JP2002519332A - 微生物によって引き起こされる表面感染症の治療または予防に使用するための医薬調製物 - Google Patents

微生物によって引き起こされる表面感染症の治療または予防に使用するための医薬調製物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、細菌、真菌、ウイルスなどによって引き起こされる感染症、炎症および/または腫瘍の治療および/または予防のための医薬に関するものであり、該医薬は、活性量のポリカチオン性ペプチドまたはタンパク質、および処置すべき組織のpHを前以て選択した範囲内に保持するための緩衝液を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、微生物、とりわけCandidaによって引き起こされる表面感染症の治
療または予防、およびその副作用の低減に使用するための医薬調製物に関する。
【0002】 (背景技術) 知られているように、細菌、カビおよびウイルスによって引き起こされる身体
感染症は大きな問題である。これら感染症の多くは、糜爛(sores)または炎症
を起こした組織の形態で組織の表面に局部的に現れる。組織防御の第一線が攻撃
を受けた場合、たとえば、手術の際に起こるような口があいている創傷、床ずれ
または火傷、または腸炎、結腸炎、クローン病、あるいはヘリコバクター・ピロ
リ感染症の場合には、細菌の表面感染も起こることがあり、そのような表面感染
は今度は慢性の炎症、敗血症などの多くの望ましくない副作用へと導くことがあ
る。
【0003】 口内での粘膜の細菌感染症、たとえば歯肉炎や歯周炎は、不衛生な口で起こり
うる。皮膚の細菌感染症はニキビとして現れる。口内炎および食道炎は、たとえ
ば腫瘍の化学療法の後の抵抗力の低下の結果として口および食道に起こりうる炎
症である。 これらタイプの感染症は、現在、第一に抗生物質の適用により治療している。
残念ながら、治療すべき細菌の多くはこれら抗生物質に対する耐性を獲得し、そ
れによって治療はますます困難となり、幾つかの場合には不可能となる。
【0004】 組織の表面に起こりうるウイルス感染症は、しばしばヘルペスウイルス(アフ
テン(aften))または水疱性口内炎ウイルスの感染症の形態をとって現れる。 カビの感染症としては、たとえばカンジダ症、水虫が挙げられ、これらは局部
的な炎症や不快な匂いに導きうる。
【0005】 Langenbeckにより1939年に発見されて以来、発疹チフスの原因であると最
初に考えられていた微生物、Candida属のものは、依然として増大する範囲の解
剖学的部位および臨床場面での感染症の病因である。正常な健康な個体において
は、酵母Candidaは共生生物として分類され、内部および外部の両表面を占める
。通常の環境では宿主と酵母ミクロフローラとの間の平衡状態が、この微生物の
無毒性の共生状態を保証している。この平衡状態は特異的な免疫応答によっての
みならず、唾液や粘膜分泌液に分泌される非特異的な因子、たとえばIgA、リ
ゾチーム、ラクトフェリンおよびヒストンによっても維持されている。この平衡
状態は、ある範囲の疾病素質の影響を受けうるが、最も一般的なものは免疫に障
害のある患者の場合である。たとえば、ヒト免疫不全症候群ウイルス(HIV)
に感染したヒトでのカンジダ症の発症はAIDSおよびAIDS関連病の出現と
極めて密接に関係しているため、これはセンター・フォア・ディジーズ・コント
ロール(Center for Disease Control)によってAIDSを定義するのに用いら
れている一つの因子である。C. albicansはAIDSの初期の段階で関係付けら
れているが、C. glabrataおよびC. kruseiによる感染症はAIDSの後期の段階
でますます広がっていく。
【0006】 カンジダ症(たとえば、モニリア症を含む)、すなわち、上記に記載したよう
にCandida真菌タイプの一つ、たとえばCandida albicans、Candida tropicanaま
たはCandida glabrataによって引き起こされる感染症は、生体(ヒトあるいは動
物)の防御系が損われてそれによって体内に存在するCandidaがもはや制御でき
なくなったときに起こりうる。この種の状況は、たとえば、化学療法または放射
線療法を受けた癌患者のみならず、病気の後期にあるAIDS患者、長期にわた
ってステロイド剤を使用した患者、たとえば移植患者、免疫応答を抑制するため
に医薬を使用した移植患者、手術患者のある種のグループ、糖尿病患者、スプル
ー(抗生物質を用いた治療後に極めて頻繁に発症する)を患う病気の赤ちゃん、
およびある種のグループの婦人でも起こりうる。感染症は、全胃腸管の表面また
は尿生殖器領域、たとえば口から気管支、食道および腸および膣/外陰部に現れ
、この疾患によって感染されうる。
【0007】 (発明の開示) (発明が解決しようとする技術的課題) HIVの流行が出現する前は、口腔の真菌感染症がアムホテリシンBやナイス
タチンなどのポリエン系抗生物質、およびミコナゾールやクロトリマゾールなど
のアゾール剤で治療されていた。HIV陽性患者での高い再発率およびアムホテ
リシンBで報告されている毒性の副作用は、第一次選択治療としてアゾール剤の
使用へと導いた。ケトコナゾールおよびイトラコナゾールは容易に吸収されない
ので、その使用は制限されている。フルコナゾールが選択薬となったが、その広
範な使用はその抗真菌効力に対するCandidaの耐性を増大させる結果となった。
さらに、抗真菌剤としての5−フルオロシトシンの使用は、臨床的にも有意なCa
ndidaの耐性株へと導いた。重篤に免疫抑制された患者の場合に真菌症の治療に
失敗する頻度が上昇してきているので、抗真菌剤の抗真菌活性をサポートする新
たな治療剤の開発に対する必要性が存在する。
【0008】 カンジダ症はよく見受けられるものであり、ある状況では生命をも脅かすこと
がある。カンジダ症は現在のところ、非常にしばしば有効とは思われない医薬で
治療されている。というのは、カンジダのある種の子孫は使用した医薬に対する
耐性を獲得し、そのため病気を制御するには増大した投与量を投与しなければな
らず、あるいは非常に毒性の強い医薬を使用しなければならないからである。 従って、カンジダを治療または予防するのを助けることのできる容易に投薬で
きる医薬に対する強い必要性が存在する。
【0009】 (その解決方法) 本発明の第一の側面に従い、請求項1に記載の医薬が提供される。 本発明者らは、驚くべきことに、その有効性がpH依存性であり、それゆえ、
ある程度制御可能であることを示した。 本発明による医薬は、該医薬の活性成分が長期にわたって微生物と直接接触す
ることを可能とすることにより、微生物、とりわけカンジダにより感染した組織
を治療するのに用いることができる。この医薬は、感染症がどこに生じたか、す
なわち、皮膚、足、直腸、気管支、肛門あるいは膣に生じたかに応じて、パスタ
剤、クリーム剤、軟膏、ゲル剤、ローション剤またはスプレー剤の剤型であって
よい。塗布形態の医薬はまた、吸収剤、たとえば創傷の包帯に適用できる。
【0010】 WO90/11754は、たとえば吸入のための圧入エアゾル剤を教示してい
る。 WO94/28911は、胃腸管内のpHを所望の値に変えることのできる化
合物を記載している。 たとえば、感染症が消化管、とりわけ口内で起こる場合には、医薬は徐放おし
ゃぶり錠剤(sucking tablet)(パステル剤)、カプセル剤またはチューイング
ガムの剤型をとってよい。錠剤の含量は好ましくは30分以上局部的に存在し、
この時間の間、好ましくは45分以上、最も好ましくは90分以上活性であるの
が好ましい。感染症がさらに下部の消化管、たとえば十二指腸で起こる場合には
、医薬は、たとえばマイクロスフィア(microspheres)、コーチング顆粒剤また
はコーチング錠などのように活性成分が消化管の前以て決定した位置で放出され
るように被包された液剤の剤型をとってよい。
【0011】 医薬に適した緩衝系はWO94/28911に記載されている。 口内のpHを6〜6.5の値に制御するための緩衝系はWO88/02600
に記載されている。 最も適切な緩衝系は、マグネシウムまたは亜鉛の水酸化塩、炭酸塩またはクエ
ン酸塩を含む。
【0012】 医薬は好ましくは、請求項3または4に記載するようなポリカチオン性のペプ
チドまたはタンパク質を含み、好ましくはさらに請求項5に記載するような緩衝
液を含み、その際、ペプチドおよび緩衝液は請求項6に記載するような量で含ま
れるのが好ましく、それによって治療すべき組織のpHをたとえば請求項2に記
載するような前以て選択した範囲に維持する。
【0013】 ポリカチオン性のペプチドおよびタンパク質としては、好ましくはヒトラクト
フェリン(h−Lf)、ウシラクトフェリン(bLf)、ラクトフェリシン、コ
ンアルブミン、オボトランスフェリン、これらタンパク質中に存在するポリカチ
オン性のペプチド(EP第0503939号、同第0474506号、同第05
10912号または同第0438750号に記載)、ポリカチオン性ペプチドを
含むこれらタンパク質の加水分解物、アコニチルまたはスクシン化した誘導体な
どのこれらタンパク質の化学誘導体(陽性の基は保護されている)(EP第04
06416号および同第0575432号に記載)およびインドリシジン(indo
licidin)アナログが挙げられる。
【0014】 また、アルファまたはベータデフェンシンのファミリー、好ましくは好中球ま
たはペネト細胞から単離したデフェンシン(たとえば、EP第0689550号
およびEP第0750506号を参照)、1型または2型などのマガイニン(た
とえば、舌またはカエルの上皮組織からの粘液から単離できる)(WO95−3
2287を参照)、HNP−1またはHNP−3などのヒトデフェンシン、ラッ
トデフェンシン、たとえばNP−1またはNP−2、またはセクロピン(cecrop
ins)A型またはB型、白血球からのプロテグリン(protegrins)(WO97−
18826を参照)、昆虫からのポリカチオン単離物(WO97−30082を
参照)、およびメルクインデックス、第10版、683頁に定義されているよう
なヒストンのポリカチオンも含まれる。ラクトフェリンは好ましくは変性させな
い。
【0015】 他の適当なポリカチオン性ペプチドとしては、ラクトフェリンの加水分解物お
よびラクトフェリンに由来するカチオンに富むペプチドが挙げられる。 ラクトフェリンを用いる場合は、100%鉄の飽和した形態およびアポ形態並
びにそれらの混合物を用いることができる。製品中のラクトフェリンの量は、治
療すべき組織が現行の医薬に対して感受性の微生物に対しては少なくとも0.1
mg/mlおよび好ましくは1mg/ml以上、感受性でない微生物に対しては
10mg/ml以上および好ましくは40mg/ml以上の濃度に暴露されるこ
とを保証するものでなければならない。適用形態に応じて、少なくとも0.5μ
モル(0.4g)のラクトフェリンおよび好ましくは5μモル以上のラクトフェ
リンを配合しなければならない。軟膏剤、クリーム剤、ローション剤またはスプ
レー剤中の濃度は、好ましくは少なくとも2.5ナノモル/ml製品および好ま
しくは製品1ml当たり0.12μモル(0.1g)以上のラクトフェリンである
【0016】 緩衝液の量は、組織の粘膜層のpHを最も好ましくは7〜8の間に保持し、こ
のpHを少なくとも30分間および好ましくは45分間(この時間の間、活性成
分は組織と接触している)保持するために、充分に高くなければならない。この
ことを達成するためには、医薬のpHは7.2、好ましくは7.4以上であってよ
い。錠剤またはガム(1.2g)の剤型をとる場合は、少なくとも1ミリモル、
好ましくは2ミリモル以上の緩衝液を配合しなければならず、軟膏剤、ゲル剤ま
たはローション剤の場合は好ましくは10μモル以上配合しなければならない。
組織のpHは8.0を超えて上昇することがないことは重要である。というのは
、このようなpHは刺激作用があり組織の働きに影響を及ぼすからである。医薬
のpHがわずかに8.0を越えることは起こりうるが、このことはその後速やか
に7〜8のpH値を可能にすべく決定されるべきである。医薬錠剤が口内にある
間の唾のpH値は、好ましくは8を超えるpHでは2分間以内で、最も好ましく
は60分間、7〜8のpHでなければならない。
【0017】 緩衝液の例を下記の表1に列挙してある。必要なら、さらに濃縮した緩衝液を
医薬に含めることができる。表1 :水中の緩衝液系、pHは18℃で測定 pH7.4 7.6 7.8 8.0 a/ホウ砂(0.05M) 11 ml 15 21 27 ホウ酸(0.2M) 89 ml 85 79 73 b/ホウ砂(0.05M) 52 54 56 0.1N HCl 48 46 44 c/Na2HPO4(66.7mM) 8 9 KH2PO4(39.78mM) 2 1 d/Na2HPO4(0.2M) 90.85 93.65 95.75 97.25 クエン酸(0.1M) 9.15 6.35 4.25 2.75
【0018】 94.7mlの0.2M Na2HPO4を4.3mlの0.1Mクエン酸と混合し
たものは、pHが7.7の緩衝液系を提供する。緩衝液系の他の例は、いわゆる
生物学的緩衝液である。POPSO(ピペラジン−N,N'−ビス[2−ヒドロキ
シプロパンスルホン酸])、TAPSO(3−[N−トリス(ヒドロキシメチル)メ
チルアミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)またはHEPES(N−[2
−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N'−[2−エタンスルホン酸])などの化合物
を用いることもできる。水中で0.4Mの溶液は、所望のpHが達成されるまで
0.2N水酸化ナトリウム溶液で滴定する。乾燥した後、粉末が得られ、これを
錠剤に用いることができる。
【0019】 緩衝液系はまた、腸内適用についてはWO94−28911の記載に従って、
口内適用についてはEP第0381414号の記載に従って用いることができる
。リン酸カルシウムは、溶解性が悪く味が不快であるため加えないのが好ましい
。 口内でpHを7〜8の値に約30分よりも長く保つため、酸中和剤を、たとえ
ば医薬当たり0.5〜100および好ましくは0.8〜20ミリ当量の量で加える
のが好ましい。
【0020】 医薬はまた他の活性成分を含んでいてよく(たとえば、請求項7を参照)、該
成分は酸性化作用を付与しないのが好ましい。 医薬はまた、請求項8に記載のように標準的な既知の薬剤を含んでいてよい。 本発明者らは、上記に詳記したポリカチオンまたはタンパク質とこれら標準的
な薬剤との組み合わせが予期しない相乗効果を奏することを示した。
【0021】 リゾチームもまた医薬に含まれていてよく、この場合には、知られているよう
に所定量の重炭酸塩(HCO3−)およびチオシアン酸塩(SCN−)も含まれ
ていなければならない。リゾチームの濃度は、一般に、錠剤当たり10〜100
0mg、クリーム剤、ゲル剤、ローション剤およびスプレー剤の場合は5〜10
0mg/mlであろう。病原体に対する特定のsIgA、IgMまたはIgGな
どの免疫グロブリンもまた含まれていてよい。 微生物に対する良好な活性は、アルキレングリコールモノエチルエーテルまた
はモノアルキルグリセリドエステルなどの界面活性剤もまた医薬に含まれている
場合に得ることができる。
【0022】 金属イオン(たとえば亜鉛)などのような組織修復を助ける化合物もまた医薬
に含まれているのが好ましい。医薬中に取りこむことのできる化合物は、グルタ
ミン、0.1〜0.6g/g錠剤、ヌクレオチド、1〜100μg/mlクリーム
剤または0.1〜10mg/錠剤、または10〜1000μg/mlクリーム剤
または0.1〜50mg/g錠剤の量の血小板由来増殖因子や上皮増殖因子など
の増殖因子である。
【0023】 さらに、特別の患者グループによって必要とされる場合には医薬はビタミンお
よびミネラルを含んでいてよい。たとえば、これらは、とりわけビタミンB12
、A、B6および葉酸またはその代謝等価物については1日に推奨される量の1
〜4×の量で含まれていてよい。 本発明の第二の側面によれば、請求項11に記載の医薬が提供される。 上記に記載したように、本発明者らはそのような医薬が予期しない相乗的な働
きを奏することを示した。 本発明はさらに、表および図面を参照しながら下記実施例および結果により説
明されるであろう。
【0024】実験 1.カンジダ種へのラクトフェリンの抗真菌活性に対するpHの影響材料および方法 生物 幾つかの口内Candida albicansおよびC. glabrata単離物(これらは抗真菌剤
に対する感受性が異なる)を、マイクロバイオロジー・ラボラトリー・アカデミ
ック・ホスピタル・グロニンゲン(Microbiology Laboratory Academic Hospita
l Groningen)(オランダ)の慣例の微生物サービスから入手した。すべての株
をサブローデキストロース寒天培地(SDA;Oxiod, Unipath Ltd, 英国.)斜
面上で4℃で貯蔵した。
【0025】アッセイ培地 使用した抗真菌剤不含培地であるサブロー液体培地(SLM;Oxiod, Unipath
Ltd, 英国.、pH5.6)およびRPMI1640培地(L−グルタミンw/o
NaHCO3,2%グルコースを添加、pH7.0、Gibco BRL、ペーズリー、ス
コットランド)を製造業者の指示に従って調製した。必要なら、NaOHを用い
てSLMをpH6.5および7.5に調整し、HCLを用いてRPMIをpH5.
0および6.0に調整した。培地を0.2μmのフィルターに通して滅菌した。
【0026】抗真菌剤 ウシラクトフェリン(Numico B.V.、ワゲニンゲン、オランダ)およびフルコ
ナゾール(DiflucanR I.V.; Pfizer B.V.、オランダ)をアッセイ培地中に適当
な濃度で溶解した。すべての懸濁液をマイクロタイタープレートに加える前に滅
菌ガラス管中で調製した。
【0027】接種物 酵母単離物をSDA上、35℃、空気中で24時間増殖させた。これら培養液
から5つのコロニーを取り出して浮遊液を調製した。これらを10mlのSLM
中に浮遊させ、35℃にて空気中で18時間インキュベートしながら混合した。
この培養液から適当なpH(5.6、6.5、7.5または5.0、6.0、7.0)
のSLMかまたはRPMI中の1:10希釈液をインキュベートし、5時間混合
して増殖相の培養液を得た。これを攪拌し、濁度を530nmで0.5のMcFarla
nd硫酸バリウム濁度標準の密度に調節し、1mlあたり1×106〜5×106
胞の濃度とした。これから適当なpHのSLMかまたはRPMI中での1:10
0希釈により、試験接種物を1mlあたり1×106〜5×104細胞の濃度に調
製した。接種物のサイズの確認は、スパイラルプレーター(Spiral Plater)、
モデルC(Spiral Systems, Inc.、シンシナティー、オハイオ、米国)を用いて
決定した。SDAを含むプレート上に100μlを自動的にプレーティングし、
これを空気中、35℃で18時間インキュベートし、濃度を製造業者の指示に従
って計算した。
【0028】アッセイフォーマット 滅菌96−ウエルプラスチックアッセイプレート(平底でぴったりした蓋付き
)(Corning Costar、ケンブリッジ、英国)に50μlの試験接種物を加えた。
適当な濃度の試験すべき抗真菌剤をウエルに加えた(75〜150μl)。抗真
菌剤なしでの各カンジダ種の増殖の性質を決定するため、対照も含めた。ウエル
当たりの最終容量を、使用したアッセイ培地(SLMまたはRPMI)で200
μlに調節した。
【0029】インキュベーション、増殖曲線および終点基準 接種後、プレートを攪拌せずに35℃で空気中にて48時間インキュベートし
た。濁度の測定を、ウエルの中身をマルチチャンネルピペットで再懸濁した後に
自動マイクロプレート読取り器(Elx800、Bio-Tek Instruments, Inc.、ウ
ィヌースキー、バーモント、米国)でt=0時間、t=18〜24時間(1時間
毎)、および48時間にて630nmで行った。泡はすべて滅菌針の先端で除去
した。48時間後に視覚的にまたは分光測光的に陽性の増殖を示さないウエルは
、ウエルの中身20μlをSDA上に接種し、その後に35℃にて空気中で5日
間インキュベートすることにより確認した。最小阻止濃度(MIC)は、使用し
た抗真菌剤についてナショナル・コミッティー・フォア・クリニカル・ラボラト
リー・スタンダーズ(National Committee for Clinical Laboratory Standards
)(1995)による推奨に従い、24時間後にカンジダの増殖を実質的に阻止
する抗真菌剤の最低濃度として定義した。すべての実験を4回行った。
【0030】結果 カンジダ種の増殖に対するpHの効果 C. glabrataをSLM中で3つの異なるpHでインキュベートしたとき、この
カンジダ種の増殖が培地のpHによって影響を受けることが観察された。図1か
ら明らかなように、C. glabrataY110は6.5または7.5のpHでは最適に
増殖したが、抗真菌アッセイで通常用いられる5.6のpHではカンジダの増殖
は有意に低かった。この結果から、最適に増殖している真菌の増殖の阻止を達成
することは最適状態に及ばずに増殖している真菌の阻止に比べて一層困難である
ことが予測できる。Candida albicansY127のSLM中での増殖の結果は、Y
110の増殖曲線に匹敵するものであった(結果は示していない)。一方、Y1
10をRPMI培地中で幾つかのpHにてインキュベートしたときには、pH5
.0での増殖が最適であるがpH変化はSLMでの結果に比べてRPMI中での
Y110の増殖曲線にそれほど影響を及ぼさないことが観察された(図2)(図
中、AUは吸収単位(absorption units)である)。
【0031】幾つかのpHでのカンジダ増殖の阻止 ラクトフェリン−Y110 所定の範囲の濃度のラクトフェリンをC. glabrataY110とともにSLM中
でpH5.6、6.5または7.5にて24時間インキュベートし、カンジダ増殖
の阻止の違いを観察した。図3(a−i)から明らかなように、5.6のpHで
は10mg/mlのラクトフェリンはカンジダ増殖を完全に阻止するには充分で
はなかったが、一方、7.5のpHでは10mg/mlのラクトフェリンの存在
はこのカンジダ種の増殖の完全な停止という結果となった。この結果は、RPM
I中で幾つかのpHで試験したときも同様であった(図4(a−i))。この場
合も、pH5.0および6.0では10mg/mlのラクトフェリンはカンジダ増
殖を完全に阻止するには充分ではなかったが、7.0のpHでは増殖を完全に阻
止することができた。
【0032】フルコナゾール−Y110 フルコナゾールの抗真菌活性は、pHおよび培地の影響下でY110に対して
上記ラクトフェリンの活性と類似のパターンを示した。図5(a−i)および図
6(a−i)において、培地のpHが上昇するとこのカンジダ種の一層有効な阻
止という結果となったことがわかる。
【0033】ラクトフェリン−Y127 図7(a−h)から明らかなように、Y110の結果とは対照的に、ラクトフ
ェリンの阻止活性に対するSLMのpHの影響はカンジダY127に対してはそ
れほど顕著ではなかった。しかしながら、ラクトフェリンの抗真菌活性をMIC
値として表したときには(下記を参照)、一層低いMIC値が一層高いpHで検
出された(表1)(下記を参照)。 最小阻止濃度(MIC)は、使用した幾つかの抗真菌剤についてNCCLSに
よる推奨に従い、24時間後にカンジダの増殖を実質的に阻止する抗真菌剤の最
低濃度として定義した。
【0034】最小阻止濃度に対するpHおよび培地の効果 幾つかのpHおよび培地で試験したカンジダ単離物に対するラクトフェリンお
よびフルコナゾールのMIC値を、NCCLSによる推奨に従い、抗真菌剤およ
びカンジダ種を24時間インキュベートした後に決定した。その結果を表2に示
す。フルコナゾールおよびラクトフェリンともにカンジダ阻止において一層高い
pHでより有効であることがわかる。さらに、フルコナゾールの抗真菌作用は、
使用した培地の種類によってそれほど大きくは影響を受けなかった。SLMおよ
びRPMIについて殆ど同様のMIC値が決定された。しかしながら、ラクトフ
ェリンの抗真菌作用に対しては培地の種類は大きく影響を及ぼす。一層高いpH
で試験したときにはラクトフェリンのMIC値の低下が観察された。さらに、S
LMに比べてRPMI培地中で試験したときにMIC値が30〜1000倍低下
したことは、RPMI中で試験したときのカンジダ増殖のはるかに有効な阻止を
示していた。
【0035】結論 SLM中でインキュベートしたカンジダ単離物はpH7.5で最適に増殖する
。 RPMI中でインキュベートしたカンジダ単離物はpH5、6または7で殆ど
同様に増殖する。 使用した培地のpHの上昇は、ラクトフェリンまたはフルコナゾールのいずれ
かによるカンジダ増殖の一層有効な阻止という結果となり、MIC値の低下が観
察された。 ラクトフェリンの抗真菌活性は、pH7.5のRPMI中でインキュベートし
たカンジダ単離物に対して試験したときに有意に(30〜1000倍)上昇した
【0036】表2 .SLMまたはRPMI培地中で幾つかのpHでインキュベートしたカンジ
ダ単離物に対するフルコナゾールおよびラクトフェリンの最小阻止濃度(MIC
) カンジダ単離物 培地 pH フルコナゾール ラクトフェリン (mg/ml) (mg/ml) Y110 SLM 5.6 0.20 28.0 Y110 SLM 6.5 0.10 31.0 Y110 SLM 7.5 0.10 1.27 Y110 RPMI 5.0 0.25 >100 Y110 RPMI 6.0 0.11 >100 Y110 RPMI 7.0 0.06 0.10 Y127 SLM 5.6 − 48.9 Y127 SLM 6.5 − 46.3 Y127 SLM 7.5 − 24.9
【0037】 2.パステル剤(おしゃぶり錠剤)のための調合物の調製およびインビボ分解お
よびpH安定化効果についての試験 調合物の例: (A)調合物 I II ラクトフェリン 8.27 7.87 緩衝液 0.6(6%) 1.0(10%) アルギン酸Na 1.0 1.0(10%) アスパルテーム 0.05 0.05(0.5%) エアロシル(Aerosil) 0.03 0.03(0.3%) ステアリン酸マグネシウム 0.05 0.05(0.5%) 香味剤 0.05 合計 10.0 10.0mg 錠剤重量 302mg 321mg 活性成分(ラクトフェリン)の量は錠剤当たり250mgである。
【0038】実験 緩衝液系は、189.4ミリモルのNa2HPO4および4.3ミリモルのクエン
酸からなっていた。 男性および女性のボランティアのいずれかの頬に錠剤を入れた。全活性化合物
は500mgであった。実験の間は食事および/または飲用は禁じられた。前以
て決定した時間に唾の試料を採取し、そのpHを測定した。残りの材料はラクト
フェリン含量を決定するために貯蔵した。 インビトロでの分解に対応して、すべてのボランティアは2時間後に口内に固
形分が残っていないと言明した。 不快を表明するボランティアはいなかった。
【0039】結果 最初のpHが6.5よりも低かった場合には、調合物IおよびIIの両者につ
いて唾液のpHの上昇が認められた。平均の最終pHは7〜8であることが認め
られたが、このpH範囲ではインビトロの実験に基づいてラクトフェリンの最大
の抗カンジダ作用を期待できる。
【0040】B.抗カンジダ錠剤 成分 錠剤(約1.2g) 400kgの 当たりの量 バッチ当たり 初乳WPI抽出物 600mg 172kg デキストロース(Emdex) 280 95 重炭酸ナトリウム 100 34 重炭酸カリウム 100 34 ソルビトール 56 19 重炭酸マグネシウム 24 9.1 ペパーミント 38 13 二塩基性リン酸マグネシウム 16 5.5 炭酸カルシウム 11 3.8 ステアリン酸亜鉛 17 6.1 シリカ 18 6.2 ペパーミント香料 0.8mg 0.3
【0041】 医薬品質の成分を用いた。ウシの初乳を基剤として採用した。これは当該技術
分野で知られた方法を用いて精製してカゼインおよび脂質を除去した。ホエー画
分を陽イオン交換クロマトグラフィーにより精製し、基本画分を当該技術分野で
記載されているように滅菌濾過し噴霧乾燥した。 ホエー画分は、(ウシ)ラクトフェリン、リゾチームおよびラクトペルオキシ
ダーゼからなっていた。単離したラクトフェリンの鉄飽和度は30%未満であっ
た。 400kgのバッチについて上記に示した量の成分を、均一な混合物が得られ
るまで混合した。混合物を標準打錠機に移し、硬錠剤が得られるような圧力下で
操作した。錠剤のpHは約7.9であった。 錠剤は食後1日3回使用できる。
【0042】C.抗ウイルス/抗真菌錠剤 成分 錠剤当たりの量 コンアルブミン 300mg リゾチーム(卵白から) 50mg(約2.5*10 6IU) カタラーゼ(ウシ肝臓から) 50mg(約150,000IU) ステアリン酸マグネシウム 18 クエン酸亜鉛 40 リン酸水素二ナトリウム 100 リン酸水素カリウム 80 シリカ 18 ペパーミント香料 1 ペパーミント 40 アスパルテーム 2 ソルビトール 60 実施例Bに記載の製造法を用いた。
【0043】D.抗ウイルス/抗真菌ゲル剤 成分 ゲル100gあたりの量 初乳(WPI)抽出物 10g ショ糖 10 ゲランガム(Gellan gum) 1 クエン酸マグネシウム 0.5 クエン酸亜鉛 0.3 クエン酸カルシウム 0.2 リン酸水素カリウム 1 炭酸水素ナトリウム 0.3 フルーツ香料 0.6 水 約77
【0044】 ウシを公知の方法を用いてウイルス(CMV、HIV、ヘルペス)および真菌
(カンジダ)のカクテルで高度免疫した。最初の3日間の乳(初乳)を基剤成分
として用いた。これを当該技術分野で知られた方法を用いて精製してカゼインお
よび脂質を除去した。ホエー画分を陽イオン交換クロマトグラフィーにより精製
し、基本画分を当該技術分野で記載されているように滅菌濾過し噴霧乾燥した。 ゲランガム、ショ糖、クエン酸塩およびリン酸塩を沸騰水に溶解した。65℃
に冷却した後、初乳粉末を加えた。この溶液を冷却し、ゲルを小さな立方体に切
断した。切片ゲル(サイコロ)は所望の時間の間、口内で舌下に保持することが
できる。
【0045】E.およびF.錠剤ウイルスまたは真菌 実施例2の錠剤に示した組成において、コンアルブミンを30mgのPG−1
または40mgのデフェンシンHNP−1で置き換えた。
【0046】G.クリーム剤 成分 100gあたりの量 セチルアルコール 15g 白ロウ 1 プロピレングリコール 10 ラウリル硫酸ナトリウム 2 ラクトフェリシン 0.2 Na2HPO4 6.8 クエン酸 0.15 水 約65ml
【0047】 上記成分を、すべての成分が溶解し懸濁液が均一になるまで50℃で充分に混
合する。クリーム剤は、Candida albicansに感染した組織に塗布することができ
る。 これら実施例B〜Gでは、緩衝液系は実施例Aと同じものを採用した、すなわ
ち、Na2HPO4を0.2Mおよびクエン酸を0.1Mで、水で65mlとした。
【0048】 3.カンジダの臨床単離物に対する抗真菌剤と組み合わせたラクトフェリンの相
乗的抗真菌作用はじめに 重篤に免疫が抑制されている患者、とりわけHIV感染患者の場合に口腔咽頭
カンジダ症の治療に失敗する頻度が増大していることから、一般的な抗真菌剤の
活性を強化する新たな治療用化合物の開発に対する必要性が存在する。カンジダ
種の臨床単離物に対するフルコナゾール、アムホテリシンBおよび5−フルオロ
シトシンと組み合わせたヒト、ウシおよび鉄涸渇(iron-depleted)ラクトフェ
リンの抗真菌作用をインビトロで調べた。
【0049】 96−ウエルプレート中で適当な濃度の抗真菌剤をカンジダの接種物に加え、
各抗真菌剤の最小阻止濃度(MIC)を35℃で空気中にて24時間インキュベ
ーションした後に決定した。ラクトフェリンと他の抗真菌剤との組み合わせ効果
のために、8倍の薬剤希釈の希釈マトリックスを調製し、相乗的なまたは拮抗的
な抗真菌活性を計算した。
【0050】 カンジダの臨床単離物に対してラクトフェリンの異なる抗真菌活性が観察され
た。MIC値は、一般に0.5〜100mg.ml-1の範囲として決定された。
興味深いことには、組み合わせ実験ではラクトフェリンと試験した3つの抗真菌
剤を用いて予期せず顕著な共同活性がカンジダの増殖に対して観察された。ラク
トフェリンとフルコナゾールとの使用が最も成功した組み合わせであると思われ
た。フルコナゾールを比較的少量のラクトフェリンと組み合わせた場合には、フ
ルコナゾールの最小有効濃度の有意の低減が認められた。そのような組み合わせ
はなお完全な増殖阻止という結果となり、50%までの相乗作用が幾つかのカン
ジダ種に対して認められた。
【0051】 本発明の場合には、幾つかの一般的な抗真菌剤と組み合わせたラクトフェリン
の、カンジダの幾つかの臨床単離物に対する抗真菌作用を調べた。ラクトフェリ
ンと抗真菌剤との間の潜在的な共同的または相乗的抗カンジダ活性は、抗真菌剤
療法の際に抗真菌剤のより低い投与量を可能にする。
【0052】生物 幾つかの口内Candida albicans、C. glabrataおよびC. tropicalis単離物(こ
れらは抗真菌剤に対する感受性が異なる)を、アカデミック・ホスピタル・グロ
ニンゲン(オランダ)の慣例の微生物サービスから入手した。すべての感受性試
験においてC. albicans ATCC10231を対照として用いた。すべての株を
サブローデキストロース寒天培地(SDA;Oxiod, Unipath Ltd, 英国.)斜面
上で4℃で貯蔵した。
【0053】アッセイ培地 使用した抗真菌剤不含培地であるサブロー液体培地(SLM;Oxiod, Unipath
Ltd, 英国.、pH5.6)およびRPMI1640培地(L−グルタミンw/o
NaHCO3,2%グルコースを添加、pH7.0、Gibco BRL、ペーズリー、ス
コットランド)を製造業者の指示に従って調製した。
【0054】抗真菌剤 ウシラクトフェリン、ヒトラクトフェリン(ともにNumico B.V.、ワゲニンゲ
ン、オランダ)、フルコナゾール(DiflucanR I.V.; Pfizer B.V.、オランダ)
および5−フルオロシトシン(AncotilR、Roche Nederland B.V.、ミジンドレヒ
ト、オランダ)をアッセイ培地中に適当な濃度で溶解した。アポラクトフェリン
を、Masson, P.L.およびHeremans, J.F.により以前に記載された方法(Metal-co
mbining properties of Human Lactoferrin (Red Milk Protein) The Involveme
nt of Bicarbonate in the reaction, Eur. J. Biochem, 6(1968)579-584)に従
って0.1Mクエン酸に対して一夜透析することによりウシラクトフェリンから
調製し、同様に取り扱った。アムホテリシンB(FungizoneR、Bristol-Myers Sq
uibb Company、ウォルデン、オランダ)を滅菌水中に5mg/mlの濃度に調製
し、さらにアッセイ培地中で希釈した。すべての懸濁液をマイクロタイタープレ
ートに加える前に滅菌ガラス管中で調製した。 ラクトフェリン調製物中に存在する内毒素の抗真菌活性を排除するため、リポ
多糖(LPS、Biowhittaker, Inc.、ウォーカービル、メリーランド、米国)単
独の抗カンジダ作用をも本発明のアッセイ系で1〜1000pg/mlの範囲で
試験した。
【0055】接種物 酵母単離物をSDA上、35℃、空気中で24時間増殖させた。これら培養液
から5つのコロニーを取り出して浮遊液を調製した。これらを10mlのSLM
中に浮遊させ、35℃にて空気中で18時間インキュベートしながら混合した。
この培養液からSLM中の1:10希釈液を5時間インキュベートして、増殖相
の培養液を得た。後者の浮遊液もまたインキュベーションしながら混合した。こ
れを攪拌し、濁度を530nmで0.5のMcFarland硫酸バリウム濁度標準の密度
に調節し、1mlあたり1×106〜5×106細胞の濃度とした。これからSL
M中での1:100希釈により、試験接種物を1mlあたり1×104〜5×1
4細胞の濃度に調製した。接種物のサイズの確認は、スパイラルプレーター、
モデルC(Spiral Systems, Inc.、シンシナティー、オハイオ、米国)を用いて
決定した。SDAを含むプレート上に100μlを自動的にプレーティングし、
これを空気中、35℃で18時間インキュベートし、濃度を製造業者の指示に従
って計算した。
【0056】アッセイフォーマット 滅菌96−ウエルプラスチックアッセイプレート(平底でぴったりした蓋付き
)(Corning Costar、ケンブリッジ、英国)に50μlの試験接種物を加えた。
適当な濃度の試験すべき抗真菌剤をウエルに加えた(75〜150μl)。抗真
菌剤なしでの各カンジダ種の増殖の性質を決定するため、対照も含めた。ウエル
当たりの最終容量を、使用したアッセイ培地(SLMまたはRPMI)で200
μlに調節した。
【0057】インキュベーション、増殖曲線および終点基準 接種後、プレートを攪拌せずに35℃にて空気中で48時間インキュベートし
た。濁度の測定を、ウエルの中身をマルチチャンネルピペットで再懸濁した後に
自動マイクロプレート読取り器(Elx800、Bio-Tek Instruments, Inc.、ウ
ィヌースキー、バーモント、米国)でt=0時間、t=18〜24時間(1時間
毎)、および48時間にて630nmで行った。泡はすべて滅菌針の先端で除去
した。48時間後に視覚的にまたは分光測光的に陽性の増殖を示さないウエルは
、ウエルの中身20μlをSDA上に接種し、その後に35℃にて空気中で5日
間インキュベートすることにより確認した。 すべての実験を4回行った。
【0058】相乗実験 カンジダ種の増殖に対するラクトフェリンとフルコナゾール、アムホテリシン
Bおよび5−フルオロシトシンとの組み合わせ効果を、MIC値の決定に使用し
た実験条件下で調べた。8倍の薬剤希釈の希釈マトリックス(8×8)を調製し
た。三次元表面の図表に基づき、相乗作用および拮抗作用のパーセントをPricha
rd, M.N.およびShipman, C., Jr.によって記載された方法(A three-dimensiona
l model to analyze drug-drug interactions, Antiviral Res. 14(1990) 181-2
06)に従って計算した。簡単に説明すると、個々の薬剤の用量−応答値から2つ
の抗真菌剤の組み合わせの理論的な付加効果を計算した。ついで、得られた理論
的な用量−応答曲線を実際の実験的な用量−応答曲線と比較した。2つの抗真菌
剤の付加的な相互作用のためには実際の実験的な用量−応答曲線は理論的なもの
と符号しなければならないが、これら値よりも高いかまたは低いピークはそれぞ
れ相乗作用または拮抗作用を示す。
【0059】 相乗実験は以下のようにして行った。 すべての実験を4回行い、すべての測定したUV値をブランクのUV値に対し
て補正した。 一例として、C. glabrataY110に対するフルコナゾールとラクトフェリン
との間の相乗作用を記載する。
【0060】 (1)ブランクのカンジダ増殖を24時間、6回測定した。カンジダ増殖は、6
30nmでのUV濁度を測定することにより行った。 結果:1.046;1.217;1.160;1.249;1.212;1.215 平均:1.183 これらUV値をその後、実験の間に達成しうる最大のカンジダ増殖とし、それ
ゆえ100%と関連させた。
【0061】 (2)個々の医薬について用量応答曲線を作成した。カンジダ増殖を医薬の存在
下で測定した。ついで、個々の医薬によるカンジダ増殖の阻止パーセントを、最
大のカンジダ増殖(1.183=100%)との関連で記載した(阻止=100
%−増殖)。その結果を表3に示す。
【0062】表3 フルコナゾールについても ラクトフェリン UV 阻止 フルコナゾール UV 阻止(mg/ml) (mg/ml) 100 0.002 99.80 0.5 0.004 99.61 75 0.011 98.92 0.33 0.003 99.76 50 0.068 93.39 0.2 0.003 99.76 25 0.232 77.28 0.1 0.618 39.47 10 0.669 34.48 0.033 1.127 0.00 5 0.647 36.68 0.01 1,154 0.00 1 0.927 9.21 0.0066 1.167 0.00 0.5 1.122 0.00 0.0033 1.150 0.00
【0063】 (3)ついで、互いに8×8の異なる医薬希釈を試験することにより、カンジダ
増殖に対するラクトフェリンとフルコナゾールとの組み合わせの効果を測定し、
その後、結果をUV測定により得、ついでパーセント阻止を比較した。
【0064】実験 手順1:8×8希釈のUV測定(表4を参照)。ブランクの補正の値の結果、負
の値が得られた。表4 Flu 0.5 0.33 0.2 0.1 0.033 0.01 0.0066 0.0033 LF 100 0.000 0.002 0.000 -0.002 0.009 0.000 0.000 0.003 75 -0.003 -0.004 0.001 -0.003 0.001 0.008 0.005 0.008 50 -0.004 -0.003 -0.002 -0.003 0.005 0.016 0.017 0.032 25 -0.005 -0.004 -0.004 -0.003 0.010 0.060 0.084 0.116 10 -0.013 -0.012 -0.009 -0.007 0.054 0.321 0.429 0.508 5 -0.008 -0.008 -0.005 -0.004 0.190 0.503 0.570 0.616 1 -0.015 -0.015 -0.014 -0.002 0.336 0.673 0.722 0.746 0.5 -0.016 -0.016 -0.015 0.003 0.752 0.955 1.011 0.944
【0065】 手順2:%阻止(表5)、最大カンジダ増殖(1.183=100%);(阻止
=100−%阻止)。表5 Flu 0.5 0.33 0.2 0.1 0.033 0.01 0.0066 0.0033 LF 100 100.00 99.83 100.00 100.17 99.24 100.00 100.00 99.75 75 100.21 100.30 99.96 100.21 99.96 99.28 99.54 99.28 50 100.34 100.25 100.17 100.25 99.58 98.65 98.56 97.30 25 100.38 100.30 100.30 100.21 99.20 94.97 92.94 90.24 10 101.10 101.01 100.76 100.59 95.44 72.87 63.74 57.06 5 100.68 100.68 100.42 100.34 83.94 57.49 51.82 47.94 1 101.27 101.27 101.18 100.17 71.60 43.12 38.98 36.95 0.5 101.35 101.35 101.27 99.75 36.44 19.28 14.55 20.21
【0066】 これら最後の結果を用い、三次元の増殖阻止曲線を作成し、それによってたと
えば図8に示すように、組み合わせた阻止作用を上から眺めることができる。 ついで、カンジダ増殖のパーセント阻止をPrichard, M.N.およびShipman, C.,
Jr.によって記載された方法("A three-dimensional model to analyze drug-d
rug interactions", Antiviral Res. 14(1990) 181-206、99頁、式7)に従っ
て計算した。ラクトフェリンとフルコナゾールとは作用機構が異なると推定され
た。このようにして、これらは以下のように組み合わされる。 Z=X+Y(1−X) → Z=X+Y(100−X/100)(式7) (式中、XおよびYの値は%であることに注意すべきである) Z=医薬X(ラクトフェリン)と医薬Y(フルコナゾール)との組み合わせに
よって引き起こされる全阻止; X=医薬X(ラクトフェリン)のみによって引き起こされる阻止; Y=医薬Y(フルコナゾール)のみによって引き起こされる阻止。
【0067】 手順1表6 Flu 0.5 0.33 0.2 0.1 0.033 0.01 0.0066 0.0033 LF 100 100.00 100.00 100.00 99.88 99.80 99.80 99.80 99.80 75 100.00 100.00 100.00 99.35 98.92 98.92 98.92 98.92 50 99.97 99.98 99.98 96.00 93.39 93.39 93.39 93.39 25 99.91 99.94 99.94 86.25 77.28 77.28 77.28 77.28 10 99.74 99.84 99.84 60.34 34.48 34.48 34.48 34.48 5 99.75 99.84 99.84 61.67 36.68 36.68 36.68 36.68 1 99.64 99.78 99.78 45.04 9.21 9.21 9.21 9.21 0.5 99.61 99.76 99.76 39.47 0.00 0.00 0.00 0.00
【0068】 実験的に測定した%阻止(ポイント(point)3、手順1参照)を最後にカン
ジダ増殖阻止(ポイント4、手順1)について補正した。 (表5−表6) 手順2表7 Flu 0.5 0.33 0.2 0.1 0.033 0.01 0.0066 0.0033 LF 100 0.00 -0.17 0.00 0.29 -0.56 0.20 0.20 -0.06 75 0.22 0.30 -0.04 0.86 1.04 0.36 0.61 0.36 50 0.36 0.27 0.19 4.26 6.19 5.26 5.17 3.91 25 0.47 0.35 0.35 13.97 21.92 17.69 15.67 12.96 10 1.36 1.17 0.92 40.25 60.96 38.39 29.27 22.59 5 0.92 0.83 0.58 38.67 47.26 20.81 15.14 11.26 1 1.62 1.49 1.41 55.13 62.39 33.91 29.77 27.74 0.5 1.74 1.60 1.51 60.28 36.44 19.28 14.55 20.21 これらの値を三次元曲線に表示した(図9)。
【0069】pH効果 以上の結果は、pH5.0の反応条件下でラクトフェリン(Lf)は100m
g/mlの濃度で活性ではなく、pH6.0ではLfは10mg/mlの濃度で
比較的活性であり、pH7.0ではLfは5mg/mlの濃度で活性であったこ
とを示している。 他の培地(SAB)において、このことはpH5.6、6.5および7.5にお
いて認められた。
【0070】相乗作用 以上の結果はまた、ラクトフェリンがアゾール剤、とりわけフルコナゾールの
作用を強化することをも示している。感受性のない子孫Y127では、フルコナ
ゾールとの良好な相乗作用を奏するにはラクトフェリンの濃度は唾中で少なくと
も14mg/lでなければならず、良好な相乗的抗真菌作用を得るには少なくと
も50mg/mlでなければならない。感受性のカンジダ子孫Y111では、L
fの濃度は約2mg/ml以上でなければならない。一層高い濃度、たとえば4
mg/mlでは抗真菌相乗作用もまた認められた。
【0071】結果の検討 カンジダ増殖の阻止 種々の形態のラクトフェリン(ウシ、ヒトおよびウシアポラクトフェリン)の
抗真菌活性を、C. albicans、C. glabrataおよびC. tropicanaの様々な臨床単離
物に対して決定し、現在用いられている抗真菌剤へのカンジダ種の感受性と比較
した。MICをNCCLSによる推奨に従って抗真菌剤およびカンジダ種を24
時間インキュベーションした後に決定し、表8に示した。
【0072】表8 .カンジダ種に対する幾つかの抗真菌剤の最小阻止濃度(MIC)1
【表1】 1:最小阻止濃度(MIC)は、使用した幾つかの抗真菌剤についてのNCCL
Sによる推奨に従い[25]、24時間後にカンジダの増殖を実質的に阻止した
抗真菌剤の最小濃度として定義した。すべての実験を4回行った。 2:単離物10231はATCC株である。 3:すべてのY−単離物は、臨床の、大抵は口内のカンジダ単離物である。 4:これら単離物はSLMの代わりにRPMI培地中で試験した。 5:「−」は決定しなかったことを意味する。
【0073】 ヒトラクトフェリンの抗真菌活性はウシ変異体と匹敵するかまたは活性が劣る
ので(結果は示していない)、他のすべての実験は入手が一層容易であることか
らウシラクトフェリンを用いて続行した。ウシラクトフェリンおよびウシアポラ
クトフェリンはともに等価な抗真菌活性を示した。これら2つの変異体について
認められたMICはすべて同じ範囲であり、SLM培地中で試験したカンジダ種
については0.5〜100mg/mlの範囲であった。
【0074】 ラクトフェリンはリポ多糖(LPS)に結合することができる。初期の実験に
おいて(詳記しない)、これら乳タンパク質中のLPS含量(5pg/mgタン
パク質)が決定された。これら乳タンパク質の抗真菌活性へのLPSの寄与を排
除するため、試験系中のLPSの抗真菌活性を調べた。1000pg/mlまで
の濃度のLPSでカンジダ種の死滅は観察されなかった。100mg/mlまで
の濃度のラクトフェリンは500pg/mlのLPSを含むので、カンジダ種の
阻止は主として乳タンパク質自体によって引き起こされると推定された。
【0075】フルコナゾールおよびラクトフェリンの組み合わせ カンジダ単離物Y110の増殖に対するフルコナゾールおよびラクトフェリン
の組み合わせ効果を図8に示す。このカンジダ種は、たとえば10mg/mlの
ラクトフェリンと組み合わせた50μg/mlのフルコナゾールを用いて増殖が
既に完全に阻止され、この単離物に対するMIC値はそれぞれ159μg/ml
および39mg/mlであることがわかった(表4)。このことは、それぞれの
MIC値から外挿されるものよりも少ない抗真菌剤を用いたカンジダ増殖の完全
な阻止を意味していた。このことは、ラクトフェリンおよびフルコナゾールの他
の組み合わせについても説明している(図8)。フルコナゾールとラクトフェリ
ンとの幾つかの組み合わせは、図9に示すようにY110に対して非常に相乗的
な抗カンジダ作用という結果となった。
【0076】 +5%〜+50%基準線よりも高い作用が観察された。たとえば、0.5mg
/mlのラクトフェリンと100μg/mlのフルコナゾールとの組み合わせは
50%の相乗的抗カンジダ作用という結果となり、一方、3.3μg/mlのフ
ルコナゾールと組み合わせた25mg/mlのラクトフェリンは5%しか余分な
抗カンジダ作用を誘発しなかった。フルコナゾールまたはラクトフェリンの濃度
の上昇(そのMIC値への)は、より低い相乗作用を示した。このことは、フル
コナゾールの濃度がそのMIC値に近づくにつれてそれ自体で既に完全なカンジ
ダ増殖の阻止が可能であることから予期された。この単離物についてはラクトフ
ェリンとフルコナゾールとの間で拮抗的な抗カンジダ活性は観察されなかった。
【0077】 ラクトフェリンに対してかなり非感受性のカンジダ単離物である(100mg
/mlのMIC値)Y127は、1μg/mlのフルコナゾールと組み合わせた
10mg/mlのラクトフェリンを用いて完全に阻止され、一方、フルコナゾー
ルのMICは10μg/mlであった(図10)。さらに、カンジダ増殖阻止に
ついて相乗作用と同様に拮抗作用が−20%〜+40%、20%の拮抗作用〜4
0%の相乗作用の範囲で観察された。1mg/mlのラクトフェリンと0.05
μg/mlのフルコナゾールとの組み合わせは20%の拮抗作用、すなわちラク
トフェリンおよびフルコナゾールの個々の阻止作用に基づいて理論的に予期され
るよりも20%低いカンジダ増殖の阻止という結果となり、一方、0.5μg/
mlのフルコナゾールと組み合わせた25mg/mlのラクトフェリンは40%
もの余分な増殖阻止を誘発した(図11)。
【0078】 同様に、ラクトフェリンに対して一層感受性の株の一つであるY111は、ラ
クトフェリンとフルコナゾールとの組み合わせを用いて有効に阻止された。この
単離物に対する両化合物のMIC値の50%の低減は、カンジダ増殖の完全な阻
止という結果となった(10μg/mlのフルコナゾールと組み合わせた1mg
/mlのラクトフェリン)。フルコナゾールとラクトフェリンとの共同作用は、
両化合物を少量で用いると(0.005mg/mlのラクトフェリンおよび0.3
μg/mlのフルコナゾール)拮抗的であり(10%)、0.5mg/mlのラ
クトフェリンおよび10μg/mlのフルコナゾールを用いると相乗的であった
(50%)。
【0079】アムホテリシンBとラクトフェリンとの組み合わせ アムホテリシンBとラクトフェリンとを組み合わせた場合にも単離物Y110
に対してカンジダ増殖の有効な阻止が観察された。カンジダ増殖の完全な阻止は
、0.5mg/mlのラクトフェリンおよび0.1μg/mlのアムホテリシンB
を用いて観察された(図12)。さらに、カンジダ増殖の拮抗的(10%)およ
び相乗的(30%)阻止がともに示された(図13)。
【0080】 また、単離物Y127に対しては、ラクトフェリンとアムホテリシンBとの組
み合わせは、完全なカンジダ阻止を得るのに充分なラクトフェリンまたはアムホ
テリシンBの濃度のそれほど顕著でない低下という結果となった。カンジダ増殖
の完全な阻止は、MIC値に近いアムホテリシンBまたはラクトフェリンの濃度
を用いた場合のみ達成することができた。Y127に対してもこの組み合わせの
拮抗作用(10%)および相乗作用(30%)を観察することができた。30%
の相乗作用は30mg/mlのラクトフェリンを0.1μg/mlのアムホテリ
シンBと組み合わせて用いて検出されたが、これはアムホテリシンB自体のMI
C値(MIC値:0.15μg/ml)と比較して小さな低下でしかなった。
【0081】5−フルオロシトシンとラクトフェリンとの組み合わせ 5−フルオロシトシンとラクトフェリンとの組み合わせは、単離物Y110の
増殖の有効な阻止という結果となった。100%の増殖阻止は、0.02mg/
mlのラクトフェリンと組み合わせて0.0008μg/mlの5−フルオロシ
トシン(そのMIC値に比べて30倍の低下)を用いて観察された。抗真菌剤の
この組み合わせは、0.01mg/mlのラクトフェリンと組み合わせて0.02
5μg/mlの5−フルオロシトシンを用いてY110に対して50%の相乗活
性を示した。また、0.01mg/mlのラクトフェリンと組み合わせて0.00
1μg/mlの5−フルオロシトシンを用いて、増殖阻止に対する5%の低い拮
抗作用が観察された。
【0082】 C. tropicalis単離物Y140は5−フルオロシトシン耐性の単離物である(
表4をも参照)。5−フルオロシトシンとラクトフェリンとの組み合わせのみを
用いてY140に対する抗真菌作用を調べたところ、90%の阻止が達成された
。10mg/mlのラクトフェリンおよび10μg/mlの5−フルオロシトシ
ンを用いた15%の相乗作用、および0.001mg/mlのラクトフェリンお
よび45μg/mlの5−フルオロシトシンを用いた10%の拮抗作用が認めら
れた。 カンジダ種へのラクトフェリンの抗真菌活性に対する唾液の影響を調べた。
【0083】材料および方法 生物 C. glabrataY110をアカデミック・ホスピタル・グロニンゲン(オランダ
)の慣例の微生物サービスから入手し、サブローデキストロース寒天培地(SD
A;Oxiod, Unipath Ltd, 英国.)斜面上で4℃で貯蔵した。
【0084】アッセイ培地 使用した抗真菌剤不含培地であるサブロー液体培地(SLM;Oxiod, Unipath
Ltd, 英国.、pH5.6)およびRPMI1640培地(L−グルタミンw/o
NaHCO3,2%グルコースを添加、pH7.0、Gibco BRL、ペーズリー、ス
コットランド)を製造業者の指示に従って調製した。SLMまたはRPMIのp
HをNaOHを用いて7.5に調整した。培地を0.2μmのフィルターに通して
滅菌した。
【0085】唾液 唾液をヒトボランティアから採取した。2000×gで10分間遠心分離した
後、唾液のpHを測定した。唾液を0.2μmのフィルターに通して滅菌し、使
用するときまで−20℃で貯蔵した。唾液をアッセイ培地(RPMIおよびSL
M)(通常の濃度の2倍であった)に加え(1:1)、通常の濃度のRPMIお
よびSLMとした。
【0086】抗真菌剤 ウシラクトフェリン(Numico B.V.、ワゲニンゲン、オランダ)およびフルコ
ナゾール(DiflucanR I.V.; Pfizer B.V.、オランダ)をアッセイ培地中に適当
な濃度で溶解した。すべての懸濁液をマイクロタイタープレートに加える前に滅
菌ガラス管中で調製した。
【0087】接種物 酵母単離物をSDA上、35℃、空気中で24時間増殖させた。これら培養液
から5つのコロニーを取り出して浮遊液を調製した。これらを10mlのSLM
中に浮遊させ、35℃にて空気中で18時間インキュベートしながら混合した。
この培養液からSLMかまたはRPMI(pH7.5)中の1:10希釈液を5
時間インキュベートし、5時間混合して、増殖相の培養液とした。これを攪拌し
、濁度を530nmで0.5のMcFarland硫酸バリウム濁度標準の密度に調節し、
上記に記載したように1mlあたり1×106〜5×106細胞の濃度とした。こ
れからSLM中での1:100希釈により、試験接種物を1mlあたり1×10 4 〜5×104細胞の濃度に調製した。接種物のサイズの確認は、スパイラルプレ
ーター、モデルC(Spiral Systems, Inc.、シンシナティー、オハイオ、米国)
を用いて決定した。SDAを含むプレート上に100μlを自動的にプレーティ
ングし、これを空気中、35℃で18時間インキュベートし、濃度を製造業者の
指示に従って計算した。
【0088】アッセイフォーマット 滅菌96−ウエルプラスチックアッセイプレート(平底でぴったりした蓋付き
)(Corning Costar、ケンブリッジ、英国)に50μlの試験接種物を加えた。
適当な濃度の試験すべき抗真菌剤をウエルに加えた(75〜150μl)。抗真
菌剤なしでの各カンジダ種の増殖の性質を決定するため、対照も含めた。ウエル
当たりの最終容量を、使用したアッセイ培地(SLMまたはRPMI)で200
μlに調節した。
【0089】インキュベーション、増殖曲線および終点基準 接種後、プレートを攪拌せずに35℃にて空気中で48時間インキュベートし
た。濁度の測定を、ウエルの中身をマルチチャンネルピペットで再懸濁した後に
自動マイクロプレート読取り器(Elx800、Bio-Tek Instruments, Inc.、ウ
イヌースキー、バーモント、米国)でt=0時間、t=18〜24時間(1時間
毎)、および48時間にて630nmで行った。泡はすべて滅菌針の先端で除去
した。48時間後に視覚的にまたは分光測光的に陽性の増殖を示さないウエルは
、ウエルの中身20μlをSDA上に接種し、その後に35℃にて空気中で5日
間インキュベートすることにより確認した。
【0090】 最小阻止濃度(MIC)は、使用した抗真菌剤についてNCCLSによる推奨
に従い、24時間後にカンジダの増殖を実質的に阻止する抗真菌剤の最低濃度と
して定義した。すべての実験を4回行った。
【0091】結果 カンジダ種の増殖に対する唾液の作用 アッセイ培地SLMに唾液を添加すると、図22に示すようにCandida glabra
taY110の増殖速度のわずかな遅延という結果となった。しかしながら、イン
キュベーションの24時間後に存在するカンジダ種の量は同じであった。一方、
アッセイ培地RPMIに唾液を添加すると、カンジダ増殖の殆ど完全な阻止とい
う結果となった(図23(a,b,c))。5%の唾液のみを添加すると対照(
0%唾液)と比較して若干のカンジダ増殖を示した。それゆえ、本発明者らは、
他の実験でもSLM培地と組み合わせて唾液を用いた(50%/50%)。
【0092】唾液の存在下でのカンジダ増殖の阻止 ラクトフェリン−Y110 所定範囲のラクトフェリンを唾液の存在下でC. glabrataY110とともに2
4時間インキュベートした。図24および25から明らかなように、カンジダの
増殖速度は唾液の存在下で遅くなった。対照実験でもすでに影響が観察された(
図1)。しかしながら、ラクトフェリンは依然としてカンジダ単離物の増殖を有
効に阻止できた。唾液の存在下でのカンジダ単離物の増殖の遅延はまた、MIC
値にも反映された。SLM中で試験したラクトフェリンのMICは11.7mg
/mlであったが、一方、SLM/唾液ではMICは若干低かった(9.6mg
/ml)。このことは、増殖の遅い真菌はその増殖を一層早く阻止するので予測
されたことであった。さらに、唾液の成分自体もカンジダの増殖を阻止すること
ができる。
【0093】フルコナゾール−Y110 フルコナゾールの抗真菌活性もまた、上記ラクトフェリンの活性と比較して同
じようなパターンを唾液の存在下でY110に対して示す(図26(a−h)お
よび27(a−h))。フルコナゾールのMIC値は、SLM中では0.1mg
/mlであり、SLM/唾液中では0.04mg/mlであった。
【0094】唾液の存在下でのフルコナゾールとラクトフェリンとの組み合わせ pH7.5のSLM中でのカンジダ単離物Y110の増殖に対するフルコナゾ
ールおよびラクトフェリンの組み合わせ効果を図28に示す。このカンジダ種は
、たとえば0.5mg/mlのラクトフェリンと組み合わせた50μg/mlの
フルコナゾールを用いてその増殖をすでに完全に阻止したことがわかったが、一
方、この単離物に対するそのMICはそれぞれ100μg/mlおよび11mg
/mlであった(上記参照)。このことは、それぞれのMIC値から外挿される
ものよりも少ない抗真菌剤を用いたカンジダ増殖の完全な阻止を意味していた。
このことは、ラクトフェリンおよびフルコナゾールの他の組み合わせについても
説明している(図28)。フルコナゾールとラクトフェリンとの幾つかの組み合
わせは、図29に示すようにY110に対して非常に相乗的な抗カンジダ作用と
いう結果となった。
【0095】 ±5%〜±50%基準線よりも高い作用が観察された。たとえば、0.5mg
/mlのラクトフェリンと33μg/mlのフルコナゾールとの組み合わせは5
0%の相乗的抗カンジダ作用という結果となり、一方、33μg/mlのフルコ
ナゾールと組み合わせた25mg/mlのラクトフェリンは5%しか余分な抗カ
ンジダ作用を誘発しなかった。フルコナゾールまたはラクトフェリンの濃度の上
昇(そのMIC値への)は、より低い相乗作用を示した。このことは、フルコナ
ゾールの濃度がそのMIC値に近づくにつれてそれ自体で既に完全なカンジダ増
殖の阻止が可能であることから予期された。この単離物についてはラクトフェリ
ンとフルコナゾールとの間で拮抗的な抗カンジダ活性は観察されなかった。
【0096】 唾液の存在下(50%)でのY110へのフルコナゾールおよびラクトフェリ
ンの組み合わせの添加は、完全な阻止の一層低濃度の抗真菌剤の方へのシフトと
いう結果となった(図30)。SLM/唾液中でのY110に対する両抗真菌剤
のMIC値は通常のSLM培地中でのMIC値に比べて低かったが(上記参照)
、両化合物の組み合わせはなお一層、このカンジダ単離物の増殖の一層有効な阻
止となった。たとえば、0.01mg/mlのラクトフェリンと3μg/mlの
フルコナゾールとの組み合わせはSLM/唾液培地中でカンジダ増殖の完全な阻
止を示したが、通常のSLM培地ではこの組み合わせは11%の阻止であった。
【0097】 SLM/唾液中でインキュベートしたY110に対するこの組み合わせの相乗
的な抗真菌活性を図31に示す。SLM単独で観察された相乗作用に比べて、イ
ンキュベーション培地への唾液の添加は、ラクトフェリンとフルコナゾールとの
相乗的な組み合わせの量の増大という結果となった。基準線より65%高い作用
が、1μg/mlのラクトフェリンおよび33μg/mlのフルコナゾールの組
み合わせを用いて観察された。一方、30%の拮抗作用が10μg/mlのラク
トフェリンおよび0.1μg/mlのフルコナゾールの組み合わせを用いて観察
された。 本発明は上記の記載に限られるものではない。要求する権利はむしろ下記の特
許請求の範囲によって決定される。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 SLM中でのC. glabrata Y110の増殖に対するpH効果を示
す。
【図2】 RPMI中でのC. glabrata Y110の増殖に対するpH効果を
示す。
【図3】 (a−i)SLM−Y110でのラクトフェリンによるカンジダ
増殖阻止に対するpHおよび培地の影響を示す。
【図4】 (a−i)RPMI−Y110でのラクトフェリンによるカンジ
ダ増殖阻止に対するpHおよび培地の影響を示す。
【図5】 (a−i)SLM−Y110でのフルコナゾールによるカンジダ
増殖阻止に対するpHおよび培地の影響を示す。
【図6】 (a−i)RPMI−Y110でのフルコナゾールによるカンジ
ダ増殖阻止に対するpHおよび培地の影響を示す。
【図7】 (a−h)SLM−Y127でのラクトフェリンによるカンジダ
増殖阻止に対するpHおよび培地の影響を示す。
【図8】 Candida glabrata単離物Y110の増殖に対するラクトフェリン
およびフルコナゾールの共同阻止作用を示す。示しているのは三次元用量応答グ
ラフの頂部高度(top elevation)である。
【図9】 C. glabrata単離物Y110の増殖に対するラクトフェリンおよ
びフルコナゾールの共同阻止作用を示す。グラフはこれら2つの化合物の組み合
わせで観察される相乗作用(すなわち、予測される付加効果(additivity)を上
回る阻止の強化)の量を示している。示しているのは相乗プロットの前部高度(
front elevation)である。相乗作用の量は右側に灰色のバーで示してある。
【図10】 Candida albicans単離物Y127の増殖に対するラクトフェリ
ンおよびフルコナゾールの共同阻止作用を示す。示しているのは三次元用量応答
グラフの頂部高度である。カンジダ増殖に対する阻止作用の量は右側に灰色のバ
ーで示してある。
【図11】 C. albicans単離物Y127の増殖に対するラクトフェリンお
よびフルコナゾールの共同阻止作用を示す。グラフはこれら2つの化合物の組み
合わせで観察される相乗作用(すなわち、予測される付加効果を上回る阻止の強
化)の量を示している。示しているのは相乗プロットの前部高度である。相乗作
用の量は右側に灰色のバーで示してある。
【図12】 Candida glabarata単離物Y110の増殖に対するラクトフェ
リンおよびアムホテリシンBの共同阻止作用を示す。示しているのは三次元用量
応答グラフの頂部高度である。カンジダ増殖に対する阻止作用の量は右側に灰色
のバーで示してある。
【図13】 Candida glabrata単離物Y110の増殖に対するラクトフェリ
ンおよびアムホテリシンBの共同阻止作用を示す。グラフはこれら2つの化合物
の組み合わせで観察される相乗作用(すなわち、予測される付加効果を上回る阻
止の強化)の量を示している。示しているのは相乗プロットの前部高度である。
相乗作用の量は右側に灰色のバーで示してある。
【図14】 ラクトフェリンおよび5−フルオロシトシンを用いたC. glabr
ataY110の増殖阻止の程度を示す。
【図15】 ラクトフェリンおよびアムホテリシンBを用いたC. albicans
Y127の増殖阻止の程度を示す。
【図16】 ラクトフェリンおよびフルコナゾールを用いたC. glabrataY
111の増殖阻止の程度を示す。
【図17】 ラクトフェリンおよび5−フルオロシトシンを用いたC. tropi
canaY140の増殖阻止の程度を示す。
【図18】 ラクトフェリンおよびアムホテリシンBの相乗的抗真菌活性を
示す。
【図19】 ラクトフェリンおよび5−フルオロシトシンの相乗的抗真菌活
性を示す。
【図20】 ラクトフェリンおよびアムホテリシンBの相乗的抗真菌活性を
示す。
【図21】 ラクトフェリンおよびフルコナゾールの相乗的抗真菌活性を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 C07K 5/11 C07K 5/097 7/06 5/11 7/08 7/06 14/79 7/08 A61K 37/14 14/79 37/02 (31)優先権主張番号 98203765.7 (32)優先日 平成10年11月6日(1998.11.6) (33)優先権主張国 欧州特許庁(EP) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ディルク・クラース・フォッケ・メイヤー オランダ、エヌエル−9724アーエヌ・フロ ニンヘン、パルクラーン17番 (72)発明者 ロベルト・ヨハン・ヨーゼフ・ハヘマン オランダ、エヌエル−2742エーヴェー・ワ ッデインクスフェーン、ウェイデゾーム52 番 (72)発明者 イェルン・ヨハネス・マリア・ファン・デ ン・ベルフ オランダ、エヌエル−3971ハーセー・ドリ ーベルヘン、ナサウラーン21番 Fターム(参考) 4C084 AA02 BA01 BA08 BA16 BA17 BA18 BA23 BA24 BA26 BA44 MA01 MA02 MA05 MA13 MA17 MA28 MA35 NA05 ZB262 ZB332 ZB352 ZC751 4H045 AA10 AA30 BA12 CA40 EA29 FA16

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細菌、真菌、ウイルスなどによって引き起こされる感染症、
    炎症および/または腫瘍の治療および/または予防のための医薬であって、活性
    量のポリカチオン性ペプチドまたはタンパク質、および処置すべき組織のpHを
    前以て選択した範囲内に保持するための緩衝液を含むことを特徴とする医薬。
  2. 【請求項2】 該緩衝液が、処置すべき組織のpHを約5〜8.5の範囲に
    保持し、好ましくは処置すべき組織のpHを約7〜8の範囲に保持する、請求項
    1に記載の医薬。
  3. 【請求項3】 該ポリカチオン性ペプチドまたはタンパク質が、 ヒトラクトフェリン、ウシラクトフェリン、ラクトフェリシン、コンアルブミ
    ン(オボトランスフェリン)、これらタンパク質中に存在するポリカチオン性の
    ペプチド、ラクトフェリンの加水分解物、およびラクトフェリンに由来するカチ
    オンに富むペプチド; 下記配列(1)〜(15)から選ばれるアミノ酸配列を有するポリペプチド、
    またはカルボキシ末端にアミドを有するその誘導体: (1)Arg−Trp−Gln−Trp−Arg; (2)Arg−Arg−Gln−Trp−Arg; (3)Lys−Val−Ser−Trp−Arg; (4)Arg−Asn−Met−Arg−Lys; (5)Arg−Trp−Gln−Glu−Lys; (6)Arg−Arg−Trp−Gln−Trp−Arg; (7)Arg−Arg−Arg−Gln−Trp−Arg; (8)Lys−Thr−Val−Ser−Trp−Arg; (9)Lys−Arg−Asn−Met−Arg−Lys; (10)Arg−Trp−Gln−Glu−Met−Lys; (11)Lys−Thr−Arg−Arg−Trp−Gln−Trp−Arg
    −Met−Lys−Lys; (12)Lys−Ser−Arg−Arg−Arg−Gln−Trp−Arg
    −Met−Lys−Lys; (13)Lys−Thr−Val−Ser−Trp−Gln−Thr−Tyr
    −Met−Lys−Lys; (14)Lys−Thr−Phe−Gln−Trp−Gln−Arg−Asn
    −Met−Arg−Lys; (15)Lys−Thr−Leu−Arg−Trp−Gln−Asn−Glu
    −Met−Arg−Lys; 下記アミノ酸配列(a)、(b)、(c)または(d)の一つを含むペプチド: 【化1】 (式中、Cys*はジスルフィド結合の生成を防ぐためにチオール基がブロック
    されたシステインを表す);およびその混合物および薬理学的および食品学的に
    許容しうるその塩; 下記特定のアミノ酸配列(a)〜(l)から選ばれるアミノ酸配列の一つから
    なるペプチド、またはカルボキシ末端にアミドを有するその誘導体: (a)Phe−Gln−Trp−Gln−Arg−Asn (b)Phe−Gln−Trp−Gln−Arg (c)Gln−Trp−Gln−Arg (d)Trp−Gln−Arg (e)Arg−Arg−Trp−Gln−Trp (f)Arg−Arg−Trp−Gln (g)Trp−Gln−Trp−Arg (h)Gln−Trp−Arg (i)Leu−Arg−Trp−Gln−Asn−Asp (j)Leu−Arg−Trp−Gln−Asn (k)Leu−Arg−Trp−Gln (l)Arg−Trp−Gln、 および抗菌剤を製造するためのラクトフェリン加水分解物、およびその化学的
    誘導体、その際、かかる誘導体によってタンパク質を構成するアミノ酸残基のア
    ミノ基の極性が負の残基へと化学的に修飾されている; マガイニン、セクロピンA型またはB型、プロテグリン、インドリシジンアナ
    ログ、昆虫から単離可能なポリカチオン、およびヒストンなどのαまたはβデフ
    ェンシンのファミリーに属するポリカチオン; その混合物;および 薬理学的におよび食品学的に許容しうる塩 より本質的になる群から選ばれる、請求項1または2に記載の医薬。
  4. 【請求項4】 該ポリカチオン性ペプチドがラクトフェリンである、請求項
    3に記載の医薬。
  5. 【請求項5】 該緩衝液が、炭酸塩、リン酸塩、トロメタミン、およびテト
    ラヒドロキシプロピルエチレンジアミン緩衝液、および/またはその適当な塩、
    とりわけクエン酸塩より本質的になる群から選ばれる、請求項1ないし4のいず
    れかに記載の医薬。
  6. 【請求項6】 少なくとも0.5マイクロモル、好ましくは5マイクロモル
    またはそれ以上のポリカチオン性ペプチドまたはタンパク質を含み、緩衝液を少
    なくとも1マイクロモル、好ましくは2マイクロモルまたはそれ以上含む、請求
    項1ないし5のいずれかに記載の医薬。
  7. 【請求項7】 該緩衝液を単位投与医薬当たり0.5〜100ミリ当量のH+ および好ましくは0.8〜20ミリ当量のH+の範囲で含む、請求項1ないし6の
    いずれかに記載の医薬。
  8. 【請求項8】 標準の賦形剤、希釈剤および担体のうちの1またはそれ以上
    をさらに含む、請求項1ないし7のいずれかに記載の医薬。
  9. 【請求項9】 標準的な抗真菌剤、抗菌剤、および/または抗ウイルス剤、
    好ましくはアゾール化合物、5−フルオロシトシン、ポリエン類、たとえばピマ
    リシン、フンジシジン、およびアムホテリシンB、とりわけフルコナゾール、ア
    ムホテリシンBおよび5−フルオロシトシンよりなる群から選ばれたものをさら
    に含む、請求項1ないし8のいずれかに記載の医薬。
  10. 【請求項10】 抗真菌剤を0.025mg〜50mg、好ましくは0.5〜
    5mgの範囲で含む、請求項9に記載の医薬。
  11. 【請求項11】 細菌、真菌、ウイルスなどによって引き起こされる感染症
    、炎症および/または腫瘍の治療および/または予防のための医薬であって、別
    個に投与しうる細菌、真菌およびウイルス用医薬と組み合わせて相乗的な薬理効
    果が得られるようにポリカチオン性ペプチドまたはタンパク質を前以て決定した
    レベルで含むことを特徴とする医薬。
  12. 【請求項12】 該ポリカチオン性ペプチドまたはタンパク質が請求項3ま
    たは4に記載の群から選ばれたものであり、少なくとも10mg/ml体液、た
    とえば少なくとも20mg/ml体液、好ましくは少なくとも60mg/ml体
    液、および最も好ましくは少なくとも100mg/ml体液の量で含まれる、請
    求項11に記載の医薬。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の1またはそれ以上の抗真菌剤および/ま
    たは請求項8に記載の1またはそれ以上の賦形剤、希釈剤または担体をさらに含
    む、請求項12に記載の医薬。
  14. 【請求項14】 該抗真菌剤を少なくとも0.1mg/ml、および好まし
    くは少なくとも0.2mg/mlの量で含む、請求項13に記載の医薬。
  15. 【請求項15】 下記剤型のうちの1またはそれ以上を有する、請求項1な
    いし14のいずれかに記載の医薬および/または薬理学的に許容しうるその塩:
    錠剤、スプレー剤、軟膏剤、ゲル剤、液剤。
  16. 【請求項16】 請求項3または4に記載のポリカチオン性ペプチドまたは
    タンパク質、および請求項5に記載の緩衝液を含む組成物。
  17. 【請求項17】 ポリカチオン性ペプチドまたはタンパク質を請求項10に
    記載の濃度範囲で含む組成物。
  18. 【請求項18】 医薬を調製するための請求項16または17に記載の組成
    物の使用。
  19. 【請求項19】 細菌、真菌およびウイルスなどによって引き起こされる感
    染症、炎症および/または腫瘍の治療および/または予防のための請求項14ま
    たは15に記載の組成物の使用。
  20. 【請求項20】 カンジダ症を治療するための請求項19に記載の組成物の
    使用。
  21. 【請求項21】 細菌、真菌およびウイルスなどによって引き起こされる感
    染症、炎症および/または腫瘍、とりわけカンジダ症の治療用医薬を製造するた
    めの請求項16または17に記載の組成物の使用。
  22. 【請求項22】 請求項16または17に記載の組成物の有効量を患者に投
    与することを含む、細菌、真菌およびウイルスなどによって引き起こされる感染
    症、炎症および/または腫瘍の治療および/または予防方法。
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