JP2002309343A - 表面性状に優れた鋼板およびその製造方法 - Google Patents

表面性状に優れた鋼板およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温でのスケール生成によるスラブ表層への
不純物元素の濃化が起因となる表面欠陥はなく、しかも
製造コストも低い表面性状に優れた鋼板およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】 mass%で、Ni:0.05%以下、
Cu:0.1%以下、As:0.005%以下、Ge:
0.005%以下を含有し、スケール除去後の鋼板表層
のNi濃度が0.9%以下で、かつ、表層Ni濃度コン
トラスト比が2倍未満である鋼板。ただし、表層Ni濃
度コントラスト比とは、(表層のNi濃化部のNi濃度)
/(表層のNi非濃化部のNi濃度)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面性状に優れた
鋼板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家電製品や自動車の外板に使用される鋼
板は、意匠性の点から、高度の表面品質が求められる。
にも係わらず、熱間圧延前にNi、Cuなどの不純物元
素のうちFeより酸化され難いものが、酸化スケールの
生成にともなってスラブ地鉄表層に不均一に濃化し、そ
の濃化部分が酸洗後あるいは電気亜鉛めっき等のめっき
処理後に図1に示すような山型の濃色模様(以下、山型
模様と称す)となって現れ、製品の表面性状を悪化させ
ている。
【0003】上記問題点に対して、例えば、特開平8-
337842号公報には、鋼板表面の模様状欠陥を防止
する手段として、Ni量を低減し、鋼板表層部のNi濃
度の上限を制限することで模様状欠陥の発生を防止する
方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は鋼中のNi量が0.01%程度と低く、鋼板表層部の
Ni濃度がオージェ電子分光解析によっても模様部と正
常部との差が検出できないような微小な濃度差の場合で
も、酸洗後の鋼板の表面には山型模様が発生することが
あり、特開平8-337842号公報の技術では模様状
欠陥を十分低減することはできない。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
のであり、高温でのスケール生成によるスラブ表層への
不純物元素の濃化が起因となる表面欠陥はなく、しかも
製造コストも低い表面性状に優れた鋼板およびその製造
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、スケール
除去後の鋼板の表層Niの濃度に着目し、表面性状に優
れた鋼板を得るために鋭意研究を重ねた結果、表層最大
Ni濃度および、(表層のNi濃化部のNi濃度)/(表
層のNi非濃化部のNi濃度)で表される表層Ni濃度
コントラスト比を所定のレベル以下に規制することによ
り、スラブ表層の不純物元素の濃化に起因する表面欠陥
がない優れた表面性状を有する鋼板が得られること、ま
た、スラブ表層の熱履歴、さらには粗圧延前のデスケー
リング条件を適正化することにより、上記のような表面
性状に優れた鋼板を安定して且つ安価に製造できること
を見出した。
【0007】本発明はかかる知見に基づきなされたもの
で、以下のような構成を有する。
【0008】[1]mass%で、Ni:0.05%以
下、Cu:0.1%以下、As:0.005%以下、G
e:0.005%以下を含有し、スケール除去後の鋼板
表層のNi濃度が0.9%以下で、かつ、表層Ni濃度
コントラスト比が2倍未満であることを特徴とする表面
性状に優れた鋼板。ただし、表層Ni濃度コントラスト
比とは、(表層のNi濃化部のNi濃度)/(表層のNi
非濃化部のNi濃度)である。
【0009】[2]mass%で、Ni:0.05%以
下、Cu:0.1%以下、As:0.005%以下、G
e:0.005%以下を含有する鋼をスラブに鋳造し、
この鋳造されたスラブを直接または冷片に冷却しないで
熱間圧延するに際し、スラブ表層温度:1200℃以
下、保持時間:90分以下の条件でスラブ保持し、引き
続き、熱間圧延を行うことを特徴とする表面性状に優れ
た鋼板の製造方法。
【0010】[3]mass%で、Ni:0.05%以
下、Cu:0.1%以下、As:0.005%、Ge:
0.005%以下、Si:1%以下、P:0.1%以下
を含有する鋼をスラブに鋳造し、この鋳造されたスラブ
を加熱するに際し、スラブ表層最高加熱温度:1200
℃以下、保持時のスケールオフ量:2mm以下とし、引
き続き、熱間圧延を行うことを特徴とする表面性状に優
れた鋼板の製造方法。
【0011】[4]前記[2]または[3]において、粗圧延
前に、衝突圧1MPa以上の水流で0.01秒以上のデ
スケーリングを行うことを特徴とする表面性状に優れた
鋼板の製造方法。
【0012】なお、本明細書において、鋼の成分を示す
%はすべてmass%である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の詳細をその限定理
由と合わせて説明する。
【0014】まず、本発明者らは、従来の鋼板で発生し
ていた鋼板表面の山型模様について詳細に解析するため
に、通常の条件にて酸洗しスケールを除去した後の熱延
鋼板の表層Niの濃度を、EPMA分析装置を用いて、
プローブ径5μm、加速電圧15kVの条件にて測定
し、50μm×50μmの分析領域のNi/Feカウン
ト数比を山型模様部および正常部で算出し、(山型模様
部のNi/Feカウント数比)/(正常部のNi/Feカ
ウント数比)をコントラスト比として評価した。また、
酸洗後の熱延鋼板山型模様部のうち、目視で濃く見える
箇所5点の表層Ni濃度分析を行い、その最大値を表層
の最大Ni濃度とした。なお、目視で山型模様として認
識されない3ヶ所についても同様に分析した。すなわ
ち、50μm×50μmの分析領域を任意に各々10領
域選定し、Ni/Feカウント数比を算出し、それらの
最大値を表層の最大Ni濃度、最大値と平均値の比を表
層Ni濃度コントラスト比とした。その結果を図2に示
す。図2において、山型模様として認識されるものを表
面性状×:NG、認識されないものを表面性状○:OK
として示している。
【0015】ここで、EPMA分析装置とは波長分散型
X線分光により、特定元素の高精度の分析が可能な装置
であり、オージェ電子分光解析よりも1桁程度高精度の
分析が可能である。
【0016】図2によれば、表層Ni濃度0.9%超え
で、かつ、正常部と比較してコントラスト比で2倍以上
のNiの濃化がある場合、山型模様として認識され、表
面性状が劣化していることがわかる。そして、鋼板表面
のNi濃度が山型模様部と正常部とのNiの濃度比があ
る程度以上になると(EPMA分析装置を用いた場合で
は、正常部と比較したコントラスト比で2倍以上のNi
の濃化)、鋼板表面の山型模様として認識されることが
わかった。
【0017】さらに、その他の元素の山型模様部への濃
化挙動について詳細に調べた結果、Ni以外の成分元素
(Cu、As、Ge)についても同様に山型模様部に濃化
することで表面性状を劣化させており、これらの元素の
濃化制御も併せて行うことで初めて山型の模様を抜本的
に改善できることが判った。
【0018】以上の理由から、まず、本発明では、スケ
ール除去後の熱延鋼板の表層最大Ni濃度は0.9%以
下とする。上記解析結果より、Ni濃化量が多い箇所が
存在するとその箇所は山型模様となって表面性状を劣化
させるため、表面の模様を有効に防止するにはNiの表
面濃度は0.9%以下とする必要がある。
【0019】また、スケール除去後の熱延鋼板の表層N
i濃度コントラスト比は2倍未満とする。ここで、コン
トラスト比とは、(表層のNi濃化部のNi濃度)/(表
層のNi非濃化部のNi濃度)であり、より具体的には
EPMA分析装置を用いた場合のコントラスト比:(山
型模様部のNi/Feカウント数比)/(正常部のNi/
Feカウント数比)である。
【0020】前記解析結果より、表層のNi濃度が小さ
い場合でも、山型模様部と正常部でのNi濃度比が大き
く違う場合は、鋼板表層において濃淡の色のコントラス
トが認識され表面性状が劣化する。そのため、表層の山
型模様を有効に防止するために、コントラスト比は2倍
未満とする必要がある。表層Ni濃化のない状態、すな
わちコントラスト比を1とすることが望ましい。
【0021】つぎに本発明おける鋼板の成分の限定理由
について説明する。
【0022】Niはスラブ表層部に不均一濃化し山型模
様を発現させる元素であり、含有量が多い程、表面濃化
のコントラストがつきやすい。そのため、不均一濃化を
防ぎ山型模様の発現を押さえるために、Niは0.05
%以下とする。
【0023】Cuは原料に鉄スクラップを用いる場合等
に特に混入しやすい元素であり、Niと同様にスラブ表
層部に不均一濃化し、山型模様を発現させて表面性状を
劣化させる。そのため、不均一濃化を防ぎ山型模様の発
現を押さえるために、Cuは0.1%以下とする。
【0024】As、GeはNiと同様にスラブ表層部に
不均一濃化し、山型模様を発現させ表面性状を劣化させ
る。そのため、不均一濃化を防ぎ山型模様の発現を押さ
えるために、As、Geはそれぞれ0.005%以下と
する。
【0025】Siは鋼の固溶強化効果のある元素であ
る。しかし、添加量が1%を超えると、デスケーリング
時の脱スケール性を劣化させるうえ、スラブ加熱時に表
面粗さを増大させることでNi濃化層が深くなり、熱延
後もNi濃化部として残るため、Siは1%以下とする
ことが好ましい。
【0026】Pは鋼の固溶強化に寄与する元素である。
しかし、0.1%を超える添加はスラブ冷片加熱時にS
iと低融点酸化物を生成して表面粗さを増大させ、地鉄
表層のNi濃化層が深くなるため、Pは0.1%以下と
することが好ましい。
【0027】また、本発明における鋼板は以下の範囲の
成分を含むことが好ましい。
【0028】Cは鋼の強度を向上させるため、0.1%
以下程度添加できる。ただし添加量が0.1%を超える
と鋼板の加工性が劣化するため好ましくない。
【0029】Mnも鋼の強度を向上させる元素であり、
Sを固定してスラブ表面疵を低減する効果があるため、
0.1%以上の添加が好ましい。しかし添加量が2%を
超えると著しく加工性が劣化するため好ましくない。
【0030】Sは0.015%を上限とする。0.01
5%を超えるとスラブ表面疵が増加するため好ましくな
い。
【0031】なお、本発明の効果が得られる範囲で、例
えば、強度向上を目的にTi、Nb、Vをそれぞれ0.
1%以下程度、例えば、焼入性向上を目的にCr、Mo
をそれぞれ0.2%以下程度添加することができる。そ
の他、本発明の効果を妨げない範囲で、例えば、加工性
向上を目的に、Ca、REMをそれぞれ0.005%以
下程度添加することができる。
【0032】次に本発明の表面性状に優れた鋼板の製造
方法について説明する。
【0033】本発明の表面性状に優れた鋼板は、上述し
た成分組成を有する鋼を鋳造後、粗圧延を行った後、熱
間圧延、酸洗等を行うことにより得られる。
【0034】ここで、本発明者らは、熱間圧延試験およ
び表面欠陥の解析を行った。その結果、スラブの熱履歴
を以下の2通りの方法で適正化すること、さらに好まし
くはデスケーリング条件を適正化することで、酸洗以降
の工程における山型模様の発現をきわめて少なくできる
ことがわかった。
【0035】すなわち第一の方法として、鋳造後直ち
に、あるいは冷片に冷却することなくスラブ表層温度:
1200℃以下、保持時間:90分以下の条件でスラブ
を保持した後、熱間圧延を行う。これにより、スラブ表
層の酸化量が少なくなるため、スケールオフによるNi
等の濃化を低く抑えることができ、山型模様の発現を極
めて少なくすることができる。その際、スラブ保持温度
が1200℃超または保持時間が90分超では、Feの
酸化が促進され、Ni、Cuなどの難酸化元素が地鉄表
層に排出され易くなり、Feの酸化量が増えることで表
面性状が劣化する。そのため、上記のようにスラブ熱履
歴を制限することにより、粗圧延前にスラブ表層部が酸
化されて、Feより酸化されにくいNi元素が表層部に
濃化することを抑制でき、このためNi濃化量が多くな
ることで山型模様のコントラストが助長されるのを防ぐ
ことができる。
【0036】第二の方法としては、スラブを加熱して圧
延に供する場合のスラブ表層最高加熱温度:1200℃
以下、加熱時のスケールオフ量:2mm以下で熱間圧延
を行う。このスラブ最高加熱温度が1200℃超ではF
eの酸化が促進され、Ni、Cuなどの難酸化元素が地
鉄表層に排出され易くなる。また、加熱時のスケールオ
フ量が2mm超となっても、Feの酸化量が増えること
でNi等の濃化が進行し、表面性状が劣化する。
【0037】続いて、本発明においては、粗圧延第1パ
ス前にデスケーリングを行うことが好ましい。ここでの
粗圧延とは、例えば、圧下率20%以上の水平圧延であ
る。よってデスケーリング前に幅調整のための幅圧下
や、スラブ端部の形状矯正などのため軽圧下水平圧延を
行っても良い。前記デスケーリングの方法は、衝突圧1
MPa以上の水流で、0.01秒以上の噴射とすること
が好ましい。この時、デスケーリング媒体は特に規定し
ないが、例えば、高圧水を用いることができる。衝突圧
1MPa以上の水流で、0.01秒以上の噴射でデスケ
ーリングを行うことにより、スラブ表層を削り取る効
果、およびスケールを効果的に除去しデスケーリング後
に地鉄表面を大気に露出させることで山型模様の元とな
るNi等の不均一濃化層をスケールオフして除去し易く
する効果がある。
【0038】以上、本発明により、表面性状に優れた鋼
板が得られ、得られた鋼板としては、酸洗材、熱延下地
EG材、冷延下地EG材、Crめっき材などに適用可能
である。
【0039】
【実施例】[実施例1] 表1に示す化学成分の鋼
(A)を鋳造してスラブとし、引き続き、直ちに圧延を
開始するか、あるいは表2に示す所定の温度および時間
で保熱炉中でスラブを保持した後、表2に示す条件でデ
スケーリングを行った。次いで、第1パスを圧延率22
%の水平圧延とした粗圧延を行い、その後、通常の熱間
圧延、酸洗を行い、No.1〜6の鋼板を得た。このと
き、デスケーリング前の状態におけるスケールオフ量
は、本発明例のNo.1、2、5、6については、0.
4〜1.3mmであった。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】得られた熱延鋼板について、表層最大Ni
濃度および表層Ni濃度コントラスト比を測定した。こ
こで、表層最大Ni濃度および表層Ni濃度コントラス
ト比の測定は、通常の条件にて酸洗しスケールを除去し
た後の熱延鋼板の表層Niの濃度を、EPMA分析装置
を用いて、プローブ径5μm、加速電圧15kVの条件
にて測定し、次いで、50μm×50μmの分析領域の
Ni/Feカウント数比を山型模様部および正常部で算
出し、(山型模様部のNi/Feカウント数比)/(正常
部のNi/Feカウント数比)をコントラスト比として
評価した。また、酸洗後の熱延鋼板山型模様部のうち、
目視で濃く見える箇所5点の表層Ni濃度分析を行い、
その最大値を表層のNi濃度とした。なお、山型模様が
発生していないものについては、50μm×50μmの
分析領域を任意に10領域選定し、Ni/Feカウント
数比を算出し、その最大値を表層のNi濃度とした。ま
た、最大値と平均値の比を表層Ni濃度コントラスト比
とした。
【0043】得られた結果を表3に示す。なお、表3に
おいて、山型模様の評価は通常条件にて酸洗した熱延鋼
板を目視にて判定し、山型模様が発生していないものを
○、発生しているものを×とした。
【0044】
【表3】
【0045】表3より、本発明例であるNo.1、2、
5、6では、山型模様が発生しておらず、表面性状に優
れた鋼板が得られることがわかる。
【0046】一方、比較例であるNo.3、4では山型
模様が発生し、表面性状が劣っている。
【0047】[実施例2] 表4に示す化学成分の鋼ス
ラブ(B)を、冷片より表5に示す温度に加熱し、スケ
ールオフ量およびデスケーリング条件を表5の条件とし
て、実施例1と同様の圧延条件にて熱間圧延、酸洗を行
い、No.7、8の鋼板を得た。得られた熱延鋼板につ
いて、実施例1と同様に表層最大Ni濃度および表層N
i濃度コントラスト比を求め、山型模様の評価を行っ
た。結果を表6に示す。
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】表6より、比較例であるNo.7のように
スケールオフ量が大きい場合は、山型模様により表面性
状が劣化しているが、本発明例であるNo.8では、表
面性状は良好であった。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、表
面性状に優れた鋼板を得ることができる。また、本発明
の製造方法によれば、生産性を損なうことなく表面性状
に優れた鋼板を生産でき、経済性にも優れる。また、得
られる鋼板は、山型模様の発生のきわめて少なく表面性
状に優れているため、酸洗材、熱延下地EG材、冷延下
地EG材、Crめっき材などに適用可能であり、自動車
や家電製品の外板に使用される鋼板として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の鋼板表面に発生するの山型模様の模
式図。
【図2】表層の最大Ni濃度と表層Ni濃度コントラス
ト比および表面性状との関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 啓泰 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 石井 吉秀 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4E002 AA04 AD01 4K037 EA13 EA20 EA23 EA27 FA01 FA02 FB05 FB10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 mass%で、Ni:0.05%以下、
    Cu:0.1%以下、As:0.005%以下、Ge:
    0.005%以下を含有し、スケール除去後の鋼板表層
    のNi濃度が0.9%以下で、かつ、表層Ni濃度コン
    トラスト比が2倍未満であることを特徴とする表面性状
    に優れた鋼板。ただし、表層Ni濃度コントラスト比と
    は、(表層のNi濃化部のNi濃度)/(表層のNi非濃
    化部のNi濃度)である。
  2. 【請求項2】 mass%で、Ni:0.05%以下、
    Cu:0.1%以下、As:0.005%以下、Ge:
    0.005%以下を含有する鋼をスラブに鋳造し、この
    鋳造されたスラブを直接または冷片に冷却しないで熱間
    圧延するに際し、スラブ表層温度:1200℃以下、保
    持時間:90分以下の条件でスラブ保持し、引き続き、
    熱間圧延を行うことを特徴とする表面性状に優れた鋼板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 mass%で、Ni:0.05%以下、
    Cu:0.1%以下、As:0.005%、Ge:0.
    005%以下、Si:1%以下、P:0.1%以下を含
    有する鋼をスラブに鋳造し、この鋳造されたスラブを加
    熱するに際し、スラブ表層最高加熱温度:1200℃以
    下、保持時のスケールオフ量:2mm以下とし、引き続
    き、熱間圧延を行うことを特徴とする表面性状に優れた
    鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 粗圧延前に、衝突圧1MPa以上の水流
    で0.01秒以上のデスケーリングを行うことを特徴と
    する請求項2または3に記載の表面性状に優れた鋼板の
    製造方法。
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