JP2002313786A - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法

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JP2002313786A
JP2002313786A JP2002024939A JP2002024939A JP2002313786A JP 2002313786 A JP2002313786 A JP 2002313786A JP 2002024939 A JP2002024939 A JP 2002024939A JP 2002024939 A JP2002024939 A JP 2002024939A JP 2002313786 A JP2002313786 A JP 2002313786A
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organic
etching
gas
film
component
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JP2002024939A
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English (en)
Inventor
Nobuo Aoi
信雄 青井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機成分を主成分とする有機膜からなる層間
絶縁膜に対して、層間絶縁膜を酸化させることなくエッ
チングできるようにする。 【解決手段】 半導体基板の上に、ポリアリールエーテ
ルの誘導体又はポリパラキシレンの誘導体などからなる
有機成分を主成分とする層間絶縁膜を堆積する。次に、
層間絶縁膜に対して、アンモニアガスを主成分とするエ
ッチングガスからなるプラズマによってエッチングを行
なう。このようにすると、アンモニアガスからなるプラ
ズマ中において活性な水素が発生し、活性な水素が有機
成分をシアン化水素に分解することによって、エッチン
グが進行する。有機膜の表面がアンモニアガスから発生
する窒素によって効率的に窒化されるため、有機膜にお
ける凹部の側壁が保護されるので、高い異方性が得られ
る。また、エッチングガスには、有機膜を酸化する成分
が含まれていないため、後の熱処理工程において有機膜
からガスが発生するという問題が生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチング方法に
関し、特に、有機成分を主成分とする有機膜からなる層
間絶縁膜、又は有機成分及びシリカ成分を主成分とする
有機無機複合膜からなる層間絶縁膜に対して行なう異方
性エッチングに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積化の進展に伴
い、金属配線同士の間の寄生容量である配線間容量の増
加に起因する配線遅延時間の増大が半導体集積回路の高
性能化の妨げとなっている。配線遅延時間は金属配線の
抵抗と配線間容量との積に比例するいわゆるRC遅延と
いわれるものである。
【0003】従って、配線遅延時間を低減するために
は、金属配線の抵抗を小さくするか又は配線間容量を小
さくすることが必要である。
【0004】配線間容量を小さくする方法としては、金
属配線同士の間に形成される層間絶縁膜の比誘電率を小
さくすることが考えられ、層間絶縁膜として従来のシリ
コン酸化膜とは異なる材料を用いることが検討されてい
る。
【0005】0.25μmの最小加工寸法を有する半導
体集積回路では、層間絶縁膜としてシリコン酸化膜にフ
ッ素が添加されてなるフッ素添加シリコン酸化膜が用い
られつつある。フッ素添加シリコン酸化膜の比誘電率
は、3.3〜3.9程度であって、従来のシリコン酸化
膜の4.2〜4.5に比べて小さいので、配線間容量の
低減ひいては配線遅延時間の低減に効果的であると報告
されている。
【0006】ところが、半導体集積回路の微細化がさら
に進展することは明らかであり、最小加工寸法が0.1
3μm以下の半導体集積回路では、比誘電率が3.0以
下の層間絶縁膜を用いることが、実用的な処理速度を実
現するためには必須であると考えられている。
【0007】そこで、比誘電率がフッ素添加シリコン酸
化膜よりも一層小さい層間絶縁膜として、低誘電率SO
G(スピンオングラス)膜、有機膜及び多孔質膜の検討
が行われている。現在知られている層間絶縁膜を材料物
性の観点から検討すると、有機膜は比誘電率が小さいの
で有望である。
【0008】有機膜の中でもパーフルオロカーボンポリ
マーは、フッ素−炭素結合を有しているで、比誘電率が
最も小さい材料である。パーフルオロカーボンポリマー
の比誘電率は最小のもので1.9程度である。
【0009】パーフルオロカーボンを形成する代表的な
方法として、プラズマCVDによる堆積方法が報告され
ている。パーフルオロカーボンを材料としてプラズマC
VDにより形成される有機膜は、一般的にアモルファス
フルオロカーボン(a−CF)膜と呼ばれることが多
い。
【0010】また、有機膜の耐熱性及び密着性を改善す
るために、有機成分とシリカ成分との共重合体からなる
有機無機複合膜の検討が行なわれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、有機成分を
含有する有機膜及び有機成分及びシリカ成分を主成分と
する有機無機複合膜は、非常に酸化されやすいため、後
に行なわれる熱処理工程において脱ガスが発生するとい
う問題がある。具体的には、有機成分を含有する有機含
有膜に対するパターニングは、通常、酸素ガスを主成分
とするエッチングガスを用いる反応性イオンエッチング
により行なわれるが、有機含有膜は酸素に対して反応性
が高いため、エッチングの際に酸素による膜質の劣化が
生じる。すなわち、プラズマ中に発生した活性な酸素ラ
ジカルにより有機含有膜が酸化されて不安定なカルボニ
ル化合物が生成され、生成されたカルボニル化合物が有
機含有膜中に取り込まれるため、後に行なわれる熱処理
工程において、有機含有膜中のカルボニル化合物が熱分
解するので、有機含有膜からガスが発生する。有機含有
膜からガスが発生すると、パターン化された有機含有膜
の凹部に金属膜を充填する際に、金属膜に充填不良が発
生するので、接続抵抗が増大するという問題がある。
【0012】そこで、酸素ガスを主成分とするエッチン
グガスに代えて、窒素ガス及び水素ガスを主成分とする
エッチングガスを用いることが検討されているが、この
場合においてエッチングの異方性を高めるためには、−
50℃程度という低温でのエッチングが必要になるとい
う新たな問題が発生する。
【0013】また、有機成分及びシリカ成分を主成分と
する有機無機複合膜に対して、窒素ガス及び水素ガスを
主成分とするエッチングガスを用いる場合には、シリカ
成分に対するエッチングが困難であるため、エッチング
残渣及びパーティクルが発生するという新たな問題も発
生する。
【0014】前記に鑑み、本発明は、有機成分を主成分
とする有機膜からなる層間絶縁膜、又は有機成分及びシ
リカ成分を主成分とする有機無機複合膜からなる層間絶
縁膜に対して、層間絶縁膜を酸化させることなく異方性
エッチングが行なえるようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る第1のエッチング方法は、有機成分を
主成分とする有機膜からなる層間絶縁膜に対して、アン
モニアガスを主成分とするエッチングガスからなるプラ
ズマを用いて異方性エッチングを行なうものである。
【0016】第1のエッチング方法によると、アンモニ
アガスからなるプラズマ中において活性な水素が発生
し、活性な水素が有機成分をシアン化水素に分解するの
で、有機膜に対するエッチングが進行する。この場合、
有機膜の表面はアンモニアガスから発生する窒素によっ
て効率的に窒化されるため、有機膜における凹部の側壁
が保護されるので、高い異方性が得られる。
【0017】また、エッチングガスには、有機膜を酸化
する成分が含まれていないため、有機膜は酸化されな
い。
【0018】本発明に係る第2のエッチング方法は、有
機成分を主成分とする有機膜からなる層間絶縁膜に対し
て、炭酸ガスを主成分とするエッチングガスからなるプ
ラズマを用いて異方性エッチングを行なうものである。
【0019】第2のエッチング方法によると、炭酸ガス
からなるプラズマに含まれるCOイオンがエッチングに
寄与するので、有機膜に対する異方性エッチングが進行
する。
【0020】また、炭酸ガスを主成分とするエッチング
ガスを用いるため、酸素ガスを主成分とするエッチング
ガスを用いる場合に比べて活性酸素の量が少ないと共
に、生成されるCOラジカルが過剰な活性酸素を消費
し、活性酸素は有機膜のエッチングにのみ寄与するの
で、有機膜は酸化されにくい。
【0021】第1又は第2のエッチング方法において、
エッチングガスは不活性ガスを含んでいることが好まし
い。
【0022】本発明に係る第3のエッチング方法は、有
機成分を主成分とする有機膜からなる層間絶縁膜に対し
て、水素ガス、窒素ガス及び不活性ガスを主成分とする
エッチングガスからなるプラズマを用いて異方性エッチ
ングを行なうものである。
【0023】第3のエッチング方法によると、エッチン
グガスに含まれる水素が活性化し、活性な水素が有機成
分をシアン化水素に分解するので、有機膜に対するエッ
チングが進行する。この場合、有機膜の表面が窒素ガス
によって効率的に窒化されるため、有機膜における凹部
の側壁が保護されるので、高い異方性が得られる。
【0024】また、エッチングガスには、有機膜を酸化
する成分が含まれていないため、有機膜は酸化されな
い。
【0025】また、エッチングガスに含まれる不活性ガ
スのスパッタリング効果によって、エッチングにおける
異方性及びエッチングレートの両方が向上する。
【0026】本発明に係る第4のエッチング方法は、有
機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜か
らなる層間絶縁膜に対して、アンモニアガス及びフッ素
ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズマを
用いて異方性エッチングを行なうものである。
【0027】第4のエッチング方法によると、アンモニ
アガスから発生する活性な水素が有機成分をシアン化水
素に分解するため有機無機複合膜における有機成分は分
解されると共に、有機無機複合膜における無機成分はフ
ッ素によって分解されるので、有機無機複合膜に対する
エッチングが進行する。
【0028】また、エッチングの過程において、有機無
機複合膜の表面はアンモニアガスから発生する窒素によ
って効率的に窒化されるため、有機無機複合膜における
凹部の側壁が保護されるので、高い異方性が得られると
共に、エッチングガスには、有機膜を酸化する成分が含
まれていないため、有機膜は酸化されない。
【0029】本発明に係る第5のエッチング方法は、有
機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜か
らなる層間絶縁膜に対して、水素ガス、窒素ガス及びフ
ッ素ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズ
マを用いて異方性エッチングを行なうものである。
【0030】第5のエッチング方法によると、エッチン
グガスに含まれる水素が活性化し、活性な水素が有機成
分をシアン化水素に分解するため有機無機複合膜におけ
る有機成分は分解されると共に、有機無機複合膜におけ
る無機成分はフッ素によって分解されるので、有機無機
複合膜に対するエッチングが進行する。
【0031】また、エッチングの過程において、有機無
機複合膜の表面が窒素によって効率的に窒化されるた
め、有機無機複合膜における凹部の側壁が保護されるの
で、高い異方性が得られると共に、エッチングガスに
は、有機無機複合膜を酸化する成分が含まれていないた
め、有機無機複合膜は酸化されない。
【0032】本発明に係る第6のエッチング方法は、有
機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜か
らなる層間絶縁膜に対して、水素ガス及び三フッ化窒素
ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズマを
用いて異方性エッチングを行なうものである。
【0033】第6のエッチング方法によると、エッチン
グガスに含まれる水素が活性化し、活性な水素が有機成
分をシアン化水素に分解するため有機無機複合膜におけ
る有機成分は分解されると共に、有機無機複合膜におけ
る無機成分は三フッ化窒素ガスから発生するフッ素によ
って分解されるので、有機無機複合膜に対するエッチン
グが進行する。
【0034】また、エッチングの過程において、有機無
機複合膜の表面が三フッ化窒素ガスから発生する窒素に
よって効率的に窒化されるため、有機無機複合膜におけ
る凹部の側壁が保護されるので、高い異方性が得られる
と共に、エッチングガスには、有機無機複合膜を酸化す
る成分が含まれていないため、有機無機複合膜は酸化さ
れない。
【0035】本発明に係る第7のエッチング方法は、有
機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜か
らなる層間絶縁膜に対して、窒素ガス及びフッ化水素ガ
スを主成分とするエッチングガスからなるプラズマを用
いて異方性エッチングを行なうものである。
【0036】第7のエッチング方法によると、フッ化水
素ガスから発生する活性な水素が有機成分をシアン化水
素に分解するため有機無機複合膜における有機成分は分
解されると共に、有機無機複合膜における無機成分はフ
ッ化水素ガスから発生するフッ素によって分解されるの
で、有機無機複合膜に対するエッチングが進行する。
【0037】また、エッチングの過程において、有機無
機複合膜の表面が窒素によって効率的に窒化されるた
め、有機無機複合膜における凹部の側壁が保護されるの
で、高い異方性が得られると共に、エッチングガスに
は、有機無機複合膜を酸化する成分が含まれていないた
め、有機無機複合膜は酸化されない。
【0038】本発明に係る第8のエッチング方法は、有
機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜か
らなる層間絶縁膜に対して、窒素ガス及びフッ素化炭化
水素ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズ
マを用いて異方性エッチングを行なうものである。
【0039】第8のエッチング方法によると、フッ素化
炭化水素ガスから発生する活性な水素が有機成分をシア
ン化水素に分解するため有機無機複合膜における有機成
分は分解されると共に、有機無機複合膜における無機成
分はフッ素化炭化水素ガスから発生するフッ素によって
分解されるので、有機無機複合膜に対するエッチングが
進行する。
【0040】また、エッチングの過程において、有機無
機複合膜の表面が窒素によって効率的に窒化されるた
め、有機無機複合膜における凹部の側壁が保護されるの
で、高い異方性が得られると共に、エッチングガスに
は、有機無機複合膜を酸化する成分が含まれていないた
め、有機無機複合膜は酸化されない。
【0041】本発明に係る第9のエッチング方法は、有
機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜か
らなる層間絶縁膜に対して、炭酸ガス及びフッ素ガスを
主成分とするエッチングガスからなるプラズマを用いて
異方性エッチングを行なうものである。
【0042】第9のエッチング方法によると、炭酸ガス
からなるプラズマに含まれるCOイオンがエッチングに
寄与するので、有機無機複合膜における有機成分に対す
るエッチングが進行すると共に、有機無機複合膜におけ
る無機成分はフッ素によって分解されるので、有機無機
複合膜に対するエッチングが進行する。
【0043】また、炭酸ガスを主成分とするエッチング
ガスを用いるため、活性酸素の量が少ないと共に、生成
されるCOラジカルが過剰な活性酸素を消費し、活性酸
素は有機成分のエッチングにのみ寄与するので、有機無
機複合膜は酸化されにくい。
【0044】本発明に係る第10のエッチング方法は、
有機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜
からなる層間絶縁膜に対して、炭酸ガス及びフッ素化炭
化水素ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラ
ズマを用いて異方性エッチングを行なうものである。
【0045】第10のエッチング方法によると、炭酸ガ
スからなるプラズマに含まれるCOイオンがエッチング
に寄与するので、有機無機複合膜における有機成分に対
するエッチングが進行すると共に、有機無機複合膜にお
ける無機成分はフッ素化炭化水素から発生するフッ素に
よって分解されるので、有機無機複合膜に対するエッチ
ングが進行する。
【0046】また、炭酸ガスを主成分とするエッチング
ガスを用いるため、活性酸素の量が少ないと共に、生成
されるCOラジカルが過剰な活性酸素を消費し、活性酸
素は有機成分のエッチングにのみ寄与するので、有機無
機複合膜は酸化されにくい。
【0047】本発明に係る第11のエッチング方法は、
有機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜
からなる層間絶縁膜に対して、一酸化炭素ガス及びフッ
素ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズマ
を用いて異方性エッチングを行なうものである。
【0048】第11のエッチング方法によると、一酸化
炭素ガスからなるプラズマに含まれるCOイオンがエッ
チングに寄与するので、有機無機複合膜における有機成
分に対するエッチングが進行すると共に、有機無機複合
膜における無機成分はフッ素によって分解されるので、
有機無機複合膜に対するエッチングが進行する。
【0049】また、一酸化炭素ガスを主成分とするエッ
チングガスを用いるため、活性酸素の量が少ないと共
に、生成されるCOラジカルが過剰な活性酸素を消費
し、活性酸素は有機成分のエッチングにのみ寄与するの
で、有機無機複合膜は酸化されにくい。
【0050】本発明に係る第12のエッチング方法は、
有機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜
からなる層間絶縁膜に対して、一酸化炭素ガス及びフッ
素化炭化水素ガスを主成分とするエッチングガスからな
るプラズマを用いて異方性エッチングを行なうものであ
る。
【0051】第12のエッチング方法によると、一酸化
炭素ガスからなるプラズマに含まれるCOイオンがエッ
チングに寄与するので、有機無機複合膜における有機成
分に対するエッチングが進行すると共に、有機無機複合
膜における無機成分はフッ素化炭化水素から発生するフ
ッ素によって分解されるので、有機無機複合膜に対する
エッチングが進行する。
【0052】また、一酸化炭素ガスを主成分とするエッ
チングガスを用いるため、活性酸素の量が少ないと共
に、生成されるCOラジカルが過剰な活性酸素を消費
し、活性酸素は有機成分のエッチングにのみ寄与するの
で、有機無機複合膜は酸化されにくい。
【0053】第4〜第12のエッチング方法において、
エッチングガスは不活性ガスを含んでいることが好まし
い。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る
エッチング方法について説明するが、その前提として、
各実施形態に共通するエッチング方法の概要について図
1(a)及び(b)を参照しながら説明する。
【0055】まず、図1(a)に示すように、シリコン
等からなる半導体基板1の上に、有機成分を主成分とす
る有機膜又は有機成分及びシリカ成分を主成分とする有
機無機複合膜からなる層間絶縁膜2を堆積した後、該層
間絶縁膜2の上に、コンタクトホール形成領域又は配線
溝形成領域に開口部を有するレジストパターン3を形成
する。
【0056】次に、図1(b)に示すように、層間絶縁
膜2に対して、レジストパターン3をマスクとして、以
下に示すエッチングガスからなるプラズマを用いてプラ
ズマエッチングを行なって、層間絶縁膜2をパターニン
グする。 (第1の実施形態)本発明の第1の実施形態は、有機成
分を含有する有機膜からなる層間絶縁膜に対して、アン
モニアガスを主成分とするエッチングガスからなるプラ
ズマによって異方性エッチングを行なうものである。
【0057】有機成分を主成分とする有機膜の一例とし
ては、ポリアリールエーテルの誘導体又はポリパラキシ
レンの誘導体などが挙げられるが、有機成分を主成分と
する有機膜の種類は特に問題とはならない。
【0058】エッチング条件の一例としては、高密度プ
ラズマをプラズマ源とするエッチング装置を用いて、圧
力:5mTorr、対向電極に印加する高周波電圧の電
力:3kW、被エッチング試料に印加するバイアス電圧
の電力:300W、アンモニア(NH3 )ガスの流量:
20sccmが挙げられる。
【0059】有機膜に対して、アンモニアガスを主成分
とするエッチングガスからなるプラズマによってエッチ
ングを行なうと、アンモニアガスからなるプラズマ中に
おいて活性な水素が発生し、活性な水素が有機成分をH
CN(シアン化水素)に分解することによって、エッチ
ングが進行する。この場合、有機膜の表面がアンモニア
ガスから発生した窒素によって効率的に窒化されるた
め、有機膜における凹部の側壁が保護されるので、高い
異方性が得られる。
【0060】また、アンモニアガスを主成分とするエッ
チングガスには、有機膜を酸化する成分が含まれていな
いため、有機膜が酸化されないので、後に行なわれる熱
処理工程において有機膜からガスが発生するという問題
が生じない。
【0061】このため、第1の実施形態によると、有機
膜に対して、該有機膜の劣化を招くことなく異方性エッ
チングを行なうことが可能になる。 (第2の実施形態)本発明の第2の実施形態は、有機成
分を含有する有機膜からなる層間絶縁膜に対して、水素
ガス、窒素ガス及び不活性ガス(例えばアルゴンガス)
を主成分とするエッチングガスからなるプラズマによっ
て異方性エッチングを行なうものである。
【0062】有機成分を主成分とする有機膜の一例とし
ては、ポリアリールエーテルの誘導体又はポリパラキシ
レンの誘導体などが挙げられるが、有機成分を主成分と
する有機膜の種類は特に問題とはならない。
【0063】エッチング条件の一例としては、高密度プ
ラズマをプラズマ源とするエッチング装置を用いて、圧
力:10mTorr、対向電極に印加する高周波電圧の
電力:3kW、被エッチング試料に印加するバイアス電
圧の電力:200W、水素ガスの流量:30sccm、
窒素ガスの流量:10sccm、アルゴンガスの流量:
20sccmが挙げられる。
【0064】有機膜に対して、水素ガス、窒素ガス及び
不活性ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラ
ズマによってエッチングを行なうと、エッチングガスに
含まれる水素が活性化し、活性な水素が有機成分をHC
Nに分解することによって、エッチングが進行する。こ
の場合、有機膜の表面が窒素ガスによって効率的に窒化
されるため、有機膜における凹部の側壁が保護されるの
で、高い異方性が得られる。
【0065】また、エッチングガスには、有機膜を酸化
する成分が含まれていないため、有機膜が酸化されない
ので、後に行なわれる熱処理工程において有機膜からガ
スが発生するという問題が生じない。
【0066】また、エッチングガスに含まれるアルゴン
のスパッタリング効果によって、エッチングの異方性が
向上すると共にエッチングレートが向上する。
【0067】このため、第2の実施形態によると、有機
膜に対して、該有機膜の劣化を招くことなく異方性エッ
チングを行なうことが可能になる。
【0068】ところで、第1の実施形態のように、アン
モニアガスを主成分とするエッチングガスからなるプラ
ズマによってエッチングを行なう場合には、対向電極に
印加する高周波電圧の電力を大きくすると共にチャンバ
ーの真空度を高くする必要がある。ところが、対向電極
に印加する高周波電圧の電力が大きくなると、有機膜の
凹部の底部に露出する下地膜例えばゲート絶縁膜が大き
なダメージを受ける恐れがある。また、チャンバーの真
空度を高くすると、プラズマ密度が低減するので、エッ
チングレートが低下するという問題も発生する。
【0069】これに対して、第2の実施形態のように、
水素ガス、窒素ガス及び不活性ガスを主成分とするエッ
チングガスからなるプラズマによってエッチングを行な
うと、対向電極に印加する高周波電圧の電力を大きくす
る必要がないので、有機膜の凹部の底部に露出する下地
膜例えばゲート絶縁膜が大きなダメージを受ける事態を
回避できると共に、チャンバーの真空度を高くする必要
がないので、エッチングレートが低下しない。
【0070】また、エッチングガスに含まれるアルゴン
のスパッタリング効果によって、エッチングレートが向
上する。 (第3の実施形態)本発明の第3の実施形態は、有機成
分を含有する有機膜からなる層間絶縁膜に対して、アン
モニアガス及び不活性ガス(例えばアルゴンガス)を主
成分とするエッチングガスからなるプラズマによって異
方性エッチングを行なうものである。
【0071】有機成分を主成分とする有機膜の一例とし
ては、ポリアリールエーテルの誘導体又はポリパラキシ
レンの誘導体などが挙げられるが、有機成分を主成分と
する有機膜の種類は特に問題とはならない。
【0072】エッチング条件の一例としては、高密度プ
ラズマをプラズマ源とするエッチング装置を用いて、圧
力:30mTorr、対向電極に印加する高周波電圧の
電力:3kW、被エッチング試料に印加するバイアス電
圧の電力:200W、アンモニアガスの流量:30sc
cm、アルゴンガスの流量:20sccmが挙げられ
る。
【0073】有機膜に対して、アンモニアガス及び不活
性ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズマ
によってエッチングを行なうと、プラズマに中において
アンモニアから活性な水素が発生し、活性な水素が有機
成分をHCNに分解することによって、エッチングが進
行する。この場合、有機膜の表面がアンモニアガスから
発生する窒素によって効率的に窒化されるため、有機膜
における凹部の側壁が保護されるので、高い異方性が得
られる。
【0074】また、エッチングガスには、有機膜を酸化
する成分が含まれていないため、有機膜が酸化されない
ので、後に行なわれる熱処理工程において有機膜からガ
スが発生するという問題が生じない。
【0075】また、エッチングガスに含まれるアルゴン
のスパッタリング効果によって、高い異方性を有する高
速のエッチングが可能になる。
【0076】このため、第3の実施形態によると、有機
膜に対して、該有機膜の劣化を招くことなく異方性エッ
チングを行なうことが可能になる。
【0077】ところで、第2の実施形態のように、水素
ガス及び窒素ガスを主成分とするエッチングガスを用い
る場合には、アンモニアを主成分とするエッチングガス
に比べて、窒化の効率が良くないと共にエッチングレー
トが遅いという問題があるが、第3の実施形態による
と、これらの問題が解消され、第2の実施形態に比べ
て、窒化の効率及びエッチングレートが向上する。 (第4の実施形態)本発明の第4の実施形態は、有機成
分を含有する有機膜からなる層間絶縁膜に対して、炭酸
ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズマに
よって異方性エッチングを行なうものである。
【0078】有機成分を主成分とする有機膜の一例とし
ては、ポリアリールエーテルの誘導体又はポリパラキシ
レンの誘導体などが挙げられるが、有機成分を主成分と
する有機膜の種類は特に問題とはならない。
【0079】エッチング条件の一例としては、高密度プ
ラズマをプラズマ源とするエッチング装置を用いて、圧
力:5mTorr、対向電極に印加する高周波電圧の電
力:3kW、被エッチング試料に印加するバイアス電圧
の電力:300W、炭酸ガス(CO2 )ガスの流量:2
0sccmが挙げられる。
【0080】第4の実施形態によると、炭酸ガスを主成
分とするエッチングガスからなるプラズマによってエッ
チングを行なうため、炭酸ガスからなるプラズマに含ま
れるCOイオンが異方性エッチングに寄与するので、有
機膜に対する異方性エッチングが進行する。
【0081】また、炭酸ガスを主成分とするエッチング
ガスを用いるため、酸素ガスを主成分とするエッチング
ガスを用いる場合(酸素プラズマ)に比べて活性酸素の
量が少ないこと、及び生成されるCOラジカルが過剰な
活性酸素を消費するため、活性酸素は有機膜のエッチン
グにのみ寄与すること等の理由によって、有機膜の酸化
が低減する。
【0082】従って、第4の実施形態によると、有機膜
に対して、該有機膜の劣化を招くことなく異方性エッチ
ングを行なうことが可能になる。
【0083】尚、エッチングガスにアルゴンガスなどの
不活性ガスを添加すると、エッチングにおける異方性及
びエッチングレートの両方を向上させることができる。 (第5の実施形態)本発明の第5の実施形態は、有機成
分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜からな
る層間絶縁膜に対して、アンモニアガス及びフッ素ガス
を主成分とするエッチングガスからなるプラズマによっ
て異方性エッチングを行なうものである。
【0084】有機無機複合膜の一例としては、C4
8(又はC1018)とビニルトリメトキシシランとの混
合ガスからなる原料ガスを用いてプラズマCVD法によ
り堆積されるシロキサン含有フッ素化有機膜、又は、C
66とHMDSOとの混合ガスからなる原料ガスを用い
てプラズマCVD法により堆積されるシロキサン含有フ
ッ素化有機膜等が挙げられるが、有機無機複合膜の種類
は特に問わない。
【0085】エッチング条件の一例としては、高密度プ
ラズマをプラズマ源とするエッチング装置を用いて、圧
力:30mTorr、対向電極に印加する高周波電圧の
電力:3kW、被エッチング試料に印加するバイアス電
圧の電力:100W、アンモニアガスの流量:30sc
cm、フッ素ガスの流量:5sccmが挙げられる。
【0086】ところで、有機成分及びシリカ成分を主成
分とする有機無機複合膜に対するエッチングにおいて
は、有機成分とシリカ成分というエッチング特性が異な
る複数の成分を同時にエッチングすることが必要であ
る。
【0087】ところが、有機膜に対するエッチングに用
いる、酸素ガス、窒素ガスと水素ガスとの混合ガス、又
はアンモニアガス等からなるエッチングガスからなるプ
ラズマによっては、シリカ成分をエッチングすることが
できないため、エッチング残渣の発生及びパーティクル
の発生が顕著になってくるので、実用的なエッチングは
不可能である。
【0088】また、シリコン酸化膜に対するエッチング
に使用されるフルオロカーボンをエッチングガスに添加
すると、シリカ成分をエッチングすることはできるが、
エッチングストッパーとしてシリコン酸化膜を用いる場
合には、エッチングの選択性が著しく低下するという問
題がある。
【0089】これに対して、第5の実施形態のように、
アンモニアガス及びフッ素ガスを主成分とするエッチン
グガスからなるプラズマによってエッチングを行なう
と、第1の実施形態と同様、有機成分がアンモニアガス
によって分解されると共に、無機成分がフッ素ガスによ
って分解されるので、エッチングが進行する。また、シ
リコンの酸化によって形成されるSiO2 (エッチング
残渣及びパーティクルの発生原因になる)とエッチング
ガスに含まれるF2 との間に、SiO2 +2F2→Si
4↑+O2↑の反応が起こり、生成されたSiF4及び
2が蒸発するので、エッチング残渣及びパーティクル
は発生しない。
【0090】有機無機複合膜の下にシリコン酸化膜が形
成されている場合には、該シリコン酸化膜に対するエッ
チング選択性を確保するために、フッ素ガスの添加量は
少ない方が好ましい。
【0091】また、バイアス電圧の電力をパワーを低く
すると共にチャンバー内の圧力を若干大きく(真空度を
低減)すると、有機無機複合膜に対して異方性のより高
いエッチングを行なうことができる。
【0092】尚、アンモニアガス及びフッ素ガスを主成
分とするエッチングガスに代えて、水素ガス及び三フッ
化窒素ガスを主成分とするエッチングガス、窒素ガス、
水素ガス及びフッ素ガスを主成分とするエッチングガ
ス、窒素ガス及びフッ化水素ガスを主成分とするエッチ
ングガス、又は窒素ガス及びフッ素化炭化水素ガスを主
成分とするエッチングガス、からなるプラズマによって
異方性エッチングを行なってもよい。
【0093】また、フッ素ガスに代えて、微量のフッ素
化炭化水素ガスを添加しても、エッチング残渣及びパー
ティクルを発生させることなく、有機無機複合膜に対し
て異方性の高いエッチングを行なうことができる。 (第6の実施形態)本発明の第6の実施形態は、有機成
分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜からな
る層間絶縁膜に対して、アンモニアガス、フッ素ガス及
び不活性ガス(例えばアルゴンガス)を主成分とするエ
ッチングガスからなるプラズマによって異方性エッチン
グを行なうものである。
【0094】有機無機複合膜の一例としては、C4
8(又はC1018)とビニルトリメトキシシランとの混
合ガスからなる原料ガスを用いてプラズマCVD法によ
り堆積されるシロキサン含有フッ素化有機膜、又は、C
66とHMDSOとの混合ガスからなる原料ガスを用い
てプラズマCVD法により堆積されるシロキサン含有フ
ッ素化有機膜等が挙げられるが、有機無機複合膜の種類
は特に問わない。
【0095】エッチング条件の一例としては、高密度プ
ラズマをプラズマ源とするエッチング装置を用いて、圧
力:30mTorr、対向電極に印加する高周波電圧の
電力:3kW、被エッチング試料に印加するバイアス電
圧の電力:100W、アンモニアガスの流量:30sc
cm、フッ素ガスの流量:5sccm、アルゴンガスの
流量:20sccmが挙げられる。
【0096】第6の実施形態によると、第5の実施形態
と同様、有機成分がアンモニアガスによって分解される
と共に、無機成分がフッ素ガスによって分解されるの
で、エッチングが進行する。また、SiO2とF2とが反
応してSiF4及びO2が生成され、生成されたSiF4
及びO2が蒸発するので、エッチング残渣及びパーティ
クルは発生しない。
【0097】特に、第6の実施形態においては、エッチ
ングガスに不活性ガスが添加されているので、有機無機
複合膜の下にシリコン酸化膜が形成されている場合に、
該シリコン酸化膜に対するエッチング選択性を確保する
ことができる。
【0098】尚、アンモニアガス、フッ素ガス及び不活
性ガスを主成分とするエッチングガスに代えて、水素ガ
ス、三フッ化窒素ガス及び不活性ガスを主成分とするエ
ッチングガス、窒素ガス、水素ガス、フッ素ガス及び不
活性ガスを主成分とするエッチングガス、窒素ガス、フ
ッ化水素ガス及び不活性ガスを主成分とするエッチング
ガス、又は窒素ガス、フッ素化炭化水素ガス及び不活性
ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズマに
よって異方性エッチングを行なってもよい。
【0099】また、フッ素ガスに代えて、微量のフッ素
化炭化水素ガスを添加しても、エッチング残渣及びパー
ティクルを発生させることなく、有機無機複合膜に対し
て異方性の高いエッチングを行なうことができる。 (第7の実施形態)本発明の第7の実施形態は、有機成
分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜からな
る層間絶縁膜に対して、炭酸ガス及びフッ素ガスを主成
分とするエッチングガスからなるプラズマによって異方
性エッチングを行なうものである。
【0100】有機無機複合膜の一例としては、C4
8(又はC1018)とビニルトリメトキシシランとの混
合ガスからなる原料ガスを用いてプラズマCVD法によ
り堆積されるシロキサン含有フッ素化有機膜、又は、C
66とHMDSOとの混合ガスからなる原料ガスを用い
てプラズマCVD法により堆積されるシロキサン含有フ
ッ素化有機膜等が挙げられるが、有機無機複合膜の種類
は特に問わない。
【0101】エッチング条件の一例としては、高密度プ
ラズマをプラズマ源とするエッチング装置を用いて、圧
力:5mTorr、対向電極に印加する高周波電圧の電
力:3kW、被エッチング試料に印加するバイアス電圧
の電力:300W、炭酸ガスの流量:20sccm、フ
ッ素ガスの流量:5sccmが挙げられる。
【0102】第7の実施形態によると、第4の実施形態
と同様、炭酸ガスから生成されるCOイオンが有機成分
に対するエッチングに寄与すると共に、第5実施形態と
同様、フッ素ガスが無機成分に対するエッチングに寄与
するので、有機無機複合膜に対するエッチングが進行す
ると共に、前述と同様に理由によって、エッチング残渣
及びパーティクルは発生しない。
【0103】尚、エッチングガスにアルゴンガスなどの
不活性ガスを添加すると、エッチングにおける異方性及
びエッチングレートの両方を向上させることができる。
【0104】また、フッ素ガスに代えて、微量のフッ素
化炭化水素ガスを添加しても、エッチング残渣及びパー
ティクルを発生させることなく、有機無機複合膜に対し
て異方性の高いエッチングを行なうことができる。 (第8の実施形態)本発明の第8の実施形態は、有機成
分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜からな
る層間絶縁膜に対して、一酸化炭素ガス及びフッ素ガス
を主成分とするエッチングガスからなるプラズマによっ
て異方性エッチングを行なうものである。
【0105】有機無機複合膜の一例としては、C4
8(又はC1018)とビニルトリメトキシシランとの混
合ガスからなる原料ガスを用いてプラズマCVD法によ
り堆積されるシロキサン含有フッ素化有機膜、又は、C
66とHMDSOとの混合ガスからなる原料ガスを用い
てプラズマCVD法により堆積されるシロキサン含有フ
ッ素化有機膜等が挙げられるが、有機無機複合膜の種類
は特に問わない。
【0106】エッチング条件の一例としては、高密度プ
ラズマをプラズマ源とするエッチング装置を用いて、圧
力:5mTorr、対向電極に印加する高周波電圧の電
力:3kW、被エッチング試料に印加するバイアス電圧
の電力:300W、一酸化炭素の流量:20sccm、
フッ素ガスの流量:5sccmが挙げられる。
【0107】第8の実施形態によると、一酸化炭素ガス
から生成されるCOイオンが有機成分に対するエッチン
グに寄与すると共に、フッ素ガスが無機成分に対するエ
ッチングに寄与するので、有機無機複合膜に対するエッ
チングが進行すると共に、前述と同様に理由によって、
エッチング残渣及びパーティクルは発生しない。
【0108】特に、第8の実施形態によると、一酸化炭
素ガスからなるプラズマ中においては、炭酸ガスからな
るプラズマ中に比べて活性酸素の発生量が少ないこと、
及び、生成される炭素イオンが、エッチングにより形成
された凹部の壁面を保護すると共に過剰な酸素を除去す
ることなどの理由によって、有機成分の酸化が一層抑制
される。
【0109】尚、エッチングガスにアルゴンガスなどの
不活性ガスを添加すると、エッチングにおける異方性及
びエッチングレートの両方を向上させることができる。
【0110】また、フッ素ガスに代えて、微量のフッ素
化炭化水素ガスを添加しても、エッチング残渣及びパー
ティクルを発生させることなく、有機無機複合膜に対し
て異方性の高いエッチングを行なうことができる。
【0111】尚、前記各実施形態においては、不活性ガ
スとしては、アルゴンガスを用いたが、これに代えて、
ネオンガス、キセノン又はこれらの混合ガスを用いても
よい。
【0112】
【発明の効果】第1のエッチング方法によると、アンモ
ニアガスからなるプラズマ中において活性な水素が発生
し、活性な水素が有機成分をシアン化水素に分解するた
め、エッチングが進行するが、この過程において、有機
膜の表面がアンモニアガスから発生する窒素によって効
率的に窒化されるため、有機膜における凹部の側壁が保
護されるので、高い異方性が得られる。また、エッチン
グガスには、有機膜を酸化する成分が含まれていないた
め、有機膜が酸化されないので、後の熱処理工程におい
て有機膜からガスが発生するという問題が生じない。
【0113】第2のエッチング方法によると、炭酸ガス
からなるプラズマに含まれるCOイオンがエッチングに
寄与するため、有機膜に対する異方性エッチングが進行
する。炭酸ガスを主成分とするエッチングガスは、酸素
ガスを主成分とするエッチングガスに比べて活性酸素の
量が少ないと共に、生成されるCOラジカルが過剰な活
性酸素を消費するため活性酸素が有機膜のエッチングに
のみ寄与するので、有機膜は酸化されず、これによっ
て、後の熱処理工程において有機膜からガスが発生する
という問題が生じない。
【0114】第1又は第2のエッチング方法において、
エッチングガスが不活性ガスを含んでいると、エッチン
グにおける異方性及びエッチングレートの両方が向上す
る。
【0115】第3のエッチング方法によると、エッチン
グガスに含まれる水素が活性化し、活性な水素が有機成
分をシアン化水素に分解するため、エッチングが進行す
るが、この過程において、有機膜の表面が窒素によって
効率的に窒化されるため、有機膜における凹部の側壁が
保護されるので、高い異方性が得られる。また、エッチ
ングガスには、有機膜を酸化する成分が含まれていない
ため、有機膜が酸化されないので、後の熱処理工程にお
いて有機膜からガスが発生するという問題が生じないと
共に、エッチングガスに不活性ガスが含まれているた
め、エッチングにおける異方性及びエッチングレートの
両方が向上する。
【0116】従って、第1〜第3のエッチング方法によ
ると、有機膜に対して、該有機膜の劣化を招くことなく
異方性に優れたエッチングを行なうことができる。
【0117】第4〜第8のエッチング方法によると、有
機無機複合膜における有機成分は活性な水素によって分
解されると共に、有機無機複合膜における無機成分はフ
ッ素によって分解されるので、有機無機複合膜に対する
エッチングが進行するが、この過程において、有機無機
複合膜における凹部の側壁が窒素によって保護されるの
で高い異方性が得られると共に、エッチングガスには有
機無機複合膜を酸化する成分が含まれていないので、有
機無機複合膜は酸化されず、これによって、後の熱処理
工程において有機無機複合膜からガスが発生するという
問題は生じない。
【0118】第9〜第12のエッチング方法によると、
有機無機複合膜における有機成分はCOイオンによって
分解されると共に、有機無機複合膜における無機成分は
フッ素によって分解されるので、有機無機複合膜に対す
るエッチングが進行する。炭酸ガス又は一酸化炭素を主
成分とするエッチングガスは、活性酸素の量が少ないと
共に、生成されるCOラジカルが過剰な活性酸素を消費
するため活性酸素が有機膜のエッチングにのみ寄与する
ので、有機無機複合膜は酸化されず、これによって、後
の熱処理工程において有機無機複合膜からガスが発生す
るという問題は生じない。
【0119】従って、第4〜第12のエッチング方法に
よると、有機無機複合膜に対して、該有機無機複合膜の
劣化を招くことなく異方性に優れたエッチングを行なう
ことができる。
【0120】第4〜第12のエッチング方法において、
エッチングガスが不活性ガスを含んでいると、エッチン
グにおける異方性及びエッチングレートの両方が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の各実施形態に共
通するエッチング方法の各工程を説明する断面図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 層間絶縁膜 3 レジストパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F004 AA02 DA24 DA25 DB23 EB01 EB02 5F033 MM01 QQ09 QQ12 QQ15 QQ16 QQ37 RR22 RR23 RR25 SS03 SS15 XX09 XX17 XX20 XX24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体集積回路の金属配線の上に形成さ
    れており、有機成分を主成分とする有機膜からなる層間
    絶縁膜に、コンタクトホール又は配線溝よりなる凹部を
    形成するためのエッチング方法であって、 前記層間絶縁膜に対して、アンモニアガス及び不活性ガ
    スを主成分とするエッチングガスからなるプラズマを用
    いて異方性エッチングを行なうことにより、前記層間絶
    縁膜に前記凹部を形成する工程を備え、 前記異方性エッチングは、前記層間絶縁膜を酸化させる
    ことなく且つ前記凹部の側壁を窒化するように行なわれ
    ることを特徴とするエッチング方法。
  2. 【請求項2】 半導体集積回路の金属配線の上に形成さ
    れており、有機成分を主成分とする有機膜からなる層間
    絶縁膜にコンタクトホール又は配線溝を形成するための
    エッチング方法であって、 前記層間絶縁膜に対して、水素ガス、窒素ガス及び不活
    性ガスを主成分とするエッチングガスからなるプラズマ
    を用いて異方性エッチングを行なうことにより前記層間
    絶縁膜に前記凹部を形成する工程を備え、 前記異方性エッチングは、前記層間絶縁膜を酸化させる
    ことなく且つ前記凹部の側壁を窒化するように行なわれ
    ることを特徴とするエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記層間絶縁膜は、シリコン酸化物を含
    んでいないことを特徴とする請求項1又は2に記載のエ
    ッチング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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