JP2002508489A - 流体フィードバック圧力調節システム - Google Patents

流体フィードバック圧力調節システム

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JP2002508489A JP2000539281A JP2000539281A JP2002508489A JP 2002508489 A JP2002508489 A JP 2002508489A JP 2000539281 A JP2000539281 A JP 2000539281A JP 2000539281 A JP2000539281 A JP 2000539281A JP 2002508489 A JP2002508489 A JP 2002508489A
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    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
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Abstract

(57)【要約】 流体フィードバック圧力調節システムは、メカニカルシール内部の一つ或いは複数の流体を用いて、一つ或いは複数の他の流体を制御する。本システムは、一つの流体マニホールドと一つの可動差圧バルブとを具備し、これら両方がシールグランド30内の穿孔内部に完全に取り付けられている。このバルブは、幾つかの流体分配網に接続されており、このバルブが、バリヤー或いはプロセス流体のような一つの調節された流体と、(1)流体の内の一つの流体圧を増加させるために、一つの高圧流体供給源との間の流体連通を達成する、或いは(2)流体分配網から流体を除去し、付随的にメカニカルシール内の流体圧を減じるために、一つの排出口との間の流体連通を達成する、これらの内の何れかが達成できるようになされている。メカニカルシールで利用される全ての流体は、圧力的に最適なシール作動条件を実現するために、相互に圧力システムによって調節されている。特に、一定の漏出特性を実現するために、流体は、それが使用されている間は調節され得る。流体フィードバック圧力調節システムは多数のサブシステムから形成されてもよいが、それらのシステムは、グランド30内部に実質的に、完全に、且つ唯一、取り付けられる一つの一体型システムへと合成される。

Description

【発明の詳細な説明】
発明の背景
【0001】 本発明は、ハウジングと回転軸との間に流体シーリングを提供するメカニカル
シールに関する。さらに詳細には、本発明は、メカニカルシールの一つ以上の流
体を調節するのに用いられる調節システムに関する。
【0002】 従来のメカニカルシールは、回転軸と固定ハウジングとの間に気密及び流体密
シールを提供するために、様々な機械的装置に使用されている。通常、このシー
ルは、上記固定ハウジング内でそのハウジングから突出する上記回転軸の周囲に
設けられる。このシールは、通常は軸の出口箇所でハウジングにボルト止めされ
ており、よって加圧プロセス流体がハウジングから流出するのを防ぐ。従来のメ
カニカルシールは面型メカニカルシールを含むが、このシール面型メカニカルシ
ールには回転軸の周囲に同心状に配置されると共に、軸方向に離間された一対の
環状シーリングリングが含まれる。各シーリングリングは、互いに物理的に接触
するように付勢された複数のシール面を備えている。一般的には、一つのシール
リングが一定位置で固定される一方、他方のリングが軸と接触して軸と共に回転
する。メカニカルシールは、シーリングリングのシール面を互いに物理的に接触
するように付勢することによって、加圧プロセス流体が外部環境に漏れ出すのを
防いでいる。シール面同士の物理的接触の結果、シール面の摩耗が起こり、シー
ルはしばしば好ましくない耐摩耗性及び漏れを示す。このことは、乾燥した状態
で動作したり、修理のために開けた液体型シールにとりわけ関わる問題である。
【0003】 こうした従来のメカニカル面シールの耐摩耗性が低いために、特にシーリング
リングなどのシール構成部品を頻繁に監視及び取り替える必要がある。破損した
シールの取り替え及び修理は、このメカニカルシール構成部品の部分が分節化つ
まり分割されている設計であれば容易になる。分割または部分的に分割されたシ
ール構成部品の取り付けは、機械装置を完全に分解しなくとも、また環状シール
を回転軸の一端の上を通過させなくても可能である。しかしながら、分割シール
設計であっても、シール構成部品の取り替えにはかなりの時間を要するので、シ
ールが関係した機械装置の停止時間がしばしば長くなってしまう。
【0004】 上述した問題を克服するために、シールリング面の間に流体を配置してその摩
擦摩耗を減少させる非接触メカニカルシールを用いることが従来から試みられて
きた。従来のメカニカル非接触シール面シールは、一般的には回転シールリング
のシール面に形成された螺旋状の溝を用いて、シール面同士を分離する流体力学
的持上げ力を発生させる。その結果できた隙間に流体が溜まり、シール面の摩耗
が防止される。これらのタイプのシールは、一方向的に作用するよう設計されて
いるので、応用範囲は限られている。シールが反対方向へ駆動されると、シール
リングは一般的に分離せずに、互いの方向に引っ張られて吸着して、摩耗を増加
させて最終的にはシールを破壊してしまう。その他の従来の設計には、双方向性
溝と呼ばれる二つの方向に作用可能な特別に設計された溝を用いるものもある。
しかしながら、これらの溝は、高精度で複雑な加工を必要とするので製造コスト
が高く、更にはシール面を適切に分離するには十分な流体力学的持上げ力を発生
させられない。
【0005】 メカニカル非接触シール設計においてさえ、特に起動時や回転軸が比較的低速
で回転している時にはシール面に幾分かの摩耗は発生する。これは、シール中で
使用される様々な流体の圧力調節が不十分であることにも部分的に起因する。例
えば、バリヤー流体圧及びプロセス流体圧は、プロセス流体が漏れ出すほどシー
ル面同士が引き離されないようにこれら圧力を互いを基準に維持しておく必要が
ある。更に、上記二つの流体圧は、シール面の表面を保護するため、シール面が
バリヤー流体と殆ど或いは全く実際には物理的に接触してしまわないようにこれ
ら圧力を互いを基準に維持しておく必要がある。シール構成部品に損耗を生じさ
せるこうした摩耗により、シール構成部品を取り替える必要性がいずれは生じる
【0006】 上述した或いはその他の従来のシールは最適なものではないことが明らかなの
で、本発明の一つの目的は、特に始動時や低速動作時に様々な流体の圧力が変化
する際に、シールの性能や完全性を損なうことなくシール面からの漏れを防ぐか
最小にする一方、摩耗を減少するためにシール内の様々な流体の圧力を調節する
圧力調節システムを提供することである。
【0007】 本発明の別の目的は、コンパクトであって、且つメカニカルシールに対して取
り付けが容易な圧力調節システムを提供することである。
【0008】 本発明の更に別の目的は、広い実用範囲を得るために、広範囲の動作条件下に
おいて動作可能となるように、十分な動的範囲を備えた圧力調節システムを備え
た分割メカニカルシールを提供することである。
【0009】 本発明の更に別の目的は、使用時に適切な面シール分離を実現するのに十分な
流体力学的持上げを確保するメカニカルシールを提供することである。
【0010】 本発明の更に他の目的は、動作中の面シールからの漏れ率を調節する流体調節
システムを提供することである。
【0011】 その他の一般的及び具体的な本発明の目的は、以下の図面及び記載から一部は
明白になり、一部は明らかになるであろう。 発明の概要
【0012】 バリヤー或いはプロセス流体圧のような、シールの選択された流体圧を、差圧
バルブ及び流体供給源或いは排出口を使用することで、別の流体圧を基準にして
選択された圧力に維持する本発明の流体フィードバック圧力調節システムによっ
て、これら及び他の目的が達成される。このフィードバックシステムは、システ
ム流体圧の一つを調節して、システム内のいかなる不均衡に対しても補正を行う
。従って、本システムは、使用中、シールを流体的且つ力学的に監視して、間隙
の幅、従ってシール漏出を調節する。
【0013】 本発明の流体フィードバック圧力調節システムは、システムの部分間に流体を
選択的に連通させるために、押さえ内部に形成される一連の通路及び穿孔を具備
し、また所望の場合はシールを具備する。この調節システムは、複数のサブシス
テムを具備することができ、各サブシステムが選択された機能を果たすように構
成されている。例えば、一つのサブシステムは、手動で調整できる一定量の流体
で、出力流体圧等の選択された流体圧を、プロセス流体圧より上に(或いは以下
に)設定する事ができる。この圧力は、システムに対する調節された入力圧とな
る。別のサブシステムでは、シール面での間隙の幅が小さすぎる場合は、この調
節された入力圧を利用して、システムから圧力を除去したり、又この間隙の幅が
大きすぎる場合には、この入力圧を利用して、システムに圧力を追加することで
この間隙を縮小することができ、そのためにシール面での漏出を抑制することが
できる。
【0014】 一つの実施例によれば、本発明の流体フィードバック圧力調節システムは、多
様な位置に配置され得る一つの可動バルブと複数の流体穿孔とを具備する。この
システムには又、押さえ内部に形成したチャンバ内部に取り付けられる円筒状の
流体マニホールドが具備され得る。可動バルブはこのマニホールド内部に摺動可
能に収容されている。このマニホールドは、間隙を調整或いは調節するために流
体圧をシステムに追加したり、或いはこのシステムから除去したりするといった
選択された機能を果たすように、選択された流体をチャンバの部分に移送するた
めの多数の穿孔を含むことができる。任意に付加できる構成では、システムは、
バリヤー流体圧が増加すると、閉鎖流体のような流体をシステムから排出でき、
またバリヤー流体圧の減少が感知されると、閉鎖流体をシステムに導入できる。
【0015】 別の態様によれば、この流体フィードバック圧力調節システムは、メカニカル
シールの押さえ内部に、単独で且つほぼ完全に取り付けることができるような寸
法になっている。従って、このコンパクトな寸法のシステムでは、システムの種
々の流体をシールに接続する込み入った外部流体導管の使用が避けられる。
【0016】 このコンパクトな押さえが取り付けられた集成体の一つの重要な利点は、これ
によって高価な流体継手構成部品が不要になり、従って全部品点数が減少し、そ
のためにシステムの全コストが下がることである。本発明の別の利点は、これに
よって、本システムは、押さえ内部に取り付けるように寸法及び大きさが決めら
れている圧力調節システムを用いることで、間隙の幅、従って漏出を流体的に且
つ動的に調節できることである。本システムは、ある流体圧に反応する摺動可能
なバルブを用いてシステム圧を流体的に監視することで、これらの利点を達成す
る。
【0017】 発明の詳細な説明 本発明の圧力流体フィードバックシステムと共に使用するのに適したメカニカ
ルシール10が、図1Aに示されている。メカニカルシール10は、軸12の周
りに配置されているのが好ましく、ポンプなどのようなハウジング11の外壁に
固定されている。軸12は軸線13に沿って延伸し、ハウジング11内に少なく
とも部分的には設置されている。シール10は、ハウジング11と軸12との間
に流体シーリングを確保するように構成されており、よってプロセス媒体がハウ
ジング11から漏れ出すのを防止している。流体シーリングは、固定シールリン
グ14及び回転シールリング16によって達成されており、これらシールリング
は、それぞれ半径方向に延伸するアーチ形シール表面20及び18と、図1B及
び1Cに示されているように一対の分節シールリング表面22及び24とを具備
している。後に詳しく述べるように、シールリング14のシール表面18は、シ
ールリング16のシール表面20とシーリング関係となるように付勢されている
。更に、各シールリングの分節シールリング表面22及び24は、互いにシーリ
ング関係となるように付勢されている。よって、これらの個別のシール表面は、
広い実用範囲、且つ広い範囲の動作条件下において動作可能な流体シールを提供
する。
【0018】 ここで使用される「軸方向の」及び「軸方向に」という用語は、軸線13に概
ね平行な方向を示すものである。ここで使用される「半径方向の」及び「半径方
向に」という用語は、軸線13に概ね垂直な方向を示すものである。
【0019】 図1Aを参照すると、メカニカルシール10は、二重シール、カートリッジシ
ール、タンデムシール、接触面シールを含めて、適したものであれば如何なるメ
カニカルシールであってもよく、更に一体又は分割シール設計の何れかでよく、
バリヤー流体が第一シールリング14及び第二シールリング16のそれぞれシー
ル表面18と20との間に導入される、分割メカニカル非接触型面シールが好ま
しい。非接触型面シールにおいては、バリヤー流体が、シール表面18の半径方
向の大部分とシール表面20の半径方向の大部分との接触を最小にし、抑制し、
或いは防止するので、シール表面18および20の摩擦係合及びその結果生ずる
摩耗を減少させる。よって、非接触型面シールには、シール面同士が常時完全に
分離するもの、軸の回転中などの一定の条件下ではシール面同士が完全に分離す
るもの、更に、シール面同士が時折または部分的に分離するものなどのシール設
計が含まれる。対照的に、接触型面シールには、シール面同士の部分的にまたは
完全な接触が維持されるシール設計が含まれる。いずれのタイプのシールにおい
ても、バリヤー流体は、シール面から熱を移動させてシール面に対する熱応力の
影響を低下させる伝熱媒体として作用する。
【0020】 本シールと共に使用されるバリヤー流体は、気体、液体、または両者の組み合
わせでもよい。一般的には、摩擦接触状態が維持されるシール表面の面積は、バ
リヤー液体の使用例の場合の方が、バリヤー気体の使用例の場合よりも大きい。
よって、バリヤー気体を使用すると、バリヤー液体を使用する場合に比べて、摩
擦接触する面積が少ないためにシール表面上の摩擦摩耗が少なくなりえる。しか
し、気体バリヤー流体は、バリヤー気体を通過するプロセス流体の極小量の漏れ
の可能性があるために、あらゆる使用目的に適している訳ではない。シールにバ
リヤー液体を用いると、気体に比べて液体が一般的に持つ優れた伝熱特性によっ
て、熱応力の影響を効果的に減少できることがある。本発明の分野の当業者であ
れば、別の流体媒体でなく或る流体媒体を選択するのは、シールの使用目的の種
類に左右されることは理解できるであろう。例えば、プロセス液体の極小量の漏
れが許容されるような使用例では、バリヤー気体がシール面における摩耗を減少
させると共にシールの寿命を増加させるので、好まれるかもしれない。プロセス
液体が可燃性であったり環境面で危険であれば、液体シールが好まれることがあ
る。
【0021】 図1A乃至1Fを参照すると、図示した分割メカニカルシール10には、固定
シールリング14及び回転シールリング16に加えて、シールグランド(原語:
gland)集成体30及び回転シールリングホルダ集成体100が含まれる。
シールグランド集成体30には、一対の同一のグランド区分または半部分34a
及び34bが含まれるが、その一方を図1Dに示した。グランド区分34aは、
軸方向の最も外側端部(図1Dの底部)から始まる、軸方向に延伸する第一表面
36及び第一表面36から軸方向に段差をなし一体形成され軸方向に延伸する第
二表面38を含む内側表面を具備している。第一表面36及び第二表面38は、
組み合わせて第一環状連結壁40を形成する。軸方向に延伸する第三表面42が
、第二表面38から半径方向に段差状に形成されて、第二表面と組み合わせて第
二環状連結壁44を形成する。第三表面42は、エラストマー受入チャンネル4
6及び48によって、軸方向に三つの区画42a、42b及び42cに区分され
ている。軸方向に延伸する第四表面50が、第三環状連結壁52によって第三表
面42から半径方向に段差状に形成されている。傾斜第五表面54は、第四表面
50から半径方向に内側に向けて且つ軸方向に外側に向けて延伸している。
【0022】 シールグランド集成体30は、この集成体30の底部58に沿って形成された
ハウジングガスケット溝56を具備する。この溝56は、平坦で環状のエラスト
マーガスケット60を収容する。エラストマーガスケット60は、軸方向の寸法
が溝56の深さよりも大きく、よってメカニカルシール10とハウジング11と
の間に気密且つ流体密のシールを形成することが好ましい。好適な一実施例によ
れば、ハウジングガスケット60は、グランド区分34a及び34bのそれぞれ
の中に取り付けられるように二つのアーチ型区分にあらかじめ切断してある。ハ
ウジングガスケットの区分は、溝56内に取り付けられ、接着剤で固定されるの
が好ましい。この構成によって、カニカルシール10とハウジング11を組み付
けた際にこの二者間の嵌め合い部分からのプロセス媒体が漏れ防止に役立つ。
【0023】 図1A、1E、1G、及び1Hに示されているように、ホルダ集成体100が
、グランド集成体30によって形成され且つそこから半径方向に離間されたチャ
ンバ102の中に配置されている(図1D)。しかしながら、ホルダ集成体10
0は、必ずしもグランド集成体30の中に配置される必要はないことに注意され
たい。ホルダ集成体100は、一対の同一のアーチ型ホルダ区分104a及び1
04bを具備しており、それら区分の一方が図1Gに示されている。図1G及び
1Hに示したように、各ホルダ区分は、外側表面106及び内側表面108を含
んでいる。ホルダ区分の内側表面108は、軸方向に延伸した第二面112で終
端となる半径方向に内側に傾斜した第一面110を具備している。一対の連続的
に半径方向へ内側に段差状に形成された表面が、第三面114及び第四面115
をそれぞれ形成している。第二面112と第三面114との間には、半径方向に
内側に延伸する第一壁118が一体に形成される一方、第三面114と第四面1
15との間には、半径方向に内側に延伸する第二壁120が一体に形成されてい
る。別の一対の連続的に半径方向へ内側に段差状に形成された表面が、第五面1
16及び第六面119をそれぞれ形成している。第四面115と第五面116と
の間には、半径方向に内側に延伸する第三壁121が一体に形成される一方、第
五面116と第六面119との間には、半径方向に内側に延伸する第四壁117
が一体に形成されている。第六面119の直径は、ホルダ集成体100が取り付
けられた軸12の直径と同一か、僅かに大きいのが好ましい。
【0024】 ホルダ区分の外側表面106は、軸方向に延伸する第一の外側表面122と、
半径方向に内側に傾斜した第二表面124を具備している。好適な一実施例では
、ホルダ区分の第一表面124の外径は、グランド区分の第四表面50の外径よ
りも小さい。この隙間によって、ホルダ集成体100はグランド集成体30内部
に回転運動を阻害されることなく収容可能となる。第二外側表面124の外径は
、グランド区分の第五表面54の内径よりも小さいことが好ましい。
【0025】 ホルダ区分104aの第六面119には、分割軸ガスケット128(図1A)
を取り付け用の環状チャンネル126が形成してある。チャンネル126に取り
付ける際には、ガスケット128は軸12と封止結合されて、ホルダと軸との境
界面に流体密シールを形成する。図示した半径方向に延伸する第二壁120には
、位置合わせピン132(図1A)の一端を収容するための円筒状の位置合わせ
穿孔130が形成されている。位置合わせピン132の他端は、回転シールリン
グ16に形成された対応する穿孔134に収容されている(図1I)。後に詳し
く述べるように、この突起132は、回転シールリング16を付勢して回転運動
させる機械的回転手段として作用する。
【0026】 図示したホルダ区分104a及び104bは、図1F及び1Gに示した構成の
ホルダガスケット溝140を、各分割ホルダシール面136及び138上に具備
している。ホルダガスケット142は、溝140の形状と相補的で、溝140内
に収容される。ホルダガスケット142は溝140内に収容されると、図1Eに
もっとも明確に示したようにホルダシール面136及び138を越えて延伸して
いる。ガスケット142の露出した部分は、対向するホルダ区分シール面に形成
された相補的な溝に収容される。この構成は流体密シールを達成する。このガス
ケットは、エラストマーゴムなどの適切な変形可能な材料で形成することができ
る。
【0027】 図1B及び1Iを参照すると、回転シールリング集成体16には、一対のアー
チ型回転シールリング区分150a及び150bが含まれ、これら区分の一方が
図1Bに示されている。回転シールリング区分は、十分に平滑なアーチ形内側表
面152を具備する。回転シールリング区分の内側表面152の内径は、軸12
の外径よりも大きいため、この軸の周りにに取り付けることができる。
【0028】 回転シール区分の外側表面154は、一連の軸方向に延伸する外側表面を具備
しており、これら外側表面はそれぞれが互いから半径方向へ内側に段差状に形成
されている。軸方向に延伸する第二外側表面158は、軸方向に延伸する第一外
側表面156から半径方向に内側に段差状に形成されている。第一外側表面15
6及び第二外側表面158は組み合わされて、これら第一及び第二外側表面の間
に半径方向に延伸する第一環状連結壁160を形成する。軸方向に延伸する第三
外側表面162は、第二及び第三外側表面の間に半径方向に延伸する第二環状連
結壁164によって、第二外側表面158から半径方向に内側に段差状に形成さ
れている。軸方向に延伸する第四外側表面166は、第三外側表面162から半
径方向へ内側に段差状に形成されている。第三外側表面162及び第四外側表面
166は組み合わされて、これら第三及び第四外側表面の間に半径方向に延伸す
る第三環状連結壁168を形成する。第四環状連結壁169は、第四外側表面1
66から内側表面152まで半径方向に延伸する。
【0029】 回転シール区分の段差状外側表面154は、ホルダ区分104a及び104b
の段差状内側表面108に対して相補的であって、回転シール区分がホルダ区分
の内部に取り付け可能となっている。回転シール区分の第四外側表面166の直
径は、ホルダ区分の第五面116の直径より小さい。同様に、回転シール区分の
第二外側表面158及び第三外側表面162の直径は、それぞれホルダ区分の第
三面114及び第四面115の直径より小さい。
【0030】 分割Oリング170及び172のようなIラストマー部材を回転シールリング
16の周囲に同心円状に装着できる。好適な一実施例では、図1A、1H及び1
Iに示すように、Oリング170は、ホルダ区分の第二面112に沿って収容さ
れると共に、回転シール区分の第二外側表面158及び第一環状連結壁160に
当接する。Oリング172は、ホルダ区分の第四面115及び第三壁121に沿
って収容されると共に、回転シール区分の第四外側表面166及び第三環状連結
壁168に当接する。Oリング170及び172は十分な弾性を有しているので
、回転分節シールリング表面24のそれぞれを対応するシールリング区分と封止
接触させ、よって流体密及び気密シールを形成する。Oリング170及び172
はプロセス流体と共同して、回転区分の軸方向のシール面24を弾性的に付勢す
る半径方向に内側の力を加え、よってシール面を介した漏れを最小とするかまた
は防止する。
【0031】 シール面の心狂いを禁止するため、Oリング172は、回転シールリング区分
150a及び150bの外側表面154に沿って収容され、回転シールリング1
6がその周りを回転ホルダ集成体100に対して旋回可能な弾性旋回部材として
作用する。Oリング172によって許容される旋回動作により、回転シールリン
グのシール表面18と固定シールリングのシール表面20との間の位置合わせ及
び封止関係が維持される。更に、Oリング172は、回転シールリング16の表
面154を、ホルダ集成体100の内側表面108から離間させる。
【0032】 図1Aを参照すると、Oリング172の旋回動作は、非接触及び接触面シール
モードの両方の作動全般において、シールリング18及び20の弾性旋回を可能 にする一方、対向するシール面の間の一貫した接触を確保するか、これら面間の
所定隙間寸法を確保する。
【0033】 図示した回転シールリング区分のシール面18及び20のそれぞれには、図1
Bにもっとも明確に示したように、連続的なアーチ形半径方向溝180が形成さ
れている。好適な一実施例では、半径方向溝180は、回転シールリング16の
内側表面152と第一外側表面156との間に半径方向に配置されている。よっ
て溝180は、回転シールのシール表面20を二つの同心円状シール表面つまり
ランド部20a及び20bに分割する。こうして、二重シールが、固定シールリ
ング14と回転シールリング16との間に形成される。
【0034】 図1A、1E、1J、及び2を参照すると、半径方向溝180は、固定子シー
ルリング14のシール表面18に連通している。指定した調整圧(通常はプロセ
ス圧よりも高い)にあるバリヤー流体が、後に詳しく述べるように、固定子シー
ルリング14内に形成されたバリヤー流体導管228を包含するバリヤー流体付
勢システムを介して半径方向溝180に導入される。バリヤー流体は、図1J及
び2にFAの符号で示した矢印で示されているように、シール表面18及び20
に対する分離力を与えるように作用する。主に又は一般的には、この分離力は、
シール表面18の半径方向部分とシール表面20a及び20bの半径方向部分と
の間の接触を最小化、禁止、または妨げるように作用する静水学的力であり、よ
って、シール表面18、20a及び20bの摩擦係合とその結果として起こる摩
耗を軽減する。この分離力の大きさは、バリヤー流体圧を始め、半径方向の幅な
どの半径方向溝の寸法、シール面の構成などの多くの要因に左右される。バリヤ
ー流体の選択は、分離力の大きさ及びシール面分離の度合いを選択する際の要因
ともなる。バリヤー流体圧と閉鎖流体圧との関係は、型開力の度合い及びシール
面分離を選択するために調整される。バリヤー流体が気体であるような使用例で
は、シール表面の接触がより少ない方が望ましく、よってシール表面分離がより
大きい度合いである方が好ましい。バリヤー液体を用いた使用例では、気体に比
べて液体の伝熱特性が大きいため、必要とされるシール表面分離の度合いはより
小さい。本発明のシールの大きな利点は、シール表面18と20との間の隙間及
びシール表面接触の度合いを調節すれば、このシールが気体バリヤーを使っても
液体バリヤーを使っても機能することである。
【0035】 図1J及び2に示されているように、半径方向溝180内のバリヤー流体は、
回転シールリング16に対して半径方向に外側の力FRo及び半径方向に外側の
力FRiを作用させる。外側壁184の表面積は、溝180の内側壁186の表
面積よりも大きいので、こうした力は回転シールリング16に対する半径方向に
外側の力FROとなる。溝180の寸法決定においては、溝内で流体バリヤーに
よって生成される半径方向に外側の力FROが、Oリング170及びOリング1
72からの及び少なくともシールリングの外側壁156に作用するプロセス媒体
からの回転シールリング16対する半径方向に内側の力FRIを一般的には超え
ないようにする。よって、バリヤー流体による半径方向に内側の力FROは、回
転シールリング16の回転シールリング区分150a及び150bを分離したり
、「こじ開けたり」する事がない。
【0036】 図示したメカニカルシール10の大きな利点は、このシールによりシールリン
グ14、16のシール面18、20に冷却液やバリヤー流体を導入可能になるこ
とである。半径方向溝180と軸方向の穿孔228を組み合わせることにより、
シールリング区分の軸方向シール表面を介した漏れを助長することなく、非接触
及び接触面シールモードの双方でこのメカニカルシールを有利に使用できること
である。
【0037】 図1A、1B、1H、2及び3を参照すると、複数の軸方向の穿孔183が回
転シールリング区分を介して半径方向溝180から第二環状連結壁164まで延
伸している。これら穿孔は、シールリング14の円周にそって均等に離間されて
いるのが好ましい。当業者であれば、如何なる数の離間も或いは如何なる離間方
法も採用できることが理解できるであろう。バリヤー流体は、穿孔183を介し
て回転シールリング区分の外側表面154に導入できる。図3に最も明確に示し
たように、Oリング170及びOリング172、回転シールリング区分の外側表
面154、及びホルダ区分の内側表面108は、組み合わせて流体密及び気密環
状チャンバ185を形成する。穿孔228、溝180及び軸方向穿孔183を介
してチャンバ185に導入されたバリヤー流体は、回転シールリング区分の外側
表面154に対して半径方向に内側の力Frrを作用させる。半径方向に内側の
流体の力Frrは、Oリング170及びOリング172及びプロセス媒体による
半径方向に内側の力と組み合わさって、回転区分シーリング表面24のそれぞれ
を他の区分と封止接触状態に置き、よって流体密及び気密シールを維持する。
【0038】 半径方向に内側の力Frrは、チャンバ185内のバリヤー流体圧を制御及び
/又は調節することで、変化させたり調整可能である。こうして、回転シールリ
ング区分に作用する半径方向に内側の力を調節して、シール内の動作条件の変化
を補正できる。例えば、以下に詳しく述べるように、負圧条件では回転シールリ
ング区分の外側表面154にある流体圧は、回転シールリング区分の内側表面1
52にある流体圧より低く降下するが、こうした負圧条件は回転シールリング区
分の分離を引き起こす。「負圧条件」という用語は、ここではシールリング及び
ホルダ集成体の外側表面(例えば、プロセス流体に曝された表面)における流体
圧が、シールリング及びホルダ集成体の内側表面における流体圧未満になる状態
を指す。こうした条件では、半径方向に内側の力Frrは増加して、シールリン
グ区分の分離を禁止し、よってシールリング区分表面24間のシールを維持する
【0039】 半径方向に内側の力に加えて、チャンバ185内の流体バリヤーは、回転シー
ル区分に対して軸方向の流体力Fraも作用させる。軸方向の流体力Fra、F
ra1及びFra2の成分はOリング172のシール面を互いの方向に付勢する
のみならず、これらリングを収容位置に維持する助けとなる。軸方向の流体力成
分Fra1は、Oリング170を、回転シールリング区分の外側表面154及び
ホルダ区分の内側表面108と封止係合するよう付勢する。同様に、軸方向の流
体力成分Fra2は、Oリング172を、回転シールリング区分の外側表面15
4及びホルダ区分の内側表面108と封止係合するよう付勢する。
【0040】 図示したシールの負圧制御作用の大きな利点は、この作用により単一のメカニ
カルシールが複数の環境で動作可能となることである。よって、エンドユーザが
様々な特定の動作条件で使用するために複数の異なるシールタイプを保管してお
く必要はない。本発明の分割メカニカルシールという、複数の動作条件下で流体
シールを提供できるように調節できる単一のシールタイプを購入し保管しておけ
ばよいから、エンドユーザに対するコスト全体が低くなる。
【0041】 図1C及び1Iに示したように、固定シールリング14は、互いに同一で一対
のアーチ形シールリング区分200a、200bを含み、その一方が図示されて
いる。固定シールリングのアーチ形区分200a、200bは第一軸線13及び
外側表面204に平行に延伸する十分に平滑なアーチ形内側表面204を具備し
ている。固定シールリング区分の外側表面204は、シール表面18及びそこか
ら軸方向に延伸する第一表面206を含む。更に、外側表面204は、第一外側
表面206から半径方向に内側に段差状に形成された更に軸方向に延伸する第二
外側表面208も含む。第一外側表面206及び第二外側表面208は共同して
、第一及び第二外側表面の間に半径方向に延伸する第一環状連結壁210を形成
する。軸方向に延伸する第三外側表面212が、第二及び第三外側表面間に半径
方向に延伸する第二環状連結壁214によって、第二外側表面208から段差状
に形成されている。固定シールリング14は、シール表面18に対向した十分に
平滑なアーチ形底面216を具備している。固定シールリングの区分200a、
200bは、底面216に沿って形成された凹部220を具備している。機械的
バネクリップ174はグランド集成体30の底面55に機械的に連結され、凹部
220に収容されている(図1E及び1F)。この構成によって、固定シールリ
ング区分14が軸12及び回転シールリング16と共に回転するのを負防ぐため
の機械インピーダンスが提供されるのみならず、固定シールリング14を位置合
わせし且つチャンバ185内に収容する助けとなる。
【0042】 固定区分の内側表面202の内径は、軸12の径よりも大きく、回転シールリ
ング16の内側表面152の径よりも大きいので、軸12及び回転シールリング
16の固定シールリング14に対する動作を許容する。分割Oリング222、2
24及び226などのような複数のエラストマー部材が、固定シールリング区分
14の区分シーリング面22を他方の固定シールリング区分と封止接触させるの
に十分な半径方向に内側の付勢力を提供する。更には、Oリング222、224
及び226は、グランド集成体30と固定シールリング14との間に流体密及び
気密シールを形成する。Oリング222、224は、グランド集成体30の第三
表面42に形成されたチャンネル48、46内に収容される。Oリング226は
、グランド集成体30の第二表面38及び第一環状連結壁40に当接して収容さ
れている。固定シールリングは、アルミナまたは炭化珪素などのセラミック材料
で形成されるのが好ましい。
【0043】 図1A、1C、及び1Eを参照すると、複数のバリヤー流体穿孔228が固定
シールリング区分200a、200bに形成されている。穿孔228には、固定
シールリング区分の第二外側表面208から半径方向に内側に延伸する区画23
0と、半径方向区画230と連通すると共に区画230からシールリング区分の
シール表面18まで延伸する軸方向区画232とが含まれる。バリヤー流体溜か
らのバリヤー流体は、後に詳しく説明するように、シールリングのシール表面1
8及び20と、穿孔228を介してシール表面20に形成された半径方向溝18
0とに導入される。
【0044】 当業者であれば、バリヤー流体穿孔の数はここに図示された数と形状に限定さ
れないことは理解できるであろう。例えば、単一のバリヤー流体穿孔を設けるこ
とも可能である。或いは、シールリング14及び16に形成された穿孔以外の手
段でバリヤー流体をシール表面18及び20に供給することもできる。例えば、
バリヤー流体は、螺旋状のポンプ溝などを介してシールリング区分の内径及び/
又は外径からシール表面に導入できる。こうすれば、バリヤー流体は、別個の流
体供給となる必要は必ずしもなく、プロセス媒体そのものであってもよい。
【0045】 同様に、バリヤー流体穿孔の位置及び配列も本明細書に特に開示されたものに
限定されず、その他の位置及び配列を用いて同じ効果を得ることができる。例え
ば、バリヤー流体穿孔は、固定シールリング14にも回転シールリング16にも
形成可能であり、又シール表面からシールリングの何れの外側表面に達していて
もよい。更に、バリヤー流体穿孔は、シール表面18及び20からシールリング
の何れの外側表面に直線的に達していてもよい。
【0046】 図1A、1C、及び1Eに最も明確に示したように、バリヤー流体穿孔228
の各半径方向区画230は、固定シールリングの第二外側表面208で開口して
、穿孔228とそれらに類似した、グランド集成体30に形成された軸方向のバ
リヤー流体穿孔との流体連通をはかる。
【0047】 グランド集成体30に形成された穿孔233は、このグランド集成体の外側表
面236の一端及び、グランド集成体30の第三表面42の区画42bの他端で
開口する。Oリング222及び224は、区画42bの両側の溝48及び46に
位置して、固定シールリングのアーチ形区分220a、200bとグランド集成
体30との間に流体密及び気密シールを提供する。こうして、流体密及び気密の
環状チャンバが、Oリング222及び224、グランド集成体30の区画42b
、及び固定シールリング14の第二外側表面208との間に形成されて、バリヤ
ー流体を軸方向穿孔228に導くと共に、このチャンネル内にバリヤー流体を保
持する。バリヤー流体溜(図示しない)からのバリヤー流体は、グランド穿孔2
33及び環状チャンバを介して各固定シールリング区分の穿孔228に供給され
る。
【0048】 図1Aを参照すると、機械的バネクリップ174はOリング172と共同して
、固定シールリング14及び回転シールリング16を弾性的に保持する軸方向の
力を提供するよう作用する。この弾性的に保持する軸方向の力によって、固定及
び回転シール表面18及び20が互いに向けて付勢されるようにこれらシールリ
ングは付勢される。図1A及び図3に示したように、シールリング14及び16
は、グランド集成体30及びホルダ集成体100の硬質の壁及び面に対して離間
した浮遊関係で浮遊的且つ非硬質的に支持されている。この浮遊的且つ非硬質的
支持及び離間した浮遊関係は、回転シール区分150a、150bと固定シール
リングの区分200a、200bとにその相互に対する小さな半径方向及び軸方
向浮遊移動を許容する一方、回転シール面20が追従して固定シール表面18と
封止関係に置かれることも許容する。よって、回転及び固定シール区分150a
、150b及び200a、200bは、この浮遊動作の結果として自己位置合わ
せ機能を有する。
【0049】 クリップバネ174がもたらす機械的付勢に加えて、付加的な閉鎖流体付勢シ
ステムが、本発明のシール10に実現可能である。図1A及び図3を参照すると
、一実施例によれば、この閉鎖流体付勢システムは、グランド集成体30を半径
方向に貫通して形成された半径方向に延伸する閉鎖流体穿孔240を含む。穿孔
240は、固定シールリングの区分200a、200bの外側表面204に導入
される閉鎖流体を導入して、固定及び回転シールリング14及び16に閉鎖力を
作用させる。半径方向に延伸する穿孔240は、バリヤー流体穿孔233に隣接
し且つそれに平行である。閉鎖流体穿孔240は、グランド集成体の外側表面2
36の一端と、他端において、第三表面42の区画42a及びグランド集成体3
0の第二環状連結壁44の上に開口する(図1D)。流体密及び気密の環状閉鎖
流体チャンバ242がOリング224及び226と、固定シールリング区分20
0a、200bの外側表面204と、グランド集成体の内側表面との間に形成さ
れる。図3に最も明確に示したように、調節圧での閉鎖流体が、閉鎖流体溜(図
示しない)から閉鎖流体チャンバ242に閉鎖流体穿孔240を介して供給され
る。閉鎖流体は、閉鎖流体力Ffcを固定及び回転シールリング区分に作用させ
る。閉鎖流体力Ffcは、機械的バネの閉鎖力Fscと協働して、シール面18
及び20を互いに向けて付勢して封止関係に置く。閉鎖流体力Ffcと機械的バ
ネの閉鎖力Fscとの合計は、バリヤー流体分離力FAより大きくて、シール表
面18及び20の過度の分離及びシール表面18及び20間の過剰な流体漏れな
どのシール効果が失われることを防ぐのが好ましい。
【0050】 閉鎖流体力Ffcの大きさは、以下に記載にした本発明の一使用例に従って、
閉鎖流体チャンバ242内の閉鎖流体の圧力をコントロールすることにより、調
整又は調節可能である。固定及び回転シールリング区分に対する閉鎖力を調整す
る能力は、大きな利点となる。例えば、閉鎖力の大きさを変化させて、動作条件
が変化した際にシール表面18と20との間の封止関係を維持することができる
。また、閉鎖流体力の大きさを変化させて、機械的バネクリップの疲労による機
械的バネ力の減少を補うことができる。その結果、流体フィードバックシステム
と組み合わせた分割メカニカルシール10は、流体シール及び/又はシール表面
18と20との間に形成される隙間を動的に調節して、動作時の漏れの量を調整
できる。
【0051】 本流体付勢システムの大きな利点は、これが、シール表面間の分離量を外部か
ら調整したり、シール表面間に形成された流体シールを管理するための、流体導
管のような単純で一体的な構造を提供することである。従って、このシステムは
、シール表面18と20に導入されたバリヤー流体によって提供される分離力と
協働したり、シール10内に溜められた加圧流体とは独立して、シール面接触の
度合いを調節できる。よって、メカニカルシール10は、シール面間に形成され
た流体シールとシール面分離とを、広い範囲の動作条件に亘って調整又は調節可
能である。これは、シールの融通性を高めると共に、シールを多くの環境で使用
するのが可能になる。
【0052】 当業者であれば、このシールは本明細書に記載された特定の流体付勢システム
に限定されず、これ以外の流体付勢システムも可能であることは理解するであろ
う。例えば、単一の流体溜を用いて、バリヤー流体をバリヤー流体付勢システム
を介して軸方向溝に供給したり、閉鎖圧力と供給されたバリヤー流体の圧力の両
方又は一方を流体シールに供給して、シールリング14、16のシール表面18
、20における所望の状態を維持できる。メカニカルシール10と共に使用する
のに適した統合動的圧力フィードバックシステムの一例が、図4乃至15Bに示
されている。この圧力フィードバックシステムは、バリヤー、プロセス、又は閉
鎖流体の内の一つのシステム流体を調節された流体入力として用いて、この調節
された入力に基づいてバリヤー流体圧又は閉鎖力を調節する。この際に、この圧
力フィードバックシステムは、選択された流体圧間の圧力変化を検知して、不均
衡があれば是正する。この圧力フィードバックシステムは、内部圧力が選択値よ
り高いか低い場合は、システムを高圧流体供給に接続してその圧力を高めたりシ
ステム内の圧抜きを行うことで、この是正を行う。
【0053】 図1及び15に示されているように、シール10が組み立てられてポンプハウ
ジング11に取り付けられた後は、プロセス媒体がプロセス流体チャンバ300
内に封入される。プロセス流体チャンバは、グランドの第四表面50、第五表面
54、第三結壁52、Oリング172及び222、ホルダ集成体の外側表面10
6及び第一及び第二内側表面110、112、回転シールリング16の第一外側
表面156、及び固定シールリング14の第一表面206、第二外側表面208
と第一環状連結壁210によって形成されている。一般的には空気の周囲媒体が
、通常はプロセス流体チャンバ300から封止されている周囲流体チャンバ31
0を充満している。周囲流体チャンバ310は、固定及び回転シールリングの内
部表面152、202、回転シールリング16の第四壁169、Oリング128
及び軸12によって形成されている。「周囲」及び「周囲媒体」という用語は、
プロセス環境又はプロセス媒体以外のあらゆる外部環境又は媒体を含むように意
図されている。
【0054】 動作時には、バリヤー流体は、軸方向溝180とシール面18、20a、20
bに、例えば固定シールリング14内のバリヤー流体穿孔228のようなバリヤ
ー流体付勢システムを介して導入される。バリヤー流体は、シール面18、20
a、及び20bに対して、固定シールリング表面18の少なくとも一部を回転シ
ールリングのシール面20a、20bの少なくとも一部から分離して隙間を形成
するよう作用する、主に静水学的持ち上げ力を作用させる。バリヤー流体は、シ
ール表面の間に形成される隙間を充満し、よってシール面18と20とを分離し
て、プロセス流体チャンバ300内のプロセス媒体と囲流体チャンバ310内の
周囲媒体との間に流体シールを形成する。この隙間は、一定の幅に維持されるか
又は調節可能で、シール面間を分離して摩耗を減少させると同時にシール面間の
漏れを最小にする。
【0055】 シール10に対するバリヤー流体の影響は二つある。まず第一に、バリヤー流
体は、シール面18と20a及び20bとの直接的な摩擦接触を減少させること
により、シール表面の摩耗を減少させ、よってシール構成部品の寿命を長くする
。第二に、バリヤー流体は、シール面の直接的摩擦接触によって生じる熱をシー
ル面から移動させるように作用し、よって、シール10全体の一層均一的な熱分
布を達成して、シール構成部品が曝される熱応力を引き下げて構成部品の寿命を
長引かせる。
【0056】 更に、本発明の分割メカニカルシール10は、気体、液体、或いは組み合わせ
などの異なる種類のバリヤー流体を用いて動作できるという必須の融通性を備え
ている。この融通性が可能な理由は、シール表面間で直接的な摩擦接触が起こる
面積を、バリヤー流体圧及び静水学的持ち上げ力の大きさを調節することにより
制御可能であり、よって所望の分離隙間を達成できるからである。一般的に、こ
の分離隙間はバリヤー流体の使用例よりも、バリヤー気体の使用例の方が大きい
方が望ましいが、その訳は気体に比べて液体の伝熱性が高いからである。よって
、バリヤー気体が好まれる使用例においては、分離隙間は、選択されたバリヤー
気体に適した、シール表面の摩耗を防止する幅になるよう調節できる。同様に、
バリヤー液体が好まれる使用例においては、分離隙間は、選択されたバリヤー液
体に適した、シール表面の摩耗を防止する幅になるよう調節できる。
【0057】 通常の動作時には、プロセス流体チャンバ300内のプロセス媒体の圧力は▲
17▼温関 ( )
、 周囲セス流体は、半径方向に内側の力を固定及び回転シールリ
ングのそれぞれ外側表面204、154及びホルダ集成体100の外側表面10
6に作用させる。プロセス媒体が作用させる半径方向に内側の力は、シールリン
グ区分及びホルダ集成体を流体封止関係に保持する助けとなる。
【0058】 プロセス流体チャンバ300内のプ 吉セス媒体の圧力が、周囲流体チャンバ
310中の周囲流体の圧力より低くなると(負圧条件)、周囲流体は半径方向に
外側の力を回転シールリングのそれぞれ内側表面202、154及びホルダ集成
体100の内側表面108に作用させる。この状態で発生する差圧が、半径方向
に外側の力がOリングによって加えられる半径方向に内側の力よりも大きいよう
であれば、シールリング区分は分離し 吉、シール面からの漏れに至る可能性が
ある。
【0059】 負圧条件におけるシール面18と20からの漏れを防止するにおいて、周囲流
体圧力からのシールリングへの半径方向に外側の力は、Oリング222、224
及び226によって固定シールリングの区分200a、200bに加えられる半
径方向に内側の力と、Oリング170及び172によって回転シールリングの区
分150a及び150bに加えられる半径方向に内側の力とにより、チャンバ1
85内に配置されたバリヤー液体によって回転シールリング区分の外側表面15
4に作用する半径方向に内側の力との組み合わせで、相殺される。半径方向に内
側の力Frrは、Oリング170及び172によって加えられる半径方向に内側
の力と協働して、この条件下で各回転区分のシーリング表面24とその他の区分
との封止接触を維持して、流体密及び気密シールを維持する。
【0060】 動作中は、Oリング172は、回転シールリング16がその周りを回転ホルダ
集成体に対して旋回する旋回弾性部材として機能する。Oリング172によって
許容されるこの旋回動作は、回転シールリングのシール表面18と固定シールリ
ングのシール表面20との位置合わせ及び封止関係を保持するよう作用する。こ
れにより、シール面が互いに接触状態に置かれるシール面の過剰なコーニング(
原語:coning)が避けられる。よって、シール表面20、18の相互の心
狂いの原因となる軸の偏心や心振れのような状態は、補正可能であり、シール表
面間の流体シールの喪失は防止される。従って、Oリング172の旋回動作によ
って、非接触及び接触面シールモードの双方において分割メカニカルシール10
の動作中は常に、シール表面20、18の旋回弾性旋回が可能となる一方、同時
に対向するシール面同士の一貫した接触又はこれら面間の所定の大きさの隙間が
確保される。
【0061】 閉鎖流体付勢システムは、閉鎖流体を固定シールリングの区分200a、20
0bの外側表面204に導入して、固定シールリング14及び回転シールリング
16に閉鎖力を加える。特に、調節した圧力の閉鎖流体が、閉鎖流体穿孔240
を介して閉鎖流体チャンバ242に提供される。閉鎖流体は、固定及び回転シー
ルリング区分に閉鎖流体力Ffcを作用させる。閉鎖流体力Ffcは、機械バネ
閉鎖力Fscと協働して、シール面18及び20を互いに付勢して封止関係に置
く。動作中は、閉鎖流体力Ffc、機械バネ閉鎖力Fsc、及びバリヤー流体分
離力FAが、シール面18と20との過剰分離、及び例えばシール面18と20
との間の流体の過剰な漏れなどのシールの喪失を抑止する。
【0062】 メカニカルシール10で用いられる流体付勢システムによれば、シール表面間
の分離量を外部から調整したり、シール面間に形成された流体シールを管理する
ための流体導管のような単純な統合構造を提供することで、シールの融通性を高
まると共にシールが多くの環境で使用可能となる。このシステムは、シール面1
8及び20にバリヤー流体により加えられる分離力と組み合わせて、又はシール
10内に保持された加圧流体とは独立して、シール面接触の度合いを調節するよ
う作用する。よって、分割メカニカルシール10は、広い範囲の動作条件におい
て、シール面間の分離とその間に形成される流体シールを調節又は調整可能であ
る。 業63】 後に詳しく説明するように、封止されている流体の圧力を互いに対して調節で
きる能力によって、この流体フィードバック圧力調節システムはシール10内に
完全に統合可能となる。この圧力調節システムは、一実施例においては、メカニ
カルシール10のグランド30に完全に及び/又は単独で統合された幾つかのサ
ブシステムを含むことができる。グランド30は、様々なサブシステムを保持で
きるように寸法を定めた穿孔を含み、更に、流体フィードバック圧力調節システ
ムの様々なサブシステム間の流体連通だけでなく、様々なサブシステムとメカニ
カルシールの様々な流体付勢システムとの流体連通を提供するのに十分な数の穿
孔を具備する。こうして、フィードバック圧力調節システム全体が、一般的にシ
ール内で自己完結型となっている。
【0064】 この流体フィードバック圧力調節システムは、リアルタイムで流体圧の変化に
対応できるので、動的な性質を持つ。入力流体圧の変化に合わせて、本調節シス
テムの様々なサブシステムは、オペレータからの入力無しでこうした変化に対応
する。更には、この流体フィードバック圧力調節システムは、流体付勢システム
及びフィードバック圧力調節システムに流体圧が有る限りは、常に動作を続ける
【0065】 上述のメカニカルシールは、この流体フィードバック圧力調節システムと共に
使用できる種類のメカニカルシールの例にすぎない。図4乃至15Bは、このシ
ステムと共に使用できる別の種類のメカニカルシールを示したものである。当業
者であれば、このシールの動作をこれ以上の説明無しに容易に理解できるであろ
う。
【0066】 図4乃至8は、メカニカルシール10と共に使用するのに適した流体フィード
バック圧力調節システム500の一実施例を示したものである。フィードバック
システム500は、システム流体を他のシステム流体圧に基づいて調節するのに
用いられるのが好ましい。一様態によれば、本システムは、先ずプロセス流体圧
に対してバリヤー流体圧を選択したレベルに設定する。バリヤー流体圧は、この
バリヤー圧に基づいて閉鎖流体をシールに加えたりシールから排出するためのシ
ステム流体センサとして機能するシステム出力調節流体として利用される。調節
閉鎖流体は、上述した閉鎖流体付勢システム内に保持された閉鎖流体に少なくと
も対応する。このシステムは、一つかそれ以上のサブシステムを含むことができ
、それぞれのサブシステムは選択した機能を果たす。好適な一実施例では、流体
フィードバック圧力調節システムは、三つのサブシステム501、510、52
0を含む。
【0067】 図示したフィードバック圧力調節システム500は、メカニカルシール10の
グランド30の中に完全に取り付けられるような大きさにし且つ寸法を合わせる
のが好ましい。システム500は、シール10を始めその他の種類のシールなど
の適切なメカニカルシールと連結される。本システムが連結可能なシールの一例
が図4に示してあるが、類似の参照符号は類似の部材を異なるすべての図面中で
指し示す。固定シールリング14は、一端で固定シール面18と、更に他端でバ
リヤー流体源と連通する軸方向穿孔228を含む。回転シールリング16は、そ
の内部に形成されると共に軸方向穿孔228と流体連通するように配置されたポ
ンプ溝180を具備する。ポンプ溝と軸方向穿孔は、バリヤー流体を直接シール
面へ供給するよう作用し、シール面間では、これらシール面を分離して隙間を形
成する静水学的持ち上げ力が発生する。当業者であれば、静水学的シール設計を
本発明の圧力フィードバックシステム500と共に使用できるのは理解できるで
あろう。
【0068】 流体フィードバック圧力調節システム500には、バリヤー流体圧をプロセス
流体圧に対して選択されたレベルに設定し得るよう構成された第一サブシステム
501(図4)が含まれる。図示したサブシステム501には、グランド30内
に形成された適切な寸法のチャンバ407内に設けられた可動差圧バルブ408
が含まれる。可動バルブ408には、スプール弁、シャットル弁、ニードル弁、
ダイヤフラム、ベローズ、その他の類似した可動バルブが含まれるがそれに限定
されない、加圧流体を移動し、運搬し、加圧流体の作用を受ける多くの異なるバ
ルブが含まれる。チャンバ407には、選択した様態で穴ぐりして流体フィード
バック圧力調節システムの様々な圧力通路及び穿孔と連通できる、環状流体マニ
ホールド441が取り付けてある。図示した流体マニホールド441は、可動バ
ルブ408がぴったり収容される中央穿孔を備えている。後に更に詳しく述べる
ように、この穿孔は、可動バルブの最も外側の直径よりも僅かに大きく、開放位
置と閉鎖位置との間を穿孔内でバルブが比較的自由に軸方向に摺動できる。図7
を参照すると、後に更に詳しく述べるように、流体マニホールド441は、多く
の半径方向に延伸した流体穿孔414及び416を更に含み、マニホールドが特
定の加圧流体を本サブシステムの部分に選択的に連通させられるようになってい
る。Oリング426及び428のような封止構成体が、メイン円筒ハウジング4
55に形成されたフランジ443乃至451によって形成された対応する溝内に
取り付けられる。Oリングは、図示したようにフランジ443乃至447及び4
49乃至451の間に形成された溝に収まり、チャンバ407の内側壁と流体マ
ニホールド441の選択した部分との間に圧力及び流体シールを形成するのが好
ましい。
【0069】 可動バルブ408は、このバルブのフランジ付きの端部408Aと408Bと
の間に中間チャンバを形成しつつ、チャンバ407を入力流体チャンバ420と
出力流体チャンバ410とに分割する。バルブ408は、調節可能なバネ406
に連結され、このバネの一端は手動調節可能なネジ404に接続されている。図
示したネジ404は、グランド30の露出した外側部分に沿って取り付けられた
頭部404Aを含んでおり、システムオペレータが容易に操作できる。環状Oリ
ング405が、溝内で頭部404Aの周囲に環着されており、外部環境とチャン
バ407との間に流体シールを提供している。システムオペレータは、選択した
様態でネジを回転させてバネによって加えれられる引張りを調節できる。よって
、ネジ404及びバネ406は協働して、図示した圧力調節サブシステム501
の初期又は設定点圧力を規定する。当業者であれば、バネが、バルブ端部の大き
さに対応した選択した面積でバルブに力を加えることは理解できるであろう。こ
れは同等の圧力をもたらす。説明を明確化するために、バネの圧力は、バネがバ
ルブに加える力を説明するために主として用いられる。当業者であれば、図示し
た調節可能ネジ406を。グランド30の内側軸方向表面に沿った容易に手が届
きにくい場所に配置して、工場設定値からバネの張力を手動で不正変更したり調
節をしないようにできることは理解できるであろう。必要ならば、システムオペ
レータは選択した様態でネジにアクセスして回転させてバネの張力を調節できる
【0070】 ネジ404及びバネ406は、グランド30の外部表面から入力流体チャンバ
420内部に延伸している。入力流体チャンバ420はプロセス流体分配網と連
通して、設計通りにシールのプロセス流体を入力流体チャンバ420と連通させ
る。流体フィードバック圧力調節システム500のプロセス流体分配網には、例
えば、本メカニカルシールの内部又は周囲に形成された、プロセス流体チャンバ
300のような適切なプロセス流体チャンバと、チャンバ300からのプロセス
流体を入力流体チャンバ420に供給する適切なプロセス流体穿孔を含むことが
できる。適切なプロセス流体穿孔の一例は図9Aに示されている穿孔421であ
る。当業者であれば、本プロセス流体分配網は、グランド30内部に形成された
適切な内部穿孔及び通路を含んでよく、所望ならハウジングのプロセス流体がチ
ャンバ407と、よって可動バルブ408と選択した様態で連通できることは理
解できるであろう。調節システムは、グランド30の外部にある継手を用いて、
システム流体をシステム500の特定の部分又は構成部品と連通させることもで
きる。例えば外部流体導管をグランド30に接続して、プロセス流体を流体ハウ
ジングから入力プロセス流体穿孔421に移動できる。別の実施例では、グラン
ド30を内部に穴ぐりして、外部流体継手を用いずに、完全にグランド30内部
でプロセス流体を入力プロセス流体穿孔に連通させられる。
【0071】 図4を更に参照すると、本発明の流体フィードバック圧力調節システムのサブ
システム501は、バリヤー流体を高圧バリヤー流体供給源(図示しない)から
流体マニホールド441まで伝達させるバリヤー流体分配網を含むこともできる
。このバリヤー流体分配網は、バリヤー流体をグランド30チャンバ407から
シールの別の部分へ伝達させる適切なバリヤー流体通路を含むことができる。上
記の別の部分には、軸方向の穿孔228及び溝180などのバリヤー流体付勢シ
ステム、グランド30内部に取り付け可能なその他のフィードバックシステム、
流体供給源415及び流体通路234のようなその他の流体通路及び/又は穿孔
が含まれる。特に、このバリヤー流体分配網は、グランド30内部に形成された
適切で適正な穿孔及び/又はチャンバを含むことが好ましい。上記の適正な穿孔
及び/又はチャンバには、バリヤー流体を流体供給源からチャンバ407へ運ぶ
よう構成された入力バリヤー穿孔415、マニホールド441内部に形成された
入力バリヤー通路416、及びバリヤー圧チャンバ422などが含まれる。別の
実施例では、バリヤー流体分配網は、本メカニカルシールの上述したバリヤー流
体付勢システムの構成部品だけでなく、出力バリヤー圧導管234、バリヤー圧
チャンバ424、出力バリヤー穿孔414などのその他の構成部品を含むことが
できる。例えば、バリヤー流体付勢システムは、固定シールリングに形成された
軸方向の流体穿孔228及び溝180を少なくとも含む。
【0072】 図4を再び参照すると、可動バルブ408は、マニホールド入力流体供給通路
416及び流体供給チャンバ422を介してバリヤー流体供給源と連通する中間
チャンバ又はチャンネル412を更に規定する。この中間チャンバは、出力バリ
ヤー穿孔414、バリヤーチャンバ424、穿孔234及び402などのバリヤ
ー流体分配網と、バルブ408の摺動動作によって、流体連通するように選択的
に配置される。
【0073】 本発明の流体フィードバック圧力調節システム500は、グランド30の内部
に完全に取り付けられていることが好ましく、更に以下に更に説明するように、
選択したシステム圧力を調節する、純粋に動的流体システムである。この流体フ
ィードバックシステムは、よって、メカニカルシールのグランド30内に取り付
けられる一方、一つ以上のシステム圧を調節するコンパクトな調節システムであ
る。この流体フィードバック圧力調節システムがコンパクトな調節システムであ
るのは、本調節システムの一つ以上で好適には全てのサブシステムが、流体マニ
ホールド及び可動バルブを収容する適切な寸法のグランド30穿孔を形成するこ
とによって、グランド30の内部のみに取り付けられるように大きさと寸法を合
わせてあるという点においてである。その他の流体導管も形成してあり、プロセ
ス流体及びバリヤー流体のようなシステム流体を可動バルブ408と連通させる
。「コンパクト」という用語は、このフィードバックシステムが上述の従来の構
成に比較して小さく、従来の比較的小さいメカニカルシールのグランド30内に
収容できるという、通常の意味で使用されている。好適な一実施例によれば、様
々なサブシステム501、510、520は、サブシステム全体で約1×1.5
インチ程度に寸法決めしてあり、可動バルブ408は約0.188×0.4イン
チ程度に寸法決めしてあって、約0.499×0.345インチ程度に寸法決め
してあるチャンバ内部に収容してある。
【0074】 動作中は、流体ハウジング11からのプロセス流体は、入力チャンバ420に
プロセス流体分配網を介して伝達される。一様態によれば、プロセス流体は、プ
ロセス流体穿孔421及びシール及び/又はグランド30内部に適切に形成され
た通路を介してプロセスチャンバ300から入力流体チャンバ420に送られる
。このシール及び/又はグランド30内部にの通路は、プロセス流体が入力流体
チャンバ420に流入できるようにするものである。ここで、プロセス流体は任
意の動作圧力に設定されている。
【0075】 入力流体チャンバ420内のプロセス流体は、可動バルブ408の入力側つま
り外部側(たとえば、図4の右側)に圧力をかける。更に、調節可能なバネ40
6も、可動バルブ408に圧力をかける。これらの力つまり圧力が組み合わさっ
て、入力圧力が形成され、それが可動バルブ408をシールの中心寄り側(たと
えば、左側、つまり開放位置と閉鎖位置のとの間)に向けて付勢する初期入力軸
方向力となる。
【0076】 図4、7及び8を更に参照すると、バリヤー流体源(図示せず)からのバリヤ
ー流体は、バリヤー流体分配網によって調節サブシステム501に、そしてメカ
ニカルシールに導入される。一様態によれば、バリヤー流体源からのバリヤー流
体は、入力供給穿孔415と流体供給チャンバ422とを介して入力バリヤー穿
孔416に、そして中間チャンバ412に選択的に導入される。これは、図7及
び8に実線の矢印で示されている。次にバリヤー流体は、可動バルブ408を開
放位置と閉鎖位置のとの間に選択的に付勢することで、バリヤー流体分配網を介
して出力流体チャンバ410に選択的に導入される。このバルブは図4に閉鎖位
置にあるのが示されている。具体的には、バルブ408は、出力バリヤー流体導
管414を閉塞して、出力バリヤー穿孔234をバリヤー流体源から遮断する位
置にある。
【0077】 このバルブが開放位置にあってバリヤー流体が出力流体チャンバ410に流入
するときは、バリヤー流体は、差圧バルブ408の左側に対しての、つまり軸方
向に反対側且つ外側の圧力を加えて、出力圧を発生させる。図5及び8に示した
ように、出力流体チャンバ410内のバリヤー流体によって生成される出力圧が
、プロセス流体圧と入力流体チャンバ420内の調節可能バネの圧力の合計より
も小さいときは、差圧バルブ408は、図8に示した開放位置まで左に移動する
。これによって、中間チャンバ412が出力バリヤー穿孔414と連通して、よ
ってバリヤー流体供給から流体供給導管416を介して出力流体導管414に至
る流体経路が形成される。次にバリヤー流体は、出力バリヤー通路234を通過
してバリヤー流体分配網のその他の部分に至る。
【0078】 図7及び8は、差圧バルブ408の部分断面斜視図である。図7では、差圧バ
ルブ408がニュートラル又は閉鎖位置にあって、バリヤー流体がバリヤー流体
供給から出力バリヤー通路234に直接流動するのを禁止又は防いでいるのが示
されている。図8では、差圧バルブ408が動作又は開放位置にあって、矢印が
流体供給通路415から中間チャンバ412を介して出力バリヤー穿孔414を
介して流出する経路を示す。
【0079】 バリヤー流体分配網が供給源からのバリヤー流体で充満されると、出力流体チ
ャンバ410内のバリヤー流体圧は上昇して、プロセス流体と調節可能なバネ4
04が作用させる圧力の合計と等しくなるか超過する。これが起こると、バルブ
408は、図示した閉鎖位置に付勢されて、バリヤー流体供給を出力バリヤー流
体圧チャンバ424及びバリヤー流体穿孔234から切り離す。流体フィードバ
ック圧力調節システム内のバリヤー流体は、よって、プロセス圧力とバネ404
の可変圧力が作用させる圧力の合計と概ね等しくなる。当業者であれば、バリヤ
ー流体分配網をプロセス流体圧及び/又はバネ圧力未満の圧力まで加圧すること
を含めて、これ以外の圧力構成を用いることができるのを容易に理解するであろ
う。
【0080】 流体フィードバック圧力調節システム500は、閉鎖流体を閉鎖バリヤー流流
体分配網に導入したり閉鎖流体分配網から排出させたりする幾つかのサブシステ
ムを更に含むことができる。これらサブシステムは、プロセス流体穿孔421及
びバリヤー流体穿孔415を除いては、図示したサブシステム501と同一の構
成部品の殆どを含む。上記の三つのサブシステムを共に或いは所望の組み合わせ
で用いて、シール面18及び20に直接又は間接的に作用する特定の流体圧力を
制御できる。
【0081】 図5には、本発明の流体フィードバック圧力調節システム500の第二のサブ
システム510が示されている。本図において、肩字ダッシュを含めて類似の参
照数字は類似の要素を表す。図示したサブシステム510は、閉鎖流体供給源(
図示せず)をシールの閉鎖力付勢システムに選択的に接続する。付勢システムは
、バリヤー流体分配網及び/又はバリヤー流体付勢システム(軸方向の穿孔22
8及び溝180など)内の圧力の関数としての閉鎖力を固定シールの裏面に加え
る。図示したサブシステム510は、グランド30内部に形成された適切に寸法
を定めたチャンバ407’内に配置された可動差圧バルブ408’を含む。チャ
ンバ407’には、圧力調節サブシステム510の圧力通路と穿孔とを連通させ
るように選択した様態で穴ぐりした環状流体マニホールド441’が取り付けら
れている。
【0082】 図示したマニホールド441’は、図4、7及び8に関連して上述したものと
同一の構成である。Oリング462’及び428’はマニホールドの外側表面に
形成された対応する溝内に取り付けられて、チャンバ407’の内側壁と流体マ
ニホールド441’の選択した部分との間の圧力及び流体シールを形成する。
【0083】 可動バルブ408’は、このバルブのフランジ付き端部の間に形成された中間
チャンバ412’を形成しつつ、チャンバ407’を入力流体チャンバ420’
と出力流体チャンバ410’に分割する。バルブ408’は、調節可能なバネ4
06’に連結され、このバネの一端は手動調節可能なネジ404’に接続されて
いる。図示したネジ404’及びバネ406’は、図4に関連して既に説明した
ものと同一である。ネジ404’及びバネ406’は、グランド30の外部表面
から入力流体チャンバ420’内に延伸している。入力流体チャンバ420’は
、バリヤー流体分配網の選択した構成部品と連通して、シールのバリヤー流体を
入力流体チャンバ420’と連通させる。
【0084】 このサブシステムにおいては、バリヤー流体分配網は、グランド30内部に形
成された適切な穿孔および/又はチャンバを含み、好適には、少なくとも入力流
体チャンバ420’と、バリヤー接続通路466と、バリヤー流体付勢システム
とを含む。図示したサブシステム510は、閉鎖流体(バリヤー流体でも閉鎖流
体でもよい)又はその他の流体の供給源を固定シールリング14に連結する閉鎖
流体分配網を更に含む。閉鎖流体分配システムは、固定シールリングに閉鎖軸方
向付勢力を作用させて、固定シールリング14と回転シールリング16との間の
分離を調整したり調節したりする。閉鎖力分配網は、閉鎖流体を少なくとも一つ
のシールリングに導入してその間の分離を調節する、如何なる構成および数の流
体導管および穿孔を含んでいてもよい。具体的には、図示した分配網は、一つ以
上の入力閉鎖力通路460と、入力閉鎖流体穿孔416’と、中間チャンバ41
2’と、出力閉鎖流体穿孔414’と、横方向閉鎖流体穿孔444と、閉鎖力通
路コネクタ442と、閉鎖力通路440と、閉鎖力チャンバ242’とを含むこ
とができる。
【0085】 図5を再び参照すると、可動バルブ408’は、入力流体チャンバ420’と
出力流体チャンバ410’の中の流体によって開放位置と閉鎖位置との間に交互
に移動される。例えば、シールを作動させると、バリヤー流体が以前のサブシス
テム501から加圧され、グランド30内に適切に形成された穿孔を介して、入
力流体チャンバ420’に充満される。バリヤー流体はバネ406’と協働して
、可動バルブ408’の一方の側に圧力を作用させ、そのバルブを、シールの内
側又は外側の何れかへ付勢する。この力は、図示したように、そのバルブが開放
位置に移動した際に出力流体チャンバ410’に導入された閉鎖流体による圧力
によって相殺される。
【0086】 入力流体チャンバ420’内の圧力が出力流体チャンバ410’内の圧力より
大きくなると、その差圧がバルブ408’を左方向に図示した開放位置に付勢す
る。供給源からの閉鎖流体は、閉鎖流体入力通路460および入力閉鎖流体穿孔
416’を通過して、中間チャンバ412’の中へ、そして最終的には出力流体
チャンバ410’の中へ流入する。そこから、閉鎖流体は、出力閉鎖流体穿孔4
14’を通過して、横方向通路444と、通路ジャンクション442と、閉鎖流
体出力通路440と、閉鎖流体チャンバ242とに流入する。閉鎖流体チャンバ
は、固定シールリング14の裏面に配置され、このシールリングに選択した様態
で作用する。
【0087】 動作中は、バリヤー流体分配網は、サブシステム501などからの加圧バリヤ
ー流体で充満される。入力流体チャンバ420’内部のバリヤー流体及び調節可
能なバネ406’が、差圧バルブ408’の右側に圧力を掛ける。これら二つの
圧力の合計が、差圧バルブ408’の例えば右側などの片側に作用して、入力圧
を差圧バルブ408’に掛けて、よってこのバルブを閉鎖位置から開放位置に移
動させる。この位置にあるときには、可動バルブ408’は、閉鎖流体供給源を
中間チャンバ412’及び閉鎖力出力穿孔414’に流体接続する。この閉鎖流
体は、閉鎖流体分配網を介して閉鎖流体チャンバ242に伝達される。
【0088】 同時に、中間チャンバ412’内の閉鎖流体は、出力閉鎖チャンバ410’に
充満して、可動バルブ408の例えば左側などの他方の側に圧力を作用させる。
閉鎖力による力は、バリヤー流体及びバネ406’にり掛けられる力を打ち消し
て、ほぼ均等になると、可動バルブ408を閉鎖位置に付勢して、よって閉鎖流
体供給源を中間チャンバ412’から切り離す。具体的には、バルブ408’の
フランジ付き端部は、出力閉鎖流体穿孔414’を閉塞して、閉鎖流体が中間チ
ャンバ412’から横方向通路444まで通過するのを防止又は禁止する位置に
サブシステム510に位置決めされる。その結果、図示したサブシステム510
は、固定シールリングの裏面に、又、出力チャンバ410内部にバネとバリヤー
流体の圧力合計の関数である閉鎖流体圧又は力を生成する。
【0089】 上述の閉鎖流体サブシステム510を用いて、バリヤー流体圧の関数として閉
鎖流体圧を調節、すなわち増加することが好ましい。よって、流体フィードバッ
ク圧力調節システム500は、調節された閉鎖流体圧に基づいて隙間厚さ及びシ
ール面における漏れを調節する。このシステムを第一サブシステム501と共に
用いて、バリヤー流体圧の関数として閉鎖力の圧力を調節する流体的且つ動的圧
力調節システムを形成することが可能である。最初のサブシステムは、プロセス
圧力及び手動調節可能なバネ圧力に基づいて、バリヤー流体圧を選択したレベル
に設定する。その後、このサブシステムは、閉鎖流体圧を調整してシール面にお
ける漏れを調節する。
【0090】 上述のような開放位置及び閉鎖位置間の可動バルブ408’の移動配置は、図
7及び8に示したバルブの二位置間の移動と同一である。図8には、可動バルブ
408は開放位置にあって、実線の矢印により、流体が流体供給導管416の中
に流入し、バルブチャンネル412と出力流体導管414を介して流出すること
が示されている。閉鎖流体分配網がより多くの流体を収容するにつれ、出力流体
チャンバ410’内の閉鎖流体が増加し、よってこのチャンバ中の圧力も増大す
る。閉鎖流体圧がバリヤー流体圧と調節可能なバネ圧力406’との合計に概ね
等しくなると、差圧バルブが右側に閉鎖位置まで移行して、閉鎖流体供給源と閉
鎖流体分配網との流体連通を切断する。図7には、可動バルブ408が閉鎖位置
にあって、流体供給導管416と出力流体導管414との間の流体流動を抑止ま
たは防止することが示されている。
【0091】 図6A及び6Bを参照すると、流体フィードバック圧力調節システム500は
、バリヤー流体圧の関数として、この調節システムからの閉鎖流体圧を排出する
よう構成された逃がしサブシステム520を更に含むことができる。本図におい
て、肩字ダッシュを含めて類似の参照数字は類似の要素を表す。上述と同様に、
図示したサブシステム520は、グランド30チャンバ407”内に収容される
べく寸法取りされた可動バルブ448を含む。このチャンバには、流体フィード
バック圧力調節システムの圧力通路及び穿孔とメカニカルシールとの連通を許容
する、選択した様態で穿孔された環状流体マニホールド441”が含まれる。可
動バルブ448は、実質的にT字型のバルブで、その大径部448Aが入力流体
チャンバ420”に隣接して設けられ、その小径部448Bが出力チャンバ41
0”内に延伸している。可動バルブ448は、調節可能なバネ406”に接続さ
れ、そのバネの一端が手動調節可能なネジ404’に取り付けられている。図示
したネジ404”及びバネ406”は、図4及び5に関連してすでに説明したも
のと同一である。ネジ404”及びバネ406”は、入力バリヤー流体チャンバ
420”内部にグランド30の外部表面から延伸する。
【0092】 図示したサブシステム520は、入力チャンバ420”と連通したバリヤー流
体分配網と、出力流体チャンバ410”と流体連通した閉鎖流体分配網とを更に
含む。閉鎖流体分配網及び閉鎖流体分配網は、図5に関連して説明されたものと
類似の様態で作動する 閉鎖流体分配網は、流体チャンバ420”及び出力導管
416”と流体連通して配置された排出通路450を更に含む。この排出口は、
図示したフィードバックサブシステム520が内部の閉鎖流体圧を、バリヤー流
体圧の関数として排出するのを許容する。
【0093】 図示した可動バルブ448は、入力チャンバ420”内のバリヤー流体及び出
力チャンバ410”内の閉鎖流体によって開放位置と閉鎖位置との間を交互に移
動可能である。例えば、シールが作動されると、バリヤー流体は、第一サブシス
テム501により加圧されて、入力バリヤーチャンバ420”を満たす。バリヤ
ー流体とバネ406”は、可動バルブ448の一方の側に圧力を掛けて、そのバ
ルブを特定の方向(例えばシールの内側又は外側)に、つまり開放位置と閉鎖位
置との間を移動させる。これら二つの圧力の合計が、バルブ408に対する入力
圧となる。同時に、閉鎖流体分配網は、任意の圧力で閉鎖流体を保持する。閉鎖
流体供給源からの閉鎖流体が、出力閉鎖流体チャンバ410”に流入して、バル
ブ408の他方の側(例えば左側)に圧力を加え、バルブ448に対する出力圧
を発生させる。閉鎖流体の圧力が入力流体チャンバ410”内のバリヤー流体圧
よりも小さくなると、入力圧が可動バルブを図示したように閉鎖位置に付勢する
。この圧力構成によって、固定シールリングに対する軸方向の付勢力が維持され
る。その結果、調節システムは、排出通路450を介した排出によって閉鎖圧力
を減少させることがない。
【0094】 出力流体チャンバ410”内の閉鎖流体により加えられる圧力が入力圧より大
きくなると、その差圧がバルブ448を図6に示すように開放位置に付勢する。
これにより、閉鎖力流体分配システムが排出通路450と接続して、システムか
ら閉鎖流体を排出する。具体的には、サブシステム520は、閉鎖流体チャンバ
242と、閉鎖流体通路440と、横方向通路444と、入力穿孔414’との
中の閉鎖流体を出力流体チャンバ410”に移動させる。そこからは、閉鎖流体
は、出力閉鎖流体穿孔416”から排出通路450へと移動される。可動バルブ
408を開放位置に移動することにより、出力チャンバ410”に収容されてい
る閉鎖流体が排出通路450を通過可能になる。
【0095】 システム520が閉鎖流体をシールから除去する際に、出力チャンバ410”
内の閉鎖流体圧は減少してバリヤー流体圧と調節可能バネ圧の合計に概ね等しく
なる。これが起こると、システム圧が可動バルブ448を閉鎖位置まで付勢して
、排出通路450と閉鎖分配網のその他の部分との流体圧と調節連通を遮断する
【0096】 フィードバックシステム520から閉鎖流体を排出することで、流体フィード
バック圧力調節システム500全体がシール面18、20間の分離を調節してシ
ール漏れを制御できる。詳しくは、このシステムは、システムからの閉鎖流体を
減少させ又は排出して、プロセス圧の減少に反応する。こうして減少した閉鎖流
体圧は、シール面が分離するのを許容し、よって、好ましくないシール面接触を
回避する。
【0097】 上述のサブシステム501、510及び520は、共に用いてメカニカルシー
ルのグランド30内に取り付けるのが好ましい。組み合わせて用いると、これら
のサブシステムは、一つ以上のメカニカルシール圧の関数としてそれ以外の一つ
以上のシール圧を調整する、完全な流体圧フィードバックシステムを形成する。
好適な一様態によれば、サブシステム501、510及び520は、本発明の流
体フィードバック圧力調節システム500の殆ど全体を構成する。
【0098】 流体フィードバック圧力調節システム500は、差圧調整器として機能する。
システムの一般原理は、メカニカルシール内の圧力条件が変更すると、システム
がシールに供給される閉鎖圧とバリヤー流体圧の一方又は両方を制御調節して、
シールリングにおけるシール面の一定の条件を維持するというものである。この
流体調節システムは、バリヤー流体、プロセス流体、及び閉鎖流体の何れかの流
体を動的フィードバック流体入力として用いて、この調節された入力に基づいて
バリヤー流体圧又は閉鎖力の何れかを制御する。この際に、このフィードバック
システムは、選択した流体圧間の圧力変化を検知して、この不均衡を是正する。
この流体フィードバックシステムはこれを達成するのに、システムを高圧流体供
給源に接続して、閉鎖流体をこのシステムに加え、内部圧力が選択レベルより高
いか低い時に、内部圧力を高めたりシステムからの閉鎖流体圧を排出させる。更
に、このフィードバックシステムは、バリヤー流体又は閉鎖流体を、調節された
圧力入力より高いか低い任意設定点まで調節又は制御する能力を具備している。
【0099】 図4乃至8に示したように、フィードバックシステム500は、バリヤー圧力
をプロセス流体圧より高く保ちつつ、プロセス流体圧を動的フィードバック流体
入力として用いる。プロセス流体は、これ以外の箇所もあるが、メカニカルシー
ルのシールリングの外径に沿って配置されたプロセス流体チャンバ300に収容
している。プロセス流体は、グランド30に形成された適切なプロセス流体穿孔
を介してフィードバックシステムの入力フィードバックチャンバ420に連通し
ている。チャンバ420内に設けられたバネ406と協働して、プロセス流体は
可動バルブ408の一方の側に圧力を発生させる。上述したように、バリヤー流
体が、バリヤー流体入力通路415を介して中間チャンバ412に導入される。
プロセス流体及びチャンバ420内のバネ406によって加えられる力は、バル
ブ408の反対側に加えられる出力チャンバ410内のバリヤー流体圧と釣り合
う。その結果、フィードバックシステムは、バリヤー流体分配網のバリヤー流体
チャンバ424内のバリヤー流体圧を(例えば、調節された出力)、バネ406
の調節可能な力に対応した分だけプロセス圧より高い圧力まで高める。
【0100】 プロセス流体とバネによって掛けられる圧力が変化すると、例えば、プロセス
流体とバネの圧力がバリヤー流体圧より大きくなると、バルブが選択位置まで付
勢されて、入力バリヤー流体供給源をバリヤー流体分配網に接続する。するとバ
リヤー流体は、バリヤー流体分配網に流入して出力チャンバ410を加圧する。
バリヤー流体分配網が十分加圧されると、バリヤー流体は、チャンバ410を充
満して、且つ入力チャンバ420内に形成されるプロセス流体とバネ406の合
計圧力を相殺し、それと釣り合う。
【0101】 バリヤー流体が出力チャンバ410に充満すると、可動バルブのバリヤー流体
側(つまり左側)の圧力が増大して、図示したように、バリヤー流体圧がバルブ
を左方向に中間閉鎖位置まで移動し、バリヤー流体の供給をシステムから切り離
すまでになる。
【0102】 メカニカルシールにバリヤー流体供給源から導入されたバリヤー流体は、軸方
向の穿孔228及び半径方向溝180に運ばれる。バリヤーフィードバック通路
446(図5)は、軸方向の穿孔228及び半径方向溝180を入力フィードバ
ックチャンバ420’に接続する。よって、バリヤー流体は、圧力フィードバッ
ク入力として用いられ、閉鎖流体網の閉鎖流体は調整されたフィードバック出力
であり、且つバネ406’により掛けられる圧力に対応した選択した値分でバリ
ヤー流体圧より高い圧力に調節される。よって、バネ406’は、選択したレベ
ルの圧力を流体フィードバック圧力調整システムの入力フィードバック側(例え
ばチャンバ420’)に加える。閉鎖流体圧は、追加の閉鎖流体を加えて増大さ
れるか、閉鎖流体分配網から閉鎖流体を逃がして低下される。
【0103】 シール漏れの量は、以下の様態で特定のシール流体の管理調節と関連している
。プロセス流体圧の増加は、シールに導入されるバリヤー流体の量を増加させる
。増加したバリヤー流体はバリヤー流体分配網を加圧し、シール面が更に分離し
、よってシール面漏れを増大させる。これに対応して、流体フィードバック圧力
調整システムは、閉鎖流体網を加圧するため導入された閉鎖流体の量を増加する
。これは、閉鎖流体チャンバ242内の閉鎖流体圧の増加に対応し、よって、シ
ール面を互いに向けて付勢してシール漏れ量を減少させる。
【0104】 反対に、プロセス流体圧が減少すると、バリヤー流体のシールへ導入するのを
終了する。バリヤー流体量が減少するのは、シールリングのシール面が互いの近
くに付勢されるので分かり、これで面シール接触に至ることもある。このシステ
ムは、閉鎖流体分配網を排出口に接続して選択した量の閉鎖流体圧をシステムか
ら逃がすことで、この状態を自動的且つ流体的に補正する。閉鎖流体チャンバ2
42内の閉鎖流体圧の減少により、シール面が選択した量で分離して面シール接
触を抑制する。
【0105】 更には、図4のサブシステム501が、プロセス流体圧とバネ406が加える
力の合計である、バリヤー流体の設定又は基準圧力レベルを生成するのは当業者
であれば理解できるであろう。調節可能なネジ404は、バネ406の張力を調
節して、バリヤー流体の基準圧力点を調節する。よって、このシステムは、選択
したシステムパラメータを適切な整備者がリアルタイムで且つ動作中に、変更す
るのを許容する。
【0106】 図11乃至13は、ブシステム501、510及び520により示したように
、本発明の流体フィードバック圧力調節システム500の動作方法を説明した概
略フローチャート図である。図11は、図4のサブシステム501により示した
ように、バリヤー流体圧をプロセス流体圧に対して或るレベルに設定する方法を
説明したものである。図12は、閉鎖流体をバリヤー流体圧の関数としてシステ
ムに導入する方法を説明したものである。図13は、閉鎖流体をシステムからバ
リヤー流体圧の関数として排出する方法を説明したものである。これらの図に示
した三つのプロセスは全て連続的なプロセスであり、平行して、同時発生的に、
共時的に実行できる。
【0107】 ステップ505において、プロセス流体は、流体ハウジングからプロセス流体
入力通路を介して入力チャンバ420に導入される。この圧力は、調節可能バネ
406が発生する力つまり圧力と共に、サブシステムの入力圧となる。バリヤー
流体源がバリヤー流体をバリヤー流体通路415を介して調節システムに導入す
る。その後、バリヤー流体は穿孔228及び溝180を含むバリヤー流体分配網
に送られる。出力チャンバ410は、最終的にバリヤー流体で満たされ、バネと
プロセス流体の合計圧力を少なくとも部分的には相殺する。
【0108】 ステップ515において、入力チャンバ420内の圧力は、出力流体チャンバ
410内のバリヤー流体圧と比較される。もしバリヤー流体圧が、調節可能バネ
406とプロセス流体の合計圧力未満であれば、可動バルブ408は開放位置に
置かれ、ステップ530及び540に示したようにバリヤー流体分配網をバリヤ
ー流体供給源に接続する。ステップ550に記載したように、バリヤー源は流体
をバリヤー流体供給源に供給する。バリヤー流体がプロセス流体とバネの力より
も十分低くなく、バルブを感知できるほど移動させない場合は、バルブは閉鎖位
置に留まる。これは、フィードバックループ535に示されている。
【0109】 ステップ560では、出力チャンバ410内のバリヤー流体圧は、プロセス流
体圧と調節可能バネ圧との合計と再度比較される。ステップ570では、バリヤ
ー流体圧がプロセス流体圧と調節可能バネ406の圧力との合計より低ければ、
フィードバックループ575に示されているように可動バルブ408は閉鎖位置
に留まり、バリヤー流体分配網をバリヤー流体供給源に接続する。ステップ58
0に示されているように、バリヤー流体圧がプロセス流体圧と調節可能バネ圧と
の合計より高ければ、可動バルブ408は開放位置に移動してバリヤー流体分配
網をバリヤー流体供給源から切り離す。
【0110】 プロセス流体圧の増加はバリヤー流体圧の増加に至るが、これはシールリング
のシール面が分離されて過剰なシール漏れに至る可能性があることを示している
。本流体フィードバック圧力調節システムは、システム中の閉鎖流体圧を増加さ
せてこの状態を補正する。逆に、シール面が互いに比較的近いことを示すバリヤ
ー流体圧の減少が起こると、圧力調節システムは閉鎖流体圧を減少させ、シール
面を選択した量で分離させる。
【0111】 図5乃至6Bを特に参照すると、バリヤー流体圧の増加は入力チャンバ420
’を加圧して(図5)、閉鎖流体分配網を閉鎖流体供給源に繋ぐ。この供給は、
閉鎖流体分配網を加圧すると共に、閉鎖流体穿孔414’と416’、中間チャ
ンバ416’、横方向通路444、通路ジャンクション442、半径方向の閉鎖
流体通路440及び閉鎖流体チャンバ242を経由して閉鎖流体を固定シールリ
ングの裏面に移動させる。上昇した閉鎖流体圧は上昇したバリヤー流体圧と釣り
合って、シール面における漏れを最小限に抑えるよう作用する。
【0112】 図12は、バリヤー流体圧を基準として閉鎖流体圧を或るレベルに設定する方
法を説明したものである。ステップ600および610では、バリヤー流体は、
入力流体チャンバ420、穿孔228及び溝180を含むバリヤー流体分配網に
導入され、入力流体チャンバ420内にバリヤー流体圧を発生させる。この圧力
と調節可能なバネ406の圧力合計が、このサブシステムの入力圧を規定する。
閉鎖流体圧は、閉鎖流体チャンバ242及び閉鎖流体圧通路440を含む閉鎖力
流体分配網に導入される。
【0113】 ステップ620では、入力チャンバ420内の入力圧が、出力チャンバ410
内の出力圧と比較される。ステップ630では、出力又はバリヤー流体圧(プロ
セス流体圧の変化に対応する)が入力圧未満に低下すると(これは過剰な好まし
くないシール漏れを示す可能性がある)、ステップ640で可動バルブ408’
が開放位置に置かれ、閉鎖力流体分配網を、入力通路460に導入された閉鎖流
体供給源に接続する。詳しくは、閉鎖流体源からの閉鎖流体は入力閉鎖流体通路
460を通過して、入力閉鎖流体穿孔416’に流入し、その後中間チャンバ4
12’に流入する。閉鎖流体はその後このチャンバから出力閉鎖流体穿孔414
’、横方向通路444、ジャンクション442、及び閉鎖流体出力通路440を
介して、図示した二次シーリング構造を囲む閉鎖流体チャンバ242に至る。シ
ールの閉鎖力側に導入された付加的閉鎖流体は、閉鎖流体チャンバ242内部の
圧力を増加させ、更に、固定子を回転子の方へ軸方向に付勢する。これはステッ
プ640と650に説明してある。逆に、フィードバックループ635で示した
ように、もし出力圧(つまり閉鎖流体圧)が入力圧(つまりバリヤー圧力)以上
であれば、バルブは開放位置に移動されるかその位置に維持される。
【0114】 ステップ660、670及び675に示したように、出力チャンバ410’内
の出力圧が入力圧と再度比較され、もし閉鎖力流体圧がバリヤー流体圧と調節可
能なバネ406の圧力との合計未満であれば、閉鎖流体が閉鎖力流体分配網に閉
鎖流体供給源により追加される。もし出力閉鎖流体圧が入力圧より高ければ、可
動バルブ408’が閉鎖力流体分配網を閉鎖流体供給源から切り離す位置に置か
れる。よって、この図示した実施例では、バリヤー流体圧が上昇すると、閉鎖流
体圧も上昇する。
【0115】 図13にも、バリヤー流体圧を基準として閉鎖流体圧を或るレベルに設定する
方法が記載されているが、とりわけ調節システム500から流体をバリヤー流体
圧の関数として排出させる。このフローチャートの方法は、図6A及び6Bに示
したサブシステム520に少なくとも部分的には対応する。ステップ700及び
710では、バリヤー流体がバリヤー流体分配網に導入されて、入力流体チャン
バ420”内のバリヤー流体圧を発生させる。この圧力が調節可能なバネ406
”の圧力と協働してサブシステム520の入力圧を規定する。閉鎖流体は閉鎖力
流体分配網に導入され、上述したように出力チャンバ410”内に出力圧を発生
させる。
【0116】 ステップ720および730では、入力チャンバ420”内の圧力を出力流
体チャンバ410”内の圧力と比較する。フィードバックループ735において
、もし出力圧が、バリヤー流体圧と調節可能なバネ406”の圧力との合計であ
る入力圧よりも低ければ、可動バルブ448を閉鎖位置に移動又は維持し(図6
)、閉鎖力流体分配網が調節システム500から閉鎖力流体を排出するのを防ぐ
。もし出力圧が入力圧よりも高ければ、ステップ740において、可動バルブは
開放位置に移動され、閉鎖力流体分配網を流体排出口450に接続する。ステッ
プ750に記載されているように、この排出で、閉鎖力流体は閉鎖力流体分配網
から除去される。ステップ760では、出力チャンバ410”内の出力圧が、プ
ロセス流体圧と調節可能なバネの圧力との合計である入力圧と比較される。ステ
ップ770では、バリヤー流体圧がプロセス流体圧と調節可能なバネ406”の
圧力との合計である入力圧よりも高ければ、フィードバックループ755におい
て可動バルブが、閉鎖力流体分配網と流体排出口との接続を維持する位置に置か
れる。もし出力圧が入力圧よりも低ければ、可動バルブ448を閉鎖位置に付勢
して閉鎖力流体分配網を流体排出口から切り離す。よって、もしバリヤー流体圧
が減少したり、閉鎖流体圧の上昇が検知されれば(これはシール漏れが予想より
低いことを示したり、プロセス流体圧の変化又はバリヤー流体圧の変化を示す可
能性があるが)、フィードバック調節システム520はシールから閉鎖流体圧を
排出又は減少させる。
【0117】 図示した流体フィードバック圧力調節システム500は、こうしてバリヤー供
給圧の増大を感知して閉鎖流体圧を増加させ、更にバリヤー流体圧の減少を検知
して閉鎖流体圧を減少させる。
【0118】 図9A、9B及び9Cは、上述の三つの圧力フィードバックサブシステム50
1、510及び520の別の実施例を示したものであり、内側でアクセスを制限
した位置でネジを使用するものである。特に、図9Aは、図4のサブシステム5
00の別の実施例であるサブシステム1530を開示し、図9Bは、図5のサブ
システム510の別の実施例であるサブシステム1540を開示し、図9Cは、
図6A及び6Bのサブシステム520の別の実施例であるサブシステム1550
を開示している。図示したサブシステム1530、1540及び1550はハウ
ジング11とグランド30との間のアクセスが制限された箇所に設けられた調節
可能なバネ406を使用している。これら図面中では、類似の参照番号は類似の
構成部品を示す。図示したフィードバックシステムは、図9A、9B及び9Cに
示された種類及び構成のシールだけでなく、適切であれば如何なるメカニカルシ
ールと共に用いてもよい。
【0119】 図9Aは、バリヤー流体圧をプロセス流体圧を基準にして選択されたレベルに
維持するための第一サブシステム1530を示す。図示したサブシステムは、グ
ランド30内に形成された適正な寸法のチャンバ内部に配置された可動差圧バル
ブ408を用いている。流体フィードバック圧力調節システムの種々の圧力通路
と穿孔との間の連通を可能にするように選択された態様で穴繰りされている環状
流体マニホールド441が、チャンバ407に取り付けられている。
【0120】 図示した流体マニホールド441は、図4、7および8に関連して説明された
ものと同一であり、かつ可動バルブ408を納める中央穿孔を有する。この穿孔
は可動バルブの最外径と等しいか或いは若干大きい寸法になっており、このバル
ブが、穿孔内で開放位置と閉鎖位置との間を比較的自由に摺動することができ、
しかもマニホールドにリークが生じた場合、バルブ周囲のリークを最小限にグラ
ンド30たり、或いは阻止することができる。流体マニホールド441は、数多
くの放射状に延伸する流体穿孔414および416を具備しており、マニホール
ドは、特定の圧力が印可された流体をグランド30チャンバに選択的に連通させ
ることができる。Oリング426及び428のようなシーリング構造体は、チャ
ンバ407の内側壁と流体マニホールド441の選択部分との間の圧力シール及
び流体シールを形成するために、マニホールドの外表面に形成された対応する溝
内部に取り付けられている。
【0121】 可動バルブ408は、チャンバを入力流体チャンバ420と出力流体チャンバ
410とに分割しており、同時に中間チャンバ412がバルブのフランジ付端部
の間に形成される。バルブ408は、調節可能なバネ406に接続されており、
その一端は手動調節ネジ404に付着されている。図示した調節可能なネジ40
4は、手が届き難い箇所に取り付けてあり、工場出荷時に予め決められた設定に
よるバネ張力を、作業員が不正に改変したり、或いは調整したりすることを防止
したり或いは禁止するようになされている。システムオペレータは、選択された
仕方でネジを回転させることで、このバネによって印可されている張力を調節で
きる。このようにして、ネジ404およびバネ406は協同して、図示した圧力
調節サブシステム1530における初期すなわち設定点圧力を規定する機能を果
たす。
【0122】 ネジ404及びバネ406は、グランド30の内部表面から入力流体チャンバ
420内へと延伸する。入力流体チャンバ420は、プロセス流体分配網と連通
することで、意図された通り、シールのプロセス流体が入力調節チャンバ420
と連通できるようになる。本発明の流体フィードバック圧力調節システムのプロ
セス流体分配網はとりわけ、プロセス流体チャンバ300のようなメカニカルシ
ール内部或いは周囲に形成された適正なプロセス流体チャンバと、プロセス流体
をチャンバ300から入力流体チャンバ420へ連通させるプロセス流体穿孔4
21とを含む。当業者であれば、このプロセス流体分配網が、所望であれば、プ
ロセス流体を可動バルブ408と選択された態様で連通させ得るように、グラン
ド30内に形成された複数の内部穿孔及び通路を具備し得ることを理解するであ
ろう。この調節システムはまた、グランド30の外部に継手を用いて、システム
流体をシステム1500の特定の部分或いは構成要素と連通させ得る。例えば、
プロセス流体を流体ハウジングから入力プロセス流体穿孔421へと移すために
、外部流体導管をグランド30に接続させることもできる。
【0123】 更に図9Aを参照すると、同様に本発明の流体フィードバック圧力調節システ
ム1500は、バリヤー流体をバリヤー流体供給源(図示せず)から流体マニホ
ールド441へと連通させるバリヤー流体分配網を含むこともできる。このバリ
ヤー流体分配網は、図4乃至6Bに関連して前述したものと同一或いは類似のも
のであることが好ましい。バリヤー流体分配網は、グランド30チャンバ407
から、例えば軸方向穿孔228及び溝180等のバリヤー流体付勢システムと、
グランド30内部に取り付けることができる他のフィードバックシステムと、入
力バリヤー供給源通路415のような他の流体通路/穿孔とへ、バリヤー流体を
連通させる適正なバリヤー流体通路を具備してもよい。特に、バリヤー流体分配
網は、マニホールド441内に形成された入力バリヤー通路416のような、グ
ランド30内部に形成された任意の適切かつ適正な穿孔及び/又はチャンバと、
出力バリヤー圧力穿孔414及びバリヤー導管234と、入力チャンバ410を
メカニカルシールのバリヤー流体付勢システムに接続するバリヤー流体通路40
2とを具備する。当然のことではあるが、この分配網にはまた、固定シールリン
グ内に形成された軸方向流体穿孔228及び溝180のようなバリヤー流体付勢
システムの構成要素も含まれていてもよい。
【0124】 更に図9Aを参照すると、可動バルブ408によって、バリヤー流体供給通路
415と、流体供給源チャンバ424と、流体供給源導管416とを介してバリ
ヤー流体供給源と連通する中間チャンバ即ちチャンネル412が形成される。中
間チャンバ412はまた、出力バリヤー穿孔414、バリヤーチャンバ422及
び出力バリヤー流体穿孔234のような、バリヤー流体をサブシステム1540
へと運ぶバリヤー流体分配網と流体連通するように選択的に配置されている。
【0125】 流体フィードバック圧力調整システム500と同様に、本発明の圧力調整シス
テム1500も、グランド30内部に完全に取り付けられており、且つ、後に更
に詳述するように、選択されたシステム圧を調節する純粋に動的流体システムで
ある。従って、この流体フィードバックシステムは、メカニカルシールのグラン
ド30内部に取り付けられている一方、一つ或いは複数のシステム圧を調節する
コンパクトな調節システムである。
【0126】 動作中は、流体ハウジング11からのプロセス流体が、プロセス流体分配網を
介して入力チャンバ420と連通する。好適な一実施例によれば、プロセス流体
は、プロセス流体チャンバ300から、入力プロセス圧力穿孔421を介して或
いはプロセス流体が入力チャンバ420の中へ流入するのを可能にするシール及
び/又はグランド30内部で適正に形成された任意の他の通路を介して、入力チ
ャンバ420へと送出される。プロセス流体は、所与の動作圧になっている。入
力流体チャンバ420内のプロセス流体は、可動バルブ408の入力側、例えば
左側に、圧力を及ぼす。更に、調節可能なバネ406が、可動バルブ408に圧
力を及ぼす。これら二つの力即ち圧力が結合して入力圧を形成し、この圧力が、
可動バルブ408をシールの外側に、例えば右側に向かって付勢する初期入力軸
方向力を発生させる。
【0127】 バリヤー流体源は、バリヤー流体分配網によって、バリヤー流体を、圧力調節
サブシステム1530へ、またメカニカルシールへと導入する。一実施例によれ
ば、バリヤー流体源からのバリヤー流体は、入力供給源通路234を介して、入
力供給源チャンバ422及び入力バリヤー穿孔416へと導入され、よって中間
チャンバ412の中へも導入される。その後、バリヤー流体は、可動バルブ40
8を閉鎖及び開放位置の間で選択的に付勢する事で、出力チャンバ410及びバ
リヤー流体分配網へと選択的に導入される。バルブ408は閉鎖位置で図示され
ている。具体的には、バルブ408が、出力バリヤー流体穿孔414を塞ぐこと
ができるように位置しており、よって中間チャンバ412を出力チャンバ410
から切り離している。
【0128】 入力チャンバ420内のプロセス流体は、可動バルブ408の入力側に圧力を
及ぼす。更に、調節可能なバネ406が、この可動バルブに圧力を及ぼす。これ
らの二つの圧力が結合して入力圧が形成され、この圧力が、可動バルブ408を
右側に向かって、従って閉鎖位置から開放位置に向かって付勢する初期入力軸方
向力を発生させる。
【0129】 バルブが開放位置に配置されると、中間チャンバ412からのバリヤー流体は
、出力閉鎖流体穿孔414を通って出力チャンバ424及び410へ流入する。
バリヤー流体は、差圧バルブ408の右側に対して反対側すなわち軸方向に外側
に向かう圧力を及ぼし、出力チャンバ410内に出力圧を形成する。出力チャン
バ410内のバリヤー流体によって及ぼされた出力圧が、入力チャンバ420内
のプロセス流体圧と調節バネ圧との合計より大きい場合は、差圧バルブ408は
図示の閉鎖位置のバルブへと戻る。具体的には、バリヤー流体分配網が供給源か
らのバリヤー流体で満たされると、出力流体チャンバ410内のバリヤー流体圧
が、そのチャンバ内の圧力を増大させる。入力チャンバ410内部のバリヤー流
体圧が、プロセス流体と調節可能なバネ406によって生じる圧力の合計と等し
いか、或いはそれを超える場合は、差圧バルブが図示した閉鎖位置へと移動して
、バリヤー流体供給源を出力バリヤー通路234から切り離す。従って、流体フ
ィードバック圧力調節システム内部のバリヤー流体は、プロセス圧と可変バネ4
06圧とによって生じた圧力の合計におよそ等しいレベルまで加圧される。当業
者であれば、プロセス圧及び/又はバネ圧より小さい圧力になるまでバリヤー流
体分配網を加圧することを含め、他の圧力構成も同様に使用できることを直ちに
理解するであろう。閉鎖位置と開放位置との間を移動することで、中間チャンバ
412及び出力チャンバ410がバリヤー流体供給源と連通可能になり、これに
よりバリヤー流体供給源と出力流体穿孔414との間に流体経路が形成される。
その後、バリヤー流体は、出力バリヤー通路を介してバリヤー流体分配網の残部
及び圧力システム1500へ流入していく。
【0130】 流体フィードバック圧力調節システム1500は、閉鎖流体を閉鎖流体分配網
へ導入するための、或いは閉鎖流体をそこから排出するためのサブシステムを更
に含むことも可能である。これらのサブシステムには、プロセス流体穿孔421
及びバリヤー流体穿孔415以外の、図示したサブシステム1530と殆ど同じ
構成要素が具備されている。従って、これら三つのサブシステムは、直接的に或
いは間接的にシール面18及び20に作用する特定の流体圧を制御するために、
三つ併せて或いは任意の組み合わせで、利用され得る。
【0131】 図9B及び9Cには、メカニカルシールに対して閉鎖流体圧を加えたり、或い
はそこから閉鎖流体圧を減じたりするサブシステム1540及び1550が示さ
れている。図中、類似の数字は類似の要素を表す。サブシステム1540は、閉
鎖流体供給源(図示せず)をこのシールの閉鎖流体付勢システムに接続する。こ
の付勢システムによって、バリヤー流体分配網及び/又は、例えば軸方向穿孔2
28及び溝180のようなバリヤー付勢システム内部の圧力の関数として、閉鎖
力が固定シールの裏面側に印可される。
【0132】 図示したサブシステム1540も同様に、グランド30内部の適正な寸法のチ
ャンバ内に取り付けられた流体マニホールド441内部に配置した可動差圧バル
ブ408を具備している。この可動バルブ408が、チャンバを入力流体チャン
バ420と出力流体チャンバ410に分割しており、中間チャンバ412がこれ
らの間に形成されている。バルブ408は、一つの調節可能なバネ406に接続
され、そのバネの一端は一つの手動調節可能なネジ404に付着されている。図
示したネジ404及びバネ406は、前述のものと同一のものである。図示した
サブシステム1540は、固定シールリング14に対するバリヤー又は閉鎖流体
圧、或いは何らかの他の流体でもよい閉鎖流体源の閉鎖流体分配網を更に具備し
ている。閉鎖流体分配システムは、固定及び回転シールリング14及び16の間
の分離を調整或いは調節するために、固定シールリングに軸方向の閉鎖付勢力を
及ぼす。閉鎖力分配網は、閉鎖流体をシールリングの少なくとも一つに導入して
、これらのシールリング間の分離を調整する任意の適切な装置及び数多くの流体
導管及び穿孔を具備し得る。特に、図示した分配網は、一つ或いは複数の入力閉
鎖流体通路460と、入力閉鎖流体穿孔416と、中間チャンバ412と、出力
閉鎖流体穿孔414と、横断方向の閉鎖流体穿孔444と、閉鎖流体ジャンクシ
ョンと、通路コネクタ442及び440と、閉鎖流体付勢チャンバ242とを具
備し得る。
【0133】 サブシステム1540も同様に、バリヤー流体を、サブシステム1530から
入力チャンバ420へ、そして溝180へと連通させるためのバリヤー流体分配
網を具備し得る。この分配網は、サブシステム1530に関連して前述したもの
と類似のものであってもよい。従って、バリヤー流体分配網は、バリヤー流体を
サブシステム1530から入力チャンバ420へ、そして例えば軸方向穿孔22
8及び溝180等のバリヤー流体付勢システムへと連通させる、適切なバリヤー
流体通路を具備し得る。特に、バリヤー流体分配網には、バリヤー流体を、固定
シールリング内に形成した軸方向流体穿孔228と、溝180とに接続するバリ
ヤー流体通路446を含めて、グランド30内部に形成した任意の適切で且つ適
正な穿孔及び/又はチャンバが具備されている。
【0134】 再び図9Bを参照すると、可動バルブ408は、入力チャンバ420及び出力
チャンバ410内部の流体によって、開放位置と閉鎖位置との間に交互に配置可
能である。例えば、シールが作動すると、バリヤー流体がサブシステム1530
から加圧され、そして入力チャンバ420を満たす。バリヤー流体がバネ406
と共に、可動バルブ408の一方の側に圧力を及ぼすことで、このバルブがどち
らか一方の位置へと押しやられる。こうした力は、このバルブが開放位置に配置
されている場合には、出力チャンバ410の中へと導入される閉鎖力によって相
殺される。
【0135】 入力チャンバ420内部の圧力が出力チャンバ410内部の圧力を凌駕する場
合は、差圧によってバルブ408が右側に、即ち図示した閉鎖位置から開放位置
へと付勢される。供給源からの閉鎖流体は、閉鎖流体入力通路460、チャンバ
422及び入力閉鎖流体穿孔416を通って中間チャンバ412へ流入していく
。この中間チャンバ412から、閉鎖流体は、出力閉鎖流体穿孔414を介して
、横断方向の閉鎖流体穿孔444へ、また通路ジャンクション442へと、そし
て閉鎖流体出力通路440及び閉鎖流体チャンバ242へと流入する。閉鎖流体
チャンバは、選択された態様で固定シールリング14に作用するように、この固
定シールリングの裏面側に配置される。例えば、軸方向チャンバ242内の閉鎖
流体圧は、シールリングのシール面18及び20間の分離を調節するために設定
され得る。従って、システム1500は、一つ或いは複数のシール流体圧に基づ
いてシール漏出を調節することができる。
【0136】 動作時に、入力チャンバ420にはサブシステム1530によって加圧された
バリヤー流体が充満する。バリヤー流体および調節可能なバネは、バルブ408
の左側面を加圧して入力圧を形成する。入力チャンバ420の圧力が出力チャン
バ410の圧力を超えると、バルブ408は開放位置に付勢される。この開放位
置にあるとき、バルブは閉鎖液供給源を出力流体穿孔414および中間チャンバ
412と流体的に接続する。次に閉鎖力は、閉鎖流体チャンバ242に伝達され
て、選択された方法で固定シールリングに作用する。同時に、中間チャンバの閉
鎖流体412は、出力閉鎖流体チャンバ410に充満し、可動バルブ408のも
う一方の側面(例えば、右の側面)に圧力を印加する。閉鎖流体によって印加さ
れる力は、バリヤー流体およびバネ406によって印加される力を相殺して、閉
鎖位置へ可動バルブを付勢し戻し、それによって出力閉鎖流体穿孔414から閉
鎖流体供給源を切断する。特に、バルブ408のフランジは、穿孔414を塞い
で、中間チャンバ412から残りの閉鎖流体分配網までの閉鎖流体通路を妨害ま
たは抑制する。結果的に、図示のサブシステム1540は、バネ圧とバリヤー流
体圧を組合せた関数である閉鎖流体圧を確立する。
【0137】 図示のサブシステム1540は、バリヤー流体圧とプロセス流体圧の関数とし
ての閉鎖流体圧を調整すなわち増加するために使用されることが好ましい。それ
によって、流体フィードバック調整システムは、シール面の間隙厚さおよび漏れ
を調整する。このサブシステム1540は、バリヤー流体圧の関数として閉鎖力
圧を調整する完全流体的な動圧調整システムを形成する第一のサブシステム15
30に接続して使用することができる。サブシステム1530は、バリヤー流体
圧をプロセス流体圧とバネ圧に対して選択されたレベルにセットするが、手作業
で調節可能である。
【0138】 図9Cを参考とすると、本発明の流体フィードバック圧力調整システムの排出
サブシステム1550が示されている。サブシステム1550は、バリヤー流体
圧の関数として調整システムから閉鎖流体圧を抜く或いは排出させることができ
るように構成されている。尚、同様の参照番号は、図面を通して同様の部分に対
応する。図示のサブシステムは、グランドチャンバ内に配置される可動バルブ4
48を含む。チャンバは、流体圧力調整システムの通路および穿孔とメカニカル
シールとの間を連通させるために選択された方法で中ぐりされた環状流体マニホ
ールド441を備える。バルブ448は、調節可能なバネ406に結合され、そ
の一端が手作業で調節可能なバネ404に取りつけられる。
【0139】 また、図示のサブシステム1550は、入力チャンバ420にバリヤー流体を
送るかまたは移送するバリヤー流体分配網と、出力流体チャンバ410と流体的
に連通して配置される閉鎖流体分配網を含む。バリヤー流体分配網は、既に記述
されたものと同様である。閉鎖流体分配網はさらに、出力チャンバ410と選択
的に流体的に連通して配置される排出通路450を含む。この排出開口部により
、図示のフィードバックサブシステム1550はバリヤー流体圧の関数としてサ
ブシステムから閉鎖流体圧を抜く。
【0140】 可動バルブ448は、入力チャンバ420内のバリヤー流体圧と出力チャンバ
410の閉鎖流体圧によって開放位置と閉鎖位置の間で選択的に移動可能である
。例えば、シールの操作時に、バリヤー流体分配網はサブシステム1530(図
9A)によって加圧され、入力バリヤー流体チャンバ420を満たす。バリヤー
流体およびバネ406は可動バルブ448の一面に圧力を印加し、バルブの位置
の何れかに押し込むために可動バルブの片側の圧力を及ぼす。これらの二つの圧
力の和が、チャンバ420内の入力圧を形成する。同時に、閉鎖流体分配網は所
定の圧力で閉鎖流体を収容する。閉鎖液供給源から送られる閉鎖流体は、出力閉
鎖流体チャンバ410に進入しバルブ448のもう一方の側面(例えば、右側面
)に圧力を印加し、チャンバ410の出力圧を形成する。出力チャンバ410の
閉鎖流体圧が、チャンバ420内の合計圧未満であるとき、可動バルブは図示の
閉鎖位置に付勢される。この圧力構成は、閉鎖流体分配網からの閉鎖流体圧の抜
けを妨げる。結果的に、この調整システムは、排出通路450を通して、閉鎖力
圧を抜くことによってその力が減ることはない。
【0141】 出力チャンバ410内で閉鎖流体に対して印加された圧力がバリヤー流体およ
び調節可能なバネ406の圧力の和より大きいときは、この差圧は閉鎖位置から
右側の開放位置側にバルブ448を付勢する。これにより、閉鎖流体分配網が閉
鎖流体をグランド30に形成された排出通路と連絡することができる。閉鎖流体
網は、閉鎖流体チャンバ242および出力チャンバ410に含まれる閉鎖流体を
シールから抜く。特に、サブシステム1550は、出力チャンバ410まで閉鎖
流体通路440、442および444に位置する閉鎖流体を移送する。可動バル
ブ448が開放位置内へ配置されることで、チャンバ410内に収容された閉鎖
流体が排出通路450を通過することができる。流体フィードバック調整システ
ムによる閉鎖流体のこの排出により、このシステムは固定シールに印加される閉
鎖力を調整することができる。ある実施例によれば、もしバリヤー流体圧が減少
する場合、これはその流体圧が減少プロセス圧に対応していることもあるが、閉
鎖流体圧を調整して閉鎖流体付勢網がシール面を互いに接触させられることを防
止する必要がある場合がある。
【0142】 システム1550が閉鎖流体を除去する際に、チャンバ410内の閉鎖流体圧
が一般にバリヤー流体圧と調節可能なバネ圧の和に等しくなるまで減少する。こ
れが起こるとき、システム圧力は、閉鎖位置に可動バルブ448を付勢して、排
出通路と残りの閉鎖流体分配網の間の流体的な連通を切断する。
【0143】 上述のサブシステム1530、1540および1550を一緒に使用して、メ
カニカルシールのグランド30に備えることが好ましい。組合せる場合には、サ
ブシステムは一つ以上のシール圧の関数としてとしてメカニカルシールの一つ以
上の圧力を調整する完全な流体圧フィードバックシステム1500を形成する。
【0144】 図14Aおよび14Bは、図9Aから図9Cに示すサブシステム1530、1
540および1550の動作方法を説明する略フローチャート図である。これら
の図に記述された3つのプロセスはもすべて連続的なプロセスであり、並列して
、同時に共に実施することができる。
【0145】 図14Aはプロセス圧力を基準にしてあるレベルに第1の中間流体圧を設定ま
たは確立する方法を具体的に示す図である。ステップ810では、プロセス流体
はプロセス流体分配網に導入される。特に、プロセス流体がプロセス流体室から
プロセス流体通路421を通して入力チャンバ420に導入される。調整可能な
バネ406によって生成された力と組合せた入力チャンバ420の中のプロセス
流体圧が、サブシステム1530の入力圧となる。バリヤー流体供給源により、
シールにバリヤー流体が導入され、出力流体チャンバ410内で選択された中間
流動圧が確立される。ステップ820および830では、入力圧を出力流体チャ
ンバ410内の中間流体圧と比較する。中間流体圧が入力チャンバ420の圧力
以上である場合、圧力調整サブシステムは閉鎖位置にバルブを配置するか維持し
、圧力バランスの変更について流体システムを継続的に監視する。これは、フィ
ードバックステップ835で具体的に示される。中間流体圧がチャンバ420の
プロセス流体圧と調節可能なバネ圧の和未満である場合、ステップ840では可
動バルブ408を開放位置に付勢し、バリヤー流体供給源とバリヤー流体分配網
を流体的に接続する。ステップ850に記述されるように、供給源はバリヤー流
体分配網にバリヤー流体を導入する。特に、供給源は、バリヤー流体を入力バリ
ヤー流体穿孔416を通して出力チャンバに、また、出力バリヤー通路402を
通して軸穿孔228および溝180に導入する。
【0146】 ステップ860および870では、出力チャンバ410の中間バリヤー流体圧
を入力チャンバ420内の流体圧と再度比較する。出力チャンバ410の流体圧
が入力チャンバ420内の圧力未満である場合、バルブは開放位置に維持される
か、付勢されて、バリヤー流体がバリヤー流体網に絶えず導入される。これにつ
いては、フィードバックステップ875で説明する。中間バリヤー流体圧が入力
チャンバ420内の圧力より大きい場合、可動バルブ408は流体供給源からバ
リヤー流体分配網を切断するために閉鎖位置に付勢される。
【0147】 図14Bは、サブシステム1530について上述したように、バリヤー流体圧
とプロセス流体圧力の差圧に対して閉鎖流体を選択されたレベルに設定する方法
を示す図である。これは、閉鎖流体を加えるか、または、閉鎖流体分配網から閉
鎖流体を抜くつまり排出することによって達成される。図示の実施例では、閉鎖
流体供給源はバリヤー流体供給源と同じである。図示のフローチャートは、流体
フィードバック調整システム1500のサブシステム1540および1550の
動作を含む。
【0148】 ステップ970および980では、入力チャンバ420内のバリヤー流体圧お
よびバネ圧を出力チャンバ410内の閉鎖流体圧と比較する。出力チャンバ41
0内の閉鎖流体圧がバリヤー流体圧とバネ圧の和未満である場合、ステップ99
0に示すように、このバルブを右側の開放位置に付勢して閉鎖流体供給源を閉鎖
流体分配網と接続する。特に、システムに導入された閉鎖流体は、中間チャンバ
412から出力閉鎖流体穿孔414まで、横方向通路444、通路ジャンクショ
ン442、閉鎖流体通路440と、閉鎖流体チャンバ242へ通過する。ステッ
プ1000では、液体が閉鎖流体分配網に加えられ、ステップ1010では、閉
鎖流体圧を入力チャンバ420内の圧力と比較する。閉鎖流体圧が入力圧より未
満である場合、フィードバックステップ1025によって示されるように、閉鎖
流体は絶えず閉鎖力流体配網に加えられる。閉鎖流体圧がバリヤー流体圧と第二
バネ圧以上であれば、ステップ1030に示すように、可動バルブ408を左側
の図示の閉鎖位置に付勢して、閉鎖流体分配網を閉鎖液供給源から切断する。次
に、フィードバックステップ1035に示すように、システムはステップ970
のシステム圧力を監視する状態に戻る。
【0149】 再びステップ980に戻って説明すると、入力チャンバ420内の閉鎖流体圧
がプロセス流体圧とバネ圧の和をより大きい場合、流体フィードバックシステム
はサブシステム1550を使用してシステムから選択的に閉鎖流体を抜く。具体
的には、ステップ1040で説明したように、可動バルブ448は開放位置に付
勢されて、閉鎖流体分配網を閉鎖流体排出口450に接続する。これは、入力チ
ャンバ420内の圧力が出力チャンバ内の圧力未満あるので起こる。結果として
生じる差圧は、閉鎖位置から開放位置にバルブ448を付勢させる。このシステ
ムは、システム1500からの閉鎖流体を抜いて、相互に離れた選択距離内にシ
ール面を強制的移動させること、特に相互に強制的にシール面を接触させること
を防止する。
【0150】 ステップ1050では、閉鎖流体が閉鎖流体分配網から除去されて、ステップ
1060では、入力チャンバ420内のバリヤー流体圧を出力チャンバ410の
圧力と比較する。出力チャンバ410の閉鎖流体圧が流体圧と第2のバネ圧の和
より大きい場合、フィードバックステップ1075で説明されるように流体は閉
鎖流体分配網から継続的に除去される。出力チャンバ410の閉鎖流体圧が全入
力圧以下である場合、ステップ1080に示すように可動バルブ448を閉鎖位
置に付勢して、閉鎖流体分配網から閉鎖流体通排出を切断する。次に、フィード
バックステップ1085に示すように、このシステムはステップ970のシステ
ム圧力を監視する状態に戻る。
【0151】 当業者であれば、バネの張力を選択された程度の応答を行うように動作中に設
定することができることは、理解できよう。特に、サブシステム1540および
1550の整定値は、動作(例えば、バルブの運動)が起こらない区間または範
囲を確立するために離して設定することができる。例えば、システムに閉鎖流体
を加えるための整定値は、閉鎖流体の導入を防止するか、システムから閉鎖流体
を抜く或いは排出するための整定値未満である。このため、プロセス流体圧力が
安定している限り、整定値の範囲は何も起きないように、設定される。
【0152】 図10Aおよび図10Bは、本発明の流体フィードバック調整システムのさら
に別の実施例を示す図である。図示の調整システム715は、可動バルブとして
ダイヤフラム702を使用する。また、このシステムは2つのサブシステム、す
なわち点線で示される通路703および706を利用するサブシステム717と
、通路704および708を利用するサブシステム719を利用する。サブシス
テム717は、バネ406に対応する選択された量によって、プロセス流体圧に
対して選択されたレベルで入力バリヤー流体圧を確立することが好ましい。サブ
システム719は、サブシステムに閉鎖流体を加えるか、またはシステムから送
られる閉鎖流体を抜くための動作することが好ましい。図示の圧力調整システム
715の動作と機能は、図4乃至6Bおよび9A乃至9Cのフィードバック調整
システムを示す実施例同様である。尚、同様の参照番号は、各図の同様の部分を
示す。
【0153】 グランド30は軸727に沿って軸方向に相互から離隔する一対のチャンバ4
07Aおよび407Bを形成するために中ぐりされる。チャンバはお互いと流体
的に連絡するように選択的に配置される。ダイヤフラム702は、チャンバ40
7A内に取付けられるようにサイズおよび寸法が決定され、各チャンバを入力流
体チャンバ420と出力流体チャンバ410に分割する。ダイヤフラム700は
、ベローズ部分702Aと両端が開いた中心穿孔702Cを有する軸方向に延在
するスピンドル部分702Bを有する。
【0154】 図示のダイヤフラム702はバネ406につながれ、その一端が側作業で調節
可能なバネ404に付けられる。ネジ404は、アクセスが限られた位置でグラ
ンドの内表面に沿って取付けられるヘッド部分404Aを含む。環状Oリングは
、外部環境とチャンバ407Aの間に流体シールを供給するために、溝のヘッド
404A周辺に取り付けられる。ネジによって、バネの張力を可変調節し張力を
延いてはその結果としてバネ圧を調節し、同時に入力チャンバ420内の圧力を
調整する。このため、ネジ404とバネ406は、図示の圧力調整システム71
5で初期の圧力または整定値の圧力を規定するために協働で作用する。ネジの接
近が制限される位置によって、システムオペレーターはバネの張力を調整するこ
とを阻止または妨害するが、このバネの張力は工場で選択された張力に前もって
設定してもよい。当業者であれば、側作業で調節可能なネジ404をグランドの
外表面に沿って取付けることができることも理解できよう。
【0155】 ネジ404とバネ406はグランド30の内面から入力流体チャンバ420内
に延伸する。入力流体チャンバ420はプロセス流体分配網に連絡し、シールの
プロセス流体をそれに連絡することができる。流体フィードバック調整システム
のプロセス流体分配網は、プロセス流体チャンバ300などのメカニカルシール
内またはその付近で形成される適切なプロセス流体チャンバと、チャンバ300
から入力流体チャンバ420までプロセス流体を連通する入力流体通路703を
含むことができる。当業者であれば、プロセス流体分配網についてグランド内に
形成された内部穿孔および通路を修正し、プロセス流体が選択された方法で可動
バルブと連通することができることを含み得ることは理解できよう。この調整シ
ステムは、グランドの外部にカプリングを使用してシステム流体をシステムの特
定の部分または構成要素に連通することもできる。例えば、外部流体導管は、グ
ランドに接続して流体ハウジングから入力プロセス流体穿孔703までプロセス
流体を移送することができる。これに代わる実施例では、グランドは内部を中ぐ
りして、プロセス流体は外部流体継側を使用せずに完全にグランドの中でプロセ
ス流体穿孔と連通することができる。
【0156】 図10Aに戻って説明すると、グランドチャンバ407Bは、軸727に沿っ
てチャンバ407Aの軸方向前方に形成され、グランドの外表面30Bで開口す
ることが好ましい。さらにこのチャンバは、入力流体供給通路234で片側に連
通する。チャンバ407Bにはネジとバネの組体728が取付けられる。図示の
組体728は、グランド外表面に対してチャンバ開口部と座を被覆するネジ73
1を含む。ネジはヘッド部分731Aと軸方向内側に延在する本体部分731B
を有する。ヘッド731Aの下側には、ネジとチャンバ407Bの間に流体シー
ルを形成するためにそれに対応する溝にOリング733が取付けられる。ネジの
本体部分731Bは、バネ714の一端を固定する穿孔を有し、もう一方の端が
軸方向内側に取付けられる中間プレート712に連結される。特に、ネジのヘッ
ドの反対のバネ端は、プレートに形成された開口部内に取付けられる。プレート
712の反対側または裏側では、チャンバ407Aと407Bの間に形成された
座716に選択的に係合し取付けられるエラストマー部材721が固定される。
プレート712は選択された流体と機械力によって開放位置と閉鎖位置の間で選
択的に配置可能である。アセンブリ728が図示の閉鎖位置に配置される時、エ
ラストマー部材721はチャンバ407Bを出力チャンバ410から切断する取
付座716に係合する。組体728が開放位置に配置される場合、エラストマー
部材721は座716から切断され、流体は供給源からチャンバ407Bを通過
して出力チャンバ410に至ることができる。
【0157】 さらに図10Bを参照すると、軸スピンドル702Bは、エラストマー部材7
21に対して閉鎖位置で固定される外側端を有する。開放位置に配置される時は
、スピンドルは部材721から切断されるため、出力チャンバ410はスピンド
ルの中心穿孔702Cを介して入力チャンバ420と連通することができる。
【0158】 最初に図示されたサブシステム717では、入力流体チャンバ420はプロセ
ス流体分配網に流体的に接続しており、特に、プロセス流体穿孔703を介して
プロセス流体チャンバ300に連結される。出力流体チャンバ410は、バリヤ
ー流体穿孔706と穿孔228と溝180によってバリヤー流体分配網に流体的
に接続される。本発明の流体フィードバック圧力調整システムは、バリヤー流体
供給源からダイヤフラムおよび/またはバリヤー流体付勢網までバリヤー流体を
送るバリヤー流体分配網を含む。バリヤー流体分配網は、既に述べた分配網と同
様に、流体供給源からメカニカルシールまでバリヤー流体を運ぶように適合させ
たグランド内に形成された適切な穿孔および/またはチャンバであれば含むこと
ができる。好ましい実施例によれば、流体分配網はバリヤー流体入力通路234
、チャンバ407B、スピンドル702B周囲に形成された通路、出力チャンバ
410、出力流体バリヤー通路706、また、任意にメカニカルシールのバリヤ
ー流体付勢システムの構成要素を含む。例えば、バリヤー流体付勢システムは、
固定シールリングに形成された軸流体穿孔228と溝180を含む。
【0159】 動作時に、流体ハウジングから送られたプロセス流体は、プロセス流体を入力
チャンバ420に進入可能にするシールおよび/またはグランド内で入力プロセ
ス圧通路703およびそれ以外の適切に形成された通路を通して入力チャンバ4
07に移動する。プロセス流体は、所定の作業圧力にある。入力流体チャンバ4
20のプロセス流体は、ダイヤフラム702の入力側(例えば、左の側面)に対
して圧力を印加する。さらに、調整可能なバネ406はダイヤフラム702に圧
力を印加する。これらの2つの力あるいは圧力の組合せは、入力圧となり、右方
向にダイヤフラムを付勢するために作用する初期の入力軸力を印加する。
【0160】 (図示せず)バリヤー流体源からのバリヤー流体は、バリヤー流体分配網によ
って調整システム715およびメカニカルシールに導入される。ある実施例によ
れば、バリヤー流体源からのバリヤー流体は、入力供給通路234およびチャン
バ407Bに選択的に導入される。プレート712およびエラストマー部材72
1の位置により、バリヤー流体が出力チャンバ410に導入されるかどうかが決
まる。一旦出力流体チャンバ410に受容されるとバリヤー流体は、ダイヤフラ
ム702の右側面に対して反対側および軸方向内側に圧力を印可し、出力圧を発
生させる。
【0162】 プロセス流体およびバネ406によって印加された入力圧がャンバ410内の
バリヤー流体圧より大きい場合、ダイヤフラム702は右側に移動して、スピン
ドル702Bはエラストマー部材721に係合する。入力チャンバと出力チャン
バの差圧が十分に大きい場合、スピンドルは座716からエラストマー部材72
1にを押す。これにより、プレート712を開放位置に移動させて、流体供給源
とチャンバ407Bを入力チャンバ410に接続させる。次に、バリヤー流体は
そこから出力バリヤー通路706に、さらには軸穿孔228と溝180い至る。
【0163】 バリヤー流体分配網が、供給源から送られるバリヤー流体で満たされる際に、
出力流体チャンバ410のバリヤー流体圧はダイヤフラム702に対する圧力を
次第に高く印加していき、反対方向に追いやる。出力チャンバ410内のバリヤ
ー流体圧がプロセス流体と調整可能なバネ406によって印加された圧力の和を
超える時、ダイヤフラム702は左側に押される。バネ714とプレート712
は、出力チャンバ410内のバリヤー流体圧と協働で、座716にエラストマー
部材721を後退させる。それらによって、カラーを閉鎖位置に移動させ、出力
チャンバ410から流体供給源を切断する。このため、流体フィードバック調整
システム715のバリヤー流体は、プロセス圧力とバネ406の選択可能な圧力
によって印加される圧力の和にほぼ等しいレベルまで加圧される。そのため、出
力チャンバ410内のバリヤー流体は、バネ406の張力または圧力に対応する
量分でプロセス流体を超えるレベルに加圧される。さらに、出力チャンバ410
内のバリヤー流体圧を高めることが必要であれば、一般にシール面のバリヤー圧
が低く、このためにシール面がすぐにも接触してしまいそうなことを示している
。軸穿孔228と溝180を通してシール面へバリヤー流体を追加すると、シー
ル面の間隙が加圧され、シール面を分離する。
【0164】 図10Bに示すように、入力チャンバ420内の圧力が出力チャンバ410
内の圧力未満であるように減少する場合、システムは2つのチャンバ内の圧力を
均等化することによって補正する。特に、出力チャンバ内の圧力がより高ければ
、左側にダイヤフラム702を付勢する差圧が生じる。この運動によって、スピ
ンドル702Bをエラストマー部材721と噛み合って係合しないように離すの
で、スピンドル穿孔702Cを介して出力チャンバ410を入力チャンバ420
に流体的に接続することができる。実線の矢印729によって例証されるように
、出力チャンバ410内のより高い圧力のバリヤー流体は、出力チャンバ410
から穿孔を通じて入力チャンバ420に流体を強制的に送る。これは、2つのチ
ャンバ内の圧力が、スピンドル702Bが再びエラストマー部材721に係合し
て入力チャンバと出力チャンバの間で流体的な連通を切断するまで行われる。
【0165】 再び図10Aを参照すると、第2のサブシステム709では、入力チャンバ4
20は、バリヤー流体分配網に流体的に接続されており、図示の実施例では、入
力流体穿孔708によって軸穿孔228と溝180に接続される。出力流体チャ
ンバ410は、出力流体通路704によって閉鎖流体分配網に流体的に接続され
る。サブシステム719は、グランド内に取付けられる別のシステムとなり得る
が、明確に説明するために、ここではサブシステム717に重ねて示されている
。残りの構成要素およびサブシステム719の動作は、サブシステム717に関
連して上述したものと実質的に同じである。
【0166】 動作時に、バリヤー流体分配網からのバリヤー流体は、入力チャンバ420に
充満して、ダイヤフラムの左側からダイヤフラム702に圧力を印加する。調整
可能なバネ406も、ダイヤフラム702の左側に圧力を印加し、これらの2つ
の圧力の和がサブシステム719の入力チャンバ圧力を規定する。閉鎖流体分配
網は、閉鎖液供給源(図示せず)からの閉鎖流体で出力チャンバ410を加圧し
、出力流体通路704と閉鎖流体チャンバ242を介して固定シールリング14
で流体的に接続されている。閉鎖流体分配網はダイヤフラム702の右側に圧力
を印加し、このためにネジとバネの組体728に関連してサブシステム719の
出力圧が定まる。閉鎖流体分配網は、回転シールリングに対して固定シールリン
グを付勢し、シール面の間の離隔を調整する。
【0167】 バリヤー流体入力チャンバ420の圧力が出力チャンバ410内の圧力より大
きい場合、スピンドル702Bは、チャンバ407Bを出力チャンバ410に流
体的に接続し、座面716からエラストマー部材721を離す。閉鎖流体供給源
は、チャンバ407Bと410に流体を導入し、流体は出力流体通路704およ
び閉鎖流体チャンバ242内に進入する。出力チャンバ410から閉鎖流体チャ
ンバ242への閉鎖流体の移動により、固定シールリングの裏面に印加された軸
閉鎖力が高まる。閉鎖力が高ければ固定子が回転子の方向に付勢され、シール面
間の間隙のサイズが減少するため、シール漏れが低減する。
【0168】 出力チャンバ410内の閉鎖流体圧が増加するにつれて、ダイヤフラム702
は左側に動かされて、プレート712のエラストマー部材721は座面716に
係合し、チャンバ407Bと出力流体チャンバ410の間でこれ以上流体的に連
通することを防止する。出力チャンバ410内の圧力が入力チャンバ420内の
圧力を超える時、出力チャンバ410の閉鎖流体圧によりダイヤフラム702が
左に移動する。この運動により、スピンドル702Bをエラストマー部材721
から切り離して出力チャンバ410を入力チャンバ420にスピンドル穿孔70
2Cを通して流体的に連通させる。出力チャンバ410内の閉鎖流体が高圧であ
れば、出力チャンバ410から穿孔を通して入力チャンバ420内に流体が送り
込まれる。これは、2つのチャンバ内の圧力が均等化し、スピンドル702Bが
再びエラストマー部材721に係合するまで行われる。
【0169】 図15Aおよび図15Bは、システムに加圧し、入力チャンバ内の圧力に対し
て選択されたレベルに、選択されたチャンバ内の流体圧を維持するための法を説
明する図である。ステップ1100で、プロセス流体分配網は入力チャンバ42
0にプロセス流体を導入して、バネ406によって印加された圧力と共にサブシ
ステム717の入力圧となる。次に、出力チャンバ410は、既に述べたように
、バリヤー流体付勢システムに流れるバリヤー流体によって加圧される。次に、
入力チャンバ420のプロセス流体とバネによって生成される圧力を、出力チャ
ンバ410の内のバリヤー流体の圧力とって比較する。バリヤー流体圧が入力チ
ャンバ420内の圧力未満であるというのは、例えば、シール面がお互いに比較
的近い時などに見られるが、この時はダイヤフラム702は右側に動く。スピン
ドル702Bは右側にプレート712を右に押し、出力チャンバ410と流体的
に連通する位置にバリヤー供給源234とチャンバ407Bを配置する。バリヤ
ー流体は、出力チャンバ410から出力流体バリヤー通路706を通って軸穿孔
228と溝180へ通過する。バリヤー流体は、穿孔と溝に加圧し、選択的にシ
ール面をお互いから離すように動作する。これについては、ステップ1100か
ら1120までに具体的に示される。
【0170】 次に、ステップ1130から1140で説明するように、システム715は入
力圧を出力圧と比較し、バリヤー流体圧が入力チャンバ420内の圧力より依然
として低い場合には、システムはそれにバリヤー流体を導入し続ける。バリヤー
流体圧が入力圧とほぼ等しいかそれ以上であれば、ダイヤフラムは左側に移動す
る。次に、チャンバ407B内に取付けられるバネとプレートの組体は、座面7
16にエラストマー部材721を付勢して出力チャンバ410からバリヤー流体
供給源を切断する。
【0171】 再びステップ1100について説明すると、バリヤー流体圧が入力圧より大き
い場合、ダイヤフラム702は左側に移動する。ステップ1145と1150で
は、スピンドル702Bはプレートと座面から分かれて、一端では入力圧に、他
端では出力圧に702Cを曝す。出力チャンバ410内のバリヤー流体が高圧で
あれば、入力チャンバ420の中に中心穿孔702Cを介して通過する。このプ
ロセスは、2つのチャンバでの圧力がほぼ等しくなるまで続く。次に、ダイヤフ
ラム702は右側に移動し、スピンドルはエラストマー部材721と噛み合い、
2つのチャンバ410と420の間の流体的な接続を切断する。
【0172】 図15Bは、システム715のサブシステム719の動作方法を説明する図で
ある。バリヤー流体がバリヤー流体分配網に導入された後、サブシステム719
はネットワークにバリヤー流体を導入する。次に、バリヤー流体付勢システムは
、入力チャンバ通路708を介して入力チャンバ420にバリヤー流体を導入す
る。ステップ1155に示されるようにバリヤー流体はチャンバに充満し、バネ
406と共にダイヤフラム702の入力側の入力圧を規定する。閉鎖流体は、閉
鎖液供給源から閉鎖力流体配網まで導入される。図示のサブシステム719では
、バリヤー流体源も閉鎖流体供給源として機能する。出力チャンバ410内に位
置する閉鎖流体は、出力チャンバ圧力を規定する。
【0173】 ステップ1160では、出力チャンバ410内の閉鎖流体圧または出力圧を入
力圧と比較し、閉鎖力流体圧力がバリヤー流体圧と調節可能なバネの和未満であ
れば、ステップ1165で説明するように、ダイヤフラム702は右側に移動す
る。スピンドル702Bは座716からプレートを移動させる。閉鎖流体供給源
は、出力チャンバ410と流体的に連通して配置される。ステップ1170およ
び1175で説明するように、閉鎖流体は閉鎖力流体配網、また、特に出力チャ
ンバ410とチャンバ242に加えられる。2つのチャンバ内の閉鎖流体が回転
翼に向かって固定子を付勢し、シール面の間のギャップ幅を調節または調整する
【0174】 ステップ1185および1187では、閉鎖流体圧がバリヤー流体圧と調整可
能なバネ圧の和未満である場合、ダイヤフラムは閉鎖流体分配網を閉鎖流体供給
源に接続する位置で維持される。ステップ1190で示すように、出力圧が入力
圧より大きい場合、ダイヤフラム702は、閉鎖力流体供給源から閉鎖力流体配
網を切断するために左に動かされる。
【0175】 ステップ1165に戻って説明すると、出力流体圧または閉鎖流体圧が入力圧
より大きい場合、ステップ2000では、ダイヤフラムは左に動かされる。スピ
ンドル702Bはプレート712から離れて、ダイヤフラム中心穿孔702Cの
ようなガス抜き開口部を通して出力チャンバ410を入力チャンバに流体的に接
続する。ステップ2005および2010に記載されるように、閉鎖流体は閉鎖
流体分配網から除去されて、出力チャンバの出力圧を入力圧と再度比較される。
閉鎖流体網からの閉鎖流体の除去により、固定子に印加された軸方向の付勢閉鎖
力を低減する。このため、固定子は特定のシール作業必要条件を受け入れるため
に、選択された位置あるいは広くした間隙幅で維持することができる。特に、シ
ール漏れが少ない場合、システムは、システム内の閉鎖流体圧を調整または維持
し、シール面を相互に接触さることを防止することができる。
【0176】 ステップ2015および2025では、閉鎖流体圧がバリヤー流体圧と調整可
能なバネ圧の和より大きい場合、ダイヤフラムは閉鎖流体分配網を流体排出口に
引き続き接続させる。出力圧が入力圧未満である場合、ステップ2020に示す
ように、ダイヤフラム702は右側に押され、スピンドルはもう一度プレート7
12と嵌め合う。この嵌め合い構成によって、流体排出口から閉鎖力流体配網を
切断する。
【0177】 図示の実施例715は、プロセス流体圧またはバリヤー流体圧が増加するとき
に閉鎖圧力が増加するように動作する。特に、プロセス圧力が高ければ、ダイヤ
フラムは右に動き、システムに別のバリヤー流体を導入する。バリヤー流体圧が
高くなると、サブシステム719で入力圧が高くなり、右側にサブシステムのダ
イヤフラムを付勢する。これは、閉鎖液供給源を閉鎖流体分配網に接続し、この
ために固定子に印加される閉鎖力が高くなる。
【0178】 逆に、プロセス流体圧またはバリヤー流体圧が低くなる場合、サブシステム7
17の出力チャンバのバリヤー流体は、入力チャンバの中に排出される。サブシ
ステム719の出力チャンバ410内のバリヤー流体圧は、それに対応して低く
なる。入力圧は出力圧よりも低くなり、左側にダイヤフラムを押す。閉鎖流体シ
ステムの中の閉鎖流体は、中心穿孔702C介して入力チャンバ420に排出さ
れる。これにより、閉鎖流体チャンバ242内の閉鎖流体圧が減少し、固定子に
印加される軸方向閉鎖力もそれに対応して減少する。次に、間隙幅は、選択され
た位置において広げられるかまたは維持される。
【0179】 図示の流体フィードバック圧力調整システムの重要な利益は、実質的に完全な
動的流体フィードバックシステムを使用して、1つ以上のシール流体の圧力を、
選択された方法で制御または調整し、間隙幅を制御し、それによって漏れを制御
できることにある。このため、本発明の流体フィードバック圧力調整システムは
、シール面漏れを制御するためにシステム圧を利用する。この動的システムによ
って、シールは様々な条件で動作すると同時に、コンパクトではあるがメカニカ
ルシールのグランド内に完全取付けられることが好ましいフィードバックシステ
ムを利用することができる。
【0180】 図16は、図示の同心シールを併用するのに適した流体フィードバック調整シ
ステム1300の別の実施例を示す図である。シール構成要素の大部分は、本願
明細書で既に記述されたものと同様であり、同様の参照番号が割り当てられてい
る。このため、同様の部分には、図16と図17には同様の参照番号が指定され
ている。
【0181】 例証されたフィードバックシステム1300は、別のシステム流体の圧力に基
づいてシステム流体を制御するため使用することが好ましい。ある実施例によれ
ば、システムはバネ圧に対応する選択された量によって、プロセス圧に対して選
択されたレベルにバリヤー流体圧を最初に設定する。次に、バリヤー圧は、選択
的にシステム400に閉鎖流体を加えるためにシステム流体センサーとして機能
するシステム出力調整流体として使用される。調節された閉鎖流体は、上述の閉
鎖流体付勢システムに含まれる閉鎖流体に対応する。
【0182】 例証されたフィードバックシステム1300は内側および外側のグランドプレ
ート34と36内に取付けるためにサイズおよび寸法を決定することが好ましい
。システムは図示のシールに連結される。固定シールリング14は、一端は固定
シール面18に、他端はバリヤー流体供給源に連絡する軸穿孔228を含む。固
定シールリング16は、その中に形成されたポンプ溝180を有し、直接に軸穿
孔228と流体的に連絡するように位置決めされる。溝および軸穿孔は、シール
面に直接バリヤー流体を向けるために機能し、その間に流体力学的揚力が発生し
、それらの間に間隙を形成する。
【0183】 流体フィードバック調整システム1300は、グランド34および36内に形
成された適切なサイズのチャンバの中に配置された可動差圧バルブ408を使用
する。また、可動バルブ408は、複数の異なったバルブを含んでいてもよく、
スプールバルブ、シャトルバルブ、ポペットバルブ、ダイヤフラム、ベローズや
加圧流体によって運ばれるバルルかまたは作用されうるその他の可動バルブを含
み得るが、この限りではない。チャンバは、流体フィードバック圧力調整システ
ムの種々の圧力通路と穿孔の間を連絡することができる環状流体マニホールド4
14に取付けられる。図示の流体マニホールド414は可動バルブ408を固定
する中心穿孔を有する。穿孔は開放位置と閉鎖位置の間の穿孔内のバルブで比較
的自由に軸が動けるように可動バルブの最外側の直径よりもわずかに大きいサイ
ズに定められる。流体マニホールド414は、複数の半径方向に広がる流体穿孔
410および412を含み、マニホールドが特定の加圧流体を選択的に送ること
ができる。Oリング422および424のようなシール構造は、チャンバの内壁
と流体シールを形成するために、多岐管の外表面に形成されたそれに対応する溝
の中に設けられる。
【0184】 可動バルブ408は、チャンバを入力流体チャンバ402と出力流体チャンバ
404に分割し、中間チャンバ413はバルブのフランジ形の部分に形成される
。バルブ408は、その一端が手作業で調節可能なバネ406に付けられる調節
可能なバネ404に連結される。図示の調節可能なネジ406は、人員が工場で
予め設定した値からバネの張力を不法に変更するかまたは調整するのを防止する
接近に制限のある位置に取付けられる。必要な場合には、システムオペレーター
は選択された方法でネジに接近し、回転させることで調整することは可能である
。こねため、ネジ406およびバネ404は、図示の圧力調整サブシステム40
0に対する初期圧力または設定値圧力を規定しやすいように一緒に機能する。
【0185】 ネジ406とバネ404はグランドの内表面から入力流体チャンバ402まで
延在する。入力流体チャンバ402は、指定の通りにプロセス流体分配網と連絡
し、シールのプロセス流体が入力調整チャンバ402に移動することができる。
流体フィードバック調整システム400のプロセス流体分配網は、その他の構造
の中に、チャンバ290から入力流体チャンバ402までプロセス流体を送るプ
ロセス流体チャンバ290やプロセス流体穿孔421(点線で示す)などのメカ
ニカルシール内またはその付近に形成された適切なプロセス流体チャンバを含む
ことができる。当業者であれば、プロセス流体分配網は、グランド内に形成され
た内部穿孔および通路を修正して、必要であれば、選択された方法で可動バルブ
408にプロセス流体を送ることを含み得ることは理解できよう。調整システム
は、グランドの外部のカップリングを使用して、システム流体をシステムの特定
部分またはシステムの構成要素に送ることもできる。例えば、外部流体導管をグ
ランドに接続して、プロセス流体を流体ハウジングから入力プロセス流体穿孔4
21まで移送することができる。
【0186】 図16についてさらに説明すると、流体フィードバック調整システム1300
は高圧バリヤー流体供給源(図示せず)から流体マニホールド414までバリヤ
ー流体を送るバリヤー流体分配網を含むことができる。バリヤー流体分配網は、
グランドチャンバからシールの別の部分、例えば、バリヤー流体付勢システム(
つまり、軸穿孔228および溝180)、グランド内に取付けることができる他
のフィードバックシステム、さらには、流体供給源420やバリヤー通路430
などのその他の流体通路/穿孔までバリヤー流体を伝達する適切なバリヤー流体
通路を含むことができる。可動バルブ408は、入力供給穿孔420および入力
チャンバ穿孔410を介してバリヤー流体供給源を接続することができる中間チ
ャンバまたは流路413を規定する。中間チャンバ413は、出力バリヤー穿孔
412および240を経由してバリヤー流体分配網と流体的に連絡する位置に選
択的に配置される。
【0187】 動作時に、ハウジング11からのプロセス流体は、プロセス流体分配網を通じ
て入力チャンバ402に送られる。ある実施例によれば、プロセス流体は、入力
プロセス圧力穿孔421を通じてプロセスチャンバ290から入力チャンバ40
2に向けられる。プロセス流体は、所定の作業圧力にある。入力流体チャンバ4
02でのプロセス流体は、可動バルブ408の入力側(例えば、左の側面)に圧
力を印加する。さらに、調節可能なバネ404は、可動バルブ408に圧力を印
加する。これらの2つの力あるいは圧力の組合せは入力圧を生じ、初期の入力軸
力を印加して可動バルブ408を右側に付勢する。
【0188】 バリヤー流体供給源は、バリヤー流体分配網によって、流体フィードバック圧
力調整システムとメカニカルシールにバリヤー流体を導入する。バリヤー流体供
給源からのバリヤー流体は、入力バリヤー穿孔410と中間チャンバ413に入
力供給通路420を介して選択的に導入される。次に、バリヤー流体は、開放位
置と閉鎖位置の間で選択的に可動バルブ408を付勢することによって選択的に
出力チャンバ404に導入される。バルブ408は、閉鎖位置に図示されている
【0189】 出力流体チャンバ404に収容されるバリヤー流体404は、可動バルブ40
8の右側に対しての反対または軸内側方向の圧力を印加し、出力圧となる。バリ
ヤー流体によって印加された出力圧がプロセス流体圧と調節可能なバネ圧の和未
満である時、差圧バルブ408は右側の開口位置に移動する。これによって、中
間チャンバ413が出力バリヤー穿孔412に連絡し、出力穿孔導管412にバ
リヤー流体供給源から流体供給源導管を介する流体通路が得られる。バリヤー流
体は、通路240を通過し軸穿孔228を通り、このため、残りのバリヤー流体
分配網を通過する。通路240は、さらに閉鎖チャンバ280を加圧する。
【0190】 バリヤー流体分配網が供給源からのバリヤー流体で充満する際、出力流体チャ
ンバ404のバリヤー流体圧は、プロセス流体と調節可能なバネ404によって
印加される圧力の和以上になるまで増加する。これが起こる時、バルブ408は
、出力バリヤー通路240からバリヤー流体供給源を切断するために図示の閉鎖
位置に付勢される。流体フィードバック調整システム内のバリヤー流体はプロセ
ス圧とバネ406の可変圧力によって印加される圧力の和にほぼ等しいレベルに
加圧される。
【0191】 図示のシステム1300は、閉鎖流体網から閉鎖流体を排出するためのサブ
システムをさらに含むことができる。サブシステムは、プロセス流体穿孔421
とバリヤー流体穿孔240以外図示のサブシステム400と大部分は同じ構成要
素を含む。サブシステムは、一緒にまたはいずれかを組合せて、特定の流動的な
圧力を制御するために、直接あるいは間接的に、シール面18および20に作用
する特定の流体圧を制御することができる。図示のサブシステム400は、選択
的に閉鎖液供給源(図示せず)を流体システムとは無関係のシールの閉鎖力付勢
システムに接続するためにも使用され得る。閉鎖流体システムは、バリヤー流体
分配網および/またはバリヤー流体付勢システム、例えば、軸穿孔228と溝1
80内の圧力の関数として閉鎖力を固定シールの後方に印加する。
【0192】 サブシステムの閉鎖流体分配網は、閉鎖流体の供給源を固定シールリング14
と接続する。閉鎖流体ネットワークは、固定シールリング14と回転シールリン
グ16の間の分離を調節または調整するためにシールリング14に閉鎖軸付勢力
を印加する。閉鎖流体分配網は、少なくとも1つのシールリングに流体を導入し
てそれらの間の分離を調整する流体管および穿孔の適切な配置を含むことができ
る。特に、図示のネットワークは入力閉鎖力供給通路420、入力閉鎖流体穿孔
410、中間チャンバ413、出力閉鎖流体穿孔412、閉鎖流体通路240と
閉鎖流体チャンバ280を1つ以上含むことができる。図示のシステム1300
では、バリヤー流体システムと閉鎖流体分配網は、同じ通路/穿孔の多くを共有
する。従って、個別かつ専用のシリーズの流体的に接続された通路を使用して、
同時にバリヤー流体システムと閉鎖流体網に加圧することができる。望ましい実
施例では、閉鎖流体は、適当なバリヤー流体であればいずれでもよい。
【0193】 図17は、図16の流体フィードバック調整システム1300の代替となる実
施例を示す図である。図示のシステム1400は、可動バルブとしてダイヤフラ
ムDを使用する。ある実施例によれば、システム401は、入力バリヤー流体圧
をプロセス流体圧力とバネ454によって供給される圧力に対する選択されたレ
ベルで割り当て、同時にシステムに閉鎖流体を加えることが好ましい。 図示のシステム401の動作および機能は、図16のフィードバック調整システ
ム1300の動作と同様である。また、同様の参照番号が各図の同様の部分に付
されている。
【0194】 グランドプレート34および36は、中ぐりされて、相互から軸方向に離隔し
た1対のチャンバ470および471を形成する。チャンバは、相互に流体的に
連絡するように選択的に配置される。ダイヤフラムDは、チャンバ470内に取
付けるためにサイズおよび寸法が決定され、チャンバを入力流体チャンバ402
と出力流体チャンバ404に分割する。ダイヤフラムDは、ベローズ部分480
と、両端で開いている中心穿孔を有する軸方向に延在するスピンドル部分481
を有する。図示のダイヤフラムDは、バネ454につながれ、その一端が手作業
で調節可能なネジ456に付けられる。ネジ456は、接近に制限のある位置に
おいてグランドの内表面に沿って取付けられるヘッド部456Aを含む。環状O
リング457は、外部環境とチャンバ470の間に流体シールを提供するために
溝でヘッド456Aの周囲に取り付けられる。ネジは、バネの張力を可変的に調
整するものであり、張力を増減し、その結果バネの圧力を調整し、同時に入力チ
ャンバ402内の圧力を高める。このため、ネジ456とバネ454は、図示の
圧力調整サブシステムで初期の圧力または整定値の圧力を定義するために協働で
作用する。ネジの接近に制限のある位置により、システムオペレーターがバネの
張力を調整することを防止または阻止するが、工場で選択された張力に前もって
設定することができる。また、当業者であれば、手作業で調節可能なネジ456
がグランドの外表面に沿って取付け可能であることは理解できよう。
【0195】 ネジ456とバネ454は、内側グランドプレート34の軸の内表面から入力
流体チャンバ402の中に延在する。入力流体チャンバ402はプロセス流体分
配網と連絡し、シールのプロセス流体が入力チャンバ402に移動することがで
きる。流体フィードバック調整システムのプロセス流体分配網は、プロセス流体
チャンバ290などのメカニカルシールの内部または周囲に形成される適切なプ
ロセス流体チャンバと、チャンバ290から入力流体チャンバ402までプロセ
ス流体を送る入力プロセス流体通路(点線で示す)を含んでもよい。 当業者であれば、プロセス流体分配網は、プロセス流体が選択された方法でダイ
ヤフラムに移動することができるグランド内に形成される内部穿孔および通路の
適切な修正を含むことは理解できよう。調整システムは、システムの特定の部分
あるいは構成要素にシステム流体を送る伝達するためにグランド外側のカップリ
ングを使用することもできる。例えば、例えば、外部流体導管は、流体ハウジン
グから入力プロセス流体穿孔462までプロセス流体を送るためにグランドに接
続することができる。代替的な実施例では、グランドはプロセス流体が外部流体
継手を使用せずに完全にグランドの中でプロセス流体穿孔と移動することができ
るように内部を中ぐりすることができる。
【0196】 チャンバ471は、チャンバ470に対して軸方向外側に形成される。さらに
、チャンバ471は片側で入力流体供給通路420と連絡する。チャンバ471
には、バネ472と、U形断面を有する中間プレート473と、固定環状シール
プラグ474とを有する持ってバネ付勢組体469が取付けられている。バネ4
72の一端はチャンバ471の軸方向最外部分に固定され、他端は、プレート4
73で形成されるくぼみ内に固定される。中間プレート473は、シールプラグ
474の一端に形成されるシール面475に接触するシール面473Aを有する
。シールプラグ474は、チャンバ470および471の間に流体シールを提供
するOリング476を備える環状溝を有する。プラグは、堅くしっかりと適宜プ
ラグ474を固定するためにチャンバ壁に形成された嵌め合い溝に固定される肩
部分477を有する。プラグは、滑動自在にダイヤフラムDのスピンドル部分4
81を固定するようにサイズ決定された中心穿孔477を有する。プラグは、プ
レートが座475に緊密に接触して面する場合には、流体通路420からチャン
バ471に供給される流体が、出力チャンバ404と連絡できないように機能す
る。
【0197】 図示の中間プレート473は選択された流体および機械力によって開放位置と
閉鎖位置の間で選択的に配置可能である。バネ付勢組体469が図示の閉鎖位置
に配置される時、シール面473Aはプラグ474の座面475と密閉関係にな
るように接触する。このポジションでは、チャンバ471に含まれる液体が、出
力チャンバ404に移動できない。組体469が、開口位置に配置される時、プ
レート473はプラグ474から軸方向に離隔し、チャンバ471内の液体が中
心穿孔477を通過して出力チャンバ404を通過することができる。図17を
参照すると、軸スピンドル481は、中間プレート473のシール面473Aに
対して閉鎖位置で固定される外側端を有する。開口位置に配置される時、スピン
ドルはシール面473Aから切断され、出力チャンバ404の流体はスピンドル
中心穿孔を介してチャンバ402に移動することができる。
【0198】 図示のシステム1400では、入力流体チャンバ402は、プロセス流体穿孔
462経由でプロセス流体室290に流体的に接続される。出力流体チャンバ4
04は、流体穿孔240経由でバリヤー流体分配網と閉鎖流体網に流体的に接続
されている。本発明の流体フィードバック圧力調整システムは、高圧バリヤー流
体供給源からダイヤフラムおよび/またはバリヤー流体付勢網にバリヤー流体を
送るバリヤー流体分配網を含む。さらに、このシステムは、閉鎖流体チャンバ2
80にバリヤー流体のような、閉鎖流体を送る閉鎖流体網を含む。
【0199】 動作時に、流体ハウジングからのプロセス流体は、入力プロセス圧力通路46
2やプロセス流体に入力チャンバ402を入力することができるシールおよび/
またはグランドの内で適切に形成された通路を通して入力チャンバ402に移動
する。プロセス流体は所定の作業圧力にある。入力流体チャンバ402のプロセ
ス流体は、ダイヤフラムDの入力側、例えば、左の側面、に圧力を印加する。さ
らに、調節可能なばね454は、ダイヤフラムDに圧力を印加する。これらの2
つの力あるいは圧力の組み合わせが入力圧となり、右側にダイヤフラムを付勢す
る初期の入力軸力を印加する。
【0200】 バリヤー/閉鎖液供給源からのバリヤー流体(図示せず)は、バリヤー流体分
配網によって調整システム401とメカニカルシール16に導入される。ある実
施例によれば、バリヤー流体供給源からのバリヤー流体は、フィードバックシス
テムに、また、特に供給穿孔420を介して出力チャンバ404に選択的に導入
される。結果的に、中間プレート473の位置によって、バリヤー流体が出力チ
ャンバ404に導入されるかどうかが決まる。出力流体チャンバ404に収容さ
れるバリヤー流体は、ダイヤフラムDの右側に対して反対方向かまたは内側軸方
向に圧力を印加して、出力圧を生じさせる。
【0201】 プロセス流体とばね406によって印加される入力圧が出力チャンバ404内
の圧力より大きい場合、ダイヤフラムDが右に移動し、スピンドル481が座面
475からプレート表面473Aを分離する。流体供給源は、バリヤー流体をチ
ャンバ471に導入し、バリヤー流体はプラグ474の中心穿孔477を通って
出力チャンバ404を通過する。次に、バリヤー流体は、そこから出力通路24
0と軸穿孔228とチャンバ280を通過する。
【0202】 図17を再び参照すると、バリヤー流体分配網が供給源からのバリヤー流体で
満たされる際に、出力流体チャンバ404中のバリヤー流体圧が次第にダイアフ
ラムDに圧力を掛け、それを反対方向、すなわち左側へ押しやる。出力流体チャ
ンバ404中のバリヤー流体圧がプロセス流体と調節可能なバネ454が作用さ
せる圧力の和に概ね等しくなると、ダイアフラムDが左方向へ押しやられる。バ
ネ472及び中間プレート473は、チャンバ471内部のバリヤー流体圧と共
に、プレートシーリング表面473Aを再び座475と接触させ、よって、流体
供給源を出力流体チャンバ404から切り離す。流体フィードバック圧力調節シ
ステム1400は、よって、プロセス圧とバネ454の選択可能な圧力の和に概
ね等しいレベルまで加圧される。よって、出力流体チャンバ404中のバリヤー
流体はバネ454の張力すなわち圧力に対応した値で、プロセス流体よりも高い
圧力まで加圧される。当業者であれば、出力流体チャンバ404中のバリヤー流
体圧の増加は、シール面におけるバリヤー圧が低いことを示すことは理解できよ
う。軸方向穿孔228及び溝180を介してバリヤー流体をシール面に付加すれ
ば、シール面における隙間を加圧して、シール面を分離することになる。
【0203】 本発明が、上述した記載から明白になったものの他に、既に述べた目的を効果
的に達成するのは明白だろう。添付の特許請求の範囲に記載の本発明が意図する
範囲から逸脱することなく、種々の変更が形態及び細部に加えられうることは当
業者には明らかなので、上記記載に含まれたり、添付図面に示された全ての事項
は、例示的に解釈されるべきで、限定的な意味はないことが意図されている。
【0204】 本発明の特許請求の範囲は、本発明の全ての一般的及び特定的な特徴および、
その範囲に文言上で包含される可能性がある発明の範囲の全言明を網羅するはず
であることは、理解されるべきである。
【0205】 こうして本発明を説明してきたが、新規で特許証により確保したいと願うもの
は、特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
本発明のこれら及び他の特徴及び利点は、種々の図中、同一の参照数字が同一
の要素を表す添付図面と共に以下の詳細な説明を参照することで、より完全に分
かるであろう。これらの図面は、本発明の原理を例示するものであり、縮尺では
ないが、相対的な寸法を示している。
【図1】図1Aはシール面へ流体を導入するための、また本発明に関して使用す
るに適切な構造を示すメカニカルシールの断面部の断片図である。図1Bは本発
明に関して使用するに適切な図1Aのメカニカルシールの回転シールリングの半
分割の斜視図である。図1Cは本発明に関して使用するに適切な図1Aのメカニ
カルシールの固定シールリングの半分割の斜視図である。図1Dは本発明に関し
て使用するに適切な図1Aのメカニカルシールのシールグランド集成体の半分割
の斜視図である。図1Eは本発明に関して使用するに適切な図1Aのメカニカル
シールの集成されたメカニカルシールの半分割の斜視図 図1Fは本発明に関して使用するに適切な図1Dのシール構成要素の半分割の斜
視図である。図1Gは本発明に関して使用するに適切な図1Aの回転シールリン
グホルダ集成体の半分割の斜視図である。図1Hは本発明に関して使用するに適
切な図1Aの回転シールリングホルダ区分の面の側面図である。図1Iは本発明
に関して使用するに適切な図1Aの回転シールリング区分の面の側面図である。
図1Jは更に溝内部の力を示す、図1Dのシールリング面の断片側面図である。
【図2】本発明の開示によるシーリング溝内部で発生する分離力を示す、図1A
のメカニカルシールの固定及び回転シールリング区分の側面図である。
【図3】本発明による図1Aのメカニカルシールの断面部の断片図である。
【図4】非分割シールを含め他のシール設計が本発明によって考慮されるが、分
割シールに関連して用いられたバリヤー流体を、プロセス圧を基準にして選択さ
れた圧力に維持するための、本発明による流体圧フィードバック調節システムの
サブシステムの一つを示す略図である。
【図5】閉鎖力流体分配網を流体供給源に選択的に接続する差圧バルブを示す、
本発明の流体圧フィードバックシステムの別のサブシステムの略図である。
【図6】図6Aは排出口を介して閉鎖力流体圧を減ずることで、バリヤー流体圧
を基準にして選択された圧力に閉鎖力流体を維持するための本発明による流体圧
フィードバックシステムの別の実施例の略図である。図6Bは閉鎖力流体分配網
を排出口に接続する種々の圧力バルブを示す、本発明の流体圧フィードバックシ
ステムの別の実施例の略図である。
【図7】閉鎖位置に配置された図4の差圧バルブの部分断面図である。
【図8】流体分配網を流体供給源に接続するために開放位置に配置された図4の
差圧バルブを取り付けているグランド30ハウジングの部分断面図である。
【図9】図9Aはプロセス圧を基準にしてバリヤー流体を選択された圧力に維持
するための流体圧フィードバックシステムの別の実施例のサブシステムを示す略
図である。図9Bは高圧流体供給源において、バリヤー流体圧を基準にして閉鎖
力流体を選択された圧力に維持するための本発明による流体圧フィードバックシ
ステムの別の実施例のサブシステムを示す略図である。図9Cは排出口を介して
選択的に流体を除去することで、バリヤー流体圧を基準にして選択された圧力に
閉鎖力流体を維持するための本発明による流体圧フィードバックシステムの別の
実施例の一サブシステムを示す略図である。
【図10】図10Aは差圧バルブにダイヤフラムを用いている、本発明の流体圧
フィードバックシステムの更に別の実施例を示す略図である。図10Bは入力及
び出力チャンバが連通できるような位置に配置された図10Aのダイヤフラムの
部分略図である。
【図11】プロセス流体を基準にして選択された圧力にバリヤー流体を維持する
ための方法を示す模式的なフローチャート図である。
【図12】閉鎖力流体圧を増加させることで、バリヤー流体圧を基準にして選択
された圧力に閉鎖力流体圧を維持するための方法を示す模式的なフローチャート
図である。
【図13】閉鎖力流体圧を減少させることで、バリヤー流体圧を基準にして選択
された圧力に閉鎖力流体圧を維持するための方法を示す模式的なフローチャート
図である。
【図14】図14Aはプロセス圧を基準にして一定の水準にバリヤー流体圧を維
持するための方法を示す模式的なフローチャート図である。図14Bは高圧流体
供給源と排出口の両方を用いることで、バリヤー流体圧がプロセス圧より大きく
、且つ一定のセットアップ値より小さい水準に閉鎖力流体圧を維持するための方
法を示すの模式的なフローチャート図である。
【図15】図15A及びBは高圧流体供給源と排出口の両方を用いることで、バ
リヤー流体圧より大きな水準に閉鎖力流体圧を維持するための方法を示すの模式
的なフローチャート図である。
【図16】二重同心状のシールに関して使用するに適切な本発明の流体圧フィー
ドバック圧力調節システムの別の実施例の略図である。
【図17】二重同心状の同軸シールに関して使用するに適切な図16の流体圧フ
ィードバック圧力調節システムの一代替実施例の略図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月22日(2000.8.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/992,751 (32)優先日 平成9年12月17日(1997.12.17) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/992,753 (32)優先日 平成9年12月17日(1997.12.17) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/005,957 (32)優先日 平成10年1月9日(1998.1.9) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/013,089 (32)優先日 平成10年1月26日(1998.1.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/013,698 (32)優先日 平成10年1月26日(1998.1.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/013,635 (32)優先日 平成10年1月26日(1998.1.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/033,538 (32)優先日 平成10年3月2日(1998.3.2) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,UZ,VN,YU,ZW 【要約の続き】 もよいが、それらのシステムは、グランド30内部に実 質的に、完全に、且つ唯一、取り付けられる一つの一体 型システムへと合成される。

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと回転軸との間に流体シーリングを提供するメカ
    ニカル面シールであって、 第一シール面を備えた第一シールリング及び第二シール面を備えた第二シール
    リングであって、前記第一及び第二シール面が組み付けられた際には互いに対向
    し、前記第一及び第二シールリングの何れかが前記軸と共に回転する一方、前記
    第一及び第二シールリングの他方が回転を防止されている、第一シールリング及
    び第二シールリングと、 前記シールリングの少なくとも一方の周囲に取り付けられる寸法で形成されて
    いると共に、前記流体ハウジングに機械的に接続されたグランドハウジングであ
    って、内部に穿孔を形成されたグランドハウジングと、 前記グランドの前記穿孔の概ね完全に内部に取り付けられる寸法及び大きさで
    形成されている概ね流体的な圧力フィードバック網であって、動作中は前記シー
    ル内部の選択した圧力を調節するよう構成された流体的な圧力フィードバック網
    と、を包含するメカニカル面シール。
  2. 【請求項2】 前記流体的圧力フィードバック網が、 少なくとも前記グランド内部に形成された、バリヤー流体を前記二つのシール
    面に導入するためのバリヤー流体分配網と、 少なくとも前記グランド内部に形成された、閉鎖流体を前記シールリングの一
    方の裏面に導入して、そのシールリングを選択した方向に付勢する、閉鎖流体分
    配網とを包含する請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 【請求項3】 前記バリヤー流体分配網が、 前記第二シールリング内に形成された流体通路であって、一端において前記第
    二シール面上に開口すると共に、他端において流体源と流体連通するよう選択的
    に配置される流体通路と、 前記第一シールリングの前記第一シール面に形成された溝であって、動作中は
    前記流体通路と流体連通して配置される溝と、更に任意に、 前記穿孔により規定されたチャンバ内部に収容された可動バルブと、前記グラ
    ンド内部に形成されると共に、前記チャンバに第一流体を導入するよう構成され
    た第一流体通路と、 前記第二シールリング内部に形成された第二流体通路であって、一端において
    前記第二シール面上に開口した第二流体通路と、 前記グランド内部に形成されると共に前記チャンバ及び前記第二流体通路と連
    通し、そこへ前記第一流体を送出するよう構成された第三流体通路と、任意に、 前記グランド内部に形成されると共に、前記チャンバと連通して配置され、前
    記第一流体をこのシステムの他の部分に選択的に送出する出力流体通路と、を包
    含する請求項2に記載のメカニカルシール。
  4. 【請求項4】 前記バリヤー流体分配網が、 前記グランド内部に形成された前記穿孔によって規定されたチャンバ内部に収
    容された可動バルブであって、開放位置と閉鎖位置との間を移動可能な可動バル
    ブと、 前記グランド内部に形成されて、前記チャンバに第一流体を導入する第一流体
    通路と、前記グランド内部に形成された第二流体通路であって、前記チャンバ及
    び前記第一及び第二シールリングの一方と連通して前記第一流体をそこへ送達す
    るよう構成された第二流体通路と、を包含する請求項2に記載のメカニカルシー
    ル。
  5. 【請求項5】 前記チャンバ内部で前記可動バルブの周囲に取り付けられた
    、前記第一流体を多岐管集配する円筒状流体マニホールドを更に包含し、更に任
    意で、前記流体マニホールドがその内部に形成された第一及び第二流体穿孔を包
    含し、その一方が前記第一流体通路と流体連通するよう配置され、更に任意で、
    前記流体穿孔の他方が、前記第一流体を前記シールの他の部分に送出するよう構
    成された第三通路と流体連通する、請求項3又は4に記載のメカニカルシール。
  6. 【請求項6】 前記バリヤー流体分配網が、 前記グランド内部に形成された前記穿孔によって規定されたチャンバ内部に収
    容された可動バルブであって、前記グランドチャンバを入力チャンバと出力チャ
    ンバとに分離する可動バルブと、 前記グランド内部に形成されると共に、プロセス流体を前記流体ハウジングか
    ら前記入力チャンバに導入するプロセス流体通路と、 前記グランド内部に形成されると共に、前記出力チャンバと流体連通して配置
    されて、バリヤー流体をそこへ導入する第一バリヤー流体通路と、 前記グランド内部に形成されると共に、前記グランドチャンバと流体連通して
    配置されて、動作中に前記バリヤー流体をそこから前記圧力調節システムの他の
    部分へ選択的に移送する第二バリヤー流体通路と、を包含する請求項2に記載の
    メカニカルシール。
  7. 【請求項7】 前記可動バルブが、前記入力チャンバと前記出力チャンバと
    の間に中間チャンバを更に規定し、前記第二バリヤー流体通路が前記中間チャン
    バと選択的に連通し、 前記バルブが、バリヤー流体が前記第二バリヤー流体通路に導入されるのを防
    ぐための閉鎖位置と、バリヤー流体を前記中間チャンバを介して前記第二バリヤ
    ー流体通路に導入するための開放位置との間を交互に配置可能な、請求項6に記
    載のメカニカルシール。
  8. 【請求項8】 前記入力チャンバ内の前記プロセス流体が入力圧を規定する
    一方、前記出力チャンバ内の前記バリヤー流体が出力圧を規定し、更に、この入
    力圧と出力圧との差が前記可動バルブを前記開放位置及び閉鎖位置の何れかに配
    置する、請求項6又は7に記載のメカニカルシール。
  9. 【請求項9】 前記入力圧が前記出力圧より高い時は、前記の差圧が前記バ
    ルブを前記閉鎖位置に配置し、前記入力圧が前記出力圧より低い時は、前記の差
    圧が前記バルブを前記開放位置に配置する、請求項8に記載のメカニカルシール
  10. 【請求項10】 前記第二シールリング内部に形成された第三バリヤー流体
    通路を更に包含し、この第三バリヤー流体通路が一端で前記第二シール面上に開
    口すると共に、他端で前記出力チャンバと流体連通して配置され、前記バリヤー
    流体通路が、前記バリヤー流体と共同して前記シール面を互いから選択した距離
    に配置してその間に隙間を形成するように機能的に用いられる、請求項6乃至9
    の何れかに記載のメカニカルシール。
  11. 【請求項11】 前記の隙間幅を前記入力チャンバと前記出力チャンバとの
    差圧の関数として選択的に調節する手段を更に包含する、請求項6乃至10の何
    れかに記載のメカニカルシール。
  12. 【請求項12】 前記閉鎖流体分配網が、 前記グランド内部に形成された閉鎖流体チャンバと、 前記グランド内部に形成されると共に、選択したシール流体の差圧に応答して
    前記第二チャンバへ、又は前記第二チャンバから閉鎖流体を運ぶ複数の穿孔と、
    を包含し、更に任意に、 前記グランド内部に形成されると共に、前記第二バリヤー流体通路と連通して
    配置された閉鎖流体チャンバを含む、請求項2乃至11に記載のメカニカルシー
    ル。
  13. 【請求項13】 前記閉鎖流体分配網が、 前記閉鎖流体チャンバ内に収容された第二可動バルブであって、前記第二チャ
    ンバを入力チャンバと出力チャンバと分離しつつそれらの間に中間チャンバを形
    成する第二可動バルブと、 前記グランド内部に形成されると共に、前記第二グランドチャンバの前記中間
    チャンバと流体連通して配置されて、そこへ閉鎖流体を流体供給源から導入する
    第一閉鎖流体通路と、 前記グランド内部に形成されると共に、前記第二グランドチャンバと流体連通
    して配置されて、動作中は、そこから前記閉鎖流体を前記シールへ選択的に移送
    する第二閉鎖流体通路と、を更に包含する請求項12に記載のメカニカルシール
  14. 【請求項14】 前記閉鎖流体分配網が、二次シールの裏面に配置された第
    二閉鎖流体チャンバを包含し、更に、前記第二閉鎖流体通路が前記グランド内部
    に位置して、前記中間チャンバ及び前記第二閉鎖流体チャンバに連通し、前記閉
    鎖流体をこれらチャンバの間で運ぶ、請求項13に記載のメカニカルシール。
  15. 【請求項15】 前記第二可動バルブが、前記閉鎖流体が前記第二閉鎖流体
    通路に導入されるのを防ぐための閉鎖位置と、前記閉鎖流体を前記中間チャンバ
    を介して前記第二閉鎖流体通路に導入するための開放位置との間を交互に配置可
    能であって、更に任意で、 前記第二バリヤー流体通路からの前記バリヤー流体が、前記閉鎖流体チャンバ
    の前記入力チャンバを加圧して入力圧を規定する一方、前記出力チャンバ内の閉
    鎖流体が出力圧を規定し、更に、これら入力圧と出力圧との差が前記第二可動バ
    ルブを前記開放位置及び前記閉鎖位置の何れかに配置し、更に任意に 前記入力チャンバ内の前記入力圧が前記出力チャンバ内の前記出力圧より高い
    時は、前記二つのチャンバの差圧が前記バルブを前記閉鎖位置に配置し、よって
    前記第一閉鎖流体通路を前記中間チャンバから、よって前記第二閉鎖流体チャン
    バからも切り離し、更に任意に、 前記入力チャンバ内の前記入力圧が前記出力圧より低い時は、前記差圧が前記
    バルブを前記開放位置に配置し、よって前記流体供給源を前記中間チャンバ及び
    前記第二閉鎖流体通路に接続して、前記閉鎖流体を前記第二閉鎖流体チャンバに
    導入する、請求項14に記載のメカニカルシール。
  16. 【請求項16】 前記シール面における漏れを制御するために、前記シール
    面間に形成された隙間を調整する手段を更に包含し、例えば、前記調整手段が前
    記第二可動バルブを前記開放位置と前記閉鎖位置との間を移動させる手段を更に
    包含し、前記閉鎖位置に配置された時は、前記バルブが前記第一閉鎖流体通路を
    前記中間チャンバから、よって前記第二閉鎖流体チャンバからも切り離して、閉
    鎖流体が前記第二閉鎖流体チャンバに導入されるのを防ぎ、更に、前記開放位置
    に配置された時は、前記バルブが前記流体供給源を前記中間チャンバ及び前記第
    二閉鎖流体通路にも接続して、前記閉鎖流体を前記第二閉鎖流体チャンバに導入
    し、前記第二閉鎖流体チャンバ内の前記閉鎖流体は制御されて、前記第二シール
    リングの前記裏面に可変力を掛けて前記シール面間の前記隙間を調節する、請求
    項15に記載のメカニカルシール。
  17. 【請求項17】 前記閉鎖流体分配網が、閉鎖流体を前記閉鎖流体分配網に
    選択的に移送するための、前記グランド内部に形成された第二チャンバを包含し
    、更に任意に、前記閉鎖流体分配網が、 前記第二チャンバ内に収容された第二可動バルブであって、前記グランドチャ
    ンバを入力チャンバと出力チャンバに分離しつつそれらの間に中間チャンバを形
    成する第二可動バルブと、 前記グランド内部に形成されると共に、前記第二チャンバの前記中間チャンバ
    と流体連通して配置されて、そこへ閉鎖流体を導入する第一閉鎖流体通路と、 前記グランド内部に形成されると共に、前記第二グランドチャンバと流体連通
    して配置されて、前記シールの動作中は、前記第二グランドチャンバから前記閉
    鎖流体を選択的に除去する第二閉鎖流体通路とを更に包含し、更に任意に、 前記閉鎖流体分配網が、前記二次シールの裏面に配置された第二閉鎖流体チャ
    ンバを更に包含し、更に、第二閉鎖流体通路が、前記中間チャンバ及び前記第二
    閉鎖流体チャンバに選択的に連通するよう前記グランド内部に位置し、更に任意
    に、 前記第二可動バルブが、前記閉鎖流体が前記第二閉鎖流体通路に導入されるの
    を防ぐための閉鎖位置と、前記閉鎖流体を前記中間チャンバを介して前記第二閉
    鎖流体通路に導入して、そこから閉鎖流体を除去するための開放位置との間を交
    互に配置可能であり、更に任意に、 前記閉鎖流体チャンバの前記入力チャンバが加圧されて入力圧を規定する一方
    、前記出力チャンバ内の前記閉鎖流体が出力圧を規定し、更に、これら入力圧と
    出力圧との差が前記第二可動バルブを前記開放位置及び前記閉鎖位置の何れかに
    配置し、更に任意に 前記入力チャンバ内の前記入力圧が前記出力チャンバ内の前記出力圧より高い
    時は、前記二つのチャンバの差圧が前記第二バルブを前記閉鎖位置に配置し、よ
    って前記第一閉鎖流体通路を前記中間チャンバから、よって前記第二閉鎖流体チ
    ャンバからも切り離し、更に任意に、 前記入力チャンバ内の前記入力圧が前記出力圧より低い時は、前記の差圧が前
    記バルブを前記開放位置に配置し、よって前記第二閉鎖流体チャンバを前記中間
    チャンバと前記第二閉鎖流体通路に接続して、閉鎖流体を前記閉鎖流体分配網か
    ら除去する、請求項6に記載のメカニカルシール。
  18. 【請求項18】 前記第一及び第二シールリングの前記シール面間の隙間を
    調整する調整手段を更に包含し、更に、前記手段が前記第二可動バルブを、前記
    第二閉鎖流体チャンバから閉鎖流体を除去するための開放位置と、閉鎖流体が前
    記第二閉鎖流体チャンバから除去されるのを防ぐ閉鎖位置との間を移動させる手
    段を更に包含する、請求項17に記載のメカニカルシール。
  19. 【請求項19】 前記溝に導入された流体の圧力を調節することで、前記シ
    ール面間の分離を制御する流体制御システムを更に包含する、請求項3に記載の
    メカニカルシール。
  20. 【請求項20】 前記流体圧フィードバック網が、 前記グランドで形成された第一流体分配網内で第一圧力を備えた第一流体を調
    節する調節手段であって、前記第一流体分配網が前記グランド内に複数の穿孔を
    備えた、調節手段を包含し、更に任意に、 前記調節手段が、例えば、前記グランドで形成された第二流体分配網内で第二
    圧力を備えた第二流体に応答し、前記第二流体分配網が前記グランド内に複数の
    穿孔を備え、更に任意に、 前記調節手段が、前記第二流体分配網内の前記第二流体の圧力を、前記第一分
    配網内の圧力の関数として選択的に調節する手段を包含し、更に任意に、 前記第二流体が、第一流体の圧力よりも選択された量で高い圧力に設定され、
    前記調節された出力圧が前記シールリングの前記シール面間の隙間を調節するた
    めに用いられる、請求項1に記載のメカニカルシール。
  21. 【請求項21】 前記調節手段が、 前記グランド内に形成されたチャンバと、 前記チャンバ内に配置された可動バルブであって、前記チャンバを入力チャン
    バと出力チャンバに分割する可動バルブと、 前記グランド内に形成されると共に前記チャンバと連通して、前記入力チャン
    バと前記第二流体分配網との間に流体経路を確立する入力流体導管と、 前記グランド内に形成されると共に前記チャンバと連通して、前記出力チャン
    バと前記第一流体分配網との間に流体経路を確立する出力流体導管と、 前記グランド内に形成され、前記可動バルブと流体供給源との間に流体経路を
    確立する 請求項20に記載のメカニカルシール。
  22. 【請求項22】 前記可動バルブが、前記第一流体圧と前記第二流体圧との
    差圧に応答し、前記差圧が前記バルブを、前記入力流体導管と前記出力流体導管
    との間に流体通路を形成して、前記流体供給源から流体を前記第一流体分配網に
    導入するための位置に移動し、よって、前記第一流体分配網内の前記第一流体の
    流体圧を増加させる、請求項21に記載のメカニカルシール。
  23. 【請求項23】 前記第一流体がバリヤー流体を包含し、前記第二流体がプ
    ロセス流体を包含し、更に任意に、前記第一流体が閉鎖力流体であり、前記第二
    流体がバリヤー流体である、請求項21又は22に記載のメカニカルシール。
  24. 【請求項24】 前記シールが第一圧力を備えたバリヤー流体を含む一方、
    前記流体ハウジングが選択した圧力を備えたプロセス流体を含み、前記流体的圧
    力フィードバック網が、 前記プロセス流体圧より所定の値で高い第二圧力レベルにバリヤー流体圧を設
    定する手段を包含した、請求項20又は23に記載のメカニカルシール。
  25. 【請求項25】 前記流体的圧力フィードバック網が、前記第二圧力のバリ
    ヤー流体を前記フィードバック網の別の部分に導入し、前記バリヤー流体圧が調
    整された入力圧を規定する、請求項24に記載のメカニカルシール。
  26. 【請求項26】 前記流体的圧力フィードバック網が、前記グランド内部に
    形成された閉鎖流体圧分配網を包含し、この閉鎖流体分配網が閉鎖流体を前記シ
    ールリングの一方の裏面に導入すると共に、前記裏面において選択した圧力を発
    生して、前記裏面に対して軸方向の付勢力を作用させて前記シールリングの前記
    シール面を互いに向けて押しつける、請求項20乃至25の何れかに記載のメカ
    ニカルシール。
  27. 【請求項27】 閉鎖流体圧フィードバック網が、前記調整された入力圧の
    関数として前記閉鎖流体の圧力を調節して、前記閉鎖流体圧を選択的に調節する
    調節手段を更に包含する、請求項26に記載のメカニカルシール。
  28. 【請求項28】 前記調節手段が、 前記調整された入力圧が上昇する際に、前記閉鎖流体を前記分配網から除去す
    る手段と、 前記調整された入力圧が降下する際に、前記分配網内の前記閉鎖流体圧を上昇
    させる手段との少なくとも一方を包含する、請求項25に記載のメカニカルシー
    ル。
  29. 【請求項29】 ハウジングと回転軸との間に流体シーリングを提供するメ
    カニカル面シールであって、 第一シール面を備えた第一シールリング及び第二シール面を備えた第二シール
    リングであって、前記第一及び第二シール面が組み付けられた際には互いに対向
    し、前記第一及び第二シールリングの何れかが前記軸と共に回転する一方、前記
    第一及び第二シールリングの他方が回転を防止されている、第一シールリング及
    び第二シールリングと、 前記シールリングの少なくとも一方の周囲に取り付けられる寸法で形成されて
    いると共に、前記流体ハウジングに機械的に接続されたグランドハウジングであ
    って、内部に穿孔を形成されたグランドハウジングと、 前記グランドの前記穿孔の内部に取り付けられる寸法及び大きさで形成されて
    いる概ね流体的な圧力分配網であって、動作中は、前記シール内部の選択した圧
    力を調節するよう構成された流体的な圧力分配網と、 少なくとも前記グランド内部に形成された、バリヤー流体を前記シール面に導
    入するバリヤー流体分配網と、 少なくとも前記グランド内部に形成された、閉鎖流体を前記シールリングの一
    方の裏面に導入して、所定の方向にそのシールリングを付勢する閉鎖流体分配網
    と、を包含するメカニカル面シール。
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