JP2002365191A - 硬さ試験機 - Google Patents

硬さ試験機

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JP2002365191A
JP2002365191A JP2001176058A JP2001176058A JP2002365191A JP 2002365191 A JP2002365191 A JP 2002365191A JP 2001176058 A JP2001176058 A JP 2001176058A JP 2001176058 A JP2001176058 A JP 2001176058A JP 2002365191 A JP2002365191 A JP 2002365191A
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hardness tester
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moving
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JP2001176058A
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Masaru Kawazoe
勝 川添
Hideo Kaguma
英雄 鹿熊
Mitsuru Oda
充 小田
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Akashi Corp
Original Assignee
Akashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大荷重を負荷する時にも、測定に影響を及ぼ
す恐れが極めて少ない試料移動手段を備える硬さ試験機
を提供することである。 【解決手段】 試料表面に圧子7により圧痕を形成させ
ることに基づいて試料の硬さを測定する硬さ試験機1で
あって、前記試料を上面部に載置し、下面部101aが
平滑な試料移動台101と、前記試料移動台の前記下面
部と面接触する平滑な上面部102aを有する試料台ベ
ース102と、前記試料移動台を、前記試料台ベースの
前記上面部上を滑動させて移動させる移動手段106
と、前記試料台ベース及び前記試料移動台のうち、少な
くとも何れか一方に振動を与える振動付与手段110
と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧子により試料表
面に荷重を負荷して圧痕を形成させることに基づいて、
試料の硬さを測定する硬さ試験機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧子により試料表面に荷重を負荷
して圧痕を形成させることに基づいて、試料の硬さを測
定する試験機として、ビッカース硬さ試験機、マイクロ
ビッカース硬さ試験機、或いはロックウェル硬さ試験機
などの硬さ試験機が知られている。
【0003】このような硬さ試験機において、圧痕の形
成位置を変更して別の位置を測定箇所としたい場合、硬
さ試験機には試料移動手段が必要となる。ビッカース硬
さ試験機、又はマイクロビッカース硬さ試験機において
は、試料移動手段は一般的に装備されるものであり、例
えばこれは、逆凸部を有する試料台の下に凹部を有する
試料台ベースを設け、ベアリング等を介在させて両者を
嵌合するような構成の機構である。このような機構で
は、測定者がマイクロメータヘッド等で手動操作した
り、或いは自動駆動させて、試料台を所望の位置へ水平
方向に移動させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロック
ウェル硬さ試験機においては、ビッカース硬さ試験機等
に比べ負荷する荷重が極めて大きいので、上記のような
試料移動手段を設けて荷重を負荷する場合、試料台、及
び試料台ベースには大荷重が加わることになる。従っ
て、この時ベアリング等と点接触する部分に応力集中が
生じ、この応力集中に起因して試料台、及び試料台ベー
スの変形の特性がヒステリシスを持ち、測定に影響を及
ぼすという問題が発生する。このため、ロックウェル硬
さ試験機に上記試料移動手段を設けることは難しく、こ
れまで試料移動手段を備えるものはなかった。よって、
試料移動手段が必要な際には、外部からロボット等の装
置を付加して、これにより試料の移動を行わなければな
らず、煩雑であった。
【0005】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであって、大荷重を負荷する時にも、測定に
影響を及ぼす恐れが極めて少ない試料移動手段を備える
硬さ試験機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、例えば、図1〜図5に示す
ように、試料表面に圧子7により圧痕を形成させること
に基づいて試料の硬さを測定する硬さ試験機1であっ
て、前記試料を上面部に載置し、下面部101aが平滑
な試料移動台101と、前記試料移動台の前記下面部と
面接触する平滑な上面部102aを有する試料台ベース
102と、前記試料移動台を、前記試料台ベースの前記
上面部上を滑動させて移動させる移動手段(例えば、マ
イクロメータヘッド106)と、前記試料台ベース及び
前記試料移動台のうち、少なくとも何れか一方に振動を
与える振動付与手段(例えば、圧電素子110)と、を
備えていることを特徴とする。
【0007】請求項1記載の発明によれば、試料移動台
は、移動手段によって試料台ベースの上面部上を滑動し
て移動させられるので、大荷重が負荷される際にも、試
料移動台、及び試料台ベースの2部品のみにより、平面
で荷重を受けることとなって、試料移動台、及び試料台
ベースの剛性が確保され、試料移動台、及び試料台ベー
スの変形の特性を線形、且つヒステリシスを持たないよ
うにすることができる。従って、大荷重を負荷する場合
であっても、従来の試料移動手段のような試料移動台と
試料台ベースとが点接触するものに比べて、測定に影響
を及ぼす恐れが極めて少なくなる。加えて、振動付与手
段によって、試料台ベース、及び試料移動台のうち、少
なくとも何れか一方に振動が与えられるので、試料移動
台と試料台ベースの面接触部の吸着を防止できることと
なって、試料移動台をスムーズに移動させることができ
る。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の硬
さ試験機において、前記振動付与手段は、圧電素子11
0であることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特
に振動付与手段は圧電素子であるので、振動付与手段を
付加しても硬さ試験機の大きさにさほど影響を与えな
い。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の硬さ試験機において、前記試料台ベースは、前記上
面部に複数の溝部(例えば、溝102b)を有すること
を特徴としている。
【0011】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこ
と、特に試料台ベースは上面部に複数の溝部を有してい
るので、試料移動台の下面部、及び試料台ベースの上面
部の接触面積が減少することとなる。従って、試料移動
台と試料台ベースの面接触部の吸着を防止できることと
なって、試料移動台をよりスムーズに移動させることが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して本発
明に係る硬さ試験機の実施の形態を詳細に説明する。図
1は本発明に係る硬さ試験機1の側面図である。
【0013】尚、本実施の形態の硬さ試験機1は試料台
100の部分に特徴を有し、それ以外の部分の構成は、
従来の一般的なロックウェル硬さ試験機と同様とされて
いる。これにより、以下の説明においては、本願の特徴
部分については図2〜図5を用いて詳細に説明し、それ
以外の部分については簡略して説明する。
【0014】まず、図1に示すように、本発明に係る硬
さ試験機1は主に、試料台100、おもり2、荷重レバ
ー3、カム4、荷重軸5、圧子軸6、圧子7、上下軸8
等からなり、試料台100は、試料台100の下面に設
けられた上下軸8によって、硬さ試験機1の本体部に上
下動可能に取り付けられる。
【0015】試料台100は主に、試料移動台101、
試料台ベース102等から構成される。試料移動台10
1の下面部101a、及び試料台ベース102の上面部
102aは夫々、極めて高い面精度を持つように製作さ
れており、試料台ベース102の上面部102aに試料
移動台101が面接触にて支持される。
【0016】試料移動台101は、図2の平面視におい
て略正方形をした板状体であり、試料台ベース102に
は、試料移動台101を取り囲む枠体103が設けられ
る。図2に示す試料移動台101の左右の辺に沿って、
試料移動台101と枠体103との間には、ベアリング
104が合計3つ設置され、試料移動台101は、枠体
103に3点支持される。
【0017】又、試料移動台101の前端中央(図面に
おいては下端中央に位置する)には、試料移動台101
の位置調整を行うためのマイクロメータヘッド106の
スピンドル106cが固定され、又、枠体103には、
枠体103の位置調整を行うためのマイクロメータヘッ
ド109のスピンドル109cが固定されている。
【0018】試料移動台101の後端(図面においては
上端に位置する)には、ボルト105aによってバネ取
付部105が固定される。バネ取付部105は、試料移
動台101の一辺と略同一の長さを有する板状体であ
り、図4の断面図に示すように、試料移動台101の側
面略中央に当接するようになっている。
【0019】バネ取付部105の両端には、枠体103
に向かってアーム105bが設けられており、このアー
ム105bは、枠体103の内側に穿設された長孔10
3gを介して、枠体103の外側面に穿設された凹部1
03hまで突出している。凹部103hの内部におい
て、アーム105bには、後述するバネ103iの一端
が固定される。
【0020】試料台ベース102は、図3の平面視にお
いて略長方形をした板状体であり、図面左側に位置する
平坦な試料台移動部A、及び同右側に位置し、試料台移
動部Aよりもやや厚いマイクロメータヘッド取付部Bか
らなっている。この試料台移動部A中央には、複数の溝
102bが形成されており、これにより試料移動台10
1の下面部101a、及び試料台ベース102の上面部
102aの接触面積を減らすことができるので、試料移
動台101が試料台ベース102の上面部102a上を
滑動する際、試料移動台101、及び試料台ベース10
2の間に吸着現象が発生しにくくなる。
【0021】試料台移動部Aには、図3における前後両
端(図面においては上下両端に位置する)に沿ってガイ
ドレール107が設けられており、このガイドレール1
07上にリニアガイド108が夫々2つずつ、摺動自在
に嵌合される。
【0022】又、マイクロメータヘッド取付部Bには、
マイクロメータヘッド109を取り付けるための取付溝
102dが形成されている。この取付溝102dから試
料台移動部Aの間には、スピンドル109cを貫通させ
る取付孔102eが穿設されている。又、マイクロメー
タヘッド取付部Bには、取付溝102dを挟む位置に、
バネ取付部103j(後述)と対向するバネ取付部10
2cが設けられている。
【0023】図2に示す枠体103は、縦枠103a、
103a、及び横枠103b、103bからなり、リニ
アガイド108にボルト103cにて固定された横枠1
03bが、更に、ボルト103dにて縦枠103aに固
定されている。従って、枠体103は、リニアガイド1
08によってガイドレール107上を移動可能となって
いる。
【0024】図2の前端(図面においては下端に位置す
る)側の横枠103bには、マイクロメータヘッド10
6を取り付けるための取付孔103fが形成されてい
る。マイクロメータヘッド106は、シンブル106
a、スリーブ106b、スピンドル106cを備え、ス
リーブ106b内に挿入されるスピンドル106cが取
付孔103fに貫通され、スピンドル106cの先端が
試料移動台101に固定された状態で、シンブル106
aを支持するスリーブ106bが横枠103bに固定さ
れている。
【0025】そして、シンブル106aを回すと、シン
ブル106a内のネジ(図示省略)が回転してスピンド
ル106cが伸縮するようになっており、その値はスリ
ーブ106bに設けられた表示窓106dにデジタル表
示されるようになっている。
【0026】図4に示すように、枠体103の縦枠10
3aの内側面には、バネ取付部105に対応する位置に
おいて、横方向に細長い長孔103gが穿設されてい
る。又、縦枠103aの外側面には、略全長にわたって
凹部103hが形成され、この凹部103h内にバネ1
03iが収納される。バネ103iは、一端が凹部10
3h内に固定され、他端が長孔103gを介して凹部1
03hに突出するバネ取付部105のアーム105bに
固定される。
【0027】従って、マイクロメータヘッド106のシ
ンブル106aの回転によるスピンドル106cの伸縮
によって、図2に示す試料移動台101はベアリング1
04を介して、前後方向(図面においては上下方向に位
置する)へ移動する。この時、試料移動台101に固定
されるバネ取付部105も試料移動台101と同様に移
動するので、一端をバネ取付部105のアーム105b
に固定されたバネ103iは、バネ取付部105の移動
に伴い、凹部103h内で伸縮し、このバネ103iの
力により縦枠103a方向への試料移動台101の自由
な移動を制限する。
【0028】又、マイクロメータヘッド109に対向す
る縦枠103aの外側面には、バネ取付部103jがボ
ルト103kにて固定されている。図4に示すように、
バネ取付部103jは、縦枠103aと略同一の高さを
有する板状体であり、縦枠103aの中央で凹部103
hを覆うように設けられており、バネ取付部103jの
中央には、マイクロメータヘッド109のスピンドル1
09cが固定される。又、バネ取付部103jは両端に
アーム103lを備え、このアーム103lには、バネ
103eの一端が固定され、このバネ103eの他端
は、マイクロメータヘッド取付部Bのバネ取付部102
cに固定される。
【0029】マイクロメータヘッド109は、前述のマ
イクロメータヘッド106と同様の構成であり、シンブ
ル109a、スリーブ109b、スピンドル109cを
備え、シンブル109aを支持するスリーブ109b
が、取付溝102dに外方から取付けられ、マイクロメ
ータヘッド取付部Bに穿設された取付孔102eを介し
て、スリーブ109b内に挿入されるスピンドル109
cがバネ取付部103jに固定されている。
【0030】そして、シンブル109aを回すと、シン
ブル109a内のネジ(図示省略)が回転してスピンド
ル109cが伸縮するようになっており、その値はスリ
ーブ109bに設けられた表示窓109dにデジタル表
示されるようになっている。
【0031】従って、マイクロメータヘッド109のシ
ンブル109aの回転によるスピンドル109cの伸縮
によって、図2に示すバネ取付部103j、及びバネ取
付部103jが固定される枠体103は、ガイドレール
107に沿って図面左右方向へ移動する。この時、一端
をバネ取付部103jのアーム103lに固定されたバ
ネ103eは、バネ取付部103j、及び枠体103の
移動に伴って伸縮し、このバネ103eの力により横枠
103b方向への枠体103の自由な移動を制限する。
【0032】又、試料移動台101が試料台ベース10
2の上面部102a上を滑動する際、吸着現象が発生す
ることが考えられるので、試料台100においては、試
料台ベース102の上面部102aに形成した溝102
b以外にもこれを防止するため、試料台ベース102の
裏面端部に圧電素子110が貼付される。
【0033】この圧電素子110は、図示しない圧電素
子駆動回路に接続されており、圧電素子駆動回路をオン
にして交流電流を流すと、圧電素子110に高周波の電
圧が印加され、圧電素子110が伸縮動作を繰り返して
振動を発生させる。従って、圧電素子駆動回路がオンの
時、試料台ベース102には圧電素子110による振動
が伝達されることとなり、これによって試料移動台10
1と試料台ベース102の吸着現象を防止し、試料移動
台101のスムーズな移動を可能とする。
【0034】試料移動台101の略直下に位置する試料
台ベース102の裏面には、円筒状に突出したテーブル
脚102f、及びこれを取り囲む中空円筒状の取付リン
グ102gが設けられており、このテーブル脚102f
が上下軸8の中央に穿設された固定孔102iに嵌合さ
れ固定されることにより、試料台100が位置決めされ
た状態で、硬さ試験機1に取付けられている。又、取付
リング102gは、内側に突出した突出部102hを有
し、この突出部102hの上方に形成された隙間に、上
下軸8の上部に螺合される固定ナット111のフランジ
部111aが収納されている。
【0035】この固定ナット111を締めると、フラン
ジ部111aの下面が取付リング102gの突出部10
2hの上面を押圧するので、これにより試料台ベース1
02と上下軸8は締結され一体化されるため、試料台ベ
ース102が上下軸8に対して回転してしまうことがな
い。又、試料台ベース102と上下軸8の間には隙間が
発生しないので、荷重が負荷される際の試料台100の
変形特性に、ヒステリシスが生じにくくなっている。
【0036】次に、硬さ試験機1における測定動作の概
略、及び試料台100における試料移動動作について説
明する。まず、硬さ試験機1では、所定のおもり2が荷
重レバー3の先端に吊され、カム4の回転によって荷重
レバー3が下がる。そして、荷重軸5に所定の試験力が
作用し、試験力が圧子軸6を介して圧子7に伝達され、
この圧子7が下方に移動することにより、試料台100
に載置された試料に圧痕が形成される。この圧痕の形状
から圧子7の侵入深さを測定し、この測定結果に基づい
て試料の硬さ値を求める。
【0037】このような硬さ値の測定において、一度測
定した箇所と異なる位置を測定したい場合は試料を移動
させる必要があるが、硬さ試験機1においては、以下の
動作を行い、試料を移動させる。
【0038】始めに、試料移動時においては、図示しな
い圧電素子駆動回路をオンとし、圧電素子110に高周
波の電圧を印加する。圧電素子110が振動を発生させ
ると、この振動は圧電素子110が貼付される試料台ベ
ース102に伝達されるので、試料台ベース102も同
様に振動する。この振動により、試料移動台101が滑
動する際の吸着現象を防止する。
【0039】次に、試料移動台101を、図2における
図面上下方向において移動させる。具体的には、マイク
ロメータヘッド106のシンブル106aを回し、シン
ブル106a内のネジを回転させると、スピンドル10
6cが伸縮する。これにより、試料移動台101がベア
リング104を介して上下方向へ移動し、この一方で、
一端をバネ取付部105のアーム105bに固定される
バネ103iが、試料移動台101の移動に伴って伸縮
する。そして、マイクロメータヘッド106の表示窓1
06dに表示される数値を参照しつつ、所望の位置まで
試料移動台101を移動させて、上下方向の移動を完了
とする。
【0040】更に、試料移動台101、及び試料移動台
101を囲む枠体103を、図2における図面左右方向
において移動させるが、マイクロメータヘッド106と
同様に、マイクロメータヘッド109のシンブル109
aを回し、シンブル109a内のネジを回転させると、
スピンドル109cが伸縮する。これにより、バネ取付
部103j、及びバネ取付部103jが固定される枠体
103が、試料移動台101とともに、ガイドレール1
07上をリニアガイド108によって左右方向へ移動
し、この一方で、一端をバネ取付部103jのアーム1
03lに固定されるバネ103eが、枠体103の移動
に伴って伸縮する。そして、マイクロメータヘッド10
9の表示窓109dに表示される数値を参照しつつ、所
望の位置まで枠体103を移動させて、左右方向の移動
を完了とする。
【0041】試料の移動が完了した後に圧電素子駆動回
路をオフとして、圧電素子110の振動を停止させて位
置合わせ動作を終了し、この位置において通常の硬さ値
測定を行うが、以後の圧痕の形成動作は、通常の硬さ試
験機における動作と同様なので、省略する。
【0042】以上のように、本実施の形態の硬さ試験機
1によれば、試料移動台101が面接触する試料台ベー
ス102の上面部102a上を滑動することにより、測
定箇所の変更が実現されるので、試験荷重を試料に作用
させた場合に、試料移動台101、及び試料台ベース1
02間には、ヒステリシスをもたらす原因となるような
応力集中の発生がなくなる。従って、大荷重にて圧子7
を押し込む際においても、試料移動台101、及び試料
台ベース102の剛性を確保することが可能となり、こ
れらの変形の特性を線形、且つヒステリシスを持たない
ようにできるので、測定に影響を与える恐れがなく、且
つ簡単に試料の移動を行うことができる。
【0043】又、マイクロメータヘッド106、及び1
09により試料移動台101の移動を行うので、マイク
ロメータヘッド106、及び109の表示窓106d、
及び109dに表示される数値を参照して、容易、且つ
精度良く測定箇所を変更調整することができる。更に、
試料台ベース102の溝102b、及び圧電素子110
を設けることにより、試料移動時における試料移動台1
01の下面部101aと、試料台ベース102の上面部
102aとの吸着現象を防止するので、マイクロメータ
ヘッド106、及び109による試料移動台101の移
動がスムーズに行える。
【0044】尚、上記実施例においては、本発明に係る
硬さ試験機の一実施形態について説明したが、本発明は
上述した実施形態によって限定されるものではなく、種
々の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、
本実施の形態においては、硬さ試験機1はロックウェル
硬さ試験機であるとしたが、これに限らず、ユニバーサ
ル硬さ試験機、或いはビッカース硬さ試験機等の硬さ試
験機であっても良い。
【0045】又、圧電素子110は1ヵ所に配置する構
成としたが、数はいくつでも良く、配置する場所も試料
台ベース102の裏面に限定するものではなく、試料移
動台101の上面等に適宜変更可能である。更に、振動
を加えるものであれば、圧電素子110の代わりに超音
波発生器等を用いることも可能である。
【0046】又、マイクロメータヘッド106、及び1
09は手動で操作するものとしたが、モータにより駆動
させたり、或いはモータ内蔵型のマイクロメータヘッド
を利用して、試料台100を電動のステージとすること
も可能である。更に、試料台100の移動量を、マイク
ロメータヘッド106、及び109のデータ出力によっ
て求め、これに基づいて試料台100の位置決めフィー
ドバックを行う構成とすることも可能である。
【0047】又、試料移動台101を動かす手段として
は、マイクロメータヘッド106、及び109の代わり
に、モータとボールネジ等を用いる構成としても良い。
又、ガイドレール107、リニアガイド108、及び試
料台ベース102の溝102b等は必ずしも設ける必要
はなく、試料台ベース102の上面部102aを全くの
平面として、試料移動台101を単に滑動させて移動さ
せる構成とすることも可能である。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、試料移動
台は、移動手段によって試料台ベースの上面部上を滑動
して移動させられるので、大荷重が負荷される際にも、
試料移動台、及び試料台ベースの2部品のみにより、平
面で荷重を受けることとなって、試料移動台、及び試料
台ベースの剛性が確保され、試料移動台、及び試料台ベ
ースの変形の特性を線形、且つヒステリシスを持たない
ようにすることができる。従って、大荷重を負荷する場
合であっても、従来の試料移動手段のような試料移動台
と試料台ベースとが点接触するものに比べて、測定に影
響を及ぼす恐れが極めて少なくなる。加えて、振動付与
手段によって、試料台ベース、及び試料移動台のうち、
少なくとも何れか一方に振動が与えられるので、試料移
動台と試料台ベースの面接触部の吸着を防止できること
となって、試料移動台をスムーズに移動させることがで
きる。
【0049】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特
に振動付与手段は圧電素子であるので、振動付与手段を
付加しても硬さ試験機の大きさにさほど影響を与えな
い。
【0050】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこ
と、特に試料台ベースは上面部に複数の溝部を有してい
るので、試料移動台の下面部、及び試料台ベースの上面
部の接触面積が減少することとなる。従って、試料移動
台と試料台ベースの面接触部の吸着を防止できることと
なって、試料移動台をよりスムーズに移動させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる硬さ試験機の側面図である。
【図2】図1に示す試料台の平面図である。
【図3】図2に示す試料台ベースの平面図である。
【図4】図2におけるA−A部断面図である。
【図5】図2におけるB方向からの試料台を示す側面図
である。
【符号の説明】
1 硬さ試験機 101 試料移動台 101a 下面部 102 試料台ベース 102a 上面部 102b 溝(溝部) 106 マイクロメータヘッド(移動手段) 110 圧電素子(振動付与手段) 7 圧子
フロントページの続き (72)発明者 小田 充 神奈川県座間市広野台二丁目7番地1号 株式会社アカシ相模工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料表面に圧子により圧痕を形成させる
    ことに基づいて試料の硬さを測定する硬さ試験機であっ
    て、 前記試料を上面部に載置し、下面部が平滑な試料移動台
    と、 前記試料移動台の前記下面部と面接触する平滑な上面部
    を有する試料台ベースと、 前記試料移動台を、前記試料台ベースの前記上面部上を
    滑動させて移動させる移動手段と、 前記試料台ベース及び前記試料移動台のうち、少なくと
    も何れか一方に振動を与える振動付与手段と、 を備えていることを特徴とする硬さ試験機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の硬さ試験機において、 前記振動付与手段は、圧電素子であることを特徴とする
    硬さ試験機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の硬さ試験機におい
    て、 前記試料台ベースは、前記上面部に複数の溝部を有する
    ことを特徴とする硬さ試験機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102213661A (zh) * 2010-04-09 2011-10-12 吴绍明 通用测量仪
CN103674744A (zh) * 2013-12-16 2014-03-26 苏州美山子制衣有限公司 内衣棉杯手感测试仪

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