JP2002512534A - カテーテル撓み制御 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 遠位作動先端部（１４）を有する血管カテーテル（１２）に正確な形状コントロール部を設ける。先端セクションは必要に応じ、遠位端部から離間した好適な撓みを有する複数の弱化セグメント（５０、５２）を備える。往復操作しうるコントロールワイヤ（２４、２６）を各撓みセグメントの遠位に設けると共に近位コントロールハンドル（１８）まで延在させ、ここで手動コントロール部（２０、２２）に取付けて、撓みセグメントを僅かに越えたカテーテルの遠位セクションに対し長手方向の張力を調整することにより切込領域の屈曲もしくは崩落を増大させる。必要に応じて好適な撓みの領域（１７８）を有しうる他の往復調整可能なチューブ状部材（１７６）は作動カテーテルセクションの主内腔部の内部で摺動往復し、さらに作動カテーテルセグメントに対し軸方向に調整して、ワイヤにより生ぜしめて制御しようとするカテーテルセクションの撓み特性を正確に調整することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 カテーテル撓み制御 Ｉ． 関連出願の説明 この出願は、１９９２年１１月１６日付で出願された米国特許出願第０７／９ ７６，７８４号の一部継続出願である。さらに、１９９２年２月１４日付で出願 された米国特許出願第０７／８３５，５５３号の一部継続出願である１９９２年 ７月７日付出願の米国特許出願第０７／９０９，９６７号も関係する。さらに、 １９９２年２月２４日付で出願された同時に出願係属中の米国特許出願第０７／ ８４０，１６２号の一部継続出願である１９９２年７月７日付で出願された米国 特許出願第０７／９０９，８６９号、および１９９２年２月２４日付で出願され た米国特許出願第０７／８４０，０２６号も関連する。これら関連出願は本出願 の主題と共通する発明思想を有し、全ての出願は制御される可撓性遠位先端部を 有する種類の改良血管カテーテルに関するものである。 ＩＩ． 発明の技術分野 本発明は、一般に、広範な用途を有する血管カテーテルにおける機械的改良に 指向している。本発明は、末梢血管もしくは冠状血管カテーテル挿入またはバル ーン血管形成術のため心臓学者により用い得る種類のカテーテルに適用され、心 臓の電気マッピング（Electrical Mapping）または電気的組織剥離を実施するた め電気生理学者により用いられるカテーテルを包含し、さらに脳もしくは任意の 動脈造影／静脈造影法または体内の可視化もしくは介入における放射線学者によ り使用される装置をも包含する。特に、本発明は、この種のカテーテルに鋭角の 、多方向の撓み能力を付与して、たとえば分岐血管などの到達困難な領域に到達 して処置することを可能にする。或る場合には、本発明は案内ワイヤの必要性を 排除すると共に、たとえば心臓不整脈の原因を確認するための電気マッピングの ような方法を実施するのに要する時間を著しく短縮しうると共に、カテーテルの 改 善された操作性により一層満足に行うことができる。 ＩＩＩ． 関連技術の説明 心臓不整脈の原因を突き止める電気マッピングおよびこの原因を排除するその 後の電気的組織剥離は、本発明の改良カテーテルの１つの重要な用途を示す。さ らに心室、弁および関連血管は、これらに通過させて操作すると共に遠隔領域お よび表面に達してマッピングおよび剥離するための複雑性に関連して真の目標を 示す。 健康な心臓における正常な心搏は、洞房結節（ＳＡ結節）として知られる特殊 な構造によって調節される。これは天然の心臓ペースメーカであって、右心房の 筋肉壁に位置する特殊組織である。ＳＡ結節は、心房および心室の固有もしくは 天然の律動収縮を支配するパルスを与える。この支配もしくはコントロールは、 心房および心室における心臓誘導経路を介するイオンパルスの伝達を含み、ＳＡ 結節により支配される速度にて心臓を適切な順序で収縮および弛緩させる。この 順序は、系統的循環または肺系に対する血流を各心室収縮により最大化させるよ う確保する。ＳＡ結節は、神経系からの信号により変化しうる固有の速度を有す る。興奮、身体活動などに呼応し、交感神経系および副交感神経系が反応して速 度を変化させる。 減極パルスがＳＡ結節で開始すると共に、右心房におけるその位置から左心房 を介し心房と心室との間の移行領域まで電気波として広がり、ここには房室（Ａ −Ｖ）結節もしくは接合部として知られる他の結節が存在する。このパルスはＡ −Ｖ結節をゆっくり移動して、右心室と左心室との間のＨｉｓ束として知られる 共通通路に達し、次いで各束分岐が一方の心室に連結する右および左束分岐と称 する複数の通路に達する。これら束分岐は次いで誘導組織の微細通路よりなる広 いネットワークに分れ、これら微細通路は心臓の内側から外側表面に広がってパ ーキニエ繊維（Purkinje fibers）と呼ばれる。これら繊維は減極パルスを心室 心筋層の全部分に供給する。 この系が完全である限り、パルスは正常に伝達されると共に心臓リズムが維持 される。しかしながら、心臓誘導系における天然パルスもしくは電流が先天性欠 陥、病気または瘢痕組織の形成をもたらしうる外傷によって阻害もしくは変化す ることがある。極めて重大な外傷もしくは先天性欠陥が心臓誘導経路または心室 心筋層に存在すると、電気パルスは正常に伝達されず、心臓不整脈として知られ る律動障害が生じうる。この種の障害に関し、徐脈という用語を用いて心臓収縮 の異常な遅延を説明すると共に、頻搏という用語を用いて異常に早い心臓作用を 示す。これらの状態のいずれかが患者の生命を危険にする一方、頻搏は特に心臓 病を有する患者にとって一層重大である。 心室頻搏および他の心室不整脈は、たとえばリドカイン、キニジンおよびプロ カインアミドのような多数の薬剤で処置されている。過度の交感神経活性または アドルナリン分泌の場合は、βブロッキング剤が使用されている。薬物療法が頻 搏不整脈を防止するのに有効でない場合は、或る種の外科手法を用いて不整脈発 生組織を心房または心室のいずれかから剥離する。この手法は、心膜および心筋 の切除を不整脈発生組織の位置で行う主たる手術を伴い、次いで組織を凍結させ 或いは外科別出して瘢痕組織により置換する。 心臓を開く手術は危険性の高い手法であって長期間の入院および回復を必要と するので、外傷の少ない解決策が必要である。これに呼応して各種のカテーテル が考案され、心臓を開く手術の外傷を避けるべく多数の心臓異常の診断および処 置に使用されている。たとえば、アテローム性硬化症プラーク蓄積を解決する方 法として、現在ではバルーン血管形成術を用いて狭窄病巣力泪常的に開かれてい る。この手法においては、バルーンを備えるカテーテルを患者の血管系を介し狭 窄の位置まで移動させる。カテーテルの空腔部を介し注入される流体によりバル ーンを膨脹させて、圧力を閉塞血管の壁部に加えることにより血管を開かせる。 血管形成術のカテーテル挿入は複雑化した微妙な血管内移動を必要とし、鋭角カ テーテルが有利であることは明かである。 カテーテル装置は、心臓誘導経路を位置決定および剥離するためにも使用され ている。この種の１つの装置が米国特許第４ ７８５ ８１５号に示され、ここ ではカテーテル管がその遠位端部に少なくとも１個の電極を備えて心臓内の膜電 位を検知すると共に、加熱装置を使用して検知装置により位置決定された通路の 少なくとも１部を熱剥離させる。心臓内の誘導経路をミクロ切開もしくはマクロ 切開する他の熱剥離カテーテルも知られており、極めて局部的な処置につき遠位 端部にて抵抗加熱部材を使用することが米国特許第４ ８６９ ２４８号に例示 されかつ記載されている。これらの装置は一般に、剥離用部材が問題の局部領域 に適切に位置した際に効果的である。上記種類のカテーテル装置の先端部も開発 されており、これは単一ハンドル操作の撓みワイヤコントロール装置を用いる。 この種の装置が米国特許第４ ９６０ １３４号に開示されている。米国特許第 ４ ９１１ １４８号は、一連の整列した離間切込部を遠位セクションに設け、 光学内視鏡装置の多腔プラスチック管をテンション引張ワイヤと共に用いて内視 鏡装置の遠位先端部の１方向撓みを容易化させる。しかしながら、このシステム は１方向撓みのみに制限される。 電気生理学カテーテル剥離法の使用は、たとえば操作員がカテーテル先端を不 整脈発生組織の正確な位置まで操作しえないことにより、しばしば阻害される。 これは、主としてカテーテル管の制限された操作性の結果である。カテーテル管 は、血管系を介し興味ある組織の近傍まで案内するのに充分な強度および硬さを 持たねばならない。この構造は、極めて局部的な領域に関する複雑な多方向操作 を行うのに要するカテーテルの先端部における可撓性の程度を許容しない。単一 撓みワイヤコントロールを備えたとしても、入手しうるカテーテルは微細な運動 のコントロールが不充分であって主カテーテル管に平行した面でしか撓みえない 先端を有する。これらは、心房もしくは心室内の他の方向における制御された横 移動させる能力を欠如する。 現在の大抵の心臓組織剥離法はカテーテルを介し組織に伝達される高周波（Ｒ Ｆ）電流の使用を伴い、カテーテルを心房もしくは心室内の不整脈発生部位に対 しできるだけ近接位置せしめる。高周波電流は、カテーテルを包囲して個々の緻 密病巣を形成する組織を加熱する。患者を不整脈から治癒させるには、病巣が不 整脈が発生した領域に形成されていなければならない。この種の装置の操作性を 改善すれば、剥離前のカテーテルの正確な位置決めを最適化することができる。 操作性の高い多方向撓み装置につき他の用途も知られている。これらは末梢も しくは冠状血管のカテーテル挿入またはバルーン血管形成術および血管造影術の 用途を包含する。 発明の要点 本発明は、カテーテル先端に極めて増大した多方向性の鋭角可撓性を付与する 新規な設計を提供する。これは、向上した微妙もしくは複雑な操作性を与えるこ とによりカテーテルに「微細なチューニング」の程度を与えて、遠隔器官表面を マッピングするための到達困難な分岐血管におけるカテーテル使用を可能にし、 或いは心臓における或る種の心室表面もしくは心弁表面領域に到達することを容 易化させる。これは数種の独特なカテーテル／鞘部構造を設けて達成され、関連 するコントロールワイヤの指令に応じ同一もしくは異なる方向に配置された１個 もしくはそれ以上の長手方向に離間した或いは隣接するシャフト撓みセグメント の独立した半径方向の撓みを許容する。 本発明の１実施例によれば、それぞれ複数の整列した、長手方向に離間する、 実質的に平行な横方向弱化領域を有する２個もしくはそれ以上の半径方向および 長手方向に離間した撓みセグメントを設けて、一連の弱化領域または撓ませる領 域の遠位点から長手方向の収縮力を加えた際に弱化領域の方向への撓みもしくは 崩落を容易化させる。２個もしくはそれ以上のこれら撓みセグメントを種々の半 径方向に直列で位置せしめて、多方向の撓み能力を与えることができる。各撓み セグメントの直ぐ上方（または少なくとも最も遠位の撓みセグメントの上方）に おいてカテーテル壁部に固定された緊張性往復コントロールワイヤとしての独立 した緊張装置は撓みを制御する。カテーテルもしくは鞘部の長手方向の軸線は、 往復引抜きもしくは引張コントロールワイヤに張力を加えると、これに応答して 各撓みセグメントのノッチ方向において横方向へ屈曲もしくは崩落するように予 め配置される。 撓みセグメントにおける弱化領域はあらゆる便宜な形態としうるが、一般に鞘 部もしくはカテーテルシェルの側部に沿って離間すると共に鞘部もしくはカテー テルの外周の約１／４〜１／２にわたり整列して横方向に延びるカテーテル壁部 におけるノッチもしくは切込部の形態で詳細に説明され、所定の撓みセグメント の弱化領域は好ましくは同様な半径方向の配置をとる。引抜きもしくは引張ワイ ヤは、カテーテル内にて２方向の長手もしくは往復変位が可能であると共に、一 連のノッチに対し直ぐ上方で整列されたカテーテル壁部に取付けられた遠位端部 を有する。 それぞれ一連の整列ノッチもしくは弱化領域を有する他の撓みセグメントを、 所望の多方向性撓み形状における所望の変化に応じ、同一もしくは異なる半径方 向の角度および軸方向の距離にて設けることができる。撓みは好ましくは各撓み セグメントの直ぐ上に取付けられた往復引張もしくは引抜ワイヤにより制御され て、このワイヤのコントロール下でノッチ方向にシャフトを屈曲させる。勿論、 一層遠位方向に取付けた引抜ワイヤは、引抜ワイヤの取付点の近位で全撓みセグ メントに撓みを発生させる。各部分の相対的剛性は、好ましくはワイヤの再延長 が撓みを減少させ、或いはカテーテルの直線化を生ぜしめる程度である。極端な 可撓性および微細な方向コントロールは、複数の引抜ワイヤもしくは１本の遠位 引抜ワイヤにおける張力を所望の撓みまたは必要とするカテーテル先端の形状に より調整して達成される。これは、従来得られなかった多方向の可撓性のレベル における複雑な操作の撓み制御を可能にする。 カテーテル壁部もしくは鞘部には、薄い或いは弱い方向を有する遠位セクショ ンの長手方向に離間した１個もしくはそれ以上の非対称的な壁部セグメントを設 けることもできる。引張ワイヤを薄い或いは弱いセグメントの直ぐ上方に取付け る。弱い或いは薄いセグメントは、ノッチと全く同様に撓みセグメントとして作 用する。 代案する実施例においては、主カテーテルにおける１個もしくはそれ以上の撓 みセグメントを長手方向に変位しうる調整可能な内側もしくは外側カテーテルも しくは鞘部装置と組合せて、撓みカテーテルもしくは鞘部の主空腔にわたり、或 いはその内側に摺動させて弱化領域の撓みを制限することにより剛性を増大させ 、かくして撓みセグメントに対し往復調整した際に装置の遠位部分に対する撓み の 作用をさらに変化させることもできる。 さらに他の実施例においては、主カテーテルの空腔内で往復運動を制御しうる と共に、それ自身で長手方向離間した弱化領域（これらは延長した切込部とする ことができる）を有する内側撓み案内カテーテルを設ける。切込部は、内側撓み 案内チューブがこれら制限領域において外側カテーテルと共に屈曲することを可 能にする。撓みコントロールワイヤを、撓みセグメントの上方にて外側カテーテ ルに接続する。外側カテーテルの撓みは、かくして内側カテーテルの切込部の相 対的な長手方向の位置により制御される。 さらに他の実施例においては、調整された屈曲を有する軸方向に調整自在な屈 曲コントロールシャフトを内側撓み案内カテーテルの代りに設けて、主カテーテ ルの撓みの屈曲点をコントロールする。これは、一定もしくは変動する耐屈曲性 もしくは直径を有する弾性部材、たとえば所定領域にて容易に撓むと共に屈曲力 が解除された際に弾撥するワイヤ部材とすることができる。変動する直径または 耐屈曲性は全方向性とすることができ、或いは撓みに関し方向特異性とすること もできる。撓みシャフトもしくはワイヤはカテーテル内腔に内蔵させることがで きる。 可撓性を増大させる鞘部もしくはカテーテルにおける切込部は、たとえばポリ ウレタン、シュラウド材のような薄い高分子プライで覆って、鞘部の場合にはカ テーテル空腔部の一体性を保護し或いは剥離装置の場合にはカテーテル自身の外 側表面を保護する。この種の覆いは、撓み差を形成するための弱化領域または強 化領域を有する押出力テーテルについては必要でない。このライニング材は極め て薄く、液体に対し非透過性であり、可撓性かつ極めて頑丈であるが、顕著な阻 害なしに所望に応じシャフトを屈曲させることができる。このシステムの撓み能 力に関する詳細な特性は、特定の実施例および考えられる用途と要件に応じ、格 別に決定することができる。 １つの良好な実施例においては、２個もしくはそれ以上の半径方向に異なるシ リーズの整列した長手方向に離間する横ノッチを、遠位端部の直ぐ近位で離間し て作動カテーテル管に設ける。各シリーズのノッチの直ぐ上方にて遠位端部をカ テーテルの側壁部に取付けた往復引張りもしくは引抜ワイヤを設ける。この引張 りもしくは引抜ワイヤは、側部にシャフトを出すカテーテルもしくは鞘部の壁部 に設けられた通路を介してコントロールハンドル中に螺着する。各ワイヤを摺動 コントロールボタンのシャフトに取付ける。さらにボタンにはバネ偏倚ラッチメ カニズムを設け、ボタンの押圧により一連の離間した形状の積極停止位置を設け た通路に沿って移動させ、圧力がボタンから解除された際に対応形状を有するボ タンの下側シャフトを復帰バネにより復帰させることができる。 他の種類の撓みおよび引張コントロールメカニズムも考えられ、たとえば固定 ネジにより所定位置で緊諦しうる摺動ノブを備えたコントロールハンドルの使用 を含む。回転してリール状に引張ワイヤを巻付けもしくは巻戻すシャフトも考え られる。 図面の簡単な説明 図面において同じ符号は全体にわたり同じ部材を示すべく用いられる。 第１Ａ図は本発明による多方向撓みカテーテル系の部分を切断した拡大切断斜 視図であり、 第１Ｂ図は第１Ａ図のカテーテルの２方向撓みを示す部分図であり、 第２Ａ図は撓まない状態における第１Ａ図のカテーテルの遠位セクションを示 す拡大断面図であり、 第２Ｂ図は第２Ａ図に対する他の実施例の断面図であり、 第３Ａ図および第３Ｂ図は第１Ａ図のカテーテルと共に用いうるコントロール ハンドルの拡大図であり、 第４Ａ図、第４Ｂ図および第４Ｃ図は固定および非固定位置における調整可能 な引抜ワイヤコントロールボタンもしくはハンドルの拡大詳細図であり、 第５Ａ図および第５Ｂ図は鞘型カテーテルの他のハンドルの略図であり、 第６Ａ図〜第６Ｄ図は引抜ワイヤコントロールの他の実施例を示す拡大詳細図 であり、 第７Ａ図は第３Ａおよび第３Ｂ図に示したハンドルに対する他のハンドルの破 断斜視図であり、 第７Ｂ図は撓みカテーテルの他のハンドルの破断平面図であり、 第８図は撓み案内内側カテーテル管を有する撓みカテーテルの遠位部分の部分 断面側面図であり、 第９Ａ図〜第９Ｃ図は第８図のカテーテルの撓みパターンを示す略図であり、 第１０図は第８図のカテーテルと共に使用するハンドルの略図であり、 第１１Ａ図〜第１１Ｃ図はカテーテルと共に使用しうる他のノッチもしくは切 込形状を示す略図であり、 第１２図は変動直径の撓み案内部材を用いる第８図と同様な図面であり、 第１３図は非対称的壁部セグメントを示す本発明で使用されるカテーテル管の 略図である。 詳細な説明 本発明の最も重要な側面は、向上した１−方向もしくは多方向の可撓性を遠位 先端が運行する迷路の複雑な制御操作を必要とする手法に用いられる種類のカテ ーテル系の遠位セクションに与えることである。用途は、器官組織の到達困難な 領域を電気的にマッピングもしくは剥離すると共に血管狭窄の到達困難な部位に 到達するカテーテルの使用を含む。本発明のカテーテルは、いずれも特定の用途 または手法に好適である数種の形状もしくは実施例を可能にする。各図面は本発 明の原理を例示するが、決して本発明の範囲を限定することを意図しない。 第１Ａ図は、組織の電気活性をマッピングすると共に正確に組織を熱剥離する のに特に適した種類の典型的カテーテルを示す。カテーテルは一般に符号１０で 示したハンドル部分と、中央の比較的剛性のチューブ状セクション１２と、可撓 性の遠位操作先端セクション１４とを備える。中央セクション１２を切断して示 し、これはカテーテルの長い主本体を示し、挿入点から先端セクション１４が到 達するよう設計された部位に近い点まで血管系中を移動する。 剥離装置のハンドル部分は符号１６で示した電気ジャッキ型の嵌込み装置をさ らに備えるが、これは複数の入力／出力導電体のための外部接続部とカテーテル の操作に関連する他の任意の種類の入力／出力装置に関する接続部とを備える。 これらは当業界で周知されており、たとえば上記の同時係属出願における材料を 参照すると共にその出願に充分記載された詳細を参考のためにここに引用する。 撓みコントロール装置はハンドル部分１０の中心に位置すると共に、符号２０ および２２で示す１対の長手方向に調整自在な張力コントロールボタンまたはぎ ざ付ノブを備え、これらをそれぞれ１対のテンション引張もしくは引抜ワイヤ２ ４および２６に接続する。引抜ワイヤは、次いで、コントロール装置から中央チ ューブ状セクション１２の主空腔部２８および遠位チューブ状セクション１４の 主空腔部３０を貫通して延在した後、符号５６および５８で示した内側カテーテ ル壁部に取付けられる（第２Ａ図および第２Ｂ図）。張力コントロール装置にお けるハンドグリップ１０の頂部外側シェル１８は、符号３６および３８で示す、 可能性としては矩形である、それぞれ一連の長手方向に離間した形状の開口部を 描く１対の通路をも備える。 可撓性の遠位カテーテルセグメント１４自身は公知のカテーテル技術および慣 例にしたがって構成することができ、したがって典型的には長さ３〜３０ｃｍの 可撓性強化ポリマーチューブのセグメントで構成することができ、用途に応じて ４Ｆもしくはそれ以上の外径を有する緩和な化学性を有する。先端電極４４を有 する電極内臓の白金カテーテル先端システムを電気マッピング／剥離装置の場合 に設け、さらに符号４６で示す１個もしくはそれ以上の他の離間した平行リング 電極をも設ける。先端電極４４および電極４６をカテーテルの外部の入力／出力 装置に、符号４８で示した電気接続ワイヤ束を介し電気的に接続する。 １対の端部もしくは遠位撓みセグメントを電極４６の直ぐ近位に図示し、各セ グメントはシリーズとして５個の離間した平行な横切込部を個々の整列したノッ チ５０および５２の形態で備え、これらノッチは任意所望の長さもしくは形状、 たとえば三角形もしくは台形としうるが、一般にカテーテル管１４の３６０°の 外周に対し約９０〜１８０°の半径方向角度を有し（第１Ｂ図）、或いは台形で あってカテーテル管１４における切込部もしくはノッチとして存在させることが できる。遠位セット５０に対し近位に設けた第２セットの切込部５２は、切断部 ４８から所定量だけ回転した半径方向に異なる方向に到達し、カテーテル部分１ ４の可撓性先端部に近位撓みセグメントを構成する。 図示した組合せ（第１Ｂ図）は二重方向の撓みを与える。切込部５０もしくは ５２は任意所望の幅もしくは形状と深さ（または角度範囲）のノッチの形状とす ることもできる。撓みセグメントにおけるこれら開口部の個数はカテーテル作成 材料、用途およびシステムの屈曲要求に応じて変動することができる。他の形状 を第１１Ａ図〜第１１Ｃ図に示し、遠位カテーテル部分１１４を図示して符号１ １６および１１８の三角形切込部および符号１２０の台形部を備えた撓みセグメ ントを例示する。鞘部もしくは外側保護膜１２２が開口部を覆う。勿論、さらに 異なる或いは同一の角度位置における他の撓みセグメントを装置に用いることも でき、その個数および配置は所望用途に応じて異なる。 カテーテル１４の可撓性先端セクションの部分を第２Ａ図の拡大断面図に示す 。引張もしくは引抜コントロールワイヤ２４および２６を、それぞれＴ部材５６ および５８によりカテーテルセグメント１４の内壁部５４に永久固定する。各コ ントロールワイヤは各撓みセグメントの正に遠位（好ましくはノッチの中間）に 取付けられる。さらに、液体に対し非透過性、可撓性かつ極めて頑丈である薄い 外膜もしくはライニング材６０を設け、これは撓みセグメントによりカテーテル シャフト１４を屈曲させることができ、図示したノッチを用いるが外部環境に対 し内側空腔部３０の液密一体性を保持する。膜は、遠位カテーテルセクション１ ４の全撓みセグメントを覆う。 本発明によれば、達成しうる撓みもしくは屈曲の程度は大きく変動することが できる。これは部分的に、所定の撓みセグメントを構成するシリーズとしての切 込部の個数、寸法、方向、形状および間隔により決定される。どの程度広く整列 切込部を作成するか、すなわち各セグメントまたは１群の切込部の切込程度およ び個数、並びに角度関係を考慮する。１群の整列切込部間の間隔により規定され る撓みセグメント間の間隔も撓み特性に影響を与える。この現象は、補助撓みコ ントロール鞘部を用いて、或いはシャフトが複数シリーズの撓みセグメントを通 過する際に遠位シャフトと対比して近位シャフトセグメントの可撓性を低くする ことにより制御することもできる。 本発明の重要な一特徴は、カテーテルの可撓性遠位先端セクションにおける多 方向撓みのコントロールを含む。したがって、第２Ｂ図は第２Ａ図の実施例を示 し、これにはさらにカテーテル１４の内側に往復摺動自在に装着した内部カテー テル管６２としての追加屈曲調整装置を設ける。内側カテーテル部材６２はカテ ーテル１４と共働して、１個もしくはそれ以上の開口部もしくは切込部５２およ び５０まで前進してこれを越える際に、可撓性先端セクションの局部的撓みもし くは屈曲特性を変化させる。この部材６２は好ましくは剛性であり、或いは少な くともノッチ付外側カテーテル１４よりも屈曲が困難である。しかしながら、カ テーテル１４の場合と同様に、部材６２には如何なる所望の程度の剛性もしくは ショア硬度を付与することもでき、引抜ワイヤ２４および２６のテンションと連 携して（以下詳細に説明する）、一層高い屈曲コントロールの精度を与える。部 材６２は作動カテーテル先端セクション１４の主空腔に位置せしめることが好ま しいが、スリップオーバー型の外側鞘部をも使用することができる。 第３Ａ図は１個のハンドル張力調整メカニズムを示し、コントロールワイヤに 接続されたボタンもしくはハンドルのそれぞれにつき複数の位置を示し、コント ロールワイヤの長手方向張力を調整することができる。ハンドル装置２２の１つ を他の装置と１つの位置で重ねて仮想線で示すと共に、それぞれステムもしくは 軸６４を隣接停止部３６の中間位置に備える。他の実施例を第３Ｂ図に示し、こ こではノブ６６および６８を単一スロットに長手方向で整列させ、或いは符号７ ０における同軸型のハンドル１０は停止部７２と中間位置７４とを有する。勿論 、図示したハンドルは多くの同様でかつ機械的に均等な形態を有するが、これら を用いてワイヤにおける張力を調整し、次いで調整張力を維持することができる 。 第５Ａ図および第５Ｂ図は第１Ａ図のハンドルを剥離システムでなく密封入口 を備えた鞘接続システムとして示す。ハンドル８０は同じ屈曲コントロール部を 備え、さらに複数位置弁もしくはストップコック８６を接続する側管８４に対す る密封入口接続部８２を有する。他の密封通路を符号８５で示し、他の実施例を 第５Ｂ図に符号８７で示す。このシステムは、符号８８で示すように周知の方法 によって可撓性先端セクション１４まで延在する１個もしくはそれ以上の開腔部 を備える。 機械的には、符号２０、２２、６６もしくは６８などで示すボタンもしくはぎ ざ付ノブは、当業者に知られるように、任意の幾つかの形態とすることができる 。これらは、固定もしくは非固定位置にて第４Ａ図〜第４Ｃ図の拡大詳細図に示 したバネ負荷型および第６Ａ図〜第６Ｄ図に示した代案のネジ付型を包含する。 第４図、第５Ａ図および第５Ｂ図に示した実施例は、第１図および第３Ａ図にお いて符号１０および第３Ｂ図にて符号７０で示したいずれかの操作ハンドルを有 する。頂部位置４０および４２における代案の通路を第４図および第５Ａ図の固 定および非固定位置に関しそれぞれ図示する。第４図にはハンドル部材の頂部包 封壁部１８が示され、頂部は停止部を示し、通路４０および４２を底部にて断面 で示す。操作ノブ２２は比較的薄いステム６４のセクションより接続され、この ステム６４は、次いで、比較的大きい直径の中空ステムセグメント６５に接続さ れる。これに続き圧縮バネ９０により包囲された中間厚さ６７のセグメントが存 在し、圧縮バネを離間バネ停止部９２および９４と整列させる。ステムセグメン ト６７は、ボタン２０に対する圧縮圧力またはバネ９０の拡張に呼応して中空セ グメント６５内で往復するよう設計される。ステム８４の最終部分は、底部包封 壁９８における下側連続溝９６において摺動する。 第６Ａ図〜第６Ｄ図は、緊張ワイヤに関するノブコントロールの他の実施例を 示し、ステム１０２に取付けられたボタンもしくは手動のぎざ付ノブ１００を備 え、これをネジ付部材１０４に取付け、部材１０４はハンドル部材の頂壁部もし くはシェル１０６を貫通すると共に圧縮取付部もしくはナット１０８により螺着 され、円形部材もしくはワッシャ１１０に固定される。引張もしくは引抜ワイヤ ２４を部材１０８に取付けて示す。第６Ｂ図および第６Ｄ図に見られるように、 ノブもしくはボタン１００の回転は連続スロット１１２（第６Ｄ図）における圧 縮取付部１０８を緩め、或いは締付けて、所要に応じボタン１００の往復調整を 可能にする。これは引抜ワイヤ２４を往復方向に調整する。 このシステムは単独で或いは内側の調整案内カテーテルの往復摺動と連携して 操作することができる。上記したように、カテーテルセクション１４は任意の所 望の耐屈曲性もしくはショア硬度を与えて作成することができ、さらに予備配置 位置まで復帰するように記憶させうることは勿論であるが、一般にカテーテル管 は引抜バネに対する張力が弛緩した際に直線位置に復帰することが望ましい。 第１Ａ図、第１Ｂ図、第２Ａ図および第２Ｂ図に示したカテーテルの実施例と 共に使用するのに適したハンドルの他の実施例を第７Ａ図および第７Ｂ図に示す 。これらの実施例は、引張ワイヤに対し摩擦保持される摺動自在な親指操作のノ ブを備えることを特徴とし、剥離または鞘型のカテーテル装置につき用いること ができる。第７Ａ図にはハンドルを一般に符号１２０で示し、１対の親指操作の 長手方向に調整自在なノブ部材１２２および１２４を備え、これらは各スロット １２６および１２８に摺動自在に装着されて各引張ワイヤ１３０および１３２に 取付けられ、これらワイヤは内側カテーテル１３４と一緒に近位の主カテーテル 管１３６中に延在する。密封された鞘通路を符号１３８で示す。 第７Ｂ図は長手方向整列型の剥離型ハンドル１４０を示し、親指操作ノブ１４ ２および１４４をスロット１４６内に長手方向で整列させて主カテーテル１５４ 内の内側カテーテル１５２を貫通する引張ワイヤ１４８および１５０を制御する 。符号１５６で示される導電性束により電気接続を行うと共に、ジャッキ型嵌込 コネクタを符号１５８で示す。 本発明の重要な特徴は、種々の用途につき特定の形状を与える特定の撓みもし くは屈曲が容易に得られるカテーテルを提供することである。他の独特な内側の チューブ状撓み案内部材を用いる本発明の操作性の高い撓みカテーテルに関する 他の実施例を第８図、第９Ａ図〜第９Ｃ図および第１０図に示す。 第８図は、部分切欠かつ部分断面によって内部を詳細に示す高度に撓みうる剥 離カテーテルの可撓性遠位先端部を示す。このカテーテルは主もしくは外側カテ ーテル管１６２を備え、これに一連の長手方向離間した切込部もしくはノッチ（ １６４で示す）を作成する。カテーテルセグメント１６２は公知のカテーテル技 術を用いて作成することができ、第１Ａおよび第１Ｂ図においてカテーテル１４ で使用したのと同じ材料を用いる。勿論、他の任意に適する材料もしくは製作 技術も用いることができる。一連の切込部もしくはノッチ１６４は長形の撓みセ グメントを形成し、このセグメントはリング電極１６６および先端電極１６８に おけるのと同様に遠位電極に近い位置から近位方向に延びる。カテーテル１６２ の屈曲は符号１７２で示した１本もしくはそれ以上の引抜ワイヤにより制御され 、これらワイヤを、符号１７０で示すように、カテーテル１６２の内壁部に固定 し、カテーテルの長さ全体にわたり延在させると共に内側チューブ１７４の空腔 に貫通させることができる。引抜ワイヤの代案のルートを符号１７３で示す。 第８図の実施例における重要な特徴によれば、カテーテル管１６２の撓みは長 手方向に操作しうる或いは往復操作しうる中空チューブ状のカテーテル撓み案内 部材または形状コントロール手段１７６によりさらに変形され且つ制御され、前 記手段１７６は符号１７８で示す１個もしくはそれ以上の長形の切込セクション を有し、或いは必要に応じこれに弱化領域を設けたり、一定の耐屈曲性のチュー ブとして用いることもできる。チューブ状部材１７６は外側カテーテル１６２の 空腔内において切込部１７８もしくは遠位先端部を所望に応じ一連の切込部もし くはノッチ１６４に対しカテーテル１６２の屈曲を制御すべく配置しうるように 摺動操作することができる。このシステムは、張力もしくは引抜ワイヤ１７２、 １７３により指示もしくは制御されるカテーテル１６２が、好ましくはさらに切 込部１７８の位置により変化するノッチ１６４の方向に屈曲するよう設計される 。鞘部材もしくは外膜１８０をさらに設けて、ノッチ１６４を覆うと共に内側カ テーテル空腔の一体性を体液から保護する。 第１２図は第８図と同様な図面であり、軸方向に調整しうる（往復）屈曲フィ ラメントまたは撓み形状ワイヤコントロール部材２２０を内側チューブ状部材１ ７６の代りに或いはできれば一緒に用いる。部材２２０は減少した耐屈曲性（す なわち減少した断面積もしくは張力）の１個もしくはそれ以上の撓みセグメント ２２２を備えることができ、これらセグメントをより剛性もしくは大きい直径の 領域もしくはセグメント２２４によりシリーズで離間させる。必要に応じ、この 部材は破線２２５で示すように、一定直径の連続ロッド部材とすることもできる 。部材２２０は符号２２６で示す内部空腔もしくはチューブに、たとえばコント ロ ール張力引抜ワイヤ１７２、１７３のような他のコントロール部材と一緒に螺着 することができる。勿論、導電体は比較的脆く、コントロールワイヤおよび撓み 形状コントロール部から別途に設けねばならない。部材２２０の延長された近位 部分２２８は近位方向の外側コントロールハンドルまで延在し、第８図のコント ロールワイヤもしくはチューブ１７６と同様に往復して、カテーテル本体１６２ に対し正確な軸方向の調整を達成することができる。 第１２図に示したように、部材２２０の連続する可撓性および剛性の特徴は屈 曲方向に関し全方向性とすることができる。この構成においては、第８図の実施 例と同様に、屈曲の方向を１個もしくはそれ以上のセグメント２２２、２２４を 弱化領域に対し切込部１６４として位置せしめると共に、部材１７２を用いて制 御し、撓み張力を発生させることができる。第１３図に示したように、半径方向 に指向した比較的薄い側壁部２６４を有する非対称的側壁部２６２（可撓性であ るが比較的剛性の高い、強化フィラメント２６８を備える側壁部２６６と比較） は優先的なカテーテル屈曲もしくは湾曲のための弱化領域を与えることができる 。 勿論、カテーテルに沿った屈曲の正確な位置は、所定の弱化カテーテル先端セ グメントまたはできれは数個のセグメントにおける１個もしくはそれ以上の屈曲 点２２２の軸方向配置により制御することができる。一定の直径のチューブ部材 １７６もしくはロッド部材２２０などの場合、カテーテルの制御された屈曲は部 材２２０の遠位先端の近くで生ずる。セグメント２２２および２２４の相対的長 さも設計上の問題であり、主として所望の特定形状に依存し、その例を第９Ａ図 〜第９Ｃ図に示す。 勿論、部材２２０はフィラメントもしくはワイヤとすることができ、符号２２ ２および２２４で示される各セグメントは単一組成における寸法多様性でなく、 金属学的もしくは組成上の配慮に基づき一層低い或いは高い可撓性のセグメント である。さらに、たとえば、多かれ少なかれ、可撓性を有するポリマーもしくは プラスチック材料なども用いることができる。相対的強度または可撓性は所望に 応じ半径方向に非対称的とすることができ、或いは１方向性もしくは２方向性と してカテーテル形状のコントロールを助けることもできる。 さらに形状コントロール装置の連携部材は全て可撓性であって、部材における 剛性もしくは可撓性の相対的差を整合させることによりコントロールを行って所 望の形状を生ぜしめうることが了解されよう。これはチューブ１７６などカテー テル管４６、１６２、部材２２０または符号５６、１７２など、緊張コントロー ル部材の設置に鑑み他の屈曲調整部材を含む。 本発明によれば、一定の剛性を有する標準的な可撓性もしくは弱い遠位カテー テルセクションを用いてもコントロールを達成することができ、１個もしくはそ れ以上の壁部固定された緊張コントロール部材が撓み形状コントロールもしくは 調整装置の遠位先端部の軸方向調整（往復）により湾曲点を含め屈曲を調整し、 或いは所望に応じ可撓性が付加された１個もしくはそれ以上の領域を整列させ、 さらに引抜きもしくは緊張ワイヤを用いて所望の形状を形成することにより所望 の湾曲点および湾曲度を発生させることもできる。連携部材の設置は所望に応じ 反復形状まで記憶反復させることができる。 上記したように、部材２２０の軸方向位置（往復移動）は近位セクション２２ ８に取付けられた数種の往復手段により達成することができ、近位セクション２ ２８自身はカテーテルの長さ全体にわたり、第３Ａ図〜第７Ｂ図に例示したよう に、操作ハンドルコントロール部まで延在することができる。先端コントロール は、カテーテル１６２、２６２に関する所望位置における所望の１個もしくはそ れ以上の可撓性セグメント２２２の軸方向配列に依存する。長形の比較的剛性で ある弱化領域を持たない符号１７６で示す内側チューブを部材２２０と共に用い て、１個もしくはそれ以上の近位可撓性セクション２２２を遮蔽することにより 、一層遠位であるセクション（チューブを越えて延びる）のみを屈曲させること もできる。いずれにせよ、適切な整列が達成された後、引抜ワイヤを操作して屈 曲が容易に行われる。 第９Ａ図〜第９Ｃ図は、内側チューブ状撓み案内部材１７６またはシャフトも しくはワイヤ部材２２０を用いたカテーテル１６２の種々の屈曲形状の例を示す 。第９Ａ図は、システムがノッチ１６４の近位で引抜かれたチューブ状部材１７ ６でどのように撓み、引抜ワイヤ１７２における張力がカテーテル１６２の遠位 先 端部において連続円弧状カーブ１９０を形成するのかを示す。第９Ｂ図は、カテ ーテル先端における数個のノッチ１６４が内側チューブ状部材１７６またはワイ ヤもしくはシャフト部材２２０の端部を越えて、その箇所におけるカテーテル屈 曲が制限されない状態を示す。これは符号１９２における屈曲および符号１９４ における他の屈曲を切込部１７８もしくは可撓性セグメント２２２の位置に基づ いて発生する。第９Ｃ図は、切込部１７８または可撓性セグメント２２２により 符号１９６においてのみ屈曲が発生する配置を示す。 第８図および第１２図により例示した実施例は、所定の特定機能を得るには遠 位カテーテル先端において実時間の形状調整を必要とする用途に向けられること が容易に判るであろう。内側カテーテルコントロール部もしくは撓み案内チュー ブ１７６または部材２２０は、外側カテーテル１６２における所望の屈曲形状を 発生させる切込部の個数、寸法および角度配置に関し任意の方法で構成すること ができる。 さらに、カテーテル壁部における好適屈曲の弱化もしくは分節セクションは特 定実施形態にて任意の長さにしうることも了解すべきである。勿論、この目的は 使用者が１個もしくはそれ以上の剥離および／または記録電極を心室もしくは弁 表面における特定箇所に達する位置に設置させうることである。従来の形状コン トロール技術を用いては連続接触するのが困難な領域に到達するには、特異な形 状が特に必要となる。カテーテルはたとえば鼓動している心臓の場合のように実 質的に絶えず運動している組織に対し電極システムを接触し続ける能力を持たね ばならないことに注目せねばならない。遠位電極１６６および１６８を例示した が、記録および／または剥離電極の任意所望の寸法、間隔および個数を用いうる ことも了解すべきである。 第１０図は、第８図および第１２図に示したカテーテルの実施例と共に使用す るためのハンドルを例示する。これは一般に符号２００で示したハンドルを備え 、主カテーテル２０２の近位端部をスロットもしくはキー２０４の長さにわたり ハンドル内で往復変位することができ、固定ネジ２０６と連携してカテーテル２ ０２の長手方向の位置を調整する。撓み引抜もしくは引張ワイヤ１７３を撓み案 内 部材１７６（またはチューブ２２６、第１２図）に螺着すると共にその近位端部 を部材２０８に固定し、この部材は螺着張力調整ネジとすることができ、張力を 先ず最初にハンドルの組立に際し調整することができる。他の手動操作の長手方 向におけるカテーテルの指操作用変位ハンドルを符号２１０で示し、これを用い てカテーテルの位置を往復調整することができ、これにより引抜ワイヤの張力を カテーテル系の遠位端部で調整して先端の屈曲を制御する。 他の指操作の往復もしくは内側撓み案内チューブの位置決め装置２１２を内側 カテーテル１７６に取付けて示し（部材２２０の近位リード２２８に取付けるこ ともできる）、これを用いて内側チューブ状カテーテル１７６（または部材２２ ０）の位置を摺動調整して１個もしくはそれ以上の切込部１７８（第８図）（ま たは可撓性セグメント２２２）を所望に応じ適切に位置決めすることにより、カ テーテル１６２における適切な撓みパターンを生ぜしめる（第８図および第１２ 図）。導電体１７５をカテーテルシリンダ２０２の往復運動とは独立するよう接 続して示し、この装置の操作に際し、ジャッキ型の嵌込部材２１４に接続して示 される導電体には張力が加わらない。 ここで、本発明を特許法に従い、新規な原理を適用し、要求される実施例を構 築し、それを用いるために当業者に必要とされる情報を与えるべく十分詳細に説 明している。 しかしながら、本発明は、特定の異なる装置によっても実施されるものであり 、その結果、本発明の範囲から逸脱することはなく、種々の変形がなされ得るこ とが可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． チューブ状血管カテーテルにおける可撓性遠位作動カテーテル領域を含む 遠位カテーテルセクションの形状を正確に制御する撓み装置において、 （ａ）外壁部と遠位端部と近位端部とを有すると共に、形状を制御しようとする 遠位作動先端領域を含む遠位カテーテルセクションと、 （ｂ）遠位セクションの遠位端部から近位方向に離間した遠位カテーテルセクシ ョンの外壁部において好適な方向に一層高い可撓性を発生する１個もしくはそれ 以上の連続的に離間した比較的弱いもしくはより可撓性の壁部領域（それぞれ弱 い壁部領域は弱い壁部セグメントの方向およびその近傍にて優先的にカテーテル を屈曲させる傾向を有する）と、 （ｃ）調整可能な張力もしくは引張力を弱い壁部領域の遠位から遠位カテーテル セクションに加えてカテーテルを弱い壁部領域の所望方向およびその近傍におい て１個もしくはそれ以上の弱い壁部領域で湾曲させるための往復操作しうる手段 を含む屈曲コントロール手段と、 からなることを特徴とする撓み装置。 ２． 複数の弱い壁部領域をさらに備え、前記屈曲コントロール手段が複数の往 復操作しうる手段を備え、前記各往復操作しうる手段が前記弱い壁部領域の異な る遠位位置にてカテーテル壁部に取付けられる請求の範囲第１項に記載の装置。 ３． 半径方向に種々異なる方向で整列した複数の比較的弱い連続した壁部領域 をさらに備える請求の範囲第１項に記載の装置。 ４． 半径方向に種々異なる方向で整列した複数の連続した弱い壁部領域をさら に備える請求の範囲第２項に記載の装置。 ５． 弱い壁部領域が切込部を備える請求の範囲第１項に記載の装置。 ６． 弱い壁部領域が切込部を備える請求の範囲第３項に記載の装置。 ７． １個もしくはそれ以上の比較的弱い壁部領域が、半径方向に配向した減少 した厚さの壁部で特徴づけられている請求の範囲第１項に記載の装置。 ８． １個もしくはそれ以上の比較的弱い壁部領域が、半径方向に配向した減少 した厚さの壁部で特徴づけられている請求の範囲第３項に記載の装置。 ９． カテーテルの遠位セクションの液密一体性を保持すべく、切込部に対し可 撓性の外側覆い鞘手段をさらに備える請求の範囲第５項に記載の装置。 １０． 屈曲コントロール手段が１本もしくはそれ以上のテンション引張ワイヤ を備える請求の範囲第１項に記載の装置。 １１． チューブ状血管カテーテルにおける遠位作動カテーテル領域を含む遠位 カテーテルセクションの形状を正確に制御する制御撓み装置において、 （ａ）外壁部と遠位端部と近位端部とを有すると共に、形状を制御しようとする 遠位作動先端領域を含む遠位カテーテルセクションと、 （ｂ）遠位端部から近位方向に離間した遠位カテーテルセクションの外壁部にお いて好適な方向に一層高い可撓性を発生する１個もしくはそれ以上の連続して離 間した比較的弱いもしくはより可撓性の壁部領域（それぞれ弱い壁部領域は弱い 壁部領域の方向および位置において好ましくカテーテルを屈曲させる傾向を有す る）と、 （ｃ）調整可能な長手方向の力を弱い壁部領域の遠位から遠位カテーテルセクシ ョンに加えてカテーテルを１個もしくはそれ以上の弱い領域の位置において所望 の方向に湾曲させるための往復操作しうる手段を含む屈曲コントロール手段と、 （ｄ）前記遠位カテーテルセクションに配置されると共に往復摺動自在であり、 前記１個もしくはそれ以上の弱い壁部領域および前記屈曲コントロール手段と共 働して遠位カテーテルセクションにより示される形状を調整する調整可能な撓み 形状コントロール手段と、 からなることを特徴とする制御撓み装置。 １２． 複数の弱い壁部領域をさらに備え、前記屈曲コントロール手段が複数の 往復操作しうる手段を備え、前記各往復操作しうる手段が前記弱い壁部領域の異 なる遠位位置においてカテーテル壁部に取付けられる請求の範囲第１１項に記載 の装置。 １３． 半径方向に種々異なる方向で整列した複数の比較的弱い連続した壁部領 域をさらに備える請求の範囲第１１項に記載の装置。 １４． 半径方向に種々異なる方向で整列した複数の連続した弱い壁部領域をさ らに備える請求の範囲第１２項に記載の装置。 １５． 比較的弱い壁部領域が切込部を備える請求の範囲第１１項に記載の装置 。 １６． 比較的弱い壁部領域が切込部を備える請求の範囲第４項に記載の装置。 １７． １個もしくはそれ以上の比較的弱い壁部領域が、半径方向に配向した減 少した厚さの壁部によって特徴づけられている請求の範囲第１１項に記載の装置 。 １８． １個もしくはそれ以上の比較的弱い壁部領域が、半径方向に配向した減 少した厚さの壁部によって特徴づけられている請求の範囲第１３項に記載の装置 。 １９． カテーテルの遠位セクションの液密一体性を保持すべく、切込部に対し 可撓性の保護用外側覆い鞘手段をさらに備える請求の範囲第１５項に記載の装置 。 ２０． 調整可能な撓み形状コントロール手段が長形の可撓性固形部材からなる 請求の範囲第１１項に記載の装置。 ２１． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、減少した剛性の１個もしくは それ以上の離間セグメントを有する長形の可撓性固形部材からなる請求の範囲第 １１項に記載の装置。 ２２． 調整可能な撓み形状コントロール手段が減少した直径の１個もしくはそ れ以上のセグメントを有するワイヤもしくはロッドである請求の範囲第２１項に 記載の装置。 ２３． 調整可能な撓み形状コントロール手段が可撓性で長形の中空部材からな る請求の範囲第１１項に記載の装置。 ２４． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、より高い可撓性の１個もしく はそれ以上の離間領域を有する長形の中空部材からなる請求の範囲第１１項に記 載の装置。 ２５． 調整可能な撓み形状コントロール手段が中空チューブ状部材からなり、 その側壁部から除去されて方向的に好ましい高い可撓性のセグメントを形成する 部分を備える請求の範囲第１１項に記載の装置。 ２６． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、長形の中空部材と組合せて操 作される長形の固形部材からなる請求の範囲第１１項に記載の装置。 ２７． １個もしくはそれ以上の記録／剥離電極手段を前記作動カテーテル領域 にさらに備える請求の範囲第１１項に記載の装置。 ２８． １個もしくはそれ以上の記録／剥離電極手段を前記作動カテーテル領域 にさらに備える請求の範囲第１項に記載の装置。 ２９． チューブ状カテーテルにおける作動遠位カテーテル領域を含む遠位カテ ーテルセクションの形状を制御する撓み装置において、 （ａ）外壁部と遠位端部と近位端部とを有すると共に、形状を制御しようとする 作動遠位領域を含む所望の可撓性を備えたカテーテルセクションと、 （ｂ）調整可能な張力もしくは引張力を外壁セグメントにおける１つもしくはそ れ以上の取付位置で遠位カテーテルセクションに加えて、力の方向に対応する取 付位置の近位における遠位カテーテルセクションを湾曲させる往復操作しうる手 段を含む屈曲コントロール手段と、 （ｃ）前記遠位カテーテルセクションに配置されると共に往復摺動自在であり、 遠位カテーテルセクションおよび前記屈曲コントロール手段と共働して遠位カテ ーテルセクションが示す形状を調整可能な撓み形状コントロール手段と、 からなることを特徴とする撓み装置。 ３０． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、高い可撓性の１個もしくはそ れ以上の離間セグメントを有する長形の可撓性固形部材からなる請求の範囲第２ ９項に記載の装置。 ３１． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、一定の可撓性を有する長形の 可撓性固形部材からなる請求の範囲第２９項に記載の装置。 ３２． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、減少した直径の１個もしくは それ以上のセグメントを有するワイヤもしくはロッドである請求の範囲第２９項 に記載の装置。 ３３． 調整可能な撓み形状コントロール手段が可撓性の長形な中空部材からな る請求の範囲第２９項に記載の装置。 ３４． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、高い可撓性の１個もしくはそ れ以上の離間領域を有する長形の中空部材からなる請求の範囲第２９項に記載の 装置。 ３５． より高い可撓性の領域が方向的に配向される請求の範囲第３２項に記載 の装置。 ３６． 調整可能な撓み形状コントロール手段が中空チューブ状部材からなり、 その側壁部から除去する部分を備えて方向的に好ましい高い可撓性の前記セグメ ントを形成する請求の範囲第２９項に記載の装置。 ３７． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、長形の中空部材の手段と組合 せて操作される長形の固形部材の手段からなる請求の範囲第２９項に記載の装置 。 ３８． 前記作動カテーテル領域に１個もしくはそれ以上の記録／剥離電極手段 をさらに備える請求の範囲第２９項に記載の装置。 ３９． 屈曲コントロール手段が少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能 なノブ手段を有するハンドル手段をさらに備えて、前記ノブ手段は各往復操作し うる手段を移動させるべく連結されることによりカテーテル先端の撓みを調整す る請求の範囲第１項に記載の装置。 ４０． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が一連の離間 した所定の固定位置に沿って作動すると共に、ノブ手段を所望の固定位置に保持 する保持バネ手段をさらに備える請求の範囲第３９項に記載の装置。 ４１． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が溝部に摺動 自在に装着される請求の範囲第３９項に記載の装置。 ４２． 屈曲コントロール手段が、 （ａ）複数の往復操作しうるコントロールワイヤ（その１本をより可撓性の高い セグメントの正に遠位に固定する）と、 （ｂ）各コントロールワイヤの往復運動を制御する手段と、 からなる請求の範囲第１項に記載の装置。 ４３． 各コントロールワイヤの往復運動を制御する手段が複数の個々に手動操 作しうる往復調整可能なノブ手段を有するハンドル手段をさらに備え、ノブ手段 のそれぞれを接続して各コントロールワイヤを往復移動させることによりカテー テル先端の撓みを加えると共に調整する請求の範囲第４２項に記載の装置。 ４４． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が一連の離間 した所定の固定位置に沿って作動すると共に、所望の固定位置にノブ手段を保持 する保持バネ手段をさらに備える請求の範囲第４２項に記載の装置。 ４５． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が溝部に摺動 自在に装着される請求の範囲第４２項に記載の装置。 ４６． 屈曲コントロール手段が少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能 なノブ手段を接続したハンドル手段をさらに備え、各往復操作しうる手段を移動 させることによりカテーテル先端の撓みを調整する請求の範囲第２９項に記載の 装置。 ４７． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が一連の離間 した所定の固定位置に沿って作動すると共に、所望の固定位置にノブ手段を保持 する保持バネ手段をさらに備える請求の範囲第４６項に記載の装置。 ４８． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が溝部に摺動 自在に装着される請求の範囲第４６項に記載の装置。 ４９． 屈曲コントロール手段が、 （ａ）複数の往復操作しうるコントロールワイヤと、 （ｂ）各コントロールワイヤの往復運動を制御する手段と、 からなる請求の範囲第２９項に記載の装置。 ５０． 各コントロールワイヤの往復運動を制御する手段が複数の個々に手動操 作しうる往復調整可能なノブ手段を有するハンドル手段をさらに備え、ノブ手段 のそれぞれを接続して各コントロールワイヤを往復移動させることによりカテー テル先端の撓みを加えると共に調整する請求の範囲第４９項に記載の装置。 ５１． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が一連の離間 した所定の固定位置に沿って作動すると共に、所望の固定位置にノブ手段を保持 する保持バネ手段をさらに備える請求の範囲第４９項に記載の装置。 ５２． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が溝部に摺動 自在に装着される請求の範囲第４９項に記載の装置。 ５３． （ａ）遠位端部と近位端部と外壁部とを有すると共に、少なくとも主内 腔部を運行する中空の長形のチューブ状遠位作動カテーテルセクションと、 （ｂ）１個もしくはそれ以上の弱化領域の遠位からカテーテルの遠位セクション へ長手方向の力を加えて、その屈曲を弱化領域の方向に増大させる張力コントロ ール手段と、 （ｃ）前記遠位カテーテルセクションに配置されて往復摺動することにより前記 １個もしくはそれ以上の弱化壁部領域と前記張力コントロール手段との間の連携 を調整して遠位カテーテルセクションが示す形状を調整する撓み形状コントロー ル手段と、 （ｅ）少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段を接続して各張 力コントロール手段を往復調整すると共に調整可能なノブ手段を接続してカテー テルの形状コントロール手段を往復調整することによりカテーテルの撓み位置お よび程度を調整するハンドル手段と、 からなることを特徴とする血管カテーテル用の正確に制御される遠位カテーテ ルセクション。 ５４． 各ノブ手段が一連の離間した所定の固定位置に沿って作動すると共に、 所望の固定位置にノブ手段を保持する手段をさらに備える請求の範囲第５３項に 記載の装置。 ５５． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、より高い可撓性の１個もしく はそれ以上の離間セグメントを有する長形中空部材をさらに備える請求の範囲第 ５３項に記載の装置。 ５６． 調整可能な撓み形状コントロール手段が、異なる直径のセグメントを有 するワイヤもしくはロッドである請求の範囲第５３項に記載の装置。 ５７． 撓み形状コントロール手段がチューブ部材であって、作動カテーテルの 外側で摺動往復する１個もしくはそれ以上の離間した弱化セグメントを有する請 求の範囲第５３項に記載の装置。 ５８． （ａ）遠位端部と近位端部と外壁部とを有すると共に、少なくとも主内 腔部および制御しようとする形状を運行する中空の長形なチューブ状遠位作動カ テーテルセクションと、 （ｂ）別々に撓ませようとする各領域の遠位における遠位カテーテルセクション の外壁部に取付けられて、カテーテルの長さ全体にわたり延在する１本もしくは それ以上のコントロールワイヤと、 （ｄ）各コントロールワイヤおよび各撓み形状コントロール部材に取付けられて 、コントロールワイヤに加えられた緊張力が１個もしくはそれ以上の形状コント ロール部材領域により調整される際にコントロールワイヤの取付点の方向へ関連 カテーテル領域の対応する撓みを生ぜしめるよう操作しうると共に、弛緩によっ て撓みを逆転させるハンドル手段と、 （ｃ）前記遠位カテーテルセクションに配置されて往復摺動することにより前記 屈曲コントロール手段と連携し、撓みの程度および位置を調整することにより遠 位カテーテルセクションが示す形状を決定する１個もしくはそれ以上の撓み形状 コントロール手段と、 からなることを特徴とする血管カテーテル用の正確に制御される遠位カテーテ ルセクション。 ５９． 遠位カテーテルセクションの形状を制御するに際し、往復操作しうる手 段を含む張力コントロール手段を用いてカテーテルの遠位セクションへ調整可能 な長手方向の力をその側壁部から所望の屈曲位置の遠位において加え、さらに前 記遠位カテーテルセクションに配置されると共に前記張力コントロール手段と連 携して往復摺動しうる軸方向に摺動調整可能な撓み形状コントロール手段を用い て遠位カテーテルセクションが示す形状を調整する遠位カテーテルセクションの 形状の制御方法。 ６０． 遠位カテーテルセクションの形状を制御するに際し、遠位端部から近位 方向に離間した遠位カテーテルセクションの外壁部において１個もしくはそれ以 上の適宜半径方向に種々異なる弱化壁部セグメントを用いると共に往復操作手段 を含む１個もしくはそれ以上の往復する張力コントロール部材を用いて、調整可 能な長手方向の力を弱化壁部セグメントの遠位点からカテーテルの遠位セクショ ンおよび往復摺動しうる前記遠位カテーテルセクションに配置された摺動調整可 能な撓み形状コントロール手段に加えて前記１個もしくはそれ以上の弱化壁部セ グメントおよび前記屈曲コントロール手段と連携させ、遠位カテーテルセクショ ンが示す形状を調整することを特徴とする遠位カテーテルセクションの形状の制 御方法。 ６１． 可撓性チューブ状血管カテーテルの遠位セクションの屈曲形状を制御す る形状コントロール装置において、 （ａ）遠位端部と近位端部と遠位作動セクションとを有する可撓性の主チューブ 状カテーテル（その展開形状を制御することが求められ、連続する主内腔部を運 行する）と、 （ｂ）主カテーテルの遠位セクションにおける遠位端部から近位方向に離間した 方向的に好ましい高い可撓性を有する１個もしくはそれ以上の屈曲領域と、 （ｃ）撓みセグメントの１個もしくはそれ以上の屈曲領域の遠位からカテーテル の遠位セクションへ長手方向の力を加えて、各屈曲領域の好適な方向に撓みセグ メントを屈曲させる１個もしくはそれ以上の張力部材を含む屈曲コントロール手 段と、 （ｄ）中空チューブおよび固形ロッドから選択され、カテーテルの主空腔部に配 置されて往復摺動しうるよう構成された内側チューブ状撓み案内部材を備えた可 撓性の撓み形状コントロール部材（この撓み形状コントロール部材には必要に応 じて１個もしくはそれ以上の高い可撓性のセクションを、形状コントロール部材 の可撓性の高いセグメントがカテーテルの屈曲領域と整列する位置においてカテ ーテルを屈曲させる領域として設ける）と、 （ｅ）撓み形状コントロール部材を往復調整するための撓み案内コントロール手 段と、 からなり、さらに、 （ｆ）撓み形状コントロール部材の摺動調整による撓み形状コントロール部材に おける１個もしくはそれ以上の弱化セクションの相対的整列を用いて主カテーテ ルの屈曲を変化させうる、 ことを特徴とする形状コントロール装置。 ６２． 屈曲コントロール手段が、 （ａ）外側カテーテルにおける撓みセグメントの直ぐ遠位に固定された１本もし くはそれ以上の往復操作をしうるコントロールワイヤと、 （ｂ）コントロールワイヤの往復運動を制御する手段とからなり、さらに、 （ｃ）撓み形状コントロール部材が、撓み形状コントロール部材に取付けられて 撓み形状コントロール部材を往復調整するための指操作コントロール手段からな る請求の範囲第６１項に記載の装置。 ６３． コントロールワイヤの往復運動を制御する手段が手動操作しうる往復調 整可能なノブ手段をコントロールワイヤに接続したハンドル手段を備えて、コン トロールワイヤの往復運動を制御することによりカテーテルの遠位セクションに 加える長手方向の力を調整する請求の範囲第６２項に記載の装置。 ６４． 少なくとも１個の手動操作しうる往復調整可能なノブ手段が一連の離間 した所定の固定位置に沿って作動すると共に、所望の固定位置にノブ手段を保持 する保持バネ手段をさらに備える請求の範囲第６２項に記載の装置。 ６５． 少なくとも１個の手動操作をしうる往復調整可能なノブ手段が溝部に摺 動自在に装着される請求の範囲第６２項に記載の装置。