JP2002359821A - 係数データの生成装置および生成方法、それを使用した情報信号の処理装置および処理方法、それに使用する係数情報の生成装置および生成方法、並びに情報提供媒体 - Google Patents

係数データの生成装置および生成方法、それを使用した情報信号の処理装置および処理方法、それに使用する係数情報の生成装置および生成方法、並びに情報提供媒体

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JP2002359821A JP2001165529A JP2001165529A JP2002359821A JP 2002359821 A JP2002359821 A JP 2002359821A JP 2001165529 A JP2001165529 A JP 2001165529A JP 2001165529 A JP2001165529 A JP 2001165529A JP 2002359821 A JP2002359821 A JP 2002359821A
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忍 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】係数種データ記憶しておくメモリの容量節約を
図る。 【解決手段】SD信号から選択的に取り出された複数タ
ップの画素データよりクラスを検出し、HD信号の注目
画素のクラスコードCLを得る。メモリバンク135に
は、クラス毎の係数種データを格納しておく。係数生成
回路136では、各クラスの係数種データと、ユーザ操
作による画質調整パラメータh,vの値とに基づいて、
予測タップの位置を指定するパラメータx,yおよび上
述のパラメータh,vを含む生成式により、クラス毎
に、各予測タップ位置に対応した推定式の係数データW
i(i =1〜n)を生成し、メモリ134に格納する。演算
回路127で、SD信号より選択的に取り出された複数
の予測タップの画素データxiと、メモリ134からの
コードCLに対応した係数データWiとから、推定式を
使用して、HD信号の注目画素の画素データを演算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばNTSC
方式のビデオ信号をハイビジョンのビデオ信号に変換す
る際に適用して好適な係数データの生成装置および生成
方法、それを使用した情報信号の処理装置および処理方
法、それに使用する係数情報の生成装置および生成方
法、並びに情報提供媒体に関する。詳しくは、第1の情
報信号を第2の情報信号に変換する際に使用される推定
式の複数の係数データを、第2の情報信号に係る注目点
の周辺に位置する第1の情報信号の複数の情報データの
位置を指定するためのパラメータを含む生成式を使用し
て生成することによって、予測タップ数が増加しても、
係数データを格納しておくメモリの容量増加を抑制し得
る係数データ生成装置等に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば525i信号というSD(S
tandard Definition)信号を、1050i信号というH
D(High Definition)信号に変換するフォーマット変換
が提案されている。525i信号は、ライン数が525
本でインタレース方式の画像信号を意味し、1050i
信号は、ライン数が1050本でインタレース方式の画
像信号を意味する。
【0003】図15は、525i信号と1050i信号
の画素位置関係を示している。ここで、大きなドットが
525i信号の画素であり、小さなドットが1050i
信号の画素である。また、奇数フィールドの画素位置を
実線で示し、偶数フィールドの画素位置を破線で示して
いる。525i信号を1050i信号に変換する場合、
奇数、偶数のそれぞれのフィールドにおいて、525i
信号の1画素に対応して1050i信号の4画素を得る
必要がある。
【0004】従来、上述したようなフォーマット変換を
行うために、525i信号の画素データより1050i
信号の画素データを得る際に、525i信号の画素に対
する1050i信号の各画素の位相に対応した推定式の
係数データをメモリに格納しておき、この係数データを
用いて推定式によって1050i信号の画素データを求
めることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように推定式
によって1050i信号の画素データを求めるものにお
いては、1050i信号の画素データを求める際に使用
する525i信号の画素データの個数、すなわち予測タ
ップ数を多くするほど画質が向上する。しかし、予測タ
ップ数を多くすると、必要となる係数データも増加し、
係数データを格納しておくためのメモリの容量が大きく
なり、装置のコストアップにつながる。そこで、この発
明では、予測タップ数が増加しても、係数データを格納
しておくメモリの容量増加を抑制し、メモリ容量を節約
し得る係数データ生成装置等を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る係数デー
タ生成装置は、複数の情報データからなる第1の情報信
号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換す
る際に使用される推定式の係数データを生成する係数デ
ータ生成装置であって、第2の情報信号に係る注目点の
周辺に位置する第1の情報信号の複数の情報データの位
置を示す第1のパラメータを含む生成式の係数情報を格
納する格納手段と、この格納手段に格納された係数情報
に基づいて構成された生成式を使用し、第1の情報信号
の複数の情報データの位置を示す第1のパラメータの値
に基づいて、その第1の情報信号の複数の情報データに
それぞれ対応した推定式の複数の係数データを生成する
係数データ生成手段とを備えるものである。
【0007】また、この発明に係る係数データ生成方法
は、複数の情報データからなる第1の情報信号を複数の
情報データからなる第2の情報信号に変換する際に使用
される推定式の係数データを生成する係数データ生成方
法であって、第2の情報信号に係る注目点の周辺に位置
する第1の情報信号の複数の情報データの位置を示す第
1のパラメータを含み、推定式の係数データを生成する
ための生成式の係数情報に基づいてその生成式を構成す
るステップと、この生成式を使用し、第1の情報信号の
複数の情報データの位置を示す第1のパラメータの値に
基づいて、その第1の情報信号の複数の情報データにそ
れぞれ対応した推定式の複数の係数データを生成するス
テップとを備えるものである。
【0008】また、この発明に係る情報提供媒体は、上
述の係数データ生成方法の各ステップを実行するための
コンピュータプログラムを提供するものである。この発
明においては、第2の情報信号に係る注目点の周辺に位
置する1の情報信号の複数の情報データの位置を示す第
1のパラメータを含み、推定式の係数データを生成する
ための生成式の係数情報が格納手段に格納されている。
【0009】この係数情報に基づいて生成式が構成され
る。そして、この生成式が用いられ、第1の情報信号の
複数の情報データの位置を示す第1のパラメータの値が
与えられることで、その第1の情報信号の複数の情報デ
ータにそれぞれ対応した推定式の複数の係数データが生
成される。
【0010】このように1つの生成式で推定式の複数の
係数データの生成が行われるものであり、予測タップ数
が増加しても、必要とする係数データの増加はなく、係
数データを格納しておくメモリの容量増加を抑制でき
る。ここで、第1のパラメータの値を設定する第1のパ
ラメータ設定手段をさらに備えることで、ユーザは、予
測タップ数およびタップ位置を任意に変更できる。
【0011】また、第2の情報信号によって得られる出
力の質を決める第2のパラメータの値を設定する第2の
パラメータ設定手段を備えると共に、第1のパラメータ
を含む生成式が第2のパラメータをさらに含む場合に
は、この生成式が用いられて、設定された第2のパラメ
ータの値に対応した推定式の複数の係数データが生成さ
れる。
【0012】これにより、ユーザは、第2のパラメータ
の値を変更することで、第2の情報信号によって得られ
る出力の質を任意に変更できる。この場合、第2のパラ
メータの値の変更があっても、1つの生成式で推定式の
複数の係数データの生成が行われるため、必要とする係
数データの増加はなく、係数データを格納しておくメモ
リの容量増加を抑制できる。
【0013】また、第1の情報信号の情報データの位置
を基準とする、第2の情報信号に係る注目点の位相を示
す第3のパラメータの値を設定する第3のパラメータ設
定手段を備えると共に、第1のパラメータを含む生成式
が第3のパラメータをさらに含む場合には、この生成式
が用いられて、設定された第3のパラメータの値に対応
した推定式の係数データが生成される。
【0014】これにより、ユーザは、第3のパラメータ
の値を変更することで、第2の情報信号に係る注目点の
位相を任意に変更できる。例えば、情報信号が画像信号
である場合、注目点が出力画素位置であり、入力画像信
号に対して任意の密度の出力画像信号を得ることが可能
となる。この場合、第3のパラメータの値の変更があっ
ても、1つの生成式で推定式の複数の係数データの生成
が行われるため、必要とする係数データの増加はなく、
係数データ格納しておくメモリの容量増加を抑制でき
る。
【0015】この発明に係る情報信号処理装置は、複数
の情報データからなる第1の情報信号を複数の情報デー
タからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理装置
であって、第1の情報信号から第2の情報信号に係る注
目点の周辺に位置する複数の第1の情報データを選択す
る第1のデータ選択手段と、この第1のデータ選択手段
で選択される複数の第1の情報データの位置を指定する
ための第1のパラメータを含む生成式を使用し、第1の
情報信号の複数の情報データの位置を示す第1のパラメ
ータの値に基づいて、複数の第1の情報データにそれぞ
れ対応した推定式の複数の係数データを発生する係数デ
ータ発生手段と、第1のデータ選択手段で選択された複
数の第1の情報データと、係数データ発生手段で発生さ
れた複数の係数データとから、上記推定式を用いて、上
記注目点の情報データを算出して得る演算手段とを備え
るものである。
【0016】また、この発明に係る情報信号処理方法
は、複数の情報データからなる第1の情報信号を複数の
情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号
処理方法であって、第1の情報信号から第2の情報信号
に係る注目点の周辺に位置する複数の情報データを選択
する第1のステップと、この第1のステップで選択され
る複数の情報データの位置を指定するためのパラメータ
を含む生成式を使用し、第1の情報信号の複数の情報デ
ータの位置を示す上記パラメータの値に基づいて、上記
複数の情報データにそれぞれ対応した推定式の複数の係
数データを発生する第2のステップと、第1のステップ
で選択された複数の情報データと第2のステップで発生
された複数の係数データとから、推定式を用いて、注目
点の情報データを算出して得る第3のステップとを備え
るものである。また、この発明に係る情報提供媒体は、
上述の情報信号処理方法の各ステップを実行するための
コンピュータプログラムを提供するものである。
【0017】この発明においては、第1の情報信号から
第2の情報信号に係る注目点の周辺に位置する複数の第
1の情報データが選択される。また、この複数の第1の
情報データの位置を示す第1のパラメータを含む生成式
が使用され、第1の情報信号の複数の情報データの位置
を示す第1のパラメータの値に基づいて、複数の第1の
情報データにそれぞれ対応した推定式の複数の係数デー
タが発生される。そして、複数の第1の情報データとこ
の複数の第1の情報データにそれぞれ対応した複数の係
数データとから、推定式を用いて、注目点の情報データ
が算出される。
【0018】このように1つの生成式で推定式の複数の
係数データの生成が行われるものであり、予測タップ数
が増加しても、必要とする係数データの増加はなく、係
数データを格納しておくメモリの容量増加を抑制でき
る。ここで、第1のパラメータの値を設定する第1のパ
ラメータ設定手段をさらに備えることで、ユーザは、予
測タップ数およびタップ位置を任意に変更できる。
【0019】また、第2の情報信号によって得られる出
力の質を決める第2のパラメータの値を設定する第2の
パラメータ設定手段を備えると共に、第1のパラメータ
を含む生成式が第2のパラメータをさらに含む場合に
は、この生成式が用いられて、設定された第2のパラメ
ータの値に対応した推定式の複数の係数データが生成さ
れる。
【0020】これにより、ユーザは、第2のパラメータ
の値を変更することで、第2の情報信号によって得られ
る出力の質を任意に変更できる。この場合、第2のパラ
メータの値の変更があっても、1つの生成式で推定式の
複数の係数データの生成が行われるため、必要とする係
数データの増加はなく、係数データを格納しておくメモ
リの容量増加を抑制できる。
【0021】また、第1の情報信号の情報データの位置
を基準とする、第2の情報信号に係る注目点の位相を示
す第3のパラメータの値を設定する第3のパラメータ設
定手段を備えると共に、第1のパラメータを含む生成式
が第3のパラメータをさらに含む場合には、この生成式
が用いられて、設定された第3のパラメータの値に対応
した推定式の係数データが生成される。
【0022】これにより、ユーザは、第3のパラメータ
の値を変更することで、第2の情報信号に係る注目点の
位相を任意に変更できる。例えば、情報信号が画像信号
である場合、注目点が出力画素位置であり、入力画像信
号に対して任意の密度の出力画像信号を得ることが可能
となる。この場合、第3のパラメータの値の変更があっ
ても、1つの生成式で推定式の複数の係数データの生成
が行われるため、必要とする係数データの増加はなく、
係数データ格納しておくメモリの容量増加を抑制でき
る。
【0023】この発明に係る係数情報生成装置は、複数
の情報データからなる第1の情報信号を複数の情報デー
タからなる第2の情報信号に変換する際に使用する推定
式の係数データを得るために用いられる生成式の係数情
報を生成する装置であって、第1の情報信号に対応する
生徒信号から第2の情報信号に対応する教師信号に係る
注目点の周辺に位置する複数の情報データを選択するデ
ータ選択手段と、このデータ選択手段で選択された複数
の情報データおよび教師信号に係る注目点の情報データ
に基づいて、データ選択手段で選択された複数の情報デ
ータにそれぞれ対応した推定式の複数の係数データを演
算して求める係数データ演算手段と、この係数データ演
算手段で求められた推定式の複数の係数データに基づい
て、生成式の係数情報を演算して求める係数情報演算手
段とを備えるものである。
【0024】また、この発明に係る係数情報生成方法
は、複数の情報データからなる第1の情報信号を複数の
情報データからなる第2の情報信号に変換する際に使用
する推定式の係数データを得るために用いられる生成式
の係数情報を生成する方法であって、第1の情報信号に
対応する生徒信号から第2の情報信号に対応する教師信
号に係る注目点の周辺に位置する複数の情報データを選
択する第1のステップと、この第1のステップで選択さ
れた複数の情報データおよび教師信号に係る注目点の情
報データに基づいて、第1のステップで選択された複数
の情報データにそれぞれ対応した推定式の複数の係数デ
ータを演算して求める第2のステップと、この第2のス
テップで求められた推定式の複数の係数データに基づい
て、上記生成式の係数情報を演算して求める第3のステ
ップとを備えるものである。また、この発明に係る情報
提供媒体は、上述の係数情報生成方法の各ステップを実
行するためのコンピュータプログラムを提供するもので
ある。
【0025】この発明においては、生徒信号から教師信
号に係る注目点の周辺に位置する複数の情報データが選
択される。この複数の情報データおよび教師信号に係る
注目点の情報データに基づいて、当該複数の情報データ
にそれぞれ対応した推定式の複数の係数データが演算さ
れる。そして、この推定式の複数の係数データに基づい
て、推定式の係数データを得るために用いられる生成式
の係数情報が演算される。
【0026】このように演算される係数情報に基づいて
生成式を構成でき、この生成式によって、第1の情報信
号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換す
る際に使用する推定式の係数データを得ることができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形
態としてのテレビ受信機100の構成を示している。こ
のテレビ受信機100は、放送信号より525i信号と
いうSD信号を得、この525i信号を1050i信号
というHD信号に変換し、その1050i信号による画
像を表示するものである。
【0028】テレビ受信機100は、マイクロコンピュ
ータを備え、システム全体の動作を制御するためのシス
テムコントローラ101と、リモートコントロール信号
を受信するリモコン信号受信回路102とを有してい
る。リモコン信号受信回路102は、システムコントロ
ーラ101に接続され、リモコン送信機200よりユー
ザの操作に応じて出力されるリモートコントロール信号
RMを受信し、その信号RMに対応する操作信号をシス
テムコントローラ101に供給するように構成されてい
る。
【0029】また、テレビ受信機100は、受信アンテ
ナ105と、この受信アンテナ105で捕らえられた放
送信号(RF変調信号)が供給され、選局処理、中間周
波増幅処理、検波処理等を行って上述したSD信号(5
25i信号)を得るチューナ106と、このチューナ1
06より出力されるSD信号を一時的に保存するための
バッファメモリ109とを有している。
【0030】また、テレビ受信機100は、バッファメ
モリ109に一時的に保存されるSD信号(525i信
号)を、HD信号(1050i信号)に変換する画像信
号処理部110と、この画像信号処理部110より出力
されるHD信号による画像を表示するディスプレイ部1
11と、このディスプレイ部111の画面上に文字図形
などの表示を行うための表示信号SCHを発生させるた
めのOSD(On ScreenDisplay)回路112と、その表示
信号SCHを上述した画像信号処理部110より出力さ
れるHD信号に合成してディスプレイ部111に供給す
るための合成器113とを有している。ディスプレイ部
111は、例えばCRT(cathode-ray tube)ディスプ
レイ、あるいはLCD(liquid crystal display)等の
フラットパネルディスプレイで構成されている。
【0031】図1に示すテレビ受信機100の動作を説
明する。チューナ106より出力されるSD信号(52
5i信号)は、バッファメモリ109に供給されて一時
的に保存される。そして、このバッファメモリ109に
一時的に記憶されたSD信号は画像信号処理部110に
供給され、HD信号(1050i信号)に変換される。
すなわち、画像信号処理部110では、SD信号を構成
する画素データ(以下、「SD画素データ」という)か
ら、HD信号を構成する画素データ(以下、「HD画素
データ」という)が得られる。この画像信号処理部11
0より出力されるHD信号はディスプレイ部111に供
給され、このディスプレイ部111の画面上にはそのH
D信号による画像が表示される。
【0032】ユーザは、リモコン送信機200の操作に
よって、上述したようにディスプレイ部111の画面上
に表示される画像の水平および垂直の解像度を変更でき
る。画像信号処理部110では、後述するように、HD
画素データが推定式によって算出されるが、この推定式
の係数データとして、ユーザのリモコン送信機200の
操作によって調整された水平、垂直の解像度を決めるパ
ラメータh,vの値に対応したものが、これらパラメー
タh,vを含む生成式によって生成されて使用される。
これにより、画像信号処理部110より出力されるHD
信号による画像の水平、垂直の解像度は、調整されたパ
ラメータh,vの値に対応したものとなる。
【0033】また、ユーザは、リモコン送信機200の
操作によって、予測タップの数および位置を変更でき
る。予測タップとは、予測に使用するSD画素である。
上述したように推定式によってHD画素データを算出す
る際には、その予測タップとしてのSD画素のデータが
使用される。推定式の係数データとしては予測タップ数
だけ必要となり、またこの係数データは予測タップの位
置によって異なったものとなる。
【0034】予測タップの数および位置が変更されるこ
とで、画像信号処理部110より出力されるHD信号に
よる画像の画質が変更される。一般的には、予測タップ
数が多くなるほど画質が向上する。ユーザは、例えば図
2(a)〜(i)に示すような予測タップパターンか
ら、リモコン送信機200の操作によって、任意の予測
タップパターンを選択し得るようにされる。なお、ユー
ザが、予測タップパターンを任意に作成できるようにし
てもよい。
【0035】上述のパラメータh,vの調整状態では、
ディスプレイ部111の画面上に、パラメータh,vの
値の表示が行われる。ユーザは、この表示を参照して、
パラメータh,vの値を調整できる。また、予測タップ
パターンの選択状態では、ディスプレイ部111の画面
上に、予測タップパターン例(図2(a)〜(i))の
表示が行われる。ユーザは、この表示を参照して、任意
の予測タップパターンを選択できる。
【0036】次に、画像信号処理部110の詳細を説明
する。この画像信号処理部110は、バッファメモリ1
09に記憶されているSD信号(525i信号)より、
HD信号(1050i信号)に係る注目画素の周辺に位
置する複数のSD画素のデータを選択的に取り出して出
力する第1〜第3のタップ選択回路121〜123を有
している。
【0037】第1のタップ選択回路121は、予測に使
用するSD画素(「予測タップ」と称する)のデータを
選択的に取り出すものである。この第1のタップ選択回
路121には、システムコントローラ101から、タッ
プ選択信号STPが供給される。タップ選択回路121
では、このタップ選択信号STPで指定されタップ数お
よびタップ位置のSD画素データが選択的に取り出され
ることとなる。
【0038】第2のタップ選択回路122は、SD画素
データのレベル分布パターンに対応するクラス分類に使
用するSD画素(「空間クラスタップ」と称する)のデ
ータを選択的に取り出すものである。第3のタップ選択
回路123は、動きに対応するクラス分類に使用するS
D画素(「動きクラスタップ」と称する)のデータを選
択的に取り出するものである。なお、空間クラスを複数
フィールドに属するSD画素データを使用して決定する
場合には、この空間クラスにも動き情報が含まれること
になる。
【0039】また、画像信号処理部110は、第2のタ
ップ選択回路122で選択的に取り出される空間クラス
タップのデータ(SD画素データ)のレベル分布パター
ンを検出し、このレベル分布パターンに基づいて空間ク
ラスを検出し、そのクラス情報を出力する空間クラス検
出回路124を有している。
【0040】空間クラス検出回路124では、例えば、
各SD画素データを、8ビットデータから2ビットデー
タに圧縮するような演算が行われる。そして、空間クラ
ス検出回路124からは、各SD画素データに対応した
圧縮データが空間クラスのクラス情報として出力され
る。本実施の形態においては、ADRC(Adaptive Dyn
amic Range Coding)によって、データ圧縮が行われ
る。なお、情報圧縮手段としては、ADRC以外にDP
CM(予測符号化)、VQ(ベクトル量子化)等を用い
てもよい。
【0041】本来、ADRCは、VTR(Video Tape R
ecorder)向け高性能符号化用に開発された適応再量子
化法であるが、信号レベルの局所的なパターンを短い語
長で効率的に表現できるので、上述したデータ圧縮に使
用して好適なものである。ADRCを使用する場合、空
間クラスタップのデータ(SD画素データ)の最大値を
MAX、その最小値をMIN、空間クラスタップのデー
タのダイナミックレンジをDR(=MAX−MIN+
1)、再量子化ビット数をPとすると、空間クラスタッ
プのデータとしての各SD画素データkiに対して、
(1)式の演算により、圧縮データとしての再量子化コ
ードqiが得られる。ただし、(1)式において、[ ]
は切り捨て処理を意味している。空間クラスタップのデ
ータとして、Na個のSD画素データがあるとき、i=
1〜Naである。 qi=[(ki−MIN+0.5).2P/DR] ・・・(1)
【0042】また、画像信号処理部110は、第3のタ
ップ選択回路123で選択的に取り出される動きクラス
タップのデータ(SD画素データ)より、主に動きの程
度を表すための動きクラスを検出し、そのクラス情報を
出力する動きクラス検出回路125を有している。
【0043】この動きクラス検出回路125では、第3
のタップ選択回路123で選択的に取り出される動きク
ラスタップのデータ(SD画素データ)mi,niから
フレーム間差分が算出され、さらにその差分の絶対値の
平均値に対してしきい値処理が行われて動きの指標であ
る動きクラスが検出される。すなわち、動きクラス検出
回路125では、(2)式によって、差分の絶対値の平
均値AVが算出される。第3のタップ選択回路123
で、例えば上述したように12個のSD画素データm1
〜m6,n1〜n6が取り出されるとき、(2)式にお
けるNbは6である。
【0044】
【数1】
【0045】そして、動きクラス検出回路125では、
上述したように算出された平均値AVが1個または複数
個のしきい値と比較されて動きクラスのクラス情報MV
が得られる。例えば、3個のしきい値th1,th2,
th3(th1<th2<th3)が用意され、4つの
動きクラスを検出する場合、AV≦th1のときはMV
=0、th1<AV≦th2のときはMV=1、th2
<AV≦th3のときはMV=2、th3<AVのとき
はMV=3とされる。
【0046】また、画像信号処理部110は、空間クラ
ス検出回路124より出力される空間クラスのクラス情
報としての再量子化コードqiと、動きクラス検出回路
125より出力される動きクラスのクラス情報MVに基
づき、作成すべきHD信号(1050i信号)の画素
(注目画素)が属するクラスを示すクラスコードCLを
得るためのクラス合成回路126を有している。
【0047】このクラス合成回路126では、(3)式
によって、クラスコードCLの演算が行われる。なお、
(3)式において、Naは空間クラスタップのデータ
(SD画素データ)の個数、PはADRCにおける再量
子化ビット数を示している。
【0048】
【数2】
【0049】また、画像信号処理部110は、係数メモ
リ134を有している。この係数メモリ134は、後述
する推定予測演算回路127で使用される推定式の複数
の係数データを、クラス毎に、格納するものである。こ
の係数データは、SD信号(525i信号)を、HD信
号(1050i信号)に変換するための情報である。係
数メモリ134には上述したクラス合成回路126より
出力されるクラスコードCLが読み出しアドレス情報と
して供給され、この係数メモリ134からはクラスコー
ドCLに対応した推定式の複数の係数データWiが読み
出され、推定予測演算回路127に供給されることとな
る。
【0050】また、画像信号処理部110は、情報メモ
リバンク135を有している。この情報メモリバンク1
35には、各クラスにおける係数情報が予め蓄えられて
いる。この係数情報は、上述した係数メモリ134に格
納するための係数データを生成するための生成式の係数
情報である。
【0051】係数情報について詳細に説明する。後述す
る推定予測演算回路127では、予測タップのデータ
(SD画素データ)xiと、係数メモリ134より読み
出される複数の係数データWiとから、(4)式の推定
式によって、作成すべきHD画素データyが演算され
る。第1のタップ選択回路121で選択される予測タッ
プ数が10個であるとき、(4)式におけるnは10と
なる。
【0052】
【数3】
【0053】本出願人による先の出願(特願平2000
−348730号)においては、この推定式の係数デー
タWi(i=1〜n)を、例えば(5)式に示すよう
に、パラメータh,vを含む生成式によって生成するこ
とを提案した。この生成式の係数データw10〜wn9は、
予め学習によって求められ、情報メモリバンクに格納さ
れている。
【0054】
【数4】
【0055】図3は、例えば上述した(5)式によって
生成される複数の係数データWiの値、すなわち係数値
(「●」で図示)を予測タップの中心の係数値を中央と
して予測タップの中心から離れる方向に各タップ位置に
対応して順に並べた場合における、係数値の変化の様子
を示している。この係数値の変化は、サイン関数のよう
な変化となる。これは、予測タップの中心から、例えば
水平方向、垂直方向、斜め方向など、どの方向に向かっ
て見ても同じ傾向となる。
【0056】ここで、パラメータh,vのうち、パラメ
ータhを可変にし、パラメータvをある値に固定した場
合、係数値は、図4に示すように、パラメータvのあら
ゆる値において、サイン関数のような変化となる。この
場合、パラメータhの値の違いは、サイン関数のゲイン
の違いとなって現れる。逆に、パラメータh,vのう
ち、パラメータvを可変にし、パラメータhをある値に
固定した場合も、同様の結果が得られる。パラメータ
h,vの値を固定した場合に、係数値の係数値の空間的
な広がりを全体で見ると、図5に示すようになる。
【0057】上述の係数値の変化の様子を考慮し、本実
施の形態においては、(6)式を、推定式の複数の係数
データWiを生成するための生成式とする。(6)式に
おいて、x,yは、それぞれ水平方向、垂直方向の位置
を示している。
【0058】
【数5】
【0059】(6)式において、f(x,y)は補正項であ
る。係数データの近似精度を上げるために設けられてい
る。なお、補正項を設けなくてもよく、補正項を設ける
場合には、精度よく補正できる関数ならば、その形は限
定されず、水平方向、垂直方向のいずれか、あるいは全
ての方向を補正する関数を利用できる。補正項の関数の
基本形としては、f(x)=sinxn/xn、f(x)=e-x
f(x)=1/x-n、f(x)=δ(x)などが考えられる。
【0060】また、(6)式において、k,mは、サイ
ン関数における位相のずれである。この位置で、関数の
中心となる最大値が現れる。この最大値にあたる位置を
HD信号の出力画素位置と定義すると、位相のずれと出
力画素位置の関係は、図6に示すようになる。なお、図
6は、水平方向のみに着目している。
【0061】中心の予測タップ位置に対して出力画素位
置がk,mだけずれている場合、各予測タップの係数値
は、図7に示すように、中心の予測タップ位置を(0,
0)として、各タップ位置が中心から水平、垂直の方向
にどれくらい離れているかを、(6)式に小数値として
代入することで、求めることができる。なお、図7は、
水平方向のみに着目している。
【0062】ただし、水平、垂直の各方向における隣接
タップ位置までの距離は1となることから、0≦k,m
≦1である。例えば、kがk′に変化すると、各予測タ
ップの係数値は「●」から「○」に変化する。
【0063】また、(6)式において、a,b,cは、
パラメータh,vを含む関数から生成される係数データ
である。本実施の形態において、係数データa,b,c
は、それぞれ(7)式によって演算される。情報メモリ
バンク135には、この演算式の係数データである係数
種データw10〜w35が、上述した係数情報として格納さ
れている。この係数種データw10〜w35の生成方法につ
いては、後述する。
【0064】
【数6】
【0065】また、画像信号処理部110は、各クラス
の係数種データw10〜w35を用いて、(7)式によっ
て、クラス毎に、係数データa〜cを演算すると共に、
各クラスの係数データa〜cおよびシステムコントロー
ラ101からのタップ選択信号STPに基づいて、
(6)式によって、クラス毎に、各予測タップに対応し
た推定式の係数データWiを生成する係数生成回路13
6を有している。この場合、各予測タップに対応した推
定式の係数データWiは、(6)式のx,yに、各予測
タップ位置の中心から水平、垂直の方向にどれくらい離
れているかを代入することで、求められる。上述した係
数生成回路136で生成される各クラスの係数データW
i(i=1〜n)は、上述した係数メモリ134に格納
される。
【0066】なお、上述したように、525i信号を1
050i信号に変換する場合、奇数、偶数のそれぞれの
フィールドにおいて、525i信号の1画素に対応して
1050i信号の4画素を得る必要がある。この場合、
奇数、偶数のそれぞれのフィールドにおける1050i
信号を構成する2×2の単位画素ブロック内の4画素
は、それぞれ上述した中心予測タップに対して異なる位
相ずれを持っている。
【0067】図8は、奇数フィールドにおける1050
i信号を構成する2×2の単位画素ブロック内の4画素
HD1〜HD4における中心予測タップSD0からの位相
ずれを示している。ここで、HD1〜HD4の位置は、そ
れぞれ、SD0の位置から水平方向にk1〜k4、垂直方
向にm1〜m4だけずれている。
【0068】図9は、偶数フィールドにおける1050
i信号を構成する2×2の単位画素ブロック内の4画素
HD1′〜HD4′における中心予測タップSD0′から
の位相ずれを示している。ここで、HD1′〜HD4′の
位置は、それぞれ、SD0′の位置から水平方向にk1
〜k4′、垂直方向にm1′〜m4′だけずれている。
【0069】これら各出力画素(HD1〜HD4,H
1′〜HD4′)のずれ値の情報k1〜k4,m1〜m4
1′〜k4′,m1′〜m4′も情報メモリバンク135
に記憶されている。
【0070】係数生成回路136では、情報メモリバン
ク135に記憶されている各出力画素のずれ値の情報に
基づいて、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎に、各
予測タップに対応した推定式の係数データWiが生成さ
れる。この場合、ある出力画素に対応した係数データW
iを求める際には、(6)式のk,mが当該出力画素の
水平、垂直方向へのずれ値とされる。
【0071】係数生成回路136における各クラスの係
数データWiの生成は、例えば各垂直ブランキング期間
で行われる。これにより、ユーザのリモコン送信機20
0の操作によってパラメータh,vの値が変更されて
も、係数メモリ134に格納される各クラスの係数デー
タWiを、そのパラメータh,vの値に対応したものに
即座に変更でき、ユーザによる解像度の調整がスムーズ
に行われる。
【0072】また、画像信号処理部110は、係数生成
回路136で生成される各クラスの係数データWi(i
=1〜n)に対応した正規化係数Sを、(8)式によっ
て、演算する正規化係数演算部137と、ここで生成さ
れた正規化係数Sを、クラス毎に格納する正規化係数メ
モリ138とを有している。正規化係数メモリ138に
は上述したクラス合成回路126より出力されるクラス
コードCLが読み出しアドレス情報として供給され、こ
の正規化係数メモリ138からはクラスコードCLに対
応した正規化係数Sが読み出され、後述する正規化演算
回路128に供給されることとなる。
【0073】
【数7】
【0074】また、画像信号処理部110は、第1のタ
ップ選択回路121で選択的に取り出される予測タップ
のデータ(SD画素データ)xiと、係数メモリ134
より読み出される係数データWiとから、(4)式の推
定式によって、作成すべきHD信号の画素(注目画素)
のデータを演算する推定予測演算回路127を有してい
る。
【0075】上述したように、SD信号(525i信
号)をHD信号(1050i信号)に変換する際には、
SD信号の1画素に対してHD信号の4画素(図8のH
1〜HD4、図9のHD1′〜HD4′参照)を得る必要
があることから、この推定予測演算回路127では、H
D信号を構成する2×2の単位画素ブロック毎に、画素
データが生成される。すなわち、この推定予測演算回路
127には、第1のタップ選択回路121より単位画素
ブロック内の4画素(注目画素)に対応した予測タップ
のデータxiと、係数メモリ134よりその単位画素ブ
ロックを構成する4画素に対応した係数データWiとが
供給され、単位画素ブロックを構成する4画素のデータ
1〜y4は、それぞれ個別に上述した(4)式の推定式
で演算される。
【0076】また、画像信号処理部110は、推定予測
演算回路127より順次出力される4画素のデータy1
〜y4を、正規化係数メモリ138より読み出される、
それぞれの演算に使用された係数データWi(i=1〜
n)に対応した正規化係数Sで除算して正規化する正規
化演算回路128を有している。上述せずも、係数生成
回路136で係数種データより生成式によって推定式の
係数データWiを求めるものであるが、生成される係数
データは丸め誤差を含み、係数データWi(i=1〜
n)の総和が1.0になることは保証されない。そのた
め、推定予測演算回路127で演算される各画素のデー
タy1〜y4は、丸め誤差によってレベル変動したものと
なる。上述したように、正規化演算回路128で正規化
することで、その変動を除去できる。
【0077】また、画像信号処理部110は、正規化演
算回路128で正規化されて順次供給される単位画素ブ
ロック内の4画素のデータy1′〜y4′を線順次化して
1050i信号のフォーマットで出力する後処理回路1
29を有している。
【0078】次に、画像信号処理部110の動作を説明
する。バッファメモリ109に記憶されているSD信号
(525i信号)より、第2のタップ選択回路122
で、作成すべきHD信号(1050i信号)を構成する
単位画素ブロック内の4画素(注目画素)の周辺に位置
する空間クラスタップのデータ(SD画素データ)が選
択的に取り出される。この第2のタップ選択回路122
で選択的に取り出される空間クラスタップのデータ(S
D画素データ)は空間クラス検出回路124に供給され
る。この空間クラス検出回路124では、空間クラスタ
ップのデータとしての各SD画素データに対してADR
C処理が施されて空間クラス(主に空間内の波形表現の
ためのクラス分類)のクラス情報としての再量子化コー
ドqiが得られる((1)式参照)。
【0079】また、バッファメモリ109に記憶されて
いるSD信号(525i信号)より、第3のタップ選択
回路123で、作成すべきHD信号(1050i信号)
を構成する単位画素ブロック内の4画素(注目画素)の
周辺に位置する動きクラスタップのデータ(SD画素デ
ータ)が選択的に取り出される。この第3のタップ選択
回路123で選択的に取り出される動きクラスタップの
データ(SD画素データ)は動きクラス検出回路125
に供給される。この動きクラス検出回路125では、動
きクラスタップのデータとしての各SD画素データより
動きクラス(主に動きの程度を表すためのクラス分類)
のクラス情報MVが得られる。
【0080】この動き情報MVと上述した再量子化コー
ドqiはクラス合成回路126に供給される。このクラ
ス合成回路126では、これら動き情報MVと再量子化
コードqiとから、作成すべきHD信号(1050i信
号)を構成する単位画素ブロック毎にその単位画素ブロ
ック内の4画素(注目画素)が属するクラスを示すクラ
スコードCLが得られる((3)式参照)。そして、こ
のクラスコードCLは、係数メモリ134および正規化
係数メモリ138に読み出しアドレス情報として供給さ
れる。
【0081】係数メモリ134には、例えば各垂直ブラ
ンキング期間に、係数生成回路136で、ユーザによっ
て調整されたパラメータh,vの値に対応して、クラス
および出力画素(HD1〜HD4,HD1′〜HD4′)の
組み合わせ毎に、推定式の係数データWi(i=1〜
n)が係数生成回路136で生成されて格納される。こ
の場合、係数生成回路136にシステムコントローラ1
01からのタップ選択信号STPが供給され、従って係
数生成回路136では、タップ選択信号STPによって
選択された予測タップパターン(図2(a)〜(i)参
照)に含まれる各予測タップに対応した推定式の係数デ
ータWiが生成される。また、正規化係数メモリ138
には、上述したように係数生成回路136で生成された
推定式の係数データWi(i=1〜n)に対応した正規
化係数Sが正規化係数演算部137で生成されて格納さ
れる。
【0082】係数メモリ134に上述したようにクラス
コードCLが読み出しアドレス情報として供給されるこ
とで、この係数メモリ134からクラスコードCLに対
応した4出力画素((奇数フィールドではHD1〜H
4、偶数フィールドではHD1′〜HD4′)分の推定
式の係数データWiが読み出されて推定予測演算回路1
27に供給される。また、バッファメモリ109に記憶
されているSD信号(525i信号)より、第1のタッ
プ選択回路121で、作成すべきHD信号(1050i
信号)を構成する単位画素ブロック内の4画素(注目画
素)の周辺に位置する予測タップのデータ(SD画素デ
ータ)が選択的に取り出される。この場合、第1のタッ
プ選択回路121にシステムコントローラ101からの
タップ選択信号STPが供給され、従って第1のタップ
選択回路121では、タップ選択信号STPによって選
択された予測タップパターン(図2(a)〜(i)参
照)に含まれる各予測タップのデータ(SD画素デー
タ)xiが取り出される。
【0083】推定予測演算回路127では、予測タップ
のデータ(SD画素データ)xiと、係数メモリ134
より読み出される4出力画素分の係数データWiとか
ら、作成すべきHD信号を構成する単位画素ブロック内
の4画素(注目画素)のデータy1〜y4が同時的に演算
される((4)式参照)。そして、この推定予測演算回
路127より順次出力されるHD信号を構成する単位画
素ブロック内の4画素のデータy1〜y4は正規化演算回
路128に供給される。
【0084】正規化係数メモリ138には上述したよう
にクラスコードCLが読み出しアドレス情報として供給
され、この正規化係数メモリ138からはクラスコード
CLに対応した正規化係数S、つまり推定予測演算回路
127より出力されるHD画素データy1〜y4の演算に
使用された係数データWiに対応した正規化係数Sが読
み出されて正規化演算回路128に供給される。この正
規化演算回路128では、推定予測演算回路127より
出力されるHD画素データy1〜y4がそれぞれ対応する
正規化係数Sで除算されて正規化される。これにより、
生成式((6)式参照)で推定式((4)式参照)の係
数データを求める際の丸め誤差によるデータy1〜y4
レベル変動が除去される。
【0085】このように正規化演算回路128で正規化
されて順次出力される単位画素ブロック内の4画素のデ
ータy1′〜y4′は後処理回路129に供給される。こ
の後処理回路129では、正規化演算回路128より順
次供給される単位画素ブロック内の4画素のデータ
1′〜y4′が線順次化され、1050i信号のフォー
マットで出力される。つまり、この後処理回路129か
らは、HD信号としての1050i信号が出力される。
【0086】上述したように、図1に示すテレビ受信機
100では、係数生成回路136で、情報メモリバンク
135よりロードされる、係数種データw10〜w35およ
び各出力画素(HD1〜HD4,HD1′〜HD4′)の中
心予測タップに対するずれ値の情報を用いて、クラスお
よび出力画素の組み合わせ毎に、パラメータh,vの値
に対応した推定式の係数データWi(i=1〜n)が生
成され、これが係数メモリ134に格納される。そし
て、この係数メモリ134より、クラスコードCLに対
応して読み出される係数データWi(i=1〜n)を用
いて推定予測演算回路127でHD画素データyが演算
される。
【0087】したがって、ユーザは、パラメータh,v
の値を調整することで、HD信号によって得られる画像
の水平および垂直の画質を、任意に調整することができ
る。なおこの場合、調整されたパラメータh,vの値に
対応した各クラスの係数データWiをその都度係数生成
回路136で生成して使用するものであり、大量の係数
データを格納しておくメモリを必要としない。
【0088】また、図1に示すテレビ受信機100で
は、(6)式で示される1つの生成式で、各予測タップ
に対応した推定式の係数データWiを生成するものであ
る。したがって、予測タップ数が増加しても、必要とす
る係数データの増加はなく、情報メモリバンク135の
容量増加を抑制できる。
【0089】また、図1に示すテレビ受信機100で
は、ユーザは、リモコン送信機200の操作によって、
複数の予測タップパターンから一の予測タップパターン
を選択する等して、予測タップの数および位置を変更で
きる。これにより、画像信号処理部110からのHD信
号による画像の画質を任意に変更できる。
【0090】次に、図1の画像信号処理部110の情報
メモリバンク135に蓄積される係数種データw10〜w
35の生成方法について説明する。図10は、この生成方
法の概念を示している。HD信号から複数のSD信号を
生成する。例えば、HD信号からSD信号を生成する際
に使用するフィルタの水平帯域と垂直帯域を可変するパ
ラメータh,vをそれぞれ9段階に可変して、合計81
種類のSD信号を生成する。このようにして生成した各
SD信号とHD信号との間で学習を行って、パラメータ
h,vの段階的な値毎に、(4)式の推定式の係数デー
タWiを生成する。そして、生成された係数データWi
を使用して、係数種データw10〜w35を生成する。
【0091】まず、推定式の係数データWiの求め方を
説明する。ここでは、(4)式の推定式の係数データW
i(i=1〜n)を最小二乗法により求める例を示すも
のとする。一般化した例として、Xを入力データ、Wを
係数データ、Yを予測値として、(9)式の観測方程式
を考える。この(9)式において、mは学習データの数
を示し、nは予測タップの数を示している。
【0092】
【数8】
【0093】(9)式の観測方程式により収集されたデ
ータに最小二乗法を適用する。この(9)式の観測方程
式をもとに、(10)式の残差方程式を考える。
【0094】
【数9】
【0095】(10)式の残差方程式から、各Wiの最
確値は、(11)式のe2を最小にする条件が成り立つ
場合と考えられる。すなわち、(12)式の条件を考慮
すればよいわけである。
【0096】
【数10】
【0097】つまり、(12)式のiに基づくn個の条
件を考え、これを満たす、W1,W2,・・・,Wnを算
出すればよい。そこで、(10)式の残差方程式から、
(13)式が得られる。さらに、(13)式と(9)式
とから、(14)式が得られる。
【0098】
【数11】
【0099】そして、(10)式と(14)式とから、
(15)式の正規方程式が得られる。
【0100】
【数12】
【0101】(15)式の正規方程式は、未知数の数n
と同じ数の方程式を立てることが可能であるので、各W
iの最確値を求めることができる。この場合、掃き出し
法(Gauss-Jordanの消去法)等を用いて連立方程式を解
くことになる。なお、(15)式の正規方程式は、パラ
メータh,vの段階的な値にそれぞれ対応して個別に生
成され、それぞれに対応した係数データWiが求められ
る。
【0102】次に、係数種データw10〜w35の求め方を
説明する。(6)式に(7)式を代入して、係数種デー
タw10〜w35と位相のずれk,mで表される基本関数を
生成する。そして、この基本関数のk,mに予め分かっ
ている位相のずれを代入し、残りの係数種データw10
35を非線形最小二乗近似により求める。
【0103】なお、非線形最小二乗法が制約条件を持た
ない場合には値が発散してしまう可能性があるので、a
〜cの係数値が取りうる範囲を限定し、制約条件付きの
非線形最小二乗法であるSQR法(Successive quadrati
c programming method)により近似をする。
【0104】図11は、図10に示す概念に基づいて係
数種データw10〜w35を生成する係数種データ生成装置
150の構成を示している。この係数種データ生成装置
150は、教師信号としてのHD信号(1050i信
号)が入力される入力端子151と、このHD信号に対
して水平および垂直の間引き処理を行って、生徒信号と
してのSD信号を得るSD信号生成回路152とを有し
ている。
【0105】また、SD信号生成回路152には、パラ
メータh,vが制御信号として供給される。このパラメ
ータh,vに対応して、HD信号からSD信号を生成す
る際に使用するフィルタの水平帯域と垂直帯域とが可変
される。
【0106】このフィルタは、例えば水平帯域を制限す
る1次元ガウシアンフィルタと垂直帯域を生成する1次
元ガウシアンフィルタとから構成される。この1次元ガ
ウシアンフィルタは、(16)式で示される。この場
合、hまたはvの段階的な値に対応して標準偏差σの値
を段階的に変えることにより、hまたはvの段階的な値
に対応した周波数特性を持つ1次元ガウシアンフィルタ
を得ることができる。
【0107】
【数13】
【0108】また、係数種データ生成装置150は、S
D信号生成回路152より出力されるSD信号(525
i信号)より、HD信号(1050i信号)に係る注目
画素の周辺に位置する複数のSD画素のデータを選択的
に取り出して出力する第1〜第3のタップ選択回路15
3〜155を有している。これら第1〜第3のタップ選
択回路153〜155は、上述した画像信号処理部11
0の第1〜第3のタップ選択回路121〜123と同様
に構成される。
【0109】また、係数種データ生成装置150は、第
2のタップ選択回路154で選択的に取り出される空間
クラスタップのデータ(SD画素データ)のレベル分布
パターンを検出し、このレベル分布パターンに基づいて
空間クラスを検出し、そのクラス情報を出力する空間ク
ラス検出回路157を有している。この空間クラス検出
回路157は、上述した画像信号処理部110の空間ク
ラス検出回路124と同様に構成される。この空間クラ
ス検出回路157からは、空間クラスタップのデータと
しての各SD画素データ毎の再量子化コードqiが空間
クラスを示すクラス情報として出力される。
【0110】また、係数種データ生成装置150は、第
3のタップ選択回路155で選択的に取り出される動き
クラスタップのデータ(SD画素データ)より、主に動
きの程度を表すための動きクラスを検出し、そのクラス
情報MVを出力する動きクラス検出回路158を有して
いる。この動きクラス検出回路158は、上述した画像
信号処理部110の動きクラス検出回路125と同様に
構成される。この動きクラス検出回路158では、第3
のタップ選択回路155で選択的に取り出される動きク
ラスタップのデータ(SD画素データ)からフレーム間
差分が算出され、さらにその差分の絶対値の平均値に対
してしきい値処理が行われて動きの指標である動きクラ
スが検出される。
【0111】また、係数種データ生成装置150は、空
間クラス検出回路157より出力される空間クラスのク
ラス情報としての再量子化コードqiと、動きクラス検
出回路158より出力される動きクラスのクラス情報M
Vに基づき、HD信号(1050i信号)に係る注目画
素が属するクラスを示すクラスコードCLを得るための
クラス合成回路159を有している。このクラス合成回
路159も、上述した画像信号処理部110のクラス合
成回路126と同様に構成される。
【0112】また、係数種データ生成装置150は、入
力端子151に供給されるHD信号より得られる注目画
素データとしての各HD画素データyと、この各HD画
素データyにそれぞれ対応して第1のタップ選択回路1
53で選択的に取り出される予測タップのデータ(SD
画素データ)xiと、各HD画素データyにそれぞれ対
応してクラス合成回路159より出力されるクラスコー
ドCLとから、クラス毎に、係数データWi(i=1〜
n)を得るための正規方程式((15)式参照)を生成
する正規方程式生成部160を有している。
【0113】この場合、1個のHD画素データyとn個
の予測タップのデータ(SD画素データ)xiとの組み
合わせで学習データが生成されるが、正規方程式生成部
160では、出力画素(図8のHD1〜HD4、図9のH
1′〜HD4′参照)毎に、個別に正規方程式が生成さ
れる。例えば、HD1に対応した正規方程式は、中心予
測タップに対するずれ値がHD1と同じ関係にあるHD
画素のデータyから構成される学習データから生成され
る。
【0114】さらに、SD信号生成回路152へのパラ
メータh,vが順次変更されていき、正規方程式生成部
160では、パラメータh,vの段階的な値にそれぞれ
対応して、正規方程式が生成される。これにより、正規
方程式生成部160では、パラメータh,vの段階的な
値にそれぞれ対応して、クラスおよび出力画素の組み合
わせ毎に、係数データWiを得るための正規方程式が生
成される。
【0115】また、係数種データ生成装置150は、正
規方程式生成部160で生成された各正規方程式のデー
タが供給され、各正規方程式を解いて、パラメータh,
vの段階的な値にそれぞれ対応して、クラスおよび出力
画素の組み合わせ毎に、係数データWiを求める係数デ
ータ決定部161と、この求められた係数データWiを
記憶する係数メモリ162とを有している。係数データ
決定部161では、正規方程式が例えば掃き出し法など
によって解かれて、係数データWiが求められる。
【0116】また、係数種データ生成装置150は、係
数種データw10〜w35を求めるための基本関数を生成す
る基本関数生成部163を有している。この基本関数生
成部163においては、上述の(6)式に上述の(7)
式が代入されて、基本関数が生成される。
【0117】また、係数種データ生成装置150は、基
本関数生成部163で生成された基本関数を使用し、ク
ラス毎にパラメータh,vの段階的な値にそれぞれ対応
して求められた係数データWiを用いて、非線形最小二
乗近似により各クラスの係数種データw10〜w35を求め
る係数種データ生成部164と、この係数種データ生成
部164で生成されたクラス毎の係数種データw10〜w
35を記憶する係数種メモリ165を有している。
【0118】図11に示す係数データ生成装置150の
動作を説明する。入力端子151には教師信号としての
HD信号(1050i信号)が供給され、そしてこのH
D信号に対してSD信号生成回路152で水平および垂
直の間引き処理が行われて生徒信号としてのSD信号
(525i信号)が生成される。この場合、SD信号生
成回路152には、パラメータh,vが制御信号として
供給され、水平および垂直の帯域が段階的に変化した複
数のSD信号が順次生成されていく。
【0119】このSD信号(525i信号)より、第2
のタップ選択回路154で、HD信号(1050i信
号)に係る注目画素の周辺に位置する空間クラスタップ
のデータ(SD画素データ)が選択的に取り出される。
この第2のタップ選択回路154で選択的に取り出され
る空間クラスタップのデータ(SD画素データ)は空間
クラス検出回路157に供給される。この空間クラス検
出回路157では、空間クラスタップのデータとしての
各SD画素データに対してADRC処理が施されて空間
クラス(主に空間内の波形表現のためのクラス分類)の
クラス情報としての再量子化コードqiが得られる
((1)式参照)。
【0120】また、SD信号生成回路152で生成され
たSD信号より、第3のタップ選択回路155で、HD
信号に係る注目画素の周辺に位置する動きクラスタップ
のデータ(SD画素データ)が選択的に取り出される。
この第3のタップ選択回路155で選択的に取り出され
る動きクラスタップのデータ(SD画素データ)は動き
クラス検出回路158に供給される。この動きクラス検
出回路158では、動きクラスタップのデータとしての
各SD画素データより動きクラス(主に動きの程度を表
すためのクラス分類)のクラス情報MVが得られる。
【0121】このクラス情報MVと上述した再量子化コ
ードqiはクラス合成回路159に供給される。このク
ラス合成回路159では、これらクラス情報MVと再量
子化コードqiとから、HD信号(1050i信号)に
係る注目画素が属するクラスを示すクラスコードCLが
得られる((3)式参照)。
【0122】また、SD信号生成回路152で生成され
るSD信号より、第1のタップ選択回路153で、HD
信号に係る注目画素の周辺に位置する予測タップのデー
タ(SD画素データ)が選択的に取り出される。そし
て、入力端子151に供給されるHD信号より得られる
注目画素データとしての各HD画素データyと、この各
HD画素データyにそれぞれ対応して第1のタップ選択
回路153で選択的に取り出される予測タップのデータ
(SD画素データ)xiと、各HD画素データyにそれ
ぞれ対応してクラス合成回路159より出力されるクラ
スコードCLとから、正規方程式生成部160では、パ
ラメータh,vの段階的な値にそれぞれ対応して、クラ
スおよび出力画素の組み合わせ毎に、係数データWiを
得るための正規方程式が個別に生成される。
【0123】そして、係数データ決定部161で各正規
方程式が解かれ、パラメータh,vの段階的な値にそれ
ぞれ対応した、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎の
係数データWiが求められ、それらの係数データWiは
係数メモリ162に記憶される。
【0124】また、基本関数生成部163で、係数種デ
ータw10〜w35を求めるための基本関数が生成される。
この基本関数のk,mには、出力画素の中心予測タップ
からのずれ値が代入される。そして、係数種データ生成
部164で、上述の基本関数を使用し、クラス毎にパラ
メータh,vの段階的な値にそれぞれ対応して求められ
れた係数データWiを用いて、非線形最小二乗近似によ
り、クラス毎の係数種データw10〜w35が求められ、そ
れらの係数種データw10〜w35は係数種メモリ165に
記憶される。
【0125】なおこの場合、(6)式における補正項f
(x,y)の関数形が順次変更され、最も二乗誤差の小さく
なる補正項を加えた関数が最終的な基本関数として使用
され、その最終的な基本関数を使用して生成された係数
種データw10〜w35が係数種メモリ165に記憶され
る。この場合、図1の画像信号処理部110における係
数生成回路136でも、この最終的な基本関数が用いら
れることとなる。
【0126】このように、図11に示す係数種データ生
成装置150においては、図1の画像信号処理部110
の情報メモリバンク135に記憶される、各クラスの係
数種データw10〜w35を生成することができる。
【0127】図11に示す係数種データ生成装置150
では、教師信号(1050i信号)から生徒信号(52
5i信号)を生成する例を用いて、学習(係数種データ
生成)を行うものであった。しかし、教師信号と生徒信
号を取得できる撮像装置を利用するなどして、独立して
得られた教師信号、生徒信号を用いて学習を行ってもよ
い。
【0128】なお、図1の画像信号処理部110におけ
る処理を、例えば図12に示すような画像信号処理装置
300によって、ソフトウェアで実現することも可能で
ある。まず、図12に示す画像信号処理装置300につ
いて説明する。この画像信号処理装置300は、装置全
体の動作を制御するCPU301と、このCPU301
の動作プログラムや係数種データ等が格納されたROM
(read only memory)302と、CPU301の作業領
域を構成するRAM(random access memory)303と
を有している。これらCPU301、ROM302およ
びRAM303は、それぞれバス304に接続されてい
る。
【0129】また、画像信号処理装置300は、外部記
憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)30
5と、フロッピー(R)ディスク306をドライブする
フロッピー(R)ディスクドライブ(FDD)307と
を有している。これらドライブ305,307は、それ
ぞれバス304に接続されている。
【0130】また、画像信号処理装置300は、インタ
ーネット等の通信網400に有線または無線で接続する
通信部308を有している。この通信部308は、イン
タフェース309を介してバス304に接続されてい
る。
【0131】また、画像信号処理装置300は、ユーザ
インタフェース部を備えている。このユーザインタフェ
ース部は、リモコン送信機200からのリモコン信号R
Mを受信するリモコン信号受信回路310と、LCD
(liquid crystal display)等からなるディスプレイ3
11とを有している。受信回路310はインタフェース
312を介してバス304に接続され、同様にディスプ
レイ311はインタフェース313を介してバス304
に接続されている。
【0132】また、画像信号処理装置300は、SD信
号を入力するための入力端子314と、HD信号を出力
するための出力端子315とを有している。入力端子3
14はインタフェース316を介してバス304に接続
され、同様に出力端子315はインタフェース317を
介してバス304に接続される。
【0133】ここで、上述したようにROM302に処
理プログラムや係数種データ等を予め格納しておく代わ
りに、例えばインターネットなどの通信網400より通
信部308を介してダウンロードし、ハードディスクや
RAM303に蓄積して使用することもできる。また、
これら処理プログラムや係数種データ等をフロッピー
(登録商標)(R)ディスク306で提供するようにし
てもよい。
【0134】また、処理すべきSD信号を入力端子31
4より入力する代わりに、予めハードディスクに記録し
ておき、あるいはインターネットなどの通信網400よ
り通信部308を介してダウンロードしてもよい。ま
た、処理後のHD信号を出力端子315に出力する代わ
り、あるいはそれと並行してディスプレイ311に供給
して画像表示をしたり、さらにはハードディスクに格納
したり、通信部308を介してインターネットなどの通
信網400に送出するようにしてもよい。
【0135】図13のフローチャートを参照して、図1
2に示す画像信号処理装置300における、SD信号よ
りHD信号を得るため処理手順を説明する。まず、ステ
ップST1で、処理を開始し、ステップST2で、SD
画素データをフレーム単位またはフィールド単位で入力
する。このSD画素データが入力端子314より入力さ
れる場合には、このSD画素データをRAM303に一
時的に格納する。また、このSD画素データがハードデ
ィスクに記録されている場合には、ハードディスクドラ
イブ307でこのSD画素データを読み出し、RAM3
03に一時的に格納する。そして、ステップST3で、
入力SD画素データの全フレームまたは全フィールドの
処理が終わっているか否かを判定する。処理が終わって
いるときは、ステップST4で、処理を終了する。一
方、処理が終わっていないときは、ステップST5に進
む。
【0136】このステップST5では、ユーザがリモコ
ン送信機200を操作して入力した画質指定値、つまり
パラメータh,vの値を例えばRAM303より読み込
む。そして、ステップST6で、例えばROM302か
ら各クラスの係数種データw 10〜w35と、出力画素(H
1〜HD4,HD1′〜HD4′)のずれ値の情報を読み
込む。
【0137】次に、ステップST7で、ユーザがリモコ
ン送信機200を操作して入力した予測タップパターン
に対応した各予測タップの位置(予測タップ座標)を例
えばROM302内のテーブルより取得する。そして、
ステップST8で、ステップST5で読み込んだパラメ
ータh,vおよびステップST6で取得された係数種デ
ータw10〜w35を(7)式に代入して(6)式のa〜c
の係数データを求め、その後に(6)式の基本関数の
k,mにステップST6で取得された各出力画素のずれ
値を代入し、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎に、
各予測タップに対応した係数データWiを生成する。
【0138】次に、ステップST9で、ステップST2
で入力されたSD画素データより、生成すべき各HD画
素データに対応して、クラスタップおよび予測タップの
画素データを取得する。そして、ステップST10で、
入力されたSD画素データの全領域においてHD画素デ
ータを得る処理が終了したか否かを判定する。終了して
いるときは、ステップST2に戻り、次のフレームまた
はフィールドのSD画素データの入力処理に移る。一
方、処理が終了していないときは、ステップST11に
進む。
【0139】このステップST11では、ステップST
9で取得されたクラスタップのSD画素データからクラ
スコードCLを生成する。そして、ステップST12
で、そのクラスコードCLに対応した係数データと予測
タップのSD画素データを使用して、推定式により、H
D画素データを生成し、その後にステップST9に戻っ
て、上述したと同様の処理を繰り返す。
【0140】このように、図13に示すフローチャート
に沿って処理をすることで、入力されたSD信号を構成
するSD画素データを処理して、HD信号を構成するH
D画素データを得ることができる。上述したように、こ
のように処理して得られたHD信号は出力端子315に
出力されたり、ディスプレイ311に供給されてそれに
よる画像が表示されたり、さらにはハードディスクドラ
イブ305に供給されてハードディスクに記録されたり
する。また、処理装置の図示は省略するが、図11の係
数種データ生成装置150における処理を、ソフトウェ
アで実現することも可能である。
【0141】図14のフローチャートを参照して、係数
種データを生成するための処理手順を説明する。まず、
ステップST41で、処理を開始し、ステップST42
で、学習に使われる、画質パターン(例えば、パラメー
タh,vで特定される)を選択する。そして、ステップ
ST43で、全ての画質パターンに対する係数データの
算出処理が終了したか否かを判定する。終了していない
ときは、ステップST44に進む。
【0142】このステップST44では、既知のHD画
素データをフレーム単位またはフィールド単位で入力す
る。そして、ステップST45で、全てのHD画素デー
タについて処理が終了したか否かを判定する。終了して
いないときは、ステップST46で、ステップST44
で入力されたHD画素データより、ステップST42で
選択された画質パターンに基づいて、SD画素データを
生成する。
【0143】そして、ステップST47で、ステップS
T46で生成されたSD画素データより、ステップST
44で入力された各HD画素データに対応して、クラス
タップおよび予測タップの画素データを取得する。そし
て、ステップST48で、生成されたSD画素データの
全領域において学習処理を終了しているか否かを判定す
る。学習処理を終了しているときは、ステップST44
に戻って、次のHD画素データの入力を行って、上述し
たと同様の処理を繰り返し、一方、学習処理を終了して
いないときは、ステップST49に進む。
【0144】このステップST49では、ステップST
47で取得されたクラスタップのSD画素データからク
ラスコードCLを生成する。そして、ステップST50
で、係数データを得るための正規方程式((15)式参
照)を生成する。ここでは、クラスおよび出力画素の組
み合わせ毎に、係数データWiを得るための正規方程式
が個別に生成される。その後に、ステップST47に戻
る。
【0145】上述したステップST45で、全てのHD
画素データについて処理が終了したときは、ステップS
T51で、ステップST50で生成された各正規方程式
を掃き出し法などで解いて、クラスおよび出力画素の組
み合わせ毎に、係数データWiを算出する。その後に、
ステップST42に戻って、次の画質パターンを選択し
て、上述したと同様の処理を繰り返し、次の画質パター
ンに対応した、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎の
係数データWiを求める。
【0146】また、上述のステップST43で、全ての
画質パターンに対する係数データWiの算出処理が終了
したときは、ステップST52に進む。このステップS
T52では、上述の(6)式に上述の(7)式が代入さ
れ、係数種データw10〜w35を求めるための基本関数が
生成される。
【0147】そして、ステップST53で、ステップS
T52で生成された基本関数を使用し、パラメータh,
vの段階的な値にそれぞれ対応して求められれたクラス
および出力画素の組み合わせ毎の係数データWiを用い
て、非線形最小二乗近似により各クラスの係数種データ
10〜w35を求め、ステップST54で、その各クラス
の係数種データw10〜w35をメモリに保存し、その後に
ステップST55で、処理を終了する。
【0148】このように、図14に示すフローチャート
に沿って処理をすることで、図11に示す係数種データ
生成装置150と同様の手法によって、各クラスの係数
種データw10〜w35を得ることができる。
【0149】なお、上述実施の形態においては、ユーザ
は、リモコン送信機200の操作によって、予測タップ
の数および位置を変更できると共に、水平、垂直の解像
度を調整できるものを示したが、どちらか一方のみを可
能とするものも、同様に構成できる。
【0150】また、上述実施の形態においては、情報メ
モリバンク135に記憶される係数情報は、生成式
((6)式参照)の係数データa〜cを演算するための
演算式(7)式参照)の係数データである係数種データ
10〜w35であるが、水平、垂直の解像度を変更しない
ものである場合には、上述した生成式((6)式参照)
の係数データa〜cそのものを係数情報として記憶して
おいてもよい。
【0151】また、上述実施の形態においては、情報メ
モリバンク135には、各クラスの係数種データw10
35の他に、出力画素(HD1〜HD4、HD1′〜H
4′)のずれ値の情報が記憶される。そのずれ値の情
報は、SD信号(525i信号)とHD信号(1050
i信号)の関係で決まるものであるが、SD信号(52
5i信号)と他のHD信号との関係できまるずれ値の情
報を記憶しておくことで、他のHD信号の各出力画素に
対応した係数データWiを同様に生成でき、他のHD信
号を生成することができる。この場合、ずれ値の情報を
情報メモリバンク135に記憶しておくのではなく、生
成すべきHD信号の種類に応じたずれ値の情報を、その
都度システムコントローラ101から係数生成回路13
6に供給するようにしてもよい。これにより、ディスプ
レイ部111に使用される表示素子の特性に合った解像
度(画素数)のHD信号を容易に得ることができる。
【0152】また、上述実施の形態においては、HD信
号を生成する際の推定式として線形一次方程式を使用し
たものを挙げたが、これに限定されるものではなく、例
えば推定式として高次方程式を使用するものであっても
よい。また、上述実地の形態においては、情報信号が画
像信号である場合を示したが、この発明はこれに限定さ
れない。例えば、情報信号が音声信号である場合にも、
この発明を同様に適用することができる。
【0153】
【発明の効果】この発明によれば、第1の情報信号を第
2の情報信号に変換する際に使用される推定式の複数の
係数データを、第2の情報信号に係る注目点の周辺に位
置する第1の情報信号の複数の情報データの位置を指定
するためのパラメータを含む生成式を使用して生成する
ものであり、予測タップ数が増加しても、係数データを
格納しておくメモリの容量増加を抑えることができ、メ
モリ容量の節約を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としてのテレビ受信機の構成を示す
ブロック図である。
【図2】予測タップパターン例を示す図である。
【図3】水平、垂直、斜め等の同方向における係数値の
変化の様子を示す図である。
【図4】垂直方の解像度を示すパラメータvを固定と
し、水平方向の解像度を示すパラメータhを可変にした
場合の各予測タップ位置における係数値の変化の様子を
示す図である。
【図5】パラメータh,vの値を固定にした場合の係数
値の空間的な広がりを示す図である。
【図6】水平方向における位相のずれと出力画素位置の
関係を示す図である。
【図7】位相のずれと各予測タップの係数値の関係を示
す図である。
【図8】HD信号(1050i信号)の単位画素ブロッ
ク内の4画素の中心予測タップからの位相ずれ(奇数フ
ィールド)を示す図である。
【図9】HD信号(1050i信号)の単位画素ブロッ
ク内の4画素の中心予測タップからの位相ずれ(偶数フ
ィールド)を示す図である。
【図10】係数種データの生成方法の一例を示す図であ
る。
【図11】係数種データ生成装置の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図12】ソフトウェアで実現するための画像信号処理
装置の構成例を示すブロック図である。
【図13】画像信号の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図14】係数種データ生成処理を示すフローチャート
である。
【図15】525i信号と1050i信号の画素位置関
係を示す図である。
【符号の説明】
100・・・テレビ受信機、101・・・システムコン
トローラ、102・・・リモコン信号受信回路、105
・・・受信アンテナ、106・・・チューナ、110・
・・画像信号処理部、111・・・ディスプレイ部、1
12・・・OSD回路、121・・・第1のタップ選択
回路、122・・・第2のタップ選択回路、123・・
・第3のタップ選択回路、124・・・空間クラス検出
回路、125・・・動きクラス検出回路、126・・・
クラス合成回路、127・・・推定予測演算回路、12
8・・・正規化演算回路、129・・・後処理回路、1
34・・・係数メモリ、135・・・情報メモリバン
ク、136・・・係数生成回路、137・・・正規化係
数演算部、138・・・正規化係数メモリ、150・・
・係数種データ生成装置、151・・・入力端子、15
2・・・SD信号生成回路、153・・・第1のタップ
選択回路、154・・・第2のタップ選択回路、155
・・・第3のタップ選択回路、157・・・空間クラス
検出回路、158・・・動きクラス検出回路、159・
・・クラス合成回路、160・・・正規方程式生成部、
161・・・係数データ決定部、162・・・係数メモ
リ、163・・・基本関数生成部、164・・・係数種
データ生成部、165・・・係数種メモリ、200・・
・リモコン送信機、300・・・画像信号処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 隆浩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 安岡 智宏 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C063 AA01 AA11 BA06 BA08 BA09 CA01

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の情報データからなる第1の情報信
    号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換す
    る際に使用される推定式の係数データを生成する係数デ
    ータ生成装置であって、 上記第2の情報信号に係る注目点の周辺に位置する上記
    第1の情報信号の複数の情報データの位置を示す第1の
    パラメータを含み、上記推定式の係数データを生成する
    ための生成式の係数情報を格納する格納手段と、 上記格納手段に格納された係数情報に基づいて構成され
    た上記生成式を使用し、上記第1の情報信号の複数の情
    報データの位置を示す上記第1のパラメータの値に基づ
    いて、該第1の情報信号の複数の情報データにそれぞれ
    対応した上記推定式の複数の係数データを生成する係数
    データ生成手段とを備えることを特徴とする係数データ
    生成装置。
  2. 【請求項2】 上記第1のパラメータの値を設定する第
    1のパラメータ設定手段をさらに備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の係数データ生成装置。
  3. 【請求項3】 上記第2の情報信号によって得られる出
    力の質を決める第2のパラメータの値を設定する第2の
    パラメータ設定手段を備え、 上記第1のパラメータを含む生成式は上記第2のパラメ
    ータをさらに含み、 上記係数データ発生手段は、上記第2のパラメータの値
    に対応した上記推定式の複数の係数データを発生するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の係数データ生成装置。
  4. 【請求項4】 上記格納手段には、上記第1のパラメー
    タを含む生成式の係数データを演算する、上記第2のパ
    ラメータを含む演算式の係数データである係数種データ
    が格納されており、 上記係数データ生成手段は、 上記格納手段に格納されている上記係数種データと上記
    第2のパラメータ設定手段で設定された上記第2のパラ
    メータの値とを用いて、上記演算式によって上記第1の
    パラメータを含む生成式の係数データを演算する第1の
    演算部と、 上記第1の演算部で演算された上記第1のパラメータを
    含む生成式の係数データを用いて、該生成式によって上
    記推定式の複数の係数データを演算する第2の演算部と
    を有することを特徴とする請求項3に記載の係数データ
    生成装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の情報信号の情報データの位置
    を基準とする、上記第2の情報信号に係る注目点の位相
    を示す第3のパラメータの値を設定する第3のパラメー
    タ設定手段を備え、 上記第1のパラメータを含む生成式は上記第3のパラメ
    ータをさらに含み、 上記係数データ発生手段は、上記第3のパラメータの値
    に対応した上記推定式の複数の係数データを発生するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の係数データ生成装置。
  6. 【請求項6】 複数の情報データからなる第1の情報信
    号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換す
    る際に使用される推定式の係数データを生成する係数デ
    ータ生成方法であって、 上記第2の情報信号に係る注目点の周辺に位置する上記
    第1の情報信号の複数の情報データの位置を示す第1の
    パラメータを含み、上記推定式の係数データを生成する
    ための生成式の係数情報に基づいて該生成式を構成する
    ステップと、 上記生成式を使用し、上記第1の情報信号の複数の情報
    データの位置を示す上記第1のパラメータの値に基づい
    て、該第1の情報信号の複数の情報データにそれぞれ対
    応した上記推定式の複数の係数データを生成するステッ
    プとを備えることを特徴とする係数データ生成方法。
  7. 【請求項7】 複数の情報データからなる第1の情報信
    号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換す
    る際に使用される推定式の係数データを生成するため
    に、 上記第2の情報信号に係る注目点の周辺に位置する上記
    第1の情報信号の複数の情報データの位置を示す第1の
    パラメータを含み、上記推定式の係数データを生成する
    ための生成式の係数情報に基づいて該生成式を構成する
    ステップと、 上記生成式を使用し、上記第1の情報信号の複数の情報
    データの位置を示す上記第1のパラメータの値に基づい
    て、該第1の情報信号の複数の情報データにそれぞれ対
    応した上記推定式の複数の係数データを生成するステッ
    プとを実行するためのコンピュータプログラムを提供す
    る情報提供媒体。
  8. 【請求項8】 複数の情報データからなる第1の情報信
    号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換す
    る情報信号処理装置であって、 上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号に係る注
    目点の周辺に位置する複数の第1の情報データを選択す
    る第1のデータ選択手段と、 上記第1のデータ選択手段で選択される上記複数の第1
    の情報データの位置を指定するための第1のパラメータ
    を含む生成式を使用し、上記第1の情報信号の複数の情
    報データの位置を示す上記第1のパラメータの値に基づ
    いて、上記複数の第1の情報データにそれぞれ対応した
    推定式の複数の係数データを発生する係数データ発生手
    段と、 上記第1のデータ選択手段で選択された上記複数の第1
    の情報データと、上記係数データ発生手段で発生された
    上記複数の係数データとから、上記推定式を用いて、上
    記注目点の情報データを算出して得る演算手段とを備え
    ることを特徴とする情報信号処理装置。
  9. 【請求項9】 上記第1のパラメータの値を設定する第
    1のパラメータ設定手段をさらに備えることを特徴とす
    る請求項8に記載の情報信号処理装置。
  10. 【請求項10】 上記第2の情報信号によって得られる
    出力の質を決める第2のパラメータの値を設定する第2
    のパラメータ設定手段をさらに備え、 上記第1のパラメータを含む生成式は上記第2のパラメ
    ータをさらに含み、 上記係数データ発生手段は、上記第2のパラメータ設定
    手段で設定された上記第2のパラメータの値に対応した
    上記推定式の複数の係数データを発生することを特徴と
    する請求項8に記載の情報信号処理装置。
  11. 【請求項11】 上記係数データ発生手段は、 上記第1のパラメータを含む生成式の係数データを演算
    する、上記第2のパラメータを含む演算式の係数データ
    である係数種データが格納された格納部と、 上記格納部に格納されている上記係数種データと上記第
    2のパラメータ設定手段で設定された上記第2のパラメ
    ータの値とを用いて、上記演算式によって上記第1のパ
    ラメータを含む生成式の係数データを演算する第1の演
    算部と、 上記第1の演算部で演算された上記第1のパラメータを
    含む生成式の係数データ用いて、該生成式によって上記
    推定式の複数の係数データを演算する第2の演算部とを
    有することを特徴とする請求項10に記載の情報信号処
    理装置。
  12. 【請求項12】 上記第1の情報信号の情報データの位
    置を基準とする、上記第2の情報信号に係る注目点の位
    相を示す第3のパラメータの値を設定する第3のパラメ
    ータ設定手段を備え、 上記第1のパラメータを含む生成式は上記第3のパラメ
    ータをさらに含み、 上記係数データ発生手段は、上記第3のパラメータの値
    に対応して上記推定式の複数の係数データを発生するこ
    とを特徴とする請求項8に記載の情報信号処理装置。
  13. 【請求項13】 上記第1の情報信号から、上記第2の
    情報信号に係る注目点の周辺に位置する複数の第2の情
    報データを選択する第2のデータ選択手段と、 上記第2のデータ選択手段で選択された上記複数の第2
    の情報データに基づいて上記注目点が属するクラスを検
    出するクラス検出手段とをさらに備え、 上記係数データ発生手段は、 上記クラス検出手段で検出されるクラス毎に、上記推定
    式の複数の係数データを生成する係数データ生成部と、 上記係数データ生成部で生成される上記クラス毎の上記
    推定式の複数の係数データを格納する格納部と、 上記格納部より上記クラス検出手段で検出されたクラス
    に対応した上記推定式の複数の係数データを読み出して
    出力する係数データ読み出し部とを有してなることを特
    徴とする請求項8に記載の情報信号処理装置。
  14. 【請求項14】 上記係数データ発生手段で発生される
    上記推定式の係数データの総和を求める加算手段と、 上記演算手段で得られた上記注目点の情報データを上記
    総和で除算して正規化する正規化手段とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項8に記載の情報信号処理装置。
  15. 【請求項15】 複数の情報データからなる第1の情報
    信号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換
    する情報信号処理方法であって、 上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号に係る注
    目点の周辺に位置する複数の情報データを選択する第1
    のステップと、 上記第1のステップで選択される上記複数の情報データ
    の位置を指定するためのパラメータを含む生成式を使用
    し、上記第1の情報信号の複数の情報データの位置を示
    す上記パラメータの値に基づいて、上記複数の情報デー
    タにそれぞれ対応した推定式の複数の係数データを発生
    する第2のステップと、 上記第1のステップで選択された上記複数の情報データ
    と上記第2のステップで発生された上記複数の係数デー
    タとから、上記推定式を用いて、上記注目点の情報デー
    タを算出して得る第3のステップとを備えることを特徴
    とする情報信号処理方法。
  16. 【請求項16】 複数の情報データからなる第1の情報
    信号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換
    するために、 上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号に係る注
    目点の周辺に位置する複数の情報データを選択する第1
    のステップと、 上記第1のステップで選択される上記複数の情報データ
    の位置を指定するためのパラメータを含む生成式を使用
    し、上記第1の情報信号の複数の情報データの位置を示
    す上記パラメータの値に基づいて、上記複数の情報デー
    タにそれぞれ対応した推定式の複数の係数データを発生
    する第2のステップと、 上記第1のステップで選択された上記複数の情報データ
    と上記第2のステップで発生された上記複数の係数デー
    タとから、上記推定式を用いて、上記注目点の情報デー
    タを算出して得る第3のステップとを実行するためのコ
    ンピュータプログラムを提供する情報提供媒体。
  17. 【請求項17】 複数の情報データからなる第1の情報
    信号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換
    する際に使用する推定式の係数データを得るために用い
    られる生成式の係数情報を生成する装置であって、 上記第1の情報信号に対応する生徒信号から、上記第2
    の情報信号に対応する教師信号に係る注目点の周辺に位
    置する複数の情報データを選択するデータ選択手段と、 上記データ選択手段で選択された上記複数の情報データ
    および上記教師信号に係る注目点の情報データに基づい
    て、上記データ選択手段で選択された上記複数の情報デ
    ータにそれぞれ対応した上記推定式の複数の係数データ
    を求める係数データ演算手段と、 上記係数データ演算手段で求められた上記推定式の複数
    の係数データに基づいて、上記生成式の係数情報を求め
    る係数情報演算手段とを備えることを特徴とする係数情
    報生成装置。
  18. 【請求項18】 上記生徒信号によって得られる出力の
    質を決めるパラメータの値を設定するパラメータ設定手
    段をさらに備え、 上記係数データ演算手段は、上記パラメータ設定手段で
    設定された上記パラメータの値毎に、上記推定式の複数
    の係数データを求め、 上記係数情報演算手段は、上記生成式の係数データを求
    めるための上記パラメータを含む演算式の係数データで
    ある係数種データを求めることを特徴とする請求項17
    に記載の係数情報生成装置。
  19. 【請求項19】 複数の情報データからなる第1の情報
    信号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換
    する際に使用する推定式の係数データを得るために用い
    られる生成式の係数情報を生成する方法であって、 上記第1の情報信号に対応する生徒信号から、上記第2
    の情報信号に対応する教師信号に係る注目点の周辺に位
    置する複数の情報データを選択する第1のステップと、 上記第1のステップで選択された上記複数の情報データ
    および上記教師信号に係る注目点の情報データに基づい
    て、上記第1のステップで選択された上記複数の情報デ
    ータにそれぞれ対応した上記推定式の複数の係数データ
    を演算して求める第2のステップと、 上記第2のステップで求められた上記推定式の複数の係
    数データに基づいて、上記生成式の係数情報を演算して
    求める第3のステップと を備えることを特徴とする係数情報生成方法。
  20. 【請求項20】 複数の情報データからなる第1の情報
    信号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換
    する際に使用する推定式の係数データを得るために用い
    られる生成式の係数情報を生成するために、 上記第1の情報信号に対応する生徒信号から、上記第2
    の情報信号に対応する教師信号に係る注目点の周辺に位
    置する複数の情報データを選択する第1のステップと、 上記第1のステップで選択された上記複数の情報データ
    および上記教師信号に係る注目点の情報データに基づい
    て、上記第1のステップで選択された上記複数の情報デ
    ータにそれぞれ対応した上記推定式の複数の係数データ
    を演算して求める第2のステップと、 上記第2のステップで求められた上記推定式の複数の係
    数データに基づいて、上記生成式の係数情報を演算して
    求める第3のステップとを実行するためのコンピュータ
    プログラムを提供する情報提供媒体。
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