JP2002325423A - 磁気式トルク誘導変換装置 - Google Patents

磁気式トルク誘導変換装置

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JP2002325423A
JP2002325423A JP2002005244A JP2002005244A JP2002325423A JP 2002325423 A JP2002325423 A JP 2002325423A JP 2002005244 A JP2002005244 A JP 2002005244A JP 2002005244 A JP2002005244 A JP 2002005244A JP 2002325423 A JP2002325423 A JP 2002325423A
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magnetic
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rotor
magnets
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Shogo Tsunoda
正吾 角田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久磁石の磁場磁力を利用して誘導子の回転
により回転子を回転させて適正に且つ継続的に回転運動
を行なわせ、回転トルクを効率的に誘導変換する磁気式
トルク誘導変換装置を提供する。 【解決手段】 回転軸102のまわりの円周に沿って複
数の磁石を配設した誘導子101と、回転軸104のま
わりの円周に沿って複数の磁石を配設した回転子103
とを備え、誘導子101の回転により回転子103を誘
導回転させる。誘導子101の磁石122の回転軌道が
回転子103の磁石123の回転軌道の一部と重なる磁
気誘導領域Sを持ち、かつそれらの磁石112,123
が相互に非接触状態で回転するように誘導子101およ
び回転子103を配置する。誘導子101を回転させた
時磁気誘導領域Sにおいて誘導子101の磁石122お
よび回転子103の磁石123間で吸引反発が繰り返さ
れるように各磁石の極性を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気式に、すなわ
ち永久磁石を用いて誘導子の回転により回転子を回転さ
せ、これにより回転トルクを誘導変換する磁気式トルク
誘導変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、永久磁石のみを用いて回転体
に回転運動を行なわせる研究が盛んになされている。回
転体に滑らかな回転運動をさせるためには、永久磁石の
持つ磁力が回転体の継続的な回転運動をもたらす作用を
するようにすることが必要である。一方で、永久磁石の
磁力は、回転体の継続する回転を阻害する働きもするた
め、永久磁石の磁力を利用して回転体に継続的な回転運
動を行なわせるのは、かなり困難である。
【0003】おおむね中心に軸を持つ円形回転盤または
円筒形回転体に永久磁石を1個〜数個取り付け、その永
久磁石の磁極に反発し合う磁極を有する磁石を近付けれ
ば、回転体は右か左に動く。そこで、回転体の円周の半
分または全周に永久磁石を配置して、反発する永久磁石
を近付けることにより回転体が右か左に動くようにして
いるが、結局は近付けた磁石と円周方向に並べられた永
久磁石とが形成する磁場の釣り合うところで回転体の動
きは止まる。この磁場の力で回転体が動き、磁場の抵抗
により回転体が動きを止める作用は、反発し合う極を近
付ける場合でも吸引し合う極を近付ける場合でも全く同
じであり、したがって永久磁石のみで継続した回転を得
ることはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
み、永久磁石の磁力を利用して誘導子の回転により回転
子を回転させることにより回転子に適正且つ継続的に回
転運動を行なわせ、回転トルクを効率的に誘導変換する
磁気式トルク誘導変換装置を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、回転軸を有し且つ該回転軸のまわりの円周
に沿って複数の磁石が配設された誘導子と、回転軸を有
し且つ該回転軸のまわりの円周に沿って複数の磁石が配
設された回転子とを備え、前記誘導子の回転により前記
回転子を誘導回転させるようにした磁気式トルク誘導変
換装置であって、前記誘導子の磁石の回転軌道が前記回
転子の磁石の回転軌道の一部と重なる磁気誘導領域を持
ち、かつそれらの磁石が相互に非接触状態で回転するよ
うに前記誘導子および前記回転子を配置し、前記誘導子
を回転させた時前記磁気誘導領域において前記誘導子の
磁石および前記回転子の磁石間で吸引反発が繰り返され
るように各磁石の極性を設定したことを特徴とする。
【0006】本発明の磁気式トルク誘導変換装置におい
て、好ましくは、前記回転子の回転軸付近の円周に沿っ
て配設された第1の磁石群と第1の磁石群の外側の円周
に沿って配設された第2の磁石群を有し、第1の磁石群
および第2の磁石群の間に形成される磁気誘導領域内で
前記誘導子が回転する。その際、前記第1の磁石群の外
側に向けた磁極と前記第2の磁石群の回転軸側に向けた
磁極とが互いに異なり、前記第2の磁石群は前記第1の
磁石群の磁石と磁石との間に円周方向に40°〜50°
の範囲に並べて設置するように構成することができる。
【0007】本発明の磁気式トルク誘導変換装置におい
て、好ましくは、前記誘導子を回転駆動する駆動装置
と、前記回転子を初動付勢するスタータ装置とが備えら
れている。
【0008】本発明の磁気式トルク誘導変換装置におい
て、前記誘導子は、回転軸のまわりの円周に沿って磁極
が交互に異なるように隣接配置された複数の磁石を有
し、前記回転子は、回転軸のまわりの円周に沿って磁極
が交互に異なるように隣接配置された複数の磁石を有
し、前記誘導子および前記回転子のそれぞれ各磁石は、
磁気誘導領域内で磁極面が微小隙間を介して相互に対向
するように配置されることが好ましい。その場合、前記
誘導子の磁石の磁極面及び前記回転子の磁石の磁極面の
それぞれの回転軸に対する傾斜角度を40°〜50°に
設定するように構成すれば好ましい。
【0009】本発明の磁気式トルク誘導変換装置は、好
ましくは、前記誘導子を回転駆動する駆動装置と、この
駆動装置に給電する電源と、前記回転子の出力トルクに
より発電するジェネレータと、を備えて構成される。
【0010】また、本発明の磁気式トルク誘導変換装置
は、好ましくは、前記誘導子を回転駆動する駆動装置
と、この駆動装置に給電する充電可能な電源と、前記回
転子の出力トルクにより発電するジェネレータと、を備
え、前記ジェネレータで発生した電力の一部を前記電源
に充電する。
【0011】本発明によれば、誘導子の磁石の回転軌道
が回転子の磁石の回転軌道の一部と重なる磁気誘導領域
を持ち、かつそれらの磁石が相互に非接触状態で回転す
るように誘導子および回転子を配置する。この場合、誘
導子を回転させた時磁気誘導領域において誘導子の磁石
および回転子の磁石間で吸引反発が繰り返されるように
各磁石の極性を設定する。磁気誘導領域においては回転
子の磁石が微小隙間を介して対向配置され、回転子の磁
石のN極およびS極の磁極面に対して誘導子の磁石によ
る吸引反発が繰り返される。このようにして誘導子を回
転させることで、回転子の磁石に順次吸引反発を起こさ
せて回転子を誘導回転させるので、回転子が円滑な円回
転を継続する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、以下の詳細な説明及び
本発明の幾つかの実施の形態を示す添付図面に基づい
て、より良く理解されるものとなろう。なお、添付図面
に示す実施の形態は本発明を特定又は限定することを意
図するものではなく、単に本発明の説明及び理解を容易
とするためだけに記載されたものである。以下、本発明
による磁気式トルク誘導変換装置の好適な実施の形態を
説明するが、本発明はこれらの実施の形態のものに限ら
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱すること無く各
種の実施の形態をとり得ることは勿論である。
【0013】(第1実施形態)本発明の一態様によれ
ば、回転盤の回転軸付近と外周側のそれぞれに、所定の
位置に所定の方向の磁極面を有する所定の数の磁石を設
置する。また、減速装置の回転軸には、先端にブレード
式磁石固定装置の付いたシャフト(ブレード付きシャフ
ト)を連結し、そのブレード式磁石固定装置の両端に取
り付けられた1個ずつの磁石を、回転盤上に向き合って
2列に配列された磁石群の中間点に位置させる。そし
て、減速装置でブレード付きシャフトを低速回転させる
ことにより、磁石間の反発吸引を交互に行なわせ、回転
盤の円滑な回転を誘導する。
【0014】すなわち上記の場合、ブレード付きシャフ
トはその回転軸のまわりの円周に沿って複数の磁石が配
設された誘導子を構成し、回転盤は回転軸のまわりの円
周に沿って複数の磁石が配設された回転子を構成する。
回転盤に配列される磁石は、回転子の回転軸付近の円周
に沿って配設された第1の磁石群と第1の磁石群の外側
の円周に沿って配設された第2の磁石群を含む。
【0015】この場合、装置の全素材が磁気を帯びない
金属、好適には真鍮と、合成樹脂等を組み合わせて組み
立てられるが、装置の中心部分に中心軸を持つ回転盤を
設置し、回転盤の上部に決められた配列の磁石を設置す
る。その回転盤に配列された磁石に吸引反発の作用をさ
せるため、減速装置の回転軸に取り付けられたブレード
付きシャフトの両端に固定された磁石を、回転盤上部に
配列された磁石群の中で低速回転させる。その誘導回転
によって回転盤に円滑な回転を与え得る。
【0016】回転盤に配列された磁石は、その回転盤の
直径によっては4等分配列、5等分配列も可能である
が、本発明者の研究実験の結果では偶数配分列よりも奇
数配分列の方が滑らかな回転に適している。また、分配
列も多いよりは少ない方が効果的であることが分かり、
本発明では3分配列を取り入れている。
【0017】回転盤の回転軸側に配列設置された磁石
(第1の磁石群)は、回転盤の回転軸付近に3個が円周
方向に120°分割された位置に1個ずつ設置されてい
て、3個の磁石の磁極面はいずれもN極を回転盤の外周
側に向けている。この場合、N極ではなく、S極を向け
ても他所に設置する磁石の磁極をそれと反対にすればよ
い。回転盤の外周側に固定設置する磁石(第2の磁石
群)は、回転軸付近に設置された3個の磁石の正面を避
けて、第1磁石群の磁石と磁石の間に円周方向に約40
°〜50°の範囲に数個の磁石を並べて設置される。こ
の場合、回転盤の直径によっては並べられる磁石の個数
が変わるが、40°〜50°の範囲に磁石を設置するの
が回転盤の円滑な回転を行わせるうえで好ましい。回転
盤の外周側に設置された磁石の磁極面は、回転軸側の磁
石に対してすべてS極を向けるが、回転軸側の磁石の磁
極面がS極の場合はN極を回転軸側に向けて設置する。
【0018】さらに、本体装置に取り付けられた減速装
置付モータに連結したブレード付きシャフトの両端に取
り付けられた2個の磁石は、回転盤において向き合って
2列に配列された磁石群の中間に位置させる。ブレード
部分に取り付けられた2個の磁石のうち、一方の磁石は
中心軸(回転子の回転軸)側にN極を向け、外周側にS
極を向けるが、他方の磁石は中心軸側にS極を向け、外
周側にN極を向ける。この場合、ブレード付きシャフト
に取り付けられた2個の磁石は、回転盤上に設置された
磁石の磁極面を変えた場合でも、磁極面を変更する必要
はない。
【0019】このように、ブレード付きシャフトの磁石
が回転盤の2列の磁石の間を通ることにより、誘導子を
構成するブレード付きシャフトの磁石の回転軌道が、回
転子を構成する回転盤の磁石の回転軌道の一部と重なる
磁気誘導領域を持つ。また、同時に、それらの磁石が相
互に非接触状態で回転するように誘導子および回転子を
配置し、誘導子を回転させた時磁気誘導領域において誘
導子の磁石と回転子の磁石との間で吸引反発が繰り返さ
れるように各磁石の極性を設定する。
【0020】なお、本体中央部分に位置する回転盤の回
転軸が、本体装置蓋の部分から出ているが、その回転軸
に歯車等を介してスタータ用モータ、すなわち、回転子
を初動付勢するスタータ装置が組み込まれている。回転
盤上部に配列された磁石群の中で、ブレード付きシャフ
トに取り付けられた磁石2個を誘導回転させても、円滑
な回転になるまで多少時間を必要とする。このためスタ
ータ用モータで回転盤に何秒かの回転を与えることによ
って、ブレード付きシャフトが回転すると同時に継続し
た円滑な回転を回転盤に行なわせることができる。ま
た、回転盤の代わりに円筒形の回転体を用いてもよい。
【0021】つぎに、図面を参照して第1の実施形態に
おける実施例を説明する。図1において、装置本体1の
内部に回転軸3を持つ円形回転盤2を設け、回転軸3の
上下は本体1の蓋及び底板7で回転可能に支持する。回
転盤2に初動を与えるために、回転軸3にはスタータ用
歯車12を介してスタータ用モータ13を連結し、該モ
ータ13は装置本体1の蓋の部分に固定する。また、装
置本体1の側面にはモータ8と減速装置10からなる減
速装置付モータ機構11を取り付け、ブレードの両端に
磁石を1個ずつ固定したブレード付きシャフト9を減速
装置10の回転軸に連結する。ブレード付きシャフト9
は、回転盤2の半径方向に伸びている。ブレード付きシ
ャフト9に取り付けられた磁石は、回転盤2の上部4に
向き合って配列された2つの磁石群の中間に位置され
る。
【0022】また、図2に示されるように、回転盤2の
上部4の回転軸3付近に且つ円周方向に120°間隔で
3個の磁石6が設置されている。この場合、設置された
3個の磁石6は、回転盤2の外周側にそのN極を向けて
いる。また、回転盤2の上部4の内側に配列された磁石
5群は、回転軸3付近に設置された3個の磁石6の正面
の位置を避けて、磁石6と磁石6の間であって円周方向
に約50°前後の角度内に設置される。したがって、外
周側に設置される3組の磁石群の1つの組の個数は、回
転盤2の直径によって異なるが、4個〜5個が適当であ
る。そして、この回転盤2の上部4の外周側に設置され
た3組の磁石群5は、回転軸3付近に設置された磁石6
に対して、すべてそのS極を向けている。
【0023】上記のように回転盤2の上部4に向き合っ
て2列の磁石が設置されるが、さらに本体側面部分に取
り付けた減速装置付モータ機構11の減速装置10の回
転軸に磁石23,24を取り付けたブレード状磁石保持
部22を有するシャフト9が連結され、それらの磁石2
3,24を、回転盤2の上部4に向き合って2列に配列
された磁石群5,6の中間に位置させる。ブレード付き
シャフト9に取り付けられた磁石23は、回転軸3付近
に設置された磁石6にそのN極を向け、外周側に設置さ
れた磁石5に対してはそのS極を向ける。したがって、
磁石23は磁石6群と磁石5群と反発し合う関係にな
る。また、磁石24は、回転盤2の軸回転軸3側の磁石
6に対してそのS極を向け、外周側の磁石5群に対して
はそのN極を向けて、磁石6と磁石5群とは吸引し合う
関係になる。
【0024】図3に示されるように、減速装置付モータ
機構11の一例として、1秒間に1回転から3回転に設
定されている減速機付きモータ機構であれば、市販され
ている減速機付きモータ機構でよい。シャフト9および
ブレード状磁石保持部22は、非鉄金属を使用して磁場
に影響を与えないようにするが、減速装置10自体は回
転盤2から離れているので、帯磁金属が使用されていて
も影響は受けない。
【0025】図1に示す実施例では、回転盤2の回転軸
3に連結されたスタータ装置が示されている。このスタ
ータ装置は歯車12とモータ13で構成されていて、モ
ータ13は取付け金具14で装置本体1に固定されてい
る。これらの部品においても帯磁金属の使用は避ける
が、モータ13についてはこの限りでない。
【0026】また、図1において、減速装置付きモータ
機構11のモータ8とスタータ装置のモータ13に電気
を供給する電源18が示されている。電源18から供給
される電気は、スイッチ20,21を介して、それぞれ
のモータに供給される。モータ8に対しては、通常のO
N/OFFスイッチ20から電線16を介して電気が送
られる。モータ13には、押し離しスイッチ21から電
線15を介して電気が送られる。
【0027】上記構成において、回転盤2に向かい合っ
て2列に配列された磁石群5,6に関し、回転軸3付近
に設置された3個の磁石6は外周側にそのN極を向け、
外周側に設置された磁石群5は回転盤2の軸側にそのS
極を向けている。ブレード付きシャフト9に取り付けら
れた2個の磁石23,24は、それらの一方が回転盤2
の軸側の磁石6にそのN極を向け、外周側の磁石5群に
そのS極を向けていて、軸側の磁石6と外周側の磁石5
とに反発する。それらの他方の磁石は、回転盤2の軸側
の磁石6にそのS極を向け、外周側の磁石5群にN極を
向けていて、軸側の磁石6と外周側の磁石5と吸引し合
う。
【0028】ブレード付きシャフト9に減速された回転
が与えられると、ブレード付きシャフト9に取り付けら
れた磁石23,24が、回転盤2の上部4に配列された
2つの磁石群5,6の中間で回転する。磁石群5,6と
反発し合う磁石が磁石群の中を通過するときは、その反
発力で回転盤2が円周方向に約120°前後反発して動
く。次に、磁石群5,6と吸引し合う磁石が磁石群5,
6の中を通過すると、吸引力が働いて回転円盤2がブレ
ード付きシャフト9の磁石に引かれて120°前後円回
転する。
【0029】このようにブレード付きシャフト9に取り
付けられた磁極の異なる磁石が、磁石群5,6に対して
交互に反発吸引を起こさせ、誘導回転を行なうので、回
転盤2は円滑な円回転を継続する。回転盤2の上部4に
設置された2列の磁石の配列方式に関しては、永久磁石
の特性として反発し合う力よりも吸引し合う力の方がや
や強いので、回転軸3付近に設置された磁石6の真向い
に磁石5が置かれていると、ブレード付きシャフト9の
磁石と回転軸3付近の磁石6が吸引し合う関係のとき、
真向いに置かれた磁石5が吸引に同調して、そのままで
は回転連動を止めてしまう。そこで、磁石5の配列方式
としては、回転盤2の回転軸3付近の磁石6の正面を避
ける配列となっている。なお、ブレード付きシャフト9
の回転を低速にする理由は、ブレード付きシャフト9の
回転が速いと磁石同士の磁場の反応が遅れ、円滑な回転
に結びつかないためである。
【0030】また、回転盤2に初動回転を与えるスター
タ装置は、自動車等のスタータ装置と同じであり、数秒
間回転盤2の回転軸3に初動回転を与えるだけであり、
機械的に他の部品と連結を持たない回転盤2は、出力の
小さいモータ13で簡単に回転を行なうことができる。
なお、スタータ装置は必ずしも初動時直前にスイッチ入
力しなくてもよく、ブレード付きシャフト9の回転開始
後でもその働きは同じである。また、ブレード付きシャ
フト9に連結されている減速装置付きモータ機構11に
関しても、直接回転盤2等に接触していないため、ブレ
ード付きシャフト9の回転にかかる負荷は磁場の反発力
および吸引力だけであり、従って使用されるモータ8は
出力の小さなものでよい。
【0031】回転盤2の回転トルクを大きくすること
は、磁石の磁力を強めることはもちろん、回転盤2の形
状を円筒形にしたり、直径を大きくすることによって重
量を増して、回転時の慣性力を強めることにより達成で
きる。また、回転盤2の重量を増しても、また磁石群の
磁力を強めても、ブレード付きシャフト9と連結されて
いる減速装置付きモータ機構11のモータ8への負荷は
それほど増えず、電源消費量は増大しない。
【0032】(第2実施形態)つぎに、本発明の磁気式
トルク誘導変換装置の第2の実施形態を説明する。図4
は第2の実施形態における磁気式トルク誘導変換装置1
00を示し、図5はその平面図である。トルク誘導変換
装置100は、回転軸102を有し且つ回転軸102の
まわりの円周に沿って複数の磁石が配設された概略円盤
状の誘導子101と、回転軸104を有し且つ回転軸1
04のまわりの円周に沿って複数の磁石が配設された概
略円盤状の回転子103を有している。回転軸102
は、回転子103の半径方向に伸びている。そして、誘
導子101の回転により回転子103を誘導回転させる
ようになっている。
【0033】装置本体は、アルミニウムもしくはアルミ
ニウム合金製のベース105とベース105上に固設さ
れた複数のフレーム等を含んでいる。すなわち誘導子1
01は、ベース105上に立設されたフレーム106に
よりベアリング107を介して回転自在に支持される。
また、回転子103は、ベース105上に立設された一
対のフレーム108,109の間で且つそれらによりそ
れぞれベアリング110,111を介して回転自在に支
持される。この例では誘導子101および回転子103
は、ベース105上にそれらの回転軸102,104が
直交するように水平に支持される。
【0034】また、本発明装置は、誘導子101を回転
駆動する駆動装置112と、この駆動装置112に給電
する充電可能な電源113と、回転子103の出力トル
クにより発電するジェネレータ114と、を備えてお
り、後述するように、ジェネレータ114で発生した電
力の一部を電源113に充電するようにしている。ただ
し、電源113は商用電源を用いることができ、また、
ジェネレータ114で発生した電力のすべを、必要とす
る負荷に給電するようにしても勿論構わない。
【0035】駆動装置112は、駆動用電動モータを含
み、ベース105上に配置されたフレーム115上に支
持される。駆動装置112の電動モータの出力軸112
aは、カップリング116を介して誘導子101の回転
軸102と連結されている。ジェネレータ114は、ベ
ース105上に配置されたフレーム117上に支持され
る。回転子103の回転軸104の一端104aに固着
したギヤ118と、ジェネレータ114の入力軸114
aに固着したギヤ119とが噛合することで、ジェネレ
ータ114は回転子103とその回転トルクが入力可能
であるようにして連結されている。上記の場合、駆動装
置112と電源113はリード線120により接続さ
れ、また電源113とジェネレータ114はリード線1
21により接続される。
【0036】誘導子101の周縁部には、図6(A)及
び図6(B)に示されるように複数の磁石122が付設
されている。磁石122はたとえば円柱状もしくは円盤
状等に形成され、平坦な磁極面を誘導子101の外周側
に向けて傾斜配置される。回転子103の周縁部には、
図7に示されるように磁石123が付設されている。磁
石123はたとえば円柱状もしくは円盤状等に形成さ
れ、平坦な磁極面を回転子103の内周側に向けて傾斜
配置される。磁石122および磁石123の傾斜角度と
しては、40°〜50°程度が好ましい。
【0037】これらの磁石122および磁石123は、
誘導子101および回転子103の回転軸102,10
4のまわりに回転するが、図示のように誘導子101の
磁石122の回転軌道が、回転子103の磁石123の
回転軌道の一部と重なる磁気誘導領域Sを持っている。
この磁気誘導領域Sにおいて、磁石122および磁石1
23が相互に吸引反発作用を及ぼし合う。磁気誘導領域
Sでは磁石122および磁石123のそれぞれ磁極面
が、微小隙間G(≒0)を介して対向し、すなわちそれ
らの磁石122,123が相互に非接触状態で回転する
ように誘導子101および回転子103が配置される。
微小隙間Gは磁石の磁力によっても異なるが、例えば
0.1mm〜1mm程度に設定されることができる。ま
た、磁石122,123の極性については、磁気誘導領
域Sにおいて誘導子101の磁石122と回転子103
の磁石123の間で吸引反発が繰り返されるように各磁
石122,123の極性が設定される。
【0038】ここで、図6(A)及び図6(B)に示す
ように、誘導子101の磁石122は回転軸102のま
わりの円周に沿って、その磁極面の磁極N,Sが交互に
異なるように隣接配置される。また、図7に示すよう
に、回転子103の磁石123は回転軸104のまわり
の円周に沿って、その磁極面の磁極N,Sが交互に異な
るように隣接配置される。上記の場合、誘導子101の
直径は、たとえば回転子103の直径の1/2程度の大
きさとし、また回転軸104のギヤ118とジェネレー
タ114の入力軸114aのギヤ119とのギヤ比は、
たとえば6:1とする。
【0039】電源113により駆動装置112を作動さ
せ、その駆動モータによって誘導子101を回転駆動す
ると、磁気誘導領域Sにおいて誘導子101の磁石12
2のN極およびS極の磁極面が交互に移動してくる。磁
気誘導領域Sにおいては回転子103の磁石123が微
小隙間Gを介して対向配置されており、回転子103の
磁石123のN極およびS極の磁極面に対して誘導子1
01の磁石122による吸引反発が繰り返される。この
ように誘導子101が回転することで、回転子103に
順次吸引反発を起こさせて誘導回転させるので、回転子
103は円滑な円回転を継続する。
【0040】ここで、第2の実施形態におけるトルク誘
導変換装置によるトルク変換効率の測定結果の例を示
す。この測定では図8に示すように、電源113から駆
動装置112に印加される入力電圧V1 および電流A1
と、負荷Rが接続されたジェネレータ114の出力電圧
2 および電流A2 とをそれぞれ比較したものである。
測定結果はつぎに示す通りとなった。 V1 =12(V)、A1 =1.6(A) V2 =15(V)、A2 =1.7(A) 上記測定結果から明かなように、トルク誘導変換装置の
入出力電力で見たトルク変換効率は、約130%強であ
る。この例のように、本発明のトルク誘導変換装置によ
れば、負荷Rに電力を供給しつつ、その残余の電力で電
源113を充電することができ、すなわち電源バッテリ
の自力充電を行うことが可能になる。
【0041】以上本発明を実施の形態について説明した
が、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものでな
く、本発明の範囲内で種々の変更等が可能であり、上記
実施形態と同様な作用効果を得ることができる。たとえ
ば、誘導子あるいは回転子に取り付ける磁石の個数ある
いは角度の数値等は、必要に応じて適宜変更可能であ
り、図示例等の場合の他に種々採用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、自然界の磁石の磁
力を回転トルクの変換に利用する本発明の磁気式トルク
誘導変換装置は、燃料資源を必要とせず、環境に公害問
題ももたらさず、限りある資源を浪費しなくても済む。
また、本発明装置に使用するモータも、小容量の小型モ
ータで充分であるので、回転盤の回転に充電装置を取り
付けることで、電源バッテリの充電も自力ででき、省電
力性に優れている。したがって、本発明装置が、電源バ
ッテリの自力充電を行なえば、半永久的に回転を継続可
能な装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気式トルク誘導変換装置の第1の実
施形態の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の磁気式トルク誘導変換装置の第1の実
施形態の要部平面図である。
【図3】本発明の磁気式トルク誘導変換装置の第1の実
施形態の誘導子まわりの構成を示す図である。
【図4】本発明の磁気式トルク誘導変換装置の第2の実
施形態の全体構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の磁気式トルク誘導変換装置の第2の実
施形態の要部平面図である。
【図6】(A)及び(B)は、それぞれ本発明の磁気式
トルク誘導変換装置の第2の実施形態の誘導子を示す正
面図および側面図である。
【図7】本発明の磁気式トルク誘導変換装置の第2の実
施形態の回転子まわりを示す正面図である。
【図8】本発明の磁気式トルク誘導変換装置の第2の実
施形態のトルク変換効率の測定方法を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 装置本体 2 円形回転盤 3 回転軸 5,6,23,24 磁石 8 モータ 9 ブレード付きシャフト 10 減速装置 11 減速装置付モータ機構 12 スタータ用歯車 13 スタータ用モータ 18 電源 20,21 スイッチ 22 ブレード状磁石保持部 100 磁気式トルク誘導変換装置 101 誘導子 102,104 回転軸 103 回転子 105 ベース 106 フレーム 107 ベアリング 108,109 フレーム 110,111 ベアリング 112 駆動装置 113 電源 114 ジェネレータ 118,119 ギヤ 120,121 リード線 122,123 磁石 S 磁気誘導領域 G 微小隙間

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を有し且つ該回転軸のまわりの円
    周に沿って複数の磁石が配設された誘導子と、回転軸を
    有し且つ該回転軸のまわりの円周に沿って複数の磁石が
    配設された回転子とを備え、前記誘導子の回転により前
    記回転子を誘導回転させるようにした磁気式トルク誘導
    変換装置であって、 前記誘導子の磁石の回転軌道が前記回転子の磁石の回転
    軌道の一部と重なる磁気誘導領域を持ち、かつそれらの
    磁石が相互に非接触状態で回転するように前記誘導子お
    よび前記回転子を配置し、 前記誘導子を回転させた時前記磁気誘導領域において前
    記誘導子の磁石および前記回転子の磁石間で吸引反発が
    繰り返されるように各磁石の極性を設定したことを特徴
    とする磁気式トルク誘導変換装置。
  2. 【請求項2】 前記回転子の回転軸付近の円周に沿って
    配設された第1の磁石群と第1の磁石群の外側の円周に
    沿って配設された第2の磁石群を有し、 第1の磁石群および第2の磁石群の間に形成される磁気
    誘導領域内で前記誘導子が回転するようにしたことを特
    徴とする、請求項1に記載の磁気式トルク誘導変換装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の磁石群の外側に向けた磁極と
    前記第2の磁石群の回転軸側に向けた磁極とが互いに異
    なり、前記第2の磁石群は前記第1の磁石群の磁石と磁
    石との間に円周方向に40°〜50°の範囲に並べて設
    置されていることを特徴とする、請求項2に記載の磁気
    式トルク誘導変換装置。
  4. 【請求項4】 前記誘導子を回転駆動する駆動装置と、
    前記回転子を初動付勢するスタータ装置とを備えたこと
    を特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の磁気式
    トルク誘導変換装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動装置と前記スタータ装置に電力
    を供給する電源を備えたことを特徴とする、請求項4に
    記載の磁気式トルク誘導変換装置。
  6. 【請求項6】 前記誘導子は、回転軸のまわりの円周に
    沿って磁極が交互に異なるように隣接配置された複数の
    磁石を有し、 前記回転子は、回転軸のまわりの円周に沿って磁極が交
    互に異なるように隣接配置された複数の磁石を有し、 前記誘導子および前記回転子のそれぞれ各磁石は、磁気
    誘導領域内で磁極面が微小隙間を介して相互に対向する
    ように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の
    磁気式トルク誘導変換装置。
  7. 【請求項7】 前記誘導子の磁石の磁極面及び前記回転
    子の磁石の磁極面のそれぞれの回転軸に対する傾斜角度
    が40°〜50°であることを特徴とする、請求項6に
    記載の磁気式トルク誘導変換装置。
  8. 【請求項8】 前記誘導子を回転駆動する駆動装置を備
    えたことを特徴とする、請求項6に記載の磁気式トルク
    誘導変換装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動装置に給電する電源と、前記回
    転子の出力トルクにより発電するジェネレータとを備え
    ていることを特徴とする、請求項8に記載の磁気式トル
    ク誘導変換装置。
  10. 【請求項10】 前記電源が充電可能であり、前記ジェ
    ネレータで発生した電力の一部を前記電源に充電するよ
    うにしたことを特徴とする、請求項9に記載の磁気式ト
    ルク誘導変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003094329A1 (fr) * 2002-05-01 2003-11-13 Makoto Ogoshi Electrogeneratrice et amplificateur de couple
US20140203678A1 (en) * 2011-06-02 2014-07-24 James Haggard Magnetic coupling

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