリ
ースにそれらのヒドロゲルを使用することを提案しているが、そのような実例は
何ら記載されていない。
【0010】 Martiniら, J. Chem. Soc., 90(13):1961-1966 (1994)は、疎水性ポリ(ε-カ
プロラクトン)(PCL)およびPEGを使用する低分子量ABA型トリブロック共重合体
を記載している。残念ながら、これらの共重合体のインビトロ分解速度は非常に
遅いため、徐放系としてのそれらの能力は疑問視されている。
【0011】 Strattonら, PCT/US97/13479(WO 98/02142)(1998年1月22日)は、タンパク
質の運搬のための、熱ゲル化特性を有する重合体マトリックスを含む医薬組成物
を記載している。記載されているブロック共重合体のクラスは、ポリオキシエチ
レン-ポリオキシプロピレン縮合物 [プルロニック(Pluronics)としても公知で
ある] と総称されている。残念ながら、プルロニックを使用する系は、身体器官
に毒性であり非生分解性であるという欠点を有する。さらに、より高濃度(25〜
40重量%)の高分子量プルロニックだけが熱可逆性ゲル化を示すにすぎない。
【0012】 したがって、薬物の徐放運搬のための感熱性生分解性ヒドロゲルを提供するこ
とが本発明の目的である。本発明のヒドロゲルは、該ヒドロゲルの使用を商業的
に有用なものとするのに必要な分解速度を有し瞬間的ゲル化をもたらす共重合体
組成物を使用するものである。
【0013】 (発明の概要) 1つの実施形態においては、本発明は、重合体マトリックス中に取込まれた生
物学的に活性な物質(生物学的活性物質)の有効量を含む医薬組成物を提供する
。該重合体マトリックスは、生分解性であり熱ゲル化挙動を示し該生物学的活性
物質の徐放をもたらしうるブロック共重合体を含む。
【0014】 もう1つの実施形態において、本発明は、生分解性重合体マトリックス中の生
物学的に活性な物質を温血動物に非経口投与するための方法を提供する。この方
法においては、該動物の体内にゲルデポが形成され、該重合体マトリックスの生
分解に伴い、制御された速度で該生物学的活性物質が該デポから放出される。
【0015】 (図面の簡単な説明) 図1は、本発明のA-B-Aブロック共重合体を製造しうる2つの方法を示す; 図2は、ヒドロゲル(PLGA/PEG (74%/26% w/w))から放出されたレプチンの
インビトロ放出特性を示す。放出されたタンパク質の割合(%)が時間(日)に
対してプロットされている; 図3は、種々の日数においてヒドロゲルから放出されたレプチンのサンプルを
特徴づけるSDS-PAGEゲルの写真である。レーン1はレプチン標準物であり、レー
ン2および15は分子量マーカーを含有し、レーン3〜14は、それぞれ第1日〜第12
日のレプチンサンプルを表す; 図4は、種々のレプチン含有ヒドロゲル(PLGA/PEG (74%/26% w/w))製剤に
関するインビボ生物活性を示す。-*-は、20mM酢酸塩(pH4.8)バッファー対照
、100μl(第0日)を示す。
【化1】 第0日の体重からの体重変化率(%)が時間(日)に対してプロットされている
; 図5は、
【化2】 血清レプチン濃度(ng/mL)が時間(時間)に対してプロットされている; 図6は、
【化3】 放出されたタンパク質の割合(%)が時間(日)に対してプロットされている; 図7は、種々の日数においてヒドロゲルから放出されたGCSFのサンプルを特徴
づけるSDS-PAGEゲルの写真である。レーン1はレプチン標準物であり、レーン2お
よび15は分子量マーカーを含有し、レーン3〜14は、それぞれ第1日〜第12日のレ
プチンサンプルを表す; 図8は、Zn:レプチン含有ヒドロゲル(PLGA/PEG (74%/26% w/w))製剤のイン
ビボ生物活性を示す。-*-は、20mM酢酸塩(pH4.8)バッファー対照、100μl(
第0日)を示す。
【化4】 第0日の体重からの体重変化率(%)が時間(日)に対してプロットされている
【0016】 (発明の詳細な記載) 本発明で用いる以下の用語は以下の意義を有するものとする。
【0017】 「逆熱ゲル化(reverse thermal gelation)」は、ある温度より低温では共重
合体が水に可溶性となり、該温度より高温ではブロック共重合体が半固体(すな
わち、ゲル、エマルション、分散液および懸濁液)を形成することを意味すると
定義される。
【0018】 「LCST」または下部臨界溶液温度は、生分解性ブロック共重合体が逆熱ゲル化
を受ける温度を意味すると定義される。本発明の目的においては、「LSCT」なる
語は「逆熱ゲル化温度」と互換的に用いられうる。
【0019】 「デポ」は、温血動物への注射後、LCST以上に昇温してゲルを形成した薬物運
搬液を意味すると定義される。
【0020】 「生分解(性)」は、ブロック共重合体がインビボで浸食または分解されて、
より小さな無毒性成分を形成することを意味すると定義される。
【0021】 「非経口投与」は、消化管以外の任意の経路(例えば、皮下および筋肉内経路
を含む)で投与されることを意味すると定義される。
【0022】 本発明は、疎水性(「A」)ブロックセグメントと親水性(「B」)ブロックセ
グメントとを有するブロック共重合体の使用を伴う。該ブロック共重合体は、逆
熱ゲル化特性を有し生分解性であり生体親和性であるトリブロック共重合体(例
えば、ABAまたはBAB型ブロック共重合体)である。重要なことは、本発明のトリ
ブロック共重合体が瞬間的ゲル化をもたらし、商業的に有用となるのに必要な分
解速度を有することである。
【0023】 使用が意図される生分解性疎水性Aブロックセグメントには、ポリ(ラクチド)
(d,l-またはl-体)、ポリ(グリコリド)、ポリ酸無水物、ポリオルトエステル、
ポリエーテルエステル、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリカルボ
ナート、ポリシアノアクリラート、ポリウレタン、ポリアクリラート、それらの
ブレンドおよび共重合体の単独重合体および共重合体に由来する又はそれらより
なる群から選ばれるポリ(α-ヒドロキシ酸)のメンバーが含まれる。
【0024】 本発明で使用する「PLGA」なる語は、乳酸単独の重合体、グリコール酸単独の
重合体、そのような重合体の混合物、グリコール酸と乳酸との共重合体、そのよ
うな共重合体の混合物、またはそのような重合体と共重合体との混合物を意味す
ると意図される。好ましくは、該生分解性Aブロック重合体はポリラクチド-コ-
グリコリド(PLGA)であり、該PLGA組成物は、必要なゲル化速度および分解速度
を与えるものとなろう。
【0025】 本方法で使用する重合体に関して意図される分子量の範囲は、所望の重合体分
解速度などの因子に基づき、当業者により容易に決定されうる。典型的には、A
ブロックに関する分子量の範囲は1000〜20,000ダルトンとなろう。
【0026】 使用が意図される親水性Bブロックセグメントには、約500〜10,000の平均分子
量を有するポリエチレングリコールが含まれる。
【0027】 本発明のブロック共重合体の重合体組成は、特に、所望の水溶性およびゲル化
特性の保持が保証されるように調節される。すなわち、該比率は、ブロック共重
合体がLCST未満の温度で水溶性を有するようなもの、および生理的条件下(すな
わち、pH 7.0および37℃)では瞬間的ゲル化が生じて薬物の初期放出が最小限に
抑えられるようなものでなければならない。本発明のヒドロゲルにおいては、疎
水性Aブロックが該共重合体の55〜90重量%を構成し、親水性Bブロックが該共重
合体の10〜45%を構成する。
【0028】 本発明のブロック共重合体がLCST未満で可溶性のままとなる濃度は、一般には
、約60重量%までであり、10%〜30%が好ましい。用いる濃度は、実際に用いる
共重合体組成に、およびゲルまたはエマルションが望ましいか否かに左右される
であろう。
【0029】 本発明の感熱性ブロック共重合体は、熱縮合により製造することができる。典
型的な実験においては、PLGA/PLA(ブロックA)およびPEG(ブロックB)のA-B-A
ブロック共重合体は、ポリラクチド(PLA)の単独重合体またはポリラクチド-コ
-グリコリド(PLGA)の共重合体のいずれかをポリエチレングリコール(PEG)と
混合しジヒドロキシPEGをPLGAまたはPLAと160℃、減圧下で反応させることによ
り合成する。所望の共重合体組成およびブロック長を有する一連のブロック共重
合体を得るために、PLGAとPEGとの種々の重量比を熱縮合に用いる。共重合体組
成および相対ブロック長は1H-NMR分光学により確認した。
【0030】 あるいは、該共重合体は、Bブロックを開始剤として使用するAブロックの開環
重合を伴う融解法で合成することが可能であろう。典型的な実験においては、α
,ω-ジヒドロキシ末端を有するPEGを開始剤として使用する、d,l-ジラクチド(
またはPLGA)の、スズオクトアートにより触媒される開環重合により、ABAトリ
ブロック共重合体を製造する。d,l-ジラクチド(またはPLGA)に対するBブロッ
クのモル比は、Aブロックの長さを制御するために用いられ、次第に増加するAブ
ロック含量および疎水性を有する一連の重合体を与える。相対的なAおよびBブロ
ック長は1H-NMR分光学により確認することができる。
【0031】 生物学的に活性な物質および/または他の物質と該重合体とを混合するために
用いる方法は、該ABAブロック共重合体を水溶液に溶解し、ついで該生物学的活
性物質(溶液、懸濁液または粉末中)を加え、ついで該生物学的活性物質が該重
合体全体に均一に混合されることが保証されるよう十分に混合することを含む。
あるいは、該方法は、該生物学的活性物質を含有する溶液に該ABAブロック共重
合体を溶解することを含むものであってもよい。いずれの場合も、該方法は、該
共重合体のゲル化温度より低い温度で行い、該物質を溶液として体内に移植する
と、その後、該溶液は体内のデポ中にゲル化または凝固する。本発明の組成物に
おいては、該生物学的活性物質は、一般には、0〜200mg/mLの範囲内の濃度を有
するであろう。
【0032】 該生物学的活性物質含有ヒドロゲルの製造において使用が意図されるバッファ
ーはすべて、当業者によく知られているバッファーであり、それらには、25mM〜
500mMの範囲内およびpH4.0〜8.5の範囲内の酢酸ナトリウム、Tris、リン酸ナト
リウム、MOPS、PIPES、MESおよびリン酸カリウムが含まれる。
【0033】 また、該ゲルのLCSTまたはゲル化速度を変化させるために、他の賦形剤(例え
ば、種々の糖、塩または界面活性剤)を、本発明の生物学的活性物質含有ヒドロ
ゲル内に加えることができると予想される。ゲル化速度および/またはLCSTが変
化しうることは重要であり、そのような賦形剤を添加することにより、そうしな
ければ有用でないヒドロゲルを有用なものにすることができる。そのような糖の
具体例には、5%〜20%の範囲内のグルコースまたはショ糖が含まれる。そのよ
うな塩の具体例には、0.5%〜10%の範囲内の塩化ナトリウムまたは塩化亜鉛が
含まれる。
【0034】 本発明で用いる生物学的に活性な物質(生物学的活性物質)は、予防、治療ま
たは診断用途に有用な組換え的に又は天然で生じるタンパク質(ヒトタンパク質
であるか動物タンパク質であるかを問わない)を意味する。該生物学的活性物質
は、天然物、合成物、半合成物またはそれらの誘導体であってもよい。また、本
発明の生物学的活性物質は知覚可能(perceptible)なものであってもよい。多
種多様な生物学的活性物質が意図される。これらには、ホルモン、サイトカイン
、造血因子、増殖因子、抗肥満因子、栄養因子、抗炎症因子、小分子および酵素
(有用な生物学的活性物質の追加的な具体例に関しては、米国特許第4,695,463
号も参照されたい)が含まれるが、これらに限定されるものではない。当業者は
、所望の生物学的活性物質を本発明の組成物に容易に適合させうるでああろう。
【0035】 使用が意図されるタンパク質には、インターフェロンコンセンサス(図面を含
め参照により本明細書に組み入れる米国特許第5,372,808号、第5,541,293号、第
4,897,471号および第4,695,623号を参照されたい)、インターロイキン(図面を
含め参照により本明細書に組み入れる米国特許第5,075,222号を参照されたい)
、エリトロポエチン(図面を含め参照により本明細書に組み入れる米国特許第4,
703,008号、第5,441,868号、第5,618,698号、第5,547,933号および第5,621,080
号を参照されたい)、顆粒球コロニー刺激因子(図面を含め参照により本明細書
に組み入れる米国特許第4,810,643号、第4,999,291号、第5,581,476号、第5,582
,823号およびPCT公開第94/17185号を参照されたい)、幹細胞因子(図面を含め
参照により本明細書に組み入れるPCT公開第91/05795号、第92/17505号および第9
5/17206号)、およびレプチン(OBタンパク質)(図面を含め参照により本明細
書に組み入れるPCT公開第96/40912号、第96/05309号、第97/00128号、第97/0101
0号および第97/06816号を参照されたい)が含まれるがこれらに限定されない。
【0036】 そのようなタンパク質を含有する徐放性組成物を得ることが望ましい。なぜな
ら、そのような組成物は、外的に投与された又は内因性のタンパク質の有効性を
向上させるように働いたり、あるいは、例えば、外因性タンパク質の必要性を減
らしたり無くすために使用されうるからである。
【0037】 さらに、本発明で使用する物質は生体親和性であり生分解性であるため、本発
明のタンパク質組成物の使用は、レプチンなどの種々のタンパク質の静脈内注射
に伴うことがある有害な注射部位反応を防ぐのに役立つ。
【0038】 また、生物学的に活性な物質には、インスリン、ガストリン、プロラクチン、
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、黄体形成ホルモ
ン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(HCG)、モ
チリン、インターフェロン(α、β、γ)、腫瘍壊死因子(TNF)、腫瘍壊死因
子結合タンパク質(TNF-bp)、インターロイキン1受容体アンタゴニスト(IL-1r
a)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、
神経栄養因子3(NT3)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、神経栄養増殖因子(NGF)
、骨増殖因子、例えばオステオプロテゲリン(osteoprotegerin (OPG))、イン
スリン様増殖因子(IGF)、マクロファージコロニー刺激因子、(M-CSF)、顆粒
球マクロファージコロニー刺激因子、(GM-CSF)、巨核球由来増殖因子(MGDF)
、角質細胞増殖因子(KGF)、トロンボポエチン、血小板由来増殖因子(PGDF)
、コロニー刺激増殖因子(CSF)、骨誘導因子(BMP)、スーパーオキシドジスム
ターゼ(SOD)、組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA)、ウロキナーゼ、
ストレプトキナーゼおよびカリクレインも含まれうる。本発明で用いるタンパク
質なる語には、ペプチド、ポリペプチド、コンセンサス分子、類似体、誘導体ま
たはそれらの組合せが含まれる。
【0039】 また、酸性度、電荷、疎水性、極性、サイズまたは当業者に公知の他の任意の
特性の点で「同類的」なアミノ酸置換を有するポリペプチドも含まれる。全般的
には、Creighton, Proteins, W.H, Freeman and Company, NY., (1984) p.498お
よび索引、その他随所を参照されたい。選択したアミノ酸における変更は、その
ような変更が該タンパク質の全体的なフォールディングまたは活性を保有する限
り施すことができる。小さなアミノ末端伸長、例えばアミノ末端メチオニン残基
、約20〜25残基までの小さなリンカーペプチドまたは精製を容易にする小さな伸
長、例えばポリヒスチジン領域、抗原エピトープまたは結合ドメインが存在して
いてもよい。全般的には、参照により本明細書に組み入れるFordら, Protein Ex
pression and Purification 2:95-107 (1991)を参照されたい。また、ポリペプ
チドまたはその類似体は、ペプチド模擬体などの1以上のアミノ酸類似体を含有
していてもよい。
【0040】 一般に、化学修飾されたタンパク質または誘導体産物の有効量と、投与に必要
な医薬上許容される希釈剤、保存剤、可溶化剤、乳化剤、アジュバントおよび/
または担体とを含む医薬組成物が本発明に含まれる(参照により本明細書に組み
入れるPCT 97/01331を参照されたい)。所望の生物学的活性物質に最適な医薬製
剤は、投与経路および所望の投与量に応じて当業者により決定されるであろう。
典型的な医薬組成物は、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishi
ng Co., 第18版, Easton, PA, p.1435-1712 (1990))に開示されている。
【0041】 本発明の医薬組成物は、液体として筋肉内または皮下経路に投与され、相変化
を受ける。この際、体温は該物質のゲル化温度より高いため体内でゲルが形成さ
れる。個々の生物学的活性物質の放出速度および持続時間は、とりわけ、ヒドロ
ゲル密度および該物質の分子量と相関するであろう。
【0042】 本発明の組成物の治療用途は、使用する生物学的活性物質によって異なる。当
業者は、その意図される治療用途のために、所望の生物学的活性物質を本発明に
容易に適合させうるであろう。そのような物質の治療用途は、図面を含めて参照
により本明細書に組み入れる以下の刊行物に更に詳しく記載されている。治療用
途には、インターフェロン(図面を含め参照により本明細書に組み入れる米国特
許第5,372,808号、第5,541,293号を参照されたい)、インターロイキン(図面を
含め参照により本明細書に組み入れる米国特許第5,075,222号を参照されたい)
、エリトロポエチン(図面を含め参照により本明細書に組み入れる米国特許第4,
703,008号、第5,441,868号、第5,618,698号、第5,547,933号および第5,621,080
号を参照されたい)、顆粒球コロニー刺激因子(図面を含め参照により本明細書
に組み入れる米国特許第4,999,291号、第5,581,476号、第5,582,823号、第4,810
,643号およびPCT公開第94/17185号を参照されたい)、幹細胞因子(図面を含め
参照により本明細書に組み入れるPCT公開第91/05795号、第92/17505号および第9
5/17206号)およびOBタンパク質(図面を含め参照により本明細書に組み入れるP
CT公開第96/40912号、第96/05309号、第97/00128号、第97/01010号および第97/0
6816号を参照されたい)などのタンパク質の用途が含まれるが、これらに限定さ
れるものではない。また、本組成物は、該生物学的活性物質が治療すると意図さ
れる状態の治療または改善のための1以上の医薬の製造に使用することができる
【0043】 本発明の徐放組成物においては、活性成分の有効量を使用する。本発明で用い
る「徐放」は、重合体マトリックスから活性成分が長期にわたり徐々に放出され
ることを意味する。該徐放は、連続的または不連続的、線形または非線形である
ことが可能であり、これは、1以上の重合体組成物、薬物ローディング、賦形剤
の選択または他の修飾により達成されうる。該徐放は、該活性物質の直接投与で
認められるものより長期間にわたる、該活性物質の生物学的に有効な血清レベル
(典型的には、内因性レベルを上回るもの)を与えるであろう。典型的には、該
活性物質の徐放は、1週間以上、好ましくは1ヵ月までの期間にわたるであろう。
【0044】 以下の実施例は、本発明を更に詳しく例示するものであり、本発明の範囲を限
定するとみなされるべきではない。
【0045】 材料 低分子量(Mn 2000〜6000)PLGA(ポリ乳酸-コ-グリコール酸)およびPLA(ポ
リ乳酸)は、180℃、減圧下でのグリコール酸と乳酸との直接的な熱縮合により
合成した。高分子量PLGAはB.I. Chemicalsから入手した。ポリエチレングリコー
ル(PEG)はFluka Chemicalsから入手した。レプチン、亜鉛レプチン、GCSF、Fc
-レプチンおよびFc-OPGはAmgen Inc.から入手した。他のすべての化合物は、当
業者によく知られた入手元から入手した。
【0046】 実施例1 本実施例では、熱縮合によるPLGA/PEG, A-B-A(PLGA-PEG-PLGA)ブロック共重
合体の合成を記載する。該熱縮合法の概要は図1に示されている。
【0047】 30gのPLGA(75%/25% LA/GA比率)(Mn 3740、MW 7050)および10.7gのポリ
エチレングリコール(MW 1000)を、温度計、窒素ガス入口および蒸留冷却器(
真空ポンプに接続されている)を備えた三つ口丸底フラスコ内に配置した。該重
合体を加えた後、該反応混合物の温度を、窒素のパージ下で160℃までゆっくり
上昇させた。該縮合反応を更に、乾燥窒素ガスを連続的に通気しながら500ミリ
トルの圧力下160℃で14時間行った。該縮合反応の終了時に、該反応混合物を冷
却し、塩化メチレンに溶解し、過剰の冷イソプロパノールで沈殿させた。
【0048】 単離した重合体を真空下40℃で48時間乾燥した。該ブロック共重合体の分子量
を、ポリスチレン標準物を使用するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により
決定した。該共重合体の組成および相対ブロック長を1H-NMRにより決定した。
【0049】 100mM酢酸ナトリウム(pH 6.0)または100mMリン酸ナトリウム(pH 7.0)に溶
解したPLGA/PEGブロック共重合体は、約30℃〜35℃の下部臨界溶解温度(LCST)
を有する特有の熱可逆的特性(室温未満では溶液、室温より高温ではゲル; ゾル
-ゲル-ゾル)を示した。
【0050】 実施例2 本実施例では、グリコール酸に対する乳酸の種々の比を有するPLGAを使用する
PLGA/PEG, A-B-A(PLGA-PEG-PLGA)ブロック共重合体の合成を記載する。
【0051】 実施例1に記載の合成および特徴づけの方法を用い、種々のLA/GA比のPLGAを使
用して、PLGA/PEGブロック共重合体を製造した(以下の表1を参照されたい)。
以下の表に記載のブロック共重合体は、約30℃〜35℃のLCSTを有する熱可逆性(
ゾル-ゲル-ゾル)を示した。
【0052】
【表1】
【0053】 実施例3 本実施例では、PLGAとPEGとの種々の比を用いるPLGA/PEG, A-B-A(PLGA-PEG-P
LGA)ブロック共重合体の合成を記載する。
【0054】 実施例1に記載の合成および特徴づけの方法を用いて、種々のPLGA/PEG比のでP
LGA/PEGブロック共重合体を製造した(以下の表2を参照されたい)。以下の表に
記載のブロック共重合体はすべて、約25℃〜35℃の範囲内のLCSTを有する熱可逆
性(ゾル-ゲル-ゾル)を示した。
【0055】
【表2】
【0056】 実施例4 本実施例では、レプチン/ヒドロゲル製剤の製造、およびレプチン/ヒドロゲル
のインビトロ放出速度論、インビボ放出速度論および薬物動態を測定するための
方法を記載する。
【0057】 レプチン/ヒドロゲル製剤の製造 実施例1に記載のPLGA/PEGブロック共重合体を50mM酢酸ナトリウム(pH 6.0)
に溶解し、レプチン溶液(20mM酢酸塩(pH 4.8)中で製剤化)を該ヒドロゲル溶
液にゆっくり加え、レプチンが該ヒドロゲル溶液全体に均一に混合されるのが保
証されるよう該混合物をオービタル(orbital)シェーカー上、5℃で穏やかに攪
拌した。最終的なレプチン/ヒドロゲル製剤中の該共重合体の最終濃度は10〜50
%(w/w)であり、レプチン濃度は0〜100mg/mlの範囲内であった。最終的なレプ
チン/ヒドロゲル製剤を0.2μフィルターで濾過し、5℃で溶液として保存するか
又は-20℃で凍結物として保存した。
【0058】 別法として、PLGA/PEGブロック共重合体をレプチン溶液に溶解することにより
、該レプチン/ヒドロゲル製剤を製造した。所望の重合体を得るために、および
最終的な製剤中の所望のタンパク質濃度を得るために、該レプチン溶液濃度を様
々に変化させた。
【0059】 インビトロ放出研究 レプチン/ヒドロゲルからのレプチンのインビトロ放出を、20mMリン酸ナトリ
ウム、5%ソルビトール(pH 7.4)中、37℃で行った。1mlのレプチン/ヒドロゲ
ル溶液製剤を37℃でガラスバイアル中に配置した。該レプチン/ヒドロゲル製剤
がゲル化したらすぐに、1mlの20mMリン酸塩、5%ソルビトール(pH 7.4)バッフ
ァーを、該ゲル上に直接的に且つそれに接触させて加えた。最上部のバッファー
相中に放出されたレプチンの量を、280nmのUV分光光度計および220nmのSEC-HPLC
により測定した。完全な沈下(sink)状態を維持するために、該ゲル上の水性受
容相(aqueous receptor phase)を一定の時間間隔で完全に除去し、新鮮なバッ
ファーで置換した。時間経過と共に放出されたレプチンの割合(%)を図2に示
す。該ヒドロゲル製剤から放出されたレプチンの完全性をHPLC(データは示して
いない)およびゲル電気泳動(SDS-PAGE)(図3を参照されたい)により確認し
た。
【0060】 インビボ生物活性 レプチン/ヒドロゲル製剤のインビボ生物活性を正常なマウスにおいて評価し
た。a)0.1mlの20mM酢酸バッファー(pH 4.8)(n=5、第0日のみ)、(b)20mM
酢酸バッファー(pH 4.8)中に処方した0.1mlの20mg/mlレプチン(n=5、100mg/k
g、第0日のみ)、(c)20mM酢酸バッファー(pH 4.8)中に処方した0.1mlの2mg/
mlレプチン(n=5、10mg/kg、毎日)、(d)20mM酢酸塩(pH 4.8)中の20mg/mlレ
プチンよりなる0.1mlのレプチン/ヒドロゲル(74/26% (PLGA/PEG)(w/w))製剤
(n=5、100mg/kg、第0日のみ)、(e)20mM酢酸塩(pH 4.8)中の20mg/mlレプチ
ンよりなる0.2mlのレプチン/ヒドロゲル(74/26% (PLGA/PEG)(w/w))製剤(n=5
、200mg/kg、第0日のみ)、または(f)50mM酢酸塩(pH 6.0)中で製剤化した0.
1mlのヒドロゲル(74/26% (PLGA/PEG)(w/w))対照(n=5、第0日のみ)を、マウ
スに皮下(s.c.)注射した。
【0061】 サンプル(b)、(d)および(e)を注射した動物の体重が、バッファー対照
(サンプル(a))を注射した動物の体重に到達するまで、該動物を毎日秤量す
ることにより、第0日の体重からの体重変化率(%)を測定した。重要なことは
、100mg/kgのレプチン/ヒドロゲル製剤(サンプル(d))の1回の皮下注射が正
常マウスにおいて10日間にわたり持続的な体重減少を示したことである。用量を
200mg/kg(サンプル(e))に増加させると、持続的体重減少効果の持続期間は
更に14日まで延長された。また、100mg/kgまたは200mg/kgのレプチン/ヒドロゲ
ルの第0日の1回の注射は、第14日まで、ヒドロゲル無しの10mg/kgレプチンの毎
日の注射より有効であることが認められた。これらの結果を図4に示す。
【0062】 薬物動態研究 雄ラットにおいて薬物動態研究を行った。1)20mM酢酸バッファー(pH 4.8)
中に処方した100mg/kg用量のレプチン(20mg/ml)、または2)20mM酢酸塩(pH 4
.8)中の20mg/mlレプチンよりなるレプチン/ヒドロゲル(74/26% (PLGA/PEG) (
w/w))製剤の1回の注射の後、血液サンプルを種々の時間間隔で集め、ELISAアッ
セイによりレプチンに関して分析した。図5に示すとおり、該レプチン/ヒドロゲ
ル製剤を注射した動物では、レプチンの血清濃度は168時間まで検出可能であっ
た。
【0063】 実施例5 本実施例では、該ヒドロゲル内へのG-CSFの取込み、および該製剤を使用する
インビトロ放出研究の結果を記載する。
【0064】 実施例4に記載されているのと同様にして、GCSF溶液(10mM酢酸塩、5%ショ糖
(pH 4.0)中に処方)を該共重合体ヒドロゲル溶液(20mM酢酸塩(pH 6.0)中に
処方)に加えた。該GCSF/ヒドロゲル中の該重合体の最終濃度は10〜50%(w/w)
であり、該GCSF濃度は1〜20mg/mlの範囲内であった。実施例4に記載されている
のと同様にして、該ヒドロゲルからのGCSFのインビトロ放出を、20mMリン酸ナト
リウムバッファー(pH 7.4)中、37℃で行った。時間経過と共に放出されたGCSF
の割合(%)を図6に示す。図6に示されるとおり、100%に近いGCSFが9〜10日間
にわたり放出される。該ヒドロゲル製剤から放出されたGCSFの完全性をHPLC(デ
ータは示していない)およびゲル電気泳動(SDS-PAGE)(図7を参照されたい)
により確認した。
【0065】 実施例6 本実施例では、該ヒドロゲル内へのFc-OPGタンパク質の取込み、および該Fc-O
PG/ヒドロゲル製剤を使用するインビトロ放出研究の結果を記載する。
【0066】 実施例4に記載されているのと同様にして、Fc-OPG溶液(10mM酢酸ナトリウム
、5%ソルビトール、0.02mg/mlツイーン20(pH 5.0)中で製剤化)を該共重合体
溶液(50mM酢酸塩(pH 6.0)中で製剤化)に加えることにより、該Fc-OPG/ヒド
ロゲル製剤を製造した。実施例4に記載されているのと同様にして、該ヒドロゲ
ルからのFc-OPGのインビトロ放出を、20mMリン酸ナトリウムバッファー(pH 7.4
)中、37℃で行った。時間経過と共に放出されたFc-OPGの割合(%)を図6に示
す。図6に示されるとおり、100%に近いFc-OPGが8〜9日間にわたり放出される。
【0067】 実施例7 本実施例では、PLGA/PEGヒドロゲル内へのZn:レプチン懸濁液の取込み、およ
びZn:レプチン/ヒドロゲルからの該レプチンのインビボ放出速度論の結果を記載
する。
【0068】 前記実施例に記載のPLGA/PEGブロック重合体を100mM Tris(pH 8.0)バッファ
ー中で水和させた。該ヒドロゲル溶液の最終pHを6.5〜7.0に維持し、ついで、最
終的なヒドロゲル溶液中のZnCl2濃度が0.1mMとなるよう塩化亜鉛溶液を該ヒドロ
ゲルに加えた。実施例4に記載されているのと同様にして、このヒドロゲル溶液
にZn:レプチン懸濁液を加えた。本実施例に記載のヒドロゲル中の最終的なZn:レ
プチン濃度は20mg/mlであった。Zn:レプチン/ヒドロゲル(74/26% (PLGA/PEG)
(w/w))製剤のインビボ生物活性を、実施例4に記載されているのと同様にして測
定した。該インビボ生物活性研究の結果を図8に示す。
【0069】 実施例8 本実施例では、該PLGA/PEGヒドロゲル内へのZn:GCSFの取込み、および該製剤
を使用するインビトロ放出研究の結果を記載する。
【0070】 前記実施例に記載のPLGA/PEGブロック共重合体を100mM PIPES(pH 7.5)バッ
ファー中で水和させた。該ヒドロゲル溶液の最終pHを6.5〜7.0に維持し、ついで
、最終的なヒドロゲル溶液中のZnCl2濃度が0.1mMとなるよう塩化亜鉛溶液を該ヒ
ドロゲルに加えた。実施例4に記載されているのと同様にして、このヒドロゲル
溶液にZn:GCSF懸濁液を加えた。実施例4に記載されているのと同様にして、該ヒ
ドロゲルからのGCSFのインビトロ放出を、20mMリン酸ナトリウムバッファー(pH
7.4)中、37℃で行った。これらのヒドロゲル製剤からGCSFの徐放が得られうる
ことが証明された。
【0071】 実施例9 本実施例では、該PLGA/PEGヒドロゲル内へのGCSF結晶の取込み、および該製剤
を使用するインビトロ放出研究の結果を記載する。
【0072】 前記実施例に記載のブロック重合体を100mM MES(pH 7.5)バッファー中で水
和させた。該ヒドロゲル溶液の最終pHを6.5〜7.0に維持し、ついで、最終的なヒ
ドロゲル溶液中のMgCl2濃度が0.2MとなるようMgCl2溶液を該ヒドロゲルに加えた
。実施例4に記載されているのと同様にして、このヒドロゲル溶液にGCSF結晶懸
濁液を加えた。実施例4に記載されているのと同様にして、該ヒドロゲルからのG
CSFのインビトロ放出を、20mMリン酸ナトリウムバッファー(pH 7.4)中、37℃
で行った。これらのヒドロゲル製剤からGCSFの徐放が得られうることが証明され
た。
【0073】 実施例10 本実施例では、PLGA/PLGA, A-B-Aブロック共重合体のLCSTに対する種々の賦形
剤の効果を記載する。以下の表4に記載のとおり、種々の糖、塩、界面活性剤な
どの添加が該ヒドロゲルのゲル化速度およびLCSTに影響を及ぼしうる。
【0074】
【表3】
【0075】 本発明は、本発明の実施に好ましい形態を含むと判明している又は提案されて
いる特定の実施形態に関して記載されている。本開示を考慮すれば、本発明の意
図される範囲から逸脱することなく、例示されている特定の実施形態において多
数の修飾および変更を施しうることが、当業者に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明のA-B-Aブロック共重合体を製造しうる2つの方法を示す。
【図2】 図2は、ヒドロゲル(PLGA/PEG (74%/26% w/w))から放出されたレプチンの
インビトロ放出特性を示す。
【図3】 図3は、種々の日数においてヒドロゲルから放出されたレプチンのサンプルを
特徴づけるSDS-PAGEゲルの写真である。
【図4】 図4は、種々のレプチン含有ヒドロゲル(PLGA/PEG (74%/26% w/w))製剤に
関するインビボ生物活性を示す。
【図5】 図5は、
【化5】
【図6】 図6は、
【化6】
【図7】 図7は、種々の日数においてヒドロゲルから放出されたGCSFのサンプルを特徴
づけるSDS-PAGEゲルの写真である。
【図8】 図8は、Zn:レプチン含有ヒドロゲル(PLGA/PEG (74%/26% w/w))製剤のイン
ビボ生物活性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物学的に活性な物質またはその誘導体、類似体、融合体、
    コンジュゲートもしくは化学修飾体の有効量の徐放投与のための、注射可能な生
    分解性重合体マトリックスを含んでなる医薬組成物であって、 前記の生物学的に活性な物質が該重合体マトリックス中に取込まれており、 該重合体マトリックスが逆熱ゲル化特性を有し、 前記の注射可能な重合体マトリックスが、該重合体マトリックスの下部臨界溶
    液温度より低い温度に維持されることを特徴とする医薬組成物。
  2. 【請求項2】 該重合体マトリックスが、 (a)55〜90重量%の疎水性A重合体ブロックと、 (b)500〜10000の平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む10〜45
    重量%の親水性B重合体ブロックとを含む生分解性ブロック共重合体である、請
    求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 該疎水性A重合体ブロックが、1000〜20,000の平均分子量を
    有するポリ(α-ヒドロキシ酸)である、請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 該ポリ(α-ヒドロキシ酸)が、ポリ(ラクチド)(d,l-またはl
    -体)、ポリ(グリコリド)、ポリ酸無水物、ポリオルトエステル、ポリエーテル
    エステル、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリカルボナート、ポリ
    シアノアクリラート、ポリウレタン、ポリアクリラート、それらのブレンドおよ
    び共重合体よりなる群から選ばれる、請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 該ポリ(α-ヒドロキシ酸)がポリラクチド-コ-グリコリド(P
    LGA)である、請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 該ブロック共重合体が、ABAまたはBABブロックセグメントよ
    りなる群から選ばれる配置を有するトリブロック共重合体である、請求項5に記
    載の組成物。
  7. 【請求項7】 該疎水性A重合体ブロックが該ブロック共重合体の74重量%
    を構成し、該親水性B重合体ブロックが該ブロック共重合体の26重量%を構成す
    る、請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 該下部臨界溶液温度を変化させ該ブロック共重合体のゲル化
    速度を増加させる賦形剤を更に含む、請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記の生物学的に活性な物質が、インターフェロンコンセン
    サス、インターロイキン、エリトロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)
    、幹細胞因子(SCF)、レプチン(OBタンパク質)、インターフェロン(α、β
    、γ)、腫瘍壊死因子(TNF)、腫瘍壊死因子結合タンパク質(TNF-bp)、イン
    ターロイキン1受容体アンタゴニスト(IL-1ra)、脳由来神経栄養因子(BDNF)
    、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、神経栄養因子3(NT3)、繊維芽細胞
    増殖因子(FGF)、神経栄養増殖因子(NGF)、骨増殖因子、例えばオステオプロ
    テゲリン(OPG)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、(GM-CSF)、巨核
    球由来増殖因子(MGDF)、角質細胞増殖因子(KGF)、トロンボポエチン、血小
    板由来増殖因子(PGDF)、組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA)、ウロ
    キナーゼ、ストレプトキナーゼおよびカリクレインよりなる群から選ばれるタン
    パク質である、請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記の生物学的に活性な物質が小分子である、請求項1に
    記載の組成物。
  11. 【請求項11】 生分解性重合体マトリックス中の生物学的に活性な物質ま
    たはその誘導体、類似体、融合体、コンジュゲートもしくは化学修飾体を温血動
    物に非経口投与するための方法であって、 (a)生物学的に活性な物質が取込まれており逆熱ゲル化特性を有する生分解
    性ブロック共重合体を含む注射可能な液体重合体マトリックスを準備し、 (b)該液体重合体マトリックスを、該重合体マトリックスの下部臨界溶液温
    度より低い温度に維持し、 (c)該液体を該動物に非経口的に注射することを含んでなり、 該液体の温度が、該動物の体内で、該重合体マトリックスの下部臨界溶液温度
    より高くなるにつれて、該薬物および重合体マトリックスのゲルデポが形成され
    、 該重合体マトリックスの生分解に伴い、該物質の徐放が生じることを特徴とす
    る方法。
  12. 【請求項12】 該重合体マトリックスが、 (a)55〜90重量%の疎水性A重合体ブロックと、 (b)500〜10000の平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む10〜45
    重量%の親水性B重合体ブロックとを含む生分解性ブロック共重合体である、請
    求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 該疎水性A重合体ブロックが、1000〜20,000の平均分子量
    を有するポリ(α-ヒドロキシ酸)である、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 該ポリ(α-ヒドロキシ酸)がポリラクチド-コ-グリコリド
    (PLGA)である、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 該ブロック共重合体が、ABAまたはBABブロックセグメント
    よりなる群から選ばれる配置を有するトリブロック共重合体である、請求項14
    に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該疎水性A重合体ブロックが該ブロック共重合体の74重量
    %を構成し、該親水性B重合体ブロックが該ブロック共重合体の26重量%を構成
    する、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 該下部臨界溶液温度を変化させ該ブロック共重合体のゲル
    化速度を増加させる賦形剤を更に含む、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記の生物学的に活性な物質が、インターフェロンコンセ
    ンサス、インターロイキン、エリトロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF
    )、幹細胞因子(SCF)、レプチン(OBタンパク質)、インターフェロン(α、
    β、γ)、腫瘍壊死因子(TNF)、腫瘍壊死因子結合タンパク質(TNF-bp)、イ
    ンターロイキン1受容体アンタゴニスト(IL-1ra)、脳由来神経栄養因子(BDNF
    )、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、神経栄養因子3(NT3)、繊維芽細
    胞増殖因子(FGF)、神経栄養増殖因子(NGF)、骨増殖因子、例えばオステオプ
    ロテゲリン(OPG)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、(GM-CSF)、巨
    核球由来増殖因子(MGDF)、角質細胞増殖因子(KGF)、トロンボポエチン、血
    小板由来増殖因子(PGDF)、組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA)、ウ
    ロキナーゼ、ストレプトキナーゼおよびカリクレインよりなる群から選ばれるタ
    ンパク質である、請求項11に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記の生物学的に活性な物質が小分子である、請求項11
    に記載の組成物。
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