JP2002340929A - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JP2002340929A
JP2002340929A JP2001149601A JP2001149601A JP2002340929A JP 2002340929 A JP2002340929 A JP 2002340929A JP 2001149601 A JP2001149601 A JP 2001149601A JP 2001149601 A JP2001149601 A JP 2001149601A JP 2002340929 A JP2002340929 A JP 2002340929A
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movable
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Manabu Kato
加藤  学
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップサイズの大型化を抑制しつつ、動作環
境に応じたセンサ出力のオフセット及びその変動を簡易
に吸収する加速度センサを提供する。 【解決手段】 第1可動部11は、所定の変位方向を有
して基板10に対して浮動支持されている。第2可動部
12は、上記変位方向を有して第1可動部11に対して
支持されている。第1、第2可動部11,12(構造
体)には、交流信号源31からの交流電圧が入力され、
同電圧に基づき第1可動部11と固定電極14aとの間
に形成される静電容量に蓄えられる電荷に相当する信号
が固定電極14aから第1検出回路32a等に入力さ
れ、第1可動部11の基板10に対する変位を検出す
る。同様に、第2可動部12の基板10に対する変位を
検出する。固定電極14aには、検出された第1可動部
11の変位に基づき同変位を抑制する静電引力が生じる
ようなサーボ電圧が供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に浮動支持
された可動部を備え、加速度に応じた可動部の変位に基
づき加速度を検出する加速度センサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の加速度センサとしては、
例えば図7に示される構造のものが知られている。同図
に示されるように、絶縁層を形成するシリコン基板90
には、例えば導電性とするために不純物の添加されたポ
リシリコン(以下、「導電性ポリシリコン」という)薄
膜にて形成された可動部91、加速度検出用の固定電極
92a,92b、調整電極93a,93b及び浮動体ア
ンカーa91,a92,a93,a94が設けられてい
る。なお、上記固定電極92a,92b、調整電極93
a,93b及び浮動体アンカーa91〜a94はシリコ
ン基板90上に接合されている。
【0003】上記可動部91は長手方向であるy方向に
所定間隔をおいてx方向一側及び他側(図7の右側及び
左側)にそれぞれ伸びる加速度検出用の可動電極94を
有して略骨格状に形成されている。そして、y方向に各
隣接する可動電極94間に上記固定電極92a,92b
が平行配置されるようになっている。なお、y方向は可
動部91の変位方向、すなわち加速度の検出方向となっ
ており、x方向はy方向(変位方向)と略直交し、且
つ、シリコン基板90と略平行な方向となっている。
【0004】この可動部91の四隅は変位方向であるy
方向に撓み性が高くなるようにx方向外側に延びる導電
性ポリシリコンのばね梁95を介して上記浮動体アンカ
ーa91〜a94にそれぞれ連続している。これら可動
部91及びばね梁95は、例えばフォトリソグラフ及び
エッチングによる半導体プロセス加工にて、上記シリコ
ン基板90から浮くように形成されており、同ばね梁9
5は、互いに同等の幅及び長さを有している。
【0005】上記固定電極92a,92bは、上記可動
部91のy方向に各隣接する可動電極94間の一側及び
他側(図7の上側及び下側)において対向する可動電極
94に対して所定距離だけ離隔されてそれぞれ形成され
ている(ただし、静止状態において)。これら固定電極
92a,92bは、上記可動部91のy方向の変位に基
づき同可動部91(可動電極94)との間の静電容量が
変動することで、同可動部91のシリコン基板90に対
するy方向の変位検出に供される。すなわち、可動部9
1が一側(図7の上側)に移動したときには、同可動部
91(可動電極94)と固定電極92aとの間の静電容
量が減少するとともに、可動部91(可動電極94)と
固定電極92bとの間の静電容量が増加する。また、可
動部91が他側(図7の下側)に移動したときには、こ
れらの関係は逆となる。すなわち、加速度の作用に応じ
て変位する可動部91(可動電極94)と上記固定電極
92a,92bとの間の静電容量の変動は、互いに逆向
きとなっている。
【0006】このような構造にあって、固定電極92
a,92bに、それぞれ電極パッド96a,96bを介
して互いに逆相となる交流電圧を印加する。そして、可
動部91(可動電極94)及び固定電極92a間の静電
容量と、可動部91(可動電極94)及び固定電極92
b間の静電容量との差を、例えば可動部91に蓄えられ
た電荷としてばね梁95及び浮動体アンカーa91,a
94を介して電極パッド97から取り出す。この電荷を
電荷−電圧変換することで上記静電容量の差、すなわち
加速度による変位に応じた電圧値として検出する。この
電圧値に基づきy方向の加速度が検出されるようになっ
ている。
【0007】上記調整電極93a,93bは、可動部9
1の一側及び他側(図7の上側及び下側)の外側に同可
動部91を挟みこむようにして、それぞれx方向に延び
る態様で相補的に形成されている。可動部91の静止状
態において調整電極93a,93bは、同可動部91か
らy方向に互いに同等の距離だけ離隔されている。そし
て、調整電極93a,93bには、それぞれ電極パッド
98a,98bを介して個別に調整された直流電圧が印
加されるようになっている。一般に、シリコン基板90
上に形成された加速度センサでは、シリコン基板90と
構造体(可動部91等)との線膨張係数の差や、温度に
よる基板固定部の応力の変動等により可動部91に機械
的応力が発生して同可動部91を変位させ、センサ出力
のオフセット及びその変動を誘起する。調整電極93
a,93bは、個別に調整された直流電圧が印加される
ことで可動部91との間の静電引力を調整し、このよう
な動作環境によるオフセット及びその変動を吸収する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記調整電
極93a,93bによるオフセット及びその変動の吸収
は、例えば感温素子を用いてその検出結果に応じて印加
する直流電圧を調整する近似補正や、あるいはROM
(リードオンリーメモリ)に記憶された動作環境に応じ
たマップに基づき印加する直流電圧を調整する補正が一
般的である。この場合、動作環境(温度)に対するオフ
セット及びその変動の傾向は各センサごとに異なるた
め、各センサごとに個別に直流電圧の調整値を設定する
必要があって検査調整工数の増大を余儀なくされてい
た。
【0009】そこで、図8に示される形状を有する加速
度センサが本出願人により提案されている。同図に示さ
れるように、絶縁層を形成するシリコン基板10には、
例えば導電性ポリシリコン薄膜にて形成された第1可動
部11、第2可動部12、サーボ電極13a,13b、
変位検出用固定電極14a,14b、加速度検出用固定
電極15a,15b及び浮動体アンカーa11,a1
2,a13,a14が設けられている。なお、上記サー
ボ電極13a,13b、変位検出用固定電極14a,1
4b、加速度検出用固定電極15a,15b及び浮動体
アンカーa11〜a14はシリコン基板10に接合され
ている。
【0010】上記第1可動部11は略四角枠状に形成さ
れており、シリコン基板10と略平行な図8において上
下方向(y方向)に伸びる各辺からは、中央に向かって
互いに略対称な四角枠状に突出する変位検出部11aが
形成されている。そして、これら各変位検出部11aに
て囲われた内部は、x方向に延びる変位検出用可動電極
16にてy方向に複数(図8では10つ)に均等に区画
されている。そして、y方向に各隣接する変位検出用可
動電極16間に上記変位検出用固定電極14a,14b
が平行配置されるようになっている。なお、y方向は第
1及び第2可動部11,12の変位方向、すなわち加速
度の検出方向(感度軸)となっており、x方向はy方向
(変位方向)と略直交し、且つ、シリコン基板10と略
平行な方向となっている。
【0011】この第1可動部11の四隅は変位方向(検
出方向)であるy方向に撓み性が高くなるようにx方向
内側に略クランク状に折り返されて伸びる導電性ポリシ
リコン薄膜の第1ばね梁17を介して上記浮動体アンカ
ーa11〜a14にそれぞれ連続している。これら第1
可動部11及び第1ばね梁17は、例えばフォトリソグ
ラフ及びエッチングによる半導体プロセス加工にて、上
記シリコン基板10から浮くように形成されており、同
第1ばね梁17は、互いに同等の幅及び長さを有してい
る。
【0012】上記変位検出用固定電極14a,14b
は、上記第1可動部11(変位検出部11a)のy方向
に各隣接する変位検出用可動電極16間の一側及び他側
(図8の上側及び下側)において対向する変位検出用可
動電極16に対して所定距離だけ離隔されてそれぞれ形
成されている(ただし、変位の抑制された中立状態にお
いて)。これら変位検出用固定電極14a,14bは、
上記第1可動部11のy方向の変位に基づき同第1可動
部11(変位検出用可動電極16)との間の静電容量が
変動することで、同第1可動部11のシリコン基板10
に対するy方向の変位検出に供される。すなわち、第1
可動部11が一側(図8の上側)に移動したときには、
同第1可動部11(変位検出用可動電極16)と変位検
出用固定電極14aとの間の静電容量が減少するととも
に、第1可動部11(変位検出用可動電極16)と変位
検出用固定電極14bとの間の静電容量が増加する。ま
た、第1可動部11が他側(図8の下側)に移動したと
きには、これらの関係は逆となる。すなわち、第1可動
部11の変位による第1可動部11(変位検出用可動電
極16)と上記変位検出用固定電極14a,14bとの
間の静電容量の変動は、互いに逆向きとなっている。
【0013】上記サーボ電極13a,13bは、それぞ
れ第1可動部11のy方向一側及び他側の外側において
同第1可動部11に対向配置されるようにx方向に伸び
ている。これらサーボ電極13a,13bは、検出され
た第1可動部11のシリコン基板10(変位検出用固定
電極14a,14b)に対する変位に応じて生成される
後述のサーボ電圧が供給されることで第1可動部11と
の間でのy方向(検出方向)の静電引力を変動させ、第
1可動部11の変位の吸収に供される。なお、この従来
例では、第1可動部11の両側(図8の上側及び下側)
に配置された2つのサーボ電極13a,13bで第1可
動部11の変位を吸収するため、静止状態において第1
可動部11は変位検出用固定電極14a,14bに対し
て略対称となるようにシリコン基板10上に支持されて
いる。すなわち、上記中立状態でのシリコン基板10上
の第1可動部11の配置は、静止状態での同配置と略一
致するようになっている。
【0014】上記第2可動部12は、上記第1可動部1
1(変位検出部11a)によって囲まれた同第1可動部
11の略中央部に配置されており、第1可動部11より
も小さい幅及び長さを有して略四角枠状に形成されてい
る。この第2可動部12の内側は、x方向に延びる加速
度検出用可動電極18にてy方向に複数(図8では10
つ)に均等に区画されている。そして、y方向に各隣接
する加速度検出用可動電極18間に上記加速度検出用固
定電極15a,15bが平行配置されるようになってい
る。
【0015】また、この第2可動部12のy方向一側及
び他側(図8の上側及び下側)の外枠の略中間部には、
それぞれy方向外側に突出する支持端12aが形成され
ている。そして、第2可動部12は、変位方向(検出方
向)であるy方向に撓み性が高くなるように上記支持端
12aからx方向一側及び他側(図8の右側及び左側)
にそれぞれ伸びる導電性ポリシリコン薄膜の第2ばね梁
19を介して上記第1可動部11の変位検出部11aよ
りも外側の内部に連続している。これら第2可動部12
及び第2ばね梁19も、例えばフォトリソグラフ及びエ
ッチングによる半導体プロセス加工にて、上記シリコン
基板10から浮くように形成されており、同第2ばね梁
19は、互いに同等の幅及び長さを有するように形成さ
れている。
【0016】上記加速度検出用固定電極15a,15b
は、上記第2可動部12のy方向に各隣接する加速度検
出用可動電極18間の一側及び他側(図8の上側及び下
側)において対向する加速度検出用可動電極18に対し
て所定距離だけ離隔されてそれぞれ形成されている(た
だし、上記中立状態であって加速度の加わっていない状
態において)。これら加速度検出用固定電極15a,1
5bは、上記第2可動部12のy方向の変位に基づき同
第2可動部12(加速度検出用可動電極18)との間の
静電容量が変動することで、同第2可動部12のシリコ
ン基板10に対するy方向の変位検出に供される。すな
わち、第2可動部12が一側(図8の上側)に移動した
ときには、同第2可動部12(加速度検出用可動電極1
8)と加速度検出用固定電極15aとの間の静電容量が
減少するとともに、第2可動部12(加速度検出用可動
電極18)と加速度検出用固定電極15bとの間の静電
容量が増加する。また、第2可動部12が他側(図8の
下側)に移動したときには、これらの関係は逆となる。
すなわち、第2可動部12の変位による第2可動部12
(加速度検出用可動電極18)と上記加速度検出用固定
電極15a,15bとの間の静電容量の変動は、互いに
逆向きとなっている。
【0017】なお、第1及び第2可動部11,12(変
位検出用可動電極16及び加速度検出用可動電極18)
等の構造体は、浮動体アンカーa13,a14及び配線
W11を介して電極パッド21と電気的に接続されてい
る。また、サーボ電極13a,13bは、配線W12,
W13を介して電極パッド22a,22bと電気的に接
続されている。さらに、変位検出用固定電極14a,1
4bは、それぞれ配線W14,W15を介して電極パッ
ド23a,23bと電気的に接続されている。加速度検
出用固定電極15a,15bは、それぞれ配線W16,
W17を介して電極パッド24a,24bと電気的に接
続されている。
【0018】次に、この加速度センサの加速度検出に係
る従来の電気的構成について説明する。図9に示される
ように、この加速度センサは第1周波数f1を有する交
流電圧を生成可能な第1交流信号源101と、第1周波
数f1と異なる第2周波数f2を有する交流電圧を生成
可能な第2交流信号源102とを備えている。なお、こ
れら第1及び第2周波数f1,f2は、第1可動部11
と第1ばね梁17とからなる変位方向(検出方向)の共
振周波数、第1及び第2可動部11,12と第1及び第
2ばね梁17,19とからなる変位方向(検出方向)の
共振周波数よりも高く設定されている。これは、これら
第1及び第2可動部11,12等の発振を防止するとと
もに、その振動状態を取得可能とするためである。
【0019】第1交流信号源101からの交流電圧は、
電極パッド23aを介して変位検出用固定電極14a
に、反転回路103及び電極パッド23bを介して変位
検出用固定電極14bにそれぞれ入力されている。すな
わち、上記変位検出用固定電極14a,14bには、第
1周波数f1を有する互いに逆相となる交流電圧が入力
されている。従って、第1可動部11(変位検出用可動
電極16)と変位検出用固定電極14aとで形成される
静電容量及び同第1可動部11(変位検出用可動電極1
6)と変位検出用固定電極14bとで形成される静電容
量には、第1周波数f1を有する互いに逆相となる交流
電圧が入力されている。
【0020】一方、第2交流信号源102からの交流電
圧は、電極パッド24aを介して加速度検出用固定電極
15aに、反転回路104及び電極パッド24bを介し
て加速度検出用固定電極15bにそれぞれ入力されてい
る。すなわち、上記加速度検出用固定電極15a,15
bには、第2周波数f2を有する互いに逆相となる交流
電圧が入力されている。従って、第2可動部12(加速
度検出用可動電極18)と加速度検出用固定電極15a
とで形成される静電容量及び同第2可動部12(加速度
検出用可動電極18)と加速度検出用固定電極15bと
で形成される静電容量には、第2周波数f2を有する互
いに逆相となる交流電圧が入力されている。
【0021】以上により、これら各静電容量を共通して
形成する構造体(第1及び第2可動部11,12等)に
は、第1可動部11と全変位検出用固定電極14aとで
形成される静電容量及び同第1可動部11と全変位検出
用固定電極14bとで形成される静電容量の容量偏差に
略比例するとともに第1周波数f1を有する第1交流信
号源101からの交流電圧に略比例する電荷と、第2可
動部12と加速度検出用固定電極15aとで形成される
静電容量及び同第2可動部12と加速度検出用固定電極
15bとで形成される静電容量の容量偏差に略比例する
とともに第2周波数f2を有する第2交流信号源102
からの交流電圧に略比例する電荷とを合計した電荷が蓄
えられる。
【0022】構造体(第1及び第2可動部11,12
等)に接続された電極パッド21は、例えばチャージア
ンプ等の検出回路105に接続されており、同検出回路
105を介して電荷−電圧変換されて上記合計した電荷
に相当する電圧値を有する信号が検出されるようになっ
ている。
【0023】上記検出回路105からの出力信号は、同
期検波回路106に入力されている。この同期検波回路
106には、第1交流信号源101からの交流電圧が入
力されており、この信号を基準タイミング信号として第
1周波数f1にて同期検波を行うことでシリコン基板1
0に対する第1可動部11の検出方向の変位が検出され
るようになっている。
【0024】上記第1可動部11の検出方向の変位に相
当する同期検波回路106からの信号はサーボ電圧生成
回路107に入力されており、サーボ電圧生成回路10
7は同第1可動部11の変位を抑制するように第3周波
数f3を有する低周波信号を生成する。なお、この第3
周波数f3は、例えばセンサとして要求される加速度に
対応する応答速度相当の周波数よりも高く、第1及び第
2周波数f1,f2よりも低い周波数となっている。換
言すると、第1可動部11の検出方向の変位は、センサ
として要求される上記応答速度よりも速く抑制されるよ
うになっている。このサーボ電圧生成回路107からの
低周波信号(サーボ電圧)が電極パッド22aを介して
前記サーボ電極13aに、反転回路124において反転
させて所定のバイアス電圧を加算した信号(サーボ電
圧)が電極パッド22bを介して前記サーボ電極13b
にそれぞれ入力されている。そして、このサーボ電極1
3a,13bに入力する信号の上述の設定により、第1
可動部11等との間でのy方向(検出方向)の静電引力
が調整されてシリコン基板10に対する第1可動部11
の変位を略なくすように調整される。従って、加速度に
よる第1可動部11のy方向(検出方向)の変位、或い
は動作環境(温度)による第1可動部11のy方向(検
出方向)の変位(オフセット)及びその変動は抑制され
ている。そして、第2可動部12はこのようにy方向
(検出方向)の変位等の抑制された第1可動部11に対
して支持されるため、同第2可動部12はその質量及び
第2ばね梁19のばね定数のみによって決定されるy方
向、すなわち加速度に対する感度を有するようになる。
従って、この第2可動部12の変位を検出することで動
作環境(温度)によるy方向(検出方向)の変位(オフ
セット)及びその変動を吸収した加速度の検出が可能と
なる。換言すると、第1可動部11を介した第2可動部
12の変位により検出されるセンサ出力は、動作環境
(温度)に起因するオフセット及びその変動の抑制され
たものとなっている。
【0025】一方、上記検出回路105からの出力信号
は、同期検波回路108にも入力されている。この同期
検波回路108には、第2交流信号源102からの交流
電圧が入力されており、この信号を基準タイミング信号
として第2周波数f2にて同期検波を行うことでシリコ
ン基板10に対する第2可動部12の検出方向の変位が
検出されるようになっている。
【0026】上記第2可動部12の検出方向の変位に相
当する同期検波回路108からの信号は増幅器109を
介して所要の増幅をされ、LPF(ローパスフィルタ)
110を介して所要の周波数帯域の信号のみが取り出さ
れる。この信号は所定のオフセット調整を行った後に加
速度に相当する出力電圧値(センサ出力)として、例え
ばコントローラに出力されるようになっている。
【0027】ここで、この加速度センサは、第1可動部
11のシリコン基板10に対する変位の調整にあたっ
て、第1可動部11等との間でのy方向(検出方向)の
静電引力を調整するためのサーボ電極13a,13bが
必要となる。従って、第1可動部11のシリコン基板1
0に対する変位の調整が広範囲にわたる場合には、十分
な力(静電引力)を得るためにサーボ電極13a,13
b及び対向する第1可動部11に十分な面積を確保する
必要が有り、チップサイズの大型化と生産性の低減を余
儀なくされていた。
【0028】本発明の目的は、チップサイズの大型化を
抑制しつつ、動作環境に応じたセンサ出力のオフセット
及びその変動を簡易に吸収することができる加速度セン
サを提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、所定の変位方向を有し
て基板に対して浮動支持され、所定電位に保持された第
1可動部と、前記変位方向を有して前記第1可動部に対
して支持され、該変位方向に加速度が加えられることに
より該変位方向に変位する第2可動部と、前記第1可動
部に対向して前記基板上に固定された変位検出用固定電
極と、前記第2可動部に対向して前記基板上に固定され
た加速度検出用固定電極と、前記第1及び第2可動部に
交流電圧を入力する交流信号源と、前記第1及び第2可
動部に入力された交流電圧に基づき該第1可動部と前記
変位検出用固定電極との間に形成される静電容量を流れ
る電流及び該静電容量に蓄えられる電荷のいずれかに相
当する信号が該変位検出用固定電極から入力されて該第
1可動部の前記基板に対する変位を検出する第1検出手
段と、前記検出された第1可動部の変位に基づき調整さ
れるバイアス電圧を有するサーボ電圧を生成して前記変
位検出用固定電極に供給し、該サーボ電圧に基づく該第
1可動部と該変位検出用固定電極との間の静電引力によ
り該変位を抑制するように力を印加する印加手段と、前
記第1及び第2可動部に入力された交流電圧に基づき該
第2可動部と前記加速度検出用固定電極との間に形成さ
れる静電容量を流れる電流及び該静電容量に蓄えられる
電荷のいずれかに相当する信号が該加速度検出用固定電
極から入力されて該第2可動部の前記基板に対する変位
を検出する第2検出手段とを備え、前記検出された第2
可動部の変位に基づき加えられた加速度を検出すること
を要旨とする。
【0030】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の加速度センサにおいて、前記第1検出手段は、前記変
位検出用固定電極に反転入力端子を接続された負帰還イ
ンピーダンスを有するオペアンプ回路を備え、前記印加
手段は、前記変位検出用固定電極に接続されたオペアン
プ回路の非反転入力端子にサーボ電圧を供給して該変位
検出用固定電極にサーボ電圧を供給したことを要旨とす
る。
【0031】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の加速度センサにおいて、前記変位検出用固定電
極は、前記第1可動部に対して電磁気学的に略対称構造
となる対を形成してなり、前記対を形成する一方の変位
検出用固定電極には前記サーボ電圧が供給され、該他方
の変位検出用固定電極は前記第1可動部と異なる所定電
位に保持されたことを要旨とする。
【0032】請求項4に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の加速度センサにおいて、前記変位検出用固定電
極は、前記第1可動部に対して電磁気学的に略対称構造
となる対を形成してなり、前記対を形成する一方及び他
方の変位検出用固定電極には互いに相補的なサーボ電圧
がそれぞれ供給されたことを要旨とする。
【0033】請求項5に記載の発明は、請求項3又は4
に記載の加速度センサにおいて、前記第1検出手段は、
前記対を形成する各変位検出用固定電極から入力される
信号を差分した信号に基づき前記第1可動部の変位を検
出することを要旨とする。
【0034】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれかに記載の加速度センサにおいて、前記加速度検
出用固定電極は、前記第2可動部に対して電磁気学的に
略対称構造となる対を形成してなり、前記第2検出手段
は、前記対を形成する各加速度検出用固定電極から入力
される信号を差分した信号に基づき前記第2可動部の変
位を検出することを要旨とする。
【0035】(作用)請求項1又は2に記載の発明によ
れば、第1可動部の変位は、交流信号源から第1及び第
2可動部に入力された交流電圧に基づき第1可動部と変
位検出用固定電極との間に形成される静電容量を流れる
電流及び同静電容量に蓄えられる電荷のいずれかに相当
する信号が変位検出用固定電極から第1検出手段に入力
されることで検出される。
【0036】そして、検出された第1可動部の変位に基
づき上記サーボ電圧のバイアス電圧を調整して変位検出
用固定電極に供給することで、同サーボ電圧に基づく変
位検出用固定電極と所定電位に保持された第1可動部と
の間の静電引力が調整されて同変位を抑制するように力
が印加される。
【0037】このように第1可動部の変位が抑制された
状態において、第2可動部の変位は、上記交流信号源か
ら第1及び第2可動部に入力された交流電圧に基づき第
2可動部と加速度検出用固定電極との間に形成される静
電容量を流れる電流及び同静電容量に蓄えられる電荷の
いずれかに相当する信号が加速度検出用固定電極から第
2検出手段に入力されることで検出される。そして、こ
の第2可動部の変位に基づき加速度が検出される。
【0038】以上により、別途、第1可動部の変位を抑
制するためのサーボ電圧印加用の電極(サーボ電極)を
設ける必要がないため、チップサイズの大型化を抑制し
つつ、動作環境に応じたセンサ出力のオフセット及びそ
の変動が簡易に吸収される。
【0039】請求項3に記載の発明によれば、変位検出
用固定電極は、第1可動部に対して電磁気学的に略対称
構造となる対を形成している。そして、対を形成する一
方の変位検出用固定電極には上記サーボ電圧が供給さ
れ、同他方の変位検出用固定電極は第1可動部と異なる
所定電位に保持される。従って、例えば第1可動部の電
位をセンサに電力を供給する電源の負電源と同電位と
し、他方の変位検出用固定電極の電位を当該電源の正電
源の電位と負電源の電位との中点とすることで、変位方
向の双方向に静電引力を発生させることができる。この
ため、第1可動部の変位はより広範囲に抑制され、ひい
ては動作環境に応じたセンサ出力のオフセット及びその
変動がより広範囲で吸収される。
【0040】請求項4に記載の発明によれば、変位検出
用固定電極は、第1可動部に対して電磁気学的に略対称
構造となる対を形成している。そして、対を形成する一
方及び他方の変位検出用固定電極には互いに相補的なサ
ーボ電圧がそれぞれ供給される。従って、各変位検出用
固定電極に供給されるサーボ電圧(バイアス電圧)を互
いに相補的に調整(増減)を行うことで、変位方向の双
方向に静電引力を発生させることができる。このため、
第1可動部の変位はより広範囲に抑制され、ひいては動
作環境に応じたセンサ出力のオフセット及びその変動が
より広範囲で吸収される。
【0041】請求項5に記載の発明によれば、第1可動
部の変位は、上記対を形成する各変位検出用固定電極か
ら入力される信号を差分した信号に基づき検出される。
従って、外乱等による同相成分の相殺された信号を生成
でき、同信号のS/N比が向上される。
【0042】以上により、第1可動部の基板に対する変
位はより正確に検出され、この信号(第1可動部の変
位)に基づき生成されるサーボ電圧のノイズも低減さ
れ、ひいては第1可動部の変位による加速度センサのセ
ンサ出力のノイズ、オフセット及びその変動が抑制され
る。
【0043】請求項6に記載の発明によれば、加速度検
出用固定電極は、第2可動部に対して電磁気学的に略対
称構造となる対を形成している。そして、第2可動部の
変位は、対を形成する各加速度検出用固定電極から入力
される信号を差分した信号に基づき検出される。従っ
て、外乱等による同相成分の相殺された信号を生成で
き、同信号のS/N比が向上される。
【0044】以上により、第2可動部の基板に対する変
位はより正確に検出され、加速度センサのセンサ出力の
オフセットが抑制される。
【0045】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態について図1及び図2に従って
説明する。なお、構造体(第1及び第2可動部11,1
2)等の形状は上述の従来例(図8参照)と同様である
ため、適宜引用してその説明を割愛する。図1に示され
るように、本実施形態では、従来例でのサーボ電極13
a,13b及びその周辺構造(電極パッド22a,22
b等)を割愛しており、第1可動部11の変位を抑制す
るためのサーボ電圧を変位検出用固定電極14aに供給
している。
【0046】なお、従来例では特に言及しなかったが、
変位の抑制された中立状態において対向する変位検出用
可動電極16に対して所定距離だけ離隔されて形成され
た変位検出用固定電極14a,14bは、上記第1可動
部11(変位検出用可動電極16)に対して電磁気学的
に略対称構造となるように設定されている。ここでいう
電磁気学的に略対称構造とは、上記中立状態での変位検
出用固定電極14a,14b及び第1可動部11(変位
検出用可動電極16)間の対向面積及び電極間距離が同
等に設定されていることである。そして、第1可動部1
1の変位に伴う変位検出用固定電極14a,14b及び
第1可動部11(変位検出用可動電極16)間の静電容
量の変動が互いに逆相となるように設定されていること
である。
【0047】同様に、上記中立状態であって加速度の加
わっていない状態において対向する加速度検出用可動電
極18に対して所定距離だけ離隔されて形成された加速
度検出用固定電極15a,15bも、上記第2可動部1
2(加速度検出用可動電極18)に対して電磁気学的に
略対称構造となるように設定されている。
【0048】次に、この加速度センサの加速度検出に係
る電気的構成について説明する。図2に示されるよう
に、この加速度センサは周波数fを有するGND(グラ
ンド)レベルを中心とした交流電圧を生成可能な交流信
号源31を備えている。なお、この周波数fは、第1可
動部11と第1ばね梁17とからなる変位方向(検出方
向)の共振周波数、第1及び第2可動部11,12と第
1及び第2ばね梁17,19とからなる変位方向(検出
方向)の共振周波数よりも高く設定されている。これ
は、これら第1及び第2可動部11,12等の発振を防
止するとともに、その振動状態を取得可能とするためで
ある。
【0049】交流信号源31からの交流電圧は、電極パ
ッド21を介して構造体(第1及び第2可動部11,1
2等)に入力されている。また、変位検出用固定電極1
4b及び加速度検出用固定電極15bは、電極パッド2
3b,24bを介してGNDに接地されている。なお、
これら変位検出用固定電極14b及び加速度検出用固定
電極15bは、電極パッド23b,24bを介して他の
定電位、或いは構造体(第1及び第2可動部11,12
等)と等電位となるようにしてもよい。
【0050】変位検出用固定電極14aに接続された電
極パッド23aは、例えばチャージアンプ等の第1検出
回路32aに接続されている。図6に示されるように、
この第1検出回路32aは負帰還インピーダンスを有す
るオペアンプ回路を構成しており、その反転入力端子が
変位検出用固定電極14aに接続されている。一方、第
1検出回路32aの非反転入力端子には後述の態様で生
成される電圧(サーボ電圧)が入力(供給)されてい
る。従って、いわゆるバーチャルショートによって第1
検出回路32aに接続された変位検出用固定電極14a
の電位はサーボ電圧のバイアス電圧に保持される。
【0051】以上により、構造体(第1可動部11の変
位検出用可動電極16)と変位検出用固定電極14aと
で形成される静電容量には、同静電容量に略比例すると
ともにこれら構造体及び変位検出用固定電極14a間の
電圧(交流信号源31からの交流電圧及び構造体のバイ
アス電圧とサーボ電圧との差分)に略比例する電荷が蓄
えられる。従って、この電荷のうち交流電圧に略比例す
る電荷が上記第1検出回路32aを介して電荷−電圧変
換されることで同電荷に相当する電圧値を有する信号が
検出されるようになっている。
【0052】なお、変位検出用固定電極14bをGND
レベルにしており、構造体のバイアス電位をGNDレベ
ルにしているため、変位検出用固定電極14bと構造体
との間には構造体に印加される交流電圧に起因する静電
引力のみが働く。従って、変位の抑制された中立状態に
おいては、第1検出回路32aを介して変位検出用固定
電極14aにサーボ電圧を供給することで、変位検出用
固定電極14aと構造体との間でサーボ電圧と上記交流
電圧との和に起因するy方向(検出方向)の静電引力を
発生するようになっている。
【0053】また、第1可動部11が一側(図1の上
側)に移動したときには、同第1可動部11(変位検出
用可動電極16)と変位検出用固定電極14aとが離隔
されるとともに、第1可動部11(変位検出用可動電極
16)と変位検出用固定電極14bとが近づく。このと
き、第1検出回路32aを介して変位検出用固定電極1
4aに印加されるサーボ電圧を高くする、すなわち第1
可動部11と変位検出用固定電極14aとの電位差(静
電引力)が大きくなる。これにより、第1可動部11
(変位検出用可動電極16)と各変位検出用固定電極1
4a,14bとの間の静電引力の差分だけ第1可動部1
1を他側(図1の下側)に戻すy方向(検出方向)の力
が発生する。また、第1可動部11が他側(図1の下
側)に移動したときには、第1検出回路32aを介して
変位検出用固定電極14aに印加されるサーボ電圧を下
げることでこれらの関係は逆となる。以上の態様で第1
検出回路32aを介して変位検出用固定電極14aにサ
ーボ電圧が供給されることで、第1可動部11の変位が
抑制される。
【0054】上記第1検出回路32aからの出力信号
は、同期検波回路33に入力されている。この同期検波
回路33には、交流信号源31からの交流電圧が入力さ
れており、この信号を基準タイミング信号として周波数
fにて同期検波を行うことでシリコン基板10に対する
第1可動部11の検出方向の変位変動が検出されるよう
になっている。
【0055】上記第1可動部11の検出方向の変位に相
当する同期検波回路33からの信号はサーボ電圧生成回
路34に入力されており、サーボ電圧生成回路34は同
第1可動部11の変位変動を抑制するように上記態様で
調整されるバイアス電圧及び低周波信号からなるサーボ
電圧を生成する。なお、この低周波信号の周波数は、例
えばセンサとして要求される加速度に対応する応答速度
相当の周波数よりも高く、周波数fよりも低い周波数と
なっている。換言すると、第1可動部11の検出方向の
変位は、センサとして要求される上記応答速度よりも速
く抑制されるようになっている。このサーボ電圧生成回
路34からのサーボ電圧が、第1検出回路32a及び電
極パッド23aを介して前記変位検出用固定電極14a
に供給される。そして、この変位検出用固定電極14a
に供給するサーボ電圧の上述の設定により、第1可動部
11等との間でのy方向(検出方向)の静電引力が調整
されてシリコン基板10に対する第1可動部11の変位
変動を略なくすように調整されることは既述のとおりで
ある。従って、加速度による第1可動部11のy方向
(検出方向)の変位、或いは動作環境(温度)による第
1可動部11のy方向(検出方向)の変位(オフセッ
ト)変動は抑制されている。そして、第2可動部12は
このようにy方向(検出方向)の変位変動等の抑制され
た第1可動部11に対して支持されるため、同第2可動
部12はその質量及び第2ばね梁19のばね定数のみに
よって決定されるy方向、すなわち加速度に対する感度
を有するようになる。従って、この第2可動部12の変
位を検出することで動作環境(温度)によるy方向(検
出方向)の変位(オフセット)変動を吸収した加速度の
検出が可能となる。換言すると、第1可動部11を介し
た第2可動部12の変位により検出されるセンサ出力
は、動作環境(温度)に起因するオフセット変動の抑制
されたものとなっている。
【0056】加速度検出用固定電極15aに接続された
電極パッド24aは、第1検出回路32aと同様に負帰
還インピーダンスを有するオペアンプ回路(図6参照)
を構成する第2検出回路35aに接続されている。構造
体(第2可動部12の加速度検出用可動電極18)と加
速度検出用固定電極15aとで形成される静電容量に
は、同静電容量に略比例するとともにこれら構造体及び
加速度検出用固定電極15a間の電圧(交流信号源31
からの交流電圧及び構造体のバイアス電圧とサーボ電圧
との差分)に略比例する電荷が蓄えられる。従って、こ
の電荷のうち交流電圧に略比例する電荷が第2検出回路
35aを介して電荷−電圧変換されて同電荷に相当する
電圧値を有する信号が検出されるようになっている。な
お、加速度検出用固定電極15bをGNDレベルにして
いるため、第2検出回路35aのオペアンプ回路の非反
転入力端子、すなわち加速度検出用固定電極15aに
は、GND若しくは構造体のバイアス電圧の略2倍のバ
イアス電圧が印加されている。これにより、加速度検出
用固定電極15a,15bと構造体との間で互いに相殺
しあう同等となるy方向(検出方向)の静電引力が発生
し、第2可動部12に対して不要な力(静電引力)が作
用することが抑制される。
【0057】上記第2検出回路35aからの出力信号
は、同期検波回路36に入力されている。この同期検波
回路36には、交流信号源31からの交流電圧が入力さ
れており、この信号を基準タイミング信号として周波数
fにて同期検波を行うことでシリコン基板10に対する
第2可動部12の検出方向の変位が検出されるようにな
っている。
【0058】上記第2可動部12の検出方向の変位に相
当する同期検波回路36からの信号は増幅器37を介し
て所要の増幅をされ、LPF38を介して所要の周波数
帯域の信号のみが取り出される。この信号は所定のオフ
セット調整を行った後に加速度に相当する出力電圧値
(センサ出力)として、例えばコントローラに出力され
るようになっている。
【0059】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 (1)本実施形態では、第1可動部11の変位は、交流
信号源31から第1及び第2可動部11,12に入力さ
れた交流電圧に基づき第1可動部11と変位検出用固定
電極14aとの間に形成される静電容量に蓄えられる電
荷に相当する信号が変位検出用固定電極14aから第1
検出回路32a及び同期検波回路33に入力されること
で検出される。
【0060】そして、検出された第1可動部11の変位
に基づき上記サーボ電圧を調整して変位検出用固定電極
14aに供給することで、同サーボ電圧に基づく変位検
出用固定電極14aと所定電位に保持された第1可動部
11との間の静電引力が調整されて同変位変動を抑制す
るように力が印加される。
【0061】このように第1可動部11の変位変動が抑
制された状態において、第2可動部12の変位は、上記
交流信号源31から第1及び第2可動部11,12に入
力された交流電圧に基づき第2可動部12と加速度検出
用固定電極15aとの間に形成される静電容量に蓄えら
れる電荷に相当する信号が加速度検出用固定電極15a
から第2検出回路35a、同期検波回路36等に入力さ
れることで検出される。そして、この第2可動部12の
変位に基づき加速度が検出される。
【0062】以上により、別途、第1可動部11の変位
を抑制するためのサーボ電圧印加用の電極(サーボ電
極)を設ける必要がないため、チップサイズの大型化を
抑制しつつ、動作環境に応じたセンサ出力のオフセット
変動を簡易に吸収できる。
【0063】(2)本実施形態では、変位検出用固定電
極14a,14bは、第1可動部11に対して電磁気学
的に略対称構造となる対を形成している。そして、対を
形成する一方の変位検出用固定電極14aには上記サー
ボ電圧が供給され、同他方の変位検出用固定電極14b
は第1可動部11と異なる電位に保持される。従って、
例えば第1可動部11の電位をGNDとし、他方の変位
検出用固定電極14bの電位を正電源の電位とGNDと
の中点としてサーボ電圧をGND−正電源電圧間で調整
(増減)を行うことで、変位方向の双方向に静電引力を
発生させることができる。このため、動作環境に応じた
センサ出力のオフセット及びその変動を吸収できる。
【0064】(3)本実施形態では、単一の交流信号源
31(周波数f)のみで第1及び第2可動部11,12
の変位を個別に検出することができ、複数の交流信号源
(周波数)を設ける場合に比べて回路構成を簡易化でき
る。
【0065】(第2実施形態)以下、本発明を具体化し
た第2実施形態について図3に従って説明する。なお、
説明の便宜上、前記第1実施形態と同様の構成について
は同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0066】図3に示されるように、本実施形態では、
変位検出用固定電極14bに接続された電極パッド23
bも、別途設けられた第1検出回路32aと同様の第1
検出回路32bに接続されていることが第1実施形態と
大きく異なる。構造体(第1可動部11の変位検出用可
動電極16)と変位検出用固定電極14bとで形成され
る静電容量には、同静電容量に略比例するとともにこれ
ら構造体及び変位検出用固定電極14b間の電圧(交流
信号源31からの交流電圧及び構造体のバイアス電圧と
第1検出回路32bの非反転入力端子への印加電圧との
差分)に略比例する電荷が蓄えられる。従って、この電
荷が上記第1検出回路32bを介して電荷−電圧変換さ
れることで同電荷のうち上記交流電圧に略比例する電荷
に相当する電圧値を有する信号が検出されるようになっ
ている。なお、前記中立状態において第1可動部11に
対して不要な力(静電引力)が作用することが抑制され
るように、第1実施形態に準じてサーボ電圧(変位検出
用固定電極14aの電位)及び第1検出回路32bの非
反転入力端子への印加電圧(変位検出用固定電極14b
の電位)がそれぞれ設定されている。
【0067】これら両第1検出回路32a,32bから
の信号は差動増幅器41に入力されている。既述のよう
に、第1可動部11の変位に伴う変位検出用固定電極1
4a,14b及び第1可動部11(変位検出用可動電極
16)間の静電容量の変動は互いに逆相となるように設
定されているため、各第1検出回路32a,32bから
の信号も互いに逆相となっている。従って、これら両信
号を差動増幅することで、例えば第1可動部11(変位
検出用可動電極16)及び変位検出用固定電極14a,
14b間の寄生容量、電磁気学的外乱等による同相ノイ
ズの抑制された信号を形成することができ、同信号のS
/N比の向上を図ることができる。
【0068】上記差動増幅器41からの出力信号は、前
記同期検波回路33に入力されている。この同期検波回
路33には、交流信号源31からの交流電圧が入力され
ており、この信号を基準タイミング信号として周波数f
にて同期検波を行うことでシリコン基板10に対する第
1可動部11の検出方向の変位が検出されるようになっ
ている。
【0069】上記第1可動部11の検出方向の変位に相
当する同期検波回路33からの信号はサーボ電圧生成回
路34に入力されており、第1実施形態に準じてサーボ
電圧生成回路34は同第1可動部11の変位を抑制する
ようにサーボ電圧を生成する。このサーボ電圧生成回路
34からのサーボ電圧が、第1検出回路32a及び電極
パッド23aを介して変位検出用固定電極14aに入力
され、シリコン基板10に対する第1可動部11の変位
を略なくすように調整される。
【0070】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、前記第1実施形態における(1)〜(3)と同様の
効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。 (1)本実施形態では、第1可動部11の変位は、上記
対を形成する各変位検出用固定電極14a,14bから
第1検出回路32a,32bを介して入力される信号を
差分した信号に基づき検出される。従って、例えば第1
可動部11(変位検出用可動電極16)及び変位検出用
固定電極14a,14b間の寄生容量、電磁気学的外乱
等による同相ノイズの抑制された信号を形成することが
でき、同信号のS/N比の向上を図ることができる。ま
た。同相ノイズの抑制された信号(交流信号)を比較的
大きな増幅率にて増幅できるため、同期検波後の信号処
理回路のオフセットの影響を低減できる。
【0071】以上により、第1可動部11のシリコン基
板10に対する変位はより正確に検出され、この信号
(第1可動部11の変位)に基づき生成されるサーボ電
圧のノイズも低減され、ひいては第1可動部11の変位
による加速度センサのセンサ出力のオフセット及びその
変動を抑制できる。
【0072】(第3実施形態)以下、本発明を具体化し
た第3実施形態について図4に従って説明する。なお、
説明の便宜上、前記第1及び第2実施形態と同様の構成
については同一の符号を付してその説明を一部省略す
る。
【0073】図4に示されるように、本実施形態では、
加速度検出用固定電極15bに接続された電極パッド2
4bも、別途設けられた第2検出回路35aと同様の第
2検出回路35bに接続されていることが第2実施形態
と大きく異なる。構造体(第2可動部12の加速度検出
用可動電極18)と加速度検出用固定電極15bとで形
成される静電容量には、同静電容量に略比例するととも
に交流信号源31からの交流電圧に略比例する電荷が蓄
えられる。従って、この電荷が上記第2検出回路35b
を介して電荷−電圧変換されることで同電荷に相当する
電圧値を有する信号が検出されるようになっている。な
お、第2可動部12に対して不要な力(静電引力)が作
用することが抑制されるように、第1及び第2実施形態
に準じて第2検出回路35a,35bの非反転入力端子
への印加電圧(加速度検出用固定電極15a,15bの
電位)が設定されている。
【0074】これら両第2検出回路35a,35bから
の信号は差動増幅器42に入力されている。既述のよう
に、第2可動部12の変位に伴う加速度検出用固定電極
15a,15b及び第2可動部12(加速度検出用可動
電極18)間の静電容量の変動は互いに逆相となるよう
に設定されているため、各第2検出回路35a,35b
からの信号も互いに逆相となっている。従って、これら
両信号を差動増幅することで、例えば第2可動部12
(加速度検出用可動電極18)及び加速度検出用固定電
極15a,15b間の寄生容量、電磁気学的外乱等によ
る同相ノイズの抑制された信号を形成することができ、
同信号のS/N比の向上を図ることができる。
【0075】上記差動増幅器42からの出力信号は、前
記同期検波回路36に入力されている。この同期検波回
路36には、交流信号源31からの交流電圧が入力され
ており、この信号を基準タイミング信号として周波数f
にて同期検波を行うことでシリコン基板10に対する第
2可動部12の検出方向の変位が検出されるようになっ
ている。
【0076】上記第2可動部12の検出方向の変位に相
当する同期検波回路36からの信号は増幅器37、LP
F38を介して加速度に相当する出力電圧値(センサ出
力)として、例えばコントローラに出力されるようにな
っている。
【0077】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、前記第1及び第2実施形態と同様の効果に加えて以
下に示す効果が得られるようになる。 (1)本実施形態では、第2可動部12の変位は、上記
対を形成する各加速度検出用固定電極15a,15bか
ら第2検出回路35a,35bを介して入力される信号
を差分した信号に基づき検出される。従って、例えば第
2可動部12(加速度検出用可動電極18)及び加速度
検出用固定電極15a,15b間の寄生容量、電磁気学
的外乱等による同相ノイズの抑制された信号を形成する
ことができ、同信号のS/N比の向上を図ることができ
る。また。同相ノイズの抑制された信号(交流信号)を
比較的大きな増幅率にて増幅できるため、同期検波後の
信号処理回路の低周波ノイズの影響を低減できる。
【0078】以上により、第2可動部12のシリコン基
板10に対する変位はより正確に検出され、加速度セン
サのセンサ出力のオフセットを抑制できる。 (第4実施形態)以下、本発明を具体化した第4実施形
態について図5に従って説明する。なお、説明の便宜
上、前記第1〜第3実施形態と同様の構成については同
一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0079】図5に示されるように、本実施形態では、
変位検出用固定電極14b(電極パッド23b)に接続
された第1検出回路32bの非反転入力端子は、反転回
路43を介してサーボ電圧生成回路34に接続されてい
ることが第3実施形態と大きく異なる。そして、サーボ
電圧生成回路34からのサーボ電圧は反転回路43によ
り、反転の基準となるバイアス電圧に対して反転されて
第1検出回路32bの非反転入力端子(変位検出用固定
電極14b)にサーボ電圧として供給される。従って、
変位検出用固定電極14a,14b及び第1可動部11
等との間でのy方向(検出方向)の静電引力は、互いに
助勢し合う方向に作用する。なお、前記中立状態におい
て第1可動部11に対して不要な力(静電引力)が作用
することが抑制されるように、上記反転の基準となるバ
イアス電圧が設定されていることはいうまでもない。
【0080】以上の態様で両変位検出用固定電極14
a,14bにそれぞれサーボ電圧を供給し、第1可動部
11等との間でのy方向(検出方向)の静電引力を調整
することで、シリコン基板10に対する第1可動部11
の変位を略なくすように調整する。
【0081】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、前記第1実施形態における(1)、(3)、第2実
施形態における(1)、第3実施形態における(1)と
同様の効果に加えて以下に示す効果が得られるようにな
る。
【0082】(1)本実施形態では、対を形成する一方
及び他方の変位検出用固定電極14a,14bに互いに
相補的なサーボ電圧がそれぞれ供給される。従って、各
変位検出用固定電極14a,14bに供給されるサーボ
電圧を互いに相補的に調整(増減)を行うことで、変位
方向の双方向に静電引力を発生させることができる。こ
のため、第1可動部11の変位はより広範囲に抑制さ
れ、ひいては動作環境に応じたセンサ出力のオフセット
及びその変動がより広範囲で吸収できる。そして、例え
ば最終段でのオフセット調整の範囲も低減できる。
【0083】なお、本発明の実施の形態は上記実施形態
に限定されるものではなく、次のように変更してもよ
い。 ・前記第1及び第2実施形態において、GNDに接地さ
れるいずれかの電極14b,15bと、電極14a,1
5aとを入れ替えてもよい。
【0084】・前記第1及び第2実施形態において、G
NDに接地されるいずれかの電極14b,15bを割愛
してもよい。 ・前記第2〜第4実施形態においては、第1検出回路3
2a,32bからの検出信号を差動増幅器41において
差動増幅して第1可動部11の変位を検出するようにし
た。しかしながら、変位検出用固定電極14a,14b
は互いに異なるバイアス電圧の電位に設定されている。
このため、差動増幅器41においてこれらバイアス電圧
の差分に応じた検出信号も増幅されてしまう。このよう
なバイアス電圧(直流成分)の影響を抑制するために、
各第1検出回路32a,32bと差動増幅器41との間
にそれぞれHPF(ハイパスフィルタ)を設けてもよ
い。あるいは、バイアス電圧(直流成分)をカットする
その他のフィルタを設けてもよい。
【0085】・前記各実施形態においては、変位検出用
固定電極14a,14b若しくは加速度検出用固定電極
15a,15bに蓄積された電荷をチャージアンプにて
電荷−電圧変換して第1可動部11若しくは第2可動部
12の各変位を検出するようにした。これに対して、変
位検出用固定電極14a,14b若しくは加速度検出用
固定電極15a,15bに蓄積された電荷の変動に基づ
く交流電流を、例えば帰還抵抗を有するオペアンプ回路
を介して電流−電圧変換して第1可動部11若しくは第
2可動部12の各変位を検出するようにしてもよい。
【0086】・前記各実施形態において、第1検出回路
32a,32b、第2検出回路35a,35bをチャー
ジアンプに代えてスイッチト・キャパシタ・フィルタに
してもよい。
【0087】・前記各実施形態において、加速度検出に
おける同期検波回路36からの信号の増幅(増幅器3
7)、低域通過(LPF38)及びオフセット調整の順
番は、適宜変更してもよい。
【0088】・前記各実施形態において、第1及び第2
可動部11,12、電極14a,14b,15a,15
b等を導電性ポリシリコン以外の単結晶シリコン、金属
等の導電性材料にて形成してもよい。
【0089】・前記各実施形態におけるシリコン基板1
0に代えて、例えば多結晶、単結晶、又は非晶質のS
i,Ge,SiC,SixGe1-x ,SixGeyC1-
x-y にて形成された基板としてもよい。
【0090】・前記各実施形態における加速度検出若し
くはサーボ電圧の設定・供給に係る回路構成は一例であ
ってその他の構成を採用してもよい。 ・前記各実施形態における第1可動部11、第2可動部
12、第1ばね梁17及び第2ばね梁19等の構造体の
形状は一例であってその他の形状を採用してもよい。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1又は2に
記載の発明によれば、チップサイズの大型化を抑制しつ
つ、動作環境に応じたセンサ出力のオフセット及びその
変動を簡易に吸収することができる。
【0092】請求項3又は4に記載の発明によれば、第
1可動部の変位はより広範囲に抑制され、ひいては動作
環境に応じたセンサ出力のオフセット及びその変動をよ
り広範囲で吸収できる。
【0093】請求項5に記載の発明によれば、外乱等に
よる同相成分の相殺された信号を生成できる。そして、
第1可動部の基板に対する変位はより正確に検出され、
この信号(第1可動部の変位)に基づき生成されるサー
ボ電圧のノイズも低減され、ひいては第1可動部の変位
による加速度センサのセンサ出力のオフセット及びその
変動を抑制できる。
【0094】請求項6に記載の発明によれば、外乱等に
よる同相成分の相殺された信号を生成できる。そして、
第2可動部の基板に対する変位はより正確に検出され、
加速度センサのセンサ出力のオフセットを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加速度センサの第1実施形態を示
す概略図。
【図2】同実施形態の電気的構成を示すブロック図。
【図3】本発明に係る加速度センサの第2実施形態の電
気的構成を示すブロック図。
【図4】本発明に係る加速度センサの第3実施形態の電
気的構成を示すブロック図。
【図5】本発明に係る加速度センサの第4実施形態の電
気的構成を示すブロック図。
【図6】第1及び第2検出回路を示す回路図。
【図7】従来の加速度センサを示す概略図。
【図8】従来の別の加速度センサを示す概略図。
【図9】同加速度センサの電気的構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
10 基板としてのシリコン基板 11 第1可動部 12 第2可動部 14a,14b 変位検出用固定電極 15a,15b 加速度検出用固定電極 31 交流信号源 32a,32b 第1検出回路 33,36 同期検波回路 34 サーボ電圧生成回路 35a,35b 第2検出回路 41,42 差動増幅器 43 反転回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の変位方向を有して基板に対して
    浮動支持され、所定電位に保持された第1可動部と、 前記変位方向を有して前記第1可動部に対して支持さ
    れ、該変位方向に加速度が加えられることにより該変位
    方向に変位する第2可動部と、 前記第1可動部に対向して前記基板上に固定された変位
    検出用固定電極と、 前記第2可動部に対向して前記基板上に固定された加速
    度検出用固定電極と、 前記第1及び第2可動部に交流電圧を入力する交流信号
    源と、 前記第1及び第2可動部に入力された交流電圧に基づき
    該第1可動部と前記変位検出用固定電極との間に形成さ
    れる静電容量を流れる電流及び該静電容量に蓄えられる
    電荷のいずれかに相当する信号が該変位検出用固定電極
    から入力されて該第1可動部の前記基板に対する変位を
    検出する第1検出手段と、 前記検出された第1可動部の変位に基づき調整されるバ
    イアス電圧を有するサーボ電圧を生成して前記変位検出
    用固定電極に供給し、該サーボ電圧に基づく該第1可動
    部と該変位検出用固定電極との間の静電引力により該変
    位を抑制するように力を印加する印加手段と、 前記第1及び第2可動部に入力された交流電圧に基づき
    該第2可動部と前記加速度検出用固定電極との間に形成
    される静電容量を流れる電流及び該静電容量に蓄えられ
    る電荷のいずれかに相当する信号が該加速度検出用固定
    電極から入力されて該第2可動部の前記基板に対する変
    位を検出する第2検出手段とを備え、 前記検出された第2可動部の変位に基づき加えられた加
    速度を検出することを特徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加速度センサにおい
    て、 前記第1検出手段は、前記変位検出用固定電極に反転入
    力端子を接続された負帰還インピーダンスを有するオペ
    アンプ回路を備え、 前記印加手段は、前記変位検出用固定電極に接続された
    オペアンプ回路の非反転入力端子にサーボ電圧を供給し
    て該変位検出用固定電極にサーボ電圧を供給したことを
    特徴とする加速度センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の加速度センサ
    において、 前記変位検出用固定電極は、前記第1可動部に対して電
    磁気学的に略対称構造となる対を形成してなり、 前記対を形成する一方の変位検出用固定電極には前記サ
    ーボ電圧が供給され、該他方の変位検出用固定電極は前
    記第1可動部と異なる所定電位に保持されたことを特徴
    とする加速度センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の加速度センサ
    において、 前記変位検出用固定電極は、前記第1可動部に対して電
    磁気学的に略対称構造となる対を形成してなり、 前記対を形成する一方及び他方の変位検出用固定電極に
    は互いに相補的なサーボ電圧がそれぞれ供給されたこと
    を特徴とする加速度センサ。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の加速度センサ
    において、 前記第1検出手段は、前記対を形成する各変位検出用固
    定電極から入力される信号を差分した信号に基づき前記
    第1可動部の変位を検出することを特徴とする加速度セ
    ンサ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の加速
    度センサにおいて、 前記加速度検出用固定電極は、前記第2可動部に対して
    電磁気学的に略対称構造となる対を形成してなり、 前記第2検出手段は、前記対を形成する各加速度検出用
    固定電極から入力される信号を差分した信号に基づき前
    記第2可動部の変位を検出することを特徴とする加速度
    センサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007501938A (ja) * 2003-08-13 2007-02-01 セルセル 改良電極形状による外来振動抑制形加速度計
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JP2013152111A (ja) * 2012-01-24 2013-08-08 Mitsubishi Electric Corp 加速度センサ

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