JP2002336763A - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

塗布装置及び塗布方法

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JP2002336763A
JP2002336763A JP2001144349A JP2001144349A JP2002336763A JP 2002336763 A JP2002336763 A JP 2002336763A JP 2001144349 A JP2001144349 A JP 2001144349A JP 2001144349 A JP2001144349 A JP 2001144349A JP 2002336763 A JP2002336763 A JP 2002336763A
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coating
paint
flow rate
tape
initial
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Akira Takahashi
高橋  彰
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布型テープの一層の薄膜化に伴い、ポンプ
吐出量が微量になり、塗布流量の非定常の時間が長くな
る状況下にあっても、塗布ヘッドからの初期流量を早期
に安定させることができる塗布装置を提供する。 【解決手段】 走行手段の動作を制御する制御装置26
を備えた塗布装置10は、テープ状支持体14に塗料を
塗布し始めるに際して、支持体14を一定速度で走行さ
せつつ、単位面積当たりの塗布流量が、通常運転時に支
持体14に塗布する際の通常塗布流量より多くなるよう
な初期調整流量で塗料を塗布ヘッド16に供給し、かつ
吐出させるように、塗料供給ポンプ22の吐出量及び塗
料戻りポンプ24の吸込み量を制御するようにした初期
塗布調整プログラムを制御装置26に備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テープ状支持体に
塗料を塗布する塗布装置及び塗布方法に関し、更に詳細
には、テープ状支持体に塗料を塗布し始める際に、安定
した塗布厚を早期に得られるようにした塗布装置及び塗
布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープやバックアップ用データカ
ートリッジ等の磁性テープは、一般に、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム等の非磁性のテープ状支持体(以
下、支持体とも言う)と、支持体上に塗布された磁性層
とから構成されている。磁性層は、強磁性粉末と、又は
非磁性粉末であるカーボンを混合させた強磁性粉末と、
結合剤、潤滑剤等の添加剤とを有機媒体に分散混練して
なる磁性塗料を支持体上に塗布することにより成膜され
る。
【0003】このような磁性塗料を支持体上に安定して
塗布する方式として、ダイヘッドからなる塗布ヘッドを
使用して、支持体上に磁性塗料を塗布する方式が、他の
方式に比べて薄膜状に塗布できる点で、注目されてい
る。しかし、このような塗布方式の塗布装置は、構造が
複雑であり、装置をなす種々の構造物が塗布部周囲に密
集する傾向にあるため、別途追加されるような塗料供給
系統では、ギヤポンプ等の設置場所が、塗布ヘッドから
離れた位置になることが多い。従って、配管サイズの増
大等への対処が、効果としてドラスティックに得られに
くい状況となっている。
【0004】また、実際に塗布工程を行う場所は、溶剤
を取り扱う危険なエリアなので、特殊構成部品を増加さ
せないようにした簡易なシステムで、本質安全防爆構造
対応や消防届け認証期間等の影響を無くし、コストを可
及的に抑えるようにする装置構成は、小回りの効く塗布
技術開発と新製品試作の実現にも繋がることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、脈流対策と
して、ギアポンプからなる塗料供給ポンプでは、より細
かなギア歯の開発が、また、プランジャポンプからなる
塗料供給ポンプでは、複数の位相組み合わせ等の開発が
行われており、直接塗りを実現する最終段のポンプ切り
替えで、より高精度な塗布を実施できるようにする取り
組みが盛んになってきている。塗布厚の薄膜化では、塗
料供給ポンプが小容量化し、プリント基板のボンディン
グ等では小容量のポンプ種が開発されているが、特に広
幅高速塗布を行う磁気テープ等では、サブミクロンに薄
膜化しているとはいえ、塗料供給ポンプの供給量のレン
ジは、ボンディング等の小容量ポンプ種に比べて幅広
い。
【0006】また、ポンプの微少流量化で塗料滞留が発
生すると、ゲル化する塗料では、塗布品質に与える影響
も大きく、常時循環シェアをかける仕組みで、ゲル化対
策とともに、単一量をただ必要な量だけ吐出しようとす
ると、極めて僅かな量しか流れない。この場合、配管内
圧が低く、塗布流量が実際に使用される量に制約される
が、このような塗布流量をあえて循環させることで配管
内圧を嵩上げし、脈流成分の緩和作用を得るようにして
いる。反面、圧力損失でレスポンス劣化が起こり、圧力
損失部の安定時間は塗布厚の安定遅れと直結し、塗布調
整ロスを増長させることになる。たとえ塗料供給ポンプ
等に定量ポンプを使ったとしても、最終的には、ポンプ
以外の構成部の圧損影響を受けるので、構成部は可能な
限りシンプルで、曲折部分も少なく、最短距離になるよ
うな装置構成を実現しなければならない。
【0007】また、ライン運転開始後、支持体に塗布し
始める際の塗布流量が安定するまでに多くの時間を要す
ると、安定するまでに無駄になる支持体の長さが増大す
る。特に、試作品等の作製による少量、少ロット、或い
は多品種、少量の塗布型テープを作製する際、特にライ
フサイクルが短い製品では、品種毎に条件出しせずに、
塗布作業実務者(オペレータ)が早期最適条件を見込み
で直感的に合わせるパラメータを用いて、操作、トライ
アルできるようにすることが重要である。
【0008】しかし、近年の塗布型テープは、従来型に
比べて数十分の一という程、薄膜化が進んでおり、塗布
装置に使用されるポンプの塗料吐出量は一層微量とな
り、塗料供給量が減少している現状では、非定常時間が
長く、配管内の圧力損失を解消して安定させるのに、多
大な時間を要する。このため、塗布流量が安定するまで
に無駄になる支持体の長さは、益々増大する傾向にあ
る。このような問題を解消するために、塗布装置に種々
のセンサを設置することで、配管内圧の早期安定を図る
ようにすることも考えられるが、実際に塗布を行う場所
は、上述したように、溶剤を使用する危険なエリアであ
り、領域が狭くなることも勘案すると、各種センサや圧
力計等のような機器を多く配置することは困難である。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、塗布型テープの薄膜化に伴
い、ポンプ吐出量がより微量となり、塗布流量の非定常
の時間が長くなる状況下にあっても、配管内の圧力損失
をより早く安定させ、支持体に塗布し始める際の塗布流
量が早期に最適な状態となるようにすることができる塗
布装置及び塗布方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、構造上の
スペースや操作レイアウト上の制約等がある現状の塗布
装置をそのまま使用しても、ソフトウエア的に対処すれ
ば、運転開始後の塗布流量を早期に安定させることがで
きると考えた。そして、ソフトウエアによってポンプ等
の動作に従来とは異なる制御を加味すれば、建屋スペー
スや機器レイアウト上の制約に拘わらず、従来の装置構
成をそのまま使用しながら、運転開始後の塗布流量を早
期に安定化できることを着想し、鋭意研究を重ねた結
果、本発明を発明するに至った。
【0011】上記目的を達成するために、上述の知見に
基づいて、本発明に係る塗布装置(以下、第1発明と言
う)は、塗料を収容する塗料タンクと、塗料をテープ状
支持体に塗布する塗布ヘッドと、塗料タンクから塗料を
塗布ヘッドに供給する塗料供給管路と、余剰塗料を塗料
タンクに戻す塗料戻り管路と、塗料供給管路に設けられ
た塗料供給ポンプと、塗料戻り管路に設けられた塗料戻
りポンプと、テープ状支持体を塗布ヘッドに対面させつ
つ走行させる走行手段と、塗料供給ポンプ、塗料戻りポ
ンプ及び走行手段の動作を制御する制御手段とを備えた
塗布装置において、テープ状支持体に塗料を塗布し始め
るに際して、テープ状支持体を一定速度で走行させつ
つ、単位面積当たりの塗布流量が、通常運転時にテープ
状支持体に塗布する際の通常塗布流量より多くなるよう
な初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給し、かつ吐出
させるように、塗料供給ポンプの吐出量及び塗料戻りポ
ンプの吸込み量を制御するようにした初期塗布調整プロ
グラムを制御手段に備えたことを特徴としている。
【0012】本第1発明に係る塗布装置では、制御手段
に初期塗布調整プログラムを設けたことにより、構造上
のスペース等の制約があり、或いは、配管距離の短縮や
配管径の拡大が困難な場合であっても、従来の塗布装置
の機械的構成を変更することなく、単位面積当たりの塗
布流量が、通常運転時にテープ状支持体に塗布する際の
通常塗布流量より多くなるような初期調整流量で塗料を
塗布ヘッドに供給することができる。これにより、運転
開始から早い段階で、単位面積当たりの塗布流量が通常
塗布流量より多くなるような初期調整流量を塗布ヘッド
に供給することができるので、塗布型テープが一層薄膜
化し、ポンプによる塗料供給量が減少する現状であって
も、塗布ヘッドの塗料室、塗料供給管路及び塗料戻り管
路内の圧力を速やかに高め、運転開始後の塗布流量を従
来装置に比べて早期に安定させることができる。このた
め、走行する支持体に、安定しない塗布流量で塗布する
時間を可及的に短縮し、不完全な状態で無駄にする支持
体長を大幅に短縮できるので、多品種、少量生産等の場
合であっても、歩留まりを向上させ、コストダウンも期
待することができる。
【0013】本第1発明の好適な塗布装置では、制御手
段の初期塗布調整プログラムが、先ず、塗料供給ポンプ
及び塗料戻りポンプを駆動させ、塗布ヘッドから若干量
の塗料が吐出する程度の状態を保持するように、塗料供
給管路及び塗料戻り管路内で塗料を循環させつつ、塗布
ヘッドが所定の塗布開始位置に移動した時点から、塗料
供給ポンプの吐出量を変更せずに、塗料戻りポンプの吸
込み量を減少させるように制御する。
【0014】本初期塗布調整プログラムでは、塗布ヘッ
ドを所定の塗布開始位置に移動させる工程を、オペレー
タのスイッチ操作によって実現することができる。ま
た、塗料供給管路及び塗料戻り管路内で塗料を循環させ
た状態から、予めプログラム化した所定のタイミング
で、塗布ヘッドを塗布開始位置に自動的に移動させ、こ
れに応答して、塗料戻りポンプの吸込み量を減少させる
ように、全自動的に制御することもできる。この場合に
は、オペレータによるスイッチ操作を省くことができる
ので、作業効率が一層向上する。
【0015】また、制御手段には、初期塗布調整プログ
ラムに加えて、初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給
する初期塗布調整時間が経過した後、テープ状支持体に
塗布する際の塗布厚が、設定した厚みとなるように、塗
料供給ポンプの吐出量は変更せずに、走行手段の作動に
よるテープ状支持体の走行速度と塗料戻りポンプの吸込
み量とを変更し、通常運転に移行させるように制御する
通常運転移行プログラムを備えることができる。これに
より、初期塗布調整に続いて、自動的に通常運転に移行
させ、塗布工程全体を円滑に進行させることができる。
【0016】更に、制御手段の通常運転移行プログラム
は、テープ状支持体の走行速度と塗料戻りポンプの吸込
み量とを変更するに際して、先ず、テープ状支持体の走
行速度及び塗料供給ポンプの吐出量を初期塗布調整時間
内での状態に維持し、かつ塗料戻りポンプの吸込み量を
一旦増大させ、初期調整流量より減少させた塗布流量で
塗料を塗布ヘッドに供給した後、走行手段の作動による
テープ状支持体の走行速度を初期塗布調整時間内での走
行速度より速くし、かつ塗料戻りポンプの吸込み量を、
初期塗布調整時間内での吸込み量より減少させることに
よって、通常塗布流量となるように制御することができ
る。これにより、塗料循環供給方式を実施する際に、走
行手段、塗料供給ポンプ及び塗料戻りポンプの各動作を
有効に組み合わせることによって、初期塗布調整から通
常運転へ円滑に移行することができる。
【0017】本発明に係る塗布装置(以下、第2発明と
言う)は、塗料を収容する塗料タンクと、塗料をテープ
状支持体に塗布する塗布ヘッドと、塗料タンクから塗料
を塗布ヘッドに供給する塗料供給管路と、塗料供給管路
に設けられた塗料供給ポンプと、テープ状支持体を塗布
ヘッドに対面させつつ走行させる走行手段と、塗料供給
ポンプ及び走行手段の動作を制御する制御手段とを備え
た塗布装置において、テープ状支持体に塗料を塗布し始
めるに際して、テープ状支持体を一定速度で走行させつ
つ、単位面積当たりの塗布流量が、通常運転時にテープ
状支持体に塗布する際の通常塗布流量より多くなるよう
な初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給し、かつ吐出
させるように、塗料供給ポンプの吐出量を制御するよう
にした初期塗布調整プログラムを制御手段に備えたこと
を特徴としている。
【0018】本第2発明に係る塗布装置では、第1発明
を適用可能な塗料循環供給型の塗布装置と同様、運転開
始から比較的早い段階で、単位面積当たりの塗布流量が
通常塗布流量より多くなるような初期調整流量を塗布ヘ
ッドに供給することができるので、塗布ヘッドの塗料室
及び塗料供給管路内の圧力を速やかに高め、運転開始後
の塗布流量を早期に安定させることができる。
【0019】本第2発明の好適な塗布装置では、塗料供
給管路に塗料を導入し、塗布ヘッドから若干量の塗料が
吐出する程度の状態にしてから、塗料供給ポンプの吐出
量を増大させ、初期調整流量となるように制御すること
ができる。
【0020】また、制御手段には、初期塗布調整プログ
ラムに加えて、初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給
する初期塗布調整時間が経過した後、テープ状支持体に
塗布する際の塗布厚が、設定した厚みとなるように、走
行手段の作動によるテープ状支持体の走行速度と塗料供
給ポンプの吐出量とを変更し、通常運転に移行させるよ
うに制御する通常運転移行プログラムを備えることがで
きる。これにより、初期塗布調整から通常運転に円滑に
移行させることができる。
【0021】また、制御手段の通常運転移行プログラム
は、テープ状支持体の走行速度と塗料供給ポンプの吐出
量とを変更するに際して、先ず、テープ状支持体の走行
速度は変更せずに、塗料供給ポンプの吐出量を一旦減少
させ、初期調整流量より減少させた塗布流量で塗料を塗
布ヘッドに供給した後、テープ状支持体の走行速度を初
期塗布調整時間内での走行速度より速くし、かつ塗料供
給ポンプの吐出量を、初期塗布調整時間内での吐出量よ
り増大させることによって、通常塗布流量となるように
制御することができる。これにより、塗料ワンウエイ供
給モードで運転する際に、走行手段及び塗料供給ポンプ
の各動作を有効に組み合わせることによって、初期塗布
調整から通常運転へ円滑に移行することができる。
【0022】第1及び第2発明に係る塗布装置の初期塗
布調整プログラムでは、初期調整流量を以下のように算
出することができる。即ち、テープ状支持体に塗布する
際の塗布幅Wと、テープ状支持体の走行速度Vと、乾燥
する前の塗布厚twと、乾燥した後の塗布厚tdと、製
品段階の目標厚としてのtwとtdとの比であるw/d
比と、塗布流量の補正倍率等の第1の補正値k1と、塗
布厚補正値等の第2の補正値k2とを用い、初期調整流
量Lcを、次式 Lc=W×V×td×w/d比×k1+k2 によって演算する。
【0023】この場合、補正値等の簡素なパラメータを
使用し、時間と補正倍率等に集約した簡素化したものと
することができ、初期塗布調整で用いる最適な初期調整
流量Lcを容易に演算することができる。このため、塗
料循環供給モードや塗料ワンウエイ供給等のモードの違
いを意識することなく、容易に補正係数を設定すること
ができる。
【0024】これにより、塗布型テープの品種や配管の
変更等でも、倍率、時間といった一般定数を用いて初期
塗布調整することができるので、高度な設計知識を有し
なくても、比較的容易に調整することが可能である。ま
た、温度や塗料粘度等のロット違いもまるめて単一補正
値で誤差補正することができるので、初期塗布調整がよ
り簡便になる。更に、塗布後の支持体の塗布厚を膜厚計
で逐次測定しつつ塗布状態を確認すれば、測定結果に基
づいて容易に補正値にフィードバックすることができ
る。
【0025】具体的には、上記式で用いる第1の補正値
k1を1〜5の範囲の値とし、第2の補正値k2を、初期
調整流量全体の1/10〜1/1の範囲の値に設定でき
る。この場合、比較的大きい値の第1の補正値k1を使
って初期調整流量を粗調整しつつ、小さい値の第2の補
正値k2を使って、誤差を微調整することができる。ま
た、初期塗布調整時間は、経験的に得られた5〜15秒
の範囲に設定することが望ましい。
【0026】塗料供給ポンプ及び塗料戻りポンプには、
異なる構成の各種ポンプを使用することができるが、例
えばギヤポンプを採用する際に、塗布流量をギヤポンプ
駆動用モータの単位時間当たりの回転数に換算すること
により、制御用のパラメータとして便利に使用すること
ができる。
【0027】本発明に係る塗布方法(以下、第3発明と
言う)は、塗料供給管路及び塗料戻り管路を介して相互
に連通する塗料タンクと塗布ヘッドとの間で、塗料供給
ポンプ及び塗料戻りポンプを駆動させて塗料を循環さ
せ、塗布ヘッドによってテープ状支持体に塗料を塗布す
る塗布方法において、テープ状支持体に塗料を塗布し始
めるに際して、テープ状支持体を一定速度で走行させつ
つ、単位面積当たりの塗布流量が、通常運転時にテープ
状支持体に塗布する際の通常塗布流量より多くなるよう
な初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給し、かつ吐出
させるように、塗料供給ポンプ及び塗料戻りポンプを駆
動させることを特徴としている。
【0028】本第3発明に係る塗布方法によっても、本
第1発明と同様、塗料循環供給方式で、テープ状支持体
に塗布し始める際の良好な塗布面の成立を短時間で実現
することができ、塗料やテープ状支持体の無駄を可及的
に抑えつつ、良好な塗布型テープを作製することができ
る。特に、新製品の試作をする等の場合であっても、ご
く僅かな塗料を用いてサンプルテープ等を容易に作製す
ることができる。
【0029】本第3発明の好適な塗布方法では、初期調
整流量で塗料を塗布ヘッドに供給するために、先ず、塗
料供給ポンプ及び塗料戻りポンプを駆動させ、塗布ヘッ
ドから若干量の塗料が吐出する程度の状態を保持するよ
うに、塗料供給管路及び塗料戻り管路内で塗料を循環さ
せつつ、塗布ヘッドが所定の塗布開始位置に移動した時
点から、塗料供給ポンプの吐出量を変更せずに、塗料戻
りポンプの吸込み量を減少させることができる。
【0030】また、初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに
供給する初期塗布調整時間が経過した後、テープ状支持
体に塗布する際の塗布厚が、設定した厚みとなるよう
に、塗料供給ポンプの吐出量は変更せずに、走行手段の
作動によるテープ状支持体の走行速度と塗料戻りポンプ
の吸込み量とを変更し、通常運転に移行させるようにす
る。
【0031】更に、テープ状支持体の走行速度と塗料戻
りポンプの吸込み量とを変更するに際して、先ず、テー
プ状支持体の走行速度及び塗料供給ポンプの吐出量を初
期塗布調整時間内での状態に維持し、かつ塗料戻りポン
プの吸込み量を一旦増大させ、初期調整流量より減少さ
せた塗布流量で塗料を塗布ヘッドに供給した後、テープ
状支持体の走行速度を初期塗布調整時間内での走行速度
より速くし、かつ塗料戻りポンプの吸込み量を、初期塗
布調整時間内での吸込み量より減少させることによっ
て、通常塗布流量となるようにすることができる。
【0032】本発明に係る塗布方法(以下、第4発明と
言う)は、塗料供給ポンプを駆動させ、塗料供給管路を
介して塗料タンクから塗布ヘッドに塗料を供給し、塗布
ヘッドによってテープ状支持体に塗料を塗布する塗布方
法において、テープ状支持体に塗料を塗布し始めるに際
して、テープ状支持体を一定速度で走行させつつ、単位
面積当たりの塗布流量が、通常運転時にテープ状支持体
に塗布する際の通常塗布流量より多くなるような初期調
整流量で塗料を塗布ヘッドに供給し、かつ吐出させるよ
うに、塗料供給ポンプを駆動させることを特徴としてい
る。
【0033】本第4発明に係る塗布方法では、本第2発
明と同様、塗料ワンウエイ供給方式で、支持体に塗布し
始める際の良好な塗布面の成立を短時間で実現すること
ができる。
【0034】また、塗料供給管路に塗料を導入し、塗布
ヘッドから若干量の塗料が吐出する程度の状態にしてか
ら、塗料供給ポンプの吐出量を増大させ、初期調整流量
となるように駆動させることができる。
【0035】更に、初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに
供給する初期塗布調整時間が経過した後、テープ状支持
体に塗布する際の塗布厚が、設定した厚みとなるよう
に、走行手段の作動によるテープ状支持体の走行速度と
塗料供給ポンプの吐出量とを変更し、通常運転に移行さ
せるようにする。この場合、初期塗布調整から通常運転
に速やかに移行することができる。
【0036】また、テープ状支持体の走行速度と塗料供
給ポンプの吐出量とを変更するに際して、先ず、テープ
状支持体の走行速度は変更せずに、塗料供給ポンプの吐
出量を一旦減少させ、初期調整流量より減少させた塗布
流量で塗料を塗布ヘッドに供給した後、テープ状支持体
の走行速度を初期塗布調整時間内での走行速度より速く
し、かつ塗料供給ポンプの吐出量を、初期塗布調整時間
内での吐出量より増大させることによって、通常塗布流
量となるようにする。この場合、塗料ワンウエイ供給モ
−ドで使用する際に、走行手段等の動作の有効な組み合
わせにより、通常運転に速やかに移行することができ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る塗布装置を適用した実施
形態の一例であって、図1は本実施形態例の塗布装置を
示す概略図である。
【0038】図1に示すように、本塗布装置10は、塗
料循環供給モード及び塗料ワンウエイ供給モードで選択
的に使用されるものであって、塗料を収容し、かつ塗料
撹拌機11の作動で塗料を攪拌しつつ塗料供給管路18
に供給するように構成された塗料タンク12と、テープ
状支持体14に塗料を塗布する、ダイヘッドからなる塗
布ヘッド16とを備えている。
【0039】更に、塗布装置10は、塗料タンク12か
ら塗料を塗布ヘッド16に供給する塗料供給管路18
と、余剰塗料を塗料タンク12に戻す塗料戻り管路20
と、塗料供給管路18に設けられた塗料供給ポンプ22
と、塗料戻り管路20に設けられた塗料戻りポンプ24
と、支持体14を塗布ヘッド16に対面させつつ走行さ
せる走行手段(図12の符号13を参照)と、塗料供給
ポンプ22、塗料戻りポンプ24及び走行手段の動作を
制御する制御装置26とを備えている。走行手段は、ス
トール状態で支持体14を塗布ヘッド16に対面させつ
つ、低速で行うラインの馴らし運転を兼ねた塗布調整速
度と、高速運転で行う生産速度とに切り替えられる。
【0040】制御装置26は、外壁に設定モニタ28を
備え、初期塗布調整プログラムを内蔵している。初期塗
布調整プログラムは、支持体14に塗料を塗布し始める
に際して、支持体14を一定速度で走行させつつ、単位
面積当たりの塗布流量が、通常運転時に支持体14に塗
布する際の通常塗布流量より多くなるような初期調整流
量で塗料を塗布ヘッド16に供給し、かつ吐出させるよ
うに、塗料供給ポンプ22の吐出量及び塗料戻りポンプ
24の吸込み量を制御する。
【0041】制御装置26はまた、初期塗布調整プログ
ラムに加えて通常運転移行プログラムを備えている。通
常運転移行プログラムは、初期調整流量で塗料を塗布ヘ
ッド16に供給する初期塗布調整時間t(図3参照)が
経過した後、支持体14に塗布する際の塗布厚tw(図
5参照)が、設定した厚みとなるように、塗料供給ポン
プ22の吐出量は変更せずに、走行手段の作動による支
持体14の走行速度と塗料戻りポンプ24の吸込み量と
を変更し、通常運転に移行させるように制御する。塗料
供給ポンプ22及び塗料戻りポンプ24は、相互に同じ
容量のギヤポンプからなり、例えば、7cc/1回転で1
50rpmの吐出又は吸込み能力を有するものを使用す
ることができる。
【0042】塗料供給管路18には、塗布ヘッド16と
塗料供給ポンプ22との間にフィルタ装置30が接続さ
れ、フィルタ装置30の前後の近傍位置には、それぞ
れ、フィルタ入口圧力計32及びフィルタ出口圧力計3
4が接続されている。塗料戻り管路20には、塗布ヘッ
ド16と塗料戻りポンプ24との間に、ヘッド内圧力計
36とドレインバルブVdとが接続されている。ドレン
バルブVdは、塗布を完了する際に、速やかに塗布ヘッ
ド16内の圧力を開放し、塗料の切れを良好にするため
に配置される。
【0043】塗布ヘッド16は、図示しない機構によっ
て、実線で示す待機位置H1と、破線で示す塗布開始位
置H2との間で移動可能に構成される。塗布ヘッド16
の近傍には、塗布ヘッド16を待機位置H1と塗布開始
位置H2との間で移動させるエアシリンダ(図示せず)
にエアを供給する開閉バルブVcが配設されている。塗
布開始位置H2に対向する位置には、位置検知センサS
が配置されている。位置検知センサSは、塗布ヘッド1
6が塗布開始位置H2に前進した時点で、塗料を吐出す
るタイミングとしての調整開始信号を制御装置26に送
信する。
【0044】走行する支持体14に対面する位置には、
膜厚計38が配設されている。膜厚計38は、塗布後の
支持体14の塗布厚を逐次測定し、測定結果を制御装置
26に送信する。塗布ヘッド16の近傍には操作ボック
ス40が配置されている。オペレータは、操作ボックス
40で、塗布ヘッド16の塗布開始位置H2への移動操
作、初期塗布調整の開始操作等を含む各種の操作を行
う。尚、図1中の符号Vは、支持体14の走行速度(塗
布速度)を意味し、Lcは初期調整流量を意味し、Ls
は初期調整流量を含む供給流量を意味している。
【0045】また、塗布装置10は、塗料タンク12か
ら塗料供給ポンプ22、塗料供給管路18、塗布ヘッド
16及び塗料戻りポンプ24を経由して塗料タンク12
に塗料を戻すような塗料循環供給モードを実施できる構
成を備え、支持体14に塗料を塗布した結果を、制御装
置26の設定モニタ28でモニタできるように構成され
ている。
【0046】図2は、本塗布装置10を塗料循環供給モ
ードで使用する場合の概略図である。図中のLcは塗布
流量、Lsは供給流量、Lrは戻り流量、Ljは循環流
量をそれぞれ示している。この場合、 Lc=Ls−Lr Lj>Lc である。また、未塗布時の循環流量は、 Ls=Lr である。
【0047】図3は、本実施形態例の塗料循環供給モー
ドに係るタイムチャート、図4は塗料循環供給モードで
の各工程を順次示すフローチャートである。図1、図3
及び4を参照し、以下に説明する。塗料循環供給モード
では、基本的に塗料戻りポンプ24の作動を変更させる
ことによって、種々の作動制御を行う。図3の(A)は
ライン速度、(B)は塗料供給ポンプ22の回転数(即
ち、吐出量)、(C)は塗料戻りポンプ24の回転数
(即ち、吸込み量)をそれぞれ変更する上での各タイミ
ングを示す。
【0048】先ず、オペレータが操作ボックス40で運
転開始スイッチ(図示せず)をオン操作すると(ステッ
プS1)、制御装置26は初期塗布調整プログラムの制
御を開始する(S2)。これにより、走行手段が低速運
転し始め(a)、テンションがかかり弛みのないストー
ル状態の支持体14を走行させる(S3)。次いで、塗
料供給ポンプ22及び塗料戻りポンプ24が駆動し始
め、塗布ヘッド16のスリットから若干量の塗料が吐出
する程度の状態を保持するように、塗料供給管路18及
び塗料戻り管路20内で塗料が循環する(b)(S4)。こ
の際の塗料供給ポンプ22の回転数は、ラインが停止す
るまで変更されない。
【0049】続いて、支持体14の走行速度が安定した
時点で、オペレータが、操作ボックス40で調整開始ス
イッチ(図示せず)をオン操作する(c)(S5)。これに
より、塗布ヘッド16が待機位置H1から塗布開始位置
H2に移動し、塗布位置検知センサSが、ヘッド16の
塗布開始位置H2への移動を検知して、制御装置26に
調整開始信号を送信する(S6)。
【0050】制御装置26は、調整開始信号に応答し
て、塗料供給ポンプ22の回転はそのままで吐出量を変
更せず、塗料戻りポンプ24の回転数を低減して、吸込
み量を減少させるように制御する。これにより、塗布ヘ
ッド16のスリットから吐出する塗料の吐出量が増大す
る。この後、初期塗布調整時間t(例えば10秒間)が
経過すると、初期塗布調整が完了する(d)(S7)。
【0051】続いて、制御装置26は、通常運転移行プ
ログラムを実行する(S8)。即ち、初期塗布調整時間
tが経過した後、支持体14に塗布する際の塗布厚tw
が、設定した厚みとなるように、塗料供給ポンプ22の
吐出量は変更せずに、走行手段の作動による支持体14
の走行速度と塗料戻りポンプ24の吸込み量とを変更し
(e、f)、通常運転に移行させるように制御する。
【0052】この場合、通常運転移行プログラムは、支
持体14の走行速度と塗料戻りポンプ24の吸込み量と
を変更するに際して、先ず、支持体14の走行速度及び
塗料供給ポンプ22の吐出量を初期塗布調整時間t内で
の状態に維持し、かつ塗料戻りポンプ26の吸込み量を
一旦増大させ(g)、初期調整流量Lcより減少させた
塗布流量で塗料を塗布ヘッド16に供給する。この後、
走行手段の作動による支持体14の走行速度を初期塗布
調整時間t内での走行速度より速くし(e)、かつ塗料
戻りポンプ22の吸込み量を、初期塗布調整時間t内で
の吸込み量より減少させ(f)、通常塗布流量となるよ
うに制御する。
【0053】引き続き、高速運転を維持したまま上記と
同様の手法を用い、必要に応じて、通常塗布流量を高速
塗布流量に変更し(h)、通常塗布流量を増大させ
(i)、続いて、塗料戻りポンプ24の回転数を上げて
塗料循環時の状態に戻し、塗布を停止する(j)(S
9)。この状態で、走行手段を減速し、支持体14の走
行速度を徐々に低下させ、ストール状態でラインを停止
させる(l)(S10)。
【0054】本実施形態例では、オペレータが、運転開
始スイッチをオン操作した後、調整開始スイッチをオン
操作することにより、初期塗布調整プログラムが一連の
初期塗布調整を実施するようにしたが、本発明はこれに
限定されるものではない。即ち、運転開始スイッチをオ
ン操作してから以降の一連の初期塗布調整を、初期塗布
調整プログラムで全自動的に制御するように構成するこ
ともできる。この場合、オペレータによる調整開始スイ
ッチの操作を不要にし、作業効率をより向上させること
ができる。
【0055】ここで、初期塗布調整時間t内での種々の
処理を図5及び図6を参照して説明する。制御装置26
の初期塗布調整プログラムは、初期調整流量Lcを次の
ようにして演算する。即ち、初期塗布調整プログラム
は、単位面積当たりの塗布流量が、通常運転時に支持体
14に塗布する際の通常塗布流量より多くなるような初
期調整流量Lcを、次式(1) Lc=W×V×td×w/d比×k1+k2 ……(1) によって演算する。
【0056】つまり、初期調整流量(塗布流量)Lc
は、断面積(塗布幅W×塗布厚td)と、長さ方向の塗
布速度Vとから求まるが、乾燥前後で塗布厚が変化する
ので、係数w/d比(塗料組成・固形分の影響を受け
る)等を用いて補正し、乾燥後に目標塗布厚になるよう
な値を算出する。但し、W:支持体14に塗布する際の
塗布幅、V:テープ状支持体の走行速度、tw:乾燥す
る前の塗布厚、td:乾燥した後の塗布厚、w/d比:
製品段階の目標厚としてのtwとtdとの比、k1:塗
布流量の補正倍率等の第1の補正値、k2:塗布厚補正
値等の第2の補正値である。ここに挙げるパラメータは
いずれも変数であり、必要な塗布流量に応じて変更する
ことができる。
【0057】第1の補正値k1は、例えば1〜5であ
り、第2の補正値k2は、例えば初期調整流量Lc全体
の1/10〜1/1の値として設定する。また、本実施
形態例では、初期塗布調整時間tを10秒に設定してい
るが、時間tは状況に応じて、例えば5〜15秒の範囲
内で任意に設定することができる。
【0058】図6は、本実施形態例の初期塗布調整プロ
グラム及び通常運転移行プログラムで使用できる各種パ
ラメータを示す図である。図6に示す塗布装置10は、
配管サイズ(径/長さ)及びフィルタ装置30等の配管
圧損要因、並びに、塗料室容積及び排出口寸法等の塗布
ヘッド16の圧損要因を有している。また、自動入力パ
ラメータとして、基材塗布速度(支持体14の走行速
度)と塗布開始タイミングとが入力される。塗料供給管
路18及び塗料戻り管路20の配管径は、例えば3/4
インチ程度とすることができる。
【0059】動作に関連するパラメータを、下記にグル
ープ分けして示した。 (1)入力関係 運転操業に関するオペレーション信号としての操作パ
ラメータには、・塗布ヘッド16が塗布開始位置H2に
移動したことを示す塗布開始の信号、・操作ボックス4
0でスイッチオフ操作したことによる塗布停止の信号を
挙げることができる。
【0060】塗料組成品種によるオペレーション上、
意図して調整できる項目や、塗布装置10の固有特性情
報を等価的に数値化(近似)して演算に反映させるも
の、及び、実際の塗布結果から補正値として修正できる
ものを含む設定パラメータには、 ・目標塗布厚、塗料粘度、塗料w/d比(ウエット/ド
ライ比)、塗布モード(塗料循環供給モード、塗料ワン
ウエイ供給モード)、塗布厚補正値(第2の補正値k
2)、塗料漏れ補正値、塗布開始設定した時間(初期塗
布調整時間t)、塗布開始補正倍率(第1の補正値k
1)、検量結果値を挙げることができる。このような設
定パラメータには、品種・塗料組成、条件が加味され
る。
【0061】塗料漏れ補正値とは、塗料供給ポンプ22
と塗料戻りポンプ24との間の微妙な圧力バランスの差
に起因して、塗布開始の前に塗布ヘッド16からのリー
クする若干の漏れを言う。塗布開始補正時間(初期塗布
調整時間t)は、本実施形態例では10秒としている。
塗布開始補正倍率は、第1の補正値k1に含まれる。塗
布開始補正時間及び塗布開始補正倍率は、塗布装置10
の配管圧損要因及び塗布ヘッド16の圧損要因を含めて
補正するためパラメータである。検量結果値は、塗料供
給ポンプ22、塗料戻りポンプ24の単位時間当たりの
吐出量、吸込み量の理論値と実際値との誤差であり、実
際に検量する。塗布厚補正値と検量結果値は第2の補正
値k2に含まれる。
【0062】装置固有で設計的に定数化できるものと
しての内部パラメータには、・モータ回転数、ギヤ比、
ポンプ排出量(吐出量、吸込み量)、タイミング/時
間、塗布幅を挙げることができる。
【0063】モータ回転数は、塗料供給ポンプ22と塗
料戻りポンプ24それぞれの回転数を言う。ギヤ比は、
ポンプ22、24それぞれの駆動モータとの間のギヤ比
を言う。ポンプ排出量は、製造メーカーで設定した塗料
供給ポンプ22、塗料戻りポンプ24それぞれの吐出
量、吸込み量を言う。タイミング/時間は、調整開始ス
イッチがオン/オフ操作された際の、塗布ヘッド16の
待機位置H1と塗布開始位置H2との間での移動に起因す
る時間遅れをデータ化したものを言う。塗布幅は、支持
体14に塗布する際の塗料の塗り幅を言う。
【0064】塗料供給ポンプ22と塗料戻りポンプ2
4を制御する際に必要な数値を含むタイミング情報等と
しての制御パラメータには、 ・モータ回転数、タイミング、時間、バルブを挙げるこ
とができる。モータ回転数は、ギヤポンプとしての塗料
供給ポンプ22、塗料戻りポンプ24の駆動モータの回
転数を言う。タイミングは、塗布時の支持体14の走行
速度や塗布開始タイミング等を言う。
【0065】制御パラメータは、操作パラメータ、
設定パラメータ、内部パラメータと、塗布装置10
からの自動入力パラメータとに基づいて演算されるもの
で、支持体14の走行速度も含めて、現時点での塗料供
給ポンプ22等の回転数等を決定するためのものであ
る。
【0066】(2)出力関係 目視及び測定が可能な塗布結果パラメータには、 ・塗布乾燥後実厚、塗料検量結果、圧力、漏れ量を挙げ
ることができる。ここで、塗布乾燥後実厚は実測値であ
り、塗料検量結果は、設定パラメータの検量結果値を
パラメータ化して入力したものである。圧力は、フィル
タ入口圧力計32、フィルタ出口圧力計34及びヘッド
内圧力計36による測定値である。漏れ量は、塗布ヘッ
ド16のスリットに若干量の塗料が滲む程度の漏れであ
り、目視によって確認する。尚、各パラメータ〜の
うちで、上記式(1)で用いるパラメータ以外は、主に
設定値である。
【0067】実施形態例2 図7は、実施形態例1で説明した塗布装置10を塗料ワ
ンウエイ供給モードで使用する実施形態例2の概略構成
図を示す。塗料ワンウエイ供給モードでは、塗布流量L
cは供給流量Lsと等しく、未塗布時の供給流量Lsは
0となる。本実施形態例によれば、支持体14に塗料を
目標厚となるように塗布する際、支持体14との相対速
度に比例して塗布流量を追従させる必要があるが、最も
変化が大きい塗布開始及び終点時点では、その応答性
に、配管経路の圧力損失が大きく影響する。本実施形態
例によれば、応答性の補正をより簡易なパラメータで、
予測値として設定して補うことができる。
【0068】図8は、本実施形態例の塗料ワンウエイ供
給モードに係るタイムチャート、図9は塗料ワンウエイ
供給モードでの各工程を順次示すフローチャートであ
る。図1、図8及び図9を参照し、以下に説明する。塗
料ワンウエイ供給モードでは、基本的に塗料供給ポンプ
22の作動を変更させることによって、種々の作動制御
を行う。図8の(D)はライン速度の変更上のタイミン
グ、(E)は塗料供給ポンプ22の回転数の変更上のタ
イミングを示している。
【0069】先ず、オペレータが操作ボックス40の運
転開始スイッチをオン操作すると(S11)、制御装置
26は初期塗布調整プログラムの制御を開始する(S1
2)。これにより、走行手段が低速運転し始め(m)、
テンションがかかり弛みのないストール状態の支持体1
4を走行させる(S13)。続いて、予め塗料供給管路
18に塗料が導入され、塗布ヘッド16のスリットから
若干量の塗料が吐出する程度にされた状態から、支持体
14の走行速度が安定したタイミングで、オペレータが
操作ボックス40の調整開始スイッチをオン操作する
(n)(S14)。これにより、塗料供給ポンプ22が回転
数を速やかに高め、吐出量を増大させるように駆動する
(S15)。これにより、塗布ヘッド16のスリットか
らの塗料の吐出量が増大する。この後、初期塗布調整時
間tが経過すると、初期塗布調整が完了する(o)(S1
6)。
【0070】続いて、制御装置26は通常運転移行プロ
グラムを実行する。即ち、初期塗布調整時間tが経過し
た後、支持体14への塗布厚twが設定厚みとなるよう
に、走行手段の作動による支持体14の走行速度(p)
と塗料供給ポンプ22の吐出量とを変更し(q)、通常
運転に移行させるように制御する(S17)。
【0071】この場合、通常運転移行プログラムは、支
持体14の走行速度と塗料供給ポンプ22の吐出量とを
変更するに際して、先ず、支持体14の走行速度は変更
せずに、塗料供給ポンプ22の吐出量を一旦減少させ、
初期調整流量Lcより減少させた塗布流量で塗料を塗布
ヘッド16に供給する(r)。次いで、支持体14の走
行速度を初期塗布調整時間t内での走行速度より速い高
速運転(s)を行うとともに、塗料供給ポンプ22の吐
出量を、初期塗布調整時間t内での吐出量より増大させ
ることによって(u)、通常塗布流量となるように制御
する。この後の制御は、図3の塗料循環供給モードの場
合と同様、ラインが停止するまでの間で、所要の塗布厚
に応じて適宜変更することができる(S18、19)。
【0072】図10は本発明による初期塗布調整を施し
た結果の傾向を示す図であり、図11は本発明による初
期塗布調整を施さない結果の傾向を示す図である。両図
では、塗布厚(μm)、テープ長さ(m)、テープ幅
(mm)を三次元的に表している。図11では、塗布開
始直後の支持体走行の6m付近までは、塗料が殆ど吐出
せず、塗布厚が安定するまでに45m程度の走行距離が
必要であった。これに比べて、図10では、初期塗布調
整の効果により、塗布開始直後の早い時期から膜厚が出
ており、走行距離13m付近では過渡的に目標塗布厚よ
り厚めになるものの、19m付近を越えた早い時点で、
安定した塗布厚になっている。
【0073】図12は、本発明に係る塗布装置10を磁
気テープ塗布設備に適用した例を示す概略図である。図
12に示すように、磁気テープ塗布設備40は、供給ロ
ーラ44と、ガイドローラ46、48、50、52と、
巻き取りローラ54とを備え、ガイドローラ46を経由
する位置に塗布装置10を配置している。また、ガイド
ローラ48、50は、2階に配置された乾燥装置56の
入口側と出口側にそれぞれ位置するように配設されてい
る。同図では、塗布装置10の塗布ヘッド16に塗料を
供給する構成部を塗料供給装置55として別途記載し
た。尚、符号13は、テープ状支持体14を走行させる
走行装置(走行手段)を示している。
【0074】塗布装置10の近傍には塗布部操作盤58
が配置され、巻き取りローラ54の近傍には巻取部操作
盤60が配置されている。また、ガイドローラ52と巻
き取りローラ54との間には膜厚計62が配置され、膜
厚計62の測定結果が、膜厚モニタ64に表示される。
初期塗布調整の終了後、膜厚モニタ64には、乾燥装置
56のほぼ中央で測定される、供給量補正による早期塗
布安定の目標膜厚と、乾燥装置56の入口前で測定さ
れる、塗布安定した目標塗布厚の膜厚と、乾燥装置5
6の出口付近で測定される、塗料出始めで不完全な塗布
となった膜厚とが、それぞれ表示される。
【0075】以上の構成を備えた磁気テープ塗布設備4
0では、塗布部の各膜厚計の位置はそれぞれ離れている
が、塗布部操作盤58に設けられた膜厚モニタ装置64
で塗布状況を逐次確認することができるので、オペレー
タの目視による感触のみに依存せず、塗布結果を逐次正
確に判定することができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の塗布装置
及び塗布方法によれば、テープ状支持体に塗料を塗布し
始めるに際して、単位面積当たりの塗布流量が、通常運
転時にテープ状支持体に塗布する際の通常塗布流量より
多くなるような初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給
し、かつ吐出させるように、塗料供給ポンプ及び/又は
塗料戻りポンプを駆動させるので、塗布型テープの一層
の薄膜化に伴い、ポンプ吐出量が微量になり、塗布流量
の非定常の時間が長くなる状況下にあっても、配管内の
圧力損失をより早く安定させ、塗布ヘッドからの初期流
量を早期に安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態例1の塗布装置を示す概
略図である。
【図2】本塗布装置を塗料循環供給モードで使用する際
の概略図である。
【図3】実施形態例1の塗料循環供給モードに係るタイ
ムチャートである。
【図4】塗料循環供給モードでの各工程を順次示すフロ
ーチャートである。
【図5】初期塗布調整時間内での種々の処理を説明する
ための斜視図である。
【図6】本発明に係る塗布方法の動作概念図である。
【図7】本塗布装置を塗料ワンウエイ供給モードで使用
する際の概略図である。
【図8】実施形態例2の塗料ワンウエイ供給モードに係
るタイムチャートである。
【図9】塗料ワンウエイ供給モードでの各工程を順次示
すフローチャートである。
【図10】本発明による初期塗布調整を施した結果の傾
向を示す図である。
【図11】本発明による初期塗布調整を施さない結果の
傾向を示す図である。
【図12】本発明に係る塗布装置を磁気テープ塗布設備
に適用した例を示す概略図である。
【符号の説明】
10……塗布装置、11……塗料撹拌機、12……塗料
タンク、13……走行装置(走行手段)、14……テー
プ状支持体、16……塗布ヘッド、18……塗料供給管
路、20……塗料戻り管路、24……塗料戻りポンプ、
26……制御装置(制御手段)、28……設定モニタ、
30……フィルタ装置、32……フィルタ入口圧力計、
34……フィルタ出口圧力計、36……ヘッド内圧力
計、38……膜厚計、40……操作ボックス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/842 G11B 5/842 Z Fターム(参考) 4D075 AC02 AC72 AC84 AC92 AC94 CA24 CA48 DA04 DB48 DC28 EA07 4F041 AA12 AB02 BA02 BA35 BA38 BA56 BA59 CA02 CA13 CA17 CA18 CA22 CA28 4F042 AA22 BA04 BA08 BA12 BA25 CB02 CB08 CB11 CB20 CC03 CC08 CC30 5D112 AA01 CC01 CC10

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料を収容する塗料タンクと、塗料をテ
    ープ状支持体に塗布する塗布ヘッドと、塗料タンクから
    塗料を塗布ヘッドに供給する塗料供給管路と、余剰塗料
    を塗料タンクに戻す塗料戻り管路と、塗料供給管路に設
    けられた塗料供給ポンプと、塗料戻り管路に設けられた
    塗料戻りポンプと、テープ状支持体を塗布ヘッドに対面
    させつつ走行させる走行手段と、塗料供給ポンプ、塗料
    戻りポンプ及び走行手段の動作を制御する制御手段とを
    備えた塗布装置において、テープ状支持体に塗料を塗布
    し始めるに際して、 テープ状支持体を一定速度で走行させつつ、単位面積当
    たりの塗布流量が、通常運転時にテープ状支持体に塗布
    する際の通常塗布流量より多くなるような初期調整流量
    で塗料を塗布ヘッドに供給し、かつ吐出させるように、
    塗料供給ポンプの吐出量及び塗料戻りポンプの吸込み量
    を制御するようにした初期塗布調整プログラムを制御手
    段に備えたことを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 制御手段の初期塗布調整プログラムは、 先ず、塗料供給ポンプ及び塗料戻りポンプを駆動させ、
    塗布ヘッドから若干量の塗料が吐出する程度の状態を保
    持するように、塗料供給管路及び塗料戻り管路内で塗料
    を循環させつつ、 塗布ヘッドが所定の塗布開始位置に移動した時点から、
    塗料供給ポンプの吐出量を変更せずに、塗料戻りポンプ
    の吸込み量を減少させるように制御することを特徴とす
    る請求項1に記載の塗布装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、初期塗布調整プログラムに
    加えて、 初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給する初期塗布調
    整時間が経過した後、テープ状支持体に塗布する際の塗
    布厚が、設定した厚みとなるように、塗料供給ポンプの
    吐出量は変更せずに、走行手段の作動によるテープ状支
    持体の走行速度と塗料戻りポンプの吸込み量とを変更
    し、通常運転に移行させるように制御する通常運転移行
    プログラムを備えていることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 制御手段の通常運転移行プログラムは、
    テープ状支持体の走行速度と塗料戻りポンプの吸込み量
    とを変更するに際して、 先ず、テープ状支持体の走行速度及び塗料供給ポンプの
    吐出量を初期塗布調整時間内での状態に維持し、かつ塗
    料戻りポンプの吸込み量を一旦増大させ、初期調整流量
    より減少させた塗布流量で塗料を塗布ヘッドに供給した
    後、 走行手段の作動によるテープ状支持体の走行速度を初期
    塗布調整時間内での走行速度より速くし、かつ塗料戻り
    ポンプの吸込み量を、初期塗布調整時間内での吸込み量
    より減少させることによって、通常塗布流量となるよう
    に制御することを特徴とする請求項3に記載の塗布装
    置。
  5. 【請求項5】 塗料を収容する塗料タンクと、塗料をテ
    ープ状支持体に塗布する塗布ヘッドと、塗料タンクから
    塗料を塗布ヘッドに供給する塗料供給管路と、塗料供給
    管路に設けられた塗料供給ポンプと、テープ状支持体を
    塗布ヘッドに対面させつつ走行させる走行手段と、塗料
    供給ポンプ及び走行手段の動作を制御する制御手段とを
    備えた塗布装置において、テープ状支持体に塗料を塗布
    し始めるに際して、 テープ状支持体を一定速度で走行させつつ、単位面積当
    たりの塗布流量が、通常運転時にテープ状支持体に塗布
    する際の通常塗布流量より多くなるような初期調整流量
    で塗料を塗布ヘッドに供給し、かつ吐出させるように、
    塗料供給ポンプの吐出量を制御するようにした初期塗布
    調整プログラムを制御手段に備えたことを特徴とする塗
    布装置。
  6. 【請求項6】 制御手段の初期塗布調整プログラムは、 塗料供給管路に塗料を導入し、塗布ヘッドから若干量の
    塗料が吐出する程度の状態にした後、塗料供給ポンプの
    吐出量を増大させ、初期調整流量となるように制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の塗布装置。
  7. 【請求項7】 制御手段は、初期塗布調整プログラムに
    加えて、 初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給する初期塗布調
    整時間が経過した後、テープ状支持体に塗布する際の塗
    布厚が、設定した厚みとなるように、走行手段の作動に
    よるテープ状支持体の走行速度と塗料供給ポンプの吐出
    量とを変更し、通常運転に移行させるように制御する通
    常運転移行プログラムを備えていることを特徴とする請
    求項5又は6に記載の塗布装置。
  8. 【請求項8】 制御手段の通常運転移行プログラムは、
    テープ状支持体の走行速度と塗料供給ポンプの吐出量と
    を変更するに際して、 先ず、テープ状支持体の走行速度は変更せずに、塗料供
    給ポンプの吐出量を一旦減少させ、初期調整流量より減
    少させた塗布流量で塗料を塗布ヘッドに供給した後、 テープ状支持体の走行速度を初期塗布調整時間内での走
    行速度より速くし、かつ塗料供給ポンプの吐出量を、初
    期塗布調整時間内での吐出量より増大させることによっ
    て、通常塗布流量となるように制御することを特徴とす
    る請求項7に記載の塗布装置。
  9. 【請求項9】 制御手段の初期塗布調整プログラムは、 テープ状支持体に塗布する際の塗布幅Wと、テープ状支
    持体の走行速度Vと、乾燥する前の塗布厚twと、乾燥
    した後の塗布厚tdと、製品段階の目標厚としてのtw
    とtdとの比であるw/d比と、塗布流量の補正倍率等
    の第1の補正値k1と、塗布厚補正値等の第2の補正値
    k2とを用い、初期調整流量Lcを、次式 Lc=W×V×td×w/d比×k1+k2 によって演算することを特徴とする請求項1から8のう
    ちのいずれか1項に記載の塗布装置。
  10. 【請求項10】 第1の補正値k1は1から5の範囲に
    あり、第2の補正値k2は、初期調整流量全体の1/1
    0から1/1の範囲にあることを特徴とする請求項9に
    記載の塗布装置。
  11. 【請求項11】 初期塗布調整時間は、5から15秒の
    範囲にあることを特徴とする請求項1から10のうちの
    いずれか1項に記載の塗布装置。
  12. 【請求項12】 塗料供給管路及び塗料戻り管路を介し
    て相互に連通する塗料タンクと塗布ヘッドとの間で、塗
    料供給ポンプ及び塗料戻りポンプを駆動させて塗料を循
    環させ、塗布ヘッドによってテープ状支持体に塗料を塗
    布する塗布方法において、テープ状支持体に塗料を塗布
    し始めるに際して、 テープ状支持体を一定速度で走行させつつ、単位面積当
    たりの塗布流量が、通常運転時にテープ状支持体に塗布
    する際の通常塗布流量より多くなるような初期調整流量
    で塗料を塗布ヘッドに供給し、かつ吐出させるように、
    塗料供給ポンプ及び塗料戻りポンプを駆動させることを
    特徴とする塗布方法。
  13. 【請求項13】 初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供
    給するために、 先ず、塗料供給ポンプ及び塗料戻りポンプを駆動させ、
    塗布ヘッドから若干量の塗料が吐出する程度の状態を保
    持するように、塗料供給管路及び塗料戻り管路内で塗料
    を循環させつつ、 塗布ヘッドが所定の塗布開始位置に移動した時点から、
    塗料供給ポンプの吐出量を変更せずに、塗料戻りポンプ
    の吸込み量を減少させることを特徴とする請求項12に
    記載の塗布方法。
  14. 【請求項14】 初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供
    給する初期塗布調整時間が経過した後、 テープ状支持体に塗布する際の塗布厚が、設定した厚み
    となるように、塗料供給ポンプの吐出量は変更せずに、
    走行手段の作動によるテープ状支持体の走行速度と塗料
    戻りポンプの吸込み量とを変更し、通常運転に移行させ
    ることを特徴とする請求項13又は14に記載の塗布方
    法。
  15. 【請求項15】 テープ状支持体の走行速度と塗料戻り
    ポンプの吸込み量とを変更するに際して、 先ず、テープ状支持体の走行速度及び塗料供給ポンプの
    吐出量を初期塗布調整時間内での状態に維持し、かつ塗
    料戻りポンプの吸込み量を一旦増大させ、初期調整流量
    より減少させた塗布流量で塗料を塗布ヘッドに供給した
    後、 テープ状支持体の走行速度を初期塗布調整時間内での走
    行速度より速くし、かつ塗料戻りポンプの吸込み量を、
    初期塗布調整時間内での吸込み量より減少させることに
    よって、通常塗布流量となるようにすることを特徴とす
    る請求項14に記載の塗布方法。
  16. 【請求項16】 塗料供給ポンプを駆動させ、塗料供給
    管路を介して塗料タンクから塗布ヘッドに塗料を供給
    し、塗布ヘッドによってテープ状支持体に塗料を塗布す
    る塗布方法において、テープ状支持体に塗料を塗布し始
    めるに際して、テープ状支持体を一定速度で走行させつ
    つ、単位面積当たりの塗布流量が、通常運転時にテープ
    状支持体に塗布する際の通常塗布流量より多くなるよう
    な初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供給し、かつ吐出
    させるように、塗料供給ポンプを駆動させることを特徴
    とする塗布方法。
  17. 【請求項17】 塗料供給管路に塗料を導入し、塗布ヘ
    ッドから若干量の塗料が吐出する程度の状態にした後、
    塗料供給ポンプの吐出量を増大させ、初期調整流量とな
    るように駆動させることを特徴とする請求項16に記載
    の塗布方法。
  18. 【請求項18】 初期調整流量で塗料を塗布ヘッドに供
    給する初期塗布調整時間が経過した後、 テープ状支持体に塗布する際の塗布厚が、設定した厚み
    となるように、走行手段の作動によるテープ状支持体の
    走行速度と塗料供給ポンプの吐出量とを変更し、通常運
    転に移行させることを特徴とする請求項16又は17に
    記載の塗布方法。
  19. 【請求項19】 テープ状支持体の走行速度と塗料供給
    ポンプの吐出量とを変更するに際して、 先ず、テープ状支持体の走行速度は変更せずに、塗料供
    給ポンプの吐出量を一旦減少させ、初期調整流量より減
    少させた塗布流量で塗料を塗布ヘッドに供給した後、 テープ状支持体の走行速度を初期塗布調整時間内での走
    行速度より速くし、かつ塗料供給ポンプの吐出量を、初
    期塗布調整時間内での吐出量より増大させることによっ
    て、通常塗布流量となるようにすることを特徴とする請
    求項18に記載の塗布方法。
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