JP2002326100A - 汚泥の処理方法及びそれに用いられる処理装置 - Google Patents

汚泥の処理方法及びそれに用いられる処理装置

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JP2002326100A
JP2002326100A JP2001135061A JP2001135061A JP2002326100A JP 2002326100 A JP2002326100 A JP 2002326100A JP 2001135061 A JP2001135061 A JP 2001135061A JP 2001135061 A JP2001135061 A JP 2001135061A JP 2002326100 A JP2002326100 A JP 2002326100A
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sludge
mixture
garbage
fermentation tank
fermentation
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Takashi Toda
隆 戸田
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TODA BIOSYSTEM KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥のコンポスト化による処理を、優れた作
業性と経済性とをもって実施可能な技術を提供する。 【解決手段】 先ず、乾燥した生ゴミを用い、これを高
含水率の汚泥78に混合して、該汚泥78を脱水するこ
とにより、それら乾燥した生ゴミと汚泥78の混合物8
0の一次発酵を開始せしめ、次いで、この一次発酵を開
始した混合物80を定期的に乾燥させて、該混合物80
の一次発酵を中断させると共に、該混合物80の乾燥が
1回終了する毎に、該混合物80に対して、高含水率の
汚泥78を更に混合せしめて、該汚泥78を脱水するこ
とにより、該混合物80の一次発酵を再開させるように
して、該混合物80の一次発酵を断続的に行ない、その
後、該混合物80を二次発酵させて、コンポスト化する
ように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、汚泥の処理方法及びそれに用い
られる処理装置に係り、特に、汚泥をコンポスト化して
処理する方法と、そのような汚泥の処理方法を実施する
際に有利に使用される汚泥の処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【背景技術】近年、都市部だけでなく、農村集落等にお
いても、下水道の整備が広く進められてきており、その
結果、下水道にて導かれて各地域毎に集積される汚泥を
一括して処理する必要が、各地で生じている。
【0003】ところで、このような汚泥を処理する際に
は、埋立地に廃棄する方法や、焼却する方法、或いはコ
ンポスト化する方法等が、従来から一般に採用されてい
るが、汚泥を埋立地に廃棄処理する場合、廃棄すべき汚
泥が大量であると、集積所から遠く離れた埋立地に運搬
するために多大なコストが掛かり、また、汚泥や生ゴミ
が投棄可能な埋立地自体が減少しているといった問題が
生じている。さらに、汚泥を焼却処理する場合にも、燃
料の浪費や大気汚染を招くといった大きな問題が惹起せ
しめられているのである。
【0004】これに対して、汚泥をコンポスト化して処
理する方法は、汚泥の再利用を可能ならしめるものであ
るため、上述の如き埋立地への廃棄や焼却による処理方
法に比して、極めて有用なものとなっている。
【0005】ところが、よく知られているように、通
常、汚泥が98%程度の極めて高い含水率を有している
ため、従来のコンポスト化による汚泥の処理方法では、
先ず、そのような汚泥の含水率を80〜85%程度にま
で低下させる脱水処理を実施し、次いで、この含水率が
低下せしめられた汚泥を一次発酵させた後、二次発酵せ
しめて、コンポスト化する発酵処理を実施するようにな
っているのであるが、かかる高含水率の汚泥の脱水処理
の実施に際して、作業面や経済面において大きな負担が
強いられていたのである。
【0006】すなわち、従来のコンポスト化による汚泥
の処理方法においては、凝集剤や特別な水分調整材、或
いは所定の脱水機等を用いて、高含水率の汚泥の脱水が
行なわれるようになっているところから、凝集剤や特別
な水分調整材等を用いる場合、それらの材料を購入する
ための費用や、それらを調達し、保管しておくための面
倒な手間等が要されるのであり、また、所定の脱水機を
用いる場合には、該脱水機を設置するためにより多くの
費用が要されるばかりでなく、その運転や管理において
も費用や人手が必要とされるといった、数多くの問題が
内在していたのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その第一の解決
課題とするところは、汚泥を脱水した後、発酵させるこ
とにより、コンポスト化して処理するに際して、面倒な
作業を要することなく、可及的に少ない費用で汚泥を脱
水することが出来、以て汚泥のコンポスト化による処理
を優れた作業性と経済性とをもって実施し得るようにし
た方法を提供することにある。また、本発明にあって
は、そのような汚泥の処理方法の実施に際して有利に使
用され得る汚泥の処理装置を提供することを、第二の課
題とするものである。
【0008】そして、本発明にあっては、かかる第一の
課題を解決するために、高含水率の汚泥をコンポスト化
して処理する方法であって、(a)乾燥した生ゴミを準
備する工程と、(b)該準備された乾燥生ゴミに前記高
含水率の汚泥を混合し、該汚泥の含有水分を該乾燥生ゴ
ミに吸収させて、該汚泥を脱水し、それら汚泥と乾燥生
ゴミの混合物の含水率を、該混合物が発酵可能となる値
に調整することによって、該混合物の発酵を開始させる
工程と、(c)該発酵が開始した混合物を定期的に乾燥
させて、該混合物の発酵を中断させると共に、該混合物
の乾燥が一回終了する毎に、かかる乾燥した混合物に対
して、前記乾燥生ゴミに混合せしめられるものとは別の
前記高含水率の汚泥を更に混合し、該汚泥の含有水分を
該乾燥した混合物に吸収させて、該汚泥を脱水し、かか
る汚泥が混合せしめられた混合物の含水率を、該混合物
が発酵可能となる値に調整することにより、該混合物の
発酵を再開させて、該混合物を目的とするコンポストの
中間製品と為す該混合物の一次発酵を断続的に行なう工
程と、(d)前記中間製品とされた混合物をコンポスト
化する該混合物の二次発酵を行なう工程とを含むことを
特徴とする汚泥の処理方法を、その要旨とするものであ
る。
【0009】要するに、この本発明に従う汚泥の処理方
法においては、高含水率の汚泥を脱水する際に、従来手
法において用いられる凝集剤や特別な水分調整材、或い
は所定の脱水機等とは異なって、購入や保管の必要がな
い生ゴミの乾燥品や、汚泥の処理途中で得られるもので
あって、面倒な調達作業を何等要することのない、該乾
燥生ゴミと汚泥の混合物の乾燥品が用いられているに過
ぎないのであり、しかも、そのような乾燥生ゴミや混合
物の乾燥品を、高含水率の汚泥に対して、単に混合させ
るだけの、面倒な手間を要することのない、極めて簡単
な作業によって、高含水率の汚泥が、それら乾燥生ゴミ
や混合物の乾燥品と共に一次発酵が可能な含水率となる
まで、確実に脱水されるようになっているのである。
【0010】従って、かくの如き本発明に従う汚泥の処
理方法によれば、凝集剤や特別な水分調整材、或いは所
定の脱水機等を用いて、高含水率の汚泥を脱水するよう
にした従来手法を採用する場合に比して、高含水率汚泥
の脱水処理を、著しく少ない費用と簡単な作業にて、極
めて有利に行なうことが出来るのであり、その結果とし
て、高含水率の汚泥を、優れた作業性と経済性とをもっ
て、コンポスト化して、処理することが可能となるので
ある。なお、ここで使用される乾燥した生ゴミとして
は、含水率が10〜50%程度のものが、一般に用いら
れ、また、含水率が30〜40%程度のものが、より有
利に用いられることとなる。
【0011】また、この本発明に従う汚泥の処理方法に
おいては、高含水率の汚泥と乾燥生ゴミとの混合物の一
次発酵が完了するまでの間、かかる混合物の発酵と乾燥
とが交互に繰り返されつつ、該混合物の乾燥が一回終了
する毎に、この乾燥した混合物に対して、高含水率の汚
泥が混合せしめられるようになっているところから、該
混合物の一次発酵途中で、該混合物に次々と混合せしめ
られる汚泥が、該混合物と共に逐次乾燥せしめられて、
体積が減少させられ、それによって、該混合物の一次発
酵が完了するまでの間に、該混合物に対して、体積が大
きな高含水率の汚泥が次々と混合せしめられるにも拘わ
らず、該混合物の一次発酵を行なうためのスペースを比
較的に小さく抑えることが出来るのである。そして、そ
の結果として、混合物の一次発酵を行なうための装置、
ひいては汚泥の処理に用いられる装置全体のコンパクト
化を有利に達成し得ることとなるのである。
【0012】さらに、かかる本発明に従う汚泥の処理方
法にあっては、汚泥を脱水させるために乾燥した生ゴミ
が用いられ、この乾燥生ゴミが汚泥と混合せしめられ
て、該汚泥と共にコンポスト化されるようになっている
ため、汚泥の再利用と同時に、生ゴミの有効な再利用
も、効果的に図られ得ることとなるのである。
【0013】なお、このような本発明に従う汚泥の処理
方法の好ましい態様の一つによれば、前記定期的に乾燥
せしめられて、発酵が中断された混合物に対して、未乾
燥の生ゴミを前記高含水率の汚泥と共に混合し、それら
生ゴミと汚泥の含有水分を該乾燥した混合物にそれぞれ
吸収させることにより、該生ゴミと該汚泥とを脱水し
て、該生ゴミと該汚泥が混合せしめられた混合物の含水
率を、該混合物が発酵可能となる値に調整することによ
り、該混合物の発酵を再開せしめるようにした構成が、
採用されることとなる。これによって、より多くの生ゴ
ミが、汚泥と共にコンポスト化され得るのであり、以
て、生ゴミの有効な再利用が、更に一層効果的に図られ
得るのである。
【0014】また、本発明に従う汚泥の処理方法の別の
有利な態様の一つによれば、前記混合物の一次発酵によ
り生ずる発酵熱と、前記混合物の二次発酵により生ずる
発酵熱とが、前記混合物の乾燥に利用される。
【0015】このような構成を有する汚泥の処理方法に
おいては、汚泥と乾燥生ゴミの混合物の一次発酵と二次
発酵とによりそれぞれ生ずる発酵熱が有効利用され得
て、それらの混合物をコンポスト化する際における省エ
ネルギー化が有利に図られ得ると共に、ランニングコス
トの低下が効果的に達成され得るのである。
【0016】そして、本発明にあっては、前記第二の技
術的課題の解決のために、前述せる如き汚泥の処理方法
に用いられて、高含水率の汚泥をコンポスト化して処理
する装置において、(a)中空とされた内部が仕切部材
により二つに仕切られて、該内部に、前記一次発酵を行
なうための一次発酵槽と、前記二次発酵を行なうための
二次発酵槽とが設けられた装置本体と、(b)該装置本
体の前記一次発酵槽内に前記高含水率の汚泥と生ゴミと
を投入し得るように、該装置本体に設けられた投入口
と、(c)該投入口を通じて前記一次発酵槽内に投入さ
れる投入物を混合せしめて、混合物を得る混合手段と、
(d)前記装置本体内に温風を送り込む送風機構を有
し、該装置本体内に収容せしめられた収容物を該温風に
て乾燥させる乾燥手段と、(e)前記装置本体の内部を
前記一次発酵槽と前記二次発酵槽の二つの槽に仕切る前
記仕切部材に、それら二つの槽を連通するように設けら
れて、該一次発酵槽内で一次発酵せしめられた前記混合
物を該一次発酵槽内から該二次発酵槽内に移動させるた
めの移動口とを含んで構成されていることを特徴とする
汚泥の処理装置をも、また、その要旨とするものであ
る。
【0017】すなわち、この本発明に従う汚泥処理装置
にあっては、装置本体内部の一次発酵槽内に、予め乾燥
した生ゴミを、投入口を通じて投入することが出来、ま
た、一次発酵槽内に、未乾燥の生ゴミを、投入口を通じ
て投入しても、該一次発酵槽内で、未乾燥の生ゴミを乾
燥手段により乾燥して、乾燥生ゴミと為し得るようにな
っている。更に、そのようにして乾燥生ゴミが一次発酵
槽内に収容された状態下で、高含水率の汚泥を、投入口
を通じて投入し、混合手段にて、それら乾燥生ゴミと高
含水率の汚泥とを混合せしめることにより、それらの混
合物の含水率を、該混合物が率発酵可能な値となるよう
に調整して、該混合物の一次発酵を、一次発酵槽内で開
始させ得るようになっている。そして、該混合物を一次
発酵槽内で一次発酵させている間に、乾燥手段にて、該
混合物を定期的に乾燥する一方で、該混合物の乾燥が一
回終了する毎に、投入口を通じて、高含水率の汚泥を逐
次投入し、乾燥した混合物に対して、該汚泥を混合手段
により更に混合することによって、該混合物の一次発酵
を断続的に行ない得るように構成されており、また、か
かる一次発酵が終了したら、該混合物を、装置本体の内
部を二つの槽に仕切る仕切部材に設けられた移動口を通
じて、一次発酵槽から二次発酵槽に移動させることによ
り、該二次発酵槽内で、該混合物を二次発酵させて、目
的とするコンポストと為し得るようになっているのであ
る。
【0018】それ故、このような本発明に係る汚泥の処
理装置においては、前述せる如き汚泥の処理方法に従っ
て汚泥をコンポスト化して処理する際に、極めて有利に
使用され得るのである。
【0019】従って、この本発明に従う汚泥の処理装置
を用いれば、高含水率汚泥の脱水処理を含む、汚泥のコ
ンポスト化による処理が、優れた作業性と経済性とをも
って、極めて有利に実施され得ることとなるのである。
【0020】なお、このような本発明に従う汚泥の処理
装置の望ましい態様の一つによれば、前記装置本体に、
前記一次発酵槽内での一次発酵や前記二次発酵槽内での
二次発酵により発生する高温多湿空気を外部に排出する
排出路が設けられる一方、前記乾燥手段が、該排出路を
通じて排出される高温多湿空気と、外部から取り入れら
れる空気との間で熱交換を行なって、該外部から取り入
れられる空気を加熱する熱交換器を更に有して構成さ
れ、該熱交換器にて加熱された空気が、前記送風機構に
より温風として該装置本体内に送り込まれるように構成
されることとなる。これによって、汚泥と乾燥生ゴミの
混合物のコンポスト化に際して、一次発酵槽内と二次発
酵槽内でそれぞれ生ずる高温多湿空気の有する熱エネル
ギーが有効利用され得て、かかる混合物をコンポスト化
する際における省エネルギー化が有利に図られ得ると共
に、ランニングコストの低下が効果的に達成され得るの
である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に係る汚泥の処理方法とそれに
用いられる処理装置の構成について、図面を参照しつ
つ、詳細に説明することとする。
【0022】先ず、図1は、本発明に従う構造を有する
汚泥の処理装置の一実施形態として、汚泥のコンポスト
化装置が、その縦断面形態において、概略的に示されて
いる。そこにおいて、10は、装置本体であり、全体と
して、内部が中空とされた矩形筐体形状を呈し、上側及
び下側底壁部12,14と、四つの側壁部16(図1に
は二つのみを示す)とを有して、構成されている。
【0023】また、かかる装置本体10の中空とされた
内部には、仕切部材としての隔壁17が、立設されてい
る。この隔壁17は、前記四つの側壁部16と同一の大
きさを有しており、それら四つの側壁部16のうち、互
いに対向する一組の側壁部16a,16bの対向面間に
おいて、その中央位置から一方の側壁16b側に、所定
距離だけ偏奇して、位置せしめられている。また、その
ような隔壁17の高さ方向の中間部には、該中間部を厚
さ方向に貫通する窓孔18が設けられており、更に、こ
の窓孔18には、図示しないエアシリンダ機構等によっ
て、該窓孔18を開閉せしめるダンパ19が、設けられ
ている。
【0024】これにより、装置本体10の中空の内部
が、隔壁17にて二つに仕切られて、かかる中空の内部
に、互いに容積が異なり、且つ窓孔18を通じてのみ、
相互に連通せしめられた二つの空間部分が形成されてい
る。そして、それら二つの空間部分のうち、容積が大な
る空間部分が、そこに収容される収容物の一次発酵を行
なうための一次発酵槽20とされる一方、容積の小さい
空間部分が、該一次発酵槽20内で一次発酵せしめられ
た一次発酵物を二次発酵させるための二次発酵槽22と
されているのである。
【0025】また、このような装置本体10の一次発酵
槽20における上側底壁部12の略中央には、上側部分
が上方に向かって拡開するテーパ形状とされた、生ゴミ
が投入可能なホッパ24が、一次発酵槽20の内部と外
部とを連通するように設けられている。更に、かかる上
側底壁部12上には、図示しないポンプによって、98
%程度の高い含水率とされた汚泥を搬送する搬送パイプ
26が、前記側壁部16a側から隔壁17側に向かって
延出し、且つその途中に、上側底壁部12を貫通して、
一次発酵槽20内に突入する複数(ここでは、三つ)の
排出パイプ28を有して、設けられている。
【0026】そして、ここでは、ホッパ24内に投入さ
れた生ゴミが、該ホッパ24の、一次発酵槽20内に向
かって開口する下側開口部にて形成された生ゴミ投入口
30を通じて、一次発酵槽20内に投入されるようにな
っており、また、搬送パイプ26内を搬送せしめられた
高含水率の汚泥が、三つの排出パイプ28の、一次発酵
槽20内に向かって開口する下側開口部にて形成された
汚泥投入口32を通じて、一次発酵槽20内に投入され
るようになっているのである。
【0027】さらに、かかる一次発酵槽20の高さ方向
の中間部には、前記側壁部16aから隔壁17に向かっ
て真っ直ぐに延びる回転軸34が、その両端部におい
て、それら側壁部16aと隔壁18に対して回転可能に
支持されている。また、この回転軸34の一次発酵槽2
0内への延出部分には、矩形の枠形態を有する複数(こ
こでは、三つ)の撹拌羽根36が、一体的に取り付けら
れている。そして、このような回転軸34が、側壁部1
6aに対しての支持側の端部において、該側壁部16a
の外面に取り付けられた駆動モータ38に対して連結さ
れており、以て、回転軸34に取り付けられた複数の撹
拌羽根36が、駆動モータ38の駆動に伴って、回転軸
34と共に、該回転軸34回りに一体回転せしめられる
ようになっているのである。
【0028】かくして、ここでは、生ゴミと高含水率の
汚泥を、前記生ゴミ投入口30や汚泥投入口32を通じ
て一次発酵槽20内に投入し、収容せしめた状態下で、
駆動モータ38を駆動させることにより、生ゴミと汚泥
とが撹拌され、混合されて、それら生ゴミと汚泥の混合
物が得られるようになっている。そして、高含水率の汚
泥と、後述する一次発酵槽20内に吹き出される温風に
よって乾燥せしめられた生ゴミとを撹拌羽根36の回転
によって混合せしめることにより、該一次発酵槽20内
で、その収容物たる、高含水率の汚泥と乾燥した生ゴミ
との混合物の一次発酵が行なわれ得るようになっている
のである。また、本実施形態においては、一次発酵槽2
0内で生ゴミと汚泥の混合物を一次発酵させた後、隔壁
17に設けられた前記窓孔18のダンパ19を開放せし
めて、撹拌羽根36を回転させることにより、かかる一
次発酵物の一部が、自重と、撹拌羽根36の回転とによ
って、窓孔18を通じて、二次発酵槽22内に移動せし
められるようになっている。このことから明らかなよう
に、本実施形態では、回転軸34と撹拌羽根36と駆動
モータ38とにて、混合手段が構成されており、また、
窓孔18によって、移動口が構成されているのである。
【0029】一方、二次発酵槽22の高さ方向の中間部
にも、回転軸40が、前記一次発酵槽22に設けられた
回転軸34と同様に、隔壁17とそれに対向する側壁部
16bとに対して支持されつつ、該側壁16bの外面に
設けられた駆動モータ42の駆動に伴って回転せしめら
れるように、配設されている。また、この回転軸40の
二次発酵槽22内への延出部位にも、矩形の枠形態を有
する撹拌羽根44が、該回転軸40と一体回転可能に取
り付けられており、以て、隔壁17の前記窓孔18を通
じて一次発酵槽20内から二次発酵槽22内に移動せし
められた一次発酵物(汚泥と生ゴミの混合物)が、駆動
モータ42の駆動により撹拌され、更に混合せしめられ
るようになっている。そして、それによって、二次発酵
槽22内での、一次発酵物の二次発酵によるコンポスト
化が、迅速に進行せしめられ得られるようになっている
のである。
【0030】また、このような一次発酵槽20と二次発
酵槽22を有する装置本体10の上側底壁部12上に
は、一次及び二次発酵槽20,22内の空気を外部に排
出するための排気パイプ46が、設けられている。
【0031】すなわち、この排気パイプ46は、装置本
体10側の端部に、一次発酵槽20内と二次発酵槽22
内とにそれぞれ開口する導入口48,48を有する一
方、装置本体10とは反対側の端部に、外部に向かって
開口する、図示しない排気口を有して、構成されてい
る。そして、その中間部には、排気パイプ46内の空気
を、装置本体10側から、その反対側に送り出す排気フ
ァン50が設けられている。これにより、かかる排気パ
イプ46にあっては、排気ファン50の作動に伴って、
一次及び二次発酵槽20,22内での前記汚泥と生ゴミ
の混合物の一次発酵及び二次発酵により生ずる高温多湿
の空気が、各導入口48,48から導入される一方で、
図示しない排気口を通じて外部に排出されるようになっ
ているのである。このことから明らかなように、本実施
形態では、この排出パイプ46にて、排出路が構成され
ている。
【0032】また、そのような排気パイプ46上の排気
ファン50と図示しない排気口との中間部には、公知の
構造を有する熱交換器52が、設けられている。そし
て、この熱交換器52においては、一端部において外部
に開口する導入パイプ54を通じて、外部からの空気が
導かれるようになっており、この外部からの空気と排気
パイプ46を通じて導かれる高温多湿の空気との間で熱
交換を行なうことによって、外部からの空気を加熱し得
るように構成されている。
【0033】さらに、かかる熱交換器52にて加熱され
た空気を導く導入パイプ54は、その中間部において、
補助ヒータ56に接続されると共に、外部への開口側と
は反対側の端部において、送風機構としてのブロワ58
に接続されている。また、このブロワ58からは、複数
本(ここでは3本)の温風吹出パイプ60が、装置本体
10の背後において真っ直ぐに延出せしめられており、
更に、それら各温風吹出パイプ60の中間部位には、一
次発酵槽20内や二次発酵槽22内の下側部分に突入し
て延びる延長パイプ62が、各温風吹出パイプ60にそ
れぞれ連通せしめられた状態で、取り付けられている。
更にまた、そのような各延長パイプ62には、複数個の
吹出口64が、それを通じて延長パイプ62内に異物が
容易には侵入しないように、下方に向かって開口して、
設けられている。
【0034】かくして、ここでは、ブロワ58の作動に
よって、導入パイプ54を通じて外部から取り入れら
れ、熱交換器52と補助ヒータ56とにて加熱された空
気が、温風として、二次発酵槽22側から一次発酵槽2
0側に向かって、温風吹出パイプ60と延長パイプ62
内を流通せしめられて、該延長パイプ62の吹出口64
のそれぞれから一次発酵槽20と二次発酵槽22の内部
に吹き出されるようになっている。そして、それによっ
て、それら一次及び二次発酵槽20,22内に投入され
る前記生ゴミや、それと汚泥との混合物が、各吹出口6
4から吹き出される温風にて、乾燥せしめられると共
に、一次発酵槽20内や二次発酵槽22内での該混合物
の一次発酵や二次発酵が、促進せしめられ得るようにな
っているのである。このことから明らかなように、本実
施形態では、導入パイプ54、熱交換器52、補助ヒー
タ56、ブロワ58、温風吹出パイプ60、延長パイプ
62、及び吹出口64にて、乾燥手段が構成されている
のである。
【0035】また、そのような温風の吹出構造を有する
二次発酵槽22の上側底壁部12の内面には、増量検出
センサ65が、設けられている。この増量検出センサ6
5は、前記一次発酵物(汚泥と生ゴミの混合物)の、前
記窓孔18を通じての一次発酵槽20から二次発酵槽2
2内への移動により、該二次発酵槽22内の一次発酵物
の収容量が所定の量以上となった際に、それを検出し
て、所定の検出信号を出力する、公知の構造を有してい
る。図1に明示されてはいないものの、二次発酵槽22
内に突入して延びる各延長パイプ62の温風吹出パイプ
60との接続部位には、かかる接続部位を開閉せしめ
て、該温風吹出パイプ60内から該延長パイプ62内へ
の温風の流入とその停止を行なう、公知の制御バルブ
が、設けられている。そして、前記増量検出センサ65
から出力される検出信号に基づいて、制御バルブが開閉
作動せしめられるようになっており、また、前記窓孔1
8に設けられたダンパ19の開閉も、かかる増量検出セ
ンサ65からの検出信号に基づいて行なわれるようにな
っている。
【0036】つまり、ここでは、窓孔18を通じての一
次発酵槽20内から二次発酵槽22内への移動により、
一次発酵物が、二次発酵槽22内に所定の量以上で収容
せしめられると、それが増量検出センサ65にて検出さ
れ、該増量検出センサ65から出力される検出信号に基
づいて、ダンパ19が閉作動せしめられて、該一次発酵
物の一次発酵槽20から二次発酵槽22内への窓孔18
を通じての移動が阻止されると共に、制御バルブが開放
せしめられて、二次発酵槽22内に温風が吹き出される
ようになっている。そして、そのような増量検出センサ
65からの検出信号に基づく制御バルブの開放から所定
の時間の経過後に、制御バルブが閉鎖せしめられて、二
次発酵槽22内への温風の吹出しが停止されるように、
構成されているのである。
【0037】一方、装置本体10の下側底壁部12の下
方には、取出コンベア67が設けられている。この取出
コンベア67は、内部に、図示しない取出スクリュが配
設されてなる、公知の構造を有しており、上方に開口す
る開口部(図示せず)を通じて、二次発酵槽22の下側
底壁部12に設けられた落下口68から取出コンベア6
7内に落下せしめられた、二次発酵槽22内での前記一
次発酵物の二次発酵によって得られるコンポストが、取
出スクリュの駆動により、出口70を通じて外部に取り
出されるようになっている。
【0038】なお、ここでは、かかる取出コンベア67
による取出しにより、二次発酵槽22内のコンポストの
収容量が所定の量以下となった際に、それを検出して、
所定の検出信号を出力する、公知の構造を備えた減量検
出センサ66が、二次発酵槽22の側壁部16bの内面
に設けられており、この減量検出センサ66の検出信号
に基づいて、取出コンベア67内の取出スクリュの駆動
が停止せしめられて、該取出コンベア67による二次発
酵槽22内からのコンポストの取出しが停止せしめられ
るようになっている。また、本実施形態においては、一
次発酵槽20の下側底壁部12にも、蓋体72にて覆蓋
された落下口74が設けられており、一次発酵槽20内
を清掃する際等に蓋体72を取り外すことによって、該
一次発酵槽20内に残存する一次発酵物が、取出コンベ
ア47にて、容易に外部に取り出され得るようになって
いる。
【0039】ところで、このような構造とされた汚泥の
コンポスト化装置を用いて、高含水率の汚泥(例えば、
98%程度の含水率を有する汚泥)をコンポスト化して
処理する際には、例えば、以下の如き手順に従って、そ
の作業が進められることとなる。
【0040】すなわち、先ず、図2に示されるように、
ホッパ24に、90%程度の含水率を有する生ゴミ76
を投入し、該ホッパ24の生ゴミ投入口30を通じて、
一次発酵槽20内に投入して、収容せしめる。また、そ
の一方で、駆動モータ38を駆動して、一次発酵槽20
内に設置された各撹拌羽根36を回転せしめると共に、
ブロワ58を作動せしめて、補助ヒータ56で加熱され
た空気を、40〜90℃程度の温風として、一次発酵槽
20内の各延長パイプ62における吹出口64から吹き
出させる。これによって、一次発酵槽20内に投入され
た生ゴミ76を撹拌しつつ、乾燥するのである。なお、
このとき、二次発酵槽22内には収容物が何等存在しな
いため、各温風吹出パイプ60と二次発酵槽22内の延
長パイプ62との接続部位に設けられた前記制御バルブ
(図示せず)が閉鎖状態とされており、それ故に、該二
次発酵槽22内の延長パイプ62における吹出口64か
らは、温風が吹き出されることはない。
【0041】そして、本工程では、有利には、含水率が
10〜50%程度に低下するまで、生ゴミ76の乾燥が
継続されることとなる。何故なら、含水率が50%を越
える状態で、生ゴミ76の乾燥を停止する場合、生ゴミ
76が乾燥不足であるため、次の工程で、そのような乾
燥不足の生ゴミ76と高含水率の汚泥を混合させても、
それらの混合物の含水率を十分に低下させることが困難
となるからであり、また、含水率が10%を下回るまで
生ゴミ76の乾燥を続けることは、エネルギーの浪費と
なるからである。なお、混合せしめられる汚泥の含水率
を十分に低下させつつ、省エネルギーをより有利に達成
するためには、乾燥後の生ゴミ76の含水率が30〜4
0%程度となるように、生ゴミ76の乾燥を行なうこと
が、より望ましいのである。また、この生ゴミ76の含
水率は、一般に用いられる赤外線水分計等を用いて、容
易に計測される。更に、ここで用いられる生ゴミ76
は、必要に応じて、予め細かく破砕されることとなる。
【0042】次いで、一次発酵槽20内に投入、収容さ
れた生ゴミ76が適度に乾燥したら、図3に示されるよ
うに、搬送パイプ26のポンプ(図示せず)を作動させ
て、98%程度の含水率を有する、脱水処理が何等施さ
れていない、高含水率の汚泥78を、各汚泥投入口32
を通じて、乾燥した生ゴミ76が既に収容されている一
次発酵槽20内に投入する。その後、一次発酵槽20内
の各撹拌羽根36を回転せしめて、高含水率の汚泥78
と乾燥した生ゴミ76とを混合し、それら高含水率の汚
泥78と乾燥した生ゴミ76との混合物80を得ると共
に、かかる混合により、汚泥78の含有水分を乾燥した
生ゴミ76に吸収させて、汚泥78を脱水する。
【0043】そして、このような乾燥した生ゴミ76と
の混合による高含水率の汚泥78の脱水操作を、それら
汚泥78と生ゴミ76との混合により得られた混合物8
0の含水率が、該混合物80の一次発酵が可能となる6
0%程度となるまで継続する。これによって、かかる脱
水操作の終了と同時に、混合物80の一次発酵を開始せ
しめるのである。
【0044】なお、本工程で、一次発酵可能な60%程
度の含水率を有する混合物80を得るには、例えば、乾
燥した生ゴミ76と高含水率の汚泥78とを単に混合さ
せるだけで、それらの混合物80の含水率が60%程度
となるように、一次発酵槽20内に既に収容されてい
る、乾燥した生ゴミ76の量に応じて、高含水率の汚泥
78の一次発酵槽20内への投入量を調節するようにし
ても良いが、一次発酵槽20内の前記延長パイプ62の
各吹出孔64から温風を吹き出させた状態下で、乾燥し
た生ゴミ76の量とは関係なく、高含水率の汚泥78を
適当な量において投入することにより、かかる汚泥78
と乾燥した生ゴミ76とを混合して、該汚泥78の含有
水分を乾燥した生ゴミ76に吸収させると共に、それら
の混合物80に温風を吹き付けて、該混合物80の含水
率を60%程度にまで低下させるようにしても良い。ま
た、延長パイプ62の各吹出孔64から温風を吹き出さ
せた状態下で、高含水率の汚泥78を、乾燥した生ゴミ
76の量に応じて、一次発酵槽20内に投入すること
も、勿論可能である。
【0045】その後、一次発酵槽20内で、混合物80
の発酵が開始されて、該混合物80の温度が60℃以上
となってから、一定時間、例えば24時間が経過した時
点で、一次発酵槽20内の延長パイプ62における各吹
出口64から温風を吹き出させることにより、混合物8
0を乾燥し、該混合物80の含水率を発酵可能な60%
程度から低下せしめて、該混合物80の発酵を中断せし
める。
【0046】なお、ここでは、混合物80の一次発酵中
に、一次発酵槽20の上側底壁部12上に設けられた排
気パイプ46の排気ファン50を作動せしめることによ
り、該混合物80の一次発酵により生ずる高温多湿の空
気が、該排気パイプ46の一次発酵槽20内に開口する
導入口48を通じて熱交換器52に導かれ、そこで、か
かる高温多湿の空気と、導入パイプ54にて外部から取
り入れられた空気との間で熱交換が行なわれて、該外部
から取り入れられた空気が加熱される。そして、この加
熱された空気が、必要に応じて補助ヒータ56にて更に
加熱された後、一次発酵槽20内に、温風として、吹き
出されることとなる。また、混合物80の発酵中に、各
吹出口64から温風を吹き出させることにより、混合物
80の温度を60℃にまで、より迅速に高めるように為
しても良い。
【0047】そして、このような混合物80の乾燥によ
り、該混合物80の含水率が、有利には10〜50%程
度、より有利には30〜40%程度にまで低下したら、
前記搬送パイプ26の図示しないポンプを作動せしめ
て、98%程度の含水率を有する汚泥78を、各汚泥投
入口32を通じて、乾燥した混合物80が収容されてい
る一次発酵槽20内に、更に投入する。その後、乾燥し
た汚泥78との混合により高含水率の汚泥78を脱水せ
しめる、前述した脱水操作と同様に、一次発酵槽20内
の各撹拌羽根36を回転させて、高含水率の汚泥78と
乾燥した混合物80とを混合することにより、汚泥78
の含有水分を乾燥した混合物80に吸収させて、該汚泥
78が新たに混合せしめられた混合物80の含水率が、
該混合物80の一次発酵が再開可能となる60%程度と
なるまで、汚泥78を脱水する。かくして、かくの如き
汚泥78の脱水操作の終了と同時に、混合物80の一次
発酵を再開せしめるのである。
【0048】なお、ここでも、一次発酵槽20内への高
含水率の汚泥78の投入量を、乾燥した混合物80の量
に応じて調整したり、それに代えて、或いはそれに加え
て、一次発酵槽20内の延長パイプ62における各吹出
口64から温風を吹き出させたりすることによって、一
次発酵が再開可能な60%程度の含水率を有する混合物
80が得られることとなる。また、本工程において、乾
燥された混合物80の含水率が上述のような範囲に規定
されているのは、前述せる如き高含水率の汚泥78の脱
水操作に用いられる生ゴミ76の含水率が特定される理
由と同様な理由によるものである。
【0049】その後、かかる混合物80の一次発酵が再
開したら、また、上述の如き混合物80の乾燥工程と、
高含水率の汚泥78の更なる混合、及びその脱水を行な
う工程を行ない、これを、例えば15〜30日の間、繰
り返し実施して、該混合物80の一次発酵を断続的に行
なう。これによって、混合物80を、目的とするコンポ
ストの中間製品と為すのである。
【0050】次いで、混合物80が、目的とするコンポ
ストの中間製品となったら、図4に示されるように、装
置本体10の内部を一次発酵槽20と二次発酵槽22と
に仕切る隔壁17の窓孔18に設けられたダンパ19を
開放して、一次発酵槽20と二次発酵槽22とを、窓孔
18を通じて連通せしめ、コンポストの中間製品となっ
た、一次発酵槽20内の混合物80の一部を、自重によ
り、或いは一次発酵槽20内の各撹拌羽根36の回転に
伴って、該窓孔18を通じて、二次発酵槽22内に移動
させる。
【0051】そして、その後、一次発酵槽20内に残留
せしめられた混合物80に対して、前述せる如き発酵と
乾燥とを繰り返して行なう断続的な一次発酵を更に行な
い、また、その一方で、二次発酵槽22内の撹拌羽根3
6を回転させて、該二次発酵槽22内に移動せしめられ
た混合物80を撹拌しながら、該混合物80の二次発酵
を、例えば5〜7日間程度行なって、完了せしめ、以
て、該混合物80中に含まれる汚泥78と生ゴミ76と
を共に、二次発酵槽22内で、目的とするコンポスト8
2と為すのである。
【0052】なお、ここでは、一次発酵槽20内に収容
された混合物80のうち、その全量に対して、例えば、
1/3程度の量の混合物80が、二次発酵槽22内に移
動せしめられた時点で、二次発酵槽22の上側底壁部1
2の内面に設けられた前記増量検出センサ65から検出
信号が出力され、それに基づいて、窓孔18のダンパ1
9が閉鎖されて、該混合物80の、該窓孔18を通じて
の一次発酵槽20から二次発酵槽22内への移動が停止
されると共に、各温風吹出パイプ60と二次発酵槽22
内の延長パイプ62との接続部位に設けられた前記制御
バルブ(図示せず)が開放せしめられる。そして、それ
によって、二次発酵槽22内の延長パイプ62における
吹出口64から、温風が、所定の時間(例えば、6〜4
8時間程度)吹き出されて、二次発酵槽22内に移動せ
しめられた混合物80の二次発酵と分解が促進されるこ
ととなる。
【0053】また、本工程においては、上述せる如く、
一次発酵槽20内での混合物80の一次発酵と二次発酵
槽22内での混合物80の二次発酵とが同時に行なわれ
るため、排気パイプ46の排気ファン50を作動せしめ
ることにより、一次発酵と二次発酵とによってそれぞれ
生ずる高温多湿の空気が、前記排気パイプ46の一次及
び二次発酵槽20,22内にそれぞれ開口する導入口4
8,48を通じて熱交換器52に導かれて、該高温多湿
の空気の有する熱エネルギーが、一次発酵槽20内や二
次発酵槽22での混合物80の乾燥時や発酵時に、それ
らの発酵槽20,22内に吹き出される温風の加熱に利
用されることとなる。なお、この高温多湿空気の有する
熱エネルギーの利用は、前述せる混合物80の一次発酵
工程において行なわれる高温多湿空気の熱エネルギーを
利用する際と同様な操作を行なうことにより、容易に実
施され得る。
【0054】そして、二次発酵槽22内で目的とするコ
ンポスト82が得られたら、必要に応じて、二次発酵槽
22内の延長パイプ62における各吹出口64から温風
を再び吹き出させることにより、コンポスト82を30
〜45%程度の含水率となるまで乾燥した後、取出コン
ベア67の取出スクリュ(図示せず)を作動せしめて、
二次発酵槽22の下側底壁部14に設けられた落下口6
8を通じて取出コンベア67内に落下せしめられたコン
ポスト82を、該取出コンベア67の出口70から外部
に取り出すのである。なお、このコンポスト82の二次
発酵槽22内からの取出しは、前記減量検出センサ66
にて、二次発酵槽22内におけるコンポスト82の収容
量が所定の量以下となったことが検出された時点での取
出コンベア67の停止に伴って、停止せしめられること
となる。
【0055】このように、本実施形態においては、高含
水率の汚泥78を、その発酵に先だって、単に、乾燥し
た生ゴミ76に混合するだけで、かかる汚泥78が、発
酵が可能となる程度にまで脱水せしめられるようになっ
ているところから、購入費用や保管の手間等を要する凝
集剤や特別な水分調整材、或いは設置に多額の費用が掛
かり、しかも運転、管理作業が面倒な脱水機等を用いて
汚泥78の脱水を行なう場合に比して、著しく少ない費
用と簡単な作業によって、汚泥78の脱水処理を行なう
ことが出来るのである。
【0056】従って、このような本実施形態によれば、
高含水率の汚泥78を、処理されるべき生ゴミ76と共
に、優れた作業性と経済性とをもって、コンポスト化し
て、処理することが可能となるのである。
【0057】また、本実施形態にあっては、汚泥78と
生ゴミ76の混合物80の一次発酵を行なって、目的と
するコンポスト82の中間製品を得るまでの間に、定期
的に該混合物80の乾燥させて、一次発酵を中断させる
一方で、該混合物80の乾燥が1回終了する毎に、該混
合物80に対して、高含水率の汚泥78が新たに混合せ
しめられるようになっているため、一次発酵の途中で、
高含水率の汚泥78が次々と混合せしめられるにも拘わ
らず、その混合後における乾燥工程によって、汚泥78
が新たに混合せしめられた混合物80の体積の増大が可
及的に抑制され得、以て、混合物80の一次発酵を行な
うための一次発酵槽20の大きさ、ひいてはコンポスト
化装置全体の大きさを比較的に小さく抑えることが出来
るのである。
【0058】さらに、本実施形態においては、生ゴミ7
6が、汚泥78と共にコンポスト化されるため、汚泥7
8の再利用と同時に、生ゴミ76の有効な再利用も、効
果的に図られ得るのである。
【0059】更にまた、本実施形態にあっては、混合物
80の一次発酵と二次発酵によりそれぞれ生ずる高温多
湿の空気の熱エネルギーが、一次発酵槽20内や二次発
酵槽22での混合物80の乾燥や発酵、或いは生ゴミ7
6の乾燥に際して、それらの発酵槽20,22内に吹き
出される温風の加熱に利用されるようになっているとこ
ろから、目的とするコンポスト82を得る際における省
エネルギー化が有利に図られ得ると共に、ランニングコ
ストの低下が効果的に達成され得るのである。
【0060】また、本実施形態では、二次発酵槽22内
に、混合物80の収容量が所定の量以上となった際に検
出信号を出力する増量検出センサ65が設けられ、この
増量検出センサ65からの検出信号に基づいて、二次発
酵槽22内に混合物80が所定の量以上で収容されてい
るときに限って、二次発酵槽22内に温風が吹き出され
るようになっており、これによっても、目的とするコン
ポスト82を得る際における省エネルギー化とランニン
グコストの低下とが、何れも有利に達成され得るのであ
る。
【0061】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないものであ
って、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも
受けるものではない。
【0062】例えば、前記実施形態では、90%程度の
含水率を有する未乾燥の生ゴミ76を一次発酵槽20内
に投入し、そこで、該生ゴミ76を乾燥してから、高含
水率の汚泥78を一次発酵槽20内に投入して、混合す
ることにより、それら汚泥78と生ゴミ76の一次発酵
が開始されるようになっていたが、予め乾燥せしめられ
た生ゴミ76を用い、これを高含水率の汚泥78と共に
一次発酵槽20内に投入し、混合するようにしても良い
のである。
【0063】また、前記実施形態では、生ゴミ76と汚
泥78の混合物80の一次発酵途中で、かかる混合物8
0に対して、高含水率の汚泥78のみが、新たに混合せ
しめられるようになっていたが、一次発酵途中の混合物
80に対して、未乾燥の生ゴミ76を、高含水率の汚泥
と78と共に、新たに混合せしめることも、可能であ
る。そうすることによって、より多くの生ゴミ76の有
効利用が図られ得ることとなるのである。
【0064】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【0065】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う汚泥の処理方法によれば、高含水率の汚泥の脱
水を、従来手法に比して、著しく少ない費用と簡単な作
業にて、極めて有利に行なうことが出来るのであり、そ
の結果として、高含水率の汚泥を、優れた作業性と経済
性とをもって、コンポスト化して、処理することが可能
となるのである。
【0066】また、本発明に従う汚泥の処理装置を用い
れば、高含水率汚泥の脱水処理を含む、汚泥のコンポス
ト化による処理が、優れた作業性と経済性とをもって、
極めて有利に実施され得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う汚泥の処理装置の一例を示す縦断
面説明図である。
【図2】図1に示された汚泥の処理装置を用いて、汚泥
の処理を行なう工程の一例を示す説明図であって、一次
発酵槽内に生ゴミを投入し、乾燥している状態を示す。
【図3】図1に示された汚泥の処理装置を用いて、汚泥
の処理を行なう別の工程例を示す説明図であって、一次
発酵槽内に汚泥を更に投入して、該汚泥と、一次発酵槽
内に既に収容されている乾燥した生ゴミとを混合してい
る状態を示す。
【図4】図1に示された汚泥の処理装置を用いて、汚泥
の処理を行なう更に別の工程例を示す説明図であって、
一次発酵槽内に一次発酵せしめられた汚泥と生ゴミの混
合物の一部を二次発酵槽内に移動させた状態を示す。
【符号の説明】
10 装置本体 17 隔壁 18 窓孔 20 一次発酵
槽 22 二次発酵槽 30 生ゴミ投
入口 32 汚泥投入口 36,44 撹
拌羽根 46 排気パイプ 52 熱交換器 54 導入パイプ 58 ブロワ 60 温風吹出パイプ 64 吹出口 66 センサ 67 取出コン
ベア 76 生ゴミ 78 汚泥 80 混合物 82 コンポス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C05F 15/00 C05F 9:00 7:00 B09B 3/00 D 9:00) Fターム(参考) 4D004 AA03 BA04 CA19 CA42 CB36 CC15 DA02 DA09 4D059 AA03 AA07 BA02 BA03 BA46 BA56 BD01 BD21 BF15 BJ03 CA08 EA02 EB02 4H061 AA02 AA03 CC51 CC55 FF06 GG19 GG41 GG49

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高含水率の汚泥をコンポスト化して処理
    する方法であって、 乾燥した生ゴミを準備する工程と、 該準備された乾燥生ゴミに前記高含水率の汚泥を混合
    し、該汚泥の含有水分を該乾燥生ゴミに吸収させて、該
    汚泥を脱水し、それら汚泥と乾燥生ゴミの混合物の含水
    率を、該混合物が発酵可能となる値に調整することによ
    って、該混合物の発酵を開始させる工程と、 該発酵が開始した混合物を定期的に乾燥させて、該混合
    物の発酵を中断させると共に、該混合物の乾燥が一回終
    了する毎に、かかる乾燥した混合物に対して、前記乾燥
    生ゴミに混合せしめられるものとは別の前記高含水率の
    汚泥を更に混合し、該汚泥の含有水分を該乾燥した混合
    物に吸収させて、該汚泥を脱水し、かかる汚泥が混合せ
    しめられた混合物の含水率を、該混合物が発酵可能とな
    る値に調整することにより、該混合物の発酵を再開させ
    て、該混合物を目的とするコンポストの中間製品と為す
    該混合物の一次発酵を断続的に行なう工程と、 前記中間製品とされた混合物をコンポスト化する該混合
    物の二次発酵を行なう工程と、を含むことを特徴とする
    汚泥の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記定期的に乾燥せしめられて、発酵が
    中断された混合物に対して、未乾燥の生ゴミを前記高含
    水率の汚泥と共に混合し、それら生ゴミと汚泥の含有水
    分を該乾燥した混合物にそれぞれ吸収させることによ
    り、該生ゴミと該汚泥とを脱水して、該生ゴミと該汚泥
    が混合せしめられた混合物の含水率を、該混合物が発酵
    可能となる値に調整することにより、該混合物の発酵を
    再開せしめるようにした請求項1に記載の汚泥の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記混合物の一次発酵により生ずる発酵
    熱と、前記混合物の二次発酵により生ずる発酵熱とを、
    前記混合物の乾燥に利用するようにした請求項1又は請
    求項2に記載の汚泥の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至3の何れかに記載の汚
    泥の処理方法に用いられて、高含水率の汚泥をコンポス
    ト化して処理する装置であって、 中空とされた内部が仕切部材により二つに仕切られて、
    該内部に、前記一次発酵を行なうための一次発酵槽と、
    前記二次発酵を行なうための二次発酵槽とが設けられた
    装置本体と、 該装置本体の前記一次発酵槽内に前記高含水率の汚泥と
    生ゴミとを投入し得るように、該装置本体に設けられた
    投入口と、 該投入口を通じて前記一次発酵槽内に投入される投入物
    を混合せしめて、混合物を得る混合手段と、 前記装置本体内に温風を送り込む送風機構を有し、該装
    置本体内に収容せしめられた収容物を該温風にて乾燥さ
    せる乾燥手段と、 前記装置本体の内部を前記一次発酵槽と前記二次発酵槽
    の二つの槽に仕切る前記仕切部材に、それら二つの槽を
    連通するように設けられて、該一次発酵槽内で一次発酵
    せしめられた前記混合物を該一次発酵槽内から該二次発
    酵槽内に移動させるための移動口と、を含んで構成され
    ていることを特徴とする汚泥の処理装置。
  5. 【請求項5】 前記装置本体に、前記一次発酵槽内での
    一次発酵や前記二次発酵槽内での二次発酵により発生す
    る高温多湿空気を外部に排出する排出路が設けられる一
    方、前記乾燥手段が、該排出路を通じて排出される高温
    多湿空気と、外部から取り入れられる空気との間で熱交
    換を行なって、該外部から取り入れられる空気を加熱す
    る熱交換器を更に有して構成され、該熱交換器にて加熱
    された空気が、前記送風機構により温風として該装置本
    体内に送り込まれるようになっている請求項4に記載の
    汚泥の処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102351584A (zh) * 2011-07-15 2012-02-15 福建省亚热带植物研究所 一种红壤土质用污泥有机肥料及其制备方法
CN102351581A (zh) * 2011-06-27 2012-02-15 福建省亚热带植物研究所 一种污泥发酵方法及采用该方法制备的有机肥料

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CN102351581A (zh) * 2011-06-27 2012-02-15 福建省亚热带植物研究所 一种污泥发酵方法及采用该方法制备的有机肥料
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