JP2002363232A - 硬化性組成物、高分子絶縁材料、製造方法および基板 - Google Patents

硬化性組成物、高分子絶縁材料、製造方法および基板

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JP2002363232A
JP2002363232A JP2001166202A JP2001166202A JP2002363232A JP 2002363232 A JP2002363232 A JP 2002363232A JP 2001166202 A JP2001166202 A JP 2001166202A JP 2001166202 A JP2001166202 A JP 2001166202A JP 2002363232 A JP2002363232 A JP 2002363232A
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polymer insulating
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polydivinylbenzene
polymer
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Yukihiro Kato
行浩 加藤
Toshiaki Takaoka
利明 高岡
Naoyuki Amaya
直之 天谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化すると電気絶縁性、誘電率や誘電正接等
の誘電特性および耐熱性に優れた高分子絶縁材料用の硬
化性組成物、特に基板に適した電気絶縁材料となる硬化
性組成物を提供する。また、前記の硬化性組成物を硬化
してなる、電気絶縁性、誘電率や誘電正接等の誘電特性
および耐熱性に優れた高分子絶縁材料、特に基板に適し
た電気絶縁材料を提供する。 【解決手段】ポリジビニルベンゼンを含有する高分子絶
縁材料用の硬化性組成物および数平均分子量200〜1
00000であるポリジビニルベンゼンを少なくとも5
0重量%以上含有する高分子絶縁材料用の硬化性組成
物、さらに、スルホネートアニオンもしくは過塩素酸ア
ニオンの存在下でジビニルベンゼンを重合して得られる
ポリジビニルベンゼンである前記の高分子絶縁材料用の
硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリジビニルベン
ゼンを含有する硬化性組成物、その硬化性組成物を硬化
して得られる絶縁性、誘電特性および耐熱性に優れた高
分子絶縁材料およびその製造方法並びにその高分子絶縁
材料が構成材料として含まれてなる基板に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の携帯情報通信機器の急増をきっか
けに、情報通信量の増大に伴う情報処理機器の高性能化
への要求が高まっている。すなわち、小型の携帯機器を
用いて大量のデジタルあるいはアナログ情報を短時間に
処理するために、情報処理機器を構成する各電子部品の
高周波数化への対応が進められている。しかしながら従
来の絶縁材料では、電気信号の伝送速度と伝送損失に限
界があり、その結果機器の寸法とその情報処理能力に限
界があった。そこで、伝送速度を高めるために低誘電率
材料が提案され、伝送損失を低下させるために低誘電損
失の材料が提案されている。例えば、誘電率、誘電正接
が低いポリエチレンを初めとするポリオレフィンや誘電
正接が低いポリスチレンがある。ところが、ポリオレフ
ィンについては耐熱性が不十分であり、ポリスチレンも
耐熱性、耐溶剤性に問題があった。一方、特開平9−3
1006号公報には、耐熱性を改良するためにビニルベ
ンジル基を有する硬化物が開示されているが、誘電率、
誘電正接が高く満足な物性が得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、硬化すると、絶縁性、誘電特性および耐熱性に優れ
た高分子絶縁材料、特に基板に適した電気絶縁材料とな
る硬化性組成物を提供することである。本発明の第2の
目的は、前記の硬化性組成物を硬化してなる、絶縁性、
誘電特性および耐熱性に優れた高分子絶縁材料、特に基
板に適した電気絶縁材料を提供することである。本発明
の第3の目的は、前記の高分子絶縁材料の製造方法を提
供することである。本発明の第4の目的は、前記の絶縁
性、誘電特性および耐熱性に優れた高分子絶縁材料を用
いた基板を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記のよ
うな問題点に鑑み、鋭意検討した結果、特定のポリジビ
ニルベンゼンを用いると、前記の問題点を解決できるこ
との知見を得て、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、次の〔1〕〜〔8〕のとおりである 〔1〕 ポリジビニルベンゼンを含有する高分子絶縁材
料用の硬化性組成物。 〔2〕 数平均分子量200〜100000であるポリ
ジビニルベンゼンを少なくとも50重量%以上含有する
高分子絶縁材料用の硬化性組成物。 〔3〕 スルホネートアニオンもしくは過塩素酸アニオ
ンの存在下でジビニルベンゼンを重合して得られるポリ
ジビニルベンゼンである前記の高分子絶縁材料用の硬化
性組成物。 〔4〕 前記の硬化性組成物を硬化して得られる高分子
絶縁材料。 〔5〕 前記の高分子絶縁材料であって、絶縁抵抗が
3.0×1014Ω以上、比誘電率が3.0以下、誘電正
接が0.003以下であることを特徴とする高分子絶縁
材料。 〔6〕 ポリジビニルベンゼンを含有する硬化性組成物
を原料として、これに、必要に応じてその他の単量体、
重合体、添加剤、充填材、重合開始剤を混合した後、加
熱重合反応させることによって、所望の形状にした後、
10分〜20時間、30〜210℃の条件下で硬化させ
ることを特徴とする高分子絶縁材料の製造方法。 〔7〕 所望の形状にする方法が、予め一定形状のプリ
プレグを成形した後、そのプリプレグを積層して、所望
とする成形により加熱、加圧する方法である前記の高分
子絶縁材料の製造方法。 〔8〕 前記の高分子絶縁材料が構成材料として含まれ
てなる基板。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明の高分子絶縁材料用の硬化性
組成物は、ポリジビニルベンゼンを含有する硬化性組成
物である。ここで、ポリジビニルベンゼンは、鎖状ポリ
ジビニルベンゼンの代表的な製造方法については特開昭
56−62808号公報に既に開示されており、スルホ
ネートアニオンもしくは過塩素酸アニオンの存在下でジ
ビニルベンゼンを重合させることにより得ることができ
る。ポリジビニルベンゼンの化学構造としては、下記式
[I]
【0006】
【化1】
【0007】(ただし、式[I]においてm、nは0以
上の整数を示す。)で示される鎖状ポリジビニルベンゼ
ンと、下記式[II]
【0008】
【化2】
【0009】(式[II]においてkは1以上の整数を示
す。)で示される側鎖にビニル基を有するポリジビニル
ベンゼンとさらに式[II]の橋かけ構造物が挙げられ
る。好ましくは、前記式[I]で示される鎖状ポリジビ
ニルベンゼンである。ポリジビニルベンゼンの好ましい
分子量の範囲はゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)で求めたポリスチレン換算の数平均分子量
(Mn)で200〜100000、より好ましくは30
0〜30000である。ポリジビニルベンゼンの数平均
分子量(Mn)が200より小さいと硬化物を得ること
が難しく、数平均分子量(Mn)が100000より大
きいと、成形性に問題があるので好ましくない。
【0010】前記鎖状ポリジビニルベンゼンの代表的な
製造方法については特開昭56−62808号公報に開
示されており、スルホネートアニオンもしくは、過塩素
酸アニオンを生成させる酸およびその誘導体の存在下で
ジビニルベンゼンを重合させることにより得ることがで
きるが、以下にその製造方法について詳細に説明する。
原料物質のジビニルベンゼンはp−ジビニルベンゼンお
よびm−ジビニルベンゼンのいずれを用いてもよく、ま
たこれらの異性体の混合物も使用できる。スルホネート
アニオンを生成させる酸の具体例としては、フルオロ硫
酸、クロロ硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パー
フルオロエタンスルホン酸等が挙げられる。また、過塩
素酸アニオンを生成させる酸およびその誘導体の具体例
としては、過塩素酸、過塩素酸アセチル、過塩素酸ブチ
リル、ベンゾイルパークロレイト等が挙げられる。使用
する触媒量(スルホネートアニオンもしくは過塩素酸ア
ニオンの使用量)は、ジビニルベンゼン100重量部に
対して、0.01〜10重量部とすることが好ましい。
触媒量が0.01重量部未満の場合、反応速度が遅く、
反応率が大きく低下し、オリゴマーが生成しにくいとい
う欠点がある。また触媒量が10重量部を越えると発熱
が大きくなり、反応温度の制御が難しくなり、ゲル化す
る傾向となる。反応温度は、−20℃〜150℃の温度
範囲内で任意に選択することができ、30℃〜80℃と
することがより好ましい。反応温度が−20℃未満であ
ると、反応が進まず、オリゴマーが生成しにくいという
欠点がある。反応温度が150℃を越えると、下記式
[II]で示される側鎖にビニル基を有するポリジビニル
ベンゼンが大量に生じ、これが更に橋かけ反応を惹起
し、ゲル化する傾向がある。この際のゲル化は、前記式
[II]で示される側鎖にビニル基を有するポリジビニル
ベンゼンが50重量%以上になった場合に起こる傾向に
ある。
【0011】反応溶液の取り扱いや反応速度制御の観点
から反応は、溶媒の存在下で行うことが好ましい。溶媒
の具体例としては、ベンゼン、クロロベンゼン等の芳香
族炭化水素;n−ヘキサンのような飽和脂肪族炭化水
素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンのような飽
和脂環式炭化水素;四塩化炭素、クロロホルム、トリク
ロロエタン等のハロゲン化溶媒が挙げられる。これらの
溶媒は、1種または2種以上を選択して用いることもで
きる。
【0012】ジビニルベンゼンの濃度は、通常0.1〜
30重量%、好ましくは0.2〜20重量%である。濃
度が0.1重量%未満ではオリゴマーが生成しにくいと
いう欠点があり、また30重量%より多い場合は、ゲル
化する傾向にある。本発明の高分子絶縁材料用の硬化性
組成物は、前記のようにして得られたポリジビニルベン
ゼンを含有する。特に、本発明の硬化を損なわない範囲
において、50重量%以上含有する。
【0013】本発明の高分子絶縁材料は、前記のポリジ
ビニルベンゼンを含有する硬化性組成物を硬化すること
によって容易に得ることができる。硬化方法としては、
熱、光、電子線等による方法がある。加熱による場合、
硬化温度は100℃以上で、硬化時間は10分以上であ
る。硬化温度を100℃より低い温度にしたり、硬化反
応を促進する目的で触媒として重合開始剤を予め配合さ
せることができる。
【0014】前記重合開始剤としては、有機過酸化物ま
たはアゾ系化合物が挙げられる。これらの開始剤は、1
種または2種以上を用いることができる。これらの重合
開始剤は金属を含まないため、得られた高分子絶縁材料
の電気的性能に影響を及ぼさない。このような重合開始
剤として、例えば、有機過酸化物としては、過酸化ベン
ゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t
ert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、ジク
ミルパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキ
シド、tert−ブチルパーオキシピバレート、過酸化
ラウロイル、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ter
t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、te
rt−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−tert−
ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)−3等が挙
げられる。また、アゾ系化合物としては、2,2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−
メチルブチロニトリル)、アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルパレロニトリル)等が挙げられる。これら
の重合開始剤のうち、過酸化ベンゾイル、ジクミルパー
オキサイド、1,1’−ビス(tert−ブチルパーオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、te
rt−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)−3ま
たは2,2’−アゾビスイソブチロニトリルは重合開始
能が高いことから好ましい。また、重合開始剤の使用量
は、硬化性組成物に対して通常0.1〜10重量%、好
ましくは0.5〜9重量%、さらに好ましくは1〜7重
量%である。この使用量が0.1重量%未満の場合には
重合開始能が十分に発揮されず、10重量%を越えると
重合後の高分子絶縁材料中に重合開始剤或いは開始剤断
片が残存して高分子絶縁材料の物性が低下する場合があ
る。
【0015】本発明においては、ポリジビニルベンゼン
を含有する硬化性組成物中にさらに、本発明の効果を損
なわない範囲において、ビニル系単量体、架橋性単量
体、その他の重合体を硬化性組成物中に加えることがで
きる。これらの添加物は、硬化性組成物の粘度の改善、
成形した高分子絶縁材料の機械的強度の改善、平滑性の
改善および塗膜と基材との密着性を調整する目的で加え
ることができる。
【0016】前記ビニル系単量体の具体例としては、p
−tert−ブチル安息香酸ビニル、安息香酸ビニル、
酢酸ビニル等のビニルエステル類;スチレン、o−クロ
ロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、p−ク
ロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、o−メチル
スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
p−クロロスチレン、α−ビニルナフタレン等の芳香族
ビニル類;tert−ブチルビニルエーテル、シクロヘ
キシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチルビ
ニルケトン、イソブチルビニルケトン等のアルキルビニ
ルケトン類;イソブチレン、1−ブテン等のオレフィン
類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、フエニル(メタ)アクリ
レート等の(メタ)アクリル酸又はそのエステル類;ア
クリロニトリル等のビニルシアン類;、マレイン酸、無
水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸
等の不飽和二塩基酸;フマル酸ジメチル、フマル酸ジエ
チル、フマル酸ジtert−ブチル、フマル酸ジシクロ
ヘキシル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、
イタコン酸ジtert−ブチル、イタコン酸ジブチル、
イタコン酸ジシクロヘキシル等の不飽和二塩基酸のエス
テル類等、その他の公知のラジカル重合性単量体等を好
ましく挙げることができる。
【0017】また、前記架橋性単量体は炭素間二重結合
を1分子内に2個以上有する単量体が挙がられる。具体
的には例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロ
イル基、マレイミド基、ビニルエーテル基、ビニルエス
テル基等を有する架橋性の単量体である。具体的には、
ブタジエン、イソプレン等の多官能オレフィン;ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA
型のジ(メタ)アクリレート、ウレタンジ(メタ)アク
リレート、エポキシジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、フェノールノ
ボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等の多官能
(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン、ビスフェノ
ールA型のビニルベンジルエーテル等の多官能ビニル単
量体;1,3−フェニレンビスマレイミド、4,4’−
ジフェニルメタンビスマレイミド等の多官能マレイミ
ド;1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエー
テル、2,2−ジメチルヘキサンジオールジビニルエー
テル等の多官能ビニルエーテル;1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸ジビニル、フタル酸ジビニル、イソフタ
ル酸ジビニル等の多官能ビニルエステル等が挙げられ
る。なおここで、(メタ)アクリレートは、アクリレー
トまたは/およびメタクリレートを意味する。
【0018】更に前記その他の重合体としては、ビニル
単量体の単独重合物または共重合物や、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポ
リエステル、シアネートエステル樹脂等の熱硬化性樹脂
の前駆体や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソ
ブチレン、ポリブテン等のポリオレフィン、ポリイミド
樹脂前駆体、ブチラール樹脂、ポリフェニレンオキシ
ド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
スチレン−イソプレンブロック共重合体、水添スチレン
−ブタジエンブロック共重合体、水添スチレン−イソプ
レンブロック共重合体等の熱可塑性エラストマー等の熱
可塑性樹脂を挙げることができる。その他の重合体を添
加する際には、重合体を溶解させる有機溶剤を用いて硬
化性組成物に添加してもよい。このようなビニル系単量
体、架橋性単量体、その他の重合体は、1種のみを用い
ても2種以上を併用してもよい。ビニル系単量体、架橋
性単量体、その他の重合体の添加量は、硬化性組成物に
対し50重量%以下が好ましく、30重量%以下がさら
に好ましい。この添加量が50重量%より多くなると、
ビニル系単量体、架橋性単量体を用いた場合に誘電率と
誘電正接の上昇とさらに耐熱性の低下を招き、その他の
重合体を用いた場合には粘度の上昇による塗布性の低
下、塗膜の基材との密着性の低下、フィルムの機械的強
度の低下等を招くので好ましくない。
【0019】また、塗布性を改良するために、必要に応
じ混合物に対して硬化に影響のない程度にシリコーンオ
イル等のレベリング剤を添加したり、有機溶媒に溶解分
散または水に乳化分散させたものを使用してもよい。さ
らに、電気絶縁性に影響ない程度に添加剤として、染
料、顔料、チクソトロピー賦与剤、可塑剤、界面活性
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、カップリング
剤等を硬化性組成物に含ませてもよい。また、線膨張係
数、耐熱性、導体との密着性や加工性を調整するために
充填材を添加してもよく、充填材としてはシリカ、硫酸
バリウム、炭酸カルシウム等の無機化合物や、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド等の熱硬化性樹脂粉
末、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ナイ
ロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水添スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体、水添スチレン−イ
ソプレンブロック共重合体等の熱可塑性樹脂粉末を用い
ることができる。
【0020】以下、本発明における硬化性組成物を硬化
した高分子絶縁材料の製造方法について詳細に説明す
る。 <高分子絶縁材料の製造方法>前記の高分子絶縁材料を
製造するには、前記のポリジビニルベンゼンを原料とし
て用い、通常の加熱硬化法により硬化させることができ
る。具体的には、ポリジビニルベンゼンを含有する硬化
性組成物に、必要に応じてさらにその他の添加剤、充填
材等を添加しこれらを容器中で混合する。これを10分
〜20時間、30〜250℃、好ましくは50〜200
℃で加熱重合反応させることによって、所望の形状の高
分子絶縁材料を得ることができる。この場合、予め一定
形状のプリプレグを成形した後、そのプリプレグを積層
し、所望とする成形型により加熱、加圧して高分子絶縁
材料を得ることができる。ポリジビニルベンゼンが固体
の場合、有機溶剤を用いて溶解させ、所望の形状にした
後、有機溶剤を除去させ、上記と同様の条件で硬化させ
ればよい。このように有機溶剤を用いた場合でも重合反
応を開始する前に有機溶剤を除去してしまうため、重合
反応時の有機溶剤や反応後の残存有機溶剤による影響を
なくすことが可能である。
【0021】前記有機溶剤は、具体的には例えば、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;
n−ヘキサン等の飽和脂肪族炭化水素系溶剤;シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン等の飽和脂環式炭化水素
系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタ
ン、クロロベンゼン、トリフルオロトルエン等のハロゲ
ン系溶剤;テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、酢酸ブチル等
の溶媒が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種のみを
用いても2種以上を併用してもよい。これらの有機溶剤
の含有量は、硬化性組成物中に10〜90重量%である
ことが好ましい。有機溶剤の含有量が10重量%より少
ない場合は、溶液の粘度が極端に高くなるため、加工が
難しくなる。一方、有機溶剤の含有量が90重量%を越
える場合は、除去する有機溶剤量が非常に多くなり、作
業操作性に問題が生じる。
【0022】加熱硬化条件は、反応の状態に応じて変化
させてもよい。また、プレス等により加圧しながら硬化
させてもよい。反応が進むにつれて硬度が増していくた
め、プレス圧や、反応温度、反応時間を変えながら硬化
させることによって、より均一な硬化物を得ることがで
きる。
【0023】次に本発明の高分子絶縁材料の用途につい
て説明する。 <高分子絶縁材料の用途>本発明の高分子絶縁材料は、
絶縁フィルムとして、あるいはガラス織布等に含浸させ
たフィルムとしたり、さらにはバルク状の成形体や積層
体等種々の形態で用いることができる。その用途として
は、電子部品搭載用のオンボード基板、基板用の銅張積
層体、回路内蔵基板、アンテナ基板や、CPU用オンボ
ード基板等の電子関連基板(以下、これら全てに対して
単に基板と略す。)が挙げられる。次に各用途について
説明する。 (絶縁フィルム)本発明の硬化性組成物を、樹脂フィル
ム、ガラス板、シリコーンゴム板、金属板等の上に塗布
し、熱硬化させることによって絶縁フィルムを形成する
ことができる。塗布法としては、スピンコート法、ディ
ップコート法、カーテンコート法、ロールコート法、ス
クリーン印刷コート法等を適用することができる。ま
た、硬化性組成物を、無機繊維、無機充填材、有機繊維
や不織布に含浸させた後に熱硬化し、繊維との複合した
フィルムを得ることもできる。無機繊維としてはEガラ
ス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、Qガラ
ス等の各種ガラス繊維が挙げられる。また、無機充填材
としては溶融シリカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。
さらに、有機繊維としては、アラミド繊維、カーボン繊
維、ポリエステル繊維等が挙げられ、さらには不織布と
しては、アラミド、芳香族ポリエステル等が挙げられ
る。前記基材に塗布含浸する際には通常溶剤が用いられ
る。用いられる溶剤は、前記と同様のものが使用でき、
溶媒の含有量についても前記と同様の範囲のものが使用
できる。
【0024】(積層体)積層体は、上記フィルムを所望
の厚みとなるよう積層して形成することができる。具体
的には、熱硬化させた上記フィルムと本発明の硬化性組
成物を層間接着剤として用いて交互に積層した後、その
ものをプレスやロール等を用いて熱圧着することにより
積層体が得られる。 (基板)基板は前記積層体の表面に金属導体層を形成す
ることによって得ることができる。金属導体層に用いら
れる金属は、導電性を有する金属であれば特に制限され
ないが、例えば、銅、ニッケル、銀、金等の導体が好ま
しく挙げられる。基板上に金属導電層を形成する方法と
しては、導体箔接着法、無電解めっき法、電解めっき
法、真空蒸着法、導電性ペースト塗布法等が用いられ
る。その金属導体層の厚みは、1〜100μmが好まし
い。
【0025】また、単層のプリント配線板を作製する場
合、作業性および製造コストの点で金属導体層として導
体箔が好ましい。フィルムおよび導体箔の積層方法は前
記基板の作製方法と同様の手法を用いることができ、具
体的には硬化フィルムと層間接着剤の交互積層体の片面
または両面に層間接着剤を用いて導体箔を張り合わせる
ことによって作製することができる。さらに、多層のプ
リント配線板は、回路形成、スルーホール形成およびめ
っき形成した単層のプリント配線板を積層することによ
って作製することができる。金属導体層を回路に形成す
るときには、金属導体層を表面に有するフィルムまたは
基板を所定の形状にエッチングしてパターン化を行って
から積層、プレス成形する。また、積層体上にシルクス
リーン印刷機等のパターン印刷機を用いて、エッチング
レジストを回路パターンに従って印刷した後、めっきを
形成させ、エッチングレジストを剥がして回路パターン
を形成する方法も可能である。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例および比較例に示す重合組成
物、ビニル系単量体、架橋性単量体、その他の重合体、
重合開始剤の略号と化合物名称を下記に示す。 <重合組成物> PDVB:ポリジビニルベンゼン、 VB:ビニルベンジル樹脂、 <ビニル系単量体> St:スチレン、 p−MeSt:p−メチルスチレン、 MMA:メタクリル酸メチル、 <架橋性単量体> BDA:1,4−ブタンジオールジアクリレート、 BPDA:CH2=CHCOOCH2CH2OφC(C
32φOCH2CH2OC OCH=CH2(なお、φはフェニル基を表す。)、 TMPTE:トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、 PhBMI:4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミ
ド、 <その他の重合体> SIS#2002:クラレ(株)製 スチレン−イソプ
レンブロック共重合体、 (商品名:セプトン2002)、 <重合開始剤> BPO:ベンゾイルペルオキシド、 AIBN:アゾビスイソブチロニトリル、 PH3M:1,1−ビス(tert−ブチルペルオキ
シ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、 TBPZ:tert−ブチルペルオキシベンゾエート、 <有機溶剤> Tol:トルエン。
【0027】<硬化性組成物の配合および高分子絶縁材
料> 実施例1−1;PDVBの合成 温度調節器、撹拌装置および冷却コンデンサーを備えた
3リットルのセパラブルフラスコにジビニルベンゼン2
6g(新日鐵化学(株)製DVB−960、純度97
%)、トリフルオロメタンスルホン酸0.15g(和光
純薬工業(株)製)、ベンゼン2リットルを仕込み、乾
燥窒素中、70℃で反応させた。次に、アンモニア性メ
タノールで反応を停止し、ベンゼンを減圧除去した後、
収率98%でPDVBを得た。生成物の確認は1H−N
MR(核磁気共鳴スペクトル)で行い、式[I]で示さ
れる構造のPDVBであることを確認した。さらにこの
生成物の分子量について、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)で次の条件で測定したポリスチ
レン換算の数平均分子量(Mn)は2000であった。
なお、この試料を単独で、または、この試料と他の成分
と配合し、硬化性組成物として用いた。 <GPC測定条件> 装置;(株)島津製作所製 示差屈折計検出器:RI−
10AD、 (株)島津製作所製 液体クロマトグラフLC−10A
D、 カラム;ポリマー ラボラトリー(株) PLgel1
0μm MixedB 30cm×2、 測定温度;40℃、 移動相;THF、 流速;1.0ml/min。
【0028】実施例1−2;高分子絶縁材料の合成 実施例1−1で得られたPDVB10.0gをシリコー
ンゴム製のスペーサーで仕切った2枚のガラス板の間に
注入して、120℃、10時間硬化し、長さ12cm、
幅10cm、厚さ0.8mmのシートを得た。一方、ス
ピンコーター(MIKASA(株)製MIKASASP
INCOATER1H−D3)を用いてシリコンウェハ
ー((株)協同インターナショナル製)上に上記重合組
成物を塗布し、窒素置換したガラスセル内で上記と同様
の条件により硬化させて、厚さ100μmのフィルムを
得た。
【0029】1.<絶縁抵抗の評価> JIS K 6911に従い、前記シートを切断して4
0mm×20mm×0.8mmの短冊を作製した。直径
5mmの穴2個をそれぞれの中心間距離が15mmとな
るようにあけ、その穴にテーパピンを押し込み一対の電
極とした。直流500Vを測定電圧として用いて1分間
の充電後絶縁抵抗を測定した。 2.<誘電特性の評価> 前記シートを切断して10cm×1.0mm×0.8m
mのスティックを作製した。これを空洞共振器摂動法複
素誘電率評価装置((株)関東電子応用開発製)を用い
て、測定周波数が2GHzの時の比誘電率及び誘電正接
を測定した。 3.<はんだ耐熱性の評価> 前記フィルムを切断して50mm×3mm×100μm
の短冊を作製した。これを260℃のはんだ浴(TAI
YOELECTRICIND.CO.,LTD製POT
−200C)に120秒間浸漬し、外観を次の基準によ
り評価した。色、形状の変化がないものを○とし、それ
以外は×とした。 4.<吸水性の評価> 前記フィルムを切断して50mm×50mm×100μ
mのフィルムを作製し、JIS K 6911に従い吸
水率(%)を測定した。
【0030】実施例2〜10 表1に示すように、ビニル系単量体、架橋性単量体、そ
の他の重合体、重合開始剤の種類および配合量を変え
て、実施例1−2の硬化温度を70℃に代えた以外は、
実施例1と同様にして試料を作製して、各特性を評価し
た。配合および結果を表1に示す。
【0031】比較例1−1;VBの合成 温度調節器、攪拌装置、冷却コンデンサーおよび滴下ロ
ートを備えた1リットルの4つ口フラスコにポリフェノ
ール(日本石油化学(株)製PP−700−300)を
79.3g、ビニルベンジルクロライド42.7g(セ
イミケミカル(株)製CMS−AM)、テトラn−ブチ
ルアンモニウムブロマイド2.4g、2,4−ジニトロ
フェノール0.038g、メチルエチルケトン200g
を仕込み、攪拌溶解し、液温を75℃にし、水酸化ナト
リウム水溶液(水酸化ナトリウム20g/水20g)を
20分滴下し、さらに75℃で4時間攪拌を続けた。次
に、10%塩酸水溶液でフラスコ内容物を中和した後、
トルエン100gを追加し、有機層を300mlの水で
3回洗浄し、メチルエチルケトン、トルエンを減圧除去
した後、反応物を300mlのメタノールに沈殿した結
果、収率95%でVBを得た。 比較例1−2;硬化物の作製 前記の比較例1−1で得られたVB10.0gを120
℃で溶融し、これをシリコーンゴム製のスペーサーで仕
切った2枚のガラス板の間に注入して、120℃、2時
間硬化し、さらに150℃、2時間、且つ180℃、2
時間アフターキュアして長さ12cm、幅10cm、厚
さ0.8mmのシートを得た。一方、スピンコーターを
用いてシリコンウェハー上に上記硬化組成物を塗布し、
窒素置換したガラスセル内で上記と同様の条件により硬
化させて、厚さ100μmのフィルムを得た。これらを
実施例1と同様にして評価し、配合および結果を表1に
示す。
【0032】
【表1】
【0033】なお、表中絶縁抵抗として示した数値は、
測定値に×10-14倍した値を示した。以上の結果より
表1に示したように、実施例1〜10の高分子絶縁材料
は絶縁抵抗は従来のものと同程度であるが、特に誘電特
性(比誘電率、誘電正接)、はんだ耐熱性および吸水率
のいずれも良好であった。これに対し、DBVのみを用
いた比較例3(後述)では、成形品が得られず、また重
合組成物としてVBを用いた比較例1の場合は数値が高
く誘電特性に問題があることが分かる。
【0034】実施例11;積層体の評価 実施例1で得られたPDVB 600重量部をトルエン
400重量部に溶解し、加圧濾過によってワニスを調製
した。このワニスをガラス織布(20cm角、厚さ60
±2μm、旭シュエーベル(株)製Eガラス)8枚に含
浸させた。各シートを40℃の乾燥機中にてトルエン残
存量が5〜20重量%になるまで乾燥し、これを8枚重
ねさらにその上下両側に厚さ18μmの銅箔(福田金属
箔粉工業(株)製)を重ね、5MPa、150℃、2時
間、次いで170℃、2時間の条件でプレス成形した。
その結果、厚さ0.8mmの積層体を得た。 5.<絶縁抵抗の評価> 両面の銅箔をエッチングによって除き、JIS C 6
481に従い40mm×20mmのシートにカットし、
直径5mmの穴2個を15mmの間隔にあけテーパピン
を押し込み電極とした。直流500Vを測定電圧として
用いて1分間の充電後絶縁抵抗を測定した。 6.<誘電特性の評価> 両面の銅箔をエッチングによって除き、10cm×1.
0mmのスティックにカットし、これについて空洞共振
器摂動法複素誘電率評価装置を用い、測定周波数が2G
Hzのときの比誘電率および誘電正接を測定した。 7.<はんだ耐熱性の評価> 50mm×3mmのシートにカットし、これを260℃
のはんだ浴に120秒間浸漬し、外観を評価した。色、
形状の変化がないものを○とし、それ以外を×とした。 8.<吸水性の評価> 両面の銅箔をエッチングによって除き、JIS C 6
481に準拠して50mm×50mmのシートにカット
して吸水率(%)を測定した。以上の配合および評価結
果を表2に示す。
【0035】実施例12〜14;架橋性単量体、重合開
始剤の種類および配合量を代えた以外は実施例11と同
様に試料を作製し、各特性を評価した。それらの配合お
よび評価結果を表2に示す。
【0036】比較例2 比較例1で調製したVB500重量部をトルエン500
重量部に溶解し、加圧濾過によってワニスを調整した。
このワニスをガラス織布8枚に含浸させた。各シートを
40℃の乾燥機中にてトルエン残存量が5〜20重量%
になるまで乾燥し、シート8枚を重ね、さらにその両側
に厚さ18μmの銅箔を重ね、5MPa、120℃、2
時間、次いで150℃、2時間さらに180℃、2時間
の条件でプレス成形した。その結果、厚さ0.8mmの
積層体を得た。この積層体を用いて実施例11と同様に
試料を作製し、各特性を評価した。その配合および結果
を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】なお、表中絶縁抵抗として示した数値は、
測定値に×10-14倍した値を示した。表2に示したよ
うに、ポリジビニルベンゼンを用いた実施例11〜14
の積層体は、絶縁抵抗、誘電特性(比誘電率、誘電正
接)、はんだ耐熱性及び吸水率のいずれも良好であっ
た。これに対し、ビニルベンゼンを用いた比較例2は誘
電特性が問題であることが明らかとなった。
【0039】比較例3;ジビニルベンゼンの硬化 DBV10.0gおよびBPO 0.5gをシリコーン
ゴム製のスペーサーで仕切った2枚のガラス板の間に注
入して、120℃、10時間で硬化しようと試みたが、
クラックが入り、きれいな成形品としては得られなかっ
た。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を発揮
することができる。本発明の硬化性組成物は、ポリジビ
ニルベンゼンを含有し、硬化すると、電気絶縁性、誘電
率や誘電正接等の誘電特性および耐熱性に優れる絶縁材
料となる。本発明の高分子絶縁材料は、電気絶縁性、誘
電率や誘電正接等の誘電特性および耐熱性に優れてい
る。本発明の高分子絶縁材料の製造方法は、ジビニルベ
ンゼンを予め予備重合してあるポリジビニルベンゼンを
用いているので、高分子絶縁材料を効率よく製造するこ
とができる。さらに、本発明の基板は、前記の高分子絶
縁材料を用いているので、その優れた電気特性等の効果
をプリント配線基板などに発揮させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天谷 直之 埼玉県戸田市下前2−1−5 Fターム(参考) 4F072 AA07 AD05 AE01 AE08 AF24 AH06 AJ11 AJ22 AK05 AL14 4J027 AA08 AJ01 BA18 CC02 CD06 5G305 AA06 AB10 AB24 BA18 CA01 CA02 CA12 CA15 CA27 CA47 CB06 CB22 CB25 CD01 CD06 CD08 CD09 CD13 CD18 DA22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリジビニルベンゼンを含有する高分子絶
    縁材料用の硬化性組成物。
  2. 【請求項2】数平均分子量200〜100000である
    ポリジビニルベンゼンを少なくとも50重量%以上含有
    する高分子絶縁材料用の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】スルホネートアニオンもしくは過塩素酸ア
    ニオンの存在下でジビニルベンゼンを重合して得られる
    ポリジビニルベンゼンである請求項1または2に記載の
    高分子絶縁材料用の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の硬化性組成物を硬
    化して得られる高分子絶縁材料。
  5. 【請求項5】請求項4記載の高分子絶縁材料であって、
    絶縁抵抗が3.0×1014Ω以上、比誘電率が3.0以
    下、誘電正接が0.003以下であることを特徴とする
    高分子絶縁材料。
  6. 【請求項6】請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリ
    ジビニルベンゼンを含有する硬化性組成物を原料とし
    て、これに、必要に応じてその他の単量体、重合体、添
    加剤、充填材、重合開始剤を混合した後、加熱重合反応
    させることによって、所望の形状にした後、10分〜2
    0時間、30〜250℃の条件下で硬化させることを特
    徴とする高分子絶縁材料の製造方法。
  7. 【請求項7】所望の形状にする方法が、予め一定形状の
    プリプレグを成形した後、そのプリプレグを積層して、
    所望とする成形により加熱、加圧する方法である請求項
    6に記載の高分子絶縁材料の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項4または5に記載の高分子絶縁材料
    が構成材料として含まれてなる基板。
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