JP2002516883A - 近接照射療法のための放射性ヨウ素化フェノール - Google Patents

近接照射療法のための放射性ヨウ素化フェノール

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(II)(ここで、m及びnは独立して0,1,2又は3であり、Xは生理的pHで、負又は正に荷電した基であり、R,R1 ,R2 及びR3 は、独立して水素、C1 −C4 アルキル、又はカルボキシル基であり、そしてI*1 23I, 131I又は 125Iである)の放射性ヨウ素化フェノール性化合物及びその医薬として許容される塩の使用に関する。前記化合物は調製されて、そしてインプラント可能なカテーテルにおける、動物の近接照射療法において、in vivoで使用される。更に、これらの化合物の素速い、腎臓での除去によって、それらを腎機能の研究に使用することができる。これらの化合物の製造方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の分野 本発明は、in vivoで、動物の身体の腫瘍を処置するために使用する放
射性液体に関する。前記の液体は膨張可能なバルーンに付随した、インプラント
可能なカテーテルと一緒に使用することができ、これらは腫瘍の近傍、又は動物
の身体からの、腫瘍の外科的摘出によって残った穴に据えられる。この発明の放
射性液体は前記バルーンを膨張させるために使用され、そして放射線量を腫瘍組
織又は切除による穴の周りの組織に与える。この溶液は、他の適当な生理学的に
許容される成分を有する、水溶性放射性分子の水溶液から成る“近接照射療法用
液体”である。
【0002】 本発明の背景 多くの場合、腫瘍の摘出のための外科的方法は、前記腫瘍に近接している領域
のガン細胞を残す。これは、様々な理由によって生じ、例えば前記のガン細胞が
外科医の視点から見えず、あるいは染料又は染色剤が、前記のガン細胞を外科医
に見せることを可能にする利用可能なものでないことによる。これらの残存する
細胞はガンの再発を招くことがある。従って、更なる治療が、この手術領域を処
置するために必要となる。
【0003】 処置の1つの形態は、局所的な放射線量をこの領域に与えることである。これ
は、近接照射療法によって達成することができ、この方法は、腫瘍の近傍又は周
辺の領域での、放射性供給源(固体の植め込み剤として)のインプラントを含む
。伝統的な近接照射療法は、1又は複数固体の放射性植め込み剤又は針を、処置
すべき領域に据えることを含む。前記の放射性植め込み剤の、適当な配置の決定
は簡単ではなく、そしてインプラント自体が難かしく、高価で、時間がかかり、
そして感染の導入の可能性を提供する。更に、これらの供給源のための線量測定
は、複雑な幾何学的問題のため、計算することがしばしば困難である。
【0004】 米国特許第5,429,582号は、脳腫瘍の外科的摘出によって残った穴の
周りの組織の処置のための、インプラント可能な器具、例えばカテーテルの使用
を教示している。この技術は、伝統的な近接照射療法以上の利点を有しており、
ここで前記器具は、腫瘍を摘出するために使用する同一の外科的方法の間挿入さ
れており、その結果、更なる手術が必要とされず、そして感染の可能性は大きく
減少する。更に、バルーンが、腫瘍の塊りによって残された空間を埋め、そして
放射性物質を据える場所の決定が、複雑ではなくなる。線量測定の計算もまた、
単一の、球形の放射性供給源によって単純になる。更に、米国特許第5,611
,767号は、放射線処置のための、腫瘍に近い切開部分に据えられる膨張可能
な処置器具を用いる方法及び器具を教示しており、その中で、前記の膨張可能な
装置は放射性の処置液体で満たされている。しかしながら、前記装置と一緒に使
用すべき放射性溶液の記載は、これらの上述した特許に含まれない。
【0005】 いくつかのヨウ素の放射性同位体が、医学的適用のために使用されてきた。こ
れらの同位体のいくつかは、ヨウ素123( 123I)、ヨウ素125( 125I)
、及びヨウ素131( 131I)を含む。ヨウ素123は、13.1時間の半減期
を有し、そして核医学のイメージングにとって有用なガンマ光子を放射する。ヨ
ウ素125は、60.14日の半減期を有し、そして複数の比較的低いエネルギ
ー光子を放射し、これはガン患者の手術の進行を導くための抗体上の標識として
、及び腎機能を評価するためのトレーサーとして有用である。ヨウ素131は、
8.04日の半減期を有し、そして核医学のイメージングにとって有用なガンマ
光子及び治療的適用に有用なベータ粒子を放射する。
【0006】 多くの作業が、放射性ヨウ素化法で行われてきた。注目の分子は、一般に抗体
などのタンパク質、より小さなペプチド、及び他の生物学的に活性な分子であっ
た。例えば、染料−テトラヨードテトラクロロフルオレセイン(ローズベンガル
)−は 131Iで標識され、肝機能が研究されてきた〔Taplin, G.V., et al., J.
Lab. Clin. Med., 45, 665 (1995)〕 。123Iでヨウ素化したアルファメチルチ
ロシンは、グリオームのアミノ酸輸送速度を評価するために使用することができ
る〔Kuwert, T., et al., J. Nuclear Medicine 38 (10), 1551 (1997)〕。また
125I標識したモノクローナル抗体は、手術の進行の間、ガン組織の同定を助
けるために使用されてきた〔Nieroda, C.A., et al., Cancer Res., 55 (13), 2
858-65 (1995)〕。
【0007】 分子の放射性ヨウ素化の方法は通常、交換反応又は求電子性置換によって達成
される。例えば、ヨータラム酸ナトリウムは、交換反応において、放射性ヨウ化
ナトリウム(例えばNa 125I)をヨータラム酸と加熱することによって 125
で標識される〔Hung, Joseph C., et al., Nucl, Med. Biol.,21 (7), 1011-12
(1994)〕。前記の求電子性方法は、標識すべき分子の存在下、求電子試薬へのヨ
ウ化物の酸化によって促進される。その結果、求電子性の攻撃が、典型的にフェ
ノール基、例えばチロシンのオルト位で起こりうる。複数の一般的な酸化剤が、
例えばPierce Chemical Company, PO Box 117, Rockford, IL61705, USから商業
的に入手可能である。クロラミン−T(N−クロロ−4−メチルベンゼンスルホ
ンアミドナトリウム塩、Pierce Chemical Company )は水溶性の酸化剤である。
それは、反応を停止するための別の試薬の添加を必要とし、そしてその結果、前
記の溶液から分離しなければならない。IODO−GEN(商標)(Pierce Che
mical Company )はヨウ素化のための、水に不溶な酸化剤である。それは、典型
的にフィルムとして、反応容器の内側にコートされる。これは、それをクロロホ
ルムに溶解し、前記の溶液を反応用の管に適用し、続いて溶媒を蒸発させること
によって達成される。ヨウ素化は、放射性ヨウ化物及び標識すべき材料を含む水
溶液を、IODO−GEN(商標)でコートした試験管に添加することで達成さ
れる。前記の管からの溶液の除去が反応を終結させ、そして前記の試薬からの基
質の分離に作用する。別の評判のよい方法は、IODO−BEADS(商標)(
Pierce Chemical Company )の使用を含み、これはポリスチレンビーズに、酸化
剤(クロラミンT)が化学的に結合したものである。溶液からのプラスチックビ
ーズの除去が、反応を終結させる。 これらの酸化剤の構造を以下に示す:
【化5】
【0008】 最も一般的に、上記試薬は放射性標識タンパク質に使用される。求電子性のヨ
ウ素化に対して最も反応性のあるアミノ酸がチロシンであるのは、フェノール基
のためである。以下のスキーム1は、酸化剤としてIODO−GEN(商標)を
用いるチロシンの放射性ヨウ素化を例示する。ヨウ化物は、I−Clであること
を仮定とする求電子性種に酸化される。その結果、求電子性攻撃はフェノールの
オルト位で起こる。 スキーム1.チロシンのヨウ素化
【化6】
【0009】 ヨウ素125は、上述した装置における使用にとって理想的な核の特性を有し
ているが、ヨウ化物の形態において、 125Iはあまり理想的な特性を持たない。
例えば、それは容易に酸化して揮発性のヨウ素、I2 を形成する。更に、前記装
置からの漏出が生じた場合、放射能は身体の組織、例えば甲状腺及び胃で濃縮さ
れ、不所望な放射線量を、患者のそれらの組織に与えるだろう。従って、技術が
多くの分子のヨウ素化のために存在しているが、誰も上述した、前記のインプラ
ント可能な装置と一緒に使用すべき特性及び化合物を記述していなかった。従っ
て、これらの装置と一緒に使用するための適当な特性を有する化合物が必要であ
る。
【0010】 本発明の要約 この発明は、米国特許第5,429,582号及び第5,611,767号に
記載のインプラント可能な器具と一緒に使用すべき放射性溶液を提供し、そして
更に、万一いずれかの組織において、放射能の不所望な濃縮無しに漏出が起きた
ならば、前記の溶液を身体から除去させる。驚くべきことに、これらの所望の特
性を備える、放射性ヨウ素化された化合物が、式
【化7】 (ここで、m及びnは独立して0,1,2又は3であり、Xは生理学的なpHで負
又は正に荷電する基であり、R,R1 ,R2 及びR3 は独立して水素、C1 −C 4 アルキル、又はカルボキシル基であり、そしてI*123I, 131I又は 125 Iである)の化合物、及びその医薬として許容されるその塩であることが明らか
となった。 これらの放射性ヨウ素化した式(II)の化合物をカテーテルにおいて、腫瘍の
摘出後に、腫瘍の穴を覆う組織を処置するために用いる方法は、特にin vi
voでの脳において記述されている。式(II)のこれらの化合物を、生理的溶液
として使用するための製剤が記述されている。これらの化合物は生理的に許容さ
れるべく調製され、そして放射線分解低保護剤が存在していてもよい。前記化合
物はin vivoで、インプラント可能なカテーテルにおいて、動物の近接照
射療法のために調製され、そして使用される。
【0011】 更に、式(II)の化合物の、腎での素速い浄化のため、それらを腎臓の機能の
研究のために使用することができる。
【0012】 式(II)の化合物の製造方法は、式(I)
【化8】 (ここで、m,n,X,R,R1 ,R2 及びR3 は上述した通りである)の化合
物を、放射性ヨウ素化剤を用いて、以下の条件下で放射性ヨウ素化することを含
んで成り、ここで前記条件は、少量の放射能が、ビスヨウ素化した式
【化9】 (ここで、m,n,X,R,R1 ,R2 ,R3 及びI* は上述した通りである)
の化合物のものであってよいということである。
【0013】 式(II)の化合物の製造方法はまた、前記の放射線への最小の暴露が製造の間
に提供され、同時に高い収率及び純度を提供し;15%以下、好ましくは10%
以下の結合していないヨウ素が、ヨウ素化反応の終了時に存在することを提供す
る。前記の放射性ヨウ素化反応の完了によって、全く結合していないヨウ素が、
最終溶液中で5%以下、好ましくは3%以下に減少する。
【0014】 この発明は、米国特許第5,429,582号及び第5,611,767号に
記載の、インプラント可能な器具と一緒に使用すべき放射性溶液を提供する。バ
ルーン器具がこの発明の放射性溶液で満たされると、それは放射線量を、前記バ
ルーンを覆う領域に提供し、有意な線量を、身体の他の領域又は前記の放射性溶
液を扱う者に与えない。放射性溶液の漏出の場合、前記の放射能にとって、あら
ゆる組織における有意な摂取無しに、身体から直ちに排出されることが望ましい
。更に、前記の放射性溶液を容易に高収率で製造することが、この発明の目的で
ある。前記の放射性成分を、溶液が前記装置から除去された後に、溶液から除去
する手段を提供することが、この発明の更なる目的である。本発明のこの後者の
観点は、ヒトの患者を含む、動物において使用した後の、放射性成分の廃棄物処
理を助ける。
【0015】 腎機能の研究のための化合物を提供することは、この発明の別の利点である。
いくつかの放射性の医薬が、腎臓を研究するために使用されており、特に腎臓に
おいていくつかの保持を有する化合物が、イメージングの研究に使用された。例
えば、1960年には放射性水銀化合物が、腎臓を映像化するために使用された
〔McAfee, J.G., et al., “Comparison of renal extraction etticiencies fo
r radioactive agents in the normal dog”,J. Nucl, Med, 22, 333 (1981)〕
。後に、一連の 99mTcの薬剤が同一の目的のために使用された〔Chervu, L.R.
, et al., “Renal radiopharmaceuticals - An update,” Semin. Nucl. Med. 12 , 224 (1982)〕。第2のクラスの化合物を、腎機能の研究のために使用した。
これらの化合物は、全く保持されること無しに腎臓から除かれる。例は、 125
で標識したヨータラム酸塩、 99mTc−DTPA〔Barbour, G.L., et al., “C
omparison of insulin, iothalamate, and 99mTc−DTPA for measurement
of glomerular fittration rate,” J. Nucl. Med. 17, 317 (1976)〕、オルト
131Iヨード馬尿酸塩〔Tubis, M., et al., “Preparation and use of 131
I−hippurate in kidney function tests,“Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 103,
497 (1960)〕、及び 99mTc−DADS〔Fritzberg, A.R., et al., “Chemic
al and biological Studies of Tc-99m N,N'-bis (mercaptoacetamido) ethylen
diamine : a potential replacement for I-131-iodohippurate,” J. Nucl. Me
d. 22, 28 (1981)〕を含む。
【0016】 この発明の放射性溶液は、ヨウ素、特に 125Iで標識される、水溶性フェノー
ル性化合物の水溶液から成る。放射性ヨウ素で標識すべき化合物は、以下の一般
【化10】 (ここで、m及びnは独立して0,1,2又は3であり、Xは生理的なpHで負又
は正に荷電している基であり、そしてR,R1 ,R2 及びR3 は独立して水素、
1 −C4 アルキル、又はカルボキシル基である)の化合物を有する。X基の例
は、第1級アミンであり、第2級、第3級、又は第4級であってもよい置換アミ
ンであり、あるいはスルホン酸塩である。スルホン酸塩が特に好ましい。生理的
なpH(〜7.4)で、スルホン酸基は脱プロトン化されて負電荷を与え、一方前
記のアミンはプロトン化されて正電荷を与えるだろう。
【0017】 式(I)の化合物のいくつかの好ましい例を以下に示す:
【化11】 (ここで、Q及びZはいずれかの適当な医薬として許容される塩を含み、例えば
Qが存在するとき、前記の塩はアルカリ金属イオン、例えばナトリウム又はカリ
ウム、あるいはアンモニウムイオンであり、そしてrは0,1又は2であり;Z
が存在するとき、前記の塩は塩化物又は臭化物である)。式(IA)の好ましい
化合物は、rが0であり、Qがナトリウムのときであり、そして4−ヒドロキシ
−ベンゼンスルホン酸ナトリウム(“HBS”)として名付けられる。生理的な
pH(〜7.4)で、スルホン酸基は脱プロトン化され、負電荷を与えるだろう。
式(IB)はチロシンであり、そして式(IC)はチラミンであり、共に生理的
pHで、陰イオンとして適当な医薬として許容される塩、例えば塩化物又は臭化物
でプロトン化されるアミンを有する。
【0018】 式(I)の化合物は、前述した技術を用いて、高収率で容易に放射性ヨウ素化
され、以下の式
【化12】 (ここで、m,n,R,R1 ,R2 ,R3 及びXは、上文の式(I)と同じよう
に定義され、そしてI*123I, 131I、又は 125Iである)の化合物を提供
する。式(IA)、(IB)及び(IC)もまた、同様の方法でヨウ素化され、
相当する式(IIA)、(IIB)及び(IIC)の化合物を提供する。
【化13】
【0019】 上文の式(II)の化合物の、適当な医薬として許容される担体を有する製剤は
、この発明の一部である。前記製剤は、バルーンカテーテルで使用するために液
体の形態であり、そして前記の液体が使用の間に動物の組織と接触しうる場合に
おいて、医薬として許容される形態であるべきである。前記の液体は生理的に許
容される形態で、溶液、乳濁液、又は懸濁液であってもよい。好ましい担体の例
は、生理的pHに調節した水溶液、例えば緩衝液、例えばリン酸塩又はHEPES
である。前記化合物が固体無しの溶液中に存在していることは重要である。前記
の製剤に存在している放射性化合物の量は、ヨウ素の同位体が使用される、所望
の線量、バルーンの体積、及び接触時間に依存する。例えば、 125Iの、米国特
許第5,429,582号の装置における約1週間の接触によって、所望の放射
能は20〜1000mCi 、好ましくは50〜約500mCi である。
【0020】 ケミカルアブストラクツは、4−ヒドロキシ−3−ヨードベンゼンスルホン酸
として登録番号に121208−93−3号を記載しているが、この化合物は放
射性ではなく、そして与えられる有用性を持たない。また、反応速度の研究は、
P. De Witt et al., Neth. Recl. Trav. Chim. Pays - Bas, 107 (12) 、668-75
(1988) にて行われたが、放射性分子又は有用性は与えられなかった。従って、
前記の文献は式(II)の化合物又はそれらの使用を議論していない。
【0021】 ジヨードフェノールスルホン酸(又は3,5−ジヨード−4−ヒドロキシベン
ゼンスルホン酸若しくはソゾヨドール酸)の甲状腺ホルモンに対する作用は、 R
. Wahl et al., Nucl. - Med., Suppl. 11, 179-83 (1973) にて議論された。彼
等は、0.2mMまでの濃度の、ジヨードフェノールスルホン酸が、そのチロキシ
ン結合グロブリン及びアルブミン由来のトリヨードチロニンを置換しないが、プ
レアルブミン結合部位由来のチロキシンを提供することを明らかにした。従って
、ジヨードフェノールスルホン酸の、甲状腺ホルモンに対する作用は最小であっ
た。
【0022】 3,5−ジヨード−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸の、X線対比剤及び清
毒剤としての使用は、R. Wahl et al., Arzneim. - Forsh. 23 (8), 1009-14 (1
973)にて議論されている。前記の論文の焦点は、前記のジヨード化合物及び、甲
状腺ホルモンに対するその作用に対するものである。前記のジヨード化合物の製
造方法もまた、分離したモノヨード化合物( 125I−ヨードフェノールスルホン
酸塩)を製造したが、試験されなかったか又は全く有用性を与えなかった。毒性
の作用は、前記のジヨード化合物において見出されなかった。
【0023】 前記の最終放射性溶液を精製するために、前記のヨウ素化反応を上述の知られ
ている方法のいずれかによって完了した後に、残りの結合していないヨウ素は還
元剤、例えばメタビス亜硫酸塩又はチオ硫酸塩の使用によって、ヨウ化物(I-
)に変換される。前記の溶液中のヨウ化物は、続いて銀イオンによる沈澱によっ
て除去される。銀の添加は、水溶性の銀塩、例えば硝酸銀を用いるか、又は前記
溶液を銀型の陽イオン交換樹脂に通過させることによって達成することができる
。前記溶液を、続いてナトリウム型の陽イオン交換樹脂に通過させ、残査の銀を
除去することができる。銀の沈澱後、前記の固体を、続けて濾過によって前記の
溶液から除去することができる。使用する前に、前記の放射性溶液の放射線分解
を防ぐために、それを冷凍することができ、そして/あるいは放射線保護剤、例
えばベンジルアルコール、アスコルビン酸、ゲンチジン酸、システイン、ブチル
化ヒドロキシトルエン(“BHT”)、クエン酸、ヒト血清アルブミン(“HS
A”)、グリセロール、システアミン、スルファレム、グルタチオン、トリプト
ファン、及びヨードアセトアミドが使用される。
【0024】 上文の式(II)の化合物に加えて、少量のビスヨウ素化化合物を形成できるこ
とが信じられている。これらの化合物の構造を以下に示す:
【化14】 (ここで、m,n,R,R1 ,R2 ,R3 及びXは、上文の式(I)と同様に定
義され、そしてI* は上文の式(II)と同様に定義される)。所望ならば、ビス
ヨウ素化化合物の量を、ヨウ化物以上の大過剰の出発物質を使用することによっ
て最小化することができる。更に、前記のモノヨウ素化化合物を、過剰の出発物
質及びビスヨウ素化化合物から、標準的なクロマトグラフィー技術を用いて分離
することができる。
【0025】 試薬の支持を有するプラスチックの外被が、大部分の放射線を防ぐ容器を与え
るために適合した場合に、式(II)の放射性化合物を製造するために器具が使用
され、ここでこの容器は、それを撹拌するか又は反対にするために、中心に載せ
られる。前記の器具はまた、一連のバルブを含み、これは前記の外被内で様々な
ものによって安全化され、そして前記の外被内で前記試薬の適切な経路設定を確
かにするための、前記容器を有するプラスチック管で連結している。コンピュー
ターによって調節されるシリンジポンプは、前記溶液を試薬の容器内に移し、そ
して前記試薬を消費するために使用される。前記のコンピューターは両方の前記
のシリンジポンプを調節し、必要ならば前記の方法を調整するためのいずれかの
手作業のために、オペレーターを刺激する。この器具の略図を図3に提供する。
任意に、コンピューターによって調節される容器を使用してもよい。
【0026】 放射性ヨウ素でヨウ素化した場合、式(II)の化合物は水溶性である。動物の
血流に導入した場合、式(II)のヨウ素化化合物は、身体から腎系を介して直ち
に除去され、そして低い毒性を有することが予想される。
【0027】 式(II)の化合物はまた、保存又は輸送のために凍結乾燥されることがある。
生理的なpHを維持するために、適当な緩衝液、例えば重炭酸塩、リン酸塩、HE
PES、又は他の知られている適当な緩衝液が使用される。放射線分解性保護剤
を、上述した様に使用することができる。前記溶液のpHは、5〜9、好ましくは
6.5〜8.5を推移することができるが、生理的pHは7〜8が最も好ましい。
【0028】 治療的適用のために使用する放射性溶液の量は、複数の要因、例えば使用する
ヨウ素同位体、処置すべき切除される領域の大きさ、接触時間、及び所望の放射
能の線量に依存する。米国特許第5,429,582号において教示される装置
における、治療的な使用のための 125I標識溶液の有効量は、線量当たり50〜
500mCi 、好ましくは100〜200mCi 、及び更に好ましくは約150mCi
の範囲にある。
【0029】 前記の製剤はインプラントしたカテーテルに注射され、そして前記溶液は所望
の処置期間、前記装置に残った。前記の溶液は、続いてシリンジによって除去さ
れ、そして収縮したカテーテルが除かれる。
【0030】 以下の定義を本明細書及び以下の例において使用する。 cm=センチメーター mCi =ミリキュリー; IUPAC単位に対する変換因子は1mCi =37MBq である。 μL=マイクロリッター mm=ミリメーター mL=ミリリッター mg=ミリグラム g=グラム HBS=4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム二水和物 HEPES=N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−エタンスルホン酸
【0031】 本発明は以下の例の考察によって更に明らかとなり、以下の例は本発明の純粋
な例示であることが意図される。
【0032】 例1 1cm×10cmの紙の小片を、1cmごとの部分の中心に、2μLの 131Iヨウ化
ナトリウムを用いて滴下した。前記の小片を少量の0.1M硝酸銀溶液、例えば
おおよその最初の50mmの小片が液体の高さ以下である様な量を有する容器に据
える。前記の小片は、液体が前記の紙の小片の頂上に運ばれるまで前記の場所に
放置した。前記小片は、続いて1cmの切片に切断され、各切片は、多重解析機に
接続したタリウム変動型ヨウ化ナトリウム検出器上で計数した。
【0033】 IODO−GEN(商標)(2mg,Pierce Chemical Company )を1mLのクロ
ロホルムに溶解し、そして溶媒は、アルゴン気流を容器中に通過させ、同時にそ
れを回転させることによって蒸発させた。前記の固体のIODO−GEN(商標
)を、続けて前記容器の側面上のフィルムとして沈着させた。HEPES緩衝液
(pH=7.5)中の25mgのHBS及び微量の放射性ヨウ化ナトリウム( 135
)を含む溶液を、前記容器に加えた。30分後、この溶液のうち6μLの試料を
10cmの紙の小片に滴下し、そして上述した様に0.1Nの硝酸銀で溶出した。
前記NaI及びHBS( 131I−HBS)と反応した前記のヨウ化ナトリウムの
、前記小片における放射能の比較を以下の表1に与える。
【表1】
【0034】 このデータ(図1及び2に示したもの)は、放射性のヨウ化ナトリウムが前記
小片を上昇せず、一方反応混合物中の放射能が前記小片を上昇することを示して
いる。これは、約7%の結合していないヨウ化物(I- )によるヨウ素化HBS
(I−HBS)の形成と一致する。
【0035】 例2 例1に記載した様に調製した、放射性( 131I)NaI及びヨウ素化HBS(
131I−HBS)の試料を、濾紙電気泳動で解析した。PH8.6の電気泳動緩衝
液で湿らせた後、2〜10μLの試料を33cmの紙の小片(Whatman 1 Chromato
graphy Paper)の中心に滴下した。500Vの電位を15分間かけた。前記の小
片を1cmの断片に切りわけ、そして例1の様に計数した。結果は、陰イオンとし
て7〜8cm移動した前記のヨウ化ナトリウムの試料中の放射能を示す。前記のI
−HBSは4cm移動した。前記2つの溶液の混合液は、I−HBSからのNaI
の分離が可能であることを示した。
【0036】 例3 1mLのクロロホルムに溶解した2mgのIODO−GEN(商標)を、ガラス容
器に据えた。前記容器を傾けて回転させ、同時に溶媒を蒸発させ、そして前記の
試薬をフィルムとして前記容器の側面に沈着させた。25mgの量のHBSを、第
2の容器に分配した。第2の容器に、0.28mgの担体Na 127I及び微量の放
射性Na13Iを含む1mLの溶液と、5mLのHEPES緩衝液(0.02M,pH=
7.5)を加えた。第2の容器の中身を、第1(IODO−GEN(商標))の
容器に、ピペットを用いて移した。例1に記載の濾紙クロマトグラフィー法を、
前記の溶液を解析するために、IODO−GEN(商標)容器への導入から、5
,8,12、及び16分後に使用した。HBS(溶媒と共に前進する)に結合し
た放射能のパーセンテージは、それぞれ64,84,94及び94%だった。換
言すれば、約6%の結合していないヨウ素が存在していた。20分後、前記のI
ODO−GEN(商標)の容器の中身を、1mgのメタビス亜硫酸ナトリウムを含
む容器に移した。メタビス亜硫酸塩に暴露した前記溶液の濾紙クロマトグラフィ
ーによる解析は、94%の、HBSに結合したヨウ素を示した。前記溶液を、次
に銀型の陽イオン交換樹脂、続いてナトリウム型の陽イオン交換樹脂、最後に0
.2マイクロンのフィルターに通過させた。前記のカラム及びフィルター通過後
の、濾紙クロマトグラフィーによる解析は、97%の、HBSに結合した放射能
を示し、同様に約3%の結合していないヨウ化物が存在していた。
【0037】 更に、前記の精製溶液は、逆層HPLC及びイオンクロマトグラフィーで解析
した。両者の結果は、モノ−I−HBSに相当する単一の放射線ピークを示した
【0038】 例4 例3で調製した、放射性ヨウ素化HBS( 131I−HBS)溶液(100μL
)を、3匹のSprague−Dawleyラット(180〜220g)の尾の
静脈に注射した。1時間後、前記の動物を屠殺し、そして注目の組織及び器官を
摘出し、そして秤量した。各器官の放射能の量は、多重解析機に接続したヨウ化
ナトリウム検出器で組織試料を計数することによって決定した。前記組織中の計
数を、同様の方法で計数した 131I−HBSの3つの100μLアリコートの平
均計数と比較した。骨における放射線量のパーセンテージは、大腿骨が全骨格系
の1/25重量を表わすことを仮定して計算した。血液の放射線量は、血液が全
体重の6.5%を含んで成ることを仮定して計算した。筋肉の放射線量は、筋肉
が全体重の43%を含んで成ることを仮定して計算した。この生体分布実験の結
果を、以下の表2に示す。
【表2】
【0039】 これらの結果は、非常に小さい放射能が、注射1時間後に身体において見出さ
れたことを示す。ほぼ全ての放射能が、全動物の尿に存在していた。甲状腺にお
ける放射能の欠如は、前記溶液中にヨウ化物(I- )がほとんど存在していない
ことを示している。
【0040】 例5 I−HBS溶液を例3の様に調製した。20μlのこの溶液を2匹のSpra
gue−Dawleyラット(100〜150g)の鞘内に注射した。2時間後
、前記ラットを屠殺し、そして解剖した。様々な器官及び組織の放射能の量を、
例4の様に決定した。結果(2匹のラットの平均)を表3に記載する。
【表3】 *尿の回収量は、定量値以下であったかもしれない。
【0041】 これらの結果は、前記の放射能が腎臓から除去され、そして甲状腺中にはほと
んど又は全く、放射能が無かった。
【0042】 例6 5mgの量のチラミンをガラス容器に分配した。前記容器に、1mLのビフタル酸
カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液(0.05M,pH5)を加えた。この容器の
中身をピペットで、例3の様に調製したIODO−GEN(商標)の容器に移し
た。微量の放射性Na 131Iを加えた。例1に記載の濾紙クロマトグラフィーを
、7分後の前記溶液を解析するために使用し、そしてチラミンに結合した放射能
のパーセンテージは94%であった。換言すると、遊離ヨウ化物は約6%であっ
た。前記のIODO−GEN(商標)の容器を、続いて1mgのメタビス亜硫酸ナ
トリウムを含む容器に移した。メタビス亜硫酸塩に暴露した溶液の濾紙クロマト
グラフィーによる解析は92%であった。前記溶液を、次に陰イオン交換樹脂、
続いて0.2マイクロンのフィルターに通過させた。前記のカラム及びフィルタ
ーを通過させた後の、濾紙クロマトグラフィーによる解析は98%であり、ある
いは約2%の遊離ヨウ化物であった。
【0043】 例7 例6で調製した放射性ヨウ素化チラミンの生体分布は、例4の様に決定した(
2匹のラットを用いる)。結果を表4に示す。
【表4】
【0044】 これらの結果は、注射1時間後に、ほとんどの放射能が身体から除去されたこ
とを示す。甲状腺に、非常にわずかにしか存在していなかったことは、前記溶液
中にヨウ化物(I- )が非常にわずかにしか存在していないことを示している。
【0045】 例8 神経毒物学試験を、神経学的機能でのI−HBSの著しい漏出の作用を決定す
るために、ラットで行った。各10匹の3つの処置群を試験した:1群は、塩溶
液を鞘内に注射したコントロール群であり、そして2群は、2つの濃度の冷たい
(放射能無し)I−HBSを鞘内に注射された。注射時の前記ラットの平均体重
は100gであった。
【0046】 冷たいI−HBS溶液は、以下のものを含めて調製した:
【表5】
【0047】 前記の調製した冷たいI−HBS溶液を、次に20.4〜21.3kGy の放射
線量にかけた。これは、延長した時間経過のもと、 125I−HBS製剤に起こり
うる放射線分解的減成を模擬実験するために行った。
【0048】 インプラントしたバルーンカテーテルによる、患者のためのI−HBSの投与
量は、体重のkg当たり約0.043mLであるだろう。100gのラットにとって
、約4.3μLの投与量が当価である。試験群のラットは、この投与量レベルの
ものを、およそ2回(10μL)及び4回(20μL)注射された。合計の注射
溶液の体積は、生理的食塩水による希釈で20μLを維持した。
【0049】 各群のラットを、1mL当たり20mgのケタミン塩酸塩及び0.15mgのキシラ
ジンの混合液を、筋肉内に2.5μL/kg注射することによって麻酔した。
【0050】 第1群のラットは、20μLの生理的食塩水で注射される。
【0051】 第2群のラットは、10μLの塩溶液と混合される10μLの冷たいI−HB
Sで注射された。これは、患者の脳への、ほぼ2回の標準的な投与量の著しい漏
出を模擬実験するものである。
【0052】 第3群のラットは、20μLの冷たいI−HBS製剤で注射された。これは、
患者の脳への、ほぼ4回の標準的な投与量の著しい漏出を模擬実験するものであ
る。
【0053】 結果は、Carrillo, et al., “Prolonged severe hemorrhagic shock and res
uscitation in rats does not cause subtle brain damage.”J. Trauma : Inju
ry, Infection, and Critical Care, 45, 239-249 (1998)に公開されている方法
に従って評価した。前記の結果は、異常な神経学的評点を有するラットがいなか
ったことを示した。この神経学的試験は極めて感度が高いので、ほとんど減成し
ていないヨウ素化溶液、例えば前記の例に記載したものを用いる場合、神経学的
な損傷が見られないことが予想される。
【0054】 本発明は、その好ましい態様に関して記載してきたが、当業者は、この開示を
読み、そして理解することによって、上文又は特許請求の範囲に記載した様な、
本発明の範囲及び精神から逸脱することなく行うことができるであろう変更及び
変形を認識するだろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、表1由来のNaIデータのグラフ図である。
【図2】 図2は、表1由来の 131I−HBSデータのグラフ図である。
【図3】 図3は、式(II)の放射性ヨウ素化化合物を製造するために使用することがで
きる器具の略図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月16日(2001.1.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (ここで、m及びnは独立して0,1,2又は3であり、Xは生理学的なpHで、
負又は正に荷電した基であり、R,R1 ,R2 及びR3 は独立して水素、又はC 1 −C4 アルキル基であり、そしてI*123I, 131I又は 125Iである)の
化合物、及びその医薬として許容される塩を、医薬として許容される担体と一緒
に含んで成り、結合していないヨウ素の量が15%以下である医薬製剤。
【化2】 (ここで、m,n,X,R,R1 ,R2 ,R3 及びI* は、請求項1で定義した
通りである)の化合物の製造方法であって、式(I)
【化3】 (ここで、m,n,X,R,R1 ,R2 及びR3 は請求項1で定義した通りであ
る)の化合物を、放射性ヨウ素化剤を用いて、以下の条件下で放射性ヨウ素化す
ることを含んで成り、ここで少量の放射能が、ビスヨウ素化した式
【化4】 (ここで、m,n,X,R,R1 ,R2 ,R3 及びI* は、請求項1で定義した
通りである)の化合物のものであり、そして15%以下の結合していないヨウ素
が、ヨウ素化反応の終了時に存在する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/42 A61P 35/00 A61P 35/00 A61K 43/00 49/02 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AT ,AU,BR,CA,CH,CN,CZ,DE,DK, ES,FI,GB,GE,HR,HU,IL,IN,J P,KR,LU,MX,NO,NZ,PT,RU,SE ,SG,TR,ZA (72)発明者 ストリックランド,アラン ディー. アメリカ合衆国,テキサス 77566,レイ ク ジャクソン,ウォーターリリー 101 Fターム(参考) 4C076 AA12 BB11 CC27 DD37 DD38 DD41 DD43 DD51 DD55 DD59 EE41 FF14 FF36 FF63 4C084 AA12 MA02 NA06 NA14 ZB262 4C085 HH03 KA29 KB18 KB45 KB52 KB97 LL11

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性成分として放射性ヨウ素化した、式 【化1】 (ここで、m及びnは独立して0,1,2又は3であり、Xは生理学的なpHで、
    負又は正に荷電した基であり、R,R1 ,R2 及びR3 は独立して水素、C1
    4 アルキル、又はカルボキシル基であり、そしてI*123I, 131I又は 1 25 Iである)の化合物、及びその医薬として許容される塩を、医薬として許容さ
    れる担体と一緒に含んで成り、結合していないヨウ素の量が15%以下である医
    薬製剤。
  2. 【請求項2】 前記のX基が第1級アミンであり、第2級、第3級、若しく
    は第4級であってもよい置換アミンであり、又はスルホン酸塩である、請求項1
    に記載の製剤。
  3. 【請求項3】 前記のXがスルホン酸塩である、請求項2に記載の製剤。
  4. 【請求項4】 医薬として許容される塩として、m及びnが0であり、R,
    1 ,R2 、及びR3 が水素であり、そしてXがスルホン酸塩である、請求項1
    に記載の製剤。
  5. 【請求項5】 3−ヨード−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム
    である、請求項4に記載の製剤。
  6. 【請求項6】 医薬として許容される塩として、m及びnが共に1であり、
    R,R1 及びR3 が水素であり、R2 がカルボキシル基であり、そしてXがアミ
    ンである、請求項1に記載の製剤。
  7. 【請求項7】 塩化物塩として、ヨードチロシンである、請求項6に記載の
    製剤。
  8. 【請求項8】 医薬として許容される塩として、m及びnが共に1であり、
    R,R1 ,R2 及びR3 が水素であり、そしてXがアミンである、請求項1に記
    載の製剤。
  9. 【請求項9】 塩化物塩として、ヨードチラミンである、請求項8に記載の
    製剤。
  10. 【請求項10】 I*125Iである、請求項1〜9のいずれか1項に記載
    の製剤。
  11. 【請求項11】 前記の医薬として許容される担体が、生理学的なpHに緩衝
    化される水である、請求項1に記載の製剤。
  12. 【請求項12】 緩衝液がHEPESであり、そしてpHが6〜8である、請
    求項11に記載の製剤。
  13. 【請求項13】 放射性分解性保護剤が存在する、請求項11又は12に記
    載の製剤。
  14. 【請求項14】 前記の放射線分解性保護剤が1又は複数のベンジルアルコ
    ール、アスコルビン酸、ゲンチジン酸、システイン、ブチル化ヒドロキシトルエ
    ン(BHT)、クエン酸、ヒト血清アルブミン(HSA)、グリセロール、シス
    テアミン、スルファレム、グルタチオン、トリプトファン、及びヨードアセトア
    ミドである、請求項13に記載の製剤。
  15. 【請求項15】 前記の放射性分解性保護剤がアスコルビン酸のナトリウム
    塩である、請求項14に記載の製剤。
  16. 【請求項16】 前記のヨードが 125Iであり、医薬として許容される担体
    としてHEPES及び酢酸緩衝液を、アスコルビン酸の放射線保護剤と一緒に有
    する、請求項5に記載の製剤。
  17. 【請求項17】 10%以下の結合していないヨウ素が存在する、請求項1
    〜16のいずれか1項に記載の製剤。
  18. 【請求項18】 in vivoで、インプラント可能なカテーテルで、有
    効量の、請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤を動物に投与する方法。
  19. 【請求項19】 前記方法が近接照射療法のためのものである、請求項18
    に記載の方法。
  20. 【請求項20】 動物の腎機能の研究のための方法であって、請求項1〜1
    7のいずれか1項に記載の製剤を投与し、そして前記の機能を観察することを含
    んで成る方法。
  21. 【請求項21】 前記製剤が静脈内注射される、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 式(II) 【化2】 (ここで、m,n,X,R,R1 ,R2 ,R3 及びI* は、請求項1で定義した
    通りである)の化合物の製造方法であって、式(I) 【化3】 (ここで、m,n,X,R,R1 ,R2 及びR3 は請求項1で定義した通りであ
    る)の化合物を、放射性ヨウ素化剤を用いて、以下の条件下で放射性ヨウ素化す
    ることを含んで成り、ここで少量の放射能が、ビスヨウ素化した式 【化4】 (ここで、m,n,X,R,R1 ,R2 ,R3 及びI* は、請求項1で定義した
    通りである)の化合物のものであり、そして15%以下の結合していないヨウ素
    が、ヨウ素化反応の終了時に存在する方法。
  23. 【請求項23】 前記方法が、半自動化器具で、放射性溶液の製造のために
    行われる、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 式(II)の化合物を含む溶液が更に、いずれかの、残査の
    結合していないヨウ素を、還元剤を用いてヨウ化物に変換し、そして続いて前記
    のヨウ化物を除去することによって精製される、請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記還元剤がメタビス亜硫酸塩又はチオ硫酸塩である、請
    求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記のヨウ化物が、水溶性の銀塩又は銀型の陽イオン交換
    樹脂の使用による銀イオンとの沈澱によって除去され、続いてナトリウム型の陽
    イオン交換樹脂が残査の銀を沈澱せしめる、請求項24又は25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 ヨウ化物の量と比較して、大過剰の式(I)の化合物が使
    用される、請求項22又は23に記載の方法。
  28. 【請求項28】 10%以下の結合していないヨウ素が、ヨウ素化反応の終
    了時に存在する、請求項22〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 【請求項29】 全く結合していないヨウ素の量が、最終溶液中で5%以下
    である、請求項24に記載の方法。
  30. 【請求項30】 全く結合していないヨウ素の量が、最終溶液中で3%以下
    である、請求項29に記載の方法。
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